JP3944831B2 - 電波透過カバーの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電波送受信装置を搭載する車両に用いられる車両用フロントグリルに配設される電波透過カバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
オートクルーズシステムは、車両前方に搭載されているセンサによって前方車両と自車との車間距離や相対速度を測定し、この情報を基にスロットルやブレーキを制御して、自車を加減速し、車間距離をコントロールする技術である。このオートクルーズシステムは、近年、渋滞緩和や事故減少を目指す高度道路交通システム(ITS)の中核技術の一つとして注目されている。
【0003】
オートクルーズシステムに使用されるセンサとしては、一般的にはミリ波レーダ等の電波送受信装置が使用されている。
【0004】
電波送受信装置は、一般的には車両のフロントグリルの裏面側に配置される。しかし、フロントグリルには金属めっきがなされている場合が多く、導電性の高い金属に電波を良好に透過させることは難しい。またフロントグリルは、空気を取り入れるための通気口が穿設された構造になっており、均一な肉厚を有さないため、このようなフロントグリルを通して電波を出入りさせると、フロントグリルの肉厚の薄い部分と厚い部分とで電波の透過速度に差が生じ、良好なレーダの感度を得ることが難しくなる。
【0005】
このような事情から、電波送受信装置が配置される部位に対応するフロントグリルの部位には、電波が透過可能な窓部を設けることが一般的である。フロントグリルに窓部を設ける場合、この窓部を通して電波を出入りさせることが可能になる。しかし窓部が設けられることでフロントグリルの外観が連続性を失うこととなり、また、この窓部より車両の内側、例えば電波送受信装置やエンジンルーム等が目視されるために、車両の外観が損なわれる恐れがある。
【0006】
従って従来は、例えば特開2000−159039号公報や特開2000−344032号公報に開示されるような電波透過カバーをフロントグリルの窓部に挿入し、窓部とフロントグリル本体とに一体感を持たせることが行われている。特開2000−159039号公報や特開2000−344032号公報に開示される電波透過カバーは、凹凸をもって形成された複数の樹脂層が積層されて形成されたものである。この電波透過カバーにおいては、樹脂層間に凹凸をもって蒸着されている金属層によって、フロントグリルのフィン部材が電波透過カバー中にも連続して存在しているような印象を与えることができる。
【0007】
しかしこのような電波透過カバーにおいて、金属層の上層には金属層を保護する透明樹脂層を積層する必要がある。したがって、電波透過カバーの構造は複数層の樹脂層と樹脂層間に蒸着された金属層とが積層された構造となる。このため、このような電波透過カバーを製造するには多種類の成型金型が必要となり、また、製造時の工数が多くなる問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、少種類の金型で成型することができ、かつ少ない工数で製造することが可能である電波透過カバーの製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決する本発明の電波透過カバーの製造方法は、格子状のフィン部をもつ車両のフロントグリルに配設され、背面側に電波送受信装置が配置される電波透過カバーの製造方法であって、上記フィン部の形状と相補的な形状の凹部を持つカバー基材を透明樹脂にて成形する第1の工程と、該凹部の表面に金属薄膜を形成して擬似フィン部を形成する第2の工程と、該カバー基材の該擬似フィン部が形成された面に樹脂をポッティング形成する第3の工程と、上記カバー基材の前記擬似フィン部が形成された面のうち上記擬似フィン部を除く部分を黒色塗装する第4の工程と、を有することを特徴とする。
【0011】
本発明の構成によると、カバー基材の擬似フィン部が形成された面に透明樹脂あるいは樹脂をポッティング形成することで、多種類の成形金型を必要とせずに積層構造からなる電波透過カバーを形成することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の製造方法で製造された電波透過カバーは、ミリ波,サブミリ波,マイクロ波等の電磁波を透過するものである。
【0019】
本発明の電波透過カバーの製造方法は、フロントグリルのフィン部の形状と相補的な形状の凹部を持つカバー基材を透明樹脂にて成形する第1の工程と、該凹部の表面に金属薄膜を形成して擬似フィン部を形成する第2の工程と、該カバー基材の該擬似フィン部が形成された面に樹脂をポッティング形成する第3の工程と、を有する。
第1の工程において、カバー基材はフロントグリルのフィン部の形状と相補的な形状の凹部を持つ形状に成形される。ここで、本発明の方法で製造された電波透過カバーは、透明樹脂が成形されて形成されるカバー基材を表層としてフロントグリルに配設される。したがって、カバー基材を形成する透明樹脂は、例えば、ポリカーボネート,アクリル等の耐候性が高く透明度が高い樹脂材料であることが好ましい。また、この透明樹脂は射出成形などの既知の型成形方法によって形成することができる。
【0020】
第2の工程において、第1の工程で形成したカバー基材の凹部の表面には金属薄膜が形成される。上述したように本発明の製造方法で製造された電波透過カバーはカバー基材を表層としてフロントグリルに配設される。したがって透明樹脂で形成されたカバー基材の凹部に形成された金属薄膜は、このカバー基材をとおして車両前方から視認される。この第2の工程でカバー基材の凹部の表面に金属薄膜が形成されて擬似フィン部が形成されることで、本発明の電波透過カバーは、フロントグリルのフィン部の形状と一体的な形状をもつように視認される。金属薄膜は、一般的に用いられる既知の金属,合金を用いて、蒸着,印刷,メッキなど既知の手段で形成することもできるし、金属光沢をもつ非金属の塗料を用いて形成することもできる。この金属薄膜は、フィン部の金属色と同色あるいは類似色に形成されることが好ましい。また、この金属薄膜は膜厚一定に形成されることが好ましく、膜厚350μm以下に形成されることがより好ましい。また、この金属薄膜はイリジウムが蒸着されて形成されたものか、金属薄膜の形成後にエッチング処理されたものであることがさらに好ましい。
【0021】
第3の工程において、カバー基材のうち、第2の工程で金属薄膜が形成され擬似フィン部が形成された面には、樹脂がポッティング形成される。ここで、本発明の方法で製造された電波透過カバーにおいて、樹脂がポッティング形成された面は裏層としてフロントグリルに配設されるため、ここで用いられる樹脂材料は透明なものである必要はなく、ポリウレタン,不飽和ポリエステル,エポキシ樹脂等の既知の樹脂素材を用いることができる。ここで、樹脂はカバー基材の上にそのままポッティング形成することもできるし、また、所望のポッティング形状が開口した片面のみの又は枠状の金型を用いて、カバー基材の下面を金型に固定しその上から透明樹脂をポッティング形成することもできる。
【0022】
本発明の構成によると、カバー基材の擬似フィン部が形成された面に樹脂をポッティング形成することで、多種類の成形金型を必要とせずに積層構造からなる電波透過カバーを形成することが可能となる。一般に製造に要するコストのうち金型に要するコストは高く、特に少量生産の場合は、金型に要するコストは他のコストと比較して高いものとなる。しかし本発明の電波透過カバーの製造方法によると、金型の数を減少させることが可能となり、このため特に少量生産の場合における製造に要するコストを減少させることができる。すなわち、従来の方法によると電波透過カバーの各層を各々金型を用いて型成形し、その後に得られた各層を積層することで多層構造の電波透過カバーが形成されていた。これに対して本発明の電波透過カバーの製造方法によると、第1の工程で得られたカバー基材の上層に樹脂をポッティング形成することで多層構造の電波透過カバーが形成される。本発明において、ポッティング成形に要する金型は上述したように片面のみの又は枠状の金型で良いため、積層構造からなる電波透過カバーの製造に必要な金型の数を減少させることが可能となる。
【0023】
また、カバー基材の上層に樹脂をポッティング形成することで、積層構造からなる電波透過カバーの肉厚を一定に形成することが容易になる。ここで、電波透過カバーの肉厚は電波の透過経路に垂直方向で一定であることが好ましい。電波透過カバーは電波を出入りさせるものであるため、肉厚の薄い部分と厚い部分とがある場合、電波の透過速度に差が生じ、良好なレーダの感度を得ることが難しくなるためである。
【0024】
積層構造の各層を各々金型で形成しその後に積層して一体化する従来の方法を用いた場合、各層を精度良く成形しかつ精度良く積層することは非常に困難であり、このため、積層した後に肉厚を一定にする整形工程を必要としていた。しかし、本発明の電波透過カバーの製造方法によると、カバー基材の上層に形成される樹脂または透明樹脂の層はポッティング形成により形成される。したがって、各層を積層する工程は不要となり、また、カバー基材の肉厚に多少の誤差が生じても、樹脂層はその肉厚差を埋めるように形成されることから肉厚の一定な電波透過カバーを容易に製造することが可能となる。
【0025】
ここで、ポッティング形成された樹脂の層は中央部と端部とで若干の肉厚差を生じることがある。しかし電波透過カバーにおいては、電波が透過する透過経路上の肉厚が一定であれば良好に使用することができる。したがって、本発明の樹脂の層に生じる肉厚差は使用に差し支えない程度のものである。
【0026】
また、本発明の電波透過カバーの製造方法は、カバー基材の擬似フィン部が形成された面のうち擬似フィン部を除く部分を黒色塗装する第4の工程を含む。第4の工程で擬似フィン部を除く部分を黒色塗装することによって、擬似フィン部を除く部分は存在していないかのように視認されるため、電波透過カバーとフロントグリルとの一体感をより高くすることができる。この黒色塗装は、カーボンブラック等の顔料を含有した既知の黒色塗料を用いて既知の方法で塗装することができる。
【0027】
【実施例】
以下、本発明の実施例を添付図面を基にして説明する。
(参考例)本参考例の製造方法で製造された電波透過カバーを自動車のフロントグリルに配設した状態を示す状態図を図1に示し、図1のフロントグリルおよび電波透過カバーの要部拡大図を図2に示す。また、本参考例の製造方法で製造された電波透過カバーの斜視図を図3に示し、図3の電波透過カバーを図中A−A’で切断した切断図を図4に示す。
【0028】
本参考例の電波透過カバーの製造方法で製造された電波透過カバー1は、車両前方に位置するフロントグリル2の一部に配設される。この電波透過カバー1を車両前方側から視認した場合、フロントグリル2と電波透過カバー1とは連続した形状を有するものであるかのような印象を与えるものである。
【0029】
フロントグリル2には、格子状のフィン部3が所定位置で切り欠かれて、窓部4が形成されている。窓部4の左右側端に位置するフィン部3より窓部4方向には図示しない庇部5が突出している。
【0030】
電波透過カバー1は、窓部4に配設された際に上端部および下端部となる端面の所定位置に其々2箇所づつ合計4箇所の螺合脚部6が形成され、螺合脚部6の中央部には螺合穴部7が形成されている。また、窓部4に配設された際に右端部および左端部となる端面には、庇部5と相補的な位置に長尺状の嵌合脚部8が車室内側に向けて形成されている。
【0031】
電波透過カバー1がフロントグリル2の窓部4に挿入される際には、フロントグリル2の庇部5と電波透過カバー1の嵌合脚部8とが嵌合して固定される。そして、電波透過カバー1の螺合穴部7と図示しないフロントグリルの螺合穴9とが螺子にて接合される。
【0032】
本参考例の電波透過カバー1の製造方法は、以下の工程で行われる。
【0033】
<第1の工程>
本参考例において、第1の工程はフロントグリル2のフィン部3の形状に対応した形状の凸部を持つカバー基材10を成形する工程である。本参考例において、第1の工程はAES樹脂を原料として射出成形することで行われた。AES樹脂を射出成形機に投入し、溶融したAES樹脂を成形金型に射出成形し、冷却し固化することでカバー基材10を得た。カバー基材10は上記の工程で、肉厚2.5mmの平板状の基材本体11の上下端側のそれぞれ2箇所づつの所定位置から合計4個の螺合脚部6が車室内側に向けて延び、基材本体11の左右端部からはフロントグリル2の庇部5と相補的な位置に8個づつ合計16個の長尺状の嵌合脚部8が車室方向に向けて延びる形状に形成された。また、基材本体11のうちフロントグリルに配設する際に表層側となる面には、フロントグリル2のフィン部3の形状に対応した形状の凸部12が縦横に格子状に形成され、基材本体11の凸部12が形成された面の外縁部には一定高さの枠部14が形成された。
【0034】
<第2の工程>
本参考例において、第2の工程は第1の工程で形成された凸部12の表面に金属薄膜13を形成して擬似フィン部15を形成する工程である。本参考例において金属薄膜13は、イリジウムを金属材料として、基材本体11の凸部12に膜厚350μmに蒸着されて形成された。蒸着の際には、基材本体11の凸部12を除く部分にはマスキング処理がなされており、このため金属薄膜13は凸部12にのみ形成された。
【0035】
<第3の工程>
本参考例において、第3の工程はカバー基材10の擬似フィン部15が形成された面に透明樹脂をポッティング形成し、透明樹脂層16を形成する工程である。本参考例において透明樹脂としてはウレタン樹脂を用いた。図示しないポッティング金型を開口部が上面となるように配置し、この金型内に上記第1の工程および第2の工程で擬似フィン部15が形成されたカバー基材10を固定した。ここで、カバー基材10は擬似フィン部15が上面になるようにポッティング金型内部に固定された。カバー基材10が固定されたポッティング金型の開口部に、あらかじめ溶融させたウレタン樹脂を注入することで、カバー基材10の擬似フィン部15が形成された面に透明樹脂であるウレタン樹脂が一定の肉厚でポッティング形成された。また、カバー本体11の外縁部には枠部14が形成されているため、ウレタン樹脂が枠部14内側にポッティング形成された。
【0036】
<第4の工程>
本参考例において、第4の工程はカバー基材10の擬似フィン部15が形成された表面のうち擬似フィン部15が形成されていない部分を黒色塗装し、黒色塗装層17を形成する工程である。本参考例において黒色塗装はカーボンブラックを含有する塗料により塗装することによって行われた。このカーボンブラックを含有する塗料を用いて擬似フィン部15がマスキングされたカバー基材10に塗装することで、カバー基材10の擬似フィン部15が形成された面のうち擬似フィン部15を除く部分に黒色塗装層17が形成された。
【0037】
(実施例1)本実施例1の製造方法で製造された電波透過カバーの斜視図を図5に示し、図5の電波透過カバーを図中B−B’で切断した切断図を図6に示す。本実施例1の方法で製造される電波透過カバー18は、参考例の方法で製造される電波透過カバー1と同様に螺合脚部19と螺合穴部20と嵌合脚部21が形成されたものである。
【0038】
本実施例1の電波透過カバー18の製造方法は、以下の工程で行われる。
【0039】
<第1の工程>
本実施例1において、第1の工程はフロントグリルのフィン部の形状と相補的な形状の凹部を持つカバー基材22を成形する工程である。本実施例1において、第1の工程はポリカーボネート樹脂を原料として射出成形することで行われた。ポリカーボネート樹脂を射出成形機に投入し、溶融したポリカーボネート樹脂を成形金型に射出成形し、冷却し固化することでカバー基材22を得た。カバー基材22は上記の工程で、肉厚2.5mmの平板状の基材本体23の上下端側のそれぞれ2箇所づつの所定位置から合計4個の螺合脚部19が車室内側に向けて延び、基材本体23の左右端部からは図示しないフロントグリルの庇部と相補的な位置に8個づつ合計16個の長尺状の嵌合脚部21が車室方向に向けて延びる形状に形成された。また、基材本体23のうち、フロントグリルに配設する際に裏層側となる面には、図示しないフロントグリルのフィン部の形状と相補的な形状の凹部24が縦横に格子状に形成された。
【0040】
<第2の工程>
本実施例1において、第2の工程は第1の工程で形成された凹部24の表面に金属薄膜25を形成して擬似フィン部26を形成する工程である。本実施例1において金属薄膜25は、イリジウムを金属材料として、基材本体23の凹部24に膜厚350μmに蒸着されて形成された。蒸着の際には、基材本体23の凹部24を除く部分にはマスキング処理がなされており、このため金属薄膜25は凹部24にのみ形成された。
【0041】
<第3の工程>
本実施例1において、第3の工程はカバー基材22の擬似フィン部26が形成された面に樹脂をポッティング形成して樹脂層27を形成する工程である。本実施例1の第3の工程は、樹脂としてポリウレタン樹脂を用い凹部24内部にポッティング形成する以外は、参考例の第3の工程と同様に行われた。
【0042】
<第4の工程>
本実施例1において、第4の工程はカバー基材22の擬似フィン部26が形成された面のうち擬似フィン部26を除く部分を黒色塗装し黒色塗装層28を形成する工程である。本実施例1の第4の工程は、参考例の第4の工程と同様に行われた。
【0043】
以上のように、参考例および実施例1の電波透過カバーの製造方法によると、カバー基材の擬似フィン部が形成された面に透明樹脂あるいは樹脂をポッティング形成することで、積層構造からなる電波透過カバーの製造に必要な金型の数を減少させることが可能となる。
また、カバー基材の上層に透明樹脂あるいは樹脂をポッティング形成することで、積層構造からなる電波透過カバーの肉厚を一定に形成することが容易になる。
【0044】
また、カバー基材の上層に透明樹脂あるいは樹脂をポッティング形成することで、積層構造からなる電波透過カバーの肉厚を一定に形成することが容易になる。
【0045】
さらに、カバー基材の擬似フィン部が形成された面のうち擬似フィン部を除く部分を黒色塗装する工程によって、製造された電波透過カバーは擬似フィン部を除く部分が存在していないかのように視認されるため、電波透過カバーとフロントグリルとの一体感がより高くなる。
【0046】
【発明の効果】
以上述べてきたように、本発明の電波透過カバーの製造方法によると、電波透過カバーを少種類の金型で成型することや少ない工数で製造することが可能となる。また、肉厚が一定な電波透過カバーを容易に製造することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例の製造方法で製造された電波透過カバーを自動車のフロントグリルに配設した状態を示す状態図である。
【図2】参考例の製造方法で製造された電波透過カバーを自動車のフロントグリルに配設した状態を示す要部拡大図である。
【図3】参考例の製造方法で製造された電波透過カバーの斜視図である。
【図4】図3の電波透過カバーをA−A’で切断した切断図である。
【図5】本発明の実施例1の製造方法で製造された電波透過カバーの斜視図である。
【図6】図5の電波透過カバーをB−B’で切断した切断図である。
Claims (1)
- 格子状のフィン部をもつ車両のフロントグリルに配設され、背面側に電波送受信装置が配置される電波透過カバーの製造方法であって、
前記フィン部の形状と相補的な形状の凹部を持つカバー基材を透明樹脂にて成形する第1の工程と、
該凹部の表面に金属薄膜を形成して擬似フィン部を形成する第2の工程と、
該カバー基材の該擬似フィン部が形成された面に樹脂をポッティング形成する第3の工程と、
該カバー基材の該擬似フィン部が形成された面のうち該擬似フィン部を除く部分を黒色塗装する第4の工程と、を有することを特徴とする電波透過カバーの製造方法。
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