JP3944788B2 - アルミ合金シリンダー内壁の陽極酸化コーティング膜形成方法 - Google Patents
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Description
本願発明はアルミ合金シリンダー内壁の陽極酸化コーティング膜形成方法に関する。本願発明のアルミ合金シリンダー内壁の陽極酸化コーティング膜形成方法は、陽極酸化処理の過程を実施する時、そのステンレス中心回転軸の連続回転を利用して、その酸化コーティング膜形成ゾーンと固体潤滑剤塗布ゾーンが連続且つ繰り返し、シリンダー内壁面に対して交互に対応することにより、そのシリンダー内壁面に所定の均一な厚みと潤滑程度を有した硬さ・耐磨耗性、且つ、永久的なみずからの潤滑効果を持った酸化コーティング膜の表層を形成することを可能とする。
アルミ合金生地は比較的柔らかく(硬さに欠ける)、磨耗に耐えず、滑らかさに欠けるというのは、当業者の間で周知の事実である。前述の特性により、そのアルミ合金製シリンダーが実際に使用される場合には、そのシリンダー内壁の製造時に特殊な加工処理が必要となる。
現在アルミ合金シリンダー内壁の加工処理を行なう方式には、アルミ合金シリンダー本体の鋳造過程においてあらかじめ合金鋳鉄枠を埋め込み、加工、研磨して、異なったアルミ合金材質のシリンダー内壁面を形成させる方法、あるいは、アルミ合金シリンダー内壁に直接電気メッキあるいは化学ニッケルメッキを施し、シリンダー内壁に異なった材質の硬質金属メッキ層を形成する方法等がある。
前述のこれらの方法によって、アルミ合金シリンダー本体のシリンダー内壁に、例えばピストン運動のための接触面が形成される。しかしながら、前述の方法によって形成されたシリンダー内壁表面あるいはメッキ層は、アルミ合金生地材質に差があるため、鋳造、メッキ等の表面処理、及び、シリンダー内壁が高温によって使用される過程において、長時間の使用の後、いずれも以下のような欠点が生じる事が知られている。
1、アルミ合金シリンダー本体を合金鋳鉄枠に埋め込んでシリンダーの内壁とした場合には、その合金鋳鉄が潤滑層を持たず、それ故、形成したシリンダー内壁面は自ら潤滑作用を持たない。このため、ピストンがシリンダー内で運動し始める際、必然的にスムーズさに欠けるという状況が発生する。また、一般の合金鋳鉄によって製造されたシリンダー壁の硬さは概ねビッカーズ硬度の250〜350程度(HV250〜350)である。このため、ピストンが高速で運動する場合、硬度不足により磨耗するという現象が生じる。また、この合金鋳鉄枠及びアルミ合金シリンダー本体は異なる金属からなっている。さらに、シリンダーは使用の過程で随時高温状態に置かれるため、その接続箇所の熱膨張条件が異なることによって、亀裂が生じ、ひどい場合は割れてしまうといった状況も発生する。さらに、その合金鋳鉄のシリンダー内壁面はすべすべした表面ではないため、ピストン運動の過程において、炭化物が付着するといった現象が発生しやすい。
2、アルミ合金シリンダー内壁に直接電気メッキを施した場合には、その電気メッキ層は潤滑性を持たないため、形成するシリンダー内壁面も同様に潤滑性を持たない。したがって、ピストンがシリンダー内で運動し始める時、同様にスムーズさに欠けるといった問題が生じる。当然、一般のメッキ層の硬度はビッカーズ硬度600〜1000(HV600〜1000)であるため、その耐磨耗性は前述の合金鋳鉄枠による方法よりよいと言えるものの、中程度の硬度を有するに過ぎない。特に、その電気メッキ層はアルミ合金シリンダーと同様に非同一金属体であり、高温使用の過程において同様に剥がれ落ちる現象が生じる。
1、アルミ合金シリンダー本体を合金鋳鉄枠に埋め込んでシリンダーの内壁とした場合には、その合金鋳鉄が潤滑層を持たず、それ故、形成したシリンダー内壁面は自ら潤滑作用を持たない。このため、ピストンがシリンダー内で運動し始める際、必然的にスムーズさに欠けるという状況が発生する。また、一般の合金鋳鉄によって製造されたシリンダー壁の硬さは概ねビッカーズ硬度の250〜350程度(HV250〜350)である。このため、ピストンが高速で運動する場合、硬度不足により磨耗するという現象が生じる。また、この合金鋳鉄枠及びアルミ合金シリンダー本体は異なる金属からなっている。さらに、シリンダーは使用の過程で随時高温状態に置かれるため、その接続箇所の熱膨張条件が異なることによって、亀裂が生じ、ひどい場合は割れてしまうといった状況も発生する。さらに、その合金鋳鉄のシリンダー内壁面はすべすべした表面ではないため、ピストン運動の過程において、炭化物が付着するといった現象が発生しやすい。
2、アルミ合金シリンダー内壁に直接電気メッキを施した場合には、その電気メッキ層は潤滑性を持たないため、形成するシリンダー内壁面も同様に潤滑性を持たない。したがって、ピストンがシリンダー内で運動し始める時、同様にスムーズさに欠けるといった問題が生じる。当然、一般のメッキ層の硬度はビッカーズ硬度600〜1000(HV600〜1000)であるため、その耐磨耗性は前述の合金鋳鉄枠による方法よりよいと言えるものの、中程度の硬度を有するに過ぎない。特に、その電気メッキ層はアルミ合金シリンダーと同様に非同一金属体であり、高温使用の過程において同様に剥がれ落ちる現象が生じる。
現在では、当業者は一般のアルミ合金製品に化学コーティング法(Chemical conversion coating)及びスパーク放電陽極酸化法(Anode oxidation under spark discharge)を施して、その表面に酸化コーティング層を形成する方法も採用している。その化学コーティング法(例えば、ニッケルメッキ、クロムメッキ)を実施することで得られた表面硬度はおよそHV600〜1000である。そして、アルミ合金シリンダー本体のシリンダー内壁から見れば、この硬度ではやはり耐摩耗性に欠けるきらいがある。特に、そのメッキ層とアルミ合金シリンダー本体が異なる金属体であることにより、高温下での使用の過程において、同様に剥離する恐れがある。また、陽極処理法及びスパーク放電陽極酸化法を実施する時、アルミ合金生地の合金元素と処理時に使用する電解溶液内の成分(例えば、強酸性溶液あるいはアルカリ性溶液)が異なることにより、それらは確実にHV2000以上の優れた硬度を持つ酸化コーティング層が得られ、シリンダー内壁の耐磨耗性は確かにアップする。同時に、その酸化コーティング層とアルミ合金シリンダー本体が同一金属体であることは、高温下でも剥離現象が生じない。そして、その酸化コーティング層がすべすべした表面を持つことを利用して、シリンダー内の炭化物もまた付着しにくいというメリットがある。しかしながら、その酸化コーティング層は潤滑性を持たないため、そのピストンが運動し始めると全く潤滑効果を持たない。そして、従来のタイプと同様に運転の際のスムーズさをアップすることができないという欠点がある。
上述の欠点に鑑み、当業者は電解溶液の中に固体潤滑剤(例えば、カーボン、二硫化モリブデン(MoS2)の浮遊顆粒)を追加することを試みた。酸化処理の電解過程において固体潤滑剤を加えることで、ある程度潤滑剤が処理表面に接触する。そして、酸化膜形成時に、同時に酸化膜上に潤滑剤を塗布することで、形成した酸化膜が硬さ、耐磨耗性、潤滑効果を持つ。しかしながら、実際に使用した後、当業者はやはり欠点に気づいた。すなわち、陽極処理あるいはスパーク放電陽極処理の際に、そのアルミ合金製品と固体潤滑剤が同時に静的な状態で電解液の中に浸されるため、固体潤滑剤がアルミ合金製品の酸化コーティング膜に平均に接触せず、又個体潤滑剤が酸化コーティング膜には進入しないことを発見した。この結果、酸化コーティング膜の厚みが均一でなく、位置の不均衡な潤滑層が塗布される。このような厚みや位置が不均衡な潤滑層は潤滑効果が大きくダウンして、充分にピストンの初動時のスムーズさを提供することができない。特に、その酸化コーティング膜表面に塗布する潤滑剤もまた、ピストンの連続運転に伴い、潤滑性が消失あるいは減少するという状況が発生する。
本願発明のアルミ合金シリンダー内壁の陽極酸化コーティング膜形成方法は上記問題点に鑑みてなされたものであり、そのシリンダー内壁面の潤滑性と硬さと耐磨耗性を改善し、永久的なみずからの潤滑効果を持つ酸化コーティング膜の表層を形成することを課題とする。
本願発明のアルミ合金シリンダー内壁の陽極酸化コーティング膜形成方法は、アルミ合金シリンダー本体のシリンダーが、少なくとも一枚の絶縁しきり板によって、あらかじめ、少なくとも一個以上の隣り合う酸化コーティング膜形成ゾーンと固体潤滑剤塗布ゾーンに区切られ、その絶縁しきり板がステンレス中心回転軸に固定されて、回転運動をするようになっている。陽極酸化処理の過程を実施する時、そのステンレス中心回転軸の連続回転を利用して、その酸化コーティング膜形成ゾーンと固体潤滑剤塗布ゾーンが連続且つ繰り返してシリンダー内壁面に交互に対応して接触し、そのシリンダー内壁面に所定の均一な厚みと潤滑性を有する酸化コーティング膜を形成する。シリンダー内壁面は、所定の硬さと耐磨耗性が得られ、且つ永久的なみずからの潤滑効果を持った、酸化コーティング膜の表層を得ることが可能である。
本願発明のアルミ合金シリンダー内壁の陽極酸化コーティング膜形成方法は、少なくとも一枚の絶縁しきり板によって、アルミ合金シリンダー内壁を少なくとも一個以上の隣り合う酸化コーティング形成ゾーンと固体潤滑剤塗布ゾーンに区切り、その絶縁しきり板をステンレス中心回転軸に取り付けて、回転動作を行なう。陽極酸化処理過程を実施する時、そのステンレス中心回転軸の連続運動を利用し、その酸化コーティング形成ゾーンと固体潤滑剤塗布ゾーンが連続且つ繰り返しシリンダー内壁面に交互に対応して接触することにより、シリンダー内壁面に所定の均一な厚みと潤滑性を有する酸化コーティング膜が形成される。シリンダー内壁面は、所定の硬さと耐摩耗性が得られる。更に、この酸化コーティング膜は、永久的なみずからの潤滑効果を持つ酸化コーティング表層であるという特長を持つ。
図1を参照いただきたい。本実施例のアルミ合金シリンダー内壁の陽極酸化コーティング膜形成方法は、アルミ合金シリンダー本体1のシリンダー10が、少なくとも、一枚の絶縁しきり板20に、あらかじめ、少なくとも一個以上の隣り合う酸化コーティング膜形成ゾーン101と固体潤滑剤塗布ゾーン102に区切られ、その絶縁しきり板20がステンレス中心回転軸30に固定されて、そのステンレス中心回転軸30の運動に伴って回転し、固体潤滑剤塗布ゾーン102内に固体潤滑剤40(例えば、カーボン(Carbon)・二酸化モリブデン(MoS2)・窒化ホウ素(BN)・硫化タングステン(WS2)・錫(SN)・亜鉛(Zn)・カドミウム(Cd)・樹脂ポリマー(PTFE)等の固体潤滑剤)を置く。
本願発明のアルミ合金シリンダー内壁の陽極酸化コーティング形成方法は、状況に応じて、全体にあるいは部分的にシリンダー本体を処理浴槽(電解液槽)内に入れるか、あるいは、電解溶液注入法によってこれを行なう。
図1を参照いただきたい。これは本願発明を電解溶液注入法によって実施した例である。本願発明を実施する際は、数枚の絶縁しきり板20(本図は4枚で実施)をステンレス中心回転軸30に取り付け、アルミ合金シリンダー本体1のシリンダー10に置くと、ちょうどシリンダー10が数個のゾーン101、102に区切られたこととなる。そのうち、そのゾーン101は、電解溶液Aを注入するようになっていて、酸化コーティング膜形成ゾーンとなる。そして、酸化コーティング膜形成ゾーン101に隣り合うゾーン102は、内側に固体潤滑剤40(カーボン、二酸化モリブデン等の顆粒)が置かれて、固体潤滑剤塗布ゾーンとなる。電解溶液が直接酸化コーティング膜形成ゾーン101に注入された時、電源の正、負電気がそれぞれアルミ合金シリンダー本体1とステンレス中心回転軸30に通じていて、そのステンレス中心回転軸30もまた、所定の速度で回転して、陽極酸化処理を実施する時、その各絶縁しきり板20はステンレス中心回転軸30の回転に伴って回転し、注入された電解液を攪拌する。したがって、そのアルミ合金シリンダー10の内壁面は、酸化コーティング膜形成ゾーン101の位置で、自然にやや穴の開いたきめ細かいざらつきの程度を有する酸化表層を形成する。次に、ステンレス中心回転軸30は絶縁しきり板20の連続回転に伴い、その固体潤滑剤塗布ゾーン102が続いて徐々に前述の酸化表層に対応して接触する。個体潤滑剤塗布ゾーン102の内側に固体潤滑剤40が置かれていることで、アルミ合金シリンダー10の酸化表層に対して一定の層で潤滑剤が塗布される。次に、ステンレス中心回転軸30の連続回転に伴い、その固定潤滑剤塗布ゾーン102に隣り合う酸化コーティング膜形成ゾーン101もまた、連続して徐々にそのすでに塗布された固体潤滑剤40の酸化表層に対応して接触し、さらに酸化コーティング膜を形成させて、その元々塗布された固体潤滑剤が、直接新しく形成されたアルミ合金酸化物のコーティング層内に進入する。このようにして、ステンレス中心回転軸30の連続回転に伴い、その酸化コーティング膜形成ゾーン101と固体潤滑剤塗布ゾーン102が連続的に且つ繰り返し交互にアルミ合金シリンダー本体1のシリンダー10に対応して、自然にアルミ合金シリンダー本体1のシリンダー10内壁に所定の均一な厚みと潤滑性を有する酸化コーティング膜を形成する。この結果、シリンダー内壁面は、所定の硬さと耐磨耗性を得る。且つ、永久的にみずから潤滑効果を持つ酸化コーティング膜の表層が形成される。したがって、本願発明のアルミ合金シリンダーは、使用時に確実に優れた耐摩耗性を持ち、従来のように、高温使用下でメッキ層が剥離するという恐れがない。そして、炭化物が付着しにくい。特に、ピストンの初動運転時に極めて良好なスムーズさを発揮するという特長がある。
本願発明は、実際の状況に応じて、アルミ合金シリンダー全体あるいは一部分を電解液槽に入れて操作することも可能である。この場合に、その酸化コーティング膜形成ゾーン101と固体潤滑剤塗布ゾーン102がステンレス中心回転軸30と絶縁しきり板20の回転を受けるという運転方式は、完全に同じである。しかしながら、上述の電解溶液注入法を実施する場合には、電解溶液Aを直接酸化コーティング膜形成ゾーン101に注入することで、絶縁しきり板20が回転を受けて攪拌後、直接溶液回収槽50に回収され、冷却ろ過システム60の運転を経て、さらに、酸化コーティング膜形成ゾーン101に注入される循環運転を行うことができる。したがって、実際に使用する電解溶液量は制限があるという状況において、効果的に電解溶液を攪拌・回収・冷却・ろ過して、繰り返し使用するというメリットがある。同時に、電解溶液注入法によってアルミ合金シリンダー本体に酸化コーティング膜形成処理操作を実施することは、比較的機動性があり、生産ラインの作業に合わせやすいという効果もある。
絶縁しきり板20は硬質プラスチックあるいはゴム材質によって製作し、大きさ及び又は形状が等しい面を持ち、シリンダー10の内壁と軽く接触させることが可能である。
ステンレス中心回転軸30に固定されている絶縁しきり板20は、少なくとも一枚あり、形成される酸化コーティング膜形成ゾーン101と固体潤滑剤塗布ゾーン102がそれぞれ少なくとも一個以上の異なる数量であることが可能である。また、その酸化コーティング膜形成ゾーン101と固体潤滑剤塗布ゾーン102の大きさ・形状は同等であることが可能であるほか、大きさ・形状が異なるもの、あるいは大きさ・形状が規則的に異なるもの、あるいは大きさ・形状が不規則的に異なるものでも可能である。
固体潤滑剤塗布ゾーン102内に置かれる固体潤滑剤40は、必要に応じて、単一あるいは異なる比率の二種類あるいは多種類の使用が可能である。また、必要に応じて、その固体潤滑剤40の顆粒の大きさ・形状、数量もまた随時変更が可能である。
陽極酸化法によって本願発明を実施する時、伝統的な陽極処理法を採用することが可能である。つまり、強酸性溶液(例えば、硫酸等)に0〜100ボルトの直流パルス電圧を加えるのである。あるいは、スパーク放電陽極酸化法は、アルカリ性溶液(例えば、水酸化ナトリウム素(NaH)・水酸化カリウム(KOH)・ケイ酸ナトリウム(Na2SiO3)・ケイ酸カリウム(K2SiO3)等)に150〜1000ボルトの比較的高い直流パルス電圧を加えることで、高い硬度及び耐磨耗性が得られる。
図2を参照いただきたい。本実施例は、ステンレス中心回転軸30を空洞の管状体にして、酸化コーティング膜形成ゾーン101の壁面301にあらかじめ複数の貫通穴302が設けられている。これにより、電解溶液Aがステンレス中心回転軸30の中心穴300から注入され、ステンレス中心回転軸30の回転に伴って回転し、直接各貫通穴302から酸化コーティング膜形成ゾーン101噴射するようにすることが可能である。
本願発明のアルミ合金シリンダー内壁の陽極酸化コーティング膜形成方法
を利用することにより、酸化コーティング膜形成ゾーン101と固体潤滑剤塗布ゾーン102の数量・大きさ・形状及び両者の回転速度を適宜調整することによって、また、固体潤滑剤40の種類・形状そして顆粒の大きさを適宜調整することによって、さらに、陽極酸化法とその他の操作法を選択することによって、アルミ合金シリンダー本体のシリンダー10の内壁に、必要に応じて、各種異なる潤滑性・硬さ・耐摩耗性をコントロールでき、さらに、永久的にみずからの潤滑効果を持つ酸化コーティング膜の表層を得ることができる。この結果、アルミ合金シリンダーの内壁には、使用上永久的に良好な効果が保たれるのである。本願発明は、従来技術における、酸化コーティング膜の表面に塗布する潤滑剤が使用に伴ってその潤滑効果が消失したり減少したりする恐れがあるという欠点を実質的に改善した。
を利用することにより、酸化コーティング膜形成ゾーン101と固体潤滑剤塗布ゾーン102の数量・大きさ・形状及び両者の回転速度を適宜調整することによって、また、固体潤滑剤40の種類・形状そして顆粒の大きさを適宜調整することによって、さらに、陽極酸化法とその他の操作法を選択することによって、アルミ合金シリンダー本体のシリンダー10の内壁に、必要に応じて、各種異なる潤滑性・硬さ・耐摩耗性をコントロールでき、さらに、永久的にみずからの潤滑効果を持つ酸化コーティング膜の表層を得ることができる。この結果、アルミ合金シリンダーの内壁には、使用上永久的に良好な効果が保たれるのである。本願発明は、従来技術における、酸化コーティング膜の表面に塗布する潤滑剤が使用に伴ってその潤滑効果が消失したり減少したりする恐れがあるという欠点を実質的に改善した。
A 電解溶液
1 シリンダー本体
10 シリンダー
101 酸化コーティング膜形成ゾーン
102 固体潤滑剤塗布ゾーン
20 絶縁しきり板
30 ステンレス中心回転軸
300 中心穴
301 壁面
302 貫通穴
40 固体潤滑剤
50 溶液回収槽
60 冷却ろ過システム
1 シリンダー本体
10 シリンダー
101 酸化コーティング膜形成ゾーン
102 固体潤滑剤塗布ゾーン
20 絶縁しきり板
30 ステンレス中心回転軸
300 中心穴
301 壁面
302 貫通穴
40 固体潤滑剤
50 溶液回収槽
60 冷却ろ過システム
Claims (8)
- 少なくとも、1枚の絶縁しきり板によってアルミ合金シリンダー本体のシリンダーが、あらかじめ少なくとも1個以上の隣り合う酸化コーティング膜形成ゾーンと固体潤滑剤塗布ゾーンに区切られており、その絶縁しきり板がステンレス中心回転軸に固定されていて、そのステンレス中心回転軸の運動に伴って回転し、酸化コーティング膜形成ゾーン及び固体潤滑剤塗布ゾーンが互いに連続して、且つ、繰り返して交互にシリンダー内壁に対応し、
固体潤滑剤塗布ゾーン内に固体潤滑剤が置かれており、
そのシリンダー本体は、全体にあるいは部分的に電解液槽内に入れるか、あるいは、電解溶液注入法によって、陽極処理法あるいはスパーク放電陽極酸化法による電解処理を実施されることを特徴とするアルミ合金シリンダー内壁の陽極酸化コーティング膜形成方法。 - 絶縁しきり板が硬質プラスチックあるいはゴム材質で製作されていることを特徴とする請求項1に記載のアルミ合金シリンダー内壁の陽極酸化コーティング膜形成方法。
- 絶縁しきり板の端がややアルミ合金シリンダー内壁に接触することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアルミ合金シリンダー内壁の陽極酸化コーティング膜形成方法。
- 絶縁しきり板が区切ることによって形成される各1あるいは2以上の酸化コーティング膜形成ゾーン及び固体潤滑剤塗布ゾーンが、それぞれ同じ形状及び大きさであることを特徴とする請求項1,2又は3に記載のアルミ合金シリンダー内壁の陽極酸化コーティング膜形成方法。
- 絶縁しきり板が区切ることによって形成される各1あるいは2以上の酸化コーティング膜形成ゾーン及び固体潤滑剤塗布ゾーンが、それぞれ異なる形状及び大きさであることを特徴とする請求項1,2又は3に記載のアルミ合金シリンダー内壁の陽極酸化コーティング膜形成方法。
- 絶縁しきり板が区切ることによって形成される各1あるいは2以上の酸化コーティング膜形成ゾーン及び固体潤滑剤塗布ゾーンが、それぞれ規則的に異なる形状及び大きさであることを特徴とする請求項1,2又は3に記載のアルミ合金シリンダー内壁の陽極酸化コーティング膜形成方法。
- 絶縁しきり板が区切ることによって形成される各1あるいは2以上の酸化コーティング膜形成ゾーン及び固体潤滑剤塗布ゾーンが、それぞれ不規則に異なる形状及び大きさであることを特徴とする請求項1,2又は3に記載のアルミ合金シリンダー内壁の陽極酸化コーティング膜形成方法。
- ステンレス中心回転軸が空洞の管状体であり、酸化コーティング膜形成ゾーンの壁面に複数の貫通穴が開けられていることを特徴とする請求項1に記載のアルミ合金シリンダー内壁の陽極酸化コーティング膜形成方法。
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WO2017037303A1 (fr) * | 2015-09-03 | 2017-03-09 | Montupet S.A. | Procede ameliore de formation d'un revetement de conduit de culasse et culasse ainsi obtenue |
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WO2017037303A1 (fr) * | 2015-09-03 | 2017-03-09 | Montupet S.A. | Procede ameliore de formation d'un revetement de conduit de culasse et culasse ainsi obtenue |
FR3040712A1 (fr) * | 2015-09-03 | 2017-03-10 | Montupet Sa | Procede ameliore de formation d'un revetement de conduit de culasse et culasse ainsi obtenue |
CN108368633A (zh) * | 2015-09-03 | 2018-08-03 | 美特倍股份有限公司 | 形成汽缸盖的管道涂层的改进方法和由此获得的汽缸盖 |
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