JP3944227B1 - 湿分分離加熱器 - Google Patents

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Abstract

【課題】セパレータ通過後の蒸気の逆流現象を防止して、セパレータの能力の向上を図り、湿分分離加熱器全体の効率向上を図るとともに、胴板内壁でのエロージョンの発生を防止できる湿分分離加熱器を提供することにある。
【解決手段】胴体と、前記胴体の内部に設けられ、湿分を含む蒸気がその内部に供給されるマニホールドと、前記マニホールドに形成され前記胴体の下部に位置する蒸気貯め部に蒸気を吹き出させるためのスリットと、前記スリットから吹き出した蒸気から湿分を分離するセパレータと、前記セパレータで湿分を分離後の蒸気が集合する蒸気集合部と、前記蒸気集合部を上昇する蒸気が加熱される加熱器と、から構成される湿分分離加熱器であって、前記蒸気集合部に仕切板を設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、原子力発電プラント等に適用される湿分分離加熱器の構造に関する。
原子力発電プラントにおいて、高圧蒸気タービンと低圧蒸気タービンの間には、湿分分離加熱器が設置される。この湿分分離加熱器は、高圧蒸気タービンからの排気蒸気中の湿分を分離するとともに、排気蒸気を再加熱して高温蒸気とすることにより、低圧蒸気タービンの入口蒸気湿り度を低減させて、タービンプラントの熱効率の向上を図っている。
従来の湿分分離加熱器の構造の一例を、図5(a)から図5(c)を参照して説明する。図5(a)は斜視図を示し、図5(b)は正面断面図を示す。また図5(c)は図5(b)のIII−III断面を示す。高圧蒸気タービン(図示せず)から排出された蒸気F1は、蒸気入口部22から湿分分離加熱器の横置円筒状の胴体21の内部に流入する。流入した蒸気F1は、二つの流れに分流して、胴体長手方向に対して胴体21の断面視(図5(c))で、左右対称に水平に配置された円筒状のマニホールド(パイプ式マニホールドとも呼ぶ)23に導入される。このマニホールド23は、湿分分離加熱器の長手方向のほぼ全長に渡って、互いに平行となるように設置されている。マニホールド23には全長に渡って複数のスリット24が設けられ、マニホールド23内の蒸気F1は、スリット24から胴体21の内部下方の蒸気貯め部25に向けて吹き出す。更に、蒸気貯め部25に吹き出した蒸気F1は、その下流側に設けられたセパレータ26を通過する間に湿分を分離し、蒸気集合部27に合流する。マニホールド23、蒸気貯め部25並びにセパレータ26は、胴体21の断面視で、左右対称にそれぞれに各1個ずつ配置されており、胴体21の長手方向の全長に渡って設置されている。セパレータ26を通過して蒸気集合部27に合流した蒸気F1は、蒸気集合部27を上昇して、加熱器28に流入し、高圧蒸気の一部である高圧抽気蒸気F2で再加熱される。加熱器28は、U字管形状をした多数の加熱管30から構成される多管式熱交換器であって、加熱管30の管内側を高圧抽気蒸気F2が流れ、管外側を蒸気集合部27から上昇した蒸気F1が流れて、加熱管30を介して熱交換される。加熱器28を通過した蒸気F1は、胴体上部に設けた蒸気出口部29から流出し、低圧蒸気タービン(図示せず)に送られる。高圧抽気蒸気F2は、ドレンF3となって加熱器28から排出される。このような湿分分離加熱器の公知例として、特許文献1に具体的な構成が示されている。
また、湿分分離加熱器に設けたパイプ式マニホールドから蒸気を吹き出すスリットの配置例が、特許文献2に示されている。前記スリットは、その長さや幅をマニホールドの長手方向に変化させ、蒸気貯め部25の胴板長手方向の全長に渡って均一な蒸気流量分布が得られ、かつスリット24から吹き出す蒸気流速が限界値を越えないようにしている。蒸気流速が限界値を越えると、胴体21内部の胴板にエロージョンが生じ易くなる。スリット24は、蒸気入口部22に近いマニホールド23の上流端から下流端に向かって、上流端から離間するに伴い、スリットの長さ及び幅を小さくして、スリット開口面積を順次減少させている。このようなスリットの配置により、セパレータに流入する蒸気流量分布と蒸気流速を、セパレータの全長に渡って均一にすることができる。
特開2002−130609号公報 特開2002−122303号公報
しかし、近年、湿分分離加熱器の設置面積の制約から、湿分分離加熱器の小型化が要求され、そのために胴体内部に左右対称に設けたパイプ式マニホールドを小型化することが必要となった。そのためには、マニホールドの口径を小さくする必要があり、必然的にマニホールド内蒸気の平均管内流速が上がる方向にある。
マニホールド内の蒸気平均管内流速を上げた場合、スリットから吹き出す蒸気量は、蒸気入口部22に近い上流側で小さく、下流側でより大きくなる。即ち、蒸気の管内流速が高速となった場合、マニホールド内部の特に蒸気入口部に近いスリット近傍では、蒸気流速が速いために動圧の影響を受け、その結果として、サイホン効果により前記スリット近傍のマニホールド外周を流れる蒸気は、スリット24を介してマニホールド23内へ吸い込まれる現象が発生する。
この現象のため、スリット24から吹き出す蒸気は、マニホールド23の長手方向に不均一な流れとなる。即ち、マニホールド23に流入した蒸気F1は、マニホールドの上流側スリット24から吹き出す蒸気は比較的少なく、下流側のスリット24から吹き出す蒸気は比較的多い。そのため、マニホールド23から胴体下部の蒸気貯め部25に吹き出した蒸気F1がセパレータ26に流入する際、マニホールドの長手方向に沿って、蒸気濃度分布が生ずる。ここで、説明の都合上、マニホールド23の蒸気入口部22に近い端部を開口端と呼び、その反対側端部を閉塞端と呼ぶ。即ち、マニホールド末端に近い閉塞端近傍で蒸気濃度は大きく、蒸気入口部22に近い開口端近傍で蒸気濃度は薄くなる。即ち、蒸気貯め部25からセパレータ26へ流入する蒸気の流入速度が不均一となる。そのため、セパレータ26を通過する蒸気は、マニホールド23の閉塞端近傍で比較的多い蒸気流れとなり、開口端近傍では通過する蒸気が少ない状態となる。つまり、セパレータ26の下流側に位置する蒸気集合部27でも、長手方向に沿って蒸気濃度分布が生じ、開口端近傍で蒸気濃度が薄く、閉塞端近傍で蒸気濃度が高い状態となる。蒸気集合部27に流入した蒸気F1が、そのまま加熱器28に向かって上昇するのが正常な状態であるが、蒸気集合部27の長手方向に蒸気濃度分布が生じた場合、一部の蒸気は蒸気集合部27内で閉塞端側から開口端側に向かって水平流れを形成する。更に開口端側に向かう水平流れは、蒸気集合部27の開口端近傍からセパレータ26を経由して蒸気貯め部25へ逆流し、その一部がスリット24を介してマニホールド23内へ吸込まれて、部分的に循環流が形成される。この現象を流動解析した結果を、図6に示している。
図6(a)は、図5(c)におけるIV−IV断面での流動分布(胴体長手方向中心線を境として長手方向片側の分布のみ)を示している。図6(b)は、図6(a)でのA部の拡大図を示している。図6(a)、(b)において、蒸気の流れ方向を矢印で示しているが、マニホールドの開口端から閉塞端に至るまで、大半の蒸気の流れは、蒸気貯め部25からセパレータ26を経由して蒸気集合部27へ向かう正常な流れ方向G1(図6(a)のセパレータ位置で、紙面の下から上への流れ)を示している。しかし、図6(b)に示すように、マニホールドの開口端近傍では、蒸気集合部27から蒸気貯め部25へ向かう逆方向の蒸気の流れG2を示している。このような逆流現象は、セパレータの能力を減ずるものであり、湿分分離加熱器の性能に悪影響を及ぼす。
また、マニホールドのスリットから蒸気貯め部へ吹き出す蒸気速度が、開口端から閉塞端に渡って不均一な分布になると、場所によってスリットから吹き出す蒸気速度が限界値を越えてしまい、胴板内壁にエロージョンが発生する場合がある。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、セパレータ通過後の蒸気の逆流現象を防止して、セパレータの能力の向上を図り、湿分分離加熱器全体の効率向上を図るとともに、胴板内壁でのエロージョンの発生を防止することを目的とするものである。
請求項1に係わる発明は、胴体と、前記胴体の内部に設けられ、湿分を含む蒸気がその内部に供給されるマニホールドと、前記マニホールドに形成され、前記胴体の下部に位置する蒸気貯め部に蒸気を吹き出させるスリットと、前記スリットから吹き出した蒸気から湿分を分離するセパレータと、前記セパレータで湿分を分離後の蒸気が集合する蒸気集合部と、前記蒸気集合部内を上昇する蒸気が加熱される加熱器と、から構成される湿分分離加熱器であって、前記蒸気集合部内に、該蒸気集合部の断面部の全面を覆う仕切板を設けたことを特徴とする。
請求項2に係わる発明は、前記スリットは、前記仕切板直近の下流側に位置する閉塞端側直近スリットの開口面積が、前記仕切板直近の上流側に位置する開口端側直近スリットの開口面積より大きくなるように設定され、前記閉塞端側直近スリットから閉塞端に向かって開口面積が漸減し、前記開口端側直近スリットから開口端に向かって開口面積が漸増するように配置されたことを特徴とする。
請求項3に係わる発明は、前記仕切板は、前記開口端からの位置が前記蒸気集合部の長手方向全長の1/5以内に設けられたことを特徴とする。
請求項1に係わる発明の構成によれば、セパレータ通過後の蒸気の逆流現象が防止出来るので、セパレータの能力が向上し、湿分分離加熱器全体の効率があがる。
請求項2に係わる発明の構成によれば、蒸気貯め部での吹き出し蒸気の流速を限界値以内に抑えることが出来るので、胴体内部の胴板のエロージョン防止に有効である。
請求項3に係わる発明の構成によれば、仕切板の位置が蒸気貯め部内の蒸気がスリットを介してマニホールド内へ吸込まれる現象が生ずる位置に対応するので、蒸気集合部での逆流現象をより確実に防止でき、セパレータの性能が一層向上する。
本発明に係わる第1の実施形態について、図面を参照しながら以下に説明する。図1は、本発明に係わる湿分分離加熱器の構造を示す。図1(a)は平面断面図(図1(b)のI−I断面)を示し、図1(b)は図1(a)のII−II断面を示している。図2は、本発明に係わるマニホールドを示す。図3は、本発明に係わるセパレータ周辺を流れる蒸気の流動解析結果を示す。
図1(a)、(b)により、湿分分離加熱器の構造を説明する。湿分分離加熱器1は、横置円筒状の圧力容器であって、胴体2の断面視(図1(b))で、中央位置に蒸気集合部9及び加熱器10が連接して上下方向に配置され、左右対称位置にマニホールド5、蒸気貯め部7、セパレータ8が配置されている。また、胴体内部の長手方向の両端位置には端板4が設けられ、蒸気入口部3に近い端板4は、高圧タービン(図示せず)から蒸気入口部3を介して湿分分離加熱器1に供給された蒸気F1と蒸気貯め部7並びに蒸気集合部9を流れる蒸気F1とを仕切っている。マニホールド5は、円筒形状をしており、湿分分離加熱器1の胴体長手方向であって両側に配置された端板4の間に設けられ、それぞれのマニホールド5の両端はそれぞれの端板4に固定されている。またマニホールド5の蒸気入口部3に近い端部は、蒸気入口部3からの蒸気F1を受け入れ可能な開口を有する開口端14を構成し、その反対側端面は、端板4に当接して閉塞されて閉塞端15を構成している。更に、マニホールド5の外周壁面下部には長手方向の全長に渡って複数のスリット6が切られており、マニホールド5内の蒸気F1は、スリット6から胴体2の内部下方に設けた蒸気貯め部7に吹き出す。また、蒸気貯め部7と蒸気集合部9の間には、端板4の間の胴体長手方向の全長に渡って左右対称位置にセパレータ8が配置され、ここで蒸気F1が通過する間に湿分が除去される。セパレータ8の形式としては、例えば波板形式や網板形式のものが採用できる。蒸気集合部9は、左右対称位置に配置されたセパレータ8を通過した蒸気F1を合流させ、その合流後の蒸気を上部に配置された加熱器10に導く役割を果たしている。また、蒸気集合部9には、蒸気の逆流防止を目的とした仕切板13が配設されている。仕切板13は、図1(a)に示すように、胴体長手方向に沿って配置された蒸気集合部9において、開口端14に近い領域に1箇所だけ設けられ、湿分分離加熱器の断面視(図1(b))で、蒸気集合部9の断面部の全面を覆うように設けられる(ハッチングで示す部分)。仕切板13の平面上での位置は、蒸気集合部9の長手方向の端板4間の全長に対して、開口端14から1/5以内に設置することが望ましい。この位置は、最大負荷運転において、蒸気貯め部内の蒸気F1がスリット6を介してマニホールド内へ吸込まれる現象が生ずるスリット位置に対応している。これにより、蒸気集合部9から蒸気貯め部7への蒸気F1の逆流現象が解消できる。加熱器10では、蒸気集合部9から上昇した蒸気F1が、加熱管11を介して高圧抽気蒸気F2で加熱される。加熱器10の上部であって胴体2の上面中央には蒸気出口部12が設けられ、加熱後の蒸気F1は蒸気出口部12から低圧タービン(図示せず)に送られる。
次に、湿分分離加熱器に導入された蒸気F1が湿分分離加熱器から排出されるまでの蒸気の流れについて、図1(a)、(b)を参照して説明する。高圧蒸気タービン(図示せず)から排出された蒸気F1は、蒸気入口部3から湿分分離加熱器1に導入される。蒸気入口部3から内部に流入した蒸気F1は、2つの流れに分流して、左右対称に水平に配置されたマニホールド5に流入する。更に、マニホールド5に流入した蒸気F1は、スリット6から蒸気貯め部7に吹き出す。次に、蒸気貯め部7に吹き出した蒸気F1は、胴体内壁2aに衝突して向きを変え、その下流側に設けられたセパレータ8に流入する。セパレータ8を通過する間に蒸気に含まれた湿分を分離し、蒸気集合部9で左右に分流した蒸気が合流する。合流した蒸気は蒸気集合部9を上昇し、加熱器10に流入する。加熱器10では、高圧タービン抽気蒸気の一部F2が加熱管11の管内側に導入され、蒸気集合部9から上昇する蒸気F1は加熱管11の管外側を流れる。蒸気F1は加熱器10内に配設された多数の加熱管11を介して高圧抽気蒸気F2と熱交換して、再加熱される。加熱後の蒸気F1は、蒸気出口部12から排出され、低圧タービン(図示せず。)へ送られる。加熱後の高圧抽気蒸気F2は、従来技術と同様に、ドレンF3として湿分分離加熱器から排出される。
次に、マニホールド5について、図2(a)を参照しながら説明する。マニホールド5は、パイプ式マニホールドであって、胴体2の断面視で左右対称位置に2本配設され、両端部は端板4に固定される。また、マニホールド5はその断面が円筒形状をしており、蒸気入口側は、蒸気入口部3から流入した蒸気を受け入れ可能な開口端14を有する。一方、末端側は、端板4に当接して閉じられ、閉塞端15を形成している。また、それぞれのマニホールド5の外周壁面には、蒸気F1を蒸気貯め部7に向けて長手方向に均一に吹き出すようにスリット6が切られている。スリット6は、開口端14から閉塞端15に向けて、各スリットの中心位置がマニホールド中心軸と同一線上になるように複数のスリット6が配置されている。また、それぞれのスリット6の形状は、矩形形状に限らず、円形形状でもよく、楕円形状でもよい。更に、それぞれのスリット6の開口面積は、開口端14から閉塞端15に向けて、漸次面積が減少するように配置し、開口端14に最も近いスリットと閉塞端15に最も近いスリットとの開口面積比は、ほぼ1/4程度となるように選定する。また、図2(a)のスリット数は一例を示したものであり、このスリット数に限定されない。
このように、開口端14からのスリットの位置により開口面積を変える理由は、スリットから吹き出す蒸気流量をマニホールドの全長に渡って出来るだけ均一として、セパレータ8への流入速度を一定とするためである。マニホールド5に流入した蒸気は、上述したように、マニホールド5内の管内流速の影響を受け、特に開口端14の近傍では動圧によるサイホン効果のため、スリットを介してマニホールド内へ蒸気の一部が吸い込まれる。そのため、開口端14側よりも閉塞端15側の方が、マニホールド内の蒸気濃度が大きくなる。仮に開口端14から閉塞端15に至るまで同一面積のスリット6を配置した場合、閉塞端15側の蒸気流量が大きく、開口端14側の蒸気流量が小さくなる。そのため、セパレータ8に流入する蒸気流量が開口端近傍では小さく、閉塞端近傍では大きくなり、蒸気流量分布が不均一となる。このように、セパレータ8への蒸気流入速度のばらつきが大きくなると、セパレータ8での湿分除去が十分に行われず、湿分分離加熱器の全体効率を下げることになる。従って、出来るだけ均一な蒸気流量分布を確保して、セパレータへの流入速度を一定とするためには、開口端側のスリット面積は大きくとり、閉塞端側のスリット面積を小さくして、適正な開口面積を選定することが重要である。また、各スリットは同じピッチで配置することが望ましいが、開口面積が小さくなる閉塞端側のスリットは、開口面積の大きい開口端側のスリットより小さいピッチで配置してもよい。更に、スリット開口面積は、開口端14から閉塞端15に向かって、漸減するように配置することが望ましいが、閉塞端15に近いスリットについては、隣接する複数のスリットが同じ開口面積となるように配置してもよい。
本発明の場合、蒸気集合部9に合流した蒸気F1が、セパレータ8を経由して蒸気貯め部7に逆流する現象を防止するため、蒸気集合部9内に仕切板13を設けている。しかし、単に仕切板13を設けたのみでは、運転条件によっては吹き出し蒸気速度が限界値を越えてしまうスリットが発生する。図3は、蒸気集合部に単に仕切板のみを設けた場合の流動解析結果を示す。図3(a)は、上述した図6(a)と同様に、図5(c)におけるIV−IV断面での流動分布を示し、図3(b)は図3(a)におけるB部の拡大図を示す。また、図3(c)は、横軸がマニホールドの開口端14からの距離を示し、縦軸はその距離に応じたスリットからの吹き出し蒸気法線速度を示す。具体的には、図3(d)の断面図に示す胴板内壁2aのX点に衝突する蒸気の法線速度を示している。また、図3(a)におけるY点位置は、仕切板13の設置位置を表している。図3(a)、(b)によれば、マニホールドの開口端14から閉塞端15に至る長手方向の全長に渡り、セパレータ8前後の蒸気の流れ分布は、全ての流れが正常な流れ方向を示し、蒸気集合部9から蒸気貯め部7への逆流現象は認められない。即ち、図3(b)のB部拡大図によれば、セパレータ位置の前後において、矢印で示す蒸気の流れ方向が蒸気貯め部7から蒸気集合部9に向かう正常な流れ方向G1を示している。従って仕切板13を設置することにより、逆流現象が解消されていることがわかる。
しかしながら、図3(c)によれば、開口端からY点位置までの間においては、湿分分離加熱器の負荷によっては、蒸気法線速度が限界値を越えてしまう領域が発生する。この領域では、エロージョン発生の可能性があるため、この点の改良が必要である。
エロージョンに対する改良策を踏まえた第2の実施形態を以下に説明する。
本発明においては、上述の仕切板13の設置に加えて、以下のようにスリット開口面積を調整する点に特徴がある。具体的な調整方法について、図2(b)を参照しながら以下に説明する。上述したように、胴体長手方向の蒸気吹き出し流量を均一とするため、開口端14から閉塞端15に向けて各スリットの開口面積を順次漸減させることを原則としている。しかし、開口端14からY点位置までの蒸気法線速度を限界値以内に抑えるため、Y点位置より開口端側に位置するスリットの開口面積を更に小さくする必要がある。一方、マニホールド全体のスリットからの蒸気吹き出し流量を一定とするためには、スリット合計開口面積は、仕切板を設置する前の面積を維持する必要がある。従って、開口端14からY点位置までの各スリットの開口面積を一定比率で減少させて(例えば、30%削減)、開口面積を小さくするとともに、Y点位置から閉塞端15までのスリットのうち前記開口面積が削減されたスリットと同数のスリットについて、一定比率で開口面積を大きくして、スリット合計面積は変えないようにしている。即ち、開口端14からY点位置までの各スリットは、開口端14から離間するとともに開口面積を漸減しつつ、かつ仕切板13を設置する前の面積よりも各スリットの開口面積を減少させている。更に、Y点位置から閉塞端15に向け配置されている各スリットについては、Y点位置直近の下流側(閉塞端に向かう方向)に位置するスリット(閉塞端側直近スリット6b)を先頭として、Y点位置から開口端14までの間に位置するスリットの数と同数のスリットについて、仕切板を設置する前の面積よりも開口面積を大きくしている。 その際、Y点位置より上流側に位置するスリットの開口面積の減少分を、下流側の同数のスリットの開口面積の増加で補って、合計開口面積は変わらないようにしている。但し、確実に蒸気法線速度を限界値内に納めるためには、閉塞端側直近スリット6bの開口面積が、Y点位置直近の上流側に位置するスリット(開口端側直近スリット6a)の開口面積よりも大きくなるように設定することが重要である。また、これらの開口面積が調整されたスリットより更に下流側(閉塞端に向かう方向)にあって、閉塞端15までの間に配置された各スリットは、仕切板のない場合と同じ開口面積としている。つまり、仕切板13(Y点位置)を境として、開口端側直近スリット6aから開口端14に向けてスリット開口面積は漸増し、閉塞端側直近スリット6bから閉塞端15に向けてスリット開口面積は漸減する。
尚、蒸気法線速度が限界値を越えないためのスリット開口面積の調整は、Y点位置より開口端側のスリット面積を小さくして、削減した開口面積分をY点位置より閉塞端側に位置するスリット面積を大きくして補う点は変わらないが、各スリットの面積を一律に増加又は減少させてもよい。具体的には、蒸気法線速度を越えない範囲で、Y点位置より開口端側のスリット面積を一律に同じ面積を削減し、Y点位置より閉塞端15までのスリット面積を一律に同じ面積を増加させて、全体としてのスリット開口面積を変えない方法でもよい。この場合でも、開口端側直近スリット6aから開口端14に向けてスリット開口面積は漸増し、閉塞端側直近スリット6bから閉塞端15に向けてスリット開口面積は漸減することは変わらない。尚、閉塞端側直近スリット6bの開口面積を開口端側直近スリット6aの開口面積より大きくすることは変わらない。
このように、マニホールド5に設けた調整後のスリット配置と蒸気集合部9に設置した仕切板13を組合せた場合の流動解析結果を図4に示す。図4(a)は、上述した図3(a)と同様に、図5(c)のIV−IV断面における流動分布を示し、図4(b)はC部の拡大図を示す。また、図4(c)は、横軸にマニホールド開口端14からの距離を示し、縦軸には距離に応じたスリットからの吹き出し蒸気速度(蒸気法線速度)を示している。図4(a)、(b)によれば、単に仕切板13のみを設けた場合と比較すると、マニホールド開口端から閉塞端に至る長手方向の全長に渡り、蒸気集合部9から蒸気貯め部7への逆流現象は認められない点は仕切板のみを設置した場合と同じである。但し、図4(c)に示すように、スリット開口面積を調整することにより、開口端からY点位置までの間の胴板に衝突する蒸気法線速度分布が、仕切板のみの場合に比較して著しい改善が認められ、胴体長手方向の全長に渡り比較的均一化されている。その結果、蒸気法線速度を限界値以下に抑えることができ、胴板のエロージョン発生の防止に有効である。
本発明の第1の実施形態に係わる湿分分離加熱器の平面断面図((b)のI−I断面)を(a)に、(a)のII−II断面を(b)に示す。 本発明の第1の実施形態に係わるマニホールドを(a)に示し、第2の実施形態に係わるマニホールドを(b)に示す。 本発明の第1の実施形態に係わる流動解析結果を示す。 本発明の第2の実施形態に係わる流動解析結果を示す。 従来の湿分分離加熱器の斜視図を(a)に、正面断面図を(b)に、その断面図((b)のIII−III断面)を(c)に示す。 従来の湿分分離加熱器における流動解析結果を示す。
符号の説明
1 湿分分離加熱器
2、21 胴体
2a 胴板内壁
3、22 蒸気入口部
4 端板
5、23 マニホールド
6、24 スリット
6a 開口端側直近スリット
6b 閉塞端側直近スリット
7、25 蒸気貯め部
8、26 セパレータ
9、27 蒸気集合部
10、28 加熱器
11、30 加熱管
12、29 蒸気出口部
13 仕切板
14 開口端
15 閉塞端
X点 胴板内壁の蒸気衝突位置
Y点 仕切板位置
F1 蒸気
F2 高圧抽気蒸気
F3 ドレン

Claims (3)

  1. 胴体と、前記胴体の内部に設けられ、湿分を含む蒸気がその内部に供給されるマニホールドと、前記マニホールドに形成され、前記胴体の下部に位置する蒸気貯め部に蒸気を吹き出させるスリットと、前記スリットから吹き出した蒸気から湿分を分離するセパレータと、前記セパレータで湿分を分離後の蒸気が集合する蒸気集合部と、前記蒸気集合部内を上昇する蒸気が加熱される加熱器と、から構成される湿分分離加熱器であって、前記蒸気集合部内に、該蒸気集合部の断面部の全面を覆う仕切板を設けた湿分分離加熱器。
  2. 前記スリットは、前記仕切板直近の下流側に位置する閉塞端側直近スリットの開口面積が、前記仕切板直近の上流側に位置する開口端側直近スリットの開口面積より大きくなるように設定され、前記閉塞端側直近スリットから閉塞端に向かって開口面積が漸減し、前記開口端側直近スリットから開口端に向かって開口面積が漸増するように配置された、請求項1に記載の湿分分離加熱器。
  3. 前記仕切板は、前記開口端からの位置が前記蒸気集合部の長手方向全長の1/5以内に設けられた請求項1又は2に記載の湿分分離加熱器。
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