JP3944198B2 - ステージ装置、露光装置及びデバイス製造方法 - Google Patents

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Description

物体を電磁力によって駆動するステージ装置、該ステージを利用した露光装置、及び該露光装置を利用したデバイス製造方法に関する。
図12は、平面モータを利用したステージ装置の構成を示す図である。なお、図12に示す構成は、本発明の課題を説明するために参考として掲載したものであって、本出願人は、当該技術が先行技術を構成するとの認識を持っていない。図12に示すステージ装置は、複数層のコイル群Cを有する固定子10と、磁石ユニットを有する可動子20とを備え、固定子10に複数層のコイル群Cを配置することによって可動子20を6軸制御することができる。複数層のコイル群Cは、下方がベース30によって仕切られ、上方が上部プレート52によって仕切られた空間内に配置され、この空間に冷媒を流すことによって一括して冷却される。複数層のコイル群の第1層を構成する各コイルは、その長手方向を第1方向に平行に向けて配置され、第2層の各コイルは、その長手方向を第1方向に直交する第2方向に平行に向けて配置され得る。
なお、単層のコイル群を設けた平面モータの例は、特許文献1に記載されている。
特開2000−175434号公報
平面モータを構成するコイル群が多層化されると、それに伴ってコイル数が増加し、コイルからの発熱量も増加する。そこで、図12を参照して説明したように、複数層のコイル群が配置された空間を冷媒用の流路として利用する構成が考えられる。固定子のコイル群の冷却においては、固定子を均一に冷却することが重要である。不均一な温度分布が生じると、その上の可動子が配置された空間に悪影響を及ぼし得る。高精度に位置決めを行うステージ装置(位置決め装置)においては、一般に、可動子の位置をレーザー干渉計等によって精密に計測しながら可動子をフィードバック制御する。レーザー干渉計の光路に温度変動が存在すると、それが位置計測誤差を引き起こし、可動子の位置決め精度を悪化させる。また、固定子のコイル群の冷却においては、冷却効率の改善も重要である。特に、多層のコイル群を備える構成においては、発熱量が膨大になるために、それを冷却するための構成が大型化し、装置のフットプリントを増大させる。
ところで、一方向の長さが他方向の長さよりも長いコイル(細長い形状を有するコイル)で構成されたコイル群を冷却する場合に、温度分布を均一にするとともに冷却効率の向上を図るためには、冷媒を流す方向を考慮すべきであると考えられる。例えば、可動子の駆動のために、ある瞬間においては層内の一部のコイルのみが通電される構成において、そのコイルの長手方向に平行に冷媒を流す構成では、その通電されているコイル(以下、通電コイル)の周辺を流れる冷媒はその通電コイルの冷却に寄与するが、その通電コイルの遠くを流れる冷媒はその通電コイルの冷却に寄与せず、結果として、その通電コイルの周辺を流れる冷媒のみの温度が上昇する。したがって、冷媒に不均一な温度分布が生じるとともにコイル群にも不均一な温度分布が生じるほか、コイル群の冷却効率が低いと考えられる。
しかしながら、図12に示す構成においては、層間でコイルの長手方向が異なるにも拘わらず、全ての層のコイル群が、同一方向に流れる冷媒によって冷却される。したがって、図12に示す構成においては、各層のコイル群を冷却するための冷媒の流れを層ごとに適正化することができず、温度分布の不均一性を招くほか、コイルの冷却効率が低くなりうる。
本発明は、本発明者の以上のような課題認識を基礎としてなされたものであり、コイル群を備えたステージ装置において、コイル群を均一かつ効率的に冷却することを目的とする。
本発明のステージ装置は、物体を移動させるステージ装置として構成され、前記ステージ装置は、少なくとも第1層コイル群及び第2層コイル群を含む層状に配置された複数のコイル群と、前記第1層コイル群を冷却するために前記第1層コイル群を構成する各コイルの長手方向に交差する方向に冷媒を流す第1流路と、前記第2層コイル群を冷却するために前記第2層コイル群を構成する各コイルの長手方向に交差する方向に冷媒を流す第2流路とを備え、前記複数のコイル群が発生する磁界によって前記物体を駆動する。
本発明の好適な実施形態によれば、前記第1流路は、前記第1層コイル群を構成する各コイルの長手方向にほぼ直交する方向に冷媒を流すように構成され、前記第2流路は、前記第2層コイル群を構成する各コイルの長手方向にほぼ直交する方向に冷媒を流すように構成されうる。
本発明の好適な実施形態によれば、前記第1流路と前記第2流路とは、仕切り部材によって仕切られうる。
本発明の好適な実施形態によれば、前記第1層コイル及び前記第2層コイルは、上部プレートによって上方の空間から仕切られた容器の内部に配置され、前記第1層コイルは、前記上部プレートと前記第2層コイルとの間に配置され、前記第1流路及び前記第2流路は、前記第1流路を通った冷媒が前記第2流路に提供されるように互いに接続されうる。
本発明の好適な実施形態によれば、前記上部プレートと前記第1層コイルとの間が第2仕切り部材によって仕切られ、前記上部プレートと前記第2仕切り部材との間に第3流路が形成されうる。
本発明の好適な実施形態によれば、前記第1層コイル群を構成する各コイルの長手方向と、前記第2層コイル群を構成する各コイルの長手方向とが交差(例えば、ほぼ直交)しうる。
本発明の好適な実施形態によれば、前記ステージ装置は、可動子及び固定子を含んで構成され、前記複数のコイル群は、前記固定子に配置されうる。
本発明の露光装置は、基板ステージと投影系とを有し、前記基板ステージに保持された基板に前記投影系を介して露光エネルギーを照射して潜像パターンを形成する露光装置として構成され、前記基板ステージが上記のステージ装置によって構成される。
本発明のデバイス製造方法は、基板上の感光剤に上記の露光装置によって潜像パターンを形成する工程と、前記潜像パターンを現像する工程とを含む。
本発明によれば、コイル群を備えたステージ装置において、コイル群を均一かつ効率的に冷却することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明する。
本発明に係るステージ装置は、半導体露光装置等の露光装置における構成部品(例えば、基板ステージ装置)として好適な他、工作機械等の各種の装置において物体を移動或いは位置決めする装置として好適である。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係るステージ装置の構成を概略的に示す断面図である。ステージ装置100は、平面モータの応用例であり、複数層のコイル群を有する固定子10と、磁石ユニットを有する可動子20とを備えている。具体的には、固定子10は、複数層のコイル群として、層状に配置された少なくとも第1層コイル群C1及び第2層コイル群C2を有し、可動子20は、図9に例示的に示すような磁石ユニット24を可動子本体22の下部に配置した構成を有しうる。磁石ユニット24は、例えば、水平方向に着磁された磁石24Hと、鉛直方向に着磁された磁石24Vとを含みうる。可動子20は、典型的には、その上に基板等の物体を保持する保持部(チャック装置)を有しうる。可動子20は、静圧軸受けによって固定子10の上部表面上に浮上し、可動子20を駆動するための制御情報に従って第1層コイル群C1のうち選択されたコイル及び第2層コイル群C2のうち選択されたコイルに通電して磁界を発生させることによって、電磁力(ローレンツ力)によって可動子20を6軸制御(X、Y、Z、ωx、ωy、ωz)することができる。
第1層コイル群C1及び第2層コイル群C2は、コイル支持部材32によって支持され、コイル支持部材32は、ボルト等の固定部34によってベース30に固定されている。第1層コイル群C1及び第2層コイル群C2の下方には、ベース30が配置されている。第1層コイル群C1及び第2層コイル群C2の側方は、枠体50によって取り囲まれている。第1層コイル群C1及び第2層コイル群C2の上方には、可動子20の移動面を提供するとともに上部空間から第1層コイル群C1及び第2層コイル群C2が配置される内部空間を仕切る上部プレート52が配置されている。すなわち、第1層コイル群C1及び第2層コイル群C2は、ベース30、枠体50及び上部プレート52によって構成された容器内に配置されている。更に、第1層コイル群C1が配置された第1空間と、第2層コイル群C2が配置された第2空間とは、仕切り部材36によって仕切られている。第1空間は、第1層コイル群C1を冷却するための第1流路46として利用され、第2空間は、第2層コイル群C2を冷却するための第2流路48として利用される。
第1層コイル群C1を構成する複数のコイルは、図2に例示的に示すように、その長手方向をY軸方向に平行に向けるとともにX軸方向に並べて配列されている。第1層コイル群C1を冷却する冷媒は、第1流路46中をX軸方向(例えば、+X方向)に流れる。すなわち、第1層コイル群C1を冷却する冷媒は、第1層コイル群C1を構成する各コイルの長手方向に交差(典型的には、直交)するように流れる。第1層コイル群C1を冷却する冷媒は、第1冷媒供給ポート42を通して第1流路46に供給され、第1流路46を通りながら第1層コイル群C1を冷却した後に第1冷媒回収ポート44によって回収される。
第2層コイル群C2を構成する複数のコイルは、図3に例示的に示すように、その長手方向をX軸方向に平行に向けるとともにY軸方向に並べて配列されている。第2層コイル群C2を冷却する冷媒は、第2流路48中をY軸方向(例えば、+Y方向)に流れる。すなわち、第2層コイル群C2を冷却する冷媒は、第2層コイル群C2を構成する各コイルの長手方向に交差(典型的には、直交)するように流れる。第2層コイル群C2を冷却する冷媒は、第2冷媒供給ポート62を通して第2流路48に供給され、第2流路48を通りながら第2層コイル群C2を冷却した後に第2冷媒回収ポート64によって回収される。
前述のように、第1層コイル群C1が配置された第1空間と第2層コイル群C2が配置された空間とを仕切り部材36によって仕切って第1層コイル群C1を冷却するための第1流路46及び第2層コイル群C2を冷却するための第2流路48を構成することによって、第1層コイル群C1を冷却するための冷媒の流れと第2層コイル群C2を冷却するための冷媒の流れとの干渉によって双方の流れが乱されることを防止し、各層のコイル群C1、C2を効率よく冷却することができる。
ここで、第1層コイル群C1を構成するコイルと第2層コイル群C2を構成するコイルとは、互いに長手方向が異なる。この実施形態の構成例においては、第1層コイル群C1を構成するコイルと第2層コイル群C2を構成するコイルとは、長手方向がほぼ直交する関係にある。このような構成において、第1層コイル群C1を冷却する冷媒の流れ方向と第2層コイル群C2を冷却する冷媒の流れ方向とを同一にすることは、冷却の効率を低下させ、また、不均一な温度分布を生じさせうる。
すなわち、コイル群を効率的に冷却するとともに均一な温度分布を提供するためには、各コイルの長手方向に交差するように、典型的には、長手方向にほぼ直交するように、冷媒の流れを形成すべきである。
比較例を示す図4を参照して説明する。図4において、コイル群Cを構成する複数のコイルは、その長手方向をX軸方向に平行に向けるとともにY軸方向に並べて配列されている。このような構成例において、コイル群Cを構成する各コイルの長手方向に交差しない方向、すなわち、各コイルの長手方向に平行に冷媒を流すことは冷却効率及び温度分布の観点で好ましくない。
一般に、平面モータなどの駆動装置においては、コイル群の全てのコイルが均一に発熱するわけでなく、コイル群のうちの一部のコイル(通常は、可動子に配置された磁石に対向する部分のコイル)が発熱する。そこで、コイルHCが発熱した場合を考えると、図4に示すように、冷媒供給ポート92から冷媒回収ポート94に向けてコイルの長手方向に対して平行に冷媒を流した場合、流路98を流れる冷媒のうちの一部の冷媒しかコイルHCの周辺を通過しない。つまり、ほとんどの冷媒は、コイルHCの冷却に寄与しないことが分かる。また、その結果、コイルHCの周辺を通る一部の冷媒に関しては下流側における温度上昇が大きくなるが、大部分の冷媒に関しては上流と下流とにおいて温度差が生じない。これにより、コイル群C全体のうち発熱しているコイルHCの周辺(その中でも冷媒の流れの下流側)のみ温度が高くなり、不均一な温度分布が生じる。
そこで、図2、図3を参照して説明したように、各コイルの長手方向に交差するように、典型的には、長手方向にほぼ直交するように冷媒を流すことにより、効率よく冷媒が活用される。また、流路を流れる全ての冷媒が発熱コイルHCを横切ることよりコイル群の全体にわたって均一な温度分布を提供することができる。例えば、図3において、X軸方向に関しては、冷媒の温度むら(コイル群の温度むら)はほとんど生じない。また、Y軸方向に関しては、発熱コイルHC2を冷媒が通過する際に冷媒の温度が上昇し得るが、この温度上昇は、第2流路48を流れる冷媒のほぼ全体に分配されるので、図4に示すような構成例に比べて、温度の不均一性は極めて小さく抑えられる。
本発明の実施形態によれば、第1コイル群C1を構成する各コイルの長手方向に交差するように冷媒を流すとともに第2コイル群C2を構成する各コイルの長手方向に交差するように冷媒を流すことにより、冷却効率を向上させるとともに、第1、第2コイル群C1、C2をその全体にわたって均一に冷却することができる。また、第1コイル群C1を構成する各コイル、第2コイル群C2を構成する各コイルに対して、それぞれ、その長手方向にほぼ直交する方向に冷媒を提供する構成は、冷媒の流れの均一化、又は、そのための構成の簡単化などの観点において優れている。
この実施形態とは、対照的に、1つの流路を通して第1層コイル群C1及び第2層コイル群C2を冷却するための冷媒を流す方式において、一方のコイル群を構成するコイルの長手方向に直交する方向に冷媒を流す構成を採用した場合には、他方のコイル群を構成するコイルについては、その長手方向に平行に冷媒が流れることになり、前述のように、冷却効率が悪く、また、温度分布が不均一になりやすい。
以上の原理を3層以上のコイル群を有する構成に適用する場合において、3層以上の全てのコイル群について個別の流路を設けることができる。しかしながら、このような構成は構造を複雑化しうるので、例えば、第3層から第n層(4以上の自然数)の全部又は一部を共通の流路を利用して冷却してもよい。
[第2実施形態]
この実施形態は、第1実施形態の変形例を提供する。ここで特別に言及しない事項は、第1実施形態に従いうる。
図5は、本発明の第2実施形態を示す図である。なお、図5では、第1層コイル群C1及び第2層コイル群C2のうち第1層コイル群C1のみが図示されているが、第1の実施形態と同様の第2層コイル群C2も存在するものとする。
平面モータの構成において固定子内のコイルを冷却する目的は、主に2つある。第1の目的は、コイル自体が発熱によって高温になって損傷することを防ぐこと、第2の目的は、可動子と対面する固定子表面の温度変化を極力抑えることである。第2の目的は、露光装置などのように高精度な位置決めが要求される応用例において特に考慮されるべきであり、位置決め精度に影響を与える可動子及びその周辺空間の温度変化を極力抑える上で、固定子表面の温度変化に伴う可動子及びその周辺空間への熱移動を生じさせないことが重要である。
各コイルの長手方向に交差(好ましくは、直交)するように冷媒を流すことが第1、第2の目的の双方に対して有効であることは、冷却効率が向上する点及びコイル群(又は、それを冷却する冷媒)の温度均一性が向上する点から明らかである。しかしながら、大面積の平面モータ或いは多数のコイルを冷却するためには大量の冷媒を必要とする。これにより、冷媒循環器の規模が大きくなってしまうという別の課題が生じる。この実施形態は、上記の2つの目的を達成しつつ、固定子の冷却に必要な冷媒の流量を低減するものである。
この実施形態では、第1流路44と第2流路46とを直列に接続することによって、固定子の冷却のために必要な冷媒流量を第1実施形態のほぼ半分にする。具体的には、固定子10の外部の冷媒循環装置から供給される冷媒は、冷媒取り込み用の継ぎ手(不図示)を通して第1冷媒供給ポート42に提供され、第1層コイル群C1を冷却するための第1流路46を通って第1冷媒回収ポート44に至り、連通路61を通して、第1冷媒回収ポート44から第2冷媒供給ポート62に流れ込む。そして、冷媒は、第2冷媒供給ポート62から第2層コイル群C2を冷却するための第2流路48を通って第2冷媒回収ポート64に至り、冷媒排出用の継ぎ手(不図示)を通して冷媒循環装置に送られる。
ここで、冷媒循環装置から供給された冷媒を最初に第1流路46に流し、第1流路46から排出された冷媒を第2流路48に供給する構成は、次の観点で有用である。すなわち、固定子を冷却する第2の目的である固定子表面の温度変化の抑制の観点において、冷媒循環経路に配置されている冷却装置(温調装置)によって温度管理された冷媒は、まず、可動子に対面する固定子表面に近い第1流路に提供されるべきである。この場合、固定子表面の温度は、第1流路46を通る冷媒により調整されるので、可動子に対面する固定子表面に直接接していない第2流路48を通っている冷媒の温度が固定子表面に対して与える影響は小さい。そのため、第1流路46を通りながら第1層コイル群C1から熱を奪うことによって温度が上昇した冷媒を第2流路48に流したとしても、第2流路48に流入する冷媒温度が許容値以内であれば、前記第1、第2の目的に反することなく、冷媒流量を低減することができる。
[第3実施形態]
前述のように、第1層コイル群C1を構成するコイルの長手方向に交差するように第1層コイル群C1の冷却用の冷媒を流すとともに第2層コイル群C2を構成するコイルの長手方向に交差するように第2層コイル群C2の冷却用の冷媒を流す構成は、各コイルの長手方向に直交するように冷媒を流す構成には限定されない。コイル群の配列形態等の設計によっては、コイルの長手方向と冷媒の流れ方向とが交差する限りにおいて、冷媒を種々の方向に流すことができる。
図6、図7は、冷媒の流れ方向の選定に関する1つの実施形態を示す図である。図6、図7に示す実施形態では、第1層コイル群C1を構成するコイル及び第2層コイル群C2を構成するコイルの双方の長手方向に対して45度の角度をもって第1層コイル群C1及び第2層コイル群C2の冷却用の冷媒を流す。ここで、第1層コイル群C1の冷却用の冷媒と第2層のコイル群C2の冷却用の冷媒を同一方向に流す場合には、冷媒の流路として個別の流路46、48を設ける必要はなく、第1層コイル群C1及び第2層コイル群C2に対して共通の流路を設けることもできる。この場合は、第1、第2の実施形態におけるような仕切り部材36を設ける必要はない。
[第4実施形態]
この実施形態は、第1〜第3実施形態の変形例を提供する。ここで特別に言及しない事項は、第1〜第3の実施形態に従いうる。図8は、本発明の第4実施形態を示す図である。この実施形態では、第1層コイル群C1と上部プレート52との間に第2仕切り部材47が配置されている。第2仕切り部材47によって、前述の第1流路46は、第1流路46Aと第3流路46Bとに仕切られ、結果として、固定子10に3つの流路、すなわち、第1流路46A、第2流路48、第3流路46Bが設けられている。第2仕切り部材47は、第1層コイル群C1の上面に接するように配置されていてもよいし、第1層コイル群C1の上面から離隔するように配置されていてもよい。
第2仕切り部材47は、断熱材を含んで構成されることが好ましく、これにより第1流路46Aと第3流路46Bとの間の熱抵抗を大きくし、第1流路46Aの熱が第3流路46B、更には、上部プレート52並びにその上方の空間及び可動子20に伝わりにくくすることができる。第1、第3流路46A、46Bには、それぞれ第1、第3冷媒供給ポート42A、42Bを通して冷媒が供給されうる。ここで、第2実施形態に従って、第1〜第3流路46A、48、46Bを直列に接続していもよい。この場合は、冷媒の経路の上流側から、第3流路46B、第1流路46A、第2流路48の順に接続すること、又は、冷媒の経路の上流側から、第1流路46A、第3流路46B、第2流路48の順に接続することが好ましい。
[第5実施形態]
図10は、第1〜第4の実施形態として例示的に示された本発明をステージ装置の構成部品として採用した本発明の第5実施形態としての露光装置の構成を概略的に示す図である。
図10に示す露光装置500は、例えば、半導体デバイス、液晶表示デバイス、マイクロマシン、薄膜磁気ヘッド等の、微細なパターンを含むデバイスの製造に利用される。露光装置500は、レチクル等の原版を介してウエハ等の基板に照明系ユニット501から露光エネルギー(例えば、可視光、紫外光、EUV光、X線、電子線、荷電粒子線等)を投影系(例えば、屈折レンズ、反射レンズ、反射屈折レンズシステム、荷電粒子レンズ等)を介して照射することによって、ウエハステージ等の基板ステージ504に搭載された基板上の感光剤に潜像パターンを形成する。ここで、電子線等の荷電粒子線を利用する方式においては、原板が不要な場合もある。
基板ステージ504に搭載されたチャック上に基板(対象物)を保持し、照明系ユニット501によって、原板ステージ502に搭載された原版のパターンを基板上の各領域にステップアンドリピート又はステップアンドスキャン等の各種方式で転写する。第1〜第4実施形態のステージ装置は、例えば、原板ステージ502の構成部品として好適である。
[第6の実施形態]
次に、本発明の第6の実施形態として、第5実施形態として例示的に説明された露光装置を適用したデバイス製造方法の一例として、半導体デバイスの製造方法について説明する。図11は、半導体デバイスの全体的な製造プロセスのフローを示す図である。ステップ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行う。ステップ2(マスク作製)では設計した回路パターンに基づいてマスクを作製する。
一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記のマスクとウエハを用いて、上記の露光装置によりリソグラフィ技術を利用してウエハ上に実際の回路を形成する。次のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ5によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の組み立て工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、ステップ7でこれを出荷する。
上記ステップ4のウエハプロセスは以下のステップを有する。ウエハの表面を酸化させる酸化ステップ、ウエハ表面に絶縁膜を成膜するCVDステップ、ウエハ上に電極を蒸着によって形成する電極形成ステップ、ウエハにイオンを打ち込むイオン打ち込みステップ、ウエハに感光剤を塗布するレジスト処理ステップ、上記の露光装置によって回路パターンをウエハ上の感光剤に転写して潜像パターンを形成する露光ステップ、露光ステップでウエハ上の感光剤に形成された潜像パターンを現像する現像ステップ、現像ステップで現像したレジスト像以外の部分を削り取るエッチングステップ、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除くレジスト剥離ステップ。これらのステップを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンを形成する。
本発明の第1実施形態に係るステージ装置の構成を概略的に示す断面図である。 第1層コイル群の配置と冷媒の流れ方向との関係を例示的に示す図である。 第2層コイル群の配置と冷媒の流れ方向との関係を例示的に示す図である。 比較例を示す図である。 本発明の第2実施形態のステージ装置における固定子の構成を概略的に示す図である。 冷媒の流れ方向の選定に関する1つの実施形態を示す図である。 冷媒の流れ方向の選定に関する1つの実施形態を示す図である。 本発明の第4実施形態のステージ装置における固定子の構成を概略的に示す図である。 可動子の構成例を示す図である。 第1〜第4の実施形態として例示的に示された本発明をステージ装置の構成部品として採用した本発明の第5実施形態としての露光装置の構成を概略的に示す図である。 半導体デバイスの全体的な製造プロセスのフローを示す図である。 平面モータを利用したステージ装置の構成を示す図である。

Claims (9)

  1. 物体を移動させるステージ装置であって、
    少なくとも第1層コイル群及び第2層コイル群を含む層状に配置された複数のコイル群と、
    前記第1層コイル群を冷却するために前記第1層コイル群を構成する各コイルの長手方向に交差する方向に冷媒を流す第1流路と、
    前記第2層コイル群を冷却するために前記第2層コイル群を構成する各コイルの長手方向に交差する方向に冷媒を流す第2流路と備え、
    前記第1層コイル群を構成する各コイルの長手方向と前記第2層コイル群を構成する各コイルの長手方向とが交差し、
    前記複数のコイル群が発生する磁界によって前記物体駆動されることを特徴とするステージ装置。
  2. 前記第1流路は、前記第1層コイル群を構成する各コイルの長手方向にほぼ直交する方向に冷媒を流すように構成され、前記第2流路は、前記第2層コイル群を構成する各コイルの長手方向にほぼ直交する方向に冷媒を流すように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のステージ装置。
  3. 前記第1流路と前記第2流路とは、仕切り部材によって仕切られていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のステージ装置。
  4. 物体を移動させるステージ装置であって、
    少なくとも第1層コイル群及び第2層コイル群を含む層状に配置された複数のコイル群と、
    前記第1層コイル群を冷却するために前記第1層コイル群を構成する各コイルの長手方向に交差する方向に冷媒を流す第1流路と、
    前記第2層コイル群を冷却するために前記第2層コイル群を構成する各コイルの長手方向に交差する方向に冷媒を流す第2流路とを備え、
    前記複数のコイル群が発生する磁界によって前記物体が駆動され、
    前記第1層コイル及び前記第2層コイルは、上部プレートによって上方の空間から仕切られた容器の内部に配置され、前記第1層コイルは、前記上部プレートと前記第2層コイルとの間に配置され、
    前記第1流路及び前記第2流路は、前記第1流路を通った冷媒が前記第2流路に提供されるように互いに接続されていることを特徴とすステージ装置。
  5. 前記上部プレートと前記第1層コイルとの間が第2仕切り部材によって仕切られ、前記上部プレートと前記第2仕切り部材との間に第3流路が形成されていることを特徴とする請求に記載のステージ装置。
  6. 前記ステージ装置は、可動子及び固定子を含んで構成され、前記複数のコイル群は、前記固定子に配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載のステージ装置。
  7. 物体を移動させるように可動子及び固定子を含んで構成されたステージ装置であって、
    少なくとも第1層コイル群及び第2層コイル群を含み、前記固定子に層状に配置された複数のコイル群と、
    前記第1層コイル群を冷却するために冷媒を流す第1流路と、
    前記第2層コイル群を冷却するために冷媒を流す第2流路とを備え、
    前記第1層コイル群は前記第2層コイル群よりも前記可動子側に配置され、
    前記第1流路と前記第2流路とは直列に接続され、冷媒は前記第1流路を流れた後に前記第2流路を流れ、
    前記複数のコイル群が発生する磁界によって前記物体が駆動されることを特徴とするステージ装置。
  8. 基板ステージと投影系とを有し、前記基板ステージに保持された基板に前記投影系を介して露光エネルギーを照射して潜像パターンを形成する露光装置であって、
    前記基板ステージが請求項1至請求項7のいずれか1項に記載のステージ装置によって構成されていることを特徴とする露光装置。
  9. デバイス製造方法であって、
    基板上の感光剤に請求項8に記載の露光装置によって潜像パターンを形成する工程と、
    前記潜像パターンを現像する工程と、
    を含むことを特徴とするデバイス製造方法。
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