JP3943332B2 - トリペプチジルペプチダーゼインヒビター - Google Patents

トリペプチジルペプチダーゼインヒビター Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、内因性神経ペプチド、例えば、コレシストキニン(cholecystokinin)(CCKs)を不活性化する膜トリペプチジルペプチダーゼのインヒビターに関する。
コレシストキニン(CCKs)は、腸および脳において多面発現性生物学的作用を発揮するホルモン性および神経細胞性ペプチドの1 ファミリーである。例えば、CCK-33、すなわち、硫酸化トリトリアコンタ- ペプチド(sulphated tritriaconta-peptide)は胆嚢の収縮、胃内容排出および腸の運動性のコントロールに関係する(Dockray、 G.J. 、Gastrointestinal Endocrinology:Receptors and Post-receptors Mechanisms(Thompson,J.編)321-332(Academic 、New York 1990)) 。
【0002】
脳のニューロンにおいて、CCK の免疫反応性は硫酸化カルボキシ末端のオクタペプチドCCK-8 に主として対応する(Vanderhaegen 、 J.J. 、 Signeau 、 J.C. およびGepts 、 Nature 257 、604-605(1975);Dockray 、 G.J. 、 Nature 264 、568-570(1976))。CCK の免疫反応性およびドーパミンは膜の中間辺縁系ニューロンの中に共存し、そして精神病性障害に関係づけることができる(Hoefelt、T. et al. 、Nature 285、476-479(1980))。
【0003】
CCK の作用はCCK A およびCCK B レセプターにより仲介される。CCK は食物摂取のコントロールにおいて生理学的役割(これはCCK A アゴニストにより増強される)(Smith、G.P.およびGibbs 、J.Ann.N.Y.Acad.Sci. 、713 、236-241(1994) 、および不安のコントロール(これはCCK B アンタゴニストにより減少される)(Woodruff 、G.およびHughes、J.A.、 Rev.Phrmac.、31、469-501(1991))を有することが知られている。
【0004】
トリペプチジルペプチダーゼII(TPP II)はペプチダーゼを不活性化するCCK である。TPP IIはコレシストキニンに対して応答するニューロンならびに非ニューロン細胞の中に見出される。TPP IIはCCK-8 の不活性化の原因となる神経ペプチドであると考えられる(Rose 、C. et al. 、Nature 380、403-409(1996))。TPP IIは下記の特性を有する:
【0005】
1) 2 工程において、それは急速に神経ペプチドCCK-8 を切断して、合理的に 高度の特異性を有する生物学的に不活性フラグメントにする;
2) それはCCK 応答性ニューロンにより発現される;そして
3) その阻害はニューロンのCCK-8 の不活性化を阻止し、CCK 様作用、例えば 、齧歯類における満腹感を生ずる。
【0006】
TPP IIは胃腸管中のCCK-8 の不活性化に関係づけることができるであろう。食物摂取はCCK A レセプターのアゴニストの全身的投与により増加される(Smith、G.P.およびGibb、J.Ann.N.Y.Acad.Sci. 、713 、236-241(1994))。食物摂取をコントロールする内因性CCK は、ホルモン由来よりむしろニューロン由来であるように思われ、そして迷走神経の求心性線維上の末梢CCK A に作用する(Smith、G.P. et al. 、Am.J.Physiol. 、249 、R638-R641(1985))。さらに、TPP IIはCCK に対する好みを表示するが、また、N 末端のアンモニウム基をもつ、いくつかの他のペプチドを加水分解を有する。
【0007】
TPP IIのインヒビターはCCK ニューロンの機能の研究において有用な道具であり、そして障害、例えば、過度の飲食、胃腸の運動性に伴う問題および精神病性症候群の治療のために有用な薬剤であることができる。
本発明は、TPP IIの阻害において有用な化合物、これらの化合物を製造する方法、これらの化合物を含んでなる医薬組成物およびTPP IIを阻害するための化合物の使用に関する。
【0008】
本発明は、下記式I の化合物またはそれらの薬学上許容される酸付加塩を提供する:
【化6】
Figure 0003943332
【0009】
式中、
各R1は同一であるか、または異なることができ、そして下記の基から選択される:ハロゲン;OH;少なくとも1 つのハロゲン、OHまたはそれらの組合わせにより置換されていてもよいC1-C6 アルキル、C1-C6 アルケニルまたはC1-C6 アルキニル;X(C1-C6 アルキル) (ここで、X はS 、O またはOCO であり、そしてアルキルは少なくとも1 つのハロゲン、OHまたはそれらの組合わせにより置換されていてもよい);少なくとも1 つのハロゲンにより置換されていてもよいSO2(C1-C6 アルキル) ;あるいはYSO3H またはYSO2(C1-C6アルキル) (ここでY はO またはNHであり、そしてアルキルは少なくとも1 つのハロゲンにより置換されていてもよい);ジラジカル-X1-(C1-C2アルキレン)-X1- (ここで、X1はO またはS である);インドリン環に融合したベンゼン環;
【0010】
n は0 〜4 であり;
R2はCH2R4 であり、ここでR4は少なくとも1 つのハロゲン、OHまたはそれらの組合わせにより置換されていてもよいC1-C6 アルキル;(CH2) p Z(CH2) qCH3 (ここで、Z はO またはS であり、p は0 〜5 であり、そしてq は0 〜5 であり、ただしp +q は0 〜5 である);C2-C6 不飽和アルキル;あるいはC3-C6 シクロアルキルであるか、あるいは
R2はC1-C6 アルキルまたはO(C1-C6 アルキル) であり、ここで各々は少なくとも1 つのハロゲンにより置換されていてもよく;
R3はH ;少なくとも1 つのハロゲンにより置換されていてもよいC1-C8 アルキル;(CH2) p ZR5 (ここで、p は1 〜3 であり、Z はO またはS であり、そしてR5はH またはC1-C3 アルキルである);ベンジル;である。
【0011】
本発明は、特に、各基が下記の意味を有する上記式I の化合物または薬学上許容される酸酸付加塩を提供する:
各R1は同一であるか、または異なることができ、そして下記の基から選択される:ハロゲン;OH;少なくとも1 つのハロゲン、OHまたはそれらの組合わせにより置換されていてもよいC1-C6 アルキル;少なくとも1 つのハロゲン、OHまたはそれらの組合わせにより置換されていてもよいX(C1-C6 アルキル) (ここでX はS 、O またはOCO である);少なくとも1 つのハロゲンにより置換されていてもよいSO2(C1-C6 アルキル) ;あるいはYSO3H またはYSO2(C1-C6アルキル) ここでY はO またはNHであり、少なくとも1 つのハロゲンにより置換されていてもよい;
【0012】
n は0 〜4 であり;
R2はCH2R4 であり、ここでR4は少なくとも1 つのハロゲン、OHまたはそれらの組合わせにより置換されていてもよいC1-C6 アルキル;(CH2) p Z(CH2) qCH3 (ここで、Z はO またはS であり、p は0 〜5 であり、そしてq は0 〜5 であり、ただしp +q は0 〜5 である);C2-C6 不飽和アルキル;またはC3-C6 シクロアルキルであるか、あるいは
R2はC1-C6 アルキルまたはO(C1-C6 アルキル) であり、ここで各々は少なくとも1 つのハロゲンにより置換されていてもよく;
R3はH ;C1-C6 アルキルである。
【0013】
n=0 であり、またはn が0 でないとき、R1がハロゲン原子、O(C1-C4 アルキル) 、OHまたはC1-C4 アルキル基であり、R2がCH2R4 であり、ここでR4は(CH2)2SCH3または(CH2)2OHまたはシクロヘキシルであるか、あるいはR2がC1-C6 アルキル基であり、そしてR3が水素原子またはC1-C4 アルキル基である、式(I) の化合物はWO96/35805号から知られており、そして本発明に包含されない。
【0014】
本発明の1 つの面によれば、本発明は、R2がCH2R4 (R4は少なくとも1 つのハロゲンにより置換されていてもよいC1-C6 アルキルである);(CH2) p Z(CH2)q CH3 (ここでZ はO である)(pおよびq は請求項1 において定義した通りである) ;C2-C6 不飽和アルキルであるか、あるいはR2が少なくとも1 つのハロゲンにより置換されていてもよいO(C1-C6)アルキルである、式(I) の化合物に関する。
【0015】
本発明の他の面によれば、本発明は、n が0 ではなく、そしてR2が、少なくとも1 つのハロゲン、OHまたはそれらの組合せにより置換されていてもよいC1-C6 アルキル;少なくとも1 つのハロゲン、OHまたはそれらの組合わせにより置換されていてもよいX(C1-C6 アルキル) (ここで、X はS またはOCO である);少なくとも1 つのハロゲン、OHまたはそれらの組合わせにより置換されていてもよいO(C1-C6 アルキル) ;少なくとも1 つのハロゲンにより置換されていてもよいSO2(C1-C6 アルキル);あるいはYSO3H またはYSO2(C1-C6アルキル) (YはO またはNHであり少なくとも1 つのハロゲンにより置換されていてもよい)である、式(I) の化合物に関する。
【0016】
本発明の他の面によれば、本発明は、n が0 でありかつR1がC1-C6 アルケニルまたはC1-C6 アルキニルである、化合物(I) に関する。
アルキル基は直鎖状もしくは分枝鎖状であることができる。アルキル基は1 〜6 個の炭素原子、好ましくは1 〜4 個の炭素原子を有する。適当なアルキル基は、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチルまたはt-ブチルを包含する。好ましいアルキル基はC1-4直鎖状アルキルである。典型的には、置換アルキル基は1 〜6 個の置換基、好ましくは1 〜3 個の置換基を有する。ハロゲンは典型的にはF 、Cl、Br、またはI 、好ましくはClまたはF 、最も好ましくはF である。
【0017】
アルケニルまたはアルキニル基は直鎖状もしくは分枝鎖状であることができる。これらの基は1 〜6 個の炭素原子、好ましくは1 〜4 個の炭素原子を含有する。
典型的なアルケニル基はエテニルを包含する。
典型的なアルキニル基はエチニルを包含する。
不飽和アルキル基(R2 中の) は1 または2 以上の二重結合または三重結合を含有する。
本発明のなお他の面によれば、本発明は、R1がジラジカル-X1-(C1-C2アルキレン)-X1- であり、ここでX1は上に定義した通りである、式(I) の化合物に関する。R1は典型的には-OCH2O- である。
【0018】
ジラジカルは好ましくは位置4 および5(4,5-位) または位置5 および6(5,6-位) においてインドリン環に結合している。
他の面によれば、本発明は、R1がインドリン環に融合したベンゼン環を表す、化合物(I) に関する。
ベンゼン環は好ましくは4-位または5,6-位において結合している。
本発明は、また、R3が少なくとも1 つのハロゲンにより置換されていてもよいC1-C6 アルキル;(CH2) p ZR5 (ここでp 、Z およびR5は上に定義した通りである;またはベンジルである、化合物(I) に関する。
好ましくは、R3は水素、メチルまたはエチルであり、そして最も好ましくはR3はエチルである。
【0019】
好ましくは、R2はCH2R4 であり、ここでR4はCF3 、CF2CF3、CH2OCH3 、CH2SCH3 、SCH3、CH(OH)CH3 、CH2F、CH2Cl 、C=CH2 、C ≡CHまたはシクロプロピルであるか、あるいはR2はNHCH3 である。より好ましくは、R4はCH2OCH3 、CH(OH)CH3 、CH2SCH3 であるか、あるいはR4は1 または2 以上のハロゲン置換基を含有し、好ましくは、ハロゲンはフッ素または塩素であり、例えば、CH2Cl 、CH2F、CHF2、CF3 またはCF2CF3であり、そして最も好ましくはR4はCF3 である。
【0020】
各R1は、同一であるか、または異なることができ、好ましくはCH3 、OCH3、Cl、F 、OH、OCF3、OSO3H 、OSO2CH3 、OCOCH3、OSO2CF3 、SO2CH3、SCH3、NHSO2CH3またはCF3 である。最も好ましくは、各R1はOCH3、OH、ClまたはF である。
置換基R1の数は、0 、1 、2 、3 または4 であり、そして、好ましくは、n は0 、1 または2 である。n が1 であるとき、R1は好ましくは4-、5-または6-位、最も好ましくは4-または5-位に存在する。n が2 であるとき、2 つのR1基は好ましくは4-および5-位、4-および6-位、または5-および6-位、最も好ましくは4-および5-位に存在する。n が3 であるとき、3 つのR1基は好ましくは4-、5-および6-位に存在する。
【0021】
本発明の化合物は、一般に少なくとも2 つのキラル中心を有する。これらはインドリン環上の2-位における炭素原子およびR3が結合している炭素原子である。キラル中心の各々における立体化学は独立して(S) または(R) であることができる。好ましくは、少なくとも1 つのキラル中心は(S) である。最も好ましくは、双方のキラル中心における立体化学構造は(S) である。(S),(S) 立体化学構造は天然に存在するアミノ酸の立体化学構造に対応する。しかしながら、立体異性体を分離することは必須ではない。例えば、1-(2(S)-アミノブチル)-4-クロロインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミドトリフルオロアセテートおよび1-(2(S)-アミノブチル)-4-フルオロインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミドトリフルオロアセテートは有用な活性を有することが示された。
【0022】
本発明は、また、有効量の式I の化合物またはその薬学上許容される酸付加塩を哺乳動物の被検体に投与することを含んでなる、TPP IIの活性を阻害する方法を提供する。
これに関して、本発明は、治療的有効量の式I の化合物を含んでなる、CCK 不活性化性ペプチダーゼトリペプチジルペプチダーゼ(TPP II)のとして作用する薬剤、および/または飲食の障害、特に肥満症を治療するための薬剤、および/または精神病性症候群および関連する精神病性障害を治療するための薬剤を提供する。
【0023】
本発明は、また、ヒトまたは動物の体の治療、特に飲食の障害、特に肥満症を治療するために使用するための式I の化合物または式I の化合物を含んでなる医薬組成物を提供する。
さらに、本発明は、TPP IIの活性を阻害するための薬剤および/または飲食の障害、特に肥満症を治療するための薬剤を製造のための、式I の化合物の使用を提供する。
【0024】
本発明の化合物は、単独で、あるいは肥満症を治療のための任意の他の既知の化合物と一緒に投与することができる。適当な治療は、この分野において知られている治療、例えば、例えば、アドレナリン作動性β3-レセプターアゴニスト、ヒスタミンH3- レセプターアンタゴニスト、神経ペプチドY レセプター(NPY-5) アンタゴニスト、アミリンレセプターに対して作用する化合物または脳中のノルアドレナリン、ドーパミンまたはセロトニンのレベルを増加する化合物、例えば、デキシフェンフルラミン、シブトラミンまたはフルオキセチンを使用する治療を包含する。式I の化合物および他の肥満症の治療の化合物は、同時の、別々の、または順次の投与のための形態で提供される。
【0025】
本発明は、また、精神病性症候群および関連する精神病性障害を治療するための式I の化合物または式I の化合物を含んでなる医薬組成物を提供する。
本発明は、また、スリム化を促進するための式I の化合物の化粧品的使用を提供する。
これに関して、本発明は、式I の化合物と、薬理学上許容される担体または希釈剤とを含んでなる化粧品組成物を提供する。
本発明は、また、有効量の式I の化合物と、必要に応じて薬理学上許容される担体または希釈剤とを投与することからなる、スリミングのためにヒトの体を処置する非療法的方法を提供する。
【0026】
式(I) の化合物は、下記の一般的手順に従い製造することができる:
【化7】
Figure 0003943332
【0027】
R1、R2、R3は上に定義した通りであり、そしてR10 はH または保護基(例えば、ベンジルオキシカルボニルまたはt-ブトキシカルボニル) である。
a. インドール(または適当に置換されたインドール)-2- カルボン酸アルキルエステルをメタノール中でマグネシウム削り屑によりインドリンエステル(II)に還元し、そしてこれをカップリング試薬、例えば、ビス(2- オキソ-3- オキサゾリジニル) ホスフィン酸クロライド(BOPCl) またはカーボジイミド、例えば、ジイソプロピルカーボジイミド(DIC) 、ジシクロヘキシルカーボジイミド(DCC) または1-(3- ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカーボジイミドメトイオダイドの存在において適当に保護されたアミノ酸(III) とカップリングさせて式IV(式中、R'はOMe である) を生成させる。
【0028】
b. 次いで、メタノール- 水溶液中で室温において式IVの対応するエステル(式中、R'はOMe である) を水酸化ナトリウムまたは水酸化リチウムで加水分解することによって、式IVの酸(式中、R'はOHである)を製造することができる。
c. カップリング試薬、例えば、BOPCl 、DIC 、DCC 、およびその他の存在において式IVの酸( 式中、R'はOHである) をアミン、R2NH2 またはその塩とカップリングさせるか、あるいは式IVのエステル(式中、R'はOMe である) を過剰量のアミン、例えば、MeOCH2CH2NH2、MeSCH2CH2NH2、MeCH(OH)CH2NH2、およびその他と15〜60℃の温度において反応させることによって、式IVのジアミド(式中、R'はNHR2である) 2を生成させる。
【0029】
d. R10 がベンジルオキシカルボニルであるとき、触媒、例えば、活性炭担持パラジウムウムの存在において水素化によるか、あるいはR10 がt-ブトキシカルボニルであるとき、ジクロロメタン中でトリフルオロ酢酸により、式IVの化合物( 式中、R'はNHR2である) から保護基R10 を除去することができる。
【0030】
e. 式IVのジアミド( 式中、R'はNHR2である) を製造する別のルートは、式V のインドリン2-置換カルボキシアミドを製造し、次いでそれを式III のアミノ酸とカップリングさせて、式IVの化合物(式中、R'はNHR2である)を生成させる。前述したように、保護基R10 を除去する。インドリンエステルIIを過剰量のアミノとメタノールの存在または非存在において(アミンが反応性であるとき)、15〜60℃の温度において反応させるか、あるいは保護されたインドリンエステルをその酸に加水分解し、次いで酸をアミンでカップリング試薬(例えば、BOPCl 、DIC またはDCC )の存在において処理し、次いで前述したように保護基R10 を除去することによって、式V の化合物を製造することができる。
【0031】
【化8】
Figure 0003943332
【0032】
式中、R1、R2、R3およびR10 は上に定義した通りである。
これらの手順により得られた製造を塩に変換することができる。
好都合に使用することができる、本発明による薬学上許容される塩は、生理学上許容される酸付加塩、例えば、塩酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩およびシュウ酸塩を包含する。
【0033】
本発明による酸付加塩は、カルボキシレート基の非カルボニル部分が直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル(例えば、メチル、n-プロピルまたはn-ブチリル);環状アルキル(例えば、シクロヘキシル);アルコキシアルキル(例えば、メトキシメチル)、カルボキシアルキル(例えば、カルボキシエチル)、アラルキル(例えば、ベンジル)、アリールオキシアルキル(例えば、フェノキシメチル)、アリール(例えば、ハロゲン、C1-4アルキルまたはC1-4アルコキシまたはアミノにより置換されていてもよいフェニル);スルホン酸、例えば、アルキル- またはアラルキル- スルホネート(例えば、メタンスルホネート);ブロックされていてもよいモノ- またはジ- リン酸、アミノ酸(例えば、L-バリンまたはL-イソロイシン)およびナイトレートから選択される、モノカルボン酸またはジカルボン酸を包含する。
【0034】
これらの酸成分に関すると、特記しない限り、このような酸の中に存在するアルキル部分は、好ましくは、直鎖状アルキル基の場合において1 〜18個の炭素原子、特に1 〜4 個の炭素原子を含有するか、あるいは分枝鎖状または環状アルキル基の場合において3 〜7 個の炭素原子を含有する。このような酸の中に存在する任意のアリールは好都合にはフェニル基からなる。
本発明の上記化合物の任意のものに対する言及は、また、それらの生理学上許容される塩に対する言及を包含する。
【0035】
特定の式(I) の化合物は下記のものを包含する:
1-(2(S)-アミノブチリル)-5-クロロインドリン-2(S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミド;
1-(2(S)-アミノブチリル)-5-クロロインドリン-2(S)-カルボン酸2-クロロエチルアミド;
1-(2(S)-アミノブチリル)-インドリン-2(S)-カルボン酸(2- メチルチオエチル) アミド;
1-(2(S)-アミノブチリル)-インドリン-2(S)-カルボン酸N-( シクロプロピルメチル) アミド;
1-(2(S)-アミノブチリル)-インドリン-2(S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミド;
【0036】
1-(2(S)-アミノブチリル)-5-ヒドロキシインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミド;
1-(2(S)-アミノブチリル)-4-クロロインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミド;
1-(2(S)-アミノブチリル)-4-フルオロインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミド;
1-(2(S)-アミノブチリル)-5-メトキシインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミド;
1-(2(S)-アミノブチリル)-5-トリフルオロメトキシインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミド;および
それらの薬学上許容される塩。
【0037】
式I の特定の化合物は下記のものを包含する:
1-[2(S)-アミノブチリル]-4,5-ジクロロ- インドリン-2(R/S)-カルボン酸ブチルアミド;
1-[2(S)-アミノブチリル]-4,5-ジクロロ- インドリン-2(S)-カルボン酸2,2,2-トリフルオロエチルアミド;
1-[2(S)-アミノブチリル]-5,6-ジクロロ- インドリン-2(S)-カルボン酸2,2,2-トリフルオロエチルアミド;
1-[2(S)-アミノブチリル]-ベンズ-[e]- インドリン-2(S)-カルボン酸2,2,2-トリフルオロエチルアミド;
1-[2(S)-アミノブチリル]-5-O-スルファト- インドリン-2(R/S)-カルボン酸ブチルアミド;
【0038】
1-[2(S)-アミノブチリル]-ベンズ-[e]- インドリン-2(S)-カルボン酸ブチルアミド;
1-[2(S)-アミノブチリル]-4,5-ジクロロ- インドリン-2(R/S)-カルボン酸2,2,2-トリフルオロエチルアミド;
1-[2(S)-アミノブチリル]-5-O-スルファト- インドリン-2(R/S)-カルボン酸トリフルオロエチルアミド;
1-[2(S)-アミノブチリル]-ベンズ[f]-インドリン-2(S/R)-カルボン酸2,2,2-トリフルオロエチルアミド;
1-[2(S)-フェニルアラニル]-5-クロロ- インドリン-2(R/S)-カルボン酸2,2,2-トリフルオロエチルアミド;
【0039】
1-[2(S)-アミノブチリル]-4-メトキシインドリン-2(S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミド;
1-[2- グリシル]-5-クロロインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミド;
1-[2(S)-アラニル]-5-クロロインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミド;
1-[2(S)-ノルバリル]-5-クロロインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミド;
1-[2(S)-メチオニル]-5-クロロインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミド;
【0040】
1-[2(S)-アミノブチリル]-4-メチルインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミド;
1-[2(S)-アミノブチリル]-4,5-ジメトキシ- インドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミド;
1-[2(S)-アミノブチリル]-4,5-メチレンジオキシインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミド;
1-[2(S)-アミノブチリル]-5-エチニルインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミド;および
それらの薬学上許容される塩。
【0041】
上記に加えて、in vitroにおいて1.0nM のKi値を有する式I の化合物は特に好ましい。
式I の化合物は、in vitroまたはin vivo においてTPP IIインヒビターとして使用することができる。in vivo において使用するために、化合物はTPP IIおよびそのインヒビターについてのアッセイの開発および標準化のために使用することができる。
in vivo において使用するために、化合物は胃内容排出をコントロールしかつ食欲をコントロールするために使用することができる。
【0042】
式I の化合物は、治療すべき症状に適当な経路により、ヒトを含む哺乳動物に投与することができる。適当な経路は、経口、経直腸、経鼻、局所的(経頬および舌下を含む)、経膣および非経口的(皮下、筋肉内、静脈内、皮内、髄腔内および硬膜上)を包含する。理解されるように、好ましい経路は、例えば、受容体の症状とともに変化することがある。
【0043】
前述の利用および適用の各々について、個々の活性成分の必要量は、治療すべき症状の程度および受容体の同一性を包含する多数の因子に依存し、そしてまた主治医の判断によるであろう。一般に、これらの利用および適用の各々について、適当な有効投与量は0.001 〜10mg/kg 体重/ 日、最も好ましくは0.01〜1mg/kg体重/ 日の範囲であろう。特記しない限り、活性成分のすべての量は親化合物として計算し、そしてそれらの塩について、数値は比例的に増加されるであろう。
【0044】
所望の投与量は1 日を通じて適当な間隔で2 、3 、4 回またはそれより回数で細分投与量で提供されることができる。これらの細分投与量は単位投与形態、例えば、0.01〜1000mg、好ましくは0.01〜500mg /単位投与形態の活性成分を含有する単位投与形態で投与することができる。
本発明の化合物の投与量は、数回/日または毎日の間隔で、またはそれより少ない頻度で、例えば、1 日置きに、毎週または2 週毎に投与することができる。一般に、投与量は上記の1 日量と同一であろうが、特に延長した時間にわたって放出するように処方するとき、より高い投与量を使用することができる。
【0045】
化合物は単独で投与することができるが、医薬処方物として化合物を提供することが好ましい。本発明の処方物は、少なくとも1 種の上に定義した活性成分と、1 または2 以上の許容される担体および必要に応じて他の治療成分とを含んでなる。1 または2 以上の担体は、処方物の他の成分と適合性でありかつその受容体に対して有害でないという意味において、「許容され」なくてはならない。
【0046】
処方物は、経口、経直腸、経鼻、局所的(経頬および舌下を含む)、経膣および非経口的(皮下、筋肉内、静脈内、皮内、髄腔内および硬膜上)投与に適当な処方物を包含する。処方物は、好都合には、単位投与形態で提供することができ、そして薬学分野においてよく知られている方法により製造することができる。このような方法は、1 または2 以上の補助的成分を構成する担体と活性成分を組合わせる工程を包含する。一般に、処方物は活性成分を液体担体または微細な固体状担体または双方と均一にかつ緊密に組合わせ、次いで、必要に応じて、生成物を造形することによって、製造される。
【0047】
経口投与に適当な本発明の処方物は、各々が前もって決定した量の活性成分を含有する、離散単位、例えば、カプセル剤、カシェ剤または錠剤として;散剤または顆粒として;水性液体または非水性液体中の溶液または懸濁液として;または水中油型液状エマルジョンまたは油中水型液状エマルジョンとして;製造することができる。
【0048】
錠剤は、必要に応じて1 または2 以上の補助的成分を使用して、圧縮または成形により作ることができる。圧縮された錠剤は、適当な装置において、自由流動性の形態、例えば、粉末または顆粒の活性成分を、必要に応じて結合剤(例えば、ポビドン、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、滑剤、不活性希釈剤、保存剤、崩壊剤(例えば、グリコール酸ナトリウム澱粉、架橋したポビドン、架橋したナトリウムカルボキシメチルセルロース)、界面活性剤または分散剤と混合して、圧縮することによって製造することができる。
【0049】
カプセル剤は、ゆるいまたは圧縮された粉末を適当な充填装置により、必要に応じて1 または2 以上の添加剤とともに、活性成分を充填することによって製造することができる。適当な添加剤の例は、錠剤におけるような、結合剤、例えば、ポビドン、ゼラチン、滑剤、不活性希釈剤および崩壊剤である。
経皮投与に適当な組成物は、受容体の表皮と長期間緊密に接触させて維持するための、個々のパッチとして提供することができる。このようなパッチは、適当には、活性化合物を、1 )必要に応じて緩衝化された、水溶液の形態で、2 )接着剤中に溶解して、または3 )ポリマーの中に分散させて、含有する。活性化合物の適当な濃度は、約1 %〜35%、好ましくは約3 %〜15%である。
【0050】
非経口的投与に適当な処方物は、酸化防止剤、緩衝剤、静菌剤および処方物を意図する受容体の血液と等張とさせる溶質を含有する、水性および非水性の無菌の注射溶液;懸濁剤および増粘剤を含有できる、水性および非水性の無菌の懸濁液;および化合物を血液成分または1 または2 以上の器官にターゲッティングするように設計されたリポソームまたは他の微小粒子系;を包含する。処方物は、単位投与または多投与の容器、例えば、密閉したアンプルまたはバイアルで提供することができ、そして使用直前に、無菌の担体、例えば、注射用の水の添加のみを必要とする、凍結乾燥した状態で貯蔵することができる。
【0051】
下記の実施例により、本発明を詳細に説明する。
以後、下記の略号を使用する:
Abu :アミノブチリル;Ar:芳香族;Bn:ベンジル;Boc :t-ブトキシカルボニル;Ph:フェニル;t-Bu:t-ブチル;s :一重項;d :二重項;t :三重項;m:多重項;dd:二重二重項;w :弱い;vs:非常に小さい;str :強い。
【0052】
実施例 1 1-(2(S)- アミノブチリル )-5- クロロインドリン -2(S)- カルボン酸 (2 ,2,2- トリフルオロエチル ) アミドトリフルオロアセテートの合成 5- クロロインドリン -2(R/S)- カルボン酸メチルエステル
5-クロロインドール-2- カルボン酸エチルエステル(3g 、13.4mmol) およびマグネシウム削り屑(0.652g、26.8mmol) を乾燥したメタノール(300ml) 中に懸濁させた。この混合物を窒素雰囲気下に5 〜10℃において3 時間撹拌し、次いでジクロロメタン(400ml)中に注ぎ、飽和塩化アンモニウム溶液で洗浄し、有機層を分離し、水性層をジクロロメタン(3×100ml)で抽出した。一緒にした有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発させた。生ずる固体をシリカゲルのクロマトグラフィーにかけ、ジクロロメタンで溶離すると、インドリンエステルが黄色固体状物として得られた。
【0053】
MS(EI)m/z211(M+ 、100)、52(M、81) 。1H NMR(CDCl3、400MHz) δ(ppm)6.70-7.05(m、2H、ArH)、6.63(d、1H、 ArH) 、4.25-4.45(m 、2H、インドリンのNHおよびNCHCO)、3.77(s、3H、OCH3) 、3.29-3.42(m 、2H、インドリンのCH2 )。
【0054】
1-(N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル )-5- クロロインドリン -2(S )- カルボン酸メチルエステル
乾燥ジクロロメタン(10ml)中に溶解した5-クロロインドリン-2(R/S)-カルボン酸メチルエステル(1.2g 、5.69mmol) およびN-t-ブトキシカルボニル-2(S)-アミノ酪酸(1.27g、6.25mmol) の溶液に、窒素雰囲気下に10℃において、ジイソプロピルカーボジイミド(0.98ml 、6.30mmol) を添加した。この混合物を室温において24時間撹拌し、次いで濾過した。濾液を真空下に蒸発させと、褐色固体が得られ、これをシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製し、20:1ジクロロメタン:ジエチルエーテルで溶離した。白色泡状物が得られ、これは2 つのジアステレオマーの混合物であった。2 つのジアステレオマーをシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより分離し、7:3 ペトロリウムスピリット:ジエチルエーテルで溶離し、そして純粋な(S,S) 型が白色固体状物として得られた。
【0055】
MS(Fab)m/z397(MH+ 、8)、211(49) 、189(66) 、145(100)、102(56) 、57(91)。1H NMR(CDCl3、400MHz) δ(ppm)8.19(d 、1H、ArH)、7.06-7.24(m 、2H、ArH)、5.23-5.42(dd、1H、インドリンのNCHCO)、5.02(d、1H、Abu のNH) 、4.86-4.95 、4.33-4.39(m 、1H、Abu のCH) 、3.68、3.69(2s 、3H、OCH3) 、3.07-3.08 、3.30-3.62(m 、2H、インドリンのCNCHCO) 、1.59-2.05(m 、2H、Abu のCH2)、1.44(s、9H、t-Bu) 、1.09、0.98(2t 、3H、Abu のCH3)。
【0056】
1-(N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル )-5- クロロインドリン -2(S )- カルボン酸
メタノール(20ml)中の1-(N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-5-クロロインドリン-2(S)-カルボン酸メチルエステル(1.2g 、3mmol)の溶液に、水(10ml)中の水酸化ナトリウム(0.24g、6mmol)を添加した。この溶液を5 〜10℃において4 時間撹拌した。この混合物をジクロロメタン(50ml)中に注ぎ、冷硫酸水素カリウム(3×20ml) で洗浄し、次いで水(30ml)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発させると、白色泡状物が得られ、これは次の反応のために十分に純粋であった。
【0057】
MS(Fab)m/z383(MH+ 、8)、327(14) 、197(12) 、145(63) 、58(100) 。1H NMR(CDCl3、400MHz) δ(ppm)8.20(d 、1H、ArH)、7.18-7.25(m 、2H、ArH)、5.66-6.50(m 、2H、インドリンのNCHCO 、COOH) 、5.08-5.20(dd、1H、Abu のNH) 、4.70-4.80(m 、1H、 AbuのCH) 、3.42-3.70(m 、2H、インドリンのCH2)、1.50-2.00(m 、2H、インドリンのCH2)、1.57(s、9H、t-Bu) 、1.05(t、3H、Abu のCH3)。
【0058】
1-(N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル )-5- クロロインドリン -2(S )- カルボン酸 (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミド
1-(N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-5-クロロインドリン-2(S)-カルボン酸(0.192g 、0.5mmol)および2,2,2-トリフルオロエチルアミン塩酸塩(0.205g 、1.5mmol)を窒素雰囲気下に0 ℃において乾燥ジクロロメタン(5ml) 中に溶解し、トリエチルアミン(0.63ml 、4.5mmol)を添加し、次いでビス(2- オキソ-3- オキサゾリジニル) ホスフィン酸クロライド(0.382g 、1.5mmol)を添加した。温度を室温に上昇させ、この混合物を室温において24時間撹拌し、次いで濾過した。濾液を真空下に濃縮すると、褐色固体が得られ、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけ、7:3 ペトロリウムスピリット:酢酸エチルで溶離すると、白色固体状物が得られた。
【0059】
MS(Fab)m/z464(MH+ 、4)、408(8)、278(14) 、152(24) 、58(100) 。1H NMR(CDCl3、400MHz) δ(ppm)8.23-8.30(m、1H、 CONH)、7.96-8.05(m 、1H、ArH)、7.21-7.23(m 、2H、ArH)、4.83-5.17(m 、2H、インドリンのNCHCO およびAbu のNH)、3.41-4.09(m 、5H、Abu のCH、インドリンのCH2 、CH2CF3) 、0.85-1.98(m 、14H 、Abu のCH2 、t-Bu、Abu のCH3)。
【0060】
1-(2(S)- アミノブチリル )-5- クロロインドリン -2(S)- カルボン酸 (2,2,2- トリ フルオロエチル ) アミドトリフルオロアセテート
1-(N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-5-クロロインドリン-2(S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミド(2,2,2- トリフルオロエチル) アミド(120mg、0.26mmol) を氷/水浴中のジクロロメタン(1ml) 中に溶解し、トリフルオロ酢酸(1ml) を窒素雰囲気下に添加した。この溶液を真空蒸発乾固し、残留物を乾燥ジエチルエーテルで処理した。乾燥後、白色泡状物が得られた。
【0061】
融点34-35 ℃。MS(Fab)m/z364(MH+ 、29) 、58(100) 。1H NMR(DMSO-d6、400MHz) δ(ppm)8.90-9.40、8.85-8.92(m 、1H、CONH) 、8.08-8.70 、7.10-7.50(m 、6H、酸性H 、ArH)、5.10-5.35(m 、1H、インドリンのNCHCO)、2.80-4.25(m 、5H、CH2CF3、Abu のCH、インドリンのCH2)、1.75-2.00(m 、2H、Abu のCH2)、0.70-1.29(m 、5H、Abu のCH3 、H2O のオーバーラップ) 。IR(KBr)cm -13430( 幅が広い、w)(N-H、O-H);1687(vs) 、1676(vs)、1632(w)(C=O);1560(w)、1478(s)(C=O);1207(s)、1167(vs)、1126(s)(C-O 、C-N 、C-F)。元素分析:C15H17ClF3N3O2・1.7CF3COOH についての計算値:C 39.63 、H 3.38、N 7.54%。実測値:C 39.45 、H 3.32、N 7.43%。
【0062】
実施例 2 1-(2(S)- アミノブチリル )-5- クロロインドリン -2(S)- カルボン酸 2- クロロエチルアミドトリフルオロアセテートの合成
1-(N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル )-5- クロロインドリン -2(S )- カルボン酸 2- クロロエチルアミド
トリエチルアミン(0.42ml 、3mmol)を乾燥ジクロロメタン(10ml)中の1-(N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-5-クロロインドリン-2(S)-カルボン酸(0.152g 、0.4mmol)および2-クロロエチルアミン塩酸塩(0.116g 、1mmol)の溶液に添加し、次いでビス(2- オキソ-3- オキサゾリジニル) ホスフィン酸クロライド(0.255g 、1.0mmol)を添加した。温度を室温に上昇させ、この混合物を室温において24時間撹拌し、次いで濾過した。濾液を真空下に濃縮すると、褐色固体が得られ、これをクロマトグラフィー(シリカゲル、ジエチルエーテル)により精製すると、白色固体状物が得られた。
【0063】
MS(Fab)m/z445(MH+ 、12) 、330(52) 、152(63) 、58(100) 。1H NMR(CDCl3、400MHz) δ(ppm)8.0-8.1(m、1H、CONH) 、7.68-7.8(m、1H、ArH)、7.18-7.25(m 、2H、ArH)、5.02-5.10(m 、1H、インドリンのH2) 、4.80-4.90(m 、1H、Abu のNH) 、4.08-4.18(m 、1H、Abu のCH2)、3.40-3.75(m 、6H、インドリンのH3、CH2CH2Cl) 、1.63-1.69(m 、Abu のCH2)、1.46(s、9H、t-Bu) 、0.95-1.23(m 、3H、Abu のCH3)。
【0064】
1-(2(S)- アミノブチリル )-5- クロロインドリン -2(S)- カルボン酸 2- クロロエチ ルアミドトリフルオロアセテート
トリフルオロ酢酸(1ml) を窒素雰囲気下に氷/水浴中のジクロロメタン(1ml) 中の1-(N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-5-クロロインドリン-2(S)-カルボン酸2-クロロエチルアミドおよび2-クロロエチルアミド(100mg、0.225mmol)の溶液に滴下した。この溶液を0 〜5 ℃においてガスの発生が止むまで撹拌し、次いで45℃以下において真空下に蒸発乾固し、残留物を乾燥ジエチルエーテルで処理した。乾燥後、ピンク色泡状物が得られた。
【0065】
融点80-88 ℃。MS(Fab)m/z348(M+4 、8)、347(M+3 、8)、346(M+2 、37) 、345(MH+ 、13) 、344(M 、60) 、145(33) 、57(100) 。1H NMR(DMSO-d6、400MHz) δ(ppm)8.70-8.92(m、1H、CONH) 、8.20-8.50(m 、3H、酸性H)、8.10(d、1H、 J=8.5Hz、ArH)、7.25-7.42(m 、2H、ArH)、5.10(dd 、1H、インドリンのH2) 、3.10-3.76(m 、7H、CONCH2CH2Cl 、Abu のCH、インドリンのH3) 、1.75-2.00(m 、2H、Abu のCH2)、0.9-1.18(m、3H、Abu のCH3)。IR(KBrディスク)cm -13330( 幅が広い、w)(N-H、O-H);1669(vs) 、1676(vs)(C=O);1536(w) 、1478(s)(C=O);1202(s)、1140(vs)(C-O、C-N 、C-F)。元素分析:C15H19Cl2N3O2 ・1.2CF3COOH についての計算値:C 43.44;H 4.23;N 8.73 %。実測値:C 43.17;H 4.52;N 8.40 %。
【0066】
実施例 3 1-(2(S)- アミノブチリル )- インドリン -2(S)- カルボン酸 (2- メチル チオエチル ) アミドトリフルオロアセテートの合成
1-(N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル )- インドリン -2(S)- カルボ ン酸 (2- メチルチオエチル ) アミド
メタノール(2ml) 中の1-(N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-インドリン-2(S)-カルボン酸メチルエステル(0.5g 、1.4mmol)の溶液に、窒素雰囲気下に2-メチルチオエチルアミン(3ml) を添加し、生ずる溶液を60℃において48時間撹拌した。この溶液をジクロロメタン(20ml)中に注ぎ、1Mの硫酸水素カリウムで洗浄し、水性層をジクロロメタン(3×15ml) で抽出した。一緒にした有機層をNa2SO4上で乾燥し、次いで溶媒を蒸発させた。シリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製し、ジエチルエーテルで溶離した後、白色固体状物が得られた。
【0067】
MS(Fab)m/z422(MH+ 、69) 、322(52) 、237(61) 、118(100)、57(30)。1H NMR(CDCl3、400MHz) δ(ppm)8.11-8.123(m 、1H、ArH)、7.50-7.56(m 、1H、 CONH)、7.22-7.26(m 、2H、ArH)、7.08-7.11(m 、1H、ArH)、4.83-5.43(m 、2H、インドリンのNCHCO およびAbu のNH) 、4.13-4.21(m 、1H、Abu のCH) 、3.36-3.56(m 、4H、CONHCH2 、インドリンのCH2)、2.59-2.60(m 、2H、CH2S) 、2.01(s、3H、SCH3) 、1.67-1.91(m 、Abu のCH2)、1.45(s、9H、t-Bu) 、1.06-1.192(t、3H、Abu のCH3)。
【0068】
1-(2(S)- アミノブチリル )- インドリン -2(S)- カルボン酸 (2- メチルチオエチル ) アミドトリフルオロアセテート
1-(N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-インドリン-2(S)-カルボン酸(2- メチルチオエチル) アミド(0.19g、0.45mmol) を氷/水浴中のジクロロメタン(1.5ml) 中に溶解し、窒素雰囲気下にトリフルオロ酢酸(1.5ml) を添加した。この溶液をガスの発生が止むまで0 〜5 ℃において撹拌した。この溶液を真空蒸発乾固し、残留物を乾燥ジエチルエーテルで処理した。シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、20:1ジクロロメタン:メタノールで溶離した後、ピンク色泡状物が得られた。
【0069】
融点59.5-60.5 ℃。MS(Fab)m/z322(MH+ 、10) 、155(35) 、137(100)。1H NMR(DMSO-d6、400MHz) δ(ppm)8.60(m 、1H、CONH) 、8.25-8.36(m 、2H、酸性H)、8.14(d、1H、ArH)、7.22-7.29 、7.08-7.12(m 、3H、ArH)、5.03-5.06(m 、1H、インドリンのNCHCO)、3.15-3.73(m 、13H 、Abu のCH、インドリンのCH2 、H2O のオーバーラップ) 、2.53-2.73(m 、2H、CH2S) 、2.06(s、3H、SCH3) 、1.79-2.00(m 、2H、Abu のCH3)、0.99(t、3H、Abu のCH3)。IR(KBr)cm -13449(m) 、3073(w)(N-H 、O-H);1673(s)、1649(s)(C=O);1596(w)、1485(m)(C=C);1203(s)、1179(s) 、1132(s)(C-O 、C-N 、C-F)。元素分析:C16H23N3O2S ・1.2CF3COOH ・0.5H2O についての計算値:C 47.30;H 5.44;N 8.99 %。実測値:C 47.32;H 5.35;N 8.97 %。
【0070】
実施例 4 1-(2(S)- アミノブチリル )- インドリン -2(S)- カルボン酸 N-( シクロ プロピルメチル ) アミドトリフルオロアセテートの合成
1-(N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル )- インドリン -2(S)- カルボ ン酸 N-( シクロプロピルメチル ) アミド
実施例1 と同様な方法において、1-(N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-インドリン-2(S)-カルボン酸(0.30g、0.8mmol)およびシクロプロピルメチルアミン塩酸塩(0.26g、2.5mmol)を窒素雰囲気下に0 ℃において乾燥ジクロロメタン(10ml)中に溶解し、トリエチルアミン(1.03ml 、7.4mmol)を添加し、次いでビス(2- オキソ-3- オキサゾリジニル) ホスフィン酸クロライド(0.63g、2.5mmol)を添加した。
【0071】
温度を室温に上昇させ、この混合物を室温において24時間撹拌し、次いでジクロロメタン(25ml)中に注ぎ、洗浄した(NaHCO3)。有機層を乾燥し(Na2SO4)、 蒸発させると、白色固体状物が得られ、これをシリカゲルのクロマトグラフィーにかけ、8:2 ジクロロメタン:酢酸エチルで溶離し、次いでさらに調製用HPLCで精製し、68%のメタノールで溶離した。
【0072】
MS(FAB)m/z410(MH+ ) 。1H NMR(DMSO 、400MHz) δ(ppm)8.18-8.07(m、1H、CONHのNH) 、7.34-7.01(m 、4H、ArH)、5.47-4.78(m 、1H、インドリンのNCHCO)、4.10-4.21(m 、1H、Abu のCH) 、3.62-3.41 、3.34-2.98(m 、3H、インドリンのCH2 およびCONHのNH) 、2.08-1.66(m 、>2H 、Abu のCH2 +H2O)、1.52-1.34(s 、9H、Boc のt-Bu) 、1.19-0.99(m 、3H、Abu のCH3)、0.52-0.33 、0.221-0.09(m、5H、シクロプロパン) 。
【0073】
1-(2(S)- アミノブチリル )- インドリン -2(S)- カルボン酸 N-( シクロプロピルメ チル ) アミドトリフルオロアセテート
1-(N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-インドリン-2(S)-カルボン酸N-( シクロプロピルメチル) アミド(20mg 、0.04mmol) を氷/水浴中でジクロロメタン(3ml) 中に溶解し、トリフルオロ酢酸(0.2ml) を窒素雰囲気下に添加した。この溶液を真空下に蒸発乾固し、残留物を乾燥ジエチルエーテルで処理した。乾燥後、非常に吸湿性の淡い黄色の泡状物が得られた。
【0074】
融点57-74 ℃。MS(FAB)m/z302(MH+ ) 。1H NMR(DMSO 、400MHz) δ(ppm)8.09-8.17、7.03-7.37(m 、4H、ArH)、4.96-5.11(m 、1H、インドリンのNCHCO)、3.55-3.78(m 、>10H、Abu のCHおよびCONHCH2 のCH+D2O)、2.87-3.17(m 、3H、インドリンのCH2 およびCONHのNHおよびCONHCH2 のCH) 、1.75-2.02(m 、2H、Abu のCH2)、0.88-1.15(m 、3H、Abu のCH3)、0.36-0.49 、0.14-0.23(m 、5H、シクロプロパン) 。IR3420(br 、N-H 、O-H 、H2O ピークがオーバーラップするstr);1675(s 、C=Ostr);1464(m、芳香族のC=O);1204(s 、C-N str);1135(s 、C-O str)。元素分析:C17H23N3O2・1.4(CF3CO2H) についての計算値:C 51.59;H 5.33;N 9.11 %。実測値:C 51.66;H 5.61;N 8.90 %。
【0075】
実施例 5 1-(2(S)- アミノブチリル )- インドリン -2(S)- カルボン酸 (2,2,2- リフルオロエチル ) アミドオキサレートの合成
1-(N- ベンジルオキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル )- インドリン -2(S)- ルボン酸
メタノール(100ml) 中の1-(N- ベンジルオキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-インドリン-2(S)-カルボン酸メチルエステル(2.0g 、5mmol)の溶液に、水(5ml) 中の水酸化リチウム(0.233g 、5.5mmol)を添加した。この溶液を5 〜10℃において5 時間撹拌した。この混合物をジクロロメタン(100ml) 中に注ぎ、冷硫酸水素カリウム(3×50ml) 、水(50ml)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発させると、白色泡状物が得られ、これは次の工程のために十分に純粋であった。
【0076】
MS(Fab)m/z383(MH+ 、34) 、254(19) 、163(16) 、118(28) 、91(100) 。1H NMR(CDCl3、400MHz) δ(ppm)8.24-8.29、7.07-7.35(m 、9H、ArH)、5.97-6.02 、5.69-5.72 、4.70-5.31(m 、6H、Abu のCHおよびNH、インドリンのNCHCO 、CH2Ph 、COOH) 、3.28-3.65(m 、2H、インドリンのCH2)、1.66-2.06(m 、2H、Abu のCH2)、1.00-1,25(m 、3H、Abu のCH3)。
【0077】
1-(N- ベンジルオキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル )- インドリン -2(S)- ルボン酸 (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミド
1-(N- ベンジルオキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-インドリン-2(S)-カルボン酸(0.382g 、1mmol)および2,2,2-トリフルオロエチルアミン塩酸塩(0.207g 、1.5mmol)を窒素雰囲気下に0 ℃において乾燥ジクロロメタン(10ml)中に溶解し、トリエチルアミン(5.5mmol) を添加し、次いでビス(2- オキソ-3- オキサゾリジニル) ホスフィン酸クロライド(0.508g 、2.0mmol)を添加した。温度を室温に上昇させ、この混合物を室温において24時間撹拌し、次いで濾過した。濾液を減圧下に濃縮すると、褐色固体が得られ、これをシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製し、7:3 ペトロリウムスピリット:酢酸エチルで溶離すると、白色固体状物が得られた。
【0078】
融点189.5-190.5 ℃。MS(Fab)m/z464(MH+ 、100)、463(17) 、335(55) 、244(29) 。1H NMR(CDCl3、400MHz) δ(ppm)8.09-8.18、7.60-7.68(m 、1H、CONH) 、7.10-7.36(m 、9H、ArH)、4.88-5.60(m 、4H、インドリンのNCHCO およびAbu のNH、CH2Ph)、3.22-4.16(m 、5H、Abu のCH、インドリンのCH2 、CONHCH2)、1.60-2.07(m 、2H、Abu のCH2)、1.05-1.13(m 、3H、Abu のCH3)。
【0079】
1-(2(S)- アミノブチリル )- インドリン -2(S)- カルボン酸 (2,2,2- トリフルオロ エチル ) アミドオキサレート
10%の活性炭担持パラジウムウム(20mg)をメタノール(10ml)中の1-(N- ベンジルオキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-インドリン-2(S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミド(90mg 、0.19mmol) の溶液に添加し、この混合物を40psi において2.5 時間水素化した。セライトを通して濾過することによって触媒を除去した後、シュウ酸(18mg)を濾液に添加し、この溶液を50℃より低い浴温度において減圧下に蒸発乾固した。乾燥ジエチルエーテル−メタノール(40:1)から再結晶化することによって、純粋な白色結晶が得られた。
【0080】
融点148.5-149.0 ℃。MS(Fab)m/z330(MH+ 、100)、245(18) 、118(20) 、95(16)、58(52)。1H NMR(DMSO-d6、400MHz) δ(ppm)9.42-9.43、8.92-9.00(m 、1H、CONH) 、4.00-10.00( 酸性水素のオーバーラップ) 、8.12-8.14(m 、1H、ArH)、7.06-7.23(m 、3H、ArH)、5.15-5.21 、4.60-4.69(m 、1H、インドリンのNCHCO)、3.62-4.01(m 、5H、Abu のCH、インドリンのCH2 、CONHCH2CF3) 、1.80-1.95(m 、2H、Abu のCH2)、0.92-1.03(m 、3H、Abu のCH3)。IR(KBr)cm -13450(w) 、3330(w) 、3232(w) 、3069(w)(N-H 、O-H)、1695(s) 、1662(s) 、1651(s)(C=O)、1597(w) 、1559(w) 、1483(s)(C=O)、1276(s) 、1161(s)(C-O 、C-N 、C-F)。元素分析:C15H18N3O2・(COOH)2・1.1H2O についての計算値:C 46.49;H 5.10;N 9.57 %。実測値:C 46.24;H 5.04;N 9.71 %。
【0081】
実施例 6 1-(2(S)- アミノブチリル )-5- ヒドロキシインドリン -2(R/S)- カルボ ン酸 (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミドトリフルオロアセテート の合成
5- ベンジルオキシインドリン -2(R/S)- カルボン酸メチルエステル
5-ベンジルオキシインドール-2- カルボン酸エチルエステル(3g 、10.1mmol) およびマグネシウム削り屑(1.2g 、50mmol) を乾燥メタノール(180ml) の中に懸濁させた。この混合物を5 〜10℃において窒素雰囲気下に3 時間撹拌し、次いでジクロロメタン中に注ぎ、飽和塩化アンモニウム溶液で洗浄した。有機層を分離し、水性層をジクロロメタンで抽出した。
【0082】
一緒にした有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発させると、褐色固体が残り、これをさらにカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン)により精製しにより精製すると、白色固体状物が得られた。
【0083】
1H NMR(CDCl3、200MHz) δ(ppm)7.20-7.40(m、5H、BnのArH)、6.62-6.83(m 、3H、インドリンのArH)、4.974(s 、2H、 CH2Ph) 、4.366(dd、1H、J1=6.04Hz 、J2=9.53Hz 、インドリンのH2) 、3.749(s 、3H、COOCH3) 、3.325(m 、2H、インドリンのH3) 。
【0084】
1-(N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル )-5- ベンジルオキシインド リン -2(R/S)- カルボン酸メチルエステル
1-(3,3- ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカーボジイミドメトイオダイド(2.98g、11mmol) を、窒素雰囲気下に、ジクロロメタン(20ml)中の5-ベンジルオキシインドリン-2(R/S)-カルボン酸メチルエステル(2.83g、10mmol) およびN-t-ブトキシカルボニル-2(S)-アミノ酪酸(0.203g 、11mmol) の冷溶液(0℃) に添加した。この混合物を室温において22時間撹拌し、次いで10%のクエン酸、水で洗浄した。有機層を分離し、水性層をジクロロメタンで抽出した。一緒にした有機層を乾燥し、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、1:1 ペトロリウムスピリット:ジエチルエーテル)により精製すると、白色固体状物が得られた。MS(FAB)m/z510(MH+ 、15) 、509(M + 、26) 、57(100) 。
【0085】
1-(N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル )-5- ベンジルオキシインド リン -2(R/S)- カルボン酸
メタノール(20ml)中の1-(N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-5-ベンジルオキシインドリン-2(R/S)-カルボン酸メチルエステル(2.75g、5.76mmol) の溶液に、窒素雰囲気下に10〜15℃において水酸化ナトリウム(0.46g、11.52mmol)の水溶液を添加した。この溶液を室温において14時間撹拌し、次いでジクロロメタン中に注ぎ、硫酸水素カリウム溶液、水で洗浄した。有機層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、溶媒を除去すると、黄色泡状物が得られ、これは次の工程のために十分に純粋であった。MS(FAB)m/z477(MNa + 、77) 、455(MH+ 、28) 、399(40) 、269(94) 、178(91) 、57(100) 。
【0086】
1-(N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル )-5- ベンジルオキシインド リン -2(R/S)- カルボン酸 (2,2,2- トリフルオロ ) エチルアミド
トリエチルアミン(4.9ml、33mmol) を0 ℃において窒素雰囲気下に乾燥ジクロロメタン(50ml)中の1-(N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-5-ベンジルオキシインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2.6g 、5.72mmol) および2,2,2-トリフルオロエチルアミン塩酸塩(1.55g、11.4mmol) の溶液に添加し、次いでビス(2- オキソ-3- オキサゾリジニル) ホスフィン酸クロライド(2.902g 、11.4mmol) を添加した。温度を室温に上昇させ、この混合物を室温において24時間撹拌し、次いで濾過した。濾液を真空下に濃縮すると、褐色固体が得られ、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、8:2 ジエチルエーテル:ペトロリウムスピリット)により精製すると、所望の生成物として白色固体状物が得られた。MS(FAB)m/z536(MH+ 、26) 、535(34) 、350(64) 、259(67) 、91(89)、57(85)。
【0087】
1-(N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル )-5- ヒドロキシインドリン -2(R/S)- カルボン酸 2,2,2- トリフルオロエチルアミド
酢酸エチル(20ml)中の1-(N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-5-ベンジルオキシインドリン-2(R/S)-カルボン酸2,2,2-トリフルオロエチルアミド(0.9g 、1.68mmol) および活性炭担持パラジウムウム(0.1g 、10%湿潤) の混合物を、30psi の水素下に室温において一夜水素化した。次いで触媒をセライトを通す濾過により除去し、濾液を蒸発させると、白色固体状物が得られた。MS(FAB)m/z468(MNa + 、23) 、445(MH+ 、13) 、346(31) 、260(88) 、134(100)。1H NMR(CDCl3、300MHz) δ(ppm)8.30-835(m 、1H、CONH) 、7.50-7.90(m 、1H、ArH)、6.40-6.73(m 、2H、ArH)、5.20-5.52(m 、2H、OH、インドリンのH2) 、4.80-5.05(m 、1H、Abu のNH) 、3.70-4.20(m 、3H、CH2CF3、Abu のCH) 、3.00-3.55(m 、2H、インドリンのH3) 、0.80-2.00(m 、14H 、Abu のCH2 、t-Bu、Abu のCH3)。
【0088】
1-(2(S)- アミノブチリル )-5- ヒドロキシインドリン -2(R/S)- カルボン酸 (2,2,2 - トリフルオロ ) エチルアミドトリフルオロアセテート
トリフルオロ酢酸(0.8ml) を窒素雰囲気下に氷/水浴の中のジクロロメタン(1ml) 中の1-(N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-5-ヒドロキシインドリン-2(R/S)-カルボン酸2,2,2-トリフルオロエチルアミド(200mg、0.44mmol) の溶液に滴下した。この溶液を0 〜5 ℃においてガスの発生が止むまで撹拌し、次いで真空下に45℃以下において蒸発乾固し、残留物を乾燥ジエチルエーテルで処理すると、褐色泡状物が得られた。
【0089】
融点76-88 ℃。MS(FAB)m/z691(2MH + 、7)、346(MH+ 、100)、261(31) 、154(27) 、58(64)。1H NMR(DMSO-d6、400MHz) δ(ppm)9.00-9.20、8.7-8.85(m、1H、CONH) 、8.18-8.40(m 、2H、酸性H)、7.92、7.84(d、1H、J=9Hz 、ArH)、6.5-6.75(m 、2H、ArH)、5.2-5.3 、5.0-5.1(m 、1H、インドリンのH2) 、3.35-4.10(m 、5H、 CH2CF3 、OH、Abu のCH、インドリンのH3の1 つ) 、2.75-3.05(m 、1H、インドリンのH3の1 つ) 、1.55-2.05(m 、2H、Abu のCH2)、1.01、0.95、0.87(3t 、3H、J=7.3Hz 、Abu のCH3)。IR(KBrディスク)cm -13291、3090、2970( 幅が広い、m)(N-H、O-H);1674(vs) 、1675(vs)(C=O);1620(w) 、1490(m)(C=O);1275(vs) 、1160(s)(C-O 、C-N 、C-F)。元素分析:C15H18F3N3O3・1.8CF3COOH についての計算値:C 40.58;H 3.62;N 7.63 %。実測値:C 40.29;H 3.70;N 7.63 %。
【0090】
実施例 7. 1-(2(S)- アミノブチリル )-4- クロロインドリン -2(R/S)<- カルボン酸 (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミドトリフルオロアセテートの合
メチルアジドアセテート
乾燥アセトニトリル(800ml) 中のメチルブロモアセテート(150g 、0.901mol) の溶液を窒素雰囲気下にアジ化ナトリウム(58.57g 、0.901mol) で処理し、この混合物を20時間加熱還流させた。冷却後、水(150ml) を添加し、この混合物を30分間撹拌した。上部層を分離し、下部層を塩で処理し、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を一緒にし、溶媒を50℃を越えない浴温度において真空除去すると、黄色油状物が得られ、これをそれ以上精製しないで次の工程において使用した。1H NMR(CDCl3、200MHz) δ(ppm)3.87(s 、2H、CH2)、3.79(s、3H、OCH3) 。
【0091】
メチル 2- アジドー 3-(2- クロロフェニル ) プロペノエート
ナトリウム片(3.678g 、160mmol)をメタノール(200ml) に30分かけて少しずつ添加した。生ずる溶液をドライアイス/アセトン浴中で-18 ℃に冷却し、次いで1 時間かけて2-クロロベンズアルデヒド(4.832g 、40mmol) とメチルアジドアセテート(160mmol) との混合物を温度を-15 ℃に維持する速度で添加した。3 時間後、この溶液を5 ℃において2 日間撹拌すると、結晶質物質が得られ、これをを濾過により集め、冷ヘキサンで洗浄すると、純粋な生成物が黄色結晶として得られた。1H NMR(CDCl3、200MHz) δ(ppm)8.15-8.20(m、1H、ArH=) 、7.24-7.43(m 、4H、ArH)、3.93(s、3H、ArH)、3.93(s、3H、OCH3) 。
【0092】
4- クロロインドール -2- カルボン酸メチルエステル
メチル2-アジドー3-(2- クロロフェニル) プロペノエート(3.566g 、144mmol)をトルエン(800ml) の中に懸濁させ、この混合物を3 時間加熱還流させ、次いで冷却し、室温において一夜撹拌させた。黄色結晶質物質が濾過により得られ、これをヘキサンから再結晶化させた。MS(FAB)m/z210(MH+ 、43) 、209(68) 、139(94) 、77(100) 。1H NMR(CDCl3、200MHz) δ(ppm)9.06-9.16(m、1H、N-H)、7.18-7.40(m 、4H、H-Ar) 、3.98(s、3H、OCH3) 。
【0093】
4- クロロインドリン -2(R/S)- カルボン酸メチルエステル
4-クロロインドール-2- カルボン酸メチルエステル(0.8g 、3.8mmol)およびマグネシウム削り屑(0.37g、15.2mmol)を乾燥メタノール(50ml)の中に懸濁させた。この混合物を5 〜10℃において窒素雰囲気下に3 時間撹拌し、次いでジクロロメタン(200ml) 中に注ぎ、飽和塩化アンモニウム溶液で洗浄した。有機層を分離し、水性層をジクロロメタン(3×100ml)で抽出した。一緒にした有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発させた。褐色固体が得られた。シリカゲルのカラムクロマトグラフィーにかけ、ジクロロメタンで溶離した後、黄色油状物が得られた。
【0094】
MS(Fab)m/z212(MH+ 、73) 、211(M 、84) 、152(100)。1H NMR(CDCl3、400MHz) δ(ppm)6.99-7.05(m、2H、ArH)、6.58(m、1H、ArH)、4.53-4.62(m 、1H、インドリンのNH) 、4.42-4.46(m 、1H、インドリンのNCHCO)、3.76(s、3H、OCH3) 、3.31-3.42(m 、2H、インドリンのCH2)。
【0095】
1-(N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル )-4- クロロインドリン -2(R /S)- カルボン酸メチルエステル
乾燥ジクロロメタン(10ml)中に溶解した4-クロロインドリン-2(R/S)-カルボン酸メチルエステル(0.41g、1.94mmol) およびN-t-ブトキシカルボニル-2(S)-アミノ酪酸(0.47g、2.33mmol) の溶液に、窒素雰囲気下に10℃において、ジイソプロピルカーボジイミド(0.36ml 、2.33mmol) を添加した。この混合物を室温において24時間撹拌し、次いで濾過した。濾液を真空下に蒸発させると、褐色固体が得られ、これをシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製し、20:1ジクロロメタン:ジエチルエーテルで溶離した。白色泡状物が得られ、これは2 つのジアステレオマーの混合物であった。
【0096】
MS(Fab)m/z397(MH+ 、15) 。330(40) 、189(95) 、145(100)。1H NMR(CDCl3、400MHz) δ(ppm)8.06-8.17(dd 、1H、ArH)、7.04-7.27(m 、2H、ArH)、4.94-5.41(m 、2H、インドリンのNCHCO 、Abu のNH) 、4.27-4.59(m 、1H、Abu のCH) 、3.79、3.16(2s 、3H、OCH3) 、0.87-2.0(m、Abu のCH2 、t-Bu、Abu のCH3)。
【0097】
1-(N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル )-4- クロロインドリン -2(R /S)- カルボン酸
メタノール(10ml)中の1-(N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-4-クロロインドリン-2(R/S)-カルボン酸メチルエステル(0.38g、0.96mmol) の溶液に、水(4ml) 中の水酸化ナトリウム(0.046g 、1.15mmol) を添加した。この溶液を5 〜10℃において4 時間撹拌した。この混合物をジクロロメタン(20ml)中に注ぎ、冷硫酸水素カリウム(3×20ml) 、および水(20ml)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発させると、白色泡状物が得られ、これは次の工程のために十分に純粋であった。
【0098】
MS(Fab)m/z405(MH+ 、36) 、330(35) 、189(30) 、145(100)、89(60)。1H NMR(CDCl3、400MHz) δ(ppm)8.168(2d 、1H、ArH)、7.06-7.27(m 、2H、ArH)、4.80-5.20(m 、COOHのオーバーラップ) 、5.68-5.70(m 、1H、インドリンのNCHCO)、5.06-5.09(m 、1H、Abu のNH) 、4.66-4.86(m 、1H、Abu のCH) 、4.20-4.30 、3.56-3.75(m 、2H、インドリンのCH2)、0.84-2.05(m 、14H 、Abu のCH2 、t-Bu、Abu のCH3)。
【0099】
1-(N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル )-4- クロロインドリン -2(R /S)- カルボン酸 (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミド
1-(N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-4-クロロインドリン-2(S)-カルボン酸(0.2g 、0.52mmol) および2,2,2-トリフルオロエチルアミン塩酸塩(0.142g 、1.0mmol)を窒素雰囲気下に0 ℃において乾燥ジクロロメタン(10ml)中に溶解し、トリエチルアミン(0.44ml 、3mmol)を添加し、次いでビス(2- オキソ-3- オキサゾリジニル) ホスフィン酸クロライド(0.265g 、1.0mmol)を添加した。温度を室温に上昇させ、この混合物を室温において24時間撹拌し、次いで濾過した。濾液を真空下に濃縮すると、褐色固体が得られ、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけ、95:5ジクロロメタン:ジエチルエーテルで溶離すると、所望の生成物として白色固体状物が得られた。
【0100】
MS(Fab)m/z486(MNa + 、25) 、408(20) 、364(30) 、280(35) 、152(100)。1H NMR(CDCl3、400MHz) δ(ppm)7.92-8.30(m、1H、CONH) 、6.85-7.55(m 、3H、ArH)、4.85-5.50(m 、2H、インドリンのNCHCO およびAbu のNH) 、3.18-4.15(m 、5H、Abu のCH、インドリンのCH2 、CH2CF3) 、1.44-2.00(m 、2H、Abu のCH2)、1.44(s、9H、t-Bu) 、0.87-1.39(m 、3H、Abu のCH3)。
【0101】
1-(2(S)- アミノブチリル )-4- クロロインドリン -2(R/S)- カルボン酸 (2,2,2- リフルオロエチル ) アミドトリフルオロアセテート
1-(N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-4-クロロインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミド(70mg 、0.15mmol) を氷/水浴中でジクロロメタン(1ml) 中に溶解し、トリフルオロ酢酸(1ml) を窒素雰囲気下に添加した。この溶液を0 〜5 ℃においてガスの発生が止むまで撹拌した。この溶液を真空蒸発させ、残留物をジエチルエーテルで処理した。フラッシュシリカゲルのクロマトグラフィーにかけ、20:1ジクロロメタン:メタノールで溶離した後、白色泡状物が得られた。
【0102】
融点104-106 ℃。MS(Fab)m/z386(MNa + 、40) 、364(MH+ 、100)、152(60) 。1H NMR(DMSO-d6、400MHz) δ(ppm)9.10-9.26(m、1H、CONH) 、8.02-8.10(m 、1H、ArH)、7.08-7.40(m 、2H、ArH)、5.25-5.40(m 、1H、インドリンのNCHCO)、2.96-4.10(m 、5H、CH2CF3、 AbuのCH、インドリンのCH2 、H2O)、1.60-1.90(m 、2H、Abu のCH2)、0.95、0.84(2t 、3H、Abu のCH3)。IR(KBr)cm -13370( 幅が広い、w)(N-H、O-H);1730(vs) 、1670(vs)、1650(m)(C=O);1590(s)、1470(m) 、(C=O);1205(s) 、1162(vs)、1130(s)(C-O 、C-N 、C-F)。元素分析:C15H17ClF3N3O2・1.2CF3COOH ・0.5H2O についての計算値:C 41.01;H 3.80;N 8.25 %。実測値:C 40.92;H 3.81;N 8.10 %。
【0103】
実施例 8. 1-(2(S)- アミノブチリル )-4- フルオロインドリン -2(R/S)- カルボン (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミドトリフルオロアセテートの 合成
4- フルオロインドール -2- カルボン酸
ジエチルエーテル(250ml) 中のカリウムエトキシド(5.317g 、63mmol) の混合物に、エチルオキサレート(8.65ml 、63mmol) を添加した。固体のエトキシドが消失した後、ジエチルエーテル(20ml)中の2-フルオロー6-ニトロトルエン(10g、63.18mmol)を添加し、この混合物を35〜38℃において18時間撹拌した。水(200ml) を添加し、水性層をエーテル層から分離した。深い赤色の水溶液をエーテル(2×30ml) で洗浄して、未変化の出発物質を除去し、わずかに過剰量の塩酸で酸性化し、次いで水性層を酢酸エチル(3×100ml)で抽出した。
【0104】
一緒にした酢酸エチル層を蒸発させ、褐色固体が得られ、これはアミノ酸から再結晶化させた後、黄色固体状物を与えた。この黄色固体状物をアンモニア(70ml 、 d=0.88 、水で100ml に希釈した) 中に溶解し、次いで硫酸第一鉄(100mlの水中の90g の水和結晶) を添加し、この混合物を水浴上で1 時間した。冷却後、水酸化第二鉄の黒色スラッジを濾過して除去し、試験部分が酸性化でわずかのミルク状態を与えるまで、わずかのアンモニアを含有する加温水でよく洗浄した。濾液および洗液を濃縮し、溶液を酸性化し、酢酸エチルで抽出した。有機層を濃縮すると、所望の生成物として褐色固体が得られた。
【0105】
4- フルオロインドール -2- カルボン酸メチルエステル
4-フルオロインドール-2- カルボン酸(0.65g、3.40mmol) をメタノール(50ml)中に溶解し、4-トルエンスルホン酸(1.4g 、7.36mmol) を窒素雰囲気下に添加した。この溶液を還流下に24時間撹拌した。メタノールの大部分を蒸発により除去し、残留物をジクロロメタン(100ml) 中に溶解し、飽和炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、有機層を分離した。水性層をジクロロメタン(3×50ml) で抽出した。一緒にした有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発させると、黄色結晶質物質が得られた。MS(EI)m/z193(M+ 、65) 、161(100)、133(50) 、107(35) 。1H NMR(CDCl3、200MHz) δ(ppm)8.90-9.10(m、1H、インドリンのNH) 、7.20-7.30(m 、2H、ArH)、6.76-6.85(m 、1H、ArH)、3.95(s、1H、OCH3) 。
【0106】
4- フルオロインドリン -2(R/S)- カルボン酸メチルエステル
4-フルオロインドール-2- カルボン酸メチルエステル(0.52g、2.7mmol)およびマグネシウム削り屑(0.136g 、5.6mmol)を乾燥メタノール(30ml)の中に懸濁させた。この混合物を5 〜10℃において窒素雰囲気下に3 時間撹拌し、次いでジクロロメタン(100ml) 中に注ぎ、飽和塩化アンモニウム溶液で洗浄した。有機層を分離し、水性層をジクロロメタン(3×40ml) で抽出した。一緒にした有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発させた。褐色固体が得られた。シリカゲルのカラムクロマトグラフィーにかけ、ジクロロメタンで溶離した後、赤味がかった油状物が得られた。MS(EI)m/z195(M+ 、17) 、172(20) 、136(100)、109(40) 。1H NMR(CDCl3、200MHz) δ(ppm)7.10-7.03(m、1H、H-Ar) 、6.42-6.50(m 、2H、ArH)、4.42-4.58(m 、2H、インドリンのNHおよびNCHCO)、3.78(s、3H、OCH3) 、3.39-3.41(m 、2H、インドリンのCH2)。
【0107】
1-(N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル )-4- フルオロインドリン -2 (R/S)- カルボン酸メチルエステル
乾燥ジクロロメタン(10ml)中の4-フルオロインドリン-2(R/S)-カルボン酸メチルエステル(0.43g、2.205mmol)およびN-t-ブトキシカルボニル-2(S)-アミノ酪酸(0.47g、2.33mmol) の溶液に、10℃において窒素雰囲気下に、ジイソプロピルカーボジイミド(0.36ml 、2.33mmol) を添加した。この混合物を室温において24時間撹拌し、次いで濾過した。濾液を真空下に蒸発させると、褐色固体が得られ、これをシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製し、10:1ジクロロメタン:ジエチルエーテルで溶離した。灰色泡状物が得られ、これは2 つのジアステレオマーの混合物であった。
【0108】
MS(EI)m/z381(M+ ) 、307(10) 、195(80) 、136(100)、57(96)。1H NMR(CDCl3、300MHz) δ(ppm)7.90-8.12(2d 、1H、ArH)、7.10-7.20(m 、1H、ArH)、6.70-7.00(m 、1H、ArH)、4.90-5.50(m 、2H、インドリンのNCHCO およびAbu のNH) 、4.10-4.45(m 、1H、Abu のCH) 、3.80、3.72(2s 、3H、OCH3) 、3.37-3.65 、3.10-3.25(m 、2H、インドリンのCH2)、1.50-1.95(m 、2H、Abu のCH2)、1.45(s、9H、t-Bu) 、0.90-1.30(m 、3H、Abu のCH3)。
【0109】
1-(N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル )-4- フルオロインドリン -2 (R/S)- カルボン酸
メタノール(10ml)中の1-(N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-4-フルオロインドリン-2(R/S)-カルボン酸メチルエステル(0.27g、071mmol)の溶液に、水(4ml) 中の水酸化ナトリウム(0.028g 、0.71mmol) を添加した。この溶液を5 〜10℃において4 時間撹拌した。この混合物をジクロロメタン(20ml)中に注ぎ、冷硫酸水素カリウム(3×20ml) 、および水(20ml)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発させると、白色泡状物が得られ、これは次の反応のために十分に純粋であった。
【0110】
MS(Fab)m/z389(MNa + 、100)、311(60) 、182(55) 、136(52) 、136(52) 、57(75)。1H NMR(CDCl3、400MHz) δ(ppm)7.92-8.05(m、1H、ArH)、6.30-7.28(m 、3H、ArH 、COOH) 、5.60-5.75(dd、1H、インドリンのNCHCO)、5.03-5.20(m 、1H、Abu のNH) 、4.62-4.74(m 、1H、Abu のCH) 、3.25-3.65(m 、2H、インドリンのCH2)、0.85-2.05(m 、14H 、Abu のCH2 、t-Bu、Abu のCH3)。
【0111】
1-(N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル )-4- フルオロインドリン -2 (R/S)- カルボン酸 (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミド
1-(N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-4-フルオロインドリン-2(R/S)-カルボン酸(0.12g、0.32mmol) および2,2,2-トリフルオロエチルアミン塩酸塩(0.136g 、1.0mmol)を窒素雰囲気下に0 ℃において乾燥ジクロロメタン(10ml)中に溶解し、トリエチルアミン(0.44ml 、3mmol)を添加し、次いでビス(2- オキソ-3- オキサゾリジニル) ホスフィン酸クロライド(0.265g 、1.0mmol)を添加した。温度を室温に上昇させ、この混合物を室温において24時間撹拌し、次いで濾過した。濾液を真空下に濃縮すると、褐色固体が得られた。シリカゲルのカラムクロマトグラフィーにかけ、7:3 ペトロリウムスピリット:酢酸エチルで溶離し、次いでジエチルエーテルから再結晶化させると、白色固体状物が得られた。
【0112】
MS(Fab)m/z448(MH+ 、25) 、392(30) 、154(100)、137(59) 。1H NMR(CDCl3、400MHz) δ(ppm)8.17-8.30(m、1H、CONH) 、7.65-7.95(m 、1H、ArH)、7.12-7.25 、6.73-6.90(m 、2H、ArH)、4.80-5.40(m 、2H、インドリンのNCHCO およびAbu のNH) 、3.15-4.20(m 、5H、Abu のCH、インドリンのNCHCO 、CH2CF3) 、0.86-2.00(m 、14H 、Abu のCH2 、t-Bu、Abu のCH3)。
【0113】
1-(2(S)- アミノブチリル )-4- フルオロインドリン -2(R/S)- カルボン酸 (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミドトリフルオロアセテート
1-(N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-4-フルオロインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミド(80mg 、0.179mmol)を氷/水浴中のジクロロメタン(1ml) 中に溶解し、トリフルオロ酢酸(0.8ml) を窒素雰囲気下に添加した。この溶液を0 〜5 ℃においてガスの発生が止むまで撹拌した。この溶液を真空蒸発させ、残留物をジエチルエーテルで処理した。シリカゲルのカラムクロマトグラフィーにかけ、20:1ジクロロメタン:メタノールで溶離した後、白色泡状物が得られた。
【0114】
融点57.5-58.5 ℃。MS(Fab)m/z348(MH+ 、100)。1H NMR(CDCl3、400MHz) δ(ppm)9.25-9.30(m、1H、CONH) 、8.28-8.49(m 、3H、酸性H)、7.97(d、1H、ArH)、7.26-7.40 、6.93-7.05(m 、2H、ArH)、5.15-5.29(dd、1H、インドリンのNCHCO)、3.10-4.10(m 、10H 、CH2CF3、Abu のCH、インドリンのCH2 、H2O)、1.75-2.05(m 、2H、Abu のCH2)、1.03、0.98(2t 、3H、Abu のCH3)。IR(KBr)cm -13443( 幅が広い、w)(N-H、O-H);1686(vs) 、1671(vs)(C=O);1601(w) 、1472(m)(C=O);1208(vs) 、1168(vs)、1143(s)(C-O 、C-N 、C-F)。元素分析:C15H17F4N3O2・2.5CF3COOH についての計算値:C 37.99;H 3.11;N 6.64 %。実測値:C 38.14;H 3.03;N 6.39 %。
【0115】
実施例 9. 1-(2(S)- アミノブチリル )-5- メトキシインドリン -2(R/S)- カルボン (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミドトリフルオロアセテートの 合成
5- メトキシインドリン -2(R/S)- カルボン酸メチルエステル
5-メトキシインドール-2- カルボン酸エチルエステル(2g 、9.13mmol) およびマグネシウム削り屑(0.432g 、18mmol) を乾燥メタノール(30ml)の中に懸濁させた。この混合物を5 〜10℃において窒素雰囲気下に3 時間撹拌し、次いでジクロロメタン(100ml) 中に注ぎ、飽和塩化アンモニウム溶液で洗浄した。有機層を分離し、水性層をジクロロメタン(3×100ml)で抽出した。一緒にした有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発させた。褐色固体が得られた。シリカゲルのカラムクロマトグラフィーにかけ、ジクロロメタンで溶離した後、褐色固体が得られた。
【0116】
1H NMR(CDCl3、400MHz) δ(ppm)6.62-6.72(m、3H、ArH)、4.23-4.39(m 、2H、インドリンのNCHCO およびNH) 、3.76(s、3H、COOCH3) 、3.74(s、3H、ArOCH3) 、3.29-3.42(m 、2H、インドリンのCH2)。
【0117】
1-(N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル )-5- メトキシインドリン -2 (R/S)- カルボン酸メチルエステル
10℃において窒素雰囲気下に乾燥ジクロロメタン(15ml)中に溶解した5-メトキシインドリン-2(R/S)-カルボン酸メチルエステル(1.5g 、7.23mmol) およびN-t-ブトキシカルボニル-2(S)-アミノ酪酸(1.62g、7.96mmol) の溶液に、ジイソプロピルカーボジイミド(1.00ml 、7.96mmol) を添加した。この混合物を室温において24時間撹拌し、次いで濾過した。濾液を真空下に蒸発させると、褐色固体が得られ、これをシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製し、ジクロロメタンで溶離した。白色泡状物が得られ、これは2 つのジアステレオマーの混合物であった。
【0118】
MS(Fab)m/z393(MH+ 、14) 、207(76) 、148(61) 、57(100) 。1H NMR(CDCl3、400MHz) δ(ppm)8.05-8.19(2d 、1H、ArH)、6.70-6.76(m 、2H、ArH)、4.88-5.70(m 、2H、インドリンのNCHCO 、Abu のNH) 、4.16-4.40(m 、1H、Abu のCH) 、3.71-3.76(m 、6H、COOCH3、ArOCH3) 、3.00-3.65(m 、2H、Abu のCH2)、1.55-2.05(m 、2H、Abu のCH2)、1.46、1.42、1.41(3s 、9H、t-Bu) 、1.08、0.96、0.90(3t 、3H、Abu のCH3)。
【0119】
1-(N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル )-5- メトキシインドリン -2 (R/S)- カルボン酸
メタノール(20ml)中の1-(N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-5-メトキシインドリン-2(R/S)-カルボン酸メチルエステル(1.3g 、3.3mmol)の溶液に、水(10ml)中の水酸化ナトリウム(0.265g 、6.6mmol)を添加した。この溶液を5 〜10℃において4 時間撹拌した。この混合物をジクロロメタン(40ml)中に注ぎ、冷硫酸水素カリウム(3×20ml) 、および水(20ml)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発させると、白色泡状物が得られ、これは次の工程のために十分に純粋であった。
【0120】
MS(Fab)m/z379(MH+ 、10) 、323(16) 、193(61) 、145(70) 、57(100) 。1H NMR(CDCl3、400MHz) δ(ppm)8.05-8.10(m、1H、ArH)、6.70-7.05(m 、2H、ArH)、4.90-5.75(m 、2H、インドリンのNCHCO 、Abu のNH) 、4.20-4.70(m 、1H、Abu のCH) 、3.76(s、3H、ArOCH3) 、3.30-3.75(m 、2H、インドリンのCH2)、0.80-2.05(m 、14H 、Abu のCH2 、t-Bu、Abu のCH3)。
【0121】
1-(N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル )-5- メトキシインドリン -2 (R/S)- カルボン酸 (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミド
1-(N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-5-メトキシインドリン-2(R/S)-カルボン酸(0.38g、1mmol)および2,2,2-トリフルオロエチルアミン塩酸塩(0.271g 、2.0mmol)を窒素雰囲気下に0 ℃において乾燥ジクロロメタン(20ml)中に溶解し、トリエチルアミン(0.7ml、5mmol)を添加し、次いでビス(2- オキソ-3- オキサゾリジニル) ホスフィン酸クロライド(0.509g 、2mmol)を添加した。温度を室温に上昇させ、この混合物を室温において24時間撹拌し、次いで濾過した。濾液を真空下に濃縮すると、褐色固体が得られ、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけ、7:3 ペトロリウムスピリット:酢酸エチルで溶離すると、所望の生成物として白色固体状物が得られた。
【0122】
MS(Fab)m/z460(MH+ 、14) 、360(60) 、148(100)、57(81)。1H NMR(CDCl3、300MHz) δ(ppm)7.96-8.25(m、1H、CONH) 、7.42-7.65(m 、1H、ArH)、6.55-7.00(m 、2H、ArH)、4.80-5.60(m 、4H、インドリンのNCHCO 、Abu のNH、CH2CF3) 、3.85-4.10(m 、1H、Abu のCH) 、3.80(s、3H、ArOCH3) 、3.20-3.70(m 、2H、インドリンのCH2)、0.84-2.00(m 、14H 、Abu のCH2 、t-Bu、Abu のCH3)。元素分析:C21H28F3N3O5についての計算値:C 54.9;H 6.14;N 9.15%。実測値:C 54.79;H 6.38;N 9.09 %。
【0123】
1-(2(S)- アミノブチリル )-5- メトキシインドリン -2(R/S)- カルボン酸 (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミドトリフルオロアセテート
1-(N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-5-メトキシインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミド(0.2mg、0.435mmol)を氷/水浴中のジクロロメタン(2ml) 中に溶解し、トリフルオロ酢酸(1ml) を窒素雰囲気下に添加した。この溶液を0 〜5 ℃においてガスの発生が止むまで撹拌した。この溶液を真空蒸発させ、残留物をジエチルエーテルで処理した。紫色泡状物が得られ、これは2 つのジアステレオマーの混合物(30:70) であった。
【0124】
融点63.5-66 ℃。MS(Fab)m/z719(2MH + 、15) 、360(MH+ 、100)、275(50) 、148(45) 、58(80)。1H NMR(CDCl3、400MHz) δ(ppm)9.20-9.30(m、1H、CONH) 、8.15-8.50(m 、3H、酸性H)、7.92-8.10(2d、1H、ArH)、6.75-7.15(m 、2H、ArH)、5.00-5.30(dd、1H、インドリンのNCHCO)、3.40-4.10(m 、7H、CH2CF3、OCH3、Abu のCH、インドリンのCH2 の1 つ) 、2.86-3.15(m 、1H、インドリンのCH2 の1 つ) 、1.50-2.00(m 、2H、Abu のCH2)、0.70-1.23(m 、3H、Abu のCH3)。IR(KBr)cm -113403(幅が広い、w)(N-H、O-H);1670(vs) 、1664(vs)(C=O);1616(w) 、1491(m)(C=O);1205(vs) 、1167(vs)、1160(s)(C-O 、C-N 、C-F)。元素分析:C16H20F3N3O3・1.4CF3COOH ・0.6H2O についての計算値:C 42.62;H 4.30;N 7.93 %。実測値:C 42.61;H 4.30;N 7.86 %。
【0125】
実施例 10 . 1-(2(S)- アミノブチリル )-5- トリフルオロメトキシインドリン -2(R /S)- カルボン酸 (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミドトリフルオロ アセテートの合成
5- トリフルオロメトキシインドリン -2(R/S)- カルボン酸メチルエステル
5-トリフルオロメトキシインドール-2- カルボン酸エチルエステル(2.25g、8.24mmol) およびマグネシウム削り屑(0.50g、21.7mmol) を乾燥メタノール(60ml)の中に懸濁させた。この混合物を5 〜10℃において窒素雰囲気下に3 時間撹拌し、次いでジクロロメタン(200ml) 中に注ぎ、飽和塩化アンモニウム溶液で洗浄した。有機層を分離し、水性層をジクロロメタン(3×100ml)で抽出した。一緒にした有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発させた。褐色固体が得られた。シリカゲルのカラムクロマトグラフィーにかけ、ジクロロメタンで溶離した後、褐色固体が得られた。
【0126】
MS(EI)m/z261(M+ 、28) 、231(46) 、214(20) 、202(100)、116(51) 。1H NMR(CDCl3、400MHz) δ(ppm)6.88-6.96(m、2H、ArH)、6.65-6.68(m 、1H、ArH)、4.40-4.50(m 、2H、インドリンのNCHCO およびNH) 、3.78(s、3H、COOCH3) 、3.29-3.42(m 、2H、インドリンのCH2)。
【0127】
1-(N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル )-5- トリフルオロメトキシ インドリン -2(R/S)- カルボン酸メチルエステル
窒素雰囲気下に10℃において乾燥ジクロロメタン(15ml)中に溶解した5-トリフルオロメトキシインドリン-2(R/S)-カルボン酸メチルエステル(1.95g、7.47mmol) およびN-t-ブトキシカルボニル-2(S)-アミノ酪酸(1.52g、7.47mmol) の溶液に、ジイソプロピルカーボジイミド(1.00ml 、7.96mmol) を添加した。この混合物を室温において24時間撹拌し、次いで濾過した。濾液を真空下に蒸発させると、褐色固体が得られ、これをシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにかけ、まず95:5ジクロロメタン:ジエチルエーテルで溶離し、次いで他のシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにかけ、7:3 ペトロリウムスピリット:ジエチルエーテルで溶離することによって精製した。黄色泡状物が得られ、これは2 つのジアステレオマーの混合物であった。
【0128】
MS(Fab)m/z447(MH+ 、31) 、391(80) 、347(56) 、261(100)、202(99) 。1H NMR(CDCl3、300MHz) δ(ppm)8.15-8.32(2d 、1H、ArH)、7.05-7.15(m 、2H、ArH)、5.25-5.45(m 、1H、インドリンのNCHCO)、4.90-5.10(m 、1H、Abu のNH) 、4.15-4.45(m 、1H、 AbuのCH) 、3.74、3.80、3.82(3s 、3H、COOCH3) 、3.30-3.70(m 、2H、インドリンのCH2)、1.65-2.05(m 、2H、Abu のCH2)、1.46、1.42(2s 、9H、t-Bu) 、0.80-1.20(m 、3H、 AbuのCH3)。
【0129】
1-(N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル )-5- トリフルオロメトキシ インドリン -2(R/S)- カルボン酸
メタノール(15ml)中の1-(N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-5-トリフルオロメトキシインドリン-2(R/S)-カルボン酸メチルエステル(1.0g 、2.24mmol) の溶液に、水(10ml)中の水酸化ナトリウム(0.134g 、3.36mmol) を添加した。この溶液を5 〜10℃において4 時間撹拌した。この混合物をジクロロメタン(40ml)中に注ぎ、冷硫酸水素カリウム(3×20ml) 、および水(20ml)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発させると、白色泡状物が得られ、これは次の工程のために十分に純粋であった。
【0130】
MS(Fab)m/z455(MNa + 、100)、377(35) 、248(30) 、202(40) 、57(61)。1H NMR(CDCl3、400MHz) δ(ppm)8.15-8.30(2d 、1H、ArH)、7.00-7.70(m 、3H、COOH、ArH)、5.70-5.76 、5.18-5.23(m 、1H、インドリンのNCHCO)、5.40-5.50 、5.00-5.10(m 、1H、Abu のNH) 、4.65-4.75 、4.20-4.30(m 、1H、Abu のCH) 、3.20-3.70(m 、2H、インドリンのCH2)、1.60-2.00(m 、2H、Abu のCH2)、1.45、1.42、1.37(3s 、9H、t-Bu) 、0.90-1.15(m 、3H、Abu のCH3)。
【0131】
1-(N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル )-5- トリフルオロメトキシ インドリン -2(R/S)- カルボン酸 (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミド
1-(N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-5-トリフルオロメトキシインドリン-2(R/S)-カルボン酸(0.432g 、1mmol)および2,2,2-トリフルオロエチルアミン塩酸塩(0.271g 、2mmol)を窒素雰囲気下に0 ℃において乾燥ジクロロメタン(20ml)中に溶解し、トリエチルアミン(0.7ml、5mmol)を添加し、次いでビス(2- オキソ-3- オキサゾリジニル) ホスフィン酸クロライド(0.509g 、2mmol)を添加した。温度を室温に上昇させ、この混合物を室温において24時間撹拌し、次いで濾過した。濾液を真空下に濃縮すると、褐色固体が得られ、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけ、8:2 ジクロロメタン:ジエチルエーテルで溶離すると、灰色固体状物が所望の生成物として得られた。
【0132】
MS(Fab)m/z514(MH+ 、25) 、458(35) 、414(35) 、328(65) 、202(100)、57(85)。1H NMR(CDCl3、300MHz) δ(ppm)8.35-8.45(m、1H、CONH) 、8.04-8.20 、7.50-7.60(m 、1H、ArH)、6.90-7.20(m 、2H、ArH)、4.80-5.55(m 、2H、インドリンのNCHCO 、Abu のNH) 、3.20-4.20(m 、5H、CH2CF3、Abu のCH、インドリンのCH2)、1.55-2.00(m 、2H、Abu のCH2)、1.45(s、9H、t-Bu) 、0.85-1.25(m 、3H、Abu のCH3)。元素分析:C21H25F6N3O5についての計算値:C 49.13;H 4.91;N 8.18 %。実測値:C 49.20;H 4.83;N 8.11 %。
【0133】
1-(2(S)- アミノブチリル )-5- トリフルオロメトキシインドリン -2(R/S)- カルボ ン酸 (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミドトリフルオロアセテート
1-(N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-5-トリフルオロメトキシインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミド(260mg、0.5mmol)を氷/水浴中のジクロロメタン(2ml) 中に溶解し、トリフルオロ酢酸(0.8ml) を窒素雰囲気下に添加した。この溶液を0 〜5 ℃においてガスの発生が止むまで撹拌した。この溶液を真空蒸発させ、残留物をジエチルエーテルで処理した。褐色泡状物が得られた。
【0134】
MS(Fab)m/z827(2MH + 、5)、414(M + 、100)、328(10) 、202(15) 、58(50)。1H NMR(CDCl3、400MHz) δ(ppm)9.20-9.35(2t 、1H、CONH) 、8.30-8.50(m 、3H、酸性H)、8.19、808(d 、1H、ArH)、7.20-7.50(m 、2H、ArH)、5.39-5.42 、5.19-5.23(m 、1H、インドリンのNCHCO)、3.50-4.10(m 、4H、CH2CF3、Abu のCH、インドリンのCH2 の1 つ) 、2.90-3.20(m 、1H、インドリンのCH2 の1 つ) 、1.70-2.05(m 、2H、Abu のCH2)、1.04、0.98、0.90(3t 、3H、Abu のCH3)。IR(KBr)cm -13463( 幅が広い、w)(N-H、O-H);1688(vs) 、1671(vs)(C=O);1620(w) 、1486(m)(C=O);1268(vs) 、1209(vs)、1171(s)(C-O 、C-N 、C-F)。元素分析:C16H17F6N3O3・1.9CF3COOH についての計算値:C 37.75;H 3.02;N 6.67 %。実測値:C 37.97;H 3.09;N 6.42 %。
【0135】
実施例 111-[2-(S)- アミノブチリル ]-4,5- ジクロロ - インドリン -2-(R/S)- カルボン酸ブチルアミドトリフルオロアセテートの合成
エチル 4,5- ジクロロインドール -2- カルボキシレート
3,4-ジクロロフェニルヒドラジン塩酸塩(25g、117mmol)をエタノール(400ml) 中のエチルピルベート(25.6ml 、234mmol)で処理し、室温において一夜撹拌した。反応混合物を0 ℃に冷却し、200ml のヘキサンを添加した。30g の薄褐黄色の沈澱が得られた、融点108-113 ℃。トルエン中で無水p-トルエンスルホン酸(10g、58mmol) の存在において4 時間還流させ、4.5g(47 %) の4,5-ジクロロインドール-2- カルボキシレートおよびエチル5,6-ジクロロインドール-2- カルボキシレートの混合物を獲得し、これをシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより分離し、ベンゼンで溶離することによって、この化合物(10g、36.3mmol) を結晶化させた。融点215-217 ℃。
【0136】
4,5- ジクロロインドリン -2-(R/S)- カルボン酸カルボン酸メチルエステル
エチル4,5-ジクロロインドール-2- カルボキシレートから実施例1 に記載するようにして、2 〜3 当量のマグネシウム削り屑の代わりに6 〜7 当量のマグネシウム削り屑を使用して、この化合物を製造した。
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2-(S)- アミノブチリル ]-4,5- ジクロロインドリ -2(R/S)- カルボン酸メチルエステル
4,5-ジクロロインドリン-2-(R/S)- カルボン酸メチルエステルから実施例1 に記載するようにして、この化合物を製造した。この生成物を次の反応のために使用することができ、必要に応じてシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより2 つのジアステレオマーを分離することができる。
【0137】
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2-(S)- アミノブチリル ]-4,5- ジクロロインドリ -2-(R/S)- カルボン酸
4,5-ジクロロインドリン-2-(R/S)- カルボン酸メチルエステルから実施例1 に記載するようにして、この化合物を製造した。この生成物を次の反応のために使用することができ、必要に応じてシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより2 つのジアステレオマーを分離することができる。
【0138】
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2-(S)- アミノブチリル ]-4,5- ジクロロインドリ -2-(R/S)- カルボン酸ブチルアミド
1-(N-t- ブトキシカルボニル-2-(S)- アミノブチリル)-4,5-ジクロロインドリン-2-(R/S)- カルボン酸から実施例1 に記載するようにして、トリフルオロエチルアミン塩酸塩の代わりにブチルアミンを使用して、この化合物を製造した。
【0139】
1-[2-(S)- アミノブチリル ]-4,5- ジクロロインドリン -2-(R/S)- カルボン酸ブ チルアミドトリフルオロアセテート
実施例1 に記載するようにして1-(N-t- ブトキシカルボニル-2-(S)- アミノブチリル)-4,5-ジクロロインドリン-2-(R/S)- カルボン酸ブチルアミドから、この化合物を製造した。
融点115-124 ℃;
元素分析:C17H23Cl2N3O2(CF3COOH)1.9;
実測値:C 42.37;H 4.30;N 6.85 %。
計算値:C 42.21;H 4.26;N 6.93 %。
【0140】
実施例 121-[2-(S)- アミノブチリル ]-4,5- ジクロロ - インドリン -2-(S)- ルボン酸 2,2,2- トリフルオロエチルアミドトリフルオロアセテート の合成
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2-(S)- アミノブチリル ]-4,5- ジクロロインドリ -2(S)- カルボン酸メチルエステル
この化合物を実施例11に記載するようにして製造した。シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにかけ、石油エーテル:エーテル(7:3) で溶離することによって、(S)-異性体を分離した。
【0141】
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2-(S)- アミノブチリル ]-4,5- ジクロロインドリ -2(S)- カルボン酸
実施例1 に記載するようにして1-(N-t- ブトキシカルボニル-2-(S)- アミノブチリル)-4,5-ジクロロインドリン-2-(S)- カルボン酸メチルエステルから、この化合物を製造した。
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2-(S)- アミノブチリル ]-4,5- ジクロロインドリ -2-(S)- カルボン酸 2,2,2- トリフルオロエチルアミド
実施例1 に記載するようにして1-(N-t- ブトキシカルボニル-2-(S)- アミノブチリル)-4,5-ジクロロインドリン-2-(S)- カルボン酸から、この化合物を製造した。
【0142】
1-[2-(S)- アミノブチリル ]-4,5- ジクロロインドリン -2-(S)- カルボン酸 2,2, 2- トリフルオロエチルアミドトリフルオロアセテート
実施例1 に記載するようにして上記化合物から、この化合物を製造した。
融点92-108℃;
元素分析:C15H16Cl2F3N3O2(CF3COOH)1.4(CH3COCH3)0.2;
実測値:C 38.94;H 3.08;N 7.32 %。
計算値:C 38.81;H 3.29;N 7.38 %。
【0143】
実施例 131-[2-(S)- アミノブチリル ]-5,6- ジクロロ - インドリン -2-(S)- ルボン酸 2,2,2- トリフルオロエチルアミドトリフルオロアセテート の合成
エチル 5,6- ジクロロ - インドール -2- カルボキシレート
実施例11に記載する手順を使用して、3,4-ジクロロフェニルヒドラジン塩酸塩およびエチルピルベートから、この化合物を製造した。
5,6- ジクロロ - インドリン -2- カルボン酸メチルエステル
実施例11に記載するようにしてエチル5,6-ジクロロ- インドリン-2- カルボキシレートから、この化合物を製造した。
【0144】
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2-(S)- アミノブチリル ]-5,6- ジクロロインドリ -2(S)- カルボン酸メチルエステル
実施例11に記載するようにして5,6-ジクロロ- インドリン-2- カルボン酸メチルエステルから、この化合物を製造した。
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2-(S)- アミノブチリル ]-5,6- ジクロロインドリ -2(S)- カルボン酸
実施例1 に記載するようにして1-(N-t- ブトキシカルボニル-2-(S)- アミノブチリル)-5,6-ジクロロインドリン-2-(S)- カルボン酸メチルエステルから、この化合物を製造した。
【0145】
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2-(S)- アミノブチリル ]-5,6- ジクロロインドリ -2-(S)- カルボン酸 2,2,2- トリフルオロエチルアミド
実施例1 に記載するようにして1-(N-t- ブトキシカルボニル-2-(S)- アミノブチリル)-5,6-ジクロロインドリン-2-(S)- カルボン酸から、この化合物を製造した。
1-[2-(S)- アミノブチリル ]-5,6- ジクロロインドリン -2-(S)- カルボン酸 2,2, 2- トリフルオロエチルアミドトリフルオロアセテート
実施例1 に記載するようにして上記化合物から、この化合物を製造した。
融点145-158 ℃;
元素分析:C15H16Cl2F3N3O2(CF3COOH)1.2;
実測値:C 39.09;H 3.29;N 7.53 %;
計算値:C 39.06;H 3.24;N 7.85 %。
【0146】
実施例 141-[2-(S)- アミノブチリル ]- ベンズ -[e]- インドリン -2-(S)- カル ボン酸 2,2,2- トリフルオロエチルアミドトリフルオロアセテートの 合成
メチル 2- アジド -3-(1- ナフチル ) プロピオネート
1-ナフトアルデヒド(7g 、44.87mmol)およびメチルアジドアセテート(20.64g 、179.5mmol)を210ml のメタノール中に溶解し、-20 ℃に冷却した。次いで温度が-10 ℃以下に保持されるように、ナトリウムメトキシド(9.66g、25重量%) を滴下した。-15 ℃において3 時間撹拌した後、反応混合物を冷蔵庫(4℃) 内に保持すると、黄色結晶が得られ、これをを濾過により集め、冷ヘキサンで洗浄すると、純粋な生成物が黄色結晶質固体として得られた(8g 、70%)。
【0147】
メチルベンズ [e] インドール -2- カルボキシレート
実施例7 に記載するようにしてメチル2-アジド-3-(1-ナフチル) プロピオネートから、この化合物を製造した。
メチルベンズ [e] インドリン -2- カルボキシレート
実施例11に記載するようにしてメチルベンズ[e] インドール-2- カルボキシレートから、この化合物を製造した。
【0148】
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2-(S)- アミノブチリル ]- ベンズ [e]- インドリン -2(S)- カルボン酸メチルエステル
実施例1 に記載するようにしてベンズ[e] インドリン-2- カルボキシレートから、この化合物を製造した。ジクロロメタン、エーテル、ヘキサンならびにメタノールの溶媒混合物からの再結晶化により、(S)-異性体を分離した。
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2-(S)- アミノブチリル ]- ベンズ [e]- インドリン -2(S)- カルボン酸
実施例1 に記載するようにして1-(N-t- ブトキシカルボニル-2-(S)- アミノブチリル)-ベンズ[e]-インドリン-2-(S)- カルボン酸メチルエステルから、この化合物を製造した。
【0149】
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2-(S)- アミノブチリル ]- ベンズ [e]- インドリン -2-(S)- カルボン酸 2,2,2- トリフルオロエチルアミド
実施例1 に記載するようにして1-(N-t- ブトキシカルボニル-2-(S)- アミノブチリル)-ベンズ[e]-インドリン-2-(S)- カルボン酸から、この化合物を製造した。
元素分析:C24H28F3N3O4;
実測値:C 60.24;H 5.79;N 8.64 %;
計算値:C 60.12;H 5.88;N 8.76 %;
HPLC純度:99.66 %。
【0150】
1-[2-(S)- アミノブチリル ]- ベンズ [e]- インドリン -2-(S)- カルボン酸 2,2,2- トリフルオロエチルアミドトリフルオロアセテート
実施例1 に記載するようにして上記化合物から、この化合物を製造した。
融点64-78 ℃;
元素分析:C19H20F3N3O2(CF3COOH)1.7(CH3COCH3)0.5;
実測値:C 47.73;H 4.04;N 6.81 %;
計算値:C 47.66;H 4.13;N 6.98 %。
【0151】
実施例 15. 1-[2-(S)- アミノブチリル ]-5-O- スルファト - インドリン -2-(R/S) - カルボン酸ブチルアミドトリフルオロアセテートの合成
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル ]-5- ベンジルオキシインド リン -2-(R/S)- カルボン酸ブチルアミド
実施例6 に記載するようにして1-(N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-5-ベンジルオキシインドリン-2-(R/S)- カルボン酸およびブチルアミンから、この化合物を製造した。
【0152】
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル ]-5- ヒドロキシインドリン -2-(R/S)- カルボン酸ブチルアミド
実施例6 に記載するようにして1-(N-t- ブトキシカルボニル-2-(S)- アミノブチリル)-5-ベンジルオキシインドリン-2-(R/S)- カルボン酸ブチルアミドから、この化合物を製造した。
【0153】
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル ]-5-O- トリエチルアンモニ ウム - サルフェート - インドリン -2-(R/S)- カルボン酸ブチルアミド
1-(N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-5-ヒドロキシインドリン-2-(R/S)- カルボン酸ブチルアミド(70mg 、0.17mmol) を、完全な溶解を実行するために要求される最小量の無水ピリジン(1.5ml) 中に溶解した。この溶液に、固体のトリエチルアミン- 三酸化イオウ(152mg、0.84mmol) を添加した。0 ℃において3 時間撹拌し、そして室温において2 日間撹拌した後、ピリジンを真空除去し、残留する固体を調製用TLC により精製し、ジクロロメタン/メタノールで溶離すると、65mgの標題生成物が白色結晶質固体として得られた。MS[ESP](陰性)=498[M-NHEt3](100%) 。
【0154】
1-[2-(S)- アミノブチリル ]-5-O- スルファト - インドリン -2-(R/S)- カルボン 酸ブチルアミドトリフルオロアセテート
実施例1 に記載するようにして小過剰量のトリフルオロ酢酸および低い反応温度(-10〜-5℃) を使用して上記化合物から、この化合物を製造した。
融点85-135℃;
元素分析:C17H25N3O8S(CF3COOH)0.4(H2O)0.4(CH3OH)0.5;
実測値:C 47.25;H 6.31;N 9.10 %;
計算値:C 46.94;H 6.07;N 8.97 %。
HPLC純度:99.3%(55.53%+43.8%)(R +S 異性体);
MS(FAB):400[M+1](40 %) 、422[M+Na](16%) 。
【0155】
実施例 16. 1-[2-(S)- アミノブチリル ]- ベンズ -[e]- インドリン -2-(S)- カル ボン酸ブチルアミドトリフルオロアセテートの合成
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル ]- ベンズ -[e]- インドリン -2-(S)- カルボン酸ブチルアミド
実施例14に記載するようにして1-(N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-ベンズ-[e]- インドリン-2-(S)- カルボン酸およびブチルアミンから、この化合物を製造し、そして実施例1 に記載するようにして脱保護して標題生成物を得た。
【0156】
融点76-88 ℃;
元素分析:C21H27N3O2(CF3COOH)1.5(CH3COCH3)0.5;
実測値:C 55.32;H 5.46;N 7.56 %;
計算値:C 55.33;H 5.74;N 7.59 %。
MS(FAB):354(M+1)100 %;
HPLC純度:98.97 %。
【0157】
実施例 171-[2-(S)- アミノブチリル ]-4,5- ジクロロインドリン -2-(R/S)- ルボン酸 2,2,2- トリフルオロエチルアミドトリフルオロアセテート の合成
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル ]-4,5- ジクロロインドリン -2-(R/S)- カルボン酸 2,2,2- トリフルオロエチルアミド
実施例1 に記載するようにして1-(N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-4,5-ジクロロインドリン-2-(R/S)- カルボン酸およびブチルアミンから、この化合物を製造した。
【0158】
1-[2-(S)- アミノブチリル ]-4,5- ジクロロインドリン -2-(R/S)- カルボン酸 2, 2,2- トリフルオロエチルアミドトリフルオロアセテート
実施例1 に記載するようにして上記化合物から、この化合物を製造した。
融点68-78 ℃;
元素分析:C15H18Cl2F3N3O2(CF3COOH)1.5(CH3COCH3)0.3;
実測値:C 38.6;H 3.62;N 7.22%;
計算値:C 38.7;H 3.32;N 7.16%。
MS(FAB):398(M+) 、32.5%;
HPLC純度:98.33 %。
【0159】
実施例 181-[2-(S)- アミノブチリル ]-5-O- スルファト - インドリン -2-(R/S) - カルボン酸トリフルオロエチルアミドトリフルオロアセテートの 合成
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル ]-5- ベンジルオキシインド リン -2-(R/S)- カルボン酸トリフルオロエチルアミド
実施例15に記載するようにして1-(N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-5-ベンジルオキシインドリン-2-(R/S)- カルボン酸およびトリフルオロエチルアミンから、この化合物を製造した。
【0160】
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル ]-5- ヒドロキシインドリン -2-(R/S)- カルボン酸トリフルオロエチルアミド
実施例15に記載するようにして1-(N-t- ブトキシカルボニル-2-(S)- アミノブチリル)-5-ベンジルオキシインドリン-2-(R/S)- カルボン酸トリフルオロエチルアミドから、この化合物を製造した。
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル ]-5-O- トリエチルアンモニ ウム - サルフェート - インドリン -2-(R/S)- カルボン酸トリフルオロエチルア ミド
実施例15に記載するようにして1-(N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル)-5-ヒドロキシインドリン-2-(R/S)- カルボン酸トリフルオロエチルアミドから、この化合物を製造した。MS(ESP- 陰性):524(M-NHEt3H) 、100 %。
【0161】
1-[2-(S)- アミノブチリル ]-5-O- スルファト - インドリン -2-(R/S)- カルボン 酸トリフルオロエチルアミドトリフルオロアセテート
実施例15に記載するようにして上記化合物から、この化合物を製造した。
融点145-160 ℃;
元素分析:C15H18F3N3O6S(CF3COOH)0.5(H2O)0.5(CH3OH)1.0;
実測値:C 38.96;H 4.63;N 8.14 %;
計算値:C 39.01;H 4.53;N 8.03 %。
HPLC純度:99.4%(68.35%+31.2%)(R +S 異性体);
MS(FAB):426[M+1](100%) 。
【0162】
実施例 191-[2-(S)- アミノブチリル ]- ベンズ [f]- インドリン -2(S/R)- カルボ ン酸 2,2,2- トリフルオロエチルアミドトリフルオロアセテートヘミ ハイドレートの合成
2-( トリクロロアセチル ) ピロール
文献に記載されているようにピロールから、この化合物を製造した(J.Org.Chem.1993、58、26、7246) 。
エチルピロール-2- カルボキシレート
文献に記載されているように2-( トリクロロアセチル) ピロールから、この化合物を製造した(J.Org.Chem.1993、58、25、7246) 。
【0163】
2-[(5- エトキシカルボニルピロール -3- イル ) カルボニル ] 安息香酸
文献に記載されているようにエチルピロール-2- カルボキシレートから、この化合物を製造した(J.Chem.Soc.Perkin.Trans.I 1988 、3005) 。
2-[(5- エトキシカルボニルピロール -3- イル ) メチル ] 安息香酸
文献に記載されているように2-[(5-エトキシカルボニルピロール-3- イル) カルボニル] 安息香酸から、この化合物を製造した(J.Chem.Soc.Perkin.Trans.I 1988 、3005) 。
【0164】
エチル 4- [(2- ヒドロキシメチル ) フェニル ] メチル} -1H- ピロール -2- カル ボキシレート
文献に記載されているように2-[(5-エトキシカルボニルピロール-3- イル) メチル] 安息香酸から、この化合物を製造した(J.Heterocyclic Chem.1993 、30、217)。
エチル 4-[(2- ホルミルフェニル ) メチル ]-1H- ピロール -2- カルボキシレート 文献に記載されているようにエチル4-{[(2-ヒドロキシメチル) フェニル] メチル}-1H-ピロール-2- カルボキシレートから、この化合物を製造した(J.Heterocyclic Chem.1993 、30、217)。
【0165】
エチルベンズ [f] インドール 2- カルボキシレート
文献に記載されているようにエチル4-[(2-ホルミルフェニル) メチル]-1H- ピロール-2- カルボキシレートエチルから、この化合物を製造した(J.Heterocyclic Chem.1993 、30、217)。
メチルベンズ [f] インドリン 2- カルボキシレート
実施例1 に記載するようにしてエチルベンズ[f] インドール2-カルボキシレートから、この化合物を製造した。
【0166】
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2-(S)- アミノブチリル ]- ベンズ [f] インドリン 2-(S)- カルボン酸メチルエステル
実施例1 に記載するようにしてメチルベンズ[f] インドリン2-カルボキシレートから、この化合物を製造した。シリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより、(S)-異性体を分離した。
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2-(S)- アミノブチリル ]- ベンズ [f] インドリン 2-(S)- カルボン酸
実施例1 に記載するようにして上記化合物から、この化合物を製造した。
【0167】
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2-(S)- アミノブチリル ]- ベンズ [f] インドリン 2-(S)- カルボン酸 2,2,2- トリフルオロエチルアミド
実施例1 に記載するようにして上記化合物から、この化合物を製造した。
1-[2-(S)- アミノブチリル ]- ベンズ [f] インドリン -2-(S)- カルボン酸 2,2,2- トリフルオロエチルアミドトリフルオロアセテートヘミハイドレート
実施例1 に記載するようにして上記化合物から、この化合物を製造した。
【0168】
融点102-114 ℃;
元素分析:C19H20F3N3O2(CF3COOH)1.2(H2O)0.5(Et2O)0.1;
実測値:C 49.34;H 4.19;N 7.54 %;
計算値:C 49.16;H 4.39;N 7.89 %。
HPLC純度:98.9%;
MS(FAB):380(M+1)、64.6%。
【0169】
実施例 201-[2(S)- フェニルアラニル ]-5-Cl- インドリン 2(R/S)- カルボン酸 2,2,2- トリフルオロエチルアミドトリフルオロアセテートの合成
5- クロロ - インドリン 2(R/S)- カルボン酸メチルエステル
実施例1 に記載するようにしてエチル5-クロロインドールカルボキシレートから、この化合物を製造した。
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S) フェニルアラニル ] 5-Cl- インドリン 2( R/S)- カルボン酸メチルエステル
実施例1 に記載するようにして5-クロロ- インドリン2(R/S)- カルボン酸メチルエステルおよびN-t-Boc-フェニルアラニンから、この化合物を製造した。
【0170】
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S) フェニルアラニル ] 5-Cl- インドリン 2( R/S)- カルボン酸
実施例1 に記載するようにして1-[N-t- ブトキシカルボニル-2(S) フェニルアラニル] −5-Cl- インドリン2(R/S)- カルボン酸メチルエステルから、この化合物を製造した。
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S) フェニルアラニル ] 5-Cl- インドリン 2( R/S)- カルボン酸 2,2,2- トリフルオロアミド
実施例1 に記載するようにして1-[N-t- ブトキシカルボニル-2(S) フェニルアラニル] −5-Cl- インドリン2(R/S)- カルボン酸から、この化合物を製造した。
【0171】
1-[2(S) フェニルアラニル ] 5-Cl- インドリン 2(R/S)- カルボン酸 2,2,2- リフルオロエチルアミドトリフルオロアセテート
実施例1 に記載するようにして上記化合物から、この化合物を製造した。
融点71-80 ℃;
元素分析:C20H19ClF3N3O2(CF3CO2H)1.7;
実測値:C 45.39;H 3.39;N 6.66 %;
計算値:C 45.36;H 3.37;N 6.78 %。
MS(FAB):426(M+1)、79.8%;
HPLC純度:99.4%。
【0172】
実施例 211-[2(S)- アミノブチリル ]-4- メトキシインドリン -2(S)- カルボン酸 (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミドトリフルオロアセテートの合
4- メトキシインドリン -2(S)- カルボン酸メチルエステル
実施例1 に記載するようにしてメチル4-メトキシインドール-2- カルボキシレートから、この化合物を製造した。
【0173】
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル ]-4- メトキシインドリン -2 (S)- カルボン酸メチルエステル
実施例1 について記載したようにして4-メトキシインドリン-2(S)-カルボン酸メチルエステルから、この化合物を製造した。しかしながら、このとき、濾液を水で洗浄し、水性層をジエチルエーテル(3×15ml) で抽出した。一緒にした有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に濃縮させると、無色油状物が得られ、これをシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製し、20:1ジクロロメタン:ジエチルエーテルで溶離した。乾燥後、白色泡状物が得られた。
【0174】
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2-(S)- アミノブチリル ]-4- メトキシインドリン -2(S)- カルボン酸
実施例1 に記載するようにして1-[N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル]-4-メトキシインドリン-2(S)-カルボン酸メチルエステルから、この化合物を製造した。
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2-(S)- アミノブチリル ]-4- メトキシインドリン -2(S)- カルボン酸 (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミド
実施例1 に記載するようにして1-[N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル]-4-メトキシインドリン-2(S)-カルボン酸から、この化合物を製造した。
【0175】
1-[2-(S)- アミノブチリル ]-4- メトキシインドリン -2(S)- カルボン酸 (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミドトリフルオロアセテート
実施例1 に記載するようにして1-[N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル]-4-メトキシインドリン-2(S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミドから、この化合物を製造した。
融点125-149 ℃;
元素分析:C16H20F3N3O2;1.4(CF3CO2H);
実測値:C 43.51;H 4.33;N 8.07 %;
計算値:C 43.51;H 4.16;N 8.10 %。
HPLC純度:97.5%(S異性体) 。
【0176】
実施例 221-[2- グリシル ]-5- クロロインドリン -2(R/S)- カルボン酸 (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミドトリフルオロアセテートの合成
5- クロロインドリン -2(R/S)- カルボン酸メチルエステル
実施例1 に記載するようにしてエチル5-クロロインドール-2- カルボキシレートから、この化合物を製造した。しかしながら、このとき、2 〜3 当量のマグネシウム削り屑の代わりに5 〜6 当量のマグネシウム削り屑を使用した。
【0177】
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2- グリシル ]-5- クロロインドリン -2(R/S)- カル ボン酸メチルエステル
実施例21に記載するようにして5-クロロインドリン-2(R/S)-カルボン酸メチルエステルおよびN-t-ブトキシカルボニルアミノ酢酸から、この化合物を製造した。生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製し、7:3 ペトロリウムスピリット:ジエチルエーテルで溶離した。
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2- グリシル ]-5- クロロインドリン -2(R/S)- カル ボン酸
実施例1 に記載するようにして1-[N-t- ブトキシカルボニル-2- グリシル]-5-クロロインドリン-2(R/S)-カルボン酸メチルエステルから、この化合物を製造した。
【0178】
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2- グリシル ]-5- クロロインドリン -2(R/S)- カル ボン酸 (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミド
実施例21に記載するようにして1-[N-t- ブトキシカルボニル-2- グリシル]-5-クロロインドリン-2(R/S)-カルボン酸から、この化合物を製造した。
1-[2- グリシル ]-5- クロロインドリン -2(R/S)- カルボン酸 (2,2,2- トリフルオ ロエチル ) アミドトリフルオロアセテート
実施例1 に記載するようにして1-[N-t- ブトキシカルボニル-2- グリシル]-5-クロロインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミドから、この化合物を製造した。
【0179】
融点170-176 ℃;
元素分析:C13H13ClF3N3O2;1.4(CF3CO2H);
実測値:C 38.37;H 2.77;N 8.39 %;
計算値:C 38.31;H 2.93;N 8.48 %。
HPLC純度:98.2%。
【0180】
実施例 231-[2(S)- アラニル ]-5- クロロインドリン -2(R/S)- カルボン酸 (2,2,2 - トリフルオロエチル ) アミドヘミトリフルオロアセテートの合成 5- クロロインドリン -2(R/S)- カルボン酸メチルエステル
実施例22に記載するようにしてエチル5-クロロインドール-2- カルボキシレートから、この化合物を製造した。
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アラニル ]-5- クロロインドリン -2(R/S)- ルボン酸メチルエステル
実施例21に記載するようにして5-クロロインドリン-2(R/S)-カルボン酸メチルエステルおよびN-t-ブトキシカルボニル-L- アラニンから、この化合物を製造した。
【0181】
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アラニル ]-5- クロロインドリン -2(R/S)- ルボン酸
実施例1 に記載するようにして1-[N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アラニル]-5-クロロインドリン-2(R/S)-カルボン酸メチルエステルから、この化合物を製造した。
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アラニル ]-5- クロロインドリン -2(R/S)- ルボン酸 (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミド
実施例21に記載するようにして1-[N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アラニル]-5-クロロインドリン-2(R/S)-カルボン酸から、この化合物を製造した。
【0182】
1-[2(S)- アラニル ]-5- クロロインドリン -2(R/S)- カルボン酸 (2,2,2- トリフル オロエチル ) アミドヘミトリフルオロアセテート
実施例1 に記載するようにして1-[N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アラニル]-5-クロロインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミドから、この化合物を製造した。
【0183】
融点158-164 ℃;
元素分析:C14H15ClF3N3O2;0.5(CF3CO2H);
実測値:C 44.40;H 3.91;N 10.23%;
計算値:C 44.29;H 3.84;N 10.33%。
HPLC純度:99.7%(30.4 %+69.3%)(S 異性体) 。
【0184】
実施例 241-[2(S)- ノルバリル ]-5- クロロインドリン -2(R/S)- カルボン酸 (2,2 ,2- トリフルオロエチル ) アミドトリフルオロアセテートの合成
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- ノルバリル ]-5- クロロインドリン -2(R/S)- カルボン酸メチルエステル
実施例21に記載するようにして5-クロロインドリン-2(R/S)-カルボン酸メチルエステルおよびN-t-ブトキシカルボニルプロピオン酸から、この化合物を製造した。生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製し、8:2 ペトロリウムスピリット:ジエチルエーテルで溶離した。
【0185】
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- ノルバリル ]-5- クロロインドリン -2(R/S)- カルボン酸
実施例1 に記載するようにして1-[N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-ノルバリル]-5-クロロインドリン-2(R/S)-カルボン酸メチルエステルから、この化合物を製造した。
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- ノルバリル ]-5- クロロインドリン -2(R/S)- カルボン酸 (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミド
実施例21に記載するようにして1-[N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-ノルバリル]-5-クロロインドリン-2(R/S)-カルボン酸から、この化合物を製造した。
【0186】
1-[2(S)- ノルバリル ]-5- クロロインドリン -2(R/S)- カルボン酸 (2,2,2- トリフ ルオロエチル ) アミドトリフルオロアセテート
実施例1 に記載するようにして1-[N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-ノルバリル]-5-クロロインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミドから、この化合物を製造した。
【0187】
融点130-138 ℃;
元素分析:C16H19ClF3N3O2;1.4(CF3CO2H);
実測値:C 42.07;H 3.63;N 8.02 %;
計算値:C 42.02;H 3.83;N 7.82 %。
HPLC純度:98.3%(R+S 異性体) 。
【0188】
実施例 251-[2(S)- メチオニル ]-5- クロロインドリン -2(R/S)- カルボン酸 (2,2 ,2- トリフルオロエチル ) アミドトリフルオロアセテートの合成
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- メチオニル ]-5- クロロインドリン -2(R/S)- カルボン酸メチルエステル
実施例21に記載するようにして5-クロロインドリン-2(R/S)-カルボン酸メチルエステルおよびN-t-ブトキシカルボニル-L- メチオニンから、この化合物を製造した。生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製し、3:1 ペトロリウムスピリット:酢酸エチルで溶離した。
【0189】
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- メチオニル ]-5- クロロインドリン -2(R/S)- カルボン酸
実施例1 に記載するようにして1-[N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-メチオニル]-5-クロロインドリン-2(R/S)-カルボン酸メチルエステルから、この化合物を製造した。生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製し、5:1 ジクロロメタン:メタノールで溶離した。
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- メチオニル ]-5- クロロインドリン -2(R/S)- カルボン酸 (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミド
実施例21に記載するようにして1-[N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-メチオニル]-5-クロロインドリン-2(R/S)-カルボン酸から、この化合物を製造した。
【0190】
1-[2(S)- メチオニル ]-5- クロロインドリン -2(R/S)- カルボン酸 (2,2,2- トリフ ルオロエチル ) アミドトリフルオロアセテート
実施例1 に記載するようにして1-[N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-メチオニル]-5-クロロインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミドから、この化合物を製造した。生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製し、5:1 ジクロロメタン:メタノールで溶離した。
【0191】
融点139-145 ;
元素分析:C16H19ClF3N3O2;0.1(CF3CO2H);
実測値:C 46.41;H 4.62;N 10.04%;
計算値:C 46.19;H 4.57;N 9.97 %。
HPLC純度:98.6%(R+S 異性体) 。
【0192】
実施例 261-[2(S)- アミノブチリル ]-4- メチルインドリン -2(R/S)- カルボン酸 (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミドトリフルオロアセテートの合
エチルアジドアセテート
実施例1 に記載するようにしてエチルブロモアセテートから、この化合物を製造した。
【0193】
エチル 2- アジド -3-(2- メチルフェニル ) ブタノエート
ナトリウム片(5.15g、240mmol)をエタノール(157ml) に少しずつ添加した。生ずる溶液を氷/アセトン浴中で-15 ℃に冷却し、次いで温度が10℃以下に維持されるように、2-メチルベンズアルデヒド(7.209g 、60mmol) とエチルアジドアセテート(30.990g、240mmol)との混合物を1 時間かけて添加した。3 時間後、この溶液を5 ℃において2 日間貯蔵して、純粋な生成物を黄色結晶として得た。
4- メチルインドール -2- カルボン酸エチルエステル
実施例7 に記載するようにしてエチル2-アジド-3-(2-メチルフェニル) ブタノエートから、この化合物を製造した。
【0194】
4- メチルインドリン -2(R/S)- カルボン酸エチルエステル
実施例7 に記載するようにして4-メチルインドール-2- カルボン酸エチルエステルから、この化合物を製造した。生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製し、20:1ジクロロメタン:ジエチルエーテルで溶離した。
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル ]-4- メチルインドリン -2(R /S)- カルボン酸メチルエステル
実施例7 に記載するようにして4-メチルインドリン-2(R/S)-カルボン酸エチルエステルから、この化合物を製造した。
【0195】
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル ]-4- メチルインドリン -2(R /S)- カルボン酸
実施例7 に記載するようにして1-[N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル]-4-メチルインドリン-2(R/S)-カルボン酸メチルエステルから、この化合物を製造した。
【0196】
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル ]-4- メチルインドリン -2(R /S)- カルボン酸 (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミド
実施例7 に記載するようにして1-[N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル]-4-メチルインドリン-2(R/S)-カルボン酸から、この化合物を製造した。
1-[2(S)- アミノブチリル ]-4- メチルインドリン -2(R/S)- カルボン酸 (2,2,2- リフルオロエチル ) アミドトリフルオロアセテート
実施例7 に記載するようにして1-[N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル]-4-メチルインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミドから、この化合物を製造した。
【0197】
融点109-122 ℃;
元素分析:C16H20F3N3O2;1.3(CF3CO2H);
実測値:C 45.54;H 4.03;N 8.83 %;
計算値:C 45.45;H 4.37;N 8.55 %。
HPLC純度:98.6%(R+S 異性体) 。
【0198】
実施例 271-[2(S)- アミノブチリル ]-4,5- ジメトキシインドリン -2(R/S)- カル ボン酸 (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミドトリフルオロアセテー トの合成
メチル 2- アジド -3-(2,3- ジメトキシフェニル ) プロペノエート
実施例7 に記載するようにして2,3-ジメトキシベンズアルデヒドから、この化合物を製造した。
4,5- ジメトキシインドール -2- カルボン酸メチルエステル
実施例26に記載するようにしてメチル2-アジド-3-(2,3-ジメトキシフェニル) プロペノエートから、この化合物を製造した。生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製し、4:1 ペトロリウムスピリット:酢酸エチルで溶離した。
【0199】
4,5- ジメトキシインドリン -2(R/S)- カルボン酸メチルエステル
実施例22に記載するようにして4,5-ジメトキシインドール-2- カルボン酸メチルエステルから、この化合物を製造した。生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製し、7:3 ペトロリウムスピリット:酢酸エチルで溶離した。
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル ]-4,5- ジメトキシインドリ -2(R/S)- カルボン酸メチルエステル
実施例7 に記載するようにして4,5-ジメトキシインドリン-2(R/S)-カルボン酸メチルエステルから、この化合物を製造した。生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製し、3:1 ペトロリウムスピリット:酢酸エチルで溶離した。
【0200】
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル ]-4,5- ジメトキシインドリ -2(R/S)- カルボン酸
実施例7 に記載するようにして1-[N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル]-4,5-ジメトキシインドリン-2(R/S)-カルボン酸メチルエステルから、この化合物を製造した。
【0201】
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル ]-4,5- ジメトキシインドリ -2(R/S)- カルボン酸 (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミド
実施例7 に記載するようにして1-[N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル]-4,5-ジメトキシインドリン-2(R/S)-カルボン酸から、この化合物を製造した。
1-[2(S)- アミノブチリル ]-4,5- ジメトキシインドリン -2(R/S)- カルボン酸 (2,2 ,2- トリフルオロエチル ) アミドトリフルオロアセテート
実施例7 に記載するようにして1-[N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル]-4,5-ジメトキシインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミドから、この化合物を製造した。
【0202】
融点79-87 ℃;
元素分析:C17H22F3N3O4;1.7(CF3CO2H);
実測値:C 42.43;H 4.27;N 6.91 %;
計算値:C 42.01;H 4.10;N 7.20 %;
HPLC純度:100 %(R+S 異性体) 。
【0203】
実施例 281-[2(S)- アミノブチリル ]-4,5- メチレンジオキシインドリン -2(R/S )- カルボン酸 (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミドトリフルオロア セテート
2,3- メチレンジオキシベンズアルデヒド
アセトニトリル(110ml) 中の2,3-ジヒドロキシベンズアルデヒド(7.80g、56mmol) と炭酸セシウム(16.20g 、84mmol) との機械的に撹拌された脱気混合物に、ブロモクロロメタン(5.46g、84mmol) を添加し、生ずる懸濁液を加熱還流させた。5 時間後、反応物を室温に冷却し、酢酸エチル洗液とともにセライトを通して濾過した。濾液を濃縮し、直接クロマトグラフィーにかけ、9:1 ヘキサン:酢酸エチルで溶離した。
【0204】
メチル 2- アジド -3-(2,3- メチレンジオキシフェニル ) プロピオネート
メタノール中の2,3-メチレンジオキシベンズアルデヒド(15.76g 、104mmol)およびメチルアジドアセテート(48.38g 、419mmol)の溶液を、氷/アセトン浴により-15 ℃に冷却した。次いで温度を-10 ℃以下に維持するような速度で、生ずる溶液を1 時間かけてナトリウムメトキシド(96ml)で処理した。3 時間後、溶液を5 ℃において2 日間貯蔵すると、結晶質物質が得られ、これを濾過し、ヘキサンで洗浄した。
【0205】
4,5- メチレンジオキシインドール -2- カルボン酸メチルエステル
実施例26に記載するようにしてメチル2-アジド-3-(2,3-メチレンジオキシフェニル) プロピオネートから、この化合物を製造した。生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製し8:1 ペトロリウムスピリット:酢酸エチルで溶離した。
【0206】
4,5- メチレンジオキシインドリン -2(R/S)- カルボン酸
実施例1 に記載するようにして4,5-メチレンジオキシインドール-2- カルボン酸メチルエステルから、この化合物を製造した。しかしながら、このとき、2 〜3当量のマグネシウム削り屑の代わりに10当量のマグネシウム削り屑を使用した。生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製し、7:3 ペトロリウムスピリット:酢酸エチルで溶離した。
【0207】
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル ]-4,5- メチレンジオキシイ ンドリン -2(R/S)- カルボン酸メチルエステル
実施例1 に記載するようにして4,5-メチレンジオキシインドリン-2(R/S)-カルボン酸メチルエステルから、この化合物を製造した。生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製し、10:1ペトロリウムスピリット:酢酸エチルで溶離した。
【0208】
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル ]-4,5- メチレンジオキシイ ンドリン -2(R/S)- カルボン酸
実施例1 に記載するようにして1-[N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル]-4,5-メチレンジオキシインドリン-2(R/S)-カルボン酸メチルエステルから、この化合物を製造した。生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製し、5:1 ジクロロメタン:メタノールで溶離した。
【0209】
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル ]-4,5- メチレンジオキシイ ンドリン -2(R/S)- カルボン酸 (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミド
実施例7 に記載するようにして1-[N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル]-4,5-メチレンジオキシインドリン-2(R/S)-カルボン酸から、この化合物を製造した。生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製し、3:1 ペトロリウムスピリット:酢酸エチルで溶離した。
【0210】
1-[2(S)- アミノブチリル ]-4,5- メチレンジオキシインドリン -2(R/S)- カルボン (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミドトリフルオロアセテート
実施例7 に記載するようにして1-[N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル]-4,5-メチレンジオキシインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミドから、この化合物を製造した。
融点89-98 ℃;
元素分析:C16H18F3N3O4;1.5(CF3CO2H);
実測値:C 43.95;H 4.13;N 7.40 %;
計算値:C 43.68;H 4.21;N 7.04 %:
HPLC純度:100 %(47.9 %、52.4%)(R +S 異性体) 。
【0211】
実施例 291-[2(S)- アミノブチリル ]-5- エチニルインドリン -2(R/S)- カルボン (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミドトリフルオロアセテートハ イドレート
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル ]-5- ベンジルオキシインド リン -2(R/S)- カルボン酸 (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミド
実施例1 に記載するようにして1-[N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル]-5-ベンジルオキシインドリン-2(R/S)-カルボン酸(実施例6 から)から、この化合物を製造した。生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製し、3:1 ペトロリウムスピリット:酢酸エチルで溶離した。
【0212】
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル ]-5- ヒドロキシインドリン -2(R/S)- カルボン酸 (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミド
酢酸エチル(28ml)中の1-[N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル]-5-ベンジルオキシインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミド(1.27g、5.39mmol) を、水素雰囲気下に室温において、活性炭担持パラジウムウムの存在において24時間水素化した。触媒を酢酸エチル洗液とともにセライトを通して濾過した。濾液を濃縮し、直接シリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけ、2:3 ペトロリウムスピリット:酢酸エチルで溶離した。
【0213】
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル ]-5- トリフルオロメチルス ルファトインドリン -2(R/S)- カルボン酸 (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミド
ピリジン(6ml) 中の1-[N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル]-5-ヒドロキシインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミド(0.87g、1.95mmol) を、窒素雰囲気下に氷浴により0 ℃に冷却した。トリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.66g、2.34mmol) を添加した。1 時間後、溶液を5 ℃において1 日間貯蔵した。反応混合物を濃縮し、残留物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製し、5:1 ペトロリウムスピリット:酢酸エチルで溶離した。
【0214】
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル ]-5-( トリメチルシリル ) エチニルインドリン -2(R/S)- カルボン酸 (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミド
ジメチルホルムアミド(11ml)中の1-[N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル]-5-トリフルオロメチルスルファトインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミド(0.83g、1.43mmol) 、トリメチルシリルアセチレン(0.24ml 、2.15mmol) 、トリエチルアミン(2.26ml)およびジクロロビス( トリフェニルホスフィン) パラジウム(70mg 、0.10mmol) の混合物を窒素雰囲気下に90℃において4 時間撹拌した。次いで反応混合物を室温に冷却し、ブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空蒸発させた。粗製残留物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製し、4:1 ペトロリウムスピリット:酢酸エチルで溶離した。
【0215】
1-[N-t- ブトキシカルボニル -2(S)- アミノブチリル ]-5- エチニルインドリン -2 (R/S)- カルボン酸 (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミド
無水メタノール(7ml) 中の1-[N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル]-5-( トリメチルシリル) エチニルインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミド(0.43g、0.81mmol) の溶液に、炭酸カリウム(0.02g) を窒素雰囲気下に添加し、室温において数時間撹拌した。溶媒を真空蒸発させた。
【0216】
1-[2(S)- アミノブチリル ]-5- エチニルインドリン -2(R/S)- カルボン酸 (2,2,2- トリフルオロエチル ) アミドトリフルオロアセテートハイドレート
実施例7 に記載するようにして1-[N-t- ブトキシカルボニル-2(S)-アミノブチリル]-5-エチニルインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミドから、この化合物を製造した。
【0217】
融点140-149 ℃;
元素分析:C17H18F3N3O3;2.3(CF3CO2H):1.0(H2O);
実測値:C 40.87;H 3.75;N 6.46 %;
計算値:C 40.93;H 3.55;N 6.63 %:
HPLC純度:100 %(45.3 %、54.6%)(R +S 異性体) 。
【0218】
トリペプチジルペプチダーゼ II(TPP II) の阻害の測定
WO96/35805号明細書に記載されている手順を使用して、TPP IIの阻害を測定した。
膜TPP IIの活性を測定することによって、本発明の化合物の効力を評価した。50%の阻害を提供するために必要な濃度、および基質のKm(23 μM)から計算した、解離定数(Ki)として、本発明の化合物の阻害の程度を表す。
10体積の50mMのリン酸カリウム緩衝液、pH7.4 、中のホモジネートを遠心(200,000×g /分) することによって、ラット大脳皮質の膜を得た。
【0219】
遠心ペレットを注意して洗浄し、10%のグリセロールおよび0.1 %のBrij 35 を含有する緩衝液の中に取って、25mgのタンパク質/mlの濃度を得た。
25分間前インキュベートした後、0.1ml の0.1 %のBrij 35 、100mM のベスタチン、25μg の膜タンパク質および50μm の基質Ala-Ala-Phe-Amc(AAF-Amc)を含有する緩衝液中でインキュベーションを実施した。蛍光測定により、7-アミノ-4- メチルクマリン(Amc) の遊離を評価する。
実施例1 〜実施例10の化合物について得られた阻 害データを表1 に示す。
【0220】
【表1】
Figure 0003943332
【0221】
TPP IIに対する阻害活性についてこの分野において知られている下記の比較化合物と本発明のいくつかの化合物との間の比較データを下記表2 に示す:
C.C.1 : 1-(2(S)-アミノブチリル)-5-クロロインドリン-2(S)-カルボン酸n-ブチルアミド;
C.C.2 : 1-(2(S)-アミノブチリル)-インドリン-2(S)-カルボン酸n-ブチルアミド( 名称 Butabindide);
C.C.3 : 1-(2(S)-アミノブチリル)-インドリン-2(S)-カルボン酸エチルアミド;
C.C.4 : 1-(2(S)-アミノブチリル)-5-ヒドロキシインドリン-2(S)-カルボン酸n-ブチルアミド;
C.C.5 : 1-(2(S)-アミノブチリル)-5-メトキシインドリン-2(S)-カルボン酸n-ブチルアミド;
【0222】
【表2】
Figure 0003943332

Claims (24)

  1. 下記式I :
    Figure 0003943332
    〔式中、
    各R1は、同一であるか、または異なることができ、そして下記の基から選択される:ハロゲン;OH;C1-C6 アルキルまたはC2-C6 アルキニル;X(C1-C6アルキル)(ここで、X はO またはOCO であり、そしてアルキルは少なくとも1 個のハロゲンにより置換されていてもよい);あるいはYSO3H またはYSO2(C1-C6アルキル)(ここで、Y はO であり、そしてアルキルは少なくとも1 個のハロゲンにより置換されていてもよい);ジラジカル-X1-(C1-C2アルキレン)-X1-(ここで、X1はO またはS である);あるいはインドリン環に融合したベンゼン環であり;
    n は、0 〜2であり;
    R2は、CH2R4 であり、ここでR4は少なくとも1 個のハロゲンにより置換されているC1-C6 アルキル、またはC3-C6 シクロアルキルであるか、あるいは
    R2は、C1-C6 アルキルであり、この場合 R 1 OSO 3 H またはインドリン環に融合したベンゼン環であり
    R3は、C1-C8 アルキル;(CH2)pZR5(ここで、p は1 〜3 であり、Z はO またはS であり、そしてR5はH またはC1-C3 アルキルである);ベンジル;であり;ただし
    n=0 であるとき、またはn が0 でなく、R1がハロゲン原子またはO-(C1-C4アルキル)、OHまたはC1-C4 アルキル基を表すとき、R2はC1-C6 アルキル基またはCH2R4 であることができず、ここでR4 はシクロヘキシルであり、R3 C 1-C4 アルキル基を表す。〕
    により表わされる化合物、またはその医薬として許容される酸付加塩。
  2. 各Rが同一であるか、または異なることができ、そして下記の基から選択される:ハロゲン;OH;C1-C6 アルキル;X(C1-C6アルキル)(ここでX はO またはOCOである);あるいはYSO3H またはYSO2(C1-C6アルキル)(ここでY はOであり、少なくとも1 個のハロゲンにより置換されていてもよい);
    n が1又は2であり;
    R2がCH2R4であり、ここでR4は少なくとも1 個のハロゲンにより置換されてるC1-C6アルキル、またはC3-C6シクロアルキルであるか、あるいは
    R2がC1-C6アルキルであり、この場合 R 1 OSO 3 H またはインドリン環に融合したベンゼン環であり;そして
    R3はH;またはC1-C6アルキルである;
    請求項1 に記載の化合物。
  3. R3がメチルまたはエチルである、請求項1 または2 に記載の化合物。
  4. RがC-C6アルキル;(CH2)pZR5(ここで、p 、Z およびRは請求項1 において定義した通りである);またはベンジルである、請求項1 または2 に記載の化合物。
  5. Rが(CH)2SCHである、請求項4 に記載の化合物。
  6. RがCH2R(R4は少なくとも1 個のハロゲンにより置換されているC1-C6アルキルである)である、請求項1 〜5 のいずれか一項に記載の化合物。
  7. RがCH2Rであり、R4 シクロプロピルである、請求項1 〜5 のいずれか一項に記載の化合物。
  8. R、少なくとも1 個のハロゲン原子を含有する、請求項1 〜7 のいずれか一項に記載の化合物。
  9. R2がCH2R4であり、RがCHF2、CF3、CF2CF3、CH2FまたはCHCl 表す、請求項8 に記載の化合物。
  10. n が0 である、請求項1 〜9 のいずれか一項に記載の化合物。
  11. n が0 ではなく、そしてR1がX(C1-Cアルキル)(ここでX はOCO である);少なくとも1 個のハロゲンにより置換されていてもよいO(C1-C6アルキル) ;あるいはYSO3H またはYSO2(C1-C6アルキル)(Y はO またはNHであり、少なくとも1 個のハロゲンにより置換されていてもよい)である、請求項1 〜9 のいずれか一項に記載の化合物。
  12. RがCH、OCH、Cl、F 、OH、OCF3、OSO3H 、OSO2CH、OCOCH3、OSO2CF3、SO2CH、SCH3またはNHSO2CH 3 ある、請求項1 〜9 および11のいずれか一項に記載の化合物。
  13. n が0 ではなく、そしてR1がC2-Cアルキニルである、請求項1 〜9 のいずれか一項に記載の化合物。
  14. Rが-C≡C-である、請求項13に記載の化合物。
  15. n が1 であり、そしてR1がジラジカル-X1-(C1-C2アルキレン)-X1- であり、ここでX1は請求項1 において定義した通りである、請求項1 〜9のいずれか一項に記載の化合物。
  16. R1が-OCH2O- である、請求項15に記載の化合物。
  17. n が1 であり、そしてR1、インドリン環に融合したベンゼン環である、請求項1 〜9 のいずれか一項に記載の化合物。
  18. n が1 または2 ある、請求項1 〜9 および11のいずれか一項に記載の化合物。
  19. 1-(2(S)-アミノブチリル)-5-クロロインドリン-2(S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミド;
    1-(2(S)-アミノブチリル)-5-クロロインドリン-2(S)-カルボン酸2-クロロエチルアミド;
    1-(2(S)-アミノブチリル)-インドリン-2(S)-カルボン酸(2- メチルチオエチル) アミド;
    1-(2(S)-アミノブチリル)-インドリン-2(S)-カルボン酸N-( シクロプロピルメチル) アミド;
    1-(2(S)-アミノブチリル)-インドリン-2(S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミド;
    1-(2(S)-アミノブチリル)-5-ヒドロキシインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミド;
    1-(2(S)-アミノブチリル)-4-クロロインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミド;
    1-(2(S)-アミノブチリル)-4-フルオロインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2-トリフルオロエチル) アミド;
    1-(2(S)-アミノブチリル)-5-メトキシインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2-トリフルオロエチル) アミド;
    1-(2(S)-アミノブチリル)-5-トリフルオロメトキシインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミド;または
    それらの薬学上許容される塩;
    である、請求項1 〜18のいずれか一項に記載の化合物。
  20. 1-[2(S)-アミノブチリル]-4,5-ジクロロ- インドリン-2(R/S)-カルボン酸ブチルアミドトリフルオロアセテート;
    1-[2(S)-アミノブチリル]-4,5-ジクロロ- インドリン-2(S)-カルボン酸2,2,2-トリフルオロエチルアミドトリフルオロアセテート;
    1-[2(S)-アミノブチリル]-5,6-ジクロロ- インドリン-2(S)-カルボン酸2,2,2-トリフルオロエチルアミドトリフルオロアセテート;
    1-[2(S)-アミノブチリル]-ベンズ-[e]- インドリン-2(S)-カルボン酸2,2,2-トリフルオロエチルアミドトリフルオロアセテート;
    1-[2(S)-アミノブチリル]-5-O-スルファト- インドリン-2(R/S)-カルボン酸ブチルアミドトリフルオロアセテート;
    1-[2(S)-アミノブチリル]-ベンズ-[e]- インドリン-2(S)-カルボン酸ブチルアミドトリフルオロアセテート;
    1-[2(S)-アミノブチリル]-4,5-ジクロロ- インドリン-2(R/S)-カルボン酸2,2,2-トリフルオロエチルアミドトリフルオロアセテート;
    1-[2(S)-アミノブチリル]-5-O-スルファト- インドリン-2(R/S)-カルボン酸トリフルオロエチルアミドトリフルオロアセテート;
    1-[2(S)-アミノブチリル]-ベンズ[f]-インドリン-2(S/R)-カルボン酸2,2,2-トリフルオロエチルアミドトリフルオロアセテートヘミハイドレート;
    1-[2(S)-フェニルアラニル]-5-Cl- インドリン-2(R/S)-カルボン酸2,2,2-トリフルオロエチルアミドトリフルオロアセテート;
    1-[2(S)-アミノブチリル]-4-メトキシインドリン-2(S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミドトリフルオロアセテート;
    1-[2- グリシル]-5-クロロインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミドトリフルオロアセテート;
    1-[2(S)-アラニル]-5-クロロインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミドヘミトリフルオロアセテート;
    1-[2(S)-ノルバリル]-5-クロロインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミドトリフルオロアセテート;
    1-[2(S)-メチオニル]-5-クロロインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミドトリフルオロアセテート;
    1-[2(S)-アミノブチリル]-4-メチルインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミドトリフルオロアセテート;
    1-[2(S)-アミノブチリル]-4,5-ジメトキシ- インドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミドトリフルオロアセテート;
    1-[2(S)-アミノブチリル]-4,5-メチレンジオキシインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2- トリフルオロエチル) アミドトリフルオロアセテート;
    1-[2(S)-アミノブチリル]-5-エチニルインドリン-2(R/S)-カルボン酸(2,2,2-トリフルオロエチル) アミドトリフルオロアセテートハイドレート;
    である、請求項1 〜18のいずれか一項に記載の化合物。
  21. a) 式II:
    Figure 0003943332
    の化合物を、必要に応じて保護されたアミノ酸R3CH(NHR10)COOH(III)( 式中、n、R1およびR3は上に定義した通りであり、そしてR10はH または保護基である)と反応させて、下記式IV:
    Figure 0003943332
    (式中、R'はメトキシである) の化合物を生成し、
    b) 必要に応じてエステル(IV)を加水分解して対応する酸を生成し、
    c) 酸またはエステル(IV)を式RNHと反応させ、そして
    d) 必要に応じて保護基R10を除去し、そして必要に応じてこうして得られた生成物を塩に変換する、
    ことを含んでなる、請求項1 に記載の化合物を製造する方法。
  22. e) 式V :
    Figure 0003943332
    の化合物を、式(III)RCH(NHR10)COOHの必要に応じて保護されたアミノ酸( 式中、n 、R1、R2、R3およびR10は上に定義した通りである)と反応させて、下記式(IV):
    Figure 0003943332
    (式中、R'はNHRである)の化合物を生成し、必要に応じて保護基R10を除去し、そして必要に応じてこうして得られた生成物を塩に変換する、ことを含んでなる、請求項1 に記載の化合物を製造する方法。
  23. 請求項1 〜20のいずれか一項に記載の化合物を含んでなる、CCK 不活性化性ペプチダーゼトリペプチジルペプチダーゼ(TPP II)の阻害剤。
  24. CCK不活性化性ペプチダーゼトリペプチジルペプチダーゼ(TPP II)を阻害するための薬剤の製造における、請求項1 〜21のいずれか一項に記載の化合物の使用。
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