JP3943330B2 - フィブリンクロットの検出法 - Google Patents

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    • A61P7/00Drugs for disorders of the blood or the extracellular fluid
    • A61P7/02Antithrombotic agents; Anticoagulants; Platelet aggregation inhibitors

Description

【0001】
(発明の分野)
本発明は、フィブリンのような巨大分子を標識させる方法および、抗トロンビン薬のような薬物をイン ビボでフィブリンのような巨大分子に標的させる方法に関する。本発明は、そのような標識法や標的法における使用のための薬剤にも関する。
【0002】
(背景技術)
巨大分子および、特にフィブリンなどの生物学的な巨大分子を標識するのに現在利用されている方法は、巨大分子を標識する検出可能なマーカーの化学的性質により影響され得る。特に、マーカーおよび標識される巨大分子の化学的性質から生じる副次的な効果は副次的な結果を引き起こし得る。理想的にはマーカーは、標識される巨大分子に全く影響を持たずにあるべきである。
【0003】
多くの適用場面で、フィブリンのような巨大分子の迅速かつ特異的な標識化を達成することは非常に重要である。特に静脈内クロットにより引き起こされる罹病率と死亡率は世界中で増加しつつある突出した公衆衛生上の問題であるため、例えば、深部静脈血栓症、血栓静脈炎のような病状や脈管構造中の障害におけるクロット検出の分野では、一般的に迅速かつ特異的な標識が必要とされる。
【0004】
現在、静脈内クロットの検出に関しては様々な方法がある。例えばそのようなクロットの同定に関して類似の能力を有する2つの画像化剤が一般に使用されている。これらは12 5Iで標識されたフィブリノゲンと標識化3B6モノクロナール抗体を含む。しかし、1 25I標識フィブリノゲンは非特異性であり、偽陽性の結果を与える可能性があることが見出された。
【0005】
「テクネガス(Technegas)」は、その本来の目的が、血液クロットの検出を容易にするために肺の気道の高品位の診断画像処理を行う試薬であった。これは始めは、血液クロットの鑑別診断のための血流剤と共に用いられていた。試薬「テクネガス」は複数の離散粒子から成り、各粒子は99mTc金属の微細な結晶を完全に封入する炭素(2〜10原子の厚さで変動する)の複数のコーティング層を含む。粒子は5〜30nmの間の横断面および約3nmの厚さを有する安定な不活性疎水性粒子である。
【0006】
「テクネガス」の製造法は、アルゴンのキャリアガス中で浮遊する数百万のこれらの粒子を作り出す。この形で粒子は直接吸入され、肺の肺胞スペースに沈積することができる。励起状態から基底状態へのTcの崩壊(99mTc→99Tc)により生じたガンマ線シグナルを検出することにより、この分布状態から気道の三次元マップを作ることが出来る。
【0007】
生物学的および工業的適用に適した「ナノコロイド」などの、懸濁液中の粒子を用いる可能性が現在研究されている。特に、アルゴンガスから「テクネガス」粒子を直接的に、例えば塩水のような生理的溶液に抽出する方法を見出すための研究が行われている。
【0008】
(発明の開示)
驚くべきことに、炭素を含む粒子、特により小さな寸法の粒子がフィブリン(ノゲン)および可溶性フィブリンのような巨大分子に結合することが見出された。
【0009】
それゆえ、本発明は炭素を含むそのような粒子がフィブリンに結合する能力に基づいている。これを行うためにイン ビボで、炭素を含む粒子を水性の注射溶液(典型的には水中5%グルコースのような等張溶液)中に調製し、静脈内に注射する。イン ビトロでは、粒子を適切な担体と共に処方し、フィブリンを含む組成物に添加してもよい。
【0010】
更にこれらの粒子は、検出可能なマーカーを有利に封入することが出来る。これはそのとりまく外界からマーカーを効果的に隔離する。かくして、本発明はイン ビボまたはイン ビトロでフィブリンを標識するための効果的な方法を有利に提供する。
【0011】
本発明の一態様により、患者におけるフィブリンのイン ビボ検出のための方法が提供され、該方法は、獣医学的または医薬的に許容される担体、希釈剤、賦形剤、および/またはアジュバント中に分散された複数の粒子(各粒子は炭素の複数層に封入された検出可能なマーカーを含み、フィブリンに結合することが出来る)を含む検出可能な試薬の有効量を患者に投与し、患者における検出可能なマーカーの存在を検出することを含む。
【0012】
本発明の他の態様によると、ソース中のフィブリンの検出のための方法が提供され、該方法は、担体、希釈剤、賦形剤、および/またはアジュバント中に分散された複数の粒子(各粒子は炭素の複数層に封入された検出可能なマーカーを含み、フィブリンに結合することが出来る)を含む検出可能な試薬をソースに供給し、ソース中の検出可能なマーカーの存在を検出することを含む。
【0013】
本発明の更なる態様によると、フィブリンのイン ビボまたはイン ビトロ検出用の検出可能な試薬(検出可能な試薬は、担体、希釈剤、賦形剤、および/またはアジュバント中に分散された複数の離散粒子(各粒子は炭素の複数層に封入された検出可能なマーカーを含み、フィブリンに結合することが出来る))が提供される。
【0014】
粒子は多くの炭素の層を含むという点で標準的な「フラーレン(Fullerene)」誘導粒子から区別される。又、その製造法も異なっている。フラーレンは主に低圧にて炭素アーク法により製造され、反応の残留物は分析または更なる加工のために別々の構成成分に化学的および物理学的に分けられる。
【0015】
対象となる分離粒子は好ましくは抵抗性または温度制御性グラファイト加熱法により形成される。この場合に、粒子が形成される共凝縮(co-condensation reaction)反応は、「熱圏界面(Thermopause)」と呼ばれる安定なサーマルプラズマの境界範囲で起こるようである。「熱圏界面」のための時間、温度および圧力条件が天然の金属結晶のサイズとそれを囲むグラファイト層の数を決める。
【0016】
好ましい具体例において、粒子は親水性である。特に、水性の媒質または溶液と外層の安定な化学的会合を可能にするために、複数層の少なくとも外側の層が化学的に修飾される。更にとりわけ、外層は好ましくは加水分解されたグラファイトを含む。更に、検出可能なマーカーの化学的性質が粒子の外の環境に表れないことを確実にするために、検出可能なマーカーは、好ましくは約2〜20層のグラファイト炭素、より好ましくは約2〜10層のグラファイト炭素中に封入される。
【0017】
好適には、試薬は患者に適当な担体、例えば水中5%のグルコースを含む注射用組成物の形で投与される。この担体はそれ自体が非イオン性であることが好ましく、一般的に、標準的等張溶液として許容されている。1用量における粒子の全質量は一般的には100ngまたはそれ以下のオーダー内にある。
【0018】
検出可能なマーカーは放射性核種を用いた放射分析技術、磁気共鳴画像法により検出され得、または視覚的にも検出され得る。検出可能なマーカーは試薬の予定用途により医薬的または獣医学的に許容され得るか、またはその他意図する用途(例えば、研究的または分析的に許容される)ものでよい。
【0019】
一般に、画像技術を含む核医学において伝統的に用いられる放射性核種は本発明における使用に適しており、ガンマ線を放射する放射性同位体を含む。好適な放射性核種の例は、2.8日の半減期を持つ111In、67Ga、68Ga、99mTcである。好ましい放射性同位体は99mTcである。
【0020】
磁気共鳴画像処理技術における使用のために適した検出可能なマーカーの例は、Gdである。
【0021】
視覚的技術により検出可能なマーカーの例は、特徴的な色を呈するコロイド化合物である。一例は、コロイド状金である。
【0022】
上記のように、本発明の種々の態様に従って用いられる粒子は、化学的性質によっても製造手段によっても、通常の「フローレン」誘導粒子と異なっている。従って、本発明は、フィブリンを標識にするのに使用される検出可能な試薬を形成する方法をも提供し、該方法は、密封容器中で固体形の検出可能なマーカーを入れた炭素のるつぼを2250℃〜3000℃の温度に加熱し、炭素の複数層の中に封入された検出可能なマーカーを含み、フィブリンと結合することの出来る粒子を形成し、粒子を沈殿させ、検出可能な試薬を作る工程を含む。
【0023】
検出可能なマーカーは、るつぼ上に固体の形で沈着させることが出来る。別法として、検出可能なマーカーの液体溶液を炭素のるつぼ上に沈殿させ、蒸発させて、検出可能なマーカーの固体残さを形成させることが出来る。
【0024】
検出可能なマーカーが99mTcである時、テクネチウムの液体溶液を一般に、ナトリウムペルテクネテート(Sodium pertechnetate)の液体溶液の形で用い得る。同様に、検出可能な標識が99mTcである場合、テクネチウムの固体型は一般にナトリウムペルテクネテートである。
【0025】
好ましくは、るつぼは2250−2900℃以上、好ましくは2470−2900℃、より好ましくは約2600℃〜2700℃の範囲の温度まで加熱される。好ましい具体例において、るつぼは0.1−5秒、より好ましくは1−3秒、より好ましくは2.7秒でパルス加熱される。このようなパルス加熱がより厳密に制御できる大きさの分布を有するより小さな粒子の生成を容易にするということが見出された。
【0026】
好ましくは炭素のるつぼはグラファイトのるつぼであり、より好ましくは純粋なグラファイトのるつぼである。例えば、グラファイトは熱分解性グラファイトか多孔性の標準的なグラファイトである。しかし、熱分解性グラファイトがより好ましい。
【0027】
一般に、グラファイトのるつぼは、密封容器中で実質的に純粋な不活性ガスの存在下で加熱される。好ましくは、不活性ガスはアルゴンである。
【0028】
放射性核種のような、炭素に封入される検出可能なマーカーを調製するのに適した方法は、オーストラリア特許589578に記載されている(この中に相互参照により組み込まれている)。しかし、オーストラリア特許589578号に一般的に記載されているようなテクネガスを作り出すために、不活性雰囲気下で少なくとも1900または2200℃を超える温度のいずれかにまでナトリウムペルテクネテートを含むグラファイトるつぼを加熱することとは違い、グラファイトのるつぼを2250−3000℃、より好ましくは2475−2950℃、より好ましくは2470−2900℃、およびさらに好ましくは約2600〜約2700℃の範囲の温度にグラファイトるつぼを加熱することのみが重要である。一般にパルス加熱(0.5−3秒)が用いられる。
【0029】
粒子は例えば、1988年5月25日にオーストラリア特許686861号下に登録されたAU31778/95に記載されているタイプの静電塗装の沈殿槽を用いて沈殿させることが出来、次いで生じた沈殿物が例えば所望の濃度で最終用途に応じて、所望の担体またはアジュバントと共に処方される。
【0030】
静電塗装の沈殿槽は炭素粒子を含むガスが通過するダクトを規定するハウジング;入り口と出口を有するダクト;ガスが通過して粒子を荷電させるためのイオン源;入り口と出口の間にあり、イオン源から下流方向へ間隔をあけた電極;イオン源と電極の間の電位差を作り出す手段;を含み、ダクト内で電極は電極上に粒子が沈殿するように粒子を引き付ける可溶性物質でコートされる。
【0031】
静電塗装沈殿槽のための電極は、そこに引き付けられることにより粒子が沈殿する可溶性の物質のコーティングを含み得る。
【0032】
これとは別の、ガス流から粒子を集めるための静電塗装沈殿槽は、ガスが入り口と出口の間を通過するダクト;入り口と出口の間の、粒子を荷電させるためにガスが通過するイオン源;液体を含む、ガスが通過する貯蔵槽;粒子が液体に引き付けられるようにイオン源と貯蔵槽の間に電位差を作り出す手段を含み得る。
【0033】
さらにこれとは別の静電塗装沈殿槽は、炭素粒子を含むガスが通過する、ダクトを規定するハウジングを含み、入り口と出口を有するダクト;ダクト中に突き出ていてその入り口と出口の間に位置するイオン源;入り口と出口の間で少なくともダクトの一部分を囲む壁;ダクト内で液体を受けるための手段;イオン源と液体の間の電位差を作り出す手段;液体から小滴を作り、ダクト中に分散させるための手段;を含み、その中で、電位差が作られると、小滴および粒子が壁に引き付けられる。
【0034】
粒子を収集する方法は、粒子を含むガス流(ガス流は不活性ガスと空気を含む)をチャンバーに通過させる工程;粒子を荷電させるためにチャンバー内のイオン源を通してガス流を通過させる工程;イオン源と電極の間に電位差を作り出すことにより粒子を電極に引き付ける工程を含み得る。次いで粒子は電極から取り出され、所望のように処方される。
【0035】
粒子にわずかな界面活性剤のコーティングを添加することでその結合効率が10倍にまで高まり得ることが見出された。好ましくは、界面活性剤は、例えばC16EO6である。界面活性剤の濃度は好ましくは0.001%〜0.010%v/vであり、より好ましくは0.003%〜0.006%v/vである。
【0036】
炭素の複数の層自体を含む粒子、すなわち、封入による検出可能なマーカーを含まない粒子もフィブリンと結合し得ることが見出された。
【0037】
すなわち、本発明は、フィブリンの検出のための方法および、上記のような(検出可能なマーカーは含まない)フィブリンの検出のための試薬を提供する。この場合、フィブリンクロットの形でフィブリンの存在または不在を判断するための粒子の検出は、検出可能なマーカーの上記の検出法以外の適切な方法で行わねばならない。
【0038】
フィブリンをイン ビトロで検出する本発明のある具体例によると、尿試験紙法、テスト片法、ELISA法、ラテックス懸濁液を使用した凝集検査などが好適に用いられ得る。これらの方法は、例えば粒子に結合する抗体の使用を可能にする。これとは別に、ラテックス、尿試験紙法およびテスト片法の場合、抗フィブリンがラテックス、尿試験紙またはテスト片(または他の適当な基質、例えばガラスビーズなどのビーズ)に接着し得る。次いで、このようなラテックス粒子、尿検査紙またはテスト片がフィブリンを含むソース:粒子複合体の中に浸されるか、またはそれに隣接して置かれる時、複合体のフィブリン部分に結合する(遊離フィブリンのいずれか、または組成物中の他のフィブリン複合体と同様である)。
【0039】
ラテックス粒子、尿試験紙またはテスト片は次いで典型的には組成物の非結合成分を除去するために洗浄され、検出可能な標識がラテックス粒子、尿試験紙またはテスト片上に存在しているかどうか(および、もし存在しているのであれば所望の量が存在するか)を検出することにより、ラテックス粒子、尿試験紙またはテスト片に結合した複合体の量が決定される。
【0040】
本発明の方法はヒトの患者に限定されない。動物実験は、フィブリンへのこの結合が、深部静脈血栓症、肺塞栓症および哺乳類腫瘍を含む腫瘍における析出物中にも生じることを明らかにした。本発明の方法は、皮膚癌などの悪性の疾患にも適用できると考えられる。本発明の方法は、ウシ、ヒト、ヒツジ、ウマ、ヤギ、ウサギ、ネコまたはイヌを含む哺乳類に実施され得る。しかしながら、最も頻繁には、ヒトの患者に実施される。この場合、組成物は医薬組成物であり、担体、希釈剤、賦形剤および/またはアジュバントは医薬的に許容されるものである。哺乳類がヒトでない場合、組成物は典型的には獣医学的な組成物であり、担体、希釈剤、賦形剤および/またはアジュバントは獣医学的に許容されるものである。しかしながら、ソース中のフィブリンの検出法はイン ビボまたはイン ビトロのどちらでも行うことが出来、試験管やビーカーなどの適当な実験用装置中の反応を、次いで形成された複合体のいずれかの分離および複合体の存在の検出を含む。
【0041】
本明細書および請求の範囲中、「封入」は、検出可能なマーカーの炭素層による全体の封入または被包をいう。これは共凝縮の結果である。すなわち、検出可能なマーカーの結晶、液体の小滴または不定形沈着をまず形成し、次いで炭素がマーカーの周りに沈殿して離散粒子を形成する。マーカーが必要とされない場合、単純に炭素が調製され、炭素の複数層を含む粒子を形成する。
【0042】
非経口投与のために、本発明のある具体例の試薬は、滅菌された水性若しくは油性の溶液または懸濁液中に調剤され得る。適当な無毒の非経口用希釈剤または溶媒は、水、リンガー溶液、水中5%グルコース、緩衝剤で処理された酢酸ナトリウムまたは酢酸アンモニウム溶液、水と混合した1,3−ブタンジオール、エタノール、プロピレングリコールまたはポリエチレングリコールを含む。水性溶液または懸濁液は、1またはそれ以上の緩衝剤を含み得る。適当な緩衝剤は例えば、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウムまたは酒石酸ナトリウムを含む。非経口投与のための水性溶液は、経口または吸入による投与にも適し得る。
【0043】
試薬組成物の投与型は典型的には0.001%〜10%重量の試薬を含む。好ましくは本発明による投与型は0.1%〜5%重量の試薬を含む。
【0044】
本発明の種々の態様の試薬は、第1の具体例の試薬と、適当な賦形剤、担体、アジュバントおよび/または希釈剤との調合、破砕、均質化、懸濁、溶解、乳化、分散化および混合を含む、獣医学的および医薬的組成物の調製の分野など、組成物の調製に関する分野で公知の手段により調製できる。
【0045】
本発明のイン ビボにおける方法において、試薬は、例えば、注射や動脈内点滴、静脈注射、直腸または吸入スプレーにより、経口または非経口で投与することが出来る。適当な方法は、単一投与量または多投与量での投与を含むことが出来る。薬剤の1つ以上の種類の適用が望まれる場合(例えば異なる検出可能なマーカーを有するマルチプルな試薬があり得る)、試薬は同時にまたは異なった時間に(逐次服用を含む)投与することが出来る。
【0046】
薬剤の投与量は変えることが出来、投与が行われる条件と、患者の状態、年齢や大きさのような種々の要因に依存する。試薬の投与は、全粒子の総質量にして約100ngまたはそれ以下の離散粒子が投与されることが望ましい。
【0047】
経口投与のために、試薬を含む医薬的または獣医学的組成物は、錠剤、ロゼンジ、ピル、トローチ、カプセル、エリキシル、凍結乾燥粉末を含む粉末、溶液、顆粒、懸濁液、乳剤、シロップおよびチンキの剤形とすることが出来る。例えば、被覆粒子、多層錠剤または微小顆粒の形態で、徐放性または遅延性放出性の剤形も調製出来る。
【0048】
薬剤を含む吸入スプレーは、上で例示したような溶液、懸濁液または乳剤の形態であり得る。吸入スプレーは更に、低毒性の吸入可能な素推進剤を包含することが出来る。適当な推進剤は例えば、二酸化炭素または酸化窒素を包含することが出来る。
【0049】
実例となる、典型的に用いられる医薬または獣医学的に許容される担体または希釈剤は、脱塩水または蒸留水;等張性グルコース溶液である。典型的には、担体は組成物の91%〜99.9%重量を構成する。
【0050】
好適な緩衝剤は、ホウ酸、酢酸、リン酸、クエン酸、リンゴ酸、こはく酸などの塩、例えばクエン酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウムおよびリン酸ナトリウムなどを含む。追加として、またはこれとは別に、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウムまたは重炭酸カリウムなどのアルカリと共に遊離酸が用いられ得る。典型的には、緩衝剤は組成物の0.1%〜20%重量を構成する。
【0051】
以下の表現を実施例中に使用する。
【0052】
a)フラー タグ(Fuller Tag):(登録商標)
テクネチウム結晶を封入し、全寸法が切断面で約5〜30nm、厚さでは約3nmである安定な不活性の疎水性または親水性粒子を形成する、2−10原子の炭素の層を含む粒子のナノコロイド懸濁液(塩水または蒸留水中)。
【0053】
b)トロンボ トレース(Thrombo Trace):界面活性剤を有するフラータグ。実施例中、界面活性剤はC16EO6である。
【0054】
検出可能なマーカーを含んでいようといまいと、フィブリンに対する多層炭素粒子の特異的な親和性は、本発明が「部位特異的」薬剤送達のためのシステムにも関連し得ることを示唆する。特に、本発明の粒子のフィブリンに対する親和性は、例えば、より直接的かつ効果的な治療を提供するために、抗血栓症薬や抗癌剤をフィブリン部位に標的させるのに有用であり得ると考えられる。
【0055】
従って、本発明は、イン ビボでフィブリン部位に薬剤を標的する方法をも提供し、該方法は、獣医学的または医薬的に許容される担体、希釈剤、賦形剤、および/またはアジュバント中に分散された複数の離散粒子(各粒子は複数の炭素の層を含み、フィブリンと結合することが出来、少なくともそのいくらかが薬物がフィブリン部位に標的するように薬物と結合している)を含む有効量の試薬を患者に投与することを含む。
【0056】
従って、獣医学的または医薬的に許容される担体、希釈剤、賦形剤および/またはアジュバント中に分散させた複数の離散粒子(各粒子は複数の炭素の層を含み、フィブリンと結合することが出来、少なくとも該粒子のいくらかが薬物がフィブリン部位に標的するように薬物と結合している)を含む試薬の有効量を患者に投与することを含む、フィブリン関連性疾患の治療法も提供される。
【0057】
上記のように、標的される薬物は、例えば抗血栓症薬または抗癌剤を含み得る。そのうえ、これらの薬物は当該分野で公知のカップリング法を含む適当な方法のいずれかにより粒子に結合され得る。粒子は前述のように検出可能なマーカーを含んでいてもよい。この場合、粒子は結合した薬剤をフィブリン部位に標的させ得るのみならず、イン ビボでのフィブリンの位置を検出するのにも用いられ得る。
【0058】
これより、本発明はイン ビボでフィブリン部位へ薬物を標的させるのに用いられる試薬をも提供する(該試薬は、獣医学的または医薬的に許容される担体、希釈剤、賦形剤およびまたはアジュバント中に分散させた複数の離散粒子を含み、各粒子は複数の炭素の層を含み、フィブリンと結合することが出来、少なくとも該粒子のいくらかが薬物がフィブリン部位に標的するように薬物と結合している。
【0059】
(発明の実施するための最良の形態および他の形態)
本発明によると、粒子の特異的な結合は、
a)深部血管血栓症(DVT)の患者や血管炎や塞栓症におけるアテローム性動脈硬化症の患者における血管中のクロットの画像化;
b)血液クロットの溶解のための標的特異的薬物の開発;
c)フィブリン(ノゲン)と溶性フィブリンの臨床測定法を開発するための技術の使用;
d)初期腫瘍の検出;および
e)クロットや、アテローム性動脈硬化症、深部血管血栓症や他のフィブリン関連性疾患を研究するための研究手段
のために用いることが出来る。
【0060】
炭素粒子の形成の機序は、高温で炭素の上に存在するC3ガスと天然の金属結晶の共(co-condensation)凝縮による。反応は不活性ガス雰囲気、典型的にはアルゴン中で行う。ここでナノ封入物の最終サイズは、加熱サイクルの速度と継続時間を変化させることにより変更し得る。現在、2600℃〜2700℃の高さの温度にまで2.7秒間加熱する反復短振動により電子顕微鏡の解像度の下限まで、すなわち5nmの粒子が作られる。熱分解性またはガラス性の炭素はるつぼからは、もっと多孔性の標準グラファイトよりもより良好なTcの活性収率が得られる。これは、グラファイト基質へのイオンの非吸収性によるものと思われる。熱分解性またはガラス状炭素において2600℃〜2700℃までの2.7秒間の加熱振動を4回行うことにより、2500℃の15秒間の元来の加熱サイクルよりも粒子サイズ分布のスペクトルが非常に小さくなる。
【0061】
粒子を、オーストラリア特許出願31778/95(オーストラリア特許686861号の下に1998年5月25登録)に記載されている沈殿器を用いて電極上に沈殿させ、塩水中で処方した。試薬組成物を次いで患者に注射し、フィブリンの沈殿の位置を調べるためにイン ビボで検出した。
【0062】
典型的には、原料物質は、注射のための通常のナトリウム ペルテクネテートなどのTc−99mである。ミクローエアゾール発生器(MAGen−合衆国名称)、または粒子発生器は本質的には、発熱体が(最後にテクネチウム金属を覆う)グラファイトおよび/または炭素蒸気の源である小型の高温炉である。発熱体は、電気的および機能的特性が器機の要求に合致する100%純粋の分光器用グラファイトからなる。それは6mmの正方形断面、ロッド50mm長で、0.14mlの液体体積を保持することが出来るように中央区画にるつぼを形成するように作られている。
【0063】
この空洞の薄い区画には、ロッドの高抵抗性の部分も設けられており、そこを電流が流れると該区画は最も温度の高い区画となる。ロッドは2つの高電流電極間の弾性伸子の下に設置されている。全部品は6Lの容器の低チャンバー内に入る引き出しとして取り付けられ、自動プロセス制御器から電気的動力を供給する。るつぼにまず、通常の生理的食塩水中の液体ナトリウムペルテクネテートを満たす。これは(ほとんどの場合において患者の単一投与に十分な活性(260−370MBgまたは7−10mCi)を含む。次いで、引き出し部分を閉め、自動プロセスを開始し、70℃に温めながらゆっくりと純粋なアルゴンガスをるつぼの上端に吹き込む。これは「沸騰(simmer)」サイクルとして知られ、6分間かかり、その間にるつぼ中の液体が蒸発し、全チャンバーが純粋アルゴンでパージされ、全ての元の空気と水蒸気が置き換わる。
【0064】
プロセス制御器が使用者に、器機が粒子を作る準備が出来ていることを知らせる。この準備相の終わりに、器機を制御パネルの「スタート」ボタンにより作動させ、るつぼの温度をるつぼを約2.5kWの電圧で0.75秒間抵抗加熱することにより2550℃に上昇させ(熱分解炭素において2700℃にまで加熱する2.7秒間の加熱振動を4回かけることにより、2550℃にて15秒間の元来の加熱サイクルよりも粒子サイズの分布のスペクトルが非常に小さくなる)、視覚センサーからのフィードバックサーボ制御によりスイッチをきる前に15秒間、その値を50℃以内に保つ。これにより6LのチャンバーがTc−99mを封入する粒子を含むガス流で満たされる。
【0065】
粒子を、粒子を含むガス流(ガス流は不活性ガスと空気を含む)をチャンバーに通過させることにより;粒子を荷電させるためにチャンバー内のイオン源にガス流を通過させることにより;イオン源と電極間の電位差を作り出すことにより電極に粒子を引き付けることにより、粒子を収集する。粒子を次いで電極から取り出し、所望のように担体と共に調剤する。
【0066】
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
【0067】
実施例1
グラファイトのるつぼを熱分解性またはガラス性炭素において2700℃まで加熱する加熱振動を4セット行うことに供する以外はオーストラリア特許589578号の方法に従って粒子を調製した。オーストラリア特許589578号を出展明示により本明細書に組み入れる。
【0068】
実施例2
オーストラリア特許686861号(その内容はここに出展明示により組み込まれている)の沈殿装置と方法を用いて実施例1に従って形作られた粒子を沈殿させ、次いでその所望量を通常の食塩水と混合することにより、粒子を通常の食塩水中へ形成した。
【0069】
実施例3
血漿を実施例2に従って塩水中で形成させた小量の粒子と混合し、1U/mlトロンビンと凝結させた。室温にて1時間培養後、血漿クロットを木製のスパチュラを用いて破砕した。放射能を計測するためにガンマ線計測器を用いた。放射能はフィブリンに限られ、滲出物中には、元の活性の3%以下が存在した。
【0070】
実施例4
精製フィブリノゲンを用いた同様の実験を行い、他の血漿タンパク質への結合を除外した。再びわずか3%の放射能が滲出物中にあることが示された。これらの両実験は、これらの粒子がフィブリンに対して特異的な結合能力を持つことを示す。
【0071】
実施例5
そのような標識がクロットから全血または血漿に移動または滲出しないことを確証するために、血漿クロットを全血または血漿中、37℃にて3時間インキュベートした。放射能はクロットに限られ、わずかに周囲の血液や血漿に漏れ出していた(血中および血漿中、各々0.7%の放射能)。
【0072】
実施例6
非標識血漿クロットおよびガラスチューブ中の精製フィブリノゲンから生じたクロットを実施例2に従って塩水中に形成させた粒子と共にゆっくりと浸透させた。血清の流出物には予想通り全く放射能がなかった。更なる測定は、粒子のほとんどがフィブリンに特異的に結合することを示した。これらのクロットをガラスチューブから除去し、破砕し、3度塩水中で注意深く洗浄し、ガンマ線測定器で測定した。放射能はクロットに限られ、わずかに滲出物中に検出された。
【0073】
実施例7
フィブリン標識の有効性の検査をイン ビボでウサギ(血管の研究のための常套のモデルである)を用いて行った。この実験を複数の場合に異なる動物において行った。一方の耳に小さな針で傷をつけ、実施例2に従って食塩水中に形成された粒子を1ml体積にて他方の耳に注射した。ウサギを全処理中麻酔し、ガンマカメラ(この例ではGEモデル400T)の検出面上に横たえた。第2の動物にはさらに小さな血管傷があり、注射と反対側の耳に傷をつけた。
【0074】
注射の反対側の耳の傷は、体を経た血流の「第1通過物」に関して増大した取り込みを示した。第2のウサギでは、注射部分に隣接する傷が他方の耳よりももっと強く標識され、次いで20分以上に渡って洗浄した。動力学的分析は、最初の取り込みと洗浄後の、経時的なゆっくりと回復した取り込みが、両動物においてだいたい同じ速度でおこることを示した。
【0075】
実施例17−21がイン ビボ研究に関するものであるのに対して、実施例8−16および22−25は、インビトロ研究に関するものである。
【0076】
実施例8
トロンボトレースのフィブリンに対する結合
プロトコル:健康なドナーから得た1mLのヒト血漿から得られたフィブリンネットワーク(1U/mlウシトロンビン(パルケ デイビス)と25mMCaCl2(終濃度)を添加することにより)をトロンボトレース(TT)(100μl)を含む通常の食塩水(NS)(4ml)と共に37℃で2時間楕円形の回転装置を用いてインキュベートした。クロットなしの通常の食塩水とトロンボトレースの混合物をコントロールとして使用した。クロットを次いで木製のスパチュラを用いて破砕し、ガンマ線測定器を用いて測定した。骨画像処理に用いられる99Tc−Sb23(硫化アンチモン)のナノコロイド状の調製物をコントロールとして研究した。
【0077】
結果:
Figure 0003943330
【0078】
結論:
破砕フィブリンクロットにおいて観察される高い測定値を説明する標識の有意な低下(17%)がトロンボトレースを有するインキュベーション培地に見られた。ナノコロイドを有するインキュベーション培地の活性に重要な変化は無く、99Tc−Sb23のフィブリンへの有意な結合はなかった。6回の洗浄後、ほとんどの活性は洗い流された。この観察は、フィブリンに対するトロンボトレースの高い特異性を示唆する。
【0079】
実施例9
フィブリンに結合しているトロンボトレースの強度に関する研究
プロトコル: 健康なドナーの血液から得られる血漿(5ml)にトロンボトレース(TT)(50μl)を添加した。フィブリンネットワークをこの標識した血漿1mlから生じさせ(1U/mlウシトロンビン(パルケ デイビス)および25mMCaCl2(終濃度)を添加することにより)、37℃にて30分間インキュベートに供した。クロットを次いで木製のスパチュラを用いて破砕し、通常の食塩水を用いて強く洗浄し、ガンマ線計測器を用いて測定した。骨画像処理に用いられる99Tc−Sb23(硫化アンチモン)のナノコロイド状の調製物を対照として調べた。
【0080】
結果:
Figure 0003943330
【0081】
結論:
フィブリンクロットは、しっかりと結合したTT溶液の初期放射能の97%を保持した。ナノコロイド99Tc−Sb23のフィブリンへの結合は全くなかった。
【0082】
実施例10
トロンボトレースのクロットからのウオッシュアウトの実験
プロトコル:健康なドナーの血液から得た血漿(5ml)にトロンボトレース(TT)(50μl)を添加した。フィブリンネットワークを、この標識した血漿1mlから生じさせ(1U/mlウシトロンビン(パルケ デイビス)および25mMCaCl2(終濃度)を添加することにより)、37℃にて30分間インキュベートに供した。クロットを37℃で3時間、楕円形の回転装置を用いて3mlの非標識全血または3mlの非標識血漿と共にインキュベートした。インキュベーション培地の放射能をガンマ線計測器を用いて測定した。
【0083】
結果:
Figure 0003943330
【0084】
結論;トロンボトレースはフィブリンにしっかり結合し、周りの血液や血漿への標識の流出は1%未満であった。
【0085】
実施例11
潅流下でのトロンボトレースのフィブリンへの結合の実験
プロトコル;あらかじめエッチングしたガラスチューブ中で1U/mlのウシトロンビン(パルケ デイビス)と25mMCaCl2(終濃度)を加えることにより1mlの精製フィブリノゲン溶液(2.5mg/ml)からフィブリンネットワークを生じさせた。ネットワークをトロンボトレース(TT)(50μl)を含む1.5mLの通常の食塩水を用いてゆっくりと潅流した。排出された潅水の放射能をガンマ線計測器を用いて測定した。クロットを次いで通常の食塩水で洗浄した木製のスパチュラで破砕し、ガンマ線計測器を用いて測定した。
【0086】
結果
Figure 0003943330
【0087】
結論:
トロンボトレースを含む通用塩水のフィブリンネットワークを通した潅流の後、破砕クロットがかなりの放射能を保持するのに対し初期放射能のわずか7%が潅水中に検出された。この観察により、精製フィブリンのトロンボトレースの高い親和力が示唆される。この実験を血漿クロットを用いて繰り返し、同様の結果を観察した。
【0088】
実施例12
オートラジオグラフィーによるフィブリンに対するトロンボトレースの特異的結合の実験
プロトコル:あらかじめエッチングしたガラスチューブ中で1U/mlのウシトロンビン(パルケ デイビス)と25mMCaCl2(終濃度)を加えることにより1mlの精製フィブリノゲン溶液(2.5mg/ml)からフィブリンネットワークを生じさせた。ネットワークをトロンボトレース(TT)(50μl)を含む1.5mLの通常の食塩水を用いてゆっくりと潅流した。チューブをガンマ線カメラを用いて放射能写真撮影した(図1)。
【0089】
結論:
トロンボトレースを用いて成層させ、ガンマ線カメラでオートラジオグラフィーに付したクロットは、クロットの分散の1cm以内の物質の強固な結合を表した。
【0090】
実施例13
人工的回路を用いた動的状態におけるトロンボトレースのフィブリンへの結合の実験:
プロトコル:人口回路はチャンドラーループを適用して体の血管環境のシュミレーションことを試みるものである。この実験設定は、電流や電圧のパラメータの制御によりクロットの画像をモニターすることができる。クロットを収納するための陥没したくぼみを有する特別に設計されたガラスセルの中で、健康なドナーから得たヒトの血漿からフィブリンネットワークを生じさせた(1U/mlウシトロンビン(パルケ デイビス)および25mMCaCl2(終濃度)を添加することにより)。この設計は、その表面を流動培地に露出して臓器壁内のクロットをまねている。クロットを37℃にて30分間インキュベートに供した。セルをぜん動ポンプと圧力計から成る回路にシリコンを用いて管をつけて連結させた(図2)。
【0091】
回路を10%のヒト血漿と1mlのTT(2mCi/ml)を含む50mLの通常の食塩水で満たした。クロットを有するセルに循環混合物がクロットの上に蓄積せずにクロットの表面に沿って移動するだけであるように傾けた。別々にぶら下がっているクロットを銅線でできたループ内で生じさせ、クロットの全表面が循環媒質に露出されるように回路内に誘導した。ガンマ線カメラを用いて画像を動力学的に記録した。データ取得時間は30分であった。循環混合物を除去した後、回路を通常の食塩水で洗浄し、クロット画像を更なる10分間で得た。
【0092】
結果:
図3は、トロンボトレースを用いた動的標識の30分後と、シリコンチューブとクロットを塩水で洗浄した後のクロット画像を示す。回路中、クロット上の明るいスポットは、小さな銅線のループ内に作られたぶら下がりクロットのスポットであり、体の中で見出される小クロットを真似ている。
【0093】
結論:
両クロットがトロンボトレースで標識されたことは明らかであり、はっきりと際立っている。
【0094】
実施例14
透過型電子顕微鏡を用いた、フィブリンに対するトロンボトレースの結合に関する実験
プロトコル:フィブリンネットワークを、精製フィブリノゲン溶液またはTTを含む血漿から生じさせた(1U/mlウシトロンビン(パルケ デイビス)および10mMCaCl2(終濃度)を添加することにより)。あらかじめそれらを2.5%グルタルアルデヒド中に固定し、次に2%四酸化オスミウムに固定した。それらをブロックとして2%酢酸ウラニルを用いて染色し、蒸留水で洗浄し、脱水し、スパー樹脂に付着させた。サンプルをライヘル−ユング ウルトラカット上で切断し、フィリップスCM10TEM上で顕微鏡写真撮影した。TTと共にネガティブ染色されたフィブリンクロットをあらかじめグロー放電を用いて処理された炭素グリッド上で調製した。グリッドを蒸留水中で洗浄し、乾燥させ、1%リン酸化タングステンナトリウムにて染色した。それらを簡単に洗浄し、乾燥させた。続いて、フィリップス301TEMにて顕微鏡写真撮影した。
結果と考察:図4は、粒子がファイバーに沿って固着し、かつ特にネガティブ染色されたフィブリンの暗バンドに結合していることを表し、従って、粒子に対する特異的結合を示す。
【0095】
実施例15
ミクロウエル法を用いたフィブリン単分子層へのトロンボトレースの結合に関する研究
プロトコル:96穴のPVCプレートを以下の内の一つでコートした:PBS、ウシ血清アルブミン(BSA)/PBS溶液キD−二量体の可溶性フィブリン、フィブリン。直接ウエルをコートしているタンパク質の濃度は10μg/mlであった。フィブリン(ノゲン)(AGEN)に特異的な4D2/182のモノクローナル抗体を用いることにより、タンパク質を表面から集めた場合、タンパク質の濃度は100μg/mLであった。タンパク質またはTTを適用する間に、ウエルを3度PBS/BSAバッファーで洗浄した。プレートをTTと共に37℃にて30分間インキュベートした。プレートをPBS/BSAバッファーを用いて洗浄し、各穴をガンマ線計測器を用いて計測した。
【0096】
結果:
Figure 0003943330
【0097】
考察:トロンボトレースはフィブリン単層および溶性フィブリンに高い親和力で結合する。この親和力はアルブミンやフィブリノゲンにより影響を受けない。別の実験で、フィブリノゲンの量を増加させてもTTのフィブリンに対する結合は抑制されないことが実証されている。トロンボトレースは二量体やアルブミンには結合しない。
【0098】
実施例16
フィブリンに対するトロンボトレースの結合に関する界面活性剤(C16EO6)の効果に関する研究
プロトコル:研究を、マルチウエル法を用いて行った(実施例15)。TT溶液を、異なる濃度の界面活性剤を用いて調製した。
【0099】
結果:
Figure 0003943330
【0100】
考察:C1606を用いることにより結合は増強される。0.003%の濃度において最大の結合が観察される。
【0101】
以下に記載されるイン ビボ実験を、オーストラリア国際健康および医薬研究評議会により提供されるガイドラインにしたがって、標準の麻酔処置を受けているウサギとネコに関して行った。全動物に1mlにてトロンボトレース(2mCl/ml)を注射した。全ての画像の取得時間は60分であった。
【0102】
実施例17
ウサギの耳の血管内のクロットの画像化
20Gの針を用いた針でつついた二つの傷を右の耳に作り、一つの傷を反対側の耳に作った。右の耳の血管内にトロンボトレースを注射した。図5に示すように、右の耳も反対側の耳もトロンボトレースを用いて標識された。
【0103】
実施例18
麻酔の筋肉内注射により生じるクロット
図6は、左の腿における麻酔の筋肉内注射により生じるクロットを示す。トロンボトレースを耳の静脈に注射した。この写真は注射後1時間と傷をつけてから24時間後に行われた画像処理の典型例である。
【0104】
実施例19
ネコの大腿部の静脈内のクロットの画像化
針でつついた傷をネコの大腿部の静脈につけた。1時間後、傷をつけた部分の近接部にトロンボトレースを導入した。標識されたクロットが図7ではっきりと見られる。さらに傷の部分に沿って、1セットの4つの明るいスポットがある。動物の過去の傷により形成されたクロットがあったのかもしれない。この知見を確証することはできなかった。
【0105】
実施例20
ウサギの肺の脈管構造内のクロットの画像化
1U/mlのトロンビンと10mMCaCl2を用いて、ポリウレタンチューブ(直径=3mm)中で綿糸のまわりにヒトの血液クロットを生じさせた。通常の食塩水で洗浄後、1mmの長さのクロットをウサギの頚部静脈に16または18Gのカテーテルを通して導入した。10分後、トロンボトレースをカテーテルまたは中央耳動脈を通して導入した。結果は図8に見られる。全ケースにおいて血管補充物の古典的ウエッジング(wedging denoting depletion)が見られた。
【0106】
実施例21
肺塞栓を有するウサギの肺のオートラジオグラフィー
肺を肋骨構造から取り出し、イン ビボで得られたクロットの画像に合わせるために放射能写真撮影した。導入された、綿糸を有するヒトのクロットを次いで死後の肺において同定し、2人の他の証人に確認してもらい、インビボでの取得中に得られた画像が実際、導入されたヒトの血液クロットであることの同意を得た。結果を図9に示す。
【0107】
実施例22
ウマのフィブリンに対する粒子の特異性
ウマの血液から生じた血漿クロットを用いたイン ビボ実験は、ウマのフィブリンに対する粒子の同様の特異性を示す。研究は、実施例9に記載するような方法を利用した。ウマのフィブリンに対するTTの結合性とヒトのフィブリンに対するTTの結合性の間に有意な違いは全く見られなかった。
【0108】
実施例23
腫瘍に対する結合
図10はウサギの耳にある小さな腫瘍の標識を示す。実験は、実施例7に記載するように行われた。研究はウサギの耳にある腫瘍がトロンボトレースを用いて標識され得ること、およびこうして、粒子がフィブリンの鞘を有する腫瘍や癌を標識するのに用いられ得ることを示す。このことの更なる決定的証拠が、フィッシャー系統のラットにおける哺乳類の腫瘍の標識化を示す図11を参照して見られ得る。この場合、癌細胞を皮下注射し、7日間成長させた。尾の静脈を通してトロンボトレースを注射した。図11の左側のラットは癌を持たない対照動物である。
【0109】
実施例24
骨のスキャン
骨折にフィブリンの沈着を続けた。特に、微細骨折はしばしば見分けることや診断することが難しい。粒子がフィブリンに結合する性質は、骨折の標識およびそれゆえ最先端の骨のスキャンとして別の適用法を提供する。
【0110】
実施例25
溶性フィブリンの結合
トロンボトレースの溶性フィブリンに対する高親和性結合は、他の疾患から心血管障害や癌を標識するものであるとされている溶性フィブリンに関する診断テストの基礎として用いられ得る(例えば、ブレッドバッカ(Bredbacka)ら、(1994aアンド1994b)、ジンバーグ(Ginsberg)ら、(1995年)、ジンバーグら(1996年)、イバーセン(Iversen)ら(1995年)、ナカガワら(1994年)シャウカット(Shaukat)ら(1995年)など)。実施例15に挙げられている実験データは溶性フィブリンに対するトロンボトレースの結合を実証している。
【0111】
実施例26
溶性フィブリンのための診断キット
適当なフィブリン結合粒子を単離し、溶性フィブリンに対して特異的な、適当なモノクローナル抗体を溶性フィブリンに結合させる。次いで、血漿中の溶性フィブリンの量を特異的に検出するためにELISAアッセイを行う。
【0112】
粒子の完全性を強め質量を増やすために、これらの粒子内にコロイド状の金を導入してもよく、こうして免疫金アッセイの感度が増す。
【0113】
溶性フィブリンに対する粒子の親和力は次いで、再び免疫金タイプの技術を利用することにより溶性フィブリンの量を検出するのに用いられ得る。これとは別に、光散乱の凝集や違いのために、これらの粒子は微妙な色の変化を呈し得るので、溶性フィブリンに結合する時におこる粒子の凝集を検出の方法として使用することも出来る。
【0114】
実施例27
特異的薬物の標的化
粒子の新規な使用法は、炭素の鞘に凝固試薬やクロット特異的試薬を結合させることである。これは、アミノ化や水酸化により炭素をより機能的にすることによりなし得る。これらの過程を、高周波プラズマ層を用いて行う。一旦機能的にしたら、これらの分子は次いで市販のキットを用いて試薬分子に結合される。実際に、既に利用され得る凝結試薬の一つは、その後に炭素の鞘と結合し得るビオチン化へパリンである。
【0115】
フィブリンへの結合が中断されていないことを保証するために、試薬への結合の次に酵素免疫アッセイを行う。これらのテストは炭素に結合した時のこれらの試薬の有効性をも示す。これらの結合粒子を次いで動物に注射する。最初の注射により検出を可能となり、更にクロットの溶解の動きが描写される、放射性テクニチウムを基礎とした粒子を用いる。粒子が組織のプラスミノゲン活性体に結合する場合、これは、クロットの迅速な溶解が示される。もし粒子が結合したヘパリンである場合、これらの実験はヘパリンが実際に所望される部位に送達されることの十分な証拠を与える。これが、現在、ヘパリン用途の大きな不利な点の一つである。
【0116】
産業上の利用性
本発明の検出法は医薬的および獣医学的分野での幅広い使用法が見出されることが明らかである。
【0117】
上記したところは本発明のいくらかの態様を記載しているだけであり、本発明の範囲から離れることなく、当業者には明らかである変更を為し得る。
【0118】
引例
ブレッドバッカ(Bredbacka)ら. 溶性フィブリン:多器官機能不全の進行と結末の予測;エイエム ジェイ ヘモトール46:289−294、1994年(a)
ブレッドバッカ(Bredbacka)ら、ブレッドバッカら、摘出脳障害の患者における過凝固のディテクターとしての溶性フィブリンと二量体;ジェイ ニューロサーグ アネスセシオル6:75−82、1994年(b)
ジンスバーグ(Ginsberg)ら、重い血管血栓症の疑いのある患者における溶性フィブリンアッセイの評価;トロンボ ヘモスト(Thromb Haemost)75(3):833−836、1995年。
ジンスバーグ(Ginsberg)ら、肺塞栓症の疑いのある患者における溶性フィブリンアッセイの評価;トロンボ ヘモスト(Thromb Haemost)75(4):551−554、1996年。
イバーセン(Iversen)ら、良性および悪性のコレステロール症の手術前および手術後の血漿中の溶性フィブリン;トロンボ レス79:471−481、1995年
ナカガワら、悪性腫瘍関連性多発性血管内凝固の患者における溶性フィブリンの血漿レベル;ブラッド コアギュル フィブリノリシス(Blood Coagul Fibrinolysis)5:725−730、1994年
シャウカット(Shaukat)ら、溶性フィブリン:冠状心障害での血栓症の進行のマーカー:トロンボ ヘモスト73(6):1141(922)」、1995年
【図面の簡単な説明】
【図1】は、実施例12によるフィブリンクロットのオートラジオグラフィーである。
【図2】は、実施例13記載の人工回路の概略図である。
【図3】は、実施例13の人口回路の臓器壁内クロットの放射能の蓄積を示す。
【図4】は、実施例14記載の透過性電子顕微鏡写真を示す。
【図5】は、実施例17記載のウサギの耳の血管内のクロットの画像を示す。
【図6】は、実施例18記載の麻酔の筋肉内注射により生じるクロットを示す。
【図7】は、実施例19記載のネコの大腿部血管内のクロットの画像を示す。
【図8】は、実施例20に記載のウサギの肺脈管組織におけるクロットの画像を示す。
【図9】は、実施例21に記載の肺塞栓を有するウサギの肺のオートラジオグラフィーを示す。
【図10】は、実施例23に記載されたようなウサギの耳にある小さな腫瘍の標識化を示す。
【図11】は、実施例23に記載されたようなフィッシャー系統のラットにおける哺乳類腫瘍の標識化を示す。
【図12】は、コロイド状金を有する粒子を示す。

Claims (16)

  1. 薬理学的または獣医学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤および/またはアジュバント中に分散された複数の離散粒子を含み、該粒子の各々がグラファイト炭素の複数の層の中に封入された検出可能なマーカーを含み、かつフィブリンと結合することが出来る、イン ビボまたはイン ビトロフィブリン検出用試薬。
  2. 該試薬の有効量を患者に投与し、該患者において該検出可能なマーカーの存在を検出してフィブリンを検出するものである、請求項1記載の試薬。
  3. 該試薬をソースに供給し、該ソース中の該検出可能なマーカーの存在を検出してフィブリンを検出するものである、請求項1記載の試薬。
  4. 複数の該粒子の各々が、2〜10層のグラファイト炭素の中に封入される検出可能なマーカーを含み、少なくとも該層の外側の層が、層と水性媒体または溶液との安定な化学的会合を可能にするよう化学的に修飾されている請求項1-3のいずれか1項記載の試薬。
  5. 担体が水性の媒体または溶液である請求項1-4のいずれか1項記載の試薬。
  6. 水性媒体または溶液が5%グルコース水溶液である請求項5記載の試薬。
  7. 離散粒子の各々が5nm〜30nmの横断面を有する請求項1-6のいずれか1項記載の試薬。
  8. 該試薬が、100ngまたはそれ以下の該粒子を含む用量で使用される請求項1-7のいずれか1項記載の試薬。
  9. 検出可能なマーカーが、放射化学技術、磁気共鳴画像処理により検出されるか、視覚的に検出可能である請求項1-8のいずれか1項記載の試薬。
  10. 検出可能なマーカーが、ガンマ線を放射する放射性核種;GdおよびAuから成る群から選択される請求項1-9のいずれか1項記載の試薬。
  11. 検出可能なマーカーが99mTcである請求項1-10のいずれか1項記載の試薬。
  12. 該離散粒子が検出可能なマーカーを沈着させた炭素のるつぼを2250〜3000℃の温度範囲に加熱することによって作成される、請求項1 - 11のいずれか1項記載の試薬。
  13. 獣医学的または医薬的に許容される担体、希釈剤、賦形剤および/またはアジュバント中に分散された複数の離散粒子を含み、該粒子の各々が複数のグラファイト炭素層を含み、かつフィブリンと結合することが出来、少なくとも該粒子の一部がフィブリン部位に標的させる薬剤と結合している、イン ビボで薬剤をフィブリン部位へ標的するための組成物。
  14. 標的される薬剤が、抗血栓症薬または抗癌剤である請求項13記載の組成物。
  15. 離散粒子の各々がグラファイト炭素の複数の層の中に封入される検出可能なマーカーを含む請求項13-14のいずれか1項記載の組成物。
  16. 該離散粒子が検出可能なマーカーを沈着させた炭素のるつぼを2250〜3000℃の温度範囲に加熱することによって作成される、請求項15に記載の組成物。
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