JP3943078B2 - 回転式シリンダを備えたピストン往復機関 - Google Patents
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Description
本発明はトルクを発生させるための回転式シリンダを備えたピストン往復機関に関する。本ピストン往復機関は、好ましくは内燃機関として使用されるが、ただし制御路の構造的構成ならびに配置を僅かに相違させることにより油圧装置の分野でも使用することが可能である。さらにまた、本発明による解決法により油圧ポンプ、増圧ポンプならびに真空ポンプとしての使用も可能である。
内燃機関分野における公知の代表的な回転ピストン機関はロータリエンジンである。該エンジンはトロコイド形ハウジング内を運動して作動室を形成する1個のピストンを有する。該ピストンは内歯歯車と偏心支持されたエンジンシャフトとにより外トロコイド形ハウジングの内部空間を運動する。ピストンの頂点および側面はシール材を有する。ガス交換はピストンを取り囲むハウジングに設けられたポートの開閉によって行われる。ロータリエンジンは完全な機械平衡ならびに動弁機構の放棄によるコンパクトな構造が実現される点で優れている。他方で、その短所は、トルクが低いこと、燃焼行程の長い不適な燃焼室形状を有すること、その際に高い炭化水素エミッションが発生すること、その他のピストン往復機関に比較して燃料・オイル消費が高いことならびに製造コストが高いことである。またその作動原理からしてディーゼル機関をロータリ方式で直接に実現することも不可能である。
本発明の目的は、従来の技術のピストン往復機関に比した総効率の向上、質量−出力比の改善、制御構造の簡易化、製造・組立てコストの低下、回転安定性の最適化ならびに有害物質エミッションの減少を実現したピストン往復機関を創作することである。
前記目的は請求項1に記載の特徴を有したピストン往復機関によって解決される。その他の好適な実施態様および実施形態は従請求項に記載した。
回転式シリンダを有するピストン往復機関はロータハウジング内に配置されたシリンダユニット毎に少なくとも1個のピストンを備え、ロータハウジングの内部にはカムを蔵したスペースが設けられ、ピストンは回転するロータハウジング内においてカムの周囲を360°運動し得るように配置され、ピストンはカムと連結されて、シリンダユニットがカムの周囲を運動する際にカムの作用によって往復運動を実施するように構成されている。こうした構造のピストン往復機関によりまったく新規な方式が創作される。すなわち、従来通例のピストン往復機関において、シリンダハウジングは固定され、ピストン往復運動はクランクシャフトの回転を経てトルクを発生させたが、本例にあっては、ピストンはロータハウジングと共にカムの周囲を360°回転し得るように配置されている。この場合にも、燃焼室内における燃焼性媒体の燃焼によってピストンに作用する圧力造成が実現される。この場合、ピストンに作用する圧力はロータハウジングにも作用する。ロータハウジングはカムの周囲を回転し得るように配置され、他方、ピストンはカムと連結されていることから、カムの周りにトルクが発生し、これによってロータハウジングがカムの周囲を回転する回転運動が結果する。同時に、カムとピストンとの連結により、ピストンの往復運動が制御される。この制御はピストン往復機関のサイクル、たとえば吸入、圧縮、燃焼および排気を実現する。この場合、好ましくは、4ストローク方式が利用される。ただし、適切な設計が行われる場合には、2ストローク方式を利用することも可能である。発
生するトルクは、特に、ロータハウジング内に何個のピストンが配置されているかに依存している。これは一方で、ロータの大きさに応じて定めることができると共に、他方で、発生する振動を考慮して定めることもできる。特に、(星形機関等の)複数のロータハウジングを直列に連結し、ロータハウジングと共にカムの周囲を運動し得る一連のタンデム配置されたピストンを形成することが可能である。1個のロータハウジングは3個、4個またはそれ以上のピストンを有することが好適である。
生するトルクは、特に、ロータハウジング内に何個のピストンが配置されているかに依存している。これは一方で、ロータの大きさに応じて定めることができると共に、他方で、発生する振動を考慮して定めることもできる。特に、(星形機関等の)複数のロータハウジングを直列に連結し、ロータハウジングと共にカムの周囲を運動し得る一連のタンデム配置されたピストンを形成することが可能である。1個のロータハウジングは3個、4個またはそれ以上のピストンを有することが好適である。
したがって本発明によれば、シリンダユニットのピストンの作用線(ピストンの往復運動方向)はロータの回転軸に対して垂直な面内にあり、しかもこの面内において該作用線はロータの回転軸から偏心して真っ直ぐに延びている。
カムはピストンによって限定された燃焼室が仕事行程中少なくとも基本的に定容、すなわち定容積を有するように形成されているのが好適である。燃焼室は仕事行程中の一定時間にわたって変化しない。これにより、燃焼室自体が基本的に不変のままであることから、カムの周囲に特に高いトルクを発生させることができる。またこれにより、その他のピストン往復機関とは異なり、一方で、燃焼室内における燃焼ガスの完全な燃焼が行われ、他方で、燃焼中に発生する熱ならびに燃焼室内の増圧を長く利用することができる。燃焼室が定容のこうした時間は回転速度に相関して現れる。同じく仕事行程の長さも決定的に重要である。これはカムを中心とした少なくとも90°の回転角域、ただし特に100°以上の回転角域に及ぶのが好適である。燃焼ガスの排気行程を適切に適合化することにより、基本的に定容の燃焼室を約120°およびそれ以上の回転角域にわたって実現することが可能である。
ロータは互いに90°ずつずらして配置された4個のシリンダユニットを有するのが好適である。サイクル中、ピストンはカムの好ましくは閉じた形状により往復運動を実施することができる。これは、たとえば、それによって燃焼室内の流れと共に燃焼の改善を保証しようとする場合に有用である。カムによって制御される往復運動は、吸入ストロークが排気ストロークよりも著しく長いのが好適である。本ピストン往復機関のためのカムは、第1区間、第2区間、第3区間および第4区間を有し、これらがそれぞれすべて凸状、凹状または直線状である軌道を有するのが好適である。これによりピストンのそれぞれのストロークは一様となる。これらの区間は、特に、基本的に一様な(負または正の)ピストンの加速が生み出されることにより材料負荷が小さく抑えられるようにして互いに結合されている。カムは特に反転点領域においてピストンとカムとの連結によって生ずる単位面積圧力ができるだけ小さく保たれるように設計されている。カムはそれがカムディスク内に形成されるように構成されている。カムディスクは溝を有し、この溝がカムを形成し、ピストンはカムとの連結によりこの溝に沿って運動するように構成されている。カム/曲線ガイドは、シリンダユニットが完全に1回転する間に該ユニットが少なくとも1サイクルを実施するように形成されている。
本ピストン往復機関は、好ましくは1枚の板カムならびに1枚の第1カムディスクと1枚の第2カムディスクとを有する。双方のカムディスクは板カムに対向して配置され、それぞれ合同のカムを有する。双方のカムディスクと板カムとの間で、ピストンのコンロッドは適切なガイドを介して溝中をガイドされる。カムによって制御された所定の運動はコンロッドを介してピストンに伝達され、ピストンはシリンダスペースとそのガイドに沿って往復運動を実施する。
ピストンは固定されたカム機構内をニードル軸受けされた連結軸を経てガイドされるのが好適である。この場合、連結軸はたとえば鋳造または鍛造によって一体に形成されているのが好適である。ただし別途構成において連結軸は個々の部品から合成することもできる。カム機構は2枚のカムディスクと1枚の板カムによって形成されている。ピストンの
遊びのないガイドは溝カムフランクが両側に配されていることによって所与である。各々のフランクは専用のローラを有し、該ローラは連結軸に配されている。これによりそれぞれのローラは逆回りに回転し、持続的に溝カムとの接触状態に保たれる。
遊びのないガイドは溝カムフランクが両側に配されていることによって所与である。各々のフランクは専用のローラを有し、該ローラは連結軸に配されている。これによりそれぞれのローラは逆回りに回転し、持続的に溝カムとの接触状態に保たれる。
本ピストン往復機関のさらなる構成において、ピストンにはピストンシール部材とは別個のガイド部材が配置されている。シール部材およびガイド部材はピストンと連結されて従動する。この従動連結はピストンに作用する力をロータハウジングに伝達するために利用される。ガイド部材はロータハウジング内に配置された別個のガイドに沿って可動式に配置されている。ガイド部材は少なくとも一部がロータハウジング内に位置しているのが好適である。こうして、たとえばピストンリングを有したピストンとそれに接続するコンロッドとから形成されたシール部材は第1アームを形成し、他方、ガイド部材はそれとは別個の第2アームを形成する。これら双方のアームはコンロッド軸受けにより再び互いに結合されているのが好適である。これによりシール部材とガイド部材とは一つの梃子システムを形成する。ガイド部材の梃子アームはシール部材の梃子アームよりも短いのが好適である。こうして、好ましくは双方のアームが固定されているコンロッド軸受けを経てロータハウジングに特に高いトルクを発生させることができる。特にピストンはシール部材およびガイド部材と共に、これら部材がロータハウジング内でそれぞれ1つの直線に沿ってそれぞれのストローク運動を実施し得るようにしてカムに合わされている。これによって特にガイド部材はピストンに作用する圧力をロータハウジングに伝達する機能を果たす。この場合、ガイド部材のストローク運動は軸受け、特に転がり軸受けを介して実施されるのが好適である。該軸受けは特に圧力をガイド部材からロータハウジングに伝達し得るように構成されている。こうしてシール部材およびガイド部材は、ピストンに作用する圧力をガイド部材を経てロータハウジングに伝達する梃子システムを形成する。ピストンはシール部材およびガイド部材と共にたとえば鋳造または鍛造によって一体に製造されていてよい。ただしこれは別途実施態様において個々の部品から合成されていてもよい。ガイド部材の軸はロータの回転軸と垂直に交わっている。
燃焼室の一部を形成するピストンは吸気時に燃焼室内の混合気渦流が増強されるように形成されているのが好適である。これは、たとえば、中心対称的に配置された円錐状隆起を有したピストンヘッドによって行われ、該ピストンヘッドは環状周縁窪みゾーンの形成によって渦流を増強する。燃焼室内に渦流を発生させるための吸気スワールは燃焼室内への斜向流入によって達成されるのが好適である。このためたとえば吸気路はピストン縦軸(往復運動軸)に対して斜めに配置されている。
さらに本ピストン往復機関は、回転対称的な外殻を備えたロータハウジングを有する。これは一方で、ロータハウジングの不平衡がそれによって回避されるという利点を有する。この点で、本ピストン往復機関の互いに対応する構造部品を互いに対向させて対をなして配置し、こうして、たとえば5000〜8000min-1、特に12000min-1(分当たり回転数)という高回転数時の不平衡トルクを回避するのも好適である。ロータハウジングの回転によって生ずる力が互いに相殺されるような構造部品の配置に留意するのが好適である。他方、回転対称的な外殻を設けることにより、ロータハウジング内の燃焼室へのガス供給・排出を特に気密式に形成することができる。本ピストン往復機関の1実施形態はロータハウジングの外殻に従動回転するガス交換シールシステムを有しており、該システムの面は半径方向において好ましくは少なくとも部分的にロータハウジングの外殻と連携し、すなわち密接封止を行う。ロータハウジングがジャケットハウジング内に配置されている場合には、従動回転するガス交換シールシステムはジャケットハウジングとロータハウジングとの間の封止を行うことができる。
ロータハウジングは、ロータハウジングの外殻に対向する少なくとも円弧状湾曲面を有するジャケットハウジング内に配置されているのが好適である。ガス交換シールシステム
は一方で、ロータハウジング内の燃焼室(単数もしくは複数)がそれぞれの行程/相、すなわち吸入、圧縮、燃焼および排気の間、適切に封止されているように形成されている。他方でこの封止システムは流入ならびに流出するガスの適切な供給/排出により燃焼室のできるだけ完全な充填/掃気を保証する。このため、たとえばジャケットハウジング内には適切な制御路または適切な穴が配置されており、これらに沿って燃焼室の充填/掃気が行われる。制御路はロータハウジングの外殻に対向する面に沿って配置されているかまたはその側方で、ロータハウジングの側面に沿って配置されていてもよい。これはガス交換シールシステムについても同様である。ガス交換シールシステムは周回配置されていることから、制御路は、好ましくはスロットの形で、比較的長く、たとえば排気路では10°〜30°の回転角域にわたり、吸気路ではたとえば120°またはそれ以上の回転角域にわたって延びていてよい。吸気路は排気路よりも遥かに長いのが好適である。制御路の深さならびに幅および、制御路間の間隔はピストン往復機関の大きさに依存している。制御路は流入条件ならびに流入/流出時の当該圧力にも適切に適合させることができる。
は一方で、ロータハウジング内の燃焼室(単数もしくは複数)がそれぞれの行程/相、すなわち吸入、圧縮、燃焼および排気の間、適切に封止されているように形成されている。他方でこの封止システムは流入ならびに流出するガスの適切な供給/排出により燃焼室のできるだけ完全な充填/掃気を保証する。このため、たとえばジャケットハウジング内には適切な制御路または適切な穴が配置されており、これらに沿って燃焼室の充填/掃気が行われる。制御路はロータハウジングの外殻に対向する面に沿って配置されているかまたはその側方で、ロータハウジングの側面に沿って配置されていてもよい。これはガス交換シールシステムについても同様である。ガス交換シールシステムは周回配置されていることから、制御路は、好ましくはスロットの形で、比較的長く、たとえば排気路では10°〜30°の回転角域にわたり、吸気路ではたとえば120°またはそれ以上の回転角域にわたって延びていてよい。吸気路は排気路よりも遥かに長いのが好適である。制御路の深さならびに幅および、制御路間の間隔はピストン往復機関の大きさに依存している。制御路は流入条件ならびに流入/流出時の当該圧力にも適切に適合させることができる。
ガス交換シールシステムは、ロータハウジングの外殻に偏心して取付けられた、圧力のかかった、半径方向可動式の、好ましくは回転可能な滑り要素を有するのが好適である。この滑り要素はたとえば、ロータハウジングの外殻に偏心配置された溝内に保持されている。好ましくは転がり軸受け支持されたこの滑り要素はロータスペースをそれに対向するジャケットスペースに対して封止する。このため、転がり軸受け支持された滑りリングは同じく、対向するジャケットハウジングの面に対応する面を有するのが好適である。これは弧状であるのが好適である。さらに滑りリングは少なくとも1個のシールリップ、好ましくは2個のシールリップを有するのが好適である。このシールリップはジャケットハウジングに接し、それによって封止作用を実現する。こうして、内部に点火プラグの配された点火路を通過する際にも、システムの封止は保証される。円形の滑りリングにたとえば2個のシールリップが配される場合には、第1シールリップを第2シールリップが取り囲むように配置される。双方のシールリップは円形で入れ子式に配置されている。滑りリングはまた、半径方向運動の他に、軸方向運動も実施し得るのが好適である。この軸方向運動とは軸方向の回転運動である。このため滑りリングは偏心して取り付けられており、ジャケットハウジングの面に対して、該面が滑りリングに回転運動を生み出すようにして配置されている。この回転運動は、たとえば、異物が侵入した場合にそれが回転運動のもたらす半径方向力によって外側へ運ばれ、こうして走路から排除されるという利点を有する。
ロータハウジングのトルクを取り出すために、従動側はロータハウジングにフランジ結合されているのが好適である。これはたとえば増速歯車装置、好ましくは遊星歯車装置によって行われる。これにより回転数を増加、あるいはまた低下させることができる。本ピストン往復機関の他に少なくとももう1つのピストン往復機関を追加して同一軸に多連システムとしてタンデム配置する場合には、特別な回転安定性を達成することが可能である。これは、たとえば、第1ピストン往復機関を第2ピストン往復機関に対して180°相ずらしして配置することによって可能である。第1および第2ピストン往復機関を時間的に同時に点火する場合には、これによって回転安定性が向上する。別途構成において、多連システムとして同一軸に配された、または互いに分離して設けられた複数のピストン往復機関をそれぞれ個別にオン/オフすることが可能である。これはたとえば本ピストン往復機関を使用する際に、自動車エンジンに公知のように、推力運転時に燃料節約を行うために実施することが可能である。他方、別途実施態様において、燃焼媒体と場合により供給空気との流出入のための流出入穴を可変化することが可能である。この可変化はたとえば絞り調整によって可能である。この絞り調整は要求される出力に応じ好ましくはエンジン制御装置を経て制御ないし調節される。
ピストンおよびその他の可動部品のできるだけ摩擦のない動きを保証するため、本ピス
トン往復機関は機関の取付け姿勢に左右されない、すなわち、姿勢から独立した潤滑システムを有する。この潤滑システムは姿勢に左右されない強制循環式潤滑機構として形成されている。この場合、オイルは歯付きリングポンプによってオイルリングから吸い出される。ポンプケーシング内の圧力調整弁は油圧を制限し、過剰なオイルをポンプの吸込み路に返送する。オイルは加圧路からオイルフィルタを経てオイル噴射ノズルに送出される。潤滑油は同所からロータハウジング内に達する。ロータハウジングは従動回転する複数の潤滑路を有する。これらの潤滑路は潤滑油を当該潤滑箇所に配分する。潤滑剤、一般にオイルは遠心力によって外側に押出されることから、可動構造部品の潤滑はロータハウジングの内部から外側に向かって行われるのが好適である。こうして本ピストン往復機関の回転速度を別途に利活用することができる。
トン往復機関は機関の取付け姿勢に左右されない、すなわち、姿勢から独立した潤滑システムを有する。この潤滑システムは姿勢に左右されない強制循環式潤滑機構として形成されている。この場合、オイルは歯付きリングポンプによってオイルリングから吸い出される。ポンプケーシング内の圧力調整弁は油圧を制限し、過剰なオイルをポンプの吸込み路に返送する。オイルは加圧路からオイルフィルタを経てオイル噴射ノズルに送出される。潤滑油は同所からロータハウジング内に達する。ロータハウジングは従動回転する複数の潤滑路を有する。これらの潤滑路は潤滑油を当該潤滑箇所に配分する。潤滑剤、一般にオイルは遠心力によって外側に押出されることから、可動構造部品の潤滑はロータハウジングの内部から外側に向かって行われるのが好適である。こうして本ピストン往復機関の回転速度を別途に利活用することができる。
オイルの還流は従動回転する複数の遠心路を有したロータハウジングを経て行われる。遠心力は潤滑油を、遠心路を通って外側へ押出す。オイルは対向するオイルリング穴に向かって投げ出され、滴下して、オイルリングの閉鎖部に達する。オイルは同所において再び潤滑油循環系に供給される。このプロセスは不断に繰り返され、姿勢に左右されない確実な潤滑が保証される。オイルリングは360°回転可能であって、ローラに支持され、前方側ジャケットハウジング内に配置されているのが好適である。吸込み路に対するオイルリングの封止は2個のシールリングがこれを引き受け、該シールリングはジャケットハウジングに固定されている。吸込み路に対向する側の封止は圧縮ばねを備えた軸方向可動式のシールリングがこれを引き受け、該シールリングはオイルリングを不断に接触状態に保っている。ジャケットハウジングは外周に穴を有し、該穴を通って遠心オイルはオイルリング穴に達する。オイルリングは2分割されており、第1オイルリングケーシングは第2オイルリングエンドケーシングと結合されている。オイルリングはたとえば鋳造部品として一体から成っていてもよい。オイルリング内にはフロートニードル弁が配置されており、過剰なオイルはこのフロートニードル弁とジャケットハウジング内に配されたオイル還流穴とを通って再び潤滑油循環系に供給される。オイルリングの閉鎖部の容量はオイルリング穴の半分の容量より小さいか、最大でもそれと同じである必要がある。これによって不必要なオイル過剰が回避され、あらゆる種類の損失が最少限に抑えられる。油面チェックのため、オイルリングならびにオイルリングカバーにはマーキングの付されたのぞき窓が取り付けられている。油面自体はオイルリングに配された注排油ねじによって調節される。
本発明によるピストン往復機関は燃焼性媒体に含まれたエネルギを機械的エネルギに変換することを可能にする。媒体は可動式ピストンの配された燃焼室内で燃焼によってエネルギを放出し、燃焼によって生じた圧力エネルギはピストンを経て機械的エネルギに変換される。圧力エネルギは固定軸の周りにトルクを発生させ、該トルクは燃焼室とピストンとを蔵した燃焼チャンバが固定軸の周りを回転することを結果し、この回転を経て機械的エネルギが取り出される。この作動原理は、円運動ないし円加速を長い梃子アームによって利用することができ、これによって固定軸の周りに高いトルクが発生するという利点を有する。
以下の図面は本発明によるピストン往復機関の1実施例を示したものである。同所には燃焼性媒体に含まれているエネルギーが本発明によるピストン往復機関によって機械的エネルギーに変換される方法が詳細に表されている。
図1はピストン往復機関1を示したものである。該機関は第1ピストン2、第2ピストン3、第3ピストン4および第4ピストン5を有する。ピストン2,3,4,5はそれぞれ互いに90°ずらされてピストン往復機関1のロータハウジング6内に配置されている。ロータハウジング6の内部には1つのスペース7が配されている。スペース7の内部に
は曲線ガイドないしカム8が配置されている。ピストン2,3,4,5はそれぞれ、双方向矢印で示唆されているように、往復運動を実施する。ピストン2,3,4,5は真っ直ぐな第1ガイド9に沿って運動する。第1ガイド9はシリンダユニットとしてロータハウジング6に嵌挿されている。ピストン2,3,4,5は中心対称的(中心)に配置された円錐状隆起10を有したピストンヘッドを有する。隆起10は燃焼室ジオメトリを形成する一要素となる。図示した円錐状隆起10は吸気行程において流入する燃料−空気−混合気の流入渦を利用し、燃焼室内に良好な渦流を形成すると共にそれによって良好な混合を達成する。これにより爾後の燃焼が改善される。燃焼室を形成する円錐状隆起10は別途の隆起によって代替することも可能であるが、その場合、当該隆起のジオメトリはたとえば燃焼媒体すなわち燃料の供給方式に依存している。たとえばガソリンエンジンまたはディーゼルエンジンに典型の種々の噴射方式を使用することが可能である。その一つは燃焼が緩慢に進行する大型ディーゼルエンジンの場合に公知の6〜8孔ノズルによる空気渦流のない放射噴射方式である。また3〜5孔ノズルを使用することも可能であり、その場合、直接噴射方式において、それぞれのピストン2,3,4,5に流入する、吸気系の適切な形状構成によって渦流の形となった燃焼用空気によって混合気形成が行われる。また、燃焼室壁面に対する燃料噴射を偏心配置された単孔ノズルを経て窪み形燃焼室内に噴射することも可能である。直接噴射方式の他に、副室燃焼方式たとえば渦流室方式または予燃焼室方式も使用することが可能である。ピストン往復機関1を適切に形成する場合には、内部混合気形成によって点火プラグ近傍に着火可能な混合気が形成され、他方その他の燃焼室領域には希薄混合気が形成される層状給気方式を実現することもできる。
は曲線ガイドないしカム8が配置されている。ピストン2,3,4,5はそれぞれ、双方向矢印で示唆されているように、往復運動を実施する。ピストン2,3,4,5は真っ直ぐな第1ガイド9に沿って運動する。第1ガイド9はシリンダユニットとしてロータハウジング6に嵌挿されている。ピストン2,3,4,5は中心対称的(中心)に配置された円錐状隆起10を有したピストンヘッドを有する。隆起10は燃焼室ジオメトリを形成する一要素となる。図示した円錐状隆起10は吸気行程において流入する燃料−空気−混合気の流入渦を利用し、燃焼室内に良好な渦流を形成すると共にそれによって良好な混合を達成する。これにより爾後の燃焼が改善される。燃焼室を形成する円錐状隆起10は別途の隆起によって代替することも可能であるが、その場合、当該隆起のジオメトリはたとえば燃焼媒体すなわち燃料の供給方式に依存している。たとえばガソリンエンジンまたはディーゼルエンジンに典型の種々の噴射方式を使用することが可能である。その一つは燃焼が緩慢に進行する大型ディーゼルエンジンの場合に公知の6〜8孔ノズルによる空気渦流のない放射噴射方式である。また3〜5孔ノズルを使用することも可能であり、その場合、直接噴射方式において、それぞれのピストン2,3,4,5に流入する、吸気系の適切な形状構成によって渦流の形となった燃焼用空気によって混合気形成が行われる。また、燃焼室壁面に対する燃料噴射を偏心配置された単孔ノズルを経て窪み形燃焼室内に噴射することも可能である。直接噴射方式の他に、副室燃焼方式たとえば渦流室方式または予燃焼室方式も使用することが可能である。ピストン往復機関1を適切に形成する場合には、内部混合気形成によって点火プラグ近傍に着火可能な混合気が形成され、他方その他の燃焼室領域には希薄混合気が形成される層状給気方式を実現することもできる。
ピストン往復機関1は多燃料機関としても使用可能である。ピストン往復機関1のたとえばε=14〜ε=25およびそれ以上となり得る高い圧縮比により、極めて多様な品質の燃料をエンジン損傷なしに使用することが可能である。この場合、たとえば内部混合気形成が行われ、その際、着火支援のため燃焼室内に付加的に直接噴射される燃料は燃料全負荷量の5〜10%で着火を保証する。後者にあっては外部混合気形成も使用することが可能である。したがってピストン往復機関1は極めて多様な燃料に使用することができる。そうした燃料には、通例のガソリン燃料あるいはディーゼル燃料の他に、アルコールまたはガス、特に水素ガスも含まれる。それぞれの燃焼方式に所要の構造部品はロータハウジング6を内蔵した詳細不図示のジャケットハウジングに配置されている。
ピストン往復機関1の作動は種々相違した燃焼方式の他に、さまざまな過給方式によっても支援可能である。これに適しているのは振動吸入管式過給、同調式過給またはフラップの開閉により回転数に応じて吸入管長さを可変化する制御式吸入システムである。吸入空気の動特性(空気柱の振動)を利用するこれらの過給システムを使用する以外に、機械式過給システムたとえばピストン式、多段式またはルーツ形の容積形過給機を使用することも可能である。同じく、使用される排気タービンがピストン往復機関1の回転数に応じてオン・オフされる排気ターボ過給も使用可能である。排気ターボ過給の他に、プレッシャウェーブチャージャによるプレッシャウェーブ過給も可能である。それぞれの過給はさらにピストン往復機関1のための給気冷却装置の使用によって支援される。こうしてさらに高い圧縮比を達成することができる。当該過給システムはそのため、たとえばロータハウジング6と直接または間接に連結され、その回転エネルギを共に利用し得るように形成される。
図1に示したピストン2,3,4,5はさらに1本の第1ピストンリング11と1本の第2ピストンリング12とを有する。これら双方のピストンリング11,12はスペース7に対する燃焼室13のシールを行う。図示した実施例において、第2ピストンリング12は油かきリングの機能も有する。この場合、ピストン2,3,4,5の潤滑用のオイルはスペース7の内部から外側へ向かい、第1ガイド9にもたらされる。さらに、ピストンに膨張調整ストリップインサートを配して、材料の相違と共に膨張率の相違を配慮するこ
とが可能である。たとえばロータハウジング6ないし第1ガイド9はアルミニウム製である。
とが可能である。たとえばロータハウジング6ないし第1ガイド9はアルミニウム製である。
さらに図1から、ピストン2,3,4,5はコンロッド15と共にシール部材14を形成していることが看取される。コンロッド15はピストン2,3,4,5と直接に結合されており、両者は互いに剛的に連結されている。カム8の形状によりピストン2,3,4,5は直線状にガイドされることができる。これによりたとえばピストンピンとコンロッドのピン軸受けとを不要とすることができる。カム8はこのため、前記の連結と連携してピストン往復機関1内におけるピストンの直線ガイドを保証する湾曲区間を有する。さらにコンロッド15にはコンロッド軸受け17の穴16が配置されており、ここでコンロッド軸受け17は連結軸18を収容する。連結軸18はカム8をコンロッド15と連結する。この場合、連結軸18はピストン2,3,4,5の中心に対して偏心配置されている。これによりコンロッド15は梃子アームを形成する。コンロッド15の断面形状はウェブ形であるのが好適である。これにより圧力の良好な受け止めと伝達が可能となる。
さらに図1は、コンロッド15にガイド部材19が剛的に結合されていることを示している。ガイド部材19は第2ガイド20内に配置されている。第2ガイド20はたとえばロータハウジング6内に配置された軸受けブシュである。ガイド部材19を包囲して軸受け21が配置されている。軸受け21は第2ガイド20内をガイド部材19が極めて低摩擦で運動することを可能とする。軸受け21は転がり軸受けであるのが好適である。ガイド部材19はシール部材14と共に梃子システムを形成していることから、軸受け21は特に、梃子システムによって生ずる圧力をロータハウジング6に伝達することもできる。したがって図1に示したように、軸受け21は第2ガイド20とガイド部材19とに対してそれぞれ可動的である。軸受け21がロータハウジング6から半径方向外側に飛び出ることがないように、動程制限具として安全リング22がロータハウジング6内に配置されている。これにより、ガイド部材19はカム8の周りを360°回転する際に第2ガイド20を越え出ることができるが、ただしそれによって第2ガイド20の伝力面がまったく利用されなくなることはない。軸受け21は少なくとも第2ガイド20と同じ長さであるのが好適である。
図1はそれぞれ異なった作動ポジションにある4個のピストン2,3,4,5を示している。回転方向は矢印によって示唆されている。第1ピストン2はちょうど吸入開始相にあり、第2ピストン3はおおよそ吸入終相にあり、第3ピストン4は着火相終期にあり、第4ピストン5は仕事相にある。ピストン2,3,4,5のそれぞれのポジションに応じガイド部材19は第2ガイド20内のそれぞれ異なったポジションに位置している。ただし軸受け21は第2ガイド20を越えて半径方向内側にも十分突き入ることができるように設計されている。たとえばピストン往復機関1の停止時に軸受け21がカム8に衝突することがないように、適切な動程制限具を設けることができる。これはたとえばガイド部材19自体にたとえば材料突起として設けられている。他方、第2ガイド20自体にこの種の動程制限具が設けられていてもよい。軸受け21も同じく潤滑されるのが好適である。潤滑油供給はオイル噴射ノズル58を経て行われ、該ノズルはすべての構造部品に十分な潤滑油供給を行う。
さらに図1から、カムは第1区間A、第2区間B、第3区間Cを有することが看取される。これらの区間はそれぞれ湾曲している。これらの湾曲はガイド部材19ならびにまたピストン2,3,4,5が第1ガイド9ないし第2ガイド20に沿って直線状に運動し得るように形成されている。第3区間Cは特に少なくとも部分的に、同所で生ずる仕事相の間、ピストン2,3,4,5が第1ガイド9内におけるそのポジションを基本的に不変に保ち続けるように形成されている。これにより、燃焼室13はこの仕事相の間変化することはない。これにより燃焼室13内に特に高い圧力が形成されることとなる。その結果、
シール部材14とガイド部材19とからなる梃子システムを経てロータハウジング6に特に大きなトルク伝達が行われる。第4区間Dにおいてカム8は、燃焼済みのガスが燃焼室13から排出されるようにピストン2,3,4,5が制御される形状を有する。このためカム8は区間Dにおいて基本的に直線状の区域を有する。さらにカム8は、上死点ならびに下死点においてもピストンの傾倒が阻止されるように形成されている。これによって騒音低下も実現される。さらにピストン2,3,4,5がシリンダ壁9に及ぼす側圧は最小限度に抑制される。
シール部材14とガイド部材19とからなる梃子システムを経てロータハウジング6に特に大きなトルク伝達が行われる。第4区間Dにおいてカム8は、燃焼済みのガスが燃焼室13から排出されるようにピストン2,3,4,5が制御される形状を有する。このためカム8は区間Dにおいて基本的に直線状の区域を有する。さらにカム8は、上死点ならびに下死点においてもピストンの傾倒が阻止されるように形成されている。これによって騒音低下も実現される。さらにピストン2,3,4,5がシリンダ壁9に及ぼす側圧は最小限度に抑制される。
図1はさらにガス交換シールシステム23の滑り要素24を示している。ガス交換シールシステム23はロータハウジング6の外殻23aに配置されている。これによりガス交換シールシステム23はロータハウジング6と共に従動回転する。ガス交換シールシステム23は転がり軸受け支持された滑り要素24を有し、該滑り要素は偏心的にシリンダ端25で弾性支持されて溝26に固定され、燃焼室13に封止対向している。滑り要素24は転がり軸受け支持された滑りリング27を有し、該滑りリングは第1シールリップ28と第2シールリップ29とを有する。滑りリング27は対向配置されたジャケットハウジング30の面に適合されている。シールリップ28,29はジャケットハウジング30の面と連携してシールを行う。それぞれの滑り要素24が内部に点火プラグ32の配置された点火路31を通過する際に、点火火花が、好ましくは点火プラグ32が丸い第1シールリップ28の内部にあるときに、初めて発生させられる。ジャケットハウジング30内に設けられた点火路31のジオメトリは双方のシールリップ28,29が封止を行えるように形成されているのが好適である。これにより、滑り要素24は一種の安全ゲートとして作用する。万一点火路31の通過時に一定量のガスが第1シールリップ28を経て一旦エスケープし得る場合には、これは少なくとも第2シールリップ29を経てキャッチされる。滑り要素24はまた溝26内において、圧縮されたガスが溝26に沿って側方にエスケープしないように設計されている。このため溝26はたとえば1個もしくは複数のシールリングを備えることができる。滑り要素24は、弾性支持されていることにより、吸気路33、排気路34ならびに点火路31の通過時にジャケットハウジング30の面に対する適切な背圧によってシールを保証することができる。
シールシステム23は流入ガスの適切な供給ないし排出を介して燃焼室のできるだけ完全な充填ないし掃気を保証する。このためたとえばジャケットハウジング30内には適切な制御路33,34が配置されており、燃焼室の充填ないし掃気は該制御路に沿って行われる。制御路33,34はロータハウジング6の外殻23aに対向する面に沿って配置されている。これはガス交換シールシステム23についても同様である。ガス交換シールシステム23は周回配置されていることから、制御路33,34は相対的に長く設けられていてよい。吸気路33は排気路34よりも遥かに長いのが好適である。制御路33,34の深さならびに幅および制御路33,34の間の間隔はピストン往復機関の大きさに依存している。
図2は図1のピストン往復機関1の側面図を示したものである。同図から、ガス交換シールシステム23は封止体35を有することが看取される。封止体35にはシールストリップ36が配置されている。シールストリップ36はストリップばね37により半径方向に加圧されている。封止体35もまた同じくシールストリップ36に圧力を付加することができる。圧力付加は円周方向に行われる。このためそれぞれの封止体35は曲がりばね38を有する。曲がりばね38はこうして、滑りリング27ないし滑り要素24と、滑り要素24に密接しているシールストリップ36との間の封止を行う。この場合、滑り要素24は偏心して取り付けられており、偏心率は角度αによって示唆されている。封止体35、シールストリップ36およびストリップばね37は両側においてロータハウジング6の外殻23aの周回溝に固定されている。これにより、給排気交換路と燃焼室13とは完全に封止されることとなる。この封止はロータ6が点火路31ないし点火プラグ32を通
過する際にも保証されている。したがって、ガス交換シールシステム23は一方において燃焼室封止も、同じく給排気交換時の封止も実現することができる。他方でガス交換封止システム23は半径方向穴を経てガスの流入・流出を可能とする。これにより、通例のピストン往復機関の場合に不可欠なガス交換制御ユニットは不要となり、その結果、構造部品の大幅な削減と給排気交換の改善がもたらされる。図1に示したピストン往復機関1は4ストローク方式(吸入、圧縮、仕事、排気)で作動する。したがって、ロータハウジング6が1回転する際に、2個のピストン、たとえばピストン2および3につき1サイクルが生ずる。
過する際にも保証されている。したがって、ガス交換シールシステム23は一方において燃焼室封止も、同じく給排気交換時の封止も実現することができる。他方でガス交換封止システム23は半径方向穴を経てガスの流入・流出を可能とする。これにより、通例のピストン往復機関の場合に不可欠なガス交換制御ユニットは不要となり、その結果、構造部品の大幅な削減と給排気交換の改善がもたらされる。図1に示したピストン往復機関1は4ストローク方式(吸入、圧縮、仕事、排気)で作動する。したがって、ロータハウジング6が1回転する際に、2個のピストン、たとえばピストン2および3につき1サイクルが生ずる。
ピストン往復機関1はジャケットハウジング30を有し、該ハウジングは2分割されている。第1半殻ジャケットハウジング39は第2半殻ジャケットハウジング40と結合されている。回転するロータハウジング6はジャケットハウジング30内に配置されている。ロータハウジング6も同じく2分割されているのが好適である。第1半殻ロータハウジング41は第2半殻ロータハウジング42と結合されている。ロータハウジング6の外殻23aに対向したジャケットハウジング30面は湾曲させられており、しかも円弧状に湾曲させられている。該面の弧状形成は封止の点で、ガス交換シールシステム23による気密封止が容易化されるという利点を有しており、その際、ガス交換シールシステム23の製造許容差は可動部品の運動の自由度にもかかわらず機能スペースの封止が十分に保証されるように選択されている。ジャケットハウジング30にはさらに接続管43が配置されている。これは排気路34のための接続管である。図1にのみ示されている、ジャケットハウジング30内に広く延びている吸気路33はピストンに対して、ガス供給が偏心的に行われるようにして配置されている。こうしてガスが流入する際に渦流効果が産み出される。偏心率はまたも角度αによって示唆されている。
図2から、さらに、カム8に沿ったコンロッドないしピストンのガイドが看取される。カム8は板カム44ならびに、互いに対向したカムディスク45,46に配置された、まったく同じ軌道を描く2本の溝47によって形成されている。溝47には連結軸18が配置され、その両端48,49はそれぞれ転がり軸受け50を有する。転がり軸受け50にはまたもローラ51が配されている。ローラ51ならびに連結軸18はカム8に沿って運動する。連結軸18にはコンロッド軸受けとしてニードル軸受け17が配されている。これは高い軸受け力を受け止めて伝達し得る点で特に優れている。これはシール部材とガイド部材19とからなる梃子システムによって力とトルクが生ずる場合に好適である。この場合、溝47の外側フランクはピストン2,3,4,5の遠心力を受け止め、板カム44のカムフランクはガス力を受け止める。転がり軸受け支持されたローラ51は溝47の内側カムフランクに対して遊びを有する。該ローラは外側カムフランクに接して転がる際に自身の軸を中心にして回転を実施することから、この軸は他方のカムフランクに対して擬似方向を有する。この遊びは板カム44によって回避されるが、それは溝カム47のフランクが両側に配されており、各フランクが連結軸18上に固有のローラ51を有するからである。この場合、それぞれのローラ51は逆回りに回転し、溝に持続的に嵌接されている。カムディスク45,46は板カム44に対向して配置されており、双方の輪郭は合同で、互いに位置ずれのないようにねじ留め固定されている。カムディスク45,46ならびに板カム44は再びハウジングカバー52を経てジャケットハウジング30と剛的に結合されている。カムディスク45,46ならびに板カム44はさらに、この場合転がり軸受け53として形成されているロータハウジング支えのための支保としても機能する。
図2は潤滑システム54も示している。潤滑システム54はロータハウジング6ならびにジャケットハウジング30に配されており、オイルポンプ55を有する。該ポンプは伝動板56によってロータハウジング6に連結されて駆動される。潤滑システム54はピストン往復機関の取付け姿勢に左右されない、すなわち強制循環潤滑機構として形成されている。この場合、オイルは歯付きリングポンプ55によってオイルリング57から吸い出
される。ポンプケーシング内の圧力調整弁は油圧を制限し、過剰なオイルをポンプの吸込み路に返送する。オイルは加圧路からオイルフィルタを経てオイル噴射ノズル58に送出される。潤滑油は同所からロータハウジング6内に達する。図面の分かりやすさを優先させて、圧力調整弁、オイルフィルタならびにオイル通路は個々の図面中においても詳細不図示である。ロータハウジング6は従動回転する複数の潤滑路59を有する。これらの潤滑路は潤滑油を当該潤滑箇所に配分する。潤滑剤、一般にオイルは遠心力によって外側に押出されることから、可動構造部品の潤滑はロータハウジング6の内部から外側に向かって行われるのが好適である。こうして本ピストン往復機関の回転速度を別途に利活用することができる。オイルの還流は従動回転する複数の遠心路60を有したロータハウジング6を経て行われる。遠心力は潤滑油を遠心路60を通って外側へ押出す。オイルは対向するオイルリング穴61に向かって投げ出され、滴下して、オイルリング57の閉鎖部に達する。オイルは同所において再び潤滑油循環系に供給される。このプロセスは不断に繰り返され、姿勢に左右されない確実な潤滑が保証される。
される。ポンプケーシング内の圧力調整弁は油圧を制限し、過剰なオイルをポンプの吸込み路に返送する。オイルは加圧路からオイルフィルタを経てオイル噴射ノズル58に送出される。潤滑油は同所からロータハウジング6内に達する。図面の分かりやすさを優先させて、圧力調整弁、オイルフィルタならびにオイル通路は個々の図面中においても詳細不図示である。ロータハウジング6は従動回転する複数の潤滑路59を有する。これらの潤滑路は潤滑油を当該潤滑箇所に配分する。潤滑剤、一般にオイルは遠心力によって外側に押出されることから、可動構造部品の潤滑はロータハウジング6の内部から外側に向かって行われるのが好適である。こうして本ピストン往復機関の回転速度を別途に利活用することができる。オイルの還流は従動回転する複数の遠心路60を有したロータハウジング6を経て行われる。遠心力は潤滑油を遠心路60を通って外側へ押出す。オイルは対向するオイルリング穴61に向かって投げ出され、滴下して、オイルリング57の閉鎖部に達する。オイルは同所において再び潤滑油循環系に供給される。このプロセスは不断に繰り返され、姿勢に左右されない確実な潤滑が保証される。
オイルリング57は360°回転可能であって、ローラ62に支持され、第1半殻ジャケットハウジング39内に配置されているのが好適である。吸込み路63に対するオイルリング57の封止は2個のシールリング64がこれを引き受け、該シールリングは第1半殻ジャケットハウジング39に固定されている。吸込み路63に対向する側の封止は圧縮ばね65を備えた軸方向可動式のシールリング66がこれを引き受け、該シールリングは溝67内に固定され、オイルリング57を不断に接触状態に保っている。第1半殻ジャケットハウジング39は外周に穴68を有しており、該穴を通って遠心オイルはオイルリング穴61に達する。オイルリング57は2分割されており、この場合、第1オイルリングケーシング69は第2オイルリングエンドケーシング70と結合されている。ただしオイルリング57は、たとえば鋳造部品として、一体で構成することも可能である。オイルリング57内にはフロートニードル弁71が配置されている。フロートニードル弁71と第1半殻ジャケットハウジング39内に配されたオイル還流穴72とを通って過剰なオイルないし漏油は再び潤滑油循環系に供給される。
ピストン往復機関1の始動時にすでに十分な油圧が所与であるように、たとえば油圧アキュムレータタンクを補助的に配置しておくことが可能である。該タンクはピストン往復機関1の運転中常に加圧されている。この圧力はピストン往復機関1が停止した後にも解消されることはない。むしろ該タンクはこの圧力をピストン往復機関1が始動されるときに初めて放出する。また、ロータハウジング6から切離されたオイルポンプを設けることも可能である。このポンプにはたとえば外部エネルギ源、たとえばバッテリからエネルギ供給することができる。別途構成において、オイルポンプは外部エネルギ源ならびにピストン往復機関1自体によってもエネルギ供給される。この場合、所定の時点に一方のエネルギ源から他方のエネルギ源に切り換えることが可能である。
図2はピストン往復機関1の従動側73も示している。従動側73は機械的エネルギを受け取る装置に直接作用することができる。さらに、クラッチを設けることが可能である。さらなる構成においてトランスミッションが設けられる。このトランスミッションは遊星歯車機構74であるのが好適である。無段伝動装置が使用される場合には、さらなる利点が得られる。
この場合、ピストン往復機関1は定回転数で運転可能である。したがって、エネルギを受け取る装置の所要の回転数は無段伝動装置によって調節される。また、このようにして、受け取ったトルクを変えることも可能である。無段伝動装置の他に、ギア段を有した伝動装置の使用も可能である。
図3は図1および図2に示したピストン往復機関1の一部を示したものである。同図は
、シール部材14、ガイド部材19およびカム8からなる梃子システムを示している。梃子システムのローラ51はカム8に沿って、高いトルクがロータハウジング6に伝達されるポジションに位置している。この伝力は適切な寸法の力の三角形によって模式的に表される。ピストン2,3,4,5の中心にたとえば2600Nという最大ガス力F1が作用する間に、ピストン中心軸とローラ中心軸との間のたとえば38mmという間隔I2はピストン2,3,4,5のジオメトリに基づいて力が作用する際に約34°の角度βの理論的な力の作用方向を生ずる。ロータハウジング6に作用する力に換算すると、ガイド部材19が適切に設計されていれば、約3850Nという力F2が生ずる。この場合、約25mmという平均作用距離L1(実効平均梃子アーム)が仮定されている。この例により、ピストン2,3,4,5に作用する力が梃子システムにより如何にしてトルク増強に利用されるかが明らかである。この場合、F1=2600NからF2=3850Nへの力の増強は単なる一例であり、ピストン2,3,4,5であれ、あるいはガイド部材19であれ、梃子動程と伝力面積とを変えることにより、個々の構造部品の使用材料に生ずる荷重の考慮下で、それぞれのケースに最適なトルクを発生させることができる。図3に示した、ピストン2,3,4,5およびガイド部材19の直線状ガイドの他に、カム8を適切に合わせることにより、ガイド部材19かあるいはまたピストン2,3,4,5自体の曲線状ガイドも、両者を互いに組合わせることも可能である。この場合、カム8は、360°の回転に際してピストン2,3,4,5ならびにガイド部材19もそれぞれそのガイドに沿って運動し得るように適合させられる。また、ピストン表面のジオメトリにより梃子システムへの伝力作用を適切に調整することも可能である。たとえば、力の作用を中心ではなく、ピストン軸に対してずらすことも可能である。たとえば、梃子システムへの伝力をピストン中心軸から偏心させ、特に、好ましくは大きな梃子アームを実現するためにピストン外側領域に作用させることも可能である。これはピストン2,3,4,5の表面を適切な形状に形成することによって可能である。さらに、ガイド部材19が伝力のため半径方向においてさらに外側に伸長しているのも好適である。これはトルク作用を向上させることとなる。これは、特に、ガイド部材19の半径方向伸長によってガイド部材19の単位面積力の積分が単調非減少関数かまたは指数関数に応じて変化するように形成されることによって達成される。
、シール部材14、ガイド部材19およびカム8からなる梃子システムを示している。梃子システムのローラ51はカム8に沿って、高いトルクがロータハウジング6に伝達されるポジションに位置している。この伝力は適切な寸法の力の三角形によって模式的に表される。ピストン2,3,4,5の中心にたとえば2600Nという最大ガス力F1が作用する間に、ピストン中心軸とローラ中心軸との間のたとえば38mmという間隔I2はピストン2,3,4,5のジオメトリに基づいて力が作用する際に約34°の角度βの理論的な力の作用方向を生ずる。ロータハウジング6に作用する力に換算すると、ガイド部材19が適切に設計されていれば、約3850Nという力F2が生ずる。この場合、約25mmという平均作用距離L1(実効平均梃子アーム)が仮定されている。この例により、ピストン2,3,4,5に作用する力が梃子システムにより如何にしてトルク増強に利用されるかが明らかである。この場合、F1=2600NからF2=3850Nへの力の増強は単なる一例であり、ピストン2,3,4,5であれ、あるいはガイド部材19であれ、梃子動程と伝力面積とを変えることにより、個々の構造部品の使用材料に生ずる荷重の考慮下で、それぞれのケースに最適なトルクを発生させることができる。図3に示した、ピストン2,3,4,5およびガイド部材19の直線状ガイドの他に、カム8を適切に合わせることにより、ガイド部材19かあるいはまたピストン2,3,4,5自体の曲線状ガイドも、両者を互いに組合わせることも可能である。この場合、カム8は、360°の回転に際してピストン2,3,4,5ならびにガイド部材19もそれぞれそのガイドに沿って運動し得るように適合させられる。また、ピストン表面のジオメトリにより梃子システムへの伝力作用を適切に調整することも可能である。たとえば、力の作用を中心ではなく、ピストン軸に対してずらすことも可能である。たとえば、梃子システムへの伝力をピストン中心軸から偏心させ、特に、好ましくは大きな梃子アームを実現するためにピストン外側領域に作用させることも可能である。これはピストン2,3,4,5の表面を適切な形状に形成することによって可能である。さらに、ガイド部材19が伝力のため半径方向においてさらに外側に伸長しているのも好適である。これはトルク作用を向上させることとなる。これは、特に、ガイド部材19の半径方向伸長によってガイド部材19の単位面積力の積分が単調非減少関数かまたは指数関数に応じて変化するように形成されることによって達成される。
図4は図3の一部の俯瞰図である。カム8に接しているローラ51はたとえば800Nの遠心力F3によって該カムに押付けられている。この遠心力は回転速度に依存している。第1カムディスク45と第2カムディスク46とはこの遠心力を受け止めることができるように設計されている。仕事行程において板カム44のカム8に接しているローラ51は該カムにたとえば2600Nのガス力F1によって押付けられている。この場合、板カム44はこのガス力を適切に受け止めることができるように設計されている。梃子システムの構造部品を適切に形成することにより、寸法の異なるそれぞれの当該ピストン往復機関1に該システムを適合させることができる。ガイド部材19は一体とされているのが好適であり、その場合にはこれをスリーブ要素として梃子システムにねじ止めすることも可能である。特にこれによってユニットシステムを構成することができる。このユニットシステムはたとえばピストン、コンロッド、軸受け、ローラ、板カム、カムディスク等で構成される。
図5は図2のガス交換シールシステム23を示したものである。図5に示したように、ガス交換シールシステム23は4個の滑り要素24、8個の封止体35ならびに16個のシールストリップ36および16個のストリップばね37を有する。シールストリップ36は封止体35ならびに滑り要素24に対して封止適合されている。ストリップばね37により封止体35とシールストリップ36とに半径方向圧力が及ぼされる。
図6は図5の滑り要素24を分解して示したものである。滑り要素24は転がり軸受け支持された滑りリング27を有し、その上に第1シールリップ28と第2シールリップ2
9とが配置されている。滑りリング27は球おさえケージ75、レース76および、滑り要素24の半径方向加圧装置としての板ばね77と共にシリンダに設けられた溝26に固定されている。この場合、内側シールリング78は滑り要素24を燃焼室13に対して封止する。滑り要素24の固定ならびに燃焼室13に対する滑り要素24の封止は図1がこれを示している。
9とが配置されている。滑りリング27は球おさえケージ75、レース76および、滑り要素24の半径方向加圧装置としての板ばね77と共にシリンダに設けられた溝26に固定されている。この場合、内側シールリング78は滑り要素24を燃焼室13に対して封止する。滑り要素24の固定ならびに燃焼室13に対する滑り要素24の封止は図1がこれを示している。
図7は図5の封止体35の詳細を示したものである。封止体35は曲がりばね38を蔵し、該ばねは円筒ピン79によって固定されている。封止体35内に配されるシールストリップ36には曲がりばね38によって圧力が及ぼされる。曲がりばね38はシールストリップ36を外側に向かって押すことから、溝内に取り付けられた状態で円周方向の力の作用がシールストリップ36を滑り要素24に向かって押付ける。これによってシールストリップ36もそのポジションに保持される。こうしてガス交換のための封止が実現されることとなる。他方これによってロータハウジング6内に配されている構造部品の封止も可能となる。封止体35はたとえば亜硝酸ケイ素で形成されていてよい。
図8はシールストリップ36を示したものである。これは第1端部80と第2端部81とを有する。第1端部80は封止のために滑り要素24に適合させられている。他方、第2端部81は曲がりばね38の圧力を受け止めて、該圧力を第1端部80の方向に向けてシールストリップ36に特に均等に伝達するように形成されている。シールストリップ36自体も亜硝酸ケイ素で形成されていてよい。
図9はシールストリップ36に半径方向圧力を及ぼす方法を示したものである。この半径方向加圧装置はストリップばね37の形を取っている。波うちによりストリップばね37は円周全体にわたって複数の力の作用点においてシールストリップ36に接することができることとなる。これによって半径方向に均等に圧力が及ぼされるようになると共に特に効果的な封止が達成される。
図10は潤滑システム54のオイルリング57を示したものである。オイルリング57は2分割されている。第1オイルリングケーシング69は第2オイルリングエンドケーシング70と結合されている。オイルリング57は第1区間Eと第2区間Fとを有する。これらはオイルリング57の回転軸に対してそれぞれ半径方向に割り当てられている。この場合、区間Eはオイルリング57の閉鎖部を、区間Fは開放部を表している。オイルリング区間Eの閉鎖部の容量は区間Fの開放部の半分の容量より小さいか、最大でもそれと同じである必要がある。これにより不必要な過剰オイルが回避され、オイル・油圧損失が最少限に抑えられる。オイル還流は第1半殻ジャケットハウジング39側でオイルリング57のオイル還流穴72に配置されたフロートニードル弁71を経て行われる。オイルリング57はローラ62に支持され、それ自身の回転軸を中心にして容易に360°回転し得るのが好適である。油面チェックのため、オイルリング57ならびにオイルリングカバーには、油面を測定し得るようにマーキングの付されたのぞき窓82が設けられている。油面自体はオイルリング57に配置された注油ねじ83と排油ねじ84とによって調整される。
図11はピストン往復機関1a,1b,1cの多連システムを示したものである。これらの機関は互いに連結されている。さらにこの多連システムは過給装置85を有する。該装置はたとえば排気ターボ過給に際して設けるのが好適な給気冷却装置86を含んでいてよい。これらのピストン往復機関には潤滑装置87を経て潤滑剤が供給される。該潤滑装置はピストン往復機関1a,1b,1cと連結され、該機関によって駆動されるのが好適である。この場合、姿勢に左右されない強制循環機構が潤滑装置87として使用されるのが好適である。また、外部潤滑装置87を設けることも可能である。これはたとえば外部エネルギ源88、たとえばバッテリーによってエネルギ供給される。さらにピストン往復
機関1a,1b,1cと連結された電子装置89が設けられている。電子装置89はこれらの機関の制御ないし調節を行い、たとえばこれらのピストン往復機関1a,1b,1cの1つもしくは複数の機関のオン/オフを行うことができる。電子装置89は点火も制御し、たとえば点火のオン/オフも行うことができる。さらに電子装置89は燃料タンク90から適切な混合気生成装置91等を経てピストン往復機関1a,1b,1cに供給される燃料量を調節ないし制御する。ピストン往復機関1a,1b,1cにはさらに排気後処理装置92を接続することが可能である。これらはたとえば触媒装置、排気リサイクルシステム等である。これらも同じく電子装置89により、特に燃料供給を介して、制御・調節されるのが好適である。
機関1a,1b,1cと連結された電子装置89が設けられている。電子装置89はこれらの機関の制御ないし調節を行い、たとえばこれらのピストン往復機関1a,1b,1cの1つもしくは複数の機関のオン/オフを行うことができる。電子装置89は点火も制御し、たとえば点火のオン/オフも行うことができる。さらに電子装置89は燃料タンク90から適切な混合気生成装置91等を経てピストン往復機関1a,1b,1cに供給される燃料量を調節ないし制御する。ピストン往復機関1a,1b,1cにはさらに排気後処理装置92を接続することが可能である。これらはたとえば触媒装置、排気リサイクルシステム等である。これらも同じく電子装置89により、特に燃料供給を介して、制御・調節されるのが好適である。
ピストン往復機関1a,1b,1cには、機械由来エネルギを変換する負荷装置93を接続することが可能である。負荷装置93とピストン往復機関1a,1b,1cとの間には連結要素94が配置されているのが好適である。連結要素94はたとえばクラッチ、トランスミッション等である。
ピストン往復機関1a,1b,1cは1つもしくは複数のその他のエネルギ供給装置95と組み合わせて使用することも可能である。これは燃料電池、バッテリ等であってよい。エネルギ供給装置95は負荷装置93に同じくエネルギを供給する。エネルギ供給装置95は電子装置89を経て、1個または複数のピストン往復機関1a,1b,1cと同様に、オン/オフが可能である。この場合、ピストン往復機関1a,1b,1cはたとえば基本供給装置として利用することができる。エネルギ供給装置95は必要時にのみ活性化される。これは逆も可能である。また両者が互いに補完することも可能である。
本ピストン往復機関は、前記のように、好ましくは単独でかまたは他の装置と共に運転される。たとえば本ピストン往復機関はエネルギ発生装置として定置式で使用することが可能である。これはたとえば熱電併給ブロック暖房施設の場合に可能である。その他の定置式利用分野は小型エネルギ供給装置または可搬型発電装置たとえば非常用発電機である。さらに本ピストン往復機関はその構造からして、実用車両、乗用車または小型機器たとえば芝刈り機、電動のこぎり等にも使用することが可能である。また本ピストン往復機関はその他の輸送手段たとえばオートバイまたはモータバイクにも使用することが可能である。
この新型ピストン往復機関により燃費を減少させることが可能である。また、これによって、世界的に知られた排ガス規制を現在ならびに将来にわたってクリアすることが可能である。本ピストン往復機関は非常に低い回転数で非常に高いトルクを供する。したがって優れた走行性能の実現が可能である。特に本ピストン往復機関は水素で運転される車両に使用することが可能である。本ピストン往復機関の構造からして基本的に騒音発生を低下させることができる。これにより本ピストン往復機関は騒音に敏感な分野でも使用することができる。多くの同じ構造部品からなるユニットシステムを基礎とした本ピストン往復機関の構造からして製造コストの低下を達成することができる。本ピストン往復機関の作動方式からしてコスト高な構造部品たとえば通例のピストン往復機関に要される動弁機構は不要であり、それにもかかわらず信頼度は不変である。通例のピストン機関に比較して基本的に構造が異なることから、摩耗部品は少数である。これは一方で保守を容易とし、他方で構造部品の交換を容易にすることから、保守コストの低下を実現することができる。本ピストン往復機関は不可避な熱膨張および場合により荷重下での構造部品の歪みにもかかわらず適切な潤滑によって封止が保証されると共に摩耗が進行しても機能性が保証されるように設計されている。
機能原理からして本ピストン往復機関を運転する多くの方法が可能である。好適なのは、たとえば仕事行程においてシリンダ容積を同一にして燃料を燃焼させることである。ま
た本ピストン往復機関は仕事行程においてガス力に対して物体力が妨げとならないように設計されている。ガス交換の切離された好適な4ストローク作動方式は通例のピストン機関に比較して損失仕事が少ない。梃子システムとしてのシール・ガイド部材からなるピストンの設計により高い伝力ないし大きなトルク発生が可能である。燃焼室はコンパクトに保たれ、これによりまた小さな燃焼室表面積しか要されない。この点からして本ピストン往復機関は空冷も液冷も可能である。ピストンガイドの作用点がロータ中心点から遥かに外れていることにより、仕事行程においてガス力により梃子アームと連携して大きなトルクが発生させられる。さらに本ピストン往復機関には好適なことに1個の点火プラグならびに1個の気化器ないし噴射ノズルしか要されない。これにより保守を要する、また摩耗しやすい構造部品の点数も減少する。燃焼室の封止は特に回転式であってよい滑りリングによって達成される。回転により燃料−空気−混合気は燃焼に好適な渦流を形成する。ジャケットハウジングとロータハウジングとの間の封止は固定シール材によって確実に行われる。適切な伝動装置たとえば遊星歯車機構を経て、負荷装置のために本ピストン往復機関の回転数を引き上げることも可能である。さらなる利点と共に本ピストン往復機関の特に柔軟な使用可能性を供するのは姿勢に左右されないオイル供給である。本ピストン往復機関は考えられ得るあらゆる使用姿勢で使用することが可能であり、それにもかかわらず常に確実なオイル供給が実現される。総じて給排気路の分離もあらゆる静止および可動構造部品の十分な冷却を可能とする。これはさらになお燃焼室とその他の機関可動部品との分離によって補強される。それゆえ本ピストン往復機関は高い性能と確実な機能を保証すると同時にその障害感受性は低度である。
た本ピストン往復機関は仕事行程においてガス力に対して物体力が妨げとならないように設計されている。ガス交換の切離された好適な4ストローク作動方式は通例のピストン機関に比較して損失仕事が少ない。梃子システムとしてのシール・ガイド部材からなるピストンの設計により高い伝力ないし大きなトルク発生が可能である。燃焼室はコンパクトに保たれ、これによりまた小さな燃焼室表面積しか要されない。この点からして本ピストン往復機関は空冷も液冷も可能である。ピストンガイドの作用点がロータ中心点から遥かに外れていることにより、仕事行程においてガス力により梃子アームと連携して大きなトルクが発生させられる。さらに本ピストン往復機関には好適なことに1個の点火プラグならびに1個の気化器ないし噴射ノズルしか要されない。これにより保守を要する、また摩耗しやすい構造部品の点数も減少する。燃焼室の封止は特に回転式であってよい滑りリングによって達成される。回転により燃料−空気−混合気は燃焼に好適な渦流を形成する。ジャケットハウジングとロータハウジングとの間の封止は固定シール材によって確実に行われる。適切な伝動装置たとえば遊星歯車機構を経て、負荷装置のために本ピストン往復機関の回転数を引き上げることも可能である。さらなる利点と共に本ピストン往復機関の特に柔軟な使用可能性を供するのは姿勢に左右されないオイル供給である。本ピストン往復機関は考えられ得るあらゆる使用姿勢で使用することが可能であり、それにもかかわらず常に確実なオイル供給が実現される。総じて給排気路の分離もあらゆる静止および可動構造部品の十分な冷却を可能とする。これはさらになお燃焼室とその他の機関可動部品との分離によって補強される。それゆえ本ピストン往復機関は高い性能と確実な機能を保証すると同時にその障害感受性は低度である。
1 ピストン往復機関、1a ピストン往復機関、1b ピストン往復機関、1c ピストン往復機関、2 ピストン、3 ピストン、4 ピストン、5 ピストン、6 ロータハウジング、7 スペース、8 カム、9 ガイド、10 隆起、11 ピストンリング、12 ピストンリング、13 燃焼室、14 シール部材、15 コンロッド、16
穴/コンロッド、17 コンロッド軸受け、18 連結軸、19 ガイド部材、20 第2ガイド、21 軸受け、22 安全リング、23 ガス交換シールシステム、23a
外殻、24 滑り要素、25 シリンダ端、26 溝/シリンダ、27 滑りリング、28 第1シールリップ、29 第2シールリップ、30 ジャケットハウジング、31
点火路、32 点火プラグ、33 吸気路、34 排気路、35 封止体、36 シールストリップ、37 ストリップばね、38 曲がりばね、39 第1半殻ジャケットハウジング、40 第2半殻ジャケットハウジング、41 第1半殻ロータハウジング、42 第2半殻ロータハウジング、43 接続管、44 板カム、45 カムディスク、46 カムディスク、47 溝/カム、48 端部/連結軸、49 端部/連結軸、50
転がり軸受け、51 ローラ/連結軸、52 ハウジングカバー、53 転がり軸受け、54 潤滑システム、55 オイルポンプ、56 伝動板、57 オイルリング、58 オイル噴射ノズル、59 潤滑路、60 遠心路、61 オイルリング穴、62 ローラ/オイルリング、63 吸込み路、64 2個のシールリング、65 圧縮ばね、66 シールリング、67 溝/シールリング、68 穴/半殻ジャケットハウジング、69 第1オイルリングケーシング、70 第2オイルリングエンドケーシング、71 フロートニードル弁、72 オイル還流穴、73 従動側、74 遊星歯車機構、75 球おさえケージ、76 レース、77 板ばね、78 内側シールリング、79 円筒ピン、80 第1端部/シールストリップ、81 第2端部/シールストリップ、82 のぞき窓、83 注油ねじ、84 排油ねじ、85 過給装置、86 給気冷却装置、87 潤滑装置、88 エネルギ源、89 電子装置、90 燃料タンク、91 混合気生成装置、92 排気後処理装置、93 負荷装置、94 連結要素、95 エネルギ供給装置。
穴/コンロッド、17 コンロッド軸受け、18 連結軸、19 ガイド部材、20 第2ガイド、21 軸受け、22 安全リング、23 ガス交換シールシステム、23a
外殻、24 滑り要素、25 シリンダ端、26 溝/シリンダ、27 滑りリング、28 第1シールリップ、29 第2シールリップ、30 ジャケットハウジング、31
点火路、32 点火プラグ、33 吸気路、34 排気路、35 封止体、36 シールストリップ、37 ストリップばね、38 曲がりばね、39 第1半殻ジャケットハウジング、40 第2半殻ジャケットハウジング、41 第1半殻ロータハウジング、42 第2半殻ロータハウジング、43 接続管、44 板カム、45 カムディスク、46 カムディスク、47 溝/カム、48 端部/連結軸、49 端部/連結軸、50
転がり軸受け、51 ローラ/連結軸、52 ハウジングカバー、53 転がり軸受け、54 潤滑システム、55 オイルポンプ、56 伝動板、57 オイルリング、58 オイル噴射ノズル、59 潤滑路、60 遠心路、61 オイルリング穴、62 ローラ/オイルリング、63 吸込み路、64 2個のシールリング、65 圧縮ばね、66 シールリング、67 溝/シールリング、68 穴/半殻ジャケットハウジング、69 第1オイルリングケーシング、70 第2オイルリングエンドケーシング、71 フロートニードル弁、72 オイル還流穴、73 従動側、74 遊星歯車機構、75 球おさえケージ、76 レース、77 板ばね、78 内側シールリング、79 円筒ピン、80 第1端部/シールストリップ、81 第2端部/シールストリップ、82 のぞき窓、83 注油ねじ、84 排油ねじ、85 過給装置、86 給気冷却装置、87 潤滑装置、88 エネルギ源、89 電子装置、90 燃料タンク、91 混合気生成装置、92 排気後処理装置、93 負荷装置、94 連結要素、95 エネルギ供給装置。
Claims (15)
- 閉じた曲線ガイドを形成するカム(8)と、
カム(8)の周りを回転し得るように配置され、ピストン往復機関の駆動または従動に資するトルクを伝達するロータハウジング(6)と、
ロータハウジング(6)内に配置された、シリンダ(9)とピストン(2,3,4,5)とからなる少なくとも1個のユニット(1a,1b,1c,1d)であって、シリンダ(9)内のピストン(2,3,4,5)の作用線がロータハウジング(6)の回転軸に対して垂直な面内にあって、ロータハウジング(6)の回転軸から偏心して真っ直ぐに延びている、少なくとも1個のユニット(1a,1b,1c,1d)と、
ピストン(2,3,4,5)と剛的に結合され、カム(8)に沿ったガイドによって該カムによる所定の制御された運動をピストン(2,3,4,5)に伝達するコンロッド(15)とを備えるピストン往復機関であって、
コンロッド(15)にガイド部材(19)が結合され、該ガイド部材はロータハウジング(6)内の別個のガイドに沿って可動式に配置され、コンロッド(15)と結合されたピストン(2,3,4,5)とガイド部材(19)とはロータハウジング(6)内でそれぞれ1つの直線に沿ったストローク運動を実施することを特徴とする、ピストン往復機関。 - コンロッド(15)とガイド部材(19)との結合箇所部に、カム(8)によるガイドを行うためのコンロッド軸受け(17)が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のピストン往復機関。
- ガイド部材(19)用の前記別個のガイドは直線ガイドであり、該直線ガイドの縦軸はロータハウジング(6)の回転軸と交差していることを特徴とする、請求項1または2に記載のピストン往復機関。
- ガイド部材(19)の直線ガイド(20)は軸受けブシュ(20)であり、軸受けブシュ(20)の縦方向に変位し得る転がり軸受け(21)がガイド部材(19)を抱囲して配置されていることを特徴とする、請求項3に記載のピストン往復機関。
- 転がり軸受け(21)はガイド部材(19)と軸受けブシュ(20)とに対して可動的であり、ガイド部材(19)の縦方向外側への転がり軸受け(21)の飛出しは動程制限具によって阻止されていることを特徴とする、請求項4に記載のピストン往復機関。
- 前記動程制限具はロータハウジング(6)内に配置された安全リング(22)であることを特徴とする、請求項4に記載のピストン往復機関。
- 転がり軸受け(21)は少なくとも軸受けブシュ(20)とちょうど同じ長さであることを特徴とする、請求項5または6に記載のピストン往復機関。
- シリンダ(9)とピストン(2,3,4,5)とからなる4個のユニット(1a,1b,1c,1d)が設けられ、前記それぞれのピストンの作用線はロータ(6)の回転軸に対して垂直な前記面内において互いに90°ずらして配置されていることを特徴とする、前述の請求項のいずれか1項に記載のピストン往復機関。
- カム(8)はロータハウジング(6)が完全に1回転する間にシリンダ(9)とピストン(2,3,4,5)とからなるユニット(1a,1b,1c,1d)が少なくとも1回の仕事行程を実施するように形成されていることを特徴とする、前述の請求項のいずれか1項に記載のピストン往復機関。
- カム(8)はユニット(1a,1b,1c,1d)の仕事行程中それぞれのピストン(2,3,4,5)によって限定された燃焼室(13)が少なくとも基本的に定容であるように形成されていることを特徴とする、請求項9に記載のピストン往復機関。
- カム(8)は1枚の板カム(44)と、互いに対向したカムディスク(45,46)内に配置された同一軌道を描く2本の溝(47)とによって形成され、コンロッド(17)を貫く連結軸(8)の両端にローラ(51)が配置され、該ローラは溝(47)に嵌接されていることを特徴とする請求項2〜10のいずれか1項に記載のピストン往復機関。
- ロータハウジング(6)はその外殻(23a)にガス交換シールシステム(23)を有し、該シールシステムはピストン往復機関(1)のジャケットハウジング(30)に接して少なくとも部分的に封止を行うことを特徴とする、前述の請求項のいずれか1項に記載のピストン往復機関。
- ガス交換シールシステム(23)は圧力のかかった、半径方向可動式の、回転式に軸受け支持された滑り要素(24)を有することを特徴とする、請求項12に記載のピストン往復機関。
- ガス交換シールシステム(23)はシールストリップ(36)を有し、該シールストリップは滑り要素(24)ならびに封止体(35)に対して封止適合されていることを特徴とする、請求項13に記載のピストン往復機関。
- 姿勢に左右されない潤滑システム(54)はオイルリング(57)を有し、該オイルリングはローラ(62)に支持され、自己の軸を中心にして360°回転し得ることを特徴とする、前述の請求項のいずれか1項に記載のピストン往復機関。
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