JP3942982B2 - 利用者の携帯電話機を媒介にして利用者のメッセージをカラオケ演奏時に出力する通信カラオケシステム - Google Patents
利用者の携帯電話機を媒介にして利用者のメッセージをカラオケ演奏時に出力する通信カラオケシステム Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明はブラウザ機能付き携帯電話機などの携帯型コンピュータにて作成された自己紹介メッセージをその携帯型コンピュータからの指示によりカラオケ装置にて表示するためのカラオケ自己紹介システムの運用方法に関する。また、この方法に適用されるメッセージ管理サーバー、カラオケ演奏端末、携帯型コンピュータにも関する。
【0002】
【発明の背景】
新しい交友関係をスタートさせるためにカラオケを利用することがある。たとえば、大学のサークルの新人歓迎会、就職・転職・転勤に伴う職場での各種歓迎会、合同コンパやお見合いパーティなどに利用される。カラオケの場では学校や職場、ホテルの宴会場などとは異なり、その場にいる人がある程度無礼講で親交を暖めることができる自由な雰囲気がある。
【0003】
しかしながら、カラオケの場で各種歓迎会やパーティを行う場合、会場内で人が自由に往来することが難しく、新人が他の全先輩に自己紹介したり、面識のない人同士が交互に自分自身をアピールしあったりする機会や時間が少ない。正式な挨拶や紹介が事前に済んでいるにしても、初対面時の堅苦しい雰囲気の場で事務的に自己紹介を行うのと、よりうち解けた雰囲気の中で強烈に自己主張するのとでは相手に与える印象の深さが格段に異なる。
【0004】
特許第2936619号公報には、個人情報を表示できる演奏端末についての技術が開示されている。この開示技術は、ICカードなどのデータ記録媒体の読み取り装置を演奏端末に搭載しておき、ICカードには利用者の個人情報を記録しておく。そして、演奏端末にそのICカードの記録内容を読み取らせて個人情報を表示している。この技術を利用すればカラオケの場でその場にいる全ての人を対象として自己紹介をすることができる。
【0005】
しかし、この従来技術では、ある人が自身のリクエスト曲を歌いながら自己紹介しようとする場合、自分がリクエストした曲が演奏されるごとにICカードを演奏端末にセットして個人情報を読み取らせる面倒な作業が必要となる。楽曲の演奏順番を確実に把握していないと、間違えて他人が歌うときに自分の個人情報が表示されてしまう場合もある。前もって、ICカードに必要なデータを記録しておく必要もある。
【0006】
【発明の開示】
本発明者らは、実際にカラオケ演奏端末を使って自己紹介をする際の運用方法について考察した。そして、不特定多数の人が自己紹介メッセージを自在に登録できること、カラオケ演奏端末で自己紹介メッセージの登録者本人だけがその登録メッセージを取り出して他の人に提示できること、急にカラオケをすることがわかっても自己紹介メッセージを直前、あるいはその場で登録できることなど、自己紹介メッセージの登録方法や提示方法を工夫することが重要であるとわかった。
【0007】
この発明の要旨は、分説すると、つぎの事項(1)〜(16)により特定される通信カラオケシステムである。
(1)メッセージ管理サーバーと、複数のカラオケ演奏端末を備えた通信カラオケシステムであること
(2)メッセージ管理サーバーは、第1通信手段と、第2通信手段と、第1制御手段と、第1記憶手段を備えること
(3)第1通信手段は、公衆通信網を介して携帯電話機と通信可能とすること
(4)第2通信手段は、カラオケ演奏端末と個別に通信可能とすること
(5)第1制御手段は、第1処理と、第2処理を行うこと
(6)第1処理は、携帯電話機から携帯電話機固有情報とメッセージを含むメッセージ預託電文を受信した際、当該携帯電話機固有情報とメッセージとを対応付けして第1記憶手段に格納すること
(7)第2処理は、カラオケ演奏端末から携帯電話機固有情報を含むメッセージ要求電文を受信した際、当該携帯電話機固有情報に対応付けられたメッセージを第1記憶手段から読み出して当該カラオケ演奏端末に送信すること
(8)カラオケ演奏端末は、第3通信手段と、短距離無線通信手段と、演奏手段と、第2制御手段と、音響出力手段と、映像出力手段と、第2記憶手段を備えること
(9)第3通信手段は、メッセージ管理サーバーと通信可能とすること
(10)短距離無線通信手段は、携帯電話機の短距離無線通信手段より送信された演奏予約電文を受信可能とすること
(11)演奏予約電文は、携帯電話機固有情報と、楽曲番号を含むこと
(12)演奏手段は、制御手段による演奏順番管理に従ってカラオケデータを処理し、伴奏音楽と歌詞字幕を音響出力手段と映像出力手段より出力させること
(13)第2制御手段は、携帯電話機から演奏予約電文を受信した際、当該演奏予約電文から抽出した楽曲番号Aを演奏順番管理用の待ち行列に登録するとともに、第3〜第5処理を行うこと
(14)第3処理は、当該演奏予約電文から抽出した携帯電話機固有情報を含んだメッセージ要求電文をメッセージ管理サーバーに送信すること
(15)第4処理は、第3処理のメッセージ要求電文に応答してメッセージ管理サーバーから送信されたメッセージを受信し、当該メッセージを待ち行列における楽曲番号Aに対応付けて第2記憶手段に記憶すること
(16)第5処理は、待ち行列における楽曲番号Aに演奏順番がまわってきた際、第2記憶手段から楽曲番号Aに対応する伝言メッセージを読み出して表示手段より出力すること
【0008】
この発明の技術思想は、上記方法によって運用されるカラオケ自己紹介システムにおけるメッセージ管理サーバー、カラオケ演奏端末、および携帯型コンピュータにも及んでいる。
【0009】
本発明に係るメッセージ管理サーバーは、各地に散在する多数のカラオケ演奏端末と情報通信網を介して通信する手段と、移動体通信網を経由してアクセスしてきた携帯型コンピュータと通信する手段と、携帯型コンピュータとの通信過程で当該コンピュータの固有情報を取得する手段と、携帯型コンピュータが送付してきた自己紹介伝言メッセージを当該コンピュータの固有情報に対応づけして管理するメッセージ管理手段と、あるカラオケ演奏端末から携帯型コンピュータの固有情報が指定された上で自己紹介メッセージの要求が送付されてくると、当該端末に該当の伝言メッセージを送達するメッセージ送付手段とを備えた構成を基本としている。
【0010】
また、本発明に係るカラオケ演奏端末は、所定の情報通信網を介してメッセージ管理サーバーと通信する手段と、携帯型コンピュータと所定の短距離無線通信インタフェースを介して通信する手段と、ある携帯型コンピュータからある楽曲の演奏予約指示を受け付けた場合、メッセージ管理サーバーにアクセスし、適時に取得した当該携帯型コンピュータの固有情報を指定した上で自己紹介メッセージを要求するメッセージ要求手段と、メッセージ管理サーバーより受領した自己紹介メッセージを、該当の固有情報の携帯型コンピュータにより演奏予約された楽曲を演奏するプロセスにおいて適宜なディスプレイに表示するメッセージ表示手段とを備えている。
【0011】
そして、本発明に係る携帯型コンピュータは、移動体通信網を介してメッセージ管理サーバーと通信する手段と、自己紹介メッセージをメッセージ管理サーバーに送付するメッセージ送付手段と、当該自己紹介メッセージの送付過程で自身の固有情報をメッセージ管理サーバーに取得させる手段と、カラオケ演奏端末と所定の短距離無線通信インタフェースを介して通信する短距離無線通信手段と、利用者入力により受け付けたリクエスト曲をカラオケ演奏端末にて演奏予約させるためのコマンドを前記短距離無線通信手段により送信する演奏予約手段とを備えている。
【0012】
また、これらカラオケ自己紹介システムの各構成装置の技術思想には、上記の基本形態に付随する以下の形態も含まれている。
たとえば、携帯型コンピュータは利用者入力により自己紹介メッセージの取り寄せを指示した場合にメッセージの取り寄せ要求をカラオケ演奏端末に演奏予約指示ととともに送信する構成とし、カラオケ演奏端末は、この取り寄せ指示を受け付けた場合に自己紹介メッセージの要求をメッセージ管理サーバーに出すように構成する。
【0013】
また、携帯型コンピュータ側で自己紹介メッセージを預託したことを履歴として記録しておき、この預託履歴が存在しない場合はカラオケ演奏端末に自己紹介メッセージを取り寄せないように指示する。カラオケ演奏端末は、この指示に従って、メッセージ管理サーバーに自己紹介メッセージの要求を出さないようにする。
【0014】
メッセージ管理サーバーは、一つの固有情報に対して複数の自己紹介メッセージの預託を受け付け可能としてもよい。メッセージ管理サーバーと携帯型コンピュータはこの複数の自己紹介メッセージを識別情報によって管理する。携帯型コンピュータが自己紹介メッセージの識別情報をカラオケ演奏端末に送信し、演奏端末はメッセージ管理サーバーに固有情報とともにこの識別情報を指定した上で自己紹介メッセージを要求指定する。メッセージ管理サーバーは識別情報に該当する自己紹介メッセージをカラオケ演奏端末に送達する。
【0015】
【発明の実施の形態】
===ネットワーク構成===
図1は本発明の方法によって運用されるカラオケ自己紹介システムのネットワーク構成を示している。各地に散在するカラオケ演奏端末(以下、演奏端末)1とホスト装置2とが公衆電話網3に接続されて周知の通信カラオケシステムが構築されている。ホスト装置2は、多数のカラオケ楽曲についてのカラオケ伴奏音楽と歌詞画像の生成起源となるカラオケデータを蓄積・管理するとともに、新譜のカラオケデータなどを演奏端末1に適時に配信する。
【0016】
また、カラオケ事業者が運営するメッセージ管理サーバー4がインターネット6および公衆電話網3の双方に接続されている。このメッセージ管理サーバー4は、ブラウザ機能付き携帯電話機やPDAなど、移動体通信網およびゲートウェイ7を経由してインターネットに接続可能な携帯型コンピュータと通信するとともに、各地の演奏端末1とも公衆電話網3を介して通信するように構成されている。
【0017】
本実施例では、自己紹介メッセージの登録希望者は、ブラウザ機能とIrDAやブルートゥースなどの所定規格の短距離無線通信インタフェースを備えた携帯電話機(以下、多機能電話機)5により自己紹介メッセージをメッセージ管理サーバーに預けるとともに、この多機能電話機からの指示によってのみ預託しておいた自身の自己紹介メッセージを演奏端末で閲覧可能に取り出せるようにしている。また、演奏端末1にも同じ短距離無線通信インタフェースが搭載されて双方がこのインタフェースを介して通信するように構成されている。
【0018】
===メッセージ管理サーバー===
メッセージ管理サーバー4は、WWWサーバーとしての基本機能を備え、多機能電話機5とのHTTP通信を通じてメッセージ登録希望者による自己紹介メッセージの預託を受け付けてこれを蓄積・管理する。また、演奏端末1と適時に通信し、受託した自己紹介メッセージを送達する。メッセージ管理サーバー4は、多数の自己紹介メッセージのそれぞれについて、預託を受け付けた多機能電話機の固有情報を対応づけしてメッセージデータベースに蓄積・管理している。本実施例では電話番号を固有情報として採用している。もちろん、電話機の製造番号や電子メールアドレスなどを電話機固有情報とすることもできる。
【0019】
===多機能電話機===
多機能電話機5には、メッセージ管理サーバー4や演奏端末1と連携動作するためのカラオケ連携ソフトが実装されている。多機能電話機5は、このソフトにより、リクエスト曲を演奏予約するためのコマンドを短距離無線通信インタフェースを介して送信するカラオケリモコンモードと、メッセージ管理サーバー4に自己紹介メッセージを預託したりそのメッセージを演奏端末1にて表示させたりするための自己紹介システムモードとによって動作する。
【0020】
カラオケリモコンモードには、演奏予約する楽曲の楽曲番号をテンキーを使って直接入力して演奏端末に与える機能と、利用者が歌唱を予定している楽曲についての楽曲番号と曲名とをセットにして携帯電話機に記憶させておき、この記憶した楽曲の曲名を呼び出すとともに特定の楽曲を指定してその楽曲を演奏予約する機能とが含まれている。
【0021】
自己紹介システムモードには、自己紹介メッセージをメッセージ管理サーバーに預託するメッセージ登録機能と、演奏予約機能と連携して預けておいた自己紹介メッセージを演奏端末に取り寄せさせて閲覧可能に提示するメッセージ要求機能とが含まれている。
【0022】
なお、カラオケ連携ソフトや楽曲番号と曲名のセットは、所定のWebサーバーなどに用意しておき、多機能電話機はそれをダウンロードしてインストールしたり記憶したりすればよい。
【0023】
===自己紹介メッセージの預託===
図2(A)〜(C)に自己紹介メッセージをメッセージ管理サーバーに予約する手順を多機能電話機における画面遷移図によって示した。自己紹介メッセージの登録希望者は、自身の多機能電話機5を操作してカラオケ連携ソフトを起動する(A)。そして、その起動画面30にあるメッセージ登録ボタン32を指示する。このボタン32が指示されると、カラオケ連携ソフトは、ブラウザ機能と連動してこの多機能電話機5をメッセージ管理サーバー4にアクセスさせ、所定のHTTPリクエストを送出させる。
【0024】
メッセージ管理サーバー4は、このリクエストに応答して自己紹介メッセージを預かるための窓口となるWebページ(メッセージ登録ページ)を返送する(B)。メッセージ登録ページ40には、自己紹介メッセージの記入欄41が配設されている。多機能電話機5は、この記入欄41にメッセージが記入された上で送信ボタン42が指示されると、メッセージのテキストとともにこの電話機の電話番号をメッセージ管理サーバー4に送信する。もちろん、自己紹介メッセージを事前に作成しておけるようにすることもできる。たとえば、一般の携帯電話機にも搭載されている文書を作成して保存する「メモ帳機能」により事前にメッセージの文字列を作成/保存しておく。そして、周知のコピー/貼り付け機能を使って保存しておいたメッセージ文字列を呼び出し、それを「コピー」してこの記入欄内に「貼り付け」る。
【0025】
メッセージ管理サーバー4は、自己紹介メッセージが送達されると、このメッセージを記載した確認ページを返送する(C)。メッセージ発信者は、確認ページ50の記載事項に誤りがなければ、このページ50の確認ボタン51をブラウザにより指示してその旨をメッセージ管理サーバー4に送付する。誤りがあれば戻るボタン52を指示してメッセージ登録ページ40を再度取り寄せる。メッセージ管理サーバー4は、確認ページ50に対して確認の旨のデータが返送されると、自己紹介メッセージと電話番号とを対応づけしてメッセージデータベースに登録する。
【0026】
===カラオケ演奏端末の基本的な構成と動作===
本発明の実施例における演奏端末1は、従来の通信カラオケシステムのそれと同様のハードウエア構成を採用している。図3にこの演奏端末1の機能ブロック図を示した。中央制御部11は、各周辺構成部を制御してこの演奏端末1を統括している。ハードディスク装置12には多数のカラオケ楽曲について、目次情報と、MIDIデータを主体とした伴奏音楽データと、歌詞画像の生成起源となる歌詞描出データとを含むカラオケデータが蓄積されている。また、ハードディスク装置12には所定形式の長時間分の動画データと、動画データの処理理シーケンス(処理すべき動画データの格納場所と処理順番など)を規定した台本データをも格納されている。
【0027】
中央制御部11は、各楽曲のカラオケデータと台本データとを楽曲番号によって識別しこれをカラオケデータベースとして管理しており、カラオケ装置1本体に配設されている操作パネル14やリモコン送信器13、あるいは多機能電話機5から楽曲番号を含んだ演奏予約コマンドを操作制御部15、あるいは短距離無線通信インタフェース24を介して受け付けると、その番号を内部のRAMに格納して演奏処理の待ち行列で管理する。
【0028】
また、待ち行列から楽曲番号を順次取り出し、該当のカラオケデータをハードディスク装置12より読み出し、このカラオケデータ中の伴奏音楽データをシンセサイザ16に転送して伴奏音楽を生成させる。また、歌詞データに基づいて伴奏音楽に同期して歌唱すべき箇所が色変わりする歌詞画像をビデオRAM20に順次ビットマップ展開していく。また、台本データに基づいて所定の動画データを所定の順番で映像制御部21に順次転送して歌詞画像の背景動画を復号させる。
【0029】
ミキシングアンプ17は伴奏音楽とマイクロホン19に入力された歌唱音声とを混合・増幅してスピーカ18より音響出力する。映像制御部21は、復号した動画映像に歌詞画像をスーパーインポーズ処理してディスプレイ22に表示出力する。
【0030】
===自己紹介メッセージの表示制御===
演奏端末1は、ある多機能電話機5からリクエスト曲の演奏予約コマンドを受け付けると、この多機能電話機5がメッセージ管理サーバー4に預託した自己紹介メッセージを、この多機能電話機5により演奏予約された楽曲の演奏時に表示出力するカラオケ自己紹介機能を備えている。本実施例では、カラオケ連携ソフトが起動された状態で多機能電話機5を演奏端末1から所定の距離内に近づけると、中央制御部11は短距離無線通信インタフェース24を介してこの電話機5との通信リンクを確立し、カラオケ自己紹介機能を起動するようになっている。
【0031】
上述したように、多機能電話機5はリクエスト曲を演奏予約するためのカラオケリモコンモードを備えており、このモードによりリクエスト曲が特定された時点でメッセージ要求機能が起動するようになっている。図4(A)〜(C)に多機能電話機におけるリクエスト曲を指定してからメッセージ要求機能が起動するまでの画面遷移図を示した。多機能電話機5は、カラオケ連携ソフトの起動画面30上でカラオケリモコンボタン31が指示されると、リクエスト曲の指定入力を受け付ける画面を表示する(A)。楽曲番号で指定する場合にはこの画面60中の楽曲番号記入欄61に楽曲番号を入力して確定ボタン62を指示する。曲名で指定する場合は曲名指定ボタン63を指示する。この曲名指定ボタン63が指示されると、多機能電話機5は自身が記憶している曲名を一覧表示する(B)画面に遷移する。そして、この一覧画面70中の1曲を選択して確定ボタン71を指示するとその楽曲がリクエスト曲として特定される。
【0032】
リクエスト曲が特定されると、自己紹介メッセージを取り寄せるかどうかを問い合わせる画面を表示する(C)。この画面80上で送信ボタン82を指示すると多機能電話機5は特定されたリクエスト楽曲の楽曲番号のみを含んだ通常の演奏予約コマンドを送出する。メッセージ要求ボタン81を指示するとその旨のコードと楽曲番号とを含んだ演奏予約コマンドを送出する。
【0033】
演奏端末1は短距離無線通信インタフェース24を介して演奏予約コマンドを受け取り、このコマンド中の楽曲番号を待ち行列に登録する。また、演奏端末1は、リンクの確立時から演奏予約コマンドの受付時までの適宜な時点でこの電話機5の電話番号を取得し、演奏予約コマンド中にメッセージの取り寄せ要求コードが含まれている場合、演奏予約時から該当楽曲の演奏開始までの適宜な時点でメッセージ管理サーバー4にアクセスし、取得した電話番号を指定して自己紹介メッセージを要求する。本実施例では、演奏予約を受け付けた時点でこの要求をしている。
【0034】
メッセージ管理サーバー4は、演奏端末1から受け取った電話番号をメッセージデータベースに照会し、この番号に対応付けされている自己紹介メッセージを演奏端末1に送達する。該当する自己紹介メッセージが存在しないときはその旨を送達する。演奏端末1の中央制御部11は、受領した自己紹介メッセージをハードディスク装置12に格納するとともに、このメッセージをその受領起源として待ち行列に登録された楽曲番号に対応付けする。
【0035】
中央制御部11は、待ち行列から楽曲番号をピックアップして該当楽曲の演奏処理を行う際、その楽曲番号に自己紹介メッセージが対応付けされていると、そのメッセージを演奏処理における所定の時点でディスプレイ22に表示する。本実施例では、演奏開始直後に表示し、その表示タイミングになると自己紹介メッセージの文字列をビデオRAMにビットマップ展開する。それによって自己紹介メッセージがディスプレイ22に表示される。図5に本実施例における自己紹介メッセージの表示状態を示した。なお、本実施例におけるカラオケ自己紹介システムの運用手順を図6に示した。
【0036】
===自己紹介メッセージの預託に関するその他の実施形態===
自己紹介メッセージとしては文字に限らず、利用者本人の顔写真などの画像データを含んでいてもよい。たとえば、多機能電話機にデジタルカメラが搭載されていれば、メッセージ登録ページを表示している状態でこのカメラで利用者自身を撮影し、その画像データを添付ファイルとしてメッセージ管理サーバーに送達する。そして、メッセージ管理サーバー側で自己紹介メッセージの文字列と撮影画像とを含んだ所定書式のWebページに作成する。演奏端末にはブラウザを実装しておけばよい。
【0037】
携帯電話機やPDAなどでは、所有者の個人情報を登録しておく機能があり、携帯型コンピュータが自己紹介メッセージを登録する際に、この個人情報を呼び出し、これを自己紹介メッセージとしてメッセージ管理サーバーに預託することとしてもよい。
【0038】
自己紹介メッセージをパーソナルコンピュータ上で作成しておき、そのメッセージを預託する際には、携帯型コンピュータを使用する構成としてもよい。たとえば、パーソナルコンピュータと携帯型コンピュータとをUSB・RS232C・IrDA・ブルートゥースなどの所定の通信インタフェースにより通信可能に接続し、携帯型コンピュータは、パーソナルコンピュータから自己紹介メッセージを取り出してメッセージ管理サーバーに自身の固有情報とともに送付するように構成しておく。
【0039】
===自己紹介メッセージの要求制御===
多機能電話機は、自己紹介メッセージを取り寄せるように指示すると、その旨のコードを演奏予約コマンドに含めて送信していた。このような構成に限らず、多機能電話機側で自己紹介メッセージをメッセージ管理サーバーに預託した履歴をとっておき、その履歴が存在しなければ演奏予約コマンドにメッセージの登録要求を含めないようにしてもよい。それによって、自己紹介メッセージを取り寄せようとしてメッセージ管理サーバーへアクセスするための通信処理にかかる時間やコストを削減することができる。
【0040】
もちろん、利用者入力による自己紹介メッセージの取り寄せ指示を不要とし、演奏端末は、多機能電話機からの演奏予約指示を受け付けるごとにメッセージ管理サーバーにその電話機の固有情報を指定して自己紹介メッセージを要求するようにしてもよい。
【0041】
メッセージ管理サーバーは一つの電話番号に対して複数の自己紹介メッセージを受け付けるようにしてもよい。そして、複数の自己紹介メッセージのそれぞれを識別情報により管理する。多機能電話機も、預託した複数の自己紹介メッセージを同じ識別情報に対応付けして記憶し、演奏予約時にはその複数のメッセージを呼び出す処理と、複数の自己紹介メッセージから一つを選択する指示に応動して楽曲番号とそのメッセージの識別情報を付帯したメッセージの取り寄せ要求コードを含んだ演奏予約コマンドを送信するように構成しておく。演奏端末は楽曲番号とともにメッセージの識別情報を指定して自己紹介メッセージを要求する。
【0042】
===自己紹介メッセージの表示装置===
自己紹介メッセージを表示するディスプレイは、歌詞表示用のディスプレイに限らない。演奏端末に自己紹介メッセージの文字画像をビットマップ展開するためのビデオRAMを別途搭載したり、一つのビデオRAMを歌詞画像用とメッセージ用途で領域を分けたりすれば、別系統のディスプレイに自己紹介メッセージを単独で表示することができる。表示装置の形態もCRTなどのビデオディスプレイに限らず、たとえば、演奏端末本体に文字列を行表示するためのディスプレイを配設しておき、この行表示ディスプレイに自己紹介メッセージを表示するようにしてもよい。
【0043】
===カラオケ自己紹介システムの構成について===
システムの利用者が特定の移動体通信網に加入している電話機にのみ限定されて提供されているのであれば、メッセージ管理サーバーは、移動体通信網内に設置されていてもよい。
【0044】
カラオケ自己紹介システムの構成は、上記実施例に限らず、演奏端末にインターネット接続機能を実装し、演奏端末とメッセージ管理サーバーとがインターネットを介して通信する構成としてもよい。
【0045】
また、演奏端末自体をパーソナルコンピュータなどの汎用コンピュータを付属させた構成としてもよい。そして、この付属コンピュータが携帯型コンピュータとの短距離無線通信を通じて演奏予約コマンドを受け付け、このコマンドを演奏端末本体に転送する。また、付属コンピュータがインターネットなどの所定の情報通信ネットワークを介してメッセージ管理サーバーと通信して自己紹介メッセージの要求や受領をするとともに、受領した自己紹介メッセージを演奏端末に転送するように構成してもよい。もちろん、この付属コンピュータのディスプレイにメッセージを表示することとしてもよい。
【0046】
【発明の効果】
本発明のカラオケ自己紹介システムの運用方法によれば、不特定多数の人が自己紹介メッセージを自在に登録でき、カラオケ演奏端末で自己紹介メッセージの登録者本人だけがその登録メッセージを取り出して他の人に提示できる。このシステムのユーザインタフェースとして携帯型コンピュータを利用するため、時と場所を選ばずに自己紹介メッセージの登録作業を行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における方法によって運用されるカラオケ自己紹介システムを含むネットワーク構成図である。
【図2】上記ネットワークにおいて、多機能電話機にてカラオケ連係ソフトを起動したときの画面概略図(A)と、多機能電話機にメッセージ管理サーバーから送達されたメッセージ登録ページの概略図(B)と、メッセージ管理サーバーが多機能電話機に送達する確認ページの概略図(C)である。
【図3】上記カラオケ自己紹介システムを構成するカラオケ演奏端末の機能ブロック図である。
【図4】上記多機能電話機におけるメッセージ要求機能の画面遷移図である。リクエスト曲の指定入力を受け付ける画面概略図(A)と、曲名一覧表示画面の概略図(B)と、自己紹介メッセージの要求画面の概略図(C)を示している。
【図5】上記カラオケ演奏端末における自己紹介メッセージの表示状態図である。
【図6】上記カラオケ自己紹介システムの運用手順図である。
【符号の説明】
1 カラオケ演奏端末
3 公衆電話網
4 メッセージ管理サーバー
5 多機能電話機
6 インターネット
Claims (1)
- メッセージ管理サーバーと、複数のカラオケ演奏端末を備えた通信カラオケシステムであって、
メッセージ管理サーバーは、第1通信手段と、第2通信手段と、第1制御手段と、第1記憶手段を備え、
第1通信手段は、公衆通信網を介して携帯電話機と通信可能とし、
第2通信手段は、カラオケ演奏端末と個別に通信可能とし、
第1制御手段は、第1処理と、第2処理を行い、
第1処理は、携帯電話機から携帯電話機固有情報とメッセージを含むメッセージ預託電文を受信した際、当該携帯電話機固有情報とメッセージとを対応付けして第1記憶手段に格納し、
第2処理は、カラオケ演奏端末から携帯電話機固有情報を含むメッセージ要求電文を受信した際、当該携帯電話機固有情報に対応付けられたメッセージを第1記憶手段から読み出して当該カラオケ演奏端末に送信し、
カラオケ演奏端末は、第3通信手段と、短距離無線通信手段と、演奏手段と、第2制御手段と、音響出力手段と、映像出力手段と、第2記憶手段を備え、
第3通信手段は、メッセージ管理サーバーと通信可能とし、
短距離無線通信手段は、携帯電話機の短距離無線通信手段より送信された演奏予約電文を受信可能とし、
演奏予約電文は、携帯電話機固有情報と、楽曲番号を含み、
演奏手段は、制御手段による演奏順番管理に従ってカラオケデータを処理し、伴奏音楽と歌詞字幕を音響出力手段と映像出力手段より出力させ、
第2制御手段は、携帯電話機から演奏予約電文を受信した際、当該演奏予約電文から抽出した楽曲番号Aを演奏順番管理用の待ち行列に登録するとともに、第3〜第5処理を行い、
第3処理は、当該演奏予約電文から抽出した携帯電話機固有情報を含んだメッセージ要求電文をメッセージ管理サーバーに送信し、
第4処理は、第3処理のメッセージ要求電文に応答してメッセージ管理サーバーから送信されたメッセージを受信し、当該メッセージを待ち行列における楽曲番号Aに対応付けて第2記憶手段に記憶し、
第5処理は、待ち行列における楽曲番号Aに演奏順番がまわってきた際、第2記憶手段から楽曲番号Aに対応する伝言メッセージを読み出して表示手段より出力する
通信カラオケシステム。
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