JP3942425B2 - Rom書込装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、不揮発性の読出し専用メモリであって、データの書込みも可能なPROMなどに対してデータの書込みを行うROM書込み装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
マイクロコンピュータなどの動作用プログラムおよびデータの格納などの用途には、読出し専用メモリであるRead Only Memory(ROM)が用いられている。ROMには、書換えすることができないマスクROMと、書換え可能なProgrammable ROM(PROM)とがある。さらにPROMには、1度しか書込めないヒューズROMと、消去および再書込みが可能なErasable PROM(EPROM)とがあり、EPROMの中で電気信号によって消去可能なタイプがElectrically EPROM(EEPROM)であり、EEPROMの中でもフラッシュメモリと呼ばれる形式の不揮発性メモリ(フラッシュROM)が広く利用されている。
【0003】
このフラッシュROMに対するたとえばデータの書込時間には、フラッシュROMに対してデータの書込みが行われるときの環境温度、フラッシュROM製造時の品質のわずかな変動およびデータの値などによってばらつきが存在する。したがって、従来フラッシュROMに対する書込みに際して書込時間の選択は、種々の考えに基づいて行われてきた。たとえば、書込時間のばらつきのうち最大値を書込時間に設定する方法がある。また書込時間の平均値のようにばらつきの最大値よりも短い時間を書込時間に設定し、書込み未完了が発生した場合または書込み未完了が予め定める回数を超えて発生した場合、書込時間の設定値を長くする方法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述のような従来の書込み方法では、以下のような問題がある。書込時間のばらつきのうち最大値を書込時間に設定する方法では、書込時間が長く設定されているので、書込み未完了が発生することはないけれども、書込時間の中に書込み動作に使用されることのない無駄な時間が含まれることになる。したがって、フラッシュROMにデータまたはプログラムなどを書込んだ製品を作るのに長時間を要することになり生産性が悪くなるという問題がある。
【0005】
書込時間の平均値のようにばらつきの最大値よりも短い時間を書込時間に設定する方法では、書込時間内に含まれる無駄な時間は減少するけれども、書込み未完了が発生することによって、同一のデータやプログラムの書込み動作を繰返し行わなければならないので、書込み動作の繰返しによる時間損失が発生し生産性が悪くなるという問題がある。
【0006】
本発明の目的は、データおよびROMの書込み環境条件に対応して書込時間を設定し、効率的に書込みを実施することができるROM書込み装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、不揮発性メモリであるROM(Read Only Memory)にデータを書込むROM書込装置において、
書込むべきデータからROMにデータを書込むために要する時間である書込時間に関する情報を抽出する抽出手段と、
抽出手段による抽出出力に応答し書込時間を演算する演算手段と、
演算手段によって演算された書込時間に従ってデータをROMに書込む書込み手段とを含むことを特徴とするROM書込装置である。
【0008】
本発明に従えば、書込むべきデータからROMにデータを書込むために要する時間である書込時間に関する情報を抽出し、抽出出力に応答して書込時間を演算し、演算された書込時間に従ってデータをROMに書込む。このことによって書込むべきデータの容量に対応した書込時間を設定することができるので、書込み未完了の発生をなくし繰返し書込みに要する時間を省くことができ、またデータの容量に対応した書込時間を超える無駄な時間を含む書込時間の設定をすることがなくなる。したがって、ROMに対する書込み動作時の無駄な時間をなくし生産性を向上することが可能になる。
【0009】
また本発明は、不揮発性メモリであるROMにデータを書込むROM書込装置において、
書込むべきデータからROMにデータを書込むために要する時間である書込時間に関する情報を抽出する抽出手段と、
ROMの配置される周辺の温度を検出する温度検出手段と、
ROMに印加される電圧を検出する電圧検出手段と、
抽出手段による抽出出力、温度検出手段および電圧検出手段による検出出力に応答し書込時間を演算する演算手段と、
演算手段によって演算された書込時間に従ってデータをROMに書込む書込み手段とを含むことを特徴とするROM書込装置である。
【0010】
本発明に従えば、書込むべきデータからROMにデータを書込むために要する時間である書込時間に関する情報を抽出し、ROMの配置される周辺温度(以後、環境温度と呼ぶ)およびROMに印加される電圧(以後、印加電圧と略称する)を検出し、抽出出力と検出出力とに応答して書込時間を演算し、演算された書込時間に従ってデータをROMに書込む。このことによって書込むべきデータの容量に対応し、かつ書込み動作条件に対応した書込時間を一層精度よく設定することができるので、ROMに対する書込み動作時の無駄な時間をなくし生産性を向上することが可能になる。
【0011】
また本発明は、不揮発性メモリであるROMにデータを書込むROM書込装置において、
書込むべきデータからROMにデータを書込むために要する時間である書込時間に関する情報を抽出する抽出手段と、
書込時間に関する情報に対応するように予め定められる書込時間をストアするメモリと、
メモリから読出された予め定められる書込時間の中から抽出手段による抽出出力に応答して1つの書込時間を選択する選択手段と、
選択手段によって選択された書込時間に従ってデータをROMに書込む書込み手段とを含むことを特徴とするROM書込装置である。
【0012】
本発明に従えば、書込むべきデータからROMにデータを書込むために要する時間である書込時間に関する情報を抽出し、書込時間に関する情報に対応するように予め定められる書込時間をメモリから読出し、読出された予め定められる書込時間の中から抽出手段による抽出出力に応答して1つの書込時間を選択し、選択された書込時間に従ってデータをROMに書込む。このことによって書込むべきデータの容量に対応した書込時間が選択して設定されるので、ROMに対する書込み動作時の無駄な時間をなくし生産性を向上することが可能になる。また書込むべきデータの容量に対応した書込時間は、メモリから読出され選択手段によって選択されるので、書込時間を演算する演算手段を省くことができる。
【0013】
また本発明は、不揮発性メモリであるROMにデータを書込むROM書込装置において、
書込むべきデータからROMにデータを書込むために要する時間である書込時間に関する情報を抽出する抽出手段と、
ROMの配置される周辺の温度を検出する温度検出手段と、
ROMに印加される電圧を検出する電圧検出手段と、
書込時間に関する情報に対応するように予め定められる書込時間をストアするメモリと、
メモリから読出された予め定められる書込時間の中から、抽出手段による抽出出力、温度検出手段および電圧検出手段による検出出力に応答して1つの書込時間を選択する選択手段と、
選択手段によって選択された書込時間に従ってデータをROMに書込む書込み手段とを含むことを特徴とするROM書込装置である。
【0014】
本発明に従えば、書込むべきデータからROMにデータを書込むために要する時間である書込時間に関する情報を抽出し、環境温度および印加電圧を検出し、書込時間に関する情報に対応するように予め定められる書込時間をメモリから読出し、読出された予め定められる書込時間の中から抽出出力と検出出力とに応答して1つの書込時間を選択し、選択された書込時間に従ってデータをROMに書込む。このことによって書込むべきデータの容量に対応し、かつ書込み動作条件に対応した書込時間を一層精度よく設定することができるので、ROMに対する書込み動作時の無駄な時間をなくし生産性を向上することが可能になる。
【0015】
また本発明は、前記演算または選択された書込時間に従ってデータのROMに対する書込みを完了することができたか否かを判断する判断手段と、
判断手段の出力に応答し、書込時間を延長または短縮するように設定変更する設定変更手段とをさらに含むことを特徴とする。
【0016】
本発明に従えば、演算または選択された書込時間に従ってデータのROMに対する書込みを完了することができたか否かが判断され、判断手段の出力に応答して書込時間が延長または短縮するように設定変更される。このことによって、設定された書込時間を用いた書込み動作の実行結果を、書込時間の設定値にフィードバックすることができるので、一層無駄を省いた適切な書込時間を設定することが可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態であるROM書込装置1の構成を簡略化して示すブロック図である。ROM書込装置1は、装置本体2と書込み部3とを含んで構成される。装置本体2は、電源回路4と、電源回路4から電力の供給を受けて書込み動作を制御するCPU(Central Processing Unit)5と、書込むべきデータ6(以後、単にデータ6と略称することがある)と、CPU5によって後述するマイクロプロセッサ15に転送され起動されてデータ6のROM7に対する書込み処理を行うためのプログラム19とを含む。
【0018】
書込み部3は、データ6からROM7にデータを書込むために要する時間である書込時間に関する情報を抽出する抽出手段8と、抽出手段8による抽出出力に応答し書込時間を演算する演算手段9と、演算手段9によって演算された書込時間に従ってデータをROM7に書込む書込み手段10とを備える。抽出手段8、演算手段9および書込み手段10は、1個または数個のLSI(Large Scale Integrated Circuit)に集積されたCPUであるマイクロプロセッサ15によって実現される。ROM7は、フラッシュメモリと呼ばれる形式の電気信号によって消去可能なEEPROMであり、以後フラッシュROM7と呼ぶ。
【0019】
装置本体2に備わるプログラム19は、CPU5の動作によって装置本体2から書込み部3に備わるマイクロプロセッサ15に転送される。マイクロプロセッサ15に転送されたプログラム19が起動することによって、前記抽出手段8はデータ6から書込時間に関する情報を抽出することができる。
【0020】
以下に抽出手段8によって抽出されるデータ6の書込時間に関する情報について説明する。ここでフラッシュROM7に書込むべきデータ6は、2値データを構成する「1」と「零(以後、0で表す)」によって与えられ、またデータ6が書込まれる前のフラッシュROM7には、初期値としてすべて「1」が書込まれている。データ6のフラッシュROM7に対する書込みは、フラッシュROM7に初期値として与えられている「1」のうち、書込むべきデータ6の「0」である部分に該当する部分を「1」から「0」に書直すことによって行われる。
【0021】
したがって、書込時間t1は、書込むべきデータ6の2値データのうち、書直す動作の対象となる各ビットの「0」の数に依存することになる。この書込むべきデータ6から書直す動作の対象となる各ビットの「0」の数を、書込時間t1に関する情報と呼び、前記「0」の数を計数することを書込時間t1に関する情報を抽出すると称する。たとえば、計数された「0」の一定数について書込みに要する時間を書込基本時間t0とすれば、データの書込みに要する書込時間t1は、式(1)によって求めることができる。
書込時間t1=書込基本時間t0×データ情報補正係数D1 …(1)
ここで、データ情報補正係数D1は、計数された「0」の数に応じて定められる定数である。
【0022】
書込時間は、基本的には書込基本時間に計数された「0」の数を乗算して求めるものであるけれども、実際のデータ書込みに必要な時間と計数された「0」の数との間の関係は線形関係から少しずれるので、前記データ情報補正計数D1を計数された「0」の数の水準に対応させて定め、これを書込基本時間t0に乗算することによって、書込時間t1を求める。
【0023】
図2は、図1に示すROM書込装置1による書込み動作を説明するフローチャートである。図2を用いてROM書込装置1による書込み動作について説明する。ステップa1では、前述のように装置本体2に備わるCPU5の動作によって、プログラム19が装置本体2から書込み部3に備わるマイクロプロセッサ15に転送される。ステップa2では、マイクロプロセッサ15に転送されたプログラム19が起動される。
【0024】
ステップa3では、プログラム19の処理指示に従い、CPU5はデータ6をマイクロプロセッサ15へ転送する。ステップa4では、転送されたデータ6から抽出手段8が書込時間t1に関する情報、すなわちデータ6における各ビットの「0」の数を計数する。ステップa5では、前記式(1)に基づいて、演算手段9であるマイクロプロセッサ15において書込時間t1を演算する。ステップa6では、演算結果によって設定される書込時間t1に従い、書込み手段10でもあるマイクロプロセッサ15がデータ6をフラッシュROM7に書込み、一連の書込み動作を終了する。
【0025】
図3は、本発明の第2の実施の形態であるROM書込装置21の構成を簡略化して示すブロック図である。本実施の形態のROM書込装置21は、実施の第1形態のROM書込装置1に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して説明を省略する。第2の実施形態では、ROM書込装置21は、環境温度を検出する温度検出手段16と、フラッシュROM7に対する印加電圧を検出する電圧検出手段17と、書込み部3に設けられるアナログ/デジタル(A/D)コンバータ18とをさらに含む。温度検出手段16および電圧検出手段17の検出出力は、A/Dコンバータ18を介してマイクロプロセッサ15に入力される。
【0026】
図4は、図3に示すROM書込装置21による書込み動作を説明するフローチャートである。ROM書込装置21による書込み動作のフローチャートは、第1の実施の形態のROM書込装置1による書込み動作に類似し、ステップb5およびステップb6が追加されている以外は同一であるので重複する説明を省略する。ステップb5では、温度検出手段16によって環境温度が検出され、検出出力がマイクロプロセッサ15に入力される。ステップb6では、データ書込み時のフラッシュROM7に対する印加電圧が電圧検出手段17によって検出され、検出出力がマイクロプロセッサ15に入力される。
【0027】
書込時間は、データ書込み時の環境温度および印加電圧によって影響を受ける。たとえば、環境温度が高くなると、データ書込みに必要とされる書込時間は短くなり、印加電圧が高くなると、データ書込みに必要とされる書込時間は短くなる。したがって、書込むべきデータの容量に一層精度よく適合した書込時間を設定するためには、前記環境温度および印加電圧に対応して書込時間t1を補正することが望ましい。たとえば、補正された書込時間t11は、式(2)によって求めることができる。
書込時間t11
=書込時間t1×温度補正係数T1×電圧補正係数V1 …(2)ステップb7では、式(2)に基づいて演算手段9であるマイクロプロセッサ15において書込時間t11を演算する。
【0028】
このことによって、書込むべきデータ6の容量に対応し、かつ環境温度および印加電圧に対応した書込時間t11を一層精度よく設定することができるので、フラッシュROM7に対する書込み動作時の無駄な時間をなくし生産性を向上することが可能になる。
【0029】
図5は、本発明の第3の実施の形態であるROM書込装置31の構成を簡略化して示すブロック図である。本実施の形態のROM書込装置31は、実施の第2形態のROM書込装置21に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して説明を省略する。第3の実施形態では、ROM書込装置31は、書込み部3に随時書込みと読出しとが可能なRAM(Random Access Memory)からなるメモリ14を備え、メモリ14はマイクロプロセッサ15に接続される。
【0030】
またROM書込装置31に設けられているマイクロプロセッサ15には、設定された書込時間に従ってデータ6のフラッシュROM7に対する書込みを完了することができたか否かを判断する判断手段11と、判断手段11の出力に応答し書込時間を延長または短縮させるように設定変更する設定変更手段12と、抽出手段8による抽出出力に応答しメモリ14から読出された予め定められる書込時間の中から1つの書込時間を選択する選択手段13とが備えられる。なお本実施の形態では、マイクロプロセッサ15の演算手段9は省かれてもよい。
【0031】
図6は、図5に示すROM書込装置31による書込み動作を説明するフローチャートである。ROM書込装置31による書込み動作のフローチャートは、第2の実施形態のROM書込装置21による書込み動作に類似し、同一の動作を表すステップについては重複する説明を省略する。
【0032】
ステップc0のスタートでは、少なくとも書込時間に関する情報、すなわちデータにおける各ビットの「0」の数に対応するように予め定められる書込時間t12が、メモリ14にストアされている状態である。データにおける各ビットの「0」の数に対応する書込時間t12は、フラッシュROM7に対する印加電圧毎に、また書込み動作が行われる環境温度毎に、予め定められてメモリ14にストアされることが望ましい。
【0033】
書込時間t12は、各種のデータをフラッシュROMに書込むに際して要した時間の実績を蓄積し、蓄積された実績に基づいて予め定めることができる。表1には、印加電圧:5V、環境温度:20℃、25℃および30℃の場合について、書込み実績に基づきデータの各ビットにおける「0」の数に対応する書込時間t12を予め定めて作成したテーブルの一例を示す。本実施の形態では、表1に示す様式に基づくテーブルが印加電圧の水準毎に予め作成されてメモリ14にストアされている。
【0034】
ステップc7では、メモリ14にストアされている書込時間t12を読出す。ステップc8では、抽出手段8の抽出出力、温度および電圧検出手段16,17の検出出力に応答し、選択手段13であるマイクロプロセッサ15が、データ6における各ビットの「0」の数、環境温度および印加電圧に適合する1つの書込時間t12を選択する。ステップc9では、選択手段13によって選択された書込時間t12に従い、書込み手段10であるマイクロプロセッサ15によって、データ6がフラッシュROM7に書込まれる。
【0035】
ステップc10では、データ6の書込みが完了されたか否かが、判断手段11であるマイクロプロセッサ15によって判断される。データ6の書込みが完了されたか否かは、次のようにして判断される。フラッシュROM7に書込まれたデータを一旦読出して書込むべきデータ6と比較し、両者が一致すれば書込み完了と判断し、一致しなければ書込み未完了と判断する。書込み完了と判断されればステップc12に進み、書込み未完了と判断されればステップc11に進む。
【0036】
ステップc11では、設定変更手段12であるマイクロプロセッサ15が、書込時間t12の設定値を延長して再設定する。延長される時間であるαは、たとえば最初に選択した書込時間t12の10%(α=t12×10/100)などの値が選ばれる。データ6の書込み未完了の原因は、データ6の容量に対して選択した書込時間t12が短いことにあるとの考えに基づき、書込時間t12を延長して再度データ6の書込みを行う。したがって、ステップc11において延長された書込時間t12が再設定された後、ステップc9に戻り以降のステップに進む。
【0037】
ステップc12では、設定変更手段12であるマイクロプロセッサ15が、書込時間t12の設定値を短縮して再設定する。短縮される時間であるαは、先のステップc11と同一の値が選ばれる。データ6の書込みが完了されたので、データ6の容量に対して選択した書込時間t12に余裕があるとみなし、書込時間t12を短縮する。ステップc13では、時間短縮された新たな書込時間t12をメモリ14にストアし、一連の書込み動作を終了する。時間短縮された新たな書込時間t12をメモリ14にストアすることによって、同一の条件においてデータの書込みを行うとき、より無駄な時間を含まない書込時間t12を選択し利用することが可能になる。
【0038】
このことによって、選択し設定された書込時間t12を用いた書込み動作の実行結果を、書込時間t12の設定値にフィードバックすることができるので、一層無駄を省いた適切な書込時間t12を設定することが可能になる。また書込むべきデータ6の容量に対応した書込時間t12は、メモリ14から読出され選択手段13によって選択されるので、書込時間を演算する演算手段9を省くことができる。
【0039】
【表1】
【0040】
以上に述べたように、本実施の形態では、ROM書込み装置31は、温度検出手段16および電圧検出手段17を含む構成であるけれども、これに限定されることなく、温度検出手段16および電圧検出手段17を含まないように構成されてもよい。またROM書込み装置31に設けられるマイクロプロセッサ15には、判断手段11および設定変更手段12が備えられるけれども、これに限定されることなく、判断手段11および設定変更手段12が備えられない構成であってもよい。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、書込むべきデータからROMにデータを書込むために要する時間である書込時間に関する情報を抽出し、抽出出力に応答して書込時間を演算し、演算された書込時間に従ってデータをROMに書込む。このことによって書込むべきデータの容量に対応した書込時間を設定することができるので、書込み未完了の発生をなくし繰返し書込みに要する時間を省くことができ、またデータの容量に対応した書込時間を超える無駄な時間を含む書込時間の設定をすることがなくなる。したがって、ROMに対する書込み動作時の無駄な時間をなくし生産性を向上することが可能になる。
【0042】
また本発明によれば、書込むべきデータからROMにデータを書込むために要する時間である書込時間に関する情報を抽出し、ROMの配置される周辺温度(以後、環境温度と呼ぶ)およびROMに印加される電圧(以後、印加電圧と略称する)を検出し、抽出出力と検出出力とに応答して書込時間を演算し、演算された書込時間に従ってデータをROMに書込む。このことによって書込むべきデータの容量に対応し、かつ書込み動作条件に対応した書込時間を一層精度よく設定することができるので、ROMに対する書込み動作時の無駄な時間をなくし生産性を向上することが可能になる。
【0043】
また本発明によれば、書込むべきデータからROMにデータを書込むために要する時間である書込時間に関する情報を抽出し、書込時間に関する情報に対応するように予め定められる書込時間をメモリから読出し、読出された予め定められる書込時間の中から抽出手段による抽出出力に応答して1つの書込時間を選択し、選択された書込時間に従ってデータをROMに書込む。このことによって書込むべきデータの容量に対応した書込時間が選択して設定されるので、ROMに対する書込み動作時の無駄な時間をなくし生産性を向上することが可能になる。また書込むべきデータの容量に対応した書込時間は、メモリから読出され選択手段によって選択されるので、書込時間を演算する演算手段を省くことができる。
【0044】
また本発明によれば、書込むべきデータからROMにデータを書込むために要する時間である書込時間に関する情報を抽出し、環境温度および印加電圧を検出し、書込時間に関する情報に対応するように予め定められる書込時間をメモリから読出し、読出された予め定められる書込時間の中から抽出出力と検出出力とに応答して1つの書込時間を選択し、選択された書込時間に従ってデータをROMに書込む。このことによって書込むべきデータの容量に対応し、かつ書込み動作条件に対応した書込時間を一層精度よく設定することができるので、ROMに対する書込み動作時の無駄な時間をなくし生産性を向上することが可能になる。
【0045】
また本発明によれば、演算または選択された書込時間に従ってデータのROMに対する書込みを完了することができたか否かが判断され、判断手段の出力に応答して書込時間が延長または短縮するように設定変更される。このことによって、設定された書込時間を用いた書込み動作の実行結果を、書込時間の設定値にフィードバックすることができるので、一層無駄を省いた適切な書込時間を設定することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態であるROM書込装置1の構成を簡略化して示すブロック図である。
【図2】図1に示すROM書込装置1による書込み動作を説明するフローチャートである。
【図3】本発明の第2の実施の形態であるROM書込装置21の構成を簡略化して示すブロック図である。
【図4】図3に示すROM書込装置21による書込み動作を説明するフローチャートである。
【図5】本発明の第3の実施の形態であるROM書込装置31の構成を簡略化して示すブロック図である。
【図6】図5に示すROM書込装置31による書込み動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1,21,31 ROM書込装置
4 電源回路
5 CPU
6 データ
7 フラッシュROM
8 抽出手段
9 演算手段
10 書込み手段
11 判断手段
12 設定変更手段
13 選択手段
14 メモリ
15 マイクロプロセッサ
16 温度検出手段
17 電圧検出手段
19 プログラム
Claims (5)
- 不揮発性メモリであるROMにデータを書込むROM書込装置において、
書込むべきデータからROMにデータを書込むために要する時間である書込時間に関する情報を抽出する抽出手段と、
抽出手段による抽出出力に応答し書込時間を演算する演算手段と、
演算手段によって演算された書込時間に従ってデータをROMに書込む書込み手段とを含むことを特徴とするROM書込装置。 - 不揮発性メモリであるROMにデータを書込むROM書込装置において、
書込むべきデータからROMにデータを書込むために要する時間である書込時間に関する情報を抽出する抽出手段と、
ROMの配置される周辺の温度を検出する温度検出手段と、
ROMに印加される電圧を検出する電圧検出手段と、
抽出手段による抽出出力、温度検出手段および電圧検出手段による検出出力に応答し書込時間を演算する演算手段と、
演算手段によって演算された書込時間に従ってデータをROMに書込む書込み手段とを含むことを特徴とするROM書込装置。 - 不揮発性メモリであるROMにデータを書込むROM書込装置において、
書込むべきデータからROMにデータを書込むために要する時間である書込時間に関する情報を抽出する抽出手段と、
書込時間に関する情報に対応するように予め定められる書込時間をストアするメモリと、
メモリから読出された予め定められる書込時間の中から抽出手段による抽出出力に応答して1つの書込時間を選択する選択手段と、
選択手段によって選択された書込時間に従ってデータをROMに書込む書込み手段とを含むことを特徴とするROM書込装置。 - 不揮発性メモリであるROMにデータを書込むROM書込装置において、
書込むべきデータからROMにデータを書込むために要する時間である書込時間に関する情報を抽出する抽出手段と、
ROMの配置される周辺の温度を検出する温度検出手段と、
ROMに印加される電圧を検出する電圧検出手段と、
書込時間に関する情報に対応するように予め定められる書込時間をストアするメモリと、
メモリから読出された予め定められる書込時間の中から、抽出手段による抽出出力、温度検出手段および電圧検出手段による検出出力に応答して1つの書込時間を選択する選択手段と、
選択手段によって選択された書込時間に従ってデータをROMに書込む書込み手段とを含むことを特徴とするROM書込装置。 - 前記演算または選択された書込時間に従ってデータのROMに対する書込みを完了することができたか否かを判断する判断手段と、
判断手段の出力に応答し、書込時間を延長または短縮するように設定変更する設定変更手段とをさらに含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のROM書込装置。
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