JP3942106B2 - アルデヒド類捕集剤及びこれを用いた木質板の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、木質材料とホルムアルデヒド系接着剤を用いて木質板を製造するに際して、該木質材料中或いは該ホルムアルデヒド系接着剤中に添加または分散して使用するアルデヒド類捕集剤についてのものであり、その性状は常温で粉末である。液状では本発明の奏する効果が期待できず、固体であっても粉末でなく粒子平均径が5mmを超えるような塊の集合体の場合、木質材料中の均一分散が困難となるので適当ではない。なお、常温の語は、一般的な意味あいで用いるものあるが、厳密に定義すれば、25℃を指す。
前記アルデヒド類捕集剤は、常温で固体のアルデヒド類捕集用化合物を少なくとも一種類以上含有するものであって、かつ前記アルデヒド類捕集用化合物は、加温により酸性ガスを発生する性質を有するものである。
2NaHSO3 →(加熱)→ Na2SO3+H2O+SO2↑
2NaHS →(加熱)→ Na2S+H2S↑
(亜硫酸ガスの場合)
HCHO+SO2+H2O → HOCH2SO3H・・・不安定な酸を生成
HOCH2SO3H+Na2SO3 → HOCH2SO3Na+NaHSO3
(硫化水素ガスの場合)
H2S+HOCH2OH→HOCH2SH+H2O
熱圧工程において、上記反応がガス状で反応するため、アルデヒド類が効果的に除去される。
試験装置・器具:JIS K 2234−1994に記載されている伝熱面腐食試験装置を使用する。但し、金属試験片に相当する部分はSUS304で作製し、熱板とする。
試験方法:ガラスセル上部より試料1.0gを入れて封入した後、金属試験片に相当する部分をヒーターで加温し目的の温度まで昇温する。目的の温度に達した後30分間温度を保持して試料より亜硫酸ガスを発生させた後、試験装置上部の栓を開け、ガス検知管により亜硫酸ガス濃度を測定する。尚、ガラスセルは内径40mm、全長530mmのものを使用する。また、ガス検知管はJIS K0804−1998に規定する(株)ガステック製検知管式ガス測定器(二酸化イオウ)を使用した。
TG(SEIKO社製 TG/DTA6200)により熱分解し、分解開始温度を外挿した。昇温条件は次のとおりである。
温度範囲30−300℃
昇温速度:10℃/分
本発明の前記アルデヒド類捕集剤は、必須成分として、前記のアルデヒド類捕集用化合物を含有するが、更に加温により塩基性ガスを発生する性質を有する化合物を含有させることが好ましい。アルデヒド類を十分捕集するには、前記アルデヒド類捕集用化合物は、加温により酸性ガスが若干過剰気味に発生する程度に含有させるのが好ましい。ただしこのような状態にすると、未反応の酸性ガスが残ってしまい、加熱処理時の臭気の要因になってしまうことになるので、未反応酸性ガスは、できるだけ除去されることが好ましい。ここで、更に加温により塩基性ガスを発生する性質を有する化合物が含有されていると、未反応の酸性ガスは発生する塩基性ガスと反応し、消去される。
NH2CONH2+H2O →(加熱)→ 2NH3+CO2
2NH3+SO2+H2O → (NH4)2SO3
加温中においては、上記反応がガス状で反応するため、未反応の亜硫酸ガスが効果的に除去される。
3NH4Cl+Al(OH)3 → AlCl3+3H2O+NH3↑
本発明のアルデヒド類捕集剤は、更に塩基性化合物を含有させることもできる。本発明のアルデヒド類捕集剤に塩基性化合物のみを添加した場合は、加温により塩基性ガスを発生する性質を有する化合物を用いた場合と異なり、熱圧工程に照準を合わせて効率よく未反応酸性ガスを捕集するものではないが、木質板成形後、残存するアルデヒド類捕集用化合物から長期間微量に発生する酸性ガスを確実に捕集することができる。したがって本発明では、加温により塩基性ガスを発生する性質を有する化合物と塩基性化合物との両方を添加して、相乗的な酸性ガス捕集効果を得ることもできる。
具体的な固体状塩基性化合物としては、カルシウム、アルミニウム、亜鉛或いはマグネシウムの酸化物または水酸化物などが挙げられ、その他にもアルミン酸ナトリウム、アルキルアミン類及びポリアミンも用いることができる。
これらの中でも、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどの二価及び三価の金属酸化物、金属水酸化物などの比較的塩基性の弱い化合物が好ましい。水酸化ナトリウム等の強塩基性物質はホルムアルデヒド系接着剤の硬化を阻害し易いのであまり好ましくない。また、加熱成形時に溶融する塩基性有機化合物も木質板中に浸透して硬化阻害を引き起こし易くなるためあまり好ましくない。
液状塩基性化合物としては、モノエタノールアミンやトリエタノールアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、オレイルアミン等の有機性アルキルアミン化合物を挙げることができる。
本発明のアルデヒド類捕集剤組成物中には、上記化合物の他に、必要に応じて、酸化防止剤、防腐剤、着色剤、防錆剤の他、製造工程上必要な薬剤、例えば炭酸塩、ケイ酸塩、アルミノケイ酸塩などの粉体の流動性向上剤等の添加剤を含有させることもできる。
ホルムアルデヒド系接着剤を用いて木質板を製造するには、一般に木質材料にホルムアルデヒド系接着剤を添加した上(接着剤添加工程)、圧力を与えながら加熱することにより木質材料を接着する工程(熱圧工程)を経る。本発明のアルデヒド類捕集剤を用いて木質板を製造する際には、前記接着剤添加工程に先立って、ホルムアルデヒド系接着剤中に含有させて使用することもできるし、接着剤添付前若しくは後或いは同時に、接着される木質材料側に添加させて使用することもできる。
熱圧工程の温度や時間は、一般的には作成する木質板の品質と生産性により適宜決定されるものであるが、本発明のアルデヒド類捕集剤を使用する場合、前記効果を発揮させるために、熱圧成型温度を100~300℃とすることが好ましく、140〜250℃とすることがより好ましい。温度が低すぎると酸性ガスの発生量が少なく、ホルムアルデヒド等を十分に捕集できなくなる。逆に温度が高すぎると木質板表面が焦げる等して品質が低下してしまう。また熱圧成型時間は60秒以上とすることが好ましく、90秒以上とすることがより好ましい。成型時間が短かすぎると木質板内部の温度が上昇しにくく、本アルデヒド類捕集剤の効果も低減してしまう。熱圧成型時の木質板内部温度は厚さ方向の中心部分で60℃以上とすることが好ましく、80℃以上がより好ましい。また100℃以上とすることがさらに好ましい。
なお木質繊維板(MDF)を製造する場合も同様にして上記アルデヒド類捕集剤を添加して木質板を製造することができる。
上記工程を経て得られる木質板は、化粧シート貼付け用の木質板として好適な性質を有する。化粧シート貼付木質板は、内装用途などで多く用いられるものである。化粧シート貼付木質板は、木質板表面に接着剤を塗布するか、化粧シートの表面に接着剤を塗布した後、両者を貼り付けることにより製造される。このとき化粧シートの貼り付けは一般的に加熱圧着により行われるが、この際、木質板は、再度加熱され木質板内部に残留しているホルムアルデヒド或いは接着剤の加水分解等に起因するホルムアルデヒドが発生し、木質板からのホルムアルデヒド放散量が増加することが問題視されていた。
(木質板の作製)
木片等の木質原料をフレーカーで粉砕し、目開き寸法1.7mmの篩で篩い分けをして、篩下の木質材料を表裏層用木質材料、篩上の木質材料を芯層用木質材料とした。篩い分けした木質材料は90℃の熱風乾燥機中で乾燥し、水分を3%以下とした。次に尿素樹脂(不揮発分65%、尿素:ホルムアルデヒド=1:1.2mol)を接着剤として用い、これに55%ワックスエマルション、硬化剤として塩化アンモニウム、及び水をそれぞれ20部、1部、0.5部、2部の割合で混合した(以下混合物Aと称す)。
前記で得られた木質板のホルムアルデヒド放散量は、パーティクルボード(JIS A 5908:2003)及び建築用ボード類のホルムアルデヒド放散量の試験方法(JIS A 1460:2001)に準じてデシケーター法により捕集し測定した。木質板からの亜硫酸ガス放散量は以下のようにして捕集し、測定した。亜硫酸ガスの捕集は、捕集水を100ppmNaOH水とした以外はホルムアルデヒド放散量試験と同様にした。亜硫酸ガスは捕集水中で亜硫酸Na及び硫酸Naとなる。濃度の測定は、ダイオネクス(株)製陰イオンクロマトグラフを使用し、亜硫酸イオン及び硫酸イオンとして測定し、個々の濃度から亜硫酸ガスのとしての溶解量を算出した。木質板の外観は、熱圧後に得た木質板の表面を目視で観察し、白斑の大きさ、多さから良否を決定した。臭気は、熱圧時に発生するアルデヒド類捕集剤に起因する臭気の強さを嗅覚にて判定し良否を決定した。これらの評価結果を表4に示す。なお表4中、外観欄及び臭気欄の記号の意味は次のとおりである。
外観: ◎良好(白斑なし) ○微細白斑僅かにあり △微細白斑多量あり
×大きめの白斑あり ××大きめの白斑多量にあり
臭気: ◎良好(臭気なし) ○僅かに臭気あり △臭気あり
×比較的強い臭気あり ××臭気強い
実施例1とはアルデヒド類捕集用化合物の種類を変えてアルデヒド類捕集剤として、実施例1同様の方法にて木質板を作製し、実施例1と同様の評価を行った。なお、いずれのアルデヒド類捕集用化合物も粉末状である。またアルデヒド類捕集剤の添加量を変えて同様の評価を行った。その結果を表4(実施例2〜13)お及び表5(比較例1〜8)に示す。
次に、加温により亜硫酸ガスを発生する化合物と、加温により塩基性ガスを発生する化合物を両方とも含有させたアルデヒド類捕集剤の結果を表7(実施例14〜23)に示す。尚、使用するアルデヒド類捕集剤はあらかじめ均一混合した後、実施例1と同様の方法で木質板を作製した。
次に、加温により酸性ガス(亜硫酸ガス)を発生する化合物として亜硫酸水素塩と、公知のアルデヒド類捕集能力のある化合物として亜硫酸ナトリウム,亜硫酸カリウムまたはヒドラジド化合物を加えたアルデヒド類捕集剤の結果を表8(実施例24〜29)に示し、加温により酸性ガスを発生する化合物を用いずに、公知のアルデヒド類捕集能力のある化合物のなかで2種以上混合して使用した比較例を表9(比較例9〜12)に示す。尚、使用するアルデヒド類捕集剤は、上記化合物を予め均一混合した後、実施例1と同様の方法で木質板を作製した。
次に、アルデヒド類捕集用化合物を加温により硫化水素ガスを発生する硫化水素ナトリウムに変えて、アルデヒド類捕集剤とした以外は実施例1同様の方法にて木質板を作製し、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表10に示す。
本発明である粉末のアルデヒド類捕集剤を木質材料の芯層にのみ添加して、実施例1同様の熱圧工程により成形を行い、その後、成形された木質板表面にアルデヒド捕集能力のある化合物を水溶液として両面に塗布、常温乾燥させて作製した木質板について、評価を行った。その結果を表12に示す。また比較として、芯層に粉末のアルデヒド類捕集剤として、加温により亜硫酸ガスを発生しない化合物である亜硫酸ナトリウムを用いて上記同様に作製した木質板についても評価を行った。その結果を表13に示す。
実施例1で作成した木質板の片面に、市販の木工用ボンド(コニシ(株)製、非ホルムアルデヒド系)接着剤を200g/m2で塗布した後、プラスチック系化粧シートを貼り付けて60℃で5分間圧着した。この化粧シート貼付木質板についてホルムアルデヒド放散量を測定した。
使用する木質板及び貼付け工程の温度を変更した以外は実施例38と同様の方法で化粧シート貼付木質板を作製し、実施例38と同様の評価を行った。それらの結果を表14(実施例39〜43)及び表15(比較例17〜18)に示す。
Claims (26)
- 木質材料中或いは接着剤中に添加、分散して使用するアルデヒド類捕集剤であって、
前記アルデヒド類捕集剤は、常温で粉末であり、
前記アルデヒド類捕集剤は、常温で固体のアルデヒド類捕集用化合物を少なくとも一種類以上含有し、
前記アルデヒド類捕集用化合物は、加温により亜硫酸ガスを発生する性質を有するものであることを特徴とするアルデヒド類捕集剤。 - 前記アルデヒド類捕集用化合物から発生する亜硫酸ガス濃度が、140℃加熱時に500ppm以上であることを特徴とする請求項1記載のアルデヒド類捕集剤。
- 前記アルデヒド類捕集用化合物の分解開始温度が、250℃以下であることを特徴とする請求項1記載のアルデヒド類捕集剤。
- 前記アルデヒド類捕集用化合物が、重亜硫酸塩類化合物である請求項1記載のアルデヒド類捕集剤。
- 前記アルデヒド類捕集用化合物が、亜硫酸水素ナトリウム,亜硫酸水素カリウム,ピロ亜硫酸ナトリウム,ピロ亜硫酸カリウム,亜硫酸マグネシウム,亜硫酸亜鉛または亜硫酸アルミニウムのいずれかである請求項1に記載のアルデヒド類捕集剤。
- 前記アルデヒド類捕集用化合物に加えて、少なくとも1種類以上の加温により塩基性ガスを発生する性質を有する化合物を含有していることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載されたアルデヒド類捕集剤。
- 前記塩基性ガスを発生する性質を有する化合物のうち、発生する塩基性ガスがアンモニアガスであることを特徴とする請求項6記載のアルデヒド類捕集剤。
- 前記加温によりアンモニアガスを発生する性質を有する化合物から発生するアンモニアガス濃度が、140℃加熱時に500ppm以上であることを特徴とする請求項7記載のアルデヒド類捕集剤。
- 前記加温により塩基性ガスを発生する性質を有する化合物の分解開始温度が、250℃以下であることを特徴とする請求項6記載のアルデヒド類捕集剤。
- 前記加温によりアンモニアガスを発生する性質を有する化合物が、尿素,エチレン尿素,亜硫酸アンモニウムまたはカルボジヒドラジドのいずれかであることを特徴とする請求項7に記載されたアルデヒド類捕集剤。
- 前記加温により塩基性ガスを発生する性質を有する化合物の熱分解開始温度が、前記亜硫酸ガスを発生する性質を有するアルデヒド類捕集用化合物の熱分解開始温度よりも10℃以上高いことを特徴とする請求項6〜10のいずれかの項に記載されたアルデヒド類捕集剤。
- 前記アルデヒド類捕集用化合物に加えて、少なくとも1種類以上の塩基性化合物を含有していることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載されたアルデヒド類捕集剤。
- 前記塩基性化合物が、カルシウム、アルミニウム、亜鉛或いはマグネシウムの酸化物または水酸化物、アルミン酸ナトリウム、アルキルアミン類及びポリアミンの群から選択される化合物である請求項12に記載のアルデヒド類捕集剤。
- 前記アルデヒド類捕集用化合物に加えて、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム及びヒドラジド類の群より選ばれる少なくとも1種以上の化合物を含有する請求項1〜13のいずれかの項に記載されたアルデヒド類捕集剤。
- 木質材料に、請求項1〜14のいずれかの項に記載されたアルデヒド類捕集剤が添加されてなる木質板。
- 常温で固体であり、かつ加温により亜硫酸ガスを発生する性質を有するアルデヒド類捕集用化合物を含有するアルデヒド類捕集剤粉末をホルムアルデヒド系接着剤中に含有させる工程と
前記工程で得られたアルデヒド類捕集剤含有ホルムアルデヒド系接着剤を木質板に添加する工程と
前記工程で得られた接着剤が添加された木質材料を熱圧することにより、前記木質材料が接着され木質板となるとともに、前記アルデヒド類捕集用化合物から発生する亜硫酸ガスにて前記ホルムアルデヒド系接着剤から発生するアルデヒド類を捕集する工程とを少なくとも有する木質板の製造方法。 - ホルムアルデヒド系接着剤を木質材料に添加する工程と
常温で固体であり、かつ加温により亜硫酸ガスを発生する性質を有するアルデヒド類捕集用化合物を含有するアルデヒド類捕集剤粉末を木質材料中に分散させ、含有させる工程と
前記2つの工程を経て(ただし工程の順序は問わない)得られた接着剤が添加された木質材料を熱圧することにより、前記木質材料が接着され木質板となるとともに、前記アルデヒド類捕集用化合物から発生する亜硫酸ガスにて前記ホルムアルデヒド系接着剤から発生するアルデヒド類を捕集する工程とを少なくとも有する木質板の製造方法。 - ホルムアルデヒド系接着剤を木質材料に添加する工程と
常温で固体であり、かつ加温により亜硫酸ガスを発生する性質を有するアルデヒド類捕集用化合物を含有するアルデヒド類捕集剤粉末を木質材料中に分散させ、含有させる工程と
塩基性ガスを発生する性質を有する化合物を木質材料中に分散させ、含有させる工程と
前記3つの工程を経て(ただし工程の順序は問わない)得られた接着剤が添加された木質材料を熱圧することにより、前記木質材料が接着され木質板となるとともに、前記アルデヒド類捕集用化合物から発生する亜硫酸ガスにて前記ホルムアルデヒド系接着剤から発生するアルデヒド類を捕集する工程と
前記工程後、余分な前記亜硫酸ガスを前記塩基性ガスにて消去する工程を少なくとも有する木質板の製造方法。 - ホルムアルデヒド系接着剤を木質材料に添加する工程と
常温で固体であり、かつ加温により亜硫酸ガスを発生する性質を有するアルデヒド類捕集用化合物を含有するアルデヒド類捕集剤粉末を木質材料中に分散させ、含有させる工程と
塩基性化合物を木質材料中に分散させ、含有させる工程と
前記3つの工程を経て(ただし工程の順序は問わない)得られた接着剤が添加された木質材料を熱圧することにより、前記木質材料が接着され木質板となるとともに、前記アルデヒド類捕集用化合物から発生する亜硫酸ガスにて前記ホルムアルデヒド系接着剤から発生するアルデヒド類を捕集する工程と
前記工程後、余分な前記亜硫酸ガスを前記塩基性化合物にて消去する工程を少なくとも有する木質板の製造方法。 - ホルムアルデヒド系接着剤を使用する木質材料に、請求項1〜14のいずれかの項に記載されたアルデヒド類捕集剤を熱圧成形前に添加する工程と
その後、100℃〜300℃の範囲の温度で少なくとも60秒間加熱する工程を少なくとも有する木質板の製造方法。 - 請求項16〜20のいずれかの項に記載された木質板の製造方法にて得られる木質板。
- 請求項15または21記載の木質板の少なくとも片方の表面に、亜硫酸塩、重亜硫酸塩類、尿素類、ヒドラジド類の群から選ばれる1種又は2種以上の化合物含む溶液を塗布した木質板。
- ホルムアルデヒド系接着剤と請求項1〜14のいずれかの項に記載されたアルデヒド類捕集剤とが添加された木質材料を加温することにより、前記木質材料から発生するアルデヒド類を、前記アルデヒド類捕集剤から発生する亜硫酸ガスとの反応で除去するアルデヒド類の除去方法。
- ホルムアルデヒド系接着剤と請求項6〜14のいずれかの項に記載されたアルデヒド類捕集剤とが添加された木質材料を加温することにより、前記木質材料から発生するアルデヒド類を、前記アルデヒド類捕集剤から発生する亜硫酸ガスとの反応で除去し、その後、余分に発生した亜硫酸ガスを前記アルデヒド類捕集剤から発生する塩基性ガスまたは前記アルデヒド類捕集剤に含まれる塩基性化合物との反応で除去するアルデヒド類及び亜硫酸ガスの除去方法。
- 請求項15、21、22のいずれかの項に記載された木質板の少なくとも一方の表面及び/または化粧シートの片面に、接着剤を塗布し、60℃〜160℃の温度で化粧シートを貼付ける化粧シート貼付木質板の製造方法。
- 請求項25記載の化粧シート貼付木質板の製造方法にて得られる化粧シート貼付木質板。
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