JP3940913B2 - 燃焼装置、並びに、湯水加熱装置 - Google Patents

燃焼装置、並びに、湯水加熱装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は燃焼装置に係り、更に詳しくは、給湯器や暖房機などに用いられる液体燃料を用いた燃焼装置に関する。また、同時に提案される発明は、この燃焼装置を用いた湯水加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、給湯装置等の湯水加熱装置には、ランニングコストの低廉な石油等の液体燃料を噴霧して燃焼させる燃焼装置が多用されている。
図14は、従来の燃焼装置100の内部構造を示す正面図である。燃焼装置100は、燃焼ケース101の内部に燃焼筒102を内蔵しており、燃焼ケース101の下方には熱交換器(不図示)が接続される。
【0003】
燃焼筒102は径の異なる筒体を積み重ねた形状であり、ノズル収納筒113及び一次空気導入筒114に接続された小径の第1燃焼筒103と、当該第1燃焼筒103に連続する第2燃焼筒104と、当該第2燃焼筒104に連続する燃焼空間部105で構成され、これら、第1燃焼筒103、第2燃焼筒104及び燃焼空間部105の軸心は略一致している。
【0004】
第1燃焼筒103の外周壁には内部に空気を導入する複数の空気導入口103aが設けられ、第2燃焼筒104は、第1燃焼筒103よりも大径で、その外周壁にも、内部に空気を導入する複数の空気導入口104aが設けられている。また、燃焼空間部105は第2燃焼筒104よりも更に大径で、その外周壁にも、複数の空気導入口105aが設けられている。
【0005】
燃焼ケース101の内部は、燃焼筒102の第1燃焼筒103と第2燃焼筒104の境界部分で仕切板106によって仕切られ、上流側の第1空気室107と下流側の第2空気室108が形成されている。
空気量調節部110は、回転軸110bに流量調節羽根110aを取り付けた構造であり、ステップモータ(不図示)を用いて回転軸110bの回転角度を制御することにより、仕切板106に設けた連通部112を介して流動させる空気量を制御するものである。
【0006】
この燃焼装置100は、ノズル収納筒113に点火プラグ116が内蔵されており、噴射ノズル115から噴射された液体燃料に点火プラグ116によって点火する。そして、送風機117から供給される空気を一次空気導入筒114の空気導入口114a及び燃焼筒102の空気導入口103a,104aから内部に導入しつつ、導入された空気を燃料噴射ノズル115から燃焼筒102の内部へ噴霧される液体燃料と混合して燃焼を行わせている。
【0007】
燃焼量の低いときは、流量調節羽根110aを閉じると共に、送風機117の回転数を低下させて第1空気室107へ少量の空気供給を行いつつ、概ね第1燃焼筒103で火炎を形成する。
また、燃焼量の増加に伴って、送風機117の回転数を上昇させて第1空気室107への供給空気量を増加させると共に、流量調節羽根110aを開いて第1空気室107から第2空気室108へ供給する空気量を増加させて、第1及び第2燃焼筒103,104の双方で火炎を発生させて燃焼を行わせており、火炎の形成状態に応じた燃焼を可能にしている。
【0008】
ところで、空気量調節部110を構成する回転軸110bや流量調節羽根110aは、耐熱性や耐腐食性に優れたステンレスなどの素材を用いて製することが多い。ところが、燃焼に伴う高温多湿の環境下では、ステンレスなどの素材であっても錆が発生し易く、また、空気量調節部110は空気の流動が激しく塵埃が滞留し易い。このため、回転軸110bや流量調節羽根110aなどの可動部分に錆が生じたり埃が滞留してスムーズな回転が阻害されたり、回転不能に陥ることがある。
【0009】
そこで、空気量調節部110の回転軸110bの回転位置に応じて検知信号を出力させる回転位置検知センサを設けた構成が採用されている。
例えば、図15の様に、回転軸110bに接続されるステップモータ120の駆動軸120aにカム121を固定すると共に、ステップモータ120の本体にマイクロスイッチ122,123を固定して形成した回転位置検知センサ124を設けている。
【0010】
この構成によれば、図15(a)の様に、ステップモータ120の駆動軸120aが反時計方向へ回動し切った状態では、流量調節羽根110aが閉じて連通部112の流動空気量が最小又は遮断され、マイクロスイッチ122の検知部122aがカム121の突出部121aで押し込まれて常開接点122b,122b間が閉成して検知信号が出力される。
【0011】
また、図14(b)の様に、ステップモータ120の駆動軸120aが時計方向へ回動し切った状態では、流量調節羽根110aが開いて連通部112の流動空気量が最大となり、マイクロスイッチ123の検知部123aがカム121の突出部121aで押し込まれて常開接点123b,123b間が閉成して検知信号が出力される。
【0012】
このように、回転位置検知センサ124によって空気量調節部110の空気供給量の最大時及び最小時を検知することにより、ステップモータ120へ制御信号を送出しているにも拘わらず、回転軸110bや流量調節羽根110aの回動が錆や埃で阻害されてステップモータ120が回動しない状態を直ちに検知可能な構成とされている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図14,図15に示した従来の燃焼装置100では、空気量調節部110の動作異常を検出するためにマイクロスイッチやカムで構成される回転位置検知センサ124を設けなければならず、構造が複雑で、製造に手間が掛かる上にコストが増大するため改善が望まれていた。また、図15に示した回転位置検知センサ124では、流量調節羽根110aの破損や回転軸110bの破損などに伴う空気量調節部110の動作異常を検知することができず、不満を残していた。
本発明は、このような事情に鑑みて提案されるもので、省コスト化を図りつつ空気量調節部の異常を的確に判別可能な燃焼装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために提案される請求項1に記載の発明は、バーナケースの内部に燃焼筒を配し、送風機から当該バーナケースと燃焼筒との間に形成される空気室に供給される空気を燃焼筒の外壁に設けた空気導入口を介して燃焼筒の内部に導入し、導入された空気を燃料噴霧手段から燃焼筒の内部に噴霧される液体燃料と混合して燃焼させる燃焼装置であって、前記空気室は、連通部を有する仕切板によって燃焼筒の上流側に位置する第1空気室と下流側に位置する第2空気室とに仕切られ、前記送風機から第1空気室へ流動する空気量を調節する第1の空気量調節部と、前記連通部を介して第1空気室から第2空気室へ流動する空気量を調節する第2の空気量調節部と、前記送風機の駆動状態を検知する駆動状態検知手段と、前記第1及び第2の空気量調節部へ制御信号を送出する制御回路部とを備えており、共通の回転軸が配され、当該回転軸を回転制御することにより前記空気流路及び連通部を流動する空気量を同時に調節する構成とされており、前記送風機を所定の駆動状態で駆動しつつ、開口面積が異なる状態となる制御信号を空気量調節部へ順次送出して各制御信号に対応した送風機の駆動状態を検知し、検知された当該駆動状態の間に所定の変動異常があるときは、前記第1の空気量調節部又は第2の空気量調節部の少なくともいずれか一方の異常と判別して異常対応処理に移行する動作確認処理を行う構成とされている。
【0015】
ここに、本発明で言う送風機を所定の駆動状態で駆動する構成としては、例えば、送風機を一定電圧で駆動する構成、送風機を一定電流で駆動する構成、あるいは、送風機を一定の回転数で駆動する構成を含むものである。
送風機を所定の駆動状態で駆動中に、送風機から燃焼部へ至る空気流路の開口面積を変動させると、送風機に加わる機械的な負荷が変動する。このため、送風機の駆動状態が追随して変動する。
【0016】
例えば、送風機を一定電圧で駆動中に機械的な負荷が変動すると、送風機の回転数や供給電流が変動する。また、送風機を一定電流で駆動中に機械的な負荷が変動すると、送風機の回転数や供給電圧が変動する。また、送風機を一定回転数で駆動中に機械的な負荷が変動すると、送風機への供給電力が変動する。
ここで、送風機として、遠心力を利用して空気を圧送するターボブロワを用いる場合は、ターボブロワを一定電圧で駆動中に空気流路の開口面積を減少させると、負荷が低下してターボブロワの回転数は上昇すると共に供給電流は減少し、逆に、空気流路の開口面積を増加させると負荷が増加してターボブロワの回転数は下降すると共に供給電流は増大する。
【0017】
本発明は、この原理、則ち、送風機を所定の駆動状態で駆動しつつ機械的な負荷を変動させると、負荷変動前と負荷変動後とで送風機の駆動状態が変動することを利用して空気量調節部の異常を判別するものである。
本発明では、第1の空気量調節部を正常に動作させて、開口面積が異なる状態となるときの送風機の負荷変動前と負荷変動後の駆動状態の変動を参照し、予め、所定の変動異常の範囲を求めておく。
【0018】
そして、開口面積が異なる状態となる制御信号を第1の空気量調節部へ順次送出し、各制御信号に対する送風機の駆動状態の変動が所定の変動異常の範囲から外れる場合は、第1の空気量調節部は正常に作動していると判別する。
逆に、各制御信号に対する送風機の駆動状態の変動が所定の変動異常の範囲に相当する場合は、第1の空気量調節部へ制御信号を送出しているにも拘わらず送風機の負荷が正常に変動していない状態、則ち、空気流路の開口面積の変動異常状態が生じており、第1の空気量調節部の異常状態と判別することができる。
【0019】
本発明によれば、第1の空気量調節部と第2の空気量調節部とは共通の回転軸で同時に駆動される。従って、制御信号は、第1及び第2の空気量調節部に共通の回転軸を駆動する駆動源(ステッピングモータ)へ送出される。
本発明によれば、第1及び第2の空気量調節部の回転軸は共通であり、各空気量調節部は同時に駆動される。従って、回転軸の回動不良は勿論、第1の空気量調節部又は第2の空気量調節部のいずれの流量調節羽根の回動に支障が生じた場合でも回転軸は回動しない。これにより、前記した発明の原理に基づいて、第1の空気量調節部及び第2の空気量調節部の双方の異常を的確に判別することが可能となる。
また、本発明によれば、第1の空気量調節部に生ずる虞のある要因、則ち、流量調節羽根の破損や回転軸の破損、或いは、回転軸の駆動源の故障などの全ての要因について異常を的確に判別することができ、装置の信頼性が向上する。
【0020】
本発明によれば、燃焼制御に必要な送風機を利用して空気量調節部の異常判別を的確に行うことができる。これにより、コストの高いマイクロスイッチやカムを用いた回転位置検知センサが不要となる。
【0021】
請求項2に記載の発明は、前記送風機から第1空気室へ至る空気流路と前記仕切板に設けられた連通部の双方に近接するように共通の回転軸が配され、前記第1の空気量調節部及び第2の空気量調節部は、各々の流量調節羽根を前記回転軸に取り付けて、当該回転軸を回転制御することにより前記空気流路及び連通部を流動する空気量を同時に調節する構成とされている。
【0022】
本発明に採用する第1及び第2の空気量調節部は、共通の回転軸に流量調節羽根を取り付けており、錆や埃に起因する流量調節羽根の回動不良や回転軸の固着の発生に対して不利な構造である。しかし、本発明によれば、第1及び第2の空気量調節部の異常を的確に判別して報知することが可能となる。
また、本発明によれば、燃焼制御に必要な既存の構成を利用することにより、第1及び第2の空気量調節部の異常判別を行うことができ、コストの高いマイクロスイッチやカムを用いた回転位置検知センサが不要となる。
【0023】
請求項3に記載の発明は、バーナケースの内部に燃焼筒を配し、送風機から当該バーナケースと燃焼筒との間に形成される空気室に供給される空気を燃焼筒の外壁に設けた空気導入口を介して燃焼筒の内部に導入し、導入された空気を燃料噴霧手段から燃焼筒の内部に噴霧される液体燃料と混合して燃焼させる燃焼装置であって、前記空気室は、連通部を有する仕切板によって燃焼筒の上流側に位置する第1空気室と下流側に位置する第2空気室とに仕切られ、前記送風機から第1空気室へ流動する空気量を調節する第1の空気量調節部と、前記連通部を介して第1空気室から第2空気室へ流動する空気量を調節する第2の空気量調節部と、前記送風機の回転数を検知する回転数検知手段と、前記第1及び第2の空気量調節部へ制御信号を送出する制御回路部とを備えており、共通の回転軸が配され、当該回転軸を回転制御することにより前記空気流路及び連通部を流動する空気量を同時に調節する構成とされており、前記送風機を所定電圧で駆動しつつ、開口面積が異なる状態となる制御信号を空気量調節部へ順次送出して各制御信号に対応した送風機の回転数を検知し、検知された当該回転数の間に所定の差が生じないときには、前記第1の空気量調節部又は第2の空気量調節部の少なくともいずれか一方の異常と判別して異常対応処理に移行する動作確認処理を行う構成とされている。
【0024】
本発明は、前記請求項1に記載の発明における燃焼装置の構成を限定したものである。則ち、請求項1に記載の発明は、送風機の駆動状態の変動を検知して異常判別を行う構成であった。これに対して、本発明は、送風機を所定電圧で駆動中に機械的な負荷を変動させることにより、追随して変動する送風機の回転数を検知して異常判別を行うものである。
【0025】
本発明によれば、送風機から第1空気室へ流動させる空気量を第1の空気量調節部で調節する。従って、請求項1の発明と同一の原理により、第1の空気量調節部の開口面積を変化させて送風機の機械的負荷を変動させ、このときの送風機の回転数の変動量によって空気量調節部の異常を判別することが可能である。
本発明によれば、燃焼制御に必要な既存の構成を利用することにより第1の空気量調節部の異常を的確に判別することができ、コストの高い回転位置検知センサが不要となる。
【0026】
請求項4に記載の発明は、前記送風機から第1空気室へ至る空気流路と前記仕切板に設けられた連通部の双方に近接するように共通の回転軸が配され、前記第1の空気量調節部及び第2の空気量調節部は、各々の流量調節羽根を前記回転軸に取り付けて、当該回転軸を回転制御することにより前記空気流路及び連通部を流動する空気量を同時に調節する構成とされている。
【0027】
本発明は、前記請求項2に記載の発明における燃焼装置の構成を限定したものである。則ち、請求項2に記載の発明は、送風機の駆動状態の変動を検知して異常判別を行う構成であった。これに対して、本発明は、送風機を所定電圧で駆動中に機械的な負荷を変動させることにより、追随して変動する送風機の回転数を検知して異常判別を行うものである。
【0028】
本発明によれば、請求項2の発明と同様に、第1の空気量調節部及び第2の空気量調節部の異常を的確に判別することが可能である。
また、本発明によれば、燃焼制御に必要な既存の構成を利用することにより、第1及び第2の空気量調節部の双方の異常を的確に判別することができ、コストの高い回転位置検知センサが不要となる。
特に、本発明に採用する第1及び第2の空気量調節部は、共通の回転軸に流量調節羽根を取り付けた構造であり、錆や埃に伴う流量調節羽根の回動不良や回転軸の固着の発生に対しては不利な構造である。しかし、本発明により、これら第1及び第2の空気量調節部の異常を的確に判別して報知することが可能となる。
また、本発明によれば、第1の空気量調節部に生ずる虞のある要因、則ち、流量調節羽根の破損や回転軸の破損、或いは、回転軸の駆動源の故障などの全ての要因について異常を的確に判別することができ、装置の信頼性が向上する。
【0029】
請求項5に記載の発明は、請求項3又は4に記載の燃焼装置において、動作確認処理は、制御回路部から空気量調節部へ制御信号を送出した後に、送風機の回転数が所定時間継続して所定範囲の値である場合に限り、当該所定時間の経過時の回転数を用いて判別を行う構成とされている。
【0030】
ここで、送風機(送風機の羽根)は慣性を有するので、負荷が変動してから送風機の回転数が安定するまでに時間を要する。本発明は、空気量調節部へ制御信号を送出し開口面積を変化させて送風機の負荷を変動させてから、安定した回転数を検知するまでの検知方法を規定している。
本発明によれば、負荷変動に伴う過渡的な回転変動が終了した後の安定した回転数を検知することが可能となり、空気量調節部の異常状態を的確に判別可能となる。
【0031】
また、請求項3又は4に記載の燃焼装置において、動作確認処理は、制御回路部から空気量調節部へ制御信号を送出した時点から所定時間だけ経過した後の回転数を用いて判別を行う構成とすることもできる。
この構成によれば、負荷変動に伴う過渡的な回転変動が生じると思われる時間を予め想定し、この時間が経過した後の送風機の回転数を用いて動作確認処理を行うので、簡単な処理によって空気量調節部の異常状態を的確に判別可能である。
【0032】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の燃焼装置において、動作確認処理は、燃焼装置の燃焼開始前のプリパージ動作中、又は、燃焼終了後のポストパージ動作中に行われる構成とされている。
【0033】
動作確認処理は燃焼装置の燃焼制御中に行うことも可能である。しかし、燃焼制御中は制御処理が交錯するうえに、空気量調節部の開口面積が燃焼量に応じて頻繁に変動する。このため、動作確認処理を行うには不適切である。
本発明によれば、燃焼開始前のプリパージ(前置掃気)動作中、又は、燃焼終了後のポストパージ(後置掃気)動作中に動作確認処理を行うので、動作確認処理を迅速に実施することができ、制御処理も容易である。また、燃焼中以外の期間に動作確認処理を行うことにより、空気量調節部の異常に伴う燃焼不良の発生を除去することが可能である。
【0034】
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の燃焼装置において、動作確認処理によって空気量調節部の異常を判別したときは、更に、所定回数の動作確認処理を繰り返して行い、当該所定回数の動作確認処理によって繰り返し異常が判別されたときには異常対応処理に移行する構成とされている。
【0035】
ここで、例えば、空気量調節部を全開と全閉とに駆動して送風機の回転数を検知する動作確認処理を行う場合、空気量調節部を全開状態にして回転数を検知する時点で突発的に排気側から強風が逆流して排気閉塞が生じることがある。排気閉塞が生じると、空気量調節部を全開しているにも拘わらず、送風機の負荷は全閉状態と略同一となり、空気量調節部が正常に作動しているにも拘わらず、動作確認処理によって空気量調節部の異常と判別される不具合が生じる。
【0036】
しかし、本発明によれば、動作確認処理を繰り返し行うことにより、排気閉塞などの突発的な外的要因に起因した誤判別を排除することができ、空気量調節部の異常を的確に判別可能である。
【0037】
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の燃焼装置を内蔵した湯水加熱装置であって、燃焼装置で発生した熱を熱交換部に送って湯水を加熱する構成とされている。
本発明によれば、前記した燃焼装置を採用することにより、着火時や燃焼量の低いときの火炎の安定を確保しつつ、燃焼量の全範囲に渡って完全燃焼を行うことができ、性能を向上させた湯水加熱装置を提供できる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して本発明の実施形態に係る燃焼装置2、及び、その燃焼装置2を内蔵した給湯器(湯水加熱装置)1を説明する。
図1は、第1実施形態に係る給湯器1の内部構造を示す正面図である。図2は、給湯器1に内蔵される燃焼装置2に採用する燃焼筒(装着部材を含む)を示す斜視図である。図3は、図2に示す燃焼筒及び装着部材の分解斜視図である。図4は、給湯器1を右方側から見た燃焼装置2の要部断面図である。図5は、燃焼装置2の空気量調節部を示す斜視図である。図6は、空気量調節部の動作確認処理の処理過程を示すフローチャートである。図7は、空気量調節部の開口面積比と送風機の回転数との関係を示すグラフである。図8は、燃焼量が低い状態における燃焼装置2の内部の空気流を示す断面図である。図9は、燃焼量が高い状態における燃焼装置2の内部の空気流を示す断面図である。
【0039】
本実施形態の給湯器1は、図1の様に、箱形の本体ケース7の内部に燃焼装置2を内蔵したもので、燃焼装置2の下流側には燃焼室3と熱交換器4が順に配され、熱交換器4の下流側は排気ダクト5に接続され、その下流端には排気ガスを排出する排気トップ6が設けられている。
【0040】
燃焼装置2の下流側の燃焼室3は、燃焼装置2で発生した高温の燃焼ガスを熱交換器4へ導く円筒形の空間であり、その周囲には、通過する燃焼ガスによる外壁の加熱を防止するための水管3aが外周壁に沿って巻き付けられている。また、熱交換器4は、燃焼装置2で発生した燃焼ガスの熱を水管4aを流動する湯水と熱交換して昇温させるものである。そして、熱交換器4で熱交換された燃焼ガスは排気ダクト5を経由して排気ガスとして排気トップ6から排出される。
【0041】
燃焼装置2は、箱形のバーナケース10の内部に燃焼筒11を配し、バーナケース10の上部には、燃料噴霧手段15と送風機12を有している。バーナケース10と燃焼筒11との間に形成される空気室は、仕切板30によって、燃焼筒11の上流部に位置する第1空気室35と下流部に位置する第2空気室36とに仕切られている
【0042】
また、燃焼筒11の上流部には、一次空気導入筒13及びノズル収納筒14が装着され、ノズル収納筒14には、燃料噴霧手段15から供給される液体燃料を燃焼筒11の内部に噴射する燃料噴射ノズル16と、噴射される液体燃料に点火する点火プラグ17が収納されている。
【0043】
本実施形態の燃焼装置2は、送風機12と第1空気室35との間に、第1空気室35へ供給する空気量を調節する第1の空気量調節部37を設けると共に、仕切板30に、第1空気室35から第2空気室36へ流動させる空気量を調節する第2の空気量調節部38を設けている。そして、第1空気室35及び第2空気室36に燃焼量に応じた空気供給を行うことにより、燃焼筒11の外壁に設けられた複数の空気導入口を介して燃焼筒11の上流部及び下流部に燃焼量に応じた量の空気を導入させて燃焼を行わせるものである。
【0044】
また、送風機12の駆動モータ12aにはホール素子12bが内蔵されており、駆動モータ12aの回転に応じて検知信号を出力する回転数検知手段71を備えている。
本実施形態の給湯器1は、燃焼装置2の燃焼制御を含む全制御を、上部に設けた制御回路部70で統括して行う構成とされている。制御回路部70は、CPUを用いてデジタル処理を行うデジタル回路で構成される。則ち、制御回路部70は、CPU、RAM、ROM、I/Oポート、および、必要に応じて、アナログのセンサ信号をデジタル信号に変換するA/D変換回路、あるいは、生成されたデジタル制御信号をアナログ制御信号に変換するD/A変換回路などを備え、燃焼装置2や給湯器1の各部から伝送される信号処理を行うと共に、制御信号を生成して出力する働きを行う。
【0045】
燃焼筒11は、図2の様に、円筒体を3段に積み重ねた形状であり、上流側の第1火炎形成部20と、第1火炎形成部20の下流に連続する第2火炎形成部21と、第2火炎形成部21の下流に連続する燃焼空間部22で構成される。また、第1火炎形成部20の外周壁には、バーナケース10への固定時に仕切板30との気密性を確保するための当接部材18が装着されている。
燃焼筒11の上流側には、図2の様に、一次空気導入筒13とノズル収納筒14が圧入装着され、これら、燃焼筒11、一次空気導入筒13及びノズル収納筒14が一体化された状態でバーナケース10に装着される。
【0046】
燃焼筒11は、図3の様に、上流側に位置する円筒形の第1火炎形成部20と、当該第1火炎形成部20よりも外径が大きく下流側に連続する円筒形の第2火炎形成部21と、当該第2火炎形成部21よりも更に外径が大きく下流側に連続する円筒形の燃焼空間部22とを一体化した形状である。則ち、燃焼筒11は、外径の異なる3つの円筒体を一体化したもので、各円筒体の中心軸は略一致している。
【0047】
第1火炎形成部20と第2火炎形成部21とは、燃焼噴射ノズル16から噴射された燃料を燃焼させて火炎を形成させる部位である。従って、燃焼装置2において、燃焼筒11の第2火炎形成部21よりも上流側は、一般にバーナと称される部分に相当する。また、第2火炎形成部21に連続する燃焼空間部22は、第1及び第2の火炎形成部20,21で発生した燃焼ガスを下流側へ向けて通過させる部位である。
【0048】
第1火炎形成部20は上流側に閉塞面20eを有し、当該閉塞面20eの中央部には開口20aが設けられ、当該開口20aに隣接して放射状に複数の旋回導入口20bが配されている。旋回導入口20bは、閉塞面20eの一部を略方形状に内方へ向けて切り起こして旋回羽根20gを形成したもので、切り起こしに伴う開口20fから旋回羽根20gに沿って空気を導入することにより、第1火炎形成部20の中心軸の周りに上流側から見て反時計方向へ旋回する気流を生じさせる機能を有する。また、第1火炎形成部20の下流側近傍の外周壁には、全周に渡って複数の空気導入口20c,20dが放射状に配列されている。
【0049】
第2火炎形成部21は、第1火炎形成部20よりも大径の円筒体であり、両者の接続部には上流側に面する段部21aが形成され、当該段部21aには、放射状に複数の旋回導入口21bが配されている。旋回導入口21bは、段部21aの一部を内方へ向けて陥没させることにより、段部21aの内面に沿いつつ中心軸の周りに向かう方向へ空気を導入するように開口を形成したものであり、段部21aをプレス加工して形成される。この旋回導入口21bを介して導入された空気は、第2火炎形成部21の中心軸の周りに上流側から見て反時計方向へ旋回する気流を生じさせる機能を持つ。また、第2火炎形成部21の下流側近傍の外周壁には、全周に渡って複数の空気導入口21c,21dが放射状に配列されている。
【0050】
燃焼空間部22は、第2火炎形成部21よりも更に大径の円筒体であり、両者の接続部には上流側に面する段部22aが形成され、当該段部22aには、放射状に複数の旋回導入口22bが配されている。旋回導入口22bは、前記した第2火炎形成部21の旋回導入口21bと相似形であるが、旋回導入口21bよりも大きい形状である。この旋回導入口22bも、内部へ導入した空気を燃焼空間部22の中心軸の周りに上流側から見て半時計方向へ旋回する気流を生じさせる機能を有する。また、燃焼空間部22の下流側近傍の外周壁には、全周に渡って複数の空気導入口22cが放射状に配列され、燃焼空間部22の下流端は径方向外方へ向けて折曲されてフランジ部22dが形成されている。
【0051】
燃焼筒11の第1火炎形成部20に装着される当接部材18は、図3の様に、リング形状の部材であり、径方向外方へ広がるに連れて上流側へ向かう傾斜面18aを全周に渡って形成し、傾斜面18aの外周縁は径方向外方へ向けて水平に延出してフランジ部18bを形成している。また、傾斜面18aの内周縁は上流側へ向けて折曲されて折曲部18cが形成され、折曲部18cの内径は第1火炎形成部20の外径と略同一である。
【0052】
当接部材18は、フランジ部18bを上流側に向けて、折曲部18cの内周を第1火炎形成部20の外周壁に当接させて挿入し、下流端が第2火炎形成部21の段部21aに当接するまで第1火炎形成部20の外周壁に沿って下流側へ圧入して装着される。則ち、当接部材18は、折曲部18cの径方向内方へ向かう弾性力によって第1火炎形成部20の外周壁を押圧して固定されている。
【0053】
この当接部材18は、フランジ部18bに全周に渡って下流側へ向かう力を印加すると、傾斜面18aの内周縁近傍が下流側へ僅かに撓みを生じるもので、後述するように、燃焼筒11をバーナケース10に装着したときに、仕切板30に当接部材18を圧接させて気密性を維持する機能を備えている。
【0054】
燃焼筒11に装着される一次空気導入筒13は、上流側の大径部13aと、大径部13aよりも僅かに径の小さい下流側の小径部13cとを有する円筒体であり、大径部13aは小径部13cに比べて軸方向の高さの大部分を占めている。大径部13aの下流側近傍には全周に渡って複数の空気導入口13dが放射状に配列され、大径部13aの上流端13bは全周に渡って径方向外方へ向けて僅かに折曲されている。この一次空気導入筒13の小径部13cの内径は、燃焼筒11の第1火炎形成部20の外径と略同一である。
【0055】
ノズル収納筒14は有底円筒体であり、上流端は水平に折曲されてフランジ部14bが形成され、下流側の底面14cの中央には開口14dが設けられている。また、周部14aの外径は上流側に向かうに連れて僅かに広がるテーパ形状とされ、周部14aから底面14cに掛かる部位は大きく湾曲した形状である。周部14aの上流側には、複数の空気導入口14eが放射状に配列されており、周部14aの外径は一次空気導入筒13の大径部13aの内径と略同一である。
【0056】
ノズル収納筒14及び一次空気導入筒13は、次の手順によって燃焼筒11へ装着される。
まず、図3の様に、ノズル収納筒14を底面14c側を一次空気導入筒13の大径部13aに挿入して下流側に向けて圧入する。ここで、前記したように、ノズル収納筒14の周部14aはテーパ形状であるので、ノズル収納筒14を一次空気導入筒13に圧入すると、図2の様に、一次空気導入筒13の上流端13bとノズル収納筒14のフランジ部14bとの間に所定の間隔を有する状態で固定される。
【0057】
ノズル収納筒14を装着した一次空気導入筒13は、その小径部13cを燃焼筒11の第1火炎形成部20に挿通し、ノズル収納筒14の底面14cが第1火炎形成部20の閉塞面20eに当接するまで圧入して固定する。以上の手順により、図2の様に、燃焼筒11にノズル収納筒14及び一次空気導入筒13が装着されて一体化される。この状態では、ノズル収納筒14の開口14dと燃焼筒11の第1火炎形成部20の開口20aとが重なり合って、ノズル収納筒14から燃焼筒11の内部に至る燃料噴射のための開口が形成される。
【0058】
次に、前記構造を有する燃焼筒11を用いた本実施形態の燃焼装置2の詳細な構造を、図4を参照して説明する。
【0059】
燃焼装置2のバーナケース10は、図4の様に箱形状であり、対向する天板31と底板32との略中央部には仕切板30が固定されている。仕切板30は中央部に燃焼筒11の上流部を貫通させる大きな開口30aが設けられ、開口30aの周縁に沿って円筒形の整流筒29が上流側へ向けて設けられている。また、底板32にも大きな開口32aが設けられ、開口32aの周縁に沿って円筒形の遮蔽筒34が上流側へ向けて設けられている。
【0060】
燃焼筒11は次の手順でバーナケース10の内部に固定される。まず、ノズル収納筒14及び一次空気導入筒13を装着した燃焼筒11を、バーナケース10の底板32の開口32aを通じ仕切板30の開口30aを貫通させて、ノズル収納筒14のフランジ部14bが天板31に当接するまで挿入する。すると、燃焼筒11の燃焼空間部22のフランジ部22dが、底板32の遮蔽筒34の内周壁に当接しつつ嵌入して位置決めされる。
【0061】
次いで、バーナケース10の底板32に、ねじAを用いて固定金具33を固定すると共に、ノズル収納筒14のフランジ部14bをねじAを用いて天板31に固定する。
燃焼筒11をバーナケース10の内部に固定すると、燃焼筒11に予め装着している当接部材18のフランジ部18bが、傾斜面18aの有する弾性によって仕切板30の開口30aの周縁下面側に密着して気密性が確保される。則ち、燃焼筒11とバーナケース10との間に形成される空気室が仕切板30と当接部材18によって、燃焼筒11の第1火炎形成部20よりも上流に位置する第1空気室35と、第2火炎形成部よりも下流に位置する第2空気室36とに仕切られる。
【0062】
一方、本実施形態の燃焼装置2では、図4の様に、バーナケース10の天板31の近傍に第1の空気量調節部37を設けると共に、仕切板30の近傍に第2の空気量調節部38を設けている。
詳細に説明すると、図5の様に、バーナケース10の外壁に固定されたステップモータ41の駆動軸(不図示)に回転軸40が接続され、当該回転軸40は、第1空気室35の内部を貫通するように配されている。第1の空気量調節部37は回転軸40の先端部近傍に位置し、第2の空気量調節部38は回転軸40の中央部近傍に位置して設けられている。
【0063】
第1の空気量調節部37は、図4、図5の様に、回転軸40に取り付けられた流量調節羽根47を有し、当該流量調節羽根47を天板31に固定された方形ダクト31aの内部で回動可能に収納した構成である。流量調節羽根47は、長尺方形板を折曲して製され、回転軸40から斜め上方に延びる面と、続いて僅かに上昇しつつ略水平に延びる面と、続いて僅かに下降しつつ略水平に延びる面とを備えた羽根であり、ねじ(不図示)によって回転軸40に固定されている。この第1の空気量調節部37は、回転軸40を回転制御して流量調節羽根47を方形ダクト31aの内部で回動させることにより、方形ダクト31aの空気流路31bの開口面積を等価的に変化させて、空気流路31bを流動する空気量を調節するものである。
【0064】
則ち、第1の空気量調節部37は、回転軸40を回転させることにより、方形ダクト31aの上部に接続された送風機12(図5では不図示)から空気流路31bを介して第1空気室35へ流動する空気量を調節する機能を有する。
【0065】
また、第2の空気量調節部38は、仕切板30に設けた長尺方形の開口30bと、当該開口30bの一方の長手側縁から長手両端部に掛かる部位を囲むように立設される遮蔽部材45とで形成される連通部30cに、回転軸40に取り付けられた長尺の流量調節羽根44を回動可能に配した構成である。
【0066】
流量調節羽根44は、長尺方形板を幅方向の中央部近傍で折曲した断面が略L字形状を有し、一方の長手側縁がねじAによって回転軸に固定されており、回転軸40の回転に伴って他方の長手側縁は開口30bの内部に侵入しつつ回動する。また、遮蔽部材45は流量調節羽根44の長手両端部と開口30bとの間を遮蔽する遮蔽部45aと、回転軸40と開口30bの長手側縁との間を遮蔽する遮蔽部45bとを備えており、対向する遮蔽部45a,45aは回転軸40を回動自在に支持する機能を併せ持っている。
則ち、第2の空気量調節部38は、回転軸40を回転させることにより、第1空気室35から第2空気室36へ流動する空気量を調節する機能を有する。
【0067】
本実施形態では、第2の空気量調節部38の遮蔽部材45に、遮蔽部45a,45aの一部を折曲して形成したストッパ45c,45cを設けており、開口面積が最小となるときの流量調節羽根44の回転位置を規制することによって回転軸40の回転角度を規制している。ここで、前記したように、第1の空気量調節部37の流量調節羽根47は同一の回転軸40に固定されている。従って、ストッパ45cを設けることにより、第1及び第2の空気量調節部37,38の供給空気量の最小時における流量調節羽根47,44の回転位置を同時に規制する構造としている。
この構成により、流量調節羽根44,47の回転開始位置を、ストッパ45cへ当接する位置として規制することができ、この回転位置を基準にしてステップモータ41へ制御信号を伝送して制御を行うことが可能である。
【0068】
このような構成の第1及び第2の空気量調節部37,38によれば、ステップモータ41に制御信号を送出して流動空気量を最小状態にすると、図5(a)の様に、第1の空気量調節部37の流量調節羽根47によって空気流路31bの大部分が遮蔽されて、送風機12から空気流路31bを介して第1空気室35へ流動する空気量は最小となる。同時に、第2の空気量調節部38の流量調節羽根44は、遮蔽部材45と共に開口30bを遮蔽して連通部30cにおける空気流動を遮断する。
【0069】
一方、ステップモータ41に制御信号を送出して回転軸40を流動空気量を増加させる方向へ回動させると、図5(b)の様に、流量調節羽根47は空気流路31bの内部で回動して開口面積が増加し、送風機12から空気流路31bを介して第1空気室35へ流動する空気量が増大する。同時に、流量調節羽根44が開口30bの内部へ向けて回動して連通部30cの開口面積が増加し、第1空気室35から第2空気室36への流動空気量が増大する。
【0070】
特に、本実施形態の燃焼装置2では、第1及び第2の空気量調節部37,38の各々の流量調節羽根47,44を前記した折曲させた形状としており、燃焼量に応じて共通の回転軸40を回転制御するだけで第1空気室35及び第2空気室36への供給空気量を同時に最適に調節している。また、流量調節羽根47,44を折曲構造とすることにより、安定した流量調節を行いつつ回動範囲を縮小することができ、燃焼装置2の小型化を図っている。
【0071】
本実施形態の給湯器1及び内蔵される燃焼装置2は前記した構成であるが、次に、燃焼装置2で行われる第1及び第2の空気量調節部37,38の動作確認処理について図6、図7を参照して説明する。
【0072】
本実施形態の燃焼装置2に採用する送風機12は、遠心力を利用して空気を圧送するターボブロワである。従って、送風機12を一定電圧で駆動する状態において、送風機12と第1空気室35との間に設けられた第1の空気量調節部37の開口面積比(実開口面積と最大開口面積との比)が減少すると、図7の様に、送風機12の機械的な負荷が低減して回転数は上昇する。逆に、第1の空気量調節部37の開口面積比が増加すると、送風機12の機械的な負荷が増大して送風機12の回転数は降下する。
【0073】
このように、本発明は、第1の空気量調節部37の調節制御によって送風機12の回転数が変動する原理を利用して第1及び第2の空気量調節部37,38の動作確認処理を行うものである。
【0074】
次に、図6を参照して、動作確認処理の詳細を説明する。尚、本実施形態では、動作確認の処理プログラムは、予め、制御回路部70のROMに格納されており、処理プログラムに従ってCPUで動作確認処理が行われる構成としている。
【0075】
(1) 動作確認処理が開始されると、初期設定により動作確認処理の実行回数nが0にリセットされる。ポストパージ(後置掃気)処理に入ると、制御回路部70は、送風機12を一定電圧Vnで駆動すると共に、第1及び第2の空気量調節部37,38の供給空気量が最大となる制御信号をステップモータ41へ送出する(以上、図6ステップ200〜203参照)。
【0076】
(2) 制御回路部70は、回転数検知手段71から伝送される検知信号に基づいて送風機12の回転数を検出し、検出した回転数の変動が所定時間継続して所定範囲内であることを検出する。則ち、送風機12の回転数を検知してから計時を開始し、所定時間経過するまでの間に回転数が所定範囲を超える変動を生じたときは計時をリセットし、その時点の回転数を検知すると共に再び計時を開始して回転数が所定範囲内であるか否かを監視する。そして、送風機12の回転数が所定時間継続して所定範囲内であれば、計時をリセットすると共に、計時が終了した時点の回転数R1をRAMに記憶する(以上、図6ステップ204〜211参照)。
【0077】
(3) 続いて、制御回路部70は、第1及び第2の空気量調節部37,38における供給空気量が最小となる制御信号をステップモータ41へ送出する。
(4) そして、前記(2) の処理と同様に、送風機12の回転数を検知してから計時を開始し、所定時間経過するまでの間に回転数が所定範囲を超える変動を生じたときは計時をリセットし、その時点の回転数を検知すると共に再び計時を開始して回転数が所定範囲内であるか否かを監視する。そして、送風機12の回転数が所定時間継続して所定範囲内であれば、計時をリセットすると共に、計時が終了した時点の回転数R2をRAMに記憶する(以上、図6ステップ212〜220参照)。
【0078】
(5) 制御回路部70は、RAMに格納された回転数R2とR1との差を求め、(R2−R1)の値が所定値Aを超えるときは、回転軸40(流量調節羽根47,44)が正常に回動していると判断し、動作確認回数をリセットした後に定常処理に移行する(以上、図6ステップ221,225,226参照)。
【0079】
(6) 一方、回転数の差(R2−R1)の値が所定値A以下のときは、制御回路部70は、回転軸40(流量調節羽根47,44)の回動異常と判断し、動作確認回数nを1増加させる。次いで、動作確認回数nが3回未満のときは、ステップ202に戻って同一の処理を繰り返して行う。そして、動作確認回数nが3回に達すると、回転軸40(流量調節羽根47,44)の回動異常と判別してアラーム報知などの異常対応処理を行う(以上、図6ステップ221〜224参照)。
【0080】
このように、本実施形態の燃焼装置2によれば、燃焼制御に必要な構成、則ち、送風機12及び第1の空気量調節部37をそのまま利用することによって、回転軸40(流量調節羽根44,47)の回動不良を的確に判別することができる。
これにより、ステップモータ41へ制御信号を送出しているにも拘わらず、回転軸40や流量調節羽根44,47の回動不良によって必要な空気供給が行われずに黒煙や煤が生じる不具合を防止することができ、しかも、高価な回転位置検知センサなどが不要で省コスト化を図ることが可能である。
【0081】
特に、本実施形態の燃焼装置2では、図5の様に、第1の空気量調節部37及び第2の空気量調節部38は同一の回転軸40に流量調節羽根47,44を取り付けた構成であり、錆や埃による流量調節羽根47,44の回転不良や、回転軸40の固着の発生に対して不利な構造を採っている。しかし、本発明の構成により、第1及び第2の空気量調節部37,38の異常を的確に判別して報知などの異常対応処理を行うことができ、信頼性を向上させることが可能である。
【0082】
また、本実施形態の燃焼装置2では、動作確認処理を複数回繰り返した後に異常判別を行うことにより、排気閉塞などの突発的に生じる外的要因による誤判別を排除することが可能となる。
また、第1の空気量調節部37に発生する虞のある流量調節羽根47の破損や、回転軸の折損、或いは、ステップモータ41の不良なども動作確認処理によって判別することができ、燃焼装置2の信頼性を向上させることができる。
更に、本実施形態の燃焼装置2では、前記したように、ポストパージ処理の実行中に動作確認処理を行うことにより、供給空気量が頻繁に変動する燃焼制御中に比べて動作確認処理を容易に行うことができ、処理プログラムの設計が簡略化される。尚、前記した動作確認処理は、ポストパージ処理中に限らず、プリパージ(前置掃気)処理の実行中に行うことも可能である。
【0083】
次に、図8、図9を参照して、本実施形態の燃焼装置2における空気供給を中心とした燃焼制御を説明する。
燃焼量が低い状態では、図8の様に、回転軸40は流量調節羽根44がストッパ45cに当接するまで時計方向に回転駆動される。これにより、流量調節羽根44によって連通部30cは遮断されて第2空気室36への空気供給は行われず、流量調節羽根47は空気流路31bの大部分を遮蔽するように内部に位置する。このとき、送風機12は所定の回転数を維持するので、第1空気室35へは圧力の安定した少量の空気が供給される。
【0084】
第1空気室35へ供給される空気の一部は、ノズル収納筒14の空気導入口14eを介して一次空気として内部に導入される。また、第1空気室35へ供給される空気の残部は、一次空気導入筒13と整流筒29との間を通り、その一部は一次空気導入筒13の空気導入口13dから内部へ流入する。空気導入口13dから内部に導入された空気は、ノズル収納筒14と一次空気導入筒13との間の狭い隙間を通り、燃焼筒11の第1火炎形成部20に設けた旋回導入口20bから燃焼筒11の内部に一次空気として旋回しつつ流入する。そして、流入した空気は、ノズル収納筒14の空気導入口14eから導入された空気と共に第1火炎形成部20の開口20aの近傍で燃料噴射ノズル16から噴射される液体燃料と混合され着火される。
【0085】
一方、一次空気導入筒13と整流筒29との間を通って移動する空気の残部は、下流側の当接部材18に至り傾斜面18aに沿って偏向されて第1火炎形成部20の空気導入口20c,20dから二次空気として内部へ導入されて燃焼が行われる。従って、燃焼量の低い状態では、概ね燃焼筒11の第1火炎形成部20で火炎を発生して燃焼が行われ、発生した燃焼ガスは燃焼空間部22を介して下流側に流動して熱交換が行われる。
【0086】
このように、燃焼量が低い状態では、第1の空気量調節部37によって空気流路の開口面積が低減されるので、送風機12からの供給空気量を低減しつつ圧力を安定させて第1空気室35へ供給することができ、着火時や燃焼量の低い状態において火炎が安定する。また、燃焼量の低いときは、第2の空気量調節部38によって第2空気室36への空気供給が遮断される。これにより、第2火炎形成部21や燃焼空間部22への空気導入を遮断することができ、第1火炎形成部20で発生した火炎が下流側で冷却されることがなく、完全燃焼を行うことが可能となる。
【0087】
一方、燃焼量が増加すると、図9の様に、回転軸40は反時計方向に回転駆動される。従って、流量調節羽根47は空気流路31bの内部で回動して、送風機12から第1空気室35へ供給される空気量が増大する。また、流量調節羽根44は開口30bを貫通して第2空気室36の内部へ向けて回動し、連通部30c(開口30b)を介して第1空気室35から第2空気室36へ流動する空気量が増大する。これにより、燃料噴射ノズル16から噴射される液体燃料に混合される一次空気量も増加し、混合された燃料ガスによって火炎が生じる。
【0088】
このとき、燃焼量の増加に伴って発生する火炎は第2火炎形成部21に至り、第1火炎形成部20の空気導入口20c,20dから導入される空気と、第2火炎形成部21の旋回導入口21b及び空気導入口21c,21dから導入される空気が二次空気として旋回しつつ火炎に供給されて燃焼が行われる。また、第2空気室36から空気導入口22cを介して燃焼空間部22へ空気の一部が導入されて、燃焼空間部22の外周壁を冷却しつつバーナケース10側への熱の伝導を遮断する働きを行う。
【0089】
このように、本実施形態に係る燃焼装置2によれば、第1及び第2の空気量調節部37,38を共通の回転軸40で回転制御する構成を採ることにより、燃焼装置2の構造を簡略化すると共に小型化を図っている。また、着火時や燃焼量の低い状態における第1空気室35への供給空気圧力を安定化することができ、火炎が煽られることがない。
【0090】
また、燃焼量の低い状態において、発生した火炎が燃焼筒の下流側から流入する空気によって冷却されて不完全燃焼が生じることもない。
また、燃焼量に応じて第1及び第2の空気量調節部37,38を調節することにより、燃焼筒11の上流部及び下流部への供給空気量を最適に調節することができ、燃焼量の全域において最適な空燃比を維持して安定した燃焼を行うことが可能となる。
【0091】
尚、本実施形態の燃焼装置2では、第1及び第2の空気量調節部37,38において、流量調節羽根47,44をねじを用いて回転軸40に固定する構造を採用したが、例えば、耐熱樹脂材を成形加工して回転軸と流量調節羽根とを一体化した構造とすることもできる。
【0092】
次に、本発明の別の実施形態に係る燃焼装置9及びその燃焼装置9を内蔵した給湯器8を説明する。本実施形態の燃焼装置9は、前記第1実施形態に採用した燃焼装置2の構成の一部を変更したものである。従って、同一構成部分には同一符号を付して重複した説明を省略する。
図10は、第2実施形態に係る給湯器8の内部構造を示す正面図である。図11は、給湯器8に内蔵する燃焼装置9の構造を模式的に示す斜視図である。図12は、燃焼装置9の燃焼量が低い状態における空気流を示す断面図である。図13は、燃焼装置9の燃焼量が高い状態における空気流を示す断面図である。
【0093】
前記第1実施形態の燃焼装置2では、第1及び第2の空気量調節部37,38が離れた部位に設けられていた。これに対して、本実施形態の燃焼装置9は、第1の空気量調節部61と第2の空気量調節部62とを流量調整室52の内部に集約した構成を採用している。
順に説明すると、図11、図12の様に、バーナケース50は、下流側が底板54を備えた略方形であると共に、上流側は略円筒形であり天板53が一体化された形状を有する。バーナケース50の上流側と下流側の境界部位には仕切板51が設けられて、上流側の第1空気室55と下流側の第2空気室56とに仕切っている。
【0094】
第1空気室55の内部には略円筒形の流量調整室52が設けられ、当該流量調整室52は、送風機12へ繋がる空気流路63と、第1空気室55へ繋がる連通部64と、第2空気室56へ連通する連通部(連通孔)51aとを備えている。則ち、流量調整室52は第1空気室55の内部に配されて、第1空気室55と空気流路63と連通部51aとの3方へ連通している。
【0095】
流量調整室52の軸中心には回転軸57が設けられ、回転軸57には流量調整室52の内部で回動可能に方形板状の流量調節羽根58,59,60が固定されている。流量調節羽根58,60は、流量調整室52の内部を分断するように回転軸57に略反対方向へ向けて各々固定されており、流量調節羽根59は、流量調節羽根58,60と略直交する角度で連通部64側へ向けて固定されている。
本実施形態では、回転軸57に固定された流量調節羽根58,59によって第1の空気量調節部61を構成し、回転軸57に固定された流量調節羽根58,60によって第2の空気量調節部62を構成している。
【0096】
この燃焼装置9では、回転軸57に接続されたステップモータ(不図示)を回転制御して供給空気量を最小状態にすると、図11(a)の様に、流量調節羽根58,60によって連通孔51aを通じる空気流動が遮断される。同時に、流量調節羽根58,59によって空気流路63と連通部64とが僅かに連通して少量の空気が第1空気室55へ供給される。
【0097】
また、供給空気量を増加させる方向へステップモータ(不図示)を回転制御すると、図11(b)の様に、回転軸57の回動によって流量調節羽根58,59,60が反時計方向へ回動する。これにより、空気流路63と連通部64との間の空気流路の開口面積が増加して、送風機12から第1空気室55への供給空気量が増大する。同時に、空気流路63と連通孔51aとが流量調整室52を介して連通して、送風機12から第1空気室55を介して第2空気室56へ供給される空気量が増大する構成とされている。
【0098】
本実施形態の燃焼装置9では、前記実施形態の燃焼装置2と同様に、流量調整室52に設けた第1及び第2の空気量調節部61,62を調節することにより、空気流路63の上流に配された送風機12の負荷を変動させ、これに伴う送風機12の回転数の変動を検知することによって、第1及び第2の空気量調節部61,62の動作確認処理を行う構成としている。
【0099】
則ち、燃焼装置9では、送風機12を一定電圧で駆動しつつ、制御回路部70からステップモータ(不図示)へ制御信号を送出して、第1及び第2の空気量調節部61,62の回転軸57を、供給空気量が最大となる回転位置と供給空気量が最小となる回転位置とへ駆動する。そして、各々の駆動状態において、回転数検知手段71で検知される送風機12の回転数に基づいて、前記図6のフローチャートに示した処理と同様の動作確認処理を行うことにより、第1及び第2の空気量調節部61,62の異常判別を可能としている。
これにより、回転軸57や流量調節羽根58,59,60の回動不良による不完全燃焼の発生を未然に防止することが可能となる。
【0100】
特に、本実施形態に採用する第1及び第2の空気量調節部61,62は、流量調整室52の内部に設けた回転軸57に流量調節羽根58,59,60を取り付けた構造であり、錆が発生したり埃が滞留し易い。このため、流量調節羽根57,59,60の回動不良や回転軸57の固着の発生に対して不利な構造である。
しかし、本発明の構成により、第1及び第2の空気量調節部の異常を的確に判別して異常対応処理を行うことが可能となる。
【0101】
次に、燃焼装置9における燃焼制御を空気供給を中心として説明する。尚、仕切板51の中央部には燃焼筒11の上流部を貫通させる大きな開口51bが設けられており、燃焼筒11近傍では、前記第1実施形態で示した燃焼装置2と同様の空気流が生じるので重複した説明を省略する。
【0102】
燃焼装置9では、燃焼量が最小の状態では、図12の様に、回転軸57は時計方向に回動し、流量調節羽根58の先端は流量調整室52の内壁に設けられたストッパ65に当接する。この状態では、流量調節羽根58,59によって空気流路63と連通部64とが僅かに連通すると共に、第2空気室56への空気供給は遮断される。このとき、送風機12は所定の回転数を維持するので、第1空気室55へは圧力の安定した少量の空気が供給される。
これにより、前記実施形態の燃焼装置2と同様に、燃焼筒11の第1火炎形成部20で火炎が形成されて燃焼が行われる。
【0103】
また、燃焼量の増加に伴って、図13の様に、流量調節羽根58,59,60が反時計方向へ回動し、空気流路63と連通部64との間の空気流路の開口面積が増加すると共に、空気流路63が連通孔51aと連通して、第1空気室55への供給空気量が増大すると共に、第2空気室56への空気供給が行われる。これにより、前記燃焼装置2と同様に、燃焼筒11の第1火炎形成部20及び第2火炎形成部21で火炎が形成されて安定した燃焼を行うことが可能となる。
【0104】
このように、本実施形態の燃焼装置9においても、燃焼制御に必要な構成、則ち、送風機12及び第1の空気量調節部61を利用することによって、回転軸57(流量調節羽根58,59,60)の回動不良を的確に判別することが可能となる。これにより、ステップモータへ制御信号を送出しているにも拘わらず、回転軸57や流量調節羽根58,59,60の固着によって必要な空気供給が行われずに不完全燃焼が生じることがなく、しかも、回転位置検知センサなどの部材が不要で省コスト化を図ることが可能である。
【0105】
また、流量調整室52に流量調節羽根58,59,60を集約させているので、流量調節羽根の破損や回転軸の折損、或いは、ステップモータの不良を同時に検出することが可能となる。
【0106】
また、前記したように、第1及び第2の空気量調節部61,62を流量調整室52に集約して共通の回転軸57で制御することにより、構造を簡略化すると共に小型化が可能となる。
【0107】
以上説明した第1及び第2実施形態の燃焼装置2,9では、送風機12を一定電圧で駆動しつつ、機械的な負荷の変動に伴う回転数変動を検知して空気量調節部の異常を判別する構成とした。
しかし、本発明はこのような構成に限られるものではなく、例えば、送風機12への供給電流を検知する電流検知手段を設け、送風機12を一定電圧で駆動しつつ、機械的な負荷変動に伴う供給電流の変動を検知して空気量調節部の異常を判別する構成を採ることも可能である。また、送風機12を所定回転数で駆動しつつ、機械的な負荷変動に伴う供給電力の変動を検知して空気量調節部の異常を判別する構成を採ることも可能である。
【0108】
また、前記第1実施形態及び第2実施形態に採用した燃焼装置2,9は、火炎を下方へ向けて噴射する所謂逆燃焼型の燃焼装置として述べたが、本発明は、火炎を上方へ向けて噴射する所謂正燃焼型の燃焼装置に適用することも可能である。
また、上記した給湯器1,8は、熱交換器4の水管4a内を流れる湯水を瞬間的に加熱する送水式の給湯器として述べたが、本発明はこれに限定されるものではなく、貯湯式の給湯器に適用することも可能である。
【0109】
【発明の効果】
請求項1から4に記載の発明によれば、回転位置検知センサなどを用いることなく、空気量調節部の異常判別を的確に行うことができ、構造の簡略化、省コスト化を図りつつ、信頼性を向上させた燃焼装置を提供できる。
請求項5に記載の発明によれば、送風機の過渡的な回転変動を排除して安定した動作確認処理を行うことが可能となる。
請求項6に記載の発明によれば、燃焼制御の行われていない期間に動作確認処理を行うことにより、動作確認処理が簡略化され迅速に行うことが可能となる。
請求項7に記載の発明によれば、空気量調節部の動作確認処理おける外的要因による誤判別を除去することができ、異常判別を一層的確に行うことが可能となる。
また、請求項8に記載の発明によれば、本発明の燃焼装置を内蔵することにより、構造の簡略化、省コスト化、小型化を図りつつ信頼性を向上させた湯水加熱装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る給湯器の構造を示す正面図である。
【図2】 図1に示す給湯器に内蔵される燃焼装置に採用する燃焼筒を装着部材を一体化した状態で示す斜視図である。
【図3】 図2に示す燃焼筒及び当該燃焼筒に一体化される装着部材の分解斜視図である。
【図4】 図1に示す給湯器に内蔵される燃焼装置の要部断面図である。
【図5】 (a),(b)は、図4に示す燃焼装置の空気量調節部の構造を示す斜視図である。
【図6】 図4に示す燃焼装置で実行される空気量調節部の動作確認処理を示すフローチャートである。
【図7】 図4に示す燃焼装置における、空気量調節部の開口面積比と送風機の回転数の関係を示すグラフである。
【図8】 図4に示す燃焼装置において、燃焼量の低い状態における空気流を示す断面図である。
【図9】 図4に示す燃焼装置において、燃焼量の高い状態における空気流を示す断面図である。
【図10】 本発明の別の実施形態に係る給湯器の構造を示す正面図である。
【図11】 (a),(b)は、図10に示す給湯器に内蔵される燃焼装置の空気量調節部の構造を示す斜視図である。
【図12】 図10に示す燃焼装置において、燃焼量の低い状態における空気流を示す断面図である。
【図13】 図10に示す燃焼装置において、燃焼量の高い状態における空気流を示す断面図である。
【図14】 従来の燃焼装置の構造を示す断面図である。
【図15】 (a),(b)は、図14に示す従来の燃焼装置に採用される回転位置検知センサの動作を示す説明図である。
【符号の説明】
1,8 湯水加熱装置
2,9 燃焼装置
10,50 バーナケース
11 燃焼部(燃焼筒)
12 送風機
15 燃料噴霧手段
20b,20c,20d 空気導入口
21b,21c,21d 空気導入口
22b,22c 空気導入口
30,51 仕切板
30c,51a 連通部
31b,63 空気流路(送風機から第1空気室へ至る空気流路)
35,55 空気室(第1空気室)
36,56 空気室(第2空気室)
37,61 空気量調節部(第1の空気量調節部)
38,62 空気量調節部(第2の空気量調節部)
40,57 回転軸
44,47,58,59,60 流量調節羽根
70 制御回路部
71 回転数検知手段

Claims (8)

  1. バーナケースの内部に燃焼筒を配し、送風機から当該バーナケースと燃焼筒との間に形成される空気室に供給される空気を燃焼筒の外壁に設けた空気導入口を介して燃焼筒の内部に導入し、導入された空気を燃料噴霧手段から燃焼筒の内部に噴霧される液体燃料と混合して燃焼させる燃焼装置であって、前記空気室は、連通部を有する仕切板によって燃焼筒の上流側に位置する第1空気室と下流側に位置する第2空気室とに仕切られ、前記送風機から第1空気室へ流動する空気量を調節する第1の空気量調節部と、前記連通部を介して第1空気室から第2空気室へ流動する空気量を調節する第2の空気量調節部と、前記送風機の駆動状態を検知する駆動状態検知手段と、前記第1及び第2の空気量調節部へ制御信号を送出する制御回路部とを備えており、
    共通の回転軸が配され、当該回転軸を回転制御することにより前記空気流路及び連通部を流動する空気量を同時に調節する構成とされており、
    前記送風機を所定の駆動状態で駆動しつつ、開口面積が異なる状態となる制御信号を空気量調節部へ順次送出して各制御信号に対応した送風機の駆動状態を検知し、検知された当該駆動状態の間に所定の変動異常があるときは、前記第1の空気量調節部又は第2の空気量調節部の少なくともいずれか一方の異常と判別して異常対応処理に移行する動作確認処理を行うことを特徴とする燃焼装置。
  2. 前記送風機から第1空気室へ至る空気流路と前記仕切板に設けられた連通部の双方に近接するように共通の回転軸が配され、前記第1の空気量調節部及び第2の空気量調節部は、各々の流量調節羽根を前記回転軸に取り付けて、当該回転軸を回転制御することにより前記空気流路及び連通部を流動する空気量を同時に調節する構成とされていることを特徴とする請求項1に記載の燃焼装置。
  3. バーナケースの内部に燃焼筒を配し、送風機から当該バーナケースと燃焼筒との間に形成される空気室に供給される空気を燃焼筒の外壁に設けた空気導入口を介して燃焼筒の内部に導入し、導入された空気を燃料噴霧手段から燃焼筒の内部に噴霧される液体燃料と混合して燃焼させる燃焼装置であって、前記空気室は、連通部を有する仕切板によって燃焼筒の上流側に位置する第1空気室と下流側に位置する第2空気室とに仕切られ、前記送風機から第1空気室へ流動する空気量を調節する第1の空気量調節部と、前記連通部を介して第1空気室から第2空気室へ流動する空気量を調節する第2の空気量調節部と、前記送風機の回転数を検知する回転数検知手段と、前記第1及び第2の空気量調節部へ制御信号を送出する制御回路部とを備えており、
    共通の回転軸が配され、当該回転軸を回転制御することにより前記空気流路及び連通部を流動する空気量を同時に調節する構成とされており、
    前記送風機を所定電圧で駆動しつつ、開口面積が異なる状態となる制御信号を空気量調節部へ順次送出して各制御信号に対応した送風機の回転数を検知し、検知された当該回転数の間に所定の差が生じないときには、前記第1の空気量調節部又は第2の空気量調節部の少なくともいずれか一方の異常と判別して異常対応処理に移行する動作確認処理を行うことを特徴とする燃焼装置。
  4. 前記送風機から第1空気室へ至る空気流路と前記仕切板に設けられた連通部の双方に近接するように共通の回転軸が配され、前記第1の空気量調節部及び第2の空気量調節部は、各々の流量調節羽根を前記回転軸に取り付けて、当該回転軸を回転制御することにより前記空気流路及び連通部を流動する空気量を同時に調節する構成とされていることを特徴とする請求項3に記載の燃焼装置。
  5. 前記動作確認処理は、制御回路部から空気量調節部へ制御信号を送出した後に、送風機の回転数が所定時間継続して所定範囲の値である場合に限り、当該所定時間の経過時の回転数を用いて判別を行うことを特徴とする請求項3又は4に記載の燃焼装置。
  6. 前記動作確認処理は、燃焼装置の燃焼開始前のプリパージ動作中、又は、燃焼終了後のポストパージ動作中に行われることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の燃焼装置。
  7. 前記動作確認処理によって空気量調節部の異常を判別したときは、更に、所定回数の動作確認処理を繰り返して行い、当該所定回数の動作確認処理によって繰り返し異常が判別されたときには異常対応処理に移行することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の燃焼装置。
  8. 前記請求項1乃至7のいずれか1項に記載の燃焼装置を内蔵した湯水加熱装置であって、燃焼装置で発生した熱を熱交換部に送って湯水を加熱することを特徴とする湯水加熱装置。
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