JP3940590B2 - セラミック配線基板の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、厚膜回路とメタライズ配線導体とを具備し、半導体素子等の電子部品が搭載されるセラミック配線基板の製造方法に関するものであり、詳細には、セラミック母基板を分割溝で区画してなる四角形状の領域の上面にメタライズ配線導体を、下面に厚膜回路をそれぞれ形成したセラミック配線基板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば半導体集積回路素子等の半導体素子や容量素子等の電子部品を搭載するためのセラミック配線基板として、酸化アルミニウム質焼結体等の電気絶縁体から成る絶縁基体の上面にタングステンやモリブデン等の高融点金属材料から成るメタライズ配線導体を、下面に銅・ランタン−ボロン系合金・酸化錫系合金等からなる厚膜配線や厚膜抵抗体等の厚膜回路をそれぞれ被着させて成るセラミック配線基板が知られている。なお、メタライズ配線導体と厚膜回路とは、通常、絶縁基体の内部配線層等を介して電気的に接続されている。
【0003】
そして絶縁基体の上面に電子部品を搭載するとともにその電極を半田やボンディングワイヤを介してメタライズ配線導体に接続することにより、電子部品・メタライズ配線導体および厚膜回路により電気回路が形成され、必要に応じて電子部品を樹脂や蓋体で封止することにより製品としての電子装置として完成する。
【0004】
なお、メタライズ配線導体は電子部品の電極を厚膜回路と接続したり、外部に導出したりする主導電路として機能し、また厚膜回路は、上記の電気回路において抵抗や低電気抵抗回路・容量等の回路素子として機能する。
【0005】
この場合、メタライズ配線導体は、その酸化腐食を防止するとともに、半田やボンディングワイヤの接続を確実かつ容易とするために、ニッケル・銅・金等のめっき金属層が被着される。
【0006】
また、厚膜回路は、銅・酸化錫等の酸化・腐食し易い素材から成ることから、メタライズ配線導体と同様に酸化防止のために被覆層を被着させる必要があるが、厚膜回路にめっき金属層を被着させると、厚膜回路の電気特性が所定の数値からずれてしまうため、通常は、保護ガラス層と、この保護ガラス層を覆う有機樹脂から成る被覆層とで被覆されている。この保護ガラス層は、例えば酸化ホウ素系ガラス等のガラスから成り、ガラスペーストを厚膜回路の全面を覆うようにして印刷塗布し、約600〜650℃で処理して焼き付けることにより被着形成される。また、被覆層の有機樹脂としては、一般に紫外線硬化型・熱硬化型等のエポキシ樹脂が使用される。
【0007】
なお、このようなセラミック配線基板は、一般に、その取り扱いを容易にするため、製品となる四角形状の領域の外側を取り囲む部位にダミーの耳部を設け、このダミーの耳部と製品となる中央部の領域とを分割溝で区画したセラミック母基板の形態で製作され、ダミーの耳部は、電子部品の搭載等の所定の工程を終えた後、分割溝に沿ってセラミック母基板から分割することによって除去される。
【0008】
このようなセラミック配線基板は、例えば、以下のようにして製作される。
【0009】
まず、セラミック母基板となるセラミックグリーンシートを準備し、その少なくとも下面にこのセラミックグリーンシートの中央部を配線基板領域として四角形状に区画するような分割溝となる切り込みを形成するとともに、この四角形状の領域の上面にタングステン・モリブデン等の金属ペーストを印刷塗布し、その後、高温で焼成して上面にメタライズ配線導体が形成されたセラミック母基板を得る。
【0010】
次に、このセラミック母基板の四角形状の領域の下面に銅・ランタン−ボロン等の金属ペーストを印刷塗布するとともに、上記の焼成温度よりも低い温度で熱処理して、絶縁基体の下面に厚膜回路を形成する。
【0011】
次に、厚膜回路上に酸化ホウ素系ガラス等のガラスペーストを印刷し、厚膜回路を形成するときの熱処理の温度よりも低い温度で焼成して厚膜回路を保護ガラス層で被覆し、さらにこの保護ガラス層をエポキシ樹脂等の有機樹脂から成る被覆層で被覆し、最後にメタライズ配線導体のみにめっき金属層を被着させることにより、セラミック配線基板が製作される。
【0012】
なお、セラミック母基板の上面のメタライズ配線導体にめっき金属層を被着させるとき、セラミック母基板の下面の厚膜回路および厚膜回路を被覆する保護ガラス層および有機樹脂から成る被覆層は、マスキングテープにより被覆される。これは、厚膜回路にめっき金属層が被着するのを防止するためであり、また、被覆用のガラスおよび有機樹脂が酸・アルカリ性溶液により腐食し易いため、酸・アルカリ性のめっき用処理液やめっき液から有機樹脂を保護するためである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来のセラミック配線基板は、その少なくとも下面に分割溝が形成されていることから、セラミック配線基板のメタライズ配線導体にめっき金属層を被着させる際に、厚膜回路および厚膜回路を被覆する保護ガラス層および有機樹脂から成る被覆層を被覆するためセラミック母基板の下面にマスキングテープを貼ったとき、分割溝を形成した部位において、マスキングテープとセラミック母基板とが密着せずに隙間が生じてしまう。このため、この状態でセラミック配線基板をめっき用処理液やめっき液に浸漬すると、これらの薬液が前述の隙間から分割溝を伝ってマスキングテープとセラミック母基板およびセラミック母基板上に形成した厚膜回路との間に浸入し、厚膜回路に腐食・剥離等が発生してしまうという問題があった。
【0014】
本発明は上記従来の技術における問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的は、セラミック母基板においてセラミック配線基板の上面のメタライズ配線導体にめっき金属層を被着させる際に、下面の厚膜回路に腐食・剥離等を発生させることがないセラミック配線基板の製造方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明のセラミック配線基板の製造方法は、セラミック母基板の少なくとも下面に分割溝を縦横に形成する工程と、前記セラミック母基板の前記分割溝によって区画された四角形状の領域の上面にメタライズ配線導体を形成する工程と、前記セラミック母基板の前記四角形状の領域の下面に厚膜回路を形成する工程と、前記厚膜回路上に保護ガラス層を被着する工程と、前記分割溝を熱可塑性接着材から成る被覆材で被覆する工程と、前記保護ガラス層で覆われた前記厚膜回路を有機樹脂から成る被覆層で被覆する工程と、前記セラミック母基板の下面のほぼ全面を覆うようにしてマスキングテープを貼る工程と、前記マスキングテープを貼った前記セラミック母基板の前記メタライズ配線導体にめっき金属層を被着する工程とを具備することを特徴とするものである。
【0016】
本発明のセラミック配線基板の製造方法によれば、セラミック母基板の下面の外周部に形成された分割溝を熱可塑性接着材から成る被覆材で被覆していることから、分割溝の外周部においてもマスキングテープを絶縁基体に低融点ガラスから成る被覆材を介して十分に密着させることができ、外周部の分割溝を形成した部位からのめっき用処理液やめっき液の厚膜回路上への侵入を効果的に防ぐことができるため、厚膜回路に腐食・剥離等が発生することを極めて有効に防ぐことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を添付の図面に基づき詳細に説明する。
【0018】
図1(A)は本発明のセラミック配線基板の製造方法の実施の形態の一例を示す断面図であり、図1(B)はその平面図である。
【0019】
図中、1はセラミック母基板(絶縁基体)、2はセラミック母基板1の上面に被着形成されたメタライズ配線導体、3はセラミック母基板1の下面に形成された分割溝、4はセラミック母基板1の下面に被着形成された厚膜回路、5はセラミック母基板1の下面の厚膜回路4を被覆する保護ガラス層、6はセラミック母基板1の下面を被覆する有機樹脂から成る被覆層である。このセラミック母基板1・メタライズ配線導体2・分割溝3・厚膜回路4・保護ガラス層5・被覆層6により、セラミック配線基板7が構成される。
【0020】
セラミック母基板1は、酸化アルミニウム質焼結体や窒化アルミニウム質焼結体・ムライト質結晶焼結体・炭化珪素質焼結体・窒化珪素質焼結体・ガラスセラッミックス焼結体等の電気絶縁材料から成る。例えば酸化アルミニウム質焼結体から成る場合であれば、酸化アルミニウム・酸化珪素・酸化マグネシウム・酸化カルシウム等のセラミック原料粉末に適当な有機バインダ・溶剤を添加混合して得たセラミックスラリーを従来周知のドクターブレード法によりシート状となすとともに、これに適当な打ち抜き加工を施すことによりセラミック母基板1用のセラミックグリーンシートを得、次いでこれらのセラミックグリーンシートを上下に積層するとともに適当な形状・大きさに切断してセラミック母基板1用の生セラミック成形体となし、しかる後、この成形体を還元雰囲気中にて約1600℃の温度で焼成することによって製作される。
【0021】
セラミック母基板1は、その少なくとも下面に分割溝3が形成され、この分割溝3により中央部に四角形状の領域(製品となる配線基板領域)1aが区画され、この四角形状の領域1aを区画する分割溝3よりも外側の領域である外周部1bがダミーの耳部となる。このような分割溝3は、セラミック母基板1となるセラミックグリーンシートの下面にカッター刃等を押し込んで、溝状に切り込みを設けておくことにより形成することができる。
【0022】
また、セラミック母基板1の四角形状の領域1aは、上面にメタライズ配線導体2が形成されている。
【0023】
このメタライズ配線導体2は、セラミック配線基板7に搭載した電子部品(図示せず)の電極が接続されるとともに、この電極を外部に導出したり、厚膜回路4と接続したりするための導電路として機能する。
【0024】
メタライズ配線導体2は、タングステンやモリブデン・銅・銀等の金属粉末から成り、タングステン等の金属粉末に適当な有機バインダ・溶剤を添加混合して得た金属ペーストをセラミック母基板1となるセラミックグリーンシートに従来周知のスクリーン印刷法等により所定のパターンに印刷塗布しておき、セラミックグリーンシートと共に焼成されることにより形成される。
【0025】
メタライズ配線導体2は、その露出表面に、例えば電子部品の電極を低融点ロウ材やボンディングワイヤを介して接続するときのロウ材の接合性やボンディング性等を良くするために、1〜10μm程度の厚みのニッケルめっき膜と0.1〜3μm程度の厚みの金めっき膜とからなるめっき金属層を被着させておくことが好ましい。
【0026】
このニッケルめっき層と金めっき層とからなるめっき金属層は、例えば硫酸ニッケルおよびリン系またはホウ素系の還元剤を主成分とする無電解ニッケルめっき浴(酸性)と、シアン化金カリウムおよびホウ素系還元剤を主成分とする無電解金めっき浴(アルカリ性)とを準備し、各々のめっき浴にセラミック配線基板7を順次、所定時間ずつ浸漬することによって、メタライズ配線導体2の露出表面に所定厚みに被着形成される。
【0027】
セラミック母基板1の四角形状の領域1aの下面には、メタライズ配線導体2と電気的に接続するようにして厚膜回路4が被着形成されている。
【0028】
このような厚膜回路4は、例えばランタン−ボロン(LaB6)系合金や酸化錫(SnO2)等の抵抗体粉末から成る。酸化錫から成る場合であれば、酸化錫粉末に適当な有機バインダ・溶剤を添加混合して得た抵抗体ペーストを、セラミック母基板1の四角形状の領域1aの下面に、例えばセラミック母基板1の内部に予め設けた内部配線(図示せず)を介してメタライズ配線導体2と接続するようにして所定パターンに印刷塗布し、これを約900℃の温度で熱処理して焼き付けることにより、セラミック母基板1の下面に被着形成される。
【0029】
なお、メタライズ配線導体2と厚膜回路4とを接続する内部配線は、セラミック母基板1となるセラミックグリーンシートに貫通孔を設け、このセラミックグリーンシートの表面および貫通孔内にメタライズ配線導体2と同様の金属ペーストを印刷塗布・充填しておくことにより形成することができる。
【0030】
また、厚膜回路4上には、その表面に保護ガラス層5が被着されている。この保護ガラス層5は、厚膜回路4の酸化を防ぐとともに、例えば厚膜回路4が厚膜抵抗体である場合、後述するように厚膜抵抗体にレーザートリミングを施す際に、トリミングされる部位以外の部位の露出裏面がダメージを受けることを防ぐ作用をなす。
【0031】
このような保護ガラス層5は、例えば酸化ホウ素系ガラス等のガラスから成り、酸化ホウ素系ガラスの粉末に適当な有機バインダ・液剤を添加・混合して得たガラスペーストを厚膜抵抗体の全面を覆うようにして印刷塗布し、約600〜650℃で処理して焼き付けることにより被着形成される。
【0032】
さらに、保護ガラス層5で覆われた厚膜回路4は、レーザートリミングによりその電気抵抗値が所定の値に調整されることによって、トリミングされた部位が保護ガラス層5から露出するため、この露出部が酸化することを防ぐために、紫外線硬化型等の有機樹脂から成る被覆層6により被覆される。
【0033】
有機樹脂から成る被覆層6は、例えば、紫外線硬化型のエポキシ樹脂で形成され、未硬化のエポキシ樹脂前駆体を適当な光重合開始剤等の添加成分と混合し、厚膜回路4が形成されたセラミック母基板1の下面の所定の場所を覆うようにして印刷塗布するとともに、約300mJ/cm2の紫外線を照射して光硬化させることによって、厚膜回路4および保護ガラス層5を被覆するようにしてセラミック母基板1の下面に被着形成される。
【0034】
このセラミック母基板1の下面に形成した厚膜回路4は、上述のようにセラミック母基板1上面のメタライズ配線導体2にめっき金属層を被着させるためにセラミック配線基板7をニッケル・金等のめっき液や酸・アルカリ性の各種めっき用処理液に浸漬する際、このめっき液等と接触しないように、マスキングテープ(図示せず)により被覆される。なお、マスキングテープは、厚膜回路4・保護ガラス層5および被覆層6の全面を被覆するため、セラミック母基板1の下面のほぼ全面を覆うようにして貼る。
【0035】
このようにセラミック母基板1の下面に被覆層6を被着させるとともにマスキングテープを貼り、メタライズ配線導体2にめっき金属層を被着させる際、本発明では、少なくともセラミック母基板1の下面の外周部1bに形成された分割溝3を熱可塑性接着材から成る被覆材8で被覆しておくことが重要である。
【0036】
熱可塑性接着材から成る被覆材8でセラミック母基板1の下面の外周部1bに形成された分割溝3を被覆していることにより、外周部1bの分割溝3が形成された部位において、セラミック母基板1と被覆材8、および被覆材8とマスキングテープをどちらも強固に接着させることができるため、セラミック母基板1とマスキングテープとの間にできる隙間を無くすことができ、セラミック母基板1を金等のめっき液や塩酸・アルカリ脱脂液等のめっき用処理液に浸漬させた際に、外周部1bの分割溝3から厚膜回路4へのめっき液等の浸入を効果的に防止することができる。
【0037】
これによって、厚膜回路4へのめっき液等の浸入が効果的に防げることで厚膜回路4に腐食・剥離等を生じることが有効に防止され、セラミック配線基板7としての信頼性を優れたものとすることができる。
【0038】
ここで、セラミック母基板1の外周部1bに形成された分割溝3を被覆する被覆材8は、酢酸ビニル・塩化ビニル等のビニル系や、ポリエチレン・ポリプロピレン等のポリオレフィン系、(メタ)アクリル系等の熱可塑性接着材により形成される。このような熱可塑性接着材から成る被覆材8は、例えば、押出しコーティング法やロールコーティング法・ラミネート加工法等の周知の手段でセラミック母基板1の外周部1bに被着させることにより分割溝3を被覆することができる。
【0039】
被覆材8を熱可塑性接着材で形成しておくと、この被覆材8の上にマスキングテープを貼り、めっき処理を施すとき、例えば加温されためっき液や処理液等(一般に50〜80℃程度)から熱が加わると、熱可塑性接着材の粘着性が高くなり、セラミック母基板1およびマスキングテープに被覆材8をより一層強く接着させることができ、めっき液の分割溝3からの浸入を極めて効果的に防止することができる。
【0040】
この場合、被覆材8を形成する熱可塑性接着材は、溶融点が約80〜100℃のものを用いることが好ましく、それにより、めっき液や処理液等からの加温で被覆材8が溶融・流失することがなく、かつ接着性を効果的に向上させることができる。
【0041】
また、被覆材8は、その外縁部で厚みが薄くなるようにしておくことが好ましい。これは、セラミック母基板1と被覆材8との間に熱応力等の応力が生じたとき、応力が被覆材8の外縁部で大きくなって被覆材8が外縁端から剥がれることを防ぎ、被覆材8をセラミック母基板1により一層強固に被着させることができるためである。
【0042】
なお、本発明のセラミック配線基板の製造方法は上述の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更は可能である。
【0043】
例えば、上述の例では分割溝3はセラミック母基板1の下面のみに形成していたが、下面の分割溝3に対向させて、あるいはこれとは異なる分割を行なうために下面の分割溝3とは異なる位置に、セラミック母基板1の上面にも分割溝を形成してよい。
【0044】
また、上述の例では分割溝3によって区画された四角形状の領域1aはセラミック母基板1の中央部に1つだけ形成した例を示したが、この四角形状の領域1aは、縦横の並びに配列された複数の四角形状の配線基板領域に形成して、いわゆる多数個取りのセラミック配線基板としてもよく、その場合も、それら多数の配線基板領域の下面にそれぞれ形成された厚膜回路4を保護ガラス層5および被覆層6で被覆するとともに、その外周部1bに形成された分割溝3を熱可塑性接着材から成る被覆材8で被覆していればよい。
【0045】
また、上述の例では、外周部1bの分割溝3を被覆する被覆材8は、中央部の四角形状の領域1aとは別に分割溝3に対応させて被覆した例を示したが、外周部1bの全体を被覆材8で被覆することによって分割溝3を被覆してもよい。
【0046】
【発明の効果】
本発明のセラミック配線基板の製造方法によれば、セラミック母基板の下面の外周部に形成された、分割溝によって区画された四角形状の領域の外側に位置する分割溝を熱可塑性接着材から成る被覆材で被覆していることから、セラミック母基板の下面に厚膜回路を形成後に、上面のメタライズ配線導体にめっき金属層を被着させるために、保護ガラス層とこの保護ガラス層を覆う有機樹脂から成る被覆層とで被覆された厚膜回路を有する下面にマスキングを施す際に、セラミック母基板の外周部すなわち分割溝で区画された四角形状の領域の外側に位置する分割溝においてもマスキングテープを絶縁基体に低融点ガラスから成る被覆材を介して十分に密着させることができ、外周部の分割溝を形成した部位からのめっき用処理液やめっき液の厚膜回路への侵入を効果的に防ぐことができるため、厚膜回路に腐食・剥離等が発生することを極めて有効に防ぐことができる。
【0047】
以上により、本発明によれば、セラミック母基板においてセラミック配線基板の上面のメタライズ配線導体にめっき金属層を被着させる際に、下面の厚膜回路に腐食・剥離等を発生させることがないセラミック配線基板の製造方法を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のセラミック配線基板の製造方法の実施の形態の一例を示す(A)は断面図、(B)は平面図である。
Claims (1)
- セラミック母基板の少なくとも下面に分割溝を縦横に形成する工程と、前記セラミック母基板の前記分割溝によって区画された四角形状の領域の上面にメタライズ配線導体を形成する工程と、
前記セラミック母基板の前記四角形状の領域の下面に厚膜回路を形成する工程と、
前記厚膜回路上に保護ガラス層を被着する工程と、
前記分割溝を熱可塑性接着材から成る被覆材で被覆する工程と、
前記保護ガラス層で覆われた前記厚膜回路を有機樹脂から成る被覆層で被覆する工程と、前記セラミック母基板の下面のほぼ全面を覆うようにしてマスキングテープを貼る工程と、
前記マスキングテープを貼った前記セラミック母基板の前記メタライズ配線導体にめっき金属層を被着する工程と
を具備することを特徴とするセラミック配線基板の製造方法。
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