JP3940029B2 - モータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、給電ブラシを有するモータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、直流モータに用いられる給電ブラシの摩耗を小さくし、該ブラシ、ひいてはモータの長寿命化を図るための種々の提案がなされている。
【0003】
その1つに、高抵抗に構成した給電ブラシを用いるものがある。このようにすれば、給電ブラシにおいて発生する火花摩耗が低減されるので、その火花摩耗による給電ブラシの寿命低下が軽減される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、高抵抗に構成した給電ブラシは、当然ながら電気抵抗が大きいために該ブラシにおける電気的な損失が大きく、モータの出力が低下してしまうという問題がある。
【0005】
そこで、給電ブラシを、整流子セグメントと最初に接触する部分及び該セグメントと最後に離間する部分の少なくとも一方を高抵抗とし、それ以外を低抵抗とした多層に構成することが考えられた。
【0006】
このようにすれば、給電ブラシにおいて発生する火花摩耗が低減されるので、その火花摩耗による給電ブラシの寿命低下が軽減され、しかも、低抵抗の部分を設けたことにより、電気抵抗が小さくなり、該ブラシにおける電気的な損失が抑えられ、モータの出力低下を低減できる。
【0007】
しかしながら、上記のように多層の給電ブラシは、製造が煩雑で、コストが高くなるという問題が生じてしまう。
又、このことは、陽極及び陰極の少なくとも一方の極が複数の給電ブラシ(つまり、3個以上の給電ブラシ)を2組以上用いて構成されるモータにおいては特に問題であり、このように複数の給電ブラシを用いて構成されるモータにおいて、上記問題を解決することが必要であった。
【0008】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、陽極及び陰極の少なくとも一方の極が複数の給電ブラシを用いて構成されるモータにおいて、該モータの出力低下を極力抑えながら、低コストで給電ブラシの長寿命化を図ることができるモータを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため、請求項1に記載の発明は、複数の励磁コイルがそれぞれ接続される複数の整流子セグメントを有する整流子に対し、陽極及び陰極の少なくとも一方の極が複数の給電ブラシをそれぞれ摺接可能に配置し、複数の同極給電ブラシがそれぞれ接触する整流子セグメント同士を短絡線により短絡し、全ての整流子セグメントに対して前記励磁コイルを構成する巻線を接続するように構成したモータであって、前記複数の同極給電ブラシの前記整流子セグメントから離間する時間が異なるように、各給電ブラシが配置され、前記複数の同極給電ブラシの中で、前記整流子セグメントから離間する時間が遅い給電ブラシが他の給電ブラシより高抵抗に構成され、前記整流子セグメントから離間する時間が遅い給電ブラシは、その幅が前記整流子セグメントの幅と同じとなるように構成されるとともに、前記他の給電ブラシは、その幅が前記整流子セグメントの幅と同じ、又はその幅が前記整流子セグメントから離間する時間が遅い給電ブラシの幅より小さく構成されている。
【0012】
請求項に記載の発明は、請求項に記載のモータにおいて、前記整流子セグメントから離間する時間が遅い給電ブラシ及び前記他の給電ブラシは、その幅が前記整流子セグメントの幅と同じとなるように構成されるものであって、短絡した前記整流子セグメント同士が一致する位置に配置した場合に、前記複数の同極給電ブラシの電気的な合計幅が該整流子セグメントの幅より大きくなるように、各給電ブラシが配置されている。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のモータにおいて、前記整流子セグメントから離間する時間が遅い給電ブラシは、その幅が前記整流子セグメントの幅と同じとなるように構成されるとともに、前記他の給電ブラシは、その幅が前記整流子セグメントから離間する時間が遅い給電ブラシより小さく構成されている。
【0013】
請求項に記載の発明は、請求項に記載のモータにおいて、短絡した前記整流子セグメント同士が一致する位置に配置した場合に、前記複数の同極給電ブラシの電気的な合計幅が該整流子セグメントの幅と同じなるように、各給電ブラシが配置されている。
【0015】
請求項に記載の発明は、請求項に記載のモータにおいて、短絡した前記整流子セグメント同士が一致する位置に配置した場合に、前記遅い給電ブラシの幅内に他の給電ブラシが含まれるように、各給電ブラシが配置されている。
【0016】
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載のモータにおいて、前記励磁コイルを構成する巻線は、電機子コアに集中巻きにより巻回されている。
【0017】
(作用)
請求項に記載の発明によれば、モータは、複数の励磁コイルがそれぞれ接続される複数の整流子セグメントを有する整流子に対し、陽極及び陰極の少なくとも一方の極が複数の給電ブラシをそれぞれ摺接可能に配置し、複数の同極給電ブラシがそれぞれ接触する整流子セグメント同士を短絡線により短絡し、全ての整流子セグメントに対して前記励磁コイルを構成する巻線を接続して構成されている。そして、各給電ブラシは、複数の同極給電ブラシの整流子セグメントから離間する時間が異なるように配置される。すると、同極給電ブラシの中で、整流子セグメントから離間する時間が遅い給電ブラシからのみ該セグメントから離間する時の火花が発生するようになる。ここで、整流子セグメントから離間する時の火花は大きいため、この時の火花によって給電ブラシの摩耗が大きく進行する。そのため、上記構成にすることにより、整流子セグメントから離間する時間が遅い給電ブラシからのみ該セグメントから離間する時の火花が発生するようになるので、その給電ブラシを例えば高抵抗又は体積を大きく構成することで、該給電ブラシの火花による摩耗が低減される。これにより、各給電ブラシの長寿命化、ひいてはモータの長寿命化が図られる。又、各給電ブラシのそれぞれを、高抵抗な部分と低抵抗な部分とを有する多層構造とする必要がなく、低コスト化が図られる。又、整流子セグメントから離間する時間が遅い給電ブラシを体積が大きくなるように構成する場合、特に高抵抗に構成する必要がないため、給電ブラシ全体における電気的な損失はなく、又、整流子セグメントから離間する時間が遅い給電ブラシを高抵抗に構成する場合であっても、その給電ブラシのみを高抵抗に構成すればすむので、給電ブラシ全体における電気的な損失が小さく抑えられる。そのため、モータの出力低下が極力抑えられる。
【0018】
また、複数の同極給電ブラシの中で、整流子セグメントから離間する時間が遅い給電ブラシが他の給電ブラシより高抵抗に構成される。そのため、整流子セグメントから離間する時間が遅い給電ブラシからのみ該セグメントから離間する時の火花が発生するようになるので、その給電ブラシを高抵抗に構成することで、該給電ブラシの火花摩耗による寿命低下が軽減される。
【0020】
請求項に記載の発明によれば、前記整流子セグメントから離間する時間が遅い給電ブラシ及び前記他の給電ブラシは、その幅が整流子セグメントの幅と同じとなるように構成されるものであって、短絡した整流子セグメント同士が一致する位置に配置した場合の複数の同極給電ブラシの電気的な合計幅が該整流子セグメントの幅より大きくなるようにして、複数の同極給電ブラシの整流子セグメントから離間する時間が異なるように各給電ブラシが配置される。
【0021】
請求項に記載の発明によれば、短絡した整流子セグメント同士が一致する位置に配置した場合の複数の同極給電ブラシの電気的な合計幅が該整流子セグメントの幅と同じなるようにして、複数の同極給電ブラシの整流子セグメントから離間する時間が異なるように各給電ブラシが配置される。
【0023】
請求項に記載の発明によれば、短絡した整流子セグメント同士が一致する位置に配置した場合に、前記遅い給電ブラシの幅内に他の給電ブラシが含まれるように、各給電ブラシが配置される。これにより、モータがいずれの方向に回転しても、幅が大きく構成される給電ブラシからのみ該セグメントから離間する時の火花が発生するようになるので、その給電ブラシを例えば高抵抗又は体積を大きく構成することで、該給電ブラシの火花による摩耗が低減される。
【0024】
請求項に記載の発明によれば、励磁コイルを構成する巻線は、電機子コアに集中巻きにより巻回される。そのため、一般的に集中巻きは分布巻き(重ね巻き又は波巻き)よりも整流するコイルの巻回数が多くなるので整流が難しいが、各ブラシをそれぞれずらすようにしたことで、整流を容易に行うことができ、効果大である。
【0025】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図面に従って説明する。
【0026】
図1(a)は、本実施形態のモータ51を示す。本実施形態のモータ51は、図示しない永久磁石の極数が「4」、励磁コイルの数が「16」として構成されるモータである。モータ51には、図示しない4極の永久磁石の内側に、電機子52が回転可能に収容されている。尚、本実施形態のモータ51は、電機子52(整流子55)を矢印方向(図1(a)(b)において時計回り方向)の一方向のみに回転するように使用されるものである。
【0027】
電機子52は、回転軸53、電機子コア54、整流子55及び巻線56(図2参照)を備えている。
電機子コア54は、回転軸53に固定されている。電機子コア54は、その中心部から放射状に延び、巻線56を巻回するための16個のティース54aを有している。各ティース54a間には、その巻線56を収容するためのスロット54bが形成されている。ここで、各スロット54bに対して、図1(a)のようにスロット番号(スロットNo)を時計回り方向に「1」〜「16」と付すことにする。
【0028】
整流子55は、回転軸53に固定されている。整流子55は、図1(b)に示すように、その外周面に16個の整流子セグメント(以下、単にセグメントとする)55aが固着されている。ここで、各セグメント55aに対しても、セグメント番号(セグメントNo)を時計回り方向に「1」〜「16」と付すことにする。尚、以下には、「セグメント番号」及び「スロット番号」は、ともに「番号」と記すことにする。
【0029】
図2に示すように、巻線56は、3つのティース54a(スロット54b)間に跨って巻回、所謂分布巻きにて巻回されている。具体的に、巻線56は、番号「2」のセグメント55aから番号「11」のスロット54bに延び、該番号「11」と「8」とのスロット54b間で巻回され、番号「1」のセグメント55aに戻るように巻装されている。次いで、巻線56は、番号「1」のセグメント55aから番号「10」のスロット54bに延び、該番号「10」と「7」とのスロット54b間で巻回され、番号「16」のセグメント55aに戻るように巻装されている。次いで、巻線56は、番号「16」のセグメント55aから番号「9」のスロット54bに延び、該番号「9」と「6」とのスロット54b間で巻回され、番号「15」のセグメント55aに戻るように巻装されている。そして、これらを繰り返して、全部のセグメント55a及び全部のスロット54bに対して巻線56が巻装され、各励磁コイル57が構成されている。
【0030】
又、図2及び図3に示すように、所定のセグメント55aは、短絡線58により短絡されている。具体的に、番号「16」及び「8」のセグメント55aは短絡線58により短絡され、番号「1」及び「9」のセグメント55aは短絡線58により短絡され、番号「2」及び「10」のセグメント55aは短絡線58により短絡されている。つまり、この短絡線58により、互いに180°の間隔を有するセグメント55a同士が短絡されている。
【0031】
前記モータ51には、前記整流子55に摺接する陽極(+極)及び陰極(−極)で対をなす一対のメインブラシ59a,59bと一対のサブブラシ59c,59dとの2組4個の給電ブラシが備えられている。各ブラシ59a〜59dは、同形状をなしており、その幅がセグメント55aの幅と略等しく構成されている。尚、メインブラシ59a,59bは低抵抗に、サブブラシ59c,59dは高抵抗にそれぞれ構成されている。
【0032】
又、各ブラシ59a〜59dは、略90°間隔に配置されている。より詳しくは、陰極側のメインブラシ59bは、陽極側のメインブラシ59aから回転方向(図1において時計回り方向)に90°だけずらした位置に配置されている。陽極側のサブブラシ59cは、陽極側のメインブラシ59aから回転方向に(180°+θ1(所定角度))だけずらした位置に配置されている。陰極側のサブブラシ59dは、陰極側のメインブラシ59bから回転方向に(180°+θ1(所定角度))だけずらした位置に配置されている。因みに、この場合、短絡したセグメント55a同士が一致する位置に配置した場合の同極の各ブラシ59a〜59dの電気的な合計幅は、該セグメント55aの幅より大きくなる。
【0033】
そのため、例えば、図3のように陽極側のメインブラシ59aが番号「1」のセグメント55aにのみ接触している場合、陽極側のサブブラシ59cは番号「1」のセグメント55aと短絡された番号「9」のセグメント55aと回転方向上流側の番号「10」のセグメント55aに跨って接触する。このとき、サブブラシ59cは、その大部分が番号「9」のセグメント55aに接触している。又、この場合、陰極側のメインブラシ59bは番号「5」のセグメント55aにのみ接触し、陰極側のサブブラシ59dは番号「5」のセグメント55aと短絡された番号「13」のセグメント55aと回転方向上流側の番号「14」のセグメント55aに跨って接触する。このとき、サブブラシ59dは、その大部分が番号「13」のセグメント55aに接触している。
【0034】
つまり、前記所定角度θ1を設定したことにより、整流子55が矢印方向に回転するようにモータ51を回転させる場合、各メインブラシ59a,59bに対して各サブブラシ59c,59dの整流終了時間(セグメント55aから離間する時間)が所定時間だけ遅くなるようになっている。尚、この場合、上記したように、陽極側のメインブラシ59a及び同極側のサブブラシ59cは短絡線58により短絡されたセグメント55aにそれぞれ接触し、陰極側のメインブラシ59b及び同極側のサブブラシ59dは短絡線58により短絡されたセグメント55aにそれぞれ接触している。そのため、各ブラシ59a〜59dは、同一の励磁コイル57を整流するようになっている。これにより、各サブブラシ59c,59dを所定角度θ1だけずらすと、各メインブラシ59a,59bに対して各サブブラシ59c,59dの整流終了時間が所定時間だけ遅くなるため、各セグメント55aから離間する時の火花が高抵抗の各サブブラシ59c,59dにおいてのみ発生しようとする。
【0035】
ここで、ブラシは、周知なように、セグメントに接触し始める時とセグメントから離間する時に火花が発生する。特に、ブラシがセグメントから離間する時に大きな火花が発生し、この時の火花によってブラシの摩耗が大きく進行する。しかしながら、本実施形態では、各セグメント55aから離間する時の火花が高抵抗の各サブブラシ59c,59dにおいてのみ発生する構成としたため、該サブブラシ59c,59dにおいて発生する火花が低減されるとともに、各メインブラシ59a,59bにおいては、整流終了時の火花の発生が防止される。
【0036】
従って、本実施形態では、各メインブラシ59a,59bに対して各サブブラシ59c,59dの整流終了時間(セグメント55aから離間する時間)が遅くなるように構成することで、各ブラシ59a〜59dの火花による摩耗が低減され、各ブラシ59a〜59dの長寿命化、ひいてはモータ51の長寿命化を図ることができる。又、各ブラシ59a〜59dのそれぞれを、高抵抗な部分と低抵抗な部分とを有する多層構造とする必要がなく、低コスト化を図ることができる。又、メインブラシ59a,59bを低抵抗に構成することで、ブラシ59a〜59d全体における電気的な損失を小さく抑えることができ、モータ51の出力低下を極力抑えることができる。
【0037】
(第2実施形態)
以下、本発明を具体化した第2実施形態を図面に従って説明する。尚、説明の便宜上、前記第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付して、説明を省略する。
【0038】
図4に示すように、本実施形態の給電ブラシであるメインブラシ60a,60b及びサブブラシ60c,60dは、同形状をなしており、その幅がセグメント55aの幅の半分に構成されている。尚、メインブラシ60a,60bは低抵抗に、サブブラシ60c,60dは高抵抗にそれぞれ構成されている。
【0039】
又、各ブラシ60a〜60dは、略90°間隔に配置されている。より詳しくは、陰極側のメインブラシ60bは、陽極側のメインブラシ60aから回転方向に90°だけずらした位置に配置されている。陽極側のサブブラシ60cは、陽極側のメインブラシ60aから回転方向に(180°+θ2(所定角度))だけずらした位置に配置されている。陰極側のサブブラシ60dは、陰極側のメインブラシ60bから回転方向に(180°+θ2(所定角度))だけずらした位置に配置されている。尚、所定角度θ2は、本実施形態では、セグメント55aの幅の半分(この場合、ブラシ60a〜60dの幅)に相当する角度である。因みに、この場合、短絡したセグメント55a同士が一致する位置に配置した場合の同極の各ブラシ60a〜60dの電気的な合計幅は、該セグメント55aの幅と同じになる。
【0040】
そのため、例えば、図4のように陽極側のメインブラシ60aが番号「1」のセグメント55aの回転方向の後端(下流側端部)側に接触している場合、陽極側のサブブラシ60cは番号「1」のセグメント55aと短絡された番号「9」のセグメント55aの回転方向の先端(上流側端部)側に接触する。又、この場合、陰極側のメインブラシ60bは番号「5」のセグメント55aの回転方向の後端(下流側端部)側に接触し、陰極側のサブブラシ60dは番号「5」と短絡された番号「13」のセグメント55aの回転方向の先端(上流側端部)側に接触する。
【0041】
つまり、前記所定角度θ2を設定したことにより、整流子55が矢印方向に回転するようにモータを回転させる場合、各メインブラシ60a,60bに対して各サブブラシ60c,60dの整流終了時間(セグメント55aから離間する時間)が所定時間だけ遅くなるようになっている。
【0042】
そのため、本実施形態においても同様に、各セグメント55aから離間する時の火花が高抵抗の各サブブラシ60c,60dにおいてのみ発生しようとする。その結果、本実施形態においても、各ブラシ60a〜60dの火花による摩耗が低減されるので、各ブラシ60a〜60dの長寿命化、ひいてはモータの長寿命化を図ることができる。又、各ブラシ60a〜60dのそれぞれを、高抵抗な部分と低抵抗な部分とを有する多層構造とする必要がなく、低コスト化を図ることができる。又、メインブラシ60a,60bを低抵抗に構成することで、ブラシ60a〜60d全体における電気的な損失を小さく抑えることができ、モータの出力低下を極力抑えることができる。
【0043】
(第3実施形態)
以下、本発明を具体化した第3実施形態を図面に従って説明する。
図5に示すように、本実施形態では、永久磁石Mの極数が「6」、励磁コイル62の数が「8」として構成されるモータである。このモータには、外周面に24個の整流子セグメント(以下、単にセグメントとする)63aが固着されてなる整流子63が備えられている。ここで、各セグメント63aに対して、図5のようにセグメント番号(セグメントNo)を「1」〜「24」と付すことにする。
【0044】
巻線61は、図示しない所定のティースに巻回、所謂集中巻きにて巻回されて、各励磁コイル62を構成している。具体的に、巻線61は、番号「2」のセグメント63aから所定ティースに巻回され、番号「3」のセグメント63aに戻るように巻装され、励磁コイル62を構成している。又、巻線61は、番号「5」のセグメント63aから所定ティースに巻回され、番号「6」のセグメント63aに戻るように巻装され、励磁コイル62を構成している。又、巻線61は、番号「8」のセグメント63aから所定ティースに巻回され、番号「9」のセグメント63aに戻るように巻装され、励磁コイル62を構成している。又、巻線61は、番号「11」のセグメント63aから所定ティースに巻回され、番号「12」のセグメント63aに戻るように巻装され、励磁コイル62を構成している。又、巻線61は、番号「14」のセグメント63aから所定ティースに巻回され、番号「15」のセグメント63aに戻るように巻装され、励磁コイル62を構成している。又、巻線61は、番号「17」のセグメント63aから所定ティースに巻回され、番号「18」のセグメント63aに戻るように巻装され、励磁コイル62を構成している。又、巻線61は、番号「20」のセグメント63aから所定ティースに巻回され、番号「21」のセグメント63aに戻るように巻装され、励磁コイル62を構成している。又、巻線61は、番号「23」のセグメント63aから所定ティースに巻回され、番号「24」のセグメント63aに戻るように巻装され、励磁コイル62を構成している。
【0045】
前記整流子63において、120°間隔に配置されたセグメント63a同士が短絡線64により短絡されている。具体的には、短絡線64により、番号「1」「9」「17」のセグメント63aが短絡され、番号「2」「10」「18」のセグメント63aが短絡されている。又、番号「3」「11」「19」のセグメント63aが短絡され、番号「4」「12」「20」のセグメント63aが短絡されている。又、番号「5」「13」「21」のセグメント63aが短絡され、番号「6」「14」「22」のセグメント63aが短絡されている。又、番号「7」「15」「23」のセグメント63aが短絡され、番号「8」「16」「24」のセグメント63aが短絡されている。
【0046】
又、前記整流子63には、陽極(+極)及び陰極(−極)で対をなす一対のメインブラシ65a,65bと一対のサブブラシ65c,65dとの2組4個の給電ブラシがそれぞれ摺接する。各ブラシ65a〜65dは、同形状をなしており、その幅がセグメント63aの幅と略同じとなるように構成されている。尚、メインブラシ65a,65bは低抵抗に、サブブラシ65c,65dは高抵抗にそれぞれ構成されている。
【0047】
又、陽極側のメインブラシ65aと陰極側のメインブラシ65bとは、互いに180°間隔を有して配置されている。陽極側のサブブラシ65cは、陽極側のメインブラシ65aから反回転方向に(120°−θ3(所定角度))だけずれた位置に配置されている。陰極側のサブブラシ65dは、陰極側のメインブラシ65bから反回転方向に(120°−θ3(所定角度))だけずれた位置に配置されている。因みに、この場合、短絡したセグメント63a同士が一致する位置に配置した場合の同極の各ブラシ65a〜65dの電気的な合計幅は、該セグメント63aの幅より大きくなる。
【0048】
そのため、例えば、図5のように陽極側のメインブラシ65aが番号「2」のセグメント63aにのみ接触している場合、陽極側のサブブラシ65cは番号「2」のセグメント63aと短絡された番号「10」のセグメント63aと回転方向上流側の番号「9」のセグメント63aに跨って接触する。このとき、サブブラシ65cは、その大部分が番号「10」のセグメント63aに接触している。又、この場合、陰極側のメインブラシ65bは番号「14」のセグメント63aにのみ接触し、陰極側のサブブラシ65dは番号「14」のセグメント63aと短絡された番号「22」のセグメント63aと回転方向上流側の番号「21」のセグメント63aに跨って接触する。このとき、サブブラシ65dは、その大部分が番号「22」のセグメント63aに接触している。
【0049】
つまり、前記所定角度θ3を設定したことにより、整流子55が矢印方向に回転するようにモータを回転させる場合、各メインブラシ65a,65bに対して各サブブラシ65c,65dの整流終了時間(セグメント63aから離間する時間)が所定時間だけ遅くなるようになっている。
【0050】
そのため、本実施形態においても同様に、各セグメント63aから離間する時の火花が高抵抗の各サブブラシ65c,65dにおいてのみ発生しようとする。その結果、本実施形態においても、各ブラシ65a〜65dの火花による摩耗が低減されるので、各ブラシ65a〜65dの長寿命化、ひいてはモータの長寿命化を図ることができる。又、各ブラシ65a〜65dのそれぞれを、高抵抗な部分と低抵抗な部分とを有する多層構造とする必要がなく、低コスト化を図ることができる。又、メインブラシ65a,65bを低抵抗に構成することで、ブラシ65a〜65d全体における電気的な損失を小さく抑えることができ、モータの出力低下を極力抑えることができる。更に、本実施形態の巻線61は、集中巻きにより巻回されており、この集中巻きは一般的に分布巻き(重ね巻き又は波巻き)よりも整流するコイル62の巻回数が多くなるので整流が難しいが、各ブラシ65a〜65dをそれぞれずらすようにしたことで、整流を容易に行うことができ、効果大である。
【0051】
(第4実施形態)
以下、本発明を具体化した第4実施形態を図面に従って説明する。尚、説明の便宜上、前記第3実施形態と同一の構成については同一の符号を付して、説明を省略する。
【0052】
図6に示すように、本実施形態の給電ブラシであるメインブラシ66a,66b及びサブブラシ66c,66dは、同形状をなしており、その幅がセグメント63aの幅の半分に構成されている。尚、メインブラシ66a,66bは低抵抗に、サブブラシ66c,66dは高抵抗にそれぞれ構成されている。
【0053】
又、陽極側のメインブラシ66aと陰極側のメインブラシ66bとは、互いに180°間隔を有して配置されている。陽極側のサブブラシ66cは、陽極側のメインブラシ66aから反回転方向に(120°−θ4)だけずれた位置に配置されている。陰極側のサブブラシ66dは、陰極側のメインブラシ66bから反回転方向に(120°−θ4)だけずれた位置に配置されている。尚、所定角度θ4は、本実施形態では、セグメント63aの幅の半分(この場合、ブラシ66a〜66dの幅)に相当する角度である。因みに、この場合、短絡したセグメント63a同士が一致する位置に配置した場合の同極の各ブラシ66a〜66dの電気的な合計幅は、該セグメント63aの幅と同じになる。
【0054】
そのため、例えば、図6のように陽極側のメインブラシ66aが番号「2」のセグメント63aの回転方向の後端(下流側端部)側に接触している場合、陽極側のサブブラシ66cは番号「2」のセグメント63aと短絡された番号「10」のセグメント63aの回転方向の先端(上流側端部)側に接触する。又、この場合、陰極側のメインブラシ66bは番号「14」のセグメント63aの回転方向の後端(下流側端部)側に接触し、陰極側のサブブラシ66dは番号「14」と短絡された番号「22」のセグメント63aの回転方向の先端(上流側端部)側に接触する。
【0055】
つまり、前記所定角度θ4を設定したことにより、整流子55が矢印方向に回転するようにモータを回転させる場合、各メインブラシ66a,66bに対して各サブブラシ66c,66dの整流終了時間(セグメント63aから離間する時間)が所定時間だけ遅くなるようになっている。
【0056】
そのため、本実施形態においても同様に、各セグメント63aから離間する時の火花が高抵抗の各サブブラシ66c,66dにおいてのみ発生しようとする。その結果、本実施形態においても、各ブラシ66a〜66dの火花による摩耗が低減されるので、各ブラシ66a〜66dの長寿命化、ひいてはモータの長寿命化を図ることができる。又、各ブラシ66a〜66dのそれぞれを、高抵抗な部分と低抵抗な部分とを有する多層構造とする必要がなく、低コスト化を図ることができる。又、メインブラシ66a,66bを低抵抗に構成することで、ブラシ66a〜66d全体における電気的な損失を小さく抑えることができ、モータの出力低下を極力抑えることができる。
【0057】
(第5実施形態)
以下、本発明を具体化した第5実施形態を図面に従って説明する。尚、説明の便宜上、前記第3実施形態と同一の構成については同一の符号を付して、説明を省略する。
【0058】
図7に示すように、本実施形態では、整流子63に対して、陽極(+極)及び陰極(−極)で対をなす一対のメインブラシ67a,67bと一対の第1サブブラシ67c,67dと一対の第2サブブラシ67e,67fの3組6個の給電ブラシがそれぞれ摺接する。各ブラシ67a〜67fは、同形状をなしており、その幅がセグメント63aの幅の半分に構成されている。尚、メインブラシ67a,67bは低抵抗に、第1サブブラシ67c,67dは中抵抗(メインブラシ67a,67bと第2サブブラシ67e,67fとの中間の抵抗値)に、第2サブブラシ67e,67fは高抵抗に構成されている。
【0059】
又、各ブラシ67a〜67fは、略60°間隔に配置されている。より詳しくは、陽極側のメインブラシ67aと陰極側のメインブラシ67bとは、互いに180°間隔を有して配置されている。陽極側の第1サブブラシ67cは、陽極側のメインブラシ67aから反回転方向に(120°−θ5)だけずれた位置に配置されている。陰極側の第1サブブラシ67dは、陰極側のメインブラシ67bから反回転方向に(120°−θ5)だけずれた位置に配置されている。尚、所定角度θ5は、本実施形態では、セグメント63aの幅の1/4(この場合、ブラシ67a〜67fの幅の半分)に相当する角度である。陽極側の第2サブブラシ67eは、陽極側のメインブラシ67aから反回転方向に(60°−θ6)だけずれた位置に配置されている。陰極側の第2サブブラシ67fは、陰極側のメインブラシ67bから反回転方向に(60°−θ6)だけずれた位置に配置されている。尚、所定角度θ6は、本実施形態では、セグメント63aの幅の半分(この場合、ブラシ67a〜67fの幅)に相当する角度である。因みに、この場合、短絡したセグメント63a同士が一致する位置に配置した場合の同極の各ブラシ67a〜67fの電気的な合計幅は、該セグメント63aの幅と同じになる。
【0060】
そのため、例えば、図7のように陽極側のメインブラシ67aが番号「2」のセグメント63aの回転方向の後端(下流側端部)側に接触している場合、陽極側の第1サブブラシ67cは番号「2」のセグメント63aと短絡された番号「10」のセグメント63aの回転方向の中央部に接触し、陽極側の第2サブブラシ67eは番号「2」及び「10」のセグメント63aと短絡された番号「18」のセグメント63aの回転方向の先端(上流側端部)側に接触する。又、この場合、陰極側のメインブラシ67bは番号「14」のセグメント63aの回転方向の後端(下流側端部)側に接触し、陰極側の第1サブブラシ67dは番号「14」と短絡された番号「22」のセグメント63aの回転方向の中央部に接触し、陰極側の第2サブブラシ67fは番号「14」及び「22」と短絡された番号「6」のセグメント63aの回転方向の先端(上流側端部)側に接触する。
【0061】
つまり、前記所定角度θ5及びθ6を設定したことにより、整流子55が矢印方向に回転するようにモータを回転させる場合、各メインブラシ67a,67bに対して各第1サブブラシ67c,67dの整流終了時間(セグメント63aから離間する時間)が所定時間だけ遅く、更に各第1サブブラシ67c,67dに対して各第2サブブラシ67e,67fの整流終了時間(セグメント63aから離間する時間)が所定時間だけ遅くなるようになっている。
【0062】
そのため、本実施形態においても同様に、各セグメント63aから離間する時の火花が高抵抗の各第2サブブラシ67e,67fにおいてのみ発生しようとするので、該第2サブブラシ67e,67fにおいて発生する火花が低減されるとともに、各メインブラシ67a,67b及び各第1サブブラシ67c,67dにおいては、整流終了時の火花の発生が防止される。
【0063】
その結果、本実施形態においても、各ブラシ67a〜67fの火花による摩耗が低減されるので、各ブラシ67a〜67fの長寿命化、ひいてはモータの長寿命化を図ることができる。又、各ブラシ67a〜67fのそれぞれを、高抵抗な部分と低抵抗な部分とを有する多層構造とする必要がなく、低コスト化を図ることができる。又、メインブラシ67a,67bを低抵抗に、第1サブブラシ67c,67dを中抵抗に構成することで、ブラシ67a〜67f全体における電気的な損失を小さく抑えることができ、モータの出力低下を極力抑えることができる。
【0064】
(第6実施形態)
以下、本発明を具体化した第6実施形態を図面に従って説明する。尚、説明の便宜上、前記第1及び第2実施形態と同一の構成については同一の符号を付して、説明を省略する。
【0065】
図8に示すように、本実施形態では、一対のメインブラシ68a,68bと該メインブラシ68a,68bより幅広に形成される一対のサブブラシ68c,68dとの2組4個の給電ブラシがそれぞれ整流子55に摺接する。因みに、本実施形態では、メインブラシ68a,68bはセグメント55aの半分の幅で形成され、サブブラシ68c,68dはセグメント55aの幅と略等しく形成される。尚、メインブラシ68a,68bは低抵抗に、サブブラシ68c,68dは高抵抗にそれぞれ構成されている。
【0066】
又、各ブラシ68a〜68dは、90°間隔に配置されている。より詳しくは、陰極側のメインブラシ68bは、陽極側のメインブラシ68aから回転方向の一方向に(図8における右方向)に90°だけずらした位置に配置されている。陽極側のサブブラシ68cは、陽極側のメインブラシ68aから180°だけずらした位置に配置されている。陰極側のサブブラシ68dは、陰極側のメインブラシ68bから180°だけずらした位置に配置されている。因みに、この場合、短絡したセグメント55a同士が一致する位置に配置した場合に、サブブラシ68c,68dの幅内にメインブラシ68a,68bが含まれ、同極の各ブラシ68a〜68dの電気的な合計幅は、該セグメント55aの幅と同じになる。
【0067】
そのため、例えば、図8のように陽極側のメインブラシ68aが番号「1」のセグメント55aの回転方向の中央部に接触している場合、陽極側のサブブラシ68cは番号「1」のセグメント55aと短絡された番号「9」のセグメント55aのみに接触する。又、この場合、陰極側のメインブラシ68bは番号「5」のセグメント55aの回転方向の中央部に接触し、陰極側のサブブラシ68dは番号「5」と短絡された番号「13」のセグメント55aのみに接触する。
【0068】
つまり、各ブラシ68a〜68dを上記のような幅と配置に設定することで、整流子55をいずれの回転方向に回転させても、各メインブラシ68a,68bに対して各サブブラシ68c,68dの整流終了時間(セグメント55aから離間する時間)が所定時間だけ遅くなるようになっている。
【0069】
そのため、本実施形態では、モータ(整流子55)の回転方向がいずれの方向であっても、各セグメント55aから離間する時の火花が高抵抗の各サブブラシ68c,68dにおいてのみ発生しようとする。その結果、本実施形態では、モータの回転方向を特に限定することなく、各ブラシ68a〜68dの火花による摩耗が低減されるので、各ブラシ68a〜68dの長寿命化、ひいてはモータの長寿命化を図ることができる。又、各ブラシ68a〜68dのそれぞれを、高抵抗な部分と低抵抗な部分とを有する多層構造とする必要がなく、低コスト化を図ることができる。又、メインブラシ68a,68bを低抵抗に構成することで、ブラシ68a〜68d全体における電気的な損失を小さく抑えることができ、モータの出力低下を極力抑えることができる。
【0070】
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
○上記各実施形態の給電ブラシの位置や数、該ブラシの構成を適宜変更してもよい。
【0071】
例えば、上記各実施形態では、陽極及び陰極のそれぞれに2個又は3個の給電ブラシを用いたが、給電ブラシは、陽極及び陰極の少なくとも一方の極が複数であればよい。例えば、陽極が1個で陰極が2個、又は陽極が2個で陰極が1個の合計3個の給電ブラシを用いてもよい。
【0072】
又、上記各実施形態のサブブラシ59c,59d,60c,60d,65c,65d,66c,66d,67e,67f,68c,68dは、高抵抗に構成したが、これらサブブラシを高抵抗とせず、該ブラシの長さを長くする等して体積を大きくしてもよい。つまり、サブブラシを高抵抗にしない分、火花が増加し、摩耗が増加するが、サブブラシの体積を大きくすることで寿命が短くなることを防止できる。
【0073】
又、高抵抗に構成したサブブラシ59c,59d,60c,60d,65c,65d,66c,66d,67e,67f,68c,68dを、他のブラシの長さより短くする等して体積を小さくしてもよい。つまり、高抵抗に構成したサブブラシは摩耗が小さいため、該サブブラシの体積を小さくしても寿命が短くなることを防止できる。
【0074】
又、幅狭の各ブラシ60a〜60d,66a〜66d,67a〜67fを用いた上記第2,4,5実施形態では、短絡したセグメント55a,63a同士が一致する位置に配置した場合の同極の各ブラシ60a〜60d,66a〜66d,67a〜67fの電気的な合計幅を該セグメント55a,63aの幅と同じとした。これを、短絡したセグメント55a,63a同士が一致する位置に配置した場合の同極の各ブラシ60a〜60d,66a〜66d,67a〜67fの電気的な合計幅を該セグメント55a,63aの幅より小さくしてもよい。このようにすれば、何らかの理由(電流が小さくて小さい給電ブラシで十分であったり、整流子の直径が大きくて整流子セグメントの幅が広かったりする場合等)で幅狭の給電ブラシの使用を強いられる場合、該ブラシによる整流は難しいが、各ブラシ60a〜60d,66a〜66d,67a〜67fをそれぞれずらすようにしたことで、整流を容易に行うことができ、効果大である。
【0075】
又、上記第5実施形態の変形例として、例えば、メインブラシ67a,67bと第1サブブラシ67c,67dとの位置を入れ替え、更にその第1サブブラシ67c,67dを高抵抗、メインブラシ67a,67bを低抵抗としてもよい。このようにすれば、各ブラシ67a〜67fを高価な多層構造とする必要がなく、ブラシ67a〜67f全体における電気的な損失を小さく抑えながら、回転方向がいずれの方向であっても、火花が発生するブラシを高抵抗のサブブラシ67c〜67fとすることができる。つまり、この構成にすれば、モータの回転方向を特に限定する必要がなくなる。
【0076】
○上記各実施形態のセグメントや励磁コイル、永久磁石の数を適宜変更してもよい。
上記各実施形態から把握できる技術的思想を以下に記載する。
【0077】
(イ) 抵抗に構成される前記給電ブラシは、他の給電ブラシより体積が小さく構成されている。
【0078】
(ロ) 上記(イ)に記載のモータにおいて、
体積が小さく構成される前記給電ブラシは、長さのみが短く構成されていることを特徴とするモータ。
【0079】
(ハ) 積が大きく構成される前記給電ブラシは、長さのみが長く構成されている。
【0080】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、陽極及び陰極の少なくとも一方の極が複数の給電ブラシを用いて構成されるモータにおいて、該モータの出力低下を極力抑えながら、低コストで給電ブラシの長寿命化を図ることができるモータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は、第1実施形態のモータの概略図、(b)は、そのモータの整流子部分を示す拡大図。
【図2】 モータの巻線及び整流子部分の展開図。
【図3】 整流子部分の展開図。
【図4】 第2実施形態の整流子部分の展開図。
【図5】 第3実施形態の整流子部分の展開図。
【図6】 第4実施形態の整流子部分の展開図。
【図7】 第5実施形態の整流子部分の展開図。
【図8】 第6実施形態の整流子部分の展開図。
【符号の説明】
55…整流子、55a…整流子セグメント、57…励磁コイル、58…短絡線、59a,59b…給電ブラシとしてのメインブラシ、59c,59d…給電ブラシとしてのサブブラシ、60a,60b…給電ブラシとしてのメインブラシ、60c,60d…給電ブラシとしてのサブブラシ、61…巻線、62…励磁コイル、63…整流子、63a…整流子セグメント、64…短絡線、65a,65b…給電ブラシとしてのメインブラシ、65c,65d…給電ブラシとしてのサブブラシ、66a,66b…給電ブラシとしてのメインブラシ、66c,66d…給電ブラシとしてのサブブラシ、67a,67b…給電ブラシとしてのメインブラシ、67c,67d…給電ブラシとしての第1サブブラシ、67e,67f…給電ブラシとしての第2サブブラシ、68a,68b…給電ブラシとしてのメインブラシ、68c,68d…給電ブラシとしてのサブブラシ。

Claims (6)

  1. 複数の励磁コイルがそれぞれ接続される複数の整流子セグメントを有する整流子に対し、陽極及び陰極の少なくとも一方の極が複数の給電ブラシをそれぞれ摺接可能に配置し、複数の同極給電ブラシがそれぞれ接触する整流子セグメント同士を短絡線により短絡し、全ての整流子セグメントに対して前記励磁コイルを構成する巻線を接続するように構成したモータであって、
    前記複数の同極給電ブラシの前記整流子セグメントから離間する時間が異なるように、各給電ブラシが配置され
    前記複数の同極給電ブラシの中で、前記整流子セグメントから離間する時間が遅い給電ブラシが他の給電ブラシより高抵抗に構成され、
    前記整流子セグメントから離間する時間が遅い給電ブラシは、その幅が前記整流子セグメントの幅と同じとなるように構成されるとともに、前記他の給電ブラシは、その幅が前記整流子セグメントの幅と同じ、又はその幅が前記整流子セグメントから離間する時間が遅い給電ブラシの幅より小さく構成されていることを特徴とするモータ。
  2. 請求項1に記載のモータにおいて、
    前記整流子セグメントから離間する時間が遅い給電ブラシ及び前記他の給電ブラシは、その幅が前記整流子セグメントの幅と同じとなるように構成されるものであって、
    短絡した前記整流子セグメント同士が一致する位置に配置した場合に、前記複数の同極給電ブラシの電気的な合計幅が該整流子セグメントの幅より大きくなるように、各給電ブラシが配置されていることを特徴とするモータ。
  3. 請求項1に記載のモータにおいて、
    前記整流子セグメントから離間する時間が遅い給電ブラシは、その幅が前記整流子セグメントの幅と同じとなるように構成されるとともに、前記他の給電ブラシは、その幅が前記整流子セグメントから離間する時間が遅い給電ブラシの幅より小さく構成されていることを特徴とするモータ。
  4. 請求項に記載のモータにおいて、
    短絡した前記整流子セグメント同士が一致する位置に配置した場合に、前記複数の同極給電ブラシの電気的な合計幅が該整流子セグメントの幅と同じとなるように、各給電ブラシが配置されていることを特徴とするモータ。
  5. 請求項に記載のモータにおいて、
    短絡した前記整流子セグメント同士が一致する位置に配置した場合に、前記遅い給電ブラシの幅内に他の給電ブラシが含まれるように、各給電ブラシが配置されていることを特徴とするモータ。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載のモータにおいて、
    前記励磁コイルを構成する巻線は、電機子コアに集中巻きにより巻回されていることを特徴とするモータ。
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