JP3939795B2 - カラー液晶表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は複屈折性を利用し、カラ−フィルタを用いずに色表示を行う液晶表示装置に関し、特に、広視野角を特徴とする櫛歯電極を用いて横電界で動作する液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の液晶表示装置においては、液晶を駆動する電極を第1の基板と第2の基板上にそれぞれ形成し、基板に垂直な方向の電界を液晶に印加する、ツイステッドネマチック(TN)モードあるいは、スーパーツイステッドネマチック(STN)モードにより表示をおこなっている。
【0003】
また、液晶の複屈折性を利用し、カラーフィルタを用いずに色表示を行う複屈折方式のカラー液晶表示装置としては、いくつかの方式が提案されている。
【0004】
第1の従来例として、第1の基板と第2の基板の間に液晶分子を平行に配向させ、第1の基板と第2の基板の外側に一対の偏光板を具備し、偏光板の偏光軸を液晶分子の長軸に対して約45度に配置して、液晶に印加する電圧により、液晶分子の立ち方を変える事で、液晶セルの複屈折性を変化させ、色表示を行う複屈折方式カラー液晶表示装置がある。
【0005】
しかし、この液晶表示装置では、第1の基板と第2の基板間に電圧を印加して色表示をしている状態では、液晶分子が斜めに傾いており、液晶表示装置を見る角度により液晶セルの複屈折性が大きく変動するために、見る角度により色が変動し、実用化に至らなかった。
【0006】
第2の従来例として、第1の基板と第2の基板の液晶分子を180〜270度ねじって配向させたSTN液晶セルを用い、第1の基板と第2の基板の外側に一対の偏光板を具備し、かつ、少なくとも1つの位相差板を偏光板と基板間に備える複屈折方式カラー液晶表示装置がある。
【0007】
この液晶表示装置では、液晶分子が大きくねじれているので、液晶セルに電圧を印加し、液晶分子が斜めに立った状態でも、視角による複屈折性の変化が比較的少なく、狭い視角範囲であれば色変化が起きず、また、カラーフィルタを用いず1画素で複数のカラー表示が可能なので、最近、小型の反射型カラー液晶表示装置に実用化されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のSTN液晶セルを用いたカラー液晶表示装置でも、基本的には、液晶セルを駆動する電極を第1の基板と第2の基板の表面に形成し、基板に垂直な方向の電界を液晶分子に印加することで動作させている。
【0009】
そのため、液晶分子は斜めに立ち上がり、見る角度によって表示色や背景色が変化する、いわゆる表示品質の視野角依存性が存在し、中〜大型のカラー液晶表示装置を実現するには至っていない。
【0010】
この視野角依存性を改善する方法としては、第1の基板上に、一対の櫛歯型電極を設け、前記櫛歯型電極間に電圧を印加し、液晶分子の方向を制御する手段がある。この手段を図10を用いて説明する。図10は従来例における櫛歯型電極を用いる液晶表示装置の画素領域の平面形状を示す模式拡大図である。図10に示すように第1の基板上に第1の櫛歯型電極43と第2の櫛歯型電極44を一定の間隔を設けて配置する。
【0011】
第1の櫛歯型電極43と第2の櫛歯型電極44との間に印加される電圧の大きさの変化によって、液晶分子41の向きが変化する。誘電異方性が負の液晶材料を用いる場合、所定の電圧より小さい電圧が印可されているときは、液晶分子41の状態を保持しているが、所定の電圧より大きい電圧を印可すると図10に示す矢印の方向に回転し、破線で示す液晶分子42の位置で保持される。液晶分子41と液晶分子42は第1の基板とほとんどプレチルトを持たずに第1の基板にほぼ平行な動きをする。
【0012】
液晶セルの外側に一対の偏光板を備え、偏光板の偏光軸が直交し、かつ、どちらかの偏光板の偏光軸が液晶分子41と平行になるように配置する。表示は、第1の櫛歯型電極43と第2の櫛歯型電極44に印加する電圧を変化させて液晶分子の向きを変えることにより行う。つまり、液晶分子41の位置では、入射偏光はそのまま直進し、出射側の偏光板でさえぎられて黒表示となる。一方、波線で示す液晶分子42の位置になると、入射偏光は、液晶分子42に対して約45度の角度で入るので位相差を生じ、この位相差が可視光の波長の1/2になるように、液晶の複屈折Δnとセルギャップdを設定することで、白表示となる。
【0013】
液晶分子42は、第1の基板にほぼ平行に動き、従来の液晶表示装置のように斜めに立ち上がらないので、視角特性の良好な液晶表示装置が得られる。
【0014】
しかし、この櫛歯電極を用いる液晶表示装置は、第1の基板上に、全ての電極を設けるため、開口率が低くなる欠点がある。従って、カラーフィルタを備え、バックライトで照明する透過型の中〜大型カラ−表示装置の場合は、バックライトの輝度をアップすることで、実用化が可能であるが、バックライトを備えず、外光のみで表示する反射型カラ−液晶表示装置は実現できなかった。
【0015】
本発明の目的は、櫛歯電極を用いる表示装置に、位相差板を組み合わせることによって、視角特性が良好で、明るい複屈折方式のカラ−液晶表示装置を実現し、あわせて中〜大型の反射型カラー液晶表示装置を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明における液晶表示装置は、第1の基板と、第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板とからなる一対の基板の間に狭持されている液晶と、前記第1の基板の外側に設ける下偏光板と、第2の基板の外側に設ける上偏光板とを備え、前記第1の基板上に基板と平行方向の電界を形成するように一対の電極を配置し、前記一対の電極間の電位差に従った電界強度に応じて液晶分子の長軸方向が基板面とほぼ平行を保ちつつ向きを変え、これによって表示を行う液晶表示装置であって、
第1の基板と下偏光板との間、あるいは第2の基板と上偏光板との間の少なくとも一方に位相差板を備える事を特徴とする。
【0017】
本発明のうち請求項2記載の発明における反射型液晶表示装置は、第1の基板と、第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板とからなる一対の基板の間に狭持されている液晶と、前記第1の基板の外側に設ける下偏光板と、第2の基板の外側に設ける上偏光板と、前記下偏光板の外側に設ける反射板とを備え、前記第1の基板上に基板と平行方向の電界を形成するように一対の電極を配置し、前記一対の電極間の電位差に従った電界強度に応じて液晶分子の長軸方向が基板面とほぼ平行を保ちつつ向きを変え、これによって表示を行う液晶表示装置であって、
第1の基板と下偏光板との間、あるいは第2の基板と上偏光板との間の少なくとも一方に位相差板を備える事を特徴とする。
【0018】
本発明のうち請求項3記載の発明における液晶表示装置は、請求項1、あるいは請求項2記載の構成を含み、第1の基板と第2の基板との隙間であるセルギャップdと、液晶の複屈折性Δnとの積であるΔndが200〜300nmであり、位相差板の位相差値Rが450〜550nmで、上下偏光板の偏光軸の交差角度が約90度である事を特徴とする。
【0019】
本発明のうち請求項4記載の発明における液晶表示装置は、請求項1、あるいは請求項2記載の構成を含み、第1の基板と第2の基板との隙間であるセルギャップdと、液晶の複屈折性Δnとの積であるΔndが700〜800nmであり、位相差板の位相差値Rが150〜250nmで、上下偏光板の偏光軸の交差角度が約90度である事を特徴とする。
【0020】
本発明のうち請求項5記載の発明における液晶表示装置は、請求項1、あるいは請求項2記載の構成を含み、第1の基板と第2の基板との隙間であるセルギャップdと、液晶の複屈折性Δnとの積であるΔndが約350〜450nmであり、位相差板の位相差値Rが約350〜450nmで、上下偏光板の偏光軸の交差角度が約0度である事を特徴とする。
【0021】
本発明のうち請求項6記載の発明における液晶表示装置は、請求項1、2、3、4あるいは請求項5記載の構成を含み、位相差板の延伸方向の屈折率をnx、延伸方向に対して90度方向の屈折率をny 、位相差板の厚み方向の屈折率をnzと定義し、
nx>nz>nyの関係を満たす位相差板を用いることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下図面を用いて本発明の実施の形態における液晶表示装置の構造を説明する。まずはじめに、本発明の第1の実施の形態における液晶表示装置の構成を図1と図2とに基づいて説明する。
【0023】
図2は、本発明の第1の実施の形態における液晶表示装置の1画素を示す平面図である。図1は図2のA−A線における断面図である。以下、図1と図2とを交互に用いて本発明の第1の実施の形態の構成を説明する。
【0024】
第1の基板1上にアルミ(Al)膜からなる走査電極3と、Alからなる対向電極6を形成し、前記走査電極3と前記対向電極6との表面はAlの陽極酸化膜である酸化アルミ膜(図示せず)で被服されている。走査電極3を覆うようにゲート窒化シリコン(SiN)膜7と非晶質シリコン(a−Si)膜4を形成し、このa−Si膜4表面に不純物を打ち込み、n型a−Si膜を形成後、Alからなる画素電極5と信号電極2を形成することで、薄膜トランジスタ構造となる。
【0025】
対向電極6の構造としては、図2に示すようにT字形をしており、走査電極3と平行な接続配線部と、画素電極5と平行な対向画素部とからなる。走査電極3と、対向電極6の接続配線部は、絶縁膜であるゲートSiN膜7を介して信号電極2と交差しており、第1の基板1上に薄膜トランジスタと全ての金属電極群が形成される。
【0026】
走査電極3に、選択信号が印加され、薄膜トランジスタがオンになると、信号電極2と画素電極5の接続抵抗が下がり、画素電極5と対向電極6間で電界がかかり、液晶分子15は第一の基板とほぼ平行なまま回転する。その後、走査電極3に非選択信号が印加されると、薄膜トランジスタはオフになり、信号電極2と画素電極5の接続抵抗が非常に大きくなり、画素電極5に印加された電圧を保持する。
【0027】
本実施の形態では、第1の基板上の金属配線はAlを採用したが、電気抵抗の低い金属性のものであれば特に材料の制約はなく、タンタルやクロムや銅でもかまわない。
【0028】
薄膜トランジスタを保護するために、SiN膜からなる保護膜8を形成後、液晶分子を配向させるポリイミド膜からなる配向膜10を印刷法で形成する。
【0029】
第2の基板9にも、ポリイミド膜からなる配向膜10を印刷する。第1の基板1と第2の基板9を、画素電極5とほぼ平行になるようにラビング処理した後、基板間が所定の厚みになるようにスペーサー(図示せず)を散布し、エポキシ系の接着剤(図示せず)で両基板を接着する。液晶15を注入し、封口することで液晶セルとなる。
【0030】
第1の基板1の外側には、下偏光板11と反射板14を接着し、第2の基板9の外側には、位相差板13と上偏光板12を接着する。この接着剤については、図1に図示しておらず、接着剤に相当する部分は隙間をあけて図示している。本実施の形態では、下偏光板11と反射板14は、日東電工製の反射板一体型偏光板F3205Gを用い、上偏光板12には、同じく日東電工製のEG1225DUを用いた。
【0031】
位相差板13には、日東電工製で位相差値Rが500nmのNRZ位相差板を用いた。この位相差板は、延伸方向の屈折率をnx、延伸方向と90度方向の屈折率をny、厚さ方向の屈折率をnzとしたとき、nx>nz>nyとなっている。Nz=(nx−nz)/(nx−ny)で定義すると、Nz=0.4であった。
【0032】
図9に、位相差板を延伸方向に傾けた時の位相差値Rの変化特性を示す。通常の位相差板の特性を曲線32に示す。通常の位相差板は、nx>ny=nzであり、Nz=1となり、延伸方向に傾けると位相差値は小さくなる。Nz=0.5の位相差板の特性を曲線31に、Nz=0の特性を曲線33に示す。Nz=0.5では、傾けても全く位相差値は変化せず、色変化が生じないことがわかる。
【0033】
位相差板13としては、通常のNz=1の位相差板でも使用可能であるが、左右方向に傾けて見た場合の色変化が発生する。さらに視角特性を改善するために、Nz=0.5に近い、前記のNRZ位相差板を採用した。このNRZ位相差板の採用により、前後左右方向から見ても色変化のほとんど発生しない良好な視角特性の液晶表示装置を実現できる。
【0034】
まず、本発明の液晶表示装置の発色原理について説明する。上下の偏光板の偏光軸を90度に交差させ、偏光板間に位相差値Rの位相差板を、延伸軸が45度になるように配置した時の透過光強度Ioは、入射光強度Iiと波長λに対して
Io=Ii/2×sin2 (πR/λ)
となる。従って、R=λ×(1/2+0,1,2・・・n)の時、Ioが最も大きくなる。そして、波長λ毎にIoが変化するので色が発生し、位相差値Rを変えることで、いろいろな色表示が可能となる。このように、位相差値Rや液晶の複屈折性であるΔndを可変して色彩を変えるので複屈折型と呼ぶ。
また、上下の偏光板の偏光軸を平行に配置した時は、
Io=Ii/2×sin2 (πR/λ+π/2)
となり、色変化としては逆になるが、同様に、いろいろな色表示が可能となる。
【0035】
次に、本発明の第1の実施の形態の配置関係を説明する。図3は、本発明の第1の実施の形態における配置関係を説明するための平面図である。
【0036】
液晶材料としては、複屈折異方性Δnが0.1で、誘電異方性Δεが正のP型材料を用い、第1の基板1と第2の基板9の隙間であるセルギャップdは2.5μmである。従って、液晶セルの複屈折性を表すΔnd=250nmである。
電圧無印加状態での液晶分子15の長軸方向は、ほぼ画素電極5と平行に配向しており、画素電極5と対向電極6の間に電圧を印加すると、電圧に従い矢印17の方向に回転し、点線で示した液晶分子16に至る。ここで、電圧印加時の液晶分子の逆回りを避けるために、電圧無印加状態の液晶分子15の長軸方向は、数度程右回りに設定してある。
【0037】
下偏光板11の偏光軸は、液晶分子15の長軸方向と約45度の角度をなすように配置され、上偏光板12の偏光軸は、下偏光板11の偏光軸と約90度の角度をなすように配置する。位相差板13の延伸軸は、液晶分子15の長軸方向と約90度の角度をなすように配置する。
【0038】
本発明の第1の実施の形態における、カラー液晶表示装置の色表示特性を図4に示す。図4は、CIEによる色度図で、右下が赤、左下が青、中央上が緑、中央の十字が白を示す。電圧無印加では、液晶分子15の長軸方向は、位相差板13の延伸軸に対して90度方向にあるので、位相差板の位相差値R=500nmから液晶セルのΔnd=250nmが減算され、液晶表示装置の位相差値r=250nmとなり、ほぼ可視光の波長の1/2となるので、○印20の白表示となる。
【0039】
液晶に電圧を印加すると、液晶分子15は矢印17方向に回転し、ちょうど45度回転した状態では、上偏光板12と平行になり、液晶分子による位相差は発生せず、液晶表示装置の位相差値rは、位相差板13の位相差値Rのみで、r=500nmとなり、○印21で示すピンク表示となる。
【0040】
さらに、液晶の印加電圧を大きくすると、液晶は点線16で示す位置まで移動し、位相差板の延伸方向と同一方向になるので、位相差板の位相差値R=500nmと液晶のΔnd=250nmが加算され、液晶表示装置の位相差値r=750nmとなり○印22で示す緑表示となる。従って、印加電圧の変化により、白→ピンク→緑のカラ−表示が可能である。
【0041】
液晶分子15は、第1の基板1とほぼ平行なまま回転するので、視角による位相差値の変化が少ないので、視角による色変化が少ない。さらに、本実施の形態では、Nz=0.4の位相差板13を採用したので、位相差板13の視角特性も良好であるため、非常に広い範囲で色変化の少ない、視角特性の良好な複屈折型カラー液晶表示装置を実現できる。
【0042】
本発明の第1の実施の形態では、画素数は640×480で、画素ピッチは横方向(信号電極2の間隔)は200μm、縦方向(走査電極3の間隔)は200μmの6.3型の反射型カラー液晶表示装置を作成する。対向電極6と画素電極5の線幅は10μmで、信号電極2と走査電極3の線幅は20μmで、信号電極2と画素電極5との間隔は10μm、信号電極2と対向電極6との間隔は10μmとすることで、表示部となる画素電極5と対向電極6との間隔は140μmとなり、約55%と高い開口率を確保できる。
【0043】
以上に示したような構成を採用することによって、明るく、視角特性の良好な複屈折方式カラー液晶表示装置を実現でき、中〜大型の反射型カラー液晶表示装置を提供できる。
【0044】
なお、本実施の形態では、液晶セルのΔnd=250nm、位相差板13の位相差値R=500nmに設定したが、第1の実施の形態において、ΔndやRをずらした場合の色変化を示す色度図を図11に示す。位相差板13のR=500に固定し、液晶セルのΔndを250nmより増加させた場合の白の色変化を矢印50に示す。液晶表示装置としての位相差値rは、位相差板のRと液晶セルのΔndの差であるため、液晶セルのΔndの増加と共に液晶表示装置の位相差値rは減少するので、徐々に青っぽくなり、かつ、暗い表示になる。逆に、液晶セルのΔndが減少すると、液晶表示装置の位相差値rは増加するので、矢印51に示すように、黄色くなってしまう。目視観察より、液晶セルのΔndは、△印56に示す300nmから、□印57に示す200nmが適切である。
【0045】
一方、液晶セルのΔnd=250nmに固定し、位相差板13のRを増加させた場合の緑の色変化を矢印52に示す。液晶表示装置の位相差値rは、位相差板の位相差値Rと液晶セルのΔndの和であるため、Rの増加と共にrも増加し、黄色くなる。逆に、Rが減少するとrも減少するので、矢印53に示す青表示となる。つまり、r=Δnd+R=750nm前後の場合が最適であり、液晶セルのΔnd=200〜300nmであるので、位相差板の位相差値R=450〜550nmの範囲で使用可能である。
【0046】
一方、○印21に示すピンク表示は、液晶セルのΔndに無関係で、位相差板の位相差値Rのみで決まる。Rを増加させると、矢印54に示す様に青表示となり、Rを減少させると矢印55に示す様に黄色表示と大きく変化する。従って、R=450nmの場合は□印59の色合いで、白→黄→緑表示となり、R=550nmの場合は△印58の色合いで、白→青→緑表示の液晶表示装置となる。
【0047】
また、本実施の形態では、第1の基板1を下側として、反射板14を下偏光板11の外側に設けたが、第2の基板9を下側として、上偏光板12の外側に反射板14を設ける事も可能である。また、反射板14を取り除き、バックライトを備えることで、透過型の液晶表示装置とすることも、もちろん可能である。
【0048】
また、本実施の形態では、位相差板13を、第2の基板と上偏光板12との間に設けたが、第1の基板1と下偏光板11の間に設けることもできる。また、複数の位相差板を配置しても同様な効果が得られることは明白である。
【0049】
また、本実施の形態では、第2の基板9には、配向膜10しか設けなかったが、薄膜トランジスタを光から保護するために、非晶質シリコン4の上部に、クロム等の金属や、黒色顔料インクでブラックマトリクスを設ける事も可能である。
【0050】
また、本実施の形態で使用する液晶15は、誘電異方性Δεが正の材料を採用したが、誘電異方性Δεが負の材料も使用可能である。その場合、電圧無印加での液晶分子の位置が点線16になるように、走査電極3とほぼ平行にラビング処理を行う。画素電極5と対向電極6に電圧を印加すると、画素電極と平行になる方向に液晶分子は回転する。
【0051】
また、本実施の形態では、各画素に、薄膜トランジスタを設けたアクティブマトリクス駆動の場合について説明したが、薄膜トランジスタの替わりに、薄膜ダイオ−ドを使用することや、画素電極5を直接外部に引き出しスタティック駆動することも可能である。
【0052】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態における液晶表示装置の構成は、液晶分子15と位相差板13の配置関係と、液晶セルのΔndと位相差板の位相差値Rが異なる事を除けば、図1と図2に示した第1の実施の形態と同一構成である。
【0053】
図5は、本発明の第2の実施の形態の配置関係を説明するための平面図である。以下、図1と図2と図5を用いて第2の実施の形態の構成を説明する。
【0054】
第1の基板1の外側には、下偏光板11と反射板14を接着し、第2の基板9の外側には、位相差板13と上偏光板12を配置する。本実施の形態では、下偏光板11と反射板14は、日東電工製の反射板一体型偏光板F3205Gを用い、上偏光板12には、同じく日東電工製のEG1225DUを用いた。
【0055】
位相差板13には、日東電工製で位相差値R=200nmのNRZ位相差板を用いた。この位相差板は、延伸方向の屈折率をnx、延伸方向と90度方向の屈折率をny、厚さ方向の屈折率をnzとしたとき、nx>nz>nyとなっている。Nz=(nx−nz)/(nx−ny)で定義すると、Nz=0.4であった。
【0056】
位相差板13としては、通常のnx>ny=nzであり、Nz=1の位相差板でも使用可能であるが、左右方向に傾けて見た場合の色変化が発生する。さらに視角特性を改善するために、Nz=0.5に近い、前記のNRZ位相差板を採用した。このNRZ位相差板の採用により、前後左右方向から見ても色変化のほとんど発生しない良好な視角特性の液晶表示装置を実現できる。
【0057】
液晶材料としては、複屈折異方性Δnが0.1で、誘電異方性Δεが正のP型材料を用い、第1の基板1と第2の基板9の隙間であるセルギャップdは7.5μmである。従って、液晶セルの複屈折性を示すΔnd=750nmである。
電圧無印加状態での液晶分子15の長軸方向は、ほぼ画素電極5と平行に配向しており、画素電極5と対向電極6の間に電圧を印加すると、電圧に従い矢印17の方向に回転し、点線で示した液晶分子16に至る。ここで、電圧印加時の逆回りを避けるために、電圧無印加状態の液晶分子15の長軸方向は、数度程右回りに設定してある。
【0058】
下偏光板11の偏光軸は、液晶分子15の長軸方向と約45度の角度をなすように配置され、上偏光板12の偏光軸は、下偏光板11の偏光軸と約90度の角度をなすように配置する。位相差板13の延伸軸は、液晶分子15の長軸方向と約0度の角度をなすように配置する。
【0059】
本発明の第2の実施の形態における、液晶表示装置の色表示特性を図6に示す。図6は、CIEによる色度図である。電圧無印加では、液晶分子15の長軸方向は、位相差板13にと平行方向にあるので、位相差板の位相差値R=750nmと液晶のΔnd=200nmが加算され、液晶表示装置の位相差値r=950nmとなるので、○印23のオレンジ表示となる。
【0060】
液晶セルに電圧を印加すると、液晶分子15は矢印17方向に回転し、ちょうど45度回転した状態では、上偏光板12の偏光軸と平行になり、液晶分子による位相差は発生せず、液晶表示装置の位相差値rは、位相差板13の位相差値Rのみで、r=200nmとなり、ほぼ可視光波長の1/2となるので、○印24で示す白表示となる。
【0061】
さらに、液晶の印加電圧を大きくすると、液晶分子は点線16で示す位置まで回転し、位相差板13の延伸方向と90度の角度となるので、位相差板の位相差値R=200nmと液晶のΔnd=750nmが減算され、液晶表示装置の位相差値r=550nmとなり○印25で示す青表示となる。従って、印加電圧の変化により、オレンジ→白→青のカラ−表示が可能である。
【0062】
液晶分子15は、第1の基板1とほぼ平行なまま回転するので、視角による位相差値の変化が少ないので、視角による色変化が少ない。さらに、本実施の形態では、Nz=0.4の位相差板13を採用したので、位相差板13の視角特性も良好であるため、非常に広い範囲で色変化の少ない、視角特性の良好な複屈折型カラー液晶表示装置を実現できる。
【0063】
本発明の第2の実施の形態でも、画素数は640×480で、画素ピッチは横方向(信号電極2の間隔)は200μm、縦方向(走査電極3の間隔)は200μmの6.3型の反射型カラー液晶表示装置を作成する。対向電極6と画素電極5の線幅は10μmで、信号電極2と走査電極3の線幅は20μmで、信号電極2と画素電極5との間隔は10μm、信号電極2と対向電極6との間隔は10μmとすることで、表示部となる画素電極5と対向電極6との間隔は140μmとなり、約55%と高い開口率を確保できる。
【0064】
以上に示したような構成を採用することによって、明るく、視角特性の良好な複屈折方式カラー液晶表示装置を実現でき、中〜大型の反射型カラー表示装置を提供できる。
【0065】
なお、本実施の形態では、液晶セルのΔnd=750nm、位相差板13の位相差値R=200nmに設定したが、第2の実施の形態において、ΔndやRをずらした場合の色変化を示す色度図を図12に示す。位相差板13の位相差値R=200nmに固定し、液晶セルのΔndを減少させた場合、○印23に示すr=950nmのオレンジは、矢印62に示すように変化する。つまり、液晶表示装置の位相差値rは、位相差板の位相差値Rと液晶セルのΔndの和であるため、Δndの減少と共にrも減少し黄色くなる。逆に、Δndが増加するとrも増加するので、矢印63に示す紫となり、r=1050nmでは□印69に示す赤紫となる。つまり、r=Δnd+R=950nm〜1050nmの範囲で使用可能である。
【0066】
一方、○印25に示す青表示は、液晶セルのΔndと位相差板13の位相差値Rの差で、r=550nmである。Δndを増加させると、液晶表示装置の位相差値rも増加するので、矢印64に示すように水色表示となり、r=650nmでは△印68に示す水色となる。逆に、Δndを減少させるとrが減少するので矢印65に示すように紫表示と変化する。つまり、r=Δnd−R=550〜650nmの範囲で使用可能である。従って、位相差板の位相差値Rとしては、オレンジ表示のr=950〜1050nmと青表示のr=550〜650nmの差の1/2が好ましく、R=150〜250nmとなり、従って、Δnd=700〜800nmの範囲で使用可能である。
【0067】
○印24に示す白表示は、液晶セルのΔndに依存せず、位相差板13の位相差値Rのみできまる。従って、Rを小さくすると矢印60に示すように、徐々に青っぽくなり、かつ暗い表示になる。逆にRを増加すると矢印61に示すように黄色くなってしまう。目視観察より、位相差板13の位相差値Rは、150nm〜300nmが使用可能であるが、前記の理由より、位相差板13の位相差値Rは、△印66に示す150nmから、□印67に示す250nmとなる。
【0068】
また、本実施の形態では、第1の基板1を下側として、反射板14を下偏光板11の外側に設けたが、第2の基板9を下側として、上偏光板12の外側に反射板14を設ける事も可能である。また、反射板14を取り除き、バックライトを備えることで、透過型の液晶表示装置とすることも、もちろん可能である。
【0069】
また、本実施の形態では、位相差板13を、第2の基板と上偏光板12との間に設けたが、第1の基板1と下偏光板11の間に設けることも可能である。また、複数の位相差板を配置しても同様な効果が得られることは明白である。
【0070】
また、本実施の形態では、第2の基板9には、配向膜10しか設けなかったが、薄膜トランジスタを光から保護するために、非晶質シリコン4の上部に、クロム等の金属や、黒色顔料インクでブラックマトリクスを設ける事も可能である。
【0071】
また、本実施の形態で使用する液晶15は、誘電異方性Δεが正の材料を採用したが、誘電異方性Δεが負の材料も使用可能である。その場合、電圧無印加での液晶の位置が点線16になるように、走査電極3とほぼ平行にラビング処理を行う。画素電極5と対向電極6に電圧を印加すると、画素電極と平行になる方向に液晶分子は回転する。
【0072】
また、本実施の形態では、各画素に、薄膜トランジスタを設けたアクティブマトリクス駆動の場合について説明したが、薄膜トランジスタの替わりに、薄膜ダイオ−ドを使用することや、画素電極5を直接外部に引き出しスタティック駆動することも可能である。
【0073】
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態における液晶表示装置の構成は、上下偏光板の交差角度と、液晶セルのΔndと位相差板の位相差値Rが異なる事を除けば、図1と図2に示した第1の実施の形態と同一構成である。
【0074】
図7は、本発明の第3の実施の形態の配置関係を説明するための平面図である。以下、図1と図2と図7を用いて、第3の実施の形態の構成を説明する。
【0075】
第1の基板1の外側には、下偏光板11と反射板14を接着し、第2の基板9の外側には、位相差板13と上偏光板12を配置する。本実施の形態では、下偏光板11と反射板14は、日東電工製の反射板一体型偏光板F3205Gを用い、上偏光板12には、同じく日東電工製のEG1225DUを用いた。
【0076】
位相差板13には、日東電工製で位相差値R=380nmのNRZ位相差板を用いた。この位相差板は、延伸方向の屈折率をnx、延伸方向と90度方向の屈折率をny、厚さ方向の屈折率をnzとしたとき、nx>nz>nyとなっている。Nz=(nx−nz)/(nx−ny)で定義すると、Nz=0.4であった。
【0077】
位相差板13としては、通常のnx>ny=nzで、Nz=1の位相差板でも使用可能であるが、左右方向に傾けて見た場合の色変化が発生する。さらに視角特性を改善するために、Nz=0.5に近い、前記のNRZ位相差板を採用した。このNRZ位相差板の採用により、前後左右方向から見ても色変化のほとんど発生しない良好な視角特性の液晶表示装置を実現できる。
【0078】
液晶材料としては、複屈折異方性Δnが0.1で、誘電異方性Δεが正のP型材料を用い、第1の基板1と第2の基板9の隙間であるセルギャップdは3.8μmである。従って、液晶セルの複屈折性を示すΔnd=380nmである。
電圧無印加状態での液晶分子15の長軸方向は、ほぼ画素電極5と平行に配向しており、画素電極5と対向電極6の間に電圧を印加すると、電圧に従い矢印17の方向に回転し、点線で示した液晶分子16に至る。ここで、電圧印加時の逆回りを避けるために、電圧無印加状態の液晶分子15の長軸方向は、数度程右回りに設定してある。
【0079】
下偏光板11の偏光軸は、液晶分子15の長軸方向と約45度の角度をなすように配置され、上偏光板12の偏光軸は、下偏光板11の偏光軸とほぼ平行に配置する。位相差板13の延伸軸は、液晶分子15の長軸方向と約90度の角度をなすように配置する。
【0080】
本発明の第3の実施の形態における、液晶表示装置の色表示特性を図8に示す。図8は、CIEによる色度図である。電圧無印加では、液晶分子15の長軸方向は、位相差板13の延伸方向と90度ずれた方向にあるので、位相差板の位相差値R=380nmと液晶のΔnd=380nmが減算され、液晶表示装置の位相差値r=0nmとなる。上下偏光板がほぼ平行に配置されているので、入射光はそのまま透過し、○印26の白表示となる。
【0081】
液晶セルに電圧を印加すると、液晶分子15は矢印17方向に回転し、ちょうど45度回転した状態では、上偏光板12の偏光軸と90度ずれた方向になり、液晶分子による位相差は発生せず、液晶表示装置の位相差値rは、位相差板13の位相差値Rのみで、r=380nmとなり、○印27で示す青表示となる。
【0082】
さらに、液晶セルの印加電圧を大きくすると、液晶分子は点線16で示す位置まで回転し、位相差板の延伸方向と平行になるので、位相差板の位相差値R=380nmと液晶のΔnd=380nmが加算され、液晶表示装置の位相差値r=760nmとなり、○印28で示すピンク表示となる。従って、印加電圧の変化により、白→青→ピンクのカラ−表示が可能である。
【0083】
液晶分子15は、第1の基板1とほぼ平行なまま回転するので、視角による位相差値の変化が少ないので、視角による色変化が少ない。さらに、本実施の形態では、Nz=0.4の位相差板13を採用したので、位相差板13の視角特性も良好であるため、非常に広い範囲で色変化の少ない、視角特性の良好な複屈折型カラー液晶表示装置を実現できる。
【0084】
本発明の第3の実施の形態でも、画素数は640×480で、画素ピッチは横方向(信号電極2の間隔)は200μm、縦方向(走査電極3の間隔)は200μmの6.3型の反射型カラー液晶表示装置を作成する。対向電極6と画素電極5の線幅は10μmで、信号電極2と走査電極3の線幅は20μmで、信号電極2と画素電極5との間隔は10μm、信号電極2と対向電極6との間隔は10μmとすることで、表示部となる画素電極5と対向電極6との間隔は140μmとなり、約55%と高い開口率を確保できる。
【0085】
以上に示したような構成を採用することによって、明るく、視角特性の良好な複屈折方式カラー液晶表示装置を実現でき、中〜大型の反射型カラー表示装置を提供できる。
【0086】
なお、本実施の形態では、液晶セルのΔnd=380nm、位相差板13の位相差値R=380nmに設定したが、第3の実施の形態において、ΔndやRをずらした場合の色変化を示す色度図を図13に示す。○印27に示す青表示は、液晶セルのΔndに無関係で、位相差板の位相差値Rのみで決まる。Rを増加させると、矢印71に示す様に水色表示となり、Rを減少させると矢印70に示す様に暗い青表示となる。ここで、上下偏光板の交差角度が第2の実施の形態と異なり平行であるので、色変化は逆に動く。従って、R=350nmの場合は□印77の紺系の青色で、R=450nmの場合は△印76の水色になるが、青として表示は可能である。
【0087】
位相差板13の位相差値R=380nmに固定し、液晶セルのΔndを増加させた場合の○印28に示すピンクの色変化を矢印72に示す。液晶表示装置の位相差値rは、位相差板の位相差値Rと液晶セルのΔndの和であるため、Δndの増加と共にrも増加し青紫となる。逆に、Δndが減少するとrも減少するので、矢印73に示す黄色表示となり、大きな色変化が発生する。ここで、上下偏光板の交差角度が第1の実施の形態と異なり平行であるので、色変化は逆に動く。つまり、r=Δnd+R=750〜800nmの場合が最適であり、R=350〜450nmであるので、Δnd=350〜450nmの範囲で使用可能である。
【0088】
一方、○印26に示す白表示は、液晶表示装置の位相差値r=R−Δnd=0の場合が最も好ましく、つまり、位相差板の位相差値Rと液晶セルのΔndが等しくなる。RまたはΔndがずれると、液晶表示装置のrは、正負は関係ないので、|r|>0となり、矢印74に示すように、黄色くなる。目視観察結果では、|r|<100nmの範囲では、使用可能であるので、R=350〜450nm、Δnd=350〜450nmの範囲で問題ない。
【0089】
また、本実施の形態では、第1の基板1を下側として、反射板14を下偏光板11の外側に設けたが、第2の基板9を下側として、上偏光板12の外側に反射板14を設ける事も可能である。また、反射板14を取り除き、バックライトを備えることで、透過型の液晶表示装置とすることも、もちろん可能である。
【0090】
また、本実施の形態では、位相差板13を、第2の基板と上偏光板12との間に設けたが、第1の基板1と下偏光板11の間に設けることも可能である。また、複数の位相差板を配置しても同様な効果が得られることは明白である。
【0091】
また、本実施の形態では、第2の基板9には、配向膜10しか設けなかったが、薄膜トランジスタを光から保護するために、非晶質シリコン4の上部に、クロム等の金属や、黒色顔料インクでブラックマトリクスを設ける事も可能である。
【0092】
また、本実施の形態で使用する液晶15は、誘電異方性Δεが正の材料を採用したが、誘電異方性Δεが負の材料も使用可能である。その場合、電圧無印加での液晶の位置が点線16になるように、走査電極3とほぼ平行にラビング処理を行う。画素電極5と対向電極6に電圧を印加すると、画素電極と平行になる方向に液晶分子は回転する。
【0093】
また、本実施の形態では、各画素に、薄膜トランジスタを設けたアクティブマトリクス駆動の場合について説明したが、薄膜トランジスタの替わりに、薄膜ダイオ−ドを使用することや、画素電極5を直接外部に引き出しスタティック駆動することも可能である。
【0094】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明によれば、櫛歯電極を用いる表示装置に位相差板を組み合わせ、液晶セルのΔndと位相差板の位相差値Rを最適化することで、視角特性の良好な複屈折方式のカラ−液晶表示装置を実現できる。
【0095】
また、本発明の液晶表示装置により、明るく、かつ、視角特性が良好であるので、中〜大型の反射型カラ−液晶表示装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における液晶表示装置の構成を説明する図であって、図2のA−A断面形状を示す模式拡大図である。
【図2】本発明の実施の形態における液晶表示装置の平面形状を示す模式拡大図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における液晶表示装置の配置関係を説明するための平面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における液晶表示装置の表示色を示す色度図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態における液晶表示装置の配置関係を説明するための平面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態における液晶表示装置の表示色を示す色度図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態における液晶表示装置の配置関係を説明するための平面図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態における液晶表示装置の表示色を示す色度図である。
【図9】本発明の第1実施の形態で使用する位相差板の視角特性を示す図である。
【図10】従来例における櫛歯型電極を用いる液晶表示装置の一部領域の平面形状を示す模式拡大図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態における液晶表示装置の色変化を示す色度図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態における液晶表示装置の色変化を示す色度図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態における液晶表示装置の色変化を示す色度図である。
【符号の説明】
1 第1の基板
2 信号電極
3 走査電極
4 非晶質シリコン
5 画素電極
6 対向電極
9 第2の基板
11 下偏光板(偏光軸)
12 上偏光板(偏光軸)
13 位相差板(延伸軸)
14 反射板
15 液晶分子

Claims (6)

  1. 第1の基板と、第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板とからなる一対の基板の間に狭持されている液晶と、前記第1の基板の外側に設ける下偏光板と、第2の基板の外側に設ける上偏光板とを備え、前記第1の基板上に基板と平行方向の電界を形成するように一対の電極を配置し、前記一対の電極間の電位差に従った電界強度に応じて、液晶分子の長軸方向が基板面とほぼ平行を保ちつつ向きを変え、これによって表示を行うカラー液晶表示装置であって、第1の基板と下偏光板との間、または第2の基板と上偏光板との間の少なくとも一方に位相差板を備え、前記上偏光板の偏光軸と前記位相差板の延伸軸とが約45度の角度をなすように配置し、電圧無印加状態から電圧印加時の範囲で、位相差値を変化させることによって、カラーフィルタを使用することなく、カラー表示を可能とした事を特徴とするカラー液晶表示装置。
  2. 前記下偏光板の外側に反射板を備える事を特徴とする請求項1に記載のカラー液晶表示装置。
  3. 1の基板と第2の基板との隙間であるセルギャップdと、液晶の複屈折性Δnとの積であるΔndが200〜300nmであり、位相差板の位相差値Rが450〜550nmで、上下偏光板の偏光軸の交差角度が約90度である事を特徴とする請求項1または請求項2に記載のカラー液晶表示装置。
  4. 1の基板と第2の基板との隙間であるセルギャップdと、液晶の複屈折性Δnとの積であるΔndが700〜800nmであり、位相差板の複屈折性である位相差値Rが150〜250nmで、上下偏光板の偏光軸の交差角度が約90度である事を特徴とする請求項1または請求項2に記載のカラー液晶表示装置。
  5. 1の基板と第2の基板との隙間であるセルギャップdと、液晶の複屈折性Δnとの積であるΔndが約350〜450nmであり、位相差板の位相差値Rが約350〜450nmで、上下偏光板の偏光軸の交差角度が約0度である事を特徴とする請求項1または請求項2に記載のカラー液晶表示装置。
  6. 位相差板の延伸方向の屈折率をnx、延伸方向に対して90度方向の屈折率をny 、位相差板の厚み方向の屈折率をnzと定義し、nx>nz>nyの関係を満たす位相差板を用いる事を特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項
    記載のカラー液晶表示装置。
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