JP3939452B2 - 電子放出素子及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子放出素子及びその製造方法に関し、より具体的には、カーボンナノチューブなど針状構造を有する冷陰極部材を使用して形成された電子放出素子、及びその製造方法に関する。更に、本発明は、上記のような電子放出素子を利用して構成される電子放出源及びその製造方法や、画像表示装置などのアプリケーションに関する。
【0002】
【従来の技術】
カーボンナノチューブは、高いアスペクト比を有し且つ先端の曲率半径が小さい。このような特性は、電界放出型電子エミッタ(冷陰極装置)における電子放出源の構成材料(冷陰極部材)として、適している。
【0003】
例えば、束ねた状態のカーボンナノチューブから、64Vという低いターンオン電圧で400μA/cm2という高い放出電流密度が得られることが、これまでに報告されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
カーボンナノチューブを冷陰極部材として利用する電界放出型電子エミッタをフラットパネルディスプレイに適用するためには、カーボンナノチューブを2次元アレイ状に配列する必要がある。この場合に重要になるのは、カーボンナノチューブをいかに効率的に取り扱い且つ固定するかという点である。
【0005】
例えば、de Heer et al.は、Science誌の第270巻第1179頁(1995)に、カーボンナノチューブの懸濁液をセラミックフィルターに流して、フィルター表面の上にカーボンナノチューブを配列させ、次に、配列したカーボンナノチューブをプラスチックシート上に移すことによって、カーボンナノチューブの2次元アレイを形成することを開示している。更に、この方法によって得られたカーボンナノチューブの2次元アレイから、電子の電界放出が得られた旨も報告されている。
【0006】
しかし、この方法では、大きな面積にパターン化された電子源を得ることは困難である。
【0007】
一方、特開平10−149760号公報には、電界放出型冷陰極装置における電子エミッタ材としてカーボンナノチューブ或いはフラーレンを使用する技術が開示されている。具体的には、支持基板上に複数の電子エミッタを形成するにあたって、各々の電子エミッタを、基板上に倒木が重なり合うようにして存在している複数のカーボンナノチューブから構成する。この場合の構成は、例えば、アーク放電によってアノード電極の炭素を昇華させ、それをカソード上に析出させることによって形成したカーボンナノチューブを、塗布・分散などの方法で基板上に配置することによって、形成することができる。
【0008】
しかし、この方法では、形成されるカーボンナノチューブの形状や方向性の制御性が、あまり高くない。
【0009】
また、特開平10−12124号公報には、カーボンナノチューブを電子エミッタとして使用する電子放出素子の構成が開示されている。この構成における電子エミッタ(カーボンナノチューブ)は、陽極酸化膜中に規則正しく配設された細孔の中に、そこに析出させた金属触媒の触媒作用を利用して成長される。
【0010】
しかし、この構成及びその製造方法は、カーボンナノチューブの形成プロセスに必要な時間、形成されたカーボンナノチューブの均一性の確保、或いは大面積上への一括成長の困難さなどの観点から、必ずしも十分な生産性を有するとは言い難い。
【0011】
更に、上述した特開平10−149760号公報及び特開平10−12124号公報にそれぞれ開示されている装置構成では、形成されるカーボンナノチューブの電子エミッタと基板電極との間の接合は、単に接触しているだけの弱いものである。このために、両者間での電子のやりとりが安定しないという問題点を有している。
【0012】
このように、従来技術では、十分な生産性でカーボンナノチューブを冷陰極部材として用いる際に効率的に2次元アレイ状に配設する製造プロセスや、そのようなプロセスを可能にする電界放出型電子エミッタ(電子放出素子)の構成が、示されていない。
【0013】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、(1)カーボンナノチューブなどの針状の冷陰極部材を十分な生産性で2次元アレイ状に配設して、電界放出型電子エミッタとして機能させることができる構成を有する電子放出素子を提供すること、及び(2)そのような電子放出素子の生産性に優れた製造方法を提供すること、である。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の電子放出素子は、支持部材と、該支持部材の上に形成された電極と、該支持部材の表面及び該電極を覆うように形成された保持部材と、該保持部材に保持されている複数の針状構造の冷陰極部材と、を備えており、該冷陰極部材の各々は、その一端が該保持部材に挿入されており、他の一端は、該保持部材の外部に突出していて、そのことによって上記の目的が達成される。
【0015】
前記冷陰極部材は、六炭素環構造を含むカーボンの単体或いはその集合体であり得る。例えば、前記六炭素環構造を含むカーボンはカーボンナノチューブである。
【0016】
好ましくは、前記カーボンナノチューブの前記突出した一端が多面体的に閉じている。
【0017】
前記保持部材は、少なくとも一部の領域でポーラスな構造を有し得て、前記冷陰極部材の一端は、該保持部材の該ポーラスな構造の中に挿入されている。
【0018】
或いは、前記保持部材は、原子間結合が解離されている領域を有し得て、前記冷陰極部材の一端は、該保持部材の解離された原子間結合の部分に挿入されている。
【0019】
前記保持部材は、エネルギー付加によって原子間結合が解離する部材であり得る。或いは、前記保持部材は、光照射によって原子間結合が解離する部材であり得る。
【0020】
例えば、前記保持部材はポリシランである。
【0021】
また、前記保持部材は、前記冷陰極部材からの放電電流の時間変動を安定化させるために十分な大きさの比抵抗を有する材料から構成され得る。
【0022】
本発明の電子放出素子の製造方法は、支持部材の上に電極を形成する電極形成工程と、該支持部材の表面及び該電極を覆うように保持部材を形成する保持部材形成工程と、複数の針状構造の冷陰極部材を、その各々の一端が該保持部材に挿入され且つ他の一端が該保持部材の外部に突出するように、該支持部材によって保持させる保持工程と、を包含しており、そのことによって、前述の目的が達せいされる。
【0023】
前記保持工程は、前記保持部材の少なくとも一部の領域でその原子間結合を解離させる解離工程と、前記冷陰極部材の一端を、該保持部材の解離された原子間結合の部分に挿入させる挿入工程と、を含み得る。
【0024】
前記挿入工程は、前記冷陰極部材が分散されている溶液中にて前記保持部材に電界を印加する電気泳動法を利用してもよい。
【0025】
前記解離工程は、前記保持部材の少なくとも一部の領域にエネルギーを付加して、原子間結合を解離させる工程を含み得る。或いは、前記解離工程は、前記保持部材の少なくとも一部の領域に光を照射して、原子間結合を解離させる工程を含み得る。
【0026】
例えば、前記光が紫外光であり得る。また、前記保持部材がポリシランであり得る。
【0027】
ある実施形態では、前記保持部材がポリシランであり、前記解離工程は、該ポリシランの少なくとも一部の領域に紫外光を照射して、該ポリシランの原子間結合を解離させる工程を含む。
【0028】
また、前記保持部材は、前記冷陰極部材からの放電電流の時間変動を安定化させるために十分な大きさの比抵抗を有する材料から構成され得る。
【0029】
前記冷陰極部材は、六炭素環構造を含むカーボンの単体或いはその集合体であり得る。例えば、前記六炭素環構造を含むカーボンはカーボンナノチューブである。
【0030】
前記保持工程は、前記冷陰極部材が挿入された前記保持部材を硬化させる工程を含み得る。
【0031】
本発明の他の局面によれば、複数の電子放出素子と、該電子放出素子の各々へ入力信号を供給する回路構成と、を備え、該電子放出素子が、各々への該入力信号に応じて電子を放出するように所定のパターンに配置されている電子放出源が提供される。ここで、該複数の電子放出素子の各々は、上記に説明した様な特徴を有する本発明の電子放出素子である。
【0032】
本発明の更に他の局面によれば、電子放出源と、該電子放出源から放出された電子に照射されて画像を形成する画像形成部材と、を備え、該電子放出源が上述のような電子放出源である画像表示装置が、提供される。
【0033】
本発明の更に他の局面によれば、複数の電子放出素子を形成する形成工程と、該複数の電子放出素子を、各々に供給される入力信号に応じて電子を放出するように所定のパターンで配置する配置工程と、を包含する電子放出源の製造方法が提供される。ここで、該形成工程では、該複数の電子放出素子の各々を、上記に説明した様な特徴を有する本発明の製造方法に従って形成する。
【0034】
本発明の更に他の局面によれば、電子放出源を構成する工程と、該電子放出源から放出された電子に照射されて画像を形成する画像形成部材を、該電子放出源に対して所定の位置関係で配置する工程と、を包含し、該電子放出源を上述の請方法に従って構成する画像表示装置の製造方法が提供される。
【0035】
【発明の実施の形態】
本発明の具体的な実施形態の説明に先立って、まず以下では、本発明の概略を説明する。
【0036】
本願発明者らは、カーボンナノチューブの配置方法として、電気泳動法の利用が可能であることを見い出した。この電気泳動法を利用すれば、カーボンナノチューブを印加電界の方向に沿って配列させ、更に電極に向かって移動させることが可能になる。具体的には、この手法を用いてナイフエッジ上にカーボンナノチューブを1次元的に配列させたところ、1μA/cm2の放出電流密度及び160Vのターンオン電圧が得られた。
【0037】
本発明では、このようなカーボンナノチューブに対する電気泳動法を利用してカーボンナノチューブの2次元アレイを形成し、それを用いて大型のパターン化された電子放出素子(電子エミッタ)を構成する。
【0038】
具体的には、六炭素環構造を含むカーボンの単体或いはその集合体である針状構造の冷陰極部材、例えばカーボンナノチューブを、電気泳動法によって印加電界の方向に配列させて、更に支持部材として機能する基板の上の所定の固定位置に移動する。所定の位置におけるカーボンナノチューブ(針状構造の冷陰極部材)の固定は、基板の上に形成されたポリシランなどの材料から構成される保持部材を用いて、達成される。これによって、電界放出型の電子放出素子が得られる。
【0039】
固定に際しては、例えば、紫外(UV)光などの光の照射、或いは所定のエネルギーの印加によって、保持部材の原子間結合を一部で解離させ、その解離させた部分にカーボンナノチューブ(針状構造を有する冷陰極部材)の一端を挿入させて、固定する。或いは、ポーラスな構造を有する保持部材を使用して、ポーラス部にカーボンナノチューブ(針状構造を有する冷陰極部材)の一端を挿入してもよい。
【0040】
また、カーボンナノチューブの一端を保持部材に挿入後に、加熱などによって保持部材の構成材料を硬化させて、ポリシランなどの保持部材の構成材料とカーボンナノチューブとの間の接合強度を高めてもよい。
【0041】
上記のようにして得られた電子放出素子を複数個用意して、それらを、所定の回路構成からの各々へ供給される入力信号に応じて電子を放出するように所定のパターンに配置すれば、電子放出源が構成される。
【0042】
更に、この電子放出源に対して、そこから放出された電子に照射されて画像を形成する様な位置関係で画像形成部材を配置すれば、画像表示装置が構成される。具体的な画像表示装置としては、例えば、ディスプレイ電界放出型或いは誘電泳動型のフラットパネルディスプレイに使用され得る。
【0043】
以下の実施形態の説明では、フラットパネルディスプレイへの適用を例にとって本発明を説明するが、本発明の適用はそれに限られるものではなく、陰極線管、ランプ、電子銃など、電子源(電子エミッタ)を必要とする様々なアプリケーションに適用可能であることは、当業者には明らかである。
【0044】
図1は、本発明によって得られるカーボンナノチューブの2次元アレイを有する電子放出素子の構成を、模式的に示す斜視図である。
【0045】
具体的には、支持部材として機能する誘電体基板1の表面上に、保持部材として機能するポリシラン膜3を形成し、このポリシラン膜3の所定の領域33に、複数のカーボンナノチューブ4が固定されている。これによって、基板1の表面上に、複数のカーボンナノチューブ4が2次元アレイ状に配置されることになる。また、基板1の表面(すなわち、ポリシラン膜3の下)には、複数の帯状の導電層2が設けられており、この導電層2を使用してカーボンナノチューブ4に所定の電圧を印加する。
【0046】
次に、図2(a)〜(d)を参照して、図1に示す電子放出素子の製造プロセスの各工程を、以下に説明する。
【0047】
まず、図2(a)に示すように、誘電体基板1の表面に、所定の形状にパターニングされた導電層2を形成する。導電層2のパターニング処理は、半導体技術分野で一般的に使用されているプロセスを使用することができて、その説明はここでは省略する。
【0048】
次に、図2(b)に示すように、基板1及びその表面に形成された導電層2のパターンを覆うように、ポリシラン膜3を形成する。続いて、導電層2のパターンに対応する開口パターンを有するマスク5を介して、形成されたポリシラン膜3を紫外(UV)光で照射する。これによって、ポリシラン膜3のうちでマスク5で覆われていなかった領域33のみが、UV光で照射される。このUV光照射は、ポリシリコン膜3の領域33における原子間結合(Si−Si結合)の光解離を発生させる。
【0049】
続いて、上記までの処理が終わった基板1を、電気泳動装置10のギャップセル内に設置する。ここで、電気泳動装置10のギャップセル内には、カーボンナノチューブが分散されている溶液が導入されている。その状態で、基板1に対向する位置に配置されている対向電極11と、基板1の表面の導電層2との間に、所定の電圧を印加する。ギャップセル内に導入されたカーボンナノチューブ4は、この電圧印加によって形成される電界に沿って配列し、更に電気泳動法によってポリシラン膜3の表面に移動する。ポリシラン膜3の表面に到達したカーボンナノチューブ4のうちで、UV光で照射された領域33に到達したものは、UV光照射によるSi−Si結合の光解離で生じたポリシラン膜3の隙間に、ある深さまで挿入されて、そこに固定される。
【0050】
カーボンナノチューブ4のポリシラン膜3への挿入後に、例えば酸素雰囲気中での加熱処理を行えば、ポーラスなポリシランがSiOx化して硬化される。これによって、挿入されたカーボンナノチューブ4を、より強固に保持することが可能になる。
【0051】
このようなプロセスの結果、図2(d)に示すように、基板1の表面に形成されたポリシラン膜3に実質的に垂直に固定されたカーボンナノチューブ4の2次元アレイを有する電子放出素子が形成される。
【0052】
上記のような本発明の製造プロセスで使用されるカーボンナノチューブ4は、例えば、従来の直流アーク放電法によって形成される。その内容は当業者には周知であるので、ここではその説明を省略する。この方法によって形成されるカーボンナノチューブは、一般に針状構造を有しており、典型的には、長さ約1μm〜約5μm及び直径約5nm〜約20nmである。
【0053】
形成されたカーボンナノチューブは、イソプロピルアルコール(IPA)の中に超音波を使用して分散され、得られた懸濁液は遠心分離器にかけられて、大きな粒子が除去される。除去プロセス後の懸濁液が、上記で図2(c)を参照して説明した電気泳動装置10のギャップセル内に導入される。
【0054】
なお、カーボンナノチューブ4は、上述した直流アーク放電法以外のプロセスによって製造することも、勿論可能である。
【0055】
但し、低真空中での電子放出素子の安定な動作を実現するためには、カーボンナノチューブの先端が、多面体的に閉じた構造になっていることが好ましい。
【0056】
基板1は、例えばコーニング7059ガラス基板とする。但し、基板1の構成材料としては他のものも使用可能である。例えば、ポリマーフィルムや各種セラミックス材料(アルミナなど)などからなる基板を使用することができる。
【0057】
基板1の表面に形成する導電層2は、例えばアルミニウム層とする。但し、導電層2の構成材料は、これに限られるものではない。
【0058】
一方、カーボンナノチューブ4を固定する保持部材として使用されるポリシラン膜3は、例えばポリメチルフェニルシランであり、その分子量は約130000である。このポリシラン膜3を、コーニング7059ガラス基板1の表面に設けられたアルミニウム層(導電層)2を覆うように、スピンキャスト法によって厚さ約1μmに形成する。
【0059】
ここで、従来技術における電界放出型の電子放出素子では、電子エミッタ材(冷陰極材料)からの放出電流の時間変動を安定化させる目的で、冷陰極材料の層の下に高抵抗層を配置する。これに対して、ポリシランの比抵抗は一般に高いので、本発明において、ポリシラン膜によって保持部材3を形成すれば、形成されたポリシラン膜3は、保持部材としての機能に加えて、上記の様な電子放出源(冷陰極材料)からの放電電流の時間変動の安定化のための高抵抗層としての機能を、兼ね備えることになる。
【0060】
先述のように、基板1の上に形成されたポリシラン膜3は、所定のパターンのマスク5を介して、水銀ランプから発せられるUV光に照射される。ポリシリコン膜3のうちでマスク5の開口部に相当して実際にUV光で照射された領域33は、波長360nmに対して透明になる。これは、ポリシラン膜3を構成するSi−Si結合の光解離に起因する。
【0061】
なお、保持部材の構成材料は、ポリシランには限られず、同様の特性を呈する他の材料も使用可能である。
【0062】
電気泳動プロセスでは、ポリシラン膜3の下のアルミニウム層(導電層)2に、室温で負の電圧を印加する。この電圧印加によって、対向電極11と基板1との間に、約2.0×103V/cmの電界を形成する。このような大きさの電界を約20分間印加した後に、カーボンナノチューブ4を含む懸濁液が電気泳動装置10のセルギャップから除去される。
【0063】
カーボンナノチューブ4の電気泳動処理によって形成された電子放出素子のサンプルについて、ポリシラン膜3の表面に固定されたカーボンナノチューブ4の状態を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察した。その結果、カーボンナノチューブ4の一部が他の部分に比べて低コントラストで観察され、その部分がポリシラン膜3に挿入されていることが確認された。更に、カーボンナノチューブ4の多くは、ポリシラン膜3の表面にほぼ垂直に挿入されていることが、確認された。一方、ポリシラン膜3の領域33以外の箇所、すなわち、UV光の照射時にマスク5によって覆われていた箇所には、カーボンナノチューブ4は認められなかった。
【0064】
上記のSEM観察の結果は、電気泳動現象の利用によって、カーボンナノチューブ4が効果的に配列されてポリシラン膜3の表面に移動されること、及び、UV光の照射によるポリシラン膜3のSi−Si結合の光解離の結果として、カーボンナノチューブ4がポリシラン膜3の表面に選択的に(すなわちUV光照射された領域33のみに)挿入されることを、明確に示している。
【0065】
なお、保持部材3の原子間結合の解離は、前述のように、上記のようなUV光の照射に限らず、光以外のエネルギーの印加(例えば、レーザ光などによる局部的な加熱)など、保持部材3の構成材料に応じた他の方法によっても、発生させることが可能である。或いは、本質的にポーラスな材料を保持部材3として使用して、ポーラス部にカーボンナノチューブ(針状構造を有する冷陰極部材)の一端を挿入してもよい。
【0066】
上記の説明では、まず基板1の表面に帯状の導電層2を形成し、この導電層2のパターンに対応するマスク5を使用してポリシラン膜3の所定の領域33にUV光を照射して原子間結合の光解離を発生させ、その領域33にカーボンナノチューブ4を挿入・固定する。結果として、カーボンナノチューブからなる冷陰極部材4は、平行な複数のストライプ状に配置されることになる。ここで、導電層2を帯状パターンに形成し、且つ冷陰極部材4を対応するパターンに配置しているのは、最終的に得られる電子放出素子をディスプレイに応用する場合を特に想定しているためである。すなわち、このような構成とすれば、例えば導電層2をそのまま信号線(走査線或いはデータ線)として使用して、画素に相当する所定の位置の冷陰極部材4から選択的に電子を放出させることが可能になる。しかし、上記のような配慮が必要でなければ、例えば導電層2を基板1の表面に全面的に形成して、カーボンナノチューブからなる冷陰極部材4を基板1の表面に全面的に配置させても良い。或いは、導電層2(及びカーボンナノチューブからなる冷陰極部材4)を、他のパターンに形成・配置することも可能である。
【0067】
図3は、本発明に従って得られたカーボンナノチューブ4を電子エミッタとして機能させる電子放出素子(電極構成)における電流−電圧特性(I−V特性)を示す。但し、ここに示されているデータは、ポリシラン膜3に導電性粒子が添加されている場合に得られたデータであり、また、測定サンプルは製造プロセスにおいて特に最適化されたものではない。なお、測定は、印加電圧を増加させながら行った。
【0068】
第1回測定時のデータ(プロット)には、幾つかのスパイク状の電流の急激な増加現象が観察される。この様な特性は、非常に細い(すなわち径が小さい)カーボンナノチューブ4からの電子の電界放出が生じていることを示している。しかし、このような細い(径が小さい)カーボンナノチューブ4は、電界がそこに集中することから、第1回測定時(すなわち1回目の電界印加時)に消滅する。この結果、第2回測定時(測定条件などは第1回測定時と同じ)に得られたデータでは、スパイク状の電流の急激な増加現象は認められず、安定した特性を示しており、ターンオン電圧が約180Vになっている。また、飽和電流は10-6A/cm2のオーダであるが、この値は、カーボンナノチューブ4の密度を増加させれば、実用上で要求される約10-3A/cm2という値まで増加させることができる。更に、ターンオン電圧値も、アーク放電法によって形成されるカーボンナノチューブのうちで細い(径が小さい)ものを特に選択することによって、少なくとも80Vまで減少させることができる。
【0069】
なお、図3には、UV光照射を行わずに作成されたサンプルに関する測定データも、あわせて示している。この場合には、図示されている印加電圧の範囲内で、電子の電界放出は観察されなかった。
【0070】
更に、図4には、ファウラー・ノルドハイム方程式を使用した電界放出特性の検討結果を示す。
【0071】
ファウラー・ノルドハイム方程式は、以下のように示される。
【0072】
J(F)=A・F2・exp(−6.8×107・φ3/2/F)
ここで、Jは放出電流密度(単位:A/cm2)、Fは局部電界の強さ(単位:V/cm)、φは、電子エミッタの構成材料(冷陰極部材)の仕事関数(単位:eV)である。
【0073】
一般に、針状構造を有する電子エミッタからの電子の電界放出は、電子エミッタの先端部において、局部的な電界の集中をもたらす。カーボンナノチューブも、その一例である。カーボンナノチューブのような針状構造を有する電子エミッタ(冷陰極部材)の先端形状が半球状であるとすれば、その先端部における局部電界Flocalは、以下のように表される。
【0074】
Flocal=V/(β・r)
但し、ここで、βは3〜5の範囲の値をとる形状係数であり、rは、針状構造を有する電子エミッタ(冷陰極部材)の先端半径である。
【0075】
図4には、第1回測定時及び第2回測定時の各々(それぞれ図3の場合に対応する)について、印加電圧Vの逆数(1/V)の値に対するln(J/V2)のプロットを示している。
【0076】
第1回測定時のプロットにはスパイクが現れているが、これらのスパイクの各々は、異なる直径を有するカーボンナノチューブからの電子の電界放出に対応している。従って、各スパイクの傾きから求められる積φ3/2・β・rの値は、対応する各カーボンナノチューブについての値を示していると考えられる。カーボンナノチューブの先端部における仕事関数φの値をグラファイトの仕事関数の値とすれば、積β・rの値は、印加電圧の逆数×1000の値が約5.8及び約4である場合について、それぞれ約19nm及び45nmとなる。これは、βの値が一定であるとすれば、先端半径rが小さいカーボンナノチューブからの電子の電界放出を示していることになる。但し、高電界時には、これら先端半径rが小さいカーボンナノチューブに由来する放出電流は、消滅する。
【0077】
反対に、第2回測定時のプロットはほぼ直線状であり、全データが、同じ様な直径を有するカーボンナノチューブからの電子の電界放出に対応していることを示している。この場合の積β・rの値は、約85nmである。SEM及びTEM(透過型電子顕微鏡)による観察から得られた平均半径r=約5nmという値を用いれば、カーボンナノチューブの先端形状に対する形状係数として、β=約17という値が得られる。このβの値は理論値からは大きく離れているが、そのずれは、カーボンナノチューブの先端形状の構造的な変化、及び先端部における電界の高集中に伴うイメージング効果の影響と考えられる。
【0078】
以上の結果より、カーボンナノチューブを電子エミッタ材(冷陰極部材)として使用する場合に、使用するカーボンナノチューブの形状(アスペクト比など)にばらつきがあると、安定した動作特性を得ることが困難である。特に、細い(径が小さい)カーボンナノチューブは、動作中の過度の電流密度の影響で、より低い電界強度においてダメージを受ける。安定した動作特性を得るためには、ほぼ均一な直径を有するカーボンナノチューブを形成し、それらを電子エミッタ材(冷陰極材)として使用する必要がある。
【0079】
上記の目的のために、例えば、適切な大きさの電圧(電界)をカーボンナノチューブからなる電子エミッタ材(冷陰極部材)に印加して、細い(径が小さい)カーボンナノチューブを意図的に破壊・消滅させて、電子放出源としての動作の安定化を図ることも可能である。
【0080】
本発明によって得られる電子放出素子を用いた電極構造は、その動作時において、電極ギャップに対する大きな耐性を示す。これは、カーボンナノチューブのアスペクト比が高いこと及び先端曲率半径が小さいことにより、カーボンナノチューブの先端の電界が電極ギャップに依存しないためである。この点は、誘電電気泳動型或いは電界放出型などのフレキシブルフラットパネルディスプレイの開発にあたって、非常に重要である。
【0081】
なお、以上の説明では、電子エミッタ材(冷陰極部材)をカーボンナノチューブによって構成している。或いは、カーボンナノチューブに代えて、六炭素環構造を含むカーボンの単体或いはその集合体であるような他の材料、例えばカーボンファイバ、更にはその表面を毛羽立たせたカーボンファイバなどを使用しても、上記のような構成及び製造プロセスを適用することができる。また、その場合にも、上記と同様の効果を有する電子放出素子を形成することができる。
【0082】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、カーボンナノチューブなど針状構造を有する冷陰極部材の電気泳動(或いは誘電泳動)現象を利用して、冷陰極部材(カーボンナノチューブ)の2次元アレイを形成し、それを用いて、大型のパターン化された電子放出素子(電子エミッタ)を構成することができる。
【0083】
具体的には、六炭素環構造を含むカーボンの単体或いはその集合体である針状構造の冷陰極部材、例えばカーボンナノチューブを、電気泳動によって印加電界の方向に配列させて、更に支持部材として機能する基板の上の所定の固定位置に移動する。所定の位置におけるカーボンナノチューブ(針状構造の冷陰極部材)の固定は、基板の上に形成されたポリシランなどの材料から構成される保持部材を用いて、達成される。これによって、電界放出型の電子放出素子が得られる。
【0084】
上記のようにして得られた電子放出素子を複数個用意して、それらを、所定の回路構成からの各々へ供給される入力信号に応じて電子を放出するように所定のパターンに配置すれば、電子放出源が構成される。
【0085】
更に、この電子放出源に対して、そこから放出された電子に照射されて画像を形成する様な位置関係で画像形成部材を配置すれば、画像表示装置が構成される。具体的な画像表示装置としては、例えば、ディスプレイ電界放出型或いは誘電泳動型のフラットパネルディスプレイに使用され得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によって得られるカーボンナノチューブからなる冷陰極部材の2次元アレイを有する電子放出素子の構成を、模式的に示す斜視図である。
【図2】(a)〜(d)は、図1に示す電子放出素子の製造プロセスの各工程を説明するための模式的な図である。
【図3】本発明に従って得られたカーボンナノチューブを電子エミッタ(冷陰極部材)として機能させる電子放出素子(電極構成)における、電流−電圧特性(I−V特性)を示す図である。
【図4】本発明に従って得られたカーボンナノチューブを電子エミッタ(冷陰極部材)として機能させる電子放出素子(電極構成)における、ファウラー・ノルドハイム方程式を使用した電界放出特性の検討結果を示す図である。
【符号の説明】
1 基板(支持部材)
2 アルミニウム層(導電層)
3 ポリシラン膜(保持部材)
4 カーボンナノチューブ(冷陰極部材)
5 マスク
10 電気泳動装置
Claims (9)
- 支持部材と、該支持部材の上に形成された電極と、該支持部材の表面及び該電極を覆うように形成されたポリシランからなる保持部材と、該保持部材に保持されている複数の針状構造の冷陰極部材と、を備えており、該冷陰極部材の各々は、その一端が該保持部材に挿入されており、他の一端は、該保持部材の外部に突出している、電子放出素子。
- 支持部材の上に電極を形成する電極形成工程と、該支持部材の表面及び該電極を覆うようにポリシランからなる保持部材を形成する保持部材形成工程と、複数の針状構造の冷陰極部材を、その各々の一端が該保持部材に挿入され且つ他の一端が該保持部材の外部に突出するように、該支持部材によって保持させる保持工程と、を包含する電子放出素子の製造方法。
- 前記保持工程は、前記ポリシランからなる保持部材の少なくとも一部の領域でその原子間結合を解離させる解離工程と、前記冷陰極部材の一端を、該保持部材の解離された原子間結合の部分に挿入させる挿入工程と、を含む、請求項2に記載の電子放出素子の製造方法。
- 前記挿入工程は、前記冷陰極部材が分散されている溶液中にて前記ポリシランからなる保持部材に電界を印加する電気泳動法を利用する、請求項3に記載の電子放出素子の製造方法。
- 前記解離工程は、前記ポリシランからなる保持部材の少なくとも一部の領域にエネルギーを付加して、原子間結合を解離させる工程を含む、請求項3或いは4に記載の電子放出素子の製造方法。
- 前記解離工程は、前記ポリシランからなる保持部材の少なくとも一部の領域に光を照射して、原子間結合を解離させる工程を含む、請求項3或いは4に記載の電子放出素子の製造方法。
- 前記光が紫外光である、請求項6に記載の電子放出素子の製造方法。
- 支持部材と、該支持部材の上に形成された電極と、該支持部材の表面及び該電極を覆うように形成されたポリシランからなる保持部材と、該保持部材に保持されている複数の針状構造の冷陰極部材と、を備えており、該冷陰極部材の各々は、その一端が該保持部材に挿入されており、他の一端は、該保持部材の外部に突出している複数の電子放出素子と、該電子放出素子の各々へ入力信号を供給する回路構成と、を備え、該電子放出素子が、各々への該入力信号に応じて電子を放出するように所定のパターンに配置されていることを特徴とする電子放出源。
- 支持部材と、該支持部材の上に形成された電極と、該支持部材の表面及び該電極を覆うように形成されたポリシランからなる保持部材と、該保持部材に保持されている複数の針状構造の冷陰極部材と、を備えており、該冷陰極部材の各々は、その一端が該保持部材に挿入されており、他の一端は、該保持部材の外部に突出している複数の電子放出素子と、該電子放出素子の各々へ入力信号を供給する回路構成と、を備え、該電子放出素子が、各々への該入力信号に応じて電子を放出するように所定のパターンに配置されている電子放出源を有し、該電子放出源から放出された電子に照射されて画像を形成する画像形成部材を備えることを特徴とする画像表示装置。
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