JP3939302B2 - 鋳造部材の溶接方法 - Google Patents

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本発明は、鋳鉄又は鋳鋼からなる鋳造部材の溶接方法に関する。
鋳鉄はC2.5〜4.0%、Si0.5〜3.0%を主要含有成分とする低融点の鉄合金である。また、鋳鉄の溶接としては、被覆アーク溶接と酸素アセチレンガス溶接が主として行われている。鋳鉄の溶接は、一般には鋳造欠陥の補修、肉盛り、大型機械の溶接補修などに用いられる。
しかし、鋳鉄は溶接性がきわめて悪い問題点がある。すなわち、鋳鉄を溶接すると、熱影響部は白銑化する。白銑は硬くて脆い上に母材原質部に比べ収縮量が著しく大きいので、収縮の際に大きな残留応力が発生して割れやすい。
一方、鋳鋼は鋼の鋳造品であり、鋳鉄に比較すると溶接しやすいが、同様に収縮の際に大きな残留応力が発生して割れやすい問題点がある。
鋳鉄又は鋳鋼の溶接時に発生する熱応力を緩和するために、従来から熱処理(予熱、後熱)やピーニングが主に用いられている。
熱処理(予熱、後熱)により、溶接部近傍が局部加熱されたときに生じる熱応力を軽減できる。しかし、大型機械の溶接補修の場合、製造時には熱処理による応力除去が可能であるが、現地に据付後の大型機械の場合、熱処理の適用は困難であり、溶接補修部にエアーハンマなどによるピーニングが施される。ピーニングは、溶接後に溶接補修部を局部的に圧縮変形させるものである。
なお、鋳鉄又は鋳鋼の溶接に関し、非特許文献1〜3に一般的な開示がされている。また、溶接時の熱応力を緩和する手段として、特許文献1、2が開示されている。
特許文献1の「高Cr鋳鉄品の溶接補修方法」は、鋳造欠陥が生じた高Cr鋳鉄品を、600〜800℃の温度に予熱し、溶接補修する際に600℃以上の温度に保持し、溶接終了後においても600℃以上の温度で直後熱処理を行い、その後1時間当たり50℃以下の冷却速度で室温まで徐冷するものである。
特許文献2の「肉盛溶接方法」は、割れ感受性の高い材料からなる母材表面に、多パスで高強度金属を肉盛溶接する方法において、母材表面を覆う初層を形成するために、各パスの入熱を所定値以下に制限して各パスの溶接ビードに細かい割れを発生させる溶接条件を用いて、母材表面にまず溶接ビードを並行にかつ隣合う溶接ビードを離間させて形成し、次いで隣合う溶接ビード間を両溶接ビードと重なるように溶接ビードを形成するものである。
特開平07−214313号公報、「高Cr鋳鉄品の溶接補修方法」 特開2000−102866号公報、「肉盛溶接方法」
"溶接技術の基礎"、溶接学会編、産報出版、P115 "鋳鉄および鋳鋼"、溶接・接合便覧、溶接学会編、丸善、P860-867 "鋳鉄の溶接"、溶接だより技術ガイド、神戸製鋼所、2000.11 No.367、P1−8
上述したように、一般的に、鋳鉄又は鋳鋼に溶接を行うと溶接収縮による変形や残留応力などにより、溶接割れの発生が懸念される。またこれを回避するため、大型の鋳造品の場合、工場での製造時には大型炉を用いた熱処理等により応力除去が可能であるが、据付後の大型の鋳造品の溶接補修の場合は、炉を用いた熱処理等は適用が困難であり、多くの場合、溶接収縮を緩和し溶接割れを防止するために溶接補修部にエアーハンマなどによるピーニングが施される。
しかし、ピーニングは溶接部が高温のうちに実施する必要があり、溶接終了後ピーニングを開始するまでの時間とそのピーニングの程度が重要な要素である。しかし、従来補修溶接時のピーニングは、熟練作業者の経験に委ねており、作業者の熟練度により結果が左右され、ピーニングを実施しても溶接割れを生じることがあった。そのため、熟練度の低い一般的な作業者によるピーニングにより応力除去を確実に行うことは困難であった。
本発明は、かかる問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、熟練作業者の経験に委ねることなく、補修溶接時のピーニングによる応力除去を確実に行うことができる鋳造部材の溶接方法を提供することにある。
本発明によれば、鋳鉄又は鋳鋼からなる鋳造部材の溶接部を溶接する溶接ステップと、
前記溶接部をピーニングするピーニングステップと、
前記溶接によりひずみが発生する溶接部近傍のひずみを計測するひずみ計測ステップと、を備え、
溶接中およびピーニング中の溶接部近傍のひずみを連続的に計測し、
溶接直後に計測されたひずみが所定の最大値を超える前にピーニングを開始し、かつ該ひずみが所定値の最小値以下に低下するまでピーニングを継続する、ことを特徴とする鋳造部材の溶接方法が提供される。
上記本発明の方法によれば、溶接中およびピーニング中の溶接部近傍のひずみを連続的に計測し、この計測値に基づいてピーニングを行うので、熟練作業者の経験に委ねることなく、再現性の高い客観的なデータの基づいて確実にピーニングを行うことができる。
また、溶接直後に計測されたひずみが所定の最大値を超える前にピーニングを開始し、かつ該ひずみが所定値の最小値以下に低下するまでピーニングを継続するので、溶接後に発生するひずみを低く抑えることができ、補修溶接時のピーニングによる応力除去を確実に行うことができる。
本発明の好ましい実施形態によれば、前記ひずみ計測ステップにおいて、溶接部近傍の温度を同時に計測し、ひずみの計測値の温度補正を行う。
この方法により、温度補正ができ、ひずみを正確に計測することができる。
また、前記ひずみ計測ステップにおいて、ひずみゲージを用いて直交する2軸のひずみを計測し、温度補正をした後、応力に換算する。
この方法により、温度補正後の応力換算により、溶接部の内部応力を把握でき、再現性の高い客観的な応力データに基づいて確実にピーニングを行うことができる。
また、前記ひずみ計測ステップにおいて、溶接によりひずみが発生する位置に、複数のひずみゲージを溶接部に対して対称位置に設け、その最大値、最小値又は平均値を用いる、ことが好ましい。
この方法により、ひずみゲージ毎の特性のばらつきの影響を低減し、信頼性の高い計測を行うことができる。
また前記ひずみの所定の最小値は、溶接直前の値又は溶接直前と前記所定の最大値の中間値に設定するのがよい。
これにより、溶接を繰り返す場合でも、溶接部の発生応力を低く抑えることができる。
また、前記溶接部の溶接が、複数パス及び/又は複数層からなる場合、単パス又は単層の溶接毎に、前記ピーニングを行うことが好ましい。
この方法により、多層盛り溶接を行う場合でも、溶接部の発生応力を低く抑えることができる。
上述したように、本発明の鋳造部材の溶接方法は、熟練作業者の経験に委ねることなく、補修溶接時のピーニングによる応力除去を確実に行うことができる、等の優れた効果を有する。
以下、本発明の好ましい実施形態を図面を参照して説明する。なお各図において、共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
本発明の方法は、以下の項目を定量的に把握することで、従来に比べ容易に鋳造部材の溶接施工を可能にするものである。
(1)データに基づくピーニングによるひずみの低減管理
(2)溶接終了後からピーニング開始までの時間
(3)ピーニングの実施時間
図1は、本発明の方法を実施するための装置構成図である。この図に示すように、本発明では、鋳造部材1の溶接部1aの近傍にひずみ検出用センサ(ひずみゲージ2と熱電対3)を取り付け、溶接装置4による溶接中およびピーニング装置5によるピーニング中にひずみを計測し、その変化を計測記録装置6を用いて常時モニタリングする。
なおこの図において、溶接装置4は、溶接電源4aと溶接トーチ4bとからなる。溶接は被覆アーク溶接(SMAW:Shielded Metal Arc Welding)又はMAG溶接(Metal Active Gas Welding)が好ましいが、本発明はこれらに限定されず、その他の溶接であってもよい。
またこの図において、ピーニング装置5は、コンプレッサ5aとエアーハンマ5bからなるが、本発明はこれらに限定されず、その他の手段であってもよい。
図2は本発明の方法のフロー図である。この図に示すように、本発明の方法は、溶接ステップS1、ピーニングステップS4、及びひずみ計測ステップS2,S5を備える。
溶接ステップS1では、鋳鉄及び鋳鋼からなる鋳造部材1の溶接部1aを溶接装置4を用いて溶接する。ピーニングステップS4では、溶接部1aをピーニング装置5を用いてピーニングする。ひずみ計測ステップS2,S5では、溶接によりひずみが発生する溶接部近傍のひずみを計測記録装置6を用いて計測する。
また、計測記録装置6を用いて溶接中およびピーニング中の溶接部近傍のひずみを連続的に計測し、溶接ステップS1の後の溶接直後に計測されたひずみを所定の最大値と比較して、所定の最大値を超える前にピーニングを開始する(S3,S4)。ひずみの所定の最大値は、応力換算値が鋳造部材の破断強度より十分低い値に設定するのがよい。これにより、溶接部の発生応力は計測部より高いので、溶接部の発生応力を鋳造部材の破断強度より十分低い値に抑えることができる。
また、計測されたひずみが所定値の最小値以下に低下するまでピーニングを継続する(S6,S4)。
さらに、ひずみ計測ステップS2において、ひずみゲージ2を用いて直交する2軸のひずみを計測し、温度補正をした後、応力に換算することで、溶接部に生じる残留応力(内部応力)を把握でき、再現性の高い客観的な応力データの基づいて確実にピーニングを行うことができる。
また、計測記録装置6を用いてひずみ計測データを解析することで、溶接部に割れが生じたかどうかの判別もできる。
図3は、本発明により得られたデータの模式図である。この図において、横軸は経過時間、縦軸はひずみである。また図中の細線Aは開先中心から30mmの位置でのY方向(溶接線に直交する方向)のひずみ、太線Bは開先中心から50mmの位置でのY方向ひずみである。
この図において、溶接を開始すると溶接部の熱膨張により、A、Bともひずみは負(圧縮状態)となる。次いで溶接部が冷却により収縮するにつれてA、Bともひずみは正(引張状態)となることがわかる。
また、A、Bのひずみの大きさは、開先中心に近いほど大きく、溶接部の実際のひずみはA、Bのひずみの大きさから予測でき、細線Aのひずみより大きくなることがわかる。
従って、本発明の方法により、溶接直後にピーニングを行うことにより、A、Bのひずみを低減でき、溶接部の実際のひずみも低減できることがわかる。
鋳鉄や鋳鋼の冷間溶接では、被覆アーク溶接により短ビード法(ビード長さ:10〜15mm)+溶接直後ピーニングが通常行われている。従来は、溶接時間(ビード長)およびピーニング条件(溶接終了後ピーニングを開始するまでの時間、ピーニング強さ、ピーニング時間など)は作業者の管理に任されており、上述したように高度な熟練技能が必要であった。
これに対して本発明では、ひずみをモニタリングし管理することができ、これにより、溶接時間、ピーニング条件を安定させることが可能となり、高度な技能を必要としないで補修作業が可能になる。また、溶接時間、ピーニング条件が安定することにより溶接品質を向上させることができる。
以下、本発明の実施例を説明する。
図4に使用した試験体の形状とひずみの計測個所を示す。この図において、(A)は平面図、(B)はA-A線における断面図である。
試験体は、表1に示す化学組成の鋳鋼材(以下SC480と呼ぶ)を用い、鋳鋼材を板厚40mmに切断後、補修用の開先を模擬した溝開先を加工した。
Figure 0003939302
また、溶接による局部的なひずみを計測するため、開先中心から30mmの位置(E1,E1’)の両面と50mmの位置(E2,E2’)の両面に2軸の高温用ひずみゲージを取り付けた。また、試験体全体のひずみを計測するため開先から100mmの位置(E3,E3’)に2軸の一般ひずみゲージを取り付けた。すなわち、ひずみの測定は、開先を中心に上下対称位置および表裏の両面で行った。
温度の計測は、熱電対を用いて試験体中央のひずみゲージに隣接する位置(図示せず)で行った。ひずみ、温度の計測は、溶接開始から試験体が室温に冷却されるまで連続で行った。収縮量については、溶接前後の開先を挟んだ2点間および溶接線方向の距離の変化量を計測した。
被覆アーク溶接(SMAW)用の溶接材料として、JIS Z 3212 D5016の被覆アーク溶接棒を用いた。表2に被覆アーク溶接棒の化学組成を示す。
Figure 0003939302

被覆アーク溶接において、図5Aに示す多層盛り溶接を行った。この溶接において予熱は行わず、パス間温度を50℃以下に管理した。ピーニングは1層ごとに実施する場合(ピーニングあり)と、全く行わない場合(ピーニングなし)の2条件で試験を行った。
また溶接条件は、パス数19、電流145〜160A、速度15〜17cm/minの同一条件とした。
図6に被覆アーク溶接のひずみ測定結果を示す。この図において、(A)はピーニングあり、(B)はピーニングなしの場合である。また各図において、横軸は経過時間、縦軸はひずみである。また図中の細線A,A’は開先中心から30mmの位置でのY方向(溶接線に直交する方向)のひずみ、太線B,B’は開先中心から50mmの位置でのY方向ひずみである。
図6Bから、ピーニングなしの場合、溶接パスごとに溶接部近傍の引張のひずみ量が増大し、最終的には3000μsを超えることがわかる。従って、ピーニングなしの場合、溶接部の実際のひずみは細線Aのひずみより大きくなることから、溶接割れが発生するおそれがあることがわかる。
これに対して、図6Aから、ピーニングを行った場合は、ピーニングによる引張のひずみ低減を、特に開先から30mmの細線Aから明瞭に計測でき、最終的には3000μs未満に抑えることができることがわかる。
MAG溶接用の溶接材料として、JISZ 3312 YSW15のソリッドワイヤを用いた。表2にMAG溶接用ソリッドワイヤの化学組成を示す。
MAG溶接において、図5Bに示す多層盛り溶接を行った。この溶接において予熱は行わず、パス間温度を50℃以下に管理した。ピーニングは1層ごとに実施する場合(ピーニングあり)と、全く行わない場合(ピーニングなし)の2条件で試験を行った。
また溶接条件は、パス数26、電流155〜160A、電圧22〜23V、速度20〜45cm/minの同一条件とした。
図7にMAG溶接のひずみ測定結果を示す。この図において、(A)はピーニングあり、(B)はピーニングなしの場合である。また各図において、横軸は経過時間、縦軸はひずみである。また図中の細線A,A’は開先中心から30mmの位置でのY方向(溶接線に直交する方向)のひずみ、太線B,B’は開先中心から50mmの位置でのY方向ひずみである。
図7Bから、ピーニングなしの場合、溶接パスごとに溶接部近傍の引張のひずみ量が増大し、最終的には2000μsを超えることがわかる。従って、ピーニングなしの場合、溶接部の実際のひずみは細線Aのひずみより大きくなることから、溶接割れが発生するおそれがあることがわかる。
これに対して、図7Aから、ピーニングを行った場合は、ピーニングによる引張のひずみ低減を、特に開先から30mmの細線Aから明瞭に計測でき、最終的には2000μs未満に抑えることができることがわかる。
上述した被覆アーク溶接とMAG溶接は、ほぼ同じ条件であるがパスの総数はMAG溶接の26パスと比較して被覆アーク溶接は19パスと少なかった。
表3に、各層溶接後の開先中心から30mmのひずみ量(Y方向)をまとめたものを示す。ピーニングを行った場合は、ピーニング前後の2つの値を示した。
Figure 0003939302
この表から、被覆アーク溶接、MAG溶接ともに、ピーニングを行うことによって、ひずみ量が半分程度に減少することがわかる。また溶接完了後のひずみ量についても、ピーニングを行った場合は、行わない場合と比較して半分程度であった。
表4に収縮量の計測結果を示す。
Figure 0003939302
この表から、ピーニングを行わない場合、収縮量は、MAG溶接で0.45mm、被覆アーク溶接で0.68mmであった。1パスの溶着量が多い(総パス数が少ない)被覆アーク溶接の方が収縮量が大きくなった。
また、ピーニングを行った場合は、MAG溶接で0.27mm、被覆アーク溶接で0.40mmと収縮量が半分程度になることがわかった。
上述した試験結果から、以下のことが確認された。
(1)ひずみ、温度の計測は、溶接部近傍の開先中心から30mm程度の計測位置で計測できる。
(2)溶接によるひずみの増加およびピーニングによるひずみの低減が計測できる。
(3)温度もひずみゲージに隣接する位置で計測できる。
(4)ピーニングの効果として、ひずみ、収縮量の低減効果が確かめられた。
(5)ピーニングを実施しない場合と比較して、ひずみ量、収縮量ともの半分程度になる。
(6)温度・応力・ひずみの管理方法として、溶接部近傍(開先中心から30mm程度)でひずみ、温度の計測を行い、ひずみゲージに隣接する位置の温度を計測し、ひずみの計測値の温度補正を行うのがよい。
(7)ひずみは2軸で計測し、温度補正をした後、応力に換算し、応力が設定値以下であることを確認しながら溶接施工を行うのがよい。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々に変更することができることは勿論である。
本発明の方法を実施するための装置構成図である。 本発明の方法のフロー図である。 本発明により得られたデータの模式図である。 本発明の実施例における供試材の外形図である。 本発明の実施例における溶接パスの積層を示す図である。 本発明の第1実施例の結果を示す図である。 本発明の第2実施例の結果を示す図である。
符号の説明
1 鋳造部材、1a 溶接部、2 ひずみゲージ、3 熱電対、
4 溶接装置、4a 溶接電源、4b 溶接トーチ、
5 ピーニング装置、5a コンプレッサ、5b エアーハンマ、
6 計測記録装置

Claims (6)

  1. 鋳鉄又は鋳鋼からなる鋳造部材の溶接部を溶接する溶接ステップと、
    前記溶接部をピーニングするピーニングステップと、
    前記溶接によりひずみが発生する溶接部近傍のひずみを計測するひずみ計測ステップと、を備え、
    溶接中およびピーニング中の溶接部近傍のひずみを連続的に計測し、
    溶接直後に計測されたひずみが所定の最大値を超える前にピーニングを開始し、かつ該ひずみが所定値の最小値以下に低下するまでピーニングを継続する、ことを特徴とする鋳造部材の溶接方法。
  2. 前記ひずみ計測ステップにおいて、溶接部近傍の温度を同時に計測し、ひずみの計測値の温度補正を行う、ことを特徴とする請求項1に記載の鋳造部材の溶接方法。
  3. 前記ひずみ計測ステップにおいて、ひずみゲージを用いて直交する2軸のひずみを計測し、温度補正をした後、応力に換算する、ことを特徴とする請求項1に記載の鋳造部材の溶接方法。
  4. 前記ひずみ計測ステップにおいて、溶接によりひずみが発生する位置に、複数のひずみゲージを溶接部に対して対称位置に設け、その最大値、最小値又は平均値を用いる、ことを特徴とする請求項1に記載の鋳造部材の溶接方法。
  5. 前記ひずみの所定の最小値は、溶接直前の値又は溶接直前と前記所定の最大値の中間値に設定する、ことを特徴とする請求項1に記載の鋳造部材の溶接方法。
  6. 前記溶接部の溶接が、複数パス及び/又は複数層からなる場合、単パス又は単層の溶接毎に、前記ピーニングを行う、ことを特徴とする請求項1に記載の鋳造部材の溶接方法。
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