JP3937620B2 - 膜分離装置および水の分離方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃水処理の中でも主に、活性汚泥処理や凝集処理等で行われる固液分離に用いる膜分離装置および水の分離方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
膜分離技術は、逆浸透膜や限外ろ過膜、精密ろ過膜を用いて、海水・かん水の脱塩、半導体洗浄用の超純水の製造、食品の分離または濃縮等のように高品位な水が必要とされる用途を中心に研究が進められてきた。しかし、最近では環境保全の観点から、廃水処理にも膜分離技術を適用しようとする研究が進められている。
【0003】
現在の廃水処理では、多くの場合、沈殿による固液分離プロセスを伴うため、その代替として膜分離技術が実施できれば、高品位な処理水が得られるだけでなく、広大な沈殿池の省略あるいは縮小ができ、スペースメリットが非常に大きい。更に廃水処理では、微生物を含む活性汚泥により、廃水中の有機物を分解した後に、フロック化した汚泥と処理水を分離する活性汚泥処理プロセスが広く用いられている。この活性汚泥処理プロセスでは、処理効率を上げるために、活性汚泥を高濃度化すると、分解処理が進む一方で、後段の沈殿池において汚泥の沈降性不良を生じる場合があり、水質の悪化を防止するための管理作業が煩雑であった。
【0004】
この汚泥と処理水との固液分離に膜分離技術を利用することで、高濃度活性汚泥処理を行なった場合にも、水質の悪化を伴わず、更に沈殿池を省略でき非常に省スペースとなる。このような点から、高濃度(MLSS 約7,000〜20,000mg/L)活性汚泥混合液の固液分離用途に向けての膜分離技術の研究が行われて
いる。
【0005】
一方で膜分離技術では、素材として有機素材、無機素材等があり、主に平膜、管状膜、中空糸膜等の分離膜が用いられ、使用される方式により適した分離膜モジュールが開発されている。
【0006】
高濃度における固液分離は分離膜モジュールに原水を循環供給し、膜面に付着する汚れを、循環流でかきとりながら分離するクロスフロー方式が行われており、この方式に合わせた平膜や管状の分離膜を用いた膜モジュールが主として用いられてきた。
【0007】
しかし、この方式は高濃度の活性汚泥を分離膜モジュール内へ供給することが困難であることに加えて、常に膜面に原水を循環供給し、膜面に付着する汚泥をかきとりながら運転する必要があり、動力を必要とする技術であった。このため、使用用途は再利用水など廃水処理の中でも一部の高度な処理を要する分野に限定されていた。近年になり、槽体内に分離膜モジュールを浸漬して、モジュールの透過側をポンプで吸引、あるいはサイホン等のように水位差を利用して処理水を得る、省エネルギーな浸漬タイプの分離膜モジュールの研究が行われている。更に、特公平4−70958号公報、特公平7−20592号公報、特開平7−275668号公報に記載のように、この技術を活性汚泥処理に用いれば、好気性の微生物を飼育するために使用されている曝気を利用して、槽体内に形成される旋回流を利用して膜面に付着する汚泥をかきとることができ、更に動力コストの低減がはかれる。
【0008】
【発明が解決しょうとする課題】
この技術では、曝気で形成される旋回流が各分離膜エレメントの各流路間に均一に上昇して生じるせん断力に加えて、曝気の気泡が膜面に作用することで、ろ過に伴い付着する汚れをかきとる。
【0009】
しかし、多数の分離膜エレメントを配列した場合、下方からの曝気で各分離膜エレメントの間に均一に流れを与えることは困難であり、加えて、特開平9−299952号公報に記載のように、各分離膜エレメント間の中には曝気が入らない場所も生じる。このような場合、分離膜エレメント毎の汚れ具合にむらが生じてしまうだけでなく、汚れにより分離膜エレメント間の流路が閉塞し、使用が困難な状況にも陥ってしまう。分離膜エレメント間隔間に確実に曝気の気泡を導くために、特公平8−4722号公報に記載された技術がある。この技術では各分離膜エレメント間に曝気手段を設けるため、分離膜エレメント間隔間に気泡を送り込むことができるが、曝気手段自体が上昇流の高速化を阻害するだけでなく、曝気手段の分だけ、分離膜エレメント間隔を大きくする必要があり、コンパクトに配置することができない点が問題であった。
【0010】
そこで、各分離膜エレメントをコンパクトに配置でき、均一に洗浄しながら長期間運転できるための膜装置が必要であった。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
「複数の平面状の分離膜エレメントが、所定の間隔で並べられて膜ユニットを形成し、該膜ユニットが、噴気孔を有する曝気手段とともに槽体内に配置され、分離膜エレメントに連通して分離膜エレメントの透過水を取出す水取出手段が接続された膜分離装置であって、該曝気手段が、少なくとも、膜ユニットの各分離膜エレメントの側端に対し外側の横方向で、かつ分離膜面の高さの位置に設けられていることを特徴とする膜分離装置。」、
「前記膜分離装置を用いて、槽体内に原水が存在する状態で、曝気手段の噴気孔から曝気しながら、膜を通じて水取出手段から透過水を取り出すことを特徴とする水の分離方法。」、
「ケーシング内の膜収容部内に取り出し自在に複数の平面状の分離膜エレメントが鉛直に配置され、ケーシングの膜収容部の側壁面に、噴気孔を有する管状の曝気手段が配置され、かつ、曝気手段の噴気孔が、ケーシング内の各分離膜エレメントの側端同士の間に対峙していることを特徴とする膜分離用ケーシング。」
を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面に基づき説明する。
【0013】
図1は本発明の膜分離装置の一例である。
【0014】
本発明は複数の平面状の分離膜エレメント1が所定の間隔で並べられた膜ユニット2に、曝気手段3を少なくとも膜ユニットの横に設けることで、コンパクトに各分離膜エレメント間に曝気を送り込むことができる。
【0015】
膜ユニット2に曝気手段3を取付ける場合に、膜ユニットの下方に取付けると槽内に大きな旋回流が形成されるが、分離膜エレメント間には気泡が導かれない箇所もあり、汚れにより流路が閉塞する箇所が生じてくるため、分離膜エレメント間に気泡を導けるように曝気手段を配置する必要がある。気泡を分離膜エレメント1間に導くために、下方に配置した曝気手段を膜ユニットに近接させると、気泡は分離膜エレメント間に導かれるが、その一方で曝気手段自体が、発生する上昇流の抵抗になる。また、分離膜エレメントの間に曝気手段を配置すると、気泡は導けるが、曝気手段の分だけの分離膜エレメントの間隔が必要になり、設置面積が大きくなる。
【0016】
これに対して、曝気手段3の噴気孔を膜ユニット2の各分離膜エレメント1の側端に対し外側の横方向で、かつ分離膜面の高さの位置に設けると、上昇流の抵抗とならずに、コンパクトに分離膜エレメント間に気泡を導くことが可能になる。
【0017】
膜ユニット2は複数の分離膜エレメントが所定の間隔で配置されたものであり、さらに分離膜エレメントを鉛直に配置すると、曝気による旋回流が各分離膜エレメント間を上昇する際に、せん断力が最も大きく作用するため最も好ましい。各分離膜エレメント1を並べる間隔は小さいと高い速度の上昇流が得られ、設置面積もコンパクトになるが、大きいと汚泥が付着堆積した場合にも分離膜エレメント間が閉塞しにくくなる。間隔については適宜選定するのがよく、特に限定されるものではない。曝気手段3は少なくとも膜ユニット2の各分離膜エレメントの側端に対し外側の横方向に設けられる。膜ユニットの分離膜エレメントの側端に対し外側の横方向とは、分離膜エレメント1の膜面を正面とした場合にその分離膜エレメントの左右の側端に対し外側の横方向の位置に設けることを指す。このように配置することで分離膜エレメント各間隔間に曝気および曝気による上昇流を付与することができる。
【0018】
曝気手段3はフロアやコンプレッサーなどの給気手段8から気体を供給され、曝気手段に設けた噴気孔(以下、単に孔という。)から気体を噴出するものであればよい。焼結材料などで構成され、微細な孔から気泡を発するものでもよく、単にパイプ等に多数の孔9が設けられており、粗大な気泡を発するものでもよい。活性汚泥処理等で用いる場合などに、孔が汚泥により閉塞しないようなものであれば、特に限定されるものではない。好ましくは孔9が分離膜エレメント1の各間隔間に対峙するように曝気手段が配置されていることで、曝気による上昇流に関わらず分離膜エレメント間に気泡が送り込まれる。この場合、膜ユニットと曝気手段は近接している方が更に好ましい。より好ましくは、更に曝気手段が膜ユニットの各分離膜エレメントの両側端の各々に対し外側の横方向に設けられていることで、これにより、孔を設けた一つの曝気手段に給気することで、分離膜エレメントの側端同士の各間隔間に気泡を送り込める。特に好ましくは曝気手段が高さ方向に複数段設けられていることで、これにより高さの高い分離膜エレメントを使用した場合に生じる流路における部分的な閉塞も防止することができる。また曝気手段は地上に対してほぼ水平に設けられていることで、孔からの曝気が行ないやすくなる。
【0019】
本発明の分離膜エレメントの一例とその断面模式図を図2に示す。
【0020】
平面状の分離膜エレメント1は必ずしも限定されるものではないが、分離膜5が有機素材を用いた平膜であるような場合には、少なくとも支持部材4の片面に分離膜5が形成され、分離膜5を通った処理水が分離膜エレメント1から取出される構造となるのが一般的である。分離膜は両面に形成されていると膜面積が大きく取れ、更に好ましい。
【0021】
この場合、分離膜エレメントは平面を構成する骨格を有する支持部材4とそれを覆う分離膜5からなる。平面状の支持部材は、必ずしも限定されるものではないが、分離膜エレメント間の流れにより反りや撓み等の変形を生じにくいような剛性を有していることが好ましい。支持部材は構造については、板状の部材を用いることも好ましいが、部分的に骨格を形成し、それにより変形を防止することも軽量で取扱いやすく好ましい。しかし、素材についてはこれらに特に限定されるものではない。
【0022】
また、素材としてもプラスチック素材であれば軽量で取扱いも簡便であり好ましい。また金属材料を用いることも、高い剛性が得られ好ましい。しかし、素材についてはこれらに特に限定されるものではない。
【0023】
分離膜エレメント1は特に限定されるものではないが、支持部材4が形成する平面を覆うように、分離膜の周縁部が支持部材と液密に接合したものであることが好ましい。支持部材のほぼ全平面を分離膜で覆うと、膜面積が大きく取れ、更に好ましい。分離膜を透過した処理水は、分離膜と支持部材の間の空間を通って取出される。この分離膜を通過した処理水を取出す水取出手段6と接続するために、支持部材にはノズル14などが設けられていることが特に好ましい。
【0024】
分離膜5と支持部材4の間には、膜を透過した処理水が流通しやすいように流路材17等が設けられていることが好ましい。流路材17は支持部材、分離膜のどちらかと一体のものであってもよく、支持部材に流路材の機能が付与されてるものがより好ましい。しかし、少なくとも平面状の支持部材と分離膜から構成されるものであれば特に限定されるものではない。必ずしも限定するものではないが、分離膜5として無機素材を用いた際には、分離膜自体が充分な剛性を有していれば、支持部材4を不要または、特に剛性の小さなもので構成することもよい。分離膜エレメントの内側を処理水が流通しやすいように構成されていることが好ましい。このような場合には分離膜と支持部材は一体に形成できれば更に好ましいが、その構成などは特に限定されるものではない。
【0025】
このような平面状の分離膜エレメント複数個で膜ユニット2を形成した場合には、各々の分離膜エレメント1を個々に水取出手段6を接続してもよいが、個々の分離膜エレメントを集液部材7に接続して、集液部材7と水取出手段6を接続すれば、水取出手段も少なく、簡略化され好ましい。
【0026】
水取出手段6はポンプのようなものを用いれば、安定して処理水を吸引できるため、好ましい。また、槽体内の水位を利用した水位差によって、膜透過に必要な差圧を付与することも好ましく、この方法であれば運転動力を大幅に軽減できる。この場合には透過ライン中を真空ポンプで減圧することで、処理水内の気泡によるサイホン切れなどを防止でき、更に好ましい。水取出手段としては以上のような例があげられるが、処理水を取得可能であれば特に限定されるものではない。更に、膜ユニット2の下方にも曝気手段を設けることで、槽内に多くの旋回流を生じさせることができ、その上昇流に加えて、各分離膜エレメント間隔内の膜面を曝気の気泡で洗浄できる。しかし、散気手段の設置は膜ユニットの横のみでもよく、特に限定されるものではない。また、高さ方向に複数段の曝気手段を設けた場合には、各曝気手段から曝気量を調節する手段10を有することで水深による曝気手段からの曝気量の偏りを防止できる。
【0027】
次に、本発明の膜分離装置に用いる膜ユニット及び曝気手段の一例として、膜分離用ケーシングの一例を図3に示す。
【0028】
膜ユニット2を形成する際には、図3のように、分離膜エレメント1を所定の間隔で並べやすいようなケーシング11を用いることが好ましい。この場合、ケーシング11の膜収容部内に取り出し自在に複数の分離膜エレメントが鉛直に配置されており、ケーシングの膜収容部の側壁面に、噴気孔を有する管状の曝気手段が横向きで配置され、かつ、曝気手段の噴気孔が、ケーシング内の各分離膜エレメントの側端同士の間に対峙している構造を有するものである。具体的には、膜収容部の側壁面に所定の間隔で溝などが設けてあるケーシングを用い、このケーシングの膜収容部の側壁面に曝気手段を横向きで配置し、散気手段の噴気孔が、各分離膜エレメントの側端同士の間に開口するように設けていればよい。しかし、これらについては、特に限定されるものではない。
【0029】
このような膜ユニット、曝気手段からなる装置を槽体15内に配置する。水取出手段6については槽体外に設けることが好ましいが、特に限定されるものではない。槽体には処理する原水が流入することが好ましく、原水については廃水処理であれば、活性汚泥混合液、凝集処理液などがあげられるが、使用用途に応じて必要な原水を供給すればよく、特に限定されるものではない。形状については開放した槽体であることが好ましいが、旋回流を生じ、膜ユニットを配置可能な表面積と水深を有していれば特に限定されるものではない。
【0030】
本発明の分離膜エレメントに使用する分離膜は、限外濾過膜、精密濾過膜が適当であり、低圧での分離が可能な逆浸透膜でも良い。膜面で汚れを除去し、処理水を取出せるものであれば、膜構造においても対称膜、非対称膜等を限定するものではない。
【0031】
分離膜は平膜であることが好ましく、織物や不織布に代表される支持布帛の片面あるいは両面にコーティングされたものが一般に用いられ、強度面で優れ好ましいが、支持部材に剛性を有していれば、分離膜単独も更に好ましい。また板状の無機素材からなる分離膜であれば、分離膜自体が剛性を有しており、より好ましいが、特に限定されるものではない。
【0032】
更に、素材としては、分離膜が形成されるものであれば有機素材、無機素材いずれでもよく特に限定されるものではない。有機素材としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリビニルアルコール、セルロースアセテート、ポリアクリロニトリル、ポリテトラフルオロエチレン等が代表的である。
【0033】
【実施例】
以下、実施例を用いて更に詳細に説明する。
【0034】
<実施例1>
図2に示すように、分離膜エレメント1の構成としては、支持部材4をABS樹脂製の板状部材(高さ1m、幅0.3m、厚さ10mm)の上部に矩形の貫通部を有し、その貫通部と連通して処理水を取出し可能な接続用ノズル設けたものとし、分離膜5にはポリスルホンを不織布の基材にコーティングしたものを、流路材17として厚さ0.7mm、空隙率80%のネットとした。支持部材4の両面のほぼ全面を覆うように分離膜5の周縁部で接着材により貼付け、接着していない分離膜5と支持部材4の間に流路材17を設けたものを分離膜エレメント1とした。この分離膜エレメント1を、図3のようにケーシング11として脚部13の高さが0.5mで膜収容部分に分離膜エレメント1を収容する7mmの溝を8mm毎に設けたものを製作し、この分離膜エレメント(膜面積約0.55m2)18枚を収容した。
【0035】
更にこのケーシング11の膜収容部12の両側壁外側には、長さ0.3mのポリ塩化ビニル製のパイプに8mm毎に直径5mmの孔を有する曝気手段3を水平に高さ方向に等間になるように3段(高さ0.7m、1m、1.3m)取付け、側壁を通して、膜収容部12の分離膜エレメント間に曝気可能なように構成し、計6本の曝気手段3を配置した。この膜ユニット2を図1のように各分離膜エレメント1のノズル14を集液部材7に接続し、その集液部材7を介して水取出手段6として設けたマグネットギアポンプに接続した。膜ユニット2に取り付けた曝気手段3はそれぞれ給気調節手段10として減圧弁を介して、高さ毎に独立に曝気が可能なように可能なように給気手段8として、コンプレッサーに接続してある。膜ユニット2と曝気手段3を実験用水槽水深(2.4m)内に配置し、産業廃水処理場の活性汚泥槽(活性汚泥濃度MLSS10,000〜14,000mg/l)から原水を移液して実験を行った。水取出手段6である吸引ポンプで吸引し、ろ過線速度が1m/dayとなるようにろ過を行なった。この際に、側壁に取り付けた3段6カ所のの曝気手段3から各30L/minで曝気を行った。300時間でろ過差圧は、19kPaと安定していた。
【0036】
<実施例2>
実施例1のケーシング11の脚部5の高さ0.2mの位置には曝気手段を更に2本取り付け、2本の曝気手段から各15L/minで曝気し、更に、側壁に設けた曝気手段3段6カ所から各25L/minで曝気し、水取出手段6で同様に吸引して運転した。300時間でろ過差圧は12kPaで安定していた。
【0037】
<比較例>
実施例2と同様に水取出手段6で同様に吸引し、側壁に設けた3段から曝気を行わず、脚部に設けた2本の曝気手段からのみ各90L/minで曝気した。300時間でろ過差圧は約30kPaに達し、その後も運転を継続すると380時間で55kPaに達し、運転継続が困難となった。槽体内の活性汚泥を排出し、分離膜エレメントを取出したところ、前後端に並べられた分離膜エレメントの流路間はほとんど活性汚泥により閉塞していた。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、コンパクトに各分離膜エレメント間隔間に気泡を導くことができ、均一に分離膜エレメントを洗浄しながら運転することができるため、分離膜エレメントの寿命が長くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の膜分離装置の一例。
【図2】本発明の分離膜エレメントの一例とその断面模式図
【図3】本発明の膜ユニットの一例。
【符号の説明】
1:分離膜エレメント
2:膜ユニット
3:曝気手段
4:支持部材
5:分離膜
6:水取出手段
7:集液部材
8:給気手段
9:孔
10:給気調節手段
11:ケーシング
12:膜収容部
13:脚部
14:ノズル
15:槽体
16:液面
17:流路材
Claims (8)
- 複数の平面状の分離膜エレメントが、所定の間隔で並べられて膜ユニットを形成し、該膜ユニットが、噴気孔を有する曝気手段とともに槽体内に配置され、分離膜エレメントに連通して分離膜エレメントの透過水を取出す水取出手段が接続された膜分離装置であって、該曝気手段が、少なくとも、膜ユニットの各分離膜エレメントの側端に対し外側の横方向で、かつ分離膜面の高さの位置に設けられていることを特徴とする膜分離装置。
- 該曝気手段の噴気孔が、所定の間隔で並べられた分離膜エレメントの側端同士の間に対峙するように配置されていることを特徴とする請求項1記載の膜分離装置。
- 該曝気手段が、膜ユニットの各分離膜エレメントの両側端の各々に対し外側の横方向の位置に、かつ、上下方向に複数段設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の膜分離装置。
- 更に膜ユニットの下方に噴気孔を有する曝気手段を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の膜分離装置。
- 該曝気手段の噴気孔から曝気する量を調節する手段を、曝気手段に連通して設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の膜分離装置。
- 請求項1〜5のいずれかの膜分離装置を用いて、槽体内に原水が存在する状態で、曝気手段の噴気孔から曝気しながら、膜を通じて水取出手段から透過水を取り出すことを特徴とする水の分離方法。
- 請求項6記載の水の分離方法において、上下方向に複数段設けた曝気手段からの曝気量を段毎に調節しながら曝気することを特徴とする水の分離方法。
- ケーシングの膜収容部内に取り出し自在に複数の平面状の分離膜エレメントが鉛直に配置され、ケーシングの膜収容部の側壁面に、噴気孔を有する管状の曝気手段が横向きで配置され、かつ、曝気手段の噴気孔が、ケーシング内の各分離膜エレメントの側端同士の間に対峙していることを特徴とする膜分離用ケーシング。
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