JP3936958B2 - 増幅媒体性能シミュレーションの装置および方法並びに光増幅器 - Google Patents
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Description
近年のインターネットの急速な普及に伴うデータ通信トラフィックの急増を踏まえ、ネットワークの高速・大容量化のための技術である波長多重伝送技術や、この波長多重伝送技術によって伝送される各々の波長を一つの通信パスに見立てたネットワークであるフォトニックネットワークに関する技術が注目されている。
また、各々のEDFA増幅部101−1,101−2は、ともに、分岐カプラ101a,101b,EDFA101c,フォトダイオード(PD;Photo Diode)101d,101eおよび制御回路101fをそなえて構成されている。これにより、各々のEDFA増幅部101−1,101−2においては、フォトダイオード101d,101eで入出力パワーをモニタし、制御回路101fにおける利得一定制御を受けてEDFA101cで増幅された光信号を出力するようになっている。
このとき、各EDFA増幅部101−1,101−2のEDFA101cの増幅特性を、単一バンドで近似できる光ネットワークであると仮定すれば、各EDFA103cの利得を一定に保持することから利得波長特性は常に一定となり、EDFA増幅部101−1,101−2の後段に損失特性が適当に設計された利得等化器を設けることによって、入力パワーによらず光中継器100の利得波長特性を平坦にすることができる。
しかしながら、近年要求されているような、波長配置・波長数が大幅に変化する光ネットワークにおいては、特に光波長が狭い帯域に集中する波長配置となった場合などでは、波長領域における局所的な利得飽和現象のスペクトラルホールバーニング(SHB;Spectral-Hole Burning)の影響による利得偏差が無視できなくなる。このSHBによる影響は、光ネットワーク中において想定される波長配置に従って異なってくるため、装置設計にあたっては予め想定される波長配置に応じたSHBに起因する利得偏差について解析しておく必要がある。
これに対し、SHBを考慮したEDFAモデルとして、不均一拡がりによって形成される準位間の吸収・発光過程および飽和過程をそれぞれ独立に扱ったモデル(非特許文献2参照)や、単一バンド近似によって得られた利得波長特性から別途測定結果から導出したSHBによる利得変動量を加えるモデルが報告されている(非特許文献3参照)。
しかしながら、非特許文献2に記載された技術では、利得偏差の解析のための計算式が非常に複雑であり、処理に時間がかかるという課題を持つ。また、非特許文献3に記載された技術では、信号波長周辺についてしか考慮されておらず1530nm周辺の利得変動をモデル化できないという課題を持っている。
C.R.Giles, et al., "Modeling Erbium Doped Fiber Amplifiers," IEEE J.of Lightwave Tchnol., pp.271-283, vol. 9, no.2, Feb, 1991. E. Desurvire, "ERBIUM-DOPED FIBER AMPLIFIERS Principles and Applications," John Wiley & Sons, Inc., Chapter4, 1994 T. Aizawa, et al, "Effect of Spectral-Hole Burning on Multi Channel EDFAGain Profile, "OFC'99, WG1, 1999
また、該反転分布率変化量算出部が、該反転分布率の変化量を、利得飽和状態の第1波長帯を中心とする第1関数を演算する第1関数演算部と、該増幅媒体に特有の第2波長帯を中心とする関数からなる第2関数を演算する第2関数演算部と、該第1関数演算部および第2関数演算部からの算出結果について加算する加算部とをそなえて構成することとしてもよい。
この場合においては、該第1関数をなす該入力信号光の波長に応じて与えられるガウシアン関数は、中心波長を該入力信号光の波長とし、半値全幅を該増幅媒体に応じた値として定められるとともに、該第2関数をなす各ガウシアン関数は、中心波長を該増幅媒体に特有の第2波長帯とし、半値全幅を該増幅媒体に応じた値として定められ、且つ、該第1関数および第2関数における各ガウシアン関数の半値全幅を、該基本データ保持部にて保持しておくようにすることができる。
この場合において、前記の第1関数をなす該入力信号光の波長に応じて与えられる各ガウシアン関数についての深さ関数を、該入力信号光の波長λiと、該入力信号光の波長λiについての該増幅媒体の長手方向座標zにおける光パワーPi(z)と、該増幅媒体の長手方向座標zにおける入力信号光の総パワーPtotal(z)とを変数とする関数で定義し、前記の第2関数をなす各ガウシアン関数についての深さ関数を、前記第2波長帯の波長λjと、該増幅媒体の長手方向座標zにおける、入力信号光の総パワーPtotal(z)および該増幅媒体の反転分布率n(z)とを変数とする関数で定義し、且つ、該第1および第2関数をなす各ガウシアン関数についての深さ関数を定める係数を、該基本データ保持部にて保持しておくようにすることができる。
dP(z)/dz=
[(g(λ)+α(λ))(n(z)+Δn(λ,z))−(α(λ)+l(λ))]・P(z)
を用いることにより、該増幅媒体の長手方向座標zの位置を伝搬する信号光についての光パワーの微少変化を算出していくようにすることもできる。
さらに、本発明の増幅媒体性能シミュレーション方法は、励起光源からの励起光により
励起されて、信号光を増幅する増幅媒体の性能のシミュレーションを行なう増幅媒体性能シミュレーション方法であって、前記信号光の入力による該増幅媒体における複数準位によって構成される始準位の局所的なイオン分布の変動について、入力信号の波長および該増幅媒体の特有の波長に相当する準位のイオン分布変動を算出することにより、前記信号光の入力により該増幅媒体の始準位のイオン分布が波長領域において局所的に変動することによって生じうる反転分布率の変化量を算出する反転分布率変化量算出ステップと、該反転分布率変化量算出ステップにて算出された反転分布率の変化量によって補正された補正後反転分布率に基づく該増幅媒体の伝搬方程式をもとに、該増幅媒体の信号光入力端から該増幅媒体中を伝搬する信号光についての光パワーの変化を、前記信号光入力端を起点として信号光出力端まで微小伝搬範囲を単位として算出してゆく光パワー変化算出ステップと、前記入力信号光のパワー値に、該光パワー変化算出ステップにて算出される前記微小伝搬範囲での光パワーの変化を、前記信号光入力端を起点として信号光出力端まで順次加算していくことにより、該増幅媒体中から出力される出力信号光パワーを、前記入力信号光の入力による該増幅媒体における始準位のイオン分布の波長領域における局所的な変動分を含めて算出する出力信号光パワー算出ステップと、該出力信号光パワー算出ステップにて算出された算出結果を該増幅媒体の性能のシミュレーション結果として出力処理を行なう出力処理ステップと、をそなえて構成されたことを特徴としている。
また、励起光源制御部を、該増幅媒体性能シミュレーション装置により得られた前記シミュレーション結果をもとに分割された複数の帯域ごとに、前記の入力信号光および出力信号光のパワーをそれぞれ取得する第2パワーモニタと、該第2パワーモニタにて取得した各帯域の入力信号光および出力信号光のパワーをもとに、前記各帯域の平均利得が一致するように、該励起光源を制御するための信号を出力する平均利得一定制御部と、をそなえて構成することもできる。
(a)本発明の第1実施形態の説明
図1は本発明の第1実施形態にかかる増幅媒体性能シミュレーション装置1を示すブロック図であり、この図1に示す増幅媒体性能シミュレーション装置1は、信号光を増幅する増幅媒体の性能をシミュレーションするものであって、特に、フォトニックネットワークを構成する装置に適用される光増幅器における増幅媒体の出力パワー特性および利得特性の性能についてシミュレーションを実行することができるものである。
そして、第1実施形態における増幅媒体性能シミュレーション装置1においては、EDFAの基本データと入力信号光の情報を与えることによって、前述のSHBによって生じるEDFAの利得偏差特性についてシミュレートすることができるようになっている。以下においては、この増幅媒体性能シミュレーション装置1において、SHBによって生じるEDFAの利得偏差特性を算出する原理について説明する。
そこで、EDF50の長手方向についての座標zから微小部分Δz(図2参照)だけ信号光が伝搬した場合における、SHBによる利得変動を引き起こす反転分布率変化量をΔnSHBとすると、この微小部分Δzでの光パワーP(z+Δz)は、式(1)に示すようになる。この式(1)中において、nはEDF50の長手方向座標zにおける反転分布率、P(z)はEDF50の長手方向座標zにおける信号光パワー、G(n)は、反転分布率nの場合でのEDF50の利得を示している。
そして、EDF50の伝搬方程式は、式(2)に示すように表すことができる。尚、式(2)においては、反転分布率nを、EDF50の長手方向座標zに応じた関数値n(z)とし、ΔnSHBの値をEDF50の長手方向座標zとともに信号光波長λの関数として表記している。
dP(z)/dz=
[(g(λ)+α(λ))(n(z)+ΔnSHB(λ,z))−(α(λ)+l(λ))]・P(z)
…(2)
ここで、式(2)中において、g(λ)はEDF50における利得係数、α(λ)は吸収係数、l(λ)は損失で、それぞれ信号光の波長λに応じた関数として予め与えられるものである。この式(2)から、EDF50の長手方向座標zにおける光パワーの微少変化量dP(z)/dzは、当該座標zにおける光パワーP(z)およびn(z)+ΔnSHB
を得ることで求めることができる。尚、n(z)については、EDFAの長手方向座標zでの光パワーP(z)をもとに、公知の計算式によって得ることができる(前述の非特許文献1中の式(14)を参照)。
また、メインホールに対応する反転分布率変化の項(後述の第1関数)は、信号光として伝送すべき信号光波長(チャンネル)ごとに1種類のガウシアン関数で表された反転分布率の変化分の総和によってモデル化されている。更に、セカンドホールに対応する反転分布率変化の項(後述の第2関数)は、信号光波長に依存しない複数(j個)のガウシアン関数の和によってモデル化している。
このようにして、上述したような計算を繰り返していくことで、EDF50の信号光入力端(z=0)から出力端(z=L)における長手方向座標zから微小部分Δzだけ更に信号光が伝搬した場合における光パワー変化を計算することができる。そして、信号光がEDF50の出力端位置から出力される時点での光パワーについても最終的に算出することができる。
ついで、本実施形態にかかる増幅媒体性能シミュレーション装置1において、EDFAの基本データと入力信号光の情報に基づき、上述のような原理に従って、SHBによって生じるEDFAの利得偏差特性についてシミュレートするための構成について説明を進める。
これにより、増幅媒体性能シミュレーション装置1においては、入力インタフェース10を通じて、評価対象とするEDFAについての基本データとEDFAに入力すべき入力信号光に関する情報とを入力して、記憶部20でこれらの基本データおよび入力信号光情報を保持するとともに、記憶部20に記憶されたデータを用いた演算処理部30での演算処理を通じて、EDFAの性能のシミュレーション結果について算出し、出力インタフェース40を通じて出力するようになっている。
なお、上述の入力インタフェース10から入力され基本データ保持部21にて保持されるEDFAについての基本データとしては、例えば、特性評価の対象となるEDFAのファイバ長L,ファイバ径とともに、採用するEDFAによって特定される、上述の演算処理部30での演算処理において使用する係数,定数又は公知の関数情報等を含めることができる。
ここで、反転分布率変化量算出部31−1は、後述の補正前反転分布率算出部31−4にて算出された反転分布率と、基本データ保持部21および入力信号光情報保持部22にて保持された内容とを用いて、入力信号光の入力によりEDF50の始準位のイオン分布が変動することによって生じうる反転分布率の変化量を算出するものである。
また、信号光パワー変化算出部31−2は、反転分布率変化量算出部31−1にて算出された反転分布率の変化量と、基本データ保持部21および入力信号光情報保持部22にて保持された内容とを用いて定められた微分方程式とから、EDF50における信号光入力端からEDF50中を伝搬する信号光についての光パワーの変化を、信号光入力端を起点として信号光出力端まで微小伝搬範囲を単位として算出してゆくものである。
また、反転分布率変化量算出部31−1においては、基本データ保持部21および入力信号光情報保持部22にて保持されている内容を用いることにより、上述の式(3)〜(5)における係数データないし定数データを取得して、上述の信号光パワー変化算出部31−2における計算で使用する反転分布率の変化量ΔnSHBを算出することができるようになっている。
さらに、第1関数をなす入力信号光の波長に応じて与えられるガウシアン関数は、中心波長を入力信号光の波長λiとし、半値全幅BWiをEDFAに応じた値として定められるとともに、第2関数をなす各ガウシアン関数は、中心波長を増幅媒体に特有の第2波長帯(1530nm帯)とし、半値全幅BWjをEDFAに応じた値として定められ、且つ、第1関数および第2関数における各ガウシアン関数の半値全幅BWi,BWjを、基本データ保持部21にて保持しておくように構成されている。
すなわち、第1関数をなす入力信号光の波長に応じて与えられる各ガウシアン関数についての深さ関数は、前述の式(4)に示すように、入力信号光の波長λiと、入力信号光の波長λiについてのEDFAの長手方向座標zにおける光パワーPi(z)と、EDFAの長手方向座標zの位置を伝搬する信号光の総パワーPtotal(z)とを変数とする関数で定義される。
さらに、信号光パワー算出部31−3は、入力信号光情報保持部22にて保持された入力信号光のパワー値に、信号光パワー変化算出部31−2にて算出される微小伝搬範囲での光パワーの変化を、EDFAにおける信号光入力端を起点として信号光出力端まで順次加算していくことにより、EDFA中を伝搬する信号光の長手方向座標zの位置に応じた信号光パワーを、入力信号光の入力によるEDFAにおける始準位のイオン分布の変動分を含めて算出するものである。
上述の構成により、本発明の第1実施形態にかかる増幅媒体性能シミュレーション装置1における動作を、図4に示すフローチャートを用いて以下に説明する。
ついで、反転分布率変化量算出ステップとして、信号光の入力によりEDFAの始準位のイオン分布が変動することによって生じうる反転分布率の変化量ΔnSHBを算出する。
そして、反転分布率変化量算出部31−1において、上述のn(n=0)とともに基本データ保持部21および入力信号光情報保持部22にて保持されているデータをもとに、上述の式(3)を用いることにより、ΔnSHB(λ,0)の値を計算する。
これにより、EDF50の長手方向座標z=Δzから微小部分Δzだけ更に信号光が伝搬した場合における光パワー変化についても、上述の場合と同様に、ΔnSHB(λ,Δz)を計算した上で算出することができる。このようにして、上述したような計算を繰り返していくことで、EDF50の信号光入力端(z=0)から出力端(z=L)に至るまで、微小伝搬範囲Δzずつの光パワー変化を計算することができる(ステップS5のNOルートからステップS3)。
ここで、図5は入力信号光パワーに応じた波長スペクトラムに対する利得偏差の依存性を示している。図5中、「●」は入力信号光パワーを2.3dBm、「□」は入力信号光パワーを0dBm、「■」は入力信号光パワーを−5dBm、「×」は入力信号光パワーを−10dBm、「◇」は入力信号光パワーを−15dBmとした場合の実験値を示しており、実線はそれぞれの実験値に対応した入力信号光パワーとした場合のシミュレーション結果を示している。
図8は本発明の第2実施形態にかかる光増幅器60を示すブロック図であり、この図8において、61は励起光を出力する励起光源、62は励起光源61からの励起光により励起されて、入力信号光を増幅する信号光増幅媒体としてのEDFA、63はEDFA62から出力された出力信号光の利得を等化する利得等化器である。
図9は、図8に示すようなEDFA62の後段に設けられる利得等化器63による利得等化特性について説明するための図であり、図中点線は前述の第1実施形態にかかる増幅媒体性能シミュレーション装置1にて得られた利得偏差特性をもとに設計された利得等化器の利得等化特性であり、実線はEDFAの利得特性を単一バンド近似と想定した場合の利得等化器の利得等化特性を示している。
このように、本発明の第2実施形態にかかる光増幅器60によれば、利得等化器63の利得等化特性を、増幅媒体シミュレーション装置1のシミュレーション実行部31から短時間の処理で得られる高精度のシミュレーション結果に基づいて設計することができるので、入力信号光の入力によるEDFA62における始準位のイオン分布の変動を補償することができる利点がある。
(c)第3実施形態の説明
図10は本発明の第3実施形態にかかる光増幅器70Aを示すブロック図であり、この図10に示す光増幅器70Aにおいて、71は励起光を出力する励起光源、72は励起光源71からの励起光により励起されて、入力信号光を増幅する信号光増幅媒体としてのEDFA、73は励起光源71を制御する励起光源制御部、74はEDFA72に入力される信号光の一部を分岐する分岐カプラ、75はEDFA72から出力される出力信号光の一部を分岐する分岐カプラ、76は分岐カプラ75からの出力信号光のパワーについて可変減衰する可変光減衰器(VOA)である。
また、フォトダイオード73aは、分岐カプラ74によって分岐された信号光のパワーをモニタするもので、スペクトルアナライザ73bは、分岐カプラ75によって分岐された出力信号光のパワーおよび信号波長の配置情報をモニタするものである。
さらに、利得一定制御部73cは、第1パワーモニタとしてのフォトダイオード73aおよびスペクトルアナライザ73bにてモニタされた入出力信号光のパワーから、利得が一定となるように、励起光源71を制御するための信号を出力するものである。
たとえば、補正部73dにおいては、前述の第1実施形態における増幅媒体性能シミュレーション装置1においてシミュレーションが実行された結果から、利得偏差を減少させるための励起光制御情報を保持しておくテーブル73d−1をそなえるとともに、利得一定制御部73cからの信号光波長配置情報,入力信号光パワーと出力信号光のパワー比(利得)の情報,および出力パワーをキーとしてテーブル73d−1を検索することにより信号光波長配置に応じた利得偏差を減少させるための励起光制御情報を取り出す検索部73d−2をそなえて構成されている。
上述の構成により、第3実施形態にかかる光増幅器70Aでは、図12に示すように、励起光源71からの励起光が制御されて、SHBによる利得偏差を補償している。
なお、VOA76では、補正部73dにおいてSHBによる利得変動を補償するための励起光制御量の補正を行なった場合には、EDFA72の出力パワーが当初の所望していた値から増減するため、所望の出力パワーがえられるように損失量を制御する(ステップA3)。
波長配置がダイナミックに変化するような自由度の高い光通信システムにおいては、SHBによる局所的な利得変動が生じ、EDFAの利得波長特性と利得等化器の特性との間に誤差が生じる。このとき、励起パワーPAGCで光増幅器を利得一定制御で駆動すると、SHBによってΔGの利得偏差が生じるが、第3実施形態にかかる光増幅器70Aのごとく、励起パワーPAGCに対して補正部73dにおける補正量に相当する励起パワーの変化量ΔPSHBを加え、光増幅器70Aの反転分布率を変動させることにより、利得偏差ΔG′がΔG>ΔG′となるように制御することができる。
このとき、利得一定制御部73cによる利得一定制御のみを行なった場合には、励起光源71においては、例えば前方励起光81.3mW、後方励起光0mWの励起パワーを有する励起光をEDFA72に供給する。図17は、このような波長配置の信号光を伝搬するEDFA72に対して、上述の利得一定制御部73cによる利得一定制御のみを行なった場合の、各波長配置における信号光の利得波長特性について示す図である。
このように、本発明の第3実施形態にかかる光増幅器70Aによれば、励起光源制御部73により、前述の第1実施形態における増幅媒体性能シミュレーション装置1のシミュレーション実行部31から短時間の処理で得られる高精度のシミュレーション結果に基づいて、EDFA72における始準位のイオン分布の変動による利得偏差が補償されるように励起光源71を制御することができるので、利得一定制御の安定度を飛躍的に高めることができる利点がある。
なお、第3実施形態の変形例として、図11に示す光増幅器70Bのように、EDFA72の入力側にSAU73bを配置し入力側で信号配置情報を取得するとともに、EDFA72から出力される出力信号光のパワーをフォトダイオード73aでモニタするようにしてもよい。
図19は本発明の第4実施形態にかかる光増幅器80を示すブロック図であり、この図19に示す光増幅器80は、励起光源71,EDFA72,分岐カプラ74,75およびVOA76をそなえている点は前述の第3実施形態におけるものと同様であるが、前述の第3実施形態の場合とは異なり、WDM(Wavelength Division Multiplexing)カプラ81および励起光源制御部82をそなえて構成されている。
また、励起光源制御部82は、励起光源71を制御するものであるが、フォトダイオード(PD)82a,82b,制御信号解析部82c,利得一定制御部73cおよび補正部73dをそなえて構成されている。
また、補正部73dについても、前述の第3実施形態の場合と同様、制御信号解析部82cにて取得された波長配置情報をもとに、スペクトルホールバーニングによる波長帯における利得偏差を減少させるように、利得一定制御部73cにおける励起光源71に対する制御量を補正するものであり、テーブル73d−1および検索部73d−2をそなえている。
励起光源制御部82の制御信号解析部82cにおいては、信号光とともに伝送される制御信号光から、信号光の波長配置情報を取得する。又、入出力光パワーのモニタ情報についてはフォトダイオード82a,82bから取得する(図12のステップA1参照)。
また、波長配置情報取得部として、スペクトルアナライザを用いずに構成することができるので、第3実施形態にかかる光増幅器80に比して、装置構成のためのコストを削減させることができる。
図20は本発明の第5実施形態にかかる光増幅器90を示すブロック図であり、この図20に示す光増幅器90は、励起光源71,EDFA72,分岐カプラ74,75およびVOA76をそなえている点は前述の第3実施形態におけるものと同様であるが、前述の第3実施形態の場合とは異なる励起光源制御部91をそなえて構成されている。
ここで、帯域分割フィルタ91a,91bはそれぞれ、分岐カプラ74,75からのEDFA72入力側の信号光およびEDFA72出力側の信号光のパワー分岐光について、帯域で分割された複数(第5実施形態の場合は2つ)の信号光とするものである。
たとえば、波長分割フィルタ91a,91bにおいては、後述の図22,図23に示すように波長帯域を2分割することができる。増幅媒体として用いるEDFA72のSHBによる利得変動特性については、増幅媒体シミュレーション装置1において、前述の図5〜図7に示すようなシミュレーション結果が得られている。このシミュレーション結果から、EDFA72については特に1530nm周辺でSHBの影響が大きいことがわかる。
また、フォトダイオード91a−1,91a−2はそれぞれ、帯域分割フィルタ91aにて帯域が2分割された信号光の信号光パワーについてモニタするものである。同様に、フォトダイオード91b−1,91b−2はそれぞれ、帯域分割フィルタ91bにて帯域が2分割された信号光の信号光パワーについてモニタするものである。
したがって、上述の帯域分割フィルタ91a,91bおよびフォトダイオード91a−1,91a−2,91b−1,91b−2により、増幅媒体性能シミュレーション装置1により得られたシミュレーション結果をもとに分割された複数の帯域ごとに、入力信号光および出力信号光のパワーをそれぞれ取得する第2パワーモニタとして機能する。
SHBによって発生する利得変動は増幅帯域内の波長によってその大きさが異なるため、利得偏差が生じる。従って、波長分割フィルタ91a,91bで、EDFA72の増幅帯域をSHBの強さに応じて複数の帯域に分割しておき、その上で、平均利得一定制御部91cにおいて、各々の帯域の平均利得が等しくなるように励起パワーを調整することによって利得の平坦性を保つことがっできるのである。
EDFA72の入力側信号光は、分岐カプラ74によって分岐後、帯域分割フィルタ91aによって第1帯域と第2帯域とに分割され、フォトダイオード91a−1,91a−2によって各々受光する。同様にEDFA72の出力側信号光についても、分岐カプラ75によって分岐後、帯域分割フィルタ91bによって第1帯域と第2帯域とに分割され、フォトダイオード91b−1,91b−2によって各々受光する。
すなわち、フォトダイオード91a−1,91b−1からの第1帯域についての入出力信号光から、フォトダイオード91a−2,91b−2からの第2帯域についての入出力信号光から、第1帯域と第2帯域とを合わせた帯域全体についての利得が一定となるように、励起光源71を制御する制御信号を出力する。
すなわち、第1帯域の平均利得G1が第2帯域の平均利得G2より大きい(G1>G2)ときは、反転分布率が低くなるように励起パワーを減少させ、G1がG2より小さい(G1<G2)ときは、反転分布率が高くなるように励起パワーを増加させるように、励起光源71に対して制御信号を出力する(ステップB3)。
図22および図23は第5実施形態における光増幅器90において、平均利得一定制御部91cによる励起光源71の制御によってSHBによる利得偏差を補償する一例を示すものである。
このように、本発明の第5実施形態にかかる光増幅器90においても、前述の第3,第4実施形態の場合と同様に、励起光源制御部91により、前述の第1実施形態における増幅媒体性能シミュレーション装置1のシミュレーション実行部31から短時間の処理で得られる高精度のシミュレーション結果に基づいて、EDFA72における始準位のイオン分布の変動による利得偏差が補償されるように励起光源71を制御することができるので、利得一定制御の安定度を飛躍的に高めることができる利点がある。
また、前述の第4実施形態の場合と異なり、制御信号に信号配置情報が含まれていないシステムにおいても、スペクトルアナライザを用いることなく、装置構成のためのコストを低減させながら、SHBによる利得偏差の補正を行なうことができる利点もある。
なお、上述した各実施形態に関わらず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
たとえば、上述の第1実施形態にかかる増幅媒体性能シミュレーション装置1においては、EDFAにおけるSHBによる反転分布率変化量を計算する際に、式(3)のようにガウシアン関数を用いているが、本発明によればこれに限定されず、例えばローレンツ(Lorentzian)関数やフォークト(Voigt)関数等の、中心波長と幅を持った山の形を持つ関数を用いて、第1関数および第2関数を構成することとしてもよい。
さらに、上述の本実施形態においては、EDFAにおける利得偏差特性についてシミュレーションを行なっているが、本発明によればこれに限定されず、EDFA以外の増幅媒体についてのSHBによる利得偏差についても、本実施形態に準じて、少なくとも一つ以上の関数(例えばガウシアン関数)を用いた演算をシミュレーション実行部31で実行することによって、シミュレーションを行なうことが可能である。
Claims (17)
- 励起光源からの励起光により励起されて、信号光を増幅する増幅媒体の性能のシミュレーションを行なう増幅媒体性能シミュレーション装置であって、
該増幅媒体についての基本データを保持する基本データ保持部と、
前記シミュレーションの対象となる増幅媒体に入力すべき入力信号光に関する情報として、前記入力信号光の波長値および光パワー値について保持する入力信号光情報保持部と、
前記の基本データ保持部および入力信号光情報保持部にて保持された内容を用いて、前記入力信号光の入力による該増幅媒体における複数準位によって構成される始準位の局所的なイオン分布の変動について、入力信号の波長および該増幅媒体の特有の波長に相当する準位のイオン分布変動を算出し、該増幅媒体中から出力される出力信号光パワーを信号光波長ごとに近似算出して、この算出結果を該増幅媒体の性能のシミュレーション結果として出力するシミュレーション実行部とをそなえて構成されたことを特徴とする、増幅媒体性能シミュレーション装置。 - 該シミュレーション実行部が、
該増幅媒体中の長手方向座標の位置に応じた信号光パワーに基づく反転分布率を算出する反転分布率算出部と、
該反転分布率算出部にて算出された前記反転分布率と、前記の基本データ保持部および入力信号光情報保持部にて保持された内容とを用いて、前記入力信号光の入力により該増幅媒体の始準位のイオン分布が変動することによって生じうる反転分布率の変化量を、前記入力信号光の波長および該増幅媒体の長手方向位置の関数として算出する反転分布率変化量算出部と、
該反転分布率変化量算出部にて算出された反転分布率の変化量と、前記の基本データ保持部および入力信号光情報保持部にて保持された内容と、を用いて定められた微分方程式から、該増幅媒体における信号光入力端から該増幅媒体中を伝搬する信号光についての光パワーの変化を、前記信号光入力端を起点として信号光出力端まで微小伝搬範囲を単位として算出してゆく信号光パワー変化算出部と、
該入力信号光情報保持部にて保持された前記入力信号光のパワー値に、該信号光パワー変化算出部にて算出される前記微小伝搬範囲での光パワーの変化を、前記信号光入力端を起点として信号光出力端まで順次加算していくことにより、該増幅媒体中を伝搬する信号
光の長手方向座標の位置に応じた信号光パワーを、前記入力信号光の入力による該増幅媒体における始準位のイオン分布の変動分を含めて算出する信号光パワー算出部と、
該信号光パワー算出部にて算出された、前記信号光出力端から出力される信号光のパワーの算出結果を、該増幅媒体の性能のシミュレーション結果として出力処理を行なう出力処理部をそなえて構成されたことを特徴とする、請求項1記載の増幅媒体性能シミュレーション装置。 - 該反転分布率変化量算出部においては、前記反転分布率の変化量を算出する関数として、少なくとも一つ以上のガウシアン関数を用いることを特徴とする、請求項2記載の増幅媒体性能シミュレーション装置。
- 該反転分布率変化量算出部が、該反転分布率の変化量を、利得飽和状態の第1波長帯を中心とする第1関数を演算する第1関数演算部と、該増幅媒体に特有の第2波長帯を中心とする関数からなる第2関数を演算する第2関数演算部と、該第1関数演算部および第2関数演算部からの算出結果について加算する加算部とをそなえて構成されたことを特徴とする、請求項2記載の増幅媒体性能シミュレーション装置。
- 該第1関数演算部で演算される該第1関数が、該入力信号光の波長に応じて与えられるガウシアン関数の総和により構成され、該第2関数演算部で演算される該第2関数が、複数のガウシアン関数の総和により構成されていることを特徴とする、請求項4記載の増幅媒体性能シミュレーション装置。
- 該第1関数をなす該入力信号光の波長に応じて与えられるガウシアン関数は、中心波長を該入力信号光の波長とし、半値全幅を該増幅媒体に応じた値として定められるとともに、該第2関数をなす各ガウシアン関数は、中心波長を該増幅媒体に特有の第2波長帯とし、半値全幅を該増幅媒体に応じた値として定められ、且つ、該第1関数および第2関数における各ガウシアン関数の半値全幅を、該基本データ保持部にて保持しておくように構成されたこと特徴とする、請求項5記載の増幅媒体性能シミュレーション装置。
- 前記の第1又は第2関数をなす各ガウシアン関数の深さは、前記入力信号光の総パワーの増加に伴って増加し、一定値以上で飽和する深さ関数で定義されるように構成されたことを特徴とする、請求項5記載の増幅媒体性能シミュレーション装置。
- 前記の第1関数をなす該入力信号光の波長に応じて与えられる各ガウシアン関数についての深さ関数が、該入力信号光の波長λiと、該入力信号光の波長λiについての該増幅媒体の長手方向座標zにおける光パワーPi(z)と、該増幅媒体の長手方向座標zにおける入力信号光の総パワーPtotal(z)とを変数とする関数で定義され、
前記の第2関数をなす各ガウシアン関数についての深さ関数が、前記第2波長帯の波長λjと、該増幅媒体の長手方向座標zにおける、入力信号光の総パワーPtotal(z)お
よび該増幅媒体の反転分布率n(z)とを変数とする関数で定義されるように構成され、且つ、該第1および第2関数をなす各ガウシアン関数についての深さ関数を定める係数を、該基本データ保持部にて保持しておくように構成されたことを特徴とする、請求項7記載の増幅媒体性能シミュレーション装置。 - 該基本データ保持部が、該増幅媒体の基本データとして、少なくとも該増福媒体についての全長と、入力信号光波長についての関数式で表される利得係数g(λ),吸収係数α(λ)および損失l(λ)とともに、該増幅媒体における前記始準位のイオン分布の変動を加味しない反転分布率n(z)を保持するように構成され、
該信号光パワー変化算出部が、
該信号光パワー算出部にて算出される該増幅媒体中を伝搬する信号光の長手方向座標の
位置に応じた信号光パワーから前記反転分布率n(z)を計算するとともに、
前記反転分布率n(z)と、該反転分布率変化量算出部にて算出された反転分布率の変化量Δn(λ,z)と、該基本データ保持部にて保持されている前記基本データとを用いた、該増幅媒体の長手方向に対して長さの微小単位ごとの光パワー変化
dP(z)/dz=
[(g(λ)+α(λ))(n(z)+Δn(λ,z))−(α(λ)+l(λ))]・P(z)
を用いることにより、該増幅媒体の長手方向座標zの位置を伝搬する信号光についての光パワーの微少変化を算出していくことを特徴とする、請求項2〜8のいずれか1項記載の増幅媒体性能シミュレーション装置。 - 該シミュレーション実行部が、スペクトラルホールバーニングによって生じる信号光波長間の利得偏差を近似算出するように構成されたことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項記載の増幅媒体性能シミュレーション装置。
- 励起光源からの励起光により励起されて、信号光を増幅する増幅媒体の性能のシミュレーションを行なう増幅媒体性能シミュレーション方法であって、
前記信号光の入力による該増幅媒体における複数準位によって構成される始準位の局所的なイオン分布の変動について、入力信号の波長および該増幅媒体の特有の波長に相当する準位のイオン分布変動を算出することにより、前記信号光の入力により該増幅媒体の始準位のイオン分布が変動することによって生じうる反転分布率の変化量を算出する反転分布率変化量算出ステップと、
該反転分布率変化量算出ステップにて算出された反転分布率の変化量によって補正された補正後反転分布率に基づく該増幅媒体の伝搬方程式をもとに、該増幅媒体の信号光入力端から該増幅媒体中を伝搬する信号光についての光パワーの変化を、前記信号光入力端を起点として信号光出力端まで微小伝搬範囲を単位として算出してゆく光パワー変化算出ステップと、
前記入力信号光のパワー値に、該光パワー変化算出ステップにて算出される前記微小伝搬範囲での光パワーの変化を、前記信号光入力端を起点として信号光出力端まで順次加算していくことにより、該増幅媒体中から出力される出力信号光パワーを、前記入力信号光の入力による該増幅媒体における始準位のイオン分布の変動分を含めて算出する出力信号光パワー算出ステップと、
該出力信号光パワー算出ステップにて算出された算出結果を該増幅媒体の性能のシミュレーション結果として出力処理を行なう出力処理ステップと、
をそなえて構成されたことを特徴とする、増幅媒体性能シミュレーション方法。 - 励起光を出力する励起光源と、
該励起光源からの励起光により励起されて、入力信号光を増幅する信号光増幅媒体と、
該信号光増幅媒体から出力された出力信号光の利得を等化する利得等化器とをそなえ、
該利得等化器の利得等化特性が、
励起光源からの励起光により励起されて、信号光を増幅する増幅媒体の性能のシミュレーションを行なう増幅媒体性能シミュレーション装置であって、該増幅媒体についての基本データを保持する基本データ保持部と、前記シミュレーションの対象となる増幅媒体に入力すべき入力信号光に関する情報として、前記入力信号光の波長値および光パワー値について保持する入力信号光情報保持部と、前記の基本データ保持部および入力信号光情報保持部にて保持された内容を用いて、前記入力信号光の入力による該増幅媒体における複数準位によって構成される始準位の局所的なイオン分布の変動分について、入力信号の波長および該増幅媒体の特有の波長に相当する準位のイオン分布変動を算出し、該増幅媒体中から出力される出力信号光パワーを信号光波長ごとに近似算出して、この算出結果を該増幅媒体の性能のシミュレーション結果として出力するシミュレーション実行部とをそなえて構成された増幅媒体性能シミュレーション装置から出力された前記シミュレーション結果に基づいて、前記入力信号光の入力による該増幅媒体における始準位のイオン分布の変動による利得偏差が補償されるように設計されていることを特徴とする、光
増幅器。 - 励起光を出力する励起光源と、
該励起光源からの励起光により励起されて、入力信号光を増幅する信号光増幅媒体と、
該励起光源を制御する励起光源制御部とをそなえ、
該励起光源制御部が、
励起光源からの励起光により励起されて、信号光を増幅する増幅媒体の性能のシミュレーションを行なう増幅媒体性能シミュレーション装置であって、該増幅媒体についての基本データを保持する基本データ保持部と、前記シミュレーションの対象となる増幅媒体に入力すべき入力信号光に関する情報として、前記入力信号光の波長値および光パワー値について保持する入力信号光情報保持部と、前記の基本データ保持部および入力信号光情報保持部にて保持された内容を用いて、前記入力信号光の入力による該増幅媒体における複数準位によって構成される始準位の局所的なイオン分布の変動分について、入力信号の波長および該増幅媒体の特有の波長に相当する準位のイオン分布変動を算出し、該増幅媒体中から出力される出力信号光パワーを信号光波長ごとに近似算出して、この算出結果を該増幅媒体の性能のシミュレーション結果として出力するシミュレーション実行部とをそなえて構成された増幅媒体性能シミュレーション装置から出力された前記シミュレーション結果に基づいて、前記入力信号光の入力による該増幅媒体における始準位のイオン分布の変動による利得偏差が補償されるように該励起光源を制御することを特徴とする、光増幅器。 - 該励起光源制御部が、
前記入力信号光および出力信号光のパワーをモニタする第1パワーモニタと、
該増幅媒体を伝搬する信号光の波長配置情報を取得する波長配置情報取得部と、
該第1パワーモニタにてモニタされた前記入出力信号光のパワーから、利得が一定となるように、該励起光源を制御するための信号を出力する利得一定制御部と、
該波長配置情報取得部にて取得された波長配置情報をもとに、前記スペクトルホールバーニングによる波長帯における利得偏差を減少させるように、該利得一定制御部における該励起光源に対する制御量を補正する補正部と、
をそなえて構成されたことを特徴とする、請求項13記載の光増幅器。 - 該波長配置情報取得部が、該増幅媒体に入力または出力される信号光の波長配置をモニタするスペクトルアナライザにより構成されたことを特徴とする、請求項14記載の光増幅器。
- 該波長配置情報取得部が、該信号光とともに伝送される制御信号光から、波長配置情報を取得するように構成されたことを特徴とする、請求項14記載の光増幅器。
- 励起光源制御部が、
該増幅媒体性能シミュレーション装置により得られた前記シミュレーション結果をもとに分割された複数の帯域ごとに、前記の入力信号光および出力信号光のパワーをそれぞれ取得する第2パワーモニタと、
該第2パワーモニタにて取得した各帯域の入力信号光および出力信号光のパワーをもとに、前記各帯域の平均利得が一致するように、該励起光源を制御するための信号を出力する平均利得一定制御部と、
をそなえて構成されたことを特徴とする、請求項13記載の光増幅器。
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