JP3936888B2 - カウンタウェイトの製造方法 - Google Patents
カウンタウェイトの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3936888B2 JP3936888B2 JP2002152728A JP2002152728A JP3936888B2 JP 3936888 B2 JP3936888 B2 JP 3936888B2 JP 2002152728 A JP2002152728 A JP 2002152728A JP 2002152728 A JP2002152728 A JP 2002152728A JP 3936888 B2 JP3936888 B2 JP 3936888B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- outer plate
- counterweight
- skin
- plate
- welded
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Component Parts Of Construction Machinery (AREA)
- Jib Cranes (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧ショベル,セルフローダ,ブルドーザ,ホィールローダや,履帯式ローダ等の建設機械,農業機械,作業機等(以下、単に建設機械と称す)の車体の後部に設けられるカウンタウェイトの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記建設機械,農業機械,作業機械等のうち、例えば油圧ショベル,セルフローダ,ブルドーザ,ホィールローダや,履帯式ローダ等の上記建設機械は、周知のように山間部のダム,トンネル,河川,道路等の岩石の掘削やビル,建築物の取りこわし等に使用されている。
【0003】
上記建設機械の構造は、例えば油圧ショベルにおいて、図5,図6に示したように下部走行体1と、下部走行体1の上側に旋回可能に配設された上部旋回体2と、上部旋回体2に設けられ種々の作業を行う作業装置4との3つの部分で構成されている。
又、上部旋回体2は上記の作業装置4の他に、エンジン6,油圧装置,旋回装置,オペレータ室10等から構成されており、上部旋回体2の外周側部を覆う側部カバー2sc,上部旋回体2の外周上部を覆う上部カバー2uc,エンジンフード12等から構成されている。
【0004】
又、下部走行体1は、図示しないカーボディ,トラックローラフレーム,走行装置及び足廻り装置から構成されており、更に作業装置4は、図5に示したようにバケット15を支持するブーム16,アーム18と、これを作動させる各種の油圧シリンダ,リンクロッドから構成され、且つ上記の旋回装置,走行装置等から構成されている。
【0005】
又、図6に示したように上記油圧ショベルの後部に設けられるカウンタウェイト14とオペレータ室10との間で、カウンタウェイト14の前側に油圧ポンプ16が接続されたエンジン6が横置きに配設され、このエンジン6の前側にラジエータ18,オイルクーラ22が設けられ、このラジエータ18,オイルクーラ22を冷却するエンジン6,油圧モータ,電動モータのいずれかの駆動手段19で駆動される冷却ファン20が接続されており、本実施形態ではエンジン6により駆動されている。
【0006】
そして、カウンタウェイト14は、例えば上記油圧ショベルの作業装置4が懸垂する重量や作業力及び車両の重量配分等のバランスをとるために配設されるものであり、上記油圧ショベルが超小旋回機である場合には、上部旋回体2の旋回中心21から後端部までの距離が短くなるため、上記距離が短くなった分だけ小さい容積で重たいカウンタウェイト14を搭載しないと全体の重量バランスがとれなくなるが、上記カウンタウェイト14の前面に凹部を設け,この凹部内にエンジン6の一部分が配設され建設機械の全体がコンパクトに構成されると共に、外観のよい建設機械が求められている。
【0007】
又、上記カウンタウェイトはプレスタイプと鋳物タイプのものがあるが鋳物タイプのものは、小型で重量の大きなものが得られるがコストが高くなるため、プレスタイプのカウンタウェイトが求められている。
即ち、プレスタイプのカウンタウェイト14の外表面部材50はプレスタイプのカウンタウェイト14の前面,上面,下面をカバーする板金シート及び内部補強にて骨格を形成し、カウンタウェイト左右側面,後面,上下面に重合されるフランジ部を有するプレス成型した板金(外表面部材)を溶接して取付け、上記カウンタウェイト外面を袋状に形成した後、その中に砂鉄,鉄屑,生コンクリート(又はモルタル)を充填し、固定化している。
【0008】
又、従来のカウンタウェイト14は製鉄所からでるスラブ材を上下方向に積み重ねて結合面全外周を溶接して上記骨格を形成するものがあり、これは、例えば上記カウンタウェイト14の後面側の外観が求められるところには、上記骨格の全周囲をプレス成型の外表面部材で囲繞し、上記囲繞された外表面部材の上部の入口からセメント,水等を混ぜた、従来から使用されている充填材が上記骨格と外表面部材との間に充填している。
【0009】
上記の従来技術の外表面部材50は、例えば、図7,図8に示したように、後面外板51はプレス成型された後面51a及び側面51bを覆う形状に構成されている。又、この後面外板51の前側に結合される前面外板42は、上記したエンジン6の一部分が入り込めるようにカウンタウェイト14の前面に凹部55が設けられるように左右部分が車体の前後方向に折曲がった折曲部42a,42bを有する左右の折曲前面外板42と、上記の後面外板51と折曲前面外板42との間にできる間隙の上面を覆う上面外板44及び上記の後面外板51と折曲前面外板42との間にできる間隙の下面を覆う下面外板46との三分割になっていることが多い。そして、上記の上面外版44及び下面外版46は上面外版片44a〜44c及び下面外版片46a〜46cに分割されているが、上記の後面外板51,上面外板44,下面外板46とを組合わせて溶接結合させて、外表面部材である外表面部材をつくり、この外表面ケース50の中に砂鉄,鉄くず,生コン粉等からなる充填材を充填してカウンタウェイトを作っている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記スラブ材及び上記プレスシートで構成される上記カウンタウェイト14は、上記充填材を充填する際に、上記充填材は固まる前は流動体であり上記水,モルタル,鉄粉等の漏れを防止するために完全に密閉された空間に充填しなければならないが、上記スラブ材29を上下方向に重ね結合する時に、例えば、図4(B)に示したように第1〜第4スラブ型切加工品(第1〜第4ブロック)31〜34の各々の重ねた間を完全に密閉するように隙間なく溶接をしなければならず上記全外周の溶接にかかるコストが嵩むことになる。もし、上記第1〜第4スラブ型切加工品31〜34の各スラブ間の間隙に充填材が浸入した時、その間隙から上記充填材が浸入してカウンタウェイト組立後、その間隙から上記充填材の水,鉄粉,砂鉄等が漏洩してカウンタウェイト14の外表面部材の外部に漏洩して見栄えも悪く、且つ作業者を汚してしまう不具合がある。
【0011】
上記外表面部材で形成される外表面は、上記の後面外板51,上面外板44の分割された部位の上面外板片44a〜44c及び下面外板46の分割された部位の下面外版片46a〜46cとを溶接する際に上記各々の部材は薄板で構成されているため、縮みが生じることが多く、上記各部材は設計仕様に応じて寸法が出ているが、上記三者が溶接結合により仕上げた際に上記車両の幅方向の寸法が出にくく、狂いが生じ易いということがしばしば生じている。
【0012】
この対策として,従来技術では、図8に示したように上記溶接による縮む量を予測して大きな上記前面外板42の左右両端側42a,42bを若干大きめ作り後面外板40の前側の側部内面40a、40bに溶接結合して外止めしているが、前面外板42はもともとかなり大きなものであるため,上記前面外板42の各部位の少しの寸法の狂いは上記後面外版40等の接合寸法に大きく狂いを生じカウンタウェイトの製造,カウンタウェイトの見栄えにも大きく影響し、その大きさの調整及びその配設,溶接結合の取扱い等のコントロールが難しい。
【0013】
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、製作時に自由度があり且つ汎用性がある小型で重量のあるコストの安価なカウンタウェイトの製造方法を提供することを目的とする。
【0019】
このため、請求項1記載の本発明のカウンタウェイト製造方法は、複数の重量物からなるカウンタウェイトの骨格の外表面の全周囲を覆う外表面部材が、プレス成型された後面外板と上記の後面外板の前面側に溶接結合される前面外板とで構成されるカウンタウェイト製造方法において、上記の前面外板は略平面板からなる車体左前面外板及び略平面板からなる車体右前面外板と、自身の上部,下部から上記後面外板に向けて延設され上記後面外板の上部及び下部に溶接結合される上部及び下部曲げ板部を有する中央前面外板とに分割して構成し、上記中央前面外板の上部及び下部曲げ板部が略水平面に対して上方に向くように、上記中央前面外板を略水平に配設し、スラブ材を型切リ加工したブロックを上下方向に積み重ね、且つ各上記ブロック間の当接面を設計仕様に応じて設定される複数箇所を溶接結合して構成される骨格を上記水平面に対して上方から上記中央前面外板の上に配設し、上記中央前面外板の上下部から上記後面外板に向けて突出する曲げ板部に設けられたボルト孔,上記骨格の上下に設けられたボルト孔とを介してボルト締結又は溶接結合され、上記後面外板を上記のスラブ材の骨格が取付けられた上記中央前面外板の骨格を覆うように配設して、上記後面外板の上部及び下部と上記中央前面外板の上部及び下部曲げ板部を溶接結合し、上記後面外板に溶接結合された上記中央前面外板の左右のそれぞれの側端部と上記後面外板の前方側の左右のそれぞれの内面との間に配設され設計仕様により設定される寸法に略適合するように合わせて、上記中央前面外板の左右のそれぞれの側端部と上記車体左右前面外板の一方側のそれぞれの側部とを重合させる一方の重合部及び上記車体左右前面外板の他方側のそれぞれの側部と上記後面外板の前方側の左右のそれぞれの内面とを重合させる他方の重合部のうちの少なくともいずれか一方の重合部で重合量を調整可能に形成して、上記の一方又は他方のうちのいずれか一方の重合部を溶接結合させた後、上記他方の重合部を溶接結合するように構成し上記外表面部材である外表面部材を形成して、カウンタウェイトを製造することを特徴としている。
【0020】
請求項2記載の本発明のカウンタウェイト製造方法は、請求項1記載の構成において、上記中央前面外板の左右のそれぞれの側端部と左右のそれぞれの上記車体左右前面外板の一方側のそれぞれの側部とを重合させて溶接結合した後、上記車体左右前面外板のそれぞれの他方側の側部と上記後面外板の前方側の左右のそれぞれの内面とを溶接結合させて上記外表面部材を形成し、上記中央前面外板の上部曲げ板部に設けられた充填口から充填材を充填した後、上記上部曲げ板部に設けられた充填口を蓋により閉塞せしめるようにするカウンタウェイトを製造することを特徴としている。
【0021】
請求項3記載の本発明のカウンタウェイト製造方法は、請求項1記載の構成において、上記車体左右前面外板の他方側の側部と上記後面外板の前方側の左右のそれぞれの内面とを当接して溶接結合した後、上記中央前面外板の左右のそれぞれの側端部と上記車体左右前面板の一方側の側部とを重合させて溶接結合させて上記外表面部材を形成し、上記中央前面外板の上部曲げ板部に設けられた充填口から充填材を充填した後、充填口を蓋により閉塞せしめるようにカウンタウェイトを製造することを特徴としている。
【0022】
請求項4記載の本発明のカウンタウェイト製造方法は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の構成において、上記骨格は複数種類の形状をなす重量物からなる分割ブロックとして作り、上記複数の分割ブロックを組み合わせて設計仕様に応じて決定される上記骨格を構成していることを特徴としている。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の関連実施形態を図1,図2を参照しながら説明する。
図1は本関連実施形態のカウンタウェイトを油圧ショベルに適用した場合のカウンタウェイトの外表面部材の分解図を示す概略説明図、図2は図1に示した中央前面外板54の車両左右方向の側端部と上記後面外板の前方側の内面との間に配設される車体左右前面外板の配設状態を示す概略説明図である。
【0024】
図1,図2に示したように,重量物からなる上記カウンタウェイト14の骨格の外表面の全周囲を覆う外表面部材(外表面ケース)50が、プレス成型された後面外板51と後面外板51の前面側に溶接結合される前面外板52とで構成され、前面外板52は略平面板からなる車体左前面外板52A及び車体右前面外板52Bと、自身の上下部から上記後面外板51に向けて延設され後面外板51に溶接結合される上部及び下部曲げ板部54U,54Lを有する中央前面外板54とに3分割されて構成されている.
又、上記の車両の左右に配設される車体左前面外板52A及び車体右前面外板52Bのそれぞれの一端部52a,52cが中央前面外板54の左右のそれぞれの側端部54a,54bと重合するように配設され溶接結合W1された後、他端部52b,52dが後面外板51の前方側のそれぞれの内面51Rに溶接結合W2されることにより、上記外表面部材である外表面部材50が製造される。その後、上記充填材の充填入口54Cから充填材が充填された後、上記の充填口54Cに蓋56を溶接結合してカウンタウェイト14が製造されるものである。
【0025】
又、中央前面外板54の上部曲げ板部54Uに設けられ上記カウンタウェイト14内に充填材を充填する充填口54Cを塞ぐように溶接結合されるか、シール材を介してボルトBTにより締結される蓋56を備えている。
又、上記の後面外板51と中央前面外板54と車体左右前面外板52A,52Bとにより囲繞され下面側にできる間隙を塞ぐ下面外板58である左右下面外板58A,58Bを備え、カウンタウェイト14の上記前面の凹部55が浅い時等に設計仕様により設定される必要に応じて配設されるものである。
【0026】
又、上記の中央前面外板54の上部及び下部曲げ板部54U及び54Lを後面外板51の上部51U及び下部51Lから中央前面外板54に向けて延設され中央前面外板54に溶接結合されるように構成してもよい。
次に、本発明の一実施形態として示すカウンタウェイトの製造方法について図3,図4について説明する。
【0027】
図3は本発明の一実施形態を示すもので、外表面部材から構成されるカウンタウェイトの製造方法を示す組立手順の概略説明図である。
図4は図3に示した一実施形態の後面外板,骨格,前面外板の相互間の詳細な組込み製造手順を示す概略説明図である。
図3に示したように一実施形態は、複数の重量物からなるカウンタウェイトの骨格の外表面の全周囲を覆う外表面部材50が、プレス成型された後面外板51と上記の後面外板51の前面側に溶接結合される前面外板52とで構成されるカウンタウェイト14の製造方法において、上記前面外板52は略平面板からなる車両左前面外板52Aと、略平面板からなる車両右前面外板52Bと、自身の上下部から上記後面外板51に向けて延設され上記後面外板51の上部51U及び下部51Lに溶接結合される上部及び下部曲げ板部54U及び54Lを有する中央前面外板54とに3分割して構成されている。そして、図3に矢印Y1のように、例えば後面外板51を、図4(B)に示した骨格30が存在する空間が生じるように車両前面外板52の方向に移動させ、後面外板51の前側部に設けられた上部51U,下部51Lと中央前面外板54の上部及び下部曲げ板部54U,54Lとを当接して溶接結合する。上記の後面外板51に溶接結合された上記中央前面外板54の左右の側端部54a,54bと後面外板51の前方側のそれぞれの内面51Rとの間に配設され設計仕様により設定される寸法に略適合するように合わせて、中央前面外板54の左右のそれぞれの側端部54a,54bと左右のそれぞれの車体左右前面外板52A、52Bの一方側の側部52a,52cとを重合させて溶接結合W1した後、上記左右の車体左右前面外板52A、52Bの他方側の側部52b,52dと後面外板51の前方側のそれぞれの内面51Rとを溶接結合W2させ、上記充填材を充填する容器となる外表面部材を、図3(C)に示したように製造することができる。そして、例えば上記充填材を、図3に示した充填口54Cから充填した後、充填口54Cを蓋56をシールを介しボルトによるで締結や溶接結合等の結合手段により結合して、カウンタウェイト14を作るカウンタウェイトウェイトの製造方法である。
【0028】
又、後面外板51に溶接結合された中央前面外板54の左右の側端部54a及び54bと後面外板51の前方側の左右のそれぞれの内面51Rとの間に配設され設計仕様により設定される寸法に適合するように合わせて中央前面外板54の左右のそれぞれの側端部54a及び54bと左右のそれぞれの車体左右前面外板52の一方側のそれぞれの側部52a,52cを重合させ且つ上記左右の車体左右前面外板52A,52Bの他方側の側部52b、52dと後面外板51の左右の前方側の各々の内面51Rとを重合せしめ溶接結合W2した後、中央前面外板54の左右のそれぞれの側部54a,54bと左右の車体左右前面外板52の一方側の側部52a,52cとの上記重合する部分を溶接結合W1させて上記外表面部材を製造した後、上記のように充填口54Cから上記充填材を充填してカウンタウェイト14を作る製造方法を適用するようにしても、上記と同様の作用効果を奏することができる。
【0029】
次に、図3に示した上記一実施形態の、後面外板,骨格,前面外板の相互間の組込む製造手順の詳細を、図4について説明する。
この製造手順は、図4に示したように、複数の重量物のカウンタウェイト14のスラブ材29で構成されるブロックからなる骨格の外表面の全周囲を覆う外表面部材50は、プレス成型された後面外板51と上記の後面外板51の前面側に溶接結合される前面外板52とで構成されている。上記の前面外板52は略平面板からなる車体左前面外板52A板と、略平面板からなる車両右前面外板52Bと、自身の上下部から後面外板51に向けて延設され上記後面外板51の上部51U及び下部51Lに溶接結合される上部及び下部曲げ板部54U及び54Lを有する中央前面外板54とに3分割して構成されている。そして、図4(A)に示したように中央前面外板54の上部及び下部曲げ板部54U,54Lが、図4(A)に示したように紙面の上面方向に向くように,中央前面外板54を略水平に配設し、図4(B)に示したように製鉄所から発生するスラブ材29を型切加工したブロック31〜34を上下方向に積み重ね、且つ各上記第1〜第4ブロック31〜34間のそれぞれの当接面を設計仕様により設定される、例えば部位36a,36b,36c等の各スラブ材29の当接面を設計仕様に応じて設定される、例えば,図4(B)に示した必要に応じた上記の部位36a,36b,36cの複数箇所を溶接結合して構成される骨格40を、紙面の上面方向から図4(A),(B)に示した矢印Y1のように、図4(A)に示した中央前面外板54の上面に配設し、中央前面外板54の上部及び下部曲げ板部54U,54Lに設けられたボルト孔h及び上記骨格40の上下に設けられたボルト孔hを介してボルトBTにより締結される。このボルトによる締結はこれに限られるものではなく、溶接結合によるものでもよい。
【0030】
そして、図4(C)に示した後面外板51を矢印Y2に示したように上記のスラブ材の骨格40が取付けられた中央前面外板54の骨格40上に被せるように配設して、後面外板51の上部51U及び下部51Lと中央前面外板54の上部54U,下部54Lを溶接結合する。
又、上記後面外板51に溶接結合された中央前面外板54の左右の側端部54a,54bと上記後面外板の前方側のぞれぞれの内面51Rとの間に配設され設計仕様により設定される寸法に略適合するように合わせて、中央前面外板54の左右のそれぞれの側端部54a,54bと左右のそれぞれの車体左右前面外板52の一方側の側部52a,52cとを重合させて溶接結合W1した後、上記車体左右前面外板52A,52Bの他方側の側部52b,52dと後面外板51の前方側の左右のそれぞれの内面51Rとを溶接結合W2させて外表面部材50を形成してカウンタウェイト14を製造することができる製造方法が採用されている。
【0031】
そして、例えば上記製造方法でできたカウンタウェイトの外表面ケース50の充填口54Cから、図3に示したように充填材を充填した後、充填口5Cを蓋56をシールを介しボルト締結,溶接結合などの結合手段により結合してカウンタウェイト14の製造が完了する。
従って、本発明の上記一実施形態において、前面外板52を車体左右前面外板52A,52B,上記の中央前面外板54に3分割して構成したので、前面外板52が上記分割により大きさが小さくなり、且つ車体左右前面外板52A,52Bを上記の後面外板51の前方側の左右のそれぞれの内面51Rと中央前面外板54の左右の側端部54a,54bとの間で重合させ後面外板51の車幅方向の、従来技術による上記溶接による縮みなどの寸法の狂いを吸収又は調整が、上記重合量の調整により極めて容易になり、カウンタウェイト14の寸法の安定化を図ることができるとともに、製造コストの低減を図ることができる。
【0032】
又、上記外表面部材50の外表面部材を上記のように溶接結合により密閉性能をよくすることができるので、例えば上記第1〜第4スラブ材31〜34相互の当接面の全周囲の溶接が不要になりコストの低減を図ることができる。
又、後面外板51に溶接結合された中央前面外板54の左右の側端部54a及び54bと後面外板51の前方側のそれぞれの内面51Rとの間に配設され設計仕様により設定される寸法に適合するように中央前面外板54の左右のそれぞれの側端部54a及び54bと左右のそれぞれの車体左右前面外板52A,52Bの一方側の側部52a,52cとを重合させ且つ上記左右の車体左右前面外板52A,52Bの他方側の側部52b、52dと上記後面外板の前方側左右のそれぞれの内面51Rとを溶接結合W2した後、上記中央前面外板54の左右のそれぞれの側端部54a,54bと左右のそれぞれの左右の車両左右前面外板52A,52Bの一方側の側部52a,52cとの上記重合する部分を溶接結合W1させて上記外表面部材を製造した後,上記のように充填口54Cから上記充填材を充填してカウンタウェイト14を作る製造方法を適用するようにしても、上記と同様の作用効果を奏することができる。
【0033】
又、図1,図3,図4に示したように実施形態では、第1ブロック31の中央部の左右に前方及び下方に開口する凹部を有するボックス35a,35bが中央前面外板に溶接結合され、図6に示したようにこのボックス35a,35bの凹部に油圧ショベルのセンタフレーム25a,25bの後端が挿入されてカウンタウェイト14をボルトBTで固定し支持されるように構成されている。
【0034】
又、上記の骨格40は略直方体の鋼鉄のスラブ材Sを上下方向に第1〜第4ブロックの4段に分割し、これらを組合わせ重合せしめて結合する場合を説明したが、これに限られるものではなく、例えば骨格40を上記実施形態より、更に分割し、例えば、コーナ部分割ブロック,曲面部分割ブロック,直方体部分割ブロック,上記の凹部35a,35bを有する凹体部分割ブロック等の分割ブロックを作っておき、設計仕様に応じて設定される種々の形状や大きさの骨格40を作るために、上記分割ブロックを左右,前後,上下に組合わせ例えば、ボルト締結,溶接等の結合手段36により結合させて構成すれば、例えば上記従来例のようにその都度、鋳型を作る必要がないため、敏速に且つ安価に製造することができる。
【0035】
更に、分割ブロックは自動車,作業機等に搭載されているバッテリ等の重量物の廃品を本実施形態の上記分割ブロックとして利用し、適宜の公知のブラケット等を介して取付けて配設して上記骨格40を構成し、コストが安く且つリサイクルして再利用することができる。
【0044】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明のカウンタウェイト製造方法によれば、従来の上記溶接結合による上記カウンタウェイトの左右方向縮みを調整し難い大きな全前面外板を変更しなければならない不具合に対し、前面外板を分割し、車体左右前面外板の調整をすることにより組立性の容易化を行うことができコストを低減することができる。
又、あらかじめ用意されている複数種類の上記の車体左前面外板及び車体右前面外板を選定し取替えるだけで、所望のカウンタウェイトを製造することができる。
【0045】
請求項2記載の本発明のカウンタウェイト製造方法によれば、請求項1の効果に加え、充填口から充填材を容易に充填するとともに、充填口を蓋により閉塞することができる。
【0046】
請求項3記載の本発明のカウンタウェイト製造方法によれば、請求項1の効果に加え、充填口から充填材を容易に充填するとともに、充填口を蓋により閉塞することができる。
【0047】
請求項4の本発明のカウンタウェイト製造方法によれば、請求項1〜3の効果に加え、設計仕様に応じて決定される大きさに合わせて複数種類の形状をなすカウンタウェイトを製造することが容易になり、コストの低減を図ることができると共に、設計上の選定にあたり自由度を増加することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の関連実施形態にかかるカウンタウェイトの外表面部材からなる外表面ケースの分解図を示す概略説明図である。
【図2】図1に示した中央前面外板54の車両左右方向の側部と上記後面外板の前面側の内面との間に配設される車体左右前面外板の配設状態を示す概略説明図である。
【図3】 本発明の一実施形態にかかるカウンタウェイトの外表面部材から構成される外表面部材の製造方法を示す組立手順の概略説明図である。
【図4】 図3に示した本発明の一実施形態の後面外板,骨格,前面外板の相互間の詳細な組み込み製造手順を示す概略説明図である。
【図5】従来例の油圧ショベルの側面図を示す概略説明図である。
【図6】図5の6A−6A線に沿う断面図を示す概略説明図である。
【図7】従来のカウンタウェイトの外表面部材からなる外表面部材の分解図を示す概略説明図である。
【図8】図7に示した外表面部材を組付けた状態のカウンタウェイトの平面図を示す概略説明図である。
【符号説明】
1 下部走行体
2 上部旋回体
2sc 側部カバー
2uc 上部カバー
4 作業装置
6 エンジン
10 オペレータ室
14 カウンタウェイト
16 油圧ポンプ
18 ラジエータ
19 ラジエータの駆動手段
25a,25b センタフレーム
30 ブロック
31 第1ブロック(第1スラブ型切加工品)
32 第2ブロック(第2スラブ型切加工品)
33 第3ブロック(第3スラブ型切加工品)
34 第4ブロック(第4スラブ型切加工品)
35a,35b 凹部
36 結合手段
40 骨格
50 外表面部材(外表面ケース)
51 後面外板
51R 後面外板の前面側の内面
51L 後面外板の前がわ部の下部
51U 後面外板の前がわ部の上部
52 前面外板
52A 車体左前面外板
52B 車体右前面外板
52a 車体左前面外板の一端部
52b 車体左前面外板の他端部
52c 車体右前面外板の一端部
52d 車体右前面外板の他端部
54 中央前面外板
54C 充填口
54U 上部曲げ板部
54L 下部曲げ板部
56 蓋
58 下面外板
Claims (4)
- 複数の重量物からなるカウンタウェイトの骨格の外表面の全周囲を覆う外表面部材が、プレス成型された後面外板と上記の後面外板の前面側に溶接結合される前面外板とで構成されるカウンタウェイト製造方法において、
上記の前面外板は略平面板からなる車体左前面外板及び略平面板からなる車体右前面外板と、自身の上部,下部から上記後面外板に向けて延設され上記後面外板の上部及び下部に溶接結合される上部及び下部曲げ板部を有する中央前面外板とに分割して構成し、上記中央前面外板の上部及び下部曲げ板部が略水平面に対して上方に向くように、上記中央前面外板を略水平に配設し、スラブ材を型切リ加工したブロックを上下方向に積み重ね、且つ各上記ブロック間の当接面を設計仕様に応じて設定される複数箇所を溶接結合して構成される骨格を上記水平面に対して上方から上記中央前面外板の上に配設し、上記中央前面外板の上下部から上記後面外板に向けて突出する曲げ板部に設けられたボルト孔,上記骨格の上下に設けられたボルト孔とを介してボルト締結又は溶接結合され、上記後面外板を上記のスラブ材の骨格が取付けられた上記中央前面外板の骨格を覆うように配設して、上記後面外板の上部及び下部と上記中央前面外板の上部及び下部曲げ板部を溶接結合し、上記後面外板に溶接結合された上記中央前面外板の左右のそれぞれの側端部と上記後面外板の前方側の左右のそれぞれの内面との間に配設され設計仕様により設定される寸法に略適合するように合わせて、上記中央前面外板の左右のそれぞれの側端部と上記車体左右前面外板の一方側のそれぞれの側部とを重合させる一方の重合部及び上記車体左右前面外板の他方側のそれぞれの側部と上記後面外板の前方側の左右のそれぞれの内面とを重合させる他方の重合部のうちの少なくともいずれか一方の重合部で重合量を調整可能に形成して、上記の一方又は他方のうちのいずれか一方の重合部を溶接結合させた後,上記他方の重合部を溶接結合するように構成し上記外表面部材を形成して、カウンタウェイトを製造する
ことを特徴とする、カウンタウェイトの製造方法。 - 上記中央前面外板の左右のそれぞれの側端部と左右のそれぞれの上記車体左右前面外板の一方側のそれぞれの側部とを重合させて溶接結合した後、上記車体左右前面外板のそれぞれの他方側の側部と上記後面外板の前方側の左右のそれぞれの内面とを溶接結合させて上記外表面部材である外表面部材を形成し、上記中央前面外板の上部曲げ板部に設けられた充填口から充填材を充填した後、上記上部曲げ板部に設けられた充填口を蓋により閉塞せしめるようにするカウンタウェイトを製造する
ことを特徴とする、請求項1記載のカウンタウェイトの製造方法。 - 上記車体左右前面外板の他方側の側部と上記後面外板の前方側の左右のそれぞれの内面とを当接して溶接結合した後、上記中央前面外板の左右のそれぞれの側端部と上記車体左右前面外板の一方側の側部とを重合させて溶接結合させて上記外表面部材を形成し、上記中央前面外板の上部曲げ板部に設けられた充填口から充填材を充填した後、充填口を蓋により閉塞せしめるようにカウンタウェイトを製造する
ことを特徴とする、請求項1記載のカウンタウェイトの製造方法。 - 上記骨格は複数種類の形状をなす重量物からなる分割ブロックとして作り、上記複数の分割ブロックを組み合わせて設計仕様に応じて決定される上記骨格を構成している
ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のカウンタウェイトの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002152728A JP3936888B2 (ja) | 2002-05-27 | 2002-05-27 | カウンタウェイトの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002152728A JP3936888B2 (ja) | 2002-05-27 | 2002-05-27 | カウンタウェイトの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003342974A JP2003342974A (ja) | 2003-12-03 |
JP3936888B2 true JP3936888B2 (ja) | 2007-06-27 |
Family
ID=29769996
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002152728A Expired - Fee Related JP3936888B2 (ja) | 2002-05-27 | 2002-05-27 | カウンタウェイトの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3936888B2 (ja) |
-
2002
- 2002-05-27 JP JP2002152728A patent/JP3936888B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003342974A (ja) | 2003-12-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100992974B1 (ko) | 카운터웨이트 | |
CN101223077B (zh) | 建筑机械驾驶室结构 | |
EP1580332A2 (en) | Construction machine | |
WO2002040782A1 (fr) | Engin de terrassement | |
CN102057109B (zh) | 建筑机械的驾驶室 | |
JP3936888B2 (ja) | カウンタウェイトの製造方法 | |
JP4394503B2 (ja) | 建設機械 | |
EP3068950B1 (en) | Construction machine | |
JP3459589B2 (ja) | カウンタウェイト | |
JP4041332B2 (ja) | カウンタウェイト及びカウンタウェイト製造方法 | |
JPH11200420A (ja) | 建設機械のカウンタウエイト | |
JP2007023508A (ja) | 自走式建設機械 | |
JP2001171977A (ja) | ホイール式建設機械 | |
JP2660605B2 (ja) | カウンタウエイト | |
JPH0841928A (ja) | 土木建設機械 | |
KR102131317B1 (ko) | 유압 셔블의 작업기, 및 유압 셔블의 작업기의 제조 방법 | |
JP2841141B2 (ja) | カウンタウェイト | |
EP4365370A1 (en) | Hose clamp structure and work machine | |
US20150345210A1 (en) | Panel assembly for door member of machine | |
JP2000265496A (ja) | 建設機械のカウンタウエイトおよびその形成方法 | |
EP2184409B1 (en) | Frame structure of construction machine | |
JP4438079B2 (ja) | 建設機械のカウンタウエイト構造 | |
JP2003041628A (ja) | 作業用車両用カウンターウエイトと同ウエイトの製作方法 | |
JP4425061B2 (ja) | ドーザ装置 | |
JP3288912B2 (ja) | 建設機械用収納ボックス |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040913 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060803 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060815 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061013 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070313 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070326 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100330 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110330 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110330 Year of fee payment: 4 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110330 Year of fee payment: 4 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110330 Year of fee payment: 4 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120330 Year of fee payment: 5 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120330 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130330 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130330 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140330 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |