JP3936611B2 - グレーチング - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、側溝等の開口に覆着されるグレーチングに関する。
【0002】
【従来の技術】
道路の側溝(雨水溝)等には、排水を良くするためにグレーチングが用いられ、強度的な観点から、一般に金属製のグレーチングが多用されている。しかし、斯るグレーチングは、金属製であるため表面が濡れていると極めて滑り易かった。こうしたことから、近年、滑り止め対策として、また周りの自然景観と調和する木質製のグレーチングが注目を浴びつつある。木質製グレーチングについてはこれまで特開平3-287933号,実開昭62-72383号等の発明技術が開示されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のグレーチングは雨水を排出させる隙間形成用のスペーサを要し、組み立てたり分解,修理するのが大変であった。また木製部材がグレーチングに使用されると、金属製に比べ強度が弱く破損し易かった。さらに木製グレーチングは金属製グレーチングと違ってその上を歩いてもフィット性があり滑り難く、自然の植物資源を利用していることから周囲の景観に調和して安らぎを与えるなどのメリットを有する一方で、木材腐朽菌によって腐りやすかった。そもそもグレーチングは雨水等を側溝に排出するために側溝上に設置されており、水に濡れて腐りやすい状態にあった。加えて、従来品は水分を含んだ側溝にグレーチングが直かに接するような状態にあり、側溝を形成するコンクリート材料は水分を含みやすく木製部材の腐朽を助長していた。
【0004】
本発明は上記問題点を解決するもので、簡単に組付けでき且つ横長柱状体が部分的に破損したり腐ったりした場合でも容易にその部分を交換でき、さらに横長柱状体に木質製部材を採用し、木製部材の良さを生かしながらその腐朽しやすい短所を改善したグレーチングを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく、請求項1に記載の本発明の要旨は、長尺の一対の側板と短尺の一対の端板とで方形枠に形成し、両側板から櫛歯状に所定ピッチで歯部が互いに対向して枠中央に張り出す金属製グレーチング用枠体(F)と、全長が前記両側板間の長さにほぼ一致し、両端部が前記歯部と歯部との凹所に収められ又は歯部と前記端板との凹所に収められて両側板間を埋めるように横置き配設される複数の横長柱状体(6)と、を具備し、前記歯部の形成により隣り合う横長柱状体との間にスリット状の隙間が確保され、且つ前記各横長柱状体の両端部に横孔を設け、さらに前記端板の該横孔に対応する位置に透孔を設けて、該透孔及び前記横孔に金属製通し棒を貫通させることにより前記横長柱状体と前記グレーチング用枠体が一体化されるようにしたことを特徴とするグレーチングにある。ここで、「横長柱状体」は少なくともグレーチング上面側の意匠面として配される上面が平らで横置きされる柱状体を意味し、「意匠面として配される上面が平ら」には滑り止め用等で多少の凹凸を付けたものを含む。
請求項2のグレーチングは、請求項1で、横長柱状体が木質製部材であることを特徴とする。請求項3のグレーチングは、請求項2で、側板が帯板状の受板に立設してその側板の上縁から前記歯部が横断面コ字状に枠中央に張り出すようにしたことを特徴とする。
請求項4のグレーチングは、請求項2又は3で、受板と側板と歯部とで横断面コ字状に囲まれた囲い領域にグレーチング用枠体と一体化するリブ片を設け、該リブ片に開孔を形成し、さらに前記各木質製部材の両端部に横孔を設けると共に前記端板の該横孔に対応する位置に透孔を設けて、該透孔から該横孔に金属製通し棒を挿通し、該横孔と前記開孔に該通し棒が貫通状態で係合して前記各木質製部材と前記グレーチング用枠体が一体化されるようにしたことを特徴とする。
【0006】
請求項1の発明のように、横長柱状体を凹所に収めて両側板間を埋めるように横置き配設すると、横長柱状体を順次配設するだけでグレーチングのスリット状隙間が簡単にして確実にできるので、組み立てが簡単になる。横長柱状体を例えば合成樹脂製にすれば、周りの景観に合わせた色彩,模様を簡単に施すことができる。透孔及び横孔に金属製通し棒を貫通させることにより横長柱状体とグレーチング用枠体が一体化されると、横長柱状体が部分的に破損したり腐ったりした場合でもその部分だけを容易に交換できる。
請求項2の発明のごとく、横長柱状体が木質製部材であれば、グレーチング上を歩いた場合、靴との密着性が金属製グレーチングよりも高まるので転び難くなる。また、意匠面に木質製部材が現れ、木材のもつ温もり感や安らぎ感、さらに天然木材が有する美しさを提供できる。木質製部材が金属製枠体に囲まれることによって保護されるので、木質製部材は腐朽し難い構造になる。
請求項3の発明のごとく、側板が帯板状の受板に立設してその側板の上縁から前記歯部が横断面コ字状に枠中央に張り出すようにすると、軽量にして強度が確保されたグレーチングができ、また見栄えのするグレーチングになる。
請求項4の発明のようにリブ片が設けられると、木質製部材とグレーチング用枠体の一体化が強固且つ確実なものになる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のグレーチングについて詳述する。図1〜図15は本発明のグレーチングの一形態で、図1はその表側から見た全体斜視図、図2は裏面側から見た全体斜視図、図3は図1の平面図、図4は図1の正面図、図5は図1の右側面図、図6は図4のA−A線矢視図、図7は図4のB−B線矢視図、図8はグレーチング用枠体の部品図、図9はグレーチング用枠体を構成する方形枠の平面図、図10は木質製部材で(イ)がその正面図、(ロ)がその平面図、図11は金属製通し棒とこれの付属品の説明図で(イ)が通し棒の正面図、(ロ)が係止ピンの正面図、(ハ)が環板の斜視図、図12〜図14はグレーチングの組み立て方法を示す説明図、図15は図14の環板周りの縦断面図である。
【0008】
グレーチングはグレーチング用枠体Fと横長柱状体6と通し棒7と環板8と係止ピン9とを具備する(図8〜図11)。ここでは、横長柱状体6に木質製部材を採用する。
グレーチング用枠体Fは、一対の側板1,1…と一対の端板2,2がそれらの幅方向を起立させて方形枠F1に形成され、さらに両側板1から歯部12,12,…が櫛歯状に所定ピッチで互いに対向して枠中央に張り出す枠体になっている。両側板1には帯状の本体11の上縁111から所定ピッチで複数の歯部12が延設される。各歯部12は帯状本体11に対し張出部121が直角に曲げられて延設し、さらに張出部121の先端部122が帯状本体11のある方向へ直角に曲げられる(図8)。各歯部12の幅αは一定で、この幅αがグレーチングのスリット状の隙間幅となる(図9)。歯部12と歯部12の凹所幅β、歯部12と端板2との凹所幅βも一定で、この凹所幅が木質製部材6の四角柱幅W1になる。歯部幅αよりも凹所幅βを大きくし、スリット状隙間εの幅よりも木質製部材6の角柱幅W1が大きなグレーチングとする(図1)。
【0009】
ここでは、長尺の側板1に縦長方向の長さがほぼ一致する帯板からなる受板3を水平に敷き、該受板3に側板1を立設固定する(図2,図7)。そして、側板1の上縁111から櫛歯状に延設された各歯部12が、横断面コ字状に方形枠F1の中央に向けて水平に張り出す(図9)。受板3と側板1と歯部12とで横断面コ字状に形成されるが、さらに歯部12の先端部122が既述のごとく下方へ屈折する。先端部122によって木質製部材6との接触部分が増え両者の一体化を強固なものにし、またグレーチングの見栄えを向上させる。金属製グレーチング用枠体Fは、従来の溶融亜鉛メッキを施してから灰色の艶消し処理を行い、加えて白錆防止処理を施して木質製部材6との調和を図っている。
【0010】
さらに一対の前記端板2は、一方の端板2aに通し棒7を貫通することのできる透孔21が両端2箇所に形成され、他方の端板2bに通し棒7の棒径より小さくして該通し棒7が挿通することのできない小孔22が両端2箇所に形成される(図8,図15)。前記受板3には係止ピン9の取付け,取外し用に利用される長孔31が形成される。長孔31は端板2a寄りの歯部12の下方に位置する受板3に形成される。
本実施形態は図5のような側溝Zの段差部Z1上に載置される落し込みタイプのグレーチングであるため、四角筒からなる嵩上げ部4が両受板3の下面に一体固定されたグレーチング用枠体Fとなる。前記長孔31に対応する該嵩上げ部4の箇所にもバカ孔41が形成され、係止ピン9の取付け,取外しができるようになっている(図2)。
【0011】
また本実施形態のグレーチングは、長手方向両サイドで受板3と側板1と歯部12とで横断面コ字状に囲まれる囲い領域にグレーチング用枠体Fと一体化するリブ片5が設けられる(図8)。四角片からなるリブ片5を図7のごとく受板3と側板本体11に溶接固定する。リブ片5はここでは図12に示すように、グレーチングの長手方向のほぼ中央の位置と両端板2に最も近い歯部の在る箇所の片側3箇所、両側で合計6箇所に設けられる。2本の通し棒7がそれぞれ透孔21から木質製部材6の横孔61(後述)を貫通するが、各リブ片5はこの貫通方向に直角に面しており、通し棒7が木質製部材6の横孔61を貫通する際は各リブ片5に形成した開孔51も貫通するように配されている(図14,図15)。開孔51は通し棒7の棒径より若干大きめの円孔である。リブ片5が在ることによって長尺の通し棒7の撓みが抑えられ、例えばグレーチング中央の木質製部材6を掴んでグレーチングを持上げても、通し棒7がリブ片5に係止され曲がることがなく、グレーチング全体形状を保ったまま楽に持上げることができる。
【0012】
木質製部材6は四角柱状した木製形状品で(図10)、全長が前記両側板1間の長さL1にほぼ一致し、両端部が前記歯部12と歯部12との凹所u1に収められ又は歯部12と前記端板2との凹所u2に収められて両側板1間を埋めるように横置き配設される(図1〜図5,図9)。歯部12の形成により隣り合う木質製部材6との間にスリット状の隙間εが確保され、且つ各木質製部材6の上面6aが意匠面になる。木質製部材6は例えば間伐材や小径木等で造った角材で、集成材などでも造ることができる。任意の大きさの直方体,立方体,円柱,錐体等に形成した木片或いは木粉を接着剤で組合せ接合して四角柱の木質製部材6とすることができる。各木質製部材6の両端部には通し棒7の棒径より若干大きめで水平方向に貫通する横孔61が設けられる(図6,図10)。
【0013】
各木質製部材6をグレーチング用枠体Fの夫々の凹所u1,u2に収めると、各木質製部材6の下面6cが受板3に当たり且つ両端部6dが歯部12と歯部12に挟まれ或いは歯部12と端板2に挟まれて安定保持される(図3,図6)。各木質製部材6がグレーチング用枠体Fの夫々の凹所u1,u2に収められて両側板1間を埋めるように配設された後、前記透孔21から金属製通し棒7を側板1に沿ってグレーチング両サイドに挿通し、横孔61とリブ片5の開孔51に通し棒7が貫通状態で係合して木質製部材6とグレーチング用枠体Fが一体化されるようになる。この木質製部材6とグレーチング用枠体Fが一体化されると、木質製部材6の上面6aがグレーチング用枠体Fの上縁111及び歯部12の張出部121の面よりも少し上の位置にくる(図1,図4)。木質製部材6の上面6aが歯部12の張出部121の面より高さkだけ上方に出っ張っているために、グレーチング上を人が歩いても木製の木質製部材6だけに靴が接して滑り難くなる。
木質製部材6の一つには、焼きごて等でグレーチングの所有者のマーク(例えば市町村等のマーク)が付される。木質製部材6は木材の寿命を延ばす加圧式防腐,防蟻剤を使用した表面処理が適宜施される。
【0014】
通し棒7はグレーチング用枠体Fの両端板2間の長さにほぼ一致する丸鋼加工品で、一つのグレーチングに同形状のものが2本存在する。通し棒7の長さは透孔21から横孔61,開孔51を挿通して、図15で説明すれば、左側端板22bの小孔22へ通し棒7の先端を係止状態にして当てたとき通し棒7の基端部が右側端板2の透孔21内に収まる長さとする。通し棒7は両端部の端面が加工され、小孔22内に通し棒先端の端面加工部71の一部が入り込んで位置固定される。斯る状態で、バカ孔41,長孔31から通し棒7を覗ける場所にピン用孔72が穿設される(図2)。
【0015】
係止ピン9は本実施形態では図11(ロ)に示すようなヘアピン状の割りピンとする。グレーチング用枠体Fの歯部12と歯部12との凹所u1,u2に木質製部材6を収めた後、透孔21から横孔61,開孔51に通し棒7を挿通し、横孔61と開孔51に該通し棒7が貫通状態で係合して各木質製部材6とグレーチング用枠体Fが一体化されるが、バカ孔41,長孔31を利用してピン用孔72に割りピン9を差し込んで通し棒7が動かぬようにし、各木質製部材6とグレーチング用枠体Fの一体化をより確実なものとする。
【0016】
環板8は図11(ハ)示すようなリング状板である。環板8の環孔81は通し棒7の棒径よりも大きくする。ここでは、通し棒7をバカ孔41,長孔31の位置にある木質製部材6の横孔61に挿通する段階で、図13のように環板8の環孔81にも挿通させることによって、ピン用孔72に割りピン9が差し込まれたところで環板8が割りピン9のストッパになって各木質製部材6とグレーチング用枠体Fの一体化を一層確実なものにする。通し棒7が横孔61,開孔51に貫通状態で割りピン9,環板8に係止され、木質製部材6と開孔51を介してグレーチング用枠体Fと係合する通し棒7を抜脱できなくする。
【0017】
次に、本グレーチングの組み立て方法について説明する。グレーチングの組み立ては例えば次のように行う。
まず、図12のごとく各凹所u1,u2の位置に木質製部材6を準備する。そして、透孔21のある端板2側の凹所からその凹所に木質製部材6の両端部をはめ込むようにして両側板1間に木質製部材6を順次配設する。続いて、透孔21から木質製部材6の横孔61に通し棒7を貫通させていくが、長孔31の場所にくる木質製部材6の横孔61に挿通する段階で、図13のように環板8の環孔81も挿通させる。その後、全ての凹所u1,u2に木質製部材6の両端部をはめ込み両側板1間に四角柱状の木質製部材6を配設し、全ての木質製部材6の横孔61に通し棒7を挿通する。通し棒先端を小孔22に当てた状態にして横孔61とリブ片5に形成した開孔51に通し棒7が貫通状態で係合し、各木質製部材6とグレーチング用枠体Fとが一体化する(図14)。次いで、環板8を透孔側端板2a寄りの木質製部材6に寄せる。しかる後、バカ孔41,長孔31を利用して割りピン9をピン用孔72に差し入れ係止し、通し棒7を抜脱できなくしてグレーチングの組み立てが完成する(図15)。なお、図15は図面を判り易くすべく、木質製部材6と木質製部材6の中央にピン用孔72を配しているが、実際は同図の位置より右側の木質製部材6寄りにピン用孔72が配設される。
【0018】
また、グレーチングが長年使用された場合、いかに木質製部材6がグレーチング用枠体Fで水分から保護される構造にあるといっても、風雨に晒され腐朽等で交換を余儀なくされる事態が起こり得る。木質製部材6の一つが腐朽等で交換を要する場合は、例えば次のように部品交換する。
まず、バカ孔41,長孔31を利用してピン用孔72に取付けた割りピン9を抜く。次いで、図15で小孔22の右側(外側)から通し棒7の先端に軸部材を当て、該軸部材の頭部を透孔21方向に向けて金槌等でたたく。この動作で通し棒7の一部が透孔21からグレーチングの外方に抜け出るので、抜け出た通し棒7の部分を手に持って交換を要する木質製部材6の所まで抜き出す。そして、腐朽した木質製部材6を取り外し、交換用木質製部材6を嵌め込む。その後は通し棒7を横孔61に挿通し、横孔61と開孔51に通し棒7を貫通状態で係合させ、割りピン9をピン用孔72に差し入れて元の状態に復元し作業を完了する。
【0019】
このように構成したグレーチングは既述のごとく簡単に組み立てることができ、また使用中に木質製部材6の一つが腐朽した場合でもその交換が楽になる。すなわち、凹所u1,u2に木質製部材6をはめ込んで行くだけで、隣り合う木質製部材6との間にグレーチングに必要なスリット状隙間εが簡単にして確実に形成される。他の木質製部材6はグレーチング用枠体Fに収めたままの状態にして、傷んだ木質製部材6のみをグレーチング用枠体Fから外して交換できる。スペーサ等もなく部品点数が少ないので取り替えが容易になる。
そして木質製部材6はグレーチング用枠体Fに囲まれた内部に収められるので、側溝に木質製部材6が直かに接触せず腐り難い構造になっている。単なる木製グレーチングでは、側溝コンクリートとの据置き部分が雨水やコンクリートからの水分等で常に湿度の高い状況下にあり、腐朽菌に侵され易い環境にある。木質材が直かに接する従来品が傷みやすい構造であるのに対し、本グレーチングは水に濡れやすい側溝に接する部分を金属製グレーチング用枠体Fで形成し、これが木質製部材6を保護する。金属製部材は吸湿性がなく、側板1,端板2,受板3,嵩上げ部4がブロック阻止部になって水分が木質製部材6へ到達するのを遮断する。従って、木質製部材6が使用されても長寿命が約束されたグレーチングとなる。
【0020】
さらに、木質製部材6の両端部6dが歯部12と歯部12との凹所u1に収められ又は歯部12と前記端板2との凹所u2に収められ、両側板1間を埋めるように木質製部材6が横置き配設されることによって各木質製部材6の上面6aが意匠面になるグレーチングができる(図3)。見た目が木質調のグレーチングになり安らぎ感と温もり感、天然木材が与える美しさを醸し出す。出来上がったグレーチングはその上を歩けば靴が木質製部材6と接することから靴とのフィット感,密着性が増し、金属製グレーチングに比べ滑り難くなる。
【0021】
本発明のグレーチングは、木質調の木質製部材6で滑り防止や自然の安らぎ等を演出する一方、金属製グレーチング用枠体Fが優れた機械的強度を発揮し、互いの長所を生かし欠点を補完する役割分担がうまく行われる。
二つの主要構成部材たる木質製部材6とグレーチング用枠体Fは、通し棒7が両者に係合することで一体化し、環板8,係止ピン9が設けられることによって一体化がより強固なものになる。さらに、リブ片5が設けられることにより、木質製部材6とグレーチング用枠体Fの係合一体化が一層強固になり、木質製部材6と金属製グレーチング用枠体Fの一体化が確実なものとなる。リブ片5が在ることによって、グレーチング中央を持上げた場合等においても長尺の通し棒7に撓みがなくなり、グレーチングの側溝への取付け,取外し作業も円滑に進む。
【0022】
尚、本発明においては前記実施例に示すものに限られず、目的,用途に応じて本発明の範囲で種々変更できる。グレーチング用枠体F,側板1,端板2,受板3,嵩上げ部4,リブ片5,木質製部材6,通し棒7,環板8,係止ピン9等の形状,大きさ,個数,材質等は用途に合わせて適宜選択できる。本実施形態は横長柱状体に木質製部材6を採用するが、プラスチック製の横長柱状体としてもよい。また実施形態では図5に示すように落とし込みタイプのグレーチングであるため嵩上げ部4を設けたが、これに限定されず側溝の形状に合わせることができ、例えば両サイド上面から外方に鍔が張り出す側溝へ嵌め込む載置タイプのものとすることができる。
【0023】
【発明の効果】
以上のごとく、本発明のグレーチングは、簡単に組付けでき且つ横長柱状体が部分的に破損したり腐ったりした場合でも容易にその部分を交換でき、また横長柱状体に木質製部材を用いることにより金属製に比べ滑り止め効果を発揮し、さらに周囲の景観に調和させるなど木製の良さを生かすことができ、加えて従来の木製品より耐久性に富んでおり、万一腐朽した場合でもその部分だけを容易に取替え交換が可能であって極めて有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のグレーチングの一形態でその表側から見た全体斜視図である。
【図2】裏面側から見たグレーチングの全体斜視図である。
【図3】図1の平面図である。
【図4】図1の正面図である。
【図5】図1の右側面図である。
【図6】図4のA−A線矢視図である。
【図7】図4のB−B線矢視図である。
【図8】グレーチング用枠体の部品図である。
【図9】グレーチング用枠体を構成する方形枠の平面図である。
【図10】木質製部材で(イ)がその正面図、(ロ)がその平面図である。
【図11】金属製通し棒とこれの付属品の説明図で(イ)が通し棒の正面図、(ロ)が係止ピンの正面図、(ハ)が環板の斜視図である。
【図12】グレーチングの組み立て方法を示す説明図である。
【図13】グレーチングの組み立て方法を示す説明図である。
【図14】グレーチングの組み立て方法を示す説明図である。
【図15】図14の環板周りおよび小孔周りの縦断面図である。
【符号の説明】
1 側板
111 上縁
12 歯部
2 端板
21 透孔
3 受板
5 リブ片
51 開孔
6 横長柱状体(木質製部材)
6a 上面
61 横孔
7 通し棒
F グレーチング用枠体
F1 方形枠
u1,u2 凹所
ε 隙間
Claims (4)
- 長尺の一対の側板と短尺の一対の端板とで方形枠に形成し、両側板から櫛歯状に所定ピッチで歯部が互いに対向して枠中央に張り出す金属製グレーチング用枠体(F)と、
全長が前記両側板間の長さにほぼ一致し、両端部が前記歯部と歯部との凹所に収められ又は歯部と前記端板との凹所に収められて両側板間を埋めるように横置き配設される複数の横長柱状体(6)と、を具備し、
前記歯部の形成により隣り合う横長柱状体との間にスリット状の隙間が確保され、且つ前記各横長柱状体の両端部に横孔を設け、さらに前記端板の該横孔に対応する位置に透孔を設けて、該透孔及び前記横孔に金属製通し棒を貫通させることにより前記横長柱状体と前記グレーチング用枠体が一体化されるようにしたことを特徴とするグレーチング。 - 前記横長柱状体が木質製部材である請求項1記載のグレーチング。
- 前記側板が帯板状の受板に立設してその側板の上縁から前記歯部が横断面コ字状に枠中央に張り出すようにした請求項2記載のグレーチング。
- 前記受板と前記側板と前記歯部とで横断面コ字状に囲まれた囲い領域にグレーチング用枠体と一体化するリブ片を設け、該リブ片に開孔を形成し、さらに前記各木質製部材の両端部に横孔を設けると共に前記端板の該横孔に対応する位置に透孔を設けて、該透孔から該横孔に金属製通し棒を挿通し、該横孔と前記開孔に該通し棒が貫通状態で係合して前記各木質製部材と前記グレーチング用枠体が一体化されるようにした請求項2又は3に記載のグレーチング。
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