JP3934959B2 - 医療画像処理システム - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データに各種処理を施す画像処理システムおよび医療画像処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、放射線診断装置や超音波診断装置等の医療診断装置の高度化に伴って、それらの装置から得られる医療画像の質および量において情報量が飛躍的に増大している。例えば、肺の検診の場合、従来、X線写真により、肺全体を2次元平面上に投影した写真画像を元に診断および治療を行っていた。近年、X線CT[Computed Tomography]装置の登場により、人の体の断層写真が撮影可能になった。そのため、肺全体を体軸方向にスライスした画像を取り、そのスライス画像を元に診断および治療が行えるようになった。
【0003】
X線CT装置は、更に詳細に体軸方向にスライス画像を撮影できるように開発が進んでおり、一回でスライス画像を数十枚から百枚程度も撮影することができる。その結果、多数のスライス画像により画像の解像度が向上し、画像に含まれる情報の質が更に向上している。一方、それら全てのスライス画像を見て診断する医師の負担は、膨大なものになっている。また、初期の癌等の微小な病巣を発見するには、経時変化を調べることが重要である。そのため、現在の医療画像と過去の医療画像とを比較読影する必要があり、その点でも、医師の負担は更に増大している。さらに、診断の質を向上させるために、超音波診断装置とX線CT装置等の異なる診断装置で撮影した医療画像を比較しながら診断するニーズも高まっており、医療画像を読影する医師の負担は増大する一方である。
【0004】
このような医療画像の膨大化、高度化に伴って、医師の読影の負担を軽減するために、これらの医療画像をコンピュータで処理して表示するためのプログラムが開発され、医師によって使用されている。このプログラムは、現在のところ、基本的には医療画像データを入力し、様々な形式で表示するものである。例えば、表示用のプログラムは、2次元のスライス画像を体軸方向に連続画像として表示したり、体軸方向に補完して3次元の立体画像として表示したり、あるいは、医師が見たい臓器部分のみを抽出して表示する機能等を有している。さらに、診断や治療の支援を行う専用の解析プログラムが、開発され、市販されている。例えば、専用の解析プログラムは、スライス画像等の医療画像を利用して、関心臓器(診断または/および治療対象の臓器)の病巣を自動的に判定したり、関心臓器を仮想空間上に表示して臓器内面を観察したり、あるいは、抽出した関心臓器のデータを元に臓器を造形する機能等を有している。
【0005】
例えば、従来の医療画像処理システム(コンピュータ上で診断や治療の支援を行うプログラムを実行させたシステム)によりX線CTによる肺癌の自動診断を行った場合について説明する。被験者をX線CT装置で撮影し、肺のスライス画像を取得する。そして、このスライス画像により、肺癌専用の自動診断プログラムを用いて解析(スクリーニング診断)を行う。まず、スライス画像から関心臓器の肺を抽出する。このとき、肺領域を際立たせて抽出し易くするために、スライス画像上でしきい値以上のコントラストの高い部分の削除を行う等して、助骨等の組織をスライス画像から取り除く処理を行う。さらに、肺の標準モデル等と形状を比較することによって、肺領域の認知処理を行って肺領域を抽出する。そして、抽出した肺領域から異常な部分(癌病巣)を抽出し、その抽出した部分に対して各種判定を行って解析する。この判定では、円形度、孤立性や模様パターン等の特徴量を基準に自動的に判定する。このようにして、肺癌のスクリーニング診断を自動的に行っている。同様に、乳癌の自動診断を行う場合には、乳癌専用の自動診断プログラムを一式導入する必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
関心臓器の表示および解析を行う場合、その関心臓器の表示プログラムと解析プログラムとが一体となったプログラムを導入するか、あるいは、その関心臓器の表示プログラムと解析プログラムとを個別に導入する。しかし、これらプログラムは、症例あるいは関心臓器毎に、専用のプログラムとして開発され、市販されている。そのため、症例あるいは関心臓器毎に専用のプログラムを導入する必要があり、コスト負担が増大するとともに、医師にとってもプログラム毎にそのプログラムの使用方法を習熟する必要がある。例えば、肺癌の検診および診断を行う場合、肺癌専用のプログラムを一式導入しなければならない。さらに、表示プログラムと解析プログラムとでデータ形式が異なる場合、データ変換する必要もあり、診断効率が低下する。また、超音波診断装置とX線CT装置等の異なる診断装置で撮影した医療画像を用いて診断する場合、複数の装置間で医療画像データが異なるため、同じ症例や関心臓器に対する診断でも、各装置の医療画像データに対応した専用のプログラムを導入しなければならない。
【0007】
一般に、医療画像データを扱う各種処理において、解析等の主処理を行うまでの入力や前処理あるいは各処理後の出力等の処理では、プログラムの構造的な面から見ると、共通した部分が非常に多い。そのため、症例あるいは関心臓器毎で異なる専用のプログラムの中でも、主処理以外では共通したプログラム構造を有している場合が多い。したがって、症例あるいは関心臓器毎に多数の専用のプログラムを購入している場合、同じようなプログラム構造を有するプログラムに対してコストを費やしていることになる。
【0008】
そこで、本発明の課題は、基本的の処理の共通化を図るとともに、目的に応じた専用の処理も効率的に実行可能な画像処理システムおよび医療画像処理システムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決した本発明は、基本的な処理の共通化を図るために、画像データに対する処理の手順を記述したテンプレートと画像データに対して処理を施すための処理モジュールとを備える構成とし、テンプレートに記述した手順に従って、処理モジュールを呼び出し、呼び出した処理モジュールを実行する画像処理システムとする。
この発明によれば、基本的な処理を施すための処理モジュールおよびその処理モジュールを呼び出して実行するための基本的な処理用のテンプレートにより、目的に係わらず基本的な処理の共通化を図ることができる。さらに、目的に応じた専用の処理を施すための処理モジュールおよびその処理モジュールを呼び出して実行するための専用の処理用のテンプレートにより、目的に応じて専用の処理も可能である。
【0010】
また、前記課題を解決した本発明は、基本的な処理の共通化部分を一体化するために、画像データに対する基本処理の手順を記述した基本のテンプレートおよび画像データに対して基本処理を施すための基本の処理モジュールを有するプラットフォームと、目的に応じた画像データに対する専用処理の手順を記述した専用のテンプレートと、目的に応じて画像データに対して専用処理を施すための専用の処理モジュールとを備える構成とし、プラットフォームでは、目的に応じて専用のテンプレートおよび専用の処理モジュールのうちの少なくとも1つを取り込み、基本のテンプレートおよび専用のテンプレートのうちの少なくとも1つに記述した手順に従って、基本の処理モジュールおよび専用の処理モジュールのうちの少なくとも1つを呼び出し、呼び出した処理モジュールを実行することを特徴とする画像処理システムとする。この発明によれば、プラットフォームにより目的に係わらず基本的な処理を実行可能であり、プラットフォームに目的に応じて専用の処理モジュールおよび専用のテンプレートのうちの少なくとも1つを取り込むことにより目的に応じた専用の処理に対応可能である。
【0011】
特に、本発明は、任意のデータ形式の医療画像データを入力し、診断で使用する目的に応じて、入力した医療画像データに各種処理を施し、診断を支援する医療画像処理システムに有効なシステムである。この発明によれば、診断で使用する目的に係わらず主処理以外の処理を共通化でき、診断で使用する目的に応じた主処理にも対応可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に係る画像処理システムおよび医療画像処理システムの実施の形態について説明する。
【0013】
本発明に係る画像処理システムは、任意のデータ形式の画像データを入力し、任意の目的に応じて、入力した画像データに各種処理を施す画像処理システムであって、画像データに対する処理の手順を記述したテンプレートと、画像データに対して処理を施すための処理モジュールとを備え、テンプレートに記述した手順に従って、処理モジュールを呼び出し、呼び出した処理モジュールを実行することを特徴とする。この画像処理システムによれば、基本的な処理用にテンプレートおよび処理モジュールを構成することにより、目的に係わらず基本的な処理の共通化を図ることができる。
【0014】
また、本発明に係る画像処理システムは、任意のデータ形式の画像データを入力し、任意の目的に応じて、入力した画像データに各種処理を施す画像処理システムであって、画像データに対する基本処理の手順を記述した基本のテンプレートおよび画像データに対して基本処理を施すための基本の処理モジュールを有するプラットフォームと、目的に応じた画像データに対する専用処理の手順を記述した専用のテンプレートと、目的に応じて画像データに対して専用処理を施すための専用の処理モジュールとを備え、プラットフォームでは、目的に応じて専用のテンプレートまたは/および専用の処理モジュールを取り込み、基本のテンプレートまたは/および専用のテンプレートに記述した手順に従って、基本の処理モジュールまたは/および専用の処理モジュールを呼び出し、呼び出した処理モジュールを実行することを特徴とする。この画像処理システムによれば、プラットフォームにより目的に係わらず基本的な処理を実行可能であり、さらに、プラットフォームに専用の処理モジュールまたは/および専用のテンプレートをプラグインすることにより目的に応じた専用の処理に対応可能である。
【0015】
本発明に係る医療画像処理システムは、任意のデータ形式の医療画像データを入力し、診断または/および治療で使用する目的に応じて、入力した医療画像データに各種処理を施し、診断または/および治療を支援する医療画像処理システムであって、医療画像データに対する処理の手順を記述したテンプレートと、医療画像データに対して処理を施すための処理モジュールとを備え、テンプレートに記述した手順に従って、処理モジュールを呼び出し、呼び出した処理モジュールを実行することを特徴とする。この医療画像処理システムによれば、医療画像処理における基本的な処理用にテンプレートおよび処理モジュールを構成することにより、診断または/および治療で使用する目的に係わらず基本的な処理の共通化を図ることができる。
【0016】
また、本発明に係る医療画像処理システムは、任意のデータ形式の医療画像データを入力し、診断または/および治療で使用する目的に応じて、入力した医療画像データに各種処理を施し、診断または/および治療を支援する医療画像処理システムであって、医療画像データに対する基本処理の手順を記述した基本のテンプレートおよび医療画像データに対して基本処理を施すための基本の処理モジュールを有するプラットフォームと、目的に応じた医療画像データに対する専用処理の手順を記述した専用のテンプレートと、目的に応じて医療画像データに対して専用処理を施すための専用の処理モジュールとを備え、プラットフォームでは、目的に応じて専用のテンプレートまたは/および専用の処理モジュールを取り込み、基本のテンプレートまたは/および専用のテンプレートに記述した手順に従って、基本の処理モジュールまたは/および専用の処理モジュールを呼び出し、呼び出した処理モジュールを実行することを特徴とする。この医療画像処理システムによれば、プラットフォームにより診断または/および治療で使用する目的に係わらず医療画像処理における基本的な処理を実行可能であり、プラットフォームに診断または/および治療で使用する目的に応じて専用の処理モジュールおよび専用のテンプレートをプラグインすることにより診断または/および治療で使用する目的に応じた専用の処理に対応可能である。
【0017】
さらに、画像処理システムまたは医療画像処理システムは、前記画像処理システムまたは前記医療画像処理システムにおいて、プラットフォームでは、専用のテンプレートまたは/および専用の処理モジュールをネットワークを介して取り込むことを特徴とする。このシステムによれば、プラットフォームに専用のテンプレートまたは/および専用の処理モジュールを迅速に取り込むことができ、プラットフォームを構築しているコンピュータの記憶装置に専用のテンプレートまたは/および専用の処理モジュールを保持しておく必要はない。
【0018】
また、画像処理システムまたは医療画像処理システムは、前記画像処理システムまたは前記医療画像処理システムにおいて、テンプレートを組み合わせて目的に応じた画像データに対する全ての処理の手順を構成し、組み合わせたテンプレートを1つのテンプレートとして取り扱うこと特徴とする。このシステムによれば、1つのテンプレートにより、目的に応じた全ての処理を施すための全ての処理モジュールを呼び出し、全ての処理モジュールを実行できる。
【0019】
また、画像処理システムまたは医療画像処理システムは、前記画像処理システムまたは前記医療画像処理システムにおいて、テンプレートを、ユーザに対して選択可能に提供し、ユーザによって選択されたテンプレートに従って処理を施すことを特徴とする。このシステムによれば、ユーザは目的に応じてテンプレートを選択するだけで、その目的に応じた処理を実行させることができる。
【0020】
また、画像処理システムまたは医療画像処理システムは、前記画像処理システムまたは前記医療画像処理システムにおいて、テンプレートは、手順を示すマクロ定義であり、入力、初期化、前処理、主処理、出力、転送および通信のうちの少なくとも1つまたは複数を組み合わせた処理のテンプレートであることを特徴とする。特に、医療画像処理システムでは、入力のテンプレートは、少なくとも各種医療装置から出力する医療画像データを入力するためのマクロ定義からなり、少なくとも入力処理の処理モジュールを呼び出して実行させる、初期化のテンプレートは、少なくとも任意のデータ形式の医療画像データを統一データ形式の医療画像データに変換するためのマクロ定義からなり、少なくともテータ変換処理の処理モジュールを呼び出して実行させる、前処理のテンプレートは、少なくとも診断または/および治療の目的に応じた関心領域を抽出するためのマクロ定義からなり、少なくとも関心領域抽出処理の処理モジュールを呼び出して実行させる、主処理のテンプレートは、少なくとも診断または/および治療の目的に応じて関心領域の診断または/および治療を支援するためのマクロ定義からなり、診断または/および治療を支援するための処理モジュールを呼び出して実行させる、出力のテンプレートは、各処理モジュールでの処理結果を出力するためのマクロ定義からなり、データ格納処理、表示処理およびデータ出力処理のうちの少なくとも1つの処理モジュールを呼び出して実行させる、転送のテンプレートは、各処理モジュールでの処理結果、医療情報、テンプレートおよび処理モジュールのうちの少なくとも1つを転送するためのマクロ定義からなり、転送処理の処理モジュールを呼び出して実行させる、通信のテンプレートは、各処理モジュールでの処理結果、医療情報、テンプレートおよび処理モジュールのうちの少なくとも1つをネットワーク間で通信するためのマクロ定義からなり、通信処理の処理モジュールを呼び出して実行させる。このシステムによれば、目的に応じた主処理以外の処理については基本的な処理として目的に関係なく共通化できる。
【0021】
また、画像処理システムまたは医療画像処理システムは、前記画像処理システムまたは前記医療画像処理システムにおいて、処理モジュールは、各種処理を実現するためのプログラムであり、処理する画像データまたは医療画像データが統一データ形式であることを特徴とする。このシステムによれば、処理モジュールでは統一データ形式の画像データが使用されるので、入力した画像データのデータ形式に係わらず複数の処理モジュール間で画像データを処理する場合でもデータ変換することなく、効率的に処理を実行することができる。さらに、画像処理システムまたは医療画像処理システムは、前記画像処理システムまたは前記医療画像処理システムにおいて、処理モジュールで処理された統一データ形式の画像データまたは医療画像データは、ローカルコンピュータまたは/およびネットワークに接続されたコンピュータとの間で送受信されることを特徴とする。このシステムによれば、画像データまたは医療画像データを統一データ形式で取り扱っているので、送受信された画像データまたは医療画像データをデータ変換することなく使用でき、各コンピュータで画像データまたは医療画像データを迅速に処理することができる。
【0022】
また、画像処理システムまたは医療画像処理システムは、前記画像処理システムまたは前記医療画像処理システムにおいて、このシステムにおける各処理結果を、出力先に適合するデータ形式で出力することを特徴とする。このシステムによれば、出力先の各種装置やコンピュータで使用している各種プログラムに応じたデータ形式で画像データまたは医療画像データを出力するので、出力先で画像データまたは医療画像データをデータ変換する必要がない。
【0023】
また、画像処理システムまたは医療画像処理システムは、前記画像処理システムまたは前記医療画像処理システムにおいて、画像処理システムまたは医療画像処理システムにおける各処理結果、医療情報、テンプレートの情報および処理モジュールの情報の少なくとも1つを格納するデータベースを備えることを特徴とする。この医療画像処理システムによれば、データベースを備えるので、過去のデータとの比較、過去の情報に基づく学習による処理の精度向上や効率化等にデータベースに格納した情報を利用できる。
【0024】
特に、医療画像処理システムは、前記医療画像処理システムにおいて、テンプレートに従って実行する各種処理の中で健康保険で指定されている医療行為に該当する処理の場合、この処理の医療行為に対して保険点数を自動的に加算することを特徴とする。この医療画像処理システムによれば、処理モジュールで実行した医療行為に対しては健康保険の保険点数を自動的に加算するので、このシステムを導入した医療機関での会計業務を効率化できる。
【0025】
また、本発明に係る医療画像処理システムは、任意のデータ形式の医療画像データを入力し、診断または/および治療で使用する目的に応じて、入力した医療画像データに各種処理を施し、診断または/および治療を支援する医療画像処理システムであって、医療画像処理システムは、医療画像データに対する処理の手順を示すマクロ定義からなるテンプレートと、統一データ形式の医療画像データに対して処理を施すための処理モジュールとを備え、テンプレートの手順に従って、処理モジュールを呼び出し、呼び出した処理モジュールを実行するシステムであり、テンプレートおよび/または処理モジュールを販売するサービス、テンプレートおよび/または処理モジュールを貸与するサービス、テンプレートおよび/または処理モジュールの開発ラインセンスを供与するサービス、開発したテンプレートおよび/または処理モジュールの販売を代行するサービス、医療画像処理システムで取り扱う医療画像データを仲介するサービス、あるいは、医療画像処理システムで取り扱う医療画像データを利用して診断を代行するサービスを提供し、提供するサービスに応じて課金することを特徴とする。この医療画像処理システムによれば、様々なサービスを高度医療の病院、個人の病院、遠隔地の病院、あるいは、アプリケーション開発会社や医療装置製造会社等に提供でき、このシステムによりサービスを提供する事業者はそのサービス提供料により事業を運営することができる。
【0026】
また、本発明に係る医療画像処理システムは、任意のデータ形式の医療画像データを入力し、診断または/および治療で使用する目的に応じて、入力した医療画像データに各種処理を施し、診断または/および治療を支援する医療画像処理システムであって、医療画像処理システムは、医療画像データに対する基本処理の手順を示すマクロ定義からなる基本のテンプレートおよび統一データ形式の医療画像データに対して基本処理を施すための基本の処理モジュールを有するプラットフォームと、目的に応じた医療画像データに対する専用処理の手順を示すマクロ定義からなる専用のテンプレートと、目的に応じて統一データ形式の医療画像データに対して専用処理を施すための専用の処理モジュールとを備え、プラットフォームでは、目的に応じて専用のテンプレートまたは/および専用の処理モジュールを取り込み、基本のテンプレートまたは/および専用のテンプレートに記述した手順に従って、基本の処理モジュールまたは/および専用の処理モジュールを呼び出し、呼び出した処理モジュールを実行するシステムであり、プラットフォーム、専用のテンプレートおよび/または専用の処理モジュールを販売するサービス、プラットフォーム、専用のテンプレートおよび/または専用の処理モジュールを貸与するサービス、プラットフォーム、専用のテンプレートおよび/または専用の処理モジュールの開発ラインセンスを供与するサービス、開発したプラットフォーム、専用のテンプレートおよび/または専用の処理モジュールの販売を代行するサービス、医療画像処理システムで取り扱う医療画像データを仲介するサービス、あるいは、医療画像処理システムで取り扱う医療画像データを利用して診断を代行するサービスを提供し、提供するサービスに応じて課金することを特徴とする。この医療画像処理システムによれば、様々なサービスを高度医療の病院、個人の病院、遠隔地の病院、あるいは、アプリケーション開発会社や医療装置製造会社等に提供でき、このシステムによりサービスを提供する事業者はそのサービス提供料により事業を運営することができる。
【0027】
例えば、本発明に係る医療画像処理システムによりX線CTによる肺癌の自動診断を行った場合について説明する。被験者をX線CT装置で撮影し、肺のスライス画像を取得する。そして、本発明に係る医療画像処理システムにそのスライス画像をX線CT装置のデータ形式で取り込み、この取り込んだ医療画像データに対して肺癌診断や治療で使用することを目的とした医療画像処理を施す。医師は、医療画像処理システムに予め備えられているテンプレートを選択することで、医療画像処理を自動的に組み立てることができる。まず、医師が肺癌のスクリーニングというテンプレートを選択すると、医療画像処理システムでは、X線CT装置からのスライス画像の取り込むためのプログラム、統一データ形式に変換するためのプログラム、肺(関心臓器)を抽出するためのプログラム、および、抽出した肺を表示するためのプログラム等をテンプレートに従って順次呼び出し、実行する。これらのプログラムは、医療画像処理における基本的な処理であり、診断や治療で使用する目的に関係なく共通化されたプログラムである。さらに、抽出した肺を解析して肺癌の有無を自動診断するために、医師が肺癌の自動診断のテンプレートを選択すると、医療画像処理システムでは、肺癌の病巣を抽出する処理プログラムおよび抽出した病巣を自動診断するプログラム等をライブラリまたはインターネット上のサーバから取り込む。そして、医療画像処理システムでは、病巣を抽出するプログラム、抽出した病巣を自動診断するプログラムおよび診断結果を表示するプログラム等をテンプレートに従って順次呼び出し、実行する。この肺癌の自動診断のテンプレートは、医療画像処理システムに予め備えられている標準的な組み合せのテンプレートを使用することもできるし、あるいは、診断や治療の目的に応じて組み替えることもできる。さらに、抽出した病巣を立体的に人工造形するテンプレートを追加して、その後の手術計画や手術のリハーサルを立てることもできる。なお、この医療画像処理システムは、肝臓癌や乳癌等の他の関心臓器や症例に対しても、医師が行いたい診断や治療の目的に応じたテンプレートが選択されると、その目的に応じた専用の処理モジュールをプラグインして実行するので、医療画像を様々な症例や関心領域に対する診断または/および治療に役立てることができる。
【0028】
なお、任意のデータ形式とは、画像を取り扱う各種装置が出力する画像データのデータ形式や各種画像処理ソフトウエアで取り扱われる画像データのデータ形式等の様々なデータ形式のことであり、例えば、医療画像の場合にはDICOM[Digital Image and Communication in Medicine]等がある。任意の目的とは、何のために画像処理を行うのかということであり、例えば、アニメの製作、CG[Computer Graphics]の製作、CAD[Computer Aided Design]あるいは医療における診断または/および治療の支援等がある。診断または/および治療の支援とは、医者が診断や治療を行う上で有用な画像、情報やデータを提供することであり、関心領域の各種表示や関心領域に対する解析や自動診断等である。診断または/および治療で使用する目的は、症例や関心領域に応じてその目的が変り、例えば、肺癌の自動診断、肝臓癌の自動診断、乳癌の自動診断等がある。
【0029】
また、医療画像データは、各種医療装置から出力される画像データであり、例えば、放射線診断装置や超音波診断装置等から出力される画像データある。関心領域とは、診断または/および治療で使用する目的に応じた人体の部位であり、例えば、肺や肝臓等の臓器、骨の各部位、脳の各部位、筋肉の各部位等である。統一データ形式とは、各処理モジュール間でデータ変換することなく画像データを取り扱うための本発明に係るシステムにおける標準のデータ形式であり、このシステムに入力される任意のデータ形式とは異なる。出力先に適合したデータ形式とは、本発明に係るシステムの各処理結果を各種装置やコンピュータに出力する場合、その各種装置が取り扱うデータ形式やそのコンピュータで実行するソフトウエアのデータ形式等のことであり、例えば、医療画像の場合にはDICOM等がある。
【0030】
また、医療情報とは、医療情報システムを使用している医療機関における情報であり、例えば、診断結果、検診結果、患者の情報等である。テンプレートの情報は、テンプレートに関する様々な情報であり、例えば、テンプレートの組み合せの情報、何の処理のためのテンプレートかの情報、基本のテンプレートの種類、専用のテンプレートの情報等である。処理モジュールの情報は、処理モジュールに関する様々な情報であり、例えば、何の処理のための処理モジュールかの情報、基本の処理モジュールの種類、専用の処理モジュールの情報、処理モジュールで使用するパラメータの情報(エッジ処理のしきい値、2値化のしきい値、コントラスト処理のしきい値等)等である。
【0031】
本実施の形態では、本発明に係る画像処理システムおよび医療画像処理システムを、中核病院に構築した医療画像処理システムを中心として説明する。本実施の形態に係る医療画像処理システムは、その基本となるプラットフォームをサービスセンタから初期導入してサーバ等に組み込み、必要に応じて専用の処理モジュール等をサービスセンタからインターネットを介してプラットフォームにプラグインする構成である。また、本実施の形態に係る医療画像処理システムは、各種医療診断装置で撮影した医療画像データ(データ形式:DIDOM形式)を入力し、その医療画像データを処理モジュール間で共通して使用できる統一データ形式に変換して各種処理を施し、診断または/および治療の支援を行うシステムである。
【0032】
図1を参照して、本実施の形態に係る医療画像処理システム1を含む全体構成を中核病院CHを中心にして説明する。図1は、医療画像処理システムを含む全体構成図である。
なお、本実施の形態では、医療画像処理システム1が特許請求の範囲に記載する画像処理システムにも相当する。
【0033】
中核病院CHでは、院内のサーバSVに医療画像処理システム1の基盤となるプラットフォーム2をサービスセンタSSから初期導入するとともに、そのプラットフォーム2に診断や治療の目的に応じて医療画像処理システム1の専用アプリケーション3(専用処理モジュールや専用テンプレート)をサービスセンタSSからインターネットINを介して取り込む(図2参照)。アプリケーション開発会社AD,・・・では、専用アプリケーション3を開発しており、開発した専用アプリケーション3をサービスセンタSSに登録している。ちなみに、アプリケーション開発会社ADには、プラットフォーム2と同様のプラットフォームが導入されている。
なお、本実施の形態ではインターネットINが特許請求の範囲に記載するネットワークに相当する。
【0034】
また、中核病院CHでは、診断や治療に際して必要となった専用の診断治具や治療治具等を医療画像処理システム1を利用して設計し、その専用の診断治具や治療治具等の設計画像データ(統一データ形式(図3参照))を製造依頼書と共にインターネットINを介してサービスセンタSSに送信する。サービスセンタSSでは、その設計画像データ(統一データ形式)を医療メーカMM,・・・に送信して、その専用の診断治具や治療治具等の製造を依頼する。医療メーカMM,・・・では、その専用の診断治具や治療治具等を製造し、中核病院CHに納入する。ちなみに、医療メーカMM,・・・には、プラットフォーム2と同様のプラットフォームが導入されている。
【0035】
検診センタMSでは、実施された検診の結果として臓器のスライス画像等の医療画像データ(統一データ形式(図3参照))をインターネットINを介してサービスセンタSSに送信する。サービスセンタSSでは、その医療画像データ(統一データ形式)を中核病院CHあるいは地域病院AH,・・・に送信して、その医療画像に対する診断やその被検診者の治療を依頼する。ちなみに、検診センタMSには、プラットフォーム2と同様のプラットフォームが導入されている。
【0036】
地域病院AHでは、院内の施設や医師等では診断や治療を行うことができない患者の臓器のスライス画像等の医療画像データ(統一データ形式(図3参照))をインターネットINを介してサービスセンタSSに送信する。サービスセンタSSでは、その医療画像データ(統一データ形式)を中核病院CHに送信して、その患者に対する診断や治療を依頼する。ちなみに、地域病院AHには、プラットフォーム2と同様のプラットフォームが導入されている。
【0037】
中核病院CHでは、院内の施設では治療を行うことができない患者の臓器のスライス画像等の医療画像データ(統一データ形式(図3参照))をインターネットINを介してサービスセンタSSに送信する。サービスセンタSSでは、その医療画像データ(統一データ形式)を高度医療センタHTに送信して、その患者に対する高度な治療を依頼する。ちなみに、高度医療センタHTには、プラットフォーム2と同様のプラットフォームが導入されている。
【0038】
図1を参照して、サービスセンタSSについて説明する。
サービスセンタSSは、医療画像処理システムを利用した様々なサービスを提供する施設であり、提供したサービスに応じてサービス提供料を課金し、そのサービス提供料により事業を運営している。そのために、サービスセンタSSは、プラットフォーム2と同様のプラットフォームを構築したサーバ(図示せず)を備えている。このサーバは、WWW[World Wide Web]サーバプログラムを備えており、インターネットINに接続可能であり、中核病院CHのサーバSV、アプリケーション開発会社AD,・・・のパソコン(図示せず)、医療メーカMM,・・・のパソコン(図示せず)、検診センタMSのパソコン(図示せず)、地域病院AH,・・・のパソコン(図示せず)および高度医療センタHTのパソコン(図示せず)にインターネットINを介して接続可能である。
【0039】
サービスセンタSSでは、病院等からの依頼に応じて、その依頼先にプラットフォーム2と同様のプラットフォームを導入するサービスを行っており、その初期導入料を受け取る。この導入では、病院等にサーバやパソコンが予め備えられている場合にはプラットフォームを構築するための基本プログラムをそのサーバ等にインストールし、そのサーバ等にプラットフォームを構築する。また、サーバ等が備えられていない場合には基本プログラムをインストールしてプラットフォームを構築したサーバ等のハードウエアも導入する。基本プログラムは、図2に示すような、基本テンプレートライブラリ2a、共通処理モジュールライブラリ2bおよび医療ソフト統合環境2cから構成されており、サービスセンタSSで開発される場合あるいはサービスセンタSSの要求仕様に応じてアプリケーション開発会社ADで開発される場合がある。
【0040】
また、サービスセンタSSでは、サーバの記憶装置内に専用アプリケーション3として専用テンプレートライブラリ3aおよび専用処理モジュールライブラリ3bを格納している(図2参照)。そして、サービスセンタSSでは、これらのライブラリ3a,3bから専用テンプレートや専用処理モジュールを中核病院CH、検診センタMS、地域病院AH,・・・および高度医療センタHT等へ提供するサービスを行っており、その専用テンプレートや専用処理モジュールの使用料や販売代金を得ている。その専用テンプレートや専用処理モジュールの提供には、リース、レンタル、販売等がある。これらの専用テンプレートや専用処理モジュールは、アプリケーション開発会社ADで開発され、アプリケーション開発会社ADからの依頼に応じてサービスセンタSSに登録されているものである。サービスセンタSSでは、専用テンプレートや専用処理モジュールの登録に応じてアプリケーション開発会社ADから登録料を得ており、専用テンプレートや専用処理モジュールの使用実績や販売代金に応じてアプリケーション開発会社ADにロイヤリティを支払っている。そのために、サービスセンタSSは、アプリケーション開発会社AD,・・・と登録料やロイヤリティ等を設定したアプリケーション開発契約を結んでおり、契約を結んだアプリケーション開発会社AD,・・・に対してアプリケーションの開発ライセンスを与えるとともに開発環境を開示している。
【0041】
また、サービスセンタSSでは、医療メーカMM,・・・に対して治療治具や診断治具等の製造の仲介(斡旋)をするサービスを行っており、その仲介に応じて医療メーカMM,・・・から仲介料を得ている。専用テンプレートや専用処理モジュールには治療治具や診断治具等の設計や要求仕様の設定を行うものがあり、設計した画像データを統一データ形式(図3参照)であるいは要求仕様を医療メーカMM,・・・のパソコンのプラットフォームに送信する。そのために、サービスセンタSSは、医療メーカMM,・・・と仲介料等を設定した治具仲介契約を結んでいる。
【0042】
また、サービスセンタSSでは、医療画像データあるいは診断結果や治療結果を中核病院CH、検診センタMS、地域病院AH,・・・および高度医療センタHT間で仲介するサービスを行っており、その仲介に応じて仲介料を得ている。仲介される医療画像データは、統一データ形式(図3参照)でサービスセンタSSを介して送受信される。
【0043】
例えば、検診センタMSにおいて、検診センタMSのプラットフォーム(図示せず)に肺癌の自動診断のテンプレートや処理モジュールをサービスセンタSSからプラグインし、地域住民の肺癌検診を実施する。検診センタMSにおいて癌病巣が発見された場合、サービスセンタSSでは、その被検診者の検診結果と医療画像データ(統一データ形式(図3参照))を中核病院CHあるいは地域病院AHへ送信し、その被検診者に対する診断や治療を中核病院CHあるいは地域病院AHに依頼する。それらの病院CH,AHでは、医師が院内のプラットフォーム上の検診結果や医療画像データ(統一データ形式)を元に診断したり、プラットフォーム上にサービスセンタSSから治療検索のテンプレートや処理モジュールをプラグインして治療計画を立てることもできる。このとき、医師が放射線照射による治療が有効と判断した場合、中核病院CHあるいは地域病院AHの依頼に応じて、サービスセンタSSでは、患者(前記被検診者)の検診結果や医療画像データ(統一データ形式)および診断結果を高度治療センタHTへ送信する。高度治療センタHTでは、センタ内のプラットフォーム(図示せず)上で照射計画のテンプレートを選択してその処理モジュールを実行して放射線の照射量、照射方向等を解析して具体的な治療計画を立てることができる。放射線治療の際に、患者に特有の治療冶具(例えば、放射線のマスク)が必要な場合、高度治療センタHTでは、センタのプラットフォーム(図示せず)上で治療冶具を設計するテンプレートを選択してその処理モジュールを実行して治療冶具の設計を行い、データセンタSSにその設計画像データ(統一データ形式)を送信して治具の製造を依頼する。サービスセンタSSでは、その設計画像データ(統一データ形式)に基づいて最適な医療メーカMMを選定し、その医療メーカMMにその設計画像データ(統一データ形式)に送信してその治療冶具を発注する。このように、サービスセンタSSが提供する共通のプラットフォームを中核病院CH、検診センタMS、地域病院AH,・・・および高度医療センタHTで導入することにより、サービスセンタSSから必要な処理モジュールの提供を受けながら、医療画像データ(統一データ形式)等に基づいて診断や治療を誰でも何処でも何時でも利用することが可能になる。
【0044】
図1を参照して、アプリケーション開発会社ADについて説明する。
アプリケーション開発会社ADは、プログラムの開発会社であり、サービスセンタSSとアプリケーション開発契約を結んで専用の処理モジュールや専用のテンプレートを開発して、開発した専用の処理モジュールや専用のテンプレートの使用に応じてロイヤリティを得ている。そのために、アプリケーション開発会社ADは、プラットフォーム2と同様のプラットフォームを構築したパソコン(図示せず)を備えている。このパソコンは、WWWブラウザを備えており、インターネットINに接続可能である。
【0045】
図1を参照して、医療メーカMMについて説明する。
医療メーカMMは、医療用の各種治療治具や各種診断治具を製造するメーカであり、サービスセンタSSと治具仲介契約を結んで専用の治療治具や専用の診断治具を製造して、製造した治具の納入に応じて代金を得ている。そのために、医療メーカMMは、プラットフォーム2と同様のプラットフォームを構築したパソコン(図示せず)を備えている。このパソコンは、WWWブラウザを備えており、インターネットINに接続可能である。
【0046】
図1を参照して、検診センタMSについて説明する。
検診センタMSは、X線CT装置やMRI[Magnetic Resonance Imaging]装置等の医療診断装置も用いて各種検診を行うセンタであり、検診により治療が必要な場合には中核病院CHや地域病院AHにその被検診者の医療画像データ(統一データ形式)を転送するためにサービスセンタSSに医療画像データを送信する。そのために、検診センタMSは、プラットフォーム2と同様のプラットフォームを構築したパソコン(図示せず)を備えている。このパソコンは、WWWブラウザを備えており、インターネットINに接続可能である。
【0047】
図1を参照して、地域病院AHについて説明する。
地域病院AHは、地域に点在する病院(X線CT装置やMRI装置等の医療診断装置を備える病院を含む)であり、院内で治療できないと診断した場合あるいは正確な診断を下せないと判断した場合には中核病院CHや高度医療センタHTにその患者の医療画像データ(統一データ形式)を転送するためにサービスセンタSSに医療画像データを送信したり、検診センタMSで治療が必要と診断された被検診者の医療画像データ(統一データ形式)をサービスセンタSSから受信する。そのために、地域病院AHは、プラットフォーム2と同様のプラットフォームを構築したパソコン(図示せず)を備えている。このパソコンは、WWWブラウザを備えており、インターネットINに接続可能である。
【0048】
図1を参照して、高度医療センタHTについて説明する。
高度医療センタHTは、放射線治療装置等の高度な医療装置を備える病院であり、中核病院CHや地域病院AHで高度な医療装置による治療が必要と診断された患者の医療画像データ(統一データ形式)をサービスセンタSSから受信する。そのために、高度医療センタHTは、プラットフォーム2と同様のプラットフォームを構築したパソコン(図示せず)を備えている。このパソコンは、WWWブラウザを備えており、インターネットINに接続可能である。
【0049】
図1を参照して、中核病院CHについて説明する。
中核病院CHは、地域の中核となる病院であり、大学病院等である。中核病院CHは、各種診断装置DM、医療画像サーバIS、医療情報サーバDS、医療会計サーバAS、各医局MOに備えられるパソコンおよびサーバSVを有しており、これらの装置を院内ネットワークMNで接続している。中核病院CHには、サーバSVに構築しているプラットフォーム2とインターネットINを介して取り込む専用アプリケーション3(専用テンプレート、専用処理モジュール)とにより医療画像処理システム1が構成されている(図2参照)。
なお、本実施の形態では、各種診断装置DMが特許請求の範囲に記載する各種医療装置に相当し、医療画像サーバIS、医療情報サーバDS、医療会計サーバASおよび各医局MOに備えられるパソコンが特許請求の範囲に記載するローカルコンピュータに相当する。
【0050】
各種診断装置DMには、放射線診断装置、超音波診断装置、MRI装置、X線CT装置等がある。各種診断装置DMは、医療画像データをDICOM形式で出力する。
なお、本実施の形態ではDICOM形式が任意のデータ形式に相当する。
【0051】
医療画像サーバISは、医療画像データ(DICOM形式)および医療画像データ(統一データ形式)を蓄積および管理するためのサーバである。医療画像サーバISでは、それらのデータを格納するためのデータベースを各々構築している。データベースでは、放射線診断装置、超音波診断装置、MRI装置、X線CT装置等の装置別に医療画像データが格納されている。
なお、医療画像サーバISに構築されるデータベースが特許請求の範囲に記載するデータベースの1つに相当する。
【0052】
医療情報サーバDSは、診断カルテ(患者情報を含む)、診断履歴、治療履歴、プラットフォーム2の処理モジュールの種類や処理モジュールで使用するパラメータ、テンプレートの種類やテンプレートの組み合せ、医療画像データのフィルタの種類、専用の処理モジュールや専用のテンプレートの使用実績等を蓄積および管理するためのサーバである。医療情報サーバDSでは、それらの情報やデータを格納するためのデータベースを構築している。
なお、医療情報サーバDSに構築されるデータベースが特許請求の範囲に記載するデータベースの1つに相当する。
【0053】
医療会計サーバASは、患者別の健康保険の保険点数、患者の医療費、職員の給与、院内設備のコスト等を蓄積および管理し、中核病院CHの会計業務を行うためのサーバである。医療会計サーバASでは、それらの情報やデータを格納するためのデータベースを構築している。
なお、医療会計サーバASに構築されるデータベースが特許請求の範囲に記載するデータベースの1つに相当する。
【0054】
各医局MOのパソコンでは、院内ネットワークMNを介してサーバSVからプラットフォーム2を起動し、プラットフォーム2を動作させることができる。つまり、各医局MOのパソコンにおいて、プラットフォーム2による診断や治療の支援を受けることができる。
【0055】
サーバSVは、中核病院CHの全ての装置やコンピュータを統括しているサーバであり、プラットフォーム2が構築されている。プラットフォーム2は、サービスセンタSSから導入した基本プログラムをサーバSVにインストールすることによって構築されている。基本プログラムはTCP/IP[Transmission Control Protocol / Internet Protocol]を通信プロトコルとするWWWサーバプログラムを有しており、プラットフォーム2(サーバSV)はインターネットINに接続可能である。サーバSVは、医療画像サーバIS、医療情報サーバDSおよび医療会計サーバASと連携し、電子カルテシステムや医療会計システム等の病院内情報システムと情報をやりとりして患者データの一元管理や医療会計の効率化を図っている。
【0056】
プラットフォーム2では、医師が設定したテンプレートや基本プログラムに予め組み込まれているテンプレート内に記述されているマクロ定義に従って処理手順を解釈し、実行する。つまり、プラットフォーム2では、テンプレートのマクロ定義に従って必要な処理モジュールを共通処理モジュールライブラリ2bから呼び出したり、あるいは、サービスセンタSSの専用処理モジュールライブラリ3bから取り込み、実行する(図2参照)。
【0057】
テンプレートは、例えば、VBA[Visual Basic for Applications](R)、UNIX(R)等で用いられるシェルスクリプトやジャバ(R)スクリプト等のスクリプト言語を用いて記述したマクロ定義であり、処理モジュールを呼び出したり、実行させたりするための各種命令が記述されている。テンプレートとしては、基本プログラムに含まれており、医療画像処理における基本的な処理を行うための基本テンプレートがある。また、テンプレートとしては、アプリケーション開発会社ADで開発された診断や治療の目的に応じた専用テンプレートもある。さらに、開発効率向上のために、ユーザである医師が、専用のグラフィカル・プログラミングエディタまたは基本プログラムに含まれるテンプレート作成の処理モジュールを用いてテンプレートを作成できる。テンプレートは、医療画像データの入力処理用のテンプレート、入力した医療画像データの初期化処理用のテンプレート等の1つの処理を行うテンプレート、入力処理用のテンプレートと初期化処理用のテンプレート等の幾つかのテンプレートを組み合わせたテンプレート、あるいは、医療画像データの入力処理から出力処理までの全ての処理を行うテンプレートがある。例えば、テンプレートには、スクリプト言語を用いて、医療画像データのフィルタの処理モジュール、肺癌診断の処理モジュール、乳癌診断の処理モジュールあるいは医療画像データを2次元スライス画像や3次元画像として可視化する処理モジュール等の処理モジュールを呼び出して実行する順番が記述してある。
【0058】
処理モジュールは、例えば、ダイナミックロードライブラリ、COM[Component Object Model]、DCOM[Distributed Component Object Model]、シェアドライブライブラリやジャバ(R)言語で記述されたライブラリ、CORBA[Common Object Request Broker Architecture]等の分散オブジェクトを用いてプログラミングされる。処理モジュールには医療分野で一般に広く使用されているDICOM形式から統一データ形式に変換するモジュールがあり、データ変換後は、処理モジュールでは、医療画像データの入出力データフォーマットとして医療画像処理システム1で共通な統一データ形式を用いる。これにより、処理モジュールは、プログラムとしての独立性を確保でき、かつ、プラットフォーム2における任意の処理モジュールの呼び出しにも対応できる。その結果、医療画像データに対する基本的な処理モジュールを共通化できるとともに専用の処理モジュールでもデータ変換無しで医療画像データを処理することができ、テンプレートを用いた汎用的な医療画像処理を実現できる。また、処理モジュールには統一データ形式からDICOM形式やその他のデータフォーマットへのデータ変換モジュールがあり、他の医療装置や他の医療画像ソフトウェアとの連携も可能である。
【0059】
図3を参照して、統一データ形式について説明しておく。図3は、DICOM形式の医療画像データおよび統一データ形式の医療画像データの説明図である。DICOM形式の医療画像データは、医療画像の1枚毎に、その医療画像データにヘッダを設けている。DICOM形式のヘッダには、撮影年月日、医療画像の情報(解像度、画像サイズ)、患者(被検診者)の情報等が記述してある。統一データ形式の医療画像データは、DICOM形式の医療画像データにおける1枚毎のヘッダを全て取り除き、医療画像データを連続して繋げ、1つのヘッダを設けている。統一データ形式のヘッダには、医療画像データの数、撮影年月日、医療画像の情報(解像度、画像サイズ)、患者(被検診者)の情報等が記述してある。ちなみに、医療画像データは、放射線診断装置、超音波診断装置、MRI装置、X線CT装置等の装置別に医療画像データの解像度、画像サイズ等が設定されている。
【0060】
図1および図2を参照して、医療画像処理システム1の詳細な構成を説明する。図2は、医療画像処理システムの構成図である。
医療画像処理システム1は、前記したように、中核病院CHのサーバSVに構築されているプラットフォーム2とサービスセンタSSのサーバ(図示せず)の専用アプリケーション3とからなり、必要に応じてプラットフォーム2に専用アプリケーション3の専用テンプレートや専用処理モジュールを取り込んでプラグインする。
【0061】
プラットフォーム2は、基本プログラムをサーバSVにインストールして実行することによって構築される。プラットフォーム2は、主に、基本テンプレートライブラリ2a、共通処理モジュールライブラリ2bおよび医療ソフト統合環境2cを有している。
【0062】
基本テンプレートライブラリ2aは、医療画像処理における基本処理を行うための基本テンプレートおよび中核病院CHで行う標準処理でテンプレートを幾つか組み合わせて入力から出力まで行うためのテンプレートからなるライブラリである。基本テンプレートとしては、データ入力初期化、フィルタ処理、表示、出力、転送、通信、承認等を行うためのテンプレートがある。中核病院CHで日常的によく行う標準処理のテンプレートとしては、肺癌自動診断、肝臓癌自動診断、乳癌自動診断等を行うためのテンプレートがあり、その他に、ユーザ(医師)がテンプレートを作成するためのテンプレートや専用の診断治具や治療治具等を設計するためのテンプレートもある。さらに、基本テンプレートライブラリ2aには、医師が作成したテンプレートやサービスセンタSSから取り込んだテンプレート等も格納しておく場合がある。プラットフォーム2では基本テンプレートライブラリ2aのテンプレートを選択するための画面をユーザに提供し、ユーザはその中から診断や治療で使用する目的に応じてテンプレートを選択すればその医療画像処理を行うことができる。
【0063】
共通処理モジュールライブラリ2bは、医療画像処理における共通化した処理(基本処理)を行うための処理モジュールからなるライブラリである。共通化した処理を行うための処理モジュールとしては、入力、初期化、フィルタ(前処理)、表示、出力、転送、通信、承認を行うための処理モジュールであり、その他に、医療画像処理における医療行為の中で健康保険に該当する医療行為に対して自動的に保険点数を加算するための処理モジュール、ユーザがテンプレートを作成するための処理モジュールや専用の診断治具や治療治具を設計するための処理モジュール等もある。これらの処理モジュールは、ユーザによって選択されたテンプレートのマクロ定義に従って呼び出され、実行される。
【0064】
入力処理モジュールは、診断装置DMで撮影されたDICOM形式の医療画像データを院内ネットワークMNと入力装置(図示せず)を介してプラットフォーム2に入力する処理等を行うためのプログラムである。この入力では、診断装置DMから医療画像データを直接入力する場合、あるいは、医療画像サーバISに一旦格納されている医療画像データを入力する場合がある。ちなみに、入力処理モジュールは、DICOM形式の医療画像データをインターネットINを介してプラットフォーム2に入力する処理を行うためのプログラムを含む場合がある。
【0065】
初期化処理モジュールは、入力した医療画像データを統一データ形式に変換する処理等を行うためのプログラムである。
【0066】
フィルタ処理モジュールは、医療画像データから関心領域を抽出し易くする各種処理を行い、さらに、関心領域(肺、肝臓等)を抽出し、必要に応じて抽出した関心領域にエッジを際立たせる処理等を行うためのプログラムである。関心領域を抽出し易くする各種処理としては、階調処理、2値化処理、コントラスト処理等がある。抽出処理としては、例えば、関心領域の標準モデルと形状を比較することによって関心領域の認知処理を行い、関心領域を抽出する。
【0067】
表示処理モジュールは、統一データ形式の医療画像データや各処理モジュールで処理した医療画像データを2次元スライス画像や3次元立体画像で表示する処理等を行うためのプログラムである。
【0068】
出力処理モジュールは、各処理モジュールで処理した統一データ形式の医療画像データや各処理モジュールによる医療情報(診断結果や解析結果等)を医療画像サーバISや医療情報サーバDSのデータベースに格納したり、プリンタ出力する処理等を行うためのプログラムである。また、出力処理モジュールは、各処理モジュールで処理した統一データ形式の医療画像データや各処理モジュールによる医療情報(診断結果や解析結果等)を他の画像装置のデータ形式や他のコンピュータのソフトウエアで取り扱うデータ形式(DICON形式等)に変換して、他の画像装置や他のコンピュータに出力する処理等を行うためのプログラムである。
【0069】
転送処理モジュールは、各処理モジュールで処理した統一データ形式の医療画像データや各処理モジュールによる医療情報(診断結果や解析結果等)を医療画像サーバIS、医療情報サーバDSや医療会計サーバASに転送する処理等を行うためのプログラムである。
【0070】
通信処理モジュールは、医療画像データ、医療情報(診断結果や解析結果等)、テンプレート、処理モジュール等をサービスセンタSSとの間でインターネットINを介して送受信する処理等を行うためのプログラムである。
【0071】
承認処理モジュールは、医師が下した判断や診断結果等あるいは自動診断した診断結果等を診断カルテに書き込み、正式な診断カルテとして承認する処理等を行うためのプログラムである。
【0072】
医療ソフト統合環境2cは、プラットフォーム2のカーネルであり、テンプレートのマクロ定義の解釈や実行、処理モジュールの実際の処理の実現、ユーザインターフェース等の機能を有する。そのために、医療ソフト統合環境2cには、プログラミング機能、プラグイン管理、データ互換・変換管理、ネットワーク管理等があり、その他に、表示機能、出力機能等もある。
【0073】
専用アプリケーション3は、医療画像処理において診断や治療で使用する目的に応じた主処理を行うために用意されており、例えば、治療計画、PET[Positron Emission Tomography]診断、治療支援、各種疾病自動診断、各種医療画像解析等を行うためのアプリケーションがある。そのために、専用アプリケーション3は、主に、専用テンプレートライブラリ3aおよび専用処理モジュールライブラリ3bを有している。
【0074】
専用テンプレートライブラリ3aは、医療画像処理における診断や治療で使用する目的に応じた主処理を行うための専用テンプレートからなるライブラリである。専用テンプレートとしては、治療計画、PET診断、治療支援、各種疾病自動診断、各種医療画像解析等を行うためのテンプレートがある。ちなみに、プラットフォーム2では、専用テンプレートライブラリ3aのテンプレートを選択するための画面をユーザに提供することもできる。
【0075】
専用処理モジュールライブラリ3bは、医療画像処理における主処理を行うための専用処理モジュールからなるライブラリである。専用処理モジュールとしては、治療計画、PET診断、治療支援、各種疾病自動診断、各種医療画像解析等を行うための処理モジュールがある。プラットフォーム2では、ユーザが選択した基本テンプレートまたは専用テンプレートのマクロ定義に記述されている処理モジュールが共通処理モジュールライブラリ2bにない場合には、専用処理モジュールライブラリ3bから該当する専用処理モジュールを取り込んでプラグインする。
【0076】
図4および図5を参照して、医療画像処理システム1における一般的なテンプレートGTの一例を説明する。図4は、医療画像処理システムにおけるテンプレートの構成の一例である。図5は、図4のテンプレートによって医療画像処理実行時の画面構成の一例である。
【0077】
テンプレートGTは、基本テンプレート(データ入力初期化、フィルタ処理、承認)や専用テンプレート(主処理)を組み合わせたテンプレートであり、医療画像データに対する入力から出力の一連の処理をマクロ定義している。ちなみに、医局MOのパソコン(図示せず)でプラットフォーム2が使用され、このパソコンのディスプレイ(図示せず)に表示された多数のテンプレートの中(基本テンプレートライブラリ2a)から医師によってテンプレートGTが選択されると、テンプレートGTに定義された処理が開始する(図1、図2参照)。プラットフォーム2では、主処理過程以外の過程では共通処理モジュールライブラリ2bから処理モジュールを呼び出して実行し、主処理過程では専用処理モジュールライブラリ3bの処理モジュールをプラグインして実行する(図2参照)。
【0078】
データ入力初期化過程では、診断装置DMからDICOM形式の医療画像データをプラットフォーム2に取り込み、DICOM形式の医療画像データを統一データ形式の医療画像データに変換する(図1参照)。このデータ形式の変換以降、各処理モジュールでは、統一データ形式の医療画像データを取り扱う。
【0079】
続いて、フィルタ処理過程では、統一データ形式の医療画像データに関心領域を高精度に抽出するための各種処理を施し、医療画像データから関心領域を抽出する。
【0080】
さらに、主処理過程では、抽出した関心領域に対して解析や診断を行う。
【0081】
最後に、承認過程では、診断結果や解析結果を診断カルテに書き込み、正式な診断カルテとするための承認を行う。
【0082】
なお、各処理過程では、医師による指示あるいは自動的に、医療画像を医局MOのパソコンのディスプレイに表示することができるとともに、医療画像データや診断結果等の医療情報を医療画像サーバIS、医療情報サーバDSあるいは医療会計サーバASのデータベースに格納することができる(図1参照)。さらに、各処理過程では、医療画像データや診断結果等を他の医療画像装置や他のコンピュータ等にその装置やそのコンピュータで使用するソフトウエアのデータ形式に変換して出力することができる。
【0083】
テンプレートGTの実行中、医局MOのパソコンのディスプレイにはメイン画面GSが表示される(図1、図5参照)。メイン画面GSには、画面右上部(画面に向かって)に選択されているテンプレートの構成、現在の処理の進行状況やシステムメッセージ等を表示するテンプレートウィンドウTW、画面右下部(画面に向かって)に各処理過程での医療画像や医療情報を表示する医療情報ウィンドウPWおよび画面左部(画面に向かって)に各種情報を表示する情報ウィンドウIWを有している。医療画像としては、ユーザの指示に応じて、2次元スライス画像、2次元スライス画像から生成した3次元立体画像等がある。医療情報としては、診断結果、解析結果、保険点数等がある。各種情報としては、テンプレートや処理モジュールの最新情報、専用テンプレートや専用処理モジュールの使用料、サービスセンタSSからのお知らせ等がある。ユーザは、メイン画面GSの画面最上部のメニューバーMBにおける各メニューの中からプルダウンで必要な操作を行うことができる。その操作としては、例えば、テンプレートの選択、テンプレートの作成、各種パラメータの変更、処理する医療画像データの指定等がある。
【0084】
図6を参照して、医療画像処理システム1における具体的な処理のテンプレートDTの一例およびその医療画像処理の流れを説明する。図6は、医療画像処理システムにおけるX線CT装置による医療画像データを用いた肝臓の自動診断テンプレートによる医療画像処理の一例である。
【0085】
ユーザ(医師)は、ある患者(被検診者)に対する肝臓の診断を行うために、医局MOのパソコン(図示せず)上にプラットフォーム2を使用し(図1参照)、プラットフォーム2が提供するテンプレートの中(基本テンプレートライブラリ2a)からテンプレートDTを選択する(図2参照)。テンプレートDTは、肝臓の自動診断テンプレートであり、X線CT装置による医療画像データに対して入力から出力の一連の処理をマクロ定義している。ここでは、使用する医療画像データは、診断装置DM(X線CT装置)で撮影した医療画像データ、検診センタMSのX線CT装置で撮影され、サービスセンタSSを介して送信された医療画像データあるいは地域病院AHのX線CT装置で撮影され、サービスセンタSSを介して送信された医療画像データが、医療画像サーバISのデータベースに一旦格納されたものである。なお、使用する医療画像データとしては、診断装置DM(X線CT装置)で撮影した医療画像データを診断装置DMから直接取り込む場合もある。
【0086】
データ入力初期化過程では、医療画像データをDICOM形式で医療画像サーバISから取り込む。このとき、ユーザ(医師)は、医局MOのパソコンから対象の患者(被検診者)の情報や撮影日等の情報をプラットフォーム2に入力しておく。さらに、データ入力初期化過程では、医療画像データをDICOM形式から統一データ形式に変換する(図3参照)。さらに、データ入力初期化過程では、ユーザ(医師)の指示に応じて医療画像データを加工し、2次元スライス画像の表示や2次元スライス画像から形成した3次元の再構成画像の表示を行う。また、データ入力初期化過程では、統一データ形式に変換した医療画像データ、あるいは、2次元スライス画像データや3次元再構成画像データ等を医療画像サーバISのデータベースに格納する。
【0087】
フィルタ処理過程では、肝臓を抽出するために必要な階調処理、コントラスト処理、2値化処理等を行う。そして、フィルタ処理過程では、内から肝臓のみを抽出し、抽出した肝臓を際立たせるためにエッジ処理を行う。さらに、フィルタ処理過程では、ユーザ(医師)の指示に応じて抽出した肝臓の医療画像データを加工し、肝臓の2次元スライス画像の表示や肝臓の3次元の再構成画像の表示を行う。また、フィルタ処理過程では、肝臓の2次元スライス画像データや3次元再構成画像データ等を医療画像サーバISのデータベースに格納するとともに、使用したフィルタの種類、階調処理、コントラスト処理、2値化処理やエッジ処理等のパラメータを医療情報サーバDSのデータベースに格納する。
【0088】
主処理過程では、抽出した肝臓の病巣(癌細胞)の有無を検出し、病巣が有る場合には抽出する。続いて、主処理過程では、その病巣に対して各種解析処理を行う。解析処理としては、例えば、病巣の大きさの測定、該当する患者の過去の病巣のデータに基づいて大きさの比較、円形度、孤立性、模様パターン等の特徴量を基準にした自動判定等がある。そして、主処理過程では、これらの解析結果に基づいて診断を下す。ちなみに、解析結果に基づいて、医師が診断を下す場合もある。さらに、主処理程では、ユーザ(医師)の指示に応じて抽出した肝臓の医療画像データを加工し、病巣の2次元スライス画像の表示や病巣の3次元の再構成画像の表示を行うとともに、解析結果や診断結果の表示を行う。また、主処理過程では、病巣の2次元スライス画像データや3次元再構成画像データ等を医療画像サーバISのデータベースに格納するとともに、使用した主処理の種類、解析結果、診断結果等を医療情報サーバDSのデータベースに格納する。
【0089】
承認過程では、解析結果や診断結果に基づいて診断カルテを作成し、その診断カルテを医師が承認したことを示す認証を付与する。また、承認過程では、解析過程や診断過程に基づいて健康保険の医療行為に該当する医療行為の有無を判断し、該当する医療行為が有る場合にその医療行為に対して保険点数を計算し、その情報を医療会計サーバASに送信する。さらに、承認過程では、診断カルテや診断レポート等を医療情報サーバDSのデータベースに格納する。
【0090】
このように、医師は、肝臓の自動診断のテンプレートDTを選択するだけで、各処理過程でプログラム(処理モジュール)を選択して実行させたり、それらの各プログラムの使用方法を理解したり、あるいはプログラムの組み合せを考えたりする等の余計な労力を使わなくてよい。前記のように、各処理過程において、処理結果、医療画像データ、使用した処理モジュールやテンプレートの情報を保存しておくことにより、同様のプラットフォームを有する他の医師や高度医療センタHT等の他の病院等が診断プロセスを追跡することができるとともに、診断方法や医療画像の最適な処理や見方等の知識ベースとして利用することができる。また、保険点数を自動加算し、医療会計システムと連動することにより、医療会計の効率化を図ることができる。
【0091】
さらに、テンプレートの組み合せやテンプレートのマクロ定義が自由自在なので、アプリケーション開発会社ADで新たな処理モジュールを開発したり、医師が新たにテンプレートを作成したりして、それぞれの使用目的に応じて様々な医療画像処理が可能となる。
【0092】
図1乃至図3を参照して、医療画像処理システム1の運用の一例を図7のフローに沿って説明する。ここでは、サービスセンタSSを中心として、中核病院CH、患者PT、アプリケーション開発会社AD、医療メーカMM間のデータ、お金、アプリケーション等のやりとりについて説明する。図7は、医療画像処理システムを利用したビジネスの一例を示すフロー図である。
【0093】
中核病院CHでは、医療画像処理の効率化を図るために、サービスセンタSSにプラットフォーム2の導入を依頼する(S1)。
【0094】
サービスセンタSSでは、中核病院CHにプラットフォーム2を導入する(S2)。この際、サービスセンタSSでは、中核病院CHのサーバSVに基本プログラムをインストールし、サーバSVにおけるプラットフォーム2の動作確認や医局MO,・・・の各パソコンにおけるプラットフォーム2の動作確認を行ったり、プラットフォーム2と各サーバAS,DS,ISとの連動確認を行ったり、プラットフォーム2とサービスセンタSSのサーバとの通信確認を行ったりする。
【0095】
導入後、中核病院CHでは、サービスセンタSSに初期導入料を支払う(S3)。
【0096】
アプリケーション開発会社ADでは、専用アプリケーションを開発してそのロイヤリティを得るために、サービスセンタSSとの間でアプリケーション開発契約を締結する(S4)。この契約では、サービスセンタSSに支払う登録料、登録したアプリケーションのロイヤリティ等を設定しておく。ロイヤリティの設定は、そのアプリケーションの提供方法(販売、レンタル、リース等)に応じて設定される。
【0097】
契約を締結すると、サービスセンタSSでは、アプリケーション開発会社ADに、プラットフォームの環境およびテンプレートや処理モジュールを開発するための環境を公開するとともにプラットフォームも導入する(S5)。
【0098】
そして、アプリケーション開発会社ADでは、公開された開発環境に基づいて、専用アプリケーションとして専用処理モジュールや専用テンプレートを開発する(S6)。この開発では、医師の要望やサービスセンタSSの要望等に応じてアプリケーションを開発する。
【0099】
専用アプリケーションを開発すると、アプリケーション開発会社ADでは、専用アプリケーションを病院等で使用してもらうために、サービスセンタSSのサーバに登録し(S7)、その登録料をサービスセンタSSに支払う(S8)。
【0100】
医療メーカMMでは、病院等で必要となる専用の診断治具や治療治具の仲介を受けるために、サービスセンタSSとの間で治具仲介契約を締結する(S9)。この契約では、サービスセンタSSに支払う仲介料等を設定しておく。
【0101】
契約を締結すると、サービスセンタSSでは、治具の設計画像データや要求仕様等を送信するために、医療メーカMMにプラットフォームを導入する(S10)。
【0102】
中核病院CHでは、患者PTが来診すると(S11)、担当の医師による診察を行う(S12)。
【0103】
この診察において、医師は、初診の患者PTの場合には診断装置DMの医療画像による診断が必要と判断したとき、あるいは、通院中の患者PTの場合には以前から診断装置DMの医療画像を元に診断を行っていたときには、患者PTに対して放射線診断装置等の診断装置DMにより診断に必要な部位を撮影するとともに、プラットフォーム2を使用し、その診断の目的に応じたテンプレートを選択する(S13)。
【0104】
テンプレートを選択すると、プラットフォーム2では、テンプレートのマクロ定義に従って、共通処理モジュールライブラリ2bから共通の処理モジュールを呼び出すとともに、必要に応じてサービスセンタSSのサーバ(図示せず)の専用処理モジュールライブラリ3bから専用のアプリケーションとして専用処理モジュールを取り込んでプラグインする(図2参照)(S14)。そして、プラットフォーム2では、テンプレートのマクロ定義に従って処理モジュールを実行し、診断装置DMあるいは医療画像サーバISからの診断に必要な医療画像データ(DICOM形式)の取り込み、データ変換、関心領域の抽出、関心領域に対する解析や自動診断、承認、各種処理結果の表示、各種データの保存等を行う(S15)。診断については、自動診断ではなく、関心領域の病巣の医療画像や解析結果等に基づいて医師が診断を下す場合もある(S15)。
【0105】
診断の結果、治療に専用治具が必要な場合、医師は、プラットフォーム2を利用して専用治具の製造をサービスセンタSSに依頼する(S16)。この際、医師は、専用治具を設計あるいは専用治具の要求仕様を設定するテンプレートを選択し、プラットフォーム2上で専用治具の設計あるいは要求仕様を設定する。そして、プラットフォーム2では、その設計画像データあるいは要求仕様を添付した依頼書をサービスセンタSSのサーバ(図示せず)に送信する。
【0106】
依頼書を受信すると、サービスセンタSSでは、その専用治具の製造に適した医療メーカMMを選定し、その医療メーカMMのパソコン(プラットフォーム)に依頼書(設計画像データあるいは要求仕様)を送信する(S17)。
【0107】
依頼書を受信すると、医療メーカMMでは、設計画像データあるいは要求仕様に基づいて、専用治具を製造し(S18)、その専用治具を中核病院CHに納入する(S19)。
【0108】
専用治具を受け取ると、中核病院CHでは、その専用治具を使って患者PTに治療を行う(S20)。
【0109】
治療後、患者PTは、医療画像診断や専用治具等の代金が加味された治療費を支払う(S21)。
【0110】
一方、サービスセンタSSでは、仲介料を加味した専用治具の代金を請求する(S22)。
【0111】
この請求に応じて、中核病院CHでは、専用治具の代金をサービスセンタSSに支払う(S23)。
【0112】
サービスセンタSSでは、専用治具の代金を受け取ると、仲介料を差し引いて、専用治具の製造代金を医療メーカMMに支払う(S24)。
【0113】
また、サービスセンタSSでは、一ヶ月毎に、中核病院CHで使用した専用アプリケーション(専用処理モジュールや専用テンプレート)の使用料を算出し、その使用料を請求する(S25)。この使用料の算出では、販売の場合にはその販売料、レンタルの場合にはレンタル料、あるいはリースの場合にはリース料等と提供方法に応じて料金を算出する。
【0114】
この請求に応じて、中核病院CHでは、専用アプリケーション(専用処理モジュールや専用テンプレート)の使用料をサービスセンタSSに支払う(S26)。
【0115】
そして、サービスセンタSSでは、一ヶ月毎に、専用アプリケーションの使用状況に応じてアプリケーション開発会社ADへのロイヤリティをアプリケーション開発契約に基づいて算出し、そのロイヤリティを支払う(S27)。
【0116】
この医療画像処理システム1によれば、医療画像を取り扱うのに最低限必要な共通化された基本プログラム(プラットフォーム2)を導入すれば、ユーザ(医師等)は診断や治療での使用目的に応じたテンプレートを選択するだけで、面倒な作業無しに目的に応じた処理モジュールを呼び出して解析や診断を行える。また、プラットフォーム2では、医療画像データを統一データ形式で取り扱っているので、関心領域(臓器等)や症例に係わらず基本的な処理モジュール(入力、初期化、フィルタ、表示等)を共通化でき、必要に応じて、関心領域や症例毎に応じた専用の診断や解析のアプリケーションをプラグインすることができる。そのため、中核病院CHでは、関心領域や症例に応じて基本的な処理モジュールを導入する必要がないし、また、関心領域や症例毎に応じた専用の診断や解析のアプリケーションを全て導入する必要はなく、そのアプリケーションの使用実績に応じてその費用を負担すればよいので、医療画像処理に対するコスト負担が大幅に軽減される。
【0117】
また、中核病院CHの異なる医局MO,・・・間でプラットフォーム2を共有し、さらに、同様のプラットフォームを他の医療機関MS,AH,HTにも導入することにより、他の医局MOの医師や他の医療機関MS,AH,HT等との間で医療画像データ(統一データ形式)の互換性がとれ、ある医師が行った診断過程を別の医師が同じ医療画像あるいは診断結果や解析結果に基づいて把握でき、診断に対するセカンドオピニオンを受け易くなる。さらに、同様のプラットフォームを遠隔地の病院や個人病院にも導入することにより、インターネットIN等を介して最新の診断や治療のアプリケーションを使用できたり、同じ医療画像あるいは診断結果や解析結果に基づいて専門医の診断を容易に受けることができるので、医療の均質化や高度化を医療現場の末端までもたらすことができる。
【0118】
また、アプリケーション開発会社ADでは、共通化した基本的な処理(入力、初期化、フィルタ、表示等)部分のプログラムの開発の必要がなく、プラットフォームにプラグインするための統一データ形式でのみプログラムを開発すればよいので、開発のコストを低減できる。さらに、アプリケーション開発会社ADでは、開発したアプリケーションをサービスセンタSSに登録しておけば、サービスセンタSSでそのアプリケーションの販売等を行うので、営業コストを削減できる。また、アプリケーション開発会社ADでは、実際に使用した医療現場のニーズをインターネットINで取り込むことにより、アプリケーションの開発や改良を迅速に行える。
【0119】
また、医療メーカMMでは、同様のプラットフォームを導入することにより、統一データ形式で製造する治具の設計画像データをインターネットINを介して受信でき、治具製造に迅速に対応できる。また、医療メーカMMでは、サービスセンタSSと仲介契約を結ぶことにより、営業コストを削減できる。
【0120】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、前記の実施の形態に限定されることなく、様々な形態で実施される。
例えば、本実施の形態では医療画像データを取り扱うシステムに適用したが、アニメの画像データ、CADの画像データ、CGの画像データ等の他の画像データを取り扱うシステムに適用してもよい。
また、本実施の形態ではシステムに入力する医療画像のデータ形式をDICOMとしたが、他のデータ形式の医療画像を取り込む構成としてもよい。
また、本実施の形態では医療画像処理システムを院内ネットワークやインターネットを介して構築する構成としたが、医療画像処理システムを単一のパソコン等に構築する構成としてもよい。
また、本実施の形態ではネットワークとしてインターネットを利用したが、専用回線によるネットワーク等の他のネットワークで構成してもよい。
また、本実施の形態ではプラットフォームをサーバにのみ構築する構成としたが、医局のパソコン等に個別に構築する構成としてもよい。
【0121】
また、本実施の形態では専用のテンプレートや専用の処理モジュールを必要に応じてサービスセンタから取り込む構成としたが、プラットフォームを構築しているサーバやパソコン等にインストールしておく構成でもよいし、あるいは、使用頻度の高い専用のテンプレートや専用の処理モジュールをプラットフォーム(基本プログラム)に予めカスタメイドしておいてもよい。
また、本実施の形態では専用テンプレートや専用処理モジュールをサービスセンタに登録してサービスセンタから提供する構成としたが、専用テンプレートや専用処理モジュールを開発したアプリケーション開発会社から直接提供するようにしてもよい。
【0122】
【発明の効果】
本発明によれば、目的や入力する画像データのデータ形式に係わらず、画像処理の中の基本的の処理を共通化でき、目的に応じた専用の処理も効率的に実行可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る医療画像処理システムを含む全体構成図である。
【図2】本実施の形態に係る医療画像処理システムの構成図である。
【図3】DICOM形式の医療画像データおよび統一データ形式の医療画像データの説明図である。
【図4】本実施の形態に係る医療画像処理システムにおけるテンプレートの構成の一例である。
【図5】図4のテンプレートによって医療画像処理実行時の画面構成の一例である。
【図6】本実施の形態に係る医療画像処理システムにおけるX線CT装置による医療画像データを用いた肝臓の自動診断テンプレートによる医療画像処理の一例である。
【図7】本実施の形態に係る医療画像処理システムを利用したビジネスの一例を示すフロー図である。
【符号の説明】
1・・・医療画像処理システム(画像処理システム)
2・・・プラットフォーム
2a・・・基本テンプレートライブラリ
2b・・・共通処理モジュールライブラリ
3・・・専用アプリケーション
3a・・・専用テンプレートライブラリ
3b・・・専用処理モジュールライブラリ
AS・・・医療会計サーバ(ローカルコンピュータ)
CH・・・中核病院
DM・・・診断装置(医療装置)
DS・・・医療情報サーバ(ローカルコンピュータ)
IN・・・インターネット(ネットワーク)
IS・・・医療画像サーバ(ローカルコンピュータ)
SS・・・サービスセンタ
SV・・・サーバ

Claims (7)

  1. 任意のデータ形式の医療画像データを入力し、ユーザによって選択された診断で使用する目的に応じて、入力した医療画像データに各種処理を施し、診断を支援する医療画像処理システムであって、
    医療画像処理システムは、記憶手段および制御手段を有し、
    記憶手段は、医療画像データに対する基本処理の処理モジュールを記述した基本のテンプレート、および、前記目的に応じた医療画像データに対する専用処理の処理モジュールを記述した専用のテンプレートを格納し、
    前記基本処理の処理モジュールは、医療画像データを取り込む処理、医療画像データを統一データ形式に変換する処理、医療画像データから関心臓器を抽出する処理、および、抽出した関心臓器を表示する処理を実行するためのモジュールであり、
    前記専用処理の処理モジュールは、前記目的に応じて、前記医療画像データから前記関心臓器の病巣を抽出する処理、抽出した病巣を診断する処理、および、診断した結果を表示する処理を実行するためのモジュールであり、
    前記制御手段は、前記基本処理の処理モジュール、および、前記専用処理の処理モジュールを実行すること
    を特徴とする医療画像処理システム。
  2. 前記制御手段は、前記専用のテンプレートおよび前記専用の処理モジュールのうちの少なくとも1つをネットワークを介して、前記医療画像処理システムに取り込むことを特徴とする請求項1に記載の医療画像処理システム。
  3. 前記基本処理の処理モジュールで処理された統一データ形式の医療画像データは、ローカルコンピュータおよびネットワークに接続されたコンピュータのうちの少なくとも1つとの間で送受信されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の医療画像処理システム。
  4. 前記制御手段は、前記医療画像処理システムにおける各処理結果を、出力先に適合するデータ形式で出力することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の医療画像処理システム。
  5. 前記記憶手段は、前記医療画像処理システムにおける各処理結果、および、医療情報格納することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の医療画像処理システム。
  6. 前記制御手段は、前記テンプレートに従って実行する各種処理の中で健康保険で指定されている医療行為に該当する処理の場合、この処理の医療行為に対して保険点数を加算することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の医療画像処理システム。
  7. 前記制御手段は、前記テンプレートおよび前記処理モジュールのうちの少なくとも1つを販売するサービス、前記テンプレートおよび前記処理モジュールのうちの少なくとも1つを貸与するサービス、前記テンプレートおよび前記処理モジュールのうちの少なくとも1つの開発ライセンスを供与するサービス、開発した前記テンプレートおよび前記処理モジュールのうちの少なくとも1つの販売を代行するサービス、前記医療画像処理システムで取り扱う医療画像データを仲介するサービス、あるいは、前記医療画像処理システムで取り扱う医療画像データを利用して診断を代行するサービスを提供し、
    前記制御手段は、提供するサービスに応じて課金することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の医療画像処理システム。
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