JP3933971B2 - デジタル信号の変調方法及び離散的なマルチトーン被変調信号を送信するトランシーバ - Google Patents

デジタル信号の変調方法及び離散的なマルチトーン被変調信号を送信するトランシーバ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル通信分野に関し、特に、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)通信に関する。
【0002】
【従来の技術】
DSL通信のために重要かつ現在普及している変調標準は、離散的なマルチトーン(DMT:Discrete Multitone)である。DMT技術によれば、利用可能なスペクトラムは、多数のサブチャネル(例えば、4.3125KHzの256サブチャネル)に副分割される。各サブチャネルは、典型的には、直交振幅変調(QAM)により、位相及び振幅変調された搬送周波数を中心とし、各シンボル値が複素平面における一点により表される。利用可能なシンボル値の数は、勿論、各シンボルにおけるビット数に依存する。DMT通信セッションの初期化中に、各サブチャネルについてシンボル当たりのビット数(即ち、「ビット・ローディング」(bit loading))は、各サブチャネル周波数における送信チャネルに現存する雑音、及びその周波数における送信信号減衰に従って、判断される。例えば、比較的に雑音の少ないサブチャネルでは、データを(配置構成においてポイント間の距離が短い)比較的密なQAM構成に対応する10ビット〜15ビットのシンボルにより通信可能であり、一方、雑音の多いチャネルでは、(QAM構成において隣接するポイント間で更に大きな距離を許容するように)シンボル当たりたった2又は3ビットに限定され得る。実際、これらのチャネルにおける雑音及び減衰のために、いくつかのサブチャネルは、いかなるビットもロードすることができないかもしれない。このように、DMTは、与えられた雑音条件に対して、各サブチャネルにおけるデータ速度を最大化することにより、比較的雑音の多いツイスト・ペア線を介しても高速のアクセスを実現可能にする。
【0003】
DMT変調は、また、データ処理の多くをデジタル領域において実行可能にしている。着信するビット・ストリームは、典型的には、直列受信され、次いで(ビット・ローディングに従って)各サブチャネルについて1シンボルにより、複数シンボルに配列される。更に典型的には、誤り検出及び訂正にリード・ソロモン符号化及び他の符号化技術が適用される。サブチャネルの搬送波の変調は、符号化シンボルに対して逆離散フーリエ変換(IDFT:Inverse Discrete Fourier Transform)を適用することにより得られ、時間領域変調の出力信号を発生する。次に、この被変調信号は、直列に送信される。DMT変調におけるこれら全ての動作は、デジタル領域において実行可能とされ、多くのDSLモデムの実施を可能にし、特に(ディジタル信号プロセッサ即ちDSPような)単一チップにおいて多くの処理集約的な動作を可能にする。
【0004】
次に、変調からの離散的な出力時間領域信号は、通常のデジタル・アナログ変換器により時間領域アナログ信号に変換される。このアナログ信号は、送信チャネルを介して受信モデムに送信され、これが逆処理をして送信データを再生する。勿論、送信チャネルの非理想インパルス応答は、送信信号を歪ませる。従って、受信モデムにより受信された信号は、送信チャネルのインパルス応答によりアナログ出力波形の畳み込みとなる。時間領域における畳み込みは、周波数領域における乗算に対応するという仮定に基づき、受信チャネルにおけるDMTサブチャネルは、理想的には、直交しているので、離散的なフーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)復調により、送信信号から変調データを取り出すことができる。
【0005】
DMTは、ツイスト・ペア線のような控えめな通信設備を介して優れた送信データ速度が得られると同時に、IDFT変調は信号振幅が高いピーク対平均比(PAR:peak to average ratio)に帰結し得る。PARは、サンプルに対するピーク電力レベルと、一連のサンプルにわたる平均電力レベルとの比として定義される。通常のDMT変調の場合に、IDFTからの時間領域信号の振幅は、ほぼガウス形状を有した確率分布関数を有する。信号振幅のガウス分布は、いくつかの時間領域サンプルが、平均サンプル振幅と比較したときに、非常に高い振幅を有し得る可能性を示す。従って、付加的なDMTピークは、互いに重なり合って極端に大きな振幅時間−領域サンプルに帰結するという確率のために、その結果のPARは、単一チャネル信号よりDMT信号に対してはるかに高くなる。
【0006】
通常のDMT信号に対して高いPARは、送信回路に大きな制約が存在し、高い忠実度の送信に必要とされるアナログ回路を大きく複雑化させる恐れがある。例えば、高いPARは、デジタル・アナログ変換器及びアナログ・デジタル変換器の入力において大きなダイナミック・レンジに変換をし、大きなビット数の分解能、及び関連する極端なコストと複雑さを必要とする。更に、フィルタ及び増幅器は、高いピーク振幅と、低い振幅を有する膨大なサンプルに必要とされる分解能との両方を取り扱うために、更に複雑かつコストの掛かるものとなるに相違ない。加えて、高いPARは、通信回路がはるかに高い電力を消費する結果となり、更にDMT送信及び受信に使用する回路及びシステム、特にしばしばアナログ・フロント・エンド(AFE)と呼ばれる回路のコストを増加させる。
【0007】
DMT送信においてPARを制御する際に共通する解決方法は、選択したしきい値を超える振幅をクリップすることである。このクリッピングは、明らかに信号の損失に帰結する。クリッピングは、実質的に、時間領域信号においてクリップされたサンプルに、クリップされた振幅の逆極性を有するインパルスを導入する。当該技術分野において知られているように、時間領域インパルスは、周波数領域において全てのサブチャネルに及ぶ付加的な雑音に対応し、従ってクリッピングは、被変調信号における全サブチャネルにとって信号対雑音比を実質的に低下させる。加えて、クリッピングを使用すると、難しいトレードオフが必要となる。比較的低振幅のしきい値に対するクリッピングは、回路の複雑さ及び電力消費を減少させるが、しかしクリッピングの確率を大きく増加させる。他方、高い振幅のしきい値でのクリッピングは、クリッピングの確率を低下させるが、しかし回路の複雑性及びコストを増加させる。信号の平均電力を小さく保持してピーク振幅がアナログ回路のダイナミック・レンジ内にとどめれば、信号増幅器は、非効率的な動作状態で動作する。逆に、クリッピングの確率を増加させて平均電力のみを高めると、増幅器の効率を改善することができる。
【0008】
従って、DMT信号のPARを減少させてクリッピングを必要とするサンプル数を最小化させる種々の解決方法が開発された。第1のクラスの技術によれば、所望のPAR振幅しきい値以下で存在するDMTシンボル・セットに、その結果の符号ワードが存在するように、DMTシンボルを符号化する。これらの技術は、発生する符号化オーバーヘッドのために、データ速度の損失が避けられない。
【0009】
他の解決方法は、ある種のサブチャネルに対する位相回転のように、送信信号について可逆的な変換を実行してPAR振幅しきい値を超える確率を低下させることである。元の信号がPAR振幅しきい値を超える確率が低いと仮定すると、元の信号及び変換した信号が共にしきい値を超える確率は、元の信号について低い確率をほぼ2乗することになり、これがクリッピングの限度を大きく低下させる。この解決方法では、変換について認識するように制御信号がレシーバに通信されるので、レシーバは、必要に応じて逆変換を適用して、元の信号を復元することができる。
【0010】
他の解決方法は、レシーバにおいてクリッピングの作用を推定して訂正することである。この引用により組み込まれる1999年11月17日に公開の欧州特許出願EP 0957 615 A2に説明されているように、レシーバにおいてクリッピング誤りの推定を発生し、これを使用して周波数領域補償信号を再構築し、これを受信信号に適用して何らかのクリッピングの作用を除去する。
【0011】
データ速度を損なうことなくDMT送信におけるPARを低下させる方法は、ガサラー(Gatherer)及びポレー(Polley)による「DMT送信におけるクリッピング確率の制御(Controlling clippingprobability in DMT transmission)」、信号、システム及びコンピュータに関するアシロマー会議報(Proceedings of the Asilomar Conference on Signals,Systems,and Computers)(1997)、578頁〜584頁に説明されており、ここではこの引用により組み込まれる。以上で述べたように、DSLセッションの開始時のトレーニング・シーケンスにより実行される1機能が各サブチャネルに割り付けたシンボル当たりのビット数(即ち、ビット・ローディング)を判断する。ビット・ローディング後、多くのサブチャネル(典型的には、高域の周波数)にとって、未ロードのままで、データ・シンボルを全く搬送していないことは、一般的なことである。ガサラー及びポレーの記載において、これら未ロードのサブチャネルを使用してペイロードを含まない「信号」を搬送することにより、PARが低下するが、しかし多くの場合、時間領域信号の振幅をPAR振幅しきい値以下に低下させてしまう作用がある。
【0012】
要するに、ガサラー及びポレーの方法は、未ロードのサブチャネルについてシンボルを導き出すために反復処理を実行する。要約すると、時間領域において、IDFT後の時間領域信号に未ロードのサブチャネル信号の初期試行値(多分ゼロ)を付加する。クリッピング増幅器に対応する非線形機能が、付加された信号に適用される。即ち、クリッピングが発生しなかったとき(即ち、信号要素に変化なしのとき)は、未ロードのサブチャネル信号の現在試行値を信号の一部として保持する。他方、非線形クリッピング増幅器機能がクリッピングを表しているときは、このクリッピングを使用して未ロードのサブチャネルに対する新しい試行信号を判断し、これらの処理をクリッピングが発生しなくなるまで反復させる。
【0013】
ここで、図1aを参照して、ガサラー及びポレーの記載によるDSL通信システムを介してDMT信号を送信する一例を説明する。送信モデム10は、送信チャネルを介して受信モデムに送信すべき入力ビットストリームを受信する。この入力ビットストリームは、データ・ソースにより発生される適当なフォーマットによる2進デジットの直列ストリームであり、送信モデム10内のビット・ツー・シンボル・エンコーダ11により受信される。エンコーダ11は、入力ビットストリームにおける複数ビットをDMTサブチャネルを変調するために使用する多重ビット・シンボルにグループ分けする。各サブチャネルにおけるビット数は、当該技術分野において知られているように、通信セッションの初期化において各サブチャネルに割り付けられたビット・ローディングに従って異なる。加えて、エンコーダ11は、誤り検出及び訂正目的のために、リード・ソロモン符号のような誤り訂正符号を使用することもできる。更に、付加的な信号対雑音比改善のために、トレリス(trellis)、ターボ(turbo)又はLDPC符号のような他の形式の符号を適用することもできる。エンコーダ11により発生したシンボルは、振幅情報及び位相情報を共に含む典型的な複合シンボルであり、適当な変調構成(例えば、直交振幅変調即ちQAM)における複数点に対応する。
【0014】
次いで、符号化シンボルは、逆離散フーリエ変換(IDFT)(更に、逆高速フーリエ変換(IFFT:inverse Fast Fourier Transform)とも呼ばれる)機能12に適用される。IDFT機能12は、各入力シンボルを送信周波数帯域における1サブチャネルと関連し、かつフーリエ変換に従って対応数の時間領域サンプルを発生する。次いで、これらの時間領域シンボルは、並直列変換器13により直列ストリームのサンプルに変換される。従って、機能11〜13は、入力デジタル・ビットストリームを多数の被変調サブチャネル搬送周波数の和、即ち種々のデータ値を表す変調を表す一連の直列シンボル値に変換する。典型的には、周波数領域にあるN/2固有複素シンボル(及びそのN/2共役対称シンボル)がIDFT機能12により1ブロックのN実数値時間領域サンプルに変換される。
【0015】
当該技術分野において知られているように、機能14は、エンド・オブ・ブロックから選択数のサンプル値をコピーして、並直列変換器13から出力される各ブロックの直列サンプルにサイクリック・プリフィックスを付加し、かつこのブロックの先頭にコピーを付加する。このサイクリック・プリフィックスは、チャネル応答のために前のシンボルからのエネルギが次のシンボルへ拡散することによる符号間干渉(ISI)を制限する効果がある。このサイクリック・プリフィックスは、N+PのうちのNサンプル(ただし、Pはプレフィックスの長さである)のブロックにデータストリームを周期的に出現させ、従って周波数領域の乗算と時間領域畳み込みとの間の等価性が有効である。
【0016】
次いで、アップサンプリング機能15及びデジタル・フィルタ16は、通常の方法によりデジタル・データストリームを処理する。当該技術分野において知られているように、アップサンプリング機能15は、実際の各信号サンプル間に0値サンプルを挿入することにより、データストリームを2倍又は4倍にして(又は任意の乗数を適用して)サンプリング速度を増加させる。デジタル・フィルタ16は、イメージ成分を除去するようにデジタル・ローパス・フィルタ、及びPOSTS帯域又はISDN干渉を除去するようにデジタル・ハイパス・フィルタのような処理を含むことができる。次に、デジタル的にろ波されたデータストリーム信号は、デジタル・アナログ変換器17によりアナログ領域信号に変換される。アナログ・フィルタリング(図示なし)は、フィルタリングを出力アナログ信号上で実行することができ、このようなフィルタリングは、典型的には、少なくとも1ローパス・フィルタを含む。このアナログ信号は、本発明によるこの実施例によれば、クリッピング機能、例えば振幅を(正極性及び負極性の両方で)最大値に制限するハード制限のクリッピング機能を含む。米国特許第6,226,322号に説明されているように、デジタル・アナログ変換器17、増幅器18及び任意のフィルタリングは、送信モデム10(図2)内のコーダ/デコーダ(コーデック)集積回路により実施されてもよい。
【0017】
次に、増幅されたアナログ出力は、送信チャネルに送出されて受信モデムに転送される。通常のADSL技術によれば、送信チャネルは、ある長さの通常的なツイスト・ペア線からなる。一般的に、受信モデム(図示なし)は、送信モデム10により逆処理を実行して送信された内容の通信入力ビットストリームを再生する。
【0018】
この送信システムにおける増幅器18により適用されるハード制限のクリッピング機能の例を図1bに示す。増幅器18に対する入力をサンプリングされたアナログ信号xs(n)として考える。増幅器18は、図1bに示すように、関数f(xs(n))に対応する出力信号を発生する。この関数f(xs(n))を実質的に次式のように表すことができる。
【0019】
【数1】
Figure 0003933971
【0020】
ただし、Bは、増幅器18のゲインであり、またMは、図1bに示すように、増幅器18の最大出力値である。以上で説明したように、信号xs(n)のサンプルの振幅がクリッピングしきい値|Bxs(n)|を超える度に、ペイロード信号からデータを損失する恐れがある。代わりに、クリッピングを効果的に避けるために平均電力を十分低く保持すると、増幅器18が効率的に動作せず、更に送信信号における分解能も妥協したものとになる。
【0021】
ガサラー及びポレーの方法によれば、未ロードのサブチャネル符号化機能19は、送信信号のピーク対平均比(PAR)を低下させて、クリッピングの可能性を減少させるために、未ロードのサブチャネルに割り付けたシンボルを発生する。サブチャネルに対してクリップ阻止信号Xcを割り付けることにより、周波数領域ペイロード信号Xsに対して直交するクリップ阻止信号Xcを導き出すことができる。従って、インジケータ・マトリックスGは、信号Xc及びXsが互いに直交していることを表す次式の特性を有する。
【0022】
【数2】
Figure 0003933971
【0023】
IDFT及びD/A変換後にペイロード信号Xsのピーク振幅を低下させるために、時間領域において、クリップ阻止信号Xcを選択して次式のクリッピングしきい値以下にペイロード信号Xsを保持する。
【0024】
【数3】
Figure 0003933971
【0025】
ただし、xs=FHsは、逆DFT演算子である(また、FはDFT演算子である。)。周波数領域において、この関係を次式のように書き改めることができる。
【0026】
【数4】
Figure 0003933971
【0027】
次式により、周波数領域におけるクリップ阻止信号Xcを容易に解くことができる。
【0028】
【数5】
Figure 0003933971
【0029】
ペイロード信号Xsとクリップ阻止信号Xcとの間の直交条件は、インジケータ・マトリックスGを使用して実現される。
【0030】
【数6】
Figure 0003933971
【0031】
ガサラー及びポレーの記述によれば、凸面セットへの投影(POCS:Projection Onto Convex Set)方法を使用するクリップ阻止信号Xcが解決される。例えば、クリップ阻止信号Xcについて解くために反復方法を使用することができる。
1.クリップ阻止信号Xc(例えばXc=0)に対する初期試行値により開始する。
2.時間領域信号Xs+Xc=FHs+FHcを形成する。
3.時間領域信号Xs+Xcに非線形クリッピング機能を適用し、要素が変化したか否かを判断する。ノーのときは、クリップ阻止信号Xcの現在の試行値は、適切である。
4.クリッピングが発生したときは、時間領域信号Xs+XcのDFTを実行し、かつインジケータ機能を含む以上の式を使用してクリップ阻止信号Xcに対する新しい試行値を形成し、処理を反復する。
【0032】
ガサラー及びポレーの方法による代替方法は、予め計算した値のベクトルを使用し、かつ付加な変換なしに、時間領域におけるクリップ阻止信号Xcに対して新しい試行値を形成するステップを実行することである。これは、クリップ阻止信号Xcに対する式のIDFTを実行し、次に形成マトリックスS=FHGFを予め計算し、これを時間領域信号Xs+Xcのクリッピングに適用し、クリップ阻止信号Xcの前の試行値に付加して、次の試行値を得ることにより、達成される。整形マトリックスは、与えられたインジケータ・マトリックスGに対して1回計算することのみが必要であり、かつ時間領域変換Xs=FHSは、この時間領域更新解決方法に従って1回実行することのみが必要である。この解決方法において、図1aに示すように、IDFT機能12後に、結果の時間領域クリップ阻止信号Xcを付加する。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】
ガサラー及びポレー方法の特定的な効果は、レシーバが信号を変換する必要がなく、データ速度を低下させることがないことである。変更信号は、送信機により適用され、未ロードのサブチャネルにのみ影響し、従って送信信号を復調する際にレシーバにより考慮されない。実際に、ロードされたサブチャネルにおけるペイロード部は、いずれにしろ変更されない。
【0034】
【発明を解決するための手段】
本発明の目的は、改善した方法により離散的なマルチトーン(DMT)被変調信号のピーク対平均比(PAR)を減少させる方法及びシステムを提供することである。
【0035】
本発明の更なる目的は、PARを減少させる際にアップサンプリング及びフィルタリングの作用を考慮する方法及びシステムを提供することである。
【0036】
本発明の更なる目的は、ディジタル信号プロセッサ(DSP)のように、プログラムラマブル・ロジックによるソフトウェア・ルーチンの実行によりPAR減少を効率的に達成できる方法を提供することにある。
【0037】
本発明の他の目的及び効果は、下記の明細書をその図面と共に参照することにより当該技術分野において通常に習熟する者に明らかとなる。
【0038】
本発明は、DSLモデムのようなDMT通信システムの送信ループにおいて実行される反復的な解決方法により、実施可能とされ、この解決方法では、ペイロード・シンボルの逆離散フーリエ変換(IDFT)変調後、アップサンプリング及びフィルタリングを適用する。トレーニング処理において、複数のサブチャネルには何のシンボルもロードされなかったことを認識する。直交クリップ阻止信号の初期試行値を選択する。この初期試行値は、0であってもよく、また前記クリップ阻止信号は、未ロードのサブチャネルに適用される意味で直交である。クリップ・フラグをリセットし、前記ペイロード信号のIDFTと、アップサンプリング及びフィルタに対応する多相フィルタの第1相についての前記クリップ阻止信号の試行値とを実行し、かつこれらの結果の和を取ることにより、時間領域和信号を発生する。クリッピングしきい値に対応する非線形性は、前記和を取った信号に適用され、その結果を調べてクリッピングが発生したか否かを判断する。その通りであれば、前記クリップ・フラグをセットする。次いで、前記クリップ阻止信号の新しい推定を発生し、かつ多相フィルタの次の相に対して非線形性クリッピング機能を適用する。前記多相フィルタの各相に対する処理を完了すると、クリップ・フラグを調べる。セットされているときは、処理を反復させる。ノーのときは、クリップ阻止信号の最新試行値がその最新試行値として保持されて、DMT被変調ペイロード信号に沿う前記未ロードのサブチャネルに送信される。
【0039】
【発明の実施の形態】
本発明をデジタル加入者回線(DSL)モデムのような通信トランシーバにおける実施例に関連して説明する。当該技術分野において通常に習熟する者において、本発明は、このようなアプリケーションにおいて使用するのに特に良く適しているこの明細書を参照することにより、明らかとなる。しかしながら、本発明は、マルチキャリヤ変調を含む多くの他のアプリケーションにおいて同様の利益があることもまた理解される。従って、以下で説明する実施例に対するこれらとその他の代替は、請求する本発明の特許請求の範囲にあると解釈されることを理解すべきである。
【0040】
ここで、図2を参照して、トランシーバ(即ち、送信及び受信の両方)の形式により、及び本発明の好ましい実施例により構築されたDSLモデム100の構成を説明する。図2に示す特定のアーキテクチャは、一例として示されており、当該技術分野において習熟する者は、この明細書を参照することにより、本発明が他のアーキテクチャのDSLモデム、更にDMT被変調信号を送信するために他の通信装置に実施されてもよいことが容易に理解される。特に、DSLモデム100のこの説明において一定の集積回路により実施されるので、特定の機能を説明するが、例えば、更に多くの機能を更に少数の集積回路内に集積することにより、本発明との関連において、DSLモデム100内の特定の集積回路の代替構成を使用できることは、当該技術分野において習熟する者により理解されるべきである。加えて、DSLモデム100は、中央局のモデムの1ポートに対応させることができ、勿論、多数の加入者モデムにより同時送信を実行することができ、又は代替として、DSLモデム100は、DSLアクセスのために単一の中央局と通信する加入者モデムに対応させてもよい。
【0041】
図2に示すように、DSLモデム100は、ツイスト・ペア送信チャネルHに接続されているハイブリッド回路30を含む。ハイブリッド回路30は、DSLモデム100がDMT被変調通信の受信及び送信の両方を実行するために適していることを考慮して、ツイスト・ペア設備Hの2ワイヤ構成を、ライン・ドライバ及びレシーバ32に接続された専用送受信ライン回線へ変換する通常の回路である。ライン・ドライバ及びレシーバ32は、ツイスト・ペア設備Hを介してADSL信号を駆動し、また受信する高速ライン・ドライバ及びレシーバである。適当なライン・ドライバ及び受信回路例は、テキサス・インスツルメンツ社から入手可能なTHS7102ライン・ドライバ/レシーバである。ライン・ドライバ及びレシーバ32は、コーダ/デコーダ(コーデック)回路34に双方向接続されており、このコーデック回路34は、アナログ及びデジタル・フィルタリングと、アナログ・デジタル変換とを実行する。適当なコーデック装置の例は、テキサス・インスツルメンツ社から入手可能なTLV320AD1xデバイス・ファミリから選択されてもよい。ハイブリッド回路30、ライン・ドライバ及びレシーバ32、及びコーデック回路34は、しばしば、まとめて「アナログ・フロント・エンド」と呼ばれる。
【0042】
DSLモデム100は、更に、これはDSP通信をするデジタル・トランシーバとして利用されるDSP35を含む。以上で述べたように、DSP35は、以下で説明するように本発明のデジタル動作を実行するハイ・パフォーマンスのデジタル信号プロセッサである。DSP35として使用するのに適した例のデバイスは、テキサス・インスツルメンツ社から入手可能なDSPのTMS320C6xファミリを含む。DSLモデム100が加入者モデムである例の場合に、通常のインターフェース36は、通常の方法により、DSP35をデータ・ソース(この例ではクライアントワークステーションWである)に接続している。代替として、DSLモデム100が中央局に実施される場合、データ・ソースは、適当な通信ネットワーク又は中央局におけるスイッチとなる。
【0043】
図3は、本発明の好ましい実施例を実施するDSL通信システムの例を示す。図3において、図1に関して以上で説明した通常の送信モデム10により実行された同一の機能に対して、同一の参照番号を使用する。図3のシステムにおいて、(DSLモデム100から受信モデム200へ)送信の1方向のみを示す。勿論、(受信モデム200からDSLモデム100へ)逆方向にデータを通信することもまた当該技術分野において習熟する者により理解される。本発明のこの実施例により、図3のシステムにおいて実行されるDSL通信は、非対称DSL(ADSL)形式である。この構成において、いわゆる「下流」通信は、電話会社の中央局から加入者のモデムへの通信であり、一方、「上流」通信は、加入者から中央局への通信である。
【0044】
図3に示すように、DSLモデム100は、受信モデム200に送信する入力ビットストリームを受信する。この入力ビットストリームは、DSLモデム100として同一位置でコンピュータにより発生されてもよく、又はその代わりに、中央局のモデムの場合により可能性のあるものとして、送信モデム(DSLモデム)100に接続された(インターネットの意味において)コンピュータ・ネットワークを介して通信される。入力ビットストリームは、データ・ソースが発生する適当なフォーマットによって2進デジットの連続ストリームである。
【0045】
入力ビットストリームは、送信モデム100内のビット・ツー・シンボル・エンコーダ11により受信される。エンコーダ11は、この実施例において多重機能を実行する。その1機能は、入力ビットストリームにおけるビットを例えば15ビット程度までの多重ビット・シンボルにグループ分けすることである。これらのシンボルは、以下で説明するように、種々のサブチャネルを変調するために使用する値となる。これらのシンボルは、典型的には、送信データそれ自体を表す必要性はないが、その代わり、単にブロードバンド送信用の直列ビットストリームのグループ分けに対応する。エンコーダ11により発生した各シンボルのビット数は、このDSLアプリケーションでは、当該技術分野で知られているように、通信セッションの初期化において各サブチャネルに割り付けられたビット・ローディングにより、変化する。加えて、エンコーダ11も誤り検出及び訂正を目的として、リード・ソロモン符号のように誤り訂正符号を使用することができる。他の形式の符号、例えばトレリス、ターボ又はLDPC符号も付加的な信号対雑音比改善に適用されてもよい。加えて、エンコーダ11により発生したこれらのシンボルは、振幅情報及び位相情報の両方を含む典型的な複合シンボルであり、適当な変調構成(例えば、直交振幅変調即ちQAM)における複数の点に対応する。
【0046】
次いで、符号化シンボルは、逆離散フーリエ変換(IDFT)(逆高速フーリエ変換(IFFT)機能12とも呼ばれる)機能12に適用される。IDFT機能12は、各入力シンボルを送信周波数帯域における1サブチャネルと関連させ、かつフーリエ変換に従って対応する数の時間領域サンプルを発生する。次いで、これらの時間領域シンボルは、並直列変換器13により直列ストリームのサンプルに変換される。従って、機能11〜13は、入力デジタル・ビットストリームを多数の被変調サブチャネル搬送周波数(種々のデータ値を表す変調)の和を表す一連の直列シンボル値に変換する。典型的には、IDFT機能12により、周波数領域にあるN/2固有複素シンボル(及びそのN/2共役対称シンボル)が1ブロックのN実数値時間領域サンプルに変換される。
【0047】
機能14では、IDFT機能12から並直列変換器13を介して出力されるサンプルの各ブロックに対して1サイクリック・プリフィックスを付加する。このサイクリック・プリフィックスは、エンド・オブ・ブロックにおける選択数のサンプル値により構成されており、これらの値は、機能14によりそのブロックに前付加(prepend)される。例えば、各ブロックが512サンプルを含む場合に、典型的なサイクリック・プリフィックスは、32サンプル程度である。このサイクリック・プリフィックスは、前のシンボルがチャネル応答による次のシンボルへ拡散するエネルギを原因とした符号間干渉(ISI)を限定する効果がある。換言すれば、サイクリック・プリフィックスは、周期的にデータストリームが出現するようにさせ、従って周波数領域の乗算と時間領域の畳み込みとの間での等価性がN+PのうちのNサンプル(Pはプリフィックスにおけるサンプル数である。)にわたり有効である。当該技術分野において習熟する者は、この明細書を参照することにより、各機能11〜14を実施できること、好ましくは、デジタル的な操作として実施することを容易に認識するものとなる。従って、高いパフォーマンスのデジタル集積回路、例えばテキサス・インスツルメンツ社から入手可能なTMS320C5x、及びTM320C6x DSPと同等、又はより大きな計算能力を有するディジタル信号プロセッサ(DSP)としてこれらの機能に適していることを意図している。
【0048】
次に、アップサンプリング機能15及びデジタル・フィルタ16は、通常の方法によりデジタル・データストリームを処理する。当該技術分野において知られているように、アップサンプリング機能は、各信号サンプル間に0値のサンプルを挿入することにより、データストリームを2倍又は4倍にする(即ち任意倍を適用する)。デジタル・フィルタ16は、イメージ成分を除去するデジタル・ローパス・フィルタ、及びPOTS帯域又はISDNインターフェースを削除するデジタル・ハイパス・フィルタのような操作を含めることができる。次に、デジタル的にろ波したデータストリーム信号は、デジタル・アナログ変換器17によりアナログ領域に変換される。アナログ・フィルタリング(図示なし)は、出力アナログ信号上で実行されてもよく、このようなフィルタリングは、典型的には、少なくとも1ローパス・フィルタを含む。次に、本発明によるこの実施例によれば、このアナログ信号は、クリッピング機能、例えば振幅を(正極性及び負極性の両方で)最大に制限するハード制限のクリッピング機能を含む。米国特許第6,226,322号に説明されているように、デジタル・アナログ変換器17、増幅器18及び任意のフィルタリングは、送信モデム100(図2)内にコーダ/デコーダ(コーデック)集積回路により実施されてもよい。
【0049】
次に、増幅されたアナログ出力は、適当なライン・ドライバ及び他の回路(図2に示されていない)を介して送信チャネルHに送出されて受信モデム200に転送される。通常のADSL技術によれば、送信チャネルは、ある長さの通常的なツイスト・ペア線からなる。送信チャネルHは、受信モデム200に送信アナログ信号を通信し、受信モデム200は、概要的に、送信モデム100により実行された逆処理を実行し、出力ビットストリームとして入力ビットストリームを再生する。
【0050】
ここで、図3に示すように、本発明の好ましい実施例により受信したダウンストリーム通信を処理する際の受信モデム200の機能を時間領域等化に基づく例により説明する。勿論、代替として他の技術により、レシーバにおけるペイロード信号の再生を実行可能することも理解される。本発明はレシーバにおいて何らの変更を必要としないので、このような代替的なレシーバの解決方法は、更に本発明に関連して使用されてもよい。図3の例では、これと共通に譲受され、かつこの引用により組み込まれる米国特許第6,226,322号に説明されているように、コーデック回路34により、アナログ・フィルタリング機能21と共に、ハイブリッド回路30及びライン・ドライバ及びレシーバ32を介して信号の下記の物理的な受信を実行し、主として着信信号から高い周波数の雑音及びエイリアシングを除去し、更に、送信チャネルHのライン減衰特性に対して補償をするようにアナログ信号の等化を実行することもできる。次に、アナログ・デジタル変換器22は、ろ波したアナログ信号をデジタル領域に変換し、その後に通常のデジタル・フィルタリング機能23を適用してアナログ・フィルタの機能を高める。機能21、22及び23は、好ましくは、図2のコーデック回路34により実行されて、DSP35にろ波したデジタル・データ・ストリームを供給し、以下で説明するように、デジタル処理をする。
【0051】
デジタル・フィルタリング機能23は、ろ波したデジタル・データストリームを時間領域等化器(TEQ)24に転送する。TEQ24は、好ましくは、(図2の)DSP35により実行されるソフトウェア・ルーチンとして実施される有限インパルス応答(FIR)デジタル・フィルタである。これは、TEQ24が受け取る前に実行されるフィルタリングを含め、送信チャネルHのインパルス応答の長さを効果的に短縮するように設計されている。このTEQフィルタの設計は、通信セッションを確立して、FIRの特定の係数を選択し、DSLモデム100と組合わせて受信モデム200の初期化、即ち「トレーニング」期間中に、TEQ24を実行することにより、実現されている。
【0052】
TEQ24に続いて、機能25において各受信ブロックからサイクリック・プリフィックスを除去する。次に、直並列変換器26は、データストリームを多数(2N)のサンプルに変換して離散フーリエ変換(DFT)機能27に適用される。DFT機能27に適用される受信データストリームは、複数の被変調サブチャネルの時間領域重ね合わせなので、このデータストリームのDFTは、各サブチャネル周波数における変調シンボルを再生する、即ち送信モデム100による送信処理においてIDFT機能12により実行されたIDFTの逆処理をする。サイクリック・プリフィックスが少なくとも(多分、短縮された)チャネル応答h(t)であるという仮定により、DFT機能27の出力は、実効送信チャネルの周波数領域応答により乗算された送信シンボルの周波数領域表示である。次いで、周波数領域等化(FEQ)機能28は、実効チャネルの周波数領域応答を分割して、変調シンボルを再生する。シンボル・ツー・ビット・デコーダ機能29は、シンボルを直列ビットストリームに再配列し、信号の送信において適用した符号化を復号して、送信の基礎であった入力ビットストリームに対応する出力ビットストリームを発生する。次に、この出力ビットストリームは、受信モデム200の位置により、ユーザのワークステーション又はユーザのオフィス・ネットワークに転送される。
【0053】
本発明のこの実施例によれば、送信モデム100は、更に、未ロードのサブチャネルの符号化機能119を含む。本発明の好ましい実施例によれば、符号化機能119は、IDFT12の前に、トレーニング・ルーチンにおいて判断された0のビット・ローディングを有する1以上のサブチャネルに対応した1以上のサブチャネルへ、複数のシンボルを効果的に挿入する。従って、機能119の操作は、複数のサブチャネルに情報を付加することであり、そうでなければ、入力ビットストリームからのペイロード・データがロードされない。しかしながら、本発明の好ましい実施例によれば、この情報は、以下で詳細に説明するように、アップサンプリング機能15及びデジタル・フィルタ16の作用に関連するように、発生される。
【0054】
当該技術分野において知られているように、アップサンプリング及びフィルタリングは、サンプリング速度を増加し、かつイメージ成分及びPOST帯域又はISDN干渉を除去するするために、アップサンプリング機能15及びデジタル・フィルタ16により、実行される。ガサラー及びポレーの記述に説明されている未ロードのチャネルの符号化は、一般的には有用だが、このアップサンプリング及びフィルタリングを考慮していない。その結果、アップサンプリング及びフィルタリングの前に、クリッピングしきい値を超えない、従ってクリップ阻止信号Xcの補償が発生しない時間領域サンプルは、符号化未ロードのサブチャネルを有することなく、アップサンプリング及びフィルタリング後にクリッピングしきい値を超えることがある。アップサンプリング及びフィルタリングの作用のために、ガサラー及びポレーの記述に説明されているように、未ロードのサブチャネルを符号化する作用がいくつかのアプリケーションにおいて限定される。
【0055】
以下、まずアップサンプリングが存在しないフィルタリングに関連して、次にデジタル・アナログ変換の前にアップサンプリング及びフィルタリングの両方に関連して、本発明の動作原理を説明する。本発明による方法の目的は、デジタル・フィルタ16の機能を適用した後にペイロード信号Xsによる和がクリップしないように、時間領域クリップ阻止信号Xc(周波数領域におけるXc、時間領域におけるXc)を導き出すことである。
【0056】
h(及び1の係数によりアップサンプリングするアップサンプリング機能15、換言すれば何もサンプリングに付加しない)として、デジタル・フィルタ16のインパルス応答を考慮する。時間領域において、符号化機能119の目的は、次式に対する時間領域変換を有するクリップ阻止信号Xcを適用することである。
【0057】
【数7】
Figure 0003933971
【0058】
ただし、*は、時間領域の畳み込み演算子である。周波数領域では、次式のようになる。
【0059】
【数8】
Figure 0003933971
【0060】
ただし、Hは、インパルス応答hのDFTに対応する0でないエントリを有する対角線マトリックスである。デジタル・フィルタ16からのブロック間作用が重要となる限り、フィルタの前の状態をセーブすることにより、又は通常の重なりにより、及び付加又はセーブ方法により、これらの作用を処理することができる。クリップ阻止信号Xcを定義するために、この周波数領域式を次式のように書き改めることができる。
【0061】
【数9】
Figure 0003933971
【0062】
更に、DFT演算子Fを適用すると次式のようになる。
【0063】
【数10】
Figure 0003933971
【0064】
クリップ阻止信号Xcを切り離すために、フィルタ応答Hの逆数H-1により乗算することができる。
【0065】
【数11】
Figure 0003933971
【0066】
未ロードのサブチャネルを有するエントリにおいて、1を有する対角行列であるインジケータ・マトリックスGを使用した直交制約を再び考えると、次式のようになる。
【0067】
【数12】
Figure 0003933971
【0068】
更に、直交性によりGXs=0なので、次式のようになる。
【0069】
【数13】
Figure 0003933971
【0070】
ここで、凸セットへの投影(POCS:Projection Onto Convex Sets)により、クリップ阻止信号Xcに対するこの固定小数点の式を解くことができる。クリップ阻止信号Xcは、フィルタ応答Hにより乗算されるので、未ロードのサブチャネル上でこのフィルタ応答Hが小さいときは、その結果のクリップ阻止信号Xcは、恐らく無効となることに注意すべきである。
【0071】
図3を参照し、アップサンプリング機能15に対する時間領域入力を信号x(n)とし、かつLのアップサンプリングによるデジタル・フィルタ16の出力をy(n)として考慮したときに、等価的な多相表示が図4に示される。図4に示すように、入力の信号x(n)は、対応するフィルタ応答h0〜hL-1により、Lフィルタ機能160〜16L-1に実質的に適用され、かつ各フィルタ機能16jの出力がyj(n)として表されている。0〜L−1のlに対して、個々の多相フィルタhlは、次式により元のフィルタ応答hに関連される。
【0072】
【数14】
Figure 0003933971
【0073】
次いで、ろ波された信号y0(n)〜yL-1(n)は、係数Lによるアップサンプリング機能15によって、それぞれアップサンプリングされる。アップサンプリングされた出力は、加算器40によって、1〜L−1遅延段42により遅延された高次アップサンプリング信号y1(n)〜yL-1(n)と組合せられて出力信号y(n)となる。個々のフィルタ出力信号yl(n)がクリップされていなければ、組合せられた出力信号は、クリップされない。これは、アップサンプリング機能15が個々の出力信号yl(n)の各サンプリング間に0値のサンプリングをそれぞれ挿入するためであり、遅延段42は、ろ波した出力信号yl(n)が互いに加算することがないように、多数のパスを遅延する。
【0074】
次式のクリップ阻止信号Xcの固定小数点関係を想起する。
【0075】
【数15】
Figure 0003933971
【0076】
多相解析は、アップサンプリング係数Lがl=0、1、...、L−1に対して次式により関連付けられることを表している。
【0077】
【数16】
Figure 0003933971
【0078】
ただし、Hlは、l番目の多相フィルタ16lのフィルタ応答である。従って、クリップ阻止信号Xcに対するこの解決法は、L多相式を満足する。
【0079】
この動作原理に基づき、以下図5を参照して、本発明の好ましい実施例によるクリップ阻止信号Xcを判断することにより、符号化機能119を実行する方法を詳細に説明する。以上で述べたように、符号化機能119は、DSP35(図2)により実施することを意図しており、図5に示す方法のステップは、DSP35がソフトウェア・ルーチンを実行することにより実行される。勿論、機能119の他の実現もまた、本発明の範囲内であることを意図しており、このような実現は、例えばモデム100内に存在するコプロセッサの形式よるカスタム・ロジックを含む。
【0080】
図5に示すように、この方法は、処理50から開始し、DMTサブチャネルのビット・ローディングを判断し、これらのサブチャネルがビット・ローディングを受信しているのではないことを認識する。これは、通常のモデムの「トレーニング・ルーチン」により、DSLセッションの初期化において処理50を実行することを意図している。これは、更に、DSLセッション中に周期的にビット・ローディングを更新して送信環境における変化を考慮できることを意図している。いずれにしろ、処理50において、送信帯域内の一定のサブチャネルがアンロードされていると認識し、インジケータ・マトリックスGを定義する。以上で述べたように、インジケータ・マトリックスGは、未ロードのサブチャネルに対応する位置に1を有する対角行列である。
【0081】
処理52において、DSP35は、送信モデム100と同一位置にあるコンピュータにより発生し、又はコンピュータ・ネットワークを介して受信できる入力ビットストリームから1ブロックのシンボルを符号化する。図3のエンコーダ機能11に関連して以上で説明したように、入力ビットストリームは、処理52において、多重ビット・シンボルにグループ分けされた2進デジットの直列ストリームであり、各シンボルにおけるビット数は、処理50において判断されたビット・ローディングによっている。処理52に関連して任意選択的に実行可能とされる他の処理は、誤り検出及び符号訂正、又はトレリス、ターボ若しくはLDPC符号化を含む。処理52の出力は、振幅情報及び位相情報の両方を含む一連の複素シンボルであり、特定の通信クラスに対する変調構成(例えば、直角振幅変調即ちQAM)における複数の点に対応していることを意図している。処理54において、これらのシンボルは、送信帯域においてサブチャネル(即ち、0でないビット・ローディングを有するサブチャネル)に関連され、共にペイロード信号Xs(n)を有する。
【0082】
以上で述べたように、図5の方法の目的は、ペイロード信号Xsに付加され、かつ時間領域に変換されたときに、クリッピングしきい値内の振幅ピークを有するクリップ阻止信号Xcを導き出すことであり、この振幅ピークは、アップサンプリング及びフィルタリングの効果を含む。この方法の反復特性のために、処理56は、クリップ阻止信号Xcに対する試行値を初期化することにより、開始する。これは、全てのサブチャネル(ロードされたサブチャネルを含む)において初期試行値が多分0と思われることを意図している。処理58において、フラグCLIPがリセットされ、またループ・カウンタlが0に初期化される。ループ・カウンタlは図6の方法の残りを通過する回数をカウントし、図4におけるL相を多相表示の現在位相に対応する。
【0083】
処理62において、DSP35は、周波数領域の信号ブロックXs及びクリップ阻止信号Xcの現在試行値により、時間領域信号を形成する。以上で説明したように、この時間領域信号は、信号Xs、XcのIDFT(場合によっては、IFFT)に基づいており、フィルタの現在位相の効果を意図している。従って、この時間領域信号は、次式のように、IDFTの結果を付加することにより発生される。
【0084】
【数17】
Figure 0003933971
【0085】
勿論、初期クリップ阻止信号Xc=0の初期の場合に、この和の第2項は0である。以上のように、Hl項は、調査中の現在位相lについてのフィルタ機能16lのフィルタ応答である。その結果の時間領域信号は、勿論、一連のサンプリング振幅により表される。
【0086】
処理64において、DSP35により、増幅器機能fがこの時間領域信号に適用される。この機能fは、図1bに示すように、典型的にハード制限クリッピング増幅器であると同時に、処理64において適用される特定機能fは、任意の線形又は非線機能(典型的には、非線形性を含む)に対応してもよい。次いで、判断65は、処理64における機能fの適用により、現在時間領域和信号におけるサンプルがクリップされたか否かの判断を実行する。ノー(判断65がノー)のときは、判断69を実行してループ・カウンタlが最終位相を評価したことを表示しているか否かを判断する。ノー(判断69がノー)のときは、処理70においてループ・カウンタlを増加させ、処理62において新しい時間領域和信号を発生させて、次の位相について処理を反復させる。
【0087】
クリッピングを検出すると(判断65がイエス)、処理66においてフラグCLIPをセットしてクリップされたサンプルを検出したことを表示する。処理68において、クリップされた時間領域信号(処理64により出力される)に演算子GHl -1を適用することにより、クリップ阻止信号Xcの新しい試行値を発生する。この演算子は、インジケータ・マトリックスGにより乗算された現在位相に対するフィルタ応答の逆数に対応しており、クリップ阻止信号Xcに対して新しい試行値を発生し、次の反復において処理により使用される。次いで、判断69を反復して、解析すべき付加的位相が残っているか否かを判断する。その通りであれば(処理69がイエスであれば)、処理70においてループ・カウンタlを増加させ、新しいクリップ阻止信号Xcを使用して処理62から開始し、次の位相について処理を反復させる。
【0088】
ループ・カウンタlがその最終値のL−1(値Lは、アップサンプリング比である。)に到達したことを判断69が(イエスの結果により)示すと、判断71がフラグCLIPを調べる。フラグCLIPがセットされている(判断71がイエスとなる)ときは、複数位相のうちの1位相に対する、複数時間領域信号のうちの1時間領域信号がクリップされており、また処理62以下を通る最近のループ内で少なくとも1位相に対して、クリップ阻止信号Xc用の新しい試行値を発生することになる。この場合に、制御は、フラグCLIPをリセットする処理58、及びループ・カウンタlを0に初期化する処理60に進み、処理は、0次位相から開始する新しいクリップ阻止信号Xcを除き、同一の入力信号Xsについて反復される。
【0089】
L位相の全てにわたり処理を反復し(判断69がイエスとなる)、かつ処理64において機能fの適用によりいずれの位相もクリップされていなかった(判断71がノーとなる)ならば、クリップ阻止信号Xcの現在試行値は、ペイロード信号Xsからクリッピングを除去する際に、有効であるとみなされる。以上で説明したように、アップサンプリング機能15及びフィルタ16を考慮に入れる方法により、クリップ阻止信号Xcのこのような発生を実行する。次いで、処理72を実行し、DSP35は、現在のクリップ阻止信号Xcにより現在の未ロードのサブチャネルをロードする。この新しい信号をIDFT機能12に渡し、対応する被変調信号の変調及び送信を実行する。
【0090】
従って、本発明のこの実施例によれば、クリップ阻止信号の発生により、及びこのクリップ阻止信号を有するその他の未ロードのサブチャネルの符号化により、ピーク対平均比(PAR)が減少する。クリップ阻止信号がペイロード信号に対して直交しているので、このPAR減少においてデータの損失は、発生しない。加えて、クリップ阻止信号は、排他的に未ロードのサブチャネルに存在するので、クリップ阻止信号は、受信モデム(例えば、図3においてモデム200)に対して完全に透明であり、レシーバ・エンドで処理を必要とすることなく、クリッピングが発生したか否か、又はクリッピングに対しては補償するのか否かを判断する。むしろ、クリップ阻止信号を搬送するサブチャネルは、レシーバが関係する限り、未ロードのサブチャネルであるので、単に無視されるだけである。この方法は、更に、時間領域信号を発生する際に使用されるIDFTにいくらか複雑なステップのみが係わることを考慮すると、極めて計算効果がよい。
【0091】
クリップ阻止信号を駆動する代替的な解決方法を説明する。以下の説明から明らかとなるように、この解決方法は、時間領域更新として動作し、付加的な変換なしに、予め計算した値のベクトルを使用することにより、更に高いパフォーマンスの方法となることを意図している。
【0092】
クリップ阻止信号Xcについての次式を想起する。
【0093】
【数18】
Figure 0003933971
【0094】
この式の両辺を現在位相についてのフィルタ応答Hlにより乗算することができる。
【0095】
【数19】
Figure 0003933971
【0096】
この式の両辺のIDFTを時間領域に変換すると、次式を得る。
【0097】
【数20】
Figure 0003933971
又は整形機能S=FHGFを定義すると次式のようになる。
Figure 0003933971
【0098】
これは、クリッピング更新に整形機能を適用することにより、クリップ阻止信号の更新を適用するために、以下のように書き改められる。
【0099】
【数21】
Figure 0003933971
【0100】
しかしながら、l次における摂動(perturbation)は、他の位相に変換される必要がある。下記の周波数領域式を再び参照する。
【0101】
【数22】
Figure 0003933971
【0102】
これも同様に次式のように書き改めることができる。
【0103】
【数23】
Figure 0003933971
【0104】
この式の両辺をHml -1により乗算する。
【0105】
【数24】
Figure 0003933971
【0106】
この式のIDFTは、次式のようになる。
【0107】
【数25】
Figure 0003933971
又は整形機能Slm=FHml -1GFを定義すると次式のようになる。
Figure 0003933971
【0108】
従って、整形機能Slmは、l番目位相からm番目位相に対する更新へクリップのアプリケーションを整形する。
【0109】
ここで図6〜図8を参照し、本発明の第2の好ましい実施例によるPARを減少させるために未ロードのサブチャネルの符号化を実行し、かつこの時間領域更新解決方法に続く方法を以下詳細に説明する。この方法は、以下の説明から明らかなように、アップサンプリング機能15及びデジタル・フィルタ16を考慮した方法により実行される。
【0110】
図6は、本発明の第2の実施例によりデータを送受信する通信処理を示しており、図3に対する以上の説明と同一機能については、同一の参照番号を使用している。しかしながら、本発明の第2の実施例によれば、符号化機能219は、時間領域のクリップ阻止信号Xcを発生し、これをIDFT機能12においてペイロード信号XsのIDFTを実行した後のある時点で信号ストリームに適用する。ペイロード信号Xsに対してクリップ阻止信号Xcの直交性を条件とするために、クリップ阻止信号Xcに対応するサブチャネル周波数は、ペイロード信号Xsの周波数と異なることになり、また未ロード・チャネルのサブチャネル周波数に対応することになる。図6に示すように、例えば、クリップ阻止信号Xcを並直列変換器13に適用し、これによって時間領域のクリップ阻止信号Xcを時間領域のペイロード信号Xsと組合わせる。
【0111】
本発明の第2の実施例による方法は、前述のように、処理80において、DMTサブチャネルのビット・ローディングについての判断、及びこれらサブチャネルがビット・ローディングを受信していないことの認識により開始する。処理80は、前述したように、好ましくは、DSLセッションの初期化中に実行される。次いで、処理82は、対応するシンボル構成(例えば、QAM)に従って入力ペイロード・ビットストリームからの1ブロックのシンボルを多数ビット・シンボルに符号化し、これらのシンボルを処理80のビット・ローディングに従って送信帯域内のサブチャネルと関連させてペイロード信号Xs(n)を発生する。
【0112】
処理85において、IDFTルーチンを実行して周波数領域ペイロード信号Xsを時間領域ペイロード信号Xsに変換する。この変換は、勿論、未ロードのサブチャネルが0値成分を有することを除き、IDFT機能12に対応する。処理86において、クリップ阻止信号Xcを第1の試行値、好ましくは、0(即ち、全てのnに対してXc(n)=0)に初期化する。処理88において、フラグCLIPをリセットし、処理90において、ループ・カウンタlを0に初期化する。
【0113】
処理92において、時間領域ペイロード信号Xsと、図4に示すように、アップサンプリング機能15及びデジタル・フィルタ16を多相表示の位相に対する現在の試行クリップ阻止信号Xcから、時間領域和を形成する。この時間領域信号は、その位相に対するこれらの時間領域フィルタに関連するペイロード信号Xsとクリップ阻止信号Xcとの単純な和である。即ち、
【0114】
【数26】
Figure 0003933971
【0115】
処理94において、この時間領域和信号を機能fにより処理する。機能fは、例えば、以上で述べたように、ハード制限増幅器特性でもよい。
【0116】
次いで、判断95を実行し、時間領域和信号のサンプルがクリッピング処理94により変更された振幅を有するか否かを判断する。ノーのときは、制御が判断99に行き、ループ・カウンタlを最終値のL−1と比較して、L位相表示の全てを考慮したか否かを判断する。ノーの(判断99がノーである)ときは、処理100においてループ・カウンタlを増加し、処理92から次の位相について処理を反復させる。
【0117】
1以上のサンプル振幅が変化した(判断95がイエスである)ときは、ペイロード信号Xsと現在の試行クリップ阻止信号Xcとの和のいくつかのサンプル振幅が処理94において適用した非線形機能のクリッピングしきい値を超えたときは、クリップ阻止信号Xcにおいて調整を必要とする。処理96において、フラグCLIPをセットし、クリッピングが発生したことを表示する。次いで、処理98において、クリップ阻止信号Xcの試行値を調整する。本発明のこの第2の好ましい実施例の動作原理に関連して以上で述べたように、この時間領域更新解決方法において、多相表示の1位相のためにペイロード信号Xsに対する調整は、更に他の位相にも影響する。調整処理98を実行してこれらの効果は、図8に関連して以下で説明するように、他の位相に適用される。
【0118】
処理110において、現在の位相に対してベクトルRを判断する。多相表示における各相に対してベクトルRを反復して使用し、従って本発明のこの実施例では、処理110において実行されるように、1回のみ計算することが好都合である。本発明のこの実施例によれば、次式のようにベクトルRを導き出す。
【0119】
【数27】
Figure 0003933971
【0120】
次に処理112において、位相カウントmを0に初期化する。
【0121】
処理114において、処理94及び判断95において検出されたl番目位相からのクリッピング作用により、クリップ阻止信号Xcのm番目位相が変更される。次式の整形機能Slmを再び想起する。
【0122】
【数28】
Figure 0003933971
【0123】
処理80において判断されたインジケータ・マトリックスGを使用し、l番目位相におけるクリッピングに基づき、m番目位相に対するクリップ阻止信号Xcの調整を次式により、更新し、処理114において実行される。
【0124】
【数29】
Figure 0003933971
【0125】
判断115は、カウントmがL−1の最終値に到達したか否かを調べることにより、その他の位相でクリップ阻止信号Xcを調整すべきか否かを判断する。ノーのとき(判断115がノーであるとき)は、処理116においてカウントmを増加させ、クリップ阻止信号Xcを次の位相に対して調整する。その通りのとき(判断115がイエスであるとき)は、各位相において現在位相(l)におけるクリッピング効果ついてクリップ阻止信号Xcを調整し、制御は判断99に行く。
【0126】
判断99は、ループ・カウンタlがL−1の最終値に到達したか否かを判断する。従って、クリップ阻止信号Xcの現在の試行値が全ての位相について評価されたか否かを判断する。その通りのとき(判断99がイエスであるとき)は、判断101によりフラグCLIPを調べて、クリップ阻止信号Xcの試行値がクリッピングを発生させたか否かを判断する。その通りのとき(判断101がイエスであるとき)は、以下、クリップ阻止信号Xcの現在値を評価する必要があり、フラグCLIPのリセットから開始し、ループ・カウンタlを初期化し、かつ処理92により開始する一連のオペレーションを反復させる。
【0127】
クリッピングに帰結しなかった(判断101がノーとなる)クリップ阻止信号Xcの試行値を評価することにより、このルーチンを完了する。従って、未ロードのサブチャネルを使用してPARの減少によりクリッピングを避けるために、現在のクリップ阻止信号Xcが適当となり、この場合は、現在の時間領域和信号Xs+Xcを並直列変換器13(図3)に転送することができ、これに送信処理が続く。
【0128】
本発明の第2の実施例は、第1の実施例のように、ダウンストリーム増幅器が効果的に動作できるようにデータの損失なしに、合理的な平均電力を保持する間に、PARを減少し、かつ送信信号のクリッピングを減少させる重要な効果がある。これは、更に、本発明の第2の実施例である時間領域更新解決方法は、反復するIDFT処理を実行することなく、ペイロード信号のIDFT後に、時間領域においてクリップ阻止信号の導き出し及び更新を実行するので、与えられたブロックのデータに対して単一のIDFT動作を実行することのみを必要とすることを考慮して、多くのアプリケーションにおいて付加的な効率及びパフォーマンスを提供する。
【0129】
加えて、本発明の開示されたこれらの実施例によれば共に、未ロードのサブチャネルのみがクリップ阻止信号により影響を受けるので、受信モデムの部分で何らの操作を必要とすることなく、かつこれらのサブチャネルが受信モデムにより必然的に無視される。従って、受信しているモデム回路に対して透明に、送信機において、本発明より達成されるPAR減少を実現できる。
【0130】
以上で説明したように、本発明の好ましい実施例は、逆処理可能な直交変換であるフーリエ変換(即ち、IDFT/DFT、又はIFFT/FFT,変換ペア)による信号の変調に向けられている。本発明は、任意の直交変換、当該技術分野において周知の多くの形式による接続に適用可能とされ、また有利であることを意図している。
【0131】
本発明をその好ましい実施例により説明したが、勿論、これらの実施例の変更、及び代替を意図するものであり、本発明の効果及び恩恵を得る変更及び代替は、この明細書及びその図面を参照することにより、当該技術分野において通常に習熟する者に明らかである。このような変更及び代替は、以下で請求する本発明の範囲内であることを意図している。
【0132】
以上の説明に関して更に以下の項を開示する。
(1)送信設備を介して送信する複数のデジタル信号の変調方法において、
複数のサブチャネルのビット・ローディングをするステップと、
ロードされていない前記複数のサブチャネルの少なくとも1つのサブチャネルを識別するステップと、
ペイロード・ビットストリームを受信するステップと、
受信したペイロード・ビットストリームを複数のシンボルに符号化するステップであって、前記複数のシンボルは、各々が前記複数サブチャネルのうちの1つのサブチャネルに関連し、前記複数シンボルがデジタル・ペイロード信号として配列されるステップと、
1つのアップサンプリング機能に対応する複数の位相の各々について、前記ペイロード信号及び試行クリップ阻止信号の時間領域和信号を形成するステップであって、前記試行クリップ阻止信号が前記ペイロード信号と直交し、かつ少なくとも1つの未ロードサブチャネルに関連し、かつ前記試行クリップ阻止信号及びペイロード信号が現在の位相に関連したフィルタによりろ波されているステップと、
1つの機能を前記時間領域和信号に適用してクリップされた和信号を導き出すステップと、
前記時間領域和信号と相違する前記クリップされた和信号に応答し、前記現在位相について前記試行クリップ阻止信号を変更するステップと、
前記複数の位相の各々について前記形成するステップ、前記適用するステップ及び前記変更するステップを反復するステップと、
前記複数の位相の各々について前記時間領域和信号と相違した前記クリップされた和信号に応答し、前記複数の位相について、前記形成するステップ、前記適用するステップ、及び前記変更するステップを反復するステップと、
前記複数の位相の全てにわたり前記時間領域和信号と相違していない前記クリップされた和信号に応答し、前記ペイロード信号及び前記現在の試行クリップ阻止信号の和を処理するステップと
を備えている変調方法。
【0133】
(2)前記形成するステップは、
前記ペイロード信号及び現在の試行クリップ阻止信号のそれぞれについて逆離散フーリエ変換(IDFT)を実行するステップであって、各信号が前記現在の位相に対するフィルタ応答により変更されるステップと、
前記実行するステップからのIDFTを付加して前記時間領域和信号を発生するステップと
を備えている第1項記載の変調方法。
【0134】
(3)更に、
未ロードのサブチャネル及びその他のゼロ値エントリに対応する位置で対角線に沿いゼロでないエントリを有するインジケータ・マトリックスを導き出すステップを備え、かつ
前記変更するステップは、
前記インジケータ・マトリックス及び前記現在の位相に対する前記フィルタの逆処理に対応する演算子を前記クリップされた和信号に適用して前記変更した試行クリップ阻止信号を導き出すステップを備えている
第2項記載の変調方法。
【0135】
(4)前記処理するステップは、
逆離散フーリエ変換を実行することにより前記ペイロード信号及び前記現在の試行クリップ阻止信号の和を変調するステップ
を備えている第3項記載の変調方法。
【0136】
(5)前記処理するステップは、
前記変調するステップ後に、前記被変調信号を時間領域デジタル・シーケンスにフォーマット化するステップと、
前記複数の位相に対応する係数により前記時間領域デジタル・シーケンスをアップサンプリングするステップと、
前記アップサンプリングしたデジタル・シーケンスをろ波するステップと、
前記ろ波したアップサンプリングしたデジタル・シーケンスをアナログ信号に変換するステップと、
前記アナログ信号を増幅するステップと
を備えた第4項記載の変調方法。
【0137】
(6)前記フォーマットするステップは、
前記ペイロード信号についてIDFTを実行するステップと、
前記現在の位相に対するフィルタ応答を前記ペイロード信号のIDFTに適用するステップと、
時間領域形式にあり、かつ前記現在の位相に対する前記フィルタ応答を適用した後の前記試行クリップ阻止信号を、前記適応するステップ後に前記試行クリップ阻止信号を付加するステップと
を備えた第1項記載の変調方法。
【0138】
(7)前記変更するステップは、
前記現在の位相に対応するベクトルを計算するステップと、
前記複数の位相のそれぞれについて、前記現在の位相に対する前記クリップされた和信号により前記試行クリップ阻止信号を変更するステップと
を備えた第6項記載の変調方法。
【0139】
(8)前記現在の位相に対する前記クリップされた和信号により前記試行クリップ阻止信号を変更する前記ステップは、
前記ベクトルに1つの形成機能を適用し、その結果を前記位相に対するフィルタ応答によりろ波した前記試行クリップ阻止信号に付加するステップ
を備えた第7項記載の変調方法。
【0140】
(9)前記処理するステップは、
前記複数の位相に対応する係数により前記ペイロード信号及び前記試行クリップ阻止信号の和をアンサンプリングするステップと、
前記アップサンプリングした和信号をろ波するステップと、
前記ろ波し、アップサンプリングした和信号をアナログ信号に変換し、このアナログ信号を増幅するステップと
を備えた第8項記載の変調方法。
【0141】
(10)離散的なマルチトーン(DMT)被変調信号を送信するトランシーバにおいて、
一端を通信施設に接続したアナログ・フロント・エンド機能と、
前記トランシーバをデータ・ソースにインターフェース接続するインターフェースと、
前記インターフェース及び前記アナログ・フロント・エンド機能に接続され、命令ルーチンを実施して一連の動作を実行することにより、前記データ・ソースからのデジタル・ペイロード・ビットストリームを変調し、その被変調信号を前記アナログ・フロント・エンド機能に適用するプログラムラマブル・ロジック回路と、
を備え、前記一連の動作は、
複数のサブチャネルをビット・ローディングするステップと、
未ロードの前記サブチャネルのうちの少なくとも1つのサブチャネルを識別するステップと、
前記ペイロード・ビットストリームを受信するステップと、
受信した前記ペイロード・ビットストリームを複数のシンボルに符号化するステップであって、前記複数のシンボルの各々が前記複数のサブチャネルのうちの1つのサブチャネル関連し、前記複数のシンボルがデジタル・ペイロード信号として配列されるステップと、
アップサンプリング機能に対応する複数の位相の各々について、前記ペイロード信号及び試行クリップ阻止信号の時間領域和信号を形成するステップであって、前記試行クリップ阻止信号が前記ペイロード信号に直交すると共に、少なくとも1つの未ロードのサブチャネルと関連され、かつ前記試行クリップ阻止信号及びペイロード信号が前記現在の位相に関連したフィルタによりろ波されるステップと、
前記時間領域和信号に1つの機能を適用してクリップされた和信号を導き出すステップと、
前記時間領域和信号と相違する前記クリップされた和信号に応答し、前記現在の位相に対する前記試行クリップ阻止信号を変更するステップと、
前記複数の位相の各々について前記形成するステップ、前記適用するステップ及び前記変更するステップを反復るステップと、
前記複数の位相の各々について前記時間領域和信号と相違した前記クリップされた和信号に応答し、前記複数の位相の各々について、前記形成するステップ、前記適用するステップ、及び前記変更するステップを反復るステップと、
前記複数の位相の全てにわたり前記時間領域和信号と相違していない前記クリップされた和信号に応答し、前記ペイロード信号及び前記現在の試行クリップ阻止信号の和を処理、この処理した信号を前記アナログ・フロント・エンド機能に転送するステップと
を備えているトランシーバ。
【0142】
(11)前記プログラムラマブル・ロジック回路は、前記形成するステップを実行するようにプログラムされ、前記形成するステップは、
前記ペイロード信号及び前記現在の試行クリップ阻止信号の各々についてIDFTを実行するステップであって、各信号が前記現在の位相に対するフィルタ応答により変更されるステップと、
前記実行するステップからのIDFTを付加して前記時間領域和信号を発生するステップと
による第10項記載のトランシーバ。
【0143】
(12)前記プログラムラマブル・ロジック回路は、
未ロードのサブチャネルに対応する位置で対角線に沿った非ゼロのエントリ及びその他のゼロ値エントリを有するインジケータ・マトリックスを導き出すステップを実行するようにプログラムされ、かつ
前記プログラムラマブル・ロジック回路は、
前記インジケータ・マトリックス、及び前記現在の位相に対する前記フィルタの逆処理に対応する演算子を前記クリップされた和信号に適用して、前記変更した試行クリップ阻止信号を導き出すステップ
により、前記変更するステップを実行するようにプログラムされている第11項記載のトランシーバ。
【0144】
(13)前記プログラムラマブル・ロジック回路は、一連の動作により前記処理するステップを実行し、前記一連の動作は、
逆離散フーリエ変換を実行することにより、前記ペイロード信号及び前記現在の試行クリップ阻止信号の和を変調するステップと、
前記変調するステップ後に、前記被変調信号を時間領域デジタル・シーケンスにフォーマット化するステップと、
前記複数の位相に対応する係数により前記時間領域デジタル・シーケンスをアップサンプリングするステップと、
前記アップサンプリングしたデジタル・シーケンスをろ波するステップと、
前記ろ波したアップサンプリングしたデジタル・シーケンスをアナログ信号に変換するステップと、
前記アナログ信号を増幅するステップと、
前記増幅したアナログ信号をアナログ・フロント・エンド機能に適用するステップと
を含む第12項記載のトランシーバ。
【0145】
(14)前記プログラムラマブル・ロジック回路は、前記形成するステップを実行するようにプログラムされ、前記形成するステップは、
前記ペイロード信号にIDFTを実行するステップと、
前記現在の位相に対するフィルタ応答を前記ペイロード信号のIDFTに適用するステップと、
時間領域形式にあり、かつ前記現在の位相に対する前記フィルタ応答を適用した後の前記試行クリップ阻止信号を前記適用するステップ後のペイロード信号に付加するステップと
による第10項記載のトランシーバ。
【0146】
(15)前記プログラムラマブル・ロジック回路は、前記変更するステップを実行するようにプログラムされ、前記変更するステップは、
前記現在の位相に対応するベクトルを計算するステップと、
前記複数の位相の各々について、形成する機能を前記ベクトルに適用し、その結果を前記位相についての前記フィルタ応答によりろ波された前記試行クリップ阻止信号に付加するステップと
による第14項記載のトランシーバ。
【0147】
(16)前記プログラムラマブル・ロジック回路は、前記処理するステップを実行するようにプログラムされ、前記処理するステップは、
前記複数の位相に対応する係数により前記ペイロード信号及び前記試行クリップ阻止信号の和をアップサンプリングするステップと、
前記アップサンプリングした和信号をろ波するステップと、
前記ろ波したアップサンプリングした和信号をアナログ信号に変換するステップと、
前記アナログ信号を増幅するステップと
による第15項記載のトランシーバ。
【0148】
(17)前記プログラムラマブル・ロジック回路は、ディジタル信号プロセッサである第10項記載のトランシーバ。
【0149】
(18)クリッピングを避けるようにペイロード信号を処理する方法において、
前記ペイロード信号を複数のシンボルに符号化するステップであって、前記シンボルがそれぞれ複数のサブチャネルのうちの1つのサブチャネルに関連され、前記複数のサブチャネルが前記ペイロード信号の前記符号化されたシンボルのいずれとも関連されることなく、少なくとも1つの未ロードのサブチャネルを含むステップと、
アップサンプリング機能に対応する複数の位相の各々について、前記ペイロード信号及び前記試行クリップ阻止信号の時間領域和信号和を形成するステップであって、前記試行クリップ阻止信号が前記ペイロード信号に直交し、かつ少なくとも1つの未ロードのサブチャネルと関連され、かつ前記試行クリップ阻止信号及び前記ペイロード信号が前記現在の位相に関連したフィルタによりろ波されるステップと、
前記時間領域和信号に1つの機能を適用してクリップされた和信号を導き出すステップと、
前記時間領域和信号と相違する前記クリップされた和信号に応答し、前記現在の位相について前記試行クリップ阻止信号を変更するステップと、
前記複数の位相の各々について前記形成するステップ、前記適用するステップ、及び前記変更するステップを反復させるステップと、
前記複数の位相の各々について前記時間領域和信号と相違する前記クリップされた和信号に応答し、前記複数の位相について前記形成するステップ、前記適用するステップ、及び前記変更するステップを反復させるステップと、
前記複数の位相の全てにわたり前記時間領域和信号と相違しない前記クリップされた和信号に応答し、前記ペイロード信号、及び前記現在の試行クリップ阻止信号の和を処理するステップと
を備えている方法。
【0150】
(19)前記形成するステップは、
前記ペイロード信号及び前記現在の試行クリップ阻止信号の各々について逆直交変換を実行するステップであって、各信号が前記現在の位相用のフィルタ応答により変更されているステップと、
前記実行するステップにより変更を付加して前記時間領域和信号を発生するステップと
を備えている第18項記載の方法。
【0151】
(20)更に、
未ロードのサブチャネル、及びその他のゼロ値エントリに対応する位置で対角線に沿いゼロでないエントリを有するインジケータ・マトリックスを導き出すステップをを備え、かつ
前記変更するステップは、
前記インジケータ・マトリックス、及び前記現在の位相に対する前記フィルタの逆処理に対応する演算子を前記クリップされた和信号に適用して、前記変更した試行クリップ阻止信号を導き出すステップを備えている
第19項記載の方法。
【0152】
(21)前記直交化させる変換は、フーリエ変換であり、かつ
前記処理するステップは、逆離散フーリエ変換を実行することにより、前記ペイロード信号、及び前記現在の試行クリップ阻止信号の和を変調するステップを備えている
第20項記載の方法。
【0153】
(22)前記形成するステップは、
ペイロード信号について逆直交変換を実行するステップと、
前記現在の位相に対するフィルタ応答を前記ペイロード信号の変換に適用するステップと、
前記現在の位相に対するフィルタ応答を前記ペイロード信号の変換に適用するステップと、
時間領域形式により、かつ前記現在の位相に対する前記フィルタ応答を前記適用した後の前記試行クリップ阻止信号を、前記適用するステップ後に前記ペイロード信号に付加するステップと
を備えた第18項記載の方法。
【0154】
(23)前記変更するステップは、
前記現在の位相に対応するベクトルを計算するステップと、
前記複数の位相の各々について、前記試行クリップ阻止信号を前記現在の位相に対する前記クリップされた和信号により変更するステップと
を備えた第22項記載の方法。
【0155】
(24)前記試行クリップ阻止信号を前記現在の位相に対する前記クリップされた和信号により変更する前記ステップは、
前記ベクトルに形成機能を適用し、その結果を前記位相に対するフィルタ応答によりろ波した前記試行クリップ阻止信号に付加するステップ
を備えた第23項記載の方法。
【0156】
(25)DSLモデム通信のように、通信用のデジタル信号の離散的なマルチトーン(DMT)変調において使用されるトランシーバ(100)を説明する。前記トランシーバ(100)は、クリップ阻止信号により未ロードのサブチャネルを符号化する機能を含む。前記クリップ阻止信号は、時間領域への変調後に、増幅器(18)によるクリッピングを避けるように、アップサンプリング及びフィルタリングを導き出す。前記アップサンプリング及びフィルタリングの作用は、多相組合わせとして前記アップサンプリング及びフィルタリングを考慮し、かつ各位相についてフィルタ応答を使用することにより、前記クリップ阻止信号を導き出す際に考慮される。周波数領域及び時間領域の更新代替を開示する。
【0157】
この出願は、35U.S.C.§119(e)により、2001年4月2日に出願された予備出願第60/280,793号の優先権を主張する。
【図面の簡単な説明】
【図1】Aは、従来技術によるDMT変調信号の送信に含まれている機能の機能ブロック図である。
Bは、通常のクリッピング増幅器の転送特性を示す図である。
【図2】本発明の好ましい実施例により構築されたトランシーバのブロック形式による電気図である。
【図3】本発明の第1の好ましい実施例により少なくとも送信トランシーバを構築している2DMTトランシーバ間通信の機能ブロック図である。
【図4】本発明の好ましい実施例により送信トランシーバより実行されるアップサンプリング動作及びフィルタ動作の多相動作を表す図である。
【図5】クリップ阻止信号を発生する際に本発明の第1の好ましい実施例の動作を説明するフロー・チャートである。
【図6】本発明の第2の好ましい実施例により少なくとも送信トランシーバを構築している2DMTトランシーバ間の通信機能のブロック図である。
【図7】クリップ阻止信号を発生する際に本発明の第2の好ましい実施例の動作を説明するフロー・チャートである。
【図8】図7に示す本発明の第2の好ましい実施例によるクリップ阻止信号の試行値を更新する処理を説明するフロー・チャートである。
【符号の説明】
11 エンコーダ
12 IDFT機能
15 アップサンプリング機能
16 デジタル・フィルタ
17 デジタル・アナログ変換器
21 アナログ・フィルタリング機能
22 アナログ・デジタル変換器
23 デジタル・フィルタリング機能
24 TEQ
27 DFT機能
28 周波数領域等化(FEQ)機能
29 シンボル・ツー・ビット・デコーダ機能
100 DSLデジタル加入者回線)モデム
200 受信モデム

Claims (2)

  1. 送信設備を介して送信するデジタル信号の変調方法において、
    複数のサブチャネルのビット・ローディングをするステップと、
    ロードされていない前記複数のサブチャネルの少なくとも1サブチャネルを識別するステップと、
    ペイロード・ビットストリームを受信するステップと、
    受信したペイロード・ビットストリームを複数のシンボルに符号化するステップであって、前記複数のシンボルは、各々が前記複数サブチャネルのうちの1つのサブチャネルに関連し、前記複数シンボルがデジタル・ペイロード信号として配列されるステップと、
    1つのアップサンプリング機能に対応する複数の位相の各々について、前記ペイロード信号及び試行クリップ阻止信号の時間領域和信号を形成するステップであって、前記試行クリップ阻止信号が前記ペイロード信号と直交し、かつ少なくとも1つの未ロードサブチャネルに関連し、かつ前記試行クリップ阻止信号及びペイロード信号が現在の位相に関連したフィルタによりろ波されているステップと、
    1つの機能を前記時間領域和信号に適用してクリップされた和信号を導き出すステップと、
    前記時間領域和信号と相違する前記クリップされた和信号に応答し、前記現在の位相について前記試行クリップ阻止信号を変更するステップと、
    前記複数の位相の各々について前記形成するステップ、前記適用するステップ及び前記変更するステップを反復するステップと、
    前記複数の位相の各々について前記時間領域和信号と相違した前記クリップされた和信号に応答し、前記複数の位相について、前記形成するステップ、前記適用するステップ、及び前記変更するステップを反復するステップと、
    前記複数の位相の全てにわたり前記時間領域和信号と相違していない前記クリップされた和信号に応答し、前記ペイロード信号及び前記現在の試行クリップ阻止信号の和を処理するステップと
    を備えている変調方法。
  2. 離散的なマルチトーン(DMT)被変調信号を送信するトランシーバにおいて、
    一端を通信施設に接続したアナログ・フロント・エンド機能と、
    前記トランシーバをデータ・ソースにインターフェース接続するインターフェースと、
    前記インターフェース及び前記アナログ・フロント・エンド機能に接続され、命令ルーチンを実施して一連の動作を実行することにより、前記データ・ソースからのデジタル・ペイロード・ビットストリームを変調し、その被変調信号を前記アナログ・フロント・エンド機能に適用するプログラムラマブル・ロジック回路と、
    を備え、前記一連の動作は、
    複数のサブチャネルをビット・ローディングするステップと、
    未ロードの前記サブチャネルのうちの少なくとも1つのサブチャネルを識別するステップと、
    前記ペイロード・ビットストリームを受信するステップと、
    受信した前記ペイロード・ビットストリームを複数のシンボルに符号化するステップであって、前記複数のシンボルの各々が前記複数のサブチャネルのうちの1サブチャネル関連し、前記複数のシンボルがデジタル・ペイロード信号として配列されるステップと、
    アップサンプリング機能に対応する複数の位相の各々について、前記ペイロード信号及び試行クリップ阻止信号の時間領域和信号を形成するステップであって、前記試行クリップ阻止信号が前記ペイロード信号に直交すると共に、少なくとも1つの未ロードのサブチャネルと関連され、かつ前記試行クリップ阻止信号及びペイロード信号が前記現在の位相に関連したフィルタによりろ波されるステップと、
    前記時間領域和信号に1つの機能を適用してクリップされた和信号を導き出すステップと、
    前記時間領域和信号と相違する前記クリップされた和信号に応答し、前記現在の位相に対する前記試行クリップ阻止信号を変更するステップと、
    前記複数の位相の各々について前記形成するステップ、前記適用するステップ及び前記変更するステップを反復るステップと、
    前記複数の位相の各々について前記時間領域和信号と相違した前記クリップされた和信号に応答し、前記複数の位相について、前記形成するステップ、前記適用するステップ、及び前記変更するステップを反復るステップと、
    前記複数の位相の全てにわたり前記時間領域和信号と相違していない前記クリップされた和信号に応答し、前記ペイロード信号及び前記現在の試行クリップ阻止信号の和を処理、この処理した信号を前記アナログ・フロント・エンド機能に転送するステップと
    を備えているトランシーバ。
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