JP3933918B2 - 包装材料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィルムに印刷されたヒートシール剤層をヒートシールして、内容物を包装かつ密封するのに好適な包装材料に関する。
本発明に係る包装材料は、任意の製品を包装する際に適用することができる。例えば、ピロー包装用包装材料、三方シール袋や四方シール袋等の自立性の無い袋の包装材料、あるいは、ガセット袋等の自立性のある袋を製造するためにも適用することが可能である。
【0002】
【従来の技術】
上記包装材料としては、従来、二軸延伸ポリプロピレンフィルムやポリ塩化ビニルフィルムなどのプラスチックフィルムが利用されてきた。例えば、三方シール袋においては、図3に示すように、一枚のプラスチックフィルム1の四周をヒートシール部位14としてこの部位にヒートシール剤を塗布してヒートシール剤層を形成し、その中央(図3においては破線で示す)から二つ折りし、互いに対向するヒートシール剤層をヒートシールして、三辺及び折り線によって密封された包装体を製造する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記包装材料は、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルなどの材質で構成されているため、これを開封して包装材料を廃棄すると、環境の汚染を引き起こすおそれがあるという問題点があった。
本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、生分解性樹脂の廃棄容易性を生かして、開封後の環境汚染を防止することを目的とするものである。
【0004】
すなわち、請求項1に係る発明は、製品を包装し、その端部同士をヒートシールすることにより密封するフィルム状の包装材料において、生分解性のポリ乳酸系フィルムと、この生分解性フィルム上に印刷され、脂肪族ポリエステルからなる生分解性樹脂を主たるバインダーとする絵柄層と、この絵柄層を被覆して設けられ、熱による接着を防止するポリ乳酸セグメントとポリグリセリンセグメントとを有するポリ乳酸系樹脂に有機溶剤可溶性多糖類または多官能イソシアネートを混合してなるオーバーコート層がヒートシール部位を含めて設けられると共に、ポリ乳酸セグメントとポリグリセリンセグメントとからなるポリ乳酸系樹脂のヒートシール剤層が上記絵柄層上のヒートシール部位に設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項2に係る発明は、製品を包装し、その端部同士をヒートシールすることにより密封するフィルム状の包装材料において、生分解性のポリ乳酸系フィルムと、この生分解性フィルム上に印刷され、脂肪族ポリエステルからなる生分解性樹脂を主たるバインダーとする絵柄層と、この絵柄層を被覆して設けられ、熱による接着を防止するポリ乳酸セグメントとポリグリセリンセグメントとを有するポリ乳酸系樹脂に有機溶剤可溶性多糖類または多官能イソシアネートを混合してなるオーバーコート層がヒートシール部位を含めて設けられると共に、ヒートシール剤層が上記絵柄層上のヒートシール部位に設けられている包装材料において、前記ヒートシール剤層が下記式(4)または(5)で表されるスルホン酸塩含有構造を分子鎖中に含むポリエステルでなることを特徴とするものである。
【化13】
(式(4)において、Xは炭素数20以下のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、水素原子、ニトロ基、アミノ基、アシル基、スルホン基、アルコキシル基またはハロゲンを表わし、Mはリチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子または下記式(6)で表わされるアミンを表わす。また、式(4)において、(X) m1 におけるm1は上記置換基におけるXの芳香族環に対する結合数であり、m1は0〜3の整数である。また(SO 3 M) m2 におけるm2はスルホン酸塩を示すSO 3 Mの芳香族環に対する結合数であり、m2は0〜4の整数であって、m1とm2の合計は1以上4以下である。また、n1は1以上の整数を表わす)
【化14】
(式(5)において、R 1 は炭素数20以下のアルキリデン基を表わし、Mはリチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子または下記式(6)で表わされるアミンを表わす)
【化15】
(式(6)において、R 2 ,R 3 、R 4 及びR 5 は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、フェニル基またはベンジル基を表わす)
【0005】
請求項1に係る発明においては、従来のポリプロピレンやポリ塩化ビニルなどのフィルムに代えて生分解性のポリ乳酸系フィルムを基材として利用し、また、絵柄層の主たるバインダーとして脂肪族ポリエステルからなる生分解性樹脂を利用しているため、開封後の廃棄に当たって、これらフィルムや絵柄層が雑菌(分解性細菌)にさらされて分解される。
【0006】
また、脂肪族ポリエステルからなる生分解性樹脂を主たるバインダーとする印刷インキは、一般に、インキ適性(印刷適性)を確保するための種々の補助成分を含有している。そして、この補助成分のため、印刷後の包装材料を多数枚重ねて保管する場合に、これら絵柄層が隣接する包装材料に接着するブロッキングを生じ易い。また、密封包装した際に、上記絵柄層が内容物に転移して内容物を汚染することもある。
【0007】
請求項1に係る発明においては、上記絵柄層を被覆してオーバーコート層を設けているため、これら絵柄層による包装材料や内容物へのブロッキングを防止して、長期の保管と移送とを容易にして、品質に対する信頼性の向上を図ることができる。
【0009】
そして、このため、製造工場で生産した包装材料を保管し、あるいは磁気記録媒体などの製品の包装工場に移送するに際し、廃棄容易で環境汚染がなく、安定した品質の包装材料を常に供給できるという効果を発揮する。
【0011】
請求項1に係る発明によれば、ポリ乳酸セグメントとポリグリセリンセグメントを有するポリ乳酸系樹脂に多官能イソシアネートを混合してなるオーバオーバーコート層がヒートシール部位を含めて設けられるため、オーバーコート層はフィルム全面に一様に設ければ良く、その形成が極めて容易であるという利点を有する(図1A参照)。
【0012】
しかしながら、ブロッキング防止性能を有するオーバーコート層は、一般に、ヒートシール剤層との接着力が弱いことが多い。このようなオーバーコート層とヒートシール剤層とを使用した場合には、内容物を密封包装した後、開封した際に、ヒートシール剤層がオーバーコート層から剥離して内容物に転移し、内容物を汚染するおそれがある。このような場合には、オーバーコート層をヒートシール部位を除く部位に設けてヒートシール剤層をオーバーコート層に重ならない位置に設ければ良い。
【0019】
上記請求項1に係る発明によれば、一層環境汚染の少ない包装材料を供給できるという効果を奏する。
【0020】
本発明に係る生分解性のフィルムとしては任意のものが使用できるが、その製膜加工性、透明性、生分解性能などの理由から、ポリ乳酸系フィルムが好適に利用できる。なお、ポリ乳酸系フィルムは温度と湿度の双方が一定の条件以上で整った場合に加水分解を始める。さらに加水分解によって小さくなった分子を微生物が摂取することで分解が促進されるものである。
【0021】
従って、ポリ乳酸フィルムは、通常の包装材料保管条件では加水分解が開始されず、従って、この点からも製品工場に対して、安定した品質の包装材料を供給することができる。また、製品包装後も加水分解が開始されないため、店舗における製品販売の際にも品質の劣化がない。このため、長期間の流通過程に乗せられる製品の包装材料に適している。そして、このポリ乳酸フィルムは、包装材料を開封した後、コンポスト内に放置した場合に速やかに分解される。
【0022】
このポリ乳酸フィルムとしては、たとえば、ユニチカ(株)製テラマック、三菱樹脂(株)製エコロージュ、東セロ(株)製パルグリーンLCなどが挙げられる。上記ポリ乳酸フィルムの厚みとしては、5〜100μmが好適である。厚みが厚くなるにつれてその強度が強くなって、重量物の包装に耐える強度を有するようになる。
【0023】
次に、絵柄層としては、着色剤とこの着色剤を生分解性フィルム上に固定するバインダーとを主成分とし、これにインキ適性(印刷適性)を向上させる各種補助成分を添加した印刷インキから構成することができる。
【0024】
着色剤としては、着色顔料または染料が利用できるが、その耐光性などの点から顔料が好適である。
【0025】
バインダーとしては、例えば、3級アミノ基を主鎖に含む下記式(1)で表される構造単位を含む脂肪族ポリエステルを利用することができる。
【化1】
(上記式(1)において、R1はアルキレン基またはポリオキシアルキレン基を表わす。R2はアルキレン基を表わす。mは1以上の整数を表わす)
【0026】
このような脂肪族ポリエステルとしては、乳酸残基を80モル%以上含んでいるものが望ましく、また、L−乳酸残基とD−乳酸残基とをL/Dモル比が1〜9の範囲となるように含んでいることが望ましい。
【0027】
また、上記脂肪族ポリエステルとしては、3級アミノ基を5〜100当量/106gの範囲で含んでいることが望ましく、還元粘度が0.3〜1.5dl/g、ガラス転移点が35〜60℃の範囲にあることが望ましい。
【0028】
このような脂肪族ポリエステルは、脂肪族3級アミンと乳酸との共重合で得ることができる。脂肪族3級アミンとしては、トリエタノールアミン、モノアルキルジエタノールアミン、ジアルキルモノエタノールアミン等が使用できる。乳酸としては、L−乳酸、D−乳酸、DL−乳酸などが使用できる。
【0029】
また、上記バインダーとして、下記構造単位(2)及び(3)を主鎖に含む金属結合脂肪族ポリエステルを利用することもできる。
【0030】
【化2】
(上記式(2)において、R3,R4は、それぞれ、炭素数20以下のアルキレン基を表わし、Mは2価の金属を表わす。)
【0031】
【化3】
(上記式(3)において、R5は炭素数20以下のアルキレン基を表わし、nは1以上の整数を表わす。)
【0032】
このような金属結合脂肪族ポリエステルとしては、乳酸残基を80モル%以上含んでいるものが望ましく、また、L−乳酸残基とD−乳酸残基とをL/Dモル比が1〜9の範囲となるように含んでいることが望ましい。
【0033】
また、上記金属結合脂肪族ポリエステルとしては、還元粘度が0.3〜1.5dl/g、ガラス転移点が35〜60℃の範囲にあることが望ましい。
【0034】
このような金属結合脂肪族ポリエステルは、乳酸の二量体であるラクチドに乳酸を溶融混合し、公知の開環重合触媒を使用して加熱開環重合させたり、加熱と減圧により直接脱水重合させて脂肪族ポリエステルを製造した後、2つの脂肪族ポリエステルの末端のカルボキシル基同士を2価の金属Mで結合することにより得ることができる。乳酸としては、Lッ乳酸、D−乳酸、DL−乳酸などが使用できる。金属Mとしては、マグネシウム、カルシウム、銅、亜鉛、ニッケルなどが使用できる。
【0035】
また、上記バインダーとして、ポリ乳酸セグメントとポリグリセリンセグメントとから成る脂肪族ポリエステルを使用することもできる。
【0036】
このような脂肪族ポリエステルとしては、ポリ乳酸セグメント中に乳酸残基を80モル%以上含んでいるものが望ましく、また、L−乳酸残基とD−乳酸残基とをL/Dモル比が1〜9の範囲となるように含んでいることが望ましい。また、ポリグリセリンセグメントの重合度は3〜20の範囲にあることが望ましい。
【0037】
また、上記脂肪族ポリエステルとしては、還元粘度が0.3〜1.0dl/g、ガラス転移点が40〜60℃の範囲にあることが望ましい。
【0038】
このような脂肪族ポリエステルは、乳酸の二量体であるラクチドに乳酸とポリグリセリンとを溶融混合し、公知の開環重合触媒を使用して加熱開環重合させたり、加熱と減圧により直接脱水重合させる方法などで得ることができる。また、高分子量ポリ乳酸や乳酸セグメントを製造した後、ウレタン基やエポキシ基などを利用して、ポリグリセリンセグメントを反応させて得ることもできる。乳酸としては、L−乳酸、D−乳酸、DL−乳酸などが使用できる。
【0039】
また、上記バインダーとして、下記式(4)または(5)で表わされるスルホン酸塩含有構造を分子鎖中に含むポリエステルを使用することもできる。
【化4】
(式(4)において、Xは炭素数20以下のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、水素原子、ニトロ基、アミノ基、アシル基、スルホン基、アルコキシル基またはハロゲンを表わし、Mはリチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子または下記式(6)で表わされるアミンを表わす。なお、Mは、顔料のインキ分散性の点からリチウム原子、ナトリウム原子またはカリウム原子であることが好ましい。また、式(4)において、(X) m1 におけるm1は上記置換基におけるXの芳香族環に対する結合数であり、m1は0〜3の整数である。また(SO3 M) m2 におけるm2はスルホン酸塩を示すSO3 Mの芳香族環に対する結合数であり、m2は0〜4の整数であって、m1とm2の合計は1以上4以下である。また、n1は1以上の整数を表わす)
【0040】
上記式(4)で表わされるスルホン酸塩含有構造はポリエステルの分子鎖の主鎖及び側鎖のいずれを問わず、ポリエステル中に含有されていればよい。その他の主な構成要素としてはヒドロキシ酸の残基などがある。
【0041】
【化5】
(式(5)において、R 1 は炭素数20以下のアルキリデン基を表わし、Mはリチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子または下記式(6)で表わされるアミンを表わす。なお、Mは、顔料のインキ分散性の点からリチウム原子、ナトリウム原子またはカリウム原子であることが好ましい)
【0042】
上記式(5)で表わされるスルホン酸塩含有構造はポリエステルの分子鎖の末端に結合し、その分子鎖末端の片方または両方に含有され得る。
【0043】
【化6】
(式(6)において、R 2 ,R 3 、R 4 及びR 5 は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、フェニル基またはベンジル基を表わす)
【0044】
なお、上記式(4)のスルホン酸塩含有構造としては、下記式(7)で表わされるスルホン酸塩含有構造が好ましい。
【化7】
(式(7)において、Mはリチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子または上記式(6)で表わされるアミンを表わす。なお、Mは、顔料のインキ分散性の点からリチウム原子、ナトリウム原子またはカリウム原子であることが好ましい)
【0045】
上記式(4)または式(5)で表わされるスルホン酸塩含有構造を分子鎖中に含むポリエステルは、下記式(8)で表わされるスルホン酸塩含有化合物とヒドロオキシ酸とを共重合させて得ることができる。
【化8】
(式(8)において、R 6 及びR 7 は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ヒドロキシアルキル基を表わし、Mはリチウム、カリウムまたは上記式(6)で表わされるアミンを表わす。なお、Mは、顔料のインキ分散性の点からリチウム原子、ナトリウム原子またはカリウム原子であることが好ましい。また、式(8)において、(X) m1 におけるm1は上記置換基におけるXの芳香族環に対する結合数であり、m1は0〜3の整数である。また(SO3 M) m2 におけるm2はスルホン酸塩を示すSO3 Mの芳香族環に対する結合数であり、m2は0〜4の整数であって、m1とm2の合計は1以上4以下である)
【0046】
上記式(8)で表わされるスルホン酸塩含有化合物としては、下記式(9)で表される化合物を好適に使用できる。
【化9】
(式(9)において、R 6 及びR 7 は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ヒドロキシアルキル基を表わし、Mはリチウム、カリウムまたは上記式(6)で表わされるアミンを表わす。なお、Mは、顔料のインキ分散性の点からリチウム原子、ナトリウム原子またはカリウム原子であることが好ましい)
【0047】
上記式(8)で表わされるスルホン酸塩含有化合物と共重合させるヒドロオキシ酸は1分子中にアルコール性ヒドロオキシ基とカルボキシル基を有する化合物であれば任意のものが使用できる。例えば、乳酸、グリコール酸、2−ヒドロオキシ酪酸、3−ヒドロオキシ酪酸、4−ヒドロオキシ酪酸、16−ヒドロオキシヘキサデカン酸、2−−ヒドロオキシ−2−メチル酪酸、10−ヒドロオキシステアリン酸、リンゴ酸、クエン酸、グルコン酸等が上げられる。また、ヒドロオキシ酸の分子内エステルやラクチドのようにα―ヒドロオキシ酸から水分子を失って生成した環式エステル(例えば、カプロラクトン)も上記ヒドロオキシ酸として使用できる。なお、この他、第三成分として、テレフタル酸、イソフタル酸またはオルソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸、ビスフェノールAやビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物などの芳香族ジオールを共重合させてもよい。
【0048】
なお、上記式(4)または式(5)で表わされるスルホン酸塩含有構造を分子鎖中に含むポリエステルは、このポリエステル中の5〜100当量/106gであることが望ましい。5当量/106g未満であると、より良好な顔料のインキ分散性やインキ安定性が得られない。また、100当量/106を越えるとより良好な生分解性が得られない。
【0049】
また、上記式(4)または式(5)で表わされるスルホン酸塩含有構造を分子鎖中に含むポリエステルが乳酸系ポリエステルである場合には、乳酸系ポリエステル中に乳酸残基が80モル%以上含まれていることが好ましい。80モル%未満では良好な生分解性及び塗膜物性が得られない。より好ましくは90モル%以上である。
【0050】
また、上記式(4)または式(5)で表わされるスルホン酸塩含有構造を分子鎖中に含むポリエステルがL−乳酸残基とD−乳酸残基とを含んでいる場合には、L−乳酸残基のモル数(L)とD−乳酸残基のモル数(D)のモル比が1〜9であることが望ましい。1未満だと安価に製造することが困難であり、9を越えると溶剤に対する溶解性の点でインキのバインダーとして使用することが難しい。
【0051】
また、上記式(4)または式(5)で表わされるスルホン酸塩含有構造を分子鎖中に含むポリエステルの還元粘度は、0.3から1.5dl/gであることが好ましい。0.3dl/gよりも低いと、印刷時のインキのはじきの原因となりやすく、1.5dl/gよりも高いとインキ粘度だ増大し、良好な印刷適性が得られないことがある。
【0052】
次に、印刷インキ中の上記各種補助成分としては、絵柄層に耐摩擦性や滑り性を与えるワックス、絵柄層に柔軟性を与え、また、インキの生分解性フィルム上への転移性を向上させる可塑剤や消泡剤、あるいは、顔料分散剤、粘度調整剤、皮膜調整剤、乾燥調整剤などがある。これら補助成分は印刷方式や条件に応じて、適切なものを適量添加すれば良い。
【0053】
これら印刷インキは、例えば、グラビア印刷で印刷することができる。多色の印刷インキを重ね刷りすることによりカラーの絵柄層を構成することも可能である。
【0054】
また、本発明に係るオーバーコート剤層は、絵柄層による包装材料のブロッキングを防止するもので、この絵柄層を被覆して設けられる。
【0055】
オーバーコート層の材質としては、例えば、ポリ乳酸セグメントとポリグリセリンセグメントとを有するポリ乳酸系樹脂に、有機溶剤可溶性多糖類を混合したものが使用できる。
【0056】
このようなポリ乳酸系樹脂としては、ポリ乳酸セグメント中に乳酸残基を80モル%以上含んでいるものが望ましく、また、L−乳酸残基とD−乳酸残基とをL/Dモル比が1〜9の範囲となるように含んでいることが望ましい。また、還元粘度が0.3〜1.0dl/g、ガラス転移点が40〜60℃の範囲にあることが望ましい。
【0057】
このようなポリ乳酸系樹脂は、乳酸の二量体であるラクチド及びポリグリセリン等の添加物を溶融混合し、加熱開環触媒の存在下で加熱開環重合させたり、加熱と減圧により直接脱水重合させる方法などで得ることができる。
【0058】
また、上記有機溶剤可溶性多糖類としては、ニトロセルロース、酢酸セルロース、エステル化デンプンが例示できる。
【0059】
混合比としては、ポリ乳酸系樹脂100重量部に対し有機溶剤可溶性多糖類5〜40重量部が好ましい。
【0060】
また、オーバーコート層の材質としては、例えば、ポリ乳酸セグメントとポリグリセリンセグメントとから成るポリ乳酸系樹脂に、多官能イソシアネートを混合したものが使用できる。
【0061】
このようなポリ乳酸系樹脂としては、ポリ乳酸セグメント中に乳酸残基を80モル%以上含んでいるものが望ましく、また、L−乳酸残基とD−乳酸残基とをL/Dモル比が1〜9の範囲となるように含んでいることが望ましい。還元粘度が0.3〜1.0dl/g、ガラス転移点が40〜60℃の範囲にあり、水酸基濃度が100〜500当量/106gであることが望ましい。
【0062】
このようなポリ乳酸系樹脂は、乳酸の二量体であるラクチド及びポリグリセリン等の添加物を溶融混合し、加熱開環触媒の存在下で加熱開環重合させたり、加熱と減圧により直接脱水重合させる方法などで得ることができる。
【0063】
多官能イソシアネートとしては、たとえば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添トリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネートなどが使用できる。混合比としては、ポリ乳酸系樹脂100重量部に対し多官能イソシアネート0.5〜20重量部が好ましい。
【0064】
また、オーバーコート層の材質として、上記式(4)または式(5)で表わされるスルホン酸塩含有構造を分子鎖中に含むポリエステルに有機溶剤可溶性多糖類もしくは多官能イソシアネートを混合したものを利用することもできる。
【0065】
上記式(4)または式(5)で表わされるスルホン酸塩含有構造を分子鎖中に含むポリエステルに混合される上記有機溶剤可溶性多糖類としては、ニトロセルロース、酢酸セルロース、エステル化デンプンが例示できる。好ましくはニトロセルロースである。混合比としては、ポリエステル100重量部に対し有機溶剤可溶性多糖類5〜40重量部が好ましい。
【0066】
また、上記式(4)または式(5)で表わされるスルホン酸塩含有構造を分子鎖中に含むポリエステルに混合される多官能イソシアネートとしては、たとえば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添トリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネートなどが使用できる。混合比としては、ポリエステル100重量部に対し多官能イソシアネート0.5〜20重量部が好ましい。
【0067】
次に、本発明に係るヒートシール剤層としては、ポリ乳酸系樹脂であって、乳酸残基を80モル%以上含有し、そのうちL乳酸とD乳酸のモル比が1〜19であり、還元粘度が0.4〜1.5dl/gであるものが利用できる。中でも、ポリ乳酸セグメントとポリグリセリンセグメントとから成るポリ乳酸圭樹脂が好適に使用できる。
【0068】
また、本発明に係るヒートシール剤層として、上記式(4)または式(5)で表わされるスルホン酸塩含有構造を分子鎖中に含むポリエステルにアンチブロッキング剤を混合したものを利用することもできる。
【0069】
上記式(4)または式(5)で表わされるスルホン酸塩含有構造を分子鎖中に含むポリエステルに混合して使用するアンチブロッキング剤は、添加することによりブロッキングを防止できるものであれば任意のものでよく、例えば、オイル類、ワックス類、有機粒子、無機粒子などが使用できる。
【0070】
上記式(4)または式(5)で表わされるスルホン酸塩含有構造を分子鎖中に含むポリエステルに添加してブロッキング剤としての役割を果たすワックスとしては、各種合成ワックス、天然物ワックスが使用できるが、中でも、生分解性を有するワックスが望ましい。例えば、植物系ワックス、動物系ワックスなどの天然物ワックス、生分解性を有する合成ワックスなどが使用できる。具体的には、例えば、カルナバワックス、カスターワックス、モンタンワックスなどの植物系ワックス、蜜蝋などの動物系ワックス、天然パラフィンなどの炭化水素系ワックス、ステアリン酸などの脂肪酸系ワックス、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスステアロアミド、オレイン酸アミドなどの脂肪酸アミド系ワックス、脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の多価アルコールエステル、脂肪酸のポリグリコールエステルなどのエステル系ワックス、セチルアルコール、ステアリルアルコールなどのアルコール系ワックス、炭素数12〜30の脂肪酸から誘導される金属石鹸などが生分解性を有する上記ワックスとして例示できる。
【0071】
また、上記式(4)または式(5)で表わされるスルホン酸塩含有構造を分子鎖中に含むポリエステルに添加してブロッキング剤としての役割を果たす有機粒子としては、例えば、ポリメチルメタアクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ナイロン樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、シリコン樹脂、メタアクリレート樹脂、アクリレート樹脂などのポリマー粒子、セロースパウダー、ニトロセルロースパウダー、木粉、古紙粉、籾殻粉、でんぷん粉末などが使用できる。
【0072】
また、上記式(4)または式(5)で表わされるスルホン酸塩含有構造を分子鎖中に含むポリエステルに添加してブロッキング剤としての役割を果たす無機粒子としては、マグネシウム、カルシウム、バリウム、亜鉛、ジリコニウム、モリブデン、ケイ素、アンチモン、チタンなどの金属の酸化物、水酸化物、硫酸塩、炭酸塩、ケイ酸塩などの粒子が使用できる。具体的には、シリカゲル、酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウムなどである。
【0073】
これらアンチブロッキング剤は、上記ポリエステル100重量部に対して、0.1〜50重量部混合すればよい。0.1重量部未満のときには耐ブロッキング効果が不十分となる。また、50重量部をこえると、シール強度が低下することがある。なお、アンチブロッキング剤が無機粒子または有機粒子である場合には、30重量部以下であることが望ましい。
【0074】
このヒートシール剤層は、包装の際に互いにヒートシールする部位に選択的に形成する。例えば、三方シール袋や四方シール袋にあっては包装材料の四周、自立性の袋にあっては四周の他に袋の自立のため必要な部位である。
【0075】
なお、オーバーコート層及びヒートシール剤層は、いずれも、適切な有機溶剤に溶解又は分散させて印刷又は塗布することができる。有機溶剤としては、例えば、トルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチル等が使用できる。
【0076】
本発明に係る包装材料は、任意の製品を包装する際に適用することができる。例えば、ピロー包装用包装材料、三方シール袋や四方シール袋等の自立性の無い袋の包装材料、あるいは、ガセット袋等の自立性のある袋を製造する場合にも適用することが可能である。
【0077】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を説明する。
[第1の実施の形態]
生分解性フィルム11として、ユニチカ(株)製ポリ乳酸フィルムを利用した。
ポリ乳酸フィルムの融点は170℃、厚みは25μmであり、二軸延伸して、100℃、5分の縦収縮率を7〜9%、横収縮率を3〜6%に調整したものである。
【0078】
次に、グラビア印刷を利用して、図1B及び図2に示すように、裏面側の中央部位(ヒートシール部位を除く部位)に、絵柄層12を印刷した。絵柄層12に適用したインキは、ポリ乳酸セグメントとポリグリセリンセグメントとから成る脂肪族ポリエステルから成るバインダー100重量部に着色顔料10重量部と有機溶剤として酢酸プロピル200重量部を混合し、各種補助成分を添加してその印刷適性を調整したものである。
【0079】
上記バインダーは、次の方法で合成したものである。すなわち、DLラクチド1000部、重合度が10であるポリグリセリン10部、開環重合触媒としてアルミニウムアセチルアセテート1重量部をフラスコに仕込み、窒素雰囲気中で180℃、3時間の条件で加熱溶融させることにより開環重合させ、残留ラクチドを減圧下留去させることにより、上記バインダーを製造した。
このバインダー中の乳酸残基は99モル%、L−乳酸残基とD−乳酸残基とのL/Dモル比は1、還元粘度は0.49dl/g、ガラス転移点が49℃であった。
【0080】
次に、この絵柄層12を被覆して、上記フィルムの裏面のうち、ヒートシール部位を除く部位に選択的に、オーバーコート層13を塗布した。オーバーコート層13はポリ乳酸セグメントとポリグリセリンセグメントとを有するポリ乳酸系樹脂100重量部に対し、有機溶剤可溶性のニトロセルロース20重量部を混合したもので、有機溶剤に溶解させ、グラビア印刷法により塗布した。
【0081】
このポリ乳酸系樹脂は、次の方法で合成したものである。すなわち、DLラクチド1000部、重合度が10であるポリグリセリン10部、開環重合触媒としてアルミニウムアセチルアセテート1重量部をフラスコに仕込み、窒素雰囲気中で180℃、3時間の条件で加熱溶融させることにより開環重合させ、残留ラクチドを減圧下留去させることにより、上記バインダーを製造した。
【0082】
このポリ乳酸系樹脂中の乳酸残基は99モル%、L−乳酸残基とD−乳酸残基とをL/Dモル比は1、還元粘度は0.49dl/g、ガラス転移点は49℃であった。
【0083】
続いて、裏面側のヒートシール部位に、かつ、上記オーバーコート層13に位置合わせして重ならないようにかつ両層の間に隙間ができない形状に、すなわち、図1Bに示す形状に、ヒートシール剤を塗布してヒートシール剤層14を形成した。ヒートシール剤は、ポリ乳酸系樹脂であって、乳酸残基を90モル%含有し、そのうちL乳酸とD乳酸のモル比が10であり、還元粘度が1.0dl/gのものを有機溶剤に溶解させ、グラビア印刷法により塗布した。
【0084】
こうして得られた包装材料を使用して三方シール袋を製造・密封した。
なお、上記ヒートシールは、100℃、19.6N、1秒の条件で行った。そのヒートシール強度は、2.40N/15mmである。
【0085】
そして、この包装体を1mの高さからコンクリート床面に自然落下させて、剥離の有無を調べた。なお、落下のさいには、角部がコンクリート床面に衝突するように、包装体を斜めに傾けて落下させた。こうして落下・衝突した包装体には何の剥離もなく、多少の衝撃では剥離が生じないことが確認できた。
【0086】
次に、開封した包装材料の生分解性能を確認したところ、フィルム、絵柄層、オーバーコート層及びヒートシール層のいずれも良好な生分解性能を示し、短期間のうちに分解した。
【0087】
[第2の実施の形態]
生分解性フィルム11として、上記第1の実施の形態で使用したものと同一のものを使用した。
【0088】
次に、グラビア印刷を利用して、図1B及び図2に示すように、裏面側の中央部位(ヒートシール部位を除く部位)に、絵柄層12を印刷した。
【0089】
絵柄層12に適用したインキのバインダーは、DL−ラクチド500重量部、5−ナトリウムスルホ−イソフタル酸のエチレングリコールエステル3.56重量部、開環重合触媒としてオクチル酸錫0.1重量部を4つ口フラスコに仕込み、窒素雰囲気下、190℃で1時間加熱し、開環重合させて製造したもので、ポリ乳酸の主鎖にスルホン酸基を有するポリエステルである。なお、このポリエステルのスルホン酸塩基濃度は20当量/106g、乳酸残基は99.9モル%、L−乳酸とD−乳酸のモル比は1:1、還元粘度は0.60、ガラス転移点は52度であった。
【0090】
そして、このポリエステルから成るバインダー100重量部に着色顔料100重量部と有機溶剤としてメチルエチルケトン100重量部及び酢酸エチル100重量部を混合し、各種補助成分を添加してその印刷適性を調整して上記インキとしたものである。
【0091】
次に、この絵柄層12を被覆して、上記フィルムの裏面のうち、ヒートシール部位を除く部位に選択的に、オーバーコート層13を塗布した。オーバーコート層13は、上記インキのバインダーと同じポリエステル(ポリ乳酸の主鎖にスルホン酸基を有するポリエステル)100重量部に、ニトロセルロース20重量部を混合したもので、酢酸エチル150重量部と酢酸プロピル150重量部から成る有機溶剤に溶解させ、グラビア印刷法により塗布した。
【0092】
続いて、裏面側のヒートシール部位に、かつ、上記オーバーコート層13に位置合わせして重ならないようにかつ両層の間に隙間ができない形状に、すなわち、図1Bに示す形状に、ヒートシール剤を塗布してヒートシール剤層14を形成した。
【0093】
ヒートシール剤は、上記インキのバインダーと同じポリエステル(ポリ乳酸の主鎖にスルホン酸基を有するポリエステル)100重量部に、融点80〜90℃、数平均分子量500のカルナバワックス5重量部を混合したもので、酢酸エチル100重量部から成る有機溶剤に溶解させ、グラビア印刷法により塗布した。
【0094】
こうして得られた包装材料を使用して三方シール袋を製造・密封した。
なお、上記ヒートシールは、100℃、19.6N、0.5秒の条件で行った。そのヒートシール強度は、1.55N/15mmである。
【0095】
そして、この包装体を1mの高さからコンクリート床面に自然落下させて、剥離の有無を調べた。なお、落下のさいには、角部がコンクリート床面に衝突するように、包装体を斜めに傾けて落下させた。こうして落下・衝突した包装体には何の剥離もなく、多少の衝撃では剥離が生じないことが確認できた。
【0096】
次に、開封した包装材料の生分解性能を確認したところ、フィルム、絵柄層、オーバーコ−ト層及びヒートシール層のいずれも良好な生分解性能を示し、短期間のうちに分解した。
【0097】
【発明の効果】
請求項1に係る発明においては、従来のポリプロピレンやポリ塩化ビニルなどのフィルムに代えて生分解性のポリ乳酸系フィルムを基材として利用し、また、絵柄層の主たるバインダーとして脂肪族ポリエステルからなる生分解性樹脂を利用しているため、開封後の廃棄に当たって、これらフィルムや絵柄層が雑菌(分解性細菌)にさらされて分解される。
【0098】
また、上記絵柄層を被覆してオーバーコート層を設けているため、これら絵柄層による包装材料や内容物へのブロッキングを防止して、長期の保管と移送とを容易にして、品質に対する信頼性の向上を図ることができる。
【0100】
そして、このため、製造工場で生産した包装材料を保管し、あるいは磁気記録媒体などの製品の包装工場に移送するに際し、廃棄容易で環境汚染がなく、安定した品質の包装材料を常に供給できるという効果を奏する。
【0101】
請求項1に係る発明によれば、ポリ乳酸セグメントとポリグリセリンセグメントを有するポリ乳酸系樹脂に多官能イソシアネートを混合してなるオーバオーバーコート層がヒートシール部位を含めて設けられるため、オーバーコート層はフィルム全面に一様に設ければ良く、その形成が極めて容易であるという利点を有する(図1A参照)。
【0103】
上記請求項1に係る発明によれば、一層環境汚染の少ない包装材料を供給できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る包装材料の具体例を示す断面説明図であり、図1Aは一具体例の断面説明図、図1Bは他の具体例の断面説明図である。
【図2】本発明に係る包装材料の裏面側のヒートシール剤層形成位置の具体例を示す平面図である。
【図3】従来例に係る包装材料の使用方法の具体例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1・・・・包装材料
11・・・・フィルム
12・・・・絵柄層
13・・・・オーバーコート層
14・・・・ヒートシール剤層
Claims (2)
- 製品を包装し、その端部同士をヒートシールすることにより密封するフィルム状の包装材料において、生分解性のポリ乳酸系フィルムと、この生分解性フィルム上に印刷され、脂肪族ポリエステルからなる生分解性樹脂を主たるバインダーとする絵柄層と、この絵柄層を被覆して設けられ、熱による接着を防止するポリ乳酸セグメントとポリグリセリンセグメントとを有するポリ乳酸系樹脂に有機溶剤可溶性多糖類または多官能イソシアネートを混合してなるオーバーコート層がヒートシール部位を含めて設けられると共に、ポリ乳酸セグメントとポリグリセリンセグメントとからなるポリ乳酸系樹脂のヒートシール剤層が上記絵柄層上のヒートシール部位に設けられていることを特徴とする包装材料。
- 製品を包装し、その端部同士をヒートシールすることにより密封するフィルム状の包装材料において、生分解性のポリ乳酸系フィルムと、この生分解性フィルム上に印刷され、脂肪族ポリエステルからなる生分解性樹脂を主たるバインダーとする絵柄層と、この絵柄層を被覆して設けられ、熱による接着を防止するポリ乳酸セグメントとポリグリセリンセグメントとを有するポリ乳酸系樹脂に有機溶剤可溶性多糖類または多官能イソシアネートを混合してなるオーバーコート層がヒートシール部位を含めて設けられると共に、ヒートシール剤層が上記絵柄層上のヒートシール部位に設けられている包装材料において、前記ヒートシール剤層が下記式(4)または(5)で表されるスルホン酸塩含有構造を分子鎖中に含むポリエステルでなることを特徴とする包装材料。
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