JP3933815B2

JP3933815B2 - 書籍類傾斜防止具

Info

Publication number: JP3933815B2
Application number: JP15953499A
Authority: JP
Inventors: 徹黒羽
Original assignee: 株式会社環境測定サービス
Priority date: 1999-06-07
Filing date: 1999-06-07
Publication date: 2007-06-20
Anticipated expiration: 2019-06-07
Also published as: JP2000342356A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は書棚上に載置され書籍類の傾斜を防止する書籍類傾斜防止具に関するするものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、書棚上に載置した書籍の傾斜或いは傾倒を防止するものとして、一般的にブックエンドが使用されている。即ち、書棚上に載置された書籍にブックエンドの押さえ板を当て、この書籍に加わる傾斜圧をこの押さえ板で押さえ、書籍の傾斜或いは転倒を防止している。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ブックエンドは平板板金を単に屈曲して形成したものに過ぎないため、その強度上この書籍の傾斜圧に抗しきれずに変形し、書籍の傾斜を確実に防止できなかった。
【０００４】
また、書棚に書籍がほぼ満杯となっている場合においても、各書籍がやや左右に傾斜した状態になっているのが通常であり、全体に見栄えが悪くなっている。一方、この書籍の傾斜を防止するため、更に別の書籍をこの書棚に補充することも通常行われているが、補充書籍の幅が空き空間の幅と必ずしも対応しているとは限らず、ほとんどの場合は書籍が傾斜した状態で載置されていた。
【０００５】
本発明の目的は前記従来の課題に鑑み、書棚上の書籍の傾斜を確実に防止できる書籍類傾斜防止具を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記課題を解決するため、本発明に係る書籍類傾斜防止具は、書棚上に載置され左右に対向する一対の押さえ板と、各押さえ板に連結し各押さえ板の間隔を広狭自在とする幅調整部材とを備えた構造となっている。
【０００７】
この発明によれば、幅調整部材で各押さえ板の間隔を任意に変更できるため、書棚上に形成された空間に広狭があっても、この空間を適切に埋めることができ、書棚上の書籍の傾斜を確実に防止できる。
【０００８】
【発明の実施の形態】
図１乃至図４は本発明に係る書籍類傾斜防止具の第１実施形態を示すもので、図１は書籍類傾斜防止具の全体斜視図、図２は書籍類傾斜防止具の平面断面図、図３の（ａ）（ｂ）は幅調整部材の取り付け状態を示す省略断面図、図４は書籍類傾斜防止具の幅調整を示す正面図である。
【０００９】
この書籍類傾斜防止具１は図１及び図２に示すように、左右に対向する一対の押さえ板１０，１１と、各押さえ板１０，１１の幅を調整する幅調整部材２０とから構成されている。
【００１０】
まず、この押さえ板１０，１１の構造を説明する。各押さえ板１０，１１はそれぞれ例えばＡ４版の広さ（上下寸法：３００ｍｍ，前後寸法：２１０ｍｍ）に対応するよう鉄系板金で押さえ板本体１００、１１０を形成したもので、その周囲に内側に向かって所定幅（例えば、２２ｍｍ）の枠１０１，１１１を延在している。この枠１０１，１１１のうち前後に位置する高さ枠１０１ａ，１１１ａには、その上部から中央に向かって上下に延びる長穴１０１ｂ，１１１ｂを形成している。
【００１１】
次に、幅調整部材２０の構造を説明する。この幅調整部材２０は各押さえ板１０，１１の高さ枠１０１ａ，１１１ａを橋絡する連結用の２個の細板２１及び同じく連結用の矩形板２２を有している。各細板２１は互いに対向して高さ枠１０１ａ，１１１ａの内側に傾斜して配置される。矩形板２２は各細板２１の対向空間に配置されており、その傾斜が各細板２１と逆になっている。
【００１２】
ここで、各細板２１の上端は、図１及び図２に示すように、押さえ板１０の長穴１０１ｂに蝶ネジ２３を介して連結し、一方、各細板２１の下端は図１及び図３の（ａ）に示すように、他方の押さえ板１１の高さ枠１１１ａの下端側にネジ２４ａで連結している。このネジ２４ａで細板２１を連結する際、図３の（ａ）に示すように、細板２１が外れないよう、細板２１を挟んでナット２４ｂ，２４ｃをネジ２４ａに螺合している。また、このナット２４ｂ，２４ｃの螺合は細板２１がネジ２４ａを軸として回動し得る程度にしている。
【００１３】
また、矩形板２２の上端は、図１及び図２に示すように、押さえ板１１の長穴１１１ｂにネジ２５ａを介して連結し、一方、矩形板２２の下端は図１及び図３の（ｂ）に示すように、一方の押さえ板１０の高さ枠１０１ａの下端側にネジ２６ａで連結している。
【００１４】
ここで、矩形板２２の上下端をそれぞれネジ２５ａ，２６ａで連結する際、図２及び図３の（ｂ）に示すように、矩形板２２が外れないよう、矩形板２２の側版２２１を挟んでナット２５ｂ，２５ｃ，２６ｂ，２６ｃをネジ２５ａ，２６ａに螺合している。また、このナット２５ｂ，２５ｃ，２５ｂ，２５ｃの螺合は矩形板２２がネジ２５ａ，２６ａを軸として回動し得る程度にしている。
【００１５】
なお、各押さえ板１０，１１に取り付けられた細板２１及び矩形板２２において、これらが互いに交差する部位も回動自在にネジ２７ａにて連結されている。
【００１６】
以上のように構成された書籍類傾斜防止具１において、長穴１０１ｂに取り付けられた蝶ネジ２３を弛緩するときは、この蝶ネジ２３の軸部がこの長穴１０１ｂに沿って上下動することができ、また、長穴１１１ｂに取り付けられたネジ２５ａも長穴１１１ｂに沿って上下動する。
【００１７】
従って、図１及び図４の双方向矢印に示すように、押さえ板１０，１１をその対向間隔が狭くなるよう互いに内側に向かって押すときは、細板２１及び矩形板２２が下端ネジ２４ａ，２６ａを中心に上方に向かって回転し、図４の破線に示すように、押さえ板１０，１１が内側に向かって移動し、これに伴い、各押さえ板１０，１１の対向間隔が狭くなる。これとは逆に、各押さえ板１０，１１をその対向間隔が広くなるよう外側に向かって押し広げるときは、細板２１及び矩形板２２が下端ネジ２４ａ，２６ａを中心に下方に向かって逆転し、これに伴い、押さえ板１０，１１が外側に向かって移動し、各押さえ板１０，１１の対向間隔が広くなる。これら対向間隔の変更を行った後、蝶ネジ２３を締めることにより、押さえ板１０，１１の対向間隔が固定される。
【００１８】
このように本実施形態に係る書籍類傾斜防止具１は各押さえ板１０，１１の対向間隔を任意に決めることができるから（各押さえ板１０，１１の幅調整ができるから）、図４に示すように、書籍３０が載置された書棚４０上に空きスペース４１があるときは、この空きスペース４１に書籍類傾斜防止具１を載せ、前述した各押さえ板１０，１１の対向間隔設定を行う。これにより、この空きスペース４１が書籍類傾斜防止具１により埋められ、書籍３０の傾斜や傾倒が防止される。
【００１９】
図５乃至図９は本発明に係る書籍類傾斜防止具の第２実施形態をしめすもので、図５は書籍類傾斜防止具の全体斜視図、図６は書籍類傾斜防止具の平面断面図、図７は連結アームの基部の連結状態を示す断面図、図８は各連結アームの連結状態を示す断面図、図９は書籍類傾斜防止具の幅調整を示す正面図である。
【００２０】
この第２実施形態に係る書籍類傾斜防止具２は、図５及び図６に示すように、左右に対向する一対の押さえ板２００と、各押さえ板２００の幅を調整する４個の幅調整部材２１０とから構成されている。
【００２１】
まず、この押さえ板２００の構造を説明する。各押さえ板２００はそれぞれ例えばＡ４版の広さ（上下寸法：３００ｍｍ，前後寸法：２１０ｍｍ）に対応するよう鉄系板金で押さえ板本体２０１を形成したもので、その下端に内側に向かって所定幅の底板２０２を延在している。
【００２２】
次に、幅調整部材２１０の構造を説明する。この幅調整部材２１０は、図５及び図６に示すように、各押さえ板２００の上部の前後２箇所及び下部の前後２箇所に設置されている。また、各幅調整部材２１０は各押さえ板２００の内面に固定されたブラケット２１１を有している。各ブラケット２１１は断面略Ｌ字状に形成され、各押さえ板２００間で互いに対向するよう配置されている。また、このブラケット２１１の上板２１１ａには、図７に示すように、連結アーム２１２の基部２１２ａがボルト止めされたネジ２１３で回動自在に連結している。一方、各連結アーム２１１の先端２１２ｂは図８に示すように互いにボルト止めされた化粧ネジ２１４で回動自在に連結している。
【００２３】
以上のように書籍類傾斜防止具２が構成されているため、連結アーム２１２を連結する化粧ネジ２１４を弛緩するときは、連結アーム２１２が基部２１２ａを中心に回動する。
【００２４】
従って、図５及び図９の双方向矢印に示すように、各押さえ板２００をその対向間隔が狭くなるよう互いに内側に向かって押すときは、各押さえ板２００に連結した連結アーム２１２が回動し、図９の破線に示すように、押さえ板２００が内側に向かって移動し、これに伴い、各押さえ板２００の対向間隔が狭くなる。これとは逆に、各押さえ板２００をその対向間隔が広くなるよう外側に向かって押し広げるときは、各連結アーム２１２が逆方向に回転し、これに伴い、押さえ板２００が外側に向かって移動し、各押さえ板２００の対向間隔が広くなる。この対向間隔の変更を行った後、化粧ネジ２１４を締めることにより、押さえ板２００の対向間隔が固定される。
【００２５】
このように本実施形態に係る書籍類傾斜防止具２も前記第１実施形態と同様に、各押さえ板２００の対向間隔を任意に決めることができるから（各押さえ板２００の幅調整ができるから）、図９に示すように、書籍３０が載置された書棚４０上に空きスペース４１があるときは、この空きスペース４１に書籍類傾斜防止具２を載せ、前述した各押さえ板２００の対向間隔設定を行う。これにより、この空きスペース４１が書籍類傾斜防止具２により埋められ、書籍３０の傾斜や傾倒が防止される。
【００２６】
なお、前記第１及び第２実施形態に係る幅調整部材２０，２１０を２種類掲げて説明したが、各押さえ板１０，１１或いは２００の幅を調整できるものであれば、この幅調整部材の構造はこれに限るものではない。
【００２７】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、幅調整部材で各押さえ板の間隔を任意に変更できるため、書棚上に形成された空間に広狭があっても、この空間を適切に埋めることができ、書棚上の書籍の傾斜を確実に防止できるし、また、書棚が美しく整理される。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１実施形態に係る書籍類傾斜防止具の全体斜視図
【図２】本発明の第１実施形態に係る書籍類傾斜防止具の平面断面図
【図３】本発明の第１実施形態に係る幅調整部材の取り付け状態を示す省略断面図
【図４】本発明の第１実施形態に係る書籍類傾斜防止具の幅調整を示す正面図
【図５】本発明の第２実施形態に係る書籍類傾斜防止具の全体斜視図
【図６】本発明の第２実施形態に係る書籍類傾斜防止具の平面断面図
【図７】本発明の第２実施形態に係る連結アームの基部の連結状態を示す断面図
【図８】本発明の第２実施形態に係る各連結アームの連結状態を示す断面図
【図９】本発明の第２実施形態に係る書籍類傾斜防止具の幅調整を示す正面図
【符号の説明】
１，２…書籍類傾斜防止具、１０，１１，２００…押さえ板、２０，２１０…幅調整部材、３０…書籍、４０…書棚。

Claims

書棚上に載置され左右に対向する一対の押さえ板と、該各押さえ板に連結し該各押さえ板の間隔を広狭自在とする幅調整部材とを備えた書籍類傾斜防止具において、
前記幅調整部材は前記各押さえ板の前後端にそれぞれ配置された細板と該各押さえ板間に前後に亘って延在された矩形板とを交差してなり、該細板と矩形板との交差部分を互いに回動自在に連結するとともに、該各細板及び該矩形板の一方の端はそれぞれ該各押さえ板に回動自在に連結し、該各細板の他方の端は該他方の端を上下方向に案内可能な一方の該押さえ板の長穴に蝶ネジを介して連結し、該矩形板の他方の端は該他方の端を上下方向に案内可能な他方の該押さえ板の長穴に連結した
ことを特徴とする書籍類傾斜防止具。
書棚上に載置され左右に対向する一対の押さえ板と、該各押さえ板に連結し該各押さえ板の間隔を広狭自在とする幅調整部材とを備えた書籍類傾斜防止具において、
前記幅調整部材は、基部を前記各押さえ板に回動自在にそれぞれ連結するとともに、先端を互いに回動自在に化粧ネジによって連結した一対の連結アームを有する
ことを特徴とする書籍類傾斜防止具。