JP3932280B2 - バンド金具 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はバンド金具、さらに詳細には、人体を固定するバンドに使用され、使用に際して捩れることなく、接続可能なバンド金具に関する。
【0002】
【従来技術及び問題点】
人体を固定するためのバンドとしては、たとえばサバイバースリングでヘリコプターなどで吊り下げて救助を行う際に、救助者の落下防止のために使用されるサバイバースリング用止めバンドがある。
【0003】
サバイバースリングは、図5に示すように、救助者の両脇の下に捲回されるサバイバースリング本体1と、このサバイバースリング本体1の両端に設けられ、ヘリコプターよりのスリング(図示せず)に接続する吊帯2とを備えている。そして、前記サバイバースリング本体1には、両脇の下に捲回されたサバイバースリング本体1が抜脱しないように止めバンド3が設けられた構造になっている。
【0004】
このようなサバイバースリングを使用するに当たっては、前記サバイバースリング本体1を救助者の両脇の下に通して、前記止めバンド3を救助者に捲回して、止めバンド3に設けられた雌止めバンド金具4及び雄止めバンド金具5を係止して、固定したのち、吊帯2に接続されたスリング(図示せず)により吊り上げるものである。
【0005】
前記バンド金具は、図6に示すように止めバンド3の一方にほぼ三角形リング状部分41を備えた雌止めバンド金具4が、他方には、同様にリング状部分51を備えた雄止めバンド金具5が設けられている。前記雄止めバンド金具5はほぼ釣り針状の金具本体52と、この金具本体52にスプリングで矢印方向に付勢された回動自在のアーム53が設けられた構造になっており、前記アーム53は、前記金具本体52の先端に設けられた止め爪521に係止するようになっている。このため、前記雌止めバンド金具4を前記アーム53に当接し、押し込むことによって、前記アーム53は回動して前記雌止めバンド金具4のリング状部分41に、前記金具本体52とアーム53で構成されるリング状部分51が通過可能になっている。
【0006】
上述のように雄止めバンド金具5に平面的な三角形リング状の雌止めバンド金具4を嵌め合せるため、止めバンド3および止めバンド金具は若干ねじれた状態になり、救助者の胸部部分に苦痛を与えるという欠点があった。
【0007】
本発明は上述の問題点を解決するためなされたものであり、捩れることなく接続可能なバンド金具を提供することを目的とする。
【0008】
【問題点を解決するための手段】
上記問題点を解決するため、本発明によるバンド金具は、リング状部分を備えた雌止めバンド金具と同様にリング状部分を備え、前記雌止めバンド金具のリング状部分を雄止めバンド金具のリング状部分に通すことによって両者を接続する雄止めバンド金具とを備えたサバイバースリング用止めバンドにおいて、前記雌止めバンド金具のリング状部分の一部に上下方向に湾曲させた湾曲部を形成し、前記雄止めバンド金具のリング状部分の一部が前記湾曲部に嵌り込むようにしたことを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、前記雌止めバンド金具のリング状部分の一部に形成された湾曲部に雄止めバンド金具のリング状部分の一部が嵌り込むようにしたため、止め金具が水平状態に保持されることになり、たとえば救助者の胸に苦痛を与えることがなくなるという利点がある。
【0010】
【実施例】
図1は、本発明によるバンド金具の平面図、図2は正面図、図3は斜視図である。これらの図より明らかなように、雌止めバンド金具は、基本的にほぼ三角形状のリング状部分41を備えており、三角形状のリング状部分41の一つの頂点Vから一つの三角形の辺Sにかけて、湾曲して上下方向に盛り上がった湾曲部42が形成されている。
【0011】
一方、雄止めバンド金具5は、ほぼ釣り針状の金具本体52と、スプリングで矢印方向に回動するように付勢された回動自在のアーム53がこの金具本体52に設けられた構造になっており、前記アーム53の先端は、前記金具本体52の先端に設けられた止め爪521に係止するようになっている。
【0012】
このため、前記雌止めバンド金具4を前記アーム53に当接し、押し込むことによって、前記アーム53は回動して前記雌止めバンド金具4のリング状部分41に、前記金具本体52とアーム53で構成されるリング状部分51が通されるようになっている。さらに前記アーム53は、前述のようにスプリングにより矢印方向に回動するように付勢されているため、前記雌止めバンド金具4を接続したのち、止め爪521方向に回動し、前記止め爪521に係止する(図4参照)。
【0013】
このように雄止めバンド金具5と雌止めバンド金具4を接続したとき、雄止めバンド金具5の金具本体52のシャフトの一部がこの湾曲部42に嵌り込むことになる。このため雄止めバンド金具5と雌止めバンド金具4は相互にねじれることなく、接続可能になる。
【0014】
上述の実施例においては、雌止めバンド金具4は、三角形状リングとしたが、これに限定されるものではなく、基本的にリング状であれば、いかなる形状であってもよい。また、雄止めバンド金具5も、図4に示した釣り針状の金具本体と回動するアームにより形成されるものに限定されるものではなく、前記雌止めバンド金具のリング状部分を通過させることができるリング状部分を備え、かつ前記雌止めバンド金具が着脱自在になるような機構を備えたものであれば、いかなるものでもよい。
【0015】
また、この明細書においては、サバイバースリング用止めバンド金具について、説明したが、本発明のバンド金具は人体を固定するためのバンド用の金具として広く使用可能であることは明らかである。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、前記雌止めバンド金具のリング状部分の一部に形成された湾曲部に雄止めバンド金具のリング状部分の一部が嵌り込むようにしたため、止め金具が水平状態に保持されることになり、救助者の胸に苦痛を与えることがなくなるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施例の雌止めバンド金具の平面図。
【図2】本発明による一実施例の雌止めバンド金具の正面図。
【図3】本発明による一実施例の雌止めバンド金具の斜視図。
【図4】本発明による一実施例のバンド金具の使用状態を示す図。
【図5】サバイバースリングを示す斜視図。
【図6】従来のサバイバースリング用止めバンド金具の使用状態を示す図。
【符号の説明】
1 サバイバースリング本体
2 固定金具
3 止めバンド
4 雌止めバンド金具
41 リング状部分
42 湾曲部
5 雄止めバンド金具
51 リング状部分
52 金具本体
53 アーム
521 止め爪

Claims (2)

  1. リング状部分を備えた雌止めバンド金具と同様にリング状部分を備え、前記雌止めバンド金具のリング状部分を雄止めバンド金具のリング状部分に通すことによって両者を接続する雄止めバンド金具とを備えたサバイバースリング用止めバンドにおいて、前記雌止めバンド金具のリング状部分の一部に上下方向に湾曲させた湾曲部を形成し、前記雄止めバンド金具のリング状部分の一部が前記湾曲部に嵌り込むようにしたことを特徴とするバンド金具。
  2. 前記雌止めバンド金具は、三角形のリング状であり、前記三角形の一つの頂点から一つの辺に掛けて前記湾曲部を形成したことを特徴とする請求項1記載のバンド金具。
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