JP3931927B2 - シリカ微小粒子又はカーボンブラック微小粒子形態の自動計測方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、微小粒子の形態を拡大画像として観察する透過型電子顕微鏡及びその顕微鏡の画像を解析する画像解析装置による微小粒子の形態因子の計測を自動的に行なうことができるシリカ微小粒子又はカーボンブラック微小粒子形態の自動計測方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、カーボンブラックやシリカ等の微小粒子の形態的特徴を管理する手段として、例えば微小粒子を溶媒に分散させた分散液をプラスチック支持膜とメッシュとからなる電子顕微鏡用グリッド(計測用薄膜)上に滴下した後、乾燥させることによって微小粒子を載置させた計測用試料を調製し、この計測用試料に電子線を衝突させて、その結果、透過、散乱する電子線を磁気的に集束する電子レンズによって拡大した画像を得る透過型電子顕微鏡(以下、TEM)とTEMにより得られた画像を自動処理して微小粒子の形態因子の計測値を演算する画像解析装置とを組み合わせたTEM−画像解析装置オンライン装置を利用して微小粒子の形態因子を求める手段が採用されている。
【0003】
このTEM−画像解析装置オンライン装置の場合、TEM10は、例えば図8のレンズ系統の概略構成図に示すように、試料ステージ41、電子源42、該電子源42から発生した電子線Bを試料ステージ上の計測用試料A上に集束する電子レンズ43、計測用試料A中の微小粒子から透過、散乱した電子線Bを結像、拡大する電子レンズである対物レンズ44、投射レンズ45、結像、拡大された画像A´を投影する蛍光板46、CCDカメラ1を備える共に、試料ステージのXY座標移動を行なう試料ステージ移動装置2(図9参照)、及び試料ステージのZ座標移動又はフォーカス合わせに利用される電子レンズの電流値を調節してフォーカス合わせを行なうフォーカス調節装置3(図9参照)を備えており、このTEM10により顕微鏡観察を行なうには、まず、試料ステージ移動装置によって試料ステージを計測用試料Aの計測視野点に移動させ、次いで、フォーカス調節装置によってフォーカス合わせを行なう。このようにして位置移動及びフォーカス合わせが行われたTEM10は、電子源から発生した電子を、電子レンズによって磁気的に屈折させて試料ステージの計測用試料上に集束し、この計測用試料から透過、散乱した電子を電子レンズによって結像、拡大して、蛍光板に計測用試料中の微小粒子の形態が拡大された画像を投影して画像の観察を行ったり、画像をCCDカメラ1によって撮影することができる。そして、TEM10に接続された画像解析装置20(図9参照)は、例えば図9のシステム構成図に示すように、CRT26、コピー機27が接続された画像処理用メインプロセッサ21を画像処理手段として備えるものである。この画像処理用メインプロセッサ21は、TEM10のCCDカメラ1に接続されており、CCDカメラ1のビデオ機能によって上記画像が画像処理用メインプロセッサ21に入力され、画像解析用メインプロセッサ21は、その入力画像から微小粒子の形態因子の演算を行ない、必要に応じて計測データ等をプリンター28でプリントアウトしたり、データを記憶する。そして、CRT26には、画像解析用メインプロセッサ21を経て上記画像が表示され、CRT26の画面の映像はコピー機27によってプリントアウトすることができる。
【0004】
しかし、上記のような従来のTEM−画像解析装置オンラインシステムでは、図9に示すように、試料ステージ移動装置2及びフォーカス調節装置3の駆動調整を自動化する手段は設けられておらず、複数視野にわたる計測を行なう際には、要求される計測粒子個数に達するまで、TEMにおける計測視野点の決定、決定した計測視野点位置への試料ステージの移動、その位置におけるフォーカス合わせを手動で行なう必要があるが、計測視野点位置への試料ステージの移動やフォーカス合わせは、人の視覚的判断により行われるものであるので、決定した計測視野位置へ正確に移動し、いつも同じような状態の画像を得ることはほとんど不可能である。ましてや、微小粒子の形態的特徴を精度よく管理するためには、計測粒子個数を多くすることが必要であり、このような管理を行なうには、多数の計測粒子個数に達するまで上記の操作を繰り返し行なう必要が生じるために、計測者の目や手の疲労が著しく、多量の試料について精度よく計測を行なうことは困難である。
【0005】
また、複数視野にわたる画像解析を行なうには、一連の画像解析プロセスを画像処理手段(画像解析用メインプロセッサ)のプログラムとして作成するが、画像解析を行なう際には、CCDカメラから画像処理手段へ画像を取り込んだ後、計測対象の粒子に2値化処理を行い、計測用の2値化像を得て、この2値化像に対して形状因子の計測を行なうという手順が必要不可欠である。ここで、この2値化処理を行なうにあたり、入力画像の明るさなどに応じて2値化処理レベルを調整する必要がある。しかし、視野毎に粒子数及び分散度合いが不定である計測用試料について画像解析を行なう場合、透過光量の強弱変化や電子ビーム放射強度の長時間変動により、視野毎に平均的な明るさが変化する。従って、このような計測用試料中の微小粒子形態を複数視野にわたって画像解析をする場合、2値化処理レベル調整を適正に保つためには、CCDカメラから画像処理手段へ画像を取り込んだ後に、入力画像の明るさ変化によって起こる粒子コントラストの大小に応じた2値化レベルの調整を視野毎に手動で行わなければならない。また、この他に、形状因子の計測をしやすくするためのシェーディング補正などの画像処理を形状因子計測の前に行なうこともある。従って、例えば視野毎に微小粒子の粒子数及び分散度合いが不定である計測用試料について複数視野で計測を行なう場合は、画像解析プロセス中には必ず手動操作を行なう手順が入るため、画像解析処理を完全に自動化することができない。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、微小粒子の形態因子を計測する際の上記の手動操作をコンピュータ制御により自動的に行なうことができ、計測精度を向上させるのみならず、計測の効率化及び軽労化を図ることができるシリカ微小粒子又はカーボンブラック微小粒子形態の自動計測方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、透過型電子顕微鏡の試料ステージの上に載置された計測用試料中のシリカ微小粒子又はカーボンブラック微小粒子を複数の電子レンズにより拡大画像としてモニターすると共に、該拡大画像を画像解析装置に入力して、画像処理手段によって入力画像から微小粒子の形態因子を演算する透過型電子顕微鏡−画像解析装置オンライン計測方法において、プログラムされた外部制御装置によって上記試料ステージを所定の複数の計測視野点の位置に移動させると共に、各計測視野点においてフォーカス合わせを行って複数視野における微小粒子形態を計測する方法であって、上記試料ステージ上の計測用試料における計測視野範囲のXY座標を設定して、上記計測視野範囲内において計測する計測視野点のXY座標を制御プログラムにより演算して位置割り出しを行って、上記試料ステージを演算されたXY座標位置に自動的にXY移動させて試料ステージの位置制御を行なうと共に、上記計測視野範囲内のXY座標点において試料ステージのZ座標又はフォーカス合わせに用いる電子レンズのレンズ電流値のフォーカス合わせ設定値を求め、上記計測視野点におけるフォーカス合わせのZ座標又は上記レンズ電流値を上記フォーカス合わせ設定値に基づいて制御プログラムによって演算して、上記試料ステージのZ座標又は上記レンズ電流値を演算したZ座標位置又は上記レンズ電流値になるように自動的に調整して透過型電子顕微鏡のフォーカス合わせ制御を行なうと共に、上記画像解析装置の画像処理手段が入力画像の明るさを一定レベルに補正する機能を備え、視野毎に画像の明るさが一定レベルに調整されて、バックグランドの明るさに対して常に一定のレベルで計測対象粒子の2値化処理を行なうことを特徴とするシリカ微小粒子又はカーボンブラック微小粒子形態の自動計測方法を提供する。
【0008】
即ち、本発明は、透過型電子顕微鏡−画像解析装置オンライン計測方法において、透過型電子顕微鏡の試料ステージの位置移動及びフォーカス合わせを外部制御装置によって制御するものであって、本発明の装置、即ち初期設定された所定位置の試料ステージのXY座標及び複数のXY座標点において求められたフォーカス合わせ設定値となる試料ステージのZ座標又はフォーカス合わせに用いる電子レンズのレンズ電流値に基づいて、上記試料ステージの計測視野点のXY座標及びその計測視野点におけるフォーカス合わせのZ座標又は上記レンズ電流値を演算して、試料ステージの位置移動及びその位置におけるフォーカス合わせを実現するプログラムによって透過型電子顕微鏡の試料ステージの位置移動及びフォーカス合わせを自動的に制御する外部制御装置を備えると共に、上記試料ステージのXY座標及びZ座標又は上記レンズ電流値の検出データ及び上記演算による演算データを上記外部制御装置と通信する通信手段と、上記外部制御装置から通信された演算データに基づいて透過型電子顕微鏡の試料ステージの位置移動及びフォーカス合わせの駆動装置を制御する調整手段とを備えた透過型電子顕微鏡−画像解析装置オンライン装置を使用することによって、外部制御装置により透過型電子顕微鏡の試料ステージを予め設定した計測視野点位置に移動させると共に、その位置におけるフォーカス合わせを完了させるものであり、従来は手動で行っていた試料ステージの位置移動及びその位置におけるフォーカス合わせをコンピュータ制御により行なって、これらの手動操作を自動化することによって、試料ステージに載置された計測用試料中の微小粒子について予め設定された複数の計測視野点における微小粒子の形態因子の計測を自動的に実施できるようにしたものである。
【0009】
そして、このような制御を実現する制御プログラムとして、検出された試料ステージの計測視野点のXY座標と試料ステージの設定された所定の移動幅とから試料ステージが次に移動するXY座標を演算すると共に、複数のXY座標点において求めたフォーカス合わせ設定値となるZ座標又は上記レンズ電流値と上記移動点のXY座標とから内挿法又は外挿法によって移動点におけるフォーカス合わせのZ座標又は上記レンズ電流値を演算するプログラムを外部制御装置に組み込むと、上記制御を好適に行なうことができる。
【0010】
ここで、更に画像解析装置の画像処理手段が入力画像の画像の明るさを一定レベルに調整する機能(輝度制御機能)を備えたものとすれば、例えば計測用試料における視野毎の微小粒子の粒子数及び分散度合が不定であるために、従来は視野毎に2値化処理レベルの調整を必要とした場合であっても、視野毎に画像の明るさが一定レベルに調整されて、バックグラウンドの明るさに対して常に一定のレベルで計測対象粒子の2値化処理をすることができるので、上記のような計測用試料であっても画像処理における上記調整が不要となり、粒子形態の自動計測の結果データの信頼性を維持したままで、上記一連の操作を自動化することができ、複数視野にわたって計測する際の計測効率を向上させることができる。
【0011】
このように、本発明の微小粒子形態の自動計測方法及び装置によれば、試料ステージに載置された計測用試料について予め設定した計測視野点における微小粒子の形態因子の計測が自動的に実施できるので、計測視野点への移動が正確なものとなり、再現性に優れた画像が得られることによって、計測精度が向上するのみならず、多数の計測を行なう際の効率化及び軽労化を図ることができる。そして、更に画像解析装置の画像処理手段を明るさを一定にする輝度制御機能を備えたものとすることにより、例えば視野毎に微小粒子の粒子数及び分散度合が不定な計測用試料について多数視野における画像解析を行なう場合であっても、各視野毎に2値化処理レベルを調整する必要がないので、上記のような計測用試料中の微小粒子についても複数視野におけるTEM画像の画像処理操作を完全に自動化することができる。
【0012】
【発明の実施の形態及び実施例】
以下、本発明を図面を参照して、更に詳細に説明する。
図1は、本発明の微小粒子形態の自動計測装置を上記従来の装置と比較するためにそのオンラインシステムを模式的に示したシステム構成図である。この自動計測装置は、TEM10と自動画像解析装置20とからなるTEM−画像解析装置オンライン装置であり、ここで、TEM10は、従来のものと同様に、電子源、電子線を試料ステージ上に載置された計測用試料に集束する電子レンズである集束レンズ、試料ステージ、試料ステージ上の計測用試料から透過、散乱した電子線を結像、拡大する電子レンズ、画像が投影される蛍光板、画像を撮影、モニターするCCDカメラ1を備えるものであり、電子源から発生した電子線を集束させた後、計測用試料中の微小粒子に当て、その時透過、散乱した電子線を結像、拡大して得られる画像を蛍光板、CCDカメラ1に投影するものである。なお、本発明の場合、TEM10は、図8に示す上記構成に限定されるものではなく、例えばレンズ構成としては従来公知の種々の構成のものを使用することができ、蛍光板とCCDカメラ1の配設位置等も限定されるものではない。
【0013】
ここで、本発明において計測される微小粒子を含有する計測用試料は、公知の方法で調製することができ、例えば従来よりTEM観察において使用されているプラスチック支持膜とメッシュとからなる電子顕微鏡用グリッド(計測用支持薄膜)に微小粒子を適宜選択した溶媒に分散させた分散液を滴下した後、自然乾燥させて調製することができ、また、上記のような薄膜状の支持体ではなく、ある程度の立体性を有する支持体を使用し、この支持体上に上記と同様の微小粒子分散液を滴下、乾燥したものを計測用試料とすることもできる。
【0014】
上記TEM10(図1参照)は、従来の装置と同様に、試料ステージのXY座標移動を行なう試料ステージ移動装置2及びフォーカス合わせダイヤル等のフォーカス調節装置3により、その試料ステージがX座標方向(計測者に対して左右方向)、Y座標方向(前後方向)、Z座標方向(上下方向)に手動で移動可能であるのみならず、更に後述するようにコンピュータ制御によっても移動可能なものであって、TEM10における高さや前後左右の位置を調整することができる。また、倍率はステップ変信と可変倍率の一方又は両方を有しており、フォーカス合わせはZ軸方式とレンズ電流方式のいずれであっても行なうことができる。そして、レンズ電流値についても、上記フォーカス調節装置3により手動で調節することができるのみならず、後述するようにコンピュータ制御によって調節することもできる。また、CCDカメラ1は、拡大された微小粒子形態を撮影することができると共に、ビデオモニターすることができるものである。
【0015】
上記TEM10は、数10〜100万倍程度の倍率を有しており、CCDカメラ1によって更に拡大した画像を得ることができる。但し、微小粒子の形態解析の自動計測には、TEM10とCCDカメラ1との組み合わせで得られる自動画像解析装置20のCRT26上の表示倍率が数千倍〜50万倍程度であることが望ましい。この倍率範囲において計測できる微小粒子の大きさは、粒子径にして約50μm〜3nmになる。
【0016】
本発明の自動画像解析装置20は、図1に示すように画像解析用メインプロセッサ21に制御コンピュータ22が本発明の外部制御装置として接続されており、この制御コンピュータ22にはCRT23、プリンター24及び光磁気ディスク25が接続されている。ここで、画像解析用メインプロセッサ21は、従来のものと同様にCCDカメラ1と接続されていると共に、CRT26及びコピー機27が接続されたものであり、CCDカメラ1より入力された画像からの微小粒子の形態因子の解析に必要な一連の画像処理プロセス、即ち目的とする微小粒子の形態因子を演算し、得られた計測データを保管しておき、多数視野での総合データを解析するようにプログラムされており、プログラムをスタートすれば画像処理を自動で実行するものである。なお、計測データ等は、制御コンピュータ22のプリンター24によりプリントアウトすることができる。この画像処理プロセスは、後述するように、計測用試料中の微小粒子の分散状態が悪くて一画像中に巨大な粒子と小さな粒子が共存するような系についても、両方の粒子に対し適正な2値化像が得られて、形態計測が完了するように作成されていることが望ましい。以下に2値化処理のプロセスの流れを図2を用いて説明する。
【0017】
即ち、図2の画像(a)は、2値化処理を行なう前の原図であり、この画像において、大きな粒子11は黒く見え、小さな粒子(中小粒子)12は灰色に見えている。このように、計測対象の明るさが大きく異なる場合には、1つのしきい値(2値化処理レベル)で2値化処理を行なうと片方の粒子しか適正に計測できない。つまり、大きな粒子11にしきい値を合わせた場合には、画像(b)に示すように、小さな粒子12は2値化されないので、計測されない。そこで、上記画像処理プロセスの場合、大きな粒子11に対し、しきい値を合わせた2値化像(b)と、小さな粒子12抽出のためのフィルタ処理をして得た2値化像(c)を得て、次にこの2値化像(b)と2値化像(c)とを合成することにより、最終的に大きな粒子11と小さな粒子12との両方に適正な2値化像(d)が得られるように工夫した。ここで、小さな粒子12を抽出する方法は、小さな粒子12が消去できる大きさの最大値のフィルタをかけて得た画像(b)を原画像(a)から減算した後、小さな粒子12に適した(大粒子11抽出用とは異なる)しきい値で2値化する。このとき、大きな粒子11の周辺部が細かい像として抽出されるが、ノイズ消去処理により細かい像は消去される。
【0018】
上記制御コンピュータ22(図1参照)は、TEM10の試料ステージの位置制御及びフォーカス制御のプログラムが組み込まれたものである。本発明の微小粒子形態の自動計測装置は、この制御コンピュータ22により、上記TEM10の試料ステージのXY座標の位置移動及びフォーカス合わせを制御可能とするものであり、この制御コンピュータ22は、図1に示すように、TEM10の試料ステージの位置及びフォーカス合わせを制御できるようにTEM10のコンピュータ制御可能な試料ステージ移動装置2及びフォーカス調節装置3に接続されている。本発明の場合、試料ステージ移動装置2及びフォーカス調節装置3をコンピュータ制御可能なものとするために、後述するようにTEM10に試料ステージのXY座標及びZ座標又はレンズ電流値の検出データ及び制御コンピュータ22の演算による演算データを制御コンピュータ22と通信する通信手段と、制御コンピュータ22から通信された演算データに基づいてTEM10の試料ステージ移動及びフォーカス合わせを行なう駆動装置を制御する調整手段が設けられている。
【0019】
このような制御コンピュータ22による制御システムを、図3のブロック図を用いてより具体的に説明する。即ち、図3において、画像解析装置20の制御コンピュータ22は、通信制御部201及びデータ保存部202を備えたCPU203として示されており、TEM10には、通信制御部101及び該通信制御部101とフォーカス情報及び試料ステージのXY座標情報を送受信可能に接続された鏡体制御部102を備えたメインコントローラ103(調整装置)が付設されている。そして、このメインコントローラ103の通信制御部101とCPU203の通信制御部201とは、フォーカス情報及び試料ステージのXY座標情報を送受信可能に接続されていると共に、鏡体制御部102には、試料ステージ駆動装置104、フォーカス合わせ駆動装置105及びCCDカメラ1が接続されており、このCCDカメラ1は上述したように画像解析用メインプロセッサ21に接続されており、このような装置によって、上述したように、試料ステージ移動装置をコンピュータ制御可能なもの(以下、コンプステージ)とすると共に、フォーカス調節装置をコンピュータ制御可能なものとすることができる。
【0020】
即ち、メインコントローラ103の通信制御部101は、画像解析装置20のCPU203の指令を通信制御部201から受信し、これを鏡体制御部102に伝達し、鏡体制御部102は、その指令により、試料ステージ駆動装置104、フォーカス合わせ駆動装置105及びCCDカメラ1の制御を行なうものである。そして、コンプステージの場合、例えば試料ホルダーを介して計測用試料が載置された試料ステージ(コンプステージ)に、計測用試料の計測視野点におけるXY座標を検出する機能を備えると共に、試料ステージの可動範囲内で計測用試料の計測視野点のXY座標移動を行なうことができるモーター等の試料ステージ駆動装置104を備え付けたものであり、鏡体制御部102の指令により試料ステージを計測視野点に移動すると共に、移動した計測視野点のXY座標を検出する。検出されたXY座標は鏡体制御部102に伝達されてメインコントローラ101の操作パネル上に表示されると共に、通信制御部101で通信データに変換されて画像解析装置20の通信制御部201に転送される。そして、その検出データに基づいてCPU203が次に移動する計測視野点のXY座標を演算し、その演算データは指令データとして通信制御部101に送信される。
【0021】
また、コンピュータ制御可能なフォーカス調節装置の場合、TEM10のフォーカス合わせに使用される手動のダイヤル等のフォーカス調節装置に、上記コンプステージのZ座標又はフォーカス合わせに利用される電子レンズのレンズ電流値を検出する機能を備えると共に、鏡体制御部102の指令により上記Z座標又は上記レンズ電流を所定値とすることができるようにダイヤルにパルスモータ等のフォーカス合わせ駆動装置105を備え付けたものであり、上記と同様にメインコントローラ103の通信制御部101により検出されたZ座標又はレンズ電流値の検出データがCPU203に送信されると共に、CPU203が検出データに基づいて演算した演算データが受信される。ここで、フォーカス合わせに利用される電子レンズは、TEM10のレンズ構成や倍率方式により異なるものであり、例えばCRT26上の表示倍率が3万〜50万倍の場合、CCDカメラ1の倍率が10倍ならば、TEM10の倍率は3千〜5万倍となるが、このようにTEM10の倍率が3千〜5万倍程度である場合には、対物レンズによってフォーカス合わせが行われるので、対物レンズ電流値を所定の値に制御することによって、複数の計測視野点のフォーカス合わせが完了する。
【0022】
上記のようにTEM10の通信制御部101と画像解析装置20の通信制御部201とをTEM10の試料ステージの座標位置及びレンズ電流値が画像解析装置20のCPU203に通信できるように接続すると共に、CPU203に試料ステージの座標制御ソフトウェアを組み込んだ自動計測ソフトウェアを取り込むことによって、上記コンプステージをX座標方向、Y座標方向に移動させて、試料ステージの計測視野点位置の移動をコンピュータ制御することが可能となり、設定した計測視野点への移動を自動的に行なうことができる。また、CPU203に設定した計測視野点におけるXY座標に応じてフォーカス合わせのためのZ座標又はレンズ電流値を決定してフォーカス制御するフォーカス制御ソフトウェアを取り込むことによって、設定された各計測視野点ごとのフォーカス合わせを自動的に行なうことができる。
【0023】
上記試料ステージの座標制御ソフトウェアは、初期設定された所定位置のXY座標に基づいて、試料ステージの計測視野点のXY座標を演算して、試料ステージの位置移動を実現するものであり、具体的には、例えば試料ステージ上に載置された計測用試料の計測開始点及び計測終了点のXY座標、X座標方向及びY座標方向における試料ステージの移動幅を記憶させて、計測開始点から計測終了点に至るまで、各計測視野点における計測が終了すると、検出されたその計測視野点のXY座標と試料ステージの移動幅から次の計測視野点のXY座標を演算させて、その演算データを指令データとして、TEM10の通信制御部101を経て鏡体制御部102に出力するものを挙げることができ、この指令に基づいて鏡体制御部102は、試料ステージ駆動装置104を調整する。
【0024】
また、上記フォーカス制御ソフトウェアは、複数のXY座標点において求められたフォーカス合わせ設定値となるZ座標又はフォーカス合わせに用いられる電子レンズのレンズ電流値に基づいて、試料ステージが移動する計測視野点におけるフォーカス合わせのZ座標又は上記レンズ電流値を演算して、その計測視野点におけるフォーカス合わせを実現するものであり、具体的には、例えば複数の代表的なXY座標点において手動で各々フォーカス合わせを行い、その各点のZ座標又はレンズ電流値をコンピュータに記憶させる。そして、多数の計測各点のXY座標と上記の代表的な点のXY座標とから内挿法又は外挿法によって計測各点のフォーカス合わせのためのZ座標又は上記レンズ電流値を演算させて、その演算データを指令データとして、TEM10の通信制御部101を経て鏡体制御部102に出力するものを挙げることができ、この指令に基づいて鏡体制御部102は、フォーカス合わせ駆動装置105を調整する。
【0025】
更に、本発明の場合、上述したように、画像解析装置20の画像処理手段(画面解析用メインプロセッサ21)が入力される画像の明るさを一定レベルに調整する機能を持つことが望ましく、このような機能を持つことによって、一画面ごとに2値化処理レベル調整を適正に保つために手動操作を行なう必要がなくなり、CCDカメラ1から画像処理手段21へ画像を取り込んだ後に、計測対象の微小粒子に2値化処理を行い計測用の2値化像を得て、この2値化像に対して形状因子計測を行なう際の一連の解析プロセスを完全に自動化することができる。このように多数の類似画面の明るさレベルを一定にする機能を持たせる方法としては、特開平7−234942号公報に記載されており、例えば画像解析装置20の画面解析用メインプロセッサ21に、基準として定めた一つの画像の濃度ヒストグラムを作成し、その濃度ヒストグラムの特徴を求め、基準画像以外の画像を撮像するときには、その濃度ヒストグラムの特徴点が基準画像の特徴点に一致するように画像の明るさを制御するプログラムを組み込む方法等を挙げることができる。なお、ここで用いる特徴点としては、濃度ヒストグラムの面積重心、上下限の中心値や下限値等がある。また、上記プログラムを制御コンピュータに組み込むこともできる。
【0026】
このような微小粒子の自動計測装置の自動計測操作の一例を図4〜6を用いて説明する。ここで、図4は微小粒子の自動計測装置の自動計測操作におけるフォーカス合わせの初期設定を説明するフローチャート、図5は計測用試料の計測視野範囲内の自動計測における視野移動の一例を示し、図6は微小粒子の自動計測装置の自動計測操作を説明するフローチャートである。なお、本発明の場合、従来は計測視野毎に手動で行っていた試料ステージの位置移動及びフォーカス合わせをコンピュータ制御によって自動的に行なう以外は、上記TEM−画像解析装置により従来のTEM−画像解析装置と同様の操作方法によって微小粒子の形態因子の計測を行なうことができる。
【0027】
まず、図4に示すように、試料ステージを計測用試料の計測視野範囲5(図5参照)において代表的なXY座標点、例えば図5に示す計測開始点(Ps)6へ手動で移動させて、手動でフォーカス合わせを行い、TEMより計測開始点6のX座標、Y座標、フォーカスが合った時のZ座標又はレンズ電流値(集束電流値)の検出値を通信データとして制御コンピュータに記憶させる。そして、試料ステージを計測用試料の計測視野範囲5において他の代表的なXY座標点、例えば図5に示す計測終了点(Pe)7へ手動で移動させて、手動でフォーカス合わせを行い、上記と同様の通信データを制御コンピュータに記憶させて初期設定を終了する。このように図4に示す一連の操作を終了することによって、図6に示すフローチャートにおけるTEM上でフォーカス合わせ初期設定の操作を実行した後、手動で計測開始の指示を行い、制御コンピュータからの指令により、試料ステージを計測開始点(Ps)6から予め設定した多数の計測視野点、例えば図5に示す各計測視野点(Pi)8、更に計測終了点(Pe)7へと自動的に所定の計測視野点に移動させ、各計測視野点において上記通信データから内外挿補完演算した制御コンピュータの指令によって自動的にフォーカス合わせを行なうと共に、制御コンピュータからの指令によって、画像解析用メインプロセッサは、入力画面の輝度制御を行った後に、微小粒子形態の計測を自動的に実行する。そして、各計測視野点8における計測データは必要視野の総合データに至るまで画像解析用メインプロセッサに保管され、必要視野での総合データが解析される。そして、計測が終了した後、必要に応じてデータの表示、印刷、データ保管をすることができる。
【0028】
このような微小粒子形態の自動計測装置によれば、画像解析装置の制御コンピュータによりTEMの試料ステージのXY座標制御とフォーカス制御を行なうことができ、計測用試料について複数視野にわたる計測を行なう際には、プログラムされた制御コンピュータによって設定した計測視野点への移動とフォーカス合わせを自動で行なうことができる。また、本発明の微小粒子形態の自動計測装置の画像処理手段に入力画面の明るさを一定にする輝度制御機能を内蔵させることにより、計測用試料が視野毎に対象粒子の粒子数及び巨大粒子と微小粒子の分散度合いが異なる場合であっても、この輝度制御機能によって2値化レベル調整を視野毎に手動で行なう必要がなくなり、画像処理操作も自動化することができ、上記微小粒子形態の自動計測装置によれば、例えば従来のオンライン装置では1日8時間の計測時間で100視野前後の計測であったのに対し、1日8時間の計測時間で600視野以上の計測を行なうことができる。従って、計測視野点の移動とフォーカス合わせと画像処理操作までの一連の全ての作業を自動で実施できるので、計測の省力化と属人誤差の解消による計測の高精度化との両方を実現するものである。
【0029】
本発明は、上記微小粒子形態の自動計測方法及び装置により、微小粒子の形態解析を行なうものであり、本発明において解析される微小粒子としては、その種類が特に制限されるものではなく、通常TEMで観察されてその画像解析が行われているものを好適に解析することができるが、これらの中でも、特にその微小粒子の形態的特徴を管理することが重要なものであって、複数の視野位置において計測される必要があり、そのような操作を多数繰り返し行なう必要がある例えば充填剤として使用される微小粒子に好適に使用され、このような微小粒子として具体的にはシリカやカーボンブラック等を挙げることができる。
【0030】
また、このような微小粒子の形態因子としては、TEMにより得られる画像を解析することによって得られる因子であれば、特に制限されるものではなく、例えばアグリゲート平均投影面積(Average Projected Area of Aggregate)(以下、APA)、粒子径、微小粒子の突出部分の数である枝数、微小粒子形状の凹凸の度合いを示す複雑径、微小粒子の最大長と幅の比であるアスペクト比、周長、円相当径、微小粒子形状の丸さの度合いを示す楕円度等を挙げることができる。なお、上記画像解析装置によれば、画像上で重なりあっている円形の微小粒子を分離し、各粒子の直径、中心距離を求めることも可能である。
【0031】
なお、本発明の微小粒子形態の自動計測方法及び装置は、上記構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更して差し支えない。
【0032】
次に、実施例及び比較例により、本発明をより具体的に説明する。
【0033】
本発明の実施例では、上述したようにTEMの試料ステージの位置移動及びフォーカス合わせがコンピュータ制御できる機能を備えたTEM−画像解析装置オンライン装置を使用した。
【0034】
具体的には、TEM本体として倍率がステップ変信と可変倍率の一方又は両方を有するフリーレンズモード仕様のものを使用すると共に、試料ステージとして上記のようにコンピュータ制御されているコンプステージを使用し、フォーカス合わせ装置を上記のようにコンピュータ制御されているものとし、更にビデオモニター機能を備え、TEM画像の撮影及びモニターが可能な高感度CCDカメラを設置して、試料ステージの位置及び上記フォーカス合わせが画像解析装置の制御コンピュータから制御できるようなインターフェイスを付設した。また、画像解析装置として、微小粒子の形態因子の解析に必要な一連のソフトウェアが組み込まれ、一連の画像処理プロセスがプログラムされた画像解析用メインプロセッサ及び該画像解析用プロセッサに接続された制御コンピュータを備えた画像解析装置を使用し、上記画像解析用メインプロセッサに、更に取り込み画像の明るさを一定レベルに補正する機能を組み込むと共に、制御コンピュータに計測視野点位置及びフォーカス合わせの自動制御ソフトウェアを組み込み、計測視野点位置における画像処理、次の計測視野点位置への移動、移動した計測視野点におけるフォーカス合わせ、その計測視野点における画像処理という一連の操作を自動で行ない、複数視野の計測が自動で行える自動計測ソフトウェアとした。
【0035】
なお、本実施例で使用したソフトウェアは、始点と終点との組み合わせは20組、計測視野数は9999視野まで設定可能なものである。このような計測視野点の設定を行なう一例を図7の模式図を用いて説明する。図7は、丸形の蛍光面に写し出された計測用試料30及びこれを支持するTEM用グリッド31を示したものである。まず、計測用試料30が載置されたTEM用グリッド31上のメッシュから任意に3つのオープニング32、33、34を選択し、それぞれのオープニングの中で任意の視野数の設定を行なう。例えば図7の場合、オープニング32で3点、オープニング33で4点、オープニング34で9点の計測ができ、合計16点の計測ができる。
【0036】
上記TEM−画像解析装置オンライン装置により、以下のように微小粒子の形態因子を計測した。
【0037】
計測する微小粒子として、ASTM規格のB−2(APA:10667nm2)に相当するHAF級カーボンブラックを使用し、市販されているTEM用グリッドを支持膜として用いてASTM規格D3849−89に準拠した方法により、計測用試料を調製した。
【0038】
この計測用試料につき以下の計測条件を設定して微小粒子の形態因子を計測した。1回の計測に要する計測時間を求めると共に、計測を6回繰り返して計測精度(CV%)を求めた。結果を表1に示す。
<計測条件>
計測視野点:TEM用グリッドの1オープニングを選択し、36μmの区間を4μmごとに計測し、1回の計測につき10視野の計測を行った。なお、座標精度は±0.05μmに設定した。
形態因子:平均投影面積(APA)
APA=アグリゲイト投影面積の総和÷アグリゲイト総個数
計測倍率:90,000倍
計測範囲:190〜120,000nm2
【0039】
次に、比較例として、透過型電子顕微鏡の試料ステージのXYZ座標及び透過型電子顕微鏡のレンズ電流値がコンピュータ制御されておらず、コンピュータソフトウェアが、取り込み画像の明るさを一定レベルに補正する機能、計測視野点位置及びフォーカス合わせの自動制御ソフトウェアが組み込まれていない以外は、実施例と同様の従来装置を使用して、計測視野点への移動、フォーカス合わせ、画像取り込み、2値化処理レベルの調整を手動で行った以外は実施例と同様にして上記カーボンブラックのAPAを求めた。結果を表1に併記する。
【0040】
【表1】
【0041】
表1の結果によれば、本発明の自動計測装置は、従来のオンライン装置に比較して、計測誤差が小さく、また1回の計測時間が非常に短縮されることが認められる。
【0042】
【発明の効果】
本発明の微小粒子形態の自動計測方法及び装置によれば、計測用試料の複数の視野位置において微小粒子形態の計測を行なうに当たり、手動操作は従来のオンライン装置に比較して初期操作のみを最小限行えばよいので、人為的誤差が小さくなり、計測値の精度が向上するのみならず、計測時間を短縮化することが可能となり、多数の計測視野点における微小粒子の形態を計測する際に計測の効率化及び軽労化を図ることができる。
【0043】
従って、本発明は、微小粒子の形態的特徴を把握するのに好適であり、特に形態的特徴の管理が重要な微小粒子の形態因子を計測する場合に、非常に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の微小粒子形態の自動計測装置の構成例を説明するTEMと画像解析装置とのオンラインシステム構成図である。
【図2】上記構成例の2値化処理プロセスの流れを説明するための画像の概略図である。
【図3】上記構成例における制御手段を説明するTEMと画像解析装置とのシステム構成図である。
【図4】上記構成例におけるフォーカス合わせの初期設定操作の一例を説明するフローチャートである。
【図5】上記構成例におけるTEMの計測用試料の視野点移動の一例を示す説明図である。
【図6】上記構成例における微小粒子の自動計測操作の一例を説明するフローチャートである。
【図7】上記構成例における複数視野の計測視野点の設定例を説明する模式図である。
【図8】従来のTEMの一例を説明するTEMの説明図である。
【図9】従来のTEM−画像解析装置を説明するTEMと画像解析装置とのオンラインシステム構成図である。
【符号の説明】
1 CCDカメラ
2 試料ステージ移動装置
3 フォーカス調節装置
5 計測視野範囲
8 計測視野点
10 透過型電子顕微鏡
20 画像解析装置
21 画像解析用メインプロセッサ(画像処理手段)
22 制御コンピュータ(外部制御装置)
101 通信制御部(通信手段)
102 鏡体制御部(調整手段)
103 メインコントローラ(調整手段)
104 試料ステージ駆動装置
105 フォーカス合わせ駆動装置
A 計測用試料
Claims (2)
- 透過型電子顕微鏡の試料ステージの上に載置された計測用試料中のシリカ微小粒子又はカーボンブラック微小粒子を複数の電子レンズにより拡大画像としてモニターすると共に、該拡大画像を画像解析装置に入力して、画像処理手段によって入力画像から微小粒子の形態因子を演算する透過型電子顕微鏡−画像解析装置オンライン計測方法において、プログラムされた外部制御装置によって上記試料ステージを所定の複数の計測視野点の位置に移動させると共に、各計測視野点においてフォーカス合わせを行って複数視野における微小粒子形態を計測する方法であって、上記試料ステージ上の計測用試料における計測視野範囲のXY座標を設定して、上記計測視野範囲内において計測する計測視野点のXY座標を制御プログラムにより演算して位置割り出しを行って、上記試料ステージを演算されたXY座標位置に自動的にXY移動させて試料ステージの位置制御を行なうと共に、上記計測視野範囲内のXY座標点において試料ステージのZ座標又はフォーカス合わせに用いる電子レンズのレンズ電流値のフォーカス合わせ設定値を求め、上記計測視野点におけるフォーカス合わせのZ座標又は上記レンズ電流値を上記フォーカス合わせ設定値に基づいて制御プログラムによって演算して、上記試料ステージのZ座標又は上記レンズ電流値を演算したZ座標位置又は上記レンズ電流値になるように自動的に調整して透過型電子顕微鏡のフォーカス合わせ制御を行なうと共に、上記画像解析装置の画像処理手段が入力画像の明るさを一定レベルに補正する機能を備え、視野毎に画像の明るさが一定レベルに調整されて、バックグランドの明るさに対して常に一定のレベルで計測対象粒子の2値化処理を行なうことを特徴とするシリカ微小粒子又はカーボンブラック微小粒子形態の自動計測方法。
- 制御プログラムが、検出された試料ステージの計測視野点のXY座標と試料ステージの設定された所定の移動幅とから試料ステージが次に移動するXY座標を演算すると共に、複数のXY座標点において求められたフォーカス合わせ設定値となるZ座標又は上記レンズ電流値と上記移動点のXY座標とから内挿法又は外挿法によって移動点におけるフォーカス合わせのZ座標又は上記レンズ電流値を演算する請求項1記載の微小粒子形態の自動計測方法。
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