JP3930006B2 - 証券決済管理システム及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、証券決済を管理する証券決済管理システム及びプログラムに関する。
株券等の保管振替制度とは、株券等有価証券を保管振替機関に集中保管し、売買取引や担保取引が行われた場合の株券等有価証券の受渡しを実際の券面の移動を伴うことなく帳簿上の口座の振替によって行う制度である(非特許文献1非特許文献2、特許文献2及び特許文献3参照)。このように保管振替機関に保管された有価証券を用いて証券の決済が行われている。有価証券は、保管振替機関である証券保管振替機構の参加者毎に開設された口座(参加者口座)に格納される。そして、異なる参加者間での決済を行う場合、一方の参加者の口座から他方の参加者の口座へ、決済される有価証券の口座振替がなされる。証券決済管理システムとしては、決済口座と預託口座間の口座振替を利用して決済可能数量の範囲内で決済が履行されるように証券決済を管理するものが知られている。例えば、下記の特許文献1には、決済機関に決済口座と預託口座を開設し、決済に利用可能な分が預託口座にある場合に預託口座から決済口座に売却分のデータが口座振替されて入力され、決済口座にある当該振替された売却分のデータを振替出庫することが開示されている。
赤倉啓之編、「株券保管振替制度の解説」、財団法人大蔵財務協会、昭和60年8月、p.309−380 河本一郎・大武泰南著、「株券保管振替法Q&A」、株式会社有斐閣、昭和59年12月、p.45−97 特開2003−36348号公報(第2−4頁、第1−3図) 特開2002−358414号公報 特開2002−092331号公報
証券の決済は、例えばデフォルトリスクを低減するために、証券の引渡しと代金の支払いを相互に条件付けて行うDVP(Delivery Versus Payment)の導入が検討されている。この証券決済のDVP化では、顧客資産の厳密な保全と事務量の低減との両立が課題となる場合があり、証券決済の適切な管理が重要である。
本発明の第の形態、顧客が所有する有価証券の預り残高の和である証券残高を格納する残高管理口座を用いた証券決済を管理する証券決済管理システムにおいて、
前記有価証券について顧客から受け付けた売り注文であって約定が成立した約定注文の約定識別番号からなる約定識別情報当該顧客の顧客識別情報、当該有価証券の銘柄を示す銘柄識別情報、約定数量を示す約定数量情報、取引相手を示す取引相手識別情報、及び決済処理すべき日を示す決済日情報を前記約定注文の約定識別番号毎にレコードに格納することにより同一レコードに格納されたこれらの情報を対応付けると共に当該レコードと当該約定識別番号を対応付ける約定注文データベースと、
決済処理すべき日を示す決済日情報に基づいて前記約定注文データベースを検索することにより、当該決済日情報が格納されたレコードの約定注文の約定識別番号と当該約定識別番号に対応付けられた前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記約定数量情報及び前記取引相手識別情報をレコード単位で抽出し、抽出した当該レコードに対応付けられた約定注文の約定識別番号の中から約定注文の約定識別番号を選択することにより決済処理対象とする約定注文の約定識別番号と当該約定識別番号に対応付けられた前記顧客識別情報、前記約定数量情報及び取引相手識別情報をレコード単位で選択する決済管理部と、
区分管理指定情報を受信する、前記残高管理口座の残高のうち当該区分管理指定情報に含まれる銘柄識別情報が示す銘柄の数量情報が示す数量について管理指定の対象とする管理指定処理を行い、区分管理指定解除情報を受信する、前記管理指定処理により管理指定の対象とされた数量のうち当該区分管理指定解除情報に含まれる銘柄識別情報が示す銘柄の数量情報が示す数量について管理指定の対象外とする解除処理を行い、出庫請求情報を受信する、前記解除処理により管理指定の対象外とされた数量のうち当該出庫請求情報に含まれる銘柄識別情報が示す銘柄の数量情報が示す数量について出庫処理を行う証券保管振替システムに対し前記残高管理口座において管理指定の対象とされた銘柄であって管理指定の対象とされた前記証券残高のうち前記決済管理部で選択された前記約定識別番号に対応付けられた前記銘柄識別情報が示す銘柄の前記約定数量情報が示す約定数量について管理指定の対象外とするための区分管理指定解除情報を送信する口座管理部と、
前記決済管理部で選択された前記約定識別番号に対応付けられた前記銘柄識別情報が示す銘柄の前記約定数量情報が示す約定数量について管理指定の対象外とするための区分管理指定解除情報を前記口座管理部が送信することにより管理指定の対象外とされた当該銘柄識別情報が示す銘柄の当該約定数量情報が示す約定数量の有価証券を、前記決済管理部で選択された当該約定識別番号に対応付けられた前記取引相手識別情報が示す取引相手の口座を出庫先の口座として、前記残高管理口座から振替処理により出庫するための出庫請求情報を前記証券保管振替システムに送信することにより、決済処理を行う決済処理部と
前記顧客が所有する有価証券の預り残高を当該顧客の顧客識別情報及び当該有価証券の銘柄識別情報に対応付けて格納する顧客残高格納部と、
前記顧客残高格納部における前記顧客の前記預り残高を更新する処理を行う残高更新部と、
前記証券保管振替システムに送信される送信情報毎に送信管理番号を一定方向に更新する送信管理番号更新部と
を有し、
前記区分管理指定情報には、管理指定の対象とする有価証券の銘柄及び数量を示す銘柄識別情報及び数量情報と当該区分管理指定情報の送信者を示す送信者識別情報とが含まれており、
前記区分管理指定解除情報には、管理指定の対象外とする有価証券の銘柄及び数量を示す銘柄識別情報及び数量情報とリファレンス情報と当該区分管理指定解除情報の送信者を示す送信者識別情報とが含まれており、
前記取引相手識別情報が示す取引相手の口座を出庫先の口座として、有価証券を前記残高管理口座から振替処理により出庫するための出庫請求情報には、当該取引相手を示す取引相手識別情報と当該有価証券の銘柄及び数量を示す銘柄識別情報及び数量情報とリファレンス情報と当該出庫請求情報の送信者を示す送信者識別情報とが含まれており、
前記残高管理口座は、他の残高管理口座との有価証券の振替処理が行われる決済用内部口座と、前記他の残高管理口座から前記決済用内部口座に振替処理されることにより入庫された有価証券を保管するための保管用内部口座とを有しており、
前記証券保管振替システムは、前記証券保管振替システムの利用者を示す識別情報に対応付けて当該利用者の残高管理口座の口座番号を格納した口座番号テーブルを有しており、前記区分管理指定情報を受信した場合に、当該区分管理指定情報に含まれる送信者識別情報に対応付けて前記口座番号テーブルに格納された口座番号の残高管理口座の残高のうち当該残高管理口座の決済用内部口座の残高からなる管理指定の対象外とされている数量の中から、当該区分管理指定情報に含まれる銘柄識別情報が示す銘柄の当該区分管理指定情報に含まれる数量情報が示す数量について当該残高管理口座の保管用内部口座に振り替える振替処理を行うことにより当該区分管理指定情報に含まれる前記銘柄識別情報が示す銘柄の当該区分管理指定情報に含まれる前記数量情報が示す数量について管理指定の対象とする管理指定処理を行い、前記口座管理部からの前記区分管理指定解除情報を受信した場合に、当該区分管理指定解除情報に含まれる送信者識別情報に対応付けて前記口座番号テーブルに格納された口座番号の残高管理口座の残高のうち当該残高管理口座の保管用内部口座の残高からなる管理指定の対象とされている数量の中から、当該区分管理指定解除情報に含まれる銘柄識別情報が示す銘柄の当該区分管理指定解除情報に含まれる数量情報が示す数量について当該残高管理口座の決済用内部口座に振り替える振替処理を行うことにより当該区分管理指定解除情報に含まれる前記銘柄識別情報が示す銘柄の当該区分管理指定解除情報に含まれる前記数量情報が示す数量について管理指定の対象外とする解除処理を行い、当該解除処理後に当該区分管理指定解除情報に含まれるリファレンス情報を有する処理済通知を前記口座管理部に返信し、前記決済処理部からの前記出庫請求情報を受信した場合に、当該出庫請求情報に含まれる送信者識別情報に対応付けて前記口座番号テーブルに格納された口座番号の口座を出庫元の残高管理口座とし、当該出庫請求情報に含まれる取引相手識別情報に対応付けて前記口座番号テーブルに格納された口座番号の口座を出庫先の口座として、当該出庫請求情報に含まれる銘柄識別情報が示す銘柄の当該出庫請求情報に含まれる数量情報が示す数量について前記出庫元の残高管理口座の決済用内部口座から前記出庫先の口座に振り替える振替処理を行うことにより当該出庫請求情報に含まれる前記銘柄識別情報が示す銘柄の前記数量情報が示す数量について出庫処理を行い、当該出庫処理後に当該出庫請求情報に含まれるリファレンス情報を有する出庫済通知を前記決済処理部に返信するものであり、
前記口座管理部は、前記送信管理番号更新部から第1の送信管理番号をリファレンス情報として取得し、前記決済管理部で選択された前記約定識別番号に対応付けられた前記銘柄識別情報及び前記約定数量情報に基づいて当該銘柄識別情報及び当該約定数量情報が示す当該銘柄の当該約定数量について管理指定の対象外とするための区分管理指定解除情報であって当該銘柄識別情報及び当該約定数量情報とリファレンス情報である前記第1の送信管理番号とを含む区分管理指定解除情報を生成して前記証券保管振替システムに送信すると共に当該リファレンス情報である前記第1の送信管理番号を当該約定識別番号に対応付けて保持し、前記証券保管振替システムから前記処理済通知を受信した場合に当該処理済通知に含まれるリファレンス情報である前記第1の送信管理番号に対応付けて保持した前記約定識別番号を前記決済処理部に送信し、
前記決済処理部は、前記口座管理部からの前記約定識別番号を受信した場合に前記送信管理番号更新部から第2の送信管理番号をリファレンス情報として取得し、前記決済管理部で選択された前記約定識別番号であって前記口座管理部からの前記約定識別番号に対応付けられた前記取引相手識別情報と前記銘柄識別情報及び前記約定数量情報に基づいて当該取引相手識別情報が示す取引相手の口座を出庫先の口座として、前記区分管理指定解除情報を前記口座管理部が送信することにより管理指定の対象外とされた当該銘柄識別情報が示す銘柄の当該約定数量情報が示す約定数量の有価証券を前記残高管理口座から振替処理により出庫するための出庫請求情報であって当該取引相手識別情報と当該銘柄識別情報及び当該約定数量情報とリファレンス情報である前記第2の送信管理番号とを含む出庫請求情報を生成して前記証券保管振替システムに送信すると共に当該リファレンス情報である前記第2の送信管理番号を当該約定識別番号に対応付けて保持し、前記証券保管振替システムから前記出庫済通知を受信した場合に、当該出庫済通知に含まれるリファレンス情報である前記第2の送信管理番号に対応付けて保持した前記約定識別番号を取得し、取得した当該約定識別番号に対応付けて前記口座管理部で保持したリファレンス情報である前記第1の送信管理番号と当該出庫済通知に含まれる前記第2の送信管理番号とを比較し、当該第1の送信管理番号から当該第2の送信管理番号への変化が前記一定方向と異なるときに異常又はエラーを示す所定の情報を出力し、当該第1の送信管理番号から当該第2の送信管理番号への変化が前記一定方向と同じであるときに当該約定識別番号を前記残高更新部に送信し、
前記残高更新部は、前記決済管理部で選択された約定識別番号であって前記決済処理部からの約定識別番号に対応付けられた前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報及び前記約定数量情報に基づき、前記顧客残高格納部における当該銘柄識別情報が示す銘柄についての当該顧客識別情報が示す顧客の前記預り残高を当該約定数量情報が示す約定数量の分だけ減少させる減額処理を行う
ことを特徴とする証券決済管理システムである。
顧客が所有する有価証券の銘柄毎に当該銘柄の預り残高の和である証券残高を格納する残高管理口座において、区分管理指定情報によ証券保管振替システムで管理指定処理が行われることで当該区分管理指定情報に含まれる銘柄識別情報及び数量情報が示す銘柄及び数量について管理指定の対象とすることができ、当該銘柄の当該数量について決済処理への流用を抑止することができる管理指定の対象とされた証券残高のうち決済管理部で選択された約定識別番号に対応付けられた銘柄識別情報が示す銘柄の約定数量情報が示す約定数量について管理指定の対象外とするための区分管理指定解除情報を証券保管振替システムに送信することで、当該区分管理指定解除情報を受信した証券保管振替システムで解除処理が行われ、当該銘柄の当該約定数量について管理指定の対象外とすることができ、決済処理への流用を可能な状態とすることができる。決済処理部は、決済管理部で選択された約定識別番号に対応付けられた銘柄識別情報が示す銘柄の約定数量情報が示す約定数量について管理指定の対象外とするための区分管理指定解除情報を口座管理部が送信することにより管理指定の対象外とされ当該銘柄の当該約定数量の有価証券を、決済管理部で選択された当該約定識別番号に対応付けられた取引相手識別情報が示す取引相手の口座を出庫先の口座として、残高管理口座から振替出庫するための出庫請求情報を証券保管振替システムに送信する。証券保管振替システムは、決済処理部からの出庫請求情報を受信し、受信した出庫請求情報に基づき、残高管理口座管理指定の対象とされた銘柄であって管理指定の対象とされた数量のうちで解除処理により当該銘柄について管理指定の対象外とされた数量の出庫処理を行う。このように管理指定の対象とされた残高管理口座残高から出庫する場合は出庫すべき銘柄の出庫すべき数量を管理指定の対象外としてから当該数量を出庫することで、管理指定の対象となっている残高を確実に保全することができると共に管理指定の対象外とした数量以内に出庫数量を抑えることができ、残高管理口座の残高管理を行うことができると共に証券決済の適切な管理を行うことができる。
口座管理部は、決済管理部で選択された約定識別番号に対応付けされた銘柄識別情報及び約定数量情報に基づいて当該銘柄の当該約定数量について管理指定の対象外とするための区分管理指定解除情報であってリファレンス情報を含む区分管理指定解除情報を生成して証券保管振替システムに送信すると共に当該リファレンス情報を当該約定識別番号に対応付けて保持し、証券保管振替システムから処理済通知を受信した場合に当該処理済通知に含まれるリファレンス情報に対応付けて保持した約定識別番号を決済処理部に送信する。これにより、約定識別番号と区分管理指定解除情報とをリファレンス情報を介して関連付けることができると共に、送信した区分管理指定解除情報に対応する応答としての処理済通知を検出することができ、管理指定の対象外とする解除処理が行われた約定識別番号を決済処理部に通知することが可能である。
口座管理部は、決済管理部で選択された約定識別番号に対応付けされた銘柄識別情報及び約定数量情報に基づいて当該銘柄の当該約定数量について管理指定の対象外とするための区分管理指定解除情報であって第1の送信管理番号を含む区分管理指定解除情報を生成して証券保管振替システムに送信すると共に当該第1の送信管理番号を当該約定識別番号に対応付けて保持する。また、決済処理部は、決済管理部で選択された約定識別番号であって口座管理部からの約定識別番号に対応付けられた取引相手識別情報が示す取引相手の口座を出庫先の口座として、口座管理部からの区分管理指定解除情報の送信により管理指定の対象外とされ上記銘柄の上記約定数量の有価証券を残高管理口座から振替出庫するための出庫請求情報であって第2の送信管理番号を含む出庫請求情報を証券保管振替システムに送信すると共に当該第2の送信管理番号を当該約定識別番号に対応付けて保持する。送信管理番号に異常がない場合は、第2の送信管理番号は第1の送信管理番号から一定方向に更新された値となる。そこで、決済処理部は、証券保管振替システムから出庫済通知を受信したときに、当該出庫済通知に含まれるリファレンス情報である上記第2の送信管理番号に関して、上記第1及び第2の送信管理番号を比較し、第1の送信管理番号から第2の送信管理番号への変化の方向が上記一定方向と異なる場合に異常又はエラーを示す情報出力することで、送信管理番号に関わる異常又はエラーを検出して出力することができる。第1の送信管理番号から第2の送信管理番号への変化が上記一定方向と同じである場合に当該出庫済通知に含まれるリファレンス情報である上記第2の送信管理番号に対応付けて保持した約定識別番号を残高更新部に送信することで、約定識別番号と出庫請求情報とをリファレンス情報を介して関連付けることができると共に、送信した出庫請求情報に対応する応答としての出庫済通知を検出することができ、出庫処理が行われた約定識別番号を残高更新部に通知することが可能である。これにより、送信管理番号に異常又はエラーがある場合に顧客残高格納部の顧客残高の増減処理が行われることを未然防止することができる。
本発明の第の形態の証券決済管理システムにおいて、例えば、前記送信管理番号更新部は、前記送信管理番号としてカウント値を生成するアクセス計数部を有し、
前記口座管理部は、前記アクセス計数部にアクセスして第1のカウント値を取得し、前記決済管理部で選択された前記約定識別番号に対応付けられた前記銘柄識別情報及び前記約定数量情報に基づいて当該銘柄識別情報及び当該約定数量情報が示す当該銘柄の当該約定数量について管理指定の対象外とするための区分管理指定解除情報であって当該銘柄識別情報及び当該約定数量情報とリファレンス情報である当該第1のカウント値を含む区分管理指定解除情報を生成して前記証券保管振替システムに送信すると共に当該第1のカウント値を当該約定識別番号に対応付けて保持し、前記証券保管振替システムから前記処理済通知を受信した場合に当該処理済通知に含まれるリファレンス情報である第1のカウント値に対応付けて保持した前記約定識別番号を前記決済処理部に送信し、
前記決済処理部は、前記口座管理部からの前記約定識別番号を受信した場合に前記アクセス計数部にアクセスして第2のカウント値を取得し、前記決済管理部で選択された前記約定識別番号であって前記口座管理部からの前記約定識別番号に対応付けられた前記取引相手識別情報と前記銘柄識別情報及び前記約定数量情報に基づいて当該取引相手識別情報が示す取引相手の口座を出庫先の口座として、前記区分管理指定解除情報を前記口座管理部が送信することにより管理指定の対象外とされた当該銘柄識別情報が示す銘柄の当該約定数量情報が示す約定数量の有価証券を前記残高管理口座から振替処理により出庫するための出庫請求情報であって当該取引相手識別情報と当該銘柄識別情報及び当該約定数量情報とリファレンス情報である当該第2のカウント値を含む出庫請求情報を生成して前記証券保管振替システムに送信すると共に当該第2のカウント値を当該約定識別番号に対応付けて保持し、前記証券保管振替システムから前記出庫済通知を受信した場合に、当該出庫済通知に含まれるリファレンス情報である前記第2のカウント値に対応付けて保持した前記約定識別番号を取得し、取得した当該約定識別番号に対応付けて前記口座管理部で保持したリファレンス情報である第1のカウント値と当該出庫済通知に含まれる前記第2のカウント値とを比較し、当該第2のカウント値が当該第1のカウント値以下の値であるときに送信管理番号の異常又はエラーを示す所定の情報を出力装置に出力し、当該第2のカウント値が当該第1のカウント値よりも大きい値であるときに当該約定識別番号を前記残高更新部に送信する構成としてもよい。
本発明の第の形態の証券決済管理システムにおいて前記証券保管振替システムは、前記出庫請求情報に基づいて前記出庫処理を行った場合に、当該出庫請求情報内の前記銘柄識別情報、前記約定数量情報、前記取引相手識別情報及び前記送信者識別情報を含む出庫済通知を、前記取引相手識別情報が示す取引相手と前記送信者識別情報が示す送信者の各証券決済管理システムに送信し、前記決済処理部は、前記証券保管振替システムから受信した出庫済通知内の取引相手識別情報が自らの識別情報と同じである場合に、当該出庫済通知に含まれる前記銘柄識別情報前記約定数量情報を含む区分管理指定情報を前記証券保管振替システムに送信する構成としてもよい。
証券保管振替システムから受信した出庫済通知内の取引相手識別情報が自らの識別情報と同じである場合は、売り方である取引相手が約定売り注文の証券決済処理を行った場合であり、当該出庫済通知に含まれる銘柄識別情報が示す銘柄の約定数量情報が示す数量の有価証券について当方の残高管理口座の残高が増額された場合である。従って、当該出庫済通知に含まれる銘柄識別情報が示す銘柄の約定数量情報が示す数量の有価証券について管理指定の対象とするための区分管理指定情報であって当該銘柄識別情報及び当該約定数量情報を含む区分管理指定情報を証券保管振替システムに送信することで、当方の残高管理口座に入庫された有価証券を管理指定の対象に加えることができ、残高管理口座の残高管理を行うことができると共に証券決済の適切な管理を行うことができる。
本発明の第の形態、コンピュータを、本発明の第1の形態の証券決済管理システムとして機能させるためのプログラムである。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となり得る。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の一実施形態に係る証券決済管理システム100の構成の一例を、証券取引所50、注文端末52、残高管理口座54、及び決済指示端末56と共に示す。この証券決済管理システム100は、残高管理口座54を用いた証券決済を適切に管理することができるものである。図2には、決済管理部208の構成の一例が示されている。
図1において、証券取引所50では、証券売買システムにより有価証券の売買取引が行われる。注文端末52は、有価証券の売買についての顧客の注文内容を示す注文情報と当該顧客の顧客識別情報を顧客端末から受け取る。残高管理口座54は、保管振替機関等の決済機関に開設された口座であってその決済機関の口座簿データベースに設けられた口座(例えば証券保管振替機構に開設された参加者口座)であり、顧客が所有する有価証券の預り残高の和である証券残高を示す残高情報と当該有価証券の銘柄識別情報を格納し、例えば残高情報と銘柄識別情報を参加者の口座番号に対応付けて格納する。決済指示端末56は、例えば証券会社における決済部門に設置され、有価証券の決済処理を指示する指示情報を証券決済管理システム100の決済処理部210に送る。この証券決済管理システム100は、注文受付部202と、約定注文データベース206と、顧客残高データベース204と、決済管理部208と、口座管理部212と、決済処理部210とを有する。
注文受付部202は、有価証券の売買についての注文内容を示す注文情報と顧客識別情報を、注文端末52を介して顧客端末から受け付け、受け付けた注文情報と顧客識別情報に注文識別情報を対応付けて保持する。注文受付部202は、注文情報の受付毎に注文情報を識別するための注文識別情報を生成する構成としてもよい。注文情報には、注文の売買区分を示す売買区分情報、注文銘柄を示す銘柄識別情報、注文数量を示す数量情報等が含まれている。なお、注文端末52は、有価証券の売買についての注文内容を示す注文情報と顧客識別情報を顧客端末から受け付け、受け付けた注文情報に注文識別情報を付与して顧客識別情報と共に注文受付部202に提供する構成としてもよい。注文受付部202は、受け付けた注文内容を示す注文情報であって注文識別情報を含む注文情報を、例えば証券取引所50の証券売買システムに送信することにより、市場への注文の発注処理を行う。そして、この注文が証券取引所50において約定した場合、証券売買システムから注文の約定内容を示す約定通知が証券決済管理システム100の注文受付部202に送信され、市場からの上記約定通知を受信した注文受付部202は、当該約定した注文に関する情報を約定注文データベース206に格納する。注文受付部202は、約定通知の受信毎に約定通知を識別するための約定識別情報を生成する構成としてもよい。約定通知には、約定注文の売買区分を示す売買区分情報、約定注文の注文銘柄を示す銘柄識別情報、約定数量を示す約定数量情報、注文識別情報等が含まれており、この注文識別情報を参照して当該注文識別情報に対応付けて保持した注文情報と顧客識別情報から、約定通知に対する注文情報と顧客識別情報を特定することができ、また発注処理した注文が約定したか否かを検出することができるようになっている。
この約定注文データベース206は、約定した注文の内容を格納する約定注文格納部の一例であり、例えば、有価証券取引について顧客から受け付けた売り注文が約定した場合、約定注文データベース206は、その約定売り注文の約定識別情報を、売り注文を行った顧客の顧客識別情報、注文の売買区分を示す売買区分情報(この場合は売りを示す売買区分情報)、有価証券の銘柄識別情報(又は注文銘柄を示す銘柄識別情報)、約定数量を示す約定数量情報、及び取引相手を示す取引相手識別情報、並びに決済すべき日を示す決済日情報等と対応付けて格納するようになっている。なお、取引相手識別情報としては約定注文の約定通知の内容に基づいて決済機関等から約定注文の取引相手を示す識別情報を取得して当該取得した識別情報を用いてもよく、約定通知に含まれる取引相手を示す識別情報を利用してもよく、例えば店頭市場取引の注文約定を参考にすることができる。また、顧客から受け付けた買い注文が約定した場合、約定注文データベース206は、その約定買い注文の約定識別情報を、買い注文を行った顧客の顧客識別情報、注文の売買区分を示す売買区分情報(この場合は買いを示す売買区分情報)、有価証券の銘柄識別情報、約定数量を示す約定数量情報、及び取引相手を示す取引相手識別情報、並びに決済日情報等と対応付けて格納するようになっている。
また、本例においては、約定注文の決済処理をすべき有価証券が、残高管理口座54に入庫処理されたか否かを示す入庫情報を、約定注文データベース206は、当該約定注文の約定識別情報に対応付けて更に格納している。この入庫情報は、上記の口座簿データベースおよび残高管理口座54を管理する決済機関の証券保管振替システムから口座管理部212、決済管理部208又は決済処理部210に提供されるようになっており、口座管理部212、決済管理部208又は決済処理部210が当該約定注文の約定識別情報に対応付けて約定注文データベース206に格納するようになっている。顧客残高データベース204は、各顧客の有価証券の預り残高を示す顧客残高情報を当該顧客の顧客識別情報及び当該有価証券の銘柄識別情報に対応付けて格納する。この顧客残高データベース204は、顧客残高格納部の一例である。
決済管理部208は、約定注文データベース206に格納された約定注文の情報に基づき、証券決済の管理を行う。本例において、決済管理部208は、約定注文データベース206に格納された約定注文の情報のうち、当日に決済処理すべき約定注文の情報を決済日情報に基づいて抽出し、抽出した約定注文の情報から決済対象とする約定注文の情報を順次選択し、選択した当該約定注文の情報を口座管理部212に通知する。この決済管理部208は、決済処理すべき日を示す決済日情報に基づいて約定注文データベース206を検索することにより、決済処理を行うべき約定注文の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、売買区分情報、銘柄識別情報、約定数量情報及び取引相手識別情報等を抽出して保持し、抽出した当該約定注文の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、売買区分情報、銘柄識別情報、約定数量情報及び取引相手識別情報等の中から決済処理対象とする約定注文の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、売買区分情報、銘柄識別情報、約定数量情報及び取引相手識別情報等を選択し、選択した約定識別情報等の情報を口座管理部212及び決済処理部210に通知する。また、決済管理部208は、顧客残高データベース204にアクセスして顧客の有価証券の預り残高を更新する処理を行う。
口座管理部212又は決済処理部210は、顧客残高データベース204に格納された顧客が所有する有価証券の銘柄毎に当該銘柄の預り残高の和である証券残高を管理指定の対象とするための区分管理指定情報を証券保管振替システムに送信することにより、残高管理口座54に格納された証券残高について決済処理への流用を抑止し、残高管理口座54の口座残高を管理する。口座管理部212は、区分管理指定情報を送信することにより管理指定の対象とされた証券残高のうち決済管理部208で選択された約定識別情報に対応付けられた銘柄識別情報が示す銘柄の約定数量情報が示す約定数量について管理指定を解除して管理指定の対象外とするための区分管理指定解除情報を証券保管振替システムに送信することにより、残高管理口座54における当該銘柄の当該約定数量について決済処理への流用を可能な状態とする。この口座管理部212は、決済管理部208で選択された約定識別情報に対応付けられた銘柄識別情報及び約定数量情報に基づいて当該銘柄の当該約定数量について管理指定の対象外とするための区分管理指定解除情報であってリファレンス情報を含む区分管理指定解除情報を生成して証券保管振替システムに送信すると共に当該リファレンス情報を当該約定識別情報に対応付けて保持し、証券保管振替システムから処理済通知を受信した場合に当該処理済通知に含まれるリファレンス情報に対応付けて保持した約定識別情報を決済処理部210に送信する。
なお、証券保管振替システムは、区分管理指定情報を受信することで、区分管理指定情報に含まれる送信者識別情報が示す送信者用の残高管理口座54の残高のうち、区分管理指定情報に含まれる銘柄識別情報が示す銘柄の数量情報が示す数量について管理指定の対象とする管理指定処理を行う。また、区分管理指定解除情報を受信することで、区分管理指定解除情報に含まれる送信者識別情報が示す送信者用の残高管理口座54の残高のうち管理指定処理により管理指定の対象とされた数量の中で区分管理指定解除情報に含まれる銘柄識別情報が示す銘柄の数量情報が示す数量について管理指定を解除して管理指定の対象外とする解除処理を行う。また、出庫請求情報を受信することで、出庫請求情報に含まれる送信者識別情報が示す送信者用の残高管理口座54の残高のうち解除処理により管理指定の対象外とされた数量の中で出庫請求情報に含まれる銘柄識別情報が示す銘柄の数量情報が示す数量について出庫処理を行う構成となっている。この証券保管振替システムは、証券決済管理システム100からの区分管理指定情報に基づいて管理指定の対象とする管理指定処理を行った場合に、当該区分管理指定情報に含まれるリファレンス情報を含む処理済通知を当該区分管理指定情報に含まれる送信者識別情報が示す送信者の証券決済管理システム100に返信するようになっており、証券決済管理システム100の口座管理部212からの区分管理指定解除情報に基づいて管理指定を解除する解除処理を行った場合に、当該区分管理指定解除情報に含まれるリファレンス情報を有する処理済通知を当該区分管理指定解除情報に含まれる送信者識別情報が示す送信者の証券決済管理システム100に返信するようになっている。
証券保管振替システムは、証券保管振替システムの利用者を示す識別情報に対応付けて当該利用者の口座番号を格納した口座番号テーブルを有しており、区分管理指定情報を受信することで、当該区分管理指定情報に含まれる送信者識別情報に対応付けて口座番号テーブルに格納された口座番号の残高管理口座の残高のうち管理指定の対象外とされている数量の中から、当該区分管理指定情報に含まれる銘柄識別情報が示す銘柄の当該区分管理指定情報に含まれる数量情報が示す数量について管理指定の対象とする管理指定処理を行い、区分管理指定解除情報を受信することで、当該区分管理指定解除情報に含まれる送信者識別情報に対応付けて口座番号テーブルに格納された口座番号の残高管理口座の残高のうち管理指定処理により管理指定の対象とされた数量の中から、当該区分管理指定解除情報に含まれる銘柄識別情報が示す銘柄の当該区分管理指定解除情報に含まれる数量情報が示す数量について管理指定の対象外とする解除処理を行い、出庫請求情報を受信することで、当該出庫請求情報に含まれる送信者識別情報に対応付けて口座番号テーブルに格納された口座番号の口座を出庫元の残高管理口座とし、当該出庫請求情報に含まれる取引相手識別情報に対応付けて口座番号テーブルに格納された口座番号の口座を出庫先の口座として、当該出庫請求情報に含まれる銘柄識別情報が示す銘柄について当該出庫請求情報に含まれる約定数量情報が示す数量を振替出庫する口座振替処理を行う。このように、証券保管振替システムは、受信情報に含まれる利用者の識別情報に対応付けて口座番号テーブルに格納された口座番号から、当該利用者の残高管理口座を特定することができるようになっている。また、証券保管振替システムは、証券決済管理システム100の決済処理部210からの出庫請求情報に基づいて振替出庫処理を行った場合に、当該出庫請求情報内の銘柄識別情報、約定数量情報、取引相手識別情報及び送信者識別情報並びにリファレンス情報を含む出庫済通知を、取引相手識別情報が示す取引相手と送信者識別情報が示す送信者の各証券決済管理システムに送信する構成となっており、これにより証券保管振替システムが出庫請求情報に基づいて出庫処理を行った場合に、当該出庫請求情報に含まれるリファレンス情報を有する出庫済通知が返信されるようになっている。
なお、証券保管振替システムは、例えば、区分管理指定情報を受信すると当該区分管理指定情報内の銘柄識別情報が示す銘柄の約定数量情報が示す約定数量について残高管理口座54の当該有価証券を凍結又は保全する凍結処理を行うことで当該有価証券を管理指定の対象として当該有価証券の振替出庫を抑止するとともに当該凍結処理後に区分管理指定情報に対する処理済通知を返信し、区分管理指定解除情報を受信すると当該区分管理指定解除情報内の銘柄識別情報が示す銘柄の約定数量情報が示す約定数量について残高管理口座54の当該有価証券を凍結解除する凍結解除処理を行うことで当該有価証券を管理指定の対象外として当該有価証券の振替出庫を可能とすると共に当該凍結解除処理後に区分管理指定解除情報に対する処理済通知を返信する構成としてもよい。証券保管振替システムにおいて、1つの参加者口座(利用者口座)に相当する残高管理口座は、他の参加者口座である外部との有価証券の入出庫が行われる決済用内部口座と、外部から決済用内部口座に入庫された有価証券を保管するための保管用内部口座とを有し、証券保管振替システムは、区分管理指定情報に基づいて当該区分管理指定情報内の銘柄識別情報が示す銘柄の数量情報が示す数量について決済用内部口座にある当該銘柄の当該約定数量を保管用内部口座に振り替える口座振替処理を行うことで管理指定の対象とする管理指定処理を行って当該有価証券の振替出庫を抑止するとともに当該口座振替処理後に区分管理指定情報に対する処理済通知を返信し、区分管理指定解除情報に基づいて当該区分管理指定解除情報内の銘柄識別情報が示す銘柄の数量情報が示す数量を保管用内部口座から決済用内部口座に振り替える口座振替処理を行うことで管理指定を解除する解除処理を行い、当該有価証券を管理指定の対象外として当該有価証券の振替出庫を可能とし、当該口座振替処理後に区分管理指定解除情報に対する処理済通知を返信する構成としてもよい。
決済処理部210は、決済管理部208で選択された約定識別情報に対応付けられた銘柄識別情報が示す銘柄の約定数量情報が示す約定数量について管理指定を解除するための区分管理指定解除情報を口座管理部212が送信することにより管理指定の対象外とされ当該銘柄の当該約定数量の有価証券を、決済管理部208で選択された当該約定識別情報に対応付けられた取引相手識別情報が示す取引相手の口座を出庫先の口座として、残高管理口座54から振替出庫するための出庫請求情報を証券保管振替システムに送信することにより、決済処理を行う。この決済処理部210は、決済管理部208で選択された約定識別情報であって口座管理部212からの約定識別情報に対応付けられた取引相手識別情報が示す取引相手の口座を出庫先の口座として、区分管理指定解除情報を送信することにより管理指定の対象外とされ上記銘柄の上記約定数量の有価証券を残高管理口座54から振替出庫するための出庫請求情報を証券保管振替システムに送信する。これにより約定注文に対する決済処理を行う。この決済処理部210は、例えば決済指示端末56からの指示に応じて、約定注文の決済処理に用いるべき有価証券の振替出庫させるべき数量を残高管理口座54から振替出庫するための出庫請求情報を証券保管振替システムに送信する構成としてもよい。なお、決済処理部210と決済管理部208と口座管理部212は、顧客残高データベース204の各顧客の預り残高の和を銘柄毎に把握しており、この預り有価証券の残高の銘柄毎の和と、残高管理口座54の銘柄毎の証券残高は、毎決済日の決済完了後に照合が行われて等しくなるようになっている。
ところで、例えば証券保管振替機構に決済用と保全用の2つの参加者口座(利用者口座)を開設してこれらの2参加者口座間の口座振替を利用して証券決済を管理する場合は、決済毎に当該2参加者口座間で口座振替を行う必要が生じ、口座振替手数料が増大することとなり、また、当該口座振替に伴う事務負担が大きい。しかし、本例によれば、1つの参加者口座に相当する残高管理口座54の残高に関して区分管理指定情報を送信して管理指定処理を行うと共に区分管理指定解除情報を送信して解除処理を行うことにより、適切かつ低コストに証券決済を管理することができる。
図2の決済管理部208は、決済注文抽出部214と、決済量算出部216と、残高更新部218と、顧客データベース220とを有する。顧客データベース220は、顧客を示す顧客識別情報と対応付けて、当該顧客の決済処理に対する優先度の情報と、当該顧客が証券保管振替システムの利用者(例えば保管振替機関の参加者)であるか否かを示す顧客区分情報を格納する。顧客が証券保管振替システムの利用者である場合としては例えば顧客が機関投資家である参加者の場合であり、顧客が証券保管振替システムの利用者でない場合としては例えば顧客が個人投資家である場合であり、以下では顧客区分情報として機関投資家か個人投資家かを示す情報を用いる場合を例示する。顧客データベース220は、例えば決済処理の頻度が設定頻度よりも高い顧客に対して、高い優先度を対応付けて格納し、このような顧客の決済処理を優先的に行うことにより、例えば残高不足により決済が滞るすくみを未然防止することが可能である。
決済注文抽出部214は、決済処理すべき日を示す決済日情報に基づいて約定注文データベース206を検索することにより、当該決済処理すべき日に決済処理を行うべき約定注文の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、売買区分情報、銘柄識別情報、約定数量情報及び取引相手識別情報等を抽出して保持する。本実施形態において、約定注文データベース206は、決済日情報として、約定売り注文の約定日及び当該約定日から決済日までの期間を示す期間情報を格納し、決済管理部208の決済注文抽出部214は、約定日及び当該約定日から決済日までの期間を示す決済日情報に基づいて約定注文データベース206を検索することにより、決済処理を行うべき約定売り注文の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、銘柄識別情報、約定数量情報及び取引相手識別情報等を抽出する。例えば決済注文抽出部214は、営業日を示すカレンダー情報をメモリに格納して保持しており、T+0決済用の決済日情報としては約定日を示す日付情報として決済日当日を示す日付情報と期間情報として0日を示す情報とを用い、T+1決済用の決済日情報としては約定日を示す日付情報として決済日当日から1営業日前の日付を示す日付情報と期間情報として1日を示す情報とを用い、T+2決済用の決済日情報としては約定日を示す日付情報として決済日当日から2営業日前の日付を示す日付情報と期間情報として2日を示す情報とを用い、T+3決済用の決済日情報としては約定日を示す日付情報として決済日当日から3営業日前の日付を示す日付情報と期間情報として3日を示す情報とを用い、T+0決済用の決済日情報と、T+1決済用の決済日情報と、T+2決済用の決済日情報と、T+3決済用の決済日情報とを用いて約定注文データベース206を検索し、決済処理を行うべき約定売り注文の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、銘柄識別情報、約定数量情報及び取引相手識別情報等を約定注文データベース206から抽出する構成としてもよい。
決済量算出部216は、決済注文抽出部214が抽出した約定注文の約定識別情報に対応付けられた約定数量情報が示す約定数量を顧客識別情報別に合計して顧客毎の合計約定数量を算出し、算出した合計約定数量が当該顧客の顧客識別情報に対応付けて顧客残高データベース204に格納された預り残高以下である場合に、当該顧客の約定注文の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた約定数量情報の中から決済処理対象とする約定注文の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた約定数量情報を順次選択する。例えば、決済量算出部216は、決済注文抽出部214が抽出した約定売り注文の約定識別情報に対応付けられた銘柄識別情報が示す銘柄の約定数量情報が示す約定数量を顧客識別情報別に合計して顧客毎の合計約定数量を算出し、算出した顧客毎の合計約定数量を銘柄識別情報及び顧客識別情報に対応付けて保持し、保持した顧客毎の合計約定数量と銘柄識別情報と顧客識別情報から顧客識別情報に対応付けて顧客データベース220に格納された顧客の優先度に従って合計約定数量と銘柄識別情報と顧客識別情報を選び、選んだ当該合計約定数量が当該顧客識別情報及び当該銘柄識別情報に対応付けて顧客残高データベース204に格納された当該銘柄の預り残高以下である場合に、当該顧客の約定売り注文の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、銘柄識別情報、約定数量情報及び取引相手識別情報等の中から決済処理対象とする約定売り注文の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、銘柄識別情報、約定数量情報及び取引相手識別情報等を順次選択する構成としてもよい。
決済量算出部216で決済処理対象として選択された約定売り注文の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、銘柄識別情報、約定数量情報及び取引相手識別情報等は、決済処理部210、口座管理部212、及び残高更新部218が取得できるようになっている。口座管理部212は、決済量算出部216で選択された約定識別情報に対応付けられた銘柄識別情報が示す銘柄の約定数量情報が示す約定数量について管理指定を解除して管理指定の対象外とするための区分管理指定解除情報を、上記選択された約定識別情報毎に証券保管振替システムに送信する。決済処理部210は、決済量算出部216で選択された約定識別情報に対応付けられた銘柄識別情報が示す銘柄の約定数量情報が示す約定数量について管理指定の対象外とするための区分管理指定解除情報を口座管理部212が送信することにより管理指定の対象外とされ当該銘柄の当該約定数量の有価証券を、決済量算出部216で選択された当該約定識別情報に対応付けられた取引相手識別情報が示す取引相手の口座を出庫先の口座として、残高管理口座54から振替出庫するための出庫請求情報を証券保管振替システムに送信する。
決済処理部210は、決済管理部208で選択された約定識別情報に対応付けられた取引相手識別情報が示す取引相手の口座を出庫先の口座として、区分管理指定解除情報を送信することにより管理指定の対象外とされ上記銘柄の上記約定数量の有価証券を残高管理口座54から振替出庫するための出庫請求情報であってリファレンス情報を含む出庫請求情報を証券保管振替システムに送信すると共に当該リファレンス情報を当該約定識別情報に対応付けて保持し、証券保管振替システムから出庫済通知を受信した場合に、当該出庫済通知に含まれるリファレンス情報に対応付けて保持した約定識別情報を残高更新部218に送信する。例えば、決済処理部210及び口座管理部212は証券決済管理システム100の自識別情報を保持しており、決済理部210は、決済管理部208で選択された約定識別情報に対応付けられた取引相手識別情報が示す取引相手の口座を出庫先の口座として、区分管理指定解除情報を送信することにより管理指定の対象外とされ上記銘柄の上記約定数量の有価証券を残高管理口座54から振替出庫するための出庫請求情報であってリファレンス情報と自識別情報を示す送信者識別情報を含む出庫請求情報を証券保管振替システムに送信すると共に当該リファレンス情報を当該約定識別情報に対応付けて保持し、証券保管振替システムから出庫済通知を受信した場合に、当該出庫済通知に含まれる上記出庫請求情報の送信者識別情報と決済処理部210が保持する自識別情報とを比較し、当該出庫済通知に含まれる上記出庫請求情報の送信者識別情報と自識別情報とが同じであるときに当該出庫済通知に含まれるリファレンス情報に対応付けて保持した約定識別情報を残高更新部218に送信する構成としてもよい。残高更新部218は、顧客残高データベース204における顧客の預り残高を更新する処理を行う。この残高更新部218は、決済管理部208で選択された約定識別情報であって決済処理部210からの約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、銘柄識別情報及び約定数量情報に基づき、顧客残高データベース204における当該銘柄識別情報が示す銘柄についての当該顧客識別情報が示す顧客の預り残高を当該約定数量情報が示す約定数量の分だけ変更させる処理を行い、例えば約定売り注文の場合に顧客残高を減少させる減額処理を行う。
なお、証券保管振替システムに送信される送信情報毎に送信管理番号を一定方向に更新する送信管理番号更新部を証券決済管理システム100に設け、リファレンス情報を、証券保管振替システムへの送信情報を管理するための上記送信管理番号とし、口座管理部212は、送信管理番号更新部から送信管理番号Aをリファレンス情報として取得し、決済管理部208で選択された約定識別情報Yに対応付けられた銘柄識別情報及び約定数量情報に基づいて当該銘柄の当該約定数量について管理指定の対象外とするための区分管理指定解除情報であってリファレンス情報である送信管理番号Aを含む区分管理指定解除情報を生成して証券保管振替システムに送信すると共に当該リファレンス情報である送信管理番号Aを当該約定識別情報Yに対応付けて保持し、証券保管振替システムから処理済通知を受信した場合に当該処理済通知に含まれるリファレンス情報である送信管理番号Aに対応付けて保持した約定識別情報Yを決済処理部210に送信し、証券保管振替システムは、出庫請求情報に基づいて出庫処理を行った場合に、当該出庫請求情報に含まれるリファレンス情報である送信管理番号を有する出庫済通知を決済処理部210に返信する構成とし、決済処理部210は、口座管理部212からの約定識別情報Yを受信した場合に送信管理番号更新部から送信管理番号Bをリファレンス情報として取得し、決済管理部208で選択された約定識別情報であって口座管理部212からの約定識別情報Yに対応付けられた取引相手識別情報が示す取引相手の口座を出庫先の口座として、区分管理指定解除情報を口座管理部212が送信することにより管理指定の対象外とされ上記銘柄の上記約定数量の有価証券を残高管理口座54から振替出庫するための出庫請求情報であってリファレンス情報である送信管理番号Bを含む出庫請求情報を証券保管振替システムに送信すると共に当該リファレンス情報である送信管理番号Bを当該約定識別情報Yに対応付けて保持し、証券保管振替システムから出庫済通知を受信した場合に、当該出庫済通知に含まれるリファレンス情報である送信管理番号Bに対応付けて保持した約定識別情報Yを取得し、取得した当該約定識別情報Yに対応付けて口座管理部212で保持したリファレンス情報である送信管理番号Aと当該出庫済通知に含まれる送信管理番号Bとを比較し、当該送信管理番号Aから当該送信管理番号Bへの変化が上記一定方向と異なるときに異常又はエラーを示す所定の情報をプリンタ又は決済指示端末56の表示装置などの出力装置に出力し、当該送信管理番号Aから当該送信管理番号Bへの変化が上記一定方向と同じであるときに当該約定識別情報Yを残高更新部218に送信する構成とし、残高更新部218は、決済管理部208で選択された約定識別情報であって決済処理部210からの約定識別情報Yに対応付けられた顧客識別情報、銘柄識別情報及び約定数量情報に基づき、顧客残高データベース204における当該銘柄識別情報が示す銘柄についての当該顧客識別情報が示す顧客の預り残高を当該約定数量情報が示す約定数量の分だけ減少させる減額処理を行う構成としてもよい。
例えば、上記送信管理番号更新部は、送信管理番号としてアクセス毎にカウントアップするカウント値を生成するアクセス計数部を有する構成とし、口座管理部212は、アクセス計数部にアクセスして第1のカウント値aを取得し、決済管理部208で選択された約定識別情報Yに対応付けられた銘柄識別情報及び約定数量情報が示す当該銘柄の当該約定数量について管理指定の対象外とするための区分管理指定解除情報であってリファレンス情報である当該第1のカウント値aを含む区分管理指定解除情報を生成して証券保管振替システムに送信すると共に当該第1のカウント値aを当該約定識別情報に対応付けて保持し、証券保管振替システムから処理済通知を受信した場合に当該処理済通知に含まれるリファレンス情報である第1のカウント値aに対応付けて保持した約定識別情報Yを決済処理部210に送信する構成とし、決済処理部210は、口座管理部212からの約定識別情報Yを受信した場合にアクセス計数部にアクセスして第2のカウント値bを取得し、決済管理部208で選択された約定識別情報であって口座管理部212からの約定識別情報Yに対応付けられた取引相手識別情報が示す取引相手の口座を出庫先の口座として、区分管理指定解除情報を口座管理部212が送信することにより管理指定の対象外とされ上記銘柄の上記約定数量の有価証券を残高管理口座54から振替出庫するための出庫請求情報であってリファレンス情報である当該第2のカウント値bを含む出庫請求情報を証券保管振替システムに送信すると共に当該第2のカウント値bを当該約定識別情報Yに対応付けて保持し、証券保管振替システムから出庫済通知を受信した場合に、当該出庫済通知に含まれるリファレンス情報である第2のカウント値bに対応付けて保持した約定識別情報Yを取得し、取得した当該約定識別情報Yに対応付けて口座管理部212で保持したリファレンス情報である第1のカウント値aと当該出庫済通知に含まれる第2のカウント値bとを比較し、当該第2のカウント値bが当該第1のカウント値a以下の値であるときに送信管理番号の異常又はエラーを示す所定の情報を出力装置に出力し、当該第2のカウント値bが当該第1のカウント値aよりも大きい値であるときに当該約定識別情報Yを残高更新部218に送信する構成としてもよい。
図3は、約定注文データベース206の構成の一例を示しており、この約定注文データベース206に格納される情報とデータ構造を例示している。約定注文データベース206は、約定注文の約定識別情報に対応して、顧客識別情報、売買区分情報、銘柄識別情報、約定数量情報、取引相手識別情報、約定日情報、約定日から決済日までの期間を示す期間情報、及び入庫情報等を格納する。約定注文データベース206は、リレーショナル・データベース(RDB)を用いて構成してもよく、約定注文の約定識別情報毎にレコードを割り当て、レコード毎に約定識別番号フィールド、顧客IDフィールド、売買区分フィールド、証券銘柄フィールド、約定数量フィールド、取引相手フィールド、約定日フィールド、決済日までの期間フィールド、入庫情報フィールド等を有し、これらのフィールドが互いに対応付けされた構成としてもよい。このように約定注文毎にレコードを割り当てて約定注文の約定識別情報とレコードを対応付けてもよい。なお、決済注文抽出部214は、決済日に決済処理する約定注文についての約定識別情報、顧客識別情報、売買区分情報、銘柄識別情報、約定数量情報、取引相手識別情報、約定日情報、決済日までの期間情報、入庫情報等を約定注文データベース206から抽出して保持するためのデータテーブルを決済注文抽出部214の記憶装置(メモリ)に有する構成としてもよく、決済注文抽出部214は約定注文データベース206からレコード単位で情報を取得する構成としてもよく、また決済注文抽出部214に保持された情報の選択や読出しは約定識別番号が割り当てられたレコード単位で行われる構成としてもよい。
図3の約定注文データベース206のデータテーブルにおいて、約定識別番号フィールドには、約定注文を識別するための約定識別情報が格納され、約定識別情報の一例として約定識別番号を用いてもよい。顧客IDフィールドには、約定注文の注文者である顧客を識別するための顧客識別情報が格納され、顧客識別情報の一例として顧客IDを用いてもよい。売買区分フィールドには、約定注文が売り注文であるか買い注文であるかを示す売買区分情報が格納される。証券銘柄フィールドには、約定注文の証券銘柄(注文銘柄)を示す銘柄識別情報が格納され、銘柄識別情報の一例として銘柄コードを用いてもよい。約定数量フィールドには、約定注文の約定数量を示す約定数量情報が格納される。取引相手フィールドには、約定注文の取引相手を示す取引相手識別情報が格納され、例えば約定売り注文の場合は買い方である取引相手の識別情報が格納され、約定買い注文の場合は売り方である取引相手の識別情報が格納される。
約定日フィールドには、約定注文の約定日を示す日付情報が格納される。決済日までの期間フィールドには、約定日から決済処理すべき決済日までの期間を示す期間情報が格納され、期間情報としては日数を示す情報を用いてもよい。例えば、現物取引等の普通取引において約定日から決済日までの期間がそれぞれ異なる約定注文の約定識別情報が、約定注文データベース206に格納されている場合であっても、約定日と約定日から決済日までの期間に基づき、決済処理を行うべき約定注文の約定識別情報を適切に特定することができる。約定注文データベース206は、例えば、約定成立から3営業日後に決済処理(T+3決済)を行うべき約定注文の約定識別情報と、約定成立の翌営業日に決済処理(T+1決済)を行うべき約定注文の約定識別情報とを格納することができると共に、このような約定日から決済日までの期間を短縮させる過渡期においても利用することができるものである。また、例えば決済処理までの日数が、銘柄毎に異なる場合であっても、証券決済を適切に管理することができる。他の例において、約定注文データベース206は、決済日情報として、決済処理すべき決済日の日付を示す情報を格納する構成としてもよい。入庫情報フィールドには、残高管理口座54への有価証券の入庫の有無を示す入庫情報が格納される。例えば、機関投資家の約定売り注文について当該注文銘柄の約定数量が残高管理口座54に口座振替により入庫された場合に、当該約定売り注文の入庫情報フィールドには入庫されたことを示す情報が格納される。
本例の約定注文データベース206では、第1レコードにおいて、約定識別番号フィールドには約定注文の約定識別情報として「0000001」が格納されており、顧客IDフィールドには約定注文の注文者の識別情報として「A9876」が格納されており、売買区分フィールドには約定注文の売買区分として「売り」を示す情報が格納されており、証券銘柄フィールドには約定注文の注文銘柄として「AAAA」を示す銘柄識別情報が格納されており、約定数量フィールドには約定注文の約定数量として「12000」を示す約定数量情報が格納されており、取引相手フィールドには約定注文の取引相手の識別情報として「CCCC」が格納されており、約定日フィールドには約定注文の約定日として「○年○月○日」を示す日付情報が格納されており、決済日までの期間フィールドには約定注文の約定日から決済日までの期間として「3日」を示す情報が格納されており、入庫情報フィールドには「YES」を示す情報が格納されており、この「YES」は約定注文の注文銘柄の約定数量が残高管理口座54に入庫されたことを示しており、この第1レコードに格納された情報は約定注文が約定売り注文であって残高管理口座54から出庫すべき注文銘柄の約定数量が残高管理口座54に入庫済であることを示している。
本例の約定注文データベース206の第2レコードにおいて、約定識別番号フィールドには約定注文の約定識別情報として「0000002」が格納されており、顧客IDフィールドには約定注文の注文者の識別情報として「B3456」が格納されており、売買区分フィールドには約定注文の売買区分として「買い」を示す情報が格納されており、証券銘柄フィールドには約定注文の注文銘柄として「BBBB」を示す銘柄識別情報が格納されており、約定数量フィールドには約定注文の約定数量として「4000」を示す約定数量情報が格納されており、取引相手フィールドには約定注文の取引相手の識別情報として「DDDD」が格納されており、約定日フィールドには約定注文の約定日として「×年×月×日」を示す日付情報が格納されており、決済日までの期間フィールドには約定注文の約定日から決済日までの期間として「1日」を示す情報が格納されており、入庫情報フィールドにはデフォルト値が格納されており、このデフォルト値は約定注文の注文銘柄の約定数量が残高管理口座54に入庫されていないことを示しており、この第2レコードに格納された情報は約定注文が約定買い注文であって残高管理口座54に入庫されるべき注文銘柄の約定数量が残高管理口座54に未入庫であることを示している。
図4は、証券決済管理システム100における顧客資産残高の状態を例示して説明するための説明図である。決済量算出部216は、決済処理対象とする約定売り注文の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、銘柄識別情報、約定数量情報及び取引相手識別情報を選択する。図4に示す「売却分」と「預り残高」の合計は、決済処理対象として選択された約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報及び銘柄識別情報について、当該顧客識別情報及び銘柄識別情報に対応付けて顧客残高データベース204に格納された顧客残高に相当する。図4に示す「売却分」は、決済処理対象として選択された約定識別情報に対応付けられた銘柄識別情報が示す銘柄の約定数量情報が示す約定数量に相当する。口座管理部212は、決算量算出部216で決済処理対象として選択された約定識別情報に対応付けられた銘柄識別情報が示す銘柄の約定数量情報が示す約定数量である「売却分」について、管理指定の対象外とするための区分管理指定解除情報を、証券保管振替システムに送信する。
図5は、残高管理口座54の残高の状態を例示して説明するための説明図である。証券保管振替システムは、区分管理指定解除情報を受信することで、残高管理口座54の残高のうち管理指定処理により管理指定の対象とされた銘柄の管理指定の対象とされた数量の中で、区分管理指定解除情報に含まれる銘柄識別情報が示す銘柄の数量情報が示す数量について管理指定を解除する解除処理を行う。図5に示す「決済可能残高」と「区分管理指定残高」の合計は、区分管理指定解除情報に含まれる銘柄識別情報が示す銘柄についての残高管理口座54の残高に相当する。図5に示す「決済可能残高」は、区分管理指定解除情報に含まれる銘柄識別情報が示す銘柄の数量情報が示す数量(図4の「売却分」)について管理指定を解除して管理指定の対象外とした解除分に相当する。すなわち、図5に示す「決済可能残高」と「区分管理指定残高」の合計については管理指定処理によって管理指定の対象銘柄であって管理指定の対象とされていた数量に相当し、この合計残高のうち区分管理指定解除情報に含まれる銘柄識別情報が示す銘柄の数量情報が示す数量について管理指定を解除して管理指定の対象外とした場合に当該解除数量分が「決済可能残高」となり、「区分管理指定残高」については管理指定の対象のままであって決済処理への流用が抑止される。管理指定の対象外とされた「決済可能残高」は、決済処理への流用が可能とされている分に相当する。本例において、決済処理部210は、「決済可能残高」に含まれる有価証券を用いて、約定売り注文の決済処理を行う。本例によれば、決済に用いるべき有価証券を、適切に管理することができる。
図6は、証券決済管理システム100の動作の一例を示す概略的なフローチャートである。本例の証券決済管理システム100では、最初に、注文受付部202が、有価証券の売買注文内容を示す注文情報と注文者を示す顧客識別情報を受け付けて当該注文の発注処理を行い、発注処理した注文が約定した場合に約定通知を受信し(S102)、注文受付部202はその約定注文の約定識別情報と、顧客識別情報、売買区分情報、銘柄識別情報、約定数量情報、取引相手識別情報、約定日情報、決済日までの期間情報等を対応付けて約定注文データベース206に格納する(S104)。そして、決済処理すべき決済日において、決済注文抽出部214は、決済処理すべき決済日を示す決済日情報に基づいて約定注文データベース206を検索することにより、決済処理を当該決済処理日に行うべき約定注文の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、売買区分情報、銘柄識別情報、約定数量情報、取引相手識別情報等を抽出して保持する。
次に、決済量算出部216は、決済注文抽出部214が抽出した約定注文の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、売買区分情報、銘柄識別情報、約定数量情報、取引相手識別情報等の中から、決済処理対象となる約定注文の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、売買区分情報、銘柄識別情報、約定数量情報、取引相手識別情報等を決済優先度に従って選択する(S106)。決済優先度としては、顧客識別情報に対応付けて顧客データベース220に格納された決済優先度を示す情報が参照される。
決済量算出部216は、選択した約定注文の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、売買区分情報、銘柄識別情報、約定数量情報、取引相手識別情報等と当該顧客識別情報に対応付けて顧客データベース220に格納された顧客区分情報に基づき、残高管理口座54から有価証券を出庫する所定のケースであるか否かを判定し、所定のケースである場合に出庫量を求める(S108)。所定のケースは、約定注文の売買区分情報が売りを示す情報であって顧客区分情報が個人投資家を示す情報である場合(すなわち個人投資家の約定売り注文の場合)と、約定注文の売買区分情報が買いを示す情報であって顧客区分情報が機関投資家を示す情報である場合(すなわち機関投資家の約定買い注文の場合)である。
決済量算出部216は、上記所定のケースである場合に、顧客識別情報及び銘柄識別情報に対応付けて顧客残高データベース204に格納された顧客残高と、残高管理口座54から出庫すべき上記出庫量とを比較し(S112)、顧客残高が出庫量以上である場合に、決済処理対象の約定注文の注文銘柄における約定数量について管理指定の対象外とするための区分管理指定解除情報を口座管理部212から証券保管振替システムに送信し(S113)、顧客残高が出庫量未満である場合に、決済注文抽出部214が抽出した約定注文の約定識別情報等の中から決済量算出部216による約定注文の約定識別情報等の選択がすべて終了したか否かを判定する。決済注文抽出部214の抽出分からの選択がすべて終了していない場合はステップS106に戻り、決済量算出部216は、決済注文抽出部214が抽出した約定注文の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、売買区分情報、銘柄識別情報、約定数量情報、取引相手識別情報等の中から、次の約定注文の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、売買区分情報、銘柄識別情報、約定数量情報、取引相手識別情報等を決済優先度に従って選択し(S106)、決済注文抽出部214の抽出分からの選択がすべて終了した場合は、本フローチャートの処理を終了する。
決済量算出部216は、上記所定のケースでない場合、例えば機関投資家の約定売り注文の場合は、決済処理対象の約定注文の注文銘柄における約定数量について管理指定の対象外とするための区分管理指定解除情報を口座管理部212から証券保管振替システムに送信する(S113)。
決済処理部210は、決済量算出部216で選択された約定識別情報に対応付けられた銘柄識別情報が示す銘柄の約定数量情報が示す約定数量について管理指定の対象外とするための区分管理指定解除情報を口座管理部212が送信することにより管理指定の対象外とされ上記銘柄の上記約定数量の有価証券を、決済量算出部216で選択された当該約定識別情報に対応付けられた取引相手識別情報が示す取引相手の口座を出庫先の口座として、残高管理口座54から振替出庫するための出庫請求情報を証券保管振替システムに送信することにより、決済処理を行い(S114)、上記出庫請求情報に対する証券保管振替システムからの出庫済通知を受信した場合に、当該約定識別情報を残高更新部218に送信する。残高更新部218は、決済量算出部216で選択された約定識別情報であって決済処理部210からの約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、銘柄識別情報及び約定数量情報に基づき、顧客残高データベース204における当該銘柄識別情報が示す銘柄についての当該顧客識別情報が示す顧客の預り残高を当該約定数量情報が示す約定数量の分だけ更新する処理を行い、例えば約定売り注文の場合は約定数量分だけ減額する処理を行う(S116)。本フローチャートの基本的な処理概要は以上のようになる。
以下に、ステップS106以降の処理について、より具体的に記載する。
決済量算出部216は、決済注文抽出部214が抽出した約定注文の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、売買区分情報、銘柄識別情報、約定数量情報等の中から、上記所定のケースに該当する約定注文の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、銘柄識別情報、約定数量情報等を選択する(S106)。すなわち、約定注文の顧客識別情報に対応付けて顧客データベース220に格納された顧客区分情報が機関投資家を示す情報であると共に約定注文の売買区分情報が買いを示す情報である約定買い注文(2B)の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、銘柄識別情報、約定数量情報等が選択され、また、約定注文の顧客識別情報に対応付けて顧客データベース220に格納された顧客区分情報が個人投資家を示す情報であると共に約定注文の売買区分情報が売りを示す情報である約定売り注文(3S)の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、銘柄識別情報、約定数量情報、取引相手識別情報等が選択される。
先ず、約定買い注文(2B)の処理について説明する。なお、約定買い注文(2B)の注文銘柄の約定数量が取引相手口座から残高管理口座54に既に振替入庫されており、入庫数量が機関投資家の顧客識別情報及び注文銘柄の銘柄識別情報に対応して顧客残高データベース204の顧客残高に既に増額記帳処理されているものとする。
決済量算出部216は、決済量算出部216で選択した約定買い注文(2B)の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、銘柄識別情報、約定数量情報等に基づき、銘柄識別情報が示す銘柄について約定数量情報が示す約定数量の合計値を顧客識別情報別に算出し、算出した約定数量合計値を顧客識別情報及び銘柄識別情報に対応付けて保持する(S108)。このようにして、出庫量の合計値(約定数量合計値)を顧客口座別に算出する。
次に、顧客識別情報及び銘柄識別情報に対応付けて保持した約定数量合計値を決済優先度に従って順次選び、選んだ約定数量合計値と、当該顧客識別情報及び当該銘柄識別情報に対応付けて顧客残高データベース204に格納された顧客残高とを比較し(S112)、顧客残高が約定数量合計値以上である条件を満たすものについて当該約定数量合計値に対応付けて保持した顧客識別情報及び銘柄識別情報の約定買い注文(2B)の区分管理指定解除情報の送信処理と出庫請求情報の送信処理(決済処理)と顧客残高更新処理を約定識別情報毎に行う。すなわち、当該約定買い注文(2B)について注文銘柄の約定数量を管理指定の対象外とするための区分管理指定解除情報を口座管理部212から証券保管振替システムに送信し(S113)、口座管理部212は当該区分管理指定解除情報に対応する証券保管振替システムからの処理済通知を受信すると、約定買い注文(2B)の約定識別情報Y2Bを決済処理部210に送信する。
決済処理部210は、決済量算出部216で選択した約定買い注文(2B)の約定識別情報であって口座管理部21からの約定識別情報Y2Bに対応付けられた顧客識別情報、銘柄識別情報、約定数量情報等に基づき、当該銘柄識別情報が示す銘柄の当該約定数量情報が示す約定数量の有価証券を当該機関投資家の利用者口座を出庫先として、残高管理口座54から振替出庫するための出庫請求情報を証券保管振替システムに送信することにより、決済処理を行い(S114)、当該出庫請求情報に対する証券保管振替システムからの出庫済通知を受信した場合に、当該約定識別情報Y2Bを残高更新部218に送信する。このようにして、機関投資家の利用者口座(参加者口座)には、約定買い注文の注文銘柄についての約定数量の有価証券が入庫される。
残高更新部218は、決済量算出部216で選択された約定識別情報であって決済処理部210からの約定識別情報Y2Bに対応付けられた顧客識別情報、銘柄識別情報及び約定数量情報に基づき、顧客残高データベース204における当該銘柄識別情報が示す銘柄についての当該顧客識別情報が示す顧客(機関投資家)の預り残高を当該約定数量情報が示す約定数量の分だけ減額する処理を行う(S116)。なお、残高更新部218は、決済注文抽出部214で抽出された約定識別情報であって決済処理部210からの約定識別情報Y2Bに対応付けられた顧客識別情報、売買区分情報(買い)、銘柄識別情報及び約定数量情報と上記顧客区分情報(機関投資家)に基づき、顧客残高データベース204における当該銘柄識別情報が示す銘柄についての当該顧客識別情報が示す顧客の預り残高を当該約定数量情報が示す約定数量の分だけ減額する処理を行う構成としてもよい。
次に、約定売り注文(3S)の処理について説明する。
決済量算出部216は、決済量算出部216で選択した約定売り注文(3S)の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、銘柄識別情報、約定数量情報、取引相手識別情報等に基づき、銘柄識別情報が示す銘柄について約定数量情報が示す約定数量の合計値を顧客識別情報別に算出し、算出した約定数量合計値を顧客識別情報及び銘柄識別情報に対応付けて保持する(S108)。このようにして、出庫量の合計値(約定数量合計値)を顧客口座別に算出する。
次に、顧客識別情報及び銘柄識別情報に対応付けて保持した約定数量合計値を決済優先度に従って順次選び、選んだ約定数量合計値と、当該顧客識別情報及び当該銘柄識別情報に対応付けて顧客残高データベース204に格納された顧客残高とを比較し(S112)、顧客残高が約定数量合計値以上である条件を満たすものについて当該約定数量合計値に対応付けて保持した顧客識別情報及び銘柄識別情報の約定売り注文(3S)の区分管理指定解除情報の送信処理と出庫請求情報の送信処理(決済処理)と顧客残高更新処理を約定識別情報毎に行う。すなわち、当該約定売り注文(3S)について注文銘柄の約定数量を管理指定の対象外とするための区分管理指定解除情報を口座管理部212から証券保管振替システムに送信し(S113)、口座管理部212は当該区分管理指定解除情報に対応する証券保管振替システムからの処理済通知を受信すると、約定売り注文(3S)の約定識別情報Y3Sを決済処理部210に送信する。
決済処理部210は、決済量算出部216で選択した約定売り注文(3S)の約定識別情報であって口座管理部21からの約定識別情報Y3Sに対応付けられた顧客識別情報、銘柄識別情報、約定数量情報、取引相手識別情報等に基づき、当該銘柄識別情報が示す銘柄の当該約定数量情報が示す約定数量の有価証券を当該取引相手識別情報が示す取引相手の口座を出庫先として、残高管理口座54から振替出庫するための出庫請求情報を証券保管振替システムに送信することにより、決済処理を行い(S114)、当該出庫請求情報に対する証券保管振替システムからの出庫済通知を受信した場合に、当該約定識別情報Y3Sを残高更新部218に送信する。
残高更新部218は、決済量算出部216で選択された約定識別情報であって決済処理部210からの約定識別情報Y3Sに対応付けられた顧客識別情報、銘柄識別情報及び約定数量情報に基づき、顧客残高データベース204における当該銘柄識別情報が示す銘柄についての当該顧客識別情報が示す顧客(個人投資家)の預り残高を当該約定数量情報が示す約定数量の分だけ減額する処理を行う(S116)。このようにして、個人投資家の顧客口座から、約定売り注文の注文銘柄について約定数量の有価証券が出庫される。なお、残高更新部218は、決済注文抽出部214で抽出された約定識別情報であって決済処理部210からの約定識別情報Y3Sに対応付けられた顧客識別情報、売買区分情報(売り)、銘柄識別情報及び約定数量情報と上記顧客区分情報(個人投資家)に基づき、顧客残高データベース204における当該銘柄識別情報が示す銘柄についての当該顧客識別情報が示す顧客の預り残高を当該約定数量情報が示す約定数量の分だけ減額する処理を行う構成としてもよい。
次に、決済量算出部216は、決済注文抽出部214が抽出した約定注文の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、売買区分情報、銘柄識別情報、約定数量情報等の中から、上記所定のケースに該当しない約定売り注文の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、銘柄識別情報、約定数量情報、取引相手識別情報等を選択する(S106)。すなわち、約定注文の顧客識別情報に対応付けて顧客データベース220に格納された顧客区分情報が機関投資家を示す情報であると共に約定注文の売買区分情報が売りを示す情報である約定売り注文(1S)の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、銘柄識別情報、約定数量情報、取引相手識別情報等が選択される。
約定売り注文(1S)の処理について説明する。なお、機関投資家の利用者口座から残高管理口座54に約定売り注文の注文銘柄について約定数量が既に振替入庫されており、入庫数量が機関投資家の顧客識別情報及び注文銘柄の銘柄識別情報に対応して顧客残高データベース204の顧客残高に既に増額記帳処理されているものとする。
決済量算出部216で選択した約定売り注文(1S)の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、銘柄識別情報、約定数量情報、取引相手識別情報等の中から、決済処理対象の約定売り注文(1S)の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、銘柄識別情報、約定数量情報、取引相手識別情報等を決済優先度に従って順次選ぶ。
そして、選んだ約定売り注文(1S)の区分管理指定解除情報の送信処理と出庫請求情報の送信処理(決済処理)と顧客残高更新処理を約定識別情報毎に行う。すなわち、当該約定売り注文(1S)について注文銘柄の約定数量を管理指定の対象外とするための区分管理指定解除情報を口座管理部212から証券保管振替システムに送信し(S113)、口座管理部212は当該区分管理指定解除情報に対応する証券保管振替システムからの処理済通知を受信すると、約定売り注文(1S)の約定識別情報Y1Sを決済処理部210に送信する。
決済処理部210は、決済量算出部216で選択した約定売り注文(1S)の約定識別情報であって口座管理部21からの約定識別情報Y1Sに対応付けられた顧客識別情報、銘柄識別情報、約定数量情報、取引相手識別情報等に基づき、当該銘柄識別情報が示す銘柄の当該約定数量情報が示す約定数量の有価証券を当該取引相手識別情報が示す取引相手の口座を出庫先として、残高管理口座54から振替出庫するための出庫請求情報を証券保管振替システムに送信することにより、決済処理を行い(S114)、当該出庫請求情報に対する証券保管振替システムからの出庫済通知を受信した場合に、当該約定識別情報Y1Sを残高更新部218に送信する。
残高更新部218は、決済量算出部216で選択された約定識別情報であって決済処理部210からの約定識別情報Y1Sに対応付けられた顧客識別情報、銘柄識別情報及び約定数量情報に基づき、顧客残高データベース204における当該銘柄識別情報が示す銘柄についての当該顧客識別情報が示す顧客(機関投資家)の預り残高を当該約定数量情報が示す約定数量の分だけ減額する処理を行う(S116)。このようにして、機関投資家用の顧客口座から、約定売り注文の注文銘柄について約定数量の有価証券が出庫される。なお、残高更新部218は、決済注文抽出部214で抽出された約定識別情報であって決済処理部210からの約定識別情報Y1Sに対応付けられた顧客識別情報、売買区分情報(売り)、銘柄識別情報及び約定数量情報と上記顧客区分情報(機関投資家)に基づき、顧客残高データベース204における当該銘柄識別情報が示す銘柄についての当該顧客識別情報が示す顧客の預り残高を当該約定数量情報が示す約定数量の分だけ減額する処理を行う構成としてもよい。
決済注文抽出部214が抽出した約定注文の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、売買区分情報、銘柄識別情報、約定数量情報等の中で、上記所定のケースに該当しない約定買い注文の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、銘柄識別情報、約定数量情報等に関わる処理を以下に説明する。すなわち、約定注文の顧客識別情報に対応付けて顧客データベース220に格納された顧客区分情報が個人投資家を示す情報であると共に約定注文の売買区分情報が買いを示す情報である約定買い注文(4B)の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、銘柄識別情報、約定数量情報等に関わる処理である。
買い注文が約定すると、注文の約定通知を受信した売手側利用者(売手側参加者)の証券決済管理システムは、当該約定注文の注文銘柄の約定数量について当方(買手側利用者)の残高管理口座54を出庫先として、売手側利用者の口座から振替出庫するための出庫請求情報を証券保管振替システムに送信する。証券保管振替システムは、売手側利用者の証券決済管理システムからの出庫請求情報を受信すると、当該出庫請求情報に含まれる送信者識別情報に対応付けて口座番号テーブルに格納された口座番号の口座(売手側利用者の口座)を出庫元の口座とし、当該出庫請求情報に含まれる取引相手識別情報に対応付けて口座番号テーブルに格納された口座番号の口座(当方の残高管理口座54)を出庫先の口座として、当該出庫請求情報に含まれる銘柄識別情報が示す銘柄について当該出庫請求情報に含まれる約定数量情報が示す数量の有価証券を口座振替処理することで、約定注文の注文銘柄の約定数量について当方の残高管理口座54の残高を増額記帳し、売手側利用者の証券決済管理システムに出庫済通知を送信する。売手側利用者の証券決済管理システムは、約定注文の注文銘柄を示す銘柄識別情報、約定数量を示す数量情報、取引相手(買手側利用者)を示す取引相手識別情報、送信者(売手側利用者)を示す送信者識別情報等を含む出庫済通知を受信する。この出庫済通知は、証券保管振替システムから買手側利用者の証券決済管理システムにも送信され、すなわち当方の証券決済管理システム100にも送信される。
証券決済管理システム100の決済処理部210は、証券保管振替システムから出庫済通知を受信すると、出庫済通知に含まれる取引相手識別情報が自らの識別情報(例えば自らの送信者識別情報)と同じであるか否かを判定する。同じである場合は、受信した出庫済通知は、当該出庫済通知に含まれる銘柄識別情報が示す銘柄について約定数量情報が示す数量の有価証券が、残高管理口座54に入庫されたことを示すものである。そこで、決済処理部210は、証券保管振替システムから受信した出庫済通知に含まれる取引相手識別情報が自らの識別情報と同じである場合に、当該出庫済通知(買付者残高増加用出庫済通知)に含まれる銘柄識別情報が示す銘柄の約定数量情報が示す数量について管理指定の対象に加える区分管理指定情報を証券保管振替システムに送信する。これにより、残高管理口座54に入庫された有価証券を管理指定の対象に加えることができ、残高管理口座54の残高管理を行うと共に証券決済の適切な管理を行うことができる。例えば、決済処理部210は、証券保管振替システムから受信した出庫済通知に含まれる取引相手識別情報が自らの識別情報と同じである場合に、送信管理番号更新部から送信管理番号cをリファレンス情報として取得し、当該出庫済通知(買付者残高増加用出庫済通知)に含まれる銘柄識別情報が示す銘柄の約定数量情報が示す数量について管理指定の対象とするための区分管理指定情報であってリファレンス情報である送信管理番号cを含む区分管理指定情報を証券保管振替システムに送信すると共に当該リファレンス情報である送信管理番号cを保持し、証券保管振替システムから処理済通知を受信した場合に、当該処理済通知に含まれるリファレンス情報である送信管理番号c'と上記保持したリファレンス情報である送信管理番号cとを比較し、一致する場合に当該処理済通知が上記送信した区分管理指定情報に対応する応答の処理済通知であることを検出する。
決済処理部210は、送信した区分管理指定情報に対応する処理済通知を証券保管振替システムから受信すると、決済注文抽出部214が抽出した約定注文の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、売買区分情報、銘柄識別情報、約定数量情報等のうち、約定買い注文の約定識別情報と当該約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、銘柄識別情報、約定数量情報等の中から、上記出庫済通知(買付者残高増加用出庫済通知)に含まれる銘柄識別情報と約定数量情報が一致する約定買い注文の約定識別情報を検出し、当該約定識別情報を残高更新部218に送信する。なお、上記出庫済通知に含まれる銘柄識別情報が示す銘柄の約定数量情報が示す数量を、銘柄識別情報が一致する約定買い注文の約定識別情報に対応付けられた約定数量情報が示す数量に分配又は割り振り、当該分配又は割り振られた数量を示す約定数量情報に対応付けられた約定識別情報を残高更新部218に送信する構成としてもよく、出庫済通知に含まれる約定数量情報が示す数量を割り振る場合は、顧客識別情報に対応付けて顧客データベース220に格納された決済優先度の情報を参照して行うようにしてもよい。残高更新部218は、決済管理部208の決済注文抽出部214で抽出された約定識別情報であって決済処理部210からの約定識別情報に対応付けられた顧客識別情報、売買区分情報(買い)、銘柄識別情報及び約定数量情報に基づき、顧客残高データベース204における当該銘柄識別情報が示す銘柄についての当該顧客識別情報が示す顧客の預り残高を当該約定数量情報が示す約定数量の分だけ増額する処理を行い、当該約定識別情報に対応付けされた約定注文データベース206の入庫情報と当該約定識別情報に対応付けて決済注文抽出部214に保持された入庫情報を、入庫済みを示す情報に書き換える。このようにして、個人投資家の約定買い注文(4B)の注文銘柄の約定数量が残高管理口座54に入庫され、顧客(個人投資家)の預り残高は約定買い注文の注文銘柄の約定数量だけ増額される。機関投資家の約定買い注文(2B)の注文銘柄の約定数量が残高管理口座54に入庫され、顧客(機関投資家)の預り残高が約定買い注文の注文銘柄の約定数量だけ増額される場合も、同様の処理が行われる。
図7は、証券決済管理システム100のハードウェア構成の一例を示す。証券決済管理システム100は、CPU700、ROM702、RAM704、通信インタフェース(通信I/F)706、ハードディスクドライブ708、データベースインタフェース(DB I/F)710、フレキシブルディスクドライブ(FDドライブ)712、及びCD−ROMドライブ714を備える。CPU700は、ROM702及びRAM704に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。通信インタフェース706は、ネットワークまたは通信回線を介して他のネットワーク機器と通信し、例えば通信回線を介して注文端末52、決済指示端末56、証券保管振替システム、市場等との通信を行い、専用回線を介して証券取引所50の証券売買システムとの通信を行う構成としてもよい。
フレキシブルディスクドライブ712は、フレキシブルディスク720からデータ又はプログラムを読み取りCPU700に提供する。CD−ROMドライブ714は、CD−ROM722からデータ又はプログラムを読み取りCPU700に提供する。データベースインタフェース710は、各種データベース724と接続してデータを送受信する。
証券決済管理システム100に提供される各種のプログラムは、フレキシブルディスク720又はCD−ROM722等の記録媒体に格納されて証券決済管理システム100のユーザによって提供される。記録媒体に格納されたプログラムは圧縮されていても非圧縮であってもよい。プログラムは記録媒体から読み出され、CPU700により実行される。記録媒体に格納されて提供される各種のプログラムは、証券決済管理システム100にインストールされる。記録媒体に格納されて提供されるプログラムは、注文受付部202、約定注文データベース206、顧客残高データベース204、決済管理部208、口座管理部212、決済処理部210、顧客データベース220、決済注文抽出部214、決済量算出部216、及び残高更新部218等の機能をコンピュータに実現させる。
記録媒体の一例としてのフレキシブルディスク720又はCD−ROM722には、本出願で説明した全ての実施形態における証券決済管理システム100の動作の一部又は全ての機能を格納することができる。これらのプログラムは記録媒体から直接RAM704に読み出されて実行されてもよく、一旦ハードディスクにインストールされた後にRAM704に読み出されて実行されてもよい。更に、上記プログラムは単一の記録媒体に格納されても複数の記録媒体に格納されてもよい。また、暗号化、圧縮等により符号化された形態で格納されていてもよい。
記録媒体としては、フレキシブルディスク、CD−ROMの他にも、DVD、PD等の光学記録媒体、MD等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、ICカードやミニチュアカードなどの半導体メモリ等を用いることができる。また、専用通信ネットワークやインターネットに接続されたサーバシステムに設けたハードディスク又はRAM等の格納装置を記録媒体として使用し、ネットワークを介してプログラムを証券決済管理システム100に提供してもよい。なお、証券決済管理システム100を、証券取引所50で取引される上場有価証券の決済管理について適用してもよく、店頭市場での店頭有価証券の店頭取引の決済管理について適用してもよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
本発明の一実施形態に係る証券決済管理システム100の構成の一例を示す図である。 決済管理部208の構成の一例を示す図である。 約定注文データベース206に格納される情報とデータ構造の一例を示す図である。 証券決済管理システム100における顧客資産残高の状態を説明する説明図である。 残高管理口座54の残高の状態を説明する説明図である。 証券決済管理システム100の動作の一例を示すフローチャートである。 証券決済管理システム100のハードウェア構成の一例を示す図である。
符号の説明
50・・・証券取引所、52・・・注文端末、54・・・残高管理口座、56・・・決済指示端末、100・・・証券決済管理システム、202・・・注文受付部、204・・・顧客残高データベース、206・・・約定注文データベース、208・・・決済管理部、210・・・決済処理部、212・・・口座管理部、214・・・決済注文抽出部、216・・・決済量算出部、218・・・残高更新部、220・・・顧客データベース

Claims (4)

  1. 顧客が所有する有価証券の預り残高の和である証券残高を格納する残高管理口座を用いた証券決済を管理する証券決済管理システムにおいて、
    前記有価証券について顧客から受け付けた売り注文であって約定が成立した約定注文の約定識別番号からなる約定識別情報当該顧客の顧客識別情報、当該有価証券の銘柄を示す銘柄識別情報、約定数量を示す約定数量情報、取引相手を示す取引相手識別情報、及び決済処理すべき日を示す決済日情報を前記約定注文の約定識別番号毎にレコードに格納することにより同一レコードに格納されたこれらの情報を対応付けると共に当該レコードと当該約定識別番号を対応付ける約定注文データベースと、
    決済処理すべき日を示す決済日情報に基づいて前記約定注文データベースを検索することにより、当該決済日情報が格納されたレコードの約定注文の約定識別番号と当該約定識別番号に対応付けられた前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記約定数量情報及び前記取引相手識別情報をレコード単位で抽出し、抽出した当該レコードに対応付けられた約定注文の約定識別番号の中から約定注文の約定識別番号を選択することにより決済処理対象とする約定注文の約定識別番号と当該約定識別番号に対応付けられた前記顧客識別情報、前記約定数量情報及び取引相手識別情報をレコード単位で選択する決済管理部と、
    区分管理指定情報を受信する、前記残高管理口座の残高のうち当該区分管理指定情報に含まれる銘柄識別情報が示す銘柄の数量情報が示す数量について管理指定の対象とする管理指定処理を行い、区分管理指定解除情報を受信する、前記管理指定処理により管理指定の対象とされた数量のうち当該区分管理指定解除情報に含まれる銘柄識別情報が示す銘柄の数量情報が示す数量について管理指定の対象外とする解除処理を行い、出庫請求情報を受信する、前記解除処理により管理指定の対象外とされた数量のうち当該出庫請求情報に含まれる銘柄識別情報が示す銘柄の数量情報が示す数量について出庫処理を行う証券保管振替システムに対し前記残高管理口座において管理指定の対象とされた銘柄であって管理指定の対象とされた前記証券残高のうち前記決済管理部で選択された前記約定識別番号に対応付けられた前記銘柄識別情報が示す銘柄の前記約定数量情報が示す約定数量について管理指定の対象外とするための区分管理指定解除情報を送信する口座管理部と、
    前記決済管理部で選択された前記約定識別番号に対応付けられた前記銘柄識別情報が示す銘柄の前記約定数量情報が示す約定数量について管理指定の対象外とするための区分管理指定解除情報を前記口座管理部が送信することにより管理指定の対象外とされた当該銘柄識別情報が示す銘柄の当該約定数量情報が示す約定数量の有価証券を、前記決済管理部で選択された当該約定識別番号に対応付けられた前記取引相手識別情報が示す取引相手の口座を出庫先の口座として、前記残高管理口座から振替処理により出庫するための出庫請求情報を前記証券保管振替システムに送信することにより、決済処理を行う決済処理部と
    前記顧客が所有する有価証券の預り残高を当該顧客の顧客識別情報及び当該有価証券の銘柄識別情報に対応付けて格納する顧客残高格納部と、
    前記顧客残高格納部における前記顧客の前記預り残高を更新する処理を行う残高更新部と、
    前記証券保管振替システムに送信される送信情報毎に送信管理番号を一定方向に更新する送信管理番号更新部と
    を有し、
    前記区分管理指定情報には、管理指定の対象とする有価証券の銘柄及び数量を示す銘柄識別情報及び数量情報と当該区分管理指定情報の送信者を示す送信者識別情報とが含まれており、
    前記区分管理指定解除情報には、管理指定の対象外とする有価証券の銘柄及び数量を示す銘柄識別情報及び数量情報とリファレンス情報と当該区分管理指定解除情報の送信者を示す送信者識別情報とが含まれており、
    前記取引相手識別情報が示す取引相手の口座を出庫先の口座として、有価証券を前記残高管理口座から振替処理により出庫するための出庫請求情報には、当該取引相手を示す取引相手識別情報と当該有価証券の銘柄及び数量を示す銘柄識別情報及び数量情報とリファレンス情報と当該出庫請求情報の送信者を示す送信者識別情報とが含まれており、
    前記残高管理口座は、他の残高管理口座との有価証券の振替処理が行われる決済用内部口座と、前記他の残高管理口座から前記決済用内部口座に振替処理されることにより入庫された有価証券を保管するための保管用内部口座とを有しており、
    前記証券保管振替システムは、前記証券保管振替システムの利用者を示す識別情報に対応付けて当該利用者の残高管理口座の口座番号を格納した口座番号テーブルを有しており、前記区分管理指定情報を受信した場合に、当該区分管理指定情報に含まれる送信者識別情報に対応付けて前記口座番号テーブルに格納された口座番号の残高管理口座の残高のうち当該残高管理口座の決済用内部口座の残高からなる管理指定の対象外とされている数量の中から、当該区分管理指定情報に含まれる銘柄識別情報が示す銘柄の当該区分管理指定情報に含まれる数量情報が示す数量について当該残高管理口座の保管用内部口座に振り替える振替処理を行うことにより当該区分管理指定情報に含まれる前記銘柄識別情報が示す銘柄の当該区分管理指定情報に含まれる前記数量情報が示す数量について管理指定の対象とする管理指定処理を行い、前記口座管理部からの前記区分管理指定解除情報を受信した場合に、当該区分管理指定解除情報に含まれる送信者識別情報に対応付けて前記口座番号テーブルに格納された口座番号の残高管理口座の残高のうち当該残高管理口座の保管用内部口座の残高からなる管理指定の対象とされている数量の中から、当該区分管理指定解除情報に含まれる銘柄識別情報が示す銘柄の当該区分管理指定解除情報に含まれる数量情報が示す数量について当該残高管理口座の決済用内部口座に振り替える振替処理を行うことにより当該区分管理指定解除情報に含まれる前記銘柄識別情報が示す銘柄の当該区分管理指定解除情報に含まれる前記数量情報が示す数量について管理指定の対象外とする解除処理を行い、当該解除処理後に当該区分管理指定解除情報に含まれるリファレンス情報を有する処理済通知を前記口座管理部に返信し、前記決済処理部からの前記出庫請求情報を受信した場合に、当該出庫請求情報に含まれる送信者識別情報に対応付けて前記口座番号テーブルに格納された口座番号の口座を出庫元の残高管理口座とし、当該出庫請求情報に含まれる取引相手識別情報に対応付けて前記口座番号テーブルに格納された口座番号の口座を出庫先の口座として、当該出庫請求情報に含まれる銘柄識別情報が示す銘柄の当該出庫請求情報に含まれる数量情報が示す数量について前記出庫元の残高管理口座の決済用内部口座から前記出庫先の口座に振り替える振替処理を行うことにより当該出庫請求情報に含まれる前記銘柄識別情報が示す銘柄の前記数量情報が示す数量について出庫処理を行い、当該出庫処理後に当該出庫請求情報に含まれるリファレンス情報を有する出庫済通知を前記決済処理部に返信するものであり、
    前記口座管理部は、前記送信管理番号更新部から第1の送信管理番号をリファレンス情報として取得し、前記決済管理部で選択された前記約定識別番号に対応付けられた前記銘柄識別情報及び前記約定数量情報に基づいて当該銘柄識別情報及び当該約定数量情報が示す当該銘柄の当該約定数量について管理指定の対象外とするための区分管理指定解除情報であって当該銘柄識別情報及び当該約定数量情報とリファレンス情報である前記第1の送信管理番号とを含む区分管理指定解除情報を生成して前記証券保管振替システムに送信すると共に当該リファレンス情報である前記第1の送信管理番号を当該約定識別番号に対応付けて保持し、前記証券保管振替システムから前記処理済通知を受信した場合に当該処理済通知に含まれるリファレンス情報である前記第1の送信管理番号に対応付けて保持した前記約定識別番号を前記決済処理部に送信し、
    前記決済処理部は、前記口座管理部からの前記約定識別番号を受信した場合に前記送信管理番号更新部から第2の送信管理番号をリファレンス情報として取得し、前記決済管理部で選択された前記約定識別番号であって前記口座管理部からの前記約定識別番号に対応付けられた前記取引相手識別情報と前記銘柄識別情報及び前記約定数量情報に基づいて当該取引相手識別情報が示す取引相手の口座を出庫先の口座として、前記区分管理指定解除情報を前記口座管理部が送信することにより管理指定の対象外とされた当該銘柄識別情報が示す銘柄の当該約定数量情報が示す約定数量の有価証券を前記残高管理口座から振替処理により出庫するための出庫請求情報であって当該取引相手識別情報と当該銘柄識別情報及び当該約定数量情報とリファレンス情報である前記第2の送信管理番号とを含む出庫請求情報を生成して前記証券保管振替システムに送信すると共に当該リファレンス情報である前記第2の送信管理番号を当該約定識別番号に対応付けて保持し、前記証券保管振替システムから前記出庫済通知を受信した場合に、当該出庫済通知に含まれるリファレンス情報である前記第2の送信管理番号に対応付けて保持した前記約定識別番号を取得し、取得した当該約定識別番号に対応付けて前記口座管理部で保持したリファレンス情報である前記第1の送信管理番号と当該出庫済通知に含まれる前記第2の送信管理番号とを比較し、当該第1の送信管理番号から当該第2の送信管理番号への変化が前記一定方向と異なるときに異常又はエラーを示す所定の情報を出力し、当該第1の送信管理番号から当該第2の送信管理番号への変化が前記一定方向と同じであるときに当該約定識別番号を前記残高更新部に送信し、
    前記残高更新部は、前記決済管理部で選択された約定識別番号であって前記決済処理部からの約定識別番号に対応付けられた前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報及び前記約定数量情報に基づき、前記顧客残高格納部における当該銘柄識別情報が示す銘柄についての当該顧客識別情報が示す顧客の前記預り残高を当該約定数量情報が示す約定数量の分だけ減少させる減額処理を行う
    ことを特徴とする証券決済管理システム。
  2. 前記送信管理番号更新部は、前記送信管理番号としてカウント値を生成するアクセス計数部を有し、
    前記口座管理部は、前記アクセス計数部にアクセスして第1のカウント値を取得し、前記決済管理部で選択された前記約定識別番号に対応付けられた前記銘柄識別情報及び前記約定数量情報に基づいて当該銘柄識別情報及び当該約定数量情報が示す当該銘柄の当該約定数量について管理指定の対象外とするための区分管理指定解除情報であって当該銘柄識別情報及び当該約定数量情報とリファレンス情報である当該第1のカウント値を含む区分管理指定解除情報を生成して前記証券保管振替システムに送信すると共に当該第1のカウント値を当該約定識別番号に対応付けて保持し、前記証券保管振替システムから前記処理済通知を受信した場合に当該処理済通知に含まれるリファレンス情報である第1のカウント値に対応付けて保持した前記約定識別番号を前記決済処理部に送信し、
    前記決済処理部は、前記口座管理部からの前記約定識別番号を受信した場合に前記アクセス計数部にアクセスして第2のカウント値を取得し、前記決済管理部で選択された前記約定識別番号であって前記口座管理部からの前記約定識別番号に対応付けられた前記取引相手識別情報と前記銘柄識別情報及び前記約定数量情報に基づいて当該取引相手識別情報が示す取引相手の口座を出庫先の口座として、前記区分管理指定解除情報を前記口座管理部が送信することにより管理指定の対象外とされた当該銘柄識別情報が示す銘柄の当該約定数量情報が示す約定数量の有価証券を前記残高管理口座から振替処理により出庫するための出庫請求情報であって当該取引相手識別情報と当該銘柄識別情報及び当該約定数量情報とリファレンス情報である当該第2のカウント値を含む出庫請求情報を生成して前記証券保管振替システムに送信すると共に当該第2のカウント値を当該約定識別番号に対応付けて保持し、前記証券保管振替システムから前記出庫済通知を受信した場合に、当該出庫済通知に含まれるリファレンス情報である前記第2のカウント値に対応付けて保持した前記約定識別番号を取得し、取得した当該約定識別番号に対応付けて前記口座管理部で保持したリファレンス情報である第1のカウント値と当該出庫済通知に含まれる前記第2のカウント値とを比較し、当該第2のカウント値が当該第1のカウント値以下の値であるときに送信管理番号の異常又はエラーを示す所定の情報を出力装置に出力し、当該第2のカウント値が当該第1のカウント値よりも大きい値であるときに当該約定識別番号を前記残高更新部に送信する
    ことを特徴とする請求項記載の証券決済管理システム。
  3. 前記証券保管振替システムは、前記出庫請求情報に基づいて前記出庫処理を行った場合に、当該出庫請求情報内の前記銘柄識別情報、前記約定数量情報、前記取引相手識別情報及び前記送信者識別情報を含む出庫済通知を、前記取引相手識別情報が示す取引相手と前記送信者識別情報が示す送信者の各証券決済管理システムに送信し、
    前記決済処理部は、前記証券保管振替システムから受信した出庫済通知内の取引相手識別情報が自らの識別情報と同じである場合に、当該出庫済通知に含まれる前記銘柄識別情報前記約定数量情報を含む区分管理指定情報を前記証券保管振替システムに送信する
    ことを特徴とする請求項記載の証券決済管理システム。
  4. コンピュータを、請求項1〜3の何れかに記載の証券決済管理システムとして機能させるためのプログラム。
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