JP3929258B2 - 無線通信の電力制御装置および電力制御方法 - Google Patents

無線通信の電力制御装置および電力制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,移動通信システムにおける移動局と基地局との間の無線通信路を介して送信される信号の送信電力を制御する電力制御装置および電力制御方法に関し,具体的には,移動局と,該移動局と通信を行う基地局との間に設定される無線通信路を介して送信される信号の送信電力の目標となる目標電力値を調整することにより送信電力を制御する電力制御装置および電力制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
符号分割多元接続(CDMA:Code Division Multiple Access)方式の移動通信システムとして,cdmaOne方式の移動通信システムが既に実用化され,今後,より広帯域のcdma2000方式の移動通信システムも実用化される予定である。
【0003】
このCDMA方式においては,同一周波数帯域を複数の移動局(携帯電話,自動車電話等)が使用するので,移動局の多重数を増加させるためには,移動局相互間での干渉電力を低減する必要がある。このため,移動局の送信電力を適正な値に制御する電力制御が行われている。
【0004】
この電力制御には,閉ループ(Closed Loop)電力制御と外部ループ(Outer Loop)電力制御とがある。
【0005】
閉ループ電力制御は,基地局が,移動局から送信されるパイロット・チャネルまたは基本チャネル(Fundamental Channel)の送信電力を測定し,この送信電力とあらかじめ定められた目標電力閾値(目標電力値)とを比較して,送信電力が目標電力閾値になる,または,近づくように,移動局の送信電力を制御するものである。基地局から移動局へは,送信電力の上げ/下げを指示する電力制御ビットが送信され,移動局は,送信された電力制御ビットに従って送信電力の上げ/下げを行う。
【0006】
一方,外部ループ電力制御は,基地局または基地局制御装置が,移動局から基本チャネルを介して送信されたフレームの誤り率(FER:Frame Error Rate)を計算し,この計算されたFERとあらかじめ定められた目標FER値(固定値)とを比較して,FERが目標FER値になる,または,近づくように,目標電力閾値を変更(上げ/下げを調整)するものである。目標電力閾値が変更されると,変更された目標電力閾値に基づいて,閉ループ電力制御が行われる。
【0007】
基本チャネルは,基本的には,連続的なデータである通話音声データを運ぶチャネルとして設けられている。したがって,基本チャネル上には,一定の長さのフレームと呼ばれる通信単位が常に形成され,このフレームを単位としてデータが送信される。無音状態であっても,無音データを運ぶフレームが基本チャネルに形成され,送信される。たとえば,cdmaOne方式においては,20ミリ[秒]の長さのフレームが基本チャネルに連続して形成される。
【0008】
したがって,従来の外部ループ電力制御では,まず,たとえば一定の測定周期T=2[秒]単位で,N=100(=2[秒]÷20ミリ[秒])個のフレームを受信し,この中に含まれる,フレーム誤りを有するフレームの個数Mがカウントされる。そして,FER=M÷Nを求めることにより,FERが計算される。さらに,計算されたFERを,たとえば1%に設定された目標FER値と比較することにより,目標電力閾値の変更制御が行われている。
【0009】
このように,従来の外部ループ電力制御は,チャネル上に常にフレームが形成され,一定の測定周期T内に受信されるフレーム数が常に一定であることを前提に行われている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし,パケット・データのように連続的に送信されないデータを送信するチャネルの場合には,チャネル上にフレームを常に形成する必要はなく,データを送信する場合にのみフレームを形成するのが経済的である。たとえば,cdma2000方式においては,パケット・データのような不連続データを送信するチャネルとして補助チャネルが新たに設けられているが,この補助チャネルは,データを送信する場合にのみフレームが形成される。
【0011】
このような場合に,従来の外部ループ電力制御では,制御の精度が劣化したり,制御が実質的に機能しなくなるおそれがある。
【0012】
すなわち,たとえば目標FER値を1%とすると,1%の精度を出すためには,少なくとも100個のフレームを受信して,FERを計算する必要がある。しかし,補助チャネルでは,測定周期T=2[秒]内に100個のフレームを受信するとは限らない。このような場合に,100個よりも少ない個数のフレームでFERを計算し,目標FERと比較すると,制御の精度の劣化につながる。
【0013】
また,たとえば100個のフレームを受信するために数分,数十分等の時間を要すると,その間,外部ループ電力制御が機能しないこととなる。さらに,移動局の通信終了までに,100個のフレームが受信されないおそれもあり,この場合には,外部ループ電力制御が行われないこととなる。
【0014】
本発明は,このような状況に鑑みなされたものであり,その目的は,パケット・データのような不連続的なデータを送信するチャネルであっても,その送信電力の制御を適切に行うことにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために,本発明の第1の側面によると,電力制御装置は,移動局と,該移動局と通信を行う基地局との間に設定される無線通信路を介して送信される信号の送信電力の目標となる目標電力値を調整することにより前記送信電力を制御する電力制御装置であって,前記無線通信路上を一定の長さの通信単位ごとに送信される通信データを受信し,該通信データに誤りがあるかどうかを前記通信単位ごとに判定する誤り判定部と,前記受信された通信単位の個数Nと,前記誤り判定部により誤りがあると判定された通信単位の個数Mとをあらかじめ定められた測定周期ごとに計測し,前記個数Nの値に応じて決定される,前記目標電力値の変更の判定基準となる判定基準値と,前記個数Mの値,または,前記個数NおよびMの値とに基づいて前記目標電力値を変更する目標電力制御部と,を備えている。
【0016】
本発明の第1の側面によると,無線通信路上を一定の長さの通信単位ごとに送信される通信データが受信され,該通信データに誤りがあるかどうかが通信単位ごとに判定される。そして,受信された通信単位の個数Nと,誤り判定部により誤りがあると判定された通信単位の個数Mとが,あらかじめ定められた測定周期ごとに計測される。そして,個数Nの値に応じて決定される,目標電力値の変更の判定基準となる判定基準値と,個数Mの値,または,個数NおよびMの値とに基づいて目標電力値が変更される。
【0017】
本発明の第1の側面によると,目標電力値の変更の判定基準となる判定基準値が受信された通信単位の個数Nに応じて決定される。したがって,パケット・データのような不連続的なデータを送信する通信路のように,測定周期ごとに受信される通信単位が変化する場合であっても,個数Nに応じた電力制御を行うことができる。また,判定基準値を個数Nに応じて適切な値に設定しておくことにより,個数Nが変化しても,送信電力の制御を適切に行うことができる。
【0018】
本発明の第2の側面によると,電力制御装置は,移動局と,該移動局と通信を行う基地局との間に設定される無線通信路を介して送信される信号の送信電力の目標となる目標電力値を調整することにより前記送信電力を制御する電力制御装置であって,前記無線通信路上を一定の長さの通信単位ごとに送信される通信データを受信し,該通信データに誤りがあるかどうかを前記通信単位ごとに判定する誤り判定部と,前記通信単位の長さを時間により表した値を,受信された通信単位のうち,前記誤り判定部により誤りがあると判定された通信単位の割合の目標値を示す目標誤り率により除算した値を測定周期とし,該測定周期ごとに前記誤り判定部により誤りと判定された通信単位の個数を計測し,前記個数が1以上であるときは,前記目標電力値を上げるように制御し,前記個数が0であるときは,前記目標電力値を下げるように制御する目標電力制御部と,を備えている。
【0019】
本発明の第2の側面によると,測定周期を目標誤り率に応じて短くすることができる。したがって,電力制御(目標電力値の変更)の時間間隔を短くすることができ,その結果,送信電力の変化に対して迅速に対応することができ,電力制御のレスポンスを速くすることができる。
【0020】
本発明の第3の側面によると,電力制御装置は,移動局と,該移動局と通信を行う基地局との間に設定される無線通信路を介して送信される信号の送信電力の目標となる目標電力値を調整することにより前記送信電力を制御する電力制御装置であって,通信路の設定後,通信路上に一定の長さの通信単位を連続的に形成して送信し続ける第1の無線通信路上の通信データを受信し,該通信データに誤りがあるかどうかを前記通信単位ごとに判定する第1の誤り判定部と,通信路の設定後,通信データがある場合に前記一定の長さの通信単位を通信路上に形成して送信する第2の無線通信路上の通信データを受信し,該通信データに誤りがあるかどうかを前記通信単位ごとに判定する第2の誤り判定部と,前記第1の誤り判定部により誤りがあると判定された通信単位の個数M1をあらかじめ定められた測定周期ごとに計測し,該個数M1の値と,前記目標電力値の変更の判定基準となる所定の第1の判定基準値とに基づいて前記目標電力値の変更を指示する第1の変更指示部と,前記第2の通信路を介して受信された通信単位の個数N2と,前記第2の誤り判定部により誤りがあると判定された通信単位の個数M2とを前記測定周期ごとに計測し,前記個数N2の値に応じて決定される,前記目標電力値の変更の判定基準となる第2の判定基準値と,前記個数M2の値,または,前記個数N2およびM2の値とに基づいて前記目標電力値の変更を指示する第2の変更指示部と,前記第1の変更指示部および前記第2の変更指示部の各指示に基づいて前記目標電力を変更する目標電力設定部と,を備えている。
【0021】
本発明の第3の側面によっても,目標電力値の変更の判定基準となる第2の判定基準値が受信された通信単位の個数N2に応じて決定される。したがって,測定周期ごとに受信される通信単位が変化する場合であっても,個数N2に応じた電力制御を行うことができる。また,第2の判定基準値を個数N2に応じて適切な値に設定しておくことにより,個数N2が変化しても,送信電力の制御を適切に行うことができる。
【0022】
なお,「無線通信路」は,移動局から基地局へ向かう通信路であってもよいし,基地局から移動局に向かう通信路であってもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】
1.第1の実施の形態
1.1.システム構成
図1および図2は,本発明による第1の実施の形態の移動通信システムの一部を示すブロック図であり,一例として,cdma2000方式の移動通信システムの一部を示している。
【0024】
この移動通信システムには,携帯電話,自動車電話等の移動局/加入者装置(MS/SU:Mobile Station/Subscriber Unit)1と,MS/SU1と通信する基地局(BTS:Base Station Transceiver Subsystem)2と,BTS2を制御する基地局制御装置(BSC:Base Station Controller)3とが設けられている。図1はBTS2およびBSC3を詳細に示すブロック図であり,図2はMS/SU1を詳細に示すブロック図である。
【0025】
MS/SU1とBTS2との間には,無線通信路として,MS/SU1からBTS2に向かう上り(リバース)方向のチャネルと,BTS2からMS/SU1に向かう下り(フォワード)方向のチャネルとが設定される。
【0026】
上り方向のチャネルには,上り基本チャネル(R−Fch:Reverse Fundamental channel)14と,上り補助チャネル(R−Sch:Reverse Supplemental channel)15と,上りパイロット・チャネル(R−PIch:Reverse PIlot channel)13とが含まれる。
【0027】
下り方向のチャネルには,下り基本チャネル(F−Fch:Forward Fundamental channel)11と,下り補助チャネル(F−Sch:Forward Supplemental channel)12とが含まれる。
【0028】
また,上り方向および下り方向ともに,図示しない個別制御チャネル(DCch:Dedicated Control Channel)が含まれる。
【0029】
BTS2とBSC3との間にも,同様にして,R−Fch18と,R−Sch19と,F−Fch16と,F−Sch17と,図示しないR−DCchおよびF−DCchとが含まれる。
【0030】
基本チャネル(Fch)は,従来のcdmaOne方式の移動通信システムにも設けられていた比較的低速のチャネル(9.6k[bps])であり,cdma2000方式の移動通信システムにおいては,通話音声データまたは制御データの通信に利用される。一方,補助チャネル(Sch)は,cdma2000方式で新たに追加された比較的高速のチャネル(9.6×n[bps]:n=1,2,4,8,…)であり,パケット・データのような不連続なデータ(ユーザ・データ)の通信に利用される。パイロット・チャネルは,パイロット信号の通信に利用される。
【0031】
Fchが設定されると,このFchには,従来のcdmaOne方式と同様に,通話音声データや制御データの有無に関わらず,常に一定の長さL1(たとえば20ミリ[秒]の長さ)を有するフレームが通信単位として設けられる。一方,Schには,データが送信される場合には,チャネル上に一定の長さL2(通常はL1=L2で,たとえば20ミリ[秒]の長さ)のフレームが設けられ,このフレームによりデータが送信されるが,送信データがない場合には,フレームが設けられない。
【0032】
図1を参照して,BTS2は,ビット付与部20と,送信電力制御部21および22と,目標電力設定部23と,受信電力測定部24と,CRC判定部25および27と,復号部26および28と,ビット抽出部29とを有する。BSC3は,FER判定部31および32を有する。
【0033】
MS/SU1から,R−PIch13,受信電力測定部24,ビット付与部20,およびF−Fch11を介して,MS/SU1へ戻るループ状の電力制御が,R−PIch13,R−Fch14およびR−Sch15の送信電力を制御する閉ループ電力制御を形成している。
【0034】
また,MS/SU1から,R−Fch14およびR−Sch15,復号部26および28,CRC判定部25および27,R−Fch18およびR−Sch19,FER測定部31および32,目標電力設定部23,受信電力測定部24,ビット付与部20,ならびにF−Fch11を介して,MS/SU1に戻るループ状の電力制御が,R−PIch13,R−Fch14およびR−Sch15の送信電力を制御する外部ループ電力制御を形成している。
【0035】
図2を参照して,MS/SU1は,ビット付与部50と,復号部51および52と,CRC判定部53および54と,FER測定部55および56と,目標電力設定部57と,受信電力測定部58と,送信電力制御部59,60および61と,ビット抽出部62とを有する。
【0036】
BTS2から,F−Fch11,受信電力測定部58,ビット付与部50,およびR−PIch13を介して,BTS2へ戻るループ状の電力制御が,F−Fch11およびF−Sch12の送信電力を制御する閉ループ電力制御を形成している。
【0037】
また,BTS2から,F−Fch11およびF−Sch12,復号部51および52,CRC判定部53および54,FER測定部55および56,目標電力設定部57,受信電力測定部58,ビット付与部50,ならびにR−PIch13を介して,BTS2に戻るループ状の電力制御が,F−Fch11およびF−Sch12の送信電力を制御する外部ループ電力制御を形成している。
【0038】
以下では,まず閉ループ電力制御について説明し,その後,外部ループ電力制御について説明する。
【0039】
1.2.閉ループ電力制御
R−PIch13,R−Fch14およびR−Sch15の送信電力の閉ループ電力制御について説明する。
【0040】
BTS2の受信電力測定部24には,目標電力設定部23により,目標電力閾値(目標電力値,Target Ec/10)PTがあらかじめ設定されている。この目標電力閾値PTは,目標電力設定部23により変更(調整)され得るが,この変更については,後の外部ループ電力制御において詳述する。
【0041】
また,受信電力測定部24には,MS/SU1からR−PIch13を介してパイロット信号が入力される。受信電力測定部24は,入力されたパイロット信号の信号電力Pを測定し,測定された信号電力Pと目標電力閾値PTとを比較する。パイロット信号の受信電力を測定するのは,cdma2000方式では,R−PIch13の信号電力と,R−Fch14の信号電力およびR−Sch15の信号電力とは比例関係にあり,R−PIch13の信号電力を測定することにより,R−Fch14の信号電力およびR−Sch15の信号電力も知ることができるからである。
【0042】
なお,本実施の形態では,前述したように,cdma2000方式を例にとっているので,R−PIch13の信号電力を使用しているが,他の方式においては,受信電力測定部24に,R−Fch14またはR−Sch15を入力し,入力された信号電力とこれらの各ch用に設けられた目標電力閾値とを比較して,信号電力を制御することもできる。
【0043】
受信電力測定部24は,比較の結果,P>PTならば,電力制御ビットとしてダウン・ビットをF−Fch上のデータ(ユーザ・データ)に付与するようにビット付与部20に指令し,P<PTならば,電力制御ビットとしてアップ・ビットを付与するようにビット付与部20に指令する。P=PTならば,これらの指令は行われないか,あるいは,いずれのビットも付与しない指令がビット付与部20に与えられる。
【0044】
ビット付与部20は,受信電力測定部24からの指令に従って,アップ・ビットまたはダウン・ビットをF−Fch11のデータに付与し,MS/SU1に送信する。
【0045】
MS/SU1では,F−Fch11のデータに付与された電力制御ビットが,ビット抽出部62により抽出される。抽出された電力制御ビットは,送信電力制御部59,60および61に与えられる。
【0046】
送信電力制御部59,60および61は,与えられた電力制御ビットがダウン・ビットである場合には,あらかじめ設定された減少量の分,R−PIch13,R−Fch14およびR−Sch15の各送信電力を減少させ,アップ・ビットである場合には,あらかじめ設定された増加量の分,R−PIch13,R−Fch14およびR−Sch15の各送信電力を増加させる。
【0047】
このようにして,閉ループ電力制御が行われ,R−PIch13,R−Fch14およびR−Sch15の各送信電力は目標電力閾値PTに等しくなる,または,近づくように制御される。この閉ループ電力制御は,cdma2000方式では,たとえば1秒間に800回実行される。
【0048】
F−Fch11およびF−Sch12の送信電力の閉ループ電力制御についても,受信電力測定部24と同様の処理を行う受信電力測定部58と,ビット付与部20と同様の処理を行うビット付与部50と,電力制御ビットを運ぶR−PIch13と,ビット抽出部62と同様の処理を行うビット抽出部29と,送信電力制御部59,60および61と同様の処理を行う送信電力制御部21および22とによって同様に行われる。
【0049】
また,DCchについても,DCch用の送信電力制御部を設け,この送信電力制御部にビット抽出部29または62から電力制御ビットを与えることにより,同様の閉ループ電力制御を行うことができる。
【0050】
1.3.外部ループ電力制御
R−PIch13,R−Fch14およびR−Sch15の送信電力の外部ループ電力制御について説明する。
【0051】
MS/SU1からR−Fch14により送信されたデータは復号部26に,R−Schにより送信されたデータは復号部28に,それぞれ入力される。復号部26および28は,入力されたデータを復号し,復号データをCRC(Cyclic Redundancy Check)判定部25および27にそれぞれ与える。
【0052】
CRC判定部25および27は,復号部26および28からそれぞれ受信したR−Fch14およびR−Sch15の各復号データのCRCをフレームごとに検査し,検査したCRCに基づいて,フレーム内の通信データに誤り(フレーム誤り)があるかどうかを判定する。CRC判定部25および27は,各判定結果を各復号データとともに,それぞれR−Fch18およびR−Sch19を介してBSC3のFER測定部31および32に与える。
【0053】
FER測定部31は,CRC判定部25の判定結果に基づいて,R−Fch14のフレーム誤り率(FER:Frame Error Rate)を測定する。ここで,R−Fch14には,前述したように,一定の長さL1のフレームが存在する。したがって,FER測定部31は,一定の測定周期Tで,一定数(受信フレーム数)Nのフレームを受信することとなる。たとえば,測定周期T=2[秒],フレームの長さL1=20ミリ[秒]の場合には,FER測定部31は,測定周期T=2[秒]ごとに,N=2÷0.02=100[個]のフレームを受信する。
【0054】
FER測定部31は,CRC判定部25の判定結果に基づいて,この受信フレーム数Nの中に含まれる,フレーム誤りを有するフレーム(以下「NGフレーム」という。)の個数(NGフレーム数)Mをカウントし,
FER=M÷N …(1)
の計算式によりFERを測定する。
【0055】
FER測定部31には,目標FER値(たとえば1%)があらかじめ設定されている。FER測定部31は,計算式(1)により求められたFERと目標FER値とを比較する。FER測定部31は,比較の結果,FERが目標FER値より大きいならば,目標電力閾値PTを上げる指示を,FERが目標FER値より小さいならば,目標電力閾値PTを下げる指示を,F−Fch16を介して目標電力設定部23にそれぞれ送信する。FERが目標FER値と等しいならば,目標電力閾値PTの上げ/下げのいずれの指示も送信されないか,あるいは,目標電力閾値PTを現在の値に維持する指示が送信される。
【0056】
一方,R−Sch15には,データ(パケット・データ)が送信される場合にはフレームが形成されるが,送信されない場合にはフレームは形成されない。したがって,FER測定部32が測定周期T内に受信する受信フレーム数Nは一定とはならない。このように受信フレーム数Nが一定でない場合であっても電力制御の精度を落とさないために,FER測定部32は,目標電力閾値の上げ/下げの制御を受信フレーム数Nに応じて行うように構成されている。
【0057】
たとえば,FER測定部32には,受信フレーム数Nに応じて,目標電力閾値の上げ/下げの基準となるNGフレーム数Mの閾値(NG閾値)が設定されている。図3は,受信フレーム数NとNG閾値との関係を示すテーブルである。同図(A)は,受信フレーム数NとNG閾値との一般的な関係を示すテーブルであり,同図(B)は,具体的な数値に基づくテーブルである。
【0058】
ここで,「受信フレーム数N」は,前述したように測定周期Tにおいて,受信されるフレーム数である。「NG閾値」は,受信フレーム数Nに含まれるNGフレーム数Mと比較される閾値である。なお,FER測定部32の測定周期Tは,FER測定部31のそれと同期していることが好ましい。
【0059】
NGフレームMがNG閾値より大きい場合には目標電力閾値PTを上げる指示が,NGフレーム数MがNG閾値より小さい場合には目標電力閾値PTを下げる指示が,目標電力設定部23にそれぞれ送信される。両値が等しい場合には,上げ/下げの指示は送信されないか,あるいは,目標電力閾値PTを現在の値に維持する指示が送信される。
【0060】
また,測定周期T内に受信フレームをまったく受信しない場合もある。その場合には,FER測定部32は,目標電力設定部23に,上げ/下げの指示を送信しないか,あるいは,目標電力閾値PTを現在の値に維持する指示を送信する。
【0061】
(A)は,たとえば,0<N≦N1の場合には,NG閾値はTh1に設定され,N1<N≦N2の場合には,NG閾値がTh2に設定されることを示している。図(A)の一例として,図(B)は,フレームの長さL2=20ミリ[秒]で測定周期T=2[秒]とし,かつ,受信フレーム数Nの各範囲に対する目標FER値を各範囲の最大受信フレーム数の5%(一定)にした場合の例である。たとえば,測定周期T=2秒間の受信フレーム数N≦20の場合には,そのNG閾値は,最大受信フレーム数N=20の5%である1に設定される。同様にして,20<受信フレーム数N≦40の場合には,そのNG閾値は,最大受信フレーム数40の5%である2に設定される。
【0062】
もちろん,各範囲の目標FER値を一定にせず,異なる値にすることもできる。たとえば,0<N≦20については5%,20<N≦40については4%,40<N≦60については3%というように,各範囲において異なる値にすることができる。また,受信フレーム数Nの範囲を20個単位とせずに,各範囲で異なる個数としてもよい。これらの目標FER値および各範囲の個数の具体的な値は,実験,シミュレーション,実際の運用等に基づいて,適切な電力制御が行える値に決定される。さらに,このような受信フレーム数NとNG閾値との関係は,図に示すテーブルとして保持することもできるし,関数式として保持し,受信フレーム数に応じたNG閾値を関数式により計算して求めることもできる。
【0063】
図4は,FER測定部32の処理の流れを示すフローチャートである。
【0064】
BSC3が起動等されると,FER測定部32に設けられた測定周期Tを計測するタイマ(測定周期タイマ)がスタートし,また,受信フレーム数NおよびNGフレーム数Mがともにゼロに初期化される(ステップS1)。
【0065】
続いて,CRC判定部37からフレームを受信したかどうかが判定される(ステップS2)。フレームを受信した場合には(ステップS2で「はい」),受信フレーム数Nが1つカウント・アップされ(ステップS3),処理はステップS4に進む。フレームを受信しない場合には(ステップS2で「いいえ」),受信フレーム数Nがカウント・アップされることなく,処理はステップS6に進む。
【0066】
ステップS4において,CRC判定部27の判定結果に基づいて,受信フレームがNGフレームかどうかが判定される。受信フレームがNGフレームである場合には(ステップS4で「はい」),NGフレーム数Mが1つカウント・アップされ(ステップS25),その後,処理はステップS6に進む。受信フレームがNGフレームでない場合には(ステップS4で「いいえ」),NGフレーム数Mはカウント・アップされず,処理はステップS6に進む。
【0067】
ステップS6において,測定周期Tが終了したかどうかが,測定周期タイマに基づいて判定される。例えば,測定周期=2[秒]ならば,測定周期タイマが2秒になったかどうかが判定される。測定周期が終了していない場合には(ステップS6で「いいえ」),ステップS2に戻り,前述したステップS2からS5の処理が繰り返される。測定周期が終了した場合には(ステップS6で「はい」),受信フレーム数Nに対応したNG閾値が,図に示すテーブルから決定される(ステップS7)。
【0068】
続いて,NGフレーム数Mと決定されたNG閾値とが比較され(ステップS8),NGフレーム数MがNG閾値より大きい場合には目標電力閾値PTを上げる指示が,NGフレーム数MがNG閾値より小さい場合には目標電力閾値PTを下げる指示が,目標電力設定部23にそれぞれ送信される(ステップS9)。NGフレーム数MがNG閾値と等しい場合には,いずれの指示も送信されないか,あるいは,目標電力閾値PTを現在の値に維持する指示が送信される(ステップS9)。
【0069】
続いて,測定周期タイマがゼロにリセットされ,また,受信フレーム数NおよびNGフレーム数Mがともにゼロにリセットされる(ステップS10)。その後,処理はステップS2に戻り,上述した処理が繰り返される。
【0070】
このようにSchでは,受信フレームNが一定でないので,受信フレーム数NごとにNG閾値を定めて,目標電力閾値の上げ/下げを決定することにより,受信フレーム数Nに応じた電力制御が可能となり,電力制御をより正確に,また,精度よく,きめ細かに行うことができる。
【0071】
図1に戻って,BTS2の目標電力設定部23は,BSC3のFER測定部31および32からの指示に従って,受信電力測定部24に設定された目標電力閾値PTを変更(上げ/下げ(UP/DOWN))する。目標電力閾値PTの変更には,2つの方法がある。第1の方法は,R−Fch14およびR−Sch15の双方の通信品質を満足するように変更する方法である。第2の方法は,R−Fch14またはR−Sch15の一方の通信品質を満足するように変更する方法である。
【0072】
(1)第1の方法
図5は,第1の方法による目標電力閾値PTの変更方法の一例を示すテーブルである。
【0073】
Fch用のFER測定部31からの指示およびSch用のFER測定部32からの指示の双方またはいずれか一方が「上げる」である場合には,目標電力設定部23は,目標電力閾値PTを上げる。一方,FER測定部31および32からの指示の双方が「下げる」である場合には,目標電力設定部23は,目標電力閾値PTを下げる。
【0074】
「上げる」指示に対する目標電力閾値PTの増加分および「下げる」指示に対する減少分は,目標電力設定部23にあらかじめ設定されている。
【0075】
このように目標電力閾値PTを変更することにより,両chの通信品質を満足させるように電力制御を行うことができる。
【0076】
(2)第2の方法
第2の方法では,目標電力設定部23は,Fch用のFER測定部31からの指示またはSch用のFER測定部32からの指示のいずれか一方にのみ従って,目標電力閾値PTを変更する。R−Fch14の通信品質を満足させる場合には,Fch用のFER測定部31からの指示に従い,Sch用のFER測定部32からの指示は考慮されない。R−Sch15の通信品質を満足させる場合には,Sch用のFER測定部32からの指示に従い,Fch用のFER測定部31からの指示は考慮されない。たとえば,R−Sch15のパケット・データについては,通信品質が悪くデータに誤りが多い場合であっても再送により対処可能である一方,制御データまたは通話音声データの通信品質を優先したいときは,R−Fch14の通信品質を満足させる処置が採用されることとなろう。
【0077】
このようにすることにより,いずれか一方のチャネルの通信品質を満足させるように,電力制御を行うことができる。
【0078】
目標電力閾値PTが変更されると,受信電力測定部24は,変更された目標電力閾値PTに基づいて,前述した閉ループ電力制御を行うこととなる。
【0079】
FER測定部31および32には,通信が行われる間,次々とフレームが受信されるので,このような目標電力閾値の変更は,変更の必要がある場合には,測定周期Tごとに行われる。したがって,測定周期Tごとの外部ループ電力制御が繰り返されることとなる。
【0080】
F−Fch11およびF−Sch12の送信電力の外部ループ電力制御についても,復号部26および28と同様の処理を行う復号部51および52と,CRC判定部25および27と同様の処理を行うCRC判定部53および54と,FER測定部31と同様の処理を行うFER測定部55と,FER測定部32と同様の処理を行うFER測定部56と,目標電力設定部23と同様の処理を行う目標電力設定部57とによって同様に行われる。
【0081】
なお,この外部ループ電力制御に,上り方向のR−DCchも考慮する場合には,DCch用の復号部,CRC判定部およびFER測定部(FER測定部32と同様の処理を行う。)が設けられ,このFER測定部からの指示が目標電力設定部23に与えられる。目標電力設定部23は,3つのFER測定部からの指示を総合して,前述した第1の方法または第2の方法により,目標電力閾値PTを変更する。
【0082】
1.4.Schが設定されない場合の処理
Schは,前述したように,比較的高速のパケット・データを通信する場合に使用される。したがって,MS/SU1がFchによる通話音声でのみ通信している場合には,Schは設定されない。たとえば,図6は,図1に示す移動通信システムにおいて,BTS2とMS/SU1との間に,F−Sch(図1におけるF−Sch12)が設定されていない場合を示している。図6において,図1と同じ構成要素には同じ符号を付し,その説明を省略することとする。
【0083】
このような場合には,BSC3とBTS2との間に,下り方向のダミーのF−Sch41が設定される。このダミーF−Sch41は,FER測定部32の指示を目標電力設定部23に送信するために設定されるものであり,MS/SU1に送信されるデータ(ユーザ・データ)を運ぶものではない。したがって,ダミーF−Sch41は,BSC3とBTS2との間にのみ設定され,BTS2とMS/SU1との間には設定されない。
【0084】
目標電力設定部23は,F−Fch16およびダミーF−Sch41を介して送信された各指示に従って受信電力測定部24に設定された目標電力閾値PTを変更する。
【0085】
一方,MS/SU1では,目標電力設定部57(図2参照)が,Sch用のFER測定部56からの指示を考慮せず,Fch用のFER測定部55による指示にのみ従って目標電力閾値の変更を行う。
【0086】
また,図示は省略するが,BTS2とMS/SU1との間にF−SCH(図1におけるF−Sch12)が設定され,R−Sch(図1におけるR−Sch15)が設定されない場合もある。この場合には,目標電力設定部23は,Sch用のFER測定部32からの指示を考慮せず,Fch用のFER測定部31による指示にのみ従って目標電力閾値の変更を行う。MS/SU1では,FER測定部56と目標電力設定部57とが同じ装置内にあるので,特にダミーのSchを設定する必要はない。
【0087】
BTS2とMS/SU1との間に,R−SchおよびF−Schの双方が設定されない場合には,ダミーのF−Schの設定および目標電力設定部23および57がFER測定部32および56からの各指示を考慮しないことの双方を行うことにより,電力制御が可能である。
【0088】
このように,Schが設定されない場合であっても,ダミーのSchを設け,あるいは,Sch用のFER測定部からの指示を考慮しないことにより,電力制御を行うことができる。
【0089】
なお,FER測定部32がBTS2内に設けられる場合には,ダミーのSchは特に設定されない。
【0090】
2.第2の実施の形態
第1の実施の形態において,FER測定部32(図1参照)および56(図2参照)の双方またはいずれか一方に設定される図3のテーブルのNG閾値を目標FER値に置換することもできる。
【0091】
図7は,受信フレーム数Nと目標FER値との関係を示すテーブルである。同図(A)は,受信フレーム数Nと目標FER値との一般的な関係を示すテーブルであり,同図(B)は,具体的な数値に基づくテーブルである。各受信フレーム数Nの範囲ごとに,目標FER値が設定される。各範囲に対応する目標FER値は,図7(B)に示すように異なる値であってもよいし,同じ値であってもよい。具体的な値は,NG閾値と同様に,実験,シミュレーション,実際の運用等によって決定される。
【0092】
FER測定部32(56)は,図4のフローチャートに示す処理とほぼ同様の処理を行うが,ステップS7およびS8の処理が異なる。
【0093】
すなわち,ステップS7では,受信フレーム数Nに対応した目標FER値が決定される。たとえば,受信フレーム数Nが20以下の場合には5%,受信フレーム数Nが20より大きく40以下である場合には4%となる。ステップS8では,前述した計算式(1)によりFERが計算され,計算されたFERと,決定された目標FERとが比較される。そして,FERが目標FERより大きい場合には目標電力閾値PTを上げる指示が,FERが目標FERより小さい場合には目標電力閾値PTを下げる指示が,目標電力設定部23にそれぞれ送信される。両値が等しい場合には,いずれの指示も送信されないか,あるいは,目標電力閾値PTを現在の値に維持する指示が送信される。
【0094】
このような電力制御によっても,電力制御をより正確に,また,精度よく,きめ細かに行うことができる。
【0095】
3.第3の実施の形態
第1の実施の形態において,FER測定部32および56の双方またはいずれか一方に設定される図3に示すテーブルを,図8に示すテーブルのように,NG閾値を複数設けたテーブルとして構成することもできる。
【0096】
図8は,NG閾値を2つまたは3つ設けた場合の,受信フレーム数NとNG閾値と目標電力閾値の上げる量(アップ量)および下げる量(ダウン量)との関係を示すテーブルである。同図(A)は,一般的な関係を示すテーブルであり,同図(B)は,具体的な数値に基づくテーブルである。
【0097】
図8(A)において,たとえば,0<N≦N1の場合において,NGフレーム数MがNG閾値M11以下であるときは,目標電力閾値PTのアップ/ダウン量Aが選択される。また,NGフレーム数MがNG閾値M11より大きくM12以下のときは,目標電力閾値PTのアップ/ダウン量Bが選択される。アップ/ダウン量のより具体的な値としては,図8(B)に示すように,目標電力閾値PTを相対的に大きく下げる指示「ダウン大」,相対的小さく下げる指示「ダウン小」,相対的小さく上げる指示「アップ小」,相対的大きく上げる指示「アップ大」等を設定することができる。そして,選択された指示が,目標電力設定部23に送信される。
【0098】
目標電力設定部23には,第1の実施の形態における第1の方法または第2の方法により目標電力閾値PTを変更することができる。第1の方法により変更される場合には,図5に示す「上げる」を,FER測定部32(56)からの指示に従って「アップ大」または「アップ小」とすることもできる。同様にして,「下げる」を「ダウン大」または「ダウン小」とすることもできる。
【0099】
また,第2の方法が選択され,Sch用のFER測定部32(56)からの指示にのみ従って目標電力閾値PTを変更する場合にも,同様にすることができる。
【0100】
なお,これら各指示に対して目標電力閾値PTをどの程度変化させるかの変化量は,目標電力設定部23(57)あらかじめ設定されている。そして,目標電力設定部23は,受信電力測定部に設定された目標電力閾値PTをこの変化量分変化させる。
【0101】
これにより,送信電力の制御をよりきめ細かく行うことができ,また,通信状態が急激に変化した場合であっても,送信電力の追従が可能となる。
【0102】
4.第4の実施の形態
FER測定部31および32の測定周期Tを,目標FER値に応じて変更することもできる。たとえば,測定周期Tを,
T=〔測定周期単位〕÷〔目標FER値[%]〕 …(2)
または,
T=〔フレームの長さ[秒]〕÷〔目標FER値〕 …(3)
により定めることもできる。
【0103】
「測定周期単位」とは,目標FER値を1%とした場合に,100フレーム受信するのに必要な時間である。たとえば,cdma2000方式では,1フレームの長さL1,L2が20ミリ[秒]である。したがって,「測定周期単位」は,20ミリ[秒]×100=2[秒]となる。
【0104】
一例として,cdma2000方式において,目標FER値が2%である場合には,前記式(2)から,測定周期T=2÷2=1[秒]となる。あるいは,前記式(3)から,測定周期Tは,T=20ミリ[秒]÷0.02(2%)=1[秒]によっても求められる。
【0105】
FER測定部は,この測定周期T内にNGフレームがなければ目標電力閾値を下げる指示を,NGフレームが1つ以上あれば目標電力閾値を上げる指示を,目標電力設定部に送信する。
【0106】
このように,目標FER値に応じて測定周期を短くすることにより,外部ループ電力制御の時間間隔を短くすることができる。その結果,送信電力の変化に対して迅速に対応することができ,電力制御のレスポンスを速くすることができる。
【0107】
なお,FER測定部55および56の測定周期も同様にして変更することができる。
【0108】
5.他の実施の形態
これまでに述べた実施の形態では,図1に示すように,FER測定部31および32をBSC3に設ける例を示したが、これらの双方またはいずれか一方をBTS2に設けてもよい。
【0109】
また,本実施の形態では,上り方向のR−FchおよびR−Sch(ならびにR−PIch)の電力制御を1つの目標電力閾値および1つの電力制御ビットによりまとめて行う例について説明している。これは,cdma2000方式においては,R−Fch,R−Sch,およびR−PIchの各送信電力が比例関係にあり,あるchの送信電力を上げる一方,他のchの送信電力を下げる等の制御ができないからである。したがって,各chの送信電力を個別に制御できる場合(たとえば下り方向のF−Fch,F−Sch等の場合)には,各chの個別の受信電力測定部と,個別の目標電力閾値と,個別の電力制御ビットとを設けることにより,各chの送信電力を個別に制御(閉ループ電力制御および外部ループ電力制御)することもできる。
【0110】
(付記1) 移動局と,該移動局と通信を行う基地局との間に設定される無線通信路を介して送信される信号の送信電力の目標となる目標電力値を調整することにより前記送信電力を制御する電力制御装置であって,
前記無線通信路上を一定の長さの通信単位ごとに送信される通信データを受信し,該通信データに誤りがあるかどうかを前記通信単位ごとに判定する誤り判定部と,
前記受信された通信単位の個数Nと,前記誤り判定部により誤りがあると判定された通信単位の個数Mとをあらかじめ定められた測定周期ごとに計測し,前記個数Nの値に応じて決定される,前記目標電力値の変更の判定基準となる判定基準値と,前記個数Mの値,または,前記個数NおよびMの値とに基づいて前記目標電力値を変更する目標電力制御部と,
を備えている電力制御装置。
【0111】
(付記2) 付記1において,
前記判定基準値が,前記個数Mの値と比較される閾値であり,
前記目標電力制御部は,前記個数Mの値が前記閾値よりも大きい場合には,前記目標電力値を上げるように制御し,前記個数Mの値が前記閾値よりも小さい場合には,前記目標電力値を下げるように制御する,
電力制御装置。
【0112】
(付記3) 付記2において,
前記閾値が,個数Nの各値に対して複数個設けられ,
前記目標電力制御部は,該複数個の閾値にそれぞれ対応した,前記目標電力値の変更の大きさを表す値を有するとともに,前記個数Mの値に対応する閾値を決定し,該決定された閾値に対応した前記変更の大きさを表す値に従って前記目標電力値を変更する,
電力制御装置。
【0113】
(付記4) 付記1において,
前記判定基準値が,受信された通信単位のうちの,誤りがあると判定された通信単位の割合の目標値を示す目標誤り率であり,
前記目標電力制御部は,前記個数Mの値を前記個数Nの値により除算した誤り率と前記目標誤り率とを比較し,前記誤り率が前記目標誤り率よりも大きい場合には,前記目標電力値を上げるように制御し,前記誤り率が前記目標誤り率よりも小さい場合には,前記目標電力値を下げるように制御する,
電力制御装置。
【0114】
(付記5) 移動局と,該移動局と通信を行う基地局との間に設定される無線通信路を介して送信される信号の送信電力の目標となる目標電力値を調整することにより前記送信電力を制御する電力制御装置であって,
前記無線通信路上を一定の長さの通信単位ごとに送信される通信データを受信し,該通信データに誤りがあるかどうかを前記通信単位ごとに判定する誤り判定部と,
前記通信単位の長さを時間により表した値を,受信された通信単位のうち,前記誤り判定部により誤りがあると判定された通信単位の割合の目標値を示す目標誤り率により除算した値を測定周期とし,該測定周期ごとに前記誤り判定部により誤りと判定された通信単位の個数を計測し,前記個数が1以上であるときは,前記目標電力値を上げるように制御し,前記個数が0であるときは,前記目標電力値を下げるように制御する目標電力制御部と,
を備えている電力制御装置。
【0115】
(付記6) 付記1から5のいずれか1つにおいて,
前記送信電力が前記目標電力値になる,または,近づくように,該送信電力を制御する電力制御部をさらに備えている電力制御装置。
【0116】
(付記7) 移動局と,該移動局と通信を行う基地局との間に設定される無線通信路を介して送信される信号の送信電力の目標となる目標電力値を調整することにより前記送信電力を制御する電力制御装置であって,
通信路の設定後,通信路上に一定の長さの通信単位を連続的に形成して送信し続ける第1の無線通信路上の通信データを受信し,該通信データに誤りがあるかどうかを前記通信単位ごとに判定する第1の誤り判定部と,
通信路の設定後,通信データがある場合に前記一定の長さの通信単位を通信路上に形成して送信する第2の無線通信路上の通信データを受信し,該通信データに誤りがあるかどうかを前記通信単位ごとに判定する第2の誤り判定部と,
前記第1の誤り判定部により誤りがあると判定された通信単位の個数M1をあらかじめ定められた測定周期ごとに計測し,該個数M1の値と,前記目標電力値の変更の判定基準となる所定の第1の判定基準値とに基づいて前記目標電力値の変更を指示する第1の変更指示部と,
前記第2の通信路を介して受信された通信単位の個数N2と,前記第2の誤り判定部により誤りがあると判定された通信単位の個数M2とを前記測定周期ごとに計測し,前記個数N2の値に応じて決定される,前記目標電力値の変更の判定基準となる第2の判定基準値と,前記個数M2の値,または,前記個数N2およびM2の値とに基づいて前記目標電力値の変更を指示する第2の変更指示部と,前記第1の変更指示部および前記第2の変更指示部の各指示に基づいて前記目標電力を変更する目標電力設定部と,
を備えている電力制御装置。
【0117】
(付記8) 付記7において,
前記第1の変更指示部および前記第2の変更指示部の各指示が前記目標電力値を上げる指示または下げる指示であり,
前記目標電力設定部は,前記第1の変更指示部の指示および前記第2の変更指示部の指示の少なくとも一方が前記上げる指示である場合には,前記目標電力値を上げ,双方の指示が前記下げる指示である場合には,前記目標電力値を下げる,
電力制御装置。
【0118】
(付記9) 付記7において,
前記目標電力設定部が,前記第1の変更指示部または前記第2の変更指示部の一方の指示に従って前記目標電力値を変更する,
電力制御装置。
【0119】
(付記10) 付記7から9のいずれか1つにおいて,
前記第1の無線通信路および前記第2の無線通信路が,前記移動局から前記基地局に通信データを送信する無線通信路であり,
前記第1の誤り判定部,前記第2の誤り判定部および前記目標電力設定部が,前記基地局に設けられ,
前記第1の変更指示部および前記第2の変更指示部が,前記基地局と通信を行う基地局制御装置に設けられ,
前記第1の誤り判定部の判定結果および前記第1の無線通信路の通信データは,前記第1の無線通信路が設定された場合に前記基地局と前記基地局制御装置との間に設定される第3の通信路を介して前記第1の変更指示部に送信され,
前記第2の誤り判定部の判定結果および前記第2の無線通信路の通信データは,前記第2の無線通信路が設定された場合に前記基地局と前記基地局制御装置との間に設定される第4の通信路を介して前記第2の変更指示部に送信され,
前記第1の変更指示部の指示は,前記基地局から前記移動局に通信データを送信する第5の無線通信路が設定された場合に前記基地局と前記基地局制御装置との間に設定される第7の通信路を介して前記目標電力設定部に送信され,
前記第2の変更指示部の指示は,前記基地局から前記移動局に通信データを送信する第6の無線通信路が設定された場合に前記基地局と前記基地局制御装置との間に設定される第8の通信路を介して前記目標電力設定部に送信される,
電力制御装置。
【0120】
(付記11) 付記10において,
前記第2の変更指示部は,前記第6の無線通信路が設定されていない場合であっても,前記第8の通信路を設定し,該第8の通信路を介して前記指示を前記目標電力設定部に送信する,
電力制御装置。
【0121】
(付記12) 付記10または11において,
前記目標電力設定部は,前記第2の無線通信路が設定されない場合には,前記第2の変更指示部からの指示を考慮せず,前記第1の変更指示部からの指示に基づいて前記目標電力を変更する,
電力制御装置。
【0122】
(付記13) 付記7から9のいずれか1つにおいて,
前記第1の無線通信路および前記第2の無線通信路が,前記移動局から前記基地局に通信データを送信する無線通信路であり,
前記第1および第2の誤り判定部,前記第1および第2の変更指示部,ならびに前記目標電力設定部が,前記基地局に設けられている,
電力制御装置。
【0123】
(付記14) 付記7から9のいずれか1つにおいて,
前記第1の無線通信路および前記第2の無線通信路が,前記基地局から前記移動局に通信データを送信する無線通信路であり,
前記第1および第2の誤り判定部,前記第1および第2の変更指示部,ならびに前記目標電力設定部が,前記移動局に設けられている,
電力制御装置。
【0124】
(付記15) 付記7から14のいずれか1つにおいて,
前記第1および第2の無線通信路の送信電力が前記目標電力値になる,または,近づくように,該送信電力を制御する電力制御部をさらに備えている電力制御装置。
【0125】
(付記16) 移動局と,該移動局と通信を行う基地局との間に設定される無線通信路を介して送信される信号の送信電力の目標となる目標電力値を調整することにより前記送信電力を制御する電力制御方法であって,
前記無線通信路上を一定の長さの通信単位ごとに送信される通信データを受信し,該通信データに誤りがあるかどうかを前記通信単位ごとに判定し,
前記受信された通信単位の個数Nと,前記誤り判定部により誤りがあると判定された通信単位の個数Mとをあらかじめ定められた測定周期ごとに計測し,
前記個数Nの値に応じて決定される,前記目標電力値の変更の判定基準となる判定基準値と,前記個数Mの値,または,前記個数NおよびMの値とに基づいて前記目標電力値を変更する,
電力制御方法。
【0126】
(付記17) 移動局と,該移動局と通信を行う基地局との間に設定される無線通信路を介して送信される信号の送信電力の目標となる目標電力値を調整することにより前記送信電力を制御する電力制御方法であって,
通信路の設定後,通信路上に一定の長さの通信単位を連続的に形成して送信し続ける第1の無線通信路上の通信データを受信し,該通信データに誤りがあるかどうかを前記通信単位ごとに判定する第1の誤り判定を行い,
通信路の設定後,通信データがある場合に前記一定の長さの通信単位を通信路上に形成して送信する第2の無線通信路上の通信データを受信し,該通信データに誤りがあるかどうかを前記通信単位ごとに判定する第2の誤り判定を行い,
前記第1の誤り判定により誤りがあると判定された通信単位の個数M1をあらかじめ定められた測定周期ごとに計測し,該個数M1の値と,前記目標電力値の変更の判定基準となる所定の第1の判定基準値とに基づいて前記目標電力値の変更を指示し,
前記第2の通信路を介して受信された通信単位の個数N2と,前記第2の誤り判定により誤りがあると判定された通信単位の個数M2とを前記測定周期ごとに計測し,前記個数N2の値に応じて決定される,前記目標電力値の変更の判定基準となる第2の判定基準値と,前記個数M2の値,または,前記個数N2およびM2の値とに基づいて前記目標電力値の変更を指示し,
前記各指示に基づいて前記目標電力を変更する,
電力制御方法。
【0127】
【発明の効果】
本発明によると,パケット・データのような不連続的なデータを送信する通信路のように,測定周期ごとに受信される通信単位が変化する場合であっても,通信単位の受信個数Nに応じた電力制御を行うことができる。また,目標電力閾値を変化させる判定基準となる判定基準値を通信単位の受信個数Nに応じて適切な値に設定しておくことにより,個数Nが変化しても,送信電力の制御を適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施の形態の移動通信システムの一部を示すブロック図である。
【図2】本発明による第1の実施の形態の移動通信システムの一部を示すブロック図である。
【図3】受信フレーム数NとNG閾値との関係を示すテーブルであり,(A)は,受信フレーム数NとNG閾値との一般的な関係を示すテーブルであり,(B)は,具体的な数値に基づくテーブルである。
【図4】Sch用のFER測定部の処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】第1の方法による目標電力閾値の変更方法の一例を示すテーブルである。
【図6】図1に示す移動通信システムにおいて,BTSとMS/SUとの間に,F−Schが設定されていない場合を示す。
【図7】受信フレーム数Nと目標FER値との関係を示すテーブルであり,(A)は,受信フレーム数Nと目標FER値との一般的な関係を示すテーブルであり,(B)は,具体的な数値に基づくテーブルである。
【図8】NG閾値を2つまたは3つ設けた場合の,受信フレーム数NとNG閾値と目標電力閾値の上げる量(アップ量)および下げる量(ダウン量)との関係を示すテーブルであり,(A)は,一般的な関係を示すテーブルであり,(B)は,具体的な数値に基づくテーブルである。
【符号の説明】
1 移動局(MS/SU)
2 基地局(BTS)
3 基地局制御装置(BSC)
20 ビット付与部
21,22,59,60,61 送信電力制御部
29,62 ビット抽出部
25,27,53,54 CRC判定部
31,32,55,56 FER測定部
23,57 目標電力設定部
24,58 受信電力測定部
11,16 フォワード方向基本チャネル
12,17 フォワード方向補助チャネル
13 リバース方向パイロット・チャネル
14,18 リバース方向基本チャネル
15,19 リバース方向補助チャネル

Claims (14)

  1. 移動局と,該移動局と通信を行う基地局との間に設定される無線通信路を介して送信される信号の送信電力を目標電力閾値に対応するように制御する電力制御装置であって,
    前記無線通信路上を一定の長さの通信単位ごとに送信される通信データを受信し,該通信データに誤りがあるかどうかを前記通信単位ごとに判定する誤り判定部と,
    前記受信された通信単位の受信データの個数Nと,前記誤り判定部により誤りがあると判定された通信単位の受信データの個数Mとをあらかじめ定められた測定周期ごとに計測し,前記個数Nの値に応じて決定される前記目標電力閾値の変更の判定基準値と前記個数Mの値との比較結果,または,前記判定基準値と前記個数N及びMの値との比較結果に基づいて前記目標電力閾値を変更する目標制御部と,
    を備えている電力制御装置。
  2. 請求項1において,
    前記判定基準値が,前記個数Mの値と比較される閾値であり,
    前記目標制御部は,前記個数Mの値が前記閾値よりも大きい場合には,前記目標電力閾値を上げるように制御し,前記個数Mの値が前記閾値よりも小さい場合には,前記目標電力閾値を下げるように制御する,
    電力制御装置。
  3. 請求項2において,
    前記閾値が,個数Nの各値に対して複数個設けられ,
    前記目標制御部は,該複数個の閾値にそれぞれ対応した,前記目標電力閾値の変更の大きさを表す値を有するとともに,前記個数Mの値に対応する閾値を決定し,該決定された閾値に対応した前記変更の大きさを表す値に従って前記目標電力閾値を変更する,
    電力制御装置。
  4. 請求項1において,
    前記判定基準値が,受信された通信単位のうちの,誤りがあると判定された通信単位の割合の目標値を示す目標誤り率であり,
    前記目標制御部は,前記個数Mの値を前記個数Nの値により除算した誤り率と前記目標誤り率とを比較し,前記誤り率が前記目標誤り率よりも大きい場合には,前記目標電力閾値を上げるように制御し,前記誤り率が前記目標誤り率よりも小さい場合には,前記目標電力閾値を下げるように制御する,
    電力制御装置。
  5. 移動局と,該移動局と通信を行う基地局との間に設定される無線通信路を介して送信される信号の送信電力を目標電力閾値に対応するように制御する電力制御装置であって,
    前記無線通信路上を一定の長さの通信単位ごとに送信される通信データを受信し,該通信データに誤りがあるかどうかを前記通信単位ごとに判定する誤り判定部と,
    前記通信単位の長さを時間により表した値を,受信された通信単位のうち,前記誤り判定部により誤りがあると判定された通信単位の割合の目標値を示す目標誤り率により除算した値を測定周期とし,該測定周期ごとに前記誤り判定部により誤りと判定された通信単位の個数を計測し,前記個数が1以上であるときは,前記目標電力閾値を上げるように制御し,前記個数が0であるときは,前記目標電力閾値を下げるように制御する目標制御部と,
    を備えている電力制御装置。
  6. 移動局と,該移動局と通信を行う基地局との間に設定される無線通信路を介して送信される信号の送信電力を目標電力閾値に対応するように制御する電力制御装置であって,
    通信路の設定後,通信路上に一定の長さの通信単位を連続的に形成して送信し続ける第1の無線通信路上の通信データを受信し,該通信データに誤りがあるかどうかを前記通信単位ごとに判定する第1の誤り判定部と,
    通信路の設定後,通信データがある場合に前記一定の長さの通信単位を通信路上に形成して送信する第2の無線通信路上の通信データを受信し,該通信データに誤りがあるかどうかを前記通信単位ごとに判定する第2の誤り判定部と,
    前記第1の誤り判定部により誤りがあると判定された通信単位の個数M1をあらかじめ定められた測定周期ごとに計測し,該個数M1の値と,前記目標電力閾値の変更の判定基準となる所定の第1の判定基準値とに基づいて前記目標電力閾値の変更を指示する第1の変更指示部と,
    前記第2の通信路を介して受信された通信単位の個数N2と,前記第2の誤り判定部により誤りがあると判定された通信単位の個数M2とを前記測定周期ごとに計測し,前記個数N2の値に応じて決定される前記目標電力閾値の変更の判定基準値と前記個数M2値との比較結果,または,前記目標電力閾値の変更の判定基準値と前記個数N2及び個数M値との比較結果に基づいて前記目標電力閾値の変更を指示する第2の変更指示部と,
    前記第1の変更指示部および前記第2の変更指示部の各指示に基づいて前記目標電力閾値を変更する目標設定部と,
    を備えている電力制御装置。
  7. 請求項6において,
    前記第1の変更指示部および前記第2の変更指示部の各指示が前記目標電力閾値を上げる指示または下げる指示であり,
    前記目標電力設定部は,前記第1の変更指示部の指示および前記第2の変更指示部の指示の少なくとも一方が前記目標電力閾値を上げる指示である場合には,前記目標電力閾値を上げ,双方の指示が前記下げる指示である場合には,前記目標電力閾値を下げる,
    電力制御装置。
  8. 請求項6において,
    前記目標設定部が,前記第1の変更指示部または前記第2の変更指示部の一方の指示に従って前記目標電力閾値を変更する,
    電力制御装置。
  9. 移動局と,該移動局と通信を行う基地局との間に設定される無線通信路を介して送信される信号の送信電力を目標電力閾値に対応するように制御する電力制御方法であって,
    前記無線通信路上を一定の長さの通信単位ごとに送信される通信データを受信し,該通信データに誤りがあるかどうかを前記通信単位ごとに判定し,
    前記受信された通信単位の受信データの個数Nと,前記誤り判定部により誤りがあると判定された通信単位の受信データの個数Mとをあらかじめ定められた測定周期ごとに計測し,
    前記個数Nの値に応じて決定される前記目標電力閾値の変更の判定基準となる判定基準値と前記個数Mの値との比較結果,又は,前記判定基準値と前記N及びMの値に基づいて前記目標電力閾値を変更する,
    電力制御方法。
  10. 移動局と,該移動局と通信を行う基地局との間に設定される無線通信路を介して送信される信号の送信電力を目標電力閾値に対応するように制御する電力制御方法であって,
    通信路の設定後,通信路上に一定の長さの通信単位を連続的に形成して送信し続ける第1の無線通信路上の通信データを受信し,該通信データに誤りがあるかどうかを前記通信単位ごとに判定する第1の誤り判定を行い,
    通信路の設定後,通信データがある場合に前記一定の長さの通信単位を通信路上に形成して送信する第2の無線通信路上の通信データを受信し,該通信データに誤りがあるかどうかを前記通信単位ごとに判定する第2の誤り判定を行い,
    前記第1の誤り判定により誤りがあると判定された通信単位の個数M1をあらかじめ定められた測定周期ごとに計測し,該個数M1の値と,前記目標電力閾値の変更の判定基準となる所定の第1の判定基準値とに基づいて前記目標電力閾値の変更を指示し,
    前記第2の通信路を介して受信された通信単位の個数N2と,前記第2の誤り判定により誤りがあると判定された通信単位の個数M2とを前記測定周期ごとに計測し,前記個数N2の値に応じて決定される前記個数Nの値に応じて決定される前記目標電力閾値の変更の判定基準値と前記個数Mの値との比較結果に基づいて前記目標電力閾値の変更を指示し,
    前記各指示に基づいて前記目標電力閾値を変更する,
    電力制御方法。

  11. 移動局から基地局に無線通信路を介して送信される信号の送信電力の目標電力閾値調整する基地局であって,
    前記移動局から前記無線通信路上を一定の長さの通信単位ごとに送信される通信データを受信し,該通信データに誤りがあるかどうかを前記通信単位ごとに判定する誤り判定部と,
    前記受信された通信単位の受信データの個数Nと,前記誤り判定部により誤りがあると判定された通信単位の受信データの個数Mとをあらかじめ定められた測定周期ごとに計測し,前記個数Nの値に応じて決定される前記目標電力閾値の変更の判定基準値と前記個数Mの値との比較結果,または,前記判定基準値と前記個数N及びMの値との比較結果に基づいて前記目標電力閾値を変更する目標制御部と,
    を備えている基地局。
  12. 基地局に無線通信路を介して信号を送信する移動局であって,
    前記基地局に送信する信号の送信電力を,前記基地局から受信した前記送信電力の目標電力閾値に従って制御するように構成され,
    前記目標電力閾値は,前記基地局において,前記無線通信路上を一定の長さの通信単位ごとに送信される通信データを前記移動局から受信し,前記通信データに誤りがあるかどうかを前記通信単位ごとに判定し,前記受信された通信単位の受信データの個数Nと,前記誤り判定により誤りがあると判定された通信単位の受信データの個数Mとをあらかじめ定められた測定周期ごとに計測し,前記個数Nの値に応じて決定される前記目標電力閾値の変更の判定基準値と前記個数Mの値との比較結果,または,前記判定基準値と前記個数N及びMの値との比較結果に基づいて変更される,
    ことを特徴とする移動局。
  13. 基地局から移動局に無線通信路を介して送信される信号の送信電力の目標電力閾値調整する移動局であって,
    前記基地局から前記無線通信路上を一定の長さの通信単位ごとに送信される通信データを受信し,該通信データに誤りがあるかどうかを前記通信単位ごとに判定する誤り判定部と,
    前記受信された通信単位の受信データの個数Nと,前記誤り判定部により誤りがあると判定された通信単位の受信データの個数Mとをあらかじめ定められた測定周期ごとに計測し,前記個数Nの値に応じて決定される前記目標電力閾値の変更の判定基準値と前記個数Mの値との比較結果,または,前記判定基準値と前記個数N及びMの値との比較結果に基づいて前記目標電力閾値を変更する目標制御部と,
    を備えている移動局。
  14. 移動局に無線通信路を介して信号を送信する基地局であって,
    前記移動局に送信する信号の送信電力を,前記移動局から受信した前記送信電力の目標電力閾値に従って制御するように構成され,
    前記目標電力閾値は,前記移動局において,前記無線通信路上を一定の長さの通信単位ごとに送信される通信データを前記基地局から受信し,前記通信データに誤りがあるかどうかを前記通信単位ごとに判定し,前記受信された通信単位の受信データの個数Nと,前記誤り判定により誤りがあると判定された通信単位の受信データの個数Mとをあらかじめ定められた測定周期ごとに計測し,前記個数Nの値に応じて決定される前記目標電力閾値の変更の判定基準値と前記個数Mの値との比較結果,または,前記判定基準値と前記個数N及びMの値との比較結果に基づいて変更される,
    ことを特徴とする基地局。
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