JP3928421B2 - 送信出力の制御装置及び制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、バースト送信機における、送信出力の制御装置及び送信出力の制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年携帯電話端末の利用者が増大しているため、携帯電話システム等における周波数帯の利用効率はできるだけ高いほうが良い。携帯電話端末に使用されるバースト送信機においては、周波数帯の利用効率を高くするため、送信時の出力電力を滑らかに立ち上げ及び立ち下げをするランプ処理を行い、スペクトルの広帯域化を防いでいる。また、携帯電話システムには通信方式の異なる複数の無線システムが混在して用いられ、其々のシステムによって異なった変調方式が使用される。したがって、携帯電話端末も2つの変調方式を有したいわゆるデュアルモード端末などが用いられている。
【0003】
図20は、振幅変調方式(例えばPDC又はCDMAシステム等)と定包絡変調方式(例えばGSMシステム等)を使用したデュアルモード型のバースト送信機の構成を表すブロック図である。この図の構成を説明する。I・Q信号振幅制御部2001は、ベースバンド信号用D/Aコンバータ2002を介して変調部2003に接続され、変調部2003は増幅手段であるパワーアンプ2004に接続される。また、パワーアンプ2004はアンテナ2005に接続されると共に制御電圧信号用D/Aコンバータ2006を介して制御電圧信号選択部2007と接続される。
【0004】
I・Q信号振幅制御部2001は波形データ生成部2008と乗算混合器2009が接続された構成であり、波形データ生成部2008はカウンタ2010、テーブル参照番号生成部2011及びランプ振幅波形データ保持メモリ2012が直列に接続された構成である。変調部2003は、直交変調器2013と局所発振器2014が接続された構成である。制御電圧信号選択部2007は、波形データ制御機能部2015にランプ振幅波形データ保持メモリ2016が接続された構成である。
【0005】
次に、動作を図20及び図21に基づいて説明する。まず、無線ネットワークの基地局からの変調方式信号Sm(例えば、振幅変調方式の場合Sm=0、定包絡変調の場合Sm=1)により、振幅変調方式が選択された場合(Sm=0)について説明する。デジタルベースバンド信号I、Qは、I・Q信号振幅制御部2001において、ランプ処理が施され、ランプ処理が施されたデジタルベースバンド信号I、Qは、ベースバンド信号用D/Aコンバータ2002でアナログ信号へ変換される。その出力振幅波形は図21のアナログベースバンド信号Ia、Qaとして示される。I・Q信号振幅制御部2001において施すランプ処理方法の詳細は後述する。
【0006】
次に、ランプ処理されたアナログベースバンド信号Ia、Qaは、変調部2003内の、直交変調器2013において、局所発振器2014が出力する高周波信号と直交変調されることにより、送信用高周波信号へ変換される。局所発振器2014から出力される高周波信号の周波数は基地局から選択された振幅変調方式システムで使用される周波数である。送信用高周波信号はパワーアンプ2004で増幅され、送信出力Pとしてアンテナ2005から送信される。この時、制御電圧信号選択部2007には、変調方式信号Smと、基地局から指定される送信電力のレベルを示す送信パワーレベル信号PCL(0、1、…n)が入力され、波形データ制御機能部2015により、変調方式信号Sm及び送信パワーレベル信号PCLに応じたデジタルデータがランプ振幅波形データ保持メモリ2016から制御電圧信号用D/Aコンバータ2006に送出される。また、制御電圧信号用D/Aコンバータ2006は、入力されたデジタルデータをアナログ信号に変換して、図21に示す所定の定電圧のパワーアンプ制御電圧Vc(Vc0〜Vcn)をパワーアンプ2004に向けて送信中出力し続ける。その結果、バースト送信区間内に一定の電圧が出力される。
【0007】
ここで、I・Q信号振幅制御部2001におけるランプ処理の動作を詳細に説明する。波形データ生成部2008に入力される変調方式信号Smが、振幅変調方式である場合(Sm=0)、波形データ生成部2008は送信開始パルスが入力されると、クロックに基づいて作成されたカウンタ2010が作動する。カウンタ2010でカウントアップすると、テーブル参照番号生成部2011にて、ランプアップに使用するテーブル上のI・Q振幅値VPiq[n]を読み出すためのテーブル参照番号nが指定される。テーブル参照番号nが指定されると、ランプ振幅波形データ保持メモリ2012から、テーブル参照番号nに対応したI・Q振幅値VPiq[n]が読み出される。
【0008】
図22は振幅変調のときのランプ処理に使用するランプ振幅波形VPiqをアナログ信号に変換したときの波形を示したものである。(ここで、ランプ振幅波形とは、ランプ処理を施すために必要となるデータの集まりをいい、特にベースバンド信号をランプ処理する場合のランプ振幅波形をViqで表す。またランプ振幅波形Viqのうち、振幅変調の場合のランプ振幅波形をVPiq、定包絡変調の場合のランプ振幅波形VGiqで表す。)図21に基いてランプ処理をした場合、ランプアップ部分は、ここで示すような波形ができる。ランプ振幅波形VPiqを構成するVPiq[n]は、テーブル参照番号nに対応したI・Q振幅値で、立ち上がりランプ処理に6つの値を設定している。
【0009】
波形データ生成部2008から出力されたI・Q振幅値VPiq[n]は、乗算混合器2009でデジタルベースバンド信号I、Qと乗じられ、ランプ処理が施されたデジタルベースバンド信号I、Qになる。振幅変調方式の場合、デジタルベースバンド信号I、Qから送信出力Pまでは、非線形性があまり生じないので、波形データ生成部2008から出力されるI・Q振幅値VPiq[n]は、ある固定のパターンを保持していれば良い。
【0010】
次に、無線ネットワークの基地局からの変調方式信号Smによって、定包絡変調方式が選択された場合(Sm=1)の動作について説明する。定包絡変調方式の場合、デジタルベースバンド信号I、Qから送信出力Pまでの間に非線形回路を用いることが多く、非線形性が生じる。そのため送信出力Pのランプ処理はI・Q信号振幅制御部2001でなく、パワーアンプ2004を制御するための制御電圧信号Vcを出力する制御電圧信号選択部2007において行う。したがって、デジタルベースバンド信号I、Qは、I・Q信号振幅制御部2001においてランプ処理が行われずに出力される。I・Q信号振幅制御部2001から出力されたデジタルベースバンド信号I、Qは、ベースバンド信号用D/Aコンバータ2002によりアナログ信号に変換されて出力される。その出力振幅波形は図21で、定包絡変調方式の場合の、アナログベースバンド信号Ia、Qaとして示されるように、垂直な立ち上がり及び立ち下がりの、一定の振幅をもった波形が出力される。
【0011】
アナログベースバンド信号Ia、Qaは変調部2003の直交変調器2013において、局所発振器2014からの高周波信号と直交変調され、送信用高周波信号へ変換される。局所発振器2014から出力される高周波信号の周波数は基地局から選択された定包絡変調方式システムで使用される周波数である。変調部2003から出力される送信用高周波信号はパワーアンプ2004で増幅され、送信出力Pとしてアンテナ2005から送信される。この時、制御電圧信号選択部2007には変調方式信号(Sm=1)と送信パワーレベル信号PCLが入力されている。したがって、制御電圧信号選択部2007は、波形データ制御機能部2015において、それらの信号に応じたランプ振幅波形を、ランプ振幅波形データ保持メモリ2016から読み出し、送信のタイミングを刻むクロックに同期させて、そのランプ振幅波形のデジタル制御電圧データを制御電圧信号用D/Aコンバータ2006に向けて出力する。制御電圧信号用D/Aコンバータ2006は、送信パワーレベル信号PCLに応じて入力されるデジタルデータから、図21に示すような滑らかな立上がり及び滑らかな立下りのパワーアンプ2004の制御電圧Vc(Vc0〜Vcn)を生成する。また、制御電圧信号用D/Aコンバータ2006からパワーアンプ2004の制御電圧Vcが出力され、送信出力Pは滑らかに制御され、スペクトルの広帯域化が防がれる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来技術においては、定包絡変調方式が選択された場合、ランプ処理をパワーアンプ2004の制御電圧Vcを制御することで実現するものであった。この場合、パワーアンプ2004の特性は無線機個別に異なるので、パワーアンプを制御するためのテーブルは初期設定できず、書き換え可能な記憶装置であるメモリ2016に保持しておくことになる。また、、定包絡変調方式のときは、送信パワーレベル信号PCLごとに制御電圧信号Vcを変化させ、またそれぞれの制御電圧信号Vcごとにランプ処理を施す必要があるので、送信パワーレベル信号PCLごとに制御電圧Vcに対するランプ振幅波形を保持する必要が生じる。そのためランプ振幅波形データ保持メモリ2016には多量のデータを保持しなければならず、送信の度に制御電圧信号用D/Aコンバータ2006を制御する必要があるので、処理量及び消費電力も増大するという課題があった。
【0013】
また、振幅変調のときと定包絡変調のときとで別々の場所でランプ処理をするために、変調方式ごとにランプ振幅波形データ保持メモリを用意し、処理をする必要が生じ、また消費電力も増大するという課題があった。
【0014】
この発明は以上の課題を解決するためになされたもので、この発明の目的は、定包絡変調を使用するバースト送信機において、送信出力のランプ処理を行うためのメモリ量、処理量及び消費電力を削減することである。
この発明の第2の目的は、送信出力のスペクトルの広がりをより抑えるようにランプ処理することである。
この発明の第3の目的は、定包絡変調の場合に、送信出力の包絡線制御を、ベースバンド信号を制御することによって行うことにより、処理量及び消費電力を削減すると共に、スペクトルの広がりを抑えるようにしたものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の送信出力制御装置は、定包絡変調方式のバースト送信機において、
ベースバンド信号の立上がり及び立下りの波形並びに立上がり終了から立下り開始までのバースト送信時間を可変に制御するI・Q信号振幅制御部と、
このI・Q信号振幅制御部で制御されたベースバンド信号を送信用高周波信号に変調する変調器と、
この変調器で変調された送信用高周波信号を増幅する増幅器と、
送信パワーレベル信号により決定される所定の定電圧を出力し、前記増幅器の出力を制御する制御電圧信号選択手段とを備えたものである。
【0016】
本発明の送信出力制御装置は、定包絡変調方式及び振幅変調方式のデュアルモード型のバースト送信機において、
変調方式信号に応じてベースバンド信号の立上がり及び立下りの波形並びに立上がり終了から立下り開始までのバースト送信時間を可変に制御するI・Q信号振幅制御部と、
このI・Q信号振幅制御部で制御されたベースバンド信号を変調方式信号に応じた送信用高周波信号に変調する変調器と、
この変調器で変調された送信用高周波信号を増幅する増幅器と、
変調方式信号及び送信パワーレベル信号により決定される所定の定電圧を出力し、前記増幅器の出力を制御する制御電圧信号選択手段とを備えたものである。
【0017】
本発明の送信出力制御装置は、I・Q信号振幅制御部において、定包絡変調の場合に、送信パワーレベル信号に応じて、ベースバンド信号の立上がり及び立下りの波形並びに立上がり終了から立下り開始までのバースト送信時間を可変に制御するようにしたものである。
【0018】
本発明の送信出力制御装置は、I・Q信号振幅制御部において、振幅変調の場合は、ベースバンド信号の立上がり及び立下りの波形並びに立上がり終了から立下り開始までのバースト送信時間を固定に制御し、定包絡変調の場合は、送信パワーレベル信号に応じて、ベースバンド信号の立上がり及び立下りの波形並びに立上がり終了から立下り開始までの時間を可変に制御するようにしたものである。
【0019】
本発明の送信出力制御装置は更に、増幅器の温度を測定する温度測定手段を備え、
I・Q信号振幅制御部は、前記温度測定手段によって得られる温度信号に応じて、ベースバンド信号の立上がり及び立下りの波形並びに立上がり終了から立下り開始までのバースト送信時間を可変に制御するようにしたものである。
【0020】
本発明の送信出力制御装置は更に、電源電圧を測定する電源電圧測定手段を備え、
I・Q信号振幅制御部は、前記電源電圧測定手段によって得られる電源電圧信号に応じて、ベースバンド信号の立上がり及び立下りの波形並びに立上がり終了から立下り開始までのバースト送信時間を可変に制御するようにしたものである。
【0021】
本発明の送信出力制御装置は、増幅器の非線形度を和らげる電気整合調整回路を、前記増幅器の前段または後段に接続したものである。
【0022】
本発明の送信出力制御装置は、定包絡変調方式及び振幅変調方式のデュアルモード型のバースト送信機において、
変調方式信号に応じてベースバンド信号の立上がり及び立下りの波形並びに立上がり終了から立下り開始までのバースト送信時間を制御するI・Q信号振幅制御部と、
このI・Q信号振幅制御部で制御されたベースバンド信号を変調方式信号に応じた送信用高周波信号に変調する変調器と、
この変調器で変調された送信用高周波信号を増幅する増幅器と、
この増幅器から出力される送信出力を検出する検出器と、
この検出器からの信号に基いて前記送信出力が目標出力となるよう前記増幅器に制御電圧を出力すると共に、増幅器の送信出力が目標出力となった時の前記制御電圧と目標制御電圧との差に応じて、前記I・Q信号振幅制御部におけるベースバンド信号の立上がり及び立下りの波形並びに立上がり終了から立下り開始までのバースト送信時間を変えるように制御する信号処理部とを備えたものである。
【0023】
本発明は、定包絡変調方式のバースト送信機において、
送信時の出力電力の包絡線制御が、ベースバンド信号の立上がり及び立下りの波形並びに立上がり終了から立下り開始までのバースト送信時間を可変に制御することにより行なわれるようにした送信出力の制御方法である。
【0024】
本発明は、定包絡変調方式及び振幅変調方式のデュアルモード型のバースト送信機において、
送信時の出力電力の包絡線制御が、変調方式に関係なく、ベースバンド信号の立上がり及び立下りの波形並びに立上がり終了から立下り開始までのバースト送信時間を可変に制御することにより行なわれるようにした送信出力の制御方法である。
【0025】
本発明は、定包絡変調方式及び振幅変調方式のデュアルモード型のバースト送信機において、
送信時の出力電力の包絡線制御が、振幅変調の場合は、ベースバンド信号の立上がり及び立下りの波形並びに立上がり終了から立下り開始までのバースト送信時間を固定に制御し、定包絡変調の場合は、送信パワーレベル信号に応じて、ベースバンド信号の立上がり及び立下りの波形並びに立上がり終了から立下り開始までのバースト送信時間を可変に制御することにより行われるようにした、送信出力の制御方法である。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、添付した図面を参照して、この発明の実施の形態を説明する。
【0027】
実施の形態1.
図1は、この実施の形態1の振幅変調方式と定包絡変調方式とのデュアルモード(例えばPDC方式とGSM方式)のバースト送信機を示すブロック図である。図1において、ベースバンド信号用D/Aコンバータ2002、変調部2003、パワーアンプ2004、アンテナ2005、制御電圧信号用D/Aコンバータ2006、及び乗算混合器2009は従来の技術において説明したものと同じである。また、101は波形データ生成部103と乗算混合器2009からなるI・Q信号振幅制御部であり、波形データ生成部103はカウンタ104とテーブル参照番号生成部105と、ランプ振幅波形データ保持メモリ106とを備えている。また波形データ生成部103には変調方式信号Sm、クロック信号及び送信開始パルスが入力されている。
【0028】
このI・Q信号振幅制御部101はいずれの変調方式を使用する場合もI・Q信号振幅制御部でランプ処理するために、変調方式に応じてベースバンド信号の立上がり及び立下りの波形並びに立上がり終了から立下り開始までの有効データ送信区間Tbを変化させる機能を備えている点で、従来のI・Q信号振幅制御部2001と異なる。なお、有効データ送信区間Tbについて、詳細は後述する。また、102は送信中、入力される変調方式信号Sm及び送信パワーレベル信号PCLに基き、パワーアンプ2004の制御電圧Vcのデジタルデータを出力する制御電圧信号選択部であって、不揮発性メモリ等を備えている。制御電圧信号選択部102は、不揮発性メモリにデジタル制御電圧データを格納しておき、これを読み出す方法で実現可能である。この場合、制御電圧信号Vcをランプ処理する必要がないため、ランプ処理に要するデジタル電圧データ群を格納する場所を削減している点で、従来例と異なる。また、制御電圧信号選択部102は、プロセッサを使用する方法によっても実現可能である。
【0029】
次に、動作について説明する。デジタルベースバンド信号I、Qは、I・Q信号振幅制御部101において、無線ネットワークの基地局が送信する変調方式信号Sm(例として、振幅変調時Sm=0、定包絡変調時Sm=1)に基き、滑らかに立ち上がるランプアップ、滑らかに立ち下がるランプダウンの振幅処理が施された波形になるようにランプ処理が施され、ランプ処理されたデジタルベースバンド信号I、Qは、ベースバンド信号用D/Aコンバータ2002でアナログ信号へ変換される。変換されたアナログベースバンド信号Ia、Qaは、変調部2003内の、直交変調器2013において、局所発振器2014が出力する高周波信号と直交変調されることにより、送信用高周波信号へ変換される。局所発振器2014から出力される高周波信号の周波数は基地局から選択された変調方式システムで使用される周波数である。送信用高周波信号はパワーアンプ2004で増幅され、送信出力Pとしてアンテナ2005から送信される。この時、制御電圧信号選択部102には、変調方式信号Smと、送信パワーレベル信号PCLが入力され、制御電圧信号選択部102により送信パワーレベル信号PCLに応じたデジタル制御電圧データが制御電圧信号用D/Aコンバータ2006に送出される。制御電圧信号用D/Aコンバータ2006はデジタル制御電圧データをアナログ信号に変換して出力し、出力されたアナログ信号は制御電圧信号Vcとしてパワーアンプ2004を制御する。
【0030】
図2はI・Q信号振幅制御部101においてランプ処理され、アナログ信号に変換されたアナログベースバンド信号の振幅波形を表す図である。ランプ処理が施されなかったアナログベースバンド信号Ia、Qaの波形は、垂直な立上がり及び立下りをする方形波となる。しかし、ランプ処理が施されたアナログベースバンド信号Ia、Qaの場合は、時間をかけて滑らかな立上がり及び立ち下がりをする波形になるように修正されている。ここで、立上がりに要する時間をランプアップ時間Ta、立上がり終了から立下り開始までの時間を有効データ送信時間Tb、及び立下りに要する時間をランプダウン時間Tcとしている。有効データ送信区間Tbは、十分な高さで、一定の電圧である結果、有効にデータを送ることが出来る区間であり、この区間がこの発明のバースト送信機のバースト送信時間である。また、バースト送信時間は、変調方式によって定められているバースト送信時間の値とほぼ一致している必要がある。バースト送信時間は、例えば、振幅変調方式であるPDCシステムの場合約6.6msec(フルレート時)、定包絡変調方式であるGSMシステムの場合約577μsec(フルレート時)と定められている。
【0031】
そのため、変調方式によって、有効データ送信区間Tbも異なるようにしなければならない。有効データ送信区間Tbは、アナログベースバンド信号Ia、QaのI・Q振幅値Viq[n]が規定の電圧に達している時間が該当する。また、規定の電圧に達している時間が長くなるとスペクトルが広がるので、規定の電圧に達している時間が必要以上に長くならないようにしなければならない。そこで、本発明ではI・Q信号振幅制御部101に変調方式に応じて有効データ送信区間Tbを可変とする機能を備えている。
【0032】
図3は、デジタルベースバンド信号I、Qをランプ処理する場合の信号のタイミングを表した図で、振幅変調方式の場合と、定包絡変調方式の場合を比較するために、振幅変調及び定包絡変調方式の場合のアップダウン開始波形Sp及びSg、テーブル参照番号np及びng、並びにI・Q振幅値VPiq[n]及びVGiq[n]が示されている。
【0033】
まず、波形データ生成部103に入力される変調方式信号Smが振幅変調方式である場合(Sm=0)の、I・Q信号振幅制御部101の動作を説明する。波形データ生成部103に送信開始パルスが入力されると、送信開始パルスに反応してカウンタ104の値Tがカウントアップし、予め設定しておいた、デジタルベースバンド信号I、Qの立上がり時刻(図で例示した限りではT=9の時)になると、アップダウン開始パルスSpが立上がる。アップダウン開始パルスSpの立上がりのタイミングに併せて、テーブル参照番号生成部105にて振幅変調のときに使用するテーブルが指定され、そのテーブル上のI・Q振幅値VPiq[n]を読み出すためのテーブル参照番号npが指定される。
【0034】
この時テーブルに保持されているI・Q振幅値VPiq[n]を決定する方法については後述する。そのテーブル参照番号npは振幅変調に使用するのに適当な個数(図示の場合、5個)指定され、その後アップダウン開始パルスSpの立下りまでテーブル参照番号npを固定し、アップダウン開始パルスSpの立下りのタイミングに併せて再び適当な個数のテーブル参照番号npが指定される。この実施の形態では、保持するI・Q振幅値VPiq[n]の数を節約するために、ランプアップで使用するI・Q振幅値VPiq[n]をランプダウンに利用している。テーブル参照番号npが図示するように、0〜5まで変化するとき、I・Q振幅値VPiq[0]〜VPiq[5]がランプ振幅波形データ保持メモリ106から読み出され、また、テーブル参照番号npが図示するように、5〜0まで変化するとき、I・Q振幅値VPiq[5]〜VPiq[0]がランプ振幅波形データ保持メモリ106から読み出される。波形データ生成部103から出力されたI・Q振幅値VPiq[n]は、乗算混合器2009でデジタルベースバンド信号I、Qと乗じられ、ランプ処理が施されたデジタルベースバンド信号I、Qになる。
【0035】
次に、波形データ生成部103に入力される変調方式信号Smが定包絡変調方式の場合(Sm=1)における、I・Q信号振幅制御部101の動作を図3に基いて詳細に説明する。波形データ生成部103は送信開始パルスが入力されると、クロックに基づいて作成されたカウンタ104が作動する。カウンタ104でカウントアップし、予め設定しておいたデジタルベースバンド信号I、Qの立ち上がり時刻(図ではT=9の時)になると、アップダウン開始パルスSgが立ちあがる。アップダウン開始パルスSgの立ち上がりのタイミングに併せてテーブル参照番号生成部105にて、定包絡変調のときに使用するテーブルが指定され、そのテーブル上にあるI・Q振幅値VGiq[n]を読み出すために使用するテーブル参照番号ngが指定される。
【0036】
テーブル参照番号ngは定包絡変調に使用するのに適当な個数(図示の場合は7個)が指定され、その後アップダウン開始パルスSgが立ち下がるまで参照番号ngを固定し、アップダウン開始パルスSgの立下りのタイミングに併せて再び適当な個数のテーブル参照番号ngが指定される。この実施の形態では、ランプアップとランプダウンに同じI・Q振幅値VGiq[n]を使用する。テーブル参照番号ngが図示するように0から7まで変化するとき、I・Q振幅値VGiq[0]〜VGiq[7]がランプ振幅波形データ保持メモリ106から読み出され、また、テーブル参照番号ngが図示するように、7から0まで変化するとき、I・Q振幅値VGiq[7]〜VGiq[0]がランプ振幅波形データ保持メモリ106から読み出される。
【0037】
I・Q振幅値Viq[n]はテーブル参照番号nに対応しており、I・Q振幅値VPiq[n]は立ち上がりのランプ処理に6つの値を、I・Q振幅値VGiq[n]は立ち上がりのランプ処理に8つの値を設定している。定包絡変調を使用する場合は、設定した値の個数(Viq[n]の個数)が振幅変調方式を使用する場合と比べて増加している。また、定包絡変調のアップダウン開始パルスSgの長さは、振幅変調のアップダウン開始パルスSpの長さと比べて短くなっている。その結果、ランプアップ区間Ta及びランプダウン区間Tcの長さが増加し、有効データ送信区間Tbは短くなる。このように、nの個数を変えることによって、有効データ送信区間Tbを変化させることができる。
【0038】
図4は、ランプ振幅波形データ保持メモリ106に変調方式ごとに保持され、ランプ振幅波形Viqがアナログ信号に変換された場合の振幅波形をそれぞれ示したもので、図3に基いてランプ処理をした場合、ランプアップ部分は、ここで示すような振幅波形ができる。この図において、振幅変調方式において使用するランプ振幅波形は、I・Q振幅値VPiq[0]〜VPiq[5]からなるVPiq5で表され、定包絡変調方式において使用するランプ振幅波形はI・Q振幅値VGiq[0]〜VGiq[7]からなるVGiq7で表されている。
【0039】
次に、この実施の形態で保持するI・Q振幅値Viq[n]の数値を決定する方法について、算式を用いて説明する。
【0040】
以上の算式によって得られる値にそれぞれテーブル参照番号nを付与してランプ振幅波形データ保持メモリ106に保持しておくことで、テーブル参照番号nを選択でき、上述したI・Q信号振幅制御部101の動作が可能になる。
【0041】
図5には、上段に上述のように振幅変調方式及び定包絡変調方式により、I・Q振幅制御部101でランプ処理が施されたアナログベースバンド信号Ia、Qaの振幅波形を示している。
【0042】
次に変調方式信号及び送信パワーレベル信号PCLにより、制御電圧信号選択部102で制御される制御電圧Vcについて、図5の下段に基いて説明する。制御電圧信号選択部102は、振幅変調方式又は定包絡変調方式のいずれの場合にも、送信パワーレベル信号PCLが高ければ(PCL=n)、送信出力Pは小さくて良いので、制御電圧Vcも小さな定電圧となっている。また、送信パワーレベル信号PCLが小さければ(PCL=0)、送信出力Pは大きくなければならないので、制御電圧Vc0の値は大きな定電圧となる。制御電圧信号用D/Aコンバータ2006は、入力されるデジタル制御電圧データをアナログ信号である制御電圧Vcに変換して、送信中、定電圧を出力する。しかし、定包絡変調方式で使用される、パワーアンプ2004の制御電圧Vcは、振幅変調方式において必要とされるものと比べて、システム上の理由で高くなっている。ここでは制御電圧Vc0が大きいと、送信出力Pが大きくなるとしているが、これは送信パワーアンプ2004の特性に依存しており、制御電圧Vc0が小さいと、送信出力Pが大きくなるケースもありうる。
【0043】
図5において、振幅変調方式及び定包絡変調方式のどちらの場合であっても、パワーアンプ2004の制御電圧Vcは所定の定電圧の値を示している。そのため、本発明では制御電圧信号選択部102を簡単な構成にすることを実現した。
【0044】
以上のように、この実施の形態1によれば、変調方式(振幅変調方式、定包絡変調方式)によらず、デジタルベースバンド信号I、Qをランプ処理することによって送信出力のランプ処理を実現しているので、パワーアンプ2004の制御電圧Vcに対して行うランプ処理が不要になる。その結果、送信パワーレベル信号PCLごとに制御電圧Vcに対するランプ振幅波形を保持するようなメモリが不要となるとともに、毎送信前の処理が不要になり、処理量及び消費電力を削減できる。
【0045】
実施の形態2.
図6は、実施の形態2の振幅変調方式と定包絡変調方式とのデュアルモード(例えばPDC方式とGSM方式)のバースト送信機のブロック図である。図6において、601は波形データ生成部602と乗算混合器2009からなるI・Q信号振幅制御部で、波形データ生成部602はカウンタ603、テーブル参照番号生成部604、ランプ振幅波形データ保持メモリ605から構成されている。また、波形データ生成部602に送信パワーレベル信号PCLが入力されることによって、デジタルベースバンドバンド信号I、Qから送信出力Pまでの間に生じる非線形度を考慮し、スペクトルの広がりを抑えようとする点で実施の形態1と異なる。ランプ振幅波形データ保持メモリ605には、図8に示すように、送信パワーレベル信号PCLに応じてベースバンド信号の立ち上がり時間Ta、立下り時間Tcが設定されている。それに伴い、テーブル参照番号生成部604はテーブル参照番号生成部105と比べ、多様な条件に基づき処理を行なうことになる。その他の構成は実施の形態1と同じなので説明を省略する。
【0046】
実施の形態2における動作を説明する。実施の形態2において、振幅変調方式が使用される場合には実施の形態1の動作と同様、デジタルベースバンド信号I、Qは、I・Q信号振幅制御部601においてランプ処理が施され、ランプ処理が施されたデジタルベースバンド信号I、Qはベースバンド信号用D/Aコンバータ2002でアナログベースバンド信号Ia、Qaへ変換される。次に、アナログベースバンド信号Ia、Qaは、変調部2003内の、直交変調器2013において、局所発振器2014が出力する高周波信号と直交変調されることにより、送信用高周波信号へ変換される。局所発振器2014から出力される高周波信号の周波数は基地局から選択された振幅変調方式システムで使用される周波数である。送信用高周波信号はパワーアンプ2004で増幅されて、送信出力Pとしてアンテナ2005から送信される。この時、制御電圧信号選択部102には、変調方式信号Sm(Sm=0)と、送信パワーレベル信号PCLが入力され、変調方式信号Sm及び送信パワーレベル信号PCLに応じたデジタル制御電圧データが制御電圧信号用D/Aコンバータ2006に送出される。制御電圧信号用D/Aコンバータ2006はデジタル制御電圧データをアナログ信号に変換して出力し、出力されたアナログ信号は制御電圧Vcとして、パワーアンプ2004を制御する。
【0047】
次に、定包絡変調方式が使用される場合における動作を説明する。図7は、送信出力Pのランプ処理がデジタルベースバンド信号I、Qをランプ処理することによって実現した場合に、アナログベースバンド信号Ia、Qaと送信出力Pの線形性及びスペクトルの広がりを表したものである。パワーアンプ2004が線形領域で動作しているときには、図7の左欄に示すようにスペクトルの広がりは生じない。しかし、パワーアンプ2004が非線形領域で動作する場合(例えば、高送信出力時)には、I・Q信号振幅制御部601による波形が固定のパターンであると、図7の中央欄に示すように送信出力Pのランプアップ、ランプダウンが滑らかに変化せず、スペクトルの広帯域化が生じてしまう。この実施形態では、デジタルベースバンド信号I、Qをランプ処理することによって、送信出力Pの包絡線のランプ処理を実現する場合に生じるこの問題を解決することを目的とする。
【0048】
この場合、スペクトルの広帯域化は送信出力Pの波形のバースト送信区間Tbが長くなったことに起因している。よって、その対策として、I・Q信号振幅制御部601の波形データ生成部602では、送信パワーレベル信号PCLに応じて定包絡変調のときに使用するランプ振幅波形VGiqを複数生成している。すなわち、図8に示すように高送信パワー時(PCL=0の場合)には、アナログベースバンド信号Ia、Qaのランプアップ時間Ta、ランプダウン時間Tcがより長い値であるランプ振幅波形VGiq15を選択し、バースト送信時間Tbを短く調整する。逆に、低送信パワー時(PCL=3の場合)には、ランプアップ時間Ta、ランプダウン時間Tcが短い値であるランプ振幅波形VGiq5を選択し、バースト送信時間Tbを長く調整する。図8は、本実施の形態の場合に、ランプ振幅波形データ保持メモリ605に保持すべきランプ振幅波形VGiqを、送信パワーレベル信号PCLごとのTa、Tb及びTcの数値と共に表したものであり、図9は、図8において記載されたランプ振幅波形VGiqをアナログ波形として示したものである。
【0049】
図8及び図9に従えば、送信パワーレベル信号PCLに応じて、ランプアップ区間Taが最も短いランプ振幅波形VGiq5から、最も長いランプ振幅波形VGiq15まで、4段階の時間の組み合わせを準備し、アナログ信号に変換したとき、図9のような波形となるランプ振幅波形VGiqから、変調方式信号Sm、送信パワーレベル信号PCLをもとにして最適なランプ振幅波形VGiqを選択し、デジタルベースバンド信号I、Qに掛け合わせる。この時、ランプダウンの処理には、ランプアップにおいてi番目に使用するI・Q振幅値VGiq[n]である、VGiqup[i]を反対の順番に使用するので、ランプ振幅波形データ保持メモリ605にはランプアップに使用するI・Q振幅値[n]だけ保持すれば良い。
【0050】
図9の波形上の点、VGiq[n]の個数は、送信パワーレベル信号PCLごとに異なる。使用するVGiq[n]の個数が増加すればするほどランプアップ時間Taは増加し、その立上がりは滑らかになる。制御電圧Vcが高いと、デジタルベースバンド信号I、Qと送信出力Pの関係における非線形度が強まるので、送信パワーレベル信号PCLが低い場合(PCL=0)には、バースト送信機内での非線形度は強くなる。そのためランプアップに使用するランプ振幅波形VGiqは、非線形度が強くなれば、より緩やかな波形を生成するものを選択することになる。よって、送信パワーレベル信号PCLが低いとき(PCL=0)は、パワーアンプの送信出力Pは高いので、保持したランプ振幅波形VGiqから、ランプアップ区間が長いランプ振幅波形VGiq15が選択され、送信パワーレベル信号PCLが高い場合(PCL=3)は、パワーアンプの送信出力Pは低いので、あまり非線形性がない場合に使用するランプ振幅波形VGiq5が選択される。
【0051】
以上のように、この実施の形態2による方法によれば、定包絡変調方式のときに、送信パワーレベル信号PCLごとに、最適なI・Q振幅制御を行うことにより、パワーアンプ2004が非線形な領域で動作する時も、図7の右欄に示すようにスペクトルの広帯域化を簡単に防ぐことが可能となる。
【0052】
実施の形態3.
実施の形態3の構成は実施の形態2と同じであるが、ランプ振幅波形データ保持メモリ605において、ランプアップとランプダウンで使用するI・Q振幅値Viq[n]をそれぞれ独立に保持する点で実施の形態2と異なる。図10は、横軸に時間、縦軸にI・Q振幅をとったもので、この発明で使用するI・Q信号振幅制御部によって得られるアナログベースバンド信号Ia、Qaの波形である。図10に示すように送信出力の波形は、時間軸に対象なものでなく、波形が膨らむ様にランプアップし、波形が削り取られるようにランプダウンされている。このように振幅波形を制御することによりスペクトルの広域化を抑制できるとされている。そのため、実施の形態2よりも実施の形態3のほうがよりスペクトルの広域化を抑制したランプ処理が可能となる。
【0053】
実施の形態3における動作を説明する。実施の形態3において、振幅変調方式が使用される場合には実施の形態2の動作と同様、デジタルベースバンド信号I、Qは、I・Q信号振幅制御部601において、ランプ処理が施され、ベースバンド信号用D/Aコンバータ2002でアナログ信号へ変換される。ただし、このときランプアップ、及びランプダウンに使用するI・Q振幅値VPiq[n]は、ランプ振幅波形データ保持メモリ605において、それぞれ独立に保持される。その他の動作は実施の形態2と同じなので説明を省略する。
【0054】
次に、定包絡変調方式が使用された場合における動作を説明する。デジタルベースバンド信号I、Qは、I・Q信号振幅制御部601において、ランプ処理が施され、ベースバンド信号用D/Aコンバータ2002でアナログ信号へ変換される。ただし、このときランプアップ、及びランプダウンに使用するI・Q振幅値VGiq[n]は、送信パワーレベル信号PCLごとにランプ振幅波形データ保持メモリ605において、それぞれ独立に保持される。その他の動作は実施の形態2と同じなので説明を省略する。
【0055】
以上のように、実施の形態3によれば、パワーアンプ2004が非線形な領域で動作するときも、スペクトルの広がりをより良く抑えることができる。
【0056】
実施の形態4.
図11は、この実施の形態4の振幅変調方式と定包絡変調方式とのデュアルモード(例えばPDC方式とGSM方式)のバースト送信機を示すものである。図11において、1106はパワーアンプ2004の周囲温度を検出する温度検出回路で、パワーアンプ2004に近接配置され、温度によって抵抗値が変化するサーミスタ1107とこのサーミスタ1107に直列接続された抵抗1108と、サーミスタ1107と抵抗1108との接続点に接続された温度測定用A/Dコンバータ1109とで構成されている。
【0057】
1101はI・Q信号振幅制御部で、波形データ生成部1102と乗算混合器2009からなる。本実施の波形データ生成部1102は実施の形態2と同様にカウンタ1103、テーブル参照番号生成部1104、ランプ振幅波形データ保持メモリ1105から構成されている。また、波形データ生成部1102へは、変調方式信号Sm及び送信パワーレベル信号PCL以外に温度検出回路1106からの温度情報が入力されている。ランプ振幅波形データ保持メモリ1105には、変調方式信号Sm、送信パワーレベル信号PCL及び温度情報に応じてベースバンド信号の立ち上がり時間Ta、立下り時間Tcを選択できるように、複数のランプ振幅波形VGiqが保持されている。それに伴い波形データ生成部1102内のテーブル参照番号生成部1104は、テーブル参照番号生成部604と比べ、多様な条件に基づき処理を行なうことになっている。なお、図11で示す温度検出回路1106は温度測定用A/Dコンバータ1109の後段にCPUなどのプロセッサ等を接続すれば、温度のデジタル情報を数回測定したものを平均化などの処理をした後に、波形データ生成部1102へ入力することも可能である。その他の構成は図6に示す実施の形態2と同じにつき説明を省略する。
【0058】
次に動作について説明する。
送信時パワーアンプ2004は高出力で動作するために、長時間送信を行うと発熱する。また、無線送信機の使用環境によっても温度が変動する。このような場合、パワーアンプ2004の温度特性により歪特性も変化し、送信出力Pのランプアップ、ランプダウンが緩やかにならずに、スペクトルの広帯域化が生じる。そのためパワーアンプ2004の温度を考慮した動作をする必要がある。
【0059】
まず、温度検出回路1106の動作であるが、一定電圧に制御された電源電圧をサーミスタ1107と抵抗1108で分割し、出力される電圧値を温度検出用A/Dコンバータ1109でデジタルデータに変換して、波形データ生成部1102へ入力することで温度検出が実現される。
【0060】
次にI・Q信号振幅制御部1101の動作について説明する。この実施の形態では、温度検出回路1106からの温度情報をもとにランプ処理が施されたアナログベースバンド信号Ia、Qaの波形として、最適なものとなるようにランプ振幅波形Viqを選択する。その結果、送信出力Pの包絡線が滑らかになり、スペクトルの広帯域化を防ぐことが可能となる。図12は定包絡変調の場合に、送信パワーレベル信号PCL=2のとき、温度情報に基いて選ぶランプ振幅波形VGiqを、Ta、Tb及びTcの数値と共に示した図である。図において、保持するランプ振幅波形VGiqは、送信パワーレベル信号PCLによって4段階に分割するのに加え、それぞれの段階を温度情報によって3段階に分割するので、計12段階のランプ振幅波形VGiqを保持することになる。温度が高い場合はパワーアンプ2004の非線形性が強くなるので、立ち上がり及び立下りの波形が滑らかになるように、温度が低い時に比べ立ち上がり時間Ta及び立下り時間Tcを長くしてスペクトルの広がりを防いでいる。また、ここでは定包絡変調の場合の図を示したが、温度による歪みは振幅変調の場合も起きる現象であるので、振幅変調の場合も温度情報によって段階的にデジタルベースバンド信号I、Qをランプ処理することが望ましい。振幅変調のときは、送信パワーレベル信号PCLに関係なく固定のランプ処理であって良いので、温度情報によって3段階にランプ処理するとすれば、3段階にランプ振幅波形VPiqを保持することになる。それ以外の動作は実施の形態2と同じなので説明を省略する。
【0061】
実施の形態5.
図13は、この実施の形態5の振幅変調方式と定包絡変調方式とのデュアルモード(例えばPDC方式とGSM方式)のバースト送信機を示すものである。図13において、1306は電源電圧である電池の電圧を検出する電源電圧検出回路で、電源電池1307と電源電圧用A/Dコンバータ1308からなる。1301はI・Q信号振幅制御部で波形データ生成部1302と乗算混合器2009からなる。波形データ生成部1302は実施の形態2と同様にカウンタ1303とテーブル参照番号生成部1304、ランプ振幅波形データ保持メモリ1305から構成されていて、波形データ生成部1302へは、変調方式信号Sm及び送信パワーレベル信号PCL以外に、電源電圧検出回路1306からの電源電圧情報が入力されている。ランプ振幅波形データ保持メモリ1305には変調方式信号Sm、送信パワーレベル信号PCL及び電源電圧情報に応じてアナログベースバンド信号Ia、Qaの立ち上がり時間Ta、立下り時間Tcを選択できるように、複数のランプ振幅波形Viqが保持されている。それに伴い波形データ生成部1302内のテーブル参照番号生成部1304は、テーブル参照番号生成部604と比べ、多様な条件に基づき処理を行なうことになっている。なお、図13に示す電源電圧検出回路1306は、電源電圧のデジタル情報をCPUなどのプロセッサで平均化などの処理をした後に、波形データ生成部1302へ入力することも可能である。その他の構成は図6に示す実施の形態2と同じなので説明を省略する。
【0062】
次に動作について説明する。
電池駆動型の無線機では、送信出力Pを効率良く出力するため、パワーアンプ2004の電源は電池から直接供給されることが多い。電池電圧は蓄えられている電気の残量により大きく変動する。この場合、パワーアンプの電源電圧特性により歪特性も変化し、送信出力Pの波形は緩やかにならず、スペクトルの広帯域化が生じる。そのため、電源電圧情報を考慮した動作をさせることが必要である。
【0063】
まず、電源電圧検出回路1306について説明する。電源電圧検出は、電池1307のアナログ電圧値を電源電圧用A/Dコンバータ1307でデジタルデータに変換することで実現する。ここで検出された信号を波形データ生成部1302に入力する。電源電圧検出回路1306からの電圧情報をもとに、最適なランプ振幅波形Viqを選択することにより、送信出力Pの波形が緩やかになり、スペクトルの広帯域化を防ぐことが可能となる。図14に例として定包絡変調の場合であって、送信パワーレベル信号PCL=2のときに、電源電圧情報に基いて選ぶランプ振幅波形VGiqを示す。図において、保持するランプ振幅波形VGiqは、送信パワーレベル信号PCLによって4段階に分割するのに加え、それぞれ電源電圧情報によって3段階に分割されるので、計12段階のランプ振幅波形VGiqを保持することになる。また、ここでは定包絡変調の場合の図を示したが、電池電圧を用いたバースト送信機を使用すれば、振幅変調の場合もこのような歪みは同様に起こるので、振幅変調の場合にも電源電圧情報によって段階的にベースバンド信号をランプ処理することが望ましい。振幅変調のときは送信パワーレベル信号PCLに関係無くランプ処理は固定であって良いので、電源電圧情報によって3段階にランプ処理するのであれば、3段階にランプ振幅波形VPiqを保持することになる。
なお、それ以外の動作は図6で示す実施の形態2と同じであるので説明は省略する。
【0064】
実施の形態6.
図15は、この実施の形態6の振幅変調方式と定包絡変調方式とのデュアルモード(例えばPDC方式とGSM方式)のバースト送信機を示すブロック図である。図において1501はパワーアンプ2004の前段部に接続され、振幅変調方式及び定包絡変調におけるバースト送信機内の非線形度が強まったときに、それを修正する電気整合調整回路である。この電気整合調整回路1501は図16に具体的回路が示されているように、変調方式信号Smと送信パワーレベル信号PCLとを入力して選択信号を生成する選択信号生成部1601、コイル1602とコンデンサ1604の並列回路及びコイルとコンデンサを選択信号で切り替えるスイッチ1603から構成されている。このとき、選択信号の生成は、CPUなどのプロセッサでも実現可能である。なお、図面ではパワーアンプ2004の前段部に電気整合調整回路1501が接続されているが、これの接続位置はパワーアンプ2004の後段部であっても良い。その他の構成は図1に示す実施の形態1と同じ構成なので説明を省略する。
【0065】
次に、動作について説明する。デジタルベースバンド信号I、Qは、I・Q信号振幅制御部101において、ランプ処理が施され、ベースバンド信号用D/Aコンバータ2002でアナログ信号へ変換される。次に、アナログ信号に変換されたアナログベースバンド信号Ia、Qaは、変調部2003内の直交変調器2013において、局所発振器2014が出力する高周波信号と直交変調されることにより、送信用高周波信号へ変換される。局所発振器2014から出力される高周波信号の周波数は基地局が送出する変調方式信号Smに基く変調方式システムで使用される周波数である。変調部2003において変調された送信用高周波信号は、パワーアンプ2004に入力される前に電気整合調整回路1501に入力される。変調方式によらず、高出力で送信する結果非線形性が生じる場合がある。そのため、非線形の生じる送信出力Pを予め調べ、歪んだ結果期待する値になるよう、調整しておく。予め調整された送信用高周波信号は、パワーアンプ2004で増幅され、送信出力Pとしてアンテナ2005から送信される。この時、制御電圧信号選択部102には、変調方式信号Smと、送信パワーレベル信号PCLが入力され、送信パワーレベル信号PCLに応じたデジタルデータが制御電圧信号用D/Aコンバータ2006に送出される。制御電圧信号用D/Aコンバータ2006はデジタルデータをアナログ信号に変換し、パワーアンプ制御電圧Vcとしてパワーアンプ2004を制御する。
【0066】
次に、電気整合調整回路1501の動作の詳細を説明する。電気整合調整回路1501は、電気整合調整回路1501内の選択信号生成部1601で、変調方式信号Smと送信パワーレベル信号PCLに基いて、電気整合調整回路1501の選択信号を生成する。選択信号の生成の基準は図17に示している。送信出力Pが高い場合に、パワーアンプ2004は非線形性が増大し、送信出力Pの波形が緩やかにならず、スペクトルが広がるため、送信出力Pが高い場合(送信パワーレベル信号PCLが小さい場合)に1を出力、低い場合に0を出力する。図17は、振幅変調方式と定包絡変調方式によって送信パワーレベル信号PCLの分割数が異なる場合でも、その半分でもって送信パワ―レベル信号PCLの大小を決定し、小さければ1、大きければ0を出力することにしている。
【0067】
次に、選択信号によって選択する電気整合調整回路1501の例として、送信出力Pが高い時、線路に誘導性リアクタンスを付加することにより、非線形性が減少する場合には、選択信号=1で、コイル1602側をスイッチ1603で選択する。一方、送信出力Pが低い時、線路に容量性リアクタンスを付加することにより、非線形性が減少する場合には、選択信号=0で、コンデンサ1604側を選択する。
【0068】
送信出力Pは送信パワーレベル信号PCLによって定まるので、以上のように、I・Q振幅制御を行うと同時に、変調方式信号Smと、送信パワーレベル信号PCLに応じて、パワーアンプ2004に接続された電気整合調整回路1501を制御することで、、パワーアンプ2004の非線形性を減少させ、送信出力Pの波形を緩やかにし、スペクトルの広帯域化を防ぐことが可能となる。なお、この実施の形態6は図1に示す実施の形態1に適用した例を説明したが、図6、図11、図13に示す実施の形態に適用しても同様の効果を得られる。
【0069】
実施の形態7.
図18は、この実施の形態7の振幅変調方式と定包絡変調方式とのデュアルモード(例えばPDC方式とGSM方式)のバースト送信機を示すブロック図である。図18において、1807は送信出力Pを直流電圧に変換する検波回路で、送信出力Pの一部はダイオード1809に入力され、ダイオード1809と抵抗1810の接続部が検波回路1807の出力となるように構成されている。1808は検波回路1807の出力をデジタルデータに変換する検波回路用A/Dコンバータで、検波回路用A/Dコンバータ1808の出力は、信号処理部のプロセッサ1802に入力される。プロセッサ1802はパワーアンプ2004の入出力の非線形度を、送信パワーレベル信号PCL、制御電圧信号Vc及び検波回路1807の出力から算出し、算出された非線形度情報をI・Q信号振幅制御部1801に向けて送出し、かつデジタル制御電圧データを制御電圧信号用D/Aコンバータ2006に送出する。なお、図18ではパワーアンプ2004の入出力の非線形度を算出する機能と、制御電圧信号の選択を行う機能を1箇所で行ったが、これらの機能は独立して設けてもよい。また、プロセッサ1802にCPU等を用いれば、非線形度を数回測定し、平均化した後に演算結果を出力することも可能である。
【0070】
I・Q信号振幅制御部1801は、波形データ生成部1803と乗算混合器2009からなる。本実施の波形データ生成部1803は実施の形態2と同様にカウンタ1804、テーブル参照番号生成部1805、ランプ振幅波形データ保持メモリ1806から構成されている。この波形データ生成部1803には、変調方式信号Sm及び送信パワーレベル信号PCL以外にプロセッサ1802によって算出された非線形度が入力されている。ランプ振幅波形データ保持メモリ1806には非線形度に応じてベースバンド信号の立ち上がり時間Ta、立下り時間Tcが設定されている。それに伴い波形データ生成部1803内のテーブル参照番号生成部1805は、テーブル参照番号生成部604と比べ、多様な条件に基づき処理を行なうことになっている。その他の構成は図6に示す実施の形態2と同じにつき説明を省略する。
【0071】
次に動作について説明する。送信開始時に、無線システム(例えば基地局)から指定された変調方式信号Sm及び送信パワーレベル信号PCLをもとにプロセッサ1802内で、あらかじめ準備している目標とする送信出力Pに対応したデジタル制御電圧データを制御電圧信号用D/Aコンバータ2006に出力し、制御電圧信号用D/Aコンバータ2006はデジタルデータをアナログ信号に変換し、制御電圧Vcとしてパワーアンプ2004を制御する。
【0072】
送信開始時のデジタルベースバンド信号I、Qのランプ処理には、変調方式信号Sm及び送信パワーレベル信号PCLに対応したランプ振幅波形Viqを使用する。送信開始後、送信出力Pは、検波回路1807において直流電圧へ変換され、検波信号用A/Dコンバータ1808によってデジタルデータに変換され、プロセッサ1802へ入力される。
【0073】
プロセッサ1802内では、検波された送信出力Pが目標とする送信出力Pと一致するようにパワーアンプ2004の制御電圧Vcを調整するフィードバック制御が行われ、最終的に目標とする送信出力Pに達することになる。
【0074】
さらに、プロセッサ1802内では、送信出力Pごとにあらかじめ準備していた(送信初期時の)パワーアンプ2004の制御電圧値Vciと最終的に目標とする送信出力Pに達したときの制御電圧値Vcfとの差分△V
△V=Vcf−Vci
を算出する。そして、例えばパワーアンプ2004への制御電圧Vcが高い場合に、送信出力Pも高くなるという関係がある場合に、ΔVがプラスになった時には、パワーアンプ2004が飽和状態に近く、非線形度が大きいと判断する。非線形度が大きい場合は、I・Q信号振幅制御部1801において波形の立ち上がり及び立下りの緩やかさをより強めるランプ処理を行うように、プロセッサ1802から波形データ生成部1803へ信号を出力し、デジタルベースバンド信号I、Qが制御される。図19に例として、ΔV(=非線形度)に対応したランプ振幅波形VGiqを示す。図では定包絡変調の場合を示したが、振幅変調の場合であっても、振幅変調の時に生じる増幅器の非線形性を考慮し、ランプ振幅波形VPiqを保持しておいても良い。なお、その他の動作については図6で示す実施の形態2のときと同じであるので省略する。
【0075】
以上のように、送信出力Pを検波し、フィードバックすることにより、パワーアンプ2004の非線形度が定量的に把握され、送信出力Pの波形が最適に制御されることになり、送信時のスペクトルの広帯域化を防ぐことが可能になる。
【0076】
なお、実施の形態1から7は、デュアルモードのバースト送信機について説明したが、定包絡変調方式にのみ対応したものであっても同様の効果を得ることが出来る。
【0077】
実施の形態8.
また、実施の形態1から7で説明したバースト送信機が移動機であり、無線ネットワークの振幅変調を使用するセルから定包絡変調を使用するセルに移動するときや、定包絡変調を使用するセルから振幅変調を使用するセルに移動するときに、変調方式を変更するようなものに使用される。
【0078】
【発明の効果】
本発明によれば、定包絡変調のバースト送信機において、ベースバンド信号の立上がり及び立下りの波形並びに立上がり終了から立下り開始までのバースト送信時間を可変に制御するようにしたので、パワーアンプの制御電圧に対して行うランプ処理が不必要となり、メモリ量、処理量又は消費電力を削減し、かつ、送信出力の大きさを原因とする送信時のスペクトルの広がりを抑えた定包絡変調のバースト送信機を実現することが可能となる。
【0079】
本発明によれば、振幅変調及び定包絡変調を使用したデュアル型のバースト送信機において、いずれの変調方式のときもベースバンド信号を制御することで送信出力の包絡線を制御することにし、また、バースト送信時間を可変としたので、送信出力をランプ処理するための制御装置は、変調方式ごとに別々に設ける必要がなくなり、メモリ量、処理量又は消費電力を削減し、かつ、バースト送信時間を原因とする送信時のスペクトルの広がりを抑えることが可能となる。
【0080】
本発明によれば、振幅変調及び定包絡変調のときに送信出力のランプ処理をベースバンド信号の制御を行うことによって実現すると共に、定包絡変調のときに送信パワーレベル信号に応じてベースバンド信号を制御するようにしたので、振幅変調及び定包絡変調を使用するバースト送信機の送信出力の包絡線を制御するためのメモリ量、処理量又は消費電力を削減し、かつ、定包絡変調のときに送信出力を原因とするスペクトルの広がりを抑えることが可能となる。
【0081】
本発明によれば、振幅変調のときはランプ処理においてバースト送信時間を固定し、定包絡変調のときはランプ処理においてバースト送信時間を可変としたので、振幅変調及び定包絡変調を使用したバースト送信機の送信出力を制御するためのメモリ量、処理量又は消費電力を削減し、かつ、送信出力の大きさを原因とする送信時のスペクトルの広がりを抑制することができる。
【0082】
本発明によれば、増幅器の温度を測定する手段を備え、この手段によって得られる温度情報をもとにランプ処理をすることにしたので、増幅器の温度を原因とする送信時のスペクトルの広がりを抑制することができる。
【0083】
本発明によれば、電源電圧の大きさを測定する手段を備え、この手段によって得られる電源電圧情報をもとにランプ処理することにしたので、電源電圧の大きさを原因とする送信時のスペクトルの広がりを抑制することができる。
【0084】
本発明によれば、増幅器の非線形性を和らげる電気整合調整回路を設けることにしたので、増幅器の非線形性を原因とする送信時のスペクトルの広がりを抑制することができる。
【0085】
本発明によれば、増幅器の送信出力を検出し、それをフィードバックすることによって、増幅器の非線形度を推定し、それをもとにベースバンド信号のランプ処理をするようにしたので、増幅器の非線形性を原因とする送信時のスペクトルの広がりを抑制できる。
【0086】
本発明によれば、定包絡変調方式を使用するバースト送信機において、ベースバンド信号の立ち上がり、及び立下りの波形並びに立ち上がり終了から立下り開始までのバースト送信時間を可変に制御することによって、送信出力の包絡線を制御するようにしたので、前記バースト送信機の送信出力をランプ処理するために要するメモリ量、処理量、又は消費電力を削減し、かつ、送信時のスペクトルの広がりも抑えることが可能となる。
【0087】
本発明によれば、定包絡変調方式及び振幅変調方式を使用したデュアルバンド型のバースト送信機において、ベースバンド信号の立ち上がり及び立下り並びに立ち上がり終了から立下り開始までのバースト送信時間を、変調方式に関係無く可変に制御することによって、送信出力の包絡線制御を行うようにしたので、前記バースト送信機の送信出力をランプ処理するために要するメモリ量、処理量、又は消費電力を削減し、かつ、送信時のスペクトルの広がりも抑えることが可能になる。
【0088】
本発明によれば,定包絡変調方式及び振幅変調方式を使用したデュアルバンド型のバースト送信機において、ベースバンド信号の立ち上がり及び立下り並びに立ち上がり終了から立下り開始までのバースト送信時間を、振幅変調方式を使用する時は固定に制御し、定包絡変調方式を使用する時は可変に制御することによって、送信出力の包絡線制御を行うようにしたので、前記バースト送信機の送信出力をランプ処理するために要するメモリ量、処理量、又は消費電力を削減し、かつ、送信時のスペクトルの広がりも抑えることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるバースト送信機の機能ブロック図。
【図2】 ランプ処理が施されたアナログベースバンド信号の振幅波形を示した図。
【図3】 この発明の実施の形態1における波形データ生成部の動作を示した図。
【図4】 この発明の実施の形態1におけるI・Q信号振幅制御部で選択するランプ振幅波形をアナログ波形として表した図。
【図5】 この発明で使用されるアナログベースバンド信号の振幅波形とパワーアンプの制御電圧を示した図。
【図6】 この発明の実施の形態2におけるバースト送信機の機能ブロック図。
【図7】 パワーアンプの線形領域及び非線形領域におけるアナログベースバンド信号の振幅波形、パワーアンプの出力電力(送信出力)波形、及びそのスペクトルの関係を示した図。
【図8】 この発明の実施の形態2で使用される送信パワーレベル信号とランプ振幅波形データ保持メモリで保持しておくランプ振幅波形の関係を示す図。
【図9】 この発明の実施の形態2で使用されるランプ振幅波形をアナログ波形として表した図。
【図10】 この発明の実施の形態3で使用されるI・Q信号振幅制御部で得られるアナログベースバンド信号の振幅波形を示した図。
【図11】 この発明の実施の形態4におけるバースト送信機の機能ブロック図。
【図12】 この発明の実施の形態4で保持しておくランプ振幅波形と、送信パワーレベル信号と増幅器温度の関係を示した図。
【図13】 この発明の実施の形態5におけるバースト送信機の機能ブロック図。
【図14】 この発明の実施の形態5で保持しておくランプ振幅波形と、送信パワーレベル信号と電源電圧との関係を示した図。
【図15】 この発明の実施の形態6におけるバースト送信機の機能ブロック図。
【図16】 この発明の実施の形態6において使用される電気整合調整回路の機能ブロック図。
【図17】 この発明の実施の形態6において、変調方式信号と送信パワーレベル信号とで決定される、回路選択信号を示す図。
【図18】 この発明の実施の形態7におけるバースト送信機の機能ブロック図。
【図19】 この発明の実施の形態7で保持しておくランプ振幅波形と増幅器非線形度の関係を示した図。
【図20】 従来のバースト送信機の機能ブロック図。
【図21】 従来の、I・Q信号振幅制御部でランプ処理が施されたアナログベースバンド信号の振幅波形と、パワーアンプの制御電圧を示した図。
【図22】 従来のI・Q信号振幅制御部で選択するランプ振幅波形をアナログ信号として示した図。
【符号の説明】
101、601、1101、1301、1801:I・Q信号振幅制御部
102:制御電圧信号選択部
1106:温度検出回路
1306:電源電圧検出回路
1501:電気整合調整回路
1802:プロセッサ
1807:検波回路
2003:変調部
2004:パワーアンプ
Claims (8)
- 定包絡変調方式及び振幅変調方式のデュアルモード型のバースト送信機において、
変調方式信号に応じてベースバンド信号の立上がり及び立下りの波形並びに立上がり終了から立下り開始までのバースト送信時間を可変に制御するI・Q信号振幅制御部と、
このI・Q信号振幅制御部で制御されたベースバンド信号を変調方式信号に応じた高周波信号に変調する変調器と、
この変調器で変調された高周波信号を増幅する増幅器と、
変調方式信号及び送信パワーレベル信号により決定される所定の定電圧を出力し、前記増幅器の出力を制御する制御電圧信号選択手段とを備えた送信出力の制御装置。 - I・Q信号振幅制御部は、定包絡変調の場合は、送信パワーレベル信号に応じて、ベースバンド信号の立上がり及び立下りの波形並びに立上がり終了から立下り開始までのバースト送信時間を可変に制御するようにした請求項1記載の送信出力の制御装置。
- I・Q信号振幅制御部は、振幅変調の場合は、ベースバンド信号の立上がり及び立下りの波形並びに立上がり終了から立下り開始までのバースト送信時間を固定に制御し、定包絡変調の場合は、送信パワーレベル信号に応じて、ベースバンド信号の立上がり及び立下りの波形並びに前記バースト送信時間を可変に制御するようにした請求項1記載の送信出力の制御装置。
- 増幅器の温度を測定する温度測定手段を備え、
I・Q信号振幅制御部は、前記温度測定手段によって得られる温度信号に応じて、ベースバンド信号の立上がり及び立下りの波形並びに立上がり終了から立下り開始までのバースト送信時間を可変に制御するようにした請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の送信出力の制御装置。 - 電源電圧を測定する電源電圧測定手段を備え、
I・Q信号振幅制御部は、前記電源電圧測定手段によって得られる電源電圧信号に応じて、ベースバンド信号の立上がり及び立下りの波形並びに立上がり終了から立下り開始までのバースト送信時間を可変に制御するようにした請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の送信出力の制御装置。 - 定包絡変調方式及び振幅変調方式のデュアルモード型のバースト送信機において、
変調方式信号に応じてベースバンド信号の立上がり及び立下りの波形並びに立上がり終了から立下り開始までのバースト送信時間を制御するI・Q信号振幅制御部と、
このI・Q信号振幅制御部で制御されたベースバンド信号を変調方式信号に応じた高周波信号に変調する変調器と、
この変調器で変調された高周波信号を増幅する増幅器と、
この増幅器から出力される送信出力を検出する検出器と、
この検出器からの信号に基いて前記送信出力が目標出力となるよう前記増幅器に制御電圧を出力すると共に、前記送信出力が目標出力となった時の前記制御電圧と目標制御電圧との差に応じて、前記I・Q信号振幅制御部におけるベースバンド信号の立上がり及び立下りの波形並びに立上がり終了から立下り開始までのバースト送信時間を変えるように制御する信号処理部とを備えた送信出力の制御装置。 - 定包絡変調方式及び振幅変調方式のデュアルモード型のバースト送信機において、
送信出力の包絡線制御が、変調方式に関係なく、ベースバンド信号の立上がり及び立下りの波形並びに立上がり終了から立下り開始までのバースト送信時間を可変に制御することにより行なわれるようにした送信出力の制御方法。 - 送信出力の包絡線制御が、振幅変調の場合は、ベースバンド信号の立上がり及び立下りの波形並びに立上がり終了から立下り開始までのバースト送信時間を固定に制御し、定包絡変調の場合は、送信パワーレベル信号に応じて、ベースバンド信号の立上がり及び立下りの波形並びに立上がり終了から立下り開始までのバースト送信時間を可変に制御することにより行われるようにした請求項7記載の送信出力の制御方法。
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