JP3928126B2 - 中空円筒形部材の放射線透過非破壊検査装置及び方法 - Google Patents

中空円筒形部材の放射線透過非破壊検査装置及び方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、中空円筒形部材に放射線を透過させて内部を検査する放射線透過非破壊検査装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
衛星打上げロケットおよび観測ロケットのモータノズルには、耐熱等を目的として中空円筒形のグラファイト材やC/C部材(カーボン・カーボン・コンポジット材)が用いられる。これらの部材(以下、単に「中空円筒形部材」と呼ぶ)は、打上げロケットの大型化に伴い大型化しており、例えば外径1m以上のものが用いられている。
【0003】
上述した中空円筒形部材は、全体が均質であると共に、内部に異物や欠陥がないことが要求される。そのため、従来から、X線を用いた非破壊検査が行われている。
【0004】
図7は、従来の非破壊検査装置の模式図である。この図において、51は中空円筒形部材である被検査体、52は点光源であるX線源、53は放射線検出器(例えばフィルム)である。従来の非破壊検査は、点光源であるX線源52を使い、円筒形状の被検査体51の内面に放射線検出器53を置き(例えばフィルムを貼る)、被検査体51を静止させたまま、その部位の内部状況を撮影する。また検査する部位を変える場合は、その都度被検査体を回転させていた。
【0005】
また、同様の目的のため「放射線画像撮影方法及び装置」(特許文献1)が提案されている。この手段は、図9に模式的に示すように、被検査体51を挟んで、少なくとも1つのスリット54a、55aをそれぞれ有する1組みの遮蔽板54、55を置き、これらのスリット54a、55aを含む撮影部を被検査体51の回りに回転させ、かつ撮影部位をステップ状に移動して撮影するものである。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−262515号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図8は、図7の非破壊検査装置において、テストピースTP1、TP2を被検査体のX線源側とフィルム側に貼って試験した試験結果である。上述した図7の従来の非破壊検査装置には以下の問題点があった。
【0008】
(1)X線が被検査体内部で散乱するため、X線源から直線状に放射線検出器に入るX線に対してこの散乱X線がノイズとなるためS/N比を低下させるという問題があった。この問題は、被検査体の肉厚が厚いほど散乱X線が増加するため、その影響は大きい。例えば、図8の撮影例では、X線源側に貼ったテストピースTP1が散乱X線の影響で確認できない結果となった。
(2)円筒形状の被検査体をX線が透過する際の周方向の厚さが異なる構成になっていたため、フィルムの濃度勾配が大きくなりフィルムが見にくいという問題があった。例えば、図8の撮影例では、X線フィルムの濃度勾配が大きく欠陥等の定量的判定が難しい。
(3)静止させて撮影する構成になっていたため、何分割かに分けて撮影する必要があるという問題があった。さらに濃度勾配の影響を低減するためには、撮影の分割数を膨大にする必要があった。
【0009】
また、特開2000−262515の手段は、以下の問題点があった。
(4)被検査体がむき出しであり、被検査体自体や部屋の壁で散乱するX線を完全に排除できないため、散乱X線の影響でS/N比が低下し、放射線検出器の画質が悪くなるという問題があった。
(5)撮影部が被検査体の回りを回転すると共に平行移動して撮影する構成となっていたため、スリット、X線源、検出器等を同期させながら回転及び平行移動させる構成が複雑である、という問題があった。
(6)被写体のX線透過厚さの違いによる濃度勾配は存在したままである。
【0010】
本発明は上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、散乱放射線の影響が小さく中空円筒形部材を透過した放射線による画像の解像度を向上でき、放射線の周方向の拡がりを抑えて中空円筒形部材の周方向厚さの違いの影響を低減でき、画像の濃度勾配を軽減して見やすくでき、中空円筒形部材の全体を自動的に効率よく撮影でき、中空円筒形部材が厚肉でも正確な検査が可能である中空円筒形部材の放射線透過非破壊検査装置及び方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、被検査体である中空円筒形部材(1)を支持しその軸心を中心に回転させる回転テーブル(12)と、中空円筒形部材を放射線に対して遮蔽する遮蔽装置(14)と、中空円筒形部材に向けて放射線を放射する放射線源(16)と、中空円筒形部材を透過した放射線の強度分布を計測する放射線検出器(18)とを備え、前記遮蔽装置(14)は、前記中空円筒形部材を格納可能な箱状体であり、中空円筒形部材の一部のみを放射線に露出するようにその外面と内面の対向位置に外側開口(15a)と内側開口(15b)を有し、かつ該遮蔽装置は、外側と内側の開口を放射線が透過するように、放射線源に向けて設置されており、前記放射線検出器は、前記外側開口、前記中空円筒形部材の一部及び前記内側開口を透過した放射線を受けるように中空円筒形部材の中空部内に設置される、ことを特徴とする中空円筒形部材の放射線透過非破壊検査装置が提供される。
【0012】
また、本発明によれば、被検査体である中空円筒形部材(1)を支持しその軸心を中心に回転させ、中空円筒形部材を格納可能な箱状体に中空円筒形部材を入れて、該箱状体の中空円筒形部材の外面と内面の対向位置に外側開口(15a)と内側開口(15b)を設けてその他の部分を遮蔽し、外側と内側の開口を放射線が透過するように中空円筒形部材に向けて放射線を放射し、前記外側開口、中空円筒形部材の一部及び前記内側開口を透過した放射線の強度分布を中空円筒形部材の中空内部で計測する、ことを特徴とする中空円筒形部材の放射線透過非破壊検査方法が提供される。
【0013】
上記本発明の装置及び方法によれば、放射線は、外側開口(15a)と内側開口(15b)を通って放射線検出器(18)で中空円筒形部材を透過した放射線の強度分布を計測し、その他の部分は遮蔽装置(14)により遮蔽される。
従って、外側開口(15a)と内側開口(15b)の間に位置する中空円筒形部材の一部のみを透過した放射線のみを計測するので、散乱放射線がほとんどなく、その影響が小さく中空円筒形部材を透過した放射線による画像の解像度を向上できる。
また、中空円筒形部材の厚みが一定な部分を常に放射線が透過するので、透過厚さの違いによる画像の濃度勾配が低減され、フィルムを見やすくすることができる。
さらに、回転テーブル(12)により中空円筒形部材(1)をその軸心を中心に回転させるだけで、中空円筒形部材の全体を自動的に効率よく撮影できる。また、放射線が中空円筒形部材の一部のみを半径方向に透過するので、散乱放射線の影響を大幅に低減し、S/N比が向上するので、中空円筒形部材が厚肉でも正確な検査が可能である。
【0014】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記外側開口(15a)と内側開口(15b)は、中空円筒形部材(1)の軸線方向に延びるスリットである。
この構成により、放射線の周方向の拡がりを抑えて中空円筒形部材の周方向の厚さの違いの影響を低減でき、画像の濃度勾配を軽減して見やすくできる。また、回転テーブル(12)により中空円筒形部材(1)をその軸心を中心に回転させるだけで、スリットにより中空円筒形部材の全体を自動的に均一に撮影できる。さらに、放射線がスリットにより中空円筒形部材の軸線方向のみを半径方向に透過するので、周方向の散乱放射線の影響を大幅に低減し、S/N比がさらに向上するので、中空円筒形部材が厚肉でも正確な検査が可能である。
【0015】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記放射線検出器(18)は、中空円筒形部材(1)の内面に沿って円弧状または円管状に配置され、中空円筒形部材(1)と共に回転する放射線用フィルムである。
かかる放射線用フィルムにより、中空円筒形部材(1)の広い範囲を少ないフィルムで検査し、その均質性や欠陥位置を容易に特定できる。
【0016】
本発明の好ましい別の実施形態によれば、前記放射線検出器(18)は、外側開口(15a)と内側開口(15b)を挟んで放射線源(16)に対向する放射線センサである。
かかる放射線センサを用いることにより、センサ出力をPC等に入力して迅速なデータ処理ができる。
【0017】
前記遮蔽装置(14)は、中空円筒形部材(1)を内部に格納し放射線を遮蔽する遮蔽箱(14a)と、該遮蔽箱に取付けられ中空円筒形部材(1)の内面を遮蔽する遮蔽筒(14b)とを有する。
この構成により、遮蔽筒(14b)を取り外して中空円筒形部材(1)を遮蔽箱(14a)から容易に交換できる。
【0019】
前記放射線源(16)は、X線源であり、放射線はX線である、ことが好ましい。
かかるX線源を用いることにより、放射線透過非破壊検査をより容易に行うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態を図面を参照して説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0021】
図1は、本発明の第1実施形態を示す水平断面図であり、図2は図1のA-A線における断面図である。図1及び図2に示すように、本発明の放射線透過非破壊検査装置は、回転テーブル12、遮蔽装置14、放射線源16及び放射線検出器18を備える。
【0022】
回転テーブル12は、この例では台11の上面に設置され、被検査体である中空円筒形部材1をその上に載せて支持し、図示しない駆動装置によりその軸心Zを中心に回転させるようになっている。回転テーブル12の回転速度は一定であるのがよい。
【0023】
遮蔽装置14は、この例では遮蔽箱14a、遮蔽筒14b及び遮蔽蓋14cからなり、それぞれ放射線を遮蔽可能な材料(例えば鉛)で作られている。遮蔽箱14aは、この例では底の無い矩形枠であり、台11の上面に直接設置され、中空円筒形部材1を内部に格納する。遮蔽蓋14cは、遮蔽箱14aの開口上面の外周部分を覆い、中央に円形の開口を有する。遮蔽筒14bは、この例では遮蔽蓋14cの中央開口から下方に吊り下げられ、中空円筒形部材1の内面を遮蔽する。
【0024】
遮蔽装置14は、中空円筒形部材1の一部(この例では図1、2の左側軸線上)のみを放射線に露出するようにその外面と内面の対向位置に外側開口15aと内側開口15bを有する。外側開口15aと内側開口15bは、この例では中空円筒形部材1の軸線方向に延びる細長いスリットである。遮蔽装置14は、外側と内側の開口15a、15bを放射線が透過するように、放射線源に向けて設置されている。
【0025】
放射線源16は、この例では遮蔽装置14の外部に設置され、中空円筒形部材1に向けて放射線を放射する。放射線源16は、この例ではX線源であり、放射線はX線である。なお本発明はこれに限定されず、その他の放射線を用いることができる。
放射線検出器18は、外側開口15aと内側開口15bを通って中空円筒形部材1を透過した放射線の強度分布を計測する。放射線検出器18は、この例では、中空円筒形部材1の内面に沿って円弧状または円管状に配置された放射線用フィルムであり、回転テーブル12の上に載り、中空円筒形部材1と共に回転するようになっている。
【0026】
また上述した装置を用い、本発明の方法では、被検査体である中空円筒形部材1を支持しその軸心を中心に回転させ、中空円筒形部材1の外面と内面の対向位置に外側開口15aと内側開口15bを設けてその他の部分を遮蔽し、外側と内側の開口を放射線が透過するように中空円筒形部材1に向けて放射線を放射し、中空円筒形部材1の一部を透過した放射線の強度分布を計測する。
【0027】
上述した第1実施形態の装置を更に詳述する。
円筒形状の被検査体1の内面にフィルム18を置き、遮蔽箱14aに入れる。遮蔽箱14aは鉛製で、X線源側にスリット15aを設けておく。なお箱全部が鉛でなくても、例えば木材や鋼板で作製し、内面又は外面に鉛の板を貼ったものでもよい。
円筒形状被検査体1の内面側とフィルム18の間に、遮蔽箱14aのスリット15aと同じ位置に平行にスリット15bを入れた鉛製の遮蔽筒14bを置く。なお、遮蔽箱14aと遮蔽筒14bに位置合わせのための切欠きを設け、この切欠きをガイドとして、スリット15aとスリット15bの位置合わせを容易にするのがよい。
遮蔽筒14bは、例えば鋼板に鉛板を貼ってもよい。遮蔽筒14bは被検査体1と一緒には回転せず遮蔽箱14aに遮蔽蓋14cを介して設置されている。すなわち、遮蔽箱14と遮蔽筒14bは、回転テーブル12上に載らず、回転しない。
X線源16より、スリット15aを介してX線を円筒形状被検査体1に照射し、スリット15bから出てきたX線を、フィルム18に撮影する。円筒形状被検査体1及びフィルム18を回転テーブル12により定速回転させ、被検査体1回転分を撮影する。
なお必要に応じて被検査体を上下に動かして被検査体全体を撮影するのがよい。
かかる放射線用フィルムにより、中空円筒形部材1の広い範囲を少ないフィルムで検査し、その均質性や欠陥位置を容易に特定できる。
【0028】
図3は、本発明の第2実施形態を示す図2と同様の断面図である。この例は、被検査体形状(内径)が異なる場合の対応策を示している。すなわち、この図に示すように、厚い(内径が小さい)被検査体には遮蔽筒14bとフィルム18を小径のものに交換するだけでよい。その他の構成は、図1及び図2と同様である。
【0029】
図4は、本発明の第3実施形態を示す図1と同様の水平断面図である。この例において、放射線検出器18は、外側開口15aと内側開口15bを挟んで放射線源16に対向する放射線センサである。
放射線センサのデータはパソコン(図示しない)に入力して迅速な処理が可能になっている。またこの例で放射線検出器18は、被検査体と一緒に回転せず、遮蔽筒14bまたはその他の部分に設置されている。その他の構成は第1実施形態と同様である。
上述した放射線センサを用いることにより、センサ出力をPC等に入力して迅速なデータ処理ができる。また、上述した第1〜3実施形態の装置により、2次元データを得ることができる。
【0030】
図5は、参考例を示す図1と同様の水平断面図である。この例では、放射線検出器18(例えばX線ラインセンサ)を2ケ所定の角度で設置する。また遮蔽箱14aや遮蔽筒14bにも所定の角度で2ケずつスリット15a、15bを形成する。被検査体1のみ回転し、放射線検出器18は、遮蔽筒14bに設置されている。2つの放射線検出器18からのデータをパソコン(図示しない)に入力し、合成処理を施して3次元画像を得る。その他の構成は、第3実施形態と同様である。
この構成により、スリット15a、15b及び放射線検出器18を異なる角度で複数設けることにより、2次元データのみならず、3次元データも取得でき、これを合成処理して3次元画像を得ることもできる。
【0031】
【実施例】
図6は、本発明の実施例を示す図である。この図は、図1に示すように4つのテストピース(TP)を被検査体1の内外面に2つずつ貼り、第1実施形態の装置で撮影した結果である。なおこの図で横軸は周方向位置、縦軸は検出感度である。
この図から、4つのテストピース(TP)のすべてが、散乱放射線の影響がなく高い解像度で検出されているのがわかる。
【0032】
上述したように本発明の構成によれば、放射線は、外側開口15aと内側開口15bを通って放射線検出器18で中空円筒形部材を透過した放射線の強度分布を計測し、その他の部分は遮蔽装置14により遮蔽される。
従って、外側開口15aと内側開口15bの間に位置する中空円筒形部材の一部のみを透過した放射線のみを計測するので、散乱放射線がほとんどなく、その影響が小さく中空円筒形部材を透過した放射線による画像の解像度を向上できる。
また、中空円筒形部材の厚みが一定な部分を常に放射線が透過するので、透過厚さの違いによる画像の濃度勾配が低減され、フィルムを見やすくすることができる。
さらに、回転テーブル12により中空円筒形部材1をその軸心を中心に回転させるだけで、中空円筒形部材の全体を自動的に効率よく撮影できる。また、放射線が中空円筒形部材の一部のみを半径方向に透過するので、散乱放射線の影響を大幅に低減し、S/N比が向上するので、中空円筒形部材が厚肉でも正確な検査が可能である。
【0033】
また、外側開口15aと内側開口15bが、中空円筒形部材1の軸線方向に延びるスリットである構成により、放射線の周方向の拡がりを抑えて中空円筒形部材の周方向の厚さの違いの影響を低減でき、画像の濃度勾配を軽減して見やすくできる。また、回転テーブル12により中空円筒形部材1をその軸心を中心に回転させるだけで、スリットにより中空円筒形部材の全体を自動的に均一に撮影できる。さらに、放射線がスリットにより中空円筒形部材の軸線方向のみを半径方向に透過するので、周方向の散乱放射線の影響を大幅に低減し、S/N比がさらに向上するので、中空円筒形部材が厚肉でも正確な検査が可能である。
【0034】
なお、本発明は上述した実施例及び実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。
【0035】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、散乱X線が鉛製の箱及び遮蔽筒に遮られてその影響が小さくなり、像質が向上する。また、X線の周方向への拡がりが抑えられるため、円筒形状被検査体の周方向厚さの違いの影響が小さくなり、フィルムの濃度勾配が軽減して見やすくなる。さらに、円筒形状被検査体全体が自動的に効率よく撮影できる。また被検査体が厚肉でも正確な検査が可能である。さらに被検査体とフィルムの回転を定速とすることで、フィルムの濃度が一様となる。
【0036】
従って、本発明の中空円筒形部材の放射線透過非破壊検査装置及び方法は、散乱放射線の影響が小さく中空円筒形部材を透過した放射線による画像の解像度を向上でき、放射線の周方向の拡がりを抑えて中空円筒形部材の周方向厚さの違いの影響を低減でき、画像の濃度勾配を軽減して見やすくでき、中空円筒形部材の全体を自動的に効率よく撮影でき、中空円筒形部材が厚肉でも正確な検査が可能である、等の優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す水平断面図である。
【図2】図1のA-A線における断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態を示す図2と同様の断面図である。
【図4】本発明の第3実施形態を示す図1と同様の水平断面図である。
【図5】本発明の参考例を示す図1と同様の水平断面図である。
【図6】本発明の実施例を示す図である。
【図7】従来の非破壊検査装置の模式図である。
【図8】図7の装置の実施例を示す図である。
【図9】従来の別の非破壊検査装置の模式図である。
【符号の説明】
1 中空円筒形部材(被検査体、被検査体)、
10 放射線透過非破壊検査装置、11 台、
12 回転テーブル、14 遮蔽装置、
14a 遮蔽箱、14b 遮蔽筒、14c 遮蔽蓋、
15a 外側開口(スリット)、15b 内側開口(スリット)、
16 放射線源(X線源)、
18 放射線検出器(放射線用フィルム、放射線センサ)、
51 中空円筒形部材(被検査体)、52 X線源、
53 放射線検出器(フィルム)、
54、55 遮蔽板、54a、55a スリット

Claims (7)

  1. 被検査体である中空円筒形部材(1)を支持しその軸心を中心に回転させる回転テーブル(12)と、中空円筒形部材を放射線に対して遮蔽する遮蔽装置(14)と、中空円筒形部材に向けて放射線を放射する放射線源(16)と、中空円筒形部材を透過した放射線の強度分布を計測する放射線検出器(18)とを備え、
    前記遮蔽装置(14)は、前記中空円筒形部材を格納可能な箱状体であり、中空円筒形部材の一部のみを放射線に露出するようにその外面と内面の対向位置に外側開口(15a)と内側開口(15b)を有し、かつ該遮蔽装置は、外側と内側の開口を放射線が透過するように、放射線源に向けて設置されており、
    前記放射線検出器は、前記外側開口、前記中空円筒形部材の一部及び前記内側開口を透過した放射線を受けるように中空円筒形部材の中空部内に設置される、ことを特徴とする中空円筒形部材の放射線透過非破壊検査装置。
  2. 前記外側開口(15a)と内側開口(15b)は、中空円筒形部材(1)の軸線方向に延びるスリットである、ことを特徴とする請求項1に記載の放射線透過非破壊検査装置。
  3. 前記放射線検出器(18)は、中空円筒形部材(1)の内面に沿って円弧状または円管状に配置され、中空円筒形部材(1)と共に回転する放射線用フィルムである、ことを特徴とする請求項1に記載の放射線透過非破壊検査装置。
  4. 前記放射線検出器(18)は、外側開口(15a)と内側開口(15b)を挟んで放射線源(16)に対向する放射線センサである、ことを特徴とする請求項1に記載の放射線透過非破壊検査装置。
  5. 前記遮蔽装置(14)は、中空円筒形部材(1)を内部に格納し放射線を遮蔽する遮蔽箱(14a)と、該遮蔽箱に取付けられ中空円筒形部材(1)の内面を遮蔽する遮蔽筒(14b)とを有する、ことを特徴とする請求項1に記載の放射線透過非破壊検査装置。
  6. 前記放射線源(16)は、X線源であり、放射線はX線である、ことを特徴とする請求項1に記載の放射線透過非破壊検査装置。
  7. 被検査体である中空円筒形部材(1)を支持しその軸心を中心に回転させ、中空円筒形部材を格納可能な箱状体に中空円筒形部材を入れて、該箱状体の中空円筒形部材の外面と内面の対向位置に外側開口(15a)と内側開口(15b)を設けてその他の部分を遮蔽し、外側と内側の開口を放射線が透過するように中空円筒形部材に向けて放射線を放射し、前記外側開口、中空円筒形部材の一部及び前記内側開口を透過した放射線の強度分布を中空円筒形部材の中空内部で計測する、ことを特徴とする中空円筒形部材の放射線透過非破壊検査方法。
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