JP3927942B2 - 測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、マイクロ分析システム(μ−TAS)の流路内を流れる物質の濃度、微小な圧力分布や温度分布、生体および遺伝子情報を読み取る測定装置に関し、さらに、検出された情報を高効率で伝達、処理するデータ伝達装置に係わる。
近年、化学や生化学の分野などで分析をより小さなシステムで行う技術が開発されつつある。その典型的な例がマイクロ流路を用いたμ−TASシステムであり、従来よりもサイズの小さな流路による分離/調合、反応等が行われつつある。
また、バイオ関連技術、バイオ産業の発達と共に、DNAチップと呼ばれるような生物遺伝子情報を読み出す検出素子も開発されつつある。
また、近年、立体微細加工技術の発展に伴い、ガラスやシリコン等の基板上に、微小な流路とポンプ、バルブ等の液体素子およびセンサを集積化し、その基板上で化学分析を行うシステムが注目されている。これらのシステムは、小型化分析システム、μ−TAS(Micro Total Analysis System)あるいはLab on a Chip)と呼ばれている。化学分析システムを小型化することにより、無効体積の減少や試料の分量の大幅な低減が可能となる。また、分析時間の短縮やシステム全体の低消費電力化が可能となる。さらに、小型化によりシステムの低価格を期待することができる。μ−TASは、システムの小型化、低価格化および分析時間の大幅な短縮が可能なことから、在宅医療やベッドサイドモニタ等の医療分野、DNA解析やプロテオーム解析等のバイオ分野での応用が期待されている。
例えば、溶液を混合して反応を行った後、定量及び分析をしてから分離するという一連の生化学実験操作をいくつかのセルの組み合わせによって実現可能なマイクロリアクタが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。図11にマイクロリアクタ11の概念を模式的に示す。マイクロリアクタ11は、シリコン基板上に平板で密閉された独立した反応チャンバを有している。このリアクタは、リザーバーセル12、混合セル13、反応セル14、検出セル15、分離セル16が組み合わされている。このリアクタを基板上に多数個形成することにより、多数の生化学反応を同時に並列的に行うことができる。さらに、単なる分析だけでなく、タンパク質合成などの物質合成反応もセル上で行うことができる。
このようなμーTASシステムや、バイオチップにおいて、反応などの作業工程の後、最終的には検出工程が必要である。
これに対して、光による検出は、光の持つ非接触性や非反応性から、より正確で、被検体への影響が比較的少ない方法として、用いられている。
例えば、被検物に蛍光標識を付加した上で、励起用光源からの光を照射し、蛍光を検出する測定方法、被検物に光源からの光を照射し、透過光の強度を測定する測定方法、被検物にプリズムを近接させ、光源からの光を照射し、全反射光の損失を測定する測定方法等が用いられている。
特開平10−337173号公報(第2−5頁、第1図)
しかしながら、まず、蛍光標識による方法では、被検体と標識との相性があり、用いたい標識、すなわち、検出感度の良い標識を用いることができない場合がある。さらに、この方法では、励起光と蛍光の波長が違うためノイズ成分となる強い励起光に比較的悪化されにくいという利点はあるものの、逆に、信号成分である蛍光の発生効率を上げることが難しく、従って、総合的なSN比を上げることが難しい。
次に、透過光を用いた透過率、吸光度測定による方法では、被検体の透過率が低い場合、すなわち被検流体中に含まれる被測定物質の濃度が高い場合には、透過光量が少ないために、信号が小さくなるために、SN比が低くなる。
これを改善しようとして、被測定物質の濃度を下げると、今度はもともとの信号が小さくなり、やはりSNが悪くなるというジレンマに陥る。さらに、測定における光の影響が少ないとはいえ、光が被検流体をまともに横切るため、発熱あるいは光反応の影響が出やすく、そのために用いることのできる光量に制約がある。
また、全反射光の損失を測定する方法では、透過光に比べてより強い光量を用いることができるが、変化(損失)を検出したい光と、照射光の波長が同じであるために、検出器に非常に大きなダイナミックレンジが必要となるという難点がある。すなわち、マイクロ流路中の微小な反応などによる小さな損失は高精度に測定することができない。
本発明は、以上述べてきた従来の技術の持つ問題点を解決するものであり、マイクロ流路によるμーTASシステムやバイオ分析チップ等の微量化学、生化学分析における、高感度な検出をコンパクトに集積化された素子で行うこができ、また流路構造の所望の位置に自由に配置して検出することが可能な測定装置を提供する。
また、本発明は、微小共振器レーザを応用して携帯用の検査装置を提供する。
すなわち、本発明は、複数の流路を備え、前記流路内を流れる流体の変化に応じて、光出力を行う測定装置であって、流体の変化によって光電磁場モード選択の度合が変化する微小共振器と、前記光電磁場モード選択の影響を受けて発光を制約される活性層を有して構成されるレーザを前記複数の流路に対応して複数備え、前記流体の変化に応じて発光が変化することを特徴とする測定装置である。
本発明によれば、微小共振器による超低しきい値レーザを用いたマイクロセンサを用いることにより、マイクロ流路によるμーTASシステムやバイオ分析チップ等の微量化学、生化学分析装置において検出を行う上で、高感度な検出をコンパクトに集積化された素子で行うこと、平面上の流路構造の所望の位置に自由に複数の検出器を配置することが可能となり、さらに、検出した情報に対応する信号を、アレイ化した素子を構成して並列光出力することにより、直接的に並列出力を処理したり、簡便な構成で並列に伝達することが可能となる。
また、本発明の微小共振器レーザを応用して携帯用の検査装置を構成することも可能となる。
次に、本発明の好ましい実施態様について説明する。
即ち、本発明は、情報を検出し、該情報に応じた光出力を行う測定装置であって、発光を担う活性層と、微小光共振器を有し、該活性層が微小光共振器による光電磁場モード選択の影響を受けて発光を制約され、発光が空間選択的に生じ、該光電磁場モード選択の度合が、前記微小光共振器の置かれた環境条件によって変化することによって、前記発光が変化し、該発光変化を元に環境条件を測定することを特徴とするセンサである。
本発明は、光以外の情報を検出するのが好ましい。
前記センサは溶液を流す流路内あるいは近傍に配置され、流路内を流れる溶液および/または溶質によって前記環境条件が変化し、センサの発光状況によって流路内の物質および/または状態に関する情報を測定することを特徴とする。
前記流路が10μm以上の寸法で構成されたマイクロ流路であり、当該流路を流れる溶液が所定の位置において層流を構成することを特徴とする。
前記環境条件が屈折率であり、屈折率変化が溶液中の溶媒の濃度に依存して生じる屈折率変化が溶液の温度に依存して生じることを特徴とする。
前記環境条件が光吸収であり、光吸収が溶液中の溶質の濃度に依存して生じることを特徴とする。
前記環境条件が光散乱であり、光散乱が溶液中の溶質の濃度に依存して生じることを特徴とする。
前記環境条件が温度変化であり、温度変化が溶液および/または溶質の化学反応による発熱によって生じることを特徴とする。
前記環境条件がセンサの微小変形であることを特徴とする。
前記微小変形が振動によって生じ、振動が溶液中の溶質の衝突によって生じるか、または振動が溶液および/または溶質の化学反応による膨張、収縮によって生じることを特徴とする。
前記微小変形が圧力変化によって生じ、圧力変化が溶液およびまたは溶質の流量変化によって生じるか、または圧力変化が溶液および/または溶媒の化学反応による膨張、収縮によって生じることを特徴とする。
前記センサ素子を1次元または2次元に並列配置し、各センサ素子の位置に応じた複数の環境情報により、各センサ素子より生じた並列な光出力を得ることを特徴とする。
前記並列センサを用い、前記並列センサからの並列な光信号が、エリアセンサによって検出されることを特徴とする。
本発明のセンサは、情報を検出し、該情報に応じた光出力を行う測定装置であって、発光を担う活性層と、微小光共振器を有し、該活性層が微小光共振器による光電磁場モード選択の影響を受けて発光を制約され、発光が空間選択的に生じ、該光電磁場モード選択の度合が、前記微小光共振器の置かれた環境条件によって変化することによって、前記発光が変化し、該発光変化に基づいて環境条件を測定することを特徴とする。
本発明において、情報に応じた光出力を行うが、特に光以外の情報の光出力が好ましい。
通常のセンサでは電気的に、つまり電流、電圧の変化を出力としたり、また、電気出力を光に二次的に変換して光出力し、光通信することもあるが、本発明のセンサにおいては、センサの一次出力が光であることを特徴とする。
本発明において、発光を担う活性層とは発光半導体におけるものを意味する。ダイオードPN接合部分では、正電荷と負電荷(キャリア)が発光再結合するが、この領域のことを活性領域という。通常は層状になっているので、活性層として示し、また活性領域の意味でもよい。
本発明において、微小光共振器は、光デバイスの分野におけるmicro−cavityあるいはmicrocavityとして示されているものである。また、明細中の微小円盤共振器は、micro−disk cavity laser、microsphere cavity laserを表わす。
光電磁場モードは、光モードあるいは光電磁場モード等の光に関する電磁場の固有振動のモードが好ましい。
また、固有振動のモードは、振動が空間的、時間的の2つの変数を含むので、空間モードと時間モードの2つの特性をもち、時間モードは光の波長選択性のことになり、空間モードは共振器内外での光の強さ(正しくは複素振幅で位相もある)の分布のことになる。本発明では「光を閉じ込めること」が、この空間モード的に言えば、狭い領域に光の強い部分が集中している空間モードのみを用いることが好ましい。
本発明において、光電磁場モードは通常複数存在する。微小共振器を小さくすれば、原理的にはモードは1つになり、ある決まった方向のみに光を放射するが、現実的にはその他の、例えば共振器の周りに広く発散する無駄な光を発するモードへの結合も少しある。この望まれない漏れ光の度合いを通常Q値(Quality factor)という物理的に定義された量で定義する。波長の大きさの共振器で、Qが1000であれば、共振器内を1000回光が往復すると外へ漏れてなくなってしまう、という意味になる。この漏れ量が全く0で、本当に単一のモードのみを使用すれば、レーザのしきい値電流は0Aになるが、現状はnAやμAであるので、多少の漏れ光が存在する。
本発明において、共振器の置かれる環境条件の具体例の例示は、共振器の接する物質の屈折率、共振器の接する物質から受ける力(振動、圧力含む)、共振器の接する物質の温度等が挙げられる。
本発明において、センサは発光変化だけでなく、環境条件まで測定することが好ましく、環境条件を計ることが目的で、光を計ることは手段である。他の手段としては励起用の注入電流の変化を測定しても良い。
本発明のセンサは、微小共振器LDを用いるが、微小共振器LDは既に知られているが、これを環境条件測定に用いる構成を本発明の特徴とする。例えば、微小共振器LDは温度が変化して、LDがうまく作動しないくなるという現象が発生することがあるが、本発明はその現象を利用して、すなわちセンサとして本発明の様に構成された測定装置として利用することを特徴とする。
本発明において、センサは溶液を流す流路内あるいは近傍に配置される。ここで「近傍」とは、
(1)共振器の接する物質の屈折率の場合は、光電磁場が感じる範囲(実質的には波長オーダの範囲すなわち上限が、約0.01ミクロンから10ミクロン程度)であり、
(2)共振器の接する物質から受ける力(振動、圧力含む)の場合は、振動や圧力が伝わる範囲(構成により異り、長い金属棒の振動のように、遠くでも反応よく伝われることもあるが、本発明では約0.1ミクロンから10mm程度)であり、
(3)共振器の接する物質の温度の場合は、熱の伝導範囲(境界物質の熱伝導度、熱抵抗により異なるが、0.1ミクロンから10mm程度)
である。
上記の()内にかいた下限は不要であり、0からが適切である。
これは実施例2の流路に孔を空けて共振器を流路壁に用いる構成に相当する。
本発明において、流路内を流れるのは流体であり、具体的には液体および気体が挙げられる。例えば、気体は粒子を運搬する場合いは、屈折率、温度、濃度、振動は液体と同様に変化するために、本発明を適用することができる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
本実施例は本発明の微小光共振器による発光制御を用いた光出力のセンサ装置を実施したものである。
まず、図1を用いて本実施例のセンサ装置の原理的構成について説明する。
以下、LDは微小共振器レーザダイオードを表すものとする。この微小共振器LDのサイズに関しては、使用波長はおよそ1.5μmの光通信用近赤外から硝子に光が通らなくなる紫外の300nm程度であり、典型的な共振器サイズは0.1〜10μmのサイズである。尚、通常の面発光レーザがこの上のオーダになる。図1は3層からなる、流体成分検出装置を模式的に示した図であり、図1(a)に断面模式図を示したように、流路およびLD層101、配線層102、受光層103により成り立っている。
図1(b)は流路およびLD層101の平面模式図である。
この実施例の形態では、流路104、105、106と、LD108、109、110は同一の層に配置されており、LDへのキャリア供給などは配線層102によって行われ、LDからの光出力は反対側の受光層103によって検出される。受光層103はエリアセンサであり、本実施例ではCCDを用いてどのLDが発光したかを位置的に、またその光量をLD毎に画像として検出し、処理している。
本実施例では、前記流路の断面のサイズ(幅)として10μm程度の流路を用いるが、流路の幅は、いわゆるμ−TAS(Micro Total Analysis Systems)などで用いられている層流利用などの流体制御技術を考慮して、およそ1〜数100μmの寸法から適宜選び、構成することができる。
図2は本実施例のLD素子の外観を模式的に表わした図であり、本実施例では微小円柱型共振器LDを用いている。
図2中、基板201上に構成された光共振器用反射鏡202、203と共振器スペーサ204により光共振器が構成されている。共振器のサイズとしては波長程度の微小領域に光を閉じ込めている。
この円柱型共振器は発光方向(紙面上方向)には多層膜鏡202、203によって、そして発光と垂直な円柱側面方向には円柱とその接する外界との界面の屈折率差により全反射で光が閉じ込められている。閉じ込めの質を表すQ値はこのような微小円柱共振器では1000以上の高い値が得られている。
次に、発光に関する部分を説明する。
スペーサ部分の内部には発光を担う活性層205が含まれている。活性層の活性物質、そして活性構造として用いられるものとしては、量子ドット、量子井戸などの高効率な光半導体等がある。量子ドットは例えばInAsで出来ており、SK成長と呼ばれる自己組織化方法などにより、すなわち、MBEなどの結晶成長中の格子歪みと破断を含むプロセスにより形成される。
この活性層へ電子、および正孔のキャリア注入を行うための不図示の配線が施されており、電流を供給する電源へ接続されている。この電流により、活性層205が物理的に反応し、共振器の効果により、レーザとして動作し、レーザ光206を出力する。
近年の基礎研究によれば、このような高品質なすなわち高いQ値を持ち、波長程度のサイズの半導体微小共振器の内部に活性層を閉じ込めることにより、発光そのものが制御され、共振器の単一光モードへ高い効率で結合するために、その結果として、超低しきい値のレーザが実現される(特開平10−284806号公報参照)。
このような超低しきい値のレーザは時折、0しきい値レーザとも呼ばれており、通常のレーザにおいて、低電流入力での反応の遅いLEDとしての発光応答特性が実質的になく、低電流領域からでもレーザ光出力の、(1)光出力の応答線形性、(2)低雑音性、(3)高コヒーレンスといった、光出力を情報伝達に用いる際に非常に有利となる複数の性質を有効利用することができる。
このような0閾値レーザの代表的なしきい値入力電流としてはnAからμAが実現されている。
本実施例においては、流路およびLD層101内に配置された各LDの発光はそれぞれ近接する流路内の条件によって敏感に変化する。
本実施例では、(1)流路内を流れる流体に含まれる被検物質の濃度に依存した屈折率条件、(2)流路内を流れる流体に含ませた反応物質の反応熱による温度変化に依存した屈折率条件、の2種の条件を検出した。すなわち、(1)濃度が高い場合、または、(2)温度が高い場合、には流体の屈折率が上がり、円柱共振器との屈折率差が小さくなる。これにより、円柱共振器の光閉じ込め条件、すなわち電磁波の固有モードが変化して、LDの光出力が変動する。
屈折率が大きく変わった場合には閾値が供給電流以上に上がり、発光自体が停止する。
従って、各LDの発光状態を受光層103により検出すれば、各LDに近接した流路内の各種条件を測定することが可能となる。どの物質をどこへ流して、どこで検出するかなどの流路とLDのデザインを適宜行うことで、総合的、並列的な検出システムとして高度に機能するセンサ装置が得られる。各LDの励起は、配線による電流の注入以外にも光励起によって行っても良い。
本発明の第2の実施例は、実施例1に対してLDと流路の部分に別の形態を利用したものである。以下、この形態を図3および図4を用いて説明する。図3(a)は実施例1で用いた構成であり、流路301に接して円柱型微小共振器LD302が配置されている。右図中の矢印は光の固有モードを幾何光学的に示した模式図である。
本実施例では、この微小円柱共振器LD302に変えて、図3(b)および(c)で示される微小円盤共振器LD304、微小球共振器LD306を用いたものである。各光の固有モードはそれぞれ右側の図に幾何光学的に示されており、所謂Whispering Gallary モード(WGM)として知られる周縁部光路に沿って光が伝搬し、全反射により波長程度の微小領域に閉じ込められている。
次に、図4は、このような円柱、円盤、球状の微小共振器について、流路との接し方を変化させた実施形態であり、図4(a)においては、複数の流路402、403に同時に接するLD401を模式的に表した図であり、図4(b)においては、流路405に穴をあけ、共振器LD404の一部を流路の壁として用いる構成を表す模式図である。図4(a)では複数の流路の和や平均的な条件を検出することができ、より安定な検出などが達成される。図4(b)では直接共振器が流体に接することで、非常に高感度な検出が達成される。
本発明の第3の実施例は、流路内を流れる被検体の圧力または、物質の衝突を検出するものであり、これを以下、図5を用いて説明する。
図5(a)は実施例1の形態と同様に流路501に微小共振器LD502が接している様子を表す断面模式図である。まず、図5(b)はこの流路中の流体の圧力が増加して流路503が膨張、変形した様子を示す断面模式図である。このように変形した流路に接した微小共振器LD504も流路からの力によって変形する。微小共振器の光閉じ込め状態、すなわち電磁波の空間モードは、境界条件に強く依存しているため、共振器の変形は光閉じ込め状態を変化させる。これを通じて、レーザとしての発振条件を通じてLDの発光状態が変わる。よって、発光変化を検出することで、流路の微小な圧力変化を測定することが達成される。
次に、図5(c)は流路505を流れる流体に、被検物として比較的質量の大きな被検物質粒子507が混合している場合に、その物質の量、速度、質量などを測定する例である。この場合、物質が流路505の壁に衝突すると、比較的大きな運動量変化の反作用力積によって、流路の壁が変形する。流路に接している微小共振器LD506はこれに応じて変形し、図5(b)の圧力検出の例で説明したのと同様にLDの発光状態変化を引き起こす。
変形量は衝突頻度、衝突速度、衝突物質の質量の乗算的な影響に依存するため、LDの発光状態を検出すれば、被検物質粒子507の分量、速度、質量に関する測定が達成される。
本発明の第4の実施例を、以下図6を用いて説明する。
図6(a)は本実施例のセンサ装置の構成の断面を表す模式図であり、本実施例では、流路層601、微小共振器LDおよび配線層602、受光層603の3層によりセンサ装置が構成されている。
微小円柱共振器LD608、609、610は、図6(b)にも模式的に示されるように、本実施例の構成では、それぞれ流路604、605、606に円柱の一底面を通じて接している。円柱の軸方向の光閉じ込めは主に多層膜による反射であるが、本実施例では流路の影響を受けるように多層膜の層数を減らし、反射率を若干落とすことで、流路との相互作用を最適化した構成としている。
このような構成によって、配置された複数の微小共振器LDと流路のうち、上図6(a)では604と606が底面を接した流路の条件によって発光し、605は非発光である様子が示されており、これを受光層603のエリアセンサにより検出した。エリアセンサとしてはCCDを用いたが、消費電力の観点からCMOSセンサなど、適宜他の最適なセンサを用いることが可能である。
以上のように流路とLDの層を分離した構成の場合、多層膜鏡の最適化等、多少の複雑さはある反面、層が分離されることにより、製造工程がより簡易になるという利点がある。
本発明の第5の実施例を、以下に図7を用いて説明する。
図7(a)には本実施例の構成断面の模式図を示した。
本実施例は微小共振器として、所謂Photonic Band Gap(PBG)構造を用いたものであり、流路層701に接してPBG共振器LD層702が配置されている。さらにLDからの発光を受光する受光層703が配置されている。
図7(b)は流路層701の平面模式図、図7(c)はPBG微小共振器LD層702の平面模式図である。PBGは図7(a)および(c)に斜線部で図示の、規則的に配置された円柱状の孔により構成される。
ただし、規則的な孔配置の中に、707、708、709で示した微小共振器部があり、この部分は孔は配置されておらず、周期性が局所的に崩してある。これらの局所的欠陥は光を局在化させてあるので、共振器として機能することが知られている。欠陥の大きさが波長程度で構成されるので、このようなPBG内の少数の孔の非配置による欠陥は、その中に発光をになう活性物質を注入すれば、微小共振器LDとして動作するため、本実施例では黒三角印で示した活性物質が各微小共振器部707、708、709に注入されており、不図示の配線によりキャリア注入用電源に接続されている。
流路との相互作用による発光変化については、上述した他の実施例と同じ原理で行われる。
本実施例のPBG微小共振器LDの場合には、面内方向には周期性で光閉じ込めが生じ、厚み方向、すなわち流路と接する方向には屈折率差による全反射で光が閉じ込められている。よって、流路の温度や濃度に依存した屈折率変化を通じて発光が変調され、検出が達成される。
なお、PBGの周期長と流路のサイズ等に関しては、図7によって限定されるものではなく、用いる活性物質に依存する光波長などの設計パラメータを考慮して適宜調整することが可能である。
本発明の第6の実施例について、以下に図8を用いて説明する。
本実施例は前記実施例7と同様にPBGを用いた微小共振器LDを構成し、その断面構成は基本的に実施例7の図7と同様である。ただし、本実施例では、PBG中の局所欠陥を共振器部分だけでなく、導波路部分にも構成して、光出力を面内方向に進行させ、層の端面を通じて検出する。
導波路としては、近接する周期孔を直線上、あるいは曲線上に連結するように非配置にすることで、波長以下のサイズでも光が伝搬することが知られている。このようにして構成された面内の導波路によって導かれ、端面に達した光は結合レンズ付きファイバ808、809、810によってファイバに入力する。ファイバに入力された光は受光器811の所定の位置に光学的に接続され、検出されることによって、どのPBG微小共振器LDがどの光量で発光したかを検出することができる。
これによって、PBG微小共振器LD部分に接した流路の各種条件の検出が達成できる。
本構成では受光素子を別置きにしているので、例えば、流路とPBG層の組み合わせを複数積層して集積化したり、流路同士をPBG層を貫通して繋げるなどの立体配置に有利となる。
なお、光出力を取り出す面については、厳密に端面とは限らず、共振器LD部分から一旦、面内方向に進行させて、その後、適宜反射面などを設けて厚み方向に反射伝搬してから厚み方向に取り出す構成など、本実施例の意図を実現する範囲での構成の変化は自由である。
また、共振器部分だけでなく、導波路部分にErやTmなどの活性物質を設けて光増幅をすれば、光出力が増幅されるため、SNRが向上するという利点があり、このような変化も本発明として有効である。
本発明の第7の実施例を図9および図10を用いて説明する。
図9は本発明の微小共振器LDと流路の構成を組み込んだセンサ装置であり、腕時計状に構成して、人体の腕部分に装着可能としたものの模式図である。
ベルト部902によって腕部分に装着し、センサ部901により血液採取など図10に示した工程により必要情報を検出し、表示部903により、検出結果を表示する。
図10は必要情報の検出のための代表的な工程のみを示す。図10に示す各工程は、まず、図9に不図示の採取針により人体から血液を少量サンプリングする血液採取工程1001、次に血液の成分のうち対象となる成分を分離するための工程、および分離に必要な反応を生じさせる成分分離/反応工程1002、さらに検出感度を高めるための成分濃縮/反応工程1003、そして本発明の微小共振器LDと濃縮された被検物質を含む流体用の流路を接することで高感度の検出を行い、また直接検出結果から計算などにより、所望の検出結果へ変換する検出工程1004、そして表示部903に結果を伝え表示するための結果表示工程1005からなる。
以上の図9および図10に示したように、本発明の微小共振器LDと流路を用いたセンサ装置として、携帯型の検出、検査装置を構成することが可能である。なお、本実施例の装着型センサ装置について、サーバー機などへの通信機能、時計、写真撮影機能など、携帯端末としての機能を適宜設けて構成することができるのは言うまでもない。
本発明は以上説明した実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲においてシーケンスの流れなどは種々に変更する事が可能である。
本実施例は本発明のセンサを,特に抗原抗体反応などの特異結合を用いたバイオケミカルセンサとして実施した一形態を示すものである.以下図面を用いて説明する。
図12(a)中、微小共振器レーザ1101が円柱形状で構成されている。構成部としては、多層膜ミラー部1102、1103、および共振器スペーサ部1104、そしてレーザ媒質1105により構成されている。本実施例では、多層膜ミラー部1103の外側表面に対して、リガンド1106を固定する表面修飾を行い、バイオケミカルセンサを構成した。
披検物であるアナライト1107は、例えば流体に含まれて搬送され、本実施例のセンサの近傍に配置される。そして、リガンド1106と特異的に結合する。このアナライト1107の結合によって、多層膜ミラー部1103の特性は変化する。この変化は例えば、多層膜表面の電子状態が変化することによる多層膜物質の誘電率および屈折率の変化である場合、また、単に多層膜表面に雰囲気と屈折率の異なる物質が付着したために多層膜の光学厚みが変化である場合など、いくつかの現象として説明することができる。
現象の説明に関わらず、多層膜ミラーの光学的特性に変化が生じることが本実施例における本質であり、この変化によって、微小共振器の光閉込状態が変化し、従って、微小共振器レーザとしての特性が変化する、即ち、レーザ発振の閾値や、発振モードなどの状態が変化することになる。
このようにして、特異結合によってレーザの発振状態が変化するので、レーザ励起を閾値近傍に設定しておけば、図12(a)に示すように結合が生じていない初期状態ではレーザ発振が起き、レーザ出力光1108が外部に射出され、一方、図12(b)に示すように、結合を起きた後の状態では、微小共振器の光閉込の変化によりレーザ閾値が上がり、レーザ発振が生じなくなり、レーザ出力光が射出されなくなる。
このようにして、披検物であるアナライトのリガンドへの結合の有無でレーザ出力光が異なるため、アナライトの存在や結合状態を検出することが可能となる。
なお、前記の初期状態とは、リガンドを修飾した後の微小共振器レーザの状態を指しており、リガンドを修飾した際の変化についてはこれを含んで設定がされている。
また、本実施例では初期状態でレーザ発振が生じているが、この逆でもよく、すなわち初期状態でレーザ発振が生じず、アナライトが結合した後に、レーザ発振が生じるように設定することもでき、センサシステムのデザインによって、適宜これを選ぶことができるのは言うまでも無い。
一方、検出感度をより高めるために、アナライトを金属などで適宜標識し、リガンドと結合した際に、誘電率を大きく変化させる等の変更も可能であり、センサシステムの用途や仕様によって、適宜選択することができる。
また、図13に示すように、本実施例のリガンド修飾した微小共振器レーザセンサをアレイ化して基板上に配置することも可能であり、この場合、2つの異なる種類のリガンドを修飾した微小共振器レーザセンサを配置しておけば、2種類のアナライトが混合した状態でセンサ近傍に搬送されてきても、特異結合の作用によって、これを分離して検出することが可能となる。その際には、本実施例の構成によれば、微小共振器レーザセンサの位置によって、レーザ出力光1204、1205の出力が異なるため、例えば、エリア型のセンサを用いて出力の位置を分離して検出することで、どの種類のアナライトが存在するのか等、複数種類のアナライトの検出が一括で簡便にできる。
以上の本実施例の説明では、図12および図13に示したような円柱状の微小共振器レーザを用いて説明をしたが、その他、図14に示すような微小球共振器(a)、微小ディスク共振器(b)、フォトニック結晶点欠陥共振器(c)などを適宜用いることができるのは言うまでも無い。
さらに、本実施例のセンサでは、複数種類のリガンド修飾を単一の微小共振器に対して行うことが可能であり、その効果は以下のとおりである。
レーザには通常発振の可能性のある複数のレーザモードが存在し、微小共振器レーザにもそのような複数のレーザ発振モードがある。特に対称性の高い球や円盤、あるいは、フォトニック結晶では、縮退した複数のモードが存在する。このような複数のレーザ発振モードに対して、図15に示すように、複数のリガンド修飾を行って、リガンド種類毎にそれぞれ対称性を崩し、縮退を解く構成とすれば、特異結合したアナライトによって、レーザ発振のモードが異なるものになる。具体的には図15(a)の場合、6角形状のリガンド修飾1401と4角形状のリガンド修飾1402が施されている。図15(b)の場合には、三角格子構造と呼ばれる円柱孔のフォトニック結晶の点欠陥の周りに、第一のリガンド修飾1403が4つ、第二のリガンド修飾が2つ、それぞれの円柱孔の内壁に施されている。
このようにして構成された微小共振器レーザセンサは、特異結合するアナライトの種類に応じて、レーザ発振モードが異なり、従って、発振モードに応じたQ値(Quality Factor)、即ち光閉込状態が異なり、閾値が異なりレーザ発振出力の変化を検出する、あるいは発振したレーザ出力光の射出状態、即ち方位や強度分布をエリアセンサや分割ディテクタなどで検出することにより、複数のアナライトの検出が可能となる。
本実施例は、本発明のセンサを局所的に高感度化した構成を示した例である。
以下、図面を用いて説明する。図16中、先ず(a)、(b)を用いて本実施例の原理を説明する。
図16(a)中、誘電体1501は微小共振器の内部に相当する部分であり、ここから内部に閉じ込められた光1502が界面へ進行している。微小共振器における高効率の光閉じ込めは多層膜、あるいはフォトニック結晶の周期構造を用いた部分以外は、高屈折率物質と低屈折率物質の界面の全反射に依っている。図16(a)では光1502が界面で全反射される様子を示しており、理論的には反射率100%の反射光1503が得られる。この場合に、広く知られるように、幾何光学的な光路としては、反射時にグースヘンシェンシフトと呼ばれる反射位置でのずれ1504が生じる。このシフト1504は使用する光波長のオーダである。このことから、本発明の微小共振器レーザによって微小共振器の置かれた環境を測定する場合の測定範囲はおよそ使用する光波長程度であることがわかる。同時に、光が被検物質と相互作用する場合の相互作用長も、光波長のオーダであることがわかる。
本実施例では、この相互作用長を伸長し、より高感度な検出を実施する構成の一例を示すものであり、図16(b)に示すように、微小共振器が被検物質に隣接する界面に金属薄膜を配置することを特徴としている。図16(b)中、誘電体1505と外界の界面には金属薄膜1506が構成され、従って、全反射は金属中の電子の運動を伴う現象へと変化する。金属中の電子の運動は、特に薄膜などの表面界面効果が大きい場合、表面プラズモンと呼ばれる。そして、光と金属表面プラズモンが相互作用しながら金属薄膜誘電体界面近傍を、光波長よりも長い距離、伝搬することが可能となる。
このような電子の運動を伴う伝搬光は金属表面プラズモンポラリトンと呼ばれている。
本実施例ではこのポラリトンの伝搬距離が光波長よりも長いことを用いており、すなわち、ポラリトン1507の伝搬距離が披検物質との実効的な相互作用長となることを利用して、本発明の微小共振器レーザセンサの感度を高めている。
次に、実際の構成例としては、図16(c)に示すように、微小球共振器レーザ1508の回廊モード光1509が、被検物質1511近傍に構成された金属薄膜1510によって、表面付近に、通常の全反射よりも長く伝搬し、検出感度が高まる。
また、微小球共振器以外の他の形状の微小共振器レーザセンサにおいても同様の変更により局所的な検出感度を高めることが可能であり、例えば、図17に示すように、図17(a)の微小円柱共振器の側面に金属薄膜1601を配したもの、図17(b)の微小円柱共振器の底面部分に、金属薄膜1603を配したもの等、適宜構成できる。
また、円柱底面部分では、金属薄膜に同心円状の構造を設けることもでき、これにより、底面の中心部分に、より狭く光が集まることが知られており、その周囲の局所検出感度を高めることが可能である。
さらに、図17(c)に示すように、フォトニック結晶の点欠陥共振器においても同様の変更により検出感度を増すことが可能であり、特に、本発明の実施例5のマイクロ流路系に対するセンシングでは、流路近傍での検出感度を局所的に高めることが非常に有効であるため、図中の流路カバー1608と金属薄膜1610によって流路を構成し、金属薄膜が直接流体と接する流路壁を兼ねることで、金属表面プラズモンポラリトンの相互作用長の拡大と相まって、より高感度な検出が可能となる。
本実施例は、本発明の微小共振器レーザセンサを例えば触覚センサのような微小な力学的変化を検出する力学センサに応用して構成した一例を示すものである。以下、図面を用いて説明する。
図18中、共通の基板に8つの微小円柱共振器レーザ1701が構成されている。本実施例で特徴的なのは、触覚プローブ1702であり、これは微小円柱共振器の上底面に力学的に接続された構造体である。この触覚プローブ1702に対して力学的な力1703が加わると、プローブ1702、そしてプローブを通じて微小共振器レーザ1701の共振器が変形する。微小共振器の光閉込めは、その形状に依存しており、特に本発明で用いる高いQ値を持つ共振器では微小な変化でも光閉込や光のモードが変化する。従って、図18中に示したように左端の3つのプローブに力がかかっている状態では、この変形によってレーザ発振が止まり、レーザ発振出力光が射出されず、力のかかっていない残りの微小共振器レーザのみレーザ発振出力光1704が得られる。
このようにして、例えば、人間の皮膚の毛などによる触覚と同様な圧力分布検出が行われ、出力光をエリアセンサなどで検出すれば、一括で画像として圧力分布を得ることが可能である。また、本実施例の構成ではレーザ発振の有無、そして光出力を用いているため、系の応答速度は非常に早く、例えばMHz以上で動作可能である。よって、圧力分布を、所謂リアルタイムで動画状に検出することも容易に実現でき、人間へのフィードバックシステムなどにも応用が可能である。
その他、人体以外においても、本実施例のセンサは利用可能であることは言うまでもなく、例えば、図19に示すように、プローブの先端にリガンド修飾を行い、アナライトの結合によって、アナライトの重量、あるいは周囲雰囲気との摩擦抵抗などによってプローブの共振周波数を含む力学的応答が変化することを利用して、圧電素子アクチュエータ1803および駆動交流電源1804を用いた加振変調を行い、出力光1805の変動を検出し、必要に応じて同期検波なども行うことで、高感度な物質検出が可能となる。リガンドとアナライトの特異結合を用いれば、複数種類の物質検出を行い、さらにその検出結果をエリアセンサで並列検出して、画像として得ることも簡便にできる。
なお、本実施例ではリガンド修飾と特異結合を示したが、これは通常の物理吸着や、吸着しなくても物質とプローブの摩擦や、物質の粘性の違いなど、より簡便な方法で検出することが可能であることはいうまでもない。
本発明のセンサは、微小共振器による超低しきい値レーザを用いたマイクロセンサとして用いることにより、マイクロ流路によるμーTASシステムやバイオ分析チップ等の微量化学、生化学分析装置において検出を行う上で、高感度な検出をコンパクトに集積化された素子で行うこと、平面上の流路構造の所望の位置に自由に複数の検出器を配置することが可能となり、さらに、検出した情報に対応する信号を、アレイ化した素子を構成して並列光出力することにより、直接的に並列出力を処理したり、簡便な構成で並列に伝達することに利用することができる。
また、本発明の微小共振器レーザを応用して携帯用の検査装置に利用することができる。
実施例1の微小共振器LDを用いたセンサ装置の構成を示す模式図である。 実施例1の微小共振器LDの具体的構成を示す摸式図である。 実施例2の微小共振器LDを用いたセンサ装置の構成を示す摸式図である。 実施例2の微小共振器LDを用いたセンサ装置の他の構成を示す摸式図である。 実施例3の微小共振器LDを用いたセンサ装置の構成を示す摸式図である。 実施例4の微小共振器LDを用いたセンサ装置の構成を示す摸式図である。 実施例5の微小共振器LDを用いたセンサ装置の構成を示す摸式図である。 実施例6の微小共振器LDを用いたセンサ装置の構成を示す摸式図である。 実施例7の微小共振器LDを用いた装着型センサ装置の構成を示す摸式図である。 実施例7の微小共振器LDを用いたセンサ装置の工程を示す摸式図である。 従来のマイクロリアクタを示す概念図である。 実施例8の微小共振器LDを用いたバイオケミカルセンサの構成を示す摸式図である。 実施例8のバイオケミカルセンサの他の実施の形態の一例を示す摸式図である。 実施例8のバイオケミカルセンサのその他の実施の形態を示す模式図である。 実施例8のバイオケミカルセンサの構成を示す摸式図である。 実施例9の金属表面プラズモン利用センサの構成の一例を示す摸式図である。 実施例9の金属表面プラズモン利用センサの他の構成の例を示す摸式図である。 実施例10の触覚センサの構成の一例を示す摸式図である。 実施例10の触覚センサを利用したバイオケミカルセンサの構成の一例を示す摸式図である。
符号の説明
11 マイクロリアクタ
12 リザーバーセル
13 混合セル
14 反応セル
15 検出セル
16 分離セル
101 流路および微小共振器LD層
102 配線層
103 受光層
104、105、106、107 流路
108、109、110 微小共振器LD
111、112 光出力
201 基板
202 微小光共振器反射鏡(第2ミラー)
203 微小光共振器反射鏡(第1ミラー)
204 共振器スペーサ
205 活性層(量子ドット)
206 レーザ光(光出力)
301、303、305 流路
302 微小円柱共振器LD
304 微小円盤共振器LD
306 微小球共振器LD
401 微小共振器LD
402、403 流路
404 微小共振器LD
405 流路(孔あき)
501、503、505 流路
502、504、506 微小共振器LD
507 被検物質粒子
601 流路層
602 微小共振器LDおよび配線層
603 受光層
604、605、606、607 流路
608、609、610 微小共振器LD
611 光出力
612 光出力
613 流路
614 微小共振器LD
701 流路層
702 PBG微小共振器LD層
703 受光層
704、705、706 流路
707、708、709 微小共振器LD
710、711 光出力
801 PBG微小共振器LD層
802、803、804 微小共振器LD
805、806、807 PBG光導波路
808、809、810 集光/伝搬用光ファイバ
811 受光器
901 センサ部(センシング装置部)
902 装着用ベルト部
903 表示部
1001 血液採取工程
1002 成分分離/反応工程
1003 成分濃縮/反応工程
1004 検出工程
1005 結果表示工程
1101 微小共振器レーザ
1102 多層膜ミラー部
1103 多層膜ミラー部
1104 共振器スペーサ部
1105 レーザ媒質
1106 リガンド
1107 アナライト
1201 第1の種類のリガンド修飾部
1202 第2の種類のリガンド修飾部
1203 第1と第2の種類のアナライトを含む流体
1204 第1の出力光
1205 第2の出力光
1401 第1の種類のリガンド修飾外壁
1402 第2の種類のリガンド修飾外壁
1403 第1の種類のリガンド修飾内壁を持つ円柱孔
1404 第2の種類のリガンド修飾内壁を持つ円柱孔
1501 誘電体
1502 界面入射光
1503 界面反射光
1504 グースヘンシェンシフト
1505 誘電体
1506 金属薄膜
1507 金属表面プラズモンポラリトン伝搬光
1508 微小球共振器レーザ
1509 回廊モード光
1510 金属薄膜
1511 被検物
1601 金属薄膜
1602 被検物
1603 同心円周期構造を持つ金属薄膜
1604 被検物
1605 フォトニック結晶基板
1606 周期円柱孔
1607 レーザ媒質
1608 流路カバー
1609 流路および被検流体
1610 金属薄膜
1701 微小共振器レーザ
1702 触角プローブ
1703 力
1704 レーザ出力光
1801 先端を第1の種類のリガンド修飾した触角プローブ
1802 先端を第2の種類のリガンド修飾した触角プローブ
1803 圧電アクチュエータ
1804 圧電素子駆動用交流電源
1805 レーザ出力光

Claims (8)

  1. 複数の流路を備え、前記流路内を流れる流体の変化に応じて、光出力を行う測定装置であって、流体の変化によって光電磁場モード選択の度合が変化する微小共振器と、前記光電磁場モード選択の影響を受けて発光を制約される活性層を有して構成されるレーザを前記複数の流路に対応して複数備え、前記流体の変化に応じて発光が変化することを特徴とする測定装置。
  2. 前記流路内を流れる溶液またはその溶質もしくは溶媒によって前記流体の変化が生じることを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
  3. 前記流路がマイクロ流路であり、該流路を流れる溶液が層流を構成することを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
  4. 前記流体の変化が屈折率変化、光吸収の変化、光散乱の変化、温度変化のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
  5. 前記屈折率変化が溶媒の濃度に依存して生じるか、または屈折率変化が溶液の温度に依存して生じることを特徴とする請求項4に記載の測定装置。
  6. 前記光吸収の変化が溶液中の溶質の濃度に依存して生じることを特徴とする請求項4に記載の測定装置。
  7. 前記光散乱の変化が溶液中の溶質の濃度に依存して生じることを特徴とする請求項4に記載の測定装置。
  8. 前記温度変化が溶液または溶質の少なくとも一方の化学反応によって生じることを特徴とする請求項4に記載の測定装置。
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