JP3925152B2 - グリーンシートの剥離方法およびそれに用いられる剥離装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はグリーンシートの剥離方法およびぞれに用いられる剥離装置に関し、特に、キャリアフィルム上に形成されたセラミックのグリーンシートのうち、所定の大きさのグリーンシートをキャリアフィルムから剥離するためのグリーンシートの剥離方法と、そのような剥離に用いられる剥離装置とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子部品の一形態として、セラミックのシートを複数積層させることにより、たとえばコイルやコンデンサを形成した電子部品がある。このような電子部品は次のように形成される。まず、セラミック材料をポリエステルフィルム等からなるキャリアフィルム上に均一な厚さに塗布して、これを乾燥させることでキャリアフィルム上にいわゆるセラミックのグリーンシートを形成する。
【0003】
次に、グリーンシートの表面にスクリーン印刷によりたとえば内部電極等を印刷し、これを乾燥炉等に入れて乾燥させる。その後、剥離装置によってグリーンシートをキャリアフィルムから剥離する。剥離したグリーンシートを所定枚数積み重ねて押圧した後に適当な大きさに切断し、これを焼結することによって所望の電子部品を形成する。
【0004】
このように、セラミックのシートを積層させた電子部品の製造においては、グリーンシートをキャリアフィルムから剥離するために剥離装置が用いられる。そこで、従来の剥離装置の一例として特開昭63−102216号公報に記載された剥離装置について説明する。
【0005】
図12に示すように、グリーンシート121が形成されたキャリアフィルム123が剥離装置のステージ105の上に搬送される。キャリアフィルム123が所定の位置にまで搬送されると、ステージ105に設けられた開口部(図示せず)に吸引されてキャリアフィルム123が固定される。
【0006】
そのステージ105の上方には、周囲にカット刃103を有し、このカット刃103によって囲まれた領域にステージ105よりも強い吸引力をもって吸引することができる吸引板101が設けられている。この吸引板101とカット刃103はステージ105の表面に対して直角方向に往復動可能に設けられている。また、カット刃103はグリーンシート121を切断する際に、キャリアフィルム123を切断することのないように吸引板101の先端面から突出している。
【0007】
キャリアフィルム123を吸引固定した状態で、吸引板101の先端面がグリーンシート121の表面に接するまで吸引板101を降下させる。このとき、吸引板101の先端面から突出しているカット刃103によりグリーンシート121が所定の大きさに切断される。
【0008】
次に、吸引板101によってグリーンシート121を吸引した状態で吸引板101を上昇させる。これにより、切断されたグリーンシート121がキャリアフィルム123から剥離し、所定の大きさのグリーンシートとして取り出される。従来の剥離装置は上記のように構成され動作する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の剥離装置では次のような問題があった。上述したように、キャリアフィルム123上に形成されたグリーンシート121は、キャリアフィルム123をステージ105によって吸引した状態で、グリーンシート121を吸引板101によって吸引することにより剥離される。
【0010】
ところが、グリーンシート123とキャリアフィルム121との密着性の高いものでは、グリーンシート123をキャリアフィルム121から良好に剥離することができないことがあった。
【0011】
特に、グリーンシートにはグリーンシートを積層させる際に他のグリーンシートとの密着性を高める必要がある。そのため、グリーンシートとキャリアフィルムとの密着性が高くなって、グリーンシートの剥離が困難になることがあった。
【0012】
また、電子部品としてたとえば積層コンデンサを作製する場合には、グリーンシートとして比較的薄いグリーンシートが採用される。この場合には、グリーンシートの強度が弱くなって、剥離する際にグリーンシートが破損することがあった。
【0013】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、1つの目的は、キャリアフィルムから所定の大きさのグリーンシートを破損させることなく確実に剥離することのできるグリーンシートの剥離方法を提供することであり、他の目的は、そのような剥離方法に用いられる剥離装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の一つの局面におけるグリーンシートの剥離方法は、基材フィルム上に形成されたセラミックのグリーンシートのうち、所定の大きさのグリーンシートを基材フィルムから剥離するためのグリーンシートの剥離方法であって、以下の工程を備えている。グリーンシートから所定の大きさのグリーンシートを切り分ける。その所定の大きさのグリーンシートを吸引保持手段により保持する。その吸引保持手段に上下方向の微動を与えることにより、吸引保持手段により保持された所定の大きさのグリーンシートの端部と基材フィルムとの間に剥離のきっかけとなる隙間を形成する。剥離のきっかけとなる隙間を広げて、所定の大きさのグリーンシートを基材フィルムから剥離する。
【0015】
この方法によれば、まず、吸引保持手段に上下方向の微動を与えることで、吸引保持手段により保持された所定の大きさのグリーンシートの端部と基材フィルムとの間に剥離のきっかけとなる隙間が形成される。そして、所定の大きさのグリーンシートの端部から中央に向かって、その隙間を広げることにより、所定の大きさのグリーンシートを破損させることなく基材フィルムから容易に剥離することができる。なお、この場合の微動とは、たとえば所定の大きさのグリーンシートの上下方向の移動距離が約数百μm程度、時間が約数十ms程度のものをいう。
【0016】
好ましくは、微動を与える工程では微動は少なくとも3回行われる。
これにより、所定の大きさのグリーンシートの端部と基材フィルムとの間に剥離のきっかけとなる隙間が確実に形成される。なお、微動を3回より多く行っても、隙間の形成具合に大きな差は認められなかった。
【0017】
その隙間を広げるために、具体的に、所定の大きさのグリーンシートを基材フィルムから剥離する工程は、基材フィルムを固定した状態で保持された所定の大きさのグリーンシートを基材フィルムから引き離す工程を含むことが好ましい。
【0018】
また、所定の大きさのグリーンシートを基材フィルムから剥離する工程は、所定の大きさのグリーンシートを固定した状態で基材フィルムを所定の大きさのグリーンシートから引き離す工程を含んでいてもよい。
【0019】
いずれの場合でも、剥離のきっかけとなる隙間を拡大することができて、所定の大きさのグリーンシートを基材フィルムから容易に剥離することができる。
【0020】
本発明の他の局面における剥離装置は、基材フィルム上に形成されたセラミックのグリーンシートのうち、所定の大きさのグリーンシートを基材フィルムから剥離するための剥離装置であって、ステージ部とヘッド部と刃部と微動付与部とを備えている。ステージ部は、基材フィルムの側を保持する。ヘッド部は、グリーンシートに接触して吸着保持する吸着面部が設けられた吸引板を有する。刃部は、グリーンシートから所定の大きさのグリーンシートを切り分ける。微動付与部は、吸着面部に保持された所定の大きさのグリーンシートの端部と基材フィルムとの間に剥離のきっかけとなる隙間を形成するために、吸引板に上下方向の微動を与える。
【0021】
この構成によれば、まず、吸引板に上下方向の微動を与えることで、吸着面部に吸着保持された所定の大きさのグリーンシートの端部と基材フィルムとの間に剥離のきっかけとなる隙間が形成される。そして、所定の大きさのグリーンシートの端部から中央に向かってその隙間を広げることで、所定の大きさのグリーンシートを破損させることなく基材フィルムから容易に剥離することができる。
【0022】
好ましくは、吸着面部には複数の吸引穴が形成され、その複数の吸引穴のうち、吸着面部の外周部に配置され刃部の近傍に位置する吸引穴の開口径は、吸着面部のより内側に配置される吸引穴の開口径よりも大きい。
【0023】
これにより、外周部に位置する吸引穴による吸引力がより強くなり、その吸引穴の直下に位置する所定の大きさのグリーンシートの端部と基材フィルムとの間に剥離のきっかけとなる隙間を容易に形成することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態に係るグリーンシートの剥離装置と、それを用いた剥離方法について説明する。
【0027】
図1に示すように、剥離装置においては、グリーンシート21が形成されたキャリアフィルム23が搬送されて所定の位置でキャリアフィルム23を吸引固定するステージ5が設けられている。そのステージ5の上方には、キャリアフィルム23上に形成されたグリーンシート21を吸引するための吸引板1が設けられている。
【0028】
その吸引板1をグリーンシート21に接触させたりグリーンシート21をキャリアフィルム23から剥離するために、吸引板1を上下方向へ移動させるための上下用ポスト13が設けられている。
【0029】
また、剥離した矩形グリーンシート21aを順次積層させるために、積み重ねステージ(図示せず)が吸引板1の近傍に設けられている。この積み重ねステージに向かって、吸引板1をグリーンシート21の搬送方向と略直交する方向に略水平に移動するためのリニアガイド14が設けられている。
【0030】
吸引板1の上方には、グリーンシート21を剥離する際に吸引板1に上下方向の微動を与えるためのサーボモータ11が設けられている。サーボモータ11の下方にはサーボモータ11の回転運動を上下方向の動きに変えるためのボールねじ12と上下ポスト13が設けられている。
【0031】
次に、吸引板1付近の構造について詳しく説明する。図2に示すように、吸引板1には、グリーンシート21と接触する吸着面1aが設けられ、その吸着面1aにはグリーンシート21を吸引するための吸引穴2が設けられている。吸引板1の周囲には、グリーンシート21を切断するためのカット刃3が設けられている。カット刃3は、グリーンシート21を切断する際には、キャリアフィルム23を完全には切断しない程度に吸引板1の先端面よりも下降する。
【0032】
一方、ステージ5にも図示されない吸引穴が設けられて、矢印52に示すようにキャリアフィルム23を所定の位置において吸引固定する。キャリアフィルム23を吸引固定した状態で、グリーンシート21が吸引板1により吸引固定される。そして、カット刃3によりグリーンシート21が所定の大きさの矩形グリーンシート21aに切断される。
【0033】
その後、サーボモータ11の駆動により吸引板1を上下方向に微動させる。このとき、たとえば上下方向の移動距離100〜500μm、時間10〜100msの微動を3サイクル行う。吸引板1が微動することによって、切断された矩形グリーンシート21aの端部とキャリアフィルム23との間に剥離のきっかけとなる隙間が形成される。この状態で吸引板1を上方に移動させことで、隙間から剥離が進行して切断された矩形グリーンシート21aがキャリアフィルム23から剥離されることになる。微動は1回でも複数回でもよいが、剥離のきっかけとなる隙間を確実に形成するためには、少なくとも3回行うのがよい。なお、微動を3回を超えて行っても隙間の形成のされ方に大きな違いはなかった。
【0034】
このように、本剥離装置では、矩形グリーンシート21aの端部とキャリアフィルム23との間に剥離のきっかけとなる隙間を形成するために、吸引板1を上下方向に微動させるための微動付与部としてサーボモータ11等が設けられている。
【0035】
次に、上述した剥離装置によるグリーンシートの剥離方法について詳しく説明する。まず、図3に示すように、所定の位置に搬送されたキャリアフィルム23がステージ5によって矢印52に示すように吸引固定される。次に、図4に示すように、吸引板1が下降してグリーンシート21が吸引固定される。
【0036】
次に、図5に示すように、カット刃3が下降してグリーンシート21が所定の大きさのグリーンシートに切断される。このとき、所定の大きさとして、たとえば1辺Sの矩形状に切断される。(図3中Sを参照)
その後、吸引板1を上下方向に微動させることにより、切断された矩形グリーンシート21aの端部とキャリアフィルム23との間に剥離のきっかけとなる隙間が形成される。
【0037】
この工程についてさらに詳しく説明する。図6に示すように、矩形グリーンシート21aが切断された段階では、矩形グリーンシート21aの端部とキャリアフィルム23とはまだ密着した状態にある。なお、吸引板1の吸着面1aに形成された吸引穴2のうち、吸引板1の最外周に位置する吸引穴2aにおいては、矩形グリーンシート21aと接触する部分の開口径D1が、より内側に位置する吸引穴2bに対する開口径D2よりも大きく設定されている。たとえば、この場合、開口径D1は、開口径D2の約2〜5倍に設定されていることが好ましい。
【0038】
次に、図7に示す工程において、吸引板1が上下方向に微動する。この微動の際に、吸引板1の最外周に位置する吸引穴2aの開口径D1がより内側に位置する吸引穴2bの開口径D2よりも大きいことで吸引穴2aによる吸引力がより強くなり、吸引穴2aの直下に位置する矩形グリーンシート21aの端部がキャリアフィルム23から剥離しやすくなる。
【0039】
これにより、矩形グリーンシート21aの端部とキャリアフィルム23との間に剥離のきっかけとなる隙間Aが形成される。この隙間Aとしては、たとえば切断されたグリーンシート21の端部から長さ数mm(L)程度内側にまで入り込み、そして、その高さHが約50〜300μm程度であることが剥離のきっかけを作る隙間として好ましい。
【0040】
このようにして、剥離のきっかけとなる隙間Aが形成された後、図8に示すように、吸引板1が上方に移動する。このとき、吸引板1による吸引力が打抜き板5の吸引力よりも強いため、吸引板1の下に位置するキャリアフィルム23と打抜き板5との間に隙間が形成されるとともに、剥離のきっかけとなった隙間が矩形グリーンシート21aの端部から中央に向かって拡大し、矩形グリーンシート21aの端部から内側に向かって矩形グリーンシート21aが徐々に剥離することになる。
【0041】
このようにして、図9に示すように、矩形グリーンシート21aがキャリアフィルム23から剥離されることになる。この後、剥離された矩形グリーンシート21aは、所定の位置にて順次積層されることになる。
【0042】
上述したグリーンシートの剥離方法では、矩形グリーンシート21aを吸引する吸引板1を微動させることで、矩形グリーンシート21aの端部とキャリアフィルム23との間に剥離のきっかけとなる隙間Aが形成される。その後、その隙間を矩形グリーンシート21aの中央に向かって徐々に広げることで、矩形グリーシート21aをキャリアフィルム23から破損させることなく容易にかつ確実に剥離することができる。
【0043】
なお、上述したグリーンシートの剥離装置では、剥離のきっかけとなる隙間を矩形グリーンシート21aの中央に向かって徐々に広げるのに、吸引板1を上昇させることにより行う場合について説明した。
【0044】
剥離のきっかけとなる隙間を徐々に広げる手段としては、たとえば図10に示すように、矢印54に示す方向に移動可能なステージ5aとローラ15とを備えて、剥離のきっかけとなる隙間を形成した後に、ステージ5aおよびローラ15を矢印54に示す方向に移動させることで矩形グリーンシート21aをキャリアフィルム23から剥離させるようにしてもよい。
【0045】
また、たとえば図11に示すように、キャリアフィルム23の端部を掴むチャック6を備えて、キャリアフィルム23の端部をこのチャック6により保持した状態で、これを矢印55に示す方向に移動させることで矩形グリーンシート21aをキャリアフィルム23から剥離させてもよい。
【0046】
上述した手段を用いた剥離方法においても、あらかじめ剥離のきっかけとなる隙間が形成されることで、矩形グリーンシート21aをキャリアフィルム23から容易にかつ確実に剥離することができる。
【0047】
なお、上記実施の形態では、吸引板1によってグリーンシート21を吸引固定した後にカット刃3によってグリーンシート21が矩形グリーンシート21aに切断される場合について説明したが、カット刃3によるグリーンシート21の切断と、吸引板1によるグリーンシート21の吸引の順序はこれに限定されるものではない。
【0048】
また、ステージ5によってキャリアフィルム23を吸引固定させる場合について説明したが、吸引固定させる代わりに、カット刃3によってキャリアフィルム23を押さえることでキャリアフィルム23をステージ5に固定させてもよい。
【0049】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明は上記の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0050】
【発明の効果】
本発明の一つの局面におけるグリーンシートの剥離方法によれば、まず、吸引保持手段に上下方向の微動を与えることで、吸引保持手段により保持された所定の大きさのグリーンシートの端部と基材フィルムとの間に剥離のきっかけとなる隙間が形成される。そして、所定の大きさのグリーンシートの端部から中央に向かって、その隙間を広げることにより、所定の大きさのグリーンシートを破損させることなく基材フィルムから容易に剥離することができる。
【0051】
好ましくは、微動を与える工程では微動は少なくとも3回行われることにより、所定の大きさのグリーンシートの端部と基材フィルムとの間に剥離のきっかけとなる隙間が確実に形成される。
【0052】
その隙間を広げるために、具体的に、所定の大きさのグリーンシートを基材フィルムから剥離する工程は、基材フィルムを固定した状態で保持された所定の大きさのグリーンシートを基材フィルムから引き離す工程を含むことが好ましく、また、所定の大きさのグリーンシートを基材フィルムから剥離する工程は、所定の大きさのグリーンシートを固定した状態で基材フィルムを所定の大きさのグリーンシートから引き離す工程を含んでいることが好ましく、いずれの場合でも、剥離のきっかけとなる隙間を拡大することができて、所定の大きさのグリーンシートを基材フィルムから容易に剥離することができる。
【0053】
本発明の他の局面における剥離装置によれば、まず、吸引板に上下方向の微動を与えることで、吸着面部に吸着保持された所定の大きさのグリーンシートの端部と基材フィルムとの間に剥離のきっかけとなる隙間が形成される。そして、所定の大きさのグリーンシートの端部から中央に向かってその隙間を広げることで、所定の大きさのグリーンシートを破損させることなく基材フィルムから容易に剥離することができる。
【0054】
また、吸着面部には複数の吸引穴が形成され、その複数の吸引穴のうち、吸着面部の外周部に配置され刃部の近傍に位置する吸引穴の開口径は、吸着面部のより内側に配置される吸引穴の開口径よりも大きいことが好ましく、これにより、外周部に位置する吸引穴による吸引力がより強くなり、その吸引穴の直下に位置する所定の大きさのグリーンシートの端部と基材フィルムとの間に剥離のきっかけとなる隙間を容易に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係るグリーンシートの剥離装置の一側面図である。
【図2】 同実施の形態において、図1に示す剥離装置の吸引板付近の部分拡大断面図である。
【図3】 同実施の形態において、図1に示す剥離装置を用いたグリーンシートの剥離方法の一工程を示す断面図である。
【図4】 同実施の形態において、図3に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。
【図5】 同実施の形態において、図4に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。
【図6】 同実施の形態において、図5に示す工程における部分拡大断面図である。
【図7】 同実施の形態において、図6に示す工程の後に行われる工程を示す部分拡大断面図である。
【図8】 同実施の形態において、図5または図7に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。
【図9】 同実施の形態において、図8に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。
【図10】 同実施の形態において、一変形例に係る剥離装置の部分拡大断面図である。
【図11】 同実施の形態において、他の変形例に係る剥離装置の部分拡大断面図である。
【図12】 従来のグリーンシートの剥離装置の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 吸引板、2、2a、2b 吸引穴、3 カット刃、5、5a ステージ、6 チャック、11 サーボモータ、12 ボールネジ、13 上下用ポスト、14 リニアガイド、15 ローラ、21 グリーンシート、21a 矩形グリーンシート、23 キャリアフィルム、51〜55 矢印。
Claims (6)
- 基材フィルム上に形成されたセラミックのグリーンシートのうち、所定の大きさのグリーンシートを基材フィルムから剥離するためのグリーンシートの剥離方法であって、
前記グリーンシートから所定の大きさのグリーンシートを切り分ける工程と、
前記所定の大きさのグリーンシートを吸引保持手段により保持する工程と、
前記吸引保持手段に上下方向の微動を与えることにより、前記吸引保持手段により保持された前記所定の大きさのグリーンシートの端部と前記基材フィルムとの間に剥離のきっかけとなる隙間を形成する工程と、
前記剥離のきっかけとなる隙間を広げて、前記所定の大きさのグリーンシートを前記基材フィルムから剥離する工程と
を備えた、グリーンシートの剥離方法。 - 前記微動を与える工程では微動は少なくとも3回行われる、請求項1記載のグリーンシートの剥離方法。
- 前記所定の大きさのグリーンシートを前記基材フィルムから剥離する工程は、前記基材フィルムを固定した状態で保持された前記所定の大きさのグリーンシートを前記基材フィルムから引き離す工程を含む、請求項1または2に記載のグリーンシートの剥離方法。
- 前記所定の大きさのグリーンシートを前記基材フィルムから剥離する工程は、前記所定の大きさのグリーンシートを固定した状態で前記基材フィルムを前記所定の大きさのグリーンシートから引き離す工程を含む、請求項1または2に記載のグリーンシートの剥離方法。
- 基材フィルム上に形成されたセラミックのグリーンシートのうち、所定の大きさのグリーンシートを基材フィルムから剥離するための剥離装置であって、
基材フィルムの側を保持するステージ部と、
グリーンシートに接触して吸着保持する吸着面部が設けられた吸引板を有するヘッド部と、
前記グリーンシートから前記所定の大きさのグリーンシートを切り分ける刃部と、
前記吸着面部に保持された前記所定の大きさのグリーンシートの端部と前記基材フィルムとの間に剥離のきっかけとなる隙間を形成するために、前記吸引板に上下方向の微動を与えるための微動付与部と
を備えた、剥離装置。 - 前記吸着面部には複数の吸引穴が形成され、
前記複数の吸引穴のうち、前記吸着面部の外周部に配置され前記刃部の近傍に位置する吸引穴の開口径は、前記吸着面部のより内側に配置される吸引穴の開口径よりも大きい、請求項5記載の剥離装置。
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