JP3924996B2 - 組電池の電圧調整装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数個の単位セルを直列に接続してなる組電池について、各単位セル間の端子電圧のばらつきを調整する組電池の電圧調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気自動車や、或いは、電気自動車とガソリンエンジンとのメカニズムを組み合わせたハイブリッド電気自動車(以下、HEVと称す)のモータを駆動するためのバッテリとして、二次電池の単位セルを複数個直列に接続してなる組電池を用いるものが知られている。このような組電池では、各単位セル間において容量,内部抵抗,自己放電特性などにばらつきを生じることが避けられず、その結果、各単位セル間の端子電圧もばらつくことになる。
【0003】
また、斯様な組電池を使用する場合には、過充電状態や過放電状態に至ることを防止するため、各単位セルの端子電圧を一定の使用範囲内に維持するように制御する必要がある。従って、各単位セルの端子電圧にばらつきがあると、組電池全体としての使用電圧範囲が狭められてしまい、電池本来の性能を十分に発揮することができなくなるという問題がある。
【0004】
このような問題を解決する従来技術として、例えば、特開平10−84627号公報や、特開平11−98698号公報に開示されているものがある。これらの従来技術では、各単位セルの端子電圧を検出して端子電圧が比較的高い単位セルに電圧調整用のコンデンサを並列に接続して電荷を放電させた後、端子電圧が比較的低い単位セルに前記コンデンサを並列に接続して電荷を充電させるように接続を切り替えることを繰り返して、各単位セルの端子電圧を均等に調整するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの従来技術では、電圧調整用のコンデンサに接続する単位セルを選択するために、組電池を構成する各単位セルの端子電圧を、CPUを内蔵してなる制御回路などによって全て検出するようにしている。例えば、電気自動車やHEVに使用される駆動用バッテリを想定すると、そのバッテリ電圧は300V程度が必要とされる。例えば、平均電圧が3.6V程度のリチウム電池を用いた場合には、80個程度のセルを直列接続することでバッテリ電圧は288Vになる。
【0006】
そして、上記従来技術をHEV等の駆動用バッテリに適用する場合には、80個の電圧検出回路が必要であり、また、それらからの電圧検出信号をCPUが読み込むために、A/Dコンバータや複数のマルチプレクサなどが必要となる。従って、実際に装置全体を構成するためのコストがかなり高価となってしまう。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、組電池を構成する各単位セルの端子電圧のばらつきを、極力低コストの構成によって調整することができる組電池の電圧調整装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の組電池の電圧調整装置によれば、電位比較手段は、組電池を構成する複数の単位セル間における連結点の内、任意の連結点の電位と、当該連結点に対応する分圧手段により分圧された分圧点の電位とを比較する。そして、電圧制御手段は、電位比較手段による比較結果に基づいて、端子電圧が平均電圧よりも高いと判断される単位セルを単位セル選択手段によって蓄電手段に並列に接続する第1の接続状態と、端子電圧が平均電圧よりも低いと判断される単位セルを単位セル選択手段によって蓄電手段に並列に接続する第2の接続状態とを交互に切り替えるように制御する。
【0009】
即ち、各単位セルの端子電圧の総和である組電池の出力電圧を単位セルの個数に応じて分圧した各分圧点間の電位差は、各単位セルの平均電圧に相当するので、各単位セルの端子電圧のばらつきを調整するために従来のように各端子電圧の絶対値を検出する必要はなく、組電池の連結点の電位と分圧点の電位とを相対的に比較することで、単位セルの端子電圧の平均電圧に対する大小を判定することができる。従って、上記装置は、CPUなどを用いることなくコンパレータや論理ゲート等のハードウエアによって低コストで構成することができる。
【0010】
そして、第1,第2の接続状態を交互に切替えることより、端子電圧が平均電圧よりも高い単位セルの電荷を、蓄電手段を介して端子電圧が平均電圧よりも低い単位セルに移動させ、各単位セル間の端子電圧のばらつきを調整して組電池の使用効率を向上させることができる。
また、電圧制御手段は、複数の内任意の単位セルにおける正極側及び負極側の連結点に夫々対応する電位比較手段の比較結果に基づいて、第1の接続状態と第2の接続状態とを切り替えるための判断を行う。従って、単位セルの端子電圧と平均電圧との高低を確実に判断することができる。
【0011】
請求項2記載の組電池の電圧調整装置によれば、分圧手段を、組電池の両端子間に単位セルの個数分直列接続され、且つ各抵抗値が略等しい複数の分圧抵抗によって構成するので、これらの分圧抵抗によって、複数の単位セルの各端子電圧に基づく平均電圧を容易に得ることができる。
【0013】
請求項3記載の組電池の電圧調整装置によれば、電圧制御手段は、正極側の連結点の電位をEcp,前記連結点に対応する分圧点の電位をEmp,負極側の連結点の電位をEcn,前記連結点に対応する分圧点の電位をEmnとすると、正極側及び負極側の連結点に夫々対応する電位比較手段の比較結果が、
Ecp≧Emp且つEcn<Emn,または、Ecp>Emp且つEcn≦Emn
である場合に単位セルの端子電圧が平均電圧よりも高いと判断し、電位比較手段の比較結果が、
Ecp≦Emp且つEcn>Emn,または、Ecp<Emp且つEcn≧Emn
である場合に、単位セルの端子電圧が平均電圧よりも低いと判断する。従って、単位セルの端子電圧と平均電圧との高低を確実に判断することができる。
【0014】
請求項4記載の組電池の電圧制御装置によれば、電圧制御手段は、第1及び第2の接続状態において蓄電手段に並列に接続する単位セルを、単位セル選択手段によって夫々1個のみ選択するので、構成がシンプルになり蓄電手段に対する接続切替え制御を簡単に行うことができる。
【0015】
請求項5記載の組電池の電圧制御装置によれば、電圧制御手段は、端子電圧が平均電圧よりも高い単位セルが複数あると判断した場合、または、端子電圧が平均電圧よりも低い単位セルが複数あると判断した場合は、何れも予め定められた優先順位に応じて単位セル選択手段によりそれらの内1個の単位セルを選択する。従って、ばらつきが生じた単位セルを、優先順位に基づいて全て確実に調整することができる。
【0016】
請求項6記載の組電池の電圧制御装置によれば、電位比較手段及び電圧制御手段を、組電池から動作用電源を得るように構成する。即ち、電位比較手段及び電圧制御手段は、消費電力の大なる電気的構成要素を用いずとも構成することが可能であるから、組電池から動作用電源を得ることが可能となる。
【0017】
請求項7記載の組電池の電圧制御装置によれば、蓄電手段を複数設け、直並列切替え手段は、第1の接続状態においては複数の蓄電手段を並列に接続し、第2の接続状態においては複数の蓄電手段を直列に接続するように切替えを行う。即ち、第1の接続状態において単位セルから蓄電手段に対して充電する時には充電容量を大きくし、第2の接続状態において蓄電手段から単位セルに対して充電する時には充電電圧を高くすることになるので、端子電圧のばらつき調整時間を短縮することができる。或いは、同じ調整時間に設定するならば、蓄電手段の容量をトータルで小さくすることができる。
【0018】
請求項8記載の組電池の電圧調整装置によれば、高いエネルギ密度を有するが、より厳密な過充電,過放電対策が必要とされるリチウム電池を単位セルとする組電池に適用することによって、充放電を安全に制御した上でリチウム電池の性能を十分に引出して活用することができる。
【0019】
請求項9記載の組電池の電圧調整装置によれば、多数の単位セルが直列接続された組電池を駆動用バッテリとする電気自動車またはハイブリッド電気自動車に適用することで、駆動用バッテリの使用効率を十分向上させることができる。
【0020】
この内、抵抗3,4,5については、夫々抵抗3a及び3b,4a及び4b,5a及び5bの直列回路で構成されており、その抵抗比は、例えば4000:1程度に設定されている。そして、抵抗3a,4a,5a及び6の抵抗値は、互いに等しくなるように設定されており、抵抗3b,4b,5bの抵抗値は、これらの抵抗値に比較して無視できる程小さい。従って、実質的には、セルグループ2の端子電圧を、4つの抵抗3a,4a,5a及び6により四等分に分圧していることになる。
【0021】
ここで、セルグループ2の負側端子をJc0,正側端子をJc4として、その間にある単位セル1(1)及び1(2)の連結点をJc1,単位セル1(2)及び1 (3)の連結点をJc2,単位セル1(3)及び1(4)の連結点をJc3とする。また、分圧回路7の負側端子をJr0,正側端子をJr4として、その間にある抵抗3a及び3b,4a及び4b,5a及び5bの共通接続点を、夫々Jr1,Jr2,Jr3とする。また、抵抗3b及び4aの共通接続点をJr1′,抵抗4b及び5bの共通接続点をJr2′,抵抗5b及び6の共通接続点をJr3′とする。以下で、上記各接続点は、端子と称する。
【0022】
コンパレータ8Hの反転入力端子及びコンパレータ8Lの非反転入力端子は、端子Jc1に共通に接続されている。また、コンパレータ8Hの非反転入力端子は、端子Jr1に接続され、コンパレータ8Lの反転入力端子は、端子Jr1′に接続されている。また、単位セル1(2)及び抵抗4に対して、2つのコンパレータ9H及び9Lが同様の接続を成しており、単位セル1(3)及び抵抗5に対して、2つのコンパレータ10H及び10Lが同様の接続を成している。尚、6つのコンパレータ8H,8L,9H,9L,10H及び10Lは、電位比較手段を構成している。
【0023】
これらのコンパレータ8H〜10Lの出力信号は、論理回路部(電圧制御手段)11に入力されるようになっている。論理回路部11の内部は、8つの論理ブロック12H,12L,13H,13L,14H,14L,15H,15Lを中心として構成されている。但し、論理ブロック12H,12L及び15H,15Lは、夫々実質的にANDゲート1個のみからなっている。
【0024】
そして、コンパレータ8Hの出力端子は、ANDゲート12L,13Haの入力端子に接続されており、また、INV(インバータ)ゲート16を介してANDゲート13La,13Lb,14Hc,14La,14Lb,14Lc及び15Lの入力端子に接続されている。コンパレータ8Lの出力端子は、ANDゲート12H,13Laの入力端子に接続されており、また、INVゲート17を介してANDゲート13Ha,13Hb,14Ha,14Hb,14Hc,14Lc及び15Hの入力端子に接続されている。
【0025】
コンパレータ9Hの出力端子は、ANDゲート13Lb,14Ha及び14Hbの入力端子に接続されており、また、INVゲート18を介してANDゲート13Ha,14La,14Lb及び14Lcの入力端子に接続されている。コンパレータ9Lの出力端子は、ANDゲート13Hb,14La,14Lbの入力端子に接続されており、また、INVゲート19を介してANDゲート13La,14Ha,14Hb及び14Hcの入力端子に接続されている。
【0026】
コンパレータ10Hの出力端子は、ANDゲート14Lb,14Lc及び15Hの入力端子に接続されており、また、INVゲート20を介してANDゲート13Ha,13Hb,14Ha,14Hb及び14Hcの入力端子に接続されている。コンパレータ10Lの出力端子は、ANDゲート14Hb,14Hc及び15Lの入力端子に接続されており、また、INVゲート21を介してANDゲート13La,13Lb,14La,14Lb及び14Lcの入力端子に接続されている。
【0027】
クロック回路22によって出力されるクロック信号は、ANDゲート12H,13Ha〜13Hc,14Ha〜14Hc及び15Hの入力端子に与えられていると共に、INVゲート23を介して12L,13La,13Lb,14La〜14Lc及び15Lの入力端子に与えられている。クロック信号の周波数は、例えば数kHz程度である。
【0028】
論理ブロック13LのANDゲート13La,13Lbの出力端子は、ORゲート13Lcの入力端子に夫々接続されており、論理ブロック13HのANDゲート13Ha,13Hbの出力端子は、ORゲート13Hcの入力端子に夫々接続されている。また、論理ブロック14LのANDゲート14La〜14Lcの出力端子は、ORゲート14Ldの入力端子に夫々接続されており、論理ブロック14HのANDゲート14Ha〜14Hcの出力端子は、ORゲート14Hdの入力端子に夫々接続されている。
【0029】
論理回路部11の出力段には、4つのORゲート24(1),24(2),24(3),24(4)が配置されている。そして、ANDゲート12H,12Lの出力端子は、ORゲート24(1)の入力端子に夫々接続されている。また、論理ブロック13H,13LのORゲート13Hc,13Lcの出力端子は、ORゲート24(2)の入力端子に夫々接続されており、論理ブロック14H,14LのORゲート14Hd,14Ldの出力端子は、ORゲート24(3)の入力端子に夫々接続されている。そして、ANDゲート15H,15Lの出力端子は、ORゲート24(4)の入力端子に夫々接続されている。以上が論理回路部11を構成している。また、具体的には図示しないが、コンパレータ8H,8L,9H,9L,10H及び10L並びに論理回路部11の動作用電源は、セルグループ2から作成されて供給されるようになっている。
【0030】
各単位セル1(1)〜1(4)夫々の両端子には、常開型のスイッチ25P (1)及び25N(1)〜25P(4)及び25N(4)(単位セル選択手段)を介して接続切替えを行うことにより、コンデンサ(蓄電手段)26が並列に接続可能となっている。即ち、単位セル1(1)〜1(4)の正側端子1P(1)〜1P(4)とコンデンサ26の正側端子26Pとの間には、スイッチ25P (1)〜25P(4)が夫々介挿されており、単位セル1(1)〜1(4)の負側端子1N(1)〜1N(4)とコンデンサ26の負側端子26Nとの間には、スイッチ25N(1)〜25N(4)が夫々介挿されている。尚、コンデンサ26の容量は、例えば0.01F程度である。
【0031】
論理回路部11のORゲート24(1)〜24(4)の出力端子は、スイッチ25P(1)及び25N(1)〜25P(4)及び25N(4)の制御端子に夫々接続されている。各スイッチ25は、例えばトランジスタやFETなどで構成されており、制御端子にハイレベルの制御信号が与えられると接点を閉じる(導通する)ようになっている。
【0032】
以上のように構成されているセルグループ2が例えば20個直列に接続されることで、HEVの駆動用バッテリたる組電池が構成されている。また、論理回路部11やスイッチ25,コンデンサ26などは、各セルグループ2毎に設けられている。そして、組電池の正,負両端子は、HEVの走行用モータを駆動するインバータの駆動用電源として供給されるようになっている。
【0033】
次に、本発明の作用について図2乃至図4をも参照して説明する。HEVが走行する場合には、その走行状態に応じて組電池から供給される電源によって走行用モータが駆動されたり、制動時に回生電力が発生した場合やガソリンエンジンが動作している場合には、組電池に対して充電が行われる。
【0034】
ここで、単位セル1(1),1(2),1(3),1(4)の端子電圧を夫々V1,V2,V3,V4とする。また、端子Jc0を基準とした各端子Jc1,Jc2,Jc3,Jc4の電位を夫々Ec1,Ec2,Ec3,Ec4とし、端子Jr0を基準とした各端子Jr1,Jr2,Jr3,Jr4の電位を夫々Er1,Er2,Er3,Er4とする。すると、電位Ec1,Ec2,Ec3,Ec4は、夫々(1)式のように表される。
Ec1=V1
Ec2=V1+V2 …(1)
Ec3=V1+V2+V3
Ec4=V1+V2+V3+V4=Er4
【0035】
また、抵抗3a,4a,5a,6の抵抗値は等しく、抵抗3b,4b及び5bを無視すると、各抵抗3a,4a,5a,6の両端には、単位セル1(1),1(2),1(3),1(4)の端子電圧の平均値Vm が夫々印加される。従って、電位Er1,Er2,Er3は、夫々(2)式のように表される。
Er1= Ec4/4= (V1+V2+V3+V4)/4=Vm
Er2=2・Ec4/4=2・Vm
Er3=3・Ec4/4=3・Vm …(2)
Er4=4・Ec4/4=4・Vm =V1+V2+V3+V4
【0036】
ここで、例えば、コンパレータ8H,8Lの出力レベルが、夫々どの様な入力条件でハイレベル“H”になるかを検討すると、以下のようになる。尚、抵抗3b,4b及び5bの端子電圧をVαとする。
【0037】
即ち、コンパレータ8Hは、分圧電位Er1が、端子Jc1の電位Ec1よりも高い場合に“H”となり、コンパレータ8Lは、分圧電位Er1が、電位Ec1から微小電圧Vαを減じたものよりも低くなった場合に“H”となる。また、分圧電位Er1が、Ec1−Vα≦Er1≦Ec1,の範囲にあり電位Ec1にほぼ等しいとみなされる場合には、コンパレータ8H,8Lは何れもロウレベル“L”となる。そして、コンパレータ9H,9L,10H,10Lについても、分圧電位Er2,Er3,端子Jc2,Jc3の電位Ec2,Ec3に関して同様の関係となる。
【0038】
ここで、図3に示すように、以上の構成について一般化した回路について考える。単位セルCi に対応するコンパレータCpHi ,CpLi の出力レベルが “H”,“L”となる条件を以下に示す(但し、電圧Vαは無視する)。
CpHi :H → Eci<Eri
CpHi :L → Eci≧Eri
CpLi :H → Eci>Eri
CpLi :L → Eci≦Eri …(4)
【0039】
ここで、単位セルCi の端子電圧をVi とすると、
Vi =Eci−Eci-1
Vm =Eri−Eri-1 …(5)
となるので、端子電圧Vi と平均電圧Vm との差は、
となる。
【0040】
従って、端子電圧Vi と平均電圧Vm との大小関係を判定するための条件は、以下のようになる。
▲1▼Vi >Vm
{(Eci≧Eri)AND(Eri-1>Eci-1)}
OR{(Eci>Eri)AND(Eri-1≧Eci-1)}
▲2▼Vi <Vm
{(Eci≦Eri)AND(Eri-1<Eci-1)} …(7)
OR{(Eci<Eri)AND(Eri-1≦Eci-1)}
▲3▼Vi =Vm
(Eci=Eri)AND(Eri-1=Eci-1)
【0041】
コンパレータCpHi ,CpLi の出力レベルによって(7)の条件を表すと、以下のようになる。
▲1▼Vi >Vm
{(CpHi :L)AND(CpHi-1 :H)}
OR{(CpLi :H)AND(CpLi-1 :L)}
▲2▼Vi <Vm
{(CpLi :L)AND(CpLi-1 :H)} …(8)
OR{(CpHi :H)AND(CpHi-1 :L)}
▲3▼Vi =Vm
{(CpHi :L)AND(CpLi :L)}
AND{(CpHi-1 :L)AND(CpLi-1 :L)}
【0042】
本実施例では、単位セルCi の端子電圧Vi が平均電圧Vm よりも高いと判定されると、SWPi 及びSWNi を介してコンデンサCreg を並列に接続して (第1の接続状態)放電させる。また、単位セルCi の端子電圧Vi が平均電圧Vm よりも低いと判定されると、SWPi 及びSWNi を介してコンデンサCreg を並列に接続して(第2の接続状態)放電させるように切替えを行う。その接続切替えを行うための論理回路部LCi (ここでは単位セルCi のみに対応するもの)の論理は、上記(8)より図4に示すものとなる(“X”は任意のレベル)。
【0043】
尚、“クロック”はクロック信号のレベルが“H”の場合に端子電圧Vが平均電圧Vm よりも高いものを検出し、レベルが“L”の場合に端子電圧Vが平均電圧Vm よりも低いものを検出するように切替えを行うために用いられる。
【0044】
次に、図5に示す回路において、単位セルCj の端子電圧Vj が平均電圧Vm よりも高く、単位セルCk の端子電圧Vk が平均電圧Vm よりも低いという初期条件において、コンデンサCreg により電荷を移動させて端子電圧Vj ,Vk のばらつきを調整する動作について説明する。尚、コンデンサCreg は、その端子電圧VC が平均電圧Vm に等しくなるように予め充電されているものとする。
【0045】
図6(a)に示すように、t≦0において初期条件Vj >Vm >Vk であり、0<tで論理回路部LCの動作が開始する。先ず、0<t≦T/2(Tはクロック信号周期)ではクロック信号が“H”であり、単位セルCj に対応する論理回路部出力BSj が“H”となってSWPj 及びSWNj がONとなり、単位セルCj にコンデンサCreg が並列に接続される。すると、図6(b)に示すように、単位セルCj からコンデンサCreg に充電電流Ij が流れて電荷が移動し、電圧Vj が下降して電圧VC が上昇する。
【0046】
次に、T/2<t≦Tではクロック信号が“L”であり、単位セルCk に対応する論理回路部出力BSk が“H”となってSWPk 及びSWNk がONとなり、単位セルCj にコンデンサCreg が並列に接続される。すると、コンデンサCreg から単位セルCk からに充電電流Ik が流れて電荷が移動し、電圧Vk が上昇して電圧VC が下降する。
【0047】
以降、上記動作をクロック信号レベルの変化に応じて交互に繰り返すことで電圧Vj ,Vk の電位差は次第に小さくなって行く。そして、8T<tでは、電圧Vj ,Vk は平均電圧Vm にほぼ等しいと判断されるので、クロック信号レベルにかかわらず論理回路部出力BSj ,BSk は何れも“L”となり、単位セルCj ,Ck とコンデンサCreg との間の充放電は行われなくなる。
【0048】
以上に基づいて、図1に示す6つのコンパレータ8H,8L,9H,9L,10H,10Lの出力レベルを論理合成することにより、4つのスイッチ25(1)〜25(4)を夫々ON状態“1”とする条件は、図2に示す真理値表のようになる。但し、“X”は任意のレベルを示す。
【0049】
また、この真理値表は、基本的には図4と同様であるが、4つの単位セル1 (1)〜1(4)の内で同時に2つ以上の単位セル1が平均電圧Vm を上回るか若しくは下回るかした場合に、常に1つの単位セル1のみを選択してコンデンサ26に接続するように優先順位を設定する論理も組み込まれている。その優先順位は、ここでは1(1)→1(4)→1(2)→1(3)に設定されている。
【0050】
優先順位の設定は、図4に示す単位セルCi 及びCi-1 に対応する4つのコンパレータCpHi ,CpLi 及びCpHi-1 ,CpLi-1 の出力レベルによって決定される基本条件に、他の単位セルに対応するコンパレータCpH,CpLの出力レベルを任意“X”ではなく“H”または“L”に限定する条件を付加するか否かによって行う。
【0051】
即ち、図2においては、クロック信号レベルが“H”の場合にスイッチ25 (1)がONになる条件は、コンパレータ8Lのレベルが“H”であるだけで、他のコンパレータのレベルは全て“X”であるから優先順位が最も高く設定されている。スイッチ25(4)がONになる条件は、コンパレータ10Hのレベルが“H”であると共に、コンパレータ8Lのレベルが“L”であることが要求されるので、単位セル1(1)に次ぐ優先順位が設定されている。
【0052】
スイッチ25(2)がONになる条件は、コンパレータ9H,8Hのレベルが“L”,“H”である条件と共にコンパレータ10H,8Lのレベルが“L”であることが要求され、また、コンパレータ9L,8Lのレベルが“H”,“L”である条件と共にコンパレータ10Hのレベルが“L”であることが要求されており、単位セル1(4)に次ぐ優先順位が設定されている。
【0053】
スイッチ25(3)がONになる条件は、コンパレータ10H,9Hのレベルが“L”,“H”である条件と共にコンパレータ9L,8Lのレベルが何れも “L”であることが要求され、また、コンパレータ10L,9Lのレベルが“H”,“L”である条件と共にコンパレータ9H,8Lのレベルが“H”,“L”であること,またはコンパレータ10H,8Lのレベルが“L”,“L”であることが要求されており、単位セル1(2)に次ぐ優先順位が設定されている。尚、この場合、最後の2つのコンパレータ9H,8Hについて付加されている条件は、スイッチ25(2)のON条件の否定である。
【0054】
また、図2下段のクロック信号レベルが“L”である場合の条件は、コンパレータ8H・8L,9H・9L,10H・10Lのレベルの組み合わせで見ると、上段の組み合わせを以下のように入れ替えることによって論理合成されている。
“H”・“L”→“L”・“H”
“H”・“X”→“X”・“H”
“L”・“X”→“X”・“L”
【0055】
即ち、HEVが走行することにより、組電池を構成している何れかのセルグループ2において、各単位セル1の間に端子電圧のばらつきが発生すると、コンパレータ8H〜10Lにより各端子電圧Vがその時のセルグループ2の平均電圧Vm と比較され、その比較結果が論理回路部11において論理合成されることでコンデンサ26が第1,第2の接続状態に交互に切り替わり、各単位セル間で電荷の移動が行われて、夫々の端子電圧Vが平均電圧Vm に近付くようにばらつきが調整されることになる。
【0056】
ここで、図7は、図1に示すように4直列の単位セルについて端子電圧のばらつき調整を行った場合のシミュレーション結果を示すものである。初期条件として、単位セル1(1)〜1(4)の端子電圧を、夫々以下のように設定した。
単位セル1(1):4.020V
単位セル1(2):4.010V
単位セル1(3):4.000V
単位セル1(4):3.990V
従って、この時点での平均電圧Vm は、4.005Vである。
【0057】
先ず、設定された優先順位に従って、単位セル1(1),1(4)の間で調整が行われ、端子電圧V1 が低下して行き端子電圧V4 が上昇して行く。そして、7時間半程度経過した時点Aにおいて端子電圧V1 がVm に達すると、端子電圧V1 の下降は停止し、次に単位セル1(2),1(4)の間で調整が行われる。すると、端子電圧V2 が下降を開始する。
【0058】
そして、9時間半程度経過した時点Bにおいて、端子電圧V4 が時点Aにおける平均電圧Vm (約4.003V)に達すると端子電圧V4 の上昇は停止し、次に単位セル1(2),1(3)の間で調整が行われる。そして、15時間程度経過した時点Cにおいて、単位セル1(1)〜1(4)の各端子電圧V1 〜V4 のばらつきは、±1mV以内に収束している。
【0059】
以上のように本実施例によれば、コンパレータ8H〜10Lによって、セルグループ2を構成する単位セル1(1)〜1(4)の間における連結点Jc1〜Jc3の電位と、当該連結点に対応する分圧回路7により分圧された分圧点Jr1′〜Jr3′の電位とを比較する。そして、論理回路部11は、コンパレータ8H〜10Lによる比較結果に基づいて、端子電圧Vが平均電圧Vm よりも高いと判断される単位セル11をスイッチ25P(1)及び25N(1)〜25P(4)及び25N(4)によってコンデンサ26に並列に接続する第1の接続状態と、端子電圧Vが平均電圧Vm よりも低いと判断される単位セル1をコンデンサ26に並列に接続する第2の接続状態とを交互に切り替えるように制御する。
【0060】
即ち、各端子電圧Vの総和であるセルグループ2の出力電圧を単位セル1の個数に応じて分圧した各分圧点Jr1′〜Jr3′間の電位差は平均電圧Vm に相当するので、ばらつきを調整するため従来のように各端子電圧Vの絶対値を検出する必要はなく、連結点Jc1〜Jc3の電位と分圧点Jr1′〜Jr3′の電位とを相対的に比較すれば、各端子電圧Vの平均電圧Vm に対する大小を判定することができる。従って、電圧調整装置を、CPUなどを用いることなくコンパレータ8H〜10Lや論理回路部11等のハードウエアによって低コストで構成することができる。
【0061】
そして、第1,第2の接続状態を交互に切替えることで、端子電圧Vが平均電圧Vm よりも高い単位セル1の電荷を、コンデンサ26を介して平均電圧Vm よりも低い単位セル1に移動させ、各端子電圧Vのばらつきを調整してセルグループ2の使用効率を向上させることができる。特に、高い電圧を得るために多数の単位セル1を直列接続する必要のあるハイブリッド電気自動車に適用することで、駆動用バッテリの使用効率を十分向上させることができる。また、分圧回路7を分圧抵抗3〜6で構成することで、単位セル1の各端子電圧Vに基づく平均電圧Vm を容易に得ることができる。
【0062】
更に、本実施例によれば、論理回路部11は、単位セル1の正極側の連結点の電位をEcp,前記連結点に対応する分圧点の電位をEmp,負極側の連結点の電位をEcn,前記連結点に対応する分圧点の電位をEmnとすると、正極側及び負極側の連結点に夫々対応するコンパレータ8H〜10Lの比較結果が、Ecp≧Emp且つEcn<Emn,または、Ecp>Emp且つEcn≦Emnである場合に単位セル1の端子電圧Vが平均電圧Vm よりも高いと判断し、コンパレータ8H〜10Lの比較結果が、Ecp≦Emp且つEcn>Emn,または、Ecp<Emp且つEcn≧Emnである場合に、単位セル1の端子電圧Vが平均電圧Vm よりも低いと判断するので、単位セル1の端子電圧Vと平均電圧Vm との高低を確実に判断することができる。
【0063】
また、論理回路部11は、第1及び第2の接続状態においてコンデンサ26に並列に接続する単位セル1を、スイッチ25P(1)及び25N(1)〜25P(4)及び25N(4)によって夫々1個のみ選択するので、構成がシンプルになりコンデンサ26に対する接続切替え制御を簡単に行うことができる。
【0064】
更に、論理回路部11は、端子電圧Vが平均電圧Vm よりも高い単位セル1が複数ある場合、または、端子電圧Vが平均電圧Vm よりも低い単位セルが複数ある場合に、何れも予め定められた優先順位に応じてそれらの内1個の単位セル1を選択するので、ばらつきが生じた単位セル1を、優先順位に基づいて全て確実に調整することができる。
【0065】
加えて、本実施例によれば、コンパレータ8H〜10L及び論理回路部11は、セルグループ2から動作用電源を得るようにした。即ち、これらは消費電力が比較的少ない電気的構成要素からなるので、セルグループ2から動作用電源を得ることが可能となる。
【0066】
また、高いエネルギ密度を有するが、より厳密な過充電,過放電対策が必要とされるリチウム電池を単位セル1とするセルグループ2に適用することによって、充放電を安全に制御した上でリチウム電池の性能を十分に引出して活用することができる。
【0067】
(第2実施例)
図8は本発明の第2実施例を示すものであり、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。第2実施例では、第1実施例のコンデンサ26に代えて、容量が1/2であるコンデンサ (蓄電手段)27a,27bを2個使用している。そして、コンデンサ27a,27bの正側端子間には、スイッチ25と同様のスイッチ28P1 が介挿されており、コンデンサ27aの負側端子とスイッチ25Nとの間には、スイッチ28P2 が介挿されている。また、コンデンサ27aの負側端子とコンデンサ27bの正側端子との間には、スイッチ28Sが接続されている。尚、スイッチ28は、直並列切替え手段を構成している。
【0068】
そして、クロック回路22の出力端子は、スイッチ28P1 及び28P2 の制御端子に接続されており、INVゲート23の出力端子は、スイッチ28Sの制御端子に接続されている。
【0069】
次に、第2実施例の作用について説明する。スイッチ28P1 及び28P2 は、クロック回路22によって出力されるクロック信号レベルが“H”の場合にONとなるので、その時、コンデンサ27a,27bは、端子電圧が平均電圧Vm よりも高いと判定された単位セル1に対して何れも並列に接続される(第1の接続状態)。従って、蓄電手段としての容量は、第1実施例の場合と同様になる。
【0070】
また、スイッチ28Sは、クロック信号レベルが“L”の場合にONとなるので、その時、コンデンサ27a,27bは、端子電圧が平均電圧Vm よりも低いと判定された単位セル1に対して直列に接続される(第2の接続状態)。従って、単位セル1に放電する場合には蓄電手段の端子電圧が2倍になる。以上の動作をクロック信号周期で繰り返すことにより、端子電圧のばらつきが調整される。
【0071】
ここで、1回の充放電によって単位セルAから単位セルBに移動させる電荷Qについて考える。単位セルAの電圧V1=4.1(V),単位セルBの電圧V2=4.0(V)とすると、第1実施例のように、容量Cのコンデンサを1個使用する場合の移動電荷Q1は、
Q1=C(V1−V2)=0.1C
となる。また、第2実施例のように、容量C/2のコンデンサを2個使用して直並列接続切替えする場合の移動電荷Q2は、
Q2=C/2(2V1−V2)=2.1C
となる。従って、
Q2/Q1=2.1C/0.1C=21
となる。即ち、上記条件では電荷の移動量が理論的には21倍となるので、電荷の移動を効率良く行うことが可能となる。
【0072】
以上のように第2実施例によれば、2つのコンデンサ27a,27bを設け、スイッチ28により第1の接続状態においてはコンデンサ27a,27bを並列に接続し、第2の接続状態においてはコンデンサ27a,27bを直列に接続するように切替えを行う。従って、単位セル1からコンデンサ27に対して充電する時には充電容量を大きくし、コンデンサ27から単位セル1に対して充電する時には充電電圧を高くすることになるので、端子電圧のばらつき調整時間を短縮することができる。或いは、同じ調整時間に設定するならば、コンデンサ27の容量をトータルで小さくすることができる。
【0073】
本発明は上記し且つ図面に記載した実施例にのみ限定されるものではなく、次のような変形または拡張が可能である。
第1実施例において、複数の蓄電手段を設けて、それら複数の蓄電手段を、ばらつきが生じた単位セルに対して別個に接続するようにしても良い。
優先順位は、適宜変更して良い。
第2実施例のように直並列接続切替えを行う場合、3つ以上の蓄電手段を用いて行っても良い。
【0074】
単位セルの直列接続数は、“4”に限ることはない。
単位セルは、リチウム電池に限らず、鉛電池やニッケル系電池であっても同様に適用が可能である。
電気自動車やHEVに限ることなく、その他、ノート型パーソナルコンピュータや携帯用VTR等の小形民生機器や電力貯蔵用の二次電池設備などのように、複数の単位セルを直列に接続して構成されるバッテリを使用するものであれば適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をハイブリッド電気自動車に適用した場合の第1実施例であり、電気的構成を示す図
【図2】論理回路部の真理値を示す図
【図3】図1の構成を一般化した図
【図4】図3における論理回路部の真理値を示す図
【図5】図3のように一般化した回路において、単位セルとコンデンサとの間における充放電動作を説明する図
【図6】タイミングチャート
【図7】発明者らが行ったシミュレーションの一例を示す図
【図8】本発明の第2実施例を示す図1相当図
【符号の説明】
1は単位セル(リチウム二次電池)、2はセルグループ(組電池)、7は分圧回路(分圧手段)、8H,8L,9H,9L,10H及び10Lはコンパレータ(電位比較手段)、11は論理回路部(電圧制御手段)、25P及び25Nはスイッチ(単位セル選択手段)、26はコンデンサ(蓄電手段)、27a,27bはコンデンサ(蓄電手段)、28はスイッチ(直並列切替え手段)を示す。
Claims (9)
- 二次電池からなる単位セルを複数個直列に接続して構成される組電池の端子電圧を、前記単位セルの個数に応じて分圧する分圧手段と、
前記複数の単位セル間における連結点の内、任意の連結点の電位と、当該連結点に対応する前記分圧手段により分圧された分圧点の電位とを比較する電位比較手段と、
前記単位セルの夫々に対して接続可能に構成され、単位セルとの間で電荷を充放電するための蓄電手段と、
この蓄電手段に接続される単位セルを選択する単位セル選択手段と、
前記電位比較手段による比較結果に基づいて、端子電圧が平均電圧よりも高いと判断される単位セルを前記単位セル選択手段によって前記蓄電手段に並列に接続する第1の接続状態と、端子電圧が平均電圧よりも低いと判断される単位セルを前記単位セル選択手段によって前記蓄電手段に並列に接続する第2の接続状態とを交互に切り替えるように制御する電圧制御手段とを備え、
前記電圧制御手段は、前記複数の内任意の単位セルにおける正極側及び負極側の連結点に夫々対応する電位比較手段の比較結果に基づいて、前記第1の接続状態と前記第2の接続状態とを切り替えるための判断を行うように構成されていることを特徴とする組電池の電圧調整装置。 - 前記分圧手段は、前記組電池の両端子間に前記単位セルの個数分直列接続され、且つ各抵抗値が略等しい複数の分圧抵抗によって構成されていることを特徴とする請求項1記載の組電池の電圧調整装置。
- 前記電圧制御手段は、正極側の連結点の電位をE cp ,前記連結点に対応する分圧点の電位をE mp ,負極側の連結点の電位をE cn ,前記連結点に対応する分圧点の電位をE mn とすると、前記正極側及び負極側の連結点に夫々対応する電位比較手段の比較結果が、
E cp ≧E mp 且つE cn <E mn ,または、E cp >E mp 且つE cn ≦E mn
である場合に、単位セルの端子電圧が平均電圧よりも高いと判断し、
前記電位比較手段の比較結果が、
E cp ≦E mp 且つE cn >E mn ,または、E cp <E mp 且つE cn ≧E mn
である場合に、単位セルの端子電圧が平均電圧よりも低いと判断することを特徴とする請求項1又は2記載の組電池の電圧調整装置。 - 前記電圧制御手段は、前記第1及び第2の接続状態において前記蓄電手段に並列に接続する単位セルを、前記単位セル選択手段によって夫々1個のみ選択することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の組電池の電圧調整装置。
- 前記電圧制御手段は、端子電圧が平均電圧よりも高い単位セルが複数あると判断した場合、または、端子電圧が平均電圧よりも低い単位セルが複数あると判断した場合は、何れも予め定められた優先順位に応じて前記単位セル選択手段によってそれらの内1個の単位セルを選択することを特徴とする請求項4記載の組電池の電圧調整装置。
- 前記電位比較手段及び前記電圧制御手段は、前記組電池から動作用電源を得るように構成されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の組電池の電圧調整装置。
- 前記蓄電手段は、複数設けられ、
前記第1の接続状態においては前記複数の蓄電手段を並列に接続し、前記第2の接続状態においては前記複数の蓄電手段を直列に接続するように切替えを行う直並列切替え手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の組電池の電圧調整装置。 - 前記単位セルは、リチウム電池であることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の組電池の電圧調整装置。
- 前記組電池は、電気自動車またはハイブリッド電気自動車の駆動用バッテリとして用いられることを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の組電池の電圧調整装置。
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