JP3924041B2 - 両極性電源イグニッションシステム - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、両極性電源イグニッションシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
両極DLI(両極ディストリビュータレスイグニッションシステム)等の両極性電源では、イグニッションコイルの二次高圧プラス端子に端子が電気接続される群のスパークプラグと、イグニッションコイルの二次高圧マイナス端子に端子が電気接続される群のスパークプラグとに二分され、何方の群も同一構造のスパークプラグが用いられる。
【0003】
又、貴金属チップ、例えばPt合金チップを中心電極及び接地電極の発火部に配設して、スパークプラグの耐久性を向上させる技術が従来より知られている。このPt合金チップを配設した白金プラグは、放電部の電極消耗(スパッタリングにより放電部の電極表面が溶融して飛散する)に起因するスパークギャップの広がりが抑止されるので耐久性は、約3万km→約10万km(走行キロ数)に向上する。しかし、他の貴金属と同様、白金は非常に高価(約1500円/g)である。
この白金プラグを両極DLI等の両極性電源で使用する場合には、従来より、印加電圧の極性に関わらず、同一構造の白金プラグを使用していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の白金プラグを両極DLI等の両極性電源で使用する場合、中心電極に正の高電圧が印加される群の白金プラグの接地電極は、中心電極に負の高電圧が印加される群の白金プラグの接地電極よりも電極消耗の進行が早い。又、中心電極に負の高電圧が印加される群の白金プラグの中心電極は、中心電極に正の高電圧が印加される群の白金プラグの中心電極よりも電極消耗の進行が早い。
【0005】
この結果、寿命の末期において、中心電極に正の高電圧が印加される群の白金プラグの接地電極に配設したPtチップ、及び中心電極に負の高電圧が印加される群の白金プラグの中心電極に配設したPtチップが殆ど消耗しているにも関わらず、中心電極に正の高電圧が印加される群の白金プラグの中心電極に配設したPtチップ、及び中心電極に負の高電圧が印加される群の白金プラグの接地電極に配設したPtチップの消耗量は僅かであるという状態になる。
この為、非常に高価(約1500円/g)な白金が残っているにも関わらず、白金プラグの交換(全部交換)が行われ、白金が有効に利用されない。
【0006】
本発明の目的は、耐久性を低下させること無く貴金属量を低減できる両極性電源用のスパークプラグの提供にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する為、本発明は、以下の構成を採用した。
(1)高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定され中心電極先端部に第1貴金属部を有する中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設するとともに接地電極先端部に第2貴金属部を有する接地電極を備え、前記中心電極先端部の前記第1貴金属部と前記接地電極先端部の前記第2貴金属部との間で火花放電ギャップを形成する複数のスパークプラグを電気接続してなり、これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧を印加する正極性グループと、中心電極に負の高電圧を印加する負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、前記正極性グループのスパークプラグの第1貴金属部の容積を前記負極性グループのスパークプラグの第1貴金属部の容積より減らし、前記負極性グループのスパークプラグの第2貴金属部の容積を前記正極性グループのスパークプラグの第2貴金属部の容積より減らした。
【0008】
(2)高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定される中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設するとともに接地電極先端部に第2貴金属部を有する接地電極を備える複数のスパークプラグを電気接続してなり、これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧を印加する正極性グループと、中心電極に負の高電圧を印加する負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極先端部にのみ前記第2貴金属部を有し、前記中心電極先端部と前記接地電極先端部の前記第2貴金属部の間で火花放電ギャップを形成し、前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部に更に第1貴金属部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属部と前記接地電極先端部の第2貴金属部との間で火花放電ギャップを形成し、且つ、負極性グループのスパークプラグの前記第2貴金属部の容積を、前記正極性グループのスパークプラグの前記第2貴金属部の容積より減らした。
【0009】
(3)高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定され中心電極先端部に第1貴金属部を有する中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設する接地電極を備える複数のスパークプラグを電気接続してなり、これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧を印加する正極性グループと、中心電極に負の高電圧を印加する負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、前記正極性グループのスパークプラグは、接地電極先端部に更に第2貴金属部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属部と前記接地電極先端部との間で火花放電ギャップを形成し、且つ、前記正極性グループのスパークプラグの前記第1貴金属部の容積を、前記負極性グループのスパークプラグの前記第1貴金属部の容積より減らしたことを特徴とする両極性電源イグニッションシステム。
【0010】
(4)高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定される中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設する接地電極を備える複数のスパークプラグを電気接続してなり、これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧を印加する正極性グループと、中心電極に負の高電圧を印加する負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極先端部にのみ第2貴金属部を有し、前記中心電極先端部と前記接地電極先端部の前記第2貴金属部との間で火花放電ギャップを形成し、前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部にのみ更に第1貴金属部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属部と前記接地電極先端部との間で火花放電ギャップを形成した。
【0011】
(5)高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定され、中心電極先端部に第1貴金属部を有する中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設するとともに接地電極先端部に第2貴金属合金部を有する接地電極を備え、前記中心電極先端部の前記第1貴金属部と前記接地電極先端部の前記第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成した複数のスパークプラグを電気接続してなり、これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧が印加される正極性グループと、中心電極に負の高電圧が印加される負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、前記正極性グループのスパークプラグの第1貴金属合金部の貴金属含有量を、前記負極性グループのスパークプラグの第1貴金属合金部の貴金属含有量より減らし、
前記負極性グループのスパークプラグの第2貴金属合金部の貴金属含有量を、前記正極性グループのスパークプラグの第2貴金属合金部の貴金属含有量より減らした。
【0012】
(6)高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定される中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設するとともに接地電極先端部に第2貴金属合金部を有する接地電極を備える複数のスパークプラグを電気接続してなり、これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧が印加される正極性グループと、中心電極に負の高電圧が印加される負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極先端部にのみ前記第2貴金属合金部を有し、前記中心電極先端部と前記接地電極先端部の前記第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成し、前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部に更に第1貴金属合金部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属合金部と前記接地電極先端部の第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成し、且つ、負極性グループのスパークプラグの前記第2貴金属合金部の貴金属含有量を、前記正極性グループのスパークプラグの前記第2貴金属合金部の貴金属含有量より減らした。
【0013】
(7)高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定され中心電極先端部に第1貴金属合金部を有する中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設する接地電極を備える複数のスパークプラグを電気接続してなり、これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧が印加される正極性グループと、中心電極に負の高電圧が印加される負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極先端部に更に第2貴金属合金部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属合金部と前記接地電極先端部の第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成し、前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部にのみ前記第1貴金属合金部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属合金部と前記接地電極先端部との間で火花放電ギャップを形成し、
且つ、前記正極性グループのスパークプラグの第1貴金属合金部の貴金属含有量を、前記負極性グループのスパークプラグの第1貴金属合金部の貴金属含有量より減らした。
【0014】
(8)高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定される中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設する接地電極を備える複数のスパークプラグを電気接続してなり、これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧が印加される正極性グループと、中心電極に負の高電圧が印加される負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極先端部にのみ第2貴金属合金部を有し、前記中心電極先端部と前記接地電極先端部の第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成し、前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部にのみ第1貴金属合金部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属合金部と前記接地電極先端部との間で火花放電ギャップを形成した。
【0015】
(9)両極性電源イグニッションシステムは、上記(1) 又は(5) の構成を有し、前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極が複数設けられ、前記中心電極先端部の外周面の少なくとも一部に設けられた第1貴金属部又は第1貴金属合金部と、複数の前記接地電極先端部の先端面に設けられた第2貴金属部又は第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成した多極接地電極形スパークプラグであり、前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部の先端面に設けられた第1貴金属部又は第1貴金属合金部と、前記接地電極先端部の先端内面に設けられた第2貴金属部又は第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成した平行接地電極形スパークプラグである。
【0016】
(10)両極性電源イグニッションシステムは、上記(2) 又は(6) の構成を有し、前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極が複数設けられ、前記中心電極先端部の外周面と複数の前記接地電極先端部の先端面に設けられた第2貴金属部又は第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成した多極接地電極形スパークプラグであり、前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部の先端面に設けられた第1貴金属部又は第1貴金属合金部と、前記接地電極先端部の先端内面に設けられた第2貴金属部又は第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成した平行接地電極形スパークプラグである。
【0017】
(11)両極性電源イグニッションシステムは、上記(3) 又は(7) の構成を有し、前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極が複数設けられ、前記中心電極先端部の外周面少なくとも一部に設けられた第1貴金属部又は第1貴金属合金部と、複数の接地電極先端部の先端面に設けられた第2貴金属部又は第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成した多極接地電極形スパークプラグであり、前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部の先端面に設けられた第1貴金属部又は第1貴金属合金部と、前記接地電極先端部の先端内面との間で火花放電ギャップを形成した平行接地電極形スパークプラグである。
【0018】
(12)両極性電源イグニッションシステムは、上記(4) 又は(8) の構成を有し、前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極が複数設けられ、前記中心電極先端部の外周面と、複数の前記接地電極先端部の先端面に設けられた第2貴金属部又は第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成した多極接地電極形スパークプラグであり、前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部の先端面に設けられた第1貴金属部又は第1貴金属合金部と、前記接地電極先端部の先端内面との間で火花放電ギャップを形成した平行接地電極形スパークプラグである。
【0019】
(13)高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定され中心電極先端部に第1貴金属部を有する中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設するとともに接地電極先端部に第2貴金属部を有する接地電極を備え、前記中心電極先端部の前記第1貴金属部と前記接地電極先端部の前記第2貴金属部との間で火花放電ギャップを形成した複数のスパークプラグを電気接続してなり、これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧を印加する正極性グループと、中心電極に負の高電圧を印加する負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、前記正極性グループのスパークプラグは、前記第1貴金属部の容積を第2貴金属部の容積より減らし、
前記負極性グループのスパークプラグは、前記第2貴金属部の容積を第1貴金属部の容積より減らしたことを特徴とする両極性電源イグニッションシステム。
【0020】
(14)高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定される中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設するとともに接地電極先端部に第2貴金属部を有する接地電極を備える複数のスパークプラグを電気接続してなり、これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧を印加する正極性グループと、中心電極に負の高電圧を印加する負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極先端部にのみ前記第2貴金属部を有し、前記中心電極先端部と前記接地電極先端部の前記第2貴金属部との間で火花放電ギャップを形成し、前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部に更に第1貴金属部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属部と前記接地電極の前記第2貴金属部との間で火花放電ギャップを形成し、更に、前記第2貴金属部の容積を前記第1貴金属部の容積より減らした。
【0021】
(15)高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定され中心電極先端部に第1貴金属部を有する中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設する接地電極を備える複数のスパークプラグを電気接続してなり、これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧を印加する正極性グループと、中心電極に負の高電圧を印加する負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極先端部に更に第2貴金属部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属部と前記接地電極先端部の前記第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成し、更に、第1貴金属部の容積を第2貴金属部の容積より減らし、前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部にのみ前記第1貴金属部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属部と前記接地電極先端部との間で火花放電ギャップを形成した。
【0022】
(16)高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定され中心電極先端部に第1貴金属部を有する中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設するとともに接地電極先端部に第2貴金属部を有する接地電極を備え、前記中心電極先端部の前記第1金属部と前記接地電極先端部の前記第2貴金属部との間で火花放電ギャップを形成した複数のスパークプラグを電気接続してなり、これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧を印加する正極性グループと、中心電極に負の高電圧を印加する負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、前記正極性グループのスパークプラグは、第1貴金属合金部の貴金属含有量を第2貴金属部の貴金属含有量より減らし、
前記負極性グループのスパークプラグは、第2貴金属合金部の貴金属含有量を前記第2貴金属部の貴金属含有量より減らした。
【0023】
(17)高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定される中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設するとともに接地電極先端部に第2貴金属合金部を有する接地電極を備える複数のスパークプラグを電気接続してなり、これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧を印加する正極性グループと、中心電極に負の高電圧を印加する負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、
前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極先端部にのみ前記第2貴金属合金部を有し、前記中心電極先端部と前記接地電極先端部の前記第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成し、前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部に更に第1貴金属合金部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属合金部と前記接地電極先端部の第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成し、更に、前記第2貴金属合金部の貴金属含有量を第1貴金属合金部の含有量より減らした。
【0024】
(18)高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定され中心電極先端部に第1貴金属部を有する中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設する接地電極を備える複数のスパークプラグを電気接続してなり、これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧を印加する正極性グループと、中心電極に負の高電圧を印加する負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極先端部に更に第2貴金属合金部を有し、前記中心電極先端部の第1貴金属合金部と前記接地電極先端部の第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成し、更に、前記第1貴金属合金部の貴金属含有量を前記第2貴金属合金部の貴金属含有量より減らし、前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部にのみ前記第1貴金属合金部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属合金部と前記接地電極先端部との間で火花放電ギャップを形成した。
【0025】
(19)両極性電源イグニッションシステムは、上記(1) の構成を有し、前記正極性グループのスパークプラグは、前記第1貴金属部の容積を前記第2貴金属部の容積より減らし、前記負極性グループのスパークプラグは、前記第2貴金属部の容積を前記第1貴金属部の容積より減らした。
【0026】
(20)両極性電源イグニッションシステムは、上記(2) の構成を有し、前記負極性グループのスパークプラグは、前記第2貴金属部の容積を、前記第1貴金属部の容積より減らした。
【0027】
(21)両極性電源イグニッションシステムは、上記(3) の構成を有し、前記正極性グループのスパークプラグは、前記第1貴金属部の容積を前記第2貴金属部の容積より減らした。
【0028】
(22)両極性電源イグニッションシステムは、上記(5) の構成を有し、前記正極性グループのスパークプラグは、前記第1貴金属部の貴金属含有量を第2貴金属合金部の貴金属含有量より減らし、前記負極性グループのスパークプラグは、前記第2貴金属部の貴金属含有量を第1貴金属合金部の貴金属含有量より減らした。
【0029】
(23)両極性電源イグニッションシステムは、上記(6) の構成を有し、前記負極性グループのスパークプラグは、前記第2貴金属合金部の貴金属含有量を前記第1貴金属合金部の貴金属含有量より減らした。
【0030】
(24)両極性電源イグニッションシステムは、上記(7) の構成を有し、前記正極性グループのスパークプラグは、前記第1貴金属合金部の貴金属含有量を前記第2貴金属合金部の貴金属含有量より減らした。
【0031】
(25)両極性イグニッションシステムは、上記(9) の構成を有し、前記正極性グループの多極接地電極形スパークプラグは、前記第1貴金属部の容積又は前記第1貴金属合金部の貴金属含有量を前記第2貴金属部の容積又は前記第2貴金属合金部の貴金属含有量より減らし、前記負極性グループの平行接地電極形スパークプラグは、前記第2貴金属部の容積又は前記第2貴金属合金部の貴金属含有量を前記第1貴金属部の容積又は前記第1貴金属合金部の貴金属含有量より減らした。
【0032】
(26)両極性イグニッションシステムは、上記(10)の構成を有し、前記負極性グループの平行接地電極形スパークプラグは、前記第2貴金属部の容積又は前記第2貴金属合金部の貴金属含有量を、前記第1貴金属部の容積又は前記第1貴金属合金部の貴金属含有量より減らした。
【0033】
(27)両極性イグニッションシステムは、上記(11)の構成を有し、前記第1貴金属部の容積又は前記第1貴金属合金部の貴金属含有量を、前記第2貴金属部の容積又は前記第2貴金属合金部の貴金属含有量より減らした。
【0034】
(28)高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定される中心電極、前記主体金具の金具先端面から突設した複数の接地電極とを備える複数の多極接地電極形スパークプラグを電気接続してなり、これらスパークプラグの前記中心電極に正の高電圧が印加される正極性グループと、前記中心電極に負の高電圧が印加される負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、前記負極性グループの多極接地電極形スパークプラグは、中心電極先端部の外周面の少なくとも一部にのみ第1貴金属部又は第1貴金属合金部を有し、前記中心電極先端部の外周面の前記第1貴金属部又は前記第1貴金属合金部と接地電極先端部との間で火花放電ギャップを形成し、前記正極性グループの多極接地電極形スパークプラグは、中心電極先端部の外周面と接地電極先端部との間で火花放電ギャップを形成した。
【0035】
【作用および発明の効果】
〔請求項1〜4について〕
両極性電源イグニッションシステムにおいて、中心電極に正の高電圧が印加される側のスパークプラグの中心電極の第1貴金属部の消耗速度は、中心電極に負の高電圧が印加される側のスパークプラグの中心電極の第1貴金属部の消耗速度より遅い。
又、中心電極に負の高電圧が印加される側のスパークプラグの第2貴金属部の消耗速度は、中心電極に正の高電圧が印加される側のスパークプラグの第2貴金属部の消耗速度より遅い。
【0036】
この為、中心電極に正の高電圧が印加される側のスパークプラグの第1貴金属部の容積を、中心電極に負の高電圧が印加される側のスパークプラグの中心電極の第1貴金属部の容積より減らすか、若しくは無くしてしまっても耐久性は殆ど低下しない。
又、中心電極に負の高電圧が印加される側のスパークプラグの第2貴金属部の容積を正の高電圧が印加される側のスパークプラグの第2貴金属部の容積より減らすか、若しくは無くしてしまっても耐久性は殆ど低下しない。
【0037】
消耗速度が遅い電極側に配設した貴金属部の容積を減らすか、若しくは無くしているので、スパークプラグ全体の貴金属の使用量を削減することができ、スパークプラグの製品価格を下げることができ、ひいては、イグニッションシステムの製品価格を下げることができる。尚、貴金属部の容積を減らすか、若しくは、無くしてしまっても耐久性は殆ど低下しない。
【0038】
〔請求項5〜8について〕
両極性電源イグニッションシステムにおいて、中心電極に正の高電圧が印加される側のスパークプラグの中心電極の第1貴金属合金部の消耗速度は、中心電極に負の高電圧が印加される側のスパークプラグの中心電極の第1貴金属合金部の消耗速度より遅い。
又、中心電極に負の高電圧が印加される側のスパークプラグの第2貴金属合金部の消耗速度は、中心電極に正の高電圧が印加される側のスパークプラグの第2貴金属合金部の消耗速度より遅い。
【0039】
この為、中心電極に正の高電圧が印加される側のスパークプラグの中心電極の第1貴金属合金部の貴金属含有率を、負の高電圧が印加される側のスパークプラグの中心電極の第1貴金属合金部の貴金属含有率より減らしても耐久性が低下しない。
又、中心電極に負の高電圧が印加される側のスパークプラグの第2貴金属合金部の貴金属含有率を正の高電圧が印加される側のスパークプラグの第2貴金属合金部の貴金属含有率より減らしても耐久性が低下しない。
【0040】
消耗速度が遅い電極側に配設した貴金属合金部の貴金属含有率を減らしているので、スパークプラグ全体の貴金属の使用量を削減することができ、スパークプラグの製品価格を下げることができ、ひいては、イグニッションシステムの製品価格を下げることができる。尚、この様に貴金属合金部の貴金属含有率を減らしても耐久性は殆ど低下しない。
【0041】
〔請求項9〜12について〕
両極性電源イグニッションシステムにおいて、多極接地電極形スパークプラグと平行接地電極形スパークプラグとを組み合わせて使用する場合、中心電極に正の高電圧を印加する側に多極接地電極形スパークプラグを使用し、中心電極に負の高電圧を印加する側に平行接地電極形スパークプラグを使用する。
【0042】
多極接地電極形スパークプラグでは、正の高電圧が印加される中心電極の電極消耗を抑える為、先端部の外周面に貴金属部又は貴金属合金部を設けている。又、接地電極は電極消耗が少ない(接地電極が複数である為)ので貴金属部を設けなくても良い。
【0043】
平行接地電極形スパークプラグでは、負の高電圧を印加する中心電極、及び正の高電圧を印加する平行接地電極の電極消耗を防止する為、中心電極及び平行接地電極の両方に貴金属部を設けることが望ましい。
【0044】
これにより、スパークプラグ全体の貴金属の使用量を削減することができ、スパークプラグの製品価格を下げることができる。尚、この様に貴金属の使用量を削減しても耐久性は殆ど低下しない。
【0045】
〔請求項13〜15について〕
両極性電源イグニッションシステムにおいて、中心電極に正の高電圧を印加する側のスパークプラグの中心電極の第1貴金属部の消耗速度は、接地電極の第2貴金属部の消耗速度より遅い。
又、中心電極に負の高電圧が印加される側のスパークプラグの第2貴金属部の消耗速度は、中心電極の第1貴金属部の消耗速度より遅い。
【0046】
この為、中心電極に正の高電圧が印加される側のスパークプラグの中心電極側の貴金属部の容積を接地電極側の貴金属部の容積よりも減らすか若しは無くしてしまっても耐久性は殆ど低下しない。
【0047】
又、中心電極に負の高電圧が印加される側のスパークプラグは、接地電極側の貴金属の容積を中心電極側の貴金属部の容積よりも減らすか若しくは無くしてしまっても耐久性は殆ど低下しない。
【0048】
消耗速度が遅い電極側に配設した貴金属部の容積を減らすか、若しくは無くしているので、スパークプラグ全体の貴金属の使用量を減らすことができ、スパークプラグの製品価格を下げることができ、ひいてはイグニッションシステムの製品価格を下げることができる。尚、貴金属部の容積を減らすか若しくは無くしても耐久性は殆ど低下しない。
【0049】
〔請求項16〜18について〕
両極性電源イグニッションシステムにおいて、中心電極に正の高電圧を印加する側のスパークプラグの中心電極の第1貴金属合金部の消耗速度は、接地電極の第2貴金属合金部の消耗速度より遅い。
又、中心電極に負の高電圧が印加される側のスパークプラグの第2貴金属合金部の消耗速度は、中心電極の第1貴金属合金部の消耗速度より遅い。
【0050】
この為、中心電極に正の高電圧が印加される側のスパークプラグの中心電極側の貴金属合金部の貴金属含有量を接地電極側の貴金属合金部の貴金属含有量よりも減らすか、若しくは無くしてしまっても耐久性は殆ど低下しない。
又、中心電極に負の高電圧が印加される側のスパークプラグは、接地電極側の貴金属合金部の貴金属含有量を中心電極側の貴金属合金部の貴金属含有量よりも減らすか若しくは無くしてしまっても耐久性は殆ど低下しない。
【0051】
消耗速度が遅い電極側に配設した貴金属合金部の貴金属含有量を更に減らすか、若しくは無くしているので、スパークプラグ全体の貴金属の使用量を更に減らすことができ、スパークプラグの製品価格を下げることができ、ひいてはイグニッションシステムの製品価格を下げることができる。尚、貴金属合金部の貴金属含有量を減らすか若しくは無くしても耐久性は殆ど低下しない。
【0052】
〔請求項19〜21について〕
請求項1〜3の両極性電源イグニッションシステムにおいて、更に、中心電極に正の高電圧が印加される側のスパークプラグの中心電極側の貴金属部の容積を接地電極側の貴金属部の容積よりも減らすか若しくは無くしてしまっても耐久性は殆ど低下しない。
【0053】
又、中心電極に負の高電圧が印加される側のスパークプラグは、接地電極側の貴金属の容積を中心電極側の貴金属部の容積よりも減らすか若しくは無くしてしまっても耐久性は殆ど低下しない。
【0054】
消耗速度が遅い電極側に配設した貴金属部の容積を更に減らすか、若しくは無くしているので、スパークプラグ全体の貴金属の使用量を更に減らすことができ、スパークプラグの製品価格を更に下げることができ、ひいてはイグニッションシステムの製品価格を下げることができる。
【0055】
〔請求項22〜24について〕
請求項5〜7の両極性電源イグニッションシステムにおいて、更に、中心電極に正の高電圧が印加される側のスパークプラグの中心電極側の貴金属合金部の貴金属含有量量を接地電極側の貴金属合金部の貴金属含有量量よりも減らすか若しくは無くしてしまっても耐久性は殆ど低下しない。
【0056】
又、中心電極に負の高電圧が印加される側のスパークプラグは、接地電極側の貴金属合金部の貴金属含有量を中心電極側の貴金属合金部の貴金属含有量よりも減らすか若しくは無くしてしまっても耐久性は殆ど低下しない。
【0057】
消耗速度が遅い電極側に配設した貴金属合金部の貴金属含有量を更に減らすか、若しくは無くしているので、スパークプラグ全体の貴金属の使用量を更に減らすことができ、スパークプラグの製品価格を下げることができ、ひいてはイグニッションシステムの製品価格を下げることができる。
【0058】
〔請求項25〜27について〕
請求項9〜11の両極電源イグニッションシステムにおいて、更に、中心電極に正の高電圧が印加される側のスパークプラグの中心電極側の貴金属部の容積又は貴金属合金部の貴金属含有量を、接地電極側の貴金属部の容積又は貴金属合金部の貴金属含有量より減らすか若しくは無くしてしまっても耐久性は殆ど低下しない。
また、中心電極に負の高電圧を印加される側のスパークプラグは、接地電極側の貴金属部の容積又は貴金属合金部の貴金属含有量を中心電極側の貴金属部の容積又は貴金属合金部の貴金属含有量よりも減らすか若しくは無くしてしまっても耐久性は殆ど低下しない。
【0059】
消耗速度が遅い電極側に配設した貴金属部の容積又は貴金属合金部の貴金属含有量を更に減らすか、若しくは無くしているので、スパークプラグ全体の貴金属の使用量を更に減らすことができ、スパークプラグの製品価格を下げることができ、ひいてはイグニッションシステムの製品価格を下げることができる。
【0060】
〔請求項28について〕
両極性電源イグニッションシステムにおいて、中心電極に負の高電圧が印加される側の多極接地電極形スパークプラグの中心電極の電極消耗は、中心電極に正の高電圧が印加される側の多極接地電極形スパークプラグの消耗速度より早いので、中心電極に負の高電圧が印加される側の多極接地電極形スパークプラグのみ、中心電極の電極先端に貴金属を配設している。又、接地電極は複数有り、電極消耗が遅いので貴金属を配設しない。
【0061】
これにより、スパークプラグ全体の貴金属の使用量を削減することができ、多極接地電極形スパークプラグの製品価格を下げることができ、ひいては、イグニッションシステムの製品価格を下げることができる。尚、この様に貴金属の使用量を減らしても耐久性は殆ど低下しない。
【0062】
【発明の実施の形態】
本発明の第1実施例(請求項1、13、19に対応)を、図1〜図5に基づいて説明する。
図1及び図2に示す様に、両極性電源用の平行接地電極形スパークプラグB、Cは、円筒状の主体金具1と、碍子先端20が金具先端面11から突出する様に主体金具1内に固定される軸孔21付の絶縁碍子2と、貴金属チップ3を配設した中心電極先端41を、碍子先端面201から突出する様に軸孔21内に固定される中心電極4と、貴金属チップ5を配設した接地電極先端部を有し、金具先端面11に溶接される平行接地電極6とを備え、ガスケット131を介して内燃機関のシリンダヘッド(図示せず)に装着され、貴金属チップ3の先端面31(中心電極4の先端面)と、貴金属チップ5の表面(平行接地電極6の先端内面61)との間で火花放電が行われる。尚、71は端子電極、72、73はシールガラス、74は抵抗材である。
【0063】
本実施例では、負極性グループ(中心電極4に負の高電圧を印加する側)に平行接地電極形スパークプラグBを使用し、正極性グループ(中心電極4に正の高電圧を印加する側)に平行接地電極形スパークプラグCを使用している。尚、スパークプラグAは極性に関係無く使用可能な平行接地電極形スパークプラグである。
【0064】
主体金具1は、本実施例では低炭素鋼で製造され、外周にねじ120を螺刻したねじ部12と、前側にガスケット131を配設した胴部13と、プラグレンチを嵌合させるための六角部14とからなる。
【0065】
絶縁碍子2は、アルミナを主体とするセラミックで製造され、ねじ部12の内方に位置する脚長22と、六角部14から胴部13の内側に位置する径大部23と、外周にコルゲーション241を形成した頭部24とからなる。又、軸に沿って軸孔21が形成されている。
【0066】
この絶縁碍子2は、金属製のパッキン121を介して座面221を、金具棚122の後方斜面123に係止し、主体金具1の後端部141を、リング142、143、及びシール材144を介して加締めることにより、碍子先端20が金具先端面11から突出する様に主体金具1内に固定されている。
【0067】
内部に良熱伝導金属40(銅や銀)を封入した中心電極4(Ni合金)は、鍔部42と、棒状部43と、棒状部43から先方に延出される円錐台部44と、円錐台部44の先端面に配設される貴金属チップ3とからなる。
尚、棒状部43の一部、円錐台部44、及び貴金属チップ3が、電極先端41に相当する。又、中心電極4の碍子先端面201からの突出長は1.5mm、スパークギャップは1.0mmに設定されている。
【0068】
貴金属チップ3は、Pt- 20Ir(20重量%)合金で形成され、下記の大きさである。
平行接地電極形スパークプラグB:φ0.8×0.5t
平行接地電極形スパークプラグC:φ0.6×0.2t
平行接地電極形スパークプラグA:φ0.8×0.5t
【0069】
金具先端面11に溶接され略L字状に屈曲する平行接地電極6(Ni合金)は、貴金属チップ3の先端面31(電極先端面)と対向する位置の先端内面61に貴金属チップ5を配設している。
【0070】
貴金属チップ5は、貴金属チップ3と同一材料である、Pt- 20Ir(20重量%)合金で形成され、下記の大きさである。
平行接地電極形スパークプラグB:φ0.5×0.2t
平行接地電極形スパークプラグC:φ0.9×0.4t
平行接地電極形スパークプラグA:φ0.9×0.4t
【0071】
つぎに、平行接地電極形スパークプラグB、C、A、及び貴金属チップを使用しない平行接地電極形スパークプラグHの耐久性を試験した耐久試験について述べる。
平行接地電極形スパークプラグHは、スパークプラグA、B、Cと同一の材料を使用し、接地電極については同一寸法に製造し、中心電極についてはφ2.5のストレート形状であって、同一の火花放電ギャップにしたスパークプラグである。但し、貴金属チップ3、5を有さない。
【0072】
これらのスパークプラグを3000cc、両極DLIを採用したV型六気筒のエンジンに、以下の組み合わせで平行接地電極形スパークプラグを装着し、両極性イグニッションシステムとして、5500rpm×W.O.T.(フルスロットル)で耐久試験を行い、ギャップ増大長を測定した。
尚、本イグニッションシステムは、通常、V型エンジンの片バンクの極性を統一している。
【0073】
負極性グループの平行接地電極形スパークプラグB、及び正極性グループの平行接地電極形スパークプラグCの各ギャップ増大長の進行速度は、図3、4に示す様に、両極性共に平行接地電極形スパークプラグAを使用した場合と殆ど変わらない結果が得られた。
【0074】
図5は、平行接地電極形スパークプラグA、B、Cにおける貴金属使用量を示す(1本当り)グラフであり、平行接地電極形スパークプラグAの貴金属使用量を1.0とすると、平行接地電極形スパークプラグBは約0.57、平行接地電極形スパークプラグCは約0.61である。
【0075】
(本実施例の効果)
負極性グループに平行接地電極形スパークプラグBを使用し、正極性グループに平行接地電極形スパークプラグCを使用すると、全て平行接地電極形スパークプラグAを使用した場合に比べ、貴金属合金の使用量を約59.5%にすることができ、製品原価を低減することができる。尚、耐久性は、全て平行接地電極形スパークプラグAを使用した場合と殆どが変わらない。
又、本イグニッションシステムにおいて、V型エンジンの片バンクの極性を統一することによって片バンクを使用するスパークプラグの形式を統一することができ、スパークプラグの混合を防止できる。
【0076】
〔変形例〕
正極性グループの平行接地電極形スパークプラグCの中心電極には貴金属チップを配設しなくても良い(請求項2、14、20に対応)。この場合においても、本実施例と同様な効果を得ることができる。
【0077】
つぎに、本発明の第2実施例(請求項5、16、22に対応)を、図1、図2に基づいて説明する。
本実施例では、負極性グループに平行接地電極形スパークプラグB2を使用し、正極性グループに平行接地電極形スパークプラグC2を使用している。
【0078】
本実施例の平行接地電極形スパークプラグB2、C2は、スパークプラグB、Cと同一の材料を使用し、同一寸法に製造し、同一スパークギャップにしたスパークプラグである。
但し、貴金属チップ3は、φ0.8×0.5tの大きさであり、下記の合金を使用している。
【0079】
平行接地電極形スパークプラグB2:Pt- Ni(5重量%)合金
平行接地電極形スパークプラグC2:Pt- Ni(20重量%)合金
平行接地電極形スパークプラグA :Pt- Ni(5重量%)合金
【0080】
又、貴金属チップ5は、貴金属チップ3と同一材料からなる合金であり、貴金属含有率が異なっており、φ0.9×0.4tの大きさの下記の合金を使用している。
平行接地電極形スパークプラグB2:Pt- Ni(30重量%)合金
平行接地電極形スパークプラグC2:Pt- Ni(10重量%)合金
平行接地電極形スパークプラグA2:Pt- Ni(10重量%)合金
【0081】
第1実施例と同様に、これらのスパークプラグを3000cc、両極DLIを採用したV型六気筒のエンジンに、以下の組み合わせで平行接地電極形スパークプラグを装着し、両極性電源イグニッションシステムとして、5500rpm×W.O.T.(フルスロットル)で耐久試験を行い、ギャップ増大長を測定した。
尚、本イグニッションシステムは、通常、V型エンジンの片バンクの極性を統一している。
【0082】
負極性グループの平行接地電極形スパークプラグB2、及び正極性グループの平行接地電極形スパークプラグC2の各ギャップ増大長の進行速度は、両極性共に平行接地電極形スパークプラグAを使用した場合と殆ど変わらない結果が得られた。
【0083】
(本実施例の効果)
負極性グループ(中心電極側の貴金属含有率が高い、即ち、貴金属含有量が多い)に平行接地電極形スパークプラグB2を使用し、正極性グループ(中心電極側に貴金属含有率が低い、即ち、貴金属含有量が少ない)平行接地電極形スパークプラグC2を使用する方法を採用すると、全て平行接地電極形スパークプラグAを使用した場合に比べ、貴金属合金の使用量を削減することができ、製品原価を低減することができる。尚、耐久性は、全て平行接地電極形スパークプラグAを使用した場合と殆どが変わらない。
【0084】
又、本イグニッションシステムにおいて、V型エンジンの片バンクの極性を統一することによって片バンクを使用するスパークプラグの形式を統一することができ、スパークプラグの混合を防止できる。
【0085】
〔変形例〕
正極性グループの平行接地電極形スパークプラグC2の中心電極には貴金属チップを配設しなくても良い(請求項6、17、20、23に対応)。この場合においても、上記第1実施例と同様な効果を得ることができる。
【0086】
つぎに、本発明の第3実施例(請求項9、25に対応)を、図1、図2、図6に基づいて説明する。
本実施例では、負極性グループには平行接地電極形スパークプラグB(図1、図2参照)を使用し、正極性グループには後述する多極接地電極形スパークプラグF(図8参照)を使用している。
【0087】
多極接地電極形スパークプラグFは、円筒状の主体金具1と、碍子先端20が金具先端面11から突出する様に主体金具1内に固定される軸孔21付の絶縁碍子2と、電極先端41が碍子先端面201から突出する様に軸孔21内に固定される中心電極4と、金具先端面11から突設し、電極先端面621、621、621に貴金属チップ622を有し、中心電極4の先端外周面411と対向する接地電極62、62、62とを備える。
【0088】
貴金属チップ51は、Pt- 20Ir(20重量%)合金で形成され、φ0.9×0.4tの大きさを呈する。尚、貴金属チップ622は、中心電極4の先端外周面に対設する接地電極62の電極先端面621の1部に設けたものであっても良い。
【0089】
第1実施例と同様に、平行接地電極形スパークプラグB、多極接地電極形スパークプラグD、及び平行接地電極形スパークプラグAを、3000cc、両極DLIを採用したV型六気筒のエンジンに、以下の組み合わせで平行接地電極形スパークプラグを装着し、両極性電源イグニッションシステムとして、5500rpm×W.O.T.(フルスロットル)で耐久試験を行い、ギャップ増大長を測定した。
尚、本イグニッションシステムは、通常、V型エンジンの片バンクの極性を統一している。
【0090】
負極性グループの平行接地電極形スパークプラグB、及び正極性グループの多極接地電極形スパークプラグFの各ギャップ増大長は、両極性グループ共に平行接地電極形スパークプラグAを使用した場合と比較して殆ど変わらない結果が得られた。
【0091】
(本実施例の効果)
負極性グループに平行接地電極形スパークプラグBを使用し、正極性グループに多極接地電極形スパークプラグFを使用する方法を採用すると、全て平行接地電極形スパークプラグAを使用した場合に比べ、貴金属合金の使用量を削減することができ、製品原価を低減することができる。尚、耐久性は、全て平行接地電極形スパークプラグAを使用した場合と殆ど変わらない。
【0092】
又、本イグニッションシステムにおいて、V型エンジンの片バンクの極性を統一することによって片バンクを使用するスパークプラグの形式を統一することができ、スパークプラグの混合を防止できる。
【0093】
〔変形例〕
正極性グループの多極接地電極形スパークプラグFの中心電極には貴金属チップを配設しなくても良く(請求項10、26に対応)、負極性グループの平行接地電極形スパークプラグBの接地電極には貴金属チップを配設しなくても良い(請求項11、27に対応)。又、両者のスパークプラグを同時に使用しても良い(請求項12に対応)。これらの場合においても、上記第3実施例と同様な効果を得ることができる。
【0094】
つぎに、本発明の第4実施例(請求項28に対応)を図6、図7に基づいて説明する。
本実施例では、負極性グループには上述した多極接地電極形スパークプラグD(図6参照)を使用し、正極性グループには多極接地電極形スパークプラグE(図7参照)を使用している。
【0095】
多極接地電極形スパークプラグEは、円筒状の主体金具1と、碍子先端20が金具先端面11から突出する様に主体金具1内に固定される軸孔21付の絶縁碍子2と、電極先端41が碍子先端面201から突出する様に軸孔21内に固定される中心電極4と、金具先端面11から突出する様に主体金具1内に固定される軸孔21付の絶縁碍子2と、電極先端41が碍子先端面201から突出する様に軸孔21内に固定される中心電極4と、金具先端面11から突設し、電極先端面621、621、621が中心電極4の先端外周面411と対向する接地電極62、62、62とを備える。
【0096】
第1実施例と同様に、多極接地電極形スパークプラグD、Eを、3000cc、両極DLIを採用したV型六気筒のエンジンに、以下の組み合わせで平行接地電極形スパークプラグを装着し、両極性電源イグニッションシステムとして、5500rpm×W.O.T.(フルスロットル)で耐久試験を行い、ギャップ増大長を測定した。
尚、本イグニッションシステムは、通常、V型エンジンの片バンクの極性を統一している。
【0097】
負極性グループの多極接地電極形スパークプラグD、及び正極性グループの多極接地電極形スパークプラグEは、両極性グループ共に、両電極に貴金属を配設した多極接地電極形スパークプラグ(図示せず)を使用した場合に比較して耐久性が同程度であった。
【0098】
(本実施例の効果)
負極性グループに多極接地電極形スパークプラグDを使用し、正極性グループに多極接地電極形スパークプラグEを使用する方法を採用すると、全ての気筒に多極接地電極形スパークプラグDを使用した場合に比べ、貴金属合金の使用量を削減することができ、製品原価を低減することができる。尚、耐久性は、全ての気筒に装着した多極接地電極形スパークプラグDと殆ど変わらない。
【0099】
又、本イグニッションシステムにおいて、V型エンジンの片バンクの極性を統一することによって片バンクを使用するスパークプラグの形式を統一することができ、スパークプラグの混合を防止できる。
【0100】
つぎに、本発明の第5実施例(請求項4に対応)を、図6、図8に基づいて説明する。
本実施例では、負極性グループには多極接地電極形スパークプラグD(図6参照)を使用し、正極性グループには後述する多極接地電極形スパークプラグF(図8参照)を使用している。
【0101】
多極接地電極形スパークプラグFは、円筒状の主体金具1と、碍子先端20が金具先端面11から突出する様に主体金具1内に固定される軸孔21付の絶縁碍子2と、金具先端面11から突出する様に主体金具1内に固定される軸孔21付の絶縁碍子2と、電極先端41が碍子先端面201から突出する様に軸孔21内に固定される中心電極4と、中心電極4の先端外周面411と対向する電極先端面621、621、621に貴金属チップ622を配設した接地電極62、62、62とを備える。
貴金属チップ622は、Pt- 20Ir合金で形成され、φ0.9×0.4tの大きさを呈する。
【0102】
第1実施例と同様に、多極接地電極形スパークプラグD、多極接地電極形スパークプラグFを、3000cc、両極DLIを採用したV型六気筒のエンジンに装着し、以下の組み合わせで多極接地電極形スパークプラグを装着し、両極性電源イグニッションシステムとして、5500rpm×W.O.T.(フルスロットル)で耐久試験を行い、ギャップ増大長を測定した。
尚、本イグニッションシステムは、通常、V型エンジンの片バンクの極性を統一している。
【0103】
負極性側グループの多極接地電極形スパークプラグD、及び正極性グループの多極接地電極形スパークプラグFの各ギャップ増大長の進行速度は、全ての気筒に両電極に貴金属を配設した多極接地電極形スパークプラグ(図示せず)を使用した場合と殆ど変わらない結果が得られた。
【0104】
(本実施例の効果)
負極性グループに多極接地電極形スパークプラグDを使用し、正極性グループに多極接地電極形スパークプラグFを使用する方法を採用すると、全て多極接地電極形スパークプラグDを使用した場合に比べ、貴金属合金の使用量を削減することができ、製品原価を低減することができる。尚、耐久性は、全ての気筒に両電極に貴金属を配設した多極接地電極形スパークプラグ(図示せず)を使用した場合と殆ど変わらない。
又、本イグニッションシステムにおいて、V型エンジンの片バンクの極性を統一することによって片バンクを使用するスパークプラグの形式を統一することができ、スパークプラグの混合を防止できる。
【0105】
〔変形例〕
本実施例に使用する貴金属チップ622は、第2実施例に使用するPt- Ni合金で形成しても良い(請求項8に対応)。この場合においても、上記第5実施例と同様な効果を得ることができる。
【0106】
つぎに、本発明の第6実施例(請求項3、15、21、24に対応)を、図1、図9に基づいて説明する。
本実施例では、負極性グループに図9に示す平行接地電極形スパークプラグGを使用し、正極性グループには、図1に示す平行接地電極形スパークプラグCを使用している。
【0107】
平行接地電極形スパークプラグGは、図9に示す様に、図1又は図2に示す平行接地電極形スパークプラグにおいて、中心電極4に貴金属チップ30を設け、接地電極6には貴金属チップを設けていない。
【0108】
貴金属チップ30は、Pt- 20Ir合金で形成され、φ0.8×0.5tの大きさである。
第1実施例と同様に、平行接地電極形スパークプラグC、Gを、3000cc、両極DLIを採用したV型六気筒のエンジンに、以下の組み合わせで多極接地電極形スパークプラグを装着し、両極性電源イグニッションシステムとして、5500rpm×W.O.T.で耐久試験を行い、ギャップ増大長を測定した。 尚、本イグニッションシステムは、通常、V型エンジンの片バンクの極性を統一している。
【0109】
負極性グループの平行接地電極形スパークプラグは、正極性グループの平行接地電極形スパークプラグCのギャップ増大長の進行速度と殆ど変わらない結果が得られた。
【0110】
(本実施例の効果)
負極性グループに平行接地電極形スパークプラグGを使用し、正極性グループに平行接地電極形スパークプラグCを使用する方法を採用すると、全て平行接地電極形スパークプラグC(A、Bでも良い)を使用した場合に比べ、貴金属合金の使用量を削減することができ、製品原価を低減することができる。尚、耐久性は殆ど変わらない。
【0111】
又、本イグニッションシステムにおいて、V型エンジンの片バンクの極性を統一することによって片バンクを使用するスパークプラグの形式を統一することができ、スパークプラグの混合を防止できる。
【0112】
〔変形例〕
負極性グループの平行接地電極形スパークプラグに配設する貴金属チップ30には、第2実施例に示す平行接地電極形スパークプラグB2の中心電極に配設する貴金属チップ3を用い、正極性グループの平行接地電極形スパークプラグには、第2実施例に示す平行接地電極形スパークプラグC2を用いても良い(請求項7、18、24に対応)。この場合においても、第6実施例と同様な効果を得ることができる。
【0113】
本発明は、上記実施例以外に、つぎの実施態様を含む。
a.貴金属チップ材として、上記各実施例では、Pt- Ir合金やPt- Ni合金を使用したが、その他、Pt- Ir- Ni合金、Ir- Ni合金、又はPt- Pd等、公知の材料を用いることができる。
【0114】
b.両極イグニッションシステムは、例えば、イグニッションコイルが気筒と同数の両極DLI、又は気筒の半分の両極DLI等に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施例に係る平行接地電極形スパークプラグの部分断面図である。
【図2】その平行接地電極形スパークプラグの要部拡大図である。
【図3】各平行接地電極形スパークプラグ(負極性側)の耐久試験を行った結果を示すグラフである。
【図4】各平行接地電極形スパークプラグ(正負極性側)の耐久試験を行った結果を示すグラフである。
【図5】各平行接地電極形スパークプラグの各貴金属使用量を示すグラフである。
【図6】本発明の各実施例に係る多極接地電極形スパークプラグの斜視図である。
【図7】本発明の各実施例に係る多極接地電極形スパークプラグの斜視図である。
【図8】本発明の各実施例に係る多極接地電極形スパークプラグの斜視図である。
【図9】本発明の第6実施例に係る平行接地電極形スパークプラグの要部拡大図である。
【符号の説明】
1 主体金具
2 絶縁碍子
3 貴金属チップ(第1貴金属部、第1貴金属合金部)
4 中心電極
5 貴金属チップ(第2貴金属部、第2貴金属合金部)
6 平行接地電極
20 碍子先端
21 軸孔
31 先端面(電極先端面)
41 電極先端
61 先端内面
B、B2、C、C2、G 平行接地電極形スパークプラグ
D、E、F 多極接地電極形スパークプラグ
【発明の属する技術分野】
本発明は、両極性電源イグニッションシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
両極DLI(両極ディストリビュータレスイグニッションシステム)等の両極性電源では、イグニッションコイルの二次高圧プラス端子に端子が電気接続される群のスパークプラグと、イグニッションコイルの二次高圧マイナス端子に端子が電気接続される群のスパークプラグとに二分され、何方の群も同一構造のスパークプラグが用いられる。
【0003】
又、貴金属チップ、例えばPt合金チップを中心電極及び接地電極の発火部に配設して、スパークプラグの耐久性を向上させる技術が従来より知られている。このPt合金チップを配設した白金プラグは、放電部の電極消耗(スパッタリングにより放電部の電極表面が溶融して飛散する)に起因するスパークギャップの広がりが抑止されるので耐久性は、約3万km→約10万km(走行キロ数)に向上する。しかし、他の貴金属と同様、白金は非常に高価(約1500円/g)である。
この白金プラグを両極DLI等の両極性電源で使用する場合には、従来より、印加電圧の極性に関わらず、同一構造の白金プラグを使用していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の白金プラグを両極DLI等の両極性電源で使用する場合、中心電極に正の高電圧が印加される群の白金プラグの接地電極は、中心電極に負の高電圧が印加される群の白金プラグの接地電極よりも電極消耗の進行が早い。又、中心電極に負の高電圧が印加される群の白金プラグの中心電極は、中心電極に正の高電圧が印加される群の白金プラグの中心電極よりも電極消耗の進行が早い。
【0005】
この結果、寿命の末期において、中心電極に正の高電圧が印加される群の白金プラグの接地電極に配設したPtチップ、及び中心電極に負の高電圧が印加される群の白金プラグの中心電極に配設したPtチップが殆ど消耗しているにも関わらず、中心電極に正の高電圧が印加される群の白金プラグの中心電極に配設したPtチップ、及び中心電極に負の高電圧が印加される群の白金プラグの接地電極に配設したPtチップの消耗量は僅かであるという状態になる。
この為、非常に高価(約1500円/g)な白金が残っているにも関わらず、白金プラグの交換(全部交換)が行われ、白金が有効に利用されない。
【0006】
本発明の目的は、耐久性を低下させること無く貴金属量を低減できる両極性電源用のスパークプラグの提供にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する為、本発明は、以下の構成を採用した。
(1)高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定され中心電極先端部に第1貴金属部を有する中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設するとともに接地電極先端部に第2貴金属部を有する接地電極を備え、前記中心電極先端部の前記第1貴金属部と前記接地電極先端部の前記第2貴金属部との間で火花放電ギャップを形成する複数のスパークプラグを電気接続してなり、これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧を印加する正極性グループと、中心電極に負の高電圧を印加する負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、前記正極性グループのスパークプラグの第1貴金属部の容積を前記負極性グループのスパークプラグの第1貴金属部の容積より減らし、前記負極性グループのスパークプラグの第2貴金属部の容積を前記正極性グループのスパークプラグの第2貴金属部の容積より減らした。
【0008】
(2)高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定される中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設するとともに接地電極先端部に第2貴金属部を有する接地電極を備える複数のスパークプラグを電気接続してなり、これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧を印加する正極性グループと、中心電極に負の高電圧を印加する負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極先端部にのみ前記第2貴金属部を有し、前記中心電極先端部と前記接地電極先端部の前記第2貴金属部の間で火花放電ギャップを形成し、前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部に更に第1貴金属部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属部と前記接地電極先端部の第2貴金属部との間で火花放電ギャップを形成し、且つ、負極性グループのスパークプラグの前記第2貴金属部の容積を、前記正極性グループのスパークプラグの前記第2貴金属部の容積より減らした。
【0009】
(3)高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定され中心電極先端部に第1貴金属部を有する中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設する接地電極を備える複数のスパークプラグを電気接続してなり、これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧を印加する正極性グループと、中心電極に負の高電圧を印加する負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、前記正極性グループのスパークプラグは、接地電極先端部に更に第2貴金属部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属部と前記接地電極先端部との間で火花放電ギャップを形成し、且つ、前記正極性グループのスパークプラグの前記第1貴金属部の容積を、前記負極性グループのスパークプラグの前記第1貴金属部の容積より減らしたことを特徴とする両極性電源イグニッションシステム。
【0010】
(4)高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定される中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設する接地電極を備える複数のスパークプラグを電気接続してなり、これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧を印加する正極性グループと、中心電極に負の高電圧を印加する負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極先端部にのみ第2貴金属部を有し、前記中心電極先端部と前記接地電極先端部の前記第2貴金属部との間で火花放電ギャップを形成し、前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部にのみ更に第1貴金属部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属部と前記接地電極先端部との間で火花放電ギャップを形成した。
【0011】
(5)高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定され、中心電極先端部に第1貴金属部を有する中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設するとともに接地電極先端部に第2貴金属合金部を有する接地電極を備え、前記中心電極先端部の前記第1貴金属部と前記接地電極先端部の前記第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成した複数のスパークプラグを電気接続してなり、これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧が印加される正極性グループと、中心電極に負の高電圧が印加される負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、前記正極性グループのスパークプラグの第1貴金属合金部の貴金属含有量を、前記負極性グループのスパークプラグの第1貴金属合金部の貴金属含有量より減らし、
前記負極性グループのスパークプラグの第2貴金属合金部の貴金属含有量を、前記正極性グループのスパークプラグの第2貴金属合金部の貴金属含有量より減らした。
【0012】
(6)高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定される中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設するとともに接地電極先端部に第2貴金属合金部を有する接地電極を備える複数のスパークプラグを電気接続してなり、これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧が印加される正極性グループと、中心電極に負の高電圧が印加される負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極先端部にのみ前記第2貴金属合金部を有し、前記中心電極先端部と前記接地電極先端部の前記第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成し、前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部に更に第1貴金属合金部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属合金部と前記接地電極先端部の第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成し、且つ、負極性グループのスパークプラグの前記第2貴金属合金部の貴金属含有量を、前記正極性グループのスパークプラグの前記第2貴金属合金部の貴金属含有量より減らした。
【0013】
(7)高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定され中心電極先端部に第1貴金属合金部を有する中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設する接地電極を備える複数のスパークプラグを電気接続してなり、これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧が印加される正極性グループと、中心電極に負の高電圧が印加される負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極先端部に更に第2貴金属合金部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属合金部と前記接地電極先端部の第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成し、前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部にのみ前記第1貴金属合金部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属合金部と前記接地電極先端部との間で火花放電ギャップを形成し、
且つ、前記正極性グループのスパークプラグの第1貴金属合金部の貴金属含有量を、前記負極性グループのスパークプラグの第1貴金属合金部の貴金属含有量より減らした。
【0014】
(8)高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定される中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設する接地電極を備える複数のスパークプラグを電気接続してなり、これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧が印加される正極性グループと、中心電極に負の高電圧が印加される負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極先端部にのみ第2貴金属合金部を有し、前記中心電極先端部と前記接地電極先端部の第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成し、前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部にのみ第1貴金属合金部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属合金部と前記接地電極先端部との間で火花放電ギャップを形成した。
【0015】
(9)両極性電源イグニッションシステムは、上記(1) 又は(5) の構成を有し、前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極が複数設けられ、前記中心電極先端部の外周面の少なくとも一部に設けられた第1貴金属部又は第1貴金属合金部と、複数の前記接地電極先端部の先端面に設けられた第2貴金属部又は第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成した多極接地電極形スパークプラグであり、前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部の先端面に設けられた第1貴金属部又は第1貴金属合金部と、前記接地電極先端部の先端内面に設けられた第2貴金属部又は第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成した平行接地電極形スパークプラグである。
【0016】
(10)両極性電源イグニッションシステムは、上記(2) 又は(6) の構成を有し、前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極が複数設けられ、前記中心電極先端部の外周面と複数の前記接地電極先端部の先端面に設けられた第2貴金属部又は第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成した多極接地電極形スパークプラグであり、前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部の先端面に設けられた第1貴金属部又は第1貴金属合金部と、前記接地電極先端部の先端内面に設けられた第2貴金属部又は第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成した平行接地電極形スパークプラグである。
【0017】
(11)両極性電源イグニッションシステムは、上記(3) 又は(7) の構成を有し、前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極が複数設けられ、前記中心電極先端部の外周面少なくとも一部に設けられた第1貴金属部又は第1貴金属合金部と、複数の接地電極先端部の先端面に設けられた第2貴金属部又は第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成した多極接地電極形スパークプラグであり、前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部の先端面に設けられた第1貴金属部又は第1貴金属合金部と、前記接地電極先端部の先端内面との間で火花放電ギャップを形成した平行接地電極形スパークプラグである。
【0018】
(12)両極性電源イグニッションシステムは、上記(4) 又は(8) の構成を有し、前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極が複数設けられ、前記中心電極先端部の外周面と、複数の前記接地電極先端部の先端面に設けられた第2貴金属部又は第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成した多極接地電極形スパークプラグであり、前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部の先端面に設けられた第1貴金属部又は第1貴金属合金部と、前記接地電極先端部の先端内面との間で火花放電ギャップを形成した平行接地電極形スパークプラグである。
【0019】
(13)高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定され中心電極先端部に第1貴金属部を有する中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設するとともに接地電極先端部に第2貴金属部を有する接地電極を備え、前記中心電極先端部の前記第1貴金属部と前記接地電極先端部の前記第2貴金属部との間で火花放電ギャップを形成した複数のスパークプラグを電気接続してなり、これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧を印加する正極性グループと、中心電極に負の高電圧を印加する負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、前記正極性グループのスパークプラグは、前記第1貴金属部の容積を第2貴金属部の容積より減らし、
前記負極性グループのスパークプラグは、前記第2貴金属部の容積を第1貴金属部の容積より減らしたことを特徴とする両極性電源イグニッションシステム。
【0020】
(14)高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定される中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設するとともに接地電極先端部に第2貴金属部を有する接地電極を備える複数のスパークプラグを電気接続してなり、これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧を印加する正極性グループと、中心電極に負の高電圧を印加する負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極先端部にのみ前記第2貴金属部を有し、前記中心電極先端部と前記接地電極先端部の前記第2貴金属部との間で火花放電ギャップを形成し、前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部に更に第1貴金属部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属部と前記接地電極の前記第2貴金属部との間で火花放電ギャップを形成し、更に、前記第2貴金属部の容積を前記第1貴金属部の容積より減らした。
【0021】
(15)高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定され中心電極先端部に第1貴金属部を有する中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設する接地電極を備える複数のスパークプラグを電気接続してなり、これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧を印加する正極性グループと、中心電極に負の高電圧を印加する負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極先端部に更に第2貴金属部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属部と前記接地電極先端部の前記第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成し、更に、第1貴金属部の容積を第2貴金属部の容積より減らし、前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部にのみ前記第1貴金属部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属部と前記接地電極先端部との間で火花放電ギャップを形成した。
【0022】
(16)高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定され中心電極先端部に第1貴金属部を有する中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設するとともに接地電極先端部に第2貴金属部を有する接地電極を備え、前記中心電極先端部の前記第1金属部と前記接地電極先端部の前記第2貴金属部との間で火花放電ギャップを形成した複数のスパークプラグを電気接続してなり、これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧を印加する正極性グループと、中心電極に負の高電圧を印加する負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、前記正極性グループのスパークプラグは、第1貴金属合金部の貴金属含有量を第2貴金属部の貴金属含有量より減らし、
前記負極性グループのスパークプラグは、第2貴金属合金部の貴金属含有量を前記第2貴金属部の貴金属含有量より減らした。
【0023】
(17)高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定される中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設するとともに接地電極先端部に第2貴金属合金部を有する接地電極を備える複数のスパークプラグを電気接続してなり、これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧を印加する正極性グループと、中心電極に負の高電圧を印加する負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、
前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極先端部にのみ前記第2貴金属合金部を有し、前記中心電極先端部と前記接地電極先端部の前記第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成し、前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部に更に第1貴金属合金部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属合金部と前記接地電極先端部の第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成し、更に、前記第2貴金属合金部の貴金属含有量を第1貴金属合金部の含有量より減らした。
【0024】
(18)高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定され中心電極先端部に第1貴金属部を有する中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設する接地電極を備える複数のスパークプラグを電気接続してなり、これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧を印加する正極性グループと、中心電極に負の高電圧を印加する負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極先端部に更に第2貴金属合金部を有し、前記中心電極先端部の第1貴金属合金部と前記接地電極先端部の第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成し、更に、前記第1貴金属合金部の貴金属含有量を前記第2貴金属合金部の貴金属含有量より減らし、前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部にのみ前記第1貴金属合金部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属合金部と前記接地電極先端部との間で火花放電ギャップを形成した。
【0025】
(19)両極性電源イグニッションシステムは、上記(1) の構成を有し、前記正極性グループのスパークプラグは、前記第1貴金属部の容積を前記第2貴金属部の容積より減らし、前記負極性グループのスパークプラグは、前記第2貴金属部の容積を前記第1貴金属部の容積より減らした。
【0026】
(20)両極性電源イグニッションシステムは、上記(2) の構成を有し、前記負極性グループのスパークプラグは、前記第2貴金属部の容積を、前記第1貴金属部の容積より減らした。
【0027】
(21)両極性電源イグニッションシステムは、上記(3) の構成を有し、前記正極性グループのスパークプラグは、前記第1貴金属部の容積を前記第2貴金属部の容積より減らした。
【0028】
(22)両極性電源イグニッションシステムは、上記(5) の構成を有し、前記正極性グループのスパークプラグは、前記第1貴金属部の貴金属含有量を第2貴金属合金部の貴金属含有量より減らし、前記負極性グループのスパークプラグは、前記第2貴金属部の貴金属含有量を第1貴金属合金部の貴金属含有量より減らした。
【0029】
(23)両極性電源イグニッションシステムは、上記(6) の構成を有し、前記負極性グループのスパークプラグは、前記第2貴金属合金部の貴金属含有量を前記第1貴金属合金部の貴金属含有量より減らした。
【0030】
(24)両極性電源イグニッションシステムは、上記(7) の構成を有し、前記正極性グループのスパークプラグは、前記第1貴金属合金部の貴金属含有量を前記第2貴金属合金部の貴金属含有量より減らした。
【0031】
(25)両極性イグニッションシステムは、上記(9) の構成を有し、前記正極性グループの多極接地電極形スパークプラグは、前記第1貴金属部の容積又は前記第1貴金属合金部の貴金属含有量を前記第2貴金属部の容積又は前記第2貴金属合金部の貴金属含有量より減らし、前記負極性グループの平行接地電極形スパークプラグは、前記第2貴金属部の容積又は前記第2貴金属合金部の貴金属含有量を前記第1貴金属部の容積又は前記第1貴金属合金部の貴金属含有量より減らした。
【0032】
(26)両極性イグニッションシステムは、上記(10)の構成を有し、前記負極性グループの平行接地電極形スパークプラグは、前記第2貴金属部の容積又は前記第2貴金属合金部の貴金属含有量を、前記第1貴金属部の容積又は前記第1貴金属合金部の貴金属含有量より減らした。
【0033】
(27)両極性イグニッションシステムは、上記(11)の構成を有し、前記第1貴金属部の容積又は前記第1貴金属合金部の貴金属含有量を、前記第2貴金属部の容積又は前記第2貴金属合金部の貴金属含有量より減らした。
【0034】
(28)高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定される中心電極、前記主体金具の金具先端面から突設した複数の接地電極とを備える複数の多極接地電極形スパークプラグを電気接続してなり、これらスパークプラグの前記中心電極に正の高電圧が印加される正極性グループと、前記中心電極に負の高電圧が印加される負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、前記負極性グループの多極接地電極形スパークプラグは、中心電極先端部の外周面の少なくとも一部にのみ第1貴金属部又は第1貴金属合金部を有し、前記中心電極先端部の外周面の前記第1貴金属部又は前記第1貴金属合金部と接地電極先端部との間で火花放電ギャップを形成し、前記正極性グループの多極接地電極形スパークプラグは、中心電極先端部の外周面と接地電極先端部との間で火花放電ギャップを形成した。
【0035】
【作用および発明の効果】
〔請求項1〜4について〕
両極性電源イグニッションシステムにおいて、中心電極に正の高電圧が印加される側のスパークプラグの中心電極の第1貴金属部の消耗速度は、中心電極に負の高電圧が印加される側のスパークプラグの中心電極の第1貴金属部の消耗速度より遅い。
又、中心電極に負の高電圧が印加される側のスパークプラグの第2貴金属部の消耗速度は、中心電極に正の高電圧が印加される側のスパークプラグの第2貴金属部の消耗速度より遅い。
【0036】
この為、中心電極に正の高電圧が印加される側のスパークプラグの第1貴金属部の容積を、中心電極に負の高電圧が印加される側のスパークプラグの中心電極の第1貴金属部の容積より減らすか、若しくは無くしてしまっても耐久性は殆ど低下しない。
又、中心電極に負の高電圧が印加される側のスパークプラグの第2貴金属部の容積を正の高電圧が印加される側のスパークプラグの第2貴金属部の容積より減らすか、若しくは無くしてしまっても耐久性は殆ど低下しない。
【0037】
消耗速度が遅い電極側に配設した貴金属部の容積を減らすか、若しくは無くしているので、スパークプラグ全体の貴金属の使用量を削減することができ、スパークプラグの製品価格を下げることができ、ひいては、イグニッションシステムの製品価格を下げることができる。尚、貴金属部の容積を減らすか、若しくは、無くしてしまっても耐久性は殆ど低下しない。
【0038】
〔請求項5〜8について〕
両極性電源イグニッションシステムにおいて、中心電極に正の高電圧が印加される側のスパークプラグの中心電極の第1貴金属合金部の消耗速度は、中心電極に負の高電圧が印加される側のスパークプラグの中心電極の第1貴金属合金部の消耗速度より遅い。
又、中心電極に負の高電圧が印加される側のスパークプラグの第2貴金属合金部の消耗速度は、中心電極に正の高電圧が印加される側のスパークプラグの第2貴金属合金部の消耗速度より遅い。
【0039】
この為、中心電極に正の高電圧が印加される側のスパークプラグの中心電極の第1貴金属合金部の貴金属含有率を、負の高電圧が印加される側のスパークプラグの中心電極の第1貴金属合金部の貴金属含有率より減らしても耐久性が低下しない。
又、中心電極に負の高電圧が印加される側のスパークプラグの第2貴金属合金部の貴金属含有率を正の高電圧が印加される側のスパークプラグの第2貴金属合金部の貴金属含有率より減らしても耐久性が低下しない。
【0040】
消耗速度が遅い電極側に配設した貴金属合金部の貴金属含有率を減らしているので、スパークプラグ全体の貴金属の使用量を削減することができ、スパークプラグの製品価格を下げることができ、ひいては、イグニッションシステムの製品価格を下げることができる。尚、この様に貴金属合金部の貴金属含有率を減らしても耐久性は殆ど低下しない。
【0041】
〔請求項9〜12について〕
両極性電源イグニッションシステムにおいて、多極接地電極形スパークプラグと平行接地電極形スパークプラグとを組み合わせて使用する場合、中心電極に正の高電圧を印加する側に多極接地電極形スパークプラグを使用し、中心電極に負の高電圧を印加する側に平行接地電極形スパークプラグを使用する。
【0042】
多極接地電極形スパークプラグでは、正の高電圧が印加される中心電極の電極消耗を抑える為、先端部の外周面に貴金属部又は貴金属合金部を設けている。又、接地電極は電極消耗が少ない(接地電極が複数である為)ので貴金属部を設けなくても良い。
【0043】
平行接地電極形スパークプラグでは、負の高電圧を印加する中心電極、及び正の高電圧を印加する平行接地電極の電極消耗を防止する為、中心電極及び平行接地電極の両方に貴金属部を設けることが望ましい。
【0044】
これにより、スパークプラグ全体の貴金属の使用量を削減することができ、スパークプラグの製品価格を下げることができる。尚、この様に貴金属の使用量を削減しても耐久性は殆ど低下しない。
【0045】
〔請求項13〜15について〕
両極性電源イグニッションシステムにおいて、中心電極に正の高電圧を印加する側のスパークプラグの中心電極の第1貴金属部の消耗速度は、接地電極の第2貴金属部の消耗速度より遅い。
又、中心電極に負の高電圧が印加される側のスパークプラグの第2貴金属部の消耗速度は、中心電極の第1貴金属部の消耗速度より遅い。
【0046】
この為、中心電極に正の高電圧が印加される側のスパークプラグの中心電極側の貴金属部の容積を接地電極側の貴金属部の容積よりも減らすか若しは無くしてしまっても耐久性は殆ど低下しない。
【0047】
又、中心電極に負の高電圧が印加される側のスパークプラグは、接地電極側の貴金属の容積を中心電極側の貴金属部の容積よりも減らすか若しくは無くしてしまっても耐久性は殆ど低下しない。
【0048】
消耗速度が遅い電極側に配設した貴金属部の容積を減らすか、若しくは無くしているので、スパークプラグ全体の貴金属の使用量を減らすことができ、スパークプラグの製品価格を下げることができ、ひいてはイグニッションシステムの製品価格を下げることができる。尚、貴金属部の容積を減らすか若しくは無くしても耐久性は殆ど低下しない。
【0049】
〔請求項16〜18について〕
両極性電源イグニッションシステムにおいて、中心電極に正の高電圧を印加する側のスパークプラグの中心電極の第1貴金属合金部の消耗速度は、接地電極の第2貴金属合金部の消耗速度より遅い。
又、中心電極に負の高電圧が印加される側のスパークプラグの第2貴金属合金部の消耗速度は、中心電極の第1貴金属合金部の消耗速度より遅い。
【0050】
この為、中心電極に正の高電圧が印加される側のスパークプラグの中心電極側の貴金属合金部の貴金属含有量を接地電極側の貴金属合金部の貴金属含有量よりも減らすか、若しくは無くしてしまっても耐久性は殆ど低下しない。
又、中心電極に負の高電圧が印加される側のスパークプラグは、接地電極側の貴金属合金部の貴金属含有量を中心電極側の貴金属合金部の貴金属含有量よりも減らすか若しくは無くしてしまっても耐久性は殆ど低下しない。
【0051】
消耗速度が遅い電極側に配設した貴金属合金部の貴金属含有量を更に減らすか、若しくは無くしているので、スパークプラグ全体の貴金属の使用量を更に減らすことができ、スパークプラグの製品価格を下げることができ、ひいてはイグニッションシステムの製品価格を下げることができる。尚、貴金属合金部の貴金属含有量を減らすか若しくは無くしても耐久性は殆ど低下しない。
【0052】
〔請求項19〜21について〕
請求項1〜3の両極性電源イグニッションシステムにおいて、更に、中心電極に正の高電圧が印加される側のスパークプラグの中心電極側の貴金属部の容積を接地電極側の貴金属部の容積よりも減らすか若しくは無くしてしまっても耐久性は殆ど低下しない。
【0053】
又、中心電極に負の高電圧が印加される側のスパークプラグは、接地電極側の貴金属の容積を中心電極側の貴金属部の容積よりも減らすか若しくは無くしてしまっても耐久性は殆ど低下しない。
【0054】
消耗速度が遅い電極側に配設した貴金属部の容積を更に減らすか、若しくは無くしているので、スパークプラグ全体の貴金属の使用量を更に減らすことができ、スパークプラグの製品価格を更に下げることができ、ひいてはイグニッションシステムの製品価格を下げることができる。
【0055】
〔請求項22〜24について〕
請求項5〜7の両極性電源イグニッションシステムにおいて、更に、中心電極に正の高電圧が印加される側のスパークプラグの中心電極側の貴金属合金部の貴金属含有量量を接地電極側の貴金属合金部の貴金属含有量量よりも減らすか若しくは無くしてしまっても耐久性は殆ど低下しない。
【0056】
又、中心電極に負の高電圧が印加される側のスパークプラグは、接地電極側の貴金属合金部の貴金属含有量を中心電極側の貴金属合金部の貴金属含有量よりも減らすか若しくは無くしてしまっても耐久性は殆ど低下しない。
【0057】
消耗速度が遅い電極側に配設した貴金属合金部の貴金属含有量を更に減らすか、若しくは無くしているので、スパークプラグ全体の貴金属の使用量を更に減らすことができ、スパークプラグの製品価格を下げることができ、ひいてはイグニッションシステムの製品価格を下げることができる。
【0058】
〔請求項25〜27について〕
請求項9〜11の両極電源イグニッションシステムにおいて、更に、中心電極に正の高電圧が印加される側のスパークプラグの中心電極側の貴金属部の容積又は貴金属合金部の貴金属含有量を、接地電極側の貴金属部の容積又は貴金属合金部の貴金属含有量より減らすか若しくは無くしてしまっても耐久性は殆ど低下しない。
また、中心電極に負の高電圧を印加される側のスパークプラグは、接地電極側の貴金属部の容積又は貴金属合金部の貴金属含有量を中心電極側の貴金属部の容積又は貴金属合金部の貴金属含有量よりも減らすか若しくは無くしてしまっても耐久性は殆ど低下しない。
【0059】
消耗速度が遅い電極側に配設した貴金属部の容積又は貴金属合金部の貴金属含有量を更に減らすか、若しくは無くしているので、スパークプラグ全体の貴金属の使用量を更に減らすことができ、スパークプラグの製品価格を下げることができ、ひいてはイグニッションシステムの製品価格を下げることができる。
【0060】
〔請求項28について〕
両極性電源イグニッションシステムにおいて、中心電極に負の高電圧が印加される側の多極接地電極形スパークプラグの中心電極の電極消耗は、中心電極に正の高電圧が印加される側の多極接地電極形スパークプラグの消耗速度より早いので、中心電極に負の高電圧が印加される側の多極接地電極形スパークプラグのみ、中心電極の電極先端に貴金属を配設している。又、接地電極は複数有り、電極消耗が遅いので貴金属を配設しない。
【0061】
これにより、スパークプラグ全体の貴金属の使用量を削減することができ、多極接地電極形スパークプラグの製品価格を下げることができ、ひいては、イグニッションシステムの製品価格を下げることができる。尚、この様に貴金属の使用量を減らしても耐久性は殆ど低下しない。
【0062】
【発明の実施の形態】
本発明の第1実施例(請求項1、13、19に対応)を、図1〜図5に基づいて説明する。
図1及び図2に示す様に、両極性電源用の平行接地電極形スパークプラグB、Cは、円筒状の主体金具1と、碍子先端20が金具先端面11から突出する様に主体金具1内に固定される軸孔21付の絶縁碍子2と、貴金属チップ3を配設した中心電極先端41を、碍子先端面201から突出する様に軸孔21内に固定される中心電極4と、貴金属チップ5を配設した接地電極先端部を有し、金具先端面11に溶接される平行接地電極6とを備え、ガスケット131を介して内燃機関のシリンダヘッド(図示せず)に装着され、貴金属チップ3の先端面31(中心電極4の先端面)と、貴金属チップ5の表面(平行接地電極6の先端内面61)との間で火花放電が行われる。尚、71は端子電極、72、73はシールガラス、74は抵抗材である。
【0063】
本実施例では、負極性グループ(中心電極4に負の高電圧を印加する側)に平行接地電極形スパークプラグBを使用し、正極性グループ(中心電極4に正の高電圧を印加する側)に平行接地電極形スパークプラグCを使用している。尚、スパークプラグAは極性に関係無く使用可能な平行接地電極形スパークプラグである。
【0064】
主体金具1は、本実施例では低炭素鋼で製造され、外周にねじ120を螺刻したねじ部12と、前側にガスケット131を配設した胴部13と、プラグレンチを嵌合させるための六角部14とからなる。
【0065】
絶縁碍子2は、アルミナを主体とするセラミックで製造され、ねじ部12の内方に位置する脚長22と、六角部14から胴部13の内側に位置する径大部23と、外周にコルゲーション241を形成した頭部24とからなる。又、軸に沿って軸孔21が形成されている。
【0066】
この絶縁碍子2は、金属製のパッキン121を介して座面221を、金具棚122の後方斜面123に係止し、主体金具1の後端部141を、リング142、143、及びシール材144を介して加締めることにより、碍子先端20が金具先端面11から突出する様に主体金具1内に固定されている。
【0067】
内部に良熱伝導金属40(銅や銀)を封入した中心電極4(Ni合金)は、鍔部42と、棒状部43と、棒状部43から先方に延出される円錐台部44と、円錐台部44の先端面に配設される貴金属チップ3とからなる。
尚、棒状部43の一部、円錐台部44、及び貴金属チップ3が、電極先端41に相当する。又、中心電極4の碍子先端面201からの突出長は1.5mm、スパークギャップは1.0mmに設定されている。
【0068】
貴金属チップ3は、Pt- 20Ir(20重量%)合金で形成され、下記の大きさである。
平行接地電極形スパークプラグB:φ0.8×0.5t
平行接地電極形スパークプラグC:φ0.6×0.2t
平行接地電極形スパークプラグA:φ0.8×0.5t
【0069】
金具先端面11に溶接され略L字状に屈曲する平行接地電極6(Ni合金)は、貴金属チップ3の先端面31(電極先端面)と対向する位置の先端内面61に貴金属チップ5を配設している。
【0070】
貴金属チップ5は、貴金属チップ3と同一材料である、Pt- 20Ir(20重量%)合金で形成され、下記の大きさである。
平行接地電極形スパークプラグB:φ0.5×0.2t
平行接地電極形スパークプラグC:φ0.9×0.4t
平行接地電極形スパークプラグA:φ0.9×0.4t
【0071】
つぎに、平行接地電極形スパークプラグB、C、A、及び貴金属チップを使用しない平行接地電極形スパークプラグHの耐久性を試験した耐久試験について述べる。
平行接地電極形スパークプラグHは、スパークプラグA、B、Cと同一の材料を使用し、接地電極については同一寸法に製造し、中心電極についてはφ2.5のストレート形状であって、同一の火花放電ギャップにしたスパークプラグである。但し、貴金属チップ3、5を有さない。
【0072】
これらのスパークプラグを3000cc、両極DLIを採用したV型六気筒のエンジンに、以下の組み合わせで平行接地電極形スパークプラグを装着し、両極性イグニッションシステムとして、5500rpm×W.O.T.(フルスロットル)で耐久試験を行い、ギャップ増大長を測定した。
尚、本イグニッションシステムは、通常、V型エンジンの片バンクの極性を統一している。
【0073】
負極性グループの平行接地電極形スパークプラグB、及び正極性グループの平行接地電極形スパークプラグCの各ギャップ増大長の進行速度は、図3、4に示す様に、両極性共に平行接地電極形スパークプラグAを使用した場合と殆ど変わらない結果が得られた。
【0074】
図5は、平行接地電極形スパークプラグA、B、Cにおける貴金属使用量を示す(1本当り)グラフであり、平行接地電極形スパークプラグAの貴金属使用量を1.0とすると、平行接地電極形スパークプラグBは約0.57、平行接地電極形スパークプラグCは約0.61である。
【0075】
(本実施例の効果)
負極性グループに平行接地電極形スパークプラグBを使用し、正極性グループに平行接地電極形スパークプラグCを使用すると、全て平行接地電極形スパークプラグAを使用した場合に比べ、貴金属合金の使用量を約59.5%にすることができ、製品原価を低減することができる。尚、耐久性は、全て平行接地電極形スパークプラグAを使用した場合と殆どが変わらない。
又、本イグニッションシステムにおいて、V型エンジンの片バンクの極性を統一することによって片バンクを使用するスパークプラグの形式を統一することができ、スパークプラグの混合を防止できる。
【0076】
〔変形例〕
正極性グループの平行接地電極形スパークプラグCの中心電極には貴金属チップを配設しなくても良い(請求項2、14、20に対応)。この場合においても、本実施例と同様な効果を得ることができる。
【0077】
つぎに、本発明の第2実施例(請求項5、16、22に対応)を、図1、図2に基づいて説明する。
本実施例では、負極性グループに平行接地電極形スパークプラグB2を使用し、正極性グループに平行接地電極形スパークプラグC2を使用している。
【0078】
本実施例の平行接地電極形スパークプラグB2、C2は、スパークプラグB、Cと同一の材料を使用し、同一寸法に製造し、同一スパークギャップにしたスパークプラグである。
但し、貴金属チップ3は、φ0.8×0.5tの大きさであり、下記の合金を使用している。
【0079】
平行接地電極形スパークプラグB2:Pt- Ni(5重量%)合金
平行接地電極形スパークプラグC2:Pt- Ni(20重量%)合金
平行接地電極形スパークプラグA :Pt- Ni(5重量%)合金
【0080】
又、貴金属チップ5は、貴金属チップ3と同一材料からなる合金であり、貴金属含有率が異なっており、φ0.9×0.4tの大きさの下記の合金を使用している。
平行接地電極形スパークプラグB2:Pt- Ni(30重量%)合金
平行接地電極形スパークプラグC2:Pt- Ni(10重量%)合金
平行接地電極形スパークプラグA2:Pt- Ni(10重量%)合金
【0081】
第1実施例と同様に、これらのスパークプラグを3000cc、両極DLIを採用したV型六気筒のエンジンに、以下の組み合わせで平行接地電極形スパークプラグを装着し、両極性電源イグニッションシステムとして、5500rpm×W.O.T.(フルスロットル)で耐久試験を行い、ギャップ増大長を測定した。
尚、本イグニッションシステムは、通常、V型エンジンの片バンクの極性を統一している。
【0082】
負極性グループの平行接地電極形スパークプラグB2、及び正極性グループの平行接地電極形スパークプラグC2の各ギャップ増大長の進行速度は、両極性共に平行接地電極形スパークプラグAを使用した場合と殆ど変わらない結果が得られた。
【0083】
(本実施例の効果)
負極性グループ(中心電極側の貴金属含有率が高い、即ち、貴金属含有量が多い)に平行接地電極形スパークプラグB2を使用し、正極性グループ(中心電極側に貴金属含有率が低い、即ち、貴金属含有量が少ない)平行接地電極形スパークプラグC2を使用する方法を採用すると、全て平行接地電極形スパークプラグAを使用した場合に比べ、貴金属合金の使用量を削減することができ、製品原価を低減することができる。尚、耐久性は、全て平行接地電極形スパークプラグAを使用した場合と殆どが変わらない。
【0084】
又、本イグニッションシステムにおいて、V型エンジンの片バンクの極性を統一することによって片バンクを使用するスパークプラグの形式を統一することができ、スパークプラグの混合を防止できる。
【0085】
〔変形例〕
正極性グループの平行接地電極形スパークプラグC2の中心電極には貴金属チップを配設しなくても良い(請求項6、17、20、23に対応)。この場合においても、上記第1実施例と同様な効果を得ることができる。
【0086】
つぎに、本発明の第3実施例(請求項9、25に対応)を、図1、図2、図6に基づいて説明する。
本実施例では、負極性グループには平行接地電極形スパークプラグB(図1、図2参照)を使用し、正極性グループには後述する多極接地電極形スパークプラグF(図8参照)を使用している。
【0087】
多極接地電極形スパークプラグFは、円筒状の主体金具1と、碍子先端20が金具先端面11から突出する様に主体金具1内に固定される軸孔21付の絶縁碍子2と、電極先端41が碍子先端面201から突出する様に軸孔21内に固定される中心電極4と、金具先端面11から突設し、電極先端面621、621、621に貴金属チップ622を有し、中心電極4の先端外周面411と対向する接地電極62、62、62とを備える。
【0088】
貴金属チップ51は、Pt- 20Ir(20重量%)合金で形成され、φ0.9×0.4tの大きさを呈する。尚、貴金属チップ622は、中心電極4の先端外周面に対設する接地電極62の電極先端面621の1部に設けたものであっても良い。
【0089】
第1実施例と同様に、平行接地電極形スパークプラグB、多極接地電極形スパークプラグD、及び平行接地電極形スパークプラグAを、3000cc、両極DLIを採用したV型六気筒のエンジンに、以下の組み合わせで平行接地電極形スパークプラグを装着し、両極性電源イグニッションシステムとして、5500rpm×W.O.T.(フルスロットル)で耐久試験を行い、ギャップ増大長を測定した。
尚、本イグニッションシステムは、通常、V型エンジンの片バンクの極性を統一している。
【0090】
負極性グループの平行接地電極形スパークプラグB、及び正極性グループの多極接地電極形スパークプラグFの各ギャップ増大長は、両極性グループ共に平行接地電極形スパークプラグAを使用した場合と比較して殆ど変わらない結果が得られた。
【0091】
(本実施例の効果)
負極性グループに平行接地電極形スパークプラグBを使用し、正極性グループに多極接地電極形スパークプラグFを使用する方法を採用すると、全て平行接地電極形スパークプラグAを使用した場合に比べ、貴金属合金の使用量を削減することができ、製品原価を低減することができる。尚、耐久性は、全て平行接地電極形スパークプラグAを使用した場合と殆ど変わらない。
【0092】
又、本イグニッションシステムにおいて、V型エンジンの片バンクの極性を統一することによって片バンクを使用するスパークプラグの形式を統一することができ、スパークプラグの混合を防止できる。
【0093】
〔変形例〕
正極性グループの多極接地電極形スパークプラグFの中心電極には貴金属チップを配設しなくても良く(請求項10、26に対応)、負極性グループの平行接地電極形スパークプラグBの接地電極には貴金属チップを配設しなくても良い(請求項11、27に対応)。又、両者のスパークプラグを同時に使用しても良い(請求項12に対応)。これらの場合においても、上記第3実施例と同様な効果を得ることができる。
【0094】
つぎに、本発明の第4実施例(請求項28に対応)を図6、図7に基づいて説明する。
本実施例では、負極性グループには上述した多極接地電極形スパークプラグD(図6参照)を使用し、正極性グループには多極接地電極形スパークプラグE(図7参照)を使用している。
【0095】
多極接地電極形スパークプラグEは、円筒状の主体金具1と、碍子先端20が金具先端面11から突出する様に主体金具1内に固定される軸孔21付の絶縁碍子2と、電極先端41が碍子先端面201から突出する様に軸孔21内に固定される中心電極4と、金具先端面11から突出する様に主体金具1内に固定される軸孔21付の絶縁碍子2と、電極先端41が碍子先端面201から突出する様に軸孔21内に固定される中心電極4と、金具先端面11から突設し、電極先端面621、621、621が中心電極4の先端外周面411と対向する接地電極62、62、62とを備える。
【0096】
第1実施例と同様に、多極接地電極形スパークプラグD、Eを、3000cc、両極DLIを採用したV型六気筒のエンジンに、以下の組み合わせで平行接地電極形スパークプラグを装着し、両極性電源イグニッションシステムとして、5500rpm×W.O.T.(フルスロットル)で耐久試験を行い、ギャップ増大長を測定した。
尚、本イグニッションシステムは、通常、V型エンジンの片バンクの極性を統一している。
【0097】
負極性グループの多極接地電極形スパークプラグD、及び正極性グループの多極接地電極形スパークプラグEは、両極性グループ共に、両電極に貴金属を配設した多極接地電極形スパークプラグ(図示せず)を使用した場合に比較して耐久性が同程度であった。
【0098】
(本実施例の効果)
負極性グループに多極接地電極形スパークプラグDを使用し、正極性グループに多極接地電極形スパークプラグEを使用する方法を採用すると、全ての気筒に多極接地電極形スパークプラグDを使用した場合に比べ、貴金属合金の使用量を削減することができ、製品原価を低減することができる。尚、耐久性は、全ての気筒に装着した多極接地電極形スパークプラグDと殆ど変わらない。
【0099】
又、本イグニッションシステムにおいて、V型エンジンの片バンクの極性を統一することによって片バンクを使用するスパークプラグの形式を統一することができ、スパークプラグの混合を防止できる。
【0100】
つぎに、本発明の第5実施例(請求項4に対応)を、図6、図8に基づいて説明する。
本実施例では、負極性グループには多極接地電極形スパークプラグD(図6参照)を使用し、正極性グループには後述する多極接地電極形スパークプラグF(図8参照)を使用している。
【0101】
多極接地電極形スパークプラグFは、円筒状の主体金具1と、碍子先端20が金具先端面11から突出する様に主体金具1内に固定される軸孔21付の絶縁碍子2と、金具先端面11から突出する様に主体金具1内に固定される軸孔21付の絶縁碍子2と、電極先端41が碍子先端面201から突出する様に軸孔21内に固定される中心電極4と、中心電極4の先端外周面411と対向する電極先端面621、621、621に貴金属チップ622を配設した接地電極62、62、62とを備える。
貴金属チップ622は、Pt- 20Ir合金で形成され、φ0.9×0.4tの大きさを呈する。
【0102】
第1実施例と同様に、多極接地電極形スパークプラグD、多極接地電極形スパークプラグFを、3000cc、両極DLIを採用したV型六気筒のエンジンに装着し、以下の組み合わせで多極接地電極形スパークプラグを装着し、両極性電源イグニッションシステムとして、5500rpm×W.O.T.(フルスロットル)で耐久試験を行い、ギャップ増大長を測定した。
尚、本イグニッションシステムは、通常、V型エンジンの片バンクの極性を統一している。
【0103】
負極性側グループの多極接地電極形スパークプラグD、及び正極性グループの多極接地電極形スパークプラグFの各ギャップ増大長の進行速度は、全ての気筒に両電極に貴金属を配設した多極接地電極形スパークプラグ(図示せず)を使用した場合と殆ど変わらない結果が得られた。
【0104】
(本実施例の効果)
負極性グループに多極接地電極形スパークプラグDを使用し、正極性グループに多極接地電極形スパークプラグFを使用する方法を採用すると、全て多極接地電極形スパークプラグDを使用した場合に比べ、貴金属合金の使用量を削減することができ、製品原価を低減することができる。尚、耐久性は、全ての気筒に両電極に貴金属を配設した多極接地電極形スパークプラグ(図示せず)を使用した場合と殆ど変わらない。
又、本イグニッションシステムにおいて、V型エンジンの片バンクの極性を統一することによって片バンクを使用するスパークプラグの形式を統一することができ、スパークプラグの混合を防止できる。
【0105】
〔変形例〕
本実施例に使用する貴金属チップ622は、第2実施例に使用するPt- Ni合金で形成しても良い(請求項8に対応)。この場合においても、上記第5実施例と同様な効果を得ることができる。
【0106】
つぎに、本発明の第6実施例(請求項3、15、21、24に対応)を、図1、図9に基づいて説明する。
本実施例では、負極性グループに図9に示す平行接地電極形スパークプラグGを使用し、正極性グループには、図1に示す平行接地電極形スパークプラグCを使用している。
【0107】
平行接地電極形スパークプラグGは、図9に示す様に、図1又は図2に示す平行接地電極形スパークプラグにおいて、中心電極4に貴金属チップ30を設け、接地電極6には貴金属チップを設けていない。
【0108】
貴金属チップ30は、Pt- 20Ir合金で形成され、φ0.8×0.5tの大きさである。
第1実施例と同様に、平行接地電極形スパークプラグC、Gを、3000cc、両極DLIを採用したV型六気筒のエンジンに、以下の組み合わせで多極接地電極形スパークプラグを装着し、両極性電源イグニッションシステムとして、5500rpm×W.O.T.で耐久試験を行い、ギャップ増大長を測定した。 尚、本イグニッションシステムは、通常、V型エンジンの片バンクの極性を統一している。
【0109】
負極性グループの平行接地電極形スパークプラグは、正極性グループの平行接地電極形スパークプラグCのギャップ増大長の進行速度と殆ど変わらない結果が得られた。
【0110】
(本実施例の効果)
負極性グループに平行接地電極形スパークプラグGを使用し、正極性グループに平行接地電極形スパークプラグCを使用する方法を採用すると、全て平行接地電極形スパークプラグC(A、Bでも良い)を使用した場合に比べ、貴金属合金の使用量を削減することができ、製品原価を低減することができる。尚、耐久性は殆ど変わらない。
【0111】
又、本イグニッションシステムにおいて、V型エンジンの片バンクの極性を統一することによって片バンクを使用するスパークプラグの形式を統一することができ、スパークプラグの混合を防止できる。
【0112】
〔変形例〕
負極性グループの平行接地電極形スパークプラグに配設する貴金属チップ30には、第2実施例に示す平行接地電極形スパークプラグB2の中心電極に配設する貴金属チップ3を用い、正極性グループの平行接地電極形スパークプラグには、第2実施例に示す平行接地電極形スパークプラグC2を用いても良い(請求項7、18、24に対応)。この場合においても、第6実施例と同様な効果を得ることができる。
【0113】
本発明は、上記実施例以外に、つぎの実施態様を含む。
a.貴金属チップ材として、上記各実施例では、Pt- Ir合金やPt- Ni合金を使用したが、その他、Pt- Ir- Ni合金、Ir- Ni合金、又はPt- Pd等、公知の材料を用いることができる。
【0114】
b.両極イグニッションシステムは、例えば、イグニッションコイルが気筒と同数の両極DLI、又は気筒の半分の両極DLI等に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施例に係る平行接地電極形スパークプラグの部分断面図である。
【図2】その平行接地電極形スパークプラグの要部拡大図である。
【図3】各平行接地電極形スパークプラグ(負極性側)の耐久試験を行った結果を示すグラフである。
【図4】各平行接地電極形スパークプラグ(正負極性側)の耐久試験を行った結果を示すグラフである。
【図5】各平行接地電極形スパークプラグの各貴金属使用量を示すグラフである。
【図6】本発明の各実施例に係る多極接地電極形スパークプラグの斜視図である。
【図7】本発明の各実施例に係る多極接地電極形スパークプラグの斜視図である。
【図8】本発明の各実施例に係る多極接地電極形スパークプラグの斜視図である。
【図9】本発明の第6実施例に係る平行接地電極形スパークプラグの要部拡大図である。
【符号の説明】
1 主体金具
2 絶縁碍子
3 貴金属チップ(第1貴金属部、第1貴金属合金部)
4 中心電極
5 貴金属チップ(第2貴金属部、第2貴金属合金部)
6 平行接地電極
20 碍子先端
21 軸孔
31 先端面(電極先端面)
41 電極先端
61 先端内面
B、B2、C、C2、G 平行接地電極形スパークプラグ
D、E、F 多極接地電極形スパークプラグ
Claims (28)
- 高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定され中心電極先端部に第1貴金属部を有する中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設するとともに接地電極先端部に第2貴金属部を有する接地電極を備え、前記中心電極先端部の前記第1貴金属部と前記接地電極先端部の前記第2貴金属部との間で火花放電ギャップを形成する複数のスパークプラグを電気接続してなり、
これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧を印加する正極性グループと、中心電極に負の高電圧を印加する負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、
前記正極性グループのスパークプラグの第1貴金属部の容積を前記負極性グループのスパークプラグの第1貴金属部の容積より減らし、
前記負極性グループのスパークプラグの第2貴金属部の容積を前記正極性グループのスパークプラグの第2貴金属部の容積より減らしたことを特徴とする両極性電源イグニッションシステム。 - 高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定される中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設するとともに接地電極先端部に第2貴金属部を有する接地電極を備える複数のスパークプラグを電気接続してなり、
これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧を印加する正極性グループと、中心電極に負の高電圧を印加する負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、
前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極先端部にのみ前記第2貴金属部を有し、前記中心電極先端部と前記接地電極先端部の前記第2貴金属部の間で火花放電ギャップを形成し、
前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部に更に第1貴金属部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属部と前記接地電極先端部の第2貴金属部との間で火花放電ギャップを形成し、
且つ、負極性グループのスパークプラグの前記第2貴金属部の容積を、前記正極性グループのスパークプラグの前記第2貴金属部の容積より減らしたことを特徴とする両極性電源イグニッションシステム。 - 高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定され中心電極先端部に第1貴金属部を有する中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設する接地電極を備える複数のスパークプラグを電気接続してなり、
これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧を印加する正極性グループと、中心電極に負の高電圧を印加する負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、
前記正極性グループのスパークプラグは、接地電極先端部に更に第2貴金属部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属部と前記接地電極先端部との間で火花放電ギャップを形成し、
且つ、前記正極性グループのスパークプラグの前記第1貴金属部の容積を、前記負極性グループのスパークプラグの前記第1貴金属部の容積より減らしたことを特徴とする両極性電源イグニッションシステム。 - 高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定される中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設する接地電極を備える複数のスパークプラグを電気接続してなり、
これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧を印加する正極性グループと、中心電極に負の高電圧を印加する負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、
前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極先端部にのみ第2貴金属部を有し、前記中心電極先端部と前記接地電極先端部の前記第2貴金属部との間で火花放電ギャップを形成し、
前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部にのみ更に第1貴金属部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属部と前記接地電極先端部との間で火花放電ギャップを形成したことを特徴とする両極性電源イグニッションシステム。 - 高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定され、中心電極先端部に第1貴金属部を有する中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設するとともに接地電極先端部に第2貴金属合金部を有する接地電極を備え、前記中心電極先端部の前記第1貴金属部と前記接地電極先端部の前記第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成した複数のスパークプラグを電気接続してなり、
これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧が印加される正極性グループと、中心電極に負の高電圧が印加される負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、
前記正極性グループのスパークプラグの第1貴金属合金部の貴金属含有量を、前記負極性グループのスパークプラグの第1貴金属合金部の貴金属含有量より減らし、
前記負極性グループのスパークプラグの第2貴金属合金部の貴金属含有量を、前記正極性グループのスパークプラグの第2貴金属合金部の貴金属含有量より減らしたことを特徴とする両極性電源イグニッションシステム。 - 高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定される中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設するとともに接地電極先端部に第2貴金属合金部を有する接地電極を備える複数のスパークプラグを電気接続してなり、
これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧が印加される正極性グループと、中心電極に負の高電圧が印加される負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、
前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極先端部にのみ前記第2貴金属合金部を有し、前記中心電極先端部と前記接地電極先端部の前記第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成し、
前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部に更に第1貴金属合金部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属合金部と前記接地電極先端部の第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成し、
且つ、負極性グループのスパークプラグの前記第2貴金属合金部の貴金属含有量を、前記正極性グループのスパークプラグの前記第2貴金属合金部の貴金属含有量より減らしたことを特徴とする両極性電源イグニッションシステム。 - 高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定され中心電極先端部に第1貴金属合金部を有する中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設する接地電極を備える複数のスパークプラグを電気接続してなり、
これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧が印加される正極性グループと、中心電極に負の高電圧が印加される負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、
前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極先端部に更に第2貴金属合金部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属合金部と前記接地電極先端部の第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成し、
前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部にのみ前記第1貴金属合金部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属合金部と前記接地電極先端部との間で火花放電ギャップを形成し、
且つ、前記正極性グループのスパークプラグの第1貴金属合金部の貴金属含有量を、前記負極性グループのスパークプラグの第1貴金属合金部の貴金属含有量より減らしたことを特徴とする両極性電源イグニッションシステム。 - 高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定される中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設する接地電極を備える複数のスパークプラグを電気接続してなり、
これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧が印加される正極性グループと、中心電極に負の高電圧が印加される負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、
前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極先端部にのみ第2貴金属合金部を有し、前記中心電極先端部と前記接地電極先端部の第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成し、
前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部にのみ第1貴金属合金部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属合金部と前記接地電極先端部との間で火花放電ギャップを形成したことを特徴とする両極性電源イグニッションシステム。 - 請求項1又は請求項5に記載された両極性電源イグニッションシステムであって、
前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極が複数設けられ、前記中心電極先端部の外周面の少なくとも一部に設けられた第1貴金属部又は第1貴金属合金部と、
複数の前記接地電極先端部の先端面に設けられた第2貴金属部又は第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成した多極接地電極形スパークプラグであり、
前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部の先端面に設けられた第1貴金属部又は第1貴金属合金部と、前記接地電極先端部の先端内面に設けられた第2貴金属部又は第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成した平行接地電極形スパークプラグであることを特徴とする両極性電源イグニッションシステム。 - 請求項2又は請求項6に記載された両極性電源イグニッションシステムであって、
前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極が複数設けられ、前記中心電極先端部の外周面と複数の前記接地電極先端部の先端面に設けられた第2貴金属部又は第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成した多極接地電極形スパークプラグであり、
前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部の先端面に設けられた第1貴金属部又は第1貴金属合金部と、前記接地電極先端部の先端内面に設けられた第2貴金属部又は第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成した平行接地電極形スパークプラグであることを特徴とする両極性電源イグニッションシステム。 - 請求項3又は請求項7に記載された両極性電源イグニッションシステムであって、
前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極が複数設けられ、前記中心電極先端部の外周面少なくとも一部に設けられた第1貴金属部又は第1貴金属合金部と、複数の接地電極先端部の先端面に設けられた第2貴金属部又は第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成した多極接地電極形スパークプラグであり、
前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部の先端面に設けられた第1貴金属部又は第1貴金属合金部と、前記接地電極先端部の先端内面との間で火花放電ギャップを形成した平行接地電極形スパークプラグであることを特徴とする両極性電源イグニッションシステム。 - 請求項4又は請求項8に記載された両極性電源イグニッションシステムであって、
前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極が複数設けられ、前記中心電極先端部の外周面と、複数の前記接地電極先端部の先端面に設けられた第2貴金属部又は第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成した多極接地電極形スパークプラグであり、
前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部の先端面に設けられた第1貴金属部又は第1貴金属合金部と、前記接地電極先端部の先端内面との間で火花放電ギャップを形成した平行接地電極形スパークプラグであることを特徴とする両極性電源イグニッションシステム。 - 高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定され中心電極先端部に第1貴金属部を有する中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設するとともに接地電極先端部に第2貴金属部を有する接地電極を備え、前記中心電極先端部の前記第1貴金属部と前記接地電極先端部の前記第2貴金属部との間で火花放電ギャップを形成した複数のスパークプラグを電気接続してなり、
これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧を印加する正極性グループと、中心電極に負の高電圧を印加する負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、
前記正極性グループのスパークプラグは、前記第1貴金属部の容積を第2貴金属部の容積より減らし、
前記負極性グループのスパークプラグは、前記第2貴金属部の容積を第1貴金属部の容積より減らしたことを特徴とする両極性電源イグニッションシステム。 - 高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定される中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設するとともに接地電極先端部に第2貴金属部を有する接地電極を備える複数のスパークプラグを電気接続してなり、
これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧を印加する正極性グループと、中心電極に負の高電圧を印加する負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、
前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極先端部にのみ前記第2貴金属部を有し、前記中心電極先端部と前記接地電極先端部の前記第2貴金属部との間で火花放電ギャップを形成し、
前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部に更に第1貴金属部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属部と前記接地電極の前記第2貴金属部との間で火花放電ギャップを形成し、更に、前記第2貴金属部の容積を前記第1貴金属部の容積より減らしたことを特徴とする両極性電源イグニッションシステム。 - 高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定され中心電極先端部に第1貴金属部を有する中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設する接地電極を備える複数のスパークプラグを電気接続してなり、
これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧を印加する正極性グループと、中心電極に負の高電圧を印加する負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、
前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極先端部に更に第2貴金属部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属部と前記接地電極先端部の前記第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成し、更に、第1貴金属部の容積を第2貴金属部の容積より減らし、
前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部にのみ前記第1貴金属部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属部と前記接地電極先端部との間で火花放電ギャップを形成したことを特徴とする両極性電源イグニッションシステム。 - 高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定され中心電極先端部に第1貴金属部を有する中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設するとともに接地電極先端部に第2貴金属部を有する接地電極を備え、前記中心電極先端部の前記第1金属部と前記接地電極先端部の前記第2貴金属部との間で火花放電ギャップを形成した複数のスパークプラグを電気接続してなり、
これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧を印加する正極性グループと、中心電極に負の高電圧を印加する負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、
前記正極性グループのスパークプラグは、第1貴金属合金部の貴金属含有量を第2貴金属部の貴金属含有量より減らし、
前記負極性グループのスパークプラグは、第2貴金属合金部の貴金属含有量を前記第2貴金属部の貴金属含有量より減らしたことを特徴とする両極性電源イグニッションシステム。 - 高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定される中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設するとともに接地電極先端部に第2貴金属合金部を有する接地電極を備える複数のスパークプラグを電気接続してなり、
これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧を印加する正極性グループと、中心電極に負の高電圧を印加する負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、
前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極先端部にのみ前記第2貴金属合金部を有し、前記中心電極先端部と前記接地電極先端部の前記第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成し、
前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部に更に第1貴金属合金部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属合金部と前記接地電極先端部の第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成し、更に、前記第2貴金属合金部の貴金属含有量を第1貴金属合金部の含有量より減らしたことを特徴とする両極性電源イグニッションシステム。 - 高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定され中心電極先端部に第1貴金属部を有する中心電極、及び前記主体金具の金具先端面から突設する接地電極を備える複数のスパークプラグを電気接続してなり、
これらスパークプラグを、中心電極に正の高電圧を印加する正極性グループと、中心電極に負の高電圧を印加する負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、
前記正極性グループのスパークプラグは、前記接地電極先端部に更に第2貴金属合金部を有し、前記中心電極先端部の第1貴金属合金部と前記接地電極先端部の第2貴金属合金部との間で火花放電ギャップを形成し、更に、前記第1貴金属合金部の貴金属含有量を前記第2貴金属合金部の貴金属含有量より減らし、前記負極性グループのスパークプラグは、前記中心電極先端部にのみ前記第1貴金属合金部を有し、前記中心電極先端部の前記第1貴金属合金部と前記接地電極先端部との間で火花放電ギャップを形成したことを特徴とする両極性電源イグニッションシステム。 - 上記請求項1に記載の両極性電源イグニッションシステムであって、
前記正極性グループのスパークプラグは、前記第1貴金属部の容積を前記第2貴金属部の容積より減らし、
前記負極性グループのスパークプラグは、前記第2貴金属部の容積を前記第1貴金属部の容積より減らしたことを特徴とする両極性電源イグニッションシステム。 - 上記請求項2に記載の両極性電源イグニッションシステムであって、
前記負極性グループのスパークプラグは、前記第2貴金属部の容積を、前記第1貴金属部の容積より減らしたことを特徴とする両極性電源イグニッションシステム。 - 上記請求項3に記載の両極性電源イグニッションシステムであって、
前記正極性グループのスパークプラグは、前記第1貴金属部の容積を前記第2貴金属部の容積より減らしたことを特徴とする両極性電源イグニッションシステム。 - 上記請求項5に記載の両極性電源イグニッションシステムであって、
前記正極性グループのスパークプラグは、前記第1貴金属部の貴金属含有量を第2貴金属合金部の貴金属含有量より減らし、
前記負極性グループのスパークプラグは、前記第2貴金属部の貴金属含有量を第1貴金属合金部の貴金属含有量より減らしたことを特徴とする両極性電源イグニッションシステム。 - 上記請求項6に記載の両極性電源イグニッションシステムであって、
前記負極性グループのスパークプラグは、前記第2貴金属合金部の貴金属含有量を前記第1貴金属合金部の貴金属含有量より減らしたことを特徴とする両極性電源イグニッションシステム。 - 上記請求項7に記載の両極性電源イグニッションシステムであって、
前記正極性グループのスパークプラグは、前記第1貴金属合金部の貴金属含有量を前記第2貴金属合金部の貴金属含有量より減らしたことを特徴とする両極性電源イグニッションシステム。 - 上記請求項9に記載の両極性イグニッションシステムであって、
前記正極性グループの多極接地電極形スパークプラグは、前記第1貴金属部の容積又は前記第1貴金属合金部の貴金属含有量を前記第2貴金属部の容積又は前記第2貴金属合金部の貴金属含有量より減らし、
前記負極性グループの平行接地電極形スパークプラグは、前記第2貴金属部の容積又は前記第2貴金属合金部の貴金属含有量を前記第1貴金属部の容積又は前記第1貴金属合金部の貴金属含有量より減らしたことを特徴とする両極性電源イグニッションシステム。 - 上記請求項10に記載の両極性イグニッションシステムであって、
前記負極性グループの平行接地電極形スパークプラグは、前記第2貴金属部の容積又は前記第2貴金属合金部の貴金属含有量を、前記第1貴金属部の容積又は前記第1貴金属合金部の貴金属含有量より減らしたことを特徴とする両極性電源イグニッションシステム。 - 上記請求項11に記載の両極性イグニッションシステムであって、
前記第1貴金属部の容積又は前記第1貴金属合金部の貴金属含有量を、前記第2貴金属部の容積又は前記第2貴金属合金部の貴金属含有量より減らしたことを特徴とする両極性電源イグニッションシステム。 - 高電圧が発生する単数又は複数のイグニッションコイルの二次高圧端子に、筒状の主体金具、該主体金具内に固定される軸孔付の絶縁碍子、該絶縁碍子の軸孔内に固定される中心電極、前記主体金具の金具先端面から突設した複数の接地電極とを備える複数の多極接地電極形スパークプラグを電気接続してなり、
これらスパークプラグの前記中心電極に正の高電圧が印加される正極性グループと、前記中心電極に負の高電圧が印加される負極性グループとに二分した両極性電源イグニッションシステムであって、
前記負極性グループの多極接地電極形スパークプラグは、中心電極先端部の外周面の少なくとも一部にのみ第1貴金属部又は第1貴金属合金部を有し、前記中心電極先端部の外周面の前記第1貴金属部又は前記第1貴金属合金部と接地電極先端部との間で火花放電ギャップを形成し、
前記正極性グループの多極接地電極形スパークプラグは、中心電極先端部の外周面と接地電極先端部との間で火花放電ギャップを形成したことを特徴とする両極性電源イグニッションシステム。
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