JP3923878B2 - 冷却装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子顕微鏡、蛍光X線分析計等の超高感度分析装置の検出部や検出素子、例えばX線探傷装置でX線を検出する半導体、等の冷却に用いる冷却装置、特に、パルス管冷凍機を備えた冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子電子顕微鏡、蛍光X線分析計等の超高感度分析装置の検出部や検出素子等の冷却に用いるパルス管冷凍機を備えた冷却装置は、機械的に運動する部品を有するガス圧縮機やバルブユニットをパルス管冷凍機のコールドヘッド(寒冷発生部)から切り離した状態で配置するとともに、バルブユニットとコールドヘッドとをガス配管を介して配管接続することにより、ガス圧縮機やバルブユニットの機械的振動がコールドヘッドに伝わらない構造とされている(特公平7−72650号公報)。
さらに、バルブユニットからコールドヘッドに冷媒ガスを供給する経路を形成する器具やガス配管、管継手等をガラスエポキシ樹脂やポリカーボネート等の電気絶縁材料で形成することにより、ガス圧縮機やバルブユニットにおける機械的な可動部品の運動に起因する微小な電気ノイズがガス配管を介してコールドヘッドに伝達されること阻止し、電気ノイズに起因する超感度分析装置の検出精度の低下を防止するようにしたことも知られている(特許第2997877号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特許2997877号公報に記載されたものは、コールドヘッドに対する微小な電気ノイズの影響を防止できるものではあるが、バルブユニットからコールドヘッドに冷媒ガスを供給する経路を形成する器具やガス配管、管継手等がガラスエポキシ樹脂やポリカーボネート等の樹脂からなる電気絶縁材料で形成されているため、次のような問題がある。
a.樹脂の強度からみて金属と比べてはるかに強度が低く、この冷凍機を実現するためにはかなりの肉厚の冷凍機を製作しなければならず、耐圧性の点で問題がある。
b.一般に、このような冷凍機では冷媒ガスとしてヘリウムを用いており、樹脂は、その材質から分子量の少ないヘリウムのリークが著しく、気密性の点で問題がある。
c.樹脂はアウトガスが発生するため、冷媒ガスの汚染が著しく、所定の冷却性能を満たさないおそれがあり、性能上の点で問題がある。
d.これらを解消するために、冷媒ガスを供給する経路を形成する器具やコールドヘッド側ガス配管、管継手等の全ての内部にのみメッキを蒸着するか、あるいは、該器具やコールドヘッド側ガス配管、管継手等の全てをセラミックで成形する等が考えられるが、相当の工数がかかり、製造上、コスト上問題がある。
【0004】
本発明は、従来の冷却装置の有する上記問題点を解決し、冷媒ガスを供給する経路を形成する器具やガス配管、管継手等の耐圧性、気密性等を損なうことなく、コールドヘッドに対するガス圧縮機やバルブユニット等の機械的な可動部品の運動に起因する微小な電気ノイズの影響を防止して、安定した測定精度を得ることができる冷却装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、内部に冷媒ガスを充填した圧縮機を備えた圧縮機ユニットと、該圧縮機に接続されたバルブユニットと、該バルブユニットに配管接続され、超高感度分析装置の検出部や検出素子等の冷却に用いるパルス管冷凍機とを備え、前記パルス管冷凍機は、金属材料からなるコールドヘッド上部フランジを備えた寒冷発生部であるコールドヘッドと、該コールドヘッド上部フランジと接合する金属材料からなるハウジング本体フランジを備えたバッファ空間として機能するハウジング本体とを有し、前記コールドヘッドは、内部に冷媒ガスと熱交換を行う蓄冷器と、内部空洞を有するパルス管と、前記蓄冷器の低温端と前記パルス管の低温端とを接続するガス流路を備えた冷却装置において、前記ハウジング本体には、前記コールドヘッドの蓄冷器と連通する蓄冷器側ガス管路と、前記コールドヘッドのパルス管と連通するパルス管側ガス管路とが設けられ、前記ハウジング本体に設けられた蓄冷器側ガス管路が、コールドヘッド側ガス配管を介して前記バルブユニットに配管接続されるとともに、前記パルス管側ガス管路を金属材料から形成し、前記コールドヘッド上部フランジと前記ハウジング本体フランジとが互いに接合する接合面のうち、いずれか一方のフランジの接合面に電気的に絶縁可能な表面処理を施すか、あるいは、双方のフランジの接合面に電気的に絶縁可能な表面処理が施されたものである。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、コールドヘッド側ガス配管に設けた金属材料からなる複数の管継手のうち、少なくとも1つの管継手は、その接合面の一方あるいは双方に電気的に絶縁可能な表面処理が施されたものである。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記コールドヘッド上部フランジとハウジング本体フランジを締結する結合手段又は前記管継手を締結する結合手段が、電気的に絶縁可能な材料で形成されるか、あるいは、該結合手段を金属材料から形成し、その表面に電気的に絶縁可能な表面処理が施されたものである。
【0009】
請求項4の発明は、請求項1乃至3の発明において、電気的に絶縁可能な表面処理を施される金属材料がアルミニウムから形成され、前記電気的に絶縁可能な表面処理をタフラム(ULVAC社の登録商標)加工としたものである。
なお、タフラム加工は、アルミニウムの表面に硬質酸化膜を形成し、この酸化膜とポリテトラフルオロエチレンとの複合体を形成する加工技術である。
【0010】
また、請求項2に記載の「複数の管継手うち、少なくとも1つの管継手」は、「複数の管継手のうち、いずれか1つの管継手」、「複数の管継手のうち、適宜選択された複数の管継手」及び「複数の管継手の全て」のいずれかを含むものである。
【0011】
【作用】
本発明では、ガス圧縮機やバルブユニット等の機械的な稼動部品の運動に起因する微小な電気ノイズは、電気的に絶縁可能な表面処理を施されたコールドヘッド上部フランジとハウジング本体フランジによって、コールドヘッドの直前で阻止され、コールドヘッドに対するガス圧縮機やバルブユニット等の機械的な稼動部品の運動に起因する微小な電気ノイズの影響を防止できる。
また、コールドヘッド上部フランジとハウジング本体フランジとが接合する接合面のいずれか一方あるいはその双方に電気的に絶縁可能な表面処理を施すだけで、微小な電気ノイズを阻止できるから圧縮機ユニットからバルブユニットを介してコールドヘッドに冷媒ガスを供給する経路を形成する器具やガス配管、管継手等は、耐圧性、気密性に優れた金属材料から形成することができる。
さらに、コールドヘッド側ガス配管に設けた金属材料からなる複数の管継手のうち、少なくとも1つの管継手にも、その接合面の一方あるいは双方に電気的に絶縁可能な表面処理を施すようにすれば、コールドヘッドに対する前記微小な電気ノイズの影響を一層防止できる。
また、コールドヘッド上部フランジとハウジング本体フランジとを結合する結合手段や前記管継手を結合する結合手段を、電気的に絶縁可能な材料で形成するか、あるいは、該結合手段を金属材料で形成し、その表面に電気的に絶縁可能な表面処理を施すことにより、該結合手段から前記微小な電気ノイズがコールドヘッドに伝わることを阻止することができる。
【0012】
【発明の効果】
請求項1の発明は、内部に冷媒ガスを充填した圧縮機を備えた圧縮機ユニットと、該圧縮機に接続されたバルブユニットと、該バルブユニットに配管接続され、超高感度分析装置の検出部や検出素子等の冷却に用いるパルス管冷凍機とを備え、前記パルス管冷凍機は、金属材料からなるコールドヘッド上部フランジを備えた寒冷発生部であるコールドヘッドと、該コールドヘッド上部フランジと接合する金属材料からなるハウジング本体フランジを備えたバッファ空間として機能するハウジング本体とを有し、前記コールドヘッドは、内部に冷媒ガスと熱交換を行う蓄冷器と、内部空洞を有するパルス管と、前記蓄冷器の低温端と前記パルス管の低温端とを接続するガス流路を備えた冷却装置において、前記ハウジング本体には、前記コールドヘッドの蓄冷器と連通する蓄冷器側ガス管路と、前記コールドヘッドのパルス管と連通するパルス管側ガス管路とが設けられ、前記ハウジング本体に設けられた蓄冷器側ガス管路が、コールドヘッド側ガス配管を介して前記バルブユニットに配管接続されるとともに、前記パルス管側ガス管路を金属材料から形成し、前記コールドヘッド上部フランジと前記ハウジング本体フランジとが互いに接合する接合面のうち、いずれか一方のフランジの接合面に電気的に絶縁可能な表面処理を施すか、あるいは、双方のフランジの接合面に電気的に絶縁可能な表面処理が施されたようにしたので、ガス圧縮機やバルブユニット等で発生する機械的振動は、バルブユニットと、ハウジング本体に設けた蓄冷器側ガス通路を接続するコールドヘッド側ガス配管によって阻止され、ガス圧縮機やバルブユニット等の機械的な稼動部品の運動に起因する微小な電気ノイズは、電気的に絶縁可能な表面処理を施されたコールドヘッド上部フランジとハウジング本体フランジによって、コールドヘッドの直前で阻止されてコールドヘッドに伝達されることがないため圧縮機ユニットからバルブユニットを介してコールドヘッドに冷媒ガスを供給する経路を形成する器具やガス配管は、管継手等超高感度分析装置の測定制度に影響を及ぼすことがない。
【0013】
また、コールドヘッド上部フランジとハウジング本体フランジの接合面に電気的に絶縁可能な表面処理を施すだけで、コールドヘッドに対する前記微小な電気ノイズの影響を阻止できるため、圧縮機ユニットからバルブユニットを介してコールドヘッドに冷媒ガスを供給する経路を形成する器具やガス配管、管継手等を金属材料から形成することができる。
金属材料は、樹脂と比較して、はるかに強度があり、冷媒ガスのリークもなく、また、アウトガスが発生することもないため、冷媒ガスを供給する経路を形成する器具やガス配管、管継手等を金属材料から形成することができる請求項1の発明は、該器具やコールドヘッド側ガス配管、管継手等を樹脂等の特別な電気絶縁材料で形成したものに比べ、耐圧性、気密性、性能等に優れた冷却装置を提供することができる。
また、コールドヘッド上部フランジとハウジング本体フランジとの接合面に電気的に絶縁可能な表面処理を施すだけでよく、製作上も、またコスト的にも優れた冷却装置を提供することができる。
【0014】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、コールドヘッド側ガス配管に設けた金属材料からなる複数の管継手のうち、少なくとも1つの管継手にも、その接合面の一方あるいは双方に電気的に絶縁可能な表面処理を施してあるので、ガス圧縮機やバルブユニット等の機械的な稼動部品の運動に起因する微小な電気ノイズがコールドヘッドに伝達されるのをより一層阻止することができる。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、コールドヘッド上部フランジとハウジング本体フランジを締結する結合手段、あるいは、管継手を締結する結合手段が電気的に絶縁可能な材料で形成されるか、あるいは、該結合手段を金属材料から形成し、その表面に電気的に絶縁可能な表面処理が施されているので、該結合手段から微小な電気ノイズがコールドヘッドに伝わることを阻止することができ、コールドヘッドに対する微小な電気ノイズの影響をさらに一層阻止することができる
【0015】
請求項4の発明は、前記電気的に絶縁可能な表面処理としてタフラム(ULVAC社の登録商標)加工を採用したものであり、前記微小な電気ノイズの伝達を確実に阻止することができる。
【0016】
【実施の形態】
以下、本発明の冷却装置の一実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。図1は本発明の一実施の形態に係る冷却装置の概略全体図である。
本実施の形態に係る冷却装置は、内部に冷媒ガスを充填したガス圧縮機(図示せず)を有する圧縮機ユニット1と、圧縮機ユニット1に圧縮機側高圧配管6及び圧縮機側低圧配管7を介して配管接続されるバルブユニット2と、バルブユニット2にコールドヘッド側ガス配管8を介して配管接続されるコールドヘッド4とハウジング5を有するパルス管冷凍機3とから構成されている。
圧縮機側高圧配管6及び圧縮機側低圧配管7は、ステンレス鋼等の金属材料からなるフレキシブルチューブ等の管としてそれぞれ形成されている。
コールドヘッド側ガス配管8は、銅あるいはステンレス鋼等の金属材料から形成されている。
なお、符号39は、電源、制御線等のケーブルである。
【0017】
圧縮機ユニット1は、ガス圧縮機、冷却器、油分離機、油吸着器、保圧弁(いずれも図示せず)等から構成され、キャスターにより移動可能とされている。
ガス圧縮機によって圧縮された冷媒ガスを吐出する圧縮機ユニット1の高圧側吐出口1aは、圧縮機側高圧配管6を介して、バルブユニット2に配設された高圧配管9に配管接続されている。圧縮機側高圧配管6は高圧配管側管継手11を介して高圧配管9に配管接続されている。
ガス圧縮機によって吸引される冷媒ガス用の圧縮機ユニットの低圧側吸引口1bは、圧縮機側低圧配管7を介して、バルブユニット2に配設された低圧配管側管継手13を兼ねる低圧配管10に配管接続されている。
高圧配管側管継手12と低圧配管側管継手13は、圧縮機側管継手11を構成している。
【0018】
図2、3に、この実施の形態におけるバルブユニット及びバルブユニット管継手の詳細を示す。
バルブユニット2は、バルブユニット2内部の孔部に挿入され、バルブ本体押さえピン14dによって回転はできないが、軸方向に摺動可能にバルブユニット2に取り付けられたバルブ本体14と、バルブユニット2内にベアリング2dを介して支持され、モーター16aにより回転駆動されるバルブプレート15と、モーター16aを内蔵したモーターボディ16を備えている。
【0019】
また、バルブユニット2内には、バルブユニット2に配設された高圧配管9が接続するバルブユニット高圧管路2aが形成されるとともに、コールドヘッド側ガス配管8が配管接続されるバルブユニットポート2cを有する冷凍機用管路2bが形成されている。モーターボディ16の内部は、バルブユニット2に配設された低圧配管10に連通している。
【0020】
バルブ本体14には、図2、3に示すように、バルブ本体14の中央に穿設され、一端がバルブユニット高圧管路2aに連通し、他端がバルブプレート高圧管路15aに連通するバルブ本体高圧管路14aと、一端がバルブプレート15と接する面に開口したバルブプレート側管路14bと、一端がバルブバルブプレート側管路14bに連通し、他端がバルブユニット2に形成した冷凍機用管路2bに連通する冷凍機側管路14cとが設けられている。
バルブ本体14のバルブプレート側管路14bは、後述するバルブプレート15の回転によりバルブプレート高圧管路15aとバルブプレート低圧管路15bに選択的に連通するようにされている。
また、バルブ本体14の外周部には、バルブ本体14が軸方向に円滑に摺動できるように、摩擦係数の低い処理を施した摺動部14eが形成されている。
【0021】
バルブプレート15には、図2、3に示すように、バルブ本体14と接する面側に、バルブプレート15の中央に設けられたほぼ円形の中央溝15cと該中央溝15cからバルブプレートの円周方向に放射状にのびる複数(図においては6つ)の放射溝15dとにより星型でかつ溝状に形成されたバルブプレート高圧管路15aが設けられるとともに、バルブプレート15を軸方向に貫通してモーターボディ16内に連通する複数(図においては6つ)のバルブプレート低圧管路15bがバルブプレート高圧管路15aの放射溝15d間にそれぞれ1本ずつ設けられている。
また、バルブプレート高圧管路15aの中央溝15cは、バルブ本体高圧管路14aの直径よりも大きな直径とされている。
【0022】
このように構成されたバルブユニット2は、次のように動作する。
ガス圧縮機によって高圧に圧縮された冷媒ガスは、圧縮機側高圧配管6及び高圧配管9を介してバルブユニット高圧管路2aよりバルブユニット2内部に流入し、その冷媒ガスの一部はバルブ本体14の端面を押圧し、摺動部14dを介してバルブ本体14をバルブプレート15へ押し付け、バルブ本体14とバルブプレート15間の気密を確保したのち、冷媒ガスはバルブ本体14の中央の高圧管路14aを通ってバルブプレート高圧管路15aの中央溝15cに到達し、その中央溝15cから放射溝15dへと流れる。
バルブプレート15は、モーター16aによりモーター軸16b、バルブクランク16c、バルブプレートピン16dを介して回転トルクが与えられ、バルブプレート高圧管路15aの放射状溝15dがバルブ本体14のバルブプレート側管路14bと合致したとき、バルブプレート側管路14b、冷凍機側管路14c、冷凍機用管路2b、コールドヘッド側ガス配管8を介して高圧の冷媒ガスがパルス管冷凍機3に達する。
【0023】
他方、回転するバルブプレート15のバルブプレート低圧管路15bがバルブ本体14のバルブプレート側管路14bと合致したとき、断熱膨張したパルス管冷凍機3の冷媒ガスは、コールドヘッド側ガス配管8、冷凍機用管路2b、冷凍機側管路14c、バルブプレート側側管路14b、バルブプレート低圧管路15bを介してバルブプレート15を通過し、その後、モーターボディ16内へ流入し、低圧配管10、圧縮機側低圧配管7を介してガス圧縮機低圧側へ吸引される。
【0024】
このように、バルブユニット2は、バルブプレート15をモーター16aにより回転駆動することにより、ガス圧縮機の吐出側とパルス管冷凍機3を連通させる冷媒ガス供給状態と、ガス圧縮機の吸引側とパルス管冷凍機3を連通させる冷媒ガス回収状態とを交互に順次切り替えるように動作する。
なお、符号2eはベアリング押さえ、符号15eはバルブ本体14とバルブプレート15間をシールするシール部材、符号16eはモーター押さえである。
【0025】
バルブユニット2の冷凍機用管路2bとパルス管冷凍機3を配管接続するステンレス鋼あるいは銅等の金属材料から形成されたコールドヘッド側ガス配管8は、図1、図2に示すように、バルブユニット管継手17を介してバルブユニットポート2cに配管接続される。
【0026】
バルブユニット管継手17は、図2に示すように、バルブユニット2のバルブユニットポート2cの周りに形成した平坦なバルブユニット管継手受け座18と、一端に該受け座18に結合されるフランジ20が一体成形され、他端にコールドヘッド側ガス配管8が接続されるバルブユニット管継手本体19とから構成されている。バルブユニット管継手受け座18とバルブユニット管継手本体19とは、管継手を構成する2つの部材、すなわち1対の部材を形成している。
バルブユニット管継手本体19のフランジ20は、バルブユニット管継手受け座18に結合手段たるボルトあるいはネジ等の締結部材21によって締結されている。
なお、符号19aは、バルブユニット管継手本体19に形成したガス流路、符号20aは、バルブユニット管継手受け座18とバルブユニット管継手本体19間の気密を保持するため介挿されるOリング等のシール手段を挿入するためのフランジ20に設けた環状凹溝である。
【0027】
次に、図4乃至図7に、この実施の形態におけるパルス管冷凍機及びコールドヘッド管継手の詳細を示す。
パルス管冷凍機3は、図1に示すように、寒冷発生部であるコールドヘッド4と、バッファー空間として機能するハウジング5とを有する。
パルス管冷凍機を構成するコールドヘッド4は、図4に示すように、内部を流れる冷媒ガスと熱交換を行う蓄冷器22と、高温端23aと低温端23bが画定されるとともに内部空洞23cを有するパルス管23と、蓄冷器22の低温端22bとパルス管23の低温端23b同士を接続し、蓄冷器22内のガス流路22cとパルス管23の内部空洞23cを連結するガス流路24を備えている。
【0028】
蓄冷器22の高温端22aとパルス管23の高温端23aは、それぞれ、コールドヘッド上部フランジ25に形成した蓄冷器用貫通孔25a、パルス管用貫通孔25bに溶接あるいはロウ付け等の手段によりそれぞれ取り付けられている。蓄冷器22の低温端22bとパルス管23の低温端23bは、コールドヘッド下部フランジ26に溶接あるいはロウ付け等の手段によりそれぞれ取り付けられている。コールドヘッド下部フランジ26には、蓄冷器22の低温端22bとパルス管23の低温端23b同士を接続する前記ガス流路24が形成される。
このようにして、蓄冷器22とパルス管23は、コールドヘッド上部フランジ25とコールドヘッド下部フランジ26とにより平行に配置され一体化されて、コールドヘッド4を構成している。
【0029】
パルス管冷凍機3を構成するハウジング5は、図1に示すように、ハウジング本体27と、ハウジン本体27の開放端を閉蓋するハウジング蓋体31とからなる。
ハウジング本体27は、図4に示すように、ハウジング蓋体31によって閉蓋される開放端を有するタンク部28と、タンク部28と一体形成され、タンク部28より細い径のハウジング本体首部29と、ハウジング本体首部29の他端に設けられ、コールドヘッド上部フランジ25に接合されるハウジング本体フランジ30とから構成されている。
【0030】
ハウジング本体27には、ハウジング本体フランジ30とハウジング本体首部29にわたり、一端が蓄冷器用貫通孔25aに接続連通するとともに、他端がコールドヘッドポート27cに連通する蓄冷器側ガス管路27aと、一端がパルス管用貫通孔25bに接続連通するとともに、他端がタンク部28内に連通するパルス管側ガス管路27bとが設けられている。
【0031】
バルブユニット2とパルス管冷凍機3を配管接続するコールドヘッド側ガス配管8は、図1、図4に示すように、コールドヘッド管継手32を介してハウジング本体27に形成したコールドヘッドポート27cに接続連通される。
コールドヘッド側ガス配管8と蓄冷器側ガス管路27aは、バルブユニット管継手17、コールドヘッド管継手32及び後述する冷凍機管継手37等の管継手とともに、バルブユニット2から蓄冷器22の高温端22aまでのガス流路を形成している。
【0032】
コールドヘッド管継手32は、図4に示すように、コールドヘッドポート27cの周りに形成した平坦なコールドヘッド管継手受け座33と、一端に該受け座33に接合されるフランジ35が、他端にコールドヘッドガス配管8が接続されるアダプタ34aがそれぞれ溶接あるいはロウ付け等の手段により取り付けられたコールドヘッド管継手本体34とから構成されている。コールドヘッド管継手受け座33とコールドヘッド管継手本体34は、管継手を構成する2つの部材、すなわち一対の部材を形成している。
コールドヘッド管継手本体34のフランジ35は、結合手段たるボルトあるいはネジ等の締結部材36によってコールドヘッド管継手受け座33に取り付けられる。
なお、符号34bは、コールドヘッド管継手本体34に形成したガス流路、符号35aは、コールドヘッド管継手受け座33とコールドヘッド管継手本体34の間の気密を保持するため介挿されるOリング等のシール手段(図示せず)を挿入するためにフランジ35に設けた環状凹溝である。
【0033】
コールドヘッド上部フランジ25とハウジング本体フランジ30は、図1、図4に示すように、冷凍機管継手37を構成し、結合手段たるボルト、ネジ等の締結部材38によって相互に結合される。コールドヘッド上部フランジ25とハウジング本体フランジ30は、管継手を構成する2つの部材、すなわち一対の部材を形成している。
図4、図6、図7に示すように、コールドヘッド上部フランジ25の接合面には、蓄冷器用貫通孔25a及びパルス管用貫通孔25bを囲む円形の凹陥部25cが形成されており、他方、ハウジング本体フランジ30の接合面には、該凹陥部25cに嵌合する凸状部30cが形成されている。
なお、符号30aは、外部との気密を保持するためにコールドヘッド上部フランジ25とハウジング本体フランジ30間に介挿されるOリング等のシール部材(図示せず)を挿入するためのハウジング本体フランジ30に設けた環状凹溝、符号30bは、コールドヘッド上部フランジ25とハウジング本体フランジ30間において、蓄冷器22とパルス管23との間の気密を保持するためにパルス管用貫通孔25b周りに介挿されるOリング等のシール部材(図示せず)を挿入するためのハウジング本体フランジ30に設けた環状凹溝である。
また、符号25dは、パルス管冷凍機の組立時、コールドヘッドとハウジング本体を位置決めする3本のボルトあるいはネジ(いずれも図示せず)用としてコールドヘッド上部フランジ25に形成した孔、符号30dは、該3本のボルトあるいはネジ用としてハウジング本体フランジ30に形成した切り欠き、符号25eは、コールドヘッド上部フランジ25に形成した締結部材38用の孔、符号30eはハウジング本体フランジ30に形成した締結部材38用の孔である。
【0034】
次に、この実施の形態における冷却装置において、管継手に施される電気的に絶縁可能な表面処理について説明する。
バルブユニット管継手17、コールドヘッド管継手32及び冷凍機管継手37のうち少なくともいずれか1つの管継手、あるいは適宜選択された複数の管継手ないしは全ての管継手には、それぞれ、該管継手を構成する2つの部材が互いに接合する接合面のうち、いずれか一方の部材の接合面、あるいは、2つの部材のそれぞれの接合面に、圧縮機ユニット1やバルブユニット2等の機械的な可動部品の運動に起因する微小な電気ノイズが、コールドヘッドガス配管8を介して冷凍機3に伝達するのを防止するため、電気的に絶縁可能な表面処理が施される。
【0035】
この実施の形態では、バルブユニット管継手17、コールドヘッド管継手32及び冷凍機管継手37のそれぞれに電気的に絶縁可能な表面処理が施されたものが示されている。
バルブユニット管継手17では、バルブユニット管継手受け座18の接合面とバルブユニット管継手本体19のフランジ20の接合面とのうち、バルブユニット管継手本体19のフランジ20の接合面に電気的に絶縁可能な表面処理が施されている。
コールドヘッド管継手32では、コールドヘッド管継手受け座33の接合面及びコールドヘッド管継手本体34のフランジ35の接合面のそれぞれに電気的に絶縁可能な表面処理が施されている。
冷凍機管継手37では、コールドヘッド上部フランジ25の接合面及びハウジング本体フランジ30の接合面のそれぞれに電気的に絶縁可能な表面処理が施されている。
【0036】
さらに具体的には、バルブユニット管継手、コールドヘッド管継手及び冷凍機管継手において、バルブユニット管継手本体19、コールドヘッド管継手本体34、ハウジング本体フランジ30の接合面に設けられたOリング等のシール手段を挿入するための各環状凹溝20a,35a,30a,30b部分が、該シール手段によって電気的に絶縁される場合には、図5、図6、図7に示すように、各環状凹溝20a,35a,30a,30bを除いた接合面に電気的に絶縁可能な表面処理が施される(図5、図6、図7において、電気的に絶縁可能な表面処理が施される部分を斜線ハッチングで示す)。
また、冷凍機管継手37の場合、コールドヘッド上部フランジ25は、図6に示すように円形の凹陥部25cを除く接合面に電気的に絶縁可能な表面処理が施され、ハウジング本体フランジ30は、図7に示すように円形の凹陥部25cに嵌合する凸状部30cに電気的に絶縁可能な表面処理が施されている。
【0037】
なお、電気的に絶縁可能な表面処理は、電気的に絶縁可能な表面処理が施される部材の接合面だけでなく、接合面に加えて、該部材の接合面以外の表面の適宜の部分、例えば一部の表面あるいは全表面に施してもよいし、また、電気的に絶縁可能な表面処理が施される部材のガス流路を形成する内壁面に施すようにしてもよい。
【0038】
また、これらバルブユニット管継手17、コールドヘッド管継手32及び冷凍機管継手37に加え、圧縮機側管継手11を構成する高圧配管側管継手12及び低圧側管継手13にも、前記各管継手と同様に、電気的に絶縁可能な表面処理が適宜施してもよい。
【0039】
さらに、バルブユニット管継手17、コールドヘッド管継手32、冷凍機管継手37及び圧縮機側管継手11のうち電気的に絶縁可能な表面処理が施される管継手の結合手段たるボルトあるいはネジ等の締結部材21,36,38は、締結部材21,36,38の全表面に電気的に絶縁可能な表面処理が施されるか、あるいは締結部材21,36,38自体が電気的に絶縁可能な材料から形成されている。
【0040】
電気的に絶縁可能な表面処理としては、アルミニウム材料の表面に硬質酸化皮膜を形成し、この酸化皮膜とポリテトラフルオロエチレンとの複合体を形成するタフラム(ULVAC社の登録商標)加工あるいはセラミック皮膜加工等がある。
【0041】
電気的に絶縁可能な表面処理としてタフラム加工を施す場合には、該タフラム加工が施される表面を有する部材はアルミニウム材料から形成される。その他の部材は、ステンレス鋼等適宜の金属材料から形成される。例えば、
この実施の形態に示すバルブユニット管継手17のように、フランジ20が管継手本体19と同一材料によって一体に形成されている場合には、フランジ20を含む管継手本体19はアルミニウム材料から形成される。
また、この実施の形態に示すコールドヘッド管継手24のように、フランジ35が管継手本体34とは別体に形成され、溶接あるいはロウ付け等によって管継手本体34に取り付けられる場合には、フランジ35を含む管継手本体34をアルミニウム材料から形成してもよいし、また、該フランジ35のみをアルミニウム材料から形成し、他をステンレス鋼等の材料から形成してもよい。
同様に、この実施の形態で示す冷凍機管継手37のように、ハウジング本体フランジ30がハウジング本体27と同一材料によって一体に形成されている場合は、該フランジ30を含むハウジング本体27はアルミニウム材料から形成される。ハウジング本体フランジ30がハウジング本体27とは別体に形成され、ハウジング本体フランジ30を溶接あるいはロウ付け等によってハウジング本体27に取り付ける場合には、ハウジング本体フランジ30を含むハウジング本体27をアルミニウム材料から形成してもよいし、また、該フランジ30のみをアルミニウム材料から形成し、他をステンレス鋼等の材料から形成してもよい。
【0042】
以上のように構成されたこの実施の形態の冷却装置は、次のような作用効果を奏する。
バルブユニット2から蓄冷器22の高温端22aまでのガス流路に配設した少なくとも1つの管継手の接合面に電気的に絶縁可能な表面処理を施すことにより、圧縮機ユニット1やバルブユニット2等の機械的な可動部品の運動に起因する微小な電気ノイズは、電気的に絶縁可能な表面処理を施した管継手により阻止され、コールドヘッド4に対する圧縮機ユニット1やバルブユニット2等の機械的な可動部品の運動に起因する微小な電気ノイズの影響を防止できる。
また、管継手の表面に電気的に絶縁可能な表面処理を施すだけで、前記微小な電気ノイズを阻止できるから、バルブユニット2からコールドヘッド4にガスを供給する経路を形成する器具やコールドヘッド側ガス配管、管継手等は、耐圧性、気密性等に優れた金属材料から形成されたものを使用することができる。
【0043】
さらに、電気的に絶縁可能な表面処理が施される管継手のボルトあるいはネジ等の締結部材21,36,38は、締結部材21,36,38の全表面に電気的に絶縁可能な表面処理が施されるか、あるいは締結部材21,36,38自体が電気的に絶縁可能な材料から形成されているため、該締結部材を介して前記微小な電気ノイズが伝達することもないから、さらに一層、コールドヘッド4に対する圧縮機ユニット1やバルブユニット2等の機械的な可動部品の運動に起因する微小な電気ノイズの影響を防止できる。
【0044】
バルブユニット管継手17に電気的に絶縁可能な表面処理を施したものは、圧縮機ユニット1やバルブユニット2等の機械的な可動部品の運動に起因する微小な電気ノイズをコールドヘッドガス配管8の前、すなわち前記微小な電気ノイズを発生する装置の出口で直接阻止することができる。
したがって、コールドヘッドガス配管8を銅等の導体で形成しない場合には、バルブユニット管継手に電気的に絶縁可能な表面処理を施すことが好ましい。
【0045】
コールドヘッド管継手32に電気的に絶縁可能な表面処理を施したものは、コールドヘッドガス配管8を銅等の導体で形成した場合、該導体で形成したコールドヘッドガス配管8がアンテナ作用を奏して、圧縮機ユニット1やバルブユニット2等の機械的な可動部品の運動に起因する微小な電気ノイズを拾うおそれがあるが、コールドヘッド管継手8が、コールドヘッドガス配管8の後でコールドヘッドポート27cに接続されているため、コールドヘッドガス配管8を介して伝達される前記微小な電気ノイズとともにコールドヘッドガス配管8がアンテナ作用で拾った前記微小な電気ノイズをもパルス管冷凍機3の前で阻止することができる。
【0046】
冷凍機管継手37に電気的に絶縁可能な表面処理を施した場合には、該管継手37が蓄冷器22及びパルス管23の直前に設けられることになり、圧縮機ユニット1からハウジング本体フランジ30の間で発生する圧縮機ユニット1やバルブユニット2等の機械的な可動部品の運動に起因する微小な電気ノイズを阻止することができる。
【0047】
さらに、バルブユニット管継手17、コールドヘッド管継手32あるいは冷凍機管継手37に加えて、圧縮機側管継手11を構成する高圧配管側管継手12及び低圧配管側管継手13にも電気的に絶縁可能な表面処理を適宜施すことにより、圧縮機ユニット1の機械的な可動部品の運動に起因する微小な電気ノイズが圧縮機側高圧配管6及び圧縮機側低圧配管7を介してバルブユニットへ伝達することを阻止することができ、電気的に絶縁可能な表面処理が施されるバルブユニット管継手17、コールドヘッド管継手32あるいは冷凍機管継手37による効果と相乗して、コールドヘッド4に与える微小な電気ノズルの影響を一層阻止することができる。
【0048】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されず種々の設計変更が可能であり、それらはいずれも本発明に含まれる。
例えば、
圧縮機ユニット、バルブユニット、パルス管冷凍機等は、本発明の課題を達成するものであれば、例えば、特公平7−72650号公報、特許第2834897号公報、特許第2997877号公報等に示されるような、いかなる種類、構造のものであってもよい。
【0049】
圧縮機側高圧配管及び圧縮機側低圧配管並びにコールドヘッド側ガス配管等のガス配管は、複数の金属材料、例えばアルミニウム材料とステンレス鋼材料等から形成した複合管の構成とすることもできる。
バルブユニットとコールドヘッドを配管接続するコールドヘッド側ガス配管中に、さらに別途、管継手、コネクタ等を設け、該管継手、コネクタ等に電気的に絶縁可能な表面処理を施すようにしてもよい。
【0050】
本発明に使用される管継手は、種々の種類、構造のものが採用され得る。例えば、ナット、螺着、溶接あるいはロウ付け等によって管継手を構成する2つの部材を結合するものであってもよい。
また、バルブユニットやパルス管冷凍機等に形成される管継手受け座は、バルブユニットやパルス管冷凍機等とは別の部材で形成し、これを溶接あるいはロウ付け等の手段によって、バルブユニットやコールドヘッドに取り付けるようにしてもよい。
【0051】
コールドヘッド側管継手に接続連通するコールドヘッド側ポートをコールドヘッド上部フランジに設け、コールドヘッド側ポートと蓄冷器高温端を連通するガス流路をコールドヘッド上部フランジ内に形成するようにしてもよい。この場合、冷凍機管継手には電気的に絶縁可能な表面処理を施す必要はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る冷却装置を示す概略全体図
【図2】 バルブユニット及びバルブユニット管継手の概略部分断面図
【図3】 バルブユニットの要部概略斜視図
【図4】 パルス管冷凍機及びコールドヘッド管継手の要部概略断面図
【図5】 A−Aから見たコールドヘッド管継手本体フランジの平面図
【図6】 B−Bから見たコールドヘッド上部フランジの平面図
【図7】 C−Cから見たハウジング本体フランジの平面図
【符号の説明】
1・・・圧縮機ユニット 2・・・バルブユニット 3・・・パルス管冷凍機 4・・・コールドヘッド 5・・・ハウジング 6・・・圧縮機側高圧配管 7・・・圧縮機側低圧配管 8・・・コールドヘッド側ガス配管 11・・・圧縮機側管継手 14・・・バルブ本体 15・・・バルブプレート 16・・・モーターボディ 17バルブユニット管継手 18バルブユニット管継手受け座 19・・・バルブユニット管継手本体 20・・・バルブユニット管継手本体のフランジ 22・・・蓄冷器 23・・・パルス管 25・・・コールドヘッド上部フランジ 27・・・ハウジング本体 30・・・ハウジング本体フランジ 32・・・コールドヘッド管継手 33・・・コールドヘッド管継手受け座 34・・・コールドヘッド管継手本体 37・・・冷凍機管継手 21,36,38・・・締結部材

Claims (4)

  1. 内部に冷媒ガスを充填した圧縮機を備えた圧縮機ユニットと、該圧縮機に接続されたバルブユニットと、該バルブユニットに配管接続され、超高感度分析装置の検出部や検出素子等の冷却に用いるパルス管冷凍機とを備え、前記パルス管冷凍機は、金属材料からなるコールドヘッド上部フランジを備えた寒冷発生部であるコールドヘッドと、該コールドヘッド上部フランジと接合する金属材料からなるハウジング本体フランジを備えたバッファ空間として機能するハウジング本体とを有し、前記コールドヘッドは、内部に冷媒ガスと熱交換を行う蓄冷器と、内部空洞を有するパルス管と、前記蓄冷器の低温端と前記パルス管の低温端とを接続するガス流路を備えた冷却装置において、前記ハウジング本体には、前記コールドヘッドの蓄冷器と連通する蓄冷器側ガス管路と、前記コールドヘッドのパルス管と連通するパルス管側ガス管路とが設けられ、前記ハウジング本体に設けられた蓄冷器側ガス管路が、コールドヘッド側ガス配管を介して前記バルブユニットに配管接続されるとともに、前記パルス管側ガス管路を金属材料から形成し、前記コールドヘッド上部フランジと前記ハウジング本体フランジとが互いに接合する接合面のうち、いずれか一方のフランジの接合面に電気的に絶縁可能な表面処理を施すか、あるいは、双方のフランジの接合面に電気的に絶縁可能な表面処理が施されたことを特徴とする冷却装置。
  2. 前記コールドヘッド側ガス配管に設けた金属材料からなる複数の管継手のうち、少なくとも1つの管継手は、その接合面の一方あるいは双方に電気的に絶縁可能な表面処理が施された請求項1に記載の冷却装置
  3. 前記コールドヘッド上部フランジとハウジング本体フランジを締結する結合手段又は前記管継手を締結する結合手段が、電気的に絶縁可能な材料で形成されるか、あるいは、該結合手段を金属材料から形成し、その表面に電気的に絶縁可能な表面処理が施された請求項1又は2に記載の冷却装置。
  4. 前記電気的に絶縁可能な表面処理を施される金属材料材がアルミニウムから形成され、前記電気的に絶縁可能な表面処理がタフラム(ULVAC社の登録商標)加工である請求項1乃至3のいずれかに記載の冷却装置
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