JP3923830B2 - 魚釣用片軸リール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、リール本体に片持ち支持された支軸に、スプールを回転自在に支持した魚釣用片軸リールに関する。
【0002】
【従来の技術】
主として、フライフィッシング用に用いられる魚釣用片軸リールは、例えば、特開平11−253083号等に開示されているように、釣糸が巻回されるスプールの一側面が解放されており、実際に魚とのやり取りを行なうに際し、釣竿を保持している手(釣竿と共にリールを保持している手)の指で、解放したスプールの側面を押し当てて、スプール回転(釣糸の繰り出し)に抵抗を与えるサミング操作が一般的に行なわれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、指を押し当てる領域は、スプール側面における平滑面として形成された外周領域であり、スペース的に限られた部分へのサミング操作では、充分な制動力が得られない。また、スプール側面の接触面積を大きくするとしてもリール全体が大型化してしまうことから限界がある。さらに、抵抗力を大きくするために、スプール側面のサミングゾーンに凹凸部や孔部を形成する構成では、サミング操作する際に指に傷付いてしまう可能性があり、充分な制動力が付与できない等の問題がある。
【0004】
本発明は、上記した問題点に基づいて成されたものであり、スプール側面に対してサミング操作した際に、良好な制動力が得られる魚釣用片軸リールを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために、本発明の魚釣用片軸リールは、リール本体に突設した支軸を介して釣糸が巻回されるスプールを回転自在に支持しており、前記スプールを支軸に対して軸方向に移動可能に支持すると共に、前記スプールとリール本体とが対向する各対向面の少なくとも一方に制動部を設け、前記スプールは、リール本体から離間する方向に常時付勢されており、この付勢力に抗して、前記スプールをリール本体側に移動させたときに、前記各対向面を接触させて、スプールに対する制動力を発生するようにしたことを特徴とする。
【0006】
上記した構成によれば、スプールが釣糸放出方向に回転している際、解放されている側のスプール表面を支軸方向に沿って押圧することで、スプールは軸方向に移動する。この移動により、スプールとリール本体の対向面同士が圧接し、制動部による摩擦力によって、スプールの回転に対して制動力が付与される。この場合、押圧力を適宜変えることで制動力は容易に調節することが可能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る魚釣用片軸リールの実施形態を添付図面に沿って具体的に説明する。
図1及び図2は、本発明の一実施形態を示す図であり、図1は、全体構成を示す図、図2は、その拡大図である。
【0008】
本実施形態に係る魚釣用片軸リール1は、上下方向に竿取付け部2a及び保護部材2bを有する支持体2と、この支持体2に組み付けられ、支軸3を固定した側板4とで構成されるリール本体5を有している。
【0009】
前記側板4には、支持体2との間で、軸受7を介してハンドル軸8が回転可能に支持されており、このハンドル軸8の突出端部には、ハンドル10が装着されている。また、前記支軸3には、軸受15a,15bを介して釣糸が巻回されるスプール20が回転可能で、かつ軸方向に移動可能に支持されている。この場合、スプール20は、釣糸が巻回される巻回胴部20aと、リール本体5に対して解放(露出)する側面20bと、側面20bの中央に形成された凹所20cと、凹所から軸方向に延出する筒状の支持部20dとを備えて構成されており、支持部20dと支軸3との間に、前記軸受15a,15bが配設されている。
【0010】
前記スプール20とハンドル軸8との間には、駆動力伝達機構が配設されており、ハンドル10を巻取り操作した際に、スプール20は回転駆動されるようになっている。
【0011】
駆動力伝達機構は、前記ハンドル軸8に一体回転するように固定される駆動歯車25と、駆動歯車25に噛合すると共に、支軸3にフリー回転可能に支持されるピニオン26と、ピニオン26に軸方向移動可能にクラッチ係合されると共に、支軸3に対してフリー回転可能に支持された嵌合カラー27とを備えている。そして、この嵌合カラー27の外周には、所定間隔をおいて複数の突部27aが形成されており、これらの突部27aには、前記スプール20の支持部20dの内周に、対応するように軸方向に沿って延出形成された係止溝20eが軸方向移動可能に回り止め係合されている。
【0012】
このような駆動力伝達機構によれば、スプール20は、ハンドル10を巻取り操作すると、駆動歯車25、ピニオン26、嵌合カラー27及び支持部20dを介して巻取り駆動されると共に、前記嵌合カラー27の突部27aと、支持部20dの内周に形成された係止溝20eとの係合関係によって、支軸3に対して軸方向にスライドできるようになっている。
【0013】
支軸3に支持された軸受の内、左側の軸受15aは、支持部20dの基端に形成された段部20fによって、スプールと共に、軸方向にスライドできるように配設されている。また、右側の軸受15bは、支軸3に形成された段部3aに当て付いて、軸方向に移動不能に配設されている。そして、各軸受15a,15b間には、バネ部材30が配設されており、左側の軸受15aを側面20b側に向けて付勢している。
【0014】
前記スプール20には、側面20bと反対側に、輪帯状の制動面20hが形成されており、前記リール本体5を構成する支持体2に形成された制動面2cと対向するようになっている。そして、制動面20h,2cの内、少なくとも一方に樹脂含浸硬化繊維(カーボン)、耐熱性繊維の織布を基板に接着したもの、コルク材等、摩擦係数の大きい材料によって形成された制動部35が取着されている(本実施形態では、制動面20h側に制動部35が取着されているが、制動面2c側、或いは両者に取着されていても良い)。
【0015】
前記スプール20の凹所20cには、テーパ40を有するキャップ部材41が装着されており、キャップ部材41を押し込み操作することで、前記テーパ40によって、支軸3に対する抜け止めプレート45をバネ46の付勢力に抗して押し広げ、スプール20を支軸3から取外せるようになっている。
【0016】
また、前記ピニオン26には、クラッチプレート50、クラッチ復帰体51等によって構成されるクラッチ機構が係合しており、リール本体5から突出する操作レバー52を操作することで、ピニオン26と嵌合カラー27のクラッチ係合を、スプールフリー状態(クラッチOFF)/スプール巻取り状態(クラッチON)に切り換え可能となっている。
【0017】
さらに、前記ハンドル軸8には、爪歯車55が取り付けられており、図示されていない切り換えレバーの操作によって、ハンドル軸8を、逆転防止状態/正逆転可能状態に切り換えできるように構成されている。
【0018】
上記した構成の魚釣用片軸リールの作用について説明する。
スプール20が、魚が掛かった場合等、釣糸繰り出し方向に回転している際、スプール20の側面20bを、指で押圧することで、スプール20は、図3に示すように、支軸3に対して、バネ部材30の付勢力に抗して、側板4側に移動される。このとき、前記スプール20に形成された制動面20hは、リール本体5を構成する支持体2に形成された制動面2cに対して圧接され、制動部35によって生じる摩擦力により、スプール20には、効果的に制動力が作用するようになる。
【0019】
すなわち、スプール20の側面20bを、単に軸方向に押圧操作するだけで、従来よりも充分な抵抗力が作用することから、スペース的に限られた部分のサミング操作でも充分な制動力が得られると共に、そのサミング操作性が向上し、指等を傷付けることもない。また、スプールに対する押圧力を適宜変えることで、制動力を容易に調節することも可能となる。
【0020】
さらに、上記した実施形態では、各軸受15a,15b間にバネ部材30を介在させていることから、サミング操作を解除すると、スプール20は、自動的に元の位置(離間位置)に復帰することから、スプール20の回転性が向上すると共に、スプールに対する制動力の付与を安定して行なうことが可能となる。
【0021】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上述した構成は、各種の片軸受リールに適用することが可能である。例えば、上記した実施形態の構成では、スプールの回転を、側板に装着したハンドルの回転操作で行なうようになっていたが、解放されたスプールの側面にハンドルを装着した形式の片軸受リールにおいても適用することが可能である。また、図に示した構成では、指が押し当てられるスプールの側面は、押圧操作性を考慮して傾斜状に形成されていたが、この側面は、平坦状に形成されていても良い。
【0022】
【発明の効果】
以上、本発明の魚釣用片軸リールによれば、スプール側面に対してサミング操作した際に、良好な制動力が得られるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る魚釣用片軸リールの一実施形態を示す図。
【図2】図1に示す魚釣用片軸リールの拡大図。
【図3】スプールに対して制動力が作用している状態を示す図。
【符号の説明】
2c 制動面(対向面)
3 支軸
5 リール本体
20 スプール
20h 制動面(対向面)
35 制動部
Claims (1)
- リール本体に突設した支軸を介して釣糸が巻回されるスプールを回転自在に支持してなる魚釣用片軸リールにおいて、
前記スプールを支軸に対して軸方向に移動可能に支持すると共に、前記スプールとリール本体とが対向する各対向面の少なくとも一方に制動部を設け、前記スプールは、リール本体から離間する方向に常時付勢されており、この付勢力に抗して、前記スプールをリール本体側に移動させたときに、前記各対向面を接触させて、スプールに対する制動力を発生するようにしたことを特徴とする魚釣用片軸リール。
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- 2002-03-28 JP JP2002090138A patent/JP3923830B2/ja not_active Expired - Fee Related
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