JP3923296B2 - 攪拌装置 - Google Patents

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誠治 若本
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生ごみや家畜の糞尿などの流動性を有する物質を被攪拌物とする攪拌装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、所定の容器の中に流動性を有する物質を装填し、駆動モータの駆動で攪拌板を駆動軸回りに一体回転させることにより攪拌する攪拌装置が知られている。このような攪拌装置は、被攪拌物を攪拌して均質にする目的に加え、空気や熱が均一に当たることが要求される装置、例えば微生物を利用して生ごみを肥料に変換する生分解処理装置、加熱処理や乾燥処理を施して処理物を再生又はリサイクルする装置などにも利用される。
【0003】
上記のような装置では、容器の所定の開口部から被攪拌物を装填し、攪拌板による所定時間の攪拌処理の後に目的の処理が適正に行われていることを確認した後に被攪拌物を取り出すように構成された、いわゆるバッチ処理方式のものが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のようなバッチ処理方式の攪拌装置においては、大量の被攪拌物を均質に攪拌することが困難であることから工業的な攪拌処理に適しておらず、従って少量の被攪拌物を対象とする家庭用のものとしてしか普及していないというのが実情である。
【0005】
また、被攪拌物が、生ごみや家畜の糞尿等、悪臭を放つものである場合、臭気の拡散を防ぐ目的で密閉形の処理容器を使用するものが一般的である。しかし目的の処理が、生ごみのリサイクルのように、好気性の微生物に有機物を分解させることを利用するものであった場合、処理容器内に常に新鮮な空気を送り込む必要があり、この目的で送風機が付設されているのが普通であるが、送風機の設置で攪拌装置が高価なものになるという問題点を有している。
【0006】
また、攪拌板は、駆動モータの駆動軸に同心で設けられているため、攪拌中の攪拌板から受ける力に起因した駆動軸の心振れを防ぐために軸受構造を頑丈なものにしなければならず、この点でも攪拌装置の設備コストが嵩むという問題点を有している。
【0007】
さらに、駆動軸の回転と一体回転する攪拌板は、その回転軌跡が定まっているため、処理容器内に混入した異物と干渉したような場合、攪拌板の回転停止で駆動モータが焼き切れたり、回転板が破損する等の異常事態が発生し易く、これによってメンテナンスコストが嵩むという問題点も存在する。
【0008】
本発明は、上記のような問題点を解消するためになされたものであり、装置コストおよびメンテナンスコストの低減化を実現した上で、高い攪拌能力を確保することができるとともに、小容量のものから大容量のものに到るまで差別なく適用することが可能な攪拌装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、生ごみや家畜の糞尿などの流動性を有する物質を被攪拌物とする攪拌装置であって、上記被攪拌物を装填する処理容器と、この被攪拌物を攪拌する攪拌機構とを備えて構成され、上記攪拌機構は、周部に設けられた複数の攪拌板を有する一または複数の環状攪拌輪と、この環状攪拌輪を中心回りに回転させる回転軸と、この回転軸を軸心回りに回転する駆動機構とを備え、上記環状攪拌輪は、内周面内側の中空部に上記回転軸が通され、内周面を上記回転軸に吊持されていることを特徴とするものである。
【0010】
この発明によれば、上記駆動機構の駆動による上記回転軸の回転によって、回転軸に吊持されていることで内周面が回転軸に当接している環状攪拌輪は回転し、この回転で上記環状攪拌輪に設けられた上記攪拌板が処理容器内の被攪拌物を攪拌する。このため、被攪拌物は均質に攪拌され、好気性の微生物を利用した処理を行う場合には、空気に対する接触面積が広がり、処理が促進される。
【0011】
また、上記環状攪拌輪は、輪を支持するためのスポーク等の部材が存在せず、内周面に異物が存在しない状態になっているため、内周面に付着した被攪拌物は、環状攪拌輪の回転によって他の被攪拌物との干渉で内周面上を自在に移動することが可能であり、被攪拌物がスポーク等に阻止されてその部分に堆積してしまい、これによって充分な攪拌が行われなくなる従来の不都合が解消され、攪拌効率が向上する。
【0012】
また、上記環状攪拌輪は回転軸に吊持された状態になっているため、従来の駆動軸回りに一体回転する攪拌板を備えた処理装置に比べて軸受構造を簡単なものにすることが可能である。そして、たとえ処理容器内に異物が存在したり処理容器内で被攪拌物の分布が偏っていても、環状攪拌輪は回転中心の移動によってこれらに対応することが可能であり、回転板や環状攪拌輪が破損するような不都合が確実に防止される。従って、攪拌板が駆動軸と共回りすることによって攪拌板の回転軌跡が一定し、これによって異物を回避することができずに異物との干渉で攪拌板が破損するような従来の不都合がなくなる。
【0013】
更に、環状攪拌輪は単に回転軸に吊持されているだけであるため、被攪拌物の状況に応じて径寸法の異なったものに容易に取り換えることが可能であり、攪拌装置が汎用性に富んだものになる。さらに、処理容器および回転軸を長手方向に延長あるいは連結するとともに、これらの延長分に対応して攪拌輪を増設することにより、処理すべき被攪拌物量の増加に容易に対応することが可能になる。また、被攪拌物を均質に攪拌しながら一定方向に移動させるようになっているため、処理量に拘わりなく小容量のものから大容量のものにまで同一原理で適用することができる。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の攪拌装置において、上記環状攪拌輪の内周面と上記回転軸の間に、上記回転軸に同心で固定された駆動ローラが介在し、この駆動ローラの外周面に上記環状攪拌輪の内周面が当接していることを特徴とするものである。
【0015】
この発明によれば、環状攪拌輪の回転軸に対する当接が、回転軸より径寸法の大きい駆動ローラを介して行われるため、回転軸の回転がより大きな伝達効率で環状攪拌輪に伝達され、回転軸の空回りによる環状攪拌輪の停止が有効に防止される。
【0016】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、上記環状攪拌輪は、外周面が上記回転軸の近傍で押えローラによって押えられていることを特徴とするものである。
【0017】
この発明によれば、環状攪拌輪は、押えローラに押えられることにより回転が安定する。
【0018】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、上記押えローラは、上記回転軸の軸心を通る垂直線に対して線対称に少なくとも2つ設けられていることを特徴とするものである。
【0019】
この発明によれば、押えローラが上記回転軸を境にして左右対称の位置に設けられることにより、環状攪拌輪の吊持姿勢が左右で偏ることを抑止することができ、吊持状態がさらに安定する。
【0020】
請求項5記載の発明は、請求項3または4記載の発明において、上記押えローラの少なくとも1つは、外周の中心と回転中心が異なる偏心押え軸に支持されている、偏心押えローラであることを特徴とするものである。
【0021】
この発明によれば、上記偏心押え軸の回転によって、上記環状攪拌輪と偏心押えローラとの接触を維持したまま、上記偏心押えローラの回転中心と上記環状攪拌輪の外周面との距離を変動させることが可能となる。従って、被攪拌物の分布の偏りや異物との干渉により、上記攪拌板に大きな荷重がかかったために上記環状攪拌輪の回転中心が移動するとき、上記偏心押えローラの回転中心は、環状攪拌輪の動きに追従するよう移動できるため、ローラの押え効果を確保することが出来る。
【0022】
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明において、上記環状攪拌輪は、略下半分が処理容器内に没入するように上記回転軸に吊持されていることを特徴とする。
【0023】
この発明によれば、環状攪拌輪の上半分が外気に曝された状態になっているため、環状攪拌輪の回転で処理容器上に持ち上げられた後落下する攪拌中の被攪拌物は、新鮮な外気と接触し、これによって被攪拌物の分解効率が向上する。
【0024】
請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明において、上記処理容器に蓋体が取り付けられていることを特徴とするものである。
【0025】
この発明によれば、被攪拌物の処理状況や周りの状況に応じて蓋体を閉止することで処理容器が密閉され、これによって臭気の大気中への拡散が防止される。
【0026】
請求項8記載の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明において、上記攪拌板は、上記環状攪拌輪の周部に全周に亘って所定ピッチで設けられ、上記環状攪拌輪の所定方向への回転によって被攪拌物が上記回転軸の軸心方向の一方側に向けて移動するように傾斜して設けられていることをとするものである。
【0027】
この発明によれば、環状攪拌輪を回転させることによって被攪拌物が攪拌板と干渉し、この干渉時に傾斜して設けられている攪拌板がその傾斜面で被攪拌物を軸心方向の一方側に向けて押圧するため、押圧された被攪拌物は処理容器内を順次一方向に移動する。
【0028】
なお、以下の記述で、この様な移動のことを、送り、その移動速度のことを、送り速度という。
【0029】
送り速度を適宜調整することにより、処理容器の一方の端部(上流側)に装填された被攪拌物を処理容器の他方の端部(下流側)に送り終えたときには予定の攪拌時間が経過しているように設定できる。
【0030】
こうすることで本攪拌装置を生ごみの生分解処理に用いる場合等、一定の攪拌時間を要する場合においても連続処理が可能となる。
【0031】
請求項9記載の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明において、上記攪拌板は、2枚の上記環状攪拌輪を連結する1枚または複数の板であり、上記攪拌板が上記環状攪拌輪の略低位にあるときは被攪拌物を捕捉し、上記攪拌板が上記環状攪拌輪の略中位にあるときは被攪拌物を保持し、上記攪拌板が上記環状攪拌輪の略高位にあるときは被攪拌物を解放するように形成されていることを特徴とするものである。
【0032】
この発明によれば、上記攪拌板は、被攪拌物中を攪拌板が通過することによる通常の攪拌と、被攪拌物の一部を高位に持ち上げ、落下させるという強制循環との二通りの攪拌を同時に行うことが出来る。
【0033】
このため、被攪拌物は均質に攪拌され、好気性の微生物を利用した処理を行う場合には、特に上記強制循環の攪拌により、空気に対する接触面積が広がり、処理が促進される。
【0034】
請求項10記載の発明は、請求項9記載の発明において、上記攪拌板は、L字形断面を有する長板であることを特徴とするものである。
【0035】
この発明によれば、L字の凹断面部を利用して効果的に被攪拌物の捕捉、保持が可能になると共に、L字断面の回転方向に対する向きを調節することにより、被攪拌物の解放タイミングを容易に設定することができる。
【0036】
請求項11記載の発明は、請求項9または10記載の発明において、上記攪拌板が、上記環状攪拌輪の回転に伴って上記捕捉、上記保持、上記解放を順次行う間に、被攪拌物を上記環状攪拌輪の軸心方向の一方側に向けて移動させるように構成されていることを特徴とするものである。
【0037】
この発明によれば、上記攪拌板に捕捉された被攪拌物が解放されるとき、その落下地点の平均位置は、捕捉位置の平均位置よりも、下流側に偏った位置となる。その結果、被攪拌物は、攪拌されつつ全体的に上流側から下流側へ送られるのであるが、この送り速度を適宜調整することにより、処理容器の上流側に装填された被攪拌物を処理容器の下流側に送り終えたときには予定の攪拌時間が経過しているように設定することが可能である。こうすることで本攪拌装置を生ごみの生分解処理に用いる場合等、一定の攪拌時間を要する場合においても連続処理が可能となる。
【0038】
請求項12記載の発明は、請求項11記載の発明において、上記攪拌板と上記環状攪拌輪との接合点の位相が、上記攪拌板の両側の環状攪拌輪で異なり、その位相差によって被攪拌物が上記環状攪拌輪の軸心方向の一方側に向けて移動するように構成されていることを特徴とするものである。
【0039】
ここで、位相を次のように定義している。即ち、上記環状攪拌輪の回転中心軸をZ軸、このZ軸に垂直で一方の上記環状攪拌輪の盤面を含む平面をXY平面、このXY平面内の上記環状攪拌輪中心を原点O、この原点Oを通る上記XY平面内の水平線をX軸、任意の攪拌板上の点Aから上記XY平面への投影点をA’とし、線分A’Oと上記X軸に挟まれた角度をAの位相とする。
【0040】
また、以下の記述において、ある攪拌板の上流端と下流端において位相差θがあり、上記環状攪拌輪が回転方向に角度θだけ回転したとき、回転後の下流端の位相が回転前の上流端の位相と一致するならば、当該攪拌板の位相遅れはθであると定義する。
【0041】
この発明によれば、上記攪拌板において、位相遅れθを適当な大きさ(例えば45度)に設定することにより、上記保持及び解放過程の殆どで上記攪拌板の上流端は下流端よりも高位に位置するものとなる。
【0042】
従って、上記攪拌板には上流側を高位とする傾斜がつき、上記強制循環の攪拌において下位で捕捉された被攪拌物は、解放までにその斜面を滑り落ちることで全体的に下流側へ送られる。
【0043】
その結果、解放され落下した被攪拌物の落下位置の平均を、捕捉位置の平均より下流側に移動することができる。
【0044】
請求項13記載の発明は、請求項12記載の発明において、上記攪拌板が、その軸線を中心に捻られ、その捻れ角は、上記位相の差分に略等しいことを特徴とするものである。
【0045】
この発明によれば、上記攪拌板が位相遅れθに設定されているとき、攪拌板を位相遅れの方向に角度θだけ捻ったものとすることにより、攪拌板の上記捕捉、保持、解放の各過程の位相を、上流側と下流側とで揃えることが可能となる。
【0046】
即ち、上記送り機能を有しながら、解放過程における被攪拌物の落下高度を上流側と下流側とで等しくすることができるので、上記強制循環の攪拌において、下流側でも高い落下高度を得ることが出来、効果的な攪拌を行うことができる。
【0047】
請求項14記載の発明は、請求項9乃至13のいずれかに記載の発明において、上記環状攪拌輪の回転により、上記攪拌板から解放されて落下する被攪拌物を受け止め、落下地点を上記環状攪拌輪の軸方向に移動させる受け皿を有することを特徴とするものである。
【0048】
この発明によれば、上記解放の過程で、被攪拌物を確実かつ容易に送ることができる。
【0049】
また上記受け皿を、攪拌の最終工程に設ければ、上記受け皿に落下した被攪拌物は、攪拌終了品として装置の外に導くことが可能となる。
【0050】
更に、本攪拌装置を複数台連結して使用する場合、上記受け皿を各攪拌装置間に設置すれば被攪拌物を各攪拌装置間移動させることが容易となる。
【0051】
【発明の実施の形態】
図1および図2は、本発明に係る攪拌装置の第一の実施形態である、生ごみを生分解処理するための攪拌装置を示す斜視図であり、図1は、蓋体が開放された状態、図2は、蓋体が閉止された状態をそれぞれ示している。また、図3は、図2のA−A線断面図(縦断面図)であり、図4は、図2のB−B線断面図(横断面図)である。
【0052】
これらの図に示すように、生ごみ処理用攪拌装置10は、支持枠体11に支持された生ごみRを装填するための処理容器20と、この処理容器20内の生ごみRを生分解処理するために攪拌する攪拌機構30と、処理容器20内に生分解処理用の空気を送り込む送風機構70とを備えた基本構成を有している。
【0053】
上記支持枠体11は、平面視で矩形が形成されるように立設された4本の支柱12と、長辺側の支柱12の頂部間に架設された一対の長辺側フレーム13と、短辺側の支柱間に架設された短辺側フレーム14とを備え、これらにさらに必要なフレームが付加された状態で直方体状に形成され、これら支柱12、長辺側フレーム13および短辺側フレーム14等で囲まれた部分に処理容器20を収容する収容空間が形成されている。
【0054】
上記処理容器20は、半円筒状に形成された処理容器本体21と、この処理容器本体21の上面開口を閉止する半円筒状の蓋体25とからなっており、蓋体25を処理容器本体21に被せることにより、処理容器20は、図2に示すように略円筒状になるようになされている。処理容器本体21内には攪拌機構30によって処理される生ごみRを装填するための処理室21aが形成されている。
【0055】
上記処理容器本体21は、断面視が円弧状の底板22と、この底板22の各端面を塞いだ前後方向(長辺側フレーム13の延びる方向)一対の側板23とからなっている。かかる処理容器本体21は、前後寸法が長辺側フレーム13の長さ寸法より若干短めに寸法設定されているとともに、幅方向(短辺側フレーム14の延びる方向)の寸法が短辺側フレーム14の長さ寸法より僅かに小さく寸法設定されている。
【0056】
そして、底板22の幅方向の両縁部には、外方に向かって突設した前後方向に延びる帯状縁部24がそれぞれ設けられ、これらの帯状縁部24が各長辺側フレーム13に支持されることにより、処理容器本体21が上方から内部に嵌まり込んだ状態で支持枠体11に支持されるようになっている。
【0057】
また、下流側の側板23には、その上縁部の中央位置に下方に向かって切り欠かれて形成した半円状の半円状切欠き部23aが凹設されているとともに、この半円状切欠き部23aから生ごみRが分解して形成された処理物R1の排出を誘導する断面視で半円状の排出シュート23bが設けられている。
【0058】
上記蓋体25は、上記底板22と同一形状の半円筒状を呈した天板26と、この天板26の前後方向の両端面に設けられた一対の側板27とを備えて構成されている。天板26の幅方向の各縁部には、上記処理容器本体21の帯状縁部24に対応した帯状縁部28が設けられている。各帯状縁部24,28の一方側間には所定個数の蝶番29が介設され、蓋体25は、これらの蝶番29回りに正逆回動することによって、処理室21aが開放された図1に示す開放姿勢と、処理室21aが閉止された図2に示す閉止姿勢との間で姿勢変更し得るようになっている。
【0059】
そして、このような蓋体25の下流側の側板27には、処理容器本体21の半円状切欠き部23aに対応した半円状切欠き部27aが設けられているとともに、前後の側板27には後述する幅方向一対の押え軸61との干渉を回避するために凹設された逃し溝27bがそれぞれ設けられ、さらに上流側の側板27には後述する回転軸52との干渉を回避するための逃し溝27cが設けられ、これによって蓋体25を閉止した状態では、図2に示すように一対の押え軸61および回転軸52が各逃し溝27b,27cに嵌まり込んだ状態になるようにしている。
【0060】
上記攪拌機構30は、処理容器本体21に内装される環状を呈した複数の環状攪拌輪40と、各環状攪拌輪40を中心線回りに回転させる駆動機構50と、環状攪拌輪40の外周面を押えて回転を安定させる押え機構60とを備えて構成されている。環状攪拌輪40は、駆動機構50の駆動による中心線回りの回転で処理容器20内に装填された生ごみRを攪拌し、これによる生ごみRと空気との活発な接触で好気性微生物の活動を促して生ごみRの生分解を活発に行わせるためのものである。
【0061】
図5は、かかる環状攪拌輪40の一実施形態を示す一部切欠き斜視図である。この図に示すように、環状攪拌輪40は、円筒状の攪拌輪本体41と、この攪拌輪本体41の前後の端縁から全周に亘って径方向の外方に向かって突設された一対のフランジ42と、各フランジ42の外面側に周方向等ピッチで突設された複数個の攪拌板43とからなっている。一対のフランジ42間には、攪拌輪本体41の外周面を底部とする環状溝44が形成されている。
【0062】
上記各フランジ42は、外径寸法が処理容器20の内径寸法より若干小さ目に寸法設定され、これによって上記環状攪拌輪40は、底板22に対して隙間が形成され得る状態で余裕をもって処理容器本体21内に装着され得るようになっている。そして、環状攪拌輪40が処理容器本体21内に装着された状態でフランジ42の外周面と処理容器本体21の内周面との間および攪拌輪本体41の内側に生ごみRを上流側から下流側に向けて移動させる移動路が形成されるようになっている。
【0063】
上記攪拌板43は、環状攪拌輪40の回転時に処理室21a内の生ごみRと干渉して生ごみRを攪拌するとともに、下流側に向けて押圧するためのものであり、フランジ42の外面側に固定される径方向に長尺の基端部43aと、フランジ42に固定された状態の基端部43aから突設された攪拌板本体43bとからなっている。
【0064】
上記攪拌板43の内の下流側のフランジ42に固定されたものは、板本体43bが基端部43aからフランジ42の表面に対して所定の角度で傾斜した状態で下流側から見て時計方向に向けて突設されている一方、同上流側のフランジ42に固定されたものは、板本体43bが基端部43aからフランジ42の表面に対して所定の角度で傾斜した状態で下流側から見て反時計方向に向けて突設されている。
【0065】
従って、環状攪拌輪40が下流側から見て中心線回りに反時計方向に回転することにより、攪拌板本体43bがその傾斜面で処理室21a内の生ごみRを下流側に向けて押圧し、この押圧力によって生ごみRが下流側に向けて順次移動させられることになる。
【0066】
かかる攪拌板43は、基端部43aがねじ止めでフランジ42の表面に着脱容易に固定されることにより環状攪拌輪40に装着されている。これによって攪拌板43は、生ごみRの種類や運転状況に変更があったときなどは、現状のものを他のものに取り換えて上記変更に容易に対応させ得るようになっている。
【0067】
上記駆動機構50は、駆動モータ51と、この駆動モータ51の駆動軸に同心で一体に連結された回転軸52と、一体回転可能に同心で回転軸52に装着された複数個の駆動ローラ53とを備えて構成されている。駆動ローラ53は、環状攪拌輪40と対応して同数が設けられている。
【0068】
上記駆動モータ51は、上流側の短辺側フレーム14の上方位置で一対の長辺側フレーム13間に架設された山形フレーム15に支持されている。具体的には、山形フレーム15の幅方向の中央位置に外方に向けて突設された台座板16が設けられ、この台座板16に駆動モータ51がその駆動軸を上流側に向けた状態で据え付けられている。
【0069】
上記回転軸52は、複数の環状攪拌輪40を貫通した状態で支持枠体11の上方位置に前後方向に延びるように配設されている。かかる回転軸52を支持するために、上流側の山形フレーム15には軸受部材17が設けられているとともに、支持枠体11の下流端に上流側の山形フレーム15に対向した同一形状の山形フレーム15が設けられ、この下流側の山形フレーム15にも上記同様の軸受部材17が設けられている。なお、山形フレーム15および軸受部材17は処理容器本体21の両端部にのみ設けられることに限定されるものではなく、回転軸52の負荷の状況に応じて処理容器本体21の長手方向の適宜の位置にも必要個数設けてもよい。そして、回転軸52は、前後一対の軸受部材17に軸受された状態で、駆動モータ51の駆動軸に連結され、駆動モータ51の駆動で軸心回りに回転するようになっている。
【0070】
上記駆動ローラ53は、環状攪拌輪40を回転させるためのものであり、その外周面が攪拌輪本体41の内周面に当接した状態で環状攪拌輪40を吊持している。従って、駆動ローラ53が、駆動モータ51の駆動で回転軸52回りに一体回転することにより、この駆動ローラ53に吊持されている環状攪拌輪40が同一方向に回転することになる。
【0071】
上記押え機構60は、支持枠体11の上方位置に回転軸52と並行に配設された前後方向に延びる一対の押え軸61と、各押え軸61にそれぞれ同心で固定された環状攪拌輪40と各同数の押えローラ62とからなっている。上記各押え軸61は、前後の山形フレーム15の傾斜面から上方に向かって突設された軸支杆18に支持されている。かかる軸支杆18は、架設された状態の押え軸61が駆動ローラ53に吊持されている環状攪拌輪40より上方に位置するように長さ寸法が設定され、これによって環状攪拌輪40が中心線回りに回転しても各押えローラ62と干渉しないようになされている。
【0072】
上記押えローラ62は、攪拌輪本体41を上方から押えて環状攪拌輪40の中心線回りの回転を安定させるとともに、環状攪拌輪40の駆動ローラ53からの脱輪を防止するためのものであり、径寸法が攪拌輪本体41の外周面に当接するように寸法設定されているとともに、厚さ寸法が一対のフランジ42間の間隙寸法(すなわち環状溝44の溝幅寸法)より僅かに小さく寸法設定され、これによって外周面が攪拌輪本体41の外周面に当接した状態で、押えローラ62が環状溝44に嵌まり込み、環状攪拌輪40が前後方向にずれるのを確実に防止している。
【0073】
そして、環状攪拌輪40は、攪拌輪本体41が一対の押えローラ62と上記駆動ローラ53とによって3点で支持されていることにより支持状態が安定し、中心線回りの回転が心狂いし難くなっている。
【0074】
上記送風機構70は、支持枠体11の近傍に設けられた送風ブロワ71と、この送風ブロワ71と処理容器本体21との間に配管された送風配管72と、この送風配管72の下流端部に設けられた複数本の送風ノズル73と、上記送風配管72の適所に設けられた開閉バルブ74と、この開閉バルブ74と上記送風ブロワ71間に介設されたエアタンク75とを備えて構成されている。
【0075】
上記送風ノズル73は、上流側の側板23を貫通して処理容器本体21に固定されている。これらの送風ノズル73は、所定ピッチで幅方向に向かって1列に整列され、これによって処理室21a内に新鮮な空気を均等に供給し得るようになっている。また、開閉バルブ74を閉止した状態で送風ブロワ71を運転することにより、エアタンク75内に高圧空気が所定量貯留されるようになっている。
【0076】
かかる送風機構70の構成によれば、送風ブロワ71を適宜運転してエアタンク75内に所定量の空気を貯留しておくことにより、必要の都度開閉バルブ74の開弁操作を行うことによって処理容器20内に新鮮な空気が送り込まれ、これによる好気性微生物の活性化向上によって生ごみRの生分解が効率的に行われるようになっている。
【0077】
以下、本発明の第一実施形態の作用について説明する。生ごみRを生分解処理するに際しては、まず、図1に示すように、処理容器20の蓋体25を開放して処理容器本体21の処理室21aを外部に露出する。この状態で生ごみRを処理室21aの上流端側に投入する。所定量の生ごみRの投入が完了すると、図2に示すように蓋体25を閉止し、引き続き駆動モータ51を駆動するとともに、開閉バルブ74を開通する。
【0078】
そうすると、駆動モータ51の駆動回転は、回転軸52を介してこれと一体回転する駆動ローラ53に伝達される。この駆動ローラ53の回転は、内周面が駆動ローラ53の外周面に当接している攪拌輪本体41に伝達されて環状攪拌輪40が駆動ローラ53と同一方向(図1に示す例では下流側から見て反時計方向)に向けて回転する。このとき、環状攪拌輪40は、攪拌輪本体41の外周面が一対の押えローラ62によって押えられているとともに、攪拌輪本体41の内周面が駆動ローラ53によって支持されていることにより3点で拘束された状態になっているため、横振れが抑えられた状態で安定して回転する。
【0079】
そして、処理室21a内の生ごみRは、駆動ローラ53の回転によってフランジ42の表面側に傾斜して設けられている攪拌板43により上方に向けて掻き上げられながらその傾斜で水平方向に下流側に向かう分力を受け、攪拌されながら順次下流側に向かって移動させられるとともに、送風ノズル73から噴出される新鮮な空気との接触が充分に行われ、これによる好気性微生物の活発な活動で生ごみRの生分解処理が促進され、生ごみR中の有機物が順次炭酸ガスと水とに分解されて処理物R1になっていく。
【0080】
そして、処理室21aの上流端に装填された生ごみRは、処理室21a内に並設された複数の環状攪拌輪40を、生分解しながら順次通過し、下流端で完全に処理物R1になり、半円状切欠き部23a,27aを介して排出シュート23bに案内されつつ外部に導出される。
【0081】
以上詳述したように、本発明の生ごみ処理用攪拌装置10は、生分解を促すことによって生ごみRを処理するものであり、生ごみRを装填する処理容器20と、この処理容器20内に装填された生ごみRを攪拌する攪拌機構30とで基本構成されてなるものであり、特に、攪拌機構30を、周部に全周に亘って所定ピッチで設けられた複数の攪拌板43を有する複数の環状攪拌輪40と、この環状攪拌輪40を中心回りに回転させる駆動機構50とで構成し、さらにこの駆動機構50を駆動モータ51と、この駆動モータ51の駆動軸に同心で一体的に連結した回転軸52と、この回転軸52に同心で固定した駆動ローラ53とで構成し、上記環状攪拌輪40を回転軸52に挿通して吊持させているため、駆動モータ51の駆動による回転軸52の回転によって、回転軸52に吊持されていることで内周面が回転軸52に当接している環状攪拌輪40は回転し、この回転で環状攪拌輪40に設けられた攪拌板43が処理容器20内の生ごみRと干渉してそれを攪拌するため、この攪拌で生ごみRの空気に対する接触面積が広がり、これによって好気性微生物による生ごみRの分解が促進される。
【0082】
また、環状攪拌輪40は、輪を支持するためのスポーク等の部材が存在しないことにより、内周面に異物が存在しない状態になっているため、内周面に付着した生ごみRは、環状攪拌輪40の回転によって他の生ごみRとの干渉で内周面上を自在に移動することが可能であり、生ごみRがスポーク等に阻止されてその部分に堆積してしまい、これによって充分な攪拌が行われなくなる従来の不都合が解消されて攪拌効率が向上する。
【0083】
特に環状攪拌輪40は回転軸52に吊持されているため、従来の駆動軸回りに一体回転する攪拌板43を備えた処理装置に比べて軸受構造を簡単なものにすることが可能であり、その分設備コストの低減化に寄与する。そして、たとえ処理容器20内に異物が存在したり、処理容器20内で生ごみRの分布が偏っていても環状攪拌輪40は、回転中心の移動によってこれらに対応することが可能であるばかりか、押えローラ62の外周面と環状攪拌輪40の内周面とのスリップによっても異物の存在に対応することが可能であり、攪拌板43や環状攪拌輪40が破損するような不都合が確実に防止される。従って、攪拌板43が駆動軸と共回りすることによって攪拌板43の回転軌跡が一定し、これによって異物を回避することができずに異物との干渉で攪拌板43が破損するような従来の不都合がなくなり、メンテナンスコストの低減化に寄与するができる。
【0084】
また、環状攪拌輪40は、単に回転軸52に吊持されているだけであるため、生ごみRの状況に応じて径寸法の異なったものに容易に取り換えることが可能であり、生ごみ処理用攪拌装置10を汎用性に富んだものにすることができる。
【0085】
また、環状攪拌輪40を、同心で回転軸52に固定された駆動ローラ53を介して回転させるようにしているため、環状攪拌輪40の回転軸52に対する当接を、回転軸52より径寸法の大きい駆動ローラ53を介して行われるため、回転軸52の回転がより大きな伝達効率で環状攪拌輪40に伝達されることにより、回転軸52の空回りによる環状攪拌輪40の回転停止を有効に防止することができる。
【0086】
さらに、環状攪拌輪40の外周面を押えローラ62によって押えるようにしているため、環状攪拌輪40の回転を安定させることができる。そして、上記の実施形態においては、かかる押えローラ62を回転軸52の軸心を通る垂直線に対して線対称に少なくとも2つ設けているため、環状攪拌輪40の吊持姿勢が左右で偏ることなく、しかも環状攪拌輪40は2つの押えローラ62と1つの駆動ローラ53とで3点支持され、心振れが抑止された安定した環状攪拌輪40の吊持状態を実現することができる。
【0087】
また、処理容器20を半円筒状の処理容器本体21によって形成するとともに、環状攪拌輪40は、下半分が処理容器20内に没入するようにしたため、例えば蓋体25を閉止しない状態、あるいは当初から蓋体25を設けない状態の攪拌装置においては、環状攪拌輪40の回転で処理容器20上に連れ上がりした攪拌中の生ごみRは、特に送風機構70からの送風がなくても、周りの新鮮な外気と接触することができるため、これによって生ごみRの分解効率を向上させることができる。但し、蓋体25を設けた場合には、生ごみRの処理状況や周りの状況に応じて蓋体25を閉止することで処理室21a内が密閉され、これによって臭気の大気中への拡散や、生ごみRの飛び出しを防止することができる。
【0088】
そして、攪拌板43は、環状攪拌輪40の所定方向への回転によって生ごみRが回転軸52の軸心方向の一方側に向けて移動するように傾斜して設けられているため、環状攪拌輪40を回転させることによって生ごみRが攪拌板43と干渉し、この干渉時に傾斜して設けられている攪拌板43がその傾斜面で生ごみRを軸心方向の一方側に向けて押圧して処理容器20内を順次下流側に向けて移動させることができる。従って、この移動速度を、生ごみRの分解速度と同期させるように攪拌板43の傾斜角度を設定することにより、処理容器20の一方の端部に装填された生ごみRが処理容器20の他方の端部に到達したときには分解処理が完了しているようにすることが可能であり、こうすることで生ごみRの連続処理を実現することができる。
【0089】
図7は、生ごみRを生ごみ処理用攪拌装置10に装填するための生ごみ装填装置の一実施形態を示す側面視の断面図である。この図に示すように、生ごみ装填装置80は、生ごみ処理用攪拌装置10の上流側近傍に配設された生ごみ投入ホッパー81と、この生ごみ投入ホッパー81を斜めに貫通した状態で生ごみ投入ホッパー81と生ごみ処理用攪拌装置10との間に介設されるスクリューコンベヤ82とからなっている。
【0090】
上記生ごみ投入ホッパー81は、生ごみ処理用攪拌装置10によって処理する生ごみRを投入するためのものであり、上面が開口した容器によって形成されている。かかる生ごみ投入ホッパー81は、底板がスクリューコンベヤ82の傾斜に対応するように傾斜して形成され、その上流側(図7の右方)の側壁および下流側の側壁にはスクリューコンベヤ82を貫入するための貫入孔81aが穿設され、これらの貫入孔81aにスクリューコンベヤ82が貫入されることによってスクリューコンベヤ82が生ごみ投入ホッパー81に装着されている。かかる生ごみ投入ホッパー81は、その下部に構築された支持フレーム88に支持されている。
【0091】
上記スクリューコンベヤ82は、円筒状ケーシング83と、この円筒状ケーシング83の中心位置に内装されるスクリュー軸84と、このスクリュー軸84の外周面に螺旋状に形成されたスクリュー85と、駆動軸が上記スクリュー軸84と同心で接続されたスクリューモータ86とを備えて構成されている。
【0092】
上記円筒状ケーシング83は、生ごみ投入ホッパー81内に位置した部分の適所に開口された開口部82aを有しており、生ごみ投入ホッパー81内に投入された生ごみRは、スクリューモータ86の駆動によるスクリュー軸84を介したスクリュー85の回転でこの開口部82aから円筒状ケーシング83内に取り込まれるようになっている。
【0093】
かかる円筒状ケーシング83は、その下流端部が水平になるように折り曲げられて生ごみ処理用攪拌装置10に向かうように方向設定されている。そして、円筒状ケーシング83の折り曲げ部分においては、スクリュー軸84およびスクリュー85が分断されているとともに、スクリュー軸84の分断部分に自在継手87が介設され、スクリューモータ86の駆動回転が基端側のスクリュー軸84および自在継手87を介して先端側のスクリュー軸84に伝達されるようになっている。
【0094】
一方、生ごみ処理用攪拌装置10の蓋体25の上流側には、円筒状ケーシング83の下流端に対応するように生ごみ受入れシュート250が設けられている。従って、スクリューモータ86の駆動で円筒状ケーシング83内を搬送されてきた生ごみRは、その下流端の開口から落下して生ごみ受入れシュート250に受けられ、生ごみ処理用攪拌装置10内に装填されることになる。
【0095】
このような生ごみ装填装置80を生ごみ処理用攪拌装置10の近傍に設けることにより、一々蓋体25の開閉操作を行うことなく生ごみRを生ごみ投入ホッパー81内に投入することで生ごみRが連続的に処理容器20内に供給され、生ごみRを連続的に処理する上で好都合である。
【0096】
図8は本発明に係る攪拌装置の第二の実施形態である、生ごみを生分解処理するための攪拌装置を示す斜視図である。図9は図8の縦断面図、図10は図8の横断面図である。また図11は、攪拌手段の主要部である攪拌板組立体140の部分斜視図である。
【0097】
なお、図8乃至図16において図1乃至図7と同じ構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。
【0098】
第二の実施形態に示す生ごみ処理用攪拌装置110は、第一の実施形態に示す生ごみ処理用攪拌装置10に対し、攪拌板組立体140、押え軸61、偏心押え軸63、偏心押えローラ64、排出シュート23cに相違点の特徴がある。以下、特に上記相違点を中心に説明する。
【0099】
回転軸52に固定された駆動ローラ53に、攪拌板組立体140が吊持されている。攪拌板組立体140は、一対の環状攪拌輪141と、それらを連結するように接合されている、4枚の攪拌板143からなる。
【0100】
環状攪拌輪141の外周部には、各輪に対し2個の偏心押えローラ64が当接している。偏心押えローラ64は、偏心押え軸63に回転自在に嵌め込まれている。偏心押え軸63は、それぞれ独立した押え軸61に固定され、一体回転する。偏心押え軸63は、回転中心と外周の中心とが偏心しているが、その目的は後述するように、環状攪拌輪141の心振れに対し、偏心押えローラ64を追従させるためである。
【0101】
生ごみ処理用攪拌装置110の下流端には、排出シュート23cが配されている。排出シュート23cは、処理室21aと装置外部を連結しているが、上記第一の実施形態における排出シュート23bとの相違点は、排出シュート23bが処理室21aの外部に設けられているのに対し、排出シュート23cは処理室21aの内部にまで延長されている点である。これは、排出シュート23bが処理物R1の堆積部からオーバーフローしてきたものを装置外に導出するのに対し、排出シュート23cは、処理室21a内で、上部の攪拌板143から落下して来た処理物R1を装置外に導出するためである。
【0102】
次に、攪拌板143の形状と環状攪拌輪141への接合状態について説明する。
【0103】
図12は、攪拌板143及びそのバリエーションである143a、143bの形状を示す説明図である。図13は、図12の各(イ)、(ロ)、(ハ)の相違を示す説明図である。
【0104】
第二実施形態では図12(ハ)の形状を採用しているが、これは図12(イ)の143b及び図12(ロ)の143aの発展形状であるため、(イ)、(ロ)、(ハ)の順に説明する。
【0105】
図12(イ)は、攪拌板143bの正面図及び側面図である。143bは断面がL字形の長板で、環状攪拌輪141の回転軸と平行に配される(図13(イ)参照)。
【0106】
図12(ロ)は、攪拌板143bに対し、位相遅れθを設けたものである。
【0107】
ここで、位相及び位相遅れについて説明する。
【0108】
環状攪拌輪141の中心軸をZ軸、Z軸に垂直で一方(下流側)の環状攪拌輪141の盤面を含む平面をXY平面、XY平面内の環状攪拌輪141の中心を原点O、原点Oを通るXY平面内の水平線をX軸とする。攪拌板143aの下流側端面はXY平面上にあり、その位置の基準となる点をA2とすると、線分A2−OとX軸のなす角、即ちθ2がA2の位相である。同様に、攪拌板143aの他端の基準点A1についても位相が定義できるが、A1はXY平面上にないので、A1からXY平面に降ろした垂線の足A1’によって位相θ1を定義する。
【0109】
そして、θ1とθ2の差θを位相差とする。θ1、θ2は攪拌板組立体140の回転に従って刻々と変化するが、位相差θは常に一定である。
【0110】
また、ある瞬間のA1の位相がθ1、A2の位相がθ2であって、その後攪拌板組立体140がθだけ回転したときのA2の位相がθ1(回転前のA1の位相)となったとき、A2のA1に対する位相遅れをθとする。
【0111】
位相遅れは、攪拌板143a上の任意の2点で定義できるが、上記のように、攪拌板143aの上流端と下流端の対応する2点で求めた位相遅れがθであるとき、特にこの攪拌板143aの位相遅れはθである、とする。
【0112】
以上のように、攪拌板143aは、位相遅れθの攪拌板であるが、板面は捻られていないため、ある瞬間における板面の断面形状(水平面との傾斜角を含む)が、上流側から下流側まで常に等しいという特徴がある(図13(ロ)参照)。
【0113】
なお、位相遅れを設ける目的は、後述するように、攪拌板に上流側から下流側に向かって傾斜をつけ、攪拌板上の被攪拌物を下流側へ送るためである。
【0114】
図12(ハ)の攪拌板143は上記攪拌板143aを、更にその軸線に沿ってθだけ捻ったものである(図13(ハ)参照)。捻り方向は、上流端を固定して下流端を捻ると考えるとき、下流端側から見て時計回り方向である。
【0115】
この様に設定した攪拌板143は、任意の断面形状と、その断面からθ遅れた関係にある断面がθ回転した後の断面形状とが、水平面との傾斜角を含めて等しくなるという特徴がある。
【0116】
次に、押えローラと環状攪拌輪141との関係について説明する。
【0117】
図14は、駆動ローラ53に吊持された環状攪拌輪141と、その回転を安定させるための押え軸61、偏心押え軸63、偏心押えローラ64の関係を示す説明図である。図14(イ)は中立状態、図14(ロ)は環状攪拌輪141の回転中心Oが、最も左に移動(O’)した状態、図14(ハ)は、環状攪拌輪141の回転中心Oが、最も右に移動(O’)した状態を示す。
【0118】
図14(イ)では、装置は停止状態または通常の安定回転状態である。
【0119】
環状攪拌輪141は、その内径部を駆動ローラ53に吊持されている一方、その外周上方部を2個の偏心押えローラ64の外周面と当接することにより、押えられている。2個の偏心押えローラ64は、偏心押え軸63に図外の軸受機構を介して嵌めこまれていて、偏心押え軸63に対し滑らかに相対回転が可能である。偏心押え軸63は押え軸61に固定して嵌め込まれている。2本の押え軸61は、環状攪拌輪141の回転中心Oを通る垂直線に対し、線対称の位置に配設されている。偏心押え軸63と押え軸61は偏心しており、その偏心量はΔである。
【0120】
なお、以下の記述で、押え軸61の回転中心をP、偏心押えローラ64と環状攪拌輪141との接点をQとしたとき、P−Q間の距離をLとする。
【0121】
図14(ロ)は、環状攪拌輪141の中心Oが、図の左側へ最も大きく移動した状態を示す。この時、環状攪拌輪141は、図の左側では押え軸61に近づき、右側では遠ざかる。
【0122】
このとき、左側の押え軸61の回転中心をP、偏心押えローラ64と環状攪拌輪141との接点をQ2としたとき、P−Q2間の距離は、L以下の値、L−Δ1となる。一方、右側の押え軸61の回転中心をP、偏心押えローラ64と環状攪拌輪141との接点をQ3としたとき、P−Q3間の距離は、L以上の値、L+Δ2となる。Δ1、Δ2は、押え軸61の回転中心Pの位置により、適宜調整して設定し得る値であり、Δ1+Δ2の最大値は上記偏心量Δの2倍である。
【0123】
図14(ハ)は、環状攪拌輪141の中心Oが、図の右側へ最も大きく移動した状態を示す。この時、環状攪拌輪141は、図の右側では押え軸61に近づき、右側では遠ざかる。
【0124】
このとき、右側の押え軸61の回転中心をP、偏心押えローラ64と環状攪拌輪141との接点をQ2としたとき、P−Q2間の距離は、L以下の値、L−Δ1となる。一方、左側の押え軸61の回転中心をP、偏心押えローラ64と環状攪拌輪141との接点をQ3としたとき、P−Q3間の距離は、L以上の値、L+Δ2となる。Δ1、Δ2は、押え軸61の回転中心Pの位置により、適宜調整して設定し得る値であり、Δ1+Δ2の最大値は上記偏心量Δの2倍である。
【0125】
以下、第二実施形態の作用を、第一実施形態との相違部分を中心に説明する。
【0126】
処理室21aに投入された生ごみRは、処理室21a内の下方に堆積している。一方、駆動モータ51の駆動回転は、回転軸52を介してこれと一体回転する駆動ローラ53に伝達される。この駆動ローラ53の回転は、内周面が駆動ローラ53の外周面に当接している環状攪拌輪141に伝達されて攪拌板組立体140が駆動ローラ53と同一方向(図8に示す例では下流側から見て反時計方向)に向けて回転する。このとき、攪拌板組立体140は、環状攪拌輪141の外周面が一対の偏心押えローラ64によって押えられているとともに、環状攪拌輪141の内周面が駆動ローラ53によって支持されていることにより3点で拘束された状態になっているため、横振れが抑えられた状態で安定して回転する。
【0127】
攪拌板組立体140の回転に伴い、4枚の攪拌板143も処理室21a内を回転する。
【0128】
図10には回転中の攪拌板組立体140と、4枚の攪拌板143が示されており、夫々3時、6時、9時、12時の位置にある。ここで、例えば3時の位置とは、攪拌板143の上流端(図10では一点鎖線で示す)が、環状攪拌輪141の円環上、図示の方向から見て、時計文字盤の3時に相当する位置にあることを言う。
【0129】
今、図10中の3時の位置にある攪拌板143に着目して、攪拌板組立体140の回転に即してその作用を説明する。
【0130】
4時の位置まで回転した攪拌板143は、上流端から順次堆積している生ごみR中に入る。生ごみR中の攪拌板143は、抵抗体として移動し、生ごみRを攪拌する(通常の攪拌)。
【0131】
攪拌板組立体140が更に回転し攪拌板143が8時の位置に達すると、上流端から順次生ごみRの堆積領域から脱する。この時、攪拌板143は、L字断面の開口側を略上方に向けているため、その凹部で生ごみRの一部を捕捉する。
【0132】
攪拌板143は、生ごみRの一部を捕捉した状態で生ごみRの堆積領域から脱し、更に攪拌板組立体140の回転に伴い、上方へ移動する間、捕捉した生ごみRを保持する。このとき、攪拌板143には、上流側と下流側の位相差により上流側から下流側への傾斜がついている。この傾斜によって、捕捉された生ごみRは、攪拌板143上を滑り落ちるように下流側へ移動し、或いは一部が下方の堆積領域に落下する。従って、攪拌板143が生ごみRを保持して上方へ達するまでに、攪拌板143上の生ごみRは、上流側が少なく、下流側が多い分布となっている。
【0133】
更に攪拌板組立体140が回転し、攪拌板143が10時の位置を過ぎると、攪拌板143のL字断面の開口部が略側方を向き始め、上流側から順次生ごみRを解放し始める。解放された生ごみRは、下方の堆積領域に落下するが、その際、攪拌板143の最大傾斜方向は、捻りによって、下流側を向いているので、解放された生ごみRは、解放点よりも下流側に落下する(強制循環)。
【0134】
上記のように、捕捉された生ごみRは、攪拌板143上にあるときはその傾斜により下流側に移動し、更に解放後は解放位置よりも下流側に落下するため、下方で堆積している生ごみRも、この強制循環の連続により順次全体的に下流側に移動する。
【0135】
解放され、落下した生ごみRの一部は、その落下途中で、排出シュート23cに捕捉され、処理室21a外へ導かれる。
【0136】
更に攪拌板組立体140が回転し、12時の位置を過ぎた攪拌板143は、L字断面の開口部を略下方に向け、次のサイクルに移行する。
【0137】
以上が、第二実施形態の攪拌のサイクルである。
【0138】
また、通常の攪拌時に、生ごみRの分布に偏りがあったり、異物があったりする場合、攪拌板143は大きな抵抗力を受ける。この抵抗力を削減するため、攪拌板組立体140はその回転中心を移動する。即ち、回転中心を移動することにより攪拌板143の軌跡を変化させ、異物の衝突を避けたり衝突位置をずらしたりすることが可能となる。
【0139】
環状攪拌輪141は、通常図14(イ)の状態で回転しているが、攪拌板143が左向きに大きな抵抗力を受けると、環状攪拌輪141の回転中心は左に移動する(図14(ロ))。
【0140】
このとき、上記のように偏心押えローラ64が環状攪拌輪141の動きに追従し、押え効果を維持するので、環状攪拌輪141は安定した回転を継続できると共に、駆動ローラ53からの脱輪を防止できる。
【0141】
攪拌板143への抵抗力が、通常の値に復帰すると、それに伴い、環状攪拌輪141の回転状態も図14(イ)の状態に復帰する。
【0142】
逆方向に大きな抵抗力がかかったときも同様、図14(ハ)の状態となり、抵抗力が通常の値に復帰すると、それに伴い、環状攪拌輪141の回転状態も図14(イ)の状態に復帰する。
【0143】
以上、第一実施形態、第二実施形態と、詳述したが、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、以下の内容をも包含するものである。
【0144】
(1)上記の実施形態は生ごみ処理のための攪拌装置であるが、その他家畜の糞尿を処理して肥料にするためのもの等、一般的に流動性を有する物を攪拌し、空気にさらしたり、均一に熱を加えたりすることにより、何らかの化学反応を促進し、又水分等を除去して処理物を再生、またはリサイクル処理をするための攪拌装置とするも可である。
【0145】
また、生ごみ処理用攪拌装置10、110は比較的大型のものであるが、もっと小型、例えば家庭用の糠床(漬物用)攪拌装置等とするも可である。
【0146】
(2)上記実施形態の生ごみ処理用攪拌装置10、110は、生ごみR(或いは他の被攪拌物)の性状に応じて1台のみで使用してもよいし、複数台を直列に連結して使用してもよい。複数台を連結するときは、上流側の生ごみ処理用攪拌装置10、110の排出シュート23b、23cが下流側の生ごみ処理用攪拌装置10、110の上流端に臨むように各生ごみ処理用攪拌装置10、110を配設すればよい。図16に、生ごみ処理用攪拌装置110を2台連結した例を示す。レイアウト的にこのような連結を行い得ないときには、上流側の生ごみ処理用攪拌装置10、110と下流側の生ごみ処理用攪拌装置10、110との間にベルトコンベヤ等の移送機器を介在させるようにすればよい。そして、複数台の生ごみ処理用攪拌装置10、110を連結することにより、処理時間を長くすることが可能になるため、生ごみ処理用攪拌装置10、110を、生分解し難い蓄糞等を被攪拌物Rとする分解処理装置に適用することが可能になる。
【0147】
また、第一の実施形態において、生ごみ処理用攪拌装置10を複数台を連設する代わりに、処理容器20、押え軸61および回転軸52を既存のものに継ぎ足して延設するとともに、延設分に見合った環状攪拌輪40および押えローラ62を増設するようにしてもよい。この場合、回転軸52による多数の環状攪拌輪40の支持が過負荷になることがあるが、その場合は長辺側フレーム13の中間位置にも1本または複数本の山形フレーム15を配設し、これらの山形フレーム15に軸受部材17を介して回転軸52を支持させるようにすればよい。
【0148】
(3)上記の第一の実施形態において、環状攪拌輪を、図6に示す構造のものにすることができる。この環状攪拌輪40′は、攪拌輪本体41およびフランジ42を有するものである点については先の第一の実施形態のものと同様であるが、攪拌板43′が環状溝44内でフランジ42間に斜めに架設されることによって形成されている点、および攪拌輪本体41には隣り合った攪拌板43′間に被攪拌物通過孔45が穿設されている点が先の実施形態の環状攪拌輪40と相違する。
【0149】
かかる環状攪拌輪40′の構成によれば、処理室21a内の被攪拌物Rは、環状攪拌輪40′の外周面より外側のものが下部位置から環状攪拌輪40′の回転によって上方に持ち上げられ、上部に到達してから被攪拌物通過孔45を通って下方に落下し、これが繰り返されることによって混合される。そして、被攪拌物Rは、被攪拌物通過孔45からの落下直前に攪拌板43′の傾斜面によって下流側に向かう力を受けていることにより、この力で僅かに下流側に押し遣られ、これが繰り返されることによって生分解しながら僅かずつ前進する。
【0150】
なお、このような環状攪拌輪40′を採用した場合には、二点鎖線で示すように、押えローラ62は、その外周面を、一対のフランジ42の外周面に当接するように幅広のものを採用するとともに、駆動ローラ53は、一対のフランジ42を挟持するように両端部にフランジ部を備えたものを採用する必要がある。
【0151】
(4)上記の第二の実施形態における攪拌板は、143、143a、143bの中から任意に選択して使用可である。攪拌板による送り効果を必要としない場合は143bが容易に製作できる点で望ましく、位相遅れの設定が比較的小なるときは143aが143よりも容易に製作できる点で望ましい。位相遅れの設定が比較的大きいときは、143が被攪拌物の落下高度を一定に揃えられる点で望ましい。
【0152】
(5)上記の第二の実施形態において、攪拌板はL字断面でなくても可である。例えば、円、楕円、多角形(矩形を含む)の断面も可、それらに捻りを加えたものも可である。
【0153】
(6)上記の第二の実施形態において、攪拌板143は4枚の設定としたが、それ以外の枚数も可である。また、必ずしも等間隔である必要はない。また、攪拌板143の環状攪拌輪141への半径方向の取付位置、取り付け方向(L字断面の開口方向)も、必要に応じて各攪拌板ごとに設定するも可である。また、一対の環状攪拌輪141を連結する部材は、攪拌板143のみである必要はなく、強度確保のため、適宜補強部材による連結も可である(結果的にその補強部材も通常の攪拌機能を有する)。
【0154】
(7)上記の第二の実施形態において、図14中のLは、S−ΔからS+Δの範囲で、各軸位置を適宜調整することにより、任意に設定することが可能である。(Sは偏心押えローラ64の半径である。)Lを小さく設定するとΔ1は小さく、Δ2が大きくなる。逆にLを大きく設定するとΔ1は大きく、Δ2は小さくなる。被攪拌物Rからの抵抗力の種類、大きさ、方向を勘案して、環状攪拌輪141の移動の自由度が増すようにΔ1、Δ2、Lを設定するのが望ましい。図14の例では、L=√(S^2+Δ^2)としている。
【0155】
(8)上記の第一の実施形態において、押えローラ62と攪拌輪本体41との間に、攪拌輪本体41の動きの自由度を増すため、初期状態で若干の隙間を設けるも可である。隙間の大きさは、攪拌輪本体41の脱輪限界等から適宜設定可能である。
【0156】
(9)上記の実施形態において、一対の押えローラのうち、片方を同軸の押えローラ、もう一方を偏心ローラとするも可である。
【0157】
(10)上記の実施形態においては、環状攪拌輪40、141は、その内周面が回転軸52に固定された駆動ローラ53に吊持されているが、こうする代わりに回転軸52に環状攪拌輪40、141を直接吊持させてもよい。こうすることによって回転軸52に駆動ローラ53を取り付けない分設備コストの低減化に寄与することが可能になる。
【0158】
(11)上記の実施形態においては、環状攪拌輪40、141は、駆動ローラ53に面接触で当接されているが、こうする代わりに攪拌輪本体41又は環状攪拌輪141の内周面に複数の内歯を設けるとともに、駆動ローラ53を、その外周面に上記内歯に噛合する外歯を設けた駆動ギヤとしてもよい。こうすることによって駆動ギヤの回転を確実に環状攪拌輪40、141に伝達することが可能になる。
【0159】
また、図15に示すように攪拌輪本体41や環状攪拌輪141の側面に簡易歯車54を設け、駆動ローラ53の脱輪防止のフランジ部に上記簡易歯車54に噛合する簡易歯車55を設けた駆動ギヤとしても良い。
【0160】
何れの場合も、ギヤのバックラッシュは大きく取り、駆動ローラ53による吊持効果、即ち環状攪拌輪40、141の自由な回転中心移動を妨げないようにするのが望ましい。
【0161】
(12)上記の実施形態においては、処理容器本体21および蓋体25を同一形状の半円筒状にすることにより、蓋体25が閉止された状態の処理容器20は円筒状になっているが、本発明は、処理容器20が円筒状であることに限定されるものではなく、たとえば、処理容器本体21の幅方向の縁部を上方に延ばして半楕円形状とし、これに蓋体25を被せて形成される処理容器20を楕円筒状にしてもよい。こうすることによって、処理容器本体21の幅方向の両縁部が嵩上げされた状態になり、たとえ蓋体25が開放された状態で生ごみ処理用攪拌装置10を運転しても、処理容器本体21内の被攪拌物Rの外部への飛び出しがより確実に抑制される。
【0162】
(13)上記の実施形態においては、処理容器20を処理容器本体21と蓋体25とで構成しているが、生ごみRを処理する状況に応じては特に蓋体25を設けなくてもよい。
【0163】
(14)上記の実施形態においては、処理室21a内に送風機構70によって空気を導入するようにしているが、蓋体25を開放したままの状態で生ごみ処理用攪拌装置10を運転するときは、特に処理室21a内に空気を送り込まなくても、周りの空気を生ごみRに供給することができる。かかる運転を行う場合には、送風機構70を設置しなくてもよい。
【0164】
(15)上記の実施形態において、処理容器20内の生ごみRを加温するヒーターを設けてもよい。このヒーターで生ごみRを好気性微生物が最も活発に活動する温度に加温することにより、生ごみRの分解効率を向上させることができる。
【0165】
(16)上記の実施形態では、駆動モータ51は回転軸52と同軸に設定しているが、必ずしもその必要はなく、軸線を異にしても、適宜ベルト等によって動力を伝達してもよい。又、小型あるいは家庭用の装置とする場合は、動力は駆動モータによらなくても、例えば手回しハンドルとしても良い。
【0166】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、攪拌板が駆動軸と共回りすることによって攪拌板の回転軌跡が一定し、これによって異物を回避することができずに異物との干渉で攪拌板が破損するような従来の不都合がなくなり、メンテナンスコストの低減化の効果が得られる。
【0167】
また被攪拌物は均質に攪拌され、好気性の微生物を利用した処理を行う場合には、空気に対する接触面積が広がり、処理が促進されるので、処理時間を短縮する効果が得られる。
【0168】
更に、軸受構造を簡単なものにすることが可能であること、環状攪拌輪を被攪拌物の状況に応じて径寸法の異なったものに容易に取り換えることが可能であること、装置の連結及び延長が容易であること等により処理すべき被攪拌物量に応じて小容量のものから大容量のものにまで最適な装置規模で対応できるという効果が得られる。
【0169】
請求項2記載の発明によれば、回転軸の回転が大きな伝達効率で環状攪拌輪に伝達され、回転軸の空回りによる環状攪拌輪の停止が有効に防止されるので、装置の攪拌効率、処理効率向上の効果が得られる。
【0170】
請求項3記載の発明によれば、環状攪拌輪が押えローラに押えられることにより安定して回転することができるので装置の攪拌効率が向上し、振動、騒音を抑制する効果が得られる。
【0171】
請求項4記載の発明によれば、環状攪拌輪の吊持姿勢が左右で偏ることを抑止することができ、上記請求項3記載の発明の効果を、より高める効果が得られる。
【0172】
請求項5記載の発明によれば、被攪拌物の分布の偏りや異物との干渉により、上記攪拌板に大きな荷重がかかったために上記環状攪拌輪の回転中心が移動するときのローラの押え効果を確保することが出来るので、上記請求項3乃至4記載の発明の効果を、更に高める効果が得られる。
【0173】
請求項6記載の発明によれば、攪拌中の被攪拌物は、新鮮な外気と接触し、これによって被攪拌物の分解効率を向上させることができるので、処理時間の短縮効果が得られる。
【0174】
請求項7記載の発明によれば、被攪拌物の処理状況や周りの状況に応じて蓋体を閉止することで処理容器が密閉され、これによって臭気の大気中への拡散を防止する効果が得られる。
【0175】
請求項8記載の発明によれば、被攪拌物の連続処理を実現することができるため、大量かつ自動処理が可能となる効果が得られる。
【0176】
請求項9記載の発明によれば、攪拌板は通常の攪拌と強制循環との二通りの攪拌を同時に行うことが出来るので、被攪拌物は均質に攪拌される。好気性の微生物を利用した処理を行う場合には、特に上記強制循環の攪拌により、空気に対する接触面積が広がり、処理が促進されるので処理時間を短縮する効果が得られる。
【0177】
請求項10記載の発明によれば、攪拌板のL字の凹断面部を利用して効果的に被攪拌物の捕捉、保持が可能になると共に、L字断面の回転方向に対する向きを調節することにより、被攪拌物の解放タイミングを容易に設定することができるので、被攪拌物の性状に応じた最適な設定が容易となる効果が得られる。
【0178】
請求項11乃至12記載の発明によれば、被攪拌物の連続処理を実現することができるため、大量かつ自動処理が可能となる効果が得られる。
【0179】
請求項13記載の発明によれば、上記攪拌板の上記捕捉、保持、解放の各過程の位相を、上流側と下流側とで揃えることが可能となるので、攪拌による処理効率を向上する効果が得られる。
【0180】
請求項14記載の発明によれば、被攪拌物の装置間送り、最終処理物の取出しを確実かつ容易に行うことが可能となる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る攪拌装置の一実施形態を示す斜視図であり、蓋体が開放された状態を示している。
【図2】図1に示す攪拌装置の蓋体が閉止された状態を示す斜視図である。
【図3】図2のA−A線断面図(縦断面図)である。
【図4】図2のB−B線断面図(横断面図)である。
【図5】環状攪拌輪の一実施形態を示す一部切欠き斜視図である。
【図6】環状攪拌輪の他の実施形態を示す斜視図である。
【図7】生ごみ装填装置の一実施形態を示す側面視の断面図である。
【図8】本発明に係る攪拌装置の一実施形態を示す斜視図であり、蓋体が開放された状態を示している。
【図9】図8の縦断面図である。
【図10】図2の蓋体が閉止された状態での横断面図である。
【図11】攪拌板組立体の一実施形態を示す斜視図である。
【図12】攪拌板の3種の実施形態の形状を示す説明図である。
【図13】攪拌板の3種の実施形態の相違を示す説明図である。
【図14】偏心押え軸の一実施形態の構造と動作を示す説明図である。
【図15】環状攪拌輪と駆動ローラの一実施形態を示す斜視図である。
【図16】本発明に係る攪拌装置の一実施形態を示す斜視図であり、2台の装置を連結した状態を示している。
【符号の説明】
10,110 生ごみ処理用攪拌装置 11 支持枠体
12 支柱 13 長辺側フレーム
14 短辺側フレーム 15 山形フレーム
16 台座板 17 軸受部材
18 軸支杆 20 処理容器
21 処理容器本体 21a 処理室
22 底板 23 側板
23a 半円状切欠き部 23b,23c 排出シュート
24 帯状縁部 25 蓋体
26 天板 27 側板
27a 半円状切欠き部 27b,27c 逃し溝
28 帯状縁部 29 蝶番
30 攪拌機構
40,40′,141 環状攪拌輪 41 攪拌輪本体
42 フランジ
43,43’,143,143a,143b 攪拌板
43a 基端部 43b 板本体
44 環状溝 45 通過孔
50 駆動機構 51 駆動モータ
52 回転軸 53 駆動ローラ
54,55 簡易歯車 60 押え機構
61 押え軸 62 押えローラ
63 偏心押え軸 64 偏心押えローラ
140 攪拌板組立体
R 生ごみ(被攪拌物) R1 処理物
θ 位相、位相差、位相遅れ θ1,θ2 位相
Δ,Δ1,Δ2 偏心量

Claims (14)

  1. 生ごみや家畜の糞尿などの流動性を有する物質を被攪拌物とする攪拌装置であって、上記被攪拌物を装填する処理容器と、この被攪拌物を攪拌する攪拌機構とを備えて構成され、上記攪拌機構は、周部に設けられた複数の攪拌板を有する一または複数の環状攪拌輪と、この環状攪拌輪を中心回りに回転させる回転軸と、この回転軸を軸心回りに回転する駆動機構とを備え、上記環状攪拌輪は、内周面内側の中空部に上記回転軸が通され、内周面を上記回転軸に吊持されていることを特徴とする攪拌装置。
  2. 上記環状攪拌輪の内周面と上記回転軸の間に、上記回転軸に同心で固定された駆動ローラが介在し、この駆動ローラの外周面に上記環状攪拌輪の内周面が当接していることを特徴とする請求項1記載の攪拌装置。
  3. 上記環状攪拌輪は、外周面が上記回転軸の近傍で押えローラによって押えられていることを特徴とする請求項1または2記載の攪拌装置。
  4. 上記押えローラは、上記回転軸の軸心を通る垂直線に対して線対称に少なくとも2つ設けられていることを特徴とする請求項3記載の攪拌装置。
  5. 上記押えローラの少なくとも1つは、外周の中心と回転中心が異なる偏心押え軸に支持されている、偏心押えローラであることを特徴とする、請求項3または4記載の攪拌装置。
  6. 上記環状攪拌輪は、略下半分が処理容器内に没入するように上記回転軸に吊持されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の攪拌装置。
  7. 上記処理容器に蓋体が取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の攪拌装置。
  8. 上記攪拌板は、上記環状攪拌輪の周部に全周に亘って所定ピッチで設けられ、上記環状攪拌輪の所定方向への回転によって被攪拌物が上記回転軸の軸心方向の一方側に向けて移動するように傾斜して設けられていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の攪拌装置。
  9. 上記攪拌板は、2枚の上記環状攪拌輪を連結する1枚または複数の板であり、上記攪拌板が上記環状攪拌輪の略低位にあるときは被攪拌物を捕捉し、上記攪拌板が上記環状攪拌輪の略中位にあるときは被攪拌物を保持し、上記攪拌板が上記環状攪拌輪の略高位にあるときは被攪拌物を解放するように形成されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の攪拌装置。
  10. 上記攪拌板は、L字形断面を有する長板であることを特徴とする請求項9に記載の攪拌装置。
  11. 上記攪拌板が、上記環状攪拌輪の回転に伴って上記捕捉、上記保持、上記解放を順次行う間に、被攪拌物を上記環状攪拌輪の軸心方向の一方側に向けて移動させるように構成されていることを特徴とする請求項9または10記載の攪拌装置。
  12. 上記環状攪拌輪の回転中心軸をZ軸、このZ軸に垂直で一方の上記環状攪拌輪の盤面を含む平面をXY平面、このXY平面内の上記環状攪拌輪中心を原点O、この原点Oを通る上記XY平面内の水平線をX軸、任意の攪拌板上の点Aから上記XY平面への投影点をA’とし、線分A’Oと上記X軸に挟まれた角度をAの位相と定義するとき、上記攪拌板と上記環状攪拌輪との接合点の位相が、上記攪拌板の両側の環状攪拌輪で異なり、その位相差によって被攪拌物が上記環状攪拌輪の軸心方向の一方側に向けて移動するように構成されていることを特徴とする請求項11記載の攪拌装置。
  13. 上記攪拌板が、その軸線を中心に捻られ、その捻れ角は、上記位相の差分に略等しいことを特徴とする請求項12記載の攪拌装置。
  14. 上記環状攪拌輪の回転により、上記攪拌板から解放されて落下する被攪拌物を受け止め、落下地点を上記環状攪拌輪の軸方向に移動させる受け皿を有することを特徴とする請求項9乃至13のいずれかに記載の攪拌装置。
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