JP3923153B2 - つえ先部品 - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は、つえの下端部に取り付けられるつえ先部品の改良された構造に関するものである。
【0002】
【背景技術】
一般に、高齢者や障害者、或いは負傷者等、日常生活において介助者が必要とされる者等は、立ち上がったり、歩行したりする際等に、自らの体重を支えるため等に、棒状つえや松葉づえ、多脚つえ等、各種のつえを使用している。
【0003】
ところで、それら各種のつえにおいては、通常、その下端部に、適度な硬度と弾性を有し、且つ滑り抵抗性に優れたゴム材料からなるつえ先部品が取り付けられている。それによって、路面や床等につえをついた際に、つえ先部品が、それら路面や床等に対して滑り抵抗を発揮しつつ、弾性変形せしめられて、路面や床に対する滑りが防止され得ると共に、つえをついた際の衝撃が緩和され得るようになっているのである。
【0004】
しかしながら、そのようなゴム材料からなるつえ先部品は、ゴム材料自体が比較的重いもので、しかも耐摩耗性に劣るものであることから、重量が大きく、また使用寿命が比較的短いといった欠点を有していた。そのため、かかるゴム製のつえ先部品が取り付けられてなる、従来のつえにあっては、その全体重量が大きく、取扱性に劣るものとなっていたばかりでなく、つえ先部品を、度々交換する必要があったのであり、それが、使用者にとって大きな負担となっていたのである。
【0005】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、上述せる如き事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、緩衝作用や滑り防止作用を確保しつつ、軽量化と使用寿命の延命化とが有利に図られ得、以てつえの使用者にかかる負担を効果的に軽減させることが出来るつえ先部品を提供することにある。
【0006】
【解決手段】
而して、本発明者は、かかる課題を解決するために、種々検討を重ねた結果、従来のつえ先部品を与えるゴム材料と同程度の弾性と硬度とを有し、しかも、それよりも軽く、且つ耐摩耗性に優れたウレタン樹脂材料を、かかるゴム材料に代えて、つえ先部品の形成材料として用いることを着想した。そして、この着想に基づいて、そのようなウレタン樹脂材料からつえ先部品を成形したところ、その成形されたつえ先部品が、つえに取り付けられた使用状態下で、従来のゴム製のつえ先部品と同程度以上の緩衝作用と、それよりも優れた使用耐久性を発揮するものの、滑り抵抗性が小さく、十分な滑り防止作用が得られないことが判明したのである。
【0007】
要するに、つえ先部品の形成材料としてウレタン樹脂材料を用い、そして、このウレタン樹脂材料から形成されるつえ先部品の滑り抵抗性を高めて、ゴム製の従来品に匹敵する十分な滑り防止作用が発揮され得るように構成することによって、上述の如き課題が解決され得ることを、本発明者は見い出したのである。
【0008】
本発明は、かかる知見に基づいて為されたものであって、その特徴とするところは、つえの下端部に取り付けられるつえ先部品において、ウレタン樹脂材料からなる一体成形品にて構成されてなり、且つ接地部位の外周部に設けた円環状の外側突起を有する一方、かかる外側突起にて囲まれた該接地部位の内側部分に、該外側突起と同一高さで、且つ該外側突起よりも大なる厚みの円環状の内側突起を有し、更に、該内側突起に、複数の硬質粒子が、該内側突起の接地面上に露呈するように埋設されていることにある。
【0009】
このような本発明に従うつえ先部品にあっては、ゴム材料よりも優れた耐摩耗性を有するウレタン樹脂材料にて形成されていることから、つえに取り付けられた使用状態下での摩耗量が確実に小さく為され得て、使用寿命が有効に延命化され得るのであり、また、そのように、使用状態下での摩耗量が小さく為され得ていることによって、使用耐久性の低下を招くことなく、路面や床等に接触する接地部位の厚さを従来品よりも薄くして、小型化することが出来、しかも、それに加えて、ウレタン樹脂材料が、単位体積当たりの重量において、ゴム材料よりも軽いものであるところから、従来のゴム製のつえ先部品に比して、有利に軽量化され得るのである。
【0010】
また、かかるつえ先部品においては、その形成材料たるウレタン樹脂材料が、適度な硬度と弾性とを有するものであるのに加えて、接地部位の外周部に環状の外側突起が設けられているところから、つえに取り付けられた使用状態下で、路面や床等に接触せしめられた際に、環状の外側突起が、使用者の体重等にて簡単に押し潰されることなく、該環状の内側乃至は外側に倒されるように弾性変形せしめられ得、それによって、路面や床等につえついた際の衝撃が有利に緩和され得るのである。
【0011】
さらに、かかるつえ先部品においては、そのような環状の外側突起にて囲まれた、接地部位の内側部分に、複数の硬質粒子が接地面上に露呈するように埋設された内側突起が、外側突起と同一高さをもって形成されていることから、つえに取り付けられた使用状態下で路面や床等に接触せしめられた際に、上述の如く、外側突起が弾性変形させられる一方で、内側突起の接地面と、該接地面に露呈する複数の硬質粒子とが、それら路面や床等に接触せしめられ、そして、そのような接触状態下で、つえ先部品に対して、路面上や床上等を摺動させる方向に作用力が加えられた際には、かかる複数の硬質粒子が路面や床等の表面に係合乃至は食い込むような状態となって、それら内側突起と路面乃至は床との間に、より大きな摩擦力が生ぜしめられ、それによって、路面や床等に対する滑りが有効に防止され得るのである。
【0012】
従って、本発明に従うつえ先部品にあっては、緩衝作用や滑り防止作用を有効に確保しつつ、軽量化と使用寿命の延命化とが有利に図られ得、それによって、つえ先部品の取り付けに伴うつえの重量の増大量と、つえ先部品の取替え回数とを可及的に小さく乃至は少なく抑えることが出来、その結果として、そのようなつえの使用者にかかる負担を、従来品を使用する場合に比して、極めて効果的に軽減させることが出来るのである。
【0013】
また、かかるつえ先部品においては、上述の如く、つえをついた際の衝撃が、主に、環状の外側突起の弾性変形により緩和されるようになっているところから、つえをついた際に、内側突起が、大きな衝撃や過度の弾性変形を受けることが可及的に阻止され得るのであり、それによって、そのような内側突起に埋設された複数の硬質粒子が、該内側突起から脱落せしめられるようなことが有利に防止され得、その結果として、それら複数の硬質粒子による滑り防止作用が、より安定的に、且つ長期にわたって確保され得ることとなるのである。
【0014】
なお、そのような本発明に従うつえ先部品においては、有利には、前記硬質粒子が、炭化珪素の粒子にて構成されることとなる。それによって、つえ先部品の滑り防止作用が、より一層効果的に確保され得るのである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をより具体的に明らかにするために、本発明に係るつえ先部品の構成について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
【0016】
先ず、図1には、本発明に従う構造を有するつえ先部品として、棒状つえに取り付けられるものの一例が、その正面形態において、概略的に示されている。かかる図1からも明らかなように、つえ先部品10は、本発明に従う樹脂材料からなる一体成形品にて構成されており、その上側部位を与える、下方に向かうに従って次第に大径となる略円錐台形状の取付部12と、該一体成形品の下側部位を構成する、略段付円柱状の接地部14とを有して、成っている。
【0017】
より具体的には、このつえ先部品10は、ゴム材料よりも軽量で、且つ該ゴム材料と同様な弾性と、それよりも優れた耐摩耗性とを有するウレタン樹脂材料を用いて、公知の手法により、上述の如き所定形状に成形することによって、形成されているのである。なお、ここでは、そのようなウレタン樹脂材料として、特に、常温で、ゴム製の従来品と同程度の50〜70°(ショアA型デュロメーターにより測定した値)の硬さをもって硬化するものが、使用されている。
【0018】
また、図2乃至図4に示される如く、かかるつえ先部品10においては、取付部12の中心部に、上方に開口する取付孔16が、軸方向に真っ直ぐ延びるように形成されている。更に、この取付孔16は、つえ先部品10が取り付けられるべきつえの下端部の外径よりも僅かに小さな内径と、前記接地部14に達する深さとをもって、構成されている。これによって、図4に仮想線で示される如く、つえ18の下端部が、取付部12の取付孔16内に圧入され得るようになっており、以てつえ先部品10が、取付部12において、つえ18の下端部に、固定的に取り付けられるようになっているのである。なお、図4中、20は、取付孔16内に嵌入された座金であり、取付孔16内に圧入されたつえ18の下端縁部に当接せしめられて、該つえ18の下端縁部が、取付孔16の底部に食い込み、つえ先部品10を損傷させることを阻止するためのものである。
【0019】
一方、つえ先部品10の下側部位を構成する接地部14は、ゴム製の従来品の当該部位に比して、十分に薄い厚さ(具体的には、略2/3程度の厚さ)をもって構成されている。それによって、つえ先部品10の全体が、ゴム製の従来品よりも小型化されている。
【0020】
そして、そのような接地部14の下端部の外周部位には、円環状の外側突起22が設けられている一方、その内周部位には、該外側突起22よりも径の小さな円環形状を呈する内側突起24が、該外側突起22と同心的に位置する状態で、設けられている。即ち、この外側突起22は、接地部14の下端外周部において、所定の高さと厚みとをもって下方に突出し、且つ該外周部の周方向に沿って連続的に延びるようにして、一体形成されているのであり、また、内側突起24は、かかる外側突起22にて囲まれた接地部14の内側部位において、該外側突起22の内側面に対して所定距離を隔てた位置に、該外側突起22と同一の高さと、それよりも大なる厚みとをもって下方に突出し、且つ該外側突起22の内側面に沿って、その周方向に連続して延びるようにして、一体形成されているのである。
【0021】
また、本具体例では、特に、かかる内側突起24に対して、複数の硬質粒子26が、埋設されている。この硬質粒子26は、偏平な形状と、0.35〜0.85mm程度の平均粒径とを有し、研削用として一般に用いられる、硬度の高い炭化珪素の粒子からなっている。そして、このような硬質粒子26の複数が、それぞれの一部部位を内側突起24の接地面28上に露呈せしめた状態で、該内側突起24に埋設されている。
【0022】
このように、本具体例に係るつえ先部品10は、ゴム材料よりも軽く、しかも耐摩耗性に優れたウレタン樹脂材料から、ゴム製の従来品よりも小さな形状をもって形成されていることから、かかるゴム製の従来品に比して、有利に軽量化され得ていると共に、優れた使用耐久性が付与され得ているのである。
【0023】
また、かかるつえ先部品10においては、その形成材料たるウレタン樹脂材料が、ゴム材料と同様な弾性と、ゴム製の従来品と同程度の50〜70°の硬度(ショアA型デュロメーターにより測定した値)とを有するものであることに加えて、接地部14の下端外周部に円環状の外側突起22が設けられて、構成されていることから、つえ18に取り付けられた使用状態下で、硬い路面や床等に接触せしめられた際に、円環状の外側突起22が、容易に押し潰されることなく、該円環状の外側乃至は内側に倒されるように弾性変形せしめられ得て、使用者の体重等が負荷された状態で、路面や床等に接触せしめられた際の衝撃が、極めて有利に緩和され得ることとなる。
【0024】
さらに、かかるつえ先部品10にあっては、接地部14における外側突起22の内側に、該外側突起22と同一高さを有する内側突起24が、硬度の高い炭化珪素からなる硬質粒子26の複数を埋設し、且つそれら埋設された複数の硬質粒子26のそれぞれの一部部位を接地面28上に露出せしめた状態で、形成されているところから、つえ18の下端部に取り付けられた状態で、路面や床等に接触せしめられ、そして、そのような接触状態下において、内側突起24が、それら路面上や床面上を摺動させられる方向に作用力が加えられた際に、内側突起24の接地面28上における硬質粒子26の露出部位が、路面や床等の表面に係合乃至は食い込むような状態となり、それによって、それら内側突起24と路面や床との間に、より大きな摩擦力が生ぜしめられ、以て路面や床等に対する滑りが有効に防止され得るのである。
【0025】
従って、本具体例に係るつえ先部品10にあっては、それが取り付けられるつえ18の使用状態下で、該つえ18をついた際の衝撃の緩和作用や滑り防止作用を有効に確保しつつ、つえ先部品10の取付けに伴うつえ18の重量の増大を可及的に抑制し得ると共に、一つのものがより長期にわたって使用され得るのであり、それによって、そのようなつえ18の使用者にかかる負担を、従来品を使用する場合に比して、極めて効果的に軽減させ得るのである。
【0026】
また、かかるつえ先部品10においては、上述の如く、それが取り付けられるつえ18の使用時における緩衝作用が、主に、接地部14に設けられた外側突起22の弾性変形によって発揮せしめられ得るようになっているところから、つえ18の使用時において、内側突起24が受ける衝撃の大きさや弾性変形量が可及的に抑えられ得るのであり、それによって、そのような内側突起24に埋設された複数の硬質粒子26が、該内側突起24から脱落させられるようなことが、効果的に防止され得、その結果として、それら複数の硬質粒子26による滑り防止作用が、より長期にわたって安定的に維持され得ることとなる。
【0027】
しかも、本具体例に係るつえ先部品10にあっては、内側突起24に埋設される硬質粒子26が偏平形状を有していることから、内側突起24の接地面28上における硬質粒子26の露出部位が、角張った形状となり易く、それによって、内側突起24とそれが接触せしめられる路面や床との間に、より一層大きな摩擦力が生ぜしめられ得、以てかかる硬質粒子26による滑り防止作用が、更に一層有効に発揮され得るのである。
【0028】
さらに、本具体例では、そのようなウレタン樹脂材料として、特に、常温で硬化するタイプのものが使用されていることから、かかるウレタン樹脂材料の取扱が容易となり、以てつえ先部品10の容易に成形され得るといった利点が得られることとなる。
【0029】
なお、このような本具体例に係るつえ先部品10が、上述の如き優れた特徴を有するものであることは、本発明者等により、以下に示されるようにして行なわれた試験の結果からも、明確に認識され得るところである。
【0030】
すなわち、先ず、本発明者等は、従来のゴム製のつえ先部品を与えるゴム材料と、本具体例に係るつえ先部品10を構成するウレタン樹脂材料〔三井東圧化学(株)製、商品名:ハイプレンP−306〕のそれぞれの耐摩耗性を比較するために、かかるゴム材料からなるゴム円板〔直径:52mm、厚さ:13mm、硬度(ショアA型デュロメーターにより測定した値):70〕と、ウレタン樹脂材料からなり、該ゴム円板と同一の大きさを有する樹脂円板〔直径:52mm、厚さ:13 mm、硬度(ショア社のA型デュロメーターにより測定した値):68〕とを準備した。そして、それらゴム円板と樹脂円板とを用い、JIS K7204に準拠して、摩耗輪による摩耗試験(試験条件は、摩耗輪:CS−17、負荷荷重:243g、回転数:1000回とした。)を行なって、ゴム円板と樹脂円板の摩耗質量を、それぞれ調べた。その結果、ゴム円板の摩耗質量は、0.326gであり、また、樹脂円板の摩耗質量は、0.023gであった。
【0031】
次に、上記した耐摩耗試験に用いたウレタン樹脂材料と、硬質粒子として、平均粒径が0.35〜0.85mmの範囲で、偏平形状を呈する炭化珪素の粒子〔昭和電工(株)製、商品名:デンシックC、粒度:♯36)とを、それぞれ、所定量準備し、そして、このウレタン樹脂材料と炭化珪素の粒子とを用いて、公知の金型成形手法により、図1乃至図4に示される如き構造を有するつえ先部品10(実施例)を成形した。また、比較のために、ゴム製の従来品(従来例)を準備した。そして、それら2種類のつえ先部品(実施例と従来例)の重量を、それぞれ、測定した。その結果、ウレタン樹脂製のつえ先部品(実施例)の重量は、20gで、ゴム製のつえ先部品(従来例)は、32gであった。
【0032】
引き続き、それら2種類のつえ先部品(実施例と従来例)を用い、製品安全協会が規定するつえ先ゴムの摩擦抵抗測定試験方法に準拠して、該2種類のつえ先部品の摩擦抵抗試験を行なった。即ち、表面が平滑で、厚さ2mm以上のステンレス鋼板上に、つえ先部品を立てた状態で載置し、更に、そのつえ先部品上に重量1kgの重錘を乗せた状態で、つえ先部品の下端部を緩やかに水平に引っ張って、つえ先部品が移動した時の引っ張り荷重を調べた。そして、かかる試験を、前記2種類のつえ先部品(実施例と比較例)について、それぞれ、4回ずつ行なった。その結果を、下記表1に示した。なお、この摩擦抵抗測定試験では、表面が平滑なステンレス鋼板として、JIS G4305(1991)冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼板に規定する表面仕上No.2Bまたはこれと同等以上の表面仕上によって、表面が平滑に研磨されたものを用いた。
【0033】
【0034】
かかる表1からも明らかなように、本発明に従う構造を有し、ウレタン樹脂材料から形成されたつえ先部品たる実施例と、従来と同様な構造を有し、ゴム材料から形成されたつえ先部品たる比較例とを比較した場合、実施例の方が、摩擦抵抗試験における移動時の引っ張り荷重値が、明らかに大きな値となっている。また、前述した摩耗試験の結果からも明らかなように、実施例を構成するウレタン樹脂材料の摩耗質量(0.023g)は、比較例の形成材料たるゴム樹脂材料の摩耗質量(0.326g)の1/14以下の値となっている。さらに、前述の如く、比較例の重さが32gであるのに対して、実施例の重量は、20gで、実施例の方が、極めて軽くなっている。これらによって、本発明に従う構造とされたつえ先部品が、従来品と比較して、同程度以上の滑り抵抗性と、より優れた耐摩耗性とを有し、しかも、軽量化され得ていることが、明確に認識され得るのである。
【0035】
ところで、前記具体例では、つえ先部品10の上側部位が、下方に向かって次第に大径となる略円錐台形状とされる一方、その下側部位が、略段付円柱形状とされた形状をもって構成されていたが、つえ先部品10の形状は、その全体形状においても、また部分形状においても、何等これに限定されるものではない。
【0036】
また、前記具体例では、つえ先部品10の上側部位を構成する取付部12に、つえ18の下端部の外径よりも僅かに小さな内径を有する取付孔16が設けられ、この取付孔16に対して、つえ18の下端部が圧入されることによって、つえ先部品10が、つえ18の下端部に取り付けられるようになっていたが、かかるつえ先部品のつえの下端部への取付構造も、決して、これに限定されるものでないことは、勿論である。
【0037】
さらに、前記具体例では、外側突起22が、円環形状を有して構成されていたが、この外側突起22は、環状を呈するものであれば、その具体的形状が、特に限定されるものではなく、つえ先部品の全体形状等に応じて、適宜に変更され得るものである。
【0038】
更にまた、内側突起24の形状も、前記具体例に示されるものに何等限定されるものではなく、接地面28の面積が十分に確保され得るのであれば、例えば、円形突部形状や角形突部形状等、各種の形状が、何れも有利に採用され得るのである。
【0039】
また、前記具体例では、そのような硬質粒子26として、偏平な形状と、0.35〜0.85mm程度の平均粒径とを有する炭化珪素の粒子が用いられていたが、硬質粒子26は、その材質、形状、及び大きさ等が、何等これに限定されるものでないことは、言うまでもないところである。
【0040】
加えて、前記具体例では、棒状つえの下端部に取り付けられるつえ先部品に対して、本発明を適用したものの具体例を示したが、本発明が、その他、松葉づえや多脚つえ等、各種のつえの下端部に取り付けられるつえ先部品に対しても、有利に適用され得るものであることは、勿論である。
【0041】
以上、本発明の具体的な構成について詳述してきたが、本発明が、上記の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。また、本発明には、上記の具体例の他にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加え得るものであることが、理解されるべきである。
【0042】
【発明の効果】
上述の説明からも明らかなように、本発明に従うつえ先部品にあっては、それが取り付けられるつえの使用状態下での緩衝作用や滑り防止作用を有効に確保しつつ、軽量化と使用寿命の延命化とが有利に図られ得、それによって、つえ先部品の取り付けに伴うつえの重量の増大量と、つえ先部品の取替え回数とを可及的に小さく乃至は少なく抑えることが出来、その結果として、そのようなつえの使用者にかかる負担を、従来品を使用する場合に比して、極めて効果的に軽減させることが出来るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従うつえ先部品の一例を示す正面説明図である。
【図2】図1における上面説明図である。
【図3】図1における下面説明図である。
【図4】図1における縦断面説明図である。
【符号の説明】
10 つえ先部品 12 取付部
14 接地部 16 取付孔
18 つえ 20 座金
22 外側突起 24 内側突起
26 硬質粒子 28 接地面
Claims (3)
- つえの下端部に取り付けられるつえ先部品にして、
ウレタン樹脂材料からなる一体成形品にて構成されてなり、且つ接地部位の外周部に設けた円環状の外側突起を有する一方、かかる外側突起にて囲まれた該接地部位の内側部分に、該外側突起と同一高さで、且つ該外側突起よりも大なる厚みの円環状の内側突起を有し、更に、該内側突起に、複数の硬質粒子が、該内側突起の接地面上に露呈するように埋設されていることを特徴とするつえ先部品。 - 前記硬質粒子が、炭化珪素の粒子であることを特徴とする請求項1に記載のつえ先部品。
- 前記硬質粒子が、扁平な形状を有していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のつえ先部品。
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