JP3922778B2 - 射出成形方法及び装置並びにバルブピン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホットランナー式の射出成形方法及び装置、並びに、その装置に使用するバルブピンに関し、特に、複数の樹脂を混合してパール光沢を発現させることのできる樹脂の成形に用いるのに好適な射出成形方法及び装置並びにバルブピンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、各種樹脂のための射出成形装置として、ホットランナー式の射出成形装置が広く使用されている。図8はその代表的なものの主要部を示す概略断面図であり、1は射出シリンダの先端部分、2はホットランナーであり、スプルー3、ブロック4、ノズル5等を備え、樹脂の流路6a、6b、6c等を備えている。7はノズル5の先端を開閉するバルブピンであり、一定直径の円筒状に作られ、流路6c内に平行に配置されている。8はそのバルブピン7の後端に連結され、往復動させるためのシリンダ機構である。10は金型であり、製品を成形するための空間11、それに通じるゲート12等を備えている。この構成の射出成形装置では、ホットランナー2を高温に保持して、その中の流路6a、6b、6c内の樹脂を溶融状態に保持しておき、樹脂の射出時にはバルブピン7をシリンダ機構8によって後退させ、ノズル5の先端を開き、これによって、射出シリンダで加圧されている溶融樹脂が、流路6a、6b、6cを通って金型10の空間11内に射出され、次いで、バルブピン7を前進させてノズル5先端を閉じ、金型10を冷却して空間11内に射出された樹脂を冷却、固化させ、その後、金型10から取り出すという成形動作を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで本出願人は、先に、ポリエチレンテレフタレート系樹脂とポリエチレンナフタレート系樹脂を混合して成形することによりパール光沢を発現させることができることを見出し、図8に示すホットランナー式の射出成形装置を用いて射出成形を行った。すなわち、射出シリンダ内で両樹脂の溶融、混練を行い、混合した溶融樹脂を流路6a、6b、6cを経て金型10の空間11内に射出し、成形を行った。ところが得られた製品を検査したところ、製品全体はきれいなパール光沢を備えているが、製品の周方向に約180°隔てた位置に、製品の軸線方向に延びる透明ラインが生じるという問題の発生することが判明した。この透明ラインは他の部分に比べて何らかの物性が異なっているため、透明となっているものと思われる。
【0004】
本発明はかかる問題を解決すべくなされたもので、パール光沢を発現させる場合のように異種樹脂を混合して射出成形した場合においても、透明ラインのような、ライン状に物性の異なる領域が生じることを防止若しくは抑制することの可能なホットランナー式の射出成形装置及びそれに用いるバルブピンを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、ホットランナー式の射出成形装置を用いてパール光沢を持った成形品を製造する際に生じた透明ラインの発生原因を検討の結果、この透明ラインが、図8のD−D矢視断面図である図9に示すように、流路6bから流路6c内に流れ込んだ樹脂13がバルブピン7にぶつかって分流する点14及びバルブピン7を通り過ぎて合流する点15に対応した位置に生じており、従って、透明ラインは樹脂のバルブピン7による分流及び合流に起因して生じていることを見出した。この理由ははっきりしないが、次のように考えられる。すなわち、流路6b内を流れる樹脂13は、2種類の樹脂が均一に混練された状態であるが、その樹脂13がバルブピン7にぶつかってそのバルブピン7を巻き込むように、急速に方向変換して分流され、且つ、バルブピン7を通り過ぎた部分で合流するが、その分岐点14、合流点15等において急速に流れ方向が変化し、その際、2種類の樹脂の流れ易さが異なるため2種類の樹脂の混合割合が微妙に変化し、それに起因して物性が微妙に変化したためではないかと思われる。そして、本発明者等は更に、流入する樹脂13がぶつかる部分のバルブピン7の形状を樹脂の流れに対する抵抗が小さくなるようにし、樹脂13の分流、合流の際の流れの変化を小さく抑制することにより、透明ラインの発生を防止でき、また、樹脂の分流点14、合流点15よりも更に下流において通過中の樹脂を攪拌することでも透明ラインの発生を防止できることを見出した。
【0006】
本願第一の発明はかかる知見に基づいてなされたもので、バルブピンを有するホットランナーを使用した射出成形装置において、前記バルブピンの、該バルブピンに交差する方向の樹脂流路に面する部分に、前記樹脂流路を向く方向に貫通したスリットを設け、樹脂の流れに対する抵抗を小さくしたことを特徴とする。本発明はこの構成により、バルブピンに向かって流れて来た溶融樹脂がバルブピンのスリットとバルブピンの両側との3箇所を流れることとなるため、樹脂の流れがスムーズであり、これによって分流点、合流点での物性変化が抑制され、この部分で生じる恐れのある物性変化に起因して生じる成形品のむら、例えば、パール光沢を発現させる樹脂を使用した場合における成形品の透明ラインの発生を防止できる。
【0007】
また、本願第二の発明は、バルブピンを有するホットランナーを使用した射出成形装置において、前記バルブピンの、該バルブピンに交差する方向の樹脂流路に面する部分の両側を同一直径の円筒状とすると共に前記樹脂流路に面する部分を、それに隣接した部分の直径よりも小径の小径部として流れに対する抵抗を小さくし、更に、その小径部よりも樹脂の流れに関して下流側で且つバルブピンを取り囲む流路内に位置する円筒状の部分に複数の環状溝を形成して、通過する樹脂に攪拌を生じさせるようにしたことを特徴とする。本発明はこの構成により、溶融樹脂がバルブピンにぶつかって分流、合流を生じたとしても、その部分は抵抗の小さい小径部としているので、流れがスムーズであり、これによって分流点、合流点での物性変化が抑制され、更に、その溶融樹脂がバルブピンに沿って流れる際にバルブピンによって攪拌されることで、再び物性の均一化が図られ、成形品におけるむら、例えば、パール光沢を発現させる樹脂を使用した場合における成形品の透明ラインの発生を防止できる。
本願第三の発明は、バルブピンを有するホットランナーを使用した射出成形装置において、前記バルブピンの、該バルブピンに交差する方向の樹脂流路に面する部分の両側を同一直径の円筒状とすると共に前記樹脂流路に面する部分を、それに隣接した部分の直径よりも小径の小径部として流れに対する抵抗を小さくし、更に、その小径部よりも樹脂の流れに関して下流側で且つバルブピンを取り囲む流路内に位置する円筒状の部分にスパイラル溝を形成して、通過する樹脂に攪拌を生じさせるようにしたことを特徴とする。本発明はこの構成により、溶融樹脂がバルブピンにぶつかって分流、合流を生じたとしても、その部分は抵抗の小さい小径部としているので、流れがスムーズであり、これによって分流点、合流点での物性変化が抑制され、更に、その溶融樹脂がバルブピンに沿って流れる際にバルブピンによって攪拌されることで、再び物性の均一化が図られ、成形品におけるむら、例えば、パール光沢を発現させる樹脂を使用した場合における成形品の透明ラインの発生を防止できる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の理解を助けるための参考例として示した射出成形装置を示す概略断面図、図2(a)はその射出成形装置のバルブピンの周辺を拡大して、且つバルブピンを開状態として示す概略断面図、図2(b)は図2(a)のA−A矢視断面図であり、図8に示す従来例と同一部品には同一符号を付して示している。この参考例の射出成形装置も、図8に示す従来例と同様なホットランナー式の射出成形装置であり、バルブピン21の形状を除いては実質的に同一である。図1に示す参考例に用いたバルブピン21は、バルブピン21の、該バルブピン21に交差する方向の樹脂流路6bに面する部分、並びにその下流の流路6c内に位置する部分を、先端部を除いて、バルブピンの強度が保たれる範囲で小径円筒状とした小径部21aとし、流れてくる樹脂に対する抵抗が小さくなるようにしている。また、その小径部21aの両側は従来と同様な大きさの円筒部21b、21cとしている。この構成により、図2(b)に示すように、流路6bからバルブピン21に向かって流れてきた樹脂17がバルブピン21の小径部21aの周囲を包み込むように流れるが、その際、小径部21aは小径で流れに対する抵抗が小さいため、樹脂17がスムーズに流れ、分流点、合流点が生じてもこの部分での物性変化はきわめて微小となる。このため、空間11内に流入した樹脂の物性むらはほとんどない。かくして、このバルブピン21を用いた射出成形装置による射出樹脂として、ポリエチレンテレフタレート系樹脂とポリエチレンナフタレート系樹脂を混合して供給し、射出シリンダ内で両樹脂の溶融、混練を行い、混合した溶融樹脂を流路6a、6b、6cを経て金型10の空間11内に射出し、成形を行ってパール光沢を発現した成形品を製造する場合において、成形品に生じがちな透明ラインの発生を防止することができ、周方向にむらのないパール光沢を持った成形品を製造できる。
【0009】
なお、図1、図2に示す参考例のバルブピン21では、小径部21aを長い領域に形成しているが、この小径部21aは少なくとも流路6bに面する位置に形成すればよく、例えば、図3に示す参考例のバルブピン23のように、流路6bに面する位置のみに小径部23aを形成し、その他の部分は通常の円筒部23b、23cとして残した構成としてもよい。この場合も、図1の参考例と同様な効果が得られる。
【0010】
図4(a)、(b)は、更に異なったバルブピン25を用いた場合の参考例を示す図2(a)、(b)と同様な概略断面図である。この参考例のバルブピン25は、流路6bに面する部分及びその下流の部分を、先端部を除いて、流路6bからの樹脂の流れ方向に細長い菱形断面とした菱形部25aとし、流路6bから流れ込む樹脂に対する抵抗を小さくしたものである。なお、先端及び後端は通常の円筒部25b、25cとしている。この参考例においても、流路6bからバルブピン25に向かって流れてきた樹脂17が菱形断面の菱形部25aによってスムーズに分流され、且つ合流することとなり、分流点、合流点での物性変化はきわめて微小となり、図1の参考例と同様な効果が得られる。
【0011】
図5(a)、(b)は、本発明の実施例に係る射出成形装置を示すもので、図2(a)、(b)と同様な概略断面図である。この実施例の射出成形装置は、図1、図2に示す参考例とは異なったバルブピン27を用いているが、その他の構造は参考例と同様である。この実施例のバルブピン27は、全体が同一直径の円筒状であるが、流路6bに面する部分から先端近傍までの領域に、流路6bを向く方向に貫通したスリット27aを設け、流路6bから流れ込む樹脂に対する抵抗を小さくしたものである。この実施例においては、流路6bからバルブピン27に向かって流れてきた樹脂17が、スリット27aとバルブピン27の両側との3箇所を流れることとなるため、流れがスムースとなり、分流点、合流点での物性変化はきわめて微小となり、このため、空間11内に流入した樹脂の物性むらはほとんどない。かくして、前記した参考例と同様に、このバルブピン27を用いた射出成形装置による射出樹脂として、ポリエチレンテレフタレート系樹脂とポリエチレンナフタレート系樹脂を混合して供給し、成形を行ってパール光沢を発現した成形品を製造する場合において、成形品に生じがちな透明ラインの発生を防止することができ、周方向にむらのないパール光沢を持った成形品を製造できる。
【0012】
図6は、更に異なったバルブピン31を用いた場合の実施例を示す図2(a)と同様な概略断面図である。この実施例のバルブピン31は、流路6bに面する部分を、それに隣接した円筒状の部分の直径よりも小径の小径部31aとすると共に、その小径部よりも樹脂の流れに関して下流側に位置する部分、すなわちバルブピンを取り囲む流路6c内に位置する円筒状の部分に複数の環状溝31bを形成し、その他の部分は通常の円筒部31cとして残したものである。この実施例では、流路6bから流れ込む溶融樹脂が、バルブピン31の小径部31aにぶつかってその小径部31aを包み込むように流れるため、流れがスムースとなり、バルブピンによる分流、合流に起因した物性変化はきわめて微小となる。しかも、その後、樹脂がバルブピン31に沿って流れる際に、複数の環状溝31b、円筒部31cを通過する際に攪拌され、物性が一層均一となる。かくして、成形品にはライン状の物性の異なる部分が生じることがなく、パール光沢を発現した成形品を製造する場合において、成形品に生じがちな透明ラインの発生を一層良好に防止することができる。
【0013】
図7は、更に異なったバルブピン33を用いた場合の実施例を示す図2(a)と同様な概略断面図である。この実施例のバルブピン33は、流路6bに面する部分を小径部33aとすると共に、その下流の部分、すなわちバルブピンを取り囲む流路6c内に位置する部分にスパイラル溝33bを形成し、通過する樹脂を攪拌する構成とし、且つ先端、後端に円筒部33c、33dを残したものである。この実施例も、図6に示す実施例と同様な効果が得られる。
【0014】
【0015】
〔実験例1〕
ポリエチレンテレフタレート系樹脂として、三井石油化学株式会社製J135(ポリエチレンテレフタレート樹脂、極限粘度、I.V.値 0.8)を、ポリエチレンナフタレート系樹脂として、三菱化学株式会社製NC−900Z(PEN92%コポリマー樹脂、極限粘度、I.V.値 0.6)を、ポリエチレンナフタレート系樹脂の含有率が30重量%となるようブレンドし、160°C、4時間の乾燥条件で乾燥した。
上記樹脂を日精樹脂工業株式会社製射出成形機FE160S36ASEを用いて射出成形した。ただし、使用したバルブピンは図2に示す形状であり、小径部21aの直径は2mm、円筒部21b、21cの直径は4mmとした。
【0016】
その時の射出成形条件は次の通り。
1) バレル温度
前部 270°C
中部 280°C
後部 280°C
2) ホットランナー温度
ノズル 270°C
ブロック下部 280°C
ブロック上部 280°C
3) 背圧
25kg/cm2
4) 射出率
75%
5) 樹脂滞留時間
5分
【0017】
上記成形条件で射出成形を行って、パール光沢を持った成形品を得た。その成形品を目視検査したところ、周方向に品質むら(パール光沢むら)は見られず、小径部21aを備えていないバルブピンを用いて成形した場合の成形品に見られた透明ラインは見られなかった。
【0018】
なお、以上の説明は、本発明の射出成形装置をパール光沢を発現させる樹脂の成形に用いる場合についてものであるが、本発明の射出成形装置はこの種の樹脂に限定されず、他の任意の樹脂の成形に使用可能である。すなわち、溶融樹脂がホットランナー内を流れ、バルブピンにぶつかって分流、合流した際に物性変化を生じる恐れのある場合に本発明を適用することで、この物性変化を抑制或いは解消でき、むらのない成形品を得ることができる。
【0019】
【発明の効果】
以上に説明したように、本願第一の発明によるバルブピン及びそれを使用した射出成形装置は、前記バルブピンの、該バルブピンに交差する方向の樹脂流路に面する部分にスリットを形成して樹脂の流れに対する抵抗が小さい形状としたことにより、バルブピンに向かって流れて来た溶融樹脂がバルブピンにぶつかって分流し且つその反対側で合流する際の樹脂の流れがスムーズであり、これによって分流点、合流点での物性変化が抑制され、むらのない成形品を得ることができるという効果を有している。
【0020】
また、本願第二の発明及び第三の発明によるバルブピン及びそれを使用した射出成形装置は、前記バルブピンの、該バルブピンに交差する方向の樹脂流路に面する部分を小径部として流れに対する抵抗を小さくしたことにより、溶融樹脂がバルブピンにぶつかって分流、合流を生じる際の物性変化を小さくでき、更に、前記バルブピンの、前記小径部よりも樹脂の流れに関して下流側で且つバルブピンを取り囲む流路内に位置する部分を、通過する樹脂に攪拌を生じさせる形状としたことにより、溶融樹脂がバルブピンにぶつかって分流、合流を生じる部分で物性変化が生じたとしても、その溶融樹脂がバルブピンに沿って流れる際にバルブピンによって攪拌され、再び物性の均一化が図られ、むらのない成形品を得ることができるという効果を有している。
【0021】
更に、上記した本発明の射出成形装置を、パール光沢を発現させる樹脂の成形に使用した場合には、成形品に透明ラインが発生することを防止でき、均一にパール光沢を持った成形品を得ることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考例の射出成形装置の主要部を示す概略断面図
【図2】 (a)は図1に示す射出成形装置のバルブピン及びその周辺を拡大して、且つバルブピンを開状態として示す概略断面図、(b)は(a)のA−A矢視概略断面図
【図3】 図1の参考例とは異なったバルブピンを用いた場合の図2(a)と同様な概略断面図
【図4】 (a)は上記参考例とは更に異なったバルブピンを用いた場合の図2(a)と同様な概略断面図、(b)はそのB−B矢視概略断面図
【図5】 (a)は本発明の実施例の射出成形装置を示す、図2(a)と同様な概略断面図、(b)はそのC−C矢視概略断面図
【図6】 上記実施例とは異なったバルブピンを用いた場合の図2(a)と同様な概略断面図
【図7】 上記実施例とは更に異なったバルブピン用いた場合の図2(a)と同様な概略断面図
【図8】 従来の射出成形装置の主要部を示す概略断面図
【図9】 図8のD−D矢視概略断面図
【符号の説明】
1 射出シリンダ
2 ホットランナー
5 ノズル
6a、6b、6c 樹脂流路
7 バルブピン
8 シリンダ機構
10 金型
11 空間
21、23、25、27、31、33 バルブピン
21a、23a 31a、33a 小径部
25a 菱形部
27a スリット
31b 環状溝
33b スパイラル溝
Claims (7)
- バルブピンを有するホットランナーを使用した射出成形装置において、前記バルブピンの、該バルブピンに交差する方向の樹脂流路に面する部分に、前記樹脂流路を向く方向に貫通したスリットを設けたことを特徴とする射出成形装置。
- バルブピンを有するホットランナーを使用した射出成形装置において、前記バルブピンの、該バルブピンに交差する方向の樹脂流路に面する部分の両側を同一直径の円筒状とすると共に前記樹脂流路に面する部分を、それに隣接した部分の直径よりも小径の小径部とし、更に、その小径部よりも樹脂の流れに関して下流側で且つバルブピンを取り囲む流路内に位置する円筒状の部分に複数の環状溝を形成したことを特徴とする射出成形装置。
- バルブピンを有するホットランナーを使用した射出成形装置において、前記バルブピンの、該バルブピンに交差する方向の樹脂流路に面する部分の両側を同一直径の円筒状とすると共に前記樹脂流路に面する部分を、それに隣接した部分の直径よりも小径の小径部とし、更に、その小径部よりも樹脂の流れに関して下流側で且つバルブピンを取り囲む流路内に位置する円筒状の部分にスパイラル溝を形成したことを特徴とする射出成形装置。
- 請求項1から3のいずれか1項記載の射出成形装置を用いて、ポリエチレンテレフタレート系樹脂とポリエチレンナフタレート系樹脂を混合したパール光沢を発現させる樹脂の成形を行うことを特徴とする射出成形方法。
- ホットランナーを使用した射出成形装置に用いるバルブピンにおいて、該バルブピンに交差する方向の樹脂流路に面する部分に、前記樹脂流路を向く方向に貫通したスリットを設けたことを特徴とするバルブピン。
- ホットランナーを使用した射出成形装置に用いるバルブピンにおいて、該バルブピンの、該バルブピンに交差する方向の樹脂流路に面する部分の両側を同一直径の円筒状とすると共に前記樹脂流路に面する部分を、それに隣接した部分の直径よりも小径の小径部とし、更に、その小径部よりも樹脂の流れに関して下流側で且つバルブピンを取り囲む流路内に位置する円筒状の部分に複数の環状溝を形成したことを特徴とするバルブピン。
- ホットランナーを使用した射出成形装置に用いるバルブピンにおいて、該バルブピンの、該バルブピンに交差する方向の樹脂流路に面する部分の両側を同一直径の円筒状とすると共に前記樹脂流路に面する部分を、それに隣接した部分の直径よりも小径の小径部とし、更に、その小径部よりも樹脂の流れに関して下流側で且つバルブピンを取り囲む流路内に位置する円筒状の部分にスパイラル溝を形成したことを特徴とするバルブピン。
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