JP3922169B2 - 清掃ブラシケース - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トイレ、風呂場、洗面所等の汚れを清掃する柄付きブラシを収納しておくのに好適な清掃ブラシケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
トイレの便器、風呂場の床や壁、洗面台等を清掃し終えた柄付きブラシは拭浄体(スポンジ状、束子状、刷毛状等、様々)に水を含んでいて不潔であるから、専用のブラシケースに収納して適宜の場所に立て掛けておく場合が多い。使用直後の柄付きブラシを収納する場合、ブラシケースの底部に柄付きブラシの拭浄体が接触していると拭浄体の水切れが悪く、常に湿った状態で不衛生であることから、従来、ブラシケースはケースの後部にブラシの柄を引っ掛けて宙吊りにしておく支柱を備えたものが多い(特許文献1、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開昭47−45062号公報
【特許文献2】
実公昭37−24880号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような清掃ブラシは種類や用途に応じて柄の長さが様々であるが、反面、特許文献1および特許文献2にも開示されているように、ブラシケースの支柱の長さ、即ち、柄掛けの位置は各々固定されており、使用する柄付きブラシによっては支柱に宙吊りできず、やむなく拭浄体をケースの底部に接触させた状態で収納しておく場合も多い。しかし、これでは折角ブラシケースを使用しても不衛生になってしまう。
【0005】
本発明は、このような不都合に鑑みて成されたもので、支柱の柄掛け位置を可変としてブラシを清潔に懸吊・収納できるようにした清掃ブラシケースを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1に記載の発明は、柄付きブラシの拭浄体が収まる容器と、当該容器の後部に備えられて前記柄付きブラシを柄掛けに懸吊する支柱を有し、当該支柱を前記容器に上下摺動自在に装着すると共に、摺動位置保持手段により柄掛けの位置を保持可能としたことを特徴としている。
本構成では、清掃ブラシの柄の長さに応じて柄掛けを宙吊り可能な位置に自在に設定できるため、清掃ブラシを常に水切れの良い清潔な状態で懸吊・収納できる。
【0007】
また、請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の清掃ブラシケースにおいて、前記支柱を前方に傾斜させて構成した。
本構成では、懸吊した清掃ブラシの拭浄体を常に容器のほぼ中央付近に位置させて、容器側壁との接触を極力少なくできるため、拭浄体や容器の水切れが良くなり、拭浄体や容器内が乾燥し易くなる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図3に基づいて本発明に係る清掃ブラシケースの一実施形態を説明する。図1は本実施形態の清掃ブラシケースの構造を示す一部断面正面図、図2は同じく、側断面図、図3はその使用態様を示す斜視図である。
【0009】
図示のように、本実施形態の清掃ブラシケース1は、柄付きブラシ20(以下清掃ブラシ20という)の拭浄体21を収納する有底筒状の水切容器2と、この水切容器2を収納する着脱自在のケース本体3と、この容器の後部に起立して清掃ブラシ20を懸吊する支柱4とで構成されている。
尚、ケース本体3と水切容器2は何れも合成樹脂でできており、水切容器2の上部開口よりケース本体3を覆い被せると、それぞれ側部の対向部位に設けた凹溝と凸部の弾性係合機構6によって内側の水切容器2と外側のケース本体3が両側部でロックするように構成されている。
【0010】
前記支柱4は、外径5φ程度のステンレス製ワイヤをU字形に曲成すると共に、U字頂部に清掃ブラシ20の柄部22を懸吊するための柄掛け7をフック状に突設したものであり、このU字体の開放両端側が、ケース本体3に嵌着された二つの合成樹脂製スペーサ5、5を介して容器後部に形成された空隙部8の内部に所定の接触圧を持って摺動自在、且つ、着脱自在に装着できるようになっている。スペーサ5の材料は耐摩耗性、耐衝撃性等に優れる樹脂として、例えば、EVA樹脂等が好適である。
支柱4は、このスペーサ5の挿通孔5aによる摺動位置保持手段としての摺動摩擦で上下方向の任意に位置に保持・固定することが可能であり、よって、支柱4を上下に伸縮することにより、図2の想像線で示すように、柄掛け7の位置(高さ)を、ほぼ空隙部8の深さ、即ち、容器後部の高さ寸法で決まる伸縮幅内で自在に調整することができる。
【0011】
また、スペーサ5の挿通孔5aは、幾分前方に傾斜した容器後部の側壁に並行するように前方斜方向に穿設されているため、この挿通孔5aに挿通される支柱4もこれに沿った前傾状態に起立されることになり、結果、柄掛け7は水切容器2の開口のほぼ中央付近に位置するようになる。
但し、本実施形態では、支柱4の上部を前傾分反対側にくの字形曲げて形成することで柄22の上部を垂直状態にしており、これにより、清掃ブラシ20を懸吊した際に柄22の一部が支柱4に沿うようにガイドされて、清掃ブラシ20の懸吊が安定に位置するよう工夫されている。
【0012】
図3に示すように、清掃ブラシ20を清掃ブラシケース1に収納する場合は、清掃ブラシ20の拭浄体21を上向きにして柄22の先端に設けた引掛孔23を支柱4の柄掛け7に引っ掛ければ良い。この際、清掃ブラシ20の柄22の長さと支柱4の柄掛け7の高さが整合しない場合は、懸吊する清掃ブラシ20の柄22の長さに応じて、適宜、支柱4の摺動機構にて柄掛け7の高さを調整して拭浄体21が水切容器2の底面に接触しないよう宙吊り可能な好適位置に設定することにより、清掃ブラシ20を常に水切れの良い清潔な状態に懸吊・収納することができる。
【0013】
加えて、支柱4が前傾起立状態であるから、宙吊りされた清掃ブラシ20の拭浄体21は常に水切容器2の開口のほぼ中央付近に位置し、結果、拭浄体21と水切容器側壁との接触を極力無くすることできる。これにより、拭浄体21や水切容器2の水切れが良くなり、拭浄体21や水切容器2を乾燥し易くすることができる。
【0014】
また、本体ケース3と水切容器2は両側部の凹溝と凸部の弾性係合機構6によって着脱容易に係合される構造であるから、特に汚れが付着し易く不潔になり易い水切容器2の清掃は両者を分離した状態で行えるので清掃は容易であり、使い勝手は良い。
【0015】
以上説明した本実施形態では、支柱4の摺動位置保持手段としてスペーサ5の挿通孔5aと支柱4であるステンレス製棒状体との摺動摩擦を利用したが、これに限定されるものではなく、例えば、摺動自在の支柱4を所定の位置でケース外側からのネジ締めで固定する構造としても構わない。また、別の方法として、支柱側に多数の凹部を連続的に形成すると共に、ケース側にこれに係合する弾性爪状体を形成してラチャット機構を構成しても良い。
【0016】
また、本実施形態では、支柱4としてステンレス製ワイヤをU字形に曲成して用いたが、これに限定されないことは勿論であり、要は柄掛け7を備えた摺動自在の部材で有れば良く、柄掛け7にしても、図示のようなフック状である必要はなく、図示しないが、例えば、清掃ブラシ20の柄22の上端部分を膨出させた把手部24の段差24aを係止可能な凹状や二股状の構造としても構わない。
【0017】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1に記載の本発明によれば、清掃ブラシケースの支柱を上下摺動自在として柄掛けの位置を可変としたので、清掃ブラシの柄の長さに応じて柄掛けを宙吊り可能な位置に自在に設定・固定できるため、清掃ブラシは常に水切れの良い清潔な状態で懸吊・収納できるようになる。
【0018】
また、請求項2に記載の本発明によれば、前記支柱を前方に傾斜させたので、宙吊りした清掃ブラシの拭浄体を常に水切容器のほぼ中央部に位置させ、容器側壁との接触を極力無くすことがきるため、拭浄体や水切容器の水切れが良好になり、拭浄体や容器内が乾燥し易くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る清掃ブラシケースの一部断面正面図。
【図2】同、清掃ブラシケースの側断面図。
【図3】本発明に係る清掃ブラシケースの使用態様を示す斜視図。
【符号の説明】
1 清掃ブラシケース
4 支柱
7 柄掛け
20 柄付きブラシ(清掃ブラシ)
21 拭浄体
22 ブラシの柄
Claims (2)
- 柄付きブラシの拭浄体が収まる容器と、当該容器の後部に備えられて前記柄付きブラシを柄掛けに懸吊する支柱を有し、当該支柱を前記容器に上下摺動自在に装着すると共に、摺動位置保持手段により柄掛けの位置を保持可能と成したことを特徴とする清掃ブラシケース。
- 前記支柱を前方に傾斜して成る請求項1に記載の清掃ブラシケース。
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