JP3921276B2 - シール材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物等の所定位置に正確に貼着可能な粘着テープからなるシール材に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、建築物等の開口部等にはサッシが取り付けられ、サッシと外壁との間の隙間をシールするためにシール材が貼着されることが多い。このシール材としては押し出し成形等により巻き取り形成された粘着テープが主に使用される。従来一般に使用されている粘着テープとしては図4に示す粘着テープ5aが挙げられる。図4は粘着テープ5aの構成を示す拡大部分断面図であり、この構成からなる素材が輪状に巻き取られたものからなる。
【0003】
図4,図5に示すように、粘着テープ5aは粘着テープ部であるブチルゴム4aとこれを覆って貼着されるセパレータ1aとから構成される。図4に示すようにセパレータ1aは中心部に紙8が配置され、この表裏にポリフィルム9,9が貼着され、ポリフィルム9,9の表面はシリコーン3aにより離型処理される。なお、従来のこの構造のセパレータ1aの厚みtは約80[μm]でかなり厚く、手触りで硬く、且つ比較的重量のあるものからなる。図5は前記巻き取り形状のものから引き出された従来の粘着テープ5aを示すものであり、ブチルゴム4aはセパレータ1aのほぼ中央に貼着されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記したように、従来のセパレータ1aは紙8を使用するため不透明なものからなる。従って、図5において点線で示したブチルゴム4aの位置はセパレータ1aの表面側からは目視できない。このため、仮に図6に示すように建築物6の開口部のコーナ部7の位置にブチルゴム4aのコーナを合致させてコーナ部7に沿ってブチルゴム4aを貼着したい場合においてセパレータ1aの表面からブチルゴム4aの貼着位置を確認することができない。そのため、図示のようにブチルゴム4aがコーナ部7からずれ、例えば、寸法f,gのようにコーナ部7からブチルゴム4aの部分がはみ出して貼着されてしまう問題点がある。そのため、ブチルゴム4aの貼着位置の修正手直し作業が発生し易く、施工時間が大となる問題点があった。また、ブチルゴム4aが所定の位置に整然と貼着しにくいため品質が低下し、シール性が不十分となる問題点もある。更に、従来の粘着テープ5aではセパレータ1aの中央部にブチルゴム4aが貼着されない不良品が製作されてもセパレータ1aが不透明のため不良品の確認が不正確となり、製品の信頼性保持が不十分となる問題点があった。
【0005】
粘着テープ5aは所定場所に貼着された状態でしばらくセパレータ1aを剥離させないでそのまま保持される場合がある。これは、所定の施工が開始されるまでブチルゴム4aを長時間露出させることによる劣化を防止するためである。然し乍ら、従来のセパレータ1aは紙8を主素材とするため、水や水分が吸収され、粘着テープ5aが変形,変質する問題点がある。また、紙8とポリフィルムとの複合フィルムは一般廃棄物であり、自由に焼却することができず、また、焼却処理にもコストと時間がかかる。このため、産業廃棄物となって環境汚染の原因となる問題点もある。更に、従来の粘着テープ5aは、セパレータ1aが厚く、腰が強いため、風雨にさらされた場合にセパレータ1aとブチルゴム4aとの貼着箇所が風力等により剥がされ、ブチルゴム4aがむき出しになる問題点もあった。
【0006】
本発明は、以上の問題点を解決するために創案されたものであり、粘着テープ部のブチルゴムを所定位置に正確に、且つ容易に貼着し得ると共に、軽量で取り扱い易く、水や水分の吸収による劣化もなく、製作時における品質管理がやり易く、製品品質の信頼性の向上が図られ、完全なシール施工ができるため漏水事故の発生が防止されるシール材を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上の目的を達成するために、建築物等の所定貼付位置に貼着されるブチルゴム粘着性部材からなる粘着テープ部とこれを覆って剥離可能に貼着されるセパレータとからなるシール材であって、前記セパレータの下面の中央部にブチルゴム粘着性部材が貼着されるとともに、前記セパレータが、前記粘着テープ部の貼着位置を目視可能な透明又は半透明の素材から形成されることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の請求項2に記載のシール材は、請求項1に記載のシール材において、前記セパレータが透明又は半透明のポリエステルの薄膜材からなり、表裏にシリコーン離型処理を施しものからなることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の請求項3に記載のシール材は、請求項2に記載のシール材において、前記ポリエステルは単層のフィルムからなることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項4に記載のシール材は、請求項1に記載のシール材において、前記セパレータが粘着テープのサイズ,形状に対応して着色区分されるものであることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の請求項5に記載のシール材は、請求項1に記載のシール材において、前記粘着テープ部およびセパレータは、一体的に押し出し成形され、巻き取り形状に形成されるものであることを特徴とする。
【0012】
本発明のセパレータは、例えば、透明なポリエステルフィルムからなり、貼着された粘着テープ部のブチルゴムをその表面側から目視できる。そのため、ブチルゴムを所定の貼着位置に正確に、且つ容易に貼着することができる。また、ポリエステルは単層のものからなり再生処理が可能であり、また、焼却処理も容易に行われる。また、防水性があり、放置されても劣化が生じにくい。更に軽量であり取り扱い性がよく、コストも安くできる。更に、製作時においてもブチルゴムの貼着位置が明確にわかり、品質管理がやり易く、製品の信頼性の向上が図れる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の粘着テープからなるシール材の実施の形態を図面を参照して詳述する。
図2は本発明の粘着テープ5の全体構成を示す拡大部分断面図である。本発明の粘着テープ5は、セパレータ1と粘着テープ部のブチルゴム4とからなる。セパレータ1は図示のようにポリエステルフィルム2の表裏をシリコーン3,3により離型処理したものからなる。なお、セパレータ1の厚みt1 は約25[μm]であり、従来のセパレータ1aに較べてきわめて薄肉のものからなる。また、ポリエステルフィルム2は透明の素材からなり貼着されているブチルゴム4の貼着位置を表面側から容易に確認することができる。また、ポリエステルフィルム2はシリコーン3の塗布処理による焼けや変形がなく、ブチルゴム4の吐出成形後における蓄熱による変形も生じにくい利点を有する。この点においても従来のセパレータ1aよりも優れる。
【0014】
図3は本発明の粘着テープ5の巻き取り状態の形状を模式的に示したものである。ブチルゴム4はポリエステルフィルム2の表面に塗布されているシリコーン3と接触しているため、巻き取り状態の粘着テープ5を図示のようにその端部から引き出すことが容易にできる。従って、現場での施工時には巻き取られている粘着テープ5の状態で取り扱いができ、所定長さだけ引き出すことにより、施工が容易に行われる。
【0015】
図1は本発明の粘着テープ5を用いた施工作業を示すものである。本例では、セパレータ1の下面の中央部にブチルゴム4が貼着されているが、この状態のブチルゴム4はセパレータ1が透明のためセパレータ1の表面側から目視できる。従って、図示のように建築物6等のコーナ部7の位置にブチルゴム4のコーナを正確に合わせることができ、建築物6の開口部等に沿ってブチルゴム4を正確に貼付することができる。
【0016】
また、ポリエステルフィルム2は耐熱寸法安定性に優れ、シリコーン3の塗布による焼けや変形も少なく、ブチルゴムの有する吐出成形後の蓄熱による熱影響による変形も生じない。このため、安定した粘着テープ5を形成することができる。また、ポリエステルフィルム2は前記のように約25[μm]程度の薄肉のため、腰がなく、風雨によりポリエステルフィルム2の部分のめくり上りによるブチルゴム4との剥離が生じにくい。また、水や水分の吸収もなく、防水性に優れ変形,変質も発生せず長時間貼付状態で放置しても劣化が生じない。
【0017】
一方、透明のため、ブチルゴム4の貼付位置のずれが製作時においてすぐに発見され、位置ずれや蛇行状のブチルゴム4を有する不良品がすぐに発見され、品質管理が容易に行われる。なお、以上の説明では本例のポリエステルフィルム2は透明品としたが、半透明のものでもよく、表面側からブチルゴム4の貼着状態を目視できるものであればよい。
【0018】
前記のように、本発明のセパレータ1はシリコーン離型処理を行ったポリエステルフィルム2を使用したが、ポリエステルフィルム2の替りにOPP(伸延ポリプロピレン)のフィルムを用いてもよい。この場合、二軸延伸が望ましい。また、シリコーン離型処理におけるディファレンシャルは特に必要がない。但し、OPPの場合はブチルゴム4の蓄熱による影響が少なく、在庫期間が6ヶ月以内であれば問題はないが、シリコーンがOPP側に移行する場合もあり長時間の保存する場合には望ましくない。なお、コスト的にはOPPの方が安い。
【0019】
本発明の粘着テープ5は前記のようにセパレータ1とブチルゴム4とからなるが、セパレータ1の形状,サイズやブチルゴム4の貼付形状,大きさ等は各種のものがある。勿論、セパレータ1が透明又は半透明のため、多種類の粘着テープ5を表示マーク等により区分する必要性は特にないが、例えば、着色の違いにより各種類の粘着テープ5を区別するようにしてもよい。着色により粘着テープ5の透明度はやや低下するが、ブチルゴム4の貼着状態をセパレータ1の表面側から目視することは十分に可能であり、特に問題はない。
【0020】
以上の説明では粘着テープ5の形状としてフィルム状のセパレータ1とブチルゴムの複合フィルムとしたが、セパレータ1に貼着される粘着部の形状はシート状のブチルゴム4に限るものではなく、ブチルゴムの貼着される相手側のサッシ等の形状に合わせた形態のものでも勿論よい。前記と同様にセパレータ1が透明又は半透明のため、前記粘着部をサッシ等の所定位置に正確に挿入して貼着させることができる。
【0021】
【発明の効果】
1)本発明の請求項1に記載のシール材によれば、セパレータが粘着テープ部(ブチルゴム)を目視可能の素材から形成されるため、粘着テープ部を貼付位置に正確に、且つ容易に貼着することができる。これにより、シールの安全化と施工効率の向上が図れる。
2)本発明の請求項2に記載のシール材によれば、セパレータがポリエステルの薄肉フィルムからなり、耐熱性防水性を有し、熱変形や水分等による劣化が生じない。そのため、長期間の放置が可能である。また、薄肉で腰が弱いため風雨によるめくり上りがなく、粘着テープ部の長期間の保護が可能になる。
3)本発明の請求項3に記載のシール材によれば、ポリエステルが単層のものからなり、寸法安定性があり、低コストで製作され、且つ再生が可能である。また、処理し易く産業廃棄物にならない。
4)本発明の請求項4に記載のシール材によれば、本発明のセパレータを着色することにより各種類のサイズ,形状の粘着テープの区別が可能になる。なお、着色されても粘着テープ部の目視確認は十分に可能であり、特に問題はない。
5)本発明の請求項5に記載のシール材によれば、本発明の粘着テープは巻き取り成形されるもので長尺に形成され、且つ取り扱い易く、且つ保管も容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のシール材による貼着作業を示す斜視図。
【図2】 本発明のシール材のセパレータ構造の構成を示す拡大部分断面図。
【図3】 本発明のシール材の巻き取り形態を示す模式図。
【図4】 従来のシール材の構成を示す拡大部分断面図。
【図5】 従来のシール材の構造を示す部分斜視図。
【図6】 従来のシール材の貼着作業時における問題点を説明するための平面図。
【符号の説明】
1 セパレータ
2 ポリエステルフィルム
3 シリコーン
4 ブチルゴム
5 粘着テープ
6 建築物
7 コーナ部
Claims (5)
- 建築物等の所定貼付位置に貼着されるブチルゴム粘着性部材からなる粘着テープ部とこれを覆って剥離可能に貼着されるセパレータとからなるシール材であって、前記セパレータの下面の中央部にブチルゴム粘着性部材が貼着されるとともに、前記セパレータが、前記粘着テープ部の貼着位置を目視可能な透明又は半透明の素材から形成されることを特徴とするシール材。
- 前記セパレータが透明又は半透明のポリエステルの薄膜材からなり、表裏にシリコーン離型処理を施したものからなる請求項1に記載のシール材。
- 前記ポリエステルは単層のフィルムからなる請求項2に記載のシール材。
- 前記セパレータが粘着テープのサイズ,形状に対応して着色区分されるものである請求項1に記載の粘着テープのシール材。
- 前記粘着テープ部およびセパレータは、一体的に押し出し成形され、巻き取り形状に形成されるものである請求項1に記載のシール材。
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JP15590697A JP3921276B2 (ja) | 1997-05-29 | 1997-05-29 | シール材 |
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JP (1) | JP3921276B2 (ja) |
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1997
- 1997-05-29 JP JP15590697A patent/JP3921276B2/ja not_active Expired - Fee Related
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