JP3920095B2 - 管路用補修構造 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は地中に埋設された排水管等の管路の補修に用いられる管路用補修構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、可撓性の筒状の管路用補修材を地中管の内壁に押圧保持させながら、管路用補修材を硬化させることにより、既設管路の内部に管路用補修材(ライナー)による新たな管路を形成する管路の補修方法が種々提案されている。
【0003】
このような管路の補修方法の一例は、例えば、特開平4−319135号公報に開示されている。この公報には、繊維層に合成樹脂を過飽和に含浸させた基材層の外面側を不透水性外側表層部で覆って筒状の外層ライナー部材を一体に形成し、繊維層に合成樹脂を非飽和に含浸させた基材層の内面側を不透水性内側表層部で覆って筒状の内層ライナー部材を一体に形成し、外層ライナー部材を地下管路内面に配設し、外層ライナー部材の内側に基材層同士を合わせて内層ライナー部材を装着した地下管路用補修構造が提案されている。
【0004】
また、管路の補修方法の他の一例は、筒状の不透水性フィルム間に熱硬化性樹脂を含浸させた基材層を介在させたライナーホース(管路用補修材)が用意され、このライナーホースを管路内に引き入れ、両端に取り付け治具を取り付けて加熱用ホースを接続し、この加熱用ホースを介して管路内に配設されたライナーホースに温水を循環させながら、熱硬化性樹脂を硬化させてこのライナーホースを管路の内面に取り付ける管路の補修方法である。
【0005】
また、これらの管路用補修材として、硬化性樹脂を含浸させた管路用補修材は可撓性を有するため、管路用補修材の管路内への配設が行いやすく、液体、気体などの押圧媒体の圧力により管路の内面に沿って成形されやすく現場での施工性に優れるという特徴を備え、地中に埋設された排水管等の管路を掘り返すことなくその内面側から補修することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこれらの管路用補修材には、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂等の硬化性樹脂が含浸されており、これらの硬化性樹脂には重合性単量体としてスチレンモノマーが用いられている。
【0007】
一般にスチレンモノマーは、硬化性樹脂の重合性単量体として、成形品の諸物性等を見る限りは極めて優秀な原材料である。しかしながら、これらのスチレンモノマーが含浸された管路用補修材の表層部の材質によってはこのスチレンモノマーが僅かに表層部を通過して外部に滲出するおそれがある。ここで、このスチレンモノマーは揮発性であり、臭気があることから、僅かな浸透でも、環境を害するおそれがある。
【0008】
一方、管路を補修する場合には、その管路用補修材の最内層の表層部には、管路内を流れる汚水に対する耐久性が必要となる。そのため、その表層部の材質は、耐摩耗性や耐薬品性の優れた材質を使用するのが管路の耐久性を確保するには望ましく、この表層部としては専らポリウレタンが多用されている。
【0009】
ここで、表層部としてポリウレタンを用いる場合には、僅かではあるがスチレンモノマーの透過は避けられず、この透過した僅かなスチレンモノマーは押圧媒体中へ滲出する。この結果、この押圧媒体としての水、温水、スチームなどは僅かではあるが、臭いが発生したり、また、廃棄する際の環境への影響が懸念される。
【0010】
一方、スチレンモノマーを用いない硬化性樹脂組成物も多数提案されている。例えば、スチレンの代わりに揮発性の低いすなわち分子量の高いアクリル誘導体を用いることが提案されている(特開平7−216040号公報、特願平7−245980号明細書)。しかしながら、これらの例においては強度特性、耐水性、耐薬品性が充分でなく使用用途の制限を受ける。
【0011】
また、スチレンを使用せずに、強度特性、耐水性、耐薬品性に優れる低臭性、低毒性のラジカル硬化しうる硬化性樹脂組成物が種々提案されている。
【0012】
例えば、特開平10−120736号公報には、(A)ポリオール、ポリイソシアネート、水酸基含有ビニルエーテル化合物の3成分を必須成分として、少なくとも1個以上のビニルエーテル基を含有するポリウレタン重合体、(B)低分子量の不飽和ポリエステル化合物、(C)必要に応じて、ビニルエーテル化合物、(メタ)アクリル酸誘導体又はカルボン酸ビニルから選ばれる1種以上の希釈モノマーからなる硬化性樹脂組成物が開示され、この組成物はスチレンを使用せずに、強度特性、耐水性、耐薬品性に優れる低臭性、低毒性のラジカル硬化し得るので、舗装材、ライニング材等の特に形成時に臭いを問題とされるような土木建築材料用途に有用であると期待される。
【0013】
また、特開平10−87770号公報には、重合性不飽和結合基を含有する樹脂(A)と、重合性不飽和単量体(B)からなる樹脂組成物において、重合性不飽和単量体(B)としてオリゴエチレングリコールジ(メタ)アクリレート及び/またはオリゴプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートを必須成分として含有する硬化性樹脂組成物が開示され、このような硬化性樹脂組成物は、低臭性に優れており、土木建築材料や被覆材に適用可能であると説明されている。
【0014】
しかしながら、このような硬化性樹脂組成物を押圧媒体を用いる管路用補修材に含浸させて使用するとの試みはいまだ成されていない。
【0015】
そこで、この発明はこれらの従来の欠点を解決することを目的とし、押圧媒体中に臭気発生成分が滲出することの少ない管路用補修構造を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために本発明者等は鋭意検討を重ねた結果、スチレンモノマーを含有する硬化性樹脂に代えてスチレンモノマーを含有しない硬化性樹脂を用いれば上述の問題点は解決できると考えた。
【0017】
また、本発明者等は、硬化性樹脂を含浸させた基材層の外面側を表層部で覆って一体に形成した筒状の二つのライナー部材を用い、片方のライナー部材の一端側から他方のライナー部材を反転させながら基材層同士が合わさるように装着する際に、押圧媒体に接触する側の基材層のライナー部材のみに臭気の発生しない硬化性樹脂を含浸させれば、他方のライナー部材に臭気を発生する硬化性樹脂を含浸させたものを用いてもこの他方のライナー部材に含まれる臭気発生成分は、臭気を発生しない硬化性樹脂の層で遮断されて押圧媒体への臭気発生成分の滲出を遮断することができるとともに、このような構成によれば、管路用補修材に使用される硬化性樹脂として全ての樹脂を臭気の発生しない硬化性樹脂に置き換える必要がなくなるので、価格が廉価であったり、または物性的に優れた硬化性樹脂をそのまま利用しても管路を補修できると考えた。
【0018】
また、このように二つのライナー部材を用いる場合には、同一性能の樹脂を用いるという従来の固定概念を取り払えば、二つのライナー部材に含浸される樹脂の特性は、臭気性の解決に限られずに広く利用できるのではないかと考えた。
【0019】
即ち、本発明は、管路内に硬化性樹脂が含浸された管路用補修材を配設して該硬化性樹脂を硬化させて管路を補修するための管路用補修構造であって、
前記管路用補修材は、スチレンモノマーを含有する硬化性樹脂(A)を含浸させた外層基材層の一面を外層表層部で覆った筒状の外層ライナー部材と、
硬化性樹脂(A)とは異なる組成のスチレンモノマーを含有しない硬化性樹脂(B)を含浸させた内層基材層の一面を内層表層部で覆った筒状の内層ライナー部材とから構成され、
外層ライナー部材は外層表層部が管路内面に当接するように配設され、内層ライナー部材は外層基材層と内層基材層同士が相対向して内層表層部が管路の内部に露出するように外層ライナー部材の内側に配設されたことを特徴とする管路用補修構造である。
【0021】
以上の発明において、二つのライナー部材の厚みは同一又は異なってもよいが、例えば、外層ライナー部材の厚みを内層ライナー部材の厚みと異ならせることにより、その目的に応じた管路用補修構造を構築することができる。
【0022】
また、硬化性樹脂(B)を硬化性樹脂(A)に比較して気体透過性の低い硬化性樹脂を選択すれば、内層表層部を外層表層部よりも気体透過性の材料から形成しても、内層表層部から硬化性樹脂中のモノマーの透過を抑えることができる。
【0023】
また、これにより、硬化性樹脂(A)はスチレンモノマーを含有する硬化性樹脂が選択されたり、又は、硬化性樹脂(B)としてスチレンモノマーを含有しない硬化性樹脂を選択しても、物性の低下を抑制しつつ押圧媒体の着臭を抑制したり、全体の価格を抑えることができる。
【0024】
【発明の実施の形態1】
以下、本発明に係る実施の形態1を図面に基づき説明する。
【0025】
図1は、この発明に係る補修方法の更生対象となる管路の例を示す説明図である。この管路2は、下水を流すため又は他の目的のために地中に埋設された、また橋梁に架け渡された管路であり、管路2を形成する地中管10の管種、管径、管形状等を選ばず自由である。たとえば、それらは、ユニットとなるコンクリート製のヒューム管あるいは陶器製の陶管等である。また、図示する円形管に限らず、卵形、矩形であってもよい。
【0026】
この管路2には、マンホール1,1を通じて地上からアクセスすることが可能であり、また、この地中管10には、何らかの原因により管路2の全体に亘ってひび割れ11が生じており、この発明の実施の形態では、そのひび割れ11を補修部(又は更生部)として補修するものとする。
【0027】
この発明の補修とは、このひび割れ11の補修に限らず、ひび割れが生じていなくて単に老朽化された管路の更生でも、また、何らかの理由により新設管の内面に自立管としての管路用補修材を設ける場合の更生でもよい。また、管路2は、一端が地上からアクセスできれば、必ずしも両端が地上からアクセスできなくてもよく枝管であってもよい。
【0028】
管路2の全体にひび割れ11を生じた場合の補修には、図2に示すような、筒状を呈する長尺の管路用補修材(ライナーホース)13を用いる。
【0029】
この管路用補修材13は硬化性樹脂(A)を含浸させた外層基材層17の一面を外層表層部16で覆った筒状の外層ライナー部材14と、硬化性樹脂(A)とは異なる組成の硬化性樹脂(B)を含浸させた内層基材層18の一面を内層表層部19で覆った筒状の内層ライナー部材15とから大略構成されている。また、この外層基材層17と内層基材層18とが合わされることにより、外層表層部16と内層表層部19とが内外又は外内の表面に露出されている。
【0030】
このような管路用補修材は、例えば次の方法により製造することができる。硬化性樹脂(A)を含浸させた外層基材層17の外面側を外層表層部16で覆って一体に形成した筒状の外層ライナー部材14と、硬化性樹脂(A)とは異なる硬化性樹脂(B)を含浸させた内層基材層18の外面側を内層表層部19で覆って一体に形成した筒状の内層ライナー部材15とを用意する。この内層ライナー部材15を外層ライナー部材14の一端側から、基材層17,18同士を合わせるように反転させながら外層ライナー部材14の内側に装着するか、又は外層ライナー部材14を内層ライナー部材15の一端側から、基材層17,18同士を合わせるように反転させながら内層ライナー部材15の内側に装着することにより得られる。
【0031】
またこのとき、外層基材層17には硬化性樹脂(A)が過飽和又は非飽和に含浸させられており、内層基材層18には硬化性樹脂(B)が非飽和又は過飽和に含浸させられており、基材層17,18同志を合わせた際に、硬化性樹脂(A)の一部又は硬化性樹脂(B)の一部が内層基材層18又は外層基材層17に吸収される用に構成すれば、外層基材層17と内層基材層18との密着性が改善する。
【0032】
より具体的には、この管路用補修材13は、例えば、ベースホース(外層ライナー部材)14及びキャリブレーションホース(内層ライナー部材)15により概略構成され、そのベースホース14は、ガスバリアーフィルム(外層表層部)16とそれに固着された硬化性樹脂(A)が含浸された外層樹脂含浸フェルト(外層基材層)17とから構成され、キャリブレーションホース15は、内層不透過性フィルム(内層表層部)19とそれに固着された硬化性樹脂(B)が含浸された内層樹脂吸収フェルト18とから構成されている。
【0033】
ガスバリアーフィルム16は、硬化性樹脂が浸透しないように不浸透性(不透水性でかつ気体透過性が低いという特性)を備え、耐久性や価格の観点から適宜な材料を選択することができる。具体的には、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィンとナイロンとの多層フィルム(多層チューブ:PE/NY/PE)が例示されるが、単層であってもよい。
【0034】
内層不透過性フィルム19も硬化性樹脂が透過又は蒸散しないように不透水性であり、かつ、管路用補修材13の仕上がりの内面の滑らか性、耐傷性、耐久性等を考慮して適宜の材料が選択される。それらは、たとえば、ポリウレタンフィルム等が用いられている。
【0035】
また、硬化性樹脂(A)は、管路用補修材13の耐久性や力学的性質(曲げ強さ、曲げ弾性率、引張強さ等)や取り扱い性、コストなどを考慮して管更生用工法に広く利用されている市販の硬化性樹脂がその目的に応じて適宜選択され、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシアクリレート樹脂等の硬化性樹脂が代表的な樹脂として例示され、この硬化性樹脂(A)にはスチレンモノマーが含有されていてもまた含有されていなくてもよい。
【0036】
また、本発明においては、硬化性樹脂(B)は、硬化性樹脂(A)と組成が異なる硬化性樹脂で有ればよい。ここで、組成が異なるとはそれぞれの種類が異なる他、充填材などの配合が異なる、組成割合が異なる、着色剤等により色が異なる等、特性、機能などを適宜異ならせることを意味し、目的に応じて適宜組み合わせて使用される。ここで、この硬化性樹脂(B)は、硬化性樹脂(A)との密着性に優れているものがよいが、その硬化後の特性は、硬化性樹脂(A)と全く同一である必要はない。
【0037】
本発明では、硬化性樹脂(B)は、スチレンモノマーを含有しない、即ちスチレン蒸気を発散しない硬化性樹脂が選択される。このようなスチレンモノマーを含有しない硬化性樹脂としては非スチレン系の不飽和ポリエステル樹脂、エポキシアクリレート樹脂(ビニルエステル樹脂)、ウレタンアクリレート樹脂等の低臭気硬化性樹脂が代表的な樹脂として例示される。
【0038】
例えば、硬化性樹脂(B)としては、(a)不飽和ポリエステル、(b)エポキシ(メタ)アクリレート、(c)ウレタン(メタ)アクリレート、(d)不飽和ポリエステルアクリレートから選ばれた重合性樹脂と、スチレンモノマーを含まない重合性不飽和単量体とからなる硬化性樹脂組成物を用いることができる。ここで、スチレンモノマーを含有しない重合性不飽和単量体とは、上述の(a)〜(d)などの重合性樹脂と反応して硬化可能なスチレンモノマー以外の重合性不飽和単量体であれば何でも利用できるが、好ましくは低臭性のものから選択されるのがよい。そのような低臭性の重合性不飽和単量体としては二量体(ダイマー)、三量体(トリマー)などのオリゴマーが例示される。
【0039】
このような低臭気硬化性樹脂の一例は、特開平9−151225号公報、特開平10−87770号公報、特開平7−216040号公報、特開平10−120736号公報等により開示され、その一部は市販されている。
【0040】
管路用補修材13中に占められる全硬化性樹脂中の硬化性樹脂(B)の割合が小さい、即ち、ベースホース14の厚みがキャリブレーションホース15の厚みに較べて十分に厚いこの実施の形態の例では、管路用補修材13の全体性能はベースホース14の特性により負われるところが大である。
【0041】
そこで、この硬化性樹脂(B)は、高機能のもの、特性が良好なものを価格を無視して選択してもよい。また、反対に曲げ強さ、曲げ弾性率や引張強さ等の管更生材を自立管として利用する場合の特性が多少劣っているものを採用することができる。
【0042】
それ故、この硬化性樹脂(B)としては、管更生工法用として市販されている硬化性樹脂に加えて、建築・土木分野等を含める他の分野で利用されている他の一般的な非スチレン系不飽和ポリエステル樹脂を含めた低揮発性硬化性樹脂を広く採用することができる。
【0043】
これらの硬化性樹脂(A)及び(B)は、常温硬化性、熱硬化性又電子線などを含む光硬化性のいずれでもよいが、この発明の実施の形態では硬化性樹脂(A)及び(B)は熱硬化性樹脂が選択された場合を以下に説明する。
【0044】
外層基材層17,内層基材層18を構成する繊維質材料としては、ポリエステル、ナイロン、アクリル、ビニロン、カーボン繊維、ガラス繊維などの有機又は無機繊維が例示され、その形態はフェルトに限らず、一般的な繊維質基材(例えば、編織物、不織布、ウエブ、マットなどの布帛又はこれらの積層体)であってもよい。
【0045】
つぎに、この管路用補修材の製造方法の一例を説明する。
【0046】
まず、目的に適合した適宜の材料が準備される。材料としては、施工現場の下水管の管路径に則した外径の筒状の硬化性樹脂の含浸されていないベースホース14及びキャリブレーションホース15の材料が選択され、適宜の長さに切断される。これらのベースホース14及びキャリブレーションホース15は、外表面が不透過性フィルムで構成され、内部にフェルトなどの繊維質基材が一体化された構造である。
【0047】
ついで、含有されるべき硬化性樹脂(A)及び(B)が混合調整され、この硬化性樹脂は、ベースホース14及びキャリブレーションホース15の各フェルト層にそれぞれ含浸される。硬化性樹脂(A)及び(B)の含浸量は、各フェルトに対して過飽和でも非飽和でもよい。例えば、ベースホース14には過飽和の硬化性樹脂(A)が含浸され、キャリブレーションホース15には非飽和の硬化性樹脂(B)が含浸されるように調整されている。
【0048】
ベースホース14の一端とキャリブレーションホース15の一端を固定し、キャリブレーションホース15の内外が反転され、キャリブレーションホース15がベースホース14の内側に挿入されて管路用補修材13が形成される。
【0049】
この管路用補修材13は、外層からガスバリアーフィルム16、硬化性樹脂(A)が含浸された外層樹脂含浸フェルト17、硬化性樹脂(B)が含浸された内層樹脂吸収フェルト18、内層不透水性フィルム19が積層された筒状の構成となる。
【0050】
このように構成された管路用補修材13は硬化性樹脂が含浸された状態で可撓性であり、例えば、筒状の管路用補修材13は偏平に折り畳まれたり巻き込まれて保管可能である。これによりこの管路用補修材13は、偏平に折り畳まれ、運搬や施工の容易さのために巻き取られ、又は折り畳まれ、重ねられた状態で施工現場に搬送される。もちろん、硬化性樹脂の含浸工程を含めたこれらの一連の作業は作業現場で行われてもよい。
【0051】
このような管路用補修材13は、内外を反転させるように内層表層部19に面して押圧媒体を導入して、押圧媒体の作用により管路用補修材13を反転させつつ管路用補修材13を管路2の内面に装填して硬化性樹脂を硬化させることにより管路を補修することができる。
【0052】
つぎに、この管路補修材の製造工程を含めた一連の管路の補修方法の作業工程の一例を図3〜図5に従い説明する。ここで、S1〜S5は、工場での管路用補修材13の準備工程を示し、S11〜S21は現場での施工工程を示している。
【0053】
まず、S1において、補修すべき管路2に適合した適宜の材料が準備される。材料としては、硬化性樹脂の含浸されていないベースホース基材14A及びキャリブレーションホース基材15Aの材料が選択され、適宜の長さに切断される。
【0054】
ここで、このベースホース基材14Aは筒状のガスバリアーフィルム16の内側にフェルトが積層されて保持された構造であり、キャリブレーションホース基材15Aは筒状の内層不透水性フィルム19の内側にフェルトが積層されて保持された構造である。
【0055】
ついで、S2において、含浸されるべき硬化性樹脂(A)及び(B)がそれぞれ混合調整され、この硬化性樹脂(A)及び(B)は、S3においてベースホース基材14A及びキャリブレーションホース基材15Aの各フェルト層に含浸される。
【0056】
S4において、キャリブレーションホース基材15Aを反転させつつ、ベースホース基材14Aの内側に挿入される。これにより、ベースホース14の内側にキャリブレーションホース14が外層樹脂含浸フェルト17と内層樹脂含浸フェルト18とが直接接触され、筒体の外層には、ガスバリアーフィルム16が配置され、筒体の内層には、内層不透水性フィルム19が積層された筒状の構成となる。
【0057】
また、この管路用補修材13は、筒体が偏平に折り畳まれ、運搬や施工の容易さのために巻き取られ、又は折り畳まれ、重ねられて保冷車により低温に保たれた状態で施工現場に搬送され、管路2の内径と略等径の筒状に膨張可能である。
【0058】
一方、施工現場では、S11にて施工準備が開始され、S12で、管路2内の洗浄、及びテレビカメラによる調査が行われ、補修すべき箇所の有無等が確認される。
【0059】
ついで、S14で、保冷車3から管路補修材13がロール4を介してウインチ5により管路2内に引き込まれ、両端に治具(不図示)を取り付け、加熱用ホース7(a,b)を接続する。ここで、管路補修材は、折り畳まれているので、管路2内に簡単に配設することができる。なお、この折り畳まれる状態は通常は単純に筒体がつぶれて偏平となった状態であるが、三つ折り、多重折りなどでもよい。管路2に管路補修材が誘導されればよく、半ば膨らんだ状態でマンホール1に導入されてもよく、その形態は問わない。
【0060】
ついで、S15にて図5に示すように、折り畳まれた管路補修材13の内側に加圧ユニットによって水圧を加えて管路補修材13を拡径し、水(押圧媒体)を矢印にしたがい循環(7aは温水行き、7bは温水帰り)させながら、ボイラー6により加熱を行い、硬化性樹脂(A)及び(B)を硬化させる(S16)。
【0061】
これにより、管路補修材13は、管路2の半径方向に膨張し、地中管10の内周面上に押圧状態となった状態で硬化され、自立管としてのパイプ状のライナーが形成される。このとき、地中管10にひび割れなどがあっても、そのひび割れは管路補修材13により密着されて新しく更生された管路2´に露出されることはない。
【0062】
S17〜S21にしたがい、温水を冷却して排水後、管口を仕上げ、分岐路などがある場合には、S19により取り付け管を穿孔して分岐路を取り付ける。S20により最終確認(TV調査)を行って片づける。
【0063】
このように構成すれば、図6に模式的に示すように、従来の管路用補修材13´では、内層樹脂含浸フェルト18´には、外層樹脂含浸フェルト17に含浸されている硬化性樹脂(A)と同一の硬化性樹脂(A)が含浸されているので、それらの硬化性樹脂(A)に含まれるスチレンモノマーは、内層不透水性フィルム19を透過する。これに対して、本発明に係る管路用補修材13では、内層樹脂含浸フェルト18にはスチレンモノマーが含まれていない硬化性樹脂(B)が用いられているので、内層樹脂含浸フェルト18中の熱硬化性樹脂(B)からスチレンモノマーが滲出することはなく、また、外層樹脂含浸フェルト17中の硬化性樹脂(A)に含まれるスチレンモノマーは、内層樹脂含浸フェルト18により遮断されて内層不透水性フィルム19から滲出することがない。
【0064】
また、この管路用補修材13の外層はガスバリアーフィルム16が積層されることにより、内部の樹脂が管路用補修材の外に漏出するのが防止されている。
【0065】
これにより、このような管路用補修材13によれば、運搬時にもまた、管路用補修材内に形成される管路2´内に押圧媒体(又は押圧加熱媒体)として水、温水、スチームなどを流しても、その押圧媒体にスチレンモノマーが滲出することがない。また、この押圧媒体として加熱されてもよい空気を用いても、押圧媒体としての空気にスチレン臭が発生することがない。これにより、常に作業環境を良好に保ったり、また、押圧媒体は安心して廃棄することができる。
【0066】
【変形例1】
以下、図面に基づき本発明の変形例を説明する。発明の実施の形態1と同一乃至は均等な部位部材は同一番号を付して詳細な説明は省略する。
【0067】
この変形例1は、発明の実施の形態1に係る管路用補修構造の他の製造方法を例示するためのものである。
【0068】
この変形例1では、硬化性樹脂(A)を含浸させた外層基材層17の外面側を外層表層部16で覆って一体に形成した筒状の外層ライナー部材14と、硬化性樹脂(B)を含浸させた内層基材層18の外面側を内層表層部19で覆って一体に形成した筒状の内層ライナー部材15とが用意される。
【0069】
ついで、この外層ライナー部材14を管路2内に配設する工程、内層ライナー部材15を外層ライナー部材14の一端側から、基材層17,18同士を合わせるように反転させながら外層ライナー部材14の内側に装着する工程を順次行うことにより管路用補修構造を得ることができる。
【0070】
ここで、外層基材層17には硬化性樹脂(A)が過飽和又は非飽和に含浸されており、内層基材層18には硬化性樹脂(B)が非飽和又は過飽和に含浸されており、外層ライナー部材14に内層ライナー部材15を装着した際に、硬化性樹脂(A)の一部又は硬化性樹脂(B)の一部が内層基材層18又は外層基材層17に吸収されるように構成してもよい。
【0071】
この変形例1においても、補修構造としてのライナーは、離間して設置されているマンホール1、1間の管路2の全長に渡って形成されるものである。
【0072】
この管路用補修構造は、図7に断面で示すように、外層表層部16と外層基材層17とからなる外層ライナー部材14と、内層表層部19と内層基材層18とからなる内層ライナー部材15とで形成されるものである。
【0073】
外層表層部16と内層表層部19は、発明の実施の形態1と同一乃至は均等な樹脂製のフィルム又はシート材を筒状に形成したものである。これらの外層表層部16および内層表層部19には穴等は一切形成されておらず、いずれも内外間での完全な不透水性が確保されている。
【0074】
外層ライナー部材14は外層表層部16の内面側に外層基材層17を密着させて一体に形成したもので、この外層基材層17には硬化性樹脂(A)として常温硬化型の不飽和ポリエステル樹脂あるいはエポキシアクリレート樹脂等を含浸させてある。この実施例における外層基材層17に含浸された樹脂量は、外層基材層17が含浸しうる量(飽和量)を100%とすると、例えば110%程度を含浸した過飽和状態であり、したがって、この外層基材層17の全域には、硬化性樹脂(A)が完全に含浸されており、硬化性樹脂(A)の含浸されていない部分は全く存在しない状態である。
【0075】
内層ライナー部材15は、施工時に内外を反転させて内層表層部19が内側となり内層基材層18が外側の管路2´を形成する位置となるように装着するものであり、施工前の状態においては外層ライナー部材14と同様に内層表層部19の内側に内層基材層18が位置する状態で内層表層部19に内層基材層18が密着して一体に形成されている。
【0076】
この内層基材層18には、スチレンモノマーの含有されていない常温硬化型の硬化性樹脂組成物(B)が含有されているが、その含浸量は僅かに非飽和である。これは、この内層基材層18は外層基材層17に含浸された過剰の硬化性樹脂(A)の一部を吸収し硬化性樹脂(A)と硬化性樹脂(B)との密着を増強させるためである。この目的であるので、必ずしも、各基材層に含浸される硬化性樹脂の量が過飽和又は非飽和であったり、また、その逆であってもよい。
【0077】
このような二つの内層ライナー部材15及び外層ライナー部材14を地中管10に配設する手法は公知の手法をそのまま用いる。
【0078】
例えば、一方のマンホール1から外層ライナー部材14を挿入してマンホール1間の管路2の全長に渡る所定の状態に位置させる。この後、図9に示すように、一方のマンホール1に臨んだ,外層ライナー部材14の端部14aを広げ、この内側に内層ライナー部材15の先端部15aを反転させた状態で少し挿入する。これにより、外層基材層17の表面17aと内層基材層18の表面18aが接触する状態となる。
【0079】
この後、前記内層ライナー部材15の先端部15aの内側に、ポンプあるいは水タンクの水頭圧等の給水装置(不図示)により所要の水圧を作用させると、その水圧により内層ライナー部材15の反転が外層ライナー部材14の奥に進み、内層ライナー部材15は外層ライナー部材14の内側への装着が行なわれる。
【0080】
そして、内層ライナー部材15の他端部を水密に結束した状態としておけば、この他端部の反転が行なわれず内層ライナー部材15の内側が有底の袋状となるので水圧が内層表層部19から外向き(管壁側)に作用し、外層基材層17と内層基材層18とは互いに加圧された状態を維持することができる。
【0081】
外層基材層17に含浸された硬化性樹脂(A)の一部は、内層基材層18に移動して、相互の密着性が増大されると共に、樹脂の含浸が均一に補正されるが、水圧の作用する側の内層基材層18には、非スチレン系の硬化性樹脂(B)が含浸されているので、この内層基材層18が硬化性樹脂(A)に含有されるスチレンモノマーが内層表層部19を透過するのを遮断することができる。
【0082】
この状態で、硬化性樹脂の硬化を待ち、適度に硬化した後、内層ライナー部材15の内部から排水し、内層ライナー部材15の他端部を切除することにより、管路の更生が完了する。
【0083】
【変形例2】
図2において、内層と外層とが逆転した構成の管路補修材を用いれば、この管路補修材を管路に反転させながら導入させることにより、管路に装着された場合には、発明の実施の形態と同一の構造となる。この場合、反転に水圧を用いても、この押圧媒体は、内層表層部19に接触しているので、外層基材層17に含浸されている樹脂成分が押圧媒体に滲出することがないので、発明の実施の形態と同様な効果が期待される。
【0084】
以上、発明の実施の形態1では、スチレンモノマーを含有する硬化性樹脂とスチレンを含有しない硬化性樹脂との組み合わせで説明したが、揮発性モノマーとしてはスチレンモノマーに関わらず、作業環境を害するおそれのある浸透性成分について全て適用できることは明らかである。
【0085】
また、このように二つのライナー部材を用いる場合には、同一性能の樹脂を用いるという従来の固定概念を取り払えば、二つのライナー部材に含浸される樹脂の特性は、臭気性の解決に限られずにその他の用途に積極的に広く利用できる。
【0086】
また、以上の実施の形態1では、各基材層は単一の層として形成したが、各基材層は多層構造として形成してもよく、また、各表層部も同様に多層としてもよい。
【0087】
【発明の実施の形態2】
以下、図面に基づき発明の実施の形態2(参考例)を説明する。発明の実施の形態1と同一乃至は均等な部位部材は同一番号を付して詳細な説明は省略する。
【0088】
この発明の実施の形態2は、本発明の第1の発明を説明するもので管路内に硬化性樹脂が含浸された管路用補修材を配設して該硬化性樹脂を硬化させて管路を補修するための管路用補修構造である。
【0089】
図10に示すように、管路用補修材13は、スチレンを含有しない硬化性樹脂を含浸させた内層基材層(基材層)18の一面を内層表層部19で覆った筒状の内層ライナー部材(ライナー部材)15から構成されている。この内層ライナー部材15は内層表層部19が管路2´の内部に露出するように内層基材層18の内側に配設されている。
【0090】
この実施の形態2においても、補修構造としてのライナーは、離間して設置されているマンホール1、1間の管路2の全長に渡って形成されるものである。
【0091】
この内層基材層18には、実施の形態1で説明したスチレンモノマーが含有されていない硬化性樹脂(B)が含有されているが、その厚みは硬化性樹脂が硬化された状態で、地中管10の更生又は補修が可能なように発明の実施の形態1の内層基材層18に比べて厚く形成されている。
【0092】
この内層ライナー部材15は、施工時に内外を反転させて内層表層部19が内側となり内層基材層18が地中管10の内壁12に直接当接されるように装着するものであり、施工前の状態においては、図11に示すように、内層表層部19の内側に内層基材層18が位置する状態で内層表層部19に内層基材層18が密着して一体に形成されている。
【0093】
このような内層ライナー部材15を地中管10に配設する手法は公知の手法をそのまま用いる。
【0094】
例えば、図12に示すように、一方のマンホール1から地中管10の一端から内層ライナー部材15の先端部15aを反転させた状態で少し挿入する。これにより、地中管10の内壁と内層基材層18の表面18aが接触する状態となる。
【0095】
この後、前記内層ライナー部材15の先端部15aの内側に、ポンプあるいは水タンクの水頭圧等の給水装置(不図示)により所要の水圧を作用させると、その水圧により内層ライナー部材15の反転が地中管10の奥に進み、内層ライナー部材15は地中管10の内側への装着が行なわれる。
【0096】
そして、内層ライナー部材15の他端部を水密に結束した状態としておけば、この他端部の反転が行なわれず内層ライナー部材15の内側が有底の袋状となるので水圧が内層表層部19から外向き(管壁側)に作用し、内層ライナー部材15は加圧されて地中管の内壁に押圧された状態を維持することができる。
【0097】
内層基材層18には非スチレン系の硬化性樹脂(B)が含浸されているので、スチレンモノマーが内層表層部19を透過して押圧媒体に透過することがない。
【0098】
この状態で、硬化性樹脂の硬化を待ち、適度に硬化した後、内層ライナー部材15の内部から排水し、内層ライナー部材15の他端部を切除することにより、管路の更生が完了する。
【0099】
以上の実施の形態2では、内層ライナー部材15を地中管10の内壁に直接施工していたが、内層ライナー部材15と内壁12との間に他の層が含まれていてもよい。
【0100】
また、発明の実施の形態1と同様にこれらの基材層及び表層部はそれぞれ単層に限らず、多層構造として形成してもよい。
【0101】
例えば、発明の実施の形態1において説明した外層基材層17又は外層樹脂含浸フェルト17(図2,図7〜図9参照)に含浸される硬化性樹脂としてスチレンが含有されていない硬化性樹脂が選択された場合、内層ライナー部材15と内壁12との間に他の部材又は層が介在されていてもこの第1の発明の効果が達成されることは明らかである。この場合、外層基材層17及び内層基材層18に含浸される樹脂にスチレンが含有されていない硬化性樹脂が選択されていれば、それぞれに含浸されている硬化性樹脂の種類や組成が同一であっても、また異なってもよい。
【0102】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、押圧媒体中に臭気発生成分が滲出することの少ない管路用補修構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る補修対象となる管路の例を示す説明図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る管路用補修材の構造を斜視図により説明する部分切欠図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る管路補修材の製造方法及びそれを用いた管路の補修方法を説明する工程図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る管路の補修状況を断面により説明する図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る管路の補修状況を断面により説明する図である。
【図6】図6(a)及び(b)は、第2の発明に係る管路用補修材(又は管路用補修構造)が臭気を発生させない理由を端面模式図により説明する説明図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る管路用補修構造を断面により説明する図である。
【図8】図7のA−A線で切断した場合の断面図である。
【図9】図7に示す管路用補修構造を製造している状況を断面により説明する図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る管路用補修構造を断面により説明する図である。
【図11】本発明の実施の形態に係る管路用補修材の構造を斜視図により説明する部分切欠図である。
【図12】図10に示す管路用補修構造を製造している状況を断面により説明する図である。
【符号の説明】
1: マンホール
2: 既設管の管路
2´:更生された管路
10:地中管
11:ひび割れ
12:内壁
13:管路用補修材
14:ベースホース(外層ライナー部材)
15:キャリブレーションホース(内層ライナー部材又はライナー部材)
16:ガスバリアーフィルム(外層表層部)
17:外層樹脂含浸フェルト(外層基材層)
18:内層樹脂含浸フェルト(内層基材層又は基材層)
19:内層不透水性フィルム(内層表層部)

Claims (4)

  1. 管路内に硬化性樹脂が含浸された管路用補修材を配設して該硬化性樹脂を硬化させて管路を補修するための管路用補修構造であって、
    前記管路用補修材は、スチレンモノマーを含有する硬化性樹脂(A)を含浸させた外層基材層の一面を外層表層部で覆った筒状の外層ライナー部材と、
    硬化性樹脂(A)とは異なる組成のスチレンモノマーを含有しない硬化性樹脂(B)を含浸させた内層基材層の一面を内層表層部で覆った筒状の内層ライナー部材とから構成され、
    外層ライナー部材は外層表層部が管路内面に当接するように配設され、内層ライナー部材は外層基材層と内層基材層同士が相対向して内層表層部が管路の内部に露出するように外層ライナー部材の内側に配設されたことを特徴とする管路用補修構造。
  2. 前記外層表層部はガスバリアーフィルムであることを特徴とする請求項1に記載の管路用補修構造。
  3. 前記ガスバリアーフィルムは、単層またはポリオレフィンとナイロンとの多層フィルムであることを特徴とする請求項2に記載の管路用補修構造。
  4. 前記内層表層部は、ポリウレタンフィルムであることを特徴とする請求項1に記載の管路用補修構造。
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