JP3919905B2 - 磁気光学効果を利用した光デバイス - Google Patents
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- G02F2203/48—Variable attenuator
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般的に、磁気光学効果を利用した光デバイスに関し、更に詳しくは、波長分割多重(WDM)において各チャネルの光信号に任意のファラデー回転角或いは任意の減衰を与えるための光デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】
磁界中に置かれたYIG(イットリウム・鉄・ガーネット)等の磁気光学結晶内を光ビームが通過すると、磁気光学結晶の磁化ベクトルの大きさ及び方向並びに磁気光学結晶の厚みに応じて、その光ビームに磁気光学効果によりファラデー回転角が与えられる。この原理に従う光デバイスはファラデー回転子と称され、永久磁石により磁気光学結晶に磁界を印加するようにしたファラデー回転子が実用化されている。永久磁石による磁気光学結晶の磁化は一様であるから、このファラデー回転子においては通常はファラデー回転角が不変である。
【0003】
ファラデー回転子及び偏光子を組み合わせることによって、可変光アッテネータが提供される。例えば、特開平1−204021号公報には、磁気光学結晶に1つの電磁石のみによって磁場を印加するようにした可変光アッテネータが記載されている。しかし、1つの電磁石のみを用いた場合、磁気光学結晶の磁化が常に飽和しているとは限らない。磁気光学結晶の磁化が飽和していないと、磁気光学結晶内に多数の磁区が生じる。このような多数の磁区の存在は、光アッテネータの減衰の再現性を悪化させるし、良好な再現性が確保されているとしても減衰の連続的な可変を困難にする。また、多数の磁区間の界面における光の散乱が制御困難な減衰を生じさせる。
【0004】
電磁石及び永久磁石を組み合わせて用いることによって、磁気光学結晶の磁化が飽和したままでファラデー回転角を可変にした光デバイスが、発明者らによって提案されている(フクシマ他、OAA,FDQ,pp154−157,1996又は特開平6−51255号公報)。この光デバイスは可変光アッテネータであり、駆動電流を0mA〜40mAに変化させることによって、減衰が1.6dB〜25dBまで連続的に変化する特性が得られている。
【0005】
近年、低損失(例えば0.2dB/km)な光ファイバの製造技術及び使用技術が確立され、光ファイバを伝送路とする光通信システムが実用化されている。また、光ファイバにおける損失を補償して長距離の伝送を可能にするために、信号光を増幅するための光増幅器の使用が提案され或いは実用化されている。
【0006】
従来知られている光増幅器は、増幅されるべき信号光が供給される光増幅媒体と、光増幅媒体が信号光の波長を含む利得帯域を提供するように光増幅媒体をポンピング(励起)する手段とを備えている。例えば、エルビウムドープファイバ増幅器(EDFA)は、光増幅媒体としてのエルビウムドープファイバ(EDF)と、予め定められた波長を有するポンプ光をEDFに供給するためのポンプ光源とを備えている。ポンプ光の波長を0.98μm帯或いは1.48μm帯に設定しておくことによって、波長1.55μmを含む利得帯域が得られる。また、半導体チップを光増幅媒体として有する光増幅器も知られている。この場合、半導体チップに電流を注入することによってポンピングが行われる。
【0007】
一方、一本の光ファイバによる伝送容量を増大させるための技術として、波長分割多重(WDM)がある。WDMが適用されるシステムにおいては、互いに異なる波長を有する複数の光キャリアが用いられる。各光キャリアを独立に変調することによって得られた複数の光信号が光マルチプレクサにより波長分割多重され、その結果得られたWDM信号光が光ファイバ伝送路に送出される。受信側では、受けたWDM信号光が光デマルチプレクサによって個々の光信号に分離させられ、各光信号に基づいて伝送データが再生される。従って、WDMを適用することによって、当該多重数に応じて一本の光ファイバにおける伝送容量を増大させることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
WDMが適用されるシステムに光増幅器を組み入れる場合、利得傾斜(ゲインチルト)或いは利得偏差で代表される利得の波長依存性によって伝送距離が制限される。例えば、EDFAにおいては、波長1.55μmの近傍で利得傾斜が生じ、この利得傾斜はEDFAへのWDM信号光の入力パワー及びポンプ光のパワーやEDFAの温度等に従って変化することが知られている。
【0009】
利得の波長依存性を抑圧するために、各チャネルの光信号を適切な減衰を有する光アッテネータにより減衰させた後に波長分割多重を行うことが提案され得る。この場合、複数の光アッテネータを用いることにより各チャネルの光信号に任意に減衰を与えることができるが、光アッテネータがWDMのチャネル数分だけ必要になり、複雑な構成或いは大型な装置が必要になる。
【0010】
よって、本発明の目的は、波長分割多重(WDM)において各チャネルの光信号に任意の減衰を与えることができる簡単な構成の光デバイスを提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、波長分割多重において各チャネルの光信号に任意のファラデー回転角を与えることができる簡単な構成の光デバイスを提供することにある。
【0012】
本発明の更に他の目的は以下の説明から明らかになる。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明のある側面によると、位置的条件に従って任意のファラデー回転角を与えることができるファラデー回転子として使用可能な光デバイスが提供される。この光デバイスは、第1及び第2のポートと、磁気光学結晶と、磁気光学結晶に磁場を印加する手段とを備えている。第1のポートは第1の領域に位置し、第2のポートは第2の領域に位置する。第1及び第2のポートは光ビームにより光学的に結合される。磁気光学結晶は光ビームが通過するように設けられる。印加する手段は、光ビームに垂直な磁気光学結晶の面内で磁化の方向が変化するように磁気光学結晶に磁場を印加する。そして、印加する手段は、複数の異なる位置から上記面に垂直に光ビームを磁気光学結晶に入射したとき、該複数の光ビームの光路と該光路上の上記磁気光学結晶の領域の磁化の方向とのなす角度の異なるものがあるように磁気光学結晶に磁場を印加し、光ビームのファラデー回転角が所望となる位置に第1のポートが設けられている。
【0014】
第1のポートが第1の領域内のある位置にあるときに、第1のポートは、第2の領域内の対応する位置にある第2のポートに光学的に結合されている。第1のポートが第1の領域内の他の位置にあるときには、第1のポートは、第2の領域内の対応する他の位置にある第2のポートに光学的に結合されている。光ビームに垂直な磁気光学結晶の面内で磁化の方向が変化し、複数の異なる位置から上記面に垂直に光ビームを磁気光学結晶に入射したとき、該複数の光ビームの光路と該光路上の上記磁気光学結晶の領域の磁化の方向とのなす角度の異なるものがあるように磁気光学結晶に磁場が印加されるので、第1のポートがある位置にあるときと他の位置にあるときとでは、光ビームに与えられるファラデー回転角は異なるものとなる。従って、位置的条件に従って任意のファラデー回転角を与えることができるファラデー回転子としての光デバイスの提供が可能になる。
【0015】
例えば、第1のポートは並設された第1の複数の光ファイバによって提供され、第2のポートは並設された第2の複数の光ファイバによって提供される。この場合、第1の複数の光ファイバの各々が第2の複数の光ファイバの対応する各々に光学的に結合される。そして、対応するファイバ対を結合する光ビーム毎に異なるファラデー回転角が得られる。従って、第1の複数の光ファイバの各々を波長分割多重における各チャネルの光信号に対応させることによって、各チャネルの光信号に任意のファラデー回転角を与えることができる。また、複数チャネルに対して1つの磁気光学結晶の使用で済むので、光デバイスの構成が簡単になる。
【0016】
この光デバイスの動作上、磁気光学結晶を通過した光ビームは、当該通過位置及び磁気光学結晶の磁化の分布により決定される回転角でファラデー回転される。従って、ファラデー回転された光ビームが通過するように設けられる偏光子を付加することによって、この光デバイスは光アッテネータとして機能する。
【0017】
望ましくは、磁気光学結晶に磁場を印加する手段は複数の磁石からなり、複数の磁石は、可変の磁場を発生するための少なくとも1つの電磁石を含む。これにより、少なくとも1つの電磁石によって与えられる磁場を変化させることによって、磁気光学結晶の磁化の分布を容易に任意に設定することができる。
【0018】
このように磁気光学結晶に磁場を印加する手段が磁化の分布を変化させる手段を含む場合は、第1のポートが第1の領域内で固定された位置にある場合に、光ビームに与えられるファラデー回転角を磁化の分布に従って変化させることができる。
【0019】
望ましくは、磁気光学結晶に磁場を印加する手段は、磁気光学結晶の磁化の強さを飽和させる手段と、磁化の方向及び強さに変化を与える手段とを含む。この場合、磁気光学結晶の磁化の強さが飽和していることにより、磁気光学結晶内に多数の磁区が生じることが防止され、ファラデー回転角(又は減衰)の再現性が良好になると共に、ファラデー回転角(又は減衰)の連続的な可変が可能になる。また、多数の磁区間の界面における光の散乱が少なくなり、不所望な減衰の増大が防止される。磁気光学結晶の磁化の強さが飽和した状態で磁化の方向及び強さに変化を与えることによって、磁気光学結晶の磁化の分布を任意に設定し得る。
【0020】
上述のようなファラデー回転子として使用可能な本発明による光デバイスの動作原理に立脚すると、波長分割多重に適用可能な光アッテネータとして使用可能な光デバイスが提供される。
【0021】
本発明の他の側面によると、光アッテネータの第1の構成としての光デバイスが提供される。この光デバイスは、第1の領域に位置する第1の複数の光ファイバと、各々該第1の複数の光ファイバの各々に光ビームにより光学的に結合され第2の領域に位置する第2の複数の光ファイバと、上記光ビームが通過するように設けられる磁気光学結晶と、上記光ビームに垂直な上記磁気光学結晶の面内で磁化の方向が変化するように上記磁気光学結晶に磁場を印加する手段と、上記第1の複数の光ファイバと上記磁気光学結晶との間に設けられ上記各光ビームを常光線成分及び異常光線成分に結合する第1の複屈折結晶と、上記磁気光学結晶と上記第2の複数の光ファイバとの間に設けられ上記常光線成分及び上記異常光線成分を上記各光ビームに結合する第2の複屈折結晶とを備えている。そして、上記磁場を印加する手段は、上記第1の複数の光ファイバからの上記複数の光ビームの光路と該光路上の上記磁気光学結晶の領域の上記磁化の方向とのなす角度の異なるものがあるように上記磁気光学結晶に磁場を印加する。
【0022】
本発明の更に他の側面によると、光アッテネータの第2の構成としての光デバイスが提供される。この光デバイスは、単一の光ファイバと、該光ファイバを波長が異なる複数の光ビームに結合する分散素子と、該複数の光ビームが結合される複数の光ファイバと、上記複数の光ビームが通過するように設けられる磁気光学結晶と、上記複数の光ビームに垂直な上記磁気光学結晶の面内で磁化の方向が変化するように上記磁気光学結晶に磁場を印加する手段と、上記分散素子と上記磁気光学結晶との間に設けられ上記各光ビームを常光線成分及び異常光線成分に結合する第1の複屈折結晶と、上記磁気光学結晶と上記複数の光ファイバとの間に設けられ上記常光線成分及び上記異常光線成分を上記各光ビームに結合する第2の複屈折結晶とを備えている。そして、上記磁場を印加する手段は、上記複数の光ビームの光路と該光路上の上記磁気光学結晶の領域の上記磁化の方向とのなす角度の異なるものがあるように上記磁気光学結晶に磁場を印加する
【0023】
本発明の別の側面によると、光アッテネータの第3の構成としての光デバイスが提供される。この光デバイスは、第1の光ファイバと、該第1の光ファイバを波長が異なる複数の光ビームに結合する第1の分散素子と、第2の光ファイバと、上記複数の光ビームを上記第2の光ファイバに結合する第2の分散素子と、上記複数の光ビームが通過するように設けられる磁気光学結晶と、上記複数の光ビームに垂直な上記磁気光学結晶の面内で磁化の方向が変化するように上記磁気光学結晶に磁場を印加する手段と、上記第1の分散素子と上記磁気光学結晶との間に設けられ上記各光ビームを常光線成分及び異常光線成分に結合する第1の複屈折結晶と、上記磁気光学結晶及び上記第2の分散素子との間に設けられ上記常光線成分及び上記異常光線成分を上記各光ビームに結合する第2の複屈折結晶とを備えている。そして、上記磁場を印加する手段は、上記複数の光ビームの光路と該光路上の上記磁気光学結晶の領域の上記磁化の方向とのなす角度の異なるものがあるように上記磁気光学結晶に磁場を印加する。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従って本発明の望ましい実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明によるファラデー回転子の実施形態を示すブロック図である。このファラデー回転子は、第1の領域2内に位置する第1のポート4と、第2の領域6内に位置する第2のポート8と、磁気光学結晶10と、磁場印加ユニット12とを備えている。図示された例では、ポート4及び8の各々は光ファイバの励振端によって提供されている。各ポートが発光素子あるいは受光素子によって提供されていてもよい。
【0025】
ここでは、ポート4から出力された光ビームは磁気光学結晶10によってファラデー回転させられ、ファラデー回転されられた光ビームはポート8に入力する。磁場印加ユニット12は、磁気光学結晶10の磁化が光ビームに実質的に垂直な平面内で与えられた分布を有するように磁気光学結晶10に磁場を印加する。第1の領域2及び第2の領域6は、ポート4及び8間の光ビームが磁気光学結晶10を通過し得るように決定される。
【0026】
図示された例では、磁場印加ユニット12によって磁気光学結晶10に与えられる磁化の分布は、光ビームに実質的に垂直な平面内で図中の上から下に向かうに従って磁化ベクトルが光ビームに対して傾斜していくようになっている。このような磁化の分布によると、光ビームが磁気光学結晶10の図中の上方部分を通過するときには、磁化ベクトルの光ビームと平行な成分の大きさが比較的大きいので、光ビームには比較的大きなファラデー回転角が与えられ、一方、符号4′及び8′で示されるようにポート4及び8が図中の比較的下方に位置し、光ビームが磁気光学結晶10の下方部分を通過するときには、磁化ベクトルの光ビームに平行な成分の大きさは比較的小さくなるので、光ビームに与えられるファラデー回転角は前述の場合よりも小さくなる。
【0027】
このように、領域2及び6内におけるポート4及び8の位置的条件に応じて、ポート4及び8間を結合する光ビームに任意のファラデー回転角を与えることができる。また、磁場印加ユニット12が磁気光学結晶10の磁化の分布を変化させるようにすることによって、ポート4及び8の位置に関わらず光ビームに任意のファラデー回転角を与えることができる。
【0028】
図2の(A)〜(C)は磁場印加ユニット12の実施形態を示す図である。図2の(A)〜(C)の各々において、光ビームは磁気光学結晶10を図中の左から右に向かう方向或いは右から左に向かう方向に通過するものとする。
【0029】
図2の(A)に示される例では、磁場印加ユニット12は、磁気光学結晶10に磁場を図中の上下方向に印加するための磁石13と、磁気光学結晶10に磁場を図中の左右方向に印加するための磁石14とを含む。磁石14は磁気光学結晶10の一方の端部に対向している。
【0030】
この構成によると、磁気光学結晶10によって光ビームに与えられるファラデー回転角θは、磁気光学結晶10の磁石14に対向する部分から離れるに従ってなだらかに減少する。これは、磁気光学結晶10内における局部的な磁化の方向が、図中に矢印で示されるような分布を有することに起因する。
【0031】
図2の(B)に示される例では、磁場印加ユニット12は、磁気光学結晶10に図中の上下方向の磁場を印加するための磁石13と、磁気光学結晶10に図中の左右方向に磁場をそれぞれ印加するための2つの磁石16及び18とを含む。磁石16は磁気光学結晶10の一方の端部に対向しており、磁石18は磁気光学結晶10の他方の端部に対向している。
【0032】
この構成によると、磁気光学結晶10における磁石16及び18にそれぞれ対応する位置でファラデー回転角θは最大となり、磁気光学結晶10の概略中央部でファラデー回転角θは最小となる。
【0033】
図2の(C)に示される例では、磁場印加ユニット12は、磁気光学結晶10に図中の上下方向の磁場を印加するための磁石13と、磁気光学結晶10に図中の左右方向にそれぞれ磁場を印加するための3つの磁石20,22及び24とを含む。磁石20は磁気光学結晶10の一方の端部に対向しており、磁石24は磁気光学結晶10の他方の端部に対向しており、磁石22は磁気光学結晶10の概略中央部に対向している。
【0034】
この構成によると、磁気光学結晶10の両端部及び概略中央部でファラデー回転角θは最大となり、磁気光学結晶10の図中の上下方向における4分の1の部分と4分の3の部分とでファラデー回転角θは最小となる。
【0035】
図2の(A)〜(C)の各々において、磁石13のみによって与えられる磁場により磁気光学結晶10の磁化の強さが飽和されるようにしておくことによって、ファラデー回転角θと位置との関係を表す曲線を連続的なものとすることができ、しかも、同関係の再現性を良好にすることができる。
【0036】
図3は磁場印加ユニット12の他の実施形態を示す斜視図である。ここでは、磁場印加ユニット12は、磁気光学結晶10に磁場を印加する1つの永久磁石26と複数の電磁石28とを含む。
【0037】
符号30は磁気光学結晶10を通過する光ビームの伝搬方向を示している。永久磁石26によって磁気光学結晶10に印加される磁場の方向は光ビームの伝搬方向30と概略垂直であり、永久磁石28の各々によって磁気光学結晶10に印加される磁場の方向は光ビームの伝搬方向30と概略平行である。
【0038】
この構成によると、永久磁石26によって磁気光学結晶10に有効に磁場を印加することができるので、磁気光学結晶10の磁化の強さを容易に飽和させることができる。また、電磁石28の各々に供給される電流をオン/オフ又は調節することによって、磁気光学結晶10の各部分における磁化の方向及び強さを容易に変化させることができるので、磁気光学結晶10の磁化の分布を容易に任意に設定することができる。
【0039】
図4は本発明によるファラデー回転子の他の実施形態を示すブロック図である。複数のファイバコリメータ32(#1,…,#n)と、それぞれファイバコリメータ32(#1,…,#n)に平行光ビームにより光学的に結合される複数のファイバコリメータ34(#1,…,#n)とが設けられている。ファイバコリメータ32(#1,…,#n)の各々は図1の第1のポート4として機能し、ファイバコリメータ34(#1,…,#n)の各々は図1の第2のポート8として機能する。
【0040】
各ファイバコリメータは、例えば、光ファイバと、レンズと、光ファイバの励振端及びレンズが予め定められた位置関係を有するように光ファイバ及びレンズを保持するためのスリーブとから構成される。
【0041】
この実施形態によると、ファイバコリメータ32(#1,…,#n)をWDM信号光の各チャネルの光信号に対応させると共に、磁場印加ユニット12として例えば図3の実施形態を採用することによって、各チャネルの光信号に任意のファラデー回転角を与えることができる。また、複数チャネルに対して共通の磁気光学結晶10を適用することができるので、装置構成を簡略化することができる。
【0042】
図5は本発明による光アッテネータの第1実施形態を示すブロック図である。この光アッテネータは、図4に示されるファラデー回転子と対比して、磁気光学結晶10によりファラデー回転された光ビームが通過するように設けられる偏光子36を付加的に備えている点で特徴付けられる。
【0043】
ファイバコリメータ32(#1,…,#n)の各々とファイバコリメータ34(#1,…,#n)の対応する各々との間の結合効率、即ち減衰は、偏光子36を通過する光の偏波面と磁気光学結晶10によりファラデー回転させられた各光ビームの偏波状態とによって決定される。従って、この光アッテネータをWDMに適用することによって、各チャネルの光信号に任意の減衰を与えることができる。
【0044】
図6は本発明によるWDM用光送信機の第1実施形態を示すブロック図である。ここでは、図5に示される光アッテネータの第1実施形態に対応する光アッテネータモジュール38が用いられている。
【0045】
光アッテネータモジュール38のファイバコリメータ32(#1,…,#n)にはそれぞれ光源40(#1,…,#n)が光学的に接続されている。光源40(#1,…,#n)はそれぞれ波長λ1 ,…,λn の光信号を出力する。各光信号を得るための変調には、各光源に対する直接変調或いは外部光変調器を用いた間接変調を適用し得る。
【0046】
光源40(#1,…,#n)から出力された光信号は、光アッテネータモジュール38において前述した原理に従って例えば異なる減衰を受け、減衰された複数の光信号は光マルチプレクサ42によって波長分割多重される。波長分割多重の結果得られたWDM信号光は、光増幅器44により増幅されて図示しない光ファイバ伝送路に送出される。
【0047】
WDM信号光の波長が1.55μm帯(1.50乃至1.60μm)に含まれる場合、光増幅器44としては、エルビウムドープファイバ増幅器(EDFA)を採用し得る。EDFAは、エルビウムがドープされたエルビウムドープファイバ(EDF)と、ポンプ光を出力するポンプ光源と、ポンプ光及び増幅すべきWDM信号光をEDFに供給するための光回路とを備えている。ポンプ光の波長は例えば0.98μm帯(0.97乃至0.99μm)或いは1.48μm帯(1.47乃至1.49μm)に含まれる。
【0048】
図7は光増幅器の利得の波長特性の例を示す図である。縦軸は光パワー、横軸は波長を示しており、EDFAにより増幅されたWDM信号光のスペクトルが示されている。このスペクトルは、EDFAにおいて発生したASE(増幅された自然放出光)の比較的なだらかなスペクトルに各チャネルの光信号の急峻なスペクトルが重畳された形状を有している。
【0049】
EDFAにおいては、波長1550nmの近傍で比較的単純な利得傾斜が生じることが知られており、この利得傾斜はASEのスペクトルの形状に反映される。ここでは、波長が長くなるに従って利得が小さくなる利得傾斜が示されている。
【0050】
このような利得傾斜の存在によって、例えば、図6の光源40(#1,…,#n)から出力される光信号のパワー及び各接続部分における損失が等しいとしても、図7に示されるように、利得傾斜に従って光信号のパワーはチャネル毎に異なるものとなる。
【0051】
本発明による光アッテネータはこのような利得傾斜に対処するために極めて有効である。即ち、比較的単純な利得傾斜を補償するためには、磁気光学結晶10の磁化の分布を容易に設定し得るので、図6の光アッテネータモジュール38に本発明を適用することによって、WDM用光送信機から出力される増幅されたWDM信号光のチャネル間レベル偏差を効果的に小さくすることができる。
【0052】
図8を参照すると、WDM用光送信機の従来技術が示されている。ここでは、図6の本発明が適用される光アッテネータ38に代えて、複数の光アッテネータATTが示されている。
【0053】
この従来技術によっても、各光アッテネータの減衰を適切に設定することによって、増幅されたWDM信号光のチャネル間レベル偏差を小さくすることはできるが、光アッテネータがチャネル数分だけ必要になるので、装置構成が複雑になる。
【0054】
これに対して、本発明を適用した場合には、例えば図6の実施形態では、光アッテネータモジュール38はWDMの複数チャネルに共通に適用することができるので、装置構成が簡単になる。
【0055】
図9は本発明による光アッテネータの第2実施形態を示すブロック図である。この光アッテネータを図6の光アッテネータモジュール38として使用可能にするために、第1の光ファイバアレイ46と第2の光ファイバアレイ48とが設けられている。第1の光ファイバアレイ46の各光ファイバは図1の第1のポート4として機能し、第2の光ファイバアレイ48の各光ファイバは図1の第2のポート8として機能する。
【0056】
第1の光ファイバアレイ46の各光ファイバと第2の光ファイバアレイ48の各光ファイバとを集束光ビームにより光学的に結合するために、光ファイバアレイ46に対向するレンズ50と光ファイバアレイ48に対向するレンズ52とが設けられている。
【0057】
磁気光学結晶10及び磁場印加ユニット12が用いられているのはこれまでの実施形態と同様である。磁気光学結晶10は各光ビームが通過するように設けられている。
【0058】
レンズ50と磁気光学結晶10との間には第1の複屈折結晶54が設けられ、磁気光学結晶10とレンズ52との間には第2の複屈折結晶56が設けられている。複屈折結晶54及び56の各々は、ここではルチル等の複屈折物質からなる平板であり、各々の光学軸は図中に矢印で示されるように、各光ビームに対して概略45°傾斜している。
【0059】
複屈折結晶54及び56の各々としては、複屈折物質からなるくさび板を用いることもできる(以下同様)。この場合には、集束光ビームではなく平行光ビームが得られるようにレンズ50及び52が選択される。
【0060】
第1の複屈折結晶54は、各光ビームを常光線成分及び異常光線成分に結合する。第2の複屈折結晶56は、常光線成分及び異常光線成分を各光ビームに結合する。
【0061】
図10は図9に示される光アッテネータの動作原理を示す図である。符号58は光ファイバアレイ46におけるある光ファイバを表しており、符号60は光ファイバアレイ48における光ファイバ58に結合される光ファイバを表している。
【0062】
光ファイバ58及び60間の光結合の状況により、図9の光アッテネータの動作を理解することができる。
光ファイバ58の励振端58Aから放射された光は、レンズ50によってビーム62となる。ビーム62は、第1の複屈折結晶54においてその常光線及び異常光線にそれぞれ相当するビーム64及び66に分離される。
【0063】
ビーム64及び66は互いに平行であり、複屈折結晶54の僅かに異なる位置から出力する。ビーム64及び66は、磁気光学結晶10によってほぼ同じファラデー回転角を与えられ、それぞれビーム68及び70として出力される。
【0064】
ビーム68は、第2の複屈折結晶56においてその常光線及び異常光線にそれぞれ相当するビーム72及び74に分離される。ビーム70は、複屈折結晶56においてその常光線及び異常光線にそれぞれ相当するビーム76及び78に分離される。
【0065】
複屈折結晶54及び56が互いに平行でありこれらの厚みが等しいとすると、ビーム72及び78は互いに重なり合っている。
従って、ビーム72及び78はレンズ52により集束させられて、光ファイバ60の励振端60Aに結合することができる。ビーム74及び76はビーム72及び78からそれて除去される。
【0066】
ビーム72及び78のトータルパワーの入力ビームのパワーに対する比(即ち減衰)は、磁気光学結晶10におけるファラデー回転角に依存する。このファラデー回転角は、磁場印加ユニット12による磁気光学結晶10の磁化の分布並びにビーム64及び66の位置により決定される。従って、図9の光アッテネータを図6の光アッテネータモジュール38として用いることによって、WDMにおける各チャネルの光信号に任意の減衰を与えることができる。
【0067】
また、磁気光学結晶10によって与えられるファラデー回転角が同じであれば、ビーム72及び78のトータルパワーは入力ビームの偏波状態には依存しない。従って、各チャネルの光信号の偏波状態に関わらず所望の減衰を当該光信号に与えることができる。
【0068】
このように、図9の実施形態によると、偏波無依存の光アッテネータモジュール38(図6参照)の提供が可能になる。
図9の実施形態では、光ファイバアレイ46から光ファイバアレイ48に向かう方向で動作を説明したが、光ファイバアレイ48から光ファイバアレイ46に向かう方向でも同じように動作することはいうまでもない。
【0069】
図11は本発明による光アッテネータの第3実施形態を示すブロック図である。ここでは、図6の光アッテネータモジュール38の機能に光マルチプレクサ42の機能を加えるために、1つのポートと複数のポートとを結合するようにしている。
【0070】
そのために、図9の第1の光ファイバアレイ46に代えて単一の光ファイバ80が設けられ、レンズ50と第1の複屈折結晶54との間には、分散素子82が設けられている。分散素子82は、光ファイバ80を波長が異なる複数の光ビームに結合する。複数の光ビームの各々と光ファイバアレイ48の各光ファイバとの減衰を伴った結合については、図10の動作原理に準じて理解することができるので、その説明は省略する。
【0071】
図12の(A)及び(B)を参照すると、図11の分散素子82として使用することができる分散素子の実施形態が示されている。
図12の(A)に示される分散素子は反射型のグレーティング84であり、グレーティング84は、WDM信号光により与えられる入力ビームを光信号の波長毎に異なる角度で回折させる。具体的には、比較的短波長の光信号と入力ビームとがなす角は比較的長波長の光信号と入力ビームとがなす角よりも小さい。
【0072】
図12の(B)に示される分散素子はプリズム86である。プリズム86は、WDM信号光によって与えられる入力ビームを光信号の波長毎に異なる屈折角で屈折させる。具体的には、比較的短波長の光信号の屈折角は比較的長波長の光信号の屈折角よりも大きい。
【0073】
このように分散素子を用いることによって、波長に従って光ビームを空間的に分離することができるので、本発明に従って磁気光学結晶10の磁化の分布を設定することによって、波長に応じて異なる減衰を光ビームに与えることができる。
【0074】
尚、図11においては、各光ビームの伝搬方向を表す矢印は光ファイバ80から光ファイバアレイ48に向かっているが、図11の光アッテネータが可逆的に動作することは図9の実施形態と同じである。
【0075】
図13は本発明によるWDM用光送信機の第2実施形態を示すブロック図である。ここでは、図11に示される光アッテネータが光アッテネータ/光マルチプレクサモジュール88として用いられており、光ファイバアレイ48は光源40(#1,…,#n)に光学的に接続され、光ファイバ80は光増幅器44に光学的に接続されている。
【0076】
この実施形態によると、図6に示される光アッテネータモジュール38及び光マルチプレクサ42の機能を図11に示される光アッテネータのみにより行うことができるので、WDM用光送信機の構成を簡単にすることができる。
【0077】
図14は本発明による光アッテネータの第4実施形態を示すブロック図である。ここでは、1つのポートと他の1つのポートとを磁気光学結晶10を通過する波長が異なる複数の光ビームにより結合するために、図11の光ファイバアレイ48に代えて単一の光ファイバ90を用いている。そして、分散素子82によって与えられた複数の光ビームを光ファイバ90に結合するために、もう1つの分散素子92を第2の複屈折結晶56とレンズ52との間に設けている。
【0078】
複数の光ビームの各々に与えられる減衰については、図10の動作原理に準じて理解することができるので、その説明は省略する。
光ファイバ80と光ファイバ90との間の結合損失を小さく押さえるために、分散素子92としては分散素子82と同じものを用いるのが望ましい。
【0079】
尚、図14では、各光ビームの伝搬方向を表す矢印は光ファイバ80から光ファイバ90に向いているが、図14に示される光アッテネータが可逆的に動作するのは図11の実施形態と同じである。
図15は本発明によるWDM用光送信機の第3実施形態を示すブロック図である。ここでは、図14に示される光アッテネータが光デマルチプレクサ/光アッテネータ/光マルチプレクサモジュール94として用いられている。
【0080】
光源40(#1,…,#n)から出力された光信号は直接光マルチプレクサ42によって波長分割多重され、その結果得られたWDM信号光は光増幅器44により増幅される。増幅されたWDM信号光はモジュール94を通って図示しない光ファイバ伝送路に送出される。
【0081】
モジュール94では、WDM信号光の各チャネルの光信号に対して、磁気光学結晶10を通過する位置に応じた減衰が与えられる。従って、磁気光学結晶10の磁化の分布を本発明に従って適切に設定しておくことによって、各光信号に所望の減衰を与えることができる。従って、モジュール94は光イコライザとして機能することになる。
【0082】
図15の実施形態では、光増幅器44により増幅されたWDM信号光がモジュール94に供給されているが、モジュール94及び光増幅器44の接続順序を逆にして、各光信号に所望の減衰を与えた後にWDM信号光を光増幅器44により増幅するようにしてもよい。
【0083】
図15の実施形態では、モジュール94がWDM用光送信機内に設けられているが、モジュール94を光ファイバ伝送路の途中に設けて、各々光増幅器を含む複数の線形光中継器の使用により累積したWDMのチャネル間レベル偏差を抑圧するようにしてもよい。
【0084】
このように、図14に示されるように2つの分散素子82及び92を用いることによって、本発明による光アッテネータの機能に加えて光デマルチプレクサ及び光マルチプレクサの機能が得られる。
【0085】
図16は本発明による光アッテネータの第5実施形態を示すブロック図である。ここでは、図14の光アッテネータの主要部が磁気光学結晶10の中央の面に対して幾何学的に対称であることに鑑み、磁気光学結晶10′の一方の面にミラー93を設けて、図14の複屈折結晶56、分散素子92、レンズ52及び光ファイバ90を省略している。
【0086】
分散素子82として、グレーティング定数の等しい一対の反射型グレーティング94及び96が用いられ、これにより、分散素子82への入力ビームが平行ビームである場合に出力ビームも平行ビームになるようにしている。
【0087】
また、平行ビームに適合させるために、ルチル等の複屈折物質からなるくさび板が複屈折結晶54′として用いられている。光ファイバ80に供給されたWDM信号光と光ファイバ80から出力される、各チャネルの光信号に所望の減衰を与えられたWDM信号光とを空間的に分離するために、光サーキュレータ100が用いられている。
【0088】
光サーキュレータ100は3つのポート100A,100B及び100Cを有し、ポート100Aに供給された光をポート100Bから出力し、ポート100Bに供給された光をポート100Cから出力するように機能する。
【0089】
磁場印加ユニット12としては、図3に示される磁場印加ユニットが採用されている。各電磁石28には制御回路98により制御された駆動電流が供給される。
【0090】
この実施形態によると、磁気光学結晶10′の厚みは図14の実施形態10の厚みに対して実質的に半分で済むので、高価な磁気光学結晶の使用量を削減して低コスト化が可能になる。また、部品点数が少なくて済むので、更なる低コスト化が可能になる。
【0091】
更に、磁気光学結晶10′の一方の面にミラー93を設けて、光ビームがミラー93で反射して磁気光学結晶10′内を往復するようにしているので、特に各ビームと同じ向きに磁場を印加するための電磁石28の配置形態の自由度が増す。
【0092】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、波長分割多重(WDM)において各チャネルの光信号に任意のファラデー回転角或いは任意の減衰を与えることができる簡単な構成の光デバイスの提供が可能になるという効果が生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明によるファラデー回転子の実施形態を示すブロック図である。
【図2】図2の(A)〜(C)は本発明に適用可能な磁場印加ユニットの実施形態を示す図である。
【図3】図3は本発明に適用可能な磁場印加ユニットの他の実施形態を示す斜視図である。
【図4】図4は本発明によるファラデー回転子の他の実施形態を示すブロック図である。
【図5】図5は本発明による光アッテネータの第1実施形態を示すブロック図である。
【図6】図6は本発明によるWDM用光送信機の第1実施形態を示すブロック図である。
【図7】図7は光増幅器の利得の波長特性の例を示す図である。
【図8】図8はWDM用光送信機の従来技術を示すブロック図である。
【図9】図9は本発明による光アッテネータの第2実施形態を示すブロック図である。
【図10】図10は図9の光アッテネータの動作原理を示す図である。
【図11】図11は本発明による光アッテネータの第3実施形態を示すブロック図である。
【図12】図12の(A)及び(B)は本発明に適用可能な分散素子の実施形態を示す図である。
【図13】図13は本発明によるWDM用光送信機の第2実施形態を示すブロック図である。
【図14】図14は本発明による光アッテネータの第4実施形態を示すブロック図である。
【図15】図15は本発明によるWDM用光送信機の第3実施形態をブロック図である。
【図16】図16は本発明による光アッテネータの第5実施形態を示すブロック図である。
【符号の説明】
2 第1の領域
4 第1のポート
6 第2の領域
8 第2のポート
10 磁気光学結晶
12 磁場印加ユニット
Claims (24)
- 第1の領域に位置する第1のポートと、
該第1のポートに光ビームにより光学的に結合され第2の領域に位置する第2のポートと、
上記光ビームが通過するように設けられる磁気光学結晶と、
上記光ビームに垂直な上記磁気光学結晶の面内で磁化の方向が変化するように上記磁気光学結晶に磁場を印加する手段とを備え、
上記磁場を印加する手段は、複数の異なる位置から上記面に垂直に光ビームを上記磁気光学結晶に入射したとき、該複数の光ビームの光路と該光路上の上記磁気光学結晶の領域の上記磁化の方向とのなす角度の異なるものがあるように上記磁気光学結晶に磁場を印加し、上記光ビームのファラデー回転角が所望となる位置に上記第1のポートが設けられている光デバイス。 - 請求項1に記載の光デバイスであって、
上記印加する手段は複数の磁石からなり、
該複数の磁石は可変の磁場を発生するための少なくとも1つの電磁石を含む光デバイス。 - 請求項1に記載の光デバイスであって、
上記印加する手段は、上記磁気光学結晶の磁化の強さを飽和させる手段と、上記磁化の方向及び強さに変化を与える手段とを含む光デバイス。 - 請求項1に記載の光デバイスであって、
上記印加する手段は上記磁化の方向及び強さを変化させる手段を含む光デバイス。 - 請求項4に記載の光デバイスであって、
上記ファラデー回転された光ビームが通過するように設けられる偏光子を更に備えた光デバイス。 - 請求項1に記載の光デバイスであって、
上記第1のポートは並設された第1の複数の光ファイバによって提供され、
上記第2のポートは並設された第2の複数の光ファイバによって提供され、
上記第1の複数の光ファイバの各々は上記第2の複数の光ファイバの対応する各々に光学的に結合される光デバイス。 - 第1の領域に位置する第1の複数の光ファイバと、
各々該第1の複数の光ファイバの各々に光ビームにより光学的に結合され第2の領域に位置する第2の複数の光ファイバと、
上記光ビームが通過するように設けられる磁気光学結晶と、
上記光ビームに垂直な上記磁気光学結晶の面内で磁化の方向が変化するように上記磁気光学結晶に磁場を印加する手段と、
上記第1の複数の光ファイバと上記磁気光学結晶との間に設けられ上記各光ビームを常光線成分及び異常光線成分に結合する第1の複屈折結晶と、
上記磁気光学結晶と上記第2の複数の光ファイバとの間に設けられ上記常光線成分及び上記異常光線成分を上記各光ビームに結合する第2の複屈折結晶とを備え、
上記磁場を印加する手段は、上記第1の複数の光ファイバからの複数の光ビームの光路と該光路上の上記磁気光学結晶の領域の上記磁化の方向とのなす角度の異なるものがあるように上記磁気光学結晶に磁場を印加する光デバイス。 - 請求項7に記載の光デバイスであって、
上記第1の複数の光ファイバにそれぞれ光学的に接続され異なる波長を有する複数の光信号を出力するための複数の光源と、
上記第2の複数の光ファイバに光学的に接続され上記複数の光信号を波長分割多重(WDM)してWDM信号光を出力するための光マルチプレクサとを更に備えた光デバイス。 - 請求項8に記載の光デバイスであって、
上記光マルチプレクサに光学的に接続され上記WDM信号光を増幅する光増幅器を更に備えた光デバイス。 - 請求項7に記載の光デバイスであって、
上記印加する手段は複数の磁石からなり、
該複数の磁石は可変の磁場を発生するための少なくとも1つの電磁石を含む光デバイス。 - 請求項7に記載の光デバイスであって、
上記印加する手段は、上記磁気光学結晶の磁化の強さを飽和させる手段と、上記磁化の方向及び強さに変化を与える手段とを含む光デバイス。 - 請求項7に記載の光デバイスであって、
上記印加する手段は磁化の方向及び強さを変化させる手段を含む光デバイス。 - 単一の光ファイバと、
該光ファイバを波長が異なる複数の光ビームに結合する分散素子と、
該複数の光ビームが結合される複数の光ファイバと、
上記複数の光ビームが通過するように設けられる磁気光学結晶と、
上記複数の光ビームに垂直な上記磁気光学結晶の面内で磁化の方向が変化するように上記磁気光学結晶に磁場を印加する手段と、
上記分散素子と上記磁気光学結晶との間に設けられ上記各光ビームを常光線成分及び異常光線成分に結合する第1の複屈折結晶と、
上記磁気光学結晶と上記複数の光ファイバとの間に設けられ上記常光線成分及び上記異常光線成分を上記各光ビームに結合する第2の複屈折結晶とを備え、
上記磁場を印加する手段は、上記複数の光ビームの光路と該光路上の上記磁気光学結晶の領域の上記磁化の方向とのなす角度の異なるものがあるように上記磁気光学結晶に磁場を印加する光デバイス。 - 請求項13に記載の光デバイスであって、
上記複数の光ファイバにそれぞれ光学的に接続され異なる波長を有する複数の光信号を出力するための複数の光源を更に備え、
上記複数の光信号は上記光デバイスにより波長分割多重(WDM)されてWDM信号光として上記単一の光ファイバから出力される光デバイス。 - 請求項14に記載の光デバイスであって、
上記単一の光ファイバに光学的に接続され上記WDM信号光を増幅する光増幅器を更に備えた光デバイス。 - 請求項13に記載の光デバイスであって、
上記印加する手段は複数の磁石からなり、
該複数の磁石は可変の磁場を発生するための少なくとも1つの電磁石を含む光デバイス。 - 請求項13に記載の光デバイスであって、
上記印加する手段は、上記磁気光学結晶の磁化の強さを飽和させる手段と、上記磁化の方向及び強さに変化を与える手段とを含む光デバイス。 - 請求項13に記載の光デバイスであって、
上記印加する手段は上記磁化の方向及び強さを変化させる手段を含む光デバイス。 - 第1の光ファイバと、
該第1の光ファイバを波長が異なる複数の光ビームに結合する第1の分散素子と、
第2の光ファイバと、
上記複数の光ビームを上記第2の光ファイバに結合する第2の分散素子と、
上記複数の光ビームが通過するように設けられる磁気光学結晶と、
上記複数の光ビームに垂直な上記磁気光学結晶の面内で磁化の方向が変化するように上記磁気光学結晶に磁場を印加する手段と、
上記第1の分散素子と上記磁気光学結晶との間に設けられ上記各光ビームを常光線成分及び異常光線成分に結合する第1の複屈折結晶と、
上記磁気光学結晶及び上記第2の分散素子との間に設けられ上記常光線成分及び上記異常光線成分を上記各光ビームに結合する第2の複屈折結晶とを備え、
上記磁場を印加する手段は、上記複数の光ビームの光路と該光路上の上記磁気光学結晶の領域の上記磁化の方向とのなす角度の異なるものがあるように上記磁気光学結晶に磁場を印加する光デバイス。 - 請求項19に記載の光デバイスであって、
異なる波長を有する複数の光信号を出力するための複数の光源と、
該複数の光源に光学的に接続され上記複数の光信号を波長分割多重(WDM)してWDM信号光を出力するための光マルチプレクサとを更に備え、
上記WDM信号光が上記第1の光ファイバに供給される光デバイス。 - 請求項20に記載の光デバイスであって、
上記WDM信号光を増幅するための光増幅器を更に備えた光デバイス。 - 請求項19に記載の光デバイスであって、
上記印加する手段は複数の磁石からなり、
該複数の磁石は可変の磁場を発生するための少なくとも1つの電磁石を含む光デバイス。 - 請求項19に記載の光デバイスであって、
上記印加する手段は、上記磁気光学結晶の磁化の強さを飽和させる手段と、上記磁化の方向及び強さに変化を与える手段とを含む光デバイス。 - 請求項19に記載の光デバイスであって、
上記印加する手段は上記磁化の方向及び強さを変化させる手段を含む光デバイス。
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