JP2001091901A - 可変光減衰器 - Google Patents
可変光減衰器Info
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- JP2001091901A JP2001091901A JP26913099A JP26913099A JP2001091901A JP 2001091901 A JP2001091901 A JP 2001091901A JP 26913099 A JP26913099 A JP 26913099A JP 26913099 A JP26913099 A JP 26913099A JP 2001091901 A JP2001091901 A JP 2001091901A
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- optical
- magnetic field
- rotator
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- Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明は、光通信システムに用いられる可変光
減衰器に関し、小型、低コストで、かつ高性能な可変光
減衰器を提供することを目的とする。 【解決手段】入射光を常光線の第1光と異常光線の第2
光とに分離する光分離素子1と、第1光と第2光とが入
射するファラデー回転子2と、ファラデー回転子2に磁
界を印加する磁界印加手段5、6と、ファラデー回転子
2から射出した第1光と第2光の偏光方位を回転させる
旋光子3と、旋光子3を通過した第1光と第2光を合成
する光合成素子4とを有するように構成する。
減衰器に関し、小型、低コストで、かつ高性能な可変光
減衰器を提供することを目的とする。 【解決手段】入射光を常光線の第1光と異常光線の第2
光とに分離する光分離素子1と、第1光と第2光とが入
射するファラデー回転子2と、ファラデー回転子2に磁
界を印加する磁界印加手段5、6と、ファラデー回転子
2から射出した第1光と第2光の偏光方位を回転させる
旋光子3と、旋光子3を通過した第1光と第2光を合成
する光合成素子4とを有するように構成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信システムに
用いられる可変光減衰器に関し、特に光波長多重通信シ
ステムに用いられる可変光減衰器に関する。
用いられる可変光減衰器に関し、特に光波長多重通信シ
ステムに用いられる可変光減衰器に関する。
【0002】
【従来の技術】今後の大容量光通信を実現する手段とし
て、1本の光ファイバーで波長の異なる複数の光信号を
同時に伝送する光波長多重通信システム(以下、WDM
システムという)が提案されている。WDMシステムに
用いられている光増幅器はエルビウム・ドープ・ファイ
バーを増幅媒体として光信号を直接増幅する。WDMシ
ステムの場合、例えば1550nm±20nmの波長帯
域内で波長の異なる16本の光信号を伝送するが、多段
増幅後に一定レベルの光信号を取り出すためには、各光
増幅器通過後の各光信号を一定レベルにする必要があ
る。
て、1本の光ファイバーで波長の異なる複数の光信号を
同時に伝送する光波長多重通信システム(以下、WDM
システムという)が提案されている。WDMシステムに
用いられている光増幅器はエルビウム・ドープ・ファイ
バーを増幅媒体として光信号を直接増幅する。WDMシ
ステムの場合、例えば1550nm±20nmの波長帯
域内で波長の異なる16本の光信号を伝送するが、多段
増幅後に一定レベルの光信号を取り出すためには、各光
増幅器通過後の各光信号を一定レベルにする必要があ
る。
【0003】しかしながら光増幅器の増幅特性は入射光
の波長に依存して変動する波長依存性を有するため、波
長の異なる光信号間で信号レベルに差が生じてしまう。
この信号レベル差をなくすために光減衰器を用いる必要
が生じている。光減衰器としては、光強度をモニタしな
がら信号レベルを一定に保つフイードバック制御が可能
な可変光減衰器が用いられる。可変光減衰器のうち、印
加した磁界の強度によりファラデー回転角を変化させて
光の減衰量を制御するいわゆる磁気光学型可変光減衰器
が有望である。磁気光学型可変光減衰器は、機械的な稼
動部がないため信頼性が高くまた小型化し易いという利
点を有している。磁気光学型可変光減衰器は、ファラデ
ー回転子と、ファラデー回転子に磁界を印加する電磁石
とを有している。電磁石に流す電流量を変化させてファ
ラデー回転子に印加する磁界の強度を制御することによ
りファラデー回転子の磁化の強さを変化させて、ファラ
デー回転角を制御できるようになっている。
の波長に依存して変動する波長依存性を有するため、波
長の異なる光信号間で信号レベルに差が生じてしまう。
この信号レベル差をなくすために光減衰器を用いる必要
が生じている。光減衰器としては、光強度をモニタしな
がら信号レベルを一定に保つフイードバック制御が可能
な可変光減衰器が用いられる。可変光減衰器のうち、印
加した磁界の強度によりファラデー回転角を変化させて
光の減衰量を制御するいわゆる磁気光学型可変光減衰器
が有望である。磁気光学型可変光減衰器は、機械的な稼
動部がないため信頼性が高くまた小型化し易いという利
点を有している。磁気光学型可変光減衰器は、ファラデ
ー回転子と、ファラデー回転子に磁界を印加する電磁石
とを有している。電磁石に流す電流量を変化させてファ
ラデー回転子に印加する磁界の強度を制御することによ
りファラデー回転子の磁化の強さを変化させて、ファラ
デー回転角を制御できるようになっている。
【0004】従来、いくつかの可変光減衰器が提案され
ており、例えば、特開平7−120711号公報には図
5に示すような可変光減衰器が開示されている。図5に
おいて、光可変減衰器AN1は、光ファイバ110の光
路上に設置されている。光可変減衰器AN1は光ファイ
バ110の出力面に対向して設けられたレンズ111
と、このレンズ111を通過する光の光路上に順次設け
られた複屈折結晶112、磁気光学結晶113、補償板
114、複屈折結晶115、レンズ116と磁気光学結
晶113の周囲に設けられた磁気コイル117とから構
成されている。磁気コイル117に供給する電流を変化
させることにより、光可変減衰器AN1から出力される
光の強度を変調することができる。このように2つの偏
光素子(112、115)の間にファラデー回転子(1
13)と旋光子(114)が挿入されている構成となっ
ているが、この光可変減衰器AN1は、複屈折結晶11
2で分離された2つの偏光のうちの1つの偏光に対して
のみ動作するいわゆる偏波依存型の可変光減衰器であ
る。
ており、例えば、特開平7−120711号公報には図
5に示すような可変光減衰器が開示されている。図5に
おいて、光可変減衰器AN1は、光ファイバ110の光
路上に設置されている。光可変減衰器AN1は光ファイ
バ110の出力面に対向して設けられたレンズ111
と、このレンズ111を通過する光の光路上に順次設け
られた複屈折結晶112、磁気光学結晶113、補償板
114、複屈折結晶115、レンズ116と磁気光学結
晶113の周囲に設けられた磁気コイル117とから構
成されている。磁気コイル117に供給する電流を変化
させることにより、光可変減衰器AN1から出力される
光の強度を変調することができる。このように2つの偏
光素子(112、115)の間にファラデー回転子(1
13)と旋光子(114)が挿入されている構成となっ
ているが、この光可変減衰器AN1は、複屈折結晶11
2で分離された2つの偏光のうちの1つの偏光に対して
のみ動作するいわゆる偏波依存型の可変光減衰器であ
る。
【0005】また、特開平9−288256号公報には
図6に示すような可変光減衰器が開示されている。この
可変光減衰器の光学系の構成は、偏光分離方向が同じ方
向または反対方向である2枚のルチル偏光分離合成素子
101、102とその間にファラデー回転子103が配
置されている三層構造となっている。そして磁気回路1
04によりファラデー回転子103に磁界を印加してフ
ァラデー回転角を制御することで出力光の強度を可変で
きるようにしている。この構成はルチル偏光分離合成素
子101で分離された2つの偏光の双方を用いるいわゆ
る偏波無依存型の可変光減衰器である。
図6に示すような可変光減衰器が開示されている。この
可変光減衰器の光学系の構成は、偏光分離方向が同じ方
向または反対方向である2枚のルチル偏光分離合成素子
101、102とその間にファラデー回転子103が配
置されている三層構造となっている。そして磁気回路1
04によりファラデー回転子103に磁界を印加してフ
ァラデー回転角を制御することで出力光の強度を可変で
きるようにしている。この構成はルチル偏光分離合成素
子101で分離された2つの偏光の双方を用いるいわゆ
る偏波無依存型の可変光減衰器である。
【0006】この構成の可変光減衰器が最大特性を発揮
するように動作させるには、ファラデー回転角は絶対値
の0°から90°の回転角度範囲90°で使用しなけれ
ばならない。ところが、一般的に、可変光減衰器に用い
られるファラデー回転子のファラデー回転角の絶対値0
°付近を使用することは以下の理由により好ましくな
い。まず、ファラデー回転角はファラデー回転子に印加
される磁界の垂直磁界成分に感応して生じるので、磁気
光学型可変光減衰器では垂直磁界成分を変化させること
によりファラデー回転角を制御している。従って、垂直
磁界制御の方法によって可変光減衰器の性能は大きく左
右されることになる。ファラデー回転子に印加する垂直
磁界を制御する方法は二通りある。一つは、電磁石をフ
ァラデー回転子に対して垂直方向、つまり光軸に沿って
ファラデー回転子を挟み込むようにして配置し、当該電
磁石により直接垂直磁界を印加する方法である。この方
法の場合、ファラデー回転角を0°で使用することは可
能だが、ファラデー回転子の未飽和磁化領域を使用する
ことになる。そのため、ファラデー回転角0°すなわち
印加磁界が0G(ガウス)のときファラデー回転子内に
は磁区構造が残っており、これが入射光に対する回折損
失を生じさせ、ひいては可変光減衰器の特性劣化を引き
起こしてしまう。
するように動作させるには、ファラデー回転角は絶対値
の0°から90°の回転角度範囲90°で使用しなけれ
ばならない。ところが、一般的に、可変光減衰器に用い
られるファラデー回転子のファラデー回転角の絶対値0
°付近を使用することは以下の理由により好ましくな
い。まず、ファラデー回転角はファラデー回転子に印加
される磁界の垂直磁界成分に感応して生じるので、磁気
光学型可変光減衰器では垂直磁界成分を変化させること
によりファラデー回転角を制御している。従って、垂直
磁界制御の方法によって可変光減衰器の性能は大きく左
右されることになる。ファラデー回転子に印加する垂直
磁界を制御する方法は二通りある。一つは、電磁石をフ
ァラデー回転子に対して垂直方向、つまり光軸に沿って
ファラデー回転子を挟み込むようにして配置し、当該電
磁石により直接垂直磁界を印加する方法である。この方
法の場合、ファラデー回転角を0°で使用することは可
能だが、ファラデー回転子の未飽和磁化領域を使用する
ことになる。そのため、ファラデー回転角0°すなわち
印加磁界が0G(ガウス)のときファラデー回転子内に
は磁区構造が残っており、これが入射光に対する回折損
失を生じさせ、ひいては可変光減衰器の特性劣化を引き
起こしてしまう。
【0007】ファラデー回転子に印加する垂直磁界を制
御する別の方法は、特許番号第2815509号特許公
報に開示されており図7を用いて説明する。図7におい
て、番号202、205はファラデー回転子結晶内の磁
化方向とその大きさを表すベクトルであり、201、2
04、203は外部から印加される印加磁界の方向と大
きさを表すベクトルである。図中Z方向はファラデー回
転子中の光の伝播方向であり、X方向はZ方向に直交し
ている。フアラデー回転子は、外部永久磁石による垂直
磁界201により飽和磁化202の状態となる。次に電
磁石による水平磁界203を印加すると外部磁界は合成
磁界204となり、ファラデー回転子は磁化205の状
態になる。この磁化205の大きさは飽和磁化202の
大きさと同じであり従ってファラデー回転子は飽和磁化
の状態にある。
御する別の方法は、特許番号第2815509号特許公
報に開示されており図7を用いて説明する。図7におい
て、番号202、205はファラデー回転子結晶内の磁
化方向とその大きさを表すベクトルであり、201、2
04、203は外部から印加される印加磁界の方向と大
きさを表すベクトルである。図中Z方向はファラデー回
転子中の光の伝播方向であり、X方向はZ方向に直交し
ている。フアラデー回転子は、外部永久磁石による垂直
磁界201により飽和磁化202の状態となる。次に電
磁石による水平磁界203を印加すると外部磁界は合成
磁界204となり、ファラデー回転子は磁化205の状
態になる。この磁化205の大きさは飽和磁化202の
大きさと同じであり従ってファラデー回転子は飽和磁化
の状態にある。
【0008】このように、永久磁石によりファラデー回
転子に垂直磁界を予め印加してファラデー回転子を飽和
磁化の状態にしておいて、さらにファラデー回転子の面
内方向に配置した電磁石で水平磁界を印加する。そし
て、2つの磁界の合成磁界204によりファラデー回転
子の磁化の方向を磁化202から磁化205まで角度θ
だけ回転させてZ方向の磁化成分206の大きさを制御
している。この磁化成分206の大きさに依存してファ
ラデー回転角は変化する。この方法の場合は、ファラデ
ー回転子は常に飽和磁化領域で使用されるため回折損失
が生じることはない。しかしこの方法では、電磁石によ
り印加する面内方向磁界をいくら強くしても合成磁界2
04の垂直磁界成分を0Gにすることはできない。つま
りファラデー回転角を0°にすることができず、少なく
とも約5°程度の回転角になってしまう。さらに図7か
らも明らかなように、ファラデー回転角をできるだけ0
°に近づけるには面内方向磁界203を極めて大きくし
なければならず、そのためには電磁石に大電流を流す必
要が生じるが省電力化の観点から好ましくない。一方、
低電流駆動ではファラデー回転角の下限側角度が大きく
なってしまう。
転子に垂直磁界を予め印加してファラデー回転子を飽和
磁化の状態にしておいて、さらにファラデー回転子の面
内方向に配置した電磁石で水平磁界を印加する。そし
て、2つの磁界の合成磁界204によりファラデー回転
子の磁化の方向を磁化202から磁化205まで角度θ
だけ回転させてZ方向の磁化成分206の大きさを制御
している。この磁化成分206の大きさに依存してファ
ラデー回転角は変化する。この方法の場合は、ファラデ
ー回転子は常に飽和磁化領域で使用されるため回折損失
が生じることはない。しかしこの方法では、電磁石によ
り印加する面内方向磁界をいくら強くしても合成磁界2
04の垂直磁界成分を0Gにすることはできない。つま
りファラデー回転角を0°にすることができず、少なく
とも約5°程度の回転角になってしまう。さらに図7か
らも明らかなように、ファラデー回転角をできるだけ0
°に近づけるには面内方向磁界203を極めて大きくし
なければならず、そのためには電磁石に大電流を流す必
要が生じるが省電力化の観点から好ましくない。一方、
低電流駆動ではファラデー回転角の下限側角度が大きく
なってしまう。
【0009】また、特許番号第2815509号特許公
報にはファラデー回転子に対して磁石を斜めに配置して
ファラデー回転角0°を得ることができる可変光減衰器
が示されている。しかし、実際に装置を設計し組み立て
る際、2つの磁石(永久磁石と電磁石)をファラデー回
転子に対して斜めに配置するのは困難であり、また、2
つの磁石が垂直及び水平に配置されている構成と比較し
て装置を小型化するのが困難であるという問題が生じ
る。以上の理由により、ファラデー回転角として絶対値
0°付近を使用するのは困難であり、回転角度範囲の9
0°は絶対値が5°以上の領域から選ばれることが好ま
しい。
報にはファラデー回転子に対して磁石を斜めに配置して
ファラデー回転角0°を得ることができる可変光減衰器
が示されている。しかし、実際に装置を設計し組み立て
る際、2つの磁石(永久磁石と電磁石)をファラデー回
転子に対して斜めに配置するのは困難であり、また、2
つの磁石が垂直及び水平に配置されている構成と比較し
て装置を小型化するのが困難であるという問題が生じ
る。以上の理由により、ファラデー回転角として絶対値
0°付近を使用するのは困難であり、回転角度範囲の9
0°は絶対値が5°以上の領域から選ばれることが好ま
しい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】仮に、図6に示した特
開平9−288256号公報に記載された可変光減衰器
に対して、ファラデー回転角が絶対値5°以上の領域で
回転角度範囲が90°となるようにしたとすると、挿入
損失が大きくなってしまうという問題が生じる。また、
ルチル偏光分離合成素子101、102の光学軸の向き
によっては最大減衰量が小さくなってしまう等の問題が
生じる。また別の課題として、可変光減衰器の偏光分離
合成素子に関する問題がある。偏光分離合成素子として
2枚の楔型ルチルを用い、楔型ルチルの光学軸を適当に
設計することにより、ファラデー回転角が絶対値5°以
上で角度範囲90°の領域を使って最大特性が得られる
可変光減衰器を構成できる。しかし、楔型ルチルは平行
平板ルチルに比べ作製上のコストが高く、かつ量産性が
低いという欠点を有している。
開平9−288256号公報に記載された可変光減衰器
に対して、ファラデー回転角が絶対値5°以上の領域で
回転角度範囲が90°となるようにしたとすると、挿入
損失が大きくなってしまうという問題が生じる。また、
ルチル偏光分離合成素子101、102の光学軸の向き
によっては最大減衰量が小さくなってしまう等の問題が
生じる。また別の課題として、可変光減衰器の偏光分離
合成素子に関する問題がある。偏光分離合成素子として
2枚の楔型ルチルを用い、楔型ルチルの光学軸を適当に
設計することにより、ファラデー回転角が絶対値5°以
上で角度範囲90°の領域を使って最大特性が得られる
可変光減衰器を構成できる。しかし、楔型ルチルは平行
平板ルチルに比べ作製上のコストが高く、かつ量産性が
低いという欠点を有している。
【0011】本発明の目的は、小型、低コストで、かつ
高性能な可変光減衰器を提供することにある。
高性能な可変光減衰器を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的は、入射光を常
光線の第1光と異常光線の第2光とに分離する光分離素
子と、前記第1光と前記第2光とが入射するファラデー
回転子と、前記ファラデー回転子に磁界を印加する磁界
印加手段と、前記ファラデー回転子から射出した前記第
1光と前記第2光の偏光方位を回転させる旋光子と、前
記旋光子を通過した前記第1光と前記第2光を合成する
光合成素子とを有することを特徴とする偏波無依存型の
可変光減衰器によって達成される。
光線の第1光と異常光線の第2光とに分離する光分離素
子と、前記第1光と前記第2光とが入射するファラデー
回転子と、前記ファラデー回転子に磁界を印加する磁界
印加手段と、前記ファラデー回転子から射出した前記第
1光と前記第2光の偏光方位を回転させる旋光子と、前
記旋光子を通過した前記第1光と前記第2光を合成する
光合成素子とを有することを特徴とする偏波無依存型の
可変光減衰器によって達成される。
【0013】本発明によれば、ファラデー回転角の絶対
値が5°以上である任意の90°範囲で最大光学特性を
得ることができるようになる。また、構成している光学
素子を全て平行平板にすることができる。このような構
成にすることにより、小型、低コストで、高性能な可変
光減衰器を実現できる。
値が5°以上である任意の90°範囲で最大光学特性を
得ることができるようになる。また、構成している光学
素子を全て平行平板にすることができる。このような構
成にすることにより、小型、低コストで、高性能な可変
光減衰器を実現できる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態による可変
光減衰器を図1乃至図4を用いて説明する。まず、本実
施の形態による可変光減衰器の概略の構成を図1を用い
て説明する。図1において、図中左方から右方に向かう
方向を光の伝播方向としてZ軸で表し、Z軸に垂直で図
中上下方向をX軸とし、X軸、Z軸に直交する方向をY
軸とする。本実施の形態における可変光減衰器は、+Z
軸方向に向かって順に、入射光を常光線の第1光と異常
光線の第2光とに分離する光分離素子1と、第1光と第
2光とが入射するファラデー回転子2と、ファラデー回
転子2に水平磁界を印加する水平磁界印加手段である電
磁石5、6と、ファラデー回転子2から射出した第1光
と第2光の偏光方位を回転させる旋光子3と、旋光子3
を通過した第1光と第2光を合成する光合成素子4とを
有している。また、図示は省略したが、Z軸に沿ってフ
ァラデー回転子2の両側にリング状の永久磁石が配置さ
れている。さらに、図示は省略したが、光分離素子1よ
り−(マイナス)Z方向には光ファイバーの光射出端部
と、当該ファイバー端部から射出した光をコリメートし
て光分離素子1に入射させる光学系(凸レンズ)とが配
置されている。また、光合成素子4の+Z方向側には光
ファイバーの光入射端部と、光合成素子4を射出した光
を当該ファイバーの光入射端部へ集光する集光光学系
(凸レンズ)とが配置されている。これらの光はZ軸に
沿って設けられたリング状永久磁石の開口部を通過する
ようになっている。
光減衰器を図1乃至図4を用いて説明する。まず、本実
施の形態による可変光減衰器の概略の構成を図1を用い
て説明する。図1において、図中左方から右方に向かう
方向を光の伝播方向としてZ軸で表し、Z軸に垂直で図
中上下方向をX軸とし、X軸、Z軸に直交する方向をY
軸とする。本実施の形態における可変光減衰器は、+Z
軸方向に向かって順に、入射光を常光線の第1光と異常
光線の第2光とに分離する光分離素子1と、第1光と第
2光とが入射するファラデー回転子2と、ファラデー回
転子2に水平磁界を印加する水平磁界印加手段である電
磁石5、6と、ファラデー回転子2から射出した第1光
と第2光の偏光方位を回転させる旋光子3と、旋光子3
を通過した第1光と第2光を合成する光合成素子4とを
有している。また、図示は省略したが、Z軸に沿ってフ
ァラデー回転子2の両側にリング状の永久磁石が配置さ
れている。さらに、図示は省略したが、光分離素子1よ
り−(マイナス)Z方向には光ファイバーの光射出端部
と、当該ファイバー端部から射出した光をコリメートし
て光分離素子1に入射させる光学系(凸レンズ)とが配
置されている。また、光合成素子4の+Z方向側には光
ファイバーの光入射端部と、光合成素子4を射出した光
を当該ファイバーの光入射端部へ集光する集光光学系
(凸レンズ)とが配置されている。これらの光はZ軸に
沿って設けられたリング状永久磁石の開口部を通過する
ようになっている。
【0015】+Z方向に伝播する光信号の対象光波長は
例えば1550nmに設定されている。光分離素子1及
び光合成素子4には例えば平行平板ルチルが用いられ
る。また、光分離素子1及び光合成素子4は、Z軸方向
の厚さ(例えば、3mm)と光学軸の方向は等しくなる
ようにしている。そのため、信号光が光分離素子1に入
射して常光線の第1光と異常光線の第2光とに分離され
た際、光分離素子1から光合成素子4に至り光合成素子
4を射出する場合の光学的距離は第1光と第2光とでほ
ぼ同一になる。従って、偏波モード分散(PMD)はほ
ぼゼロにすることができる。
例えば1550nmに設定されている。光分離素子1及
び光合成素子4には例えば平行平板ルチルが用いられ
る。また、光分離素子1及び光合成素子4は、Z軸方向
の厚さ(例えば、3mm)と光学軸の方向は等しくなる
ようにしている。そのため、信号光が光分離素子1に入
射して常光線の第1光と異常光線の第2光とに分離され
た際、光分離素子1から光合成素子4に至り光合成素子
4を射出する場合の光学的距離は第1光と第2光とでほ
ぼ同一になる。従って、偏波モード分散(PMD)はほ
ぼゼロにすることができる。
【0016】ファラデー回転子2としては、ビスマス・
イットリウム・鉄・ガーネットの低飽和磁化ファラデー
回転子を用いており、ファラデー回転角の回転角度範囲
が90°以上になるようにZ軸方向の厚さを調整してあ
る。単板厚膜ファラデー回転子が作製できない場合は、
当該回転子を複数枚重ねて使用してももちろんよい。本
実施の形態では単板厚み約0.3mmの回転子を3枚重
ねて使用している。旋光子3を用いるのは、ファラデー
回転角の回転角度範囲90°を絶対値に対して自由に設
定できるようにするためである。旋光子3としては、例
えば、水晶1/2波長板1次単板を用いている。板厚は
約0.09mmである。光学軸は面内にある。光学軸の
向きについては後述する。
イットリウム・鉄・ガーネットの低飽和磁化ファラデー
回転子を用いており、ファラデー回転角の回転角度範囲
が90°以上になるようにZ軸方向の厚さを調整してあ
る。単板厚膜ファラデー回転子が作製できない場合は、
当該回転子を複数枚重ねて使用してももちろんよい。本
実施の形態では単板厚み約0.3mmの回転子を3枚重
ねて使用している。旋光子3を用いるのは、ファラデー
回転角の回転角度範囲90°を絶対値に対して自由に設
定できるようにするためである。旋光子3としては、例
えば、水晶1/2波長板1次単板を用いている。板厚は
約0.09mmである。光学軸は面内にある。光学軸の
向きについては後述する。
【0017】本実施の形態の磁界印加手段は、先に説明
した特許番号第2815509号特許公報に記載された
方法と同様の磁界印加方法を採用しているが、本実施の
形態において磁界印加手段は特徴的構成要素ではないの
でこれに限定する必要はもちろんない。
した特許番号第2815509号特許公報に記載された
方法と同様の磁界印加方法を採用しているが、本実施の
形態において磁界印加手段は特徴的構成要素ではないの
でこれに限定する必要はもちろんない。
【0018】Z軸に沿ってファラデー回転子2の両側に
配置されたリング状永久磁石(図示せず)は、ファラデ
ー回転子2に垂直磁界を印加してファラデー回転子2に
飽和磁化を生じさせる。リング状永久磁石によりファラ
デー回転子2に印加される垂直磁界は約150Gであ
る。電磁石5、6によりファラデー回転子2に水平磁界
を印加することにより、ファラデー回転子2のX−Z面
内で垂直磁界との合成磁界が生じる。
配置されたリング状永久磁石(図示せず)は、ファラデ
ー回転子2に垂直磁界を印加してファラデー回転子2に
飽和磁化を生じさせる。リング状永久磁石によりファラ
デー回転子2に印加される垂直磁界は約150Gであ
る。電磁石5、6によりファラデー回転子2に水平磁界
を印加することにより、ファラデー回転子2のX−Z面
内で垂直磁界との合成磁界が生じる。
【0019】リング状永久磁石と電磁石5、6とを有す
る磁界印加手段による面内磁界の強さとファラデー回転
角との関係を図2に示す。図2は、上述のようにファラ
デー回転子2に垂直磁界を約150G印加した状態で、
電磁石5、6に流す電流を変化させて、水平磁界を徐々
に増加させた場合のファラデー回転角の変化を示してい
る。図2に示すように、水平磁界の強さを100Gから
400Gまで変化させると、ファラデー回転角は、絶対
値が115°から15°まで90°の範囲内でほぼ線形
に変化する。一方、水平磁界の強さを0Gから100G
まで変化させてもファラデー回転角は120°から11
5°程度までしか変化せず、水平磁界が100Gから4
00Gまでの範囲における線形性が失われる。また、水
平磁界を400Gから1000G程度に強めてもファラ
デー回転角は15°から5°程度までしか回転せず、回
転角を0°にすることはできない。
る磁界印加手段による面内磁界の強さとファラデー回転
角との関係を図2に示す。図2は、上述のようにファラ
デー回転子2に垂直磁界を約150G印加した状態で、
電磁石5、6に流す電流を変化させて、水平磁界を徐々
に増加させた場合のファラデー回転角の変化を示してい
る。図2に示すように、水平磁界の強さを100Gから
400Gまで変化させると、ファラデー回転角は、絶対
値が115°から15°まで90°の範囲内でほぼ線形
に変化する。一方、水平磁界の強さを0Gから100G
まで変化させてもファラデー回転角は120°から11
5°程度までしか変化せず、水平磁界が100Gから4
00Gまでの範囲における線形性が失われる。また、水
平磁界を400Gから1000G程度に強めてもファラ
デー回転角は15°から5°程度までしか回転せず、回
転角を0°にすることはできない。
【0020】図2に示したファラデー回転角と水平磁界
との関係から、電磁石5、6で発生させる水平磁界が1
00G〜400Gで、ファラデー回転子2の絶対値が1
5°〜105°の回転角範囲90°の領域を用いるよう
にすれば、電磁石5、6に供給する電流を抑えることが
できるので都合がよい。従って、本実施の形態では、フ
ァラデー回転角として絶対値15°から105°で回転
角範囲90°となるように電磁石5、6を制御するよう
にしている。
との関係から、電磁石5、6で発生させる水平磁界が1
00G〜400Gで、ファラデー回転子2の絶対値が1
5°〜105°の回転角範囲90°の領域を用いるよう
にすれば、電磁石5、6に供給する電流を抑えることが
できるので都合がよい。従って、本実施の形態では、フ
ァラデー回転角として絶対値15°から105°で回転
角範囲90°となるように電磁石5、6を制御するよう
にしている。
【0021】次に、旋光子3として用いている1/2波
長板の光学軸の向きについて説明する。本実施の形態で
は光分離素子1と光合成素子4光学軸の向きが等しく、
且つファラデー回転角として15°〜105°を採用し
ているので、ファラデー回転子2を通過した第1光及び
第2光の偏光面を旋光子3によりそれぞれ15°回転さ
せて光合成素子4に入射させるようにする。このため旋
光子3の光学軸の向きは、ファラデー回転角の回転方向
が光信号伝播方向に対して左回りの場合には、光分離素
子1と光合成素子4の光学軸に対して右回りに82.5
°回転させて配置すればよい。
長板の光学軸の向きについて説明する。本実施の形態で
は光分離素子1と光合成素子4光学軸の向きが等しく、
且つファラデー回転角として15°〜105°を採用し
ているので、ファラデー回転子2を通過した第1光及び
第2光の偏光面を旋光子3によりそれぞれ15°回転さ
せて光合成素子4に入射させるようにする。このため旋
光子3の光学軸の向きは、ファラデー回転角の回転方向
が光信号伝播方向に対して左回りの場合には、光分離素
子1と光合成素子4の光学軸に対して右回りに82.5
°回転させて配置すればよい。
【0022】次に、本実施の形態による可変光減衰器の
動作について図3を用いて説明する。図3(A)は、フ
ァラデー回転角を105°としたときの可変光減衰器の
動作を示し、図3(B)は、ファラデー回転角を15°
としたときの可変光減衰器の動作を示している。また、
図3(a)〜(e)は、本可変光減衰器に入射した光を
図1に示した+Z方向に向かって見た状態を示し、各素
子を通過した後の光の偏光方位及び位置を示している。
動作について図3を用いて説明する。図3(A)は、フ
ァラデー回転角を105°としたときの可変光減衰器の
動作を示し、図3(B)は、ファラデー回転角を15°
としたときの可変光減衰器の動作を示している。また、
図3(a)〜(e)は、本可変光減衰器に入射した光を
図1に示した+Z方向に向かって見た状態を示し、各素
子を通過した後の光の偏光方位及び位置を示している。
【0023】まず、図3(A)において、光分離素子1
より−Z方向に配置された光ファイバーのファイバー光
射出端10から射出した光は図示しない整形光学系でコ
リメートされて平行光となって光分離素子1に入射す
る。図3(a)は、光分離素子1に入射した光が、常光
線である第1光12と異常光線である第2光14とに分
離した状態を示している。光分離素子1の光学軸は図3
においてX軸に平行であり、また光の伝播方向は紙面に
垂直であるため、主断面はX−Z面に平行である。従っ
て、常光線の第1光12は主断面に垂直な方向のY軸に
平行な偏光方位をとり、異常光線の第2光14は主断面
の面内に含まれてX軸に平行な偏光方位をとる。
より−Z方向に配置された光ファイバーのファイバー光
射出端10から射出した光は図示しない整形光学系でコ
リメートされて平行光となって光分離素子1に入射す
る。図3(a)は、光分離素子1に入射した光が、常光
線である第1光12と異常光線である第2光14とに分
離した状態を示している。光分離素子1の光学軸は図3
においてX軸に平行であり、また光の伝播方向は紙面に
垂直であるため、主断面はX−Z面に平行である。従っ
て、常光線の第1光12は主断面に垂直な方向のY軸に
平行な偏光方位をとり、異常光線の第2光14は主断面
の面内に含まれてX軸に平行な偏光方位をとる。
【0024】次いで図3(b)に示すように、常光線で
ある第1光12は光分離素子1を通過しても光路が変わ
らずそのままファラデー回転子2に入射する。一方、異
常光線である第2光14は、光分離素子1を通過する際
に+X方向に光路が曲げられて、光分離素子1の通過後
第1光12と所定間隔を有して平行にファラデー回転子
2に入射する。
ある第1光12は光分離素子1を通過しても光路が変わ
らずそのままファラデー回転子2に入射する。一方、異
常光線である第2光14は、光分離素子1を通過する際
に+X方向に光路が曲げられて、光分離素子1の通過後
第1光12と所定間隔を有して平行にファラデー回転子
2に入射する。
【0025】第1光12及び第2光14は図3(c)に
示すように、電磁石5、6により所定の水平磁界が印加
されたファラデー回転子2で偏光方位を共に左回りに1
05°回転させられる。
示すように、電磁石5、6により所定の水平磁界が印加
されたファラデー回転子2で偏光方位を共に左回りに1
05°回転させられる。
【0026】次に、ファラデー回転子2を通過した第1
光12及び第2光14は、図3(d)に示すように旋光
子3に入射し、旋光子3により偏光方位を右回りに15
°回転させられて第1光12はX軸に平行な偏光方位
に、第2光14はY軸に平行な偏光方位にされる。
光12及び第2光14は、図3(d)に示すように旋光
子3に入射し、旋光子3により偏光方位を右回りに15
°回転させられて第1光12はX軸に平行な偏光方位
に、第2光14はY軸に平行な偏光方位にされる。
【0027】次いで、第1光12及び第2光14は光合
成素子4に入射する。光合成素子4の光学軸はX軸に平
行であり、且つ光分離素子1の光学軸と同じ方向を有し
ている。従って、図3(e)に示すように、光合成素子
4において常光線となる第2光14は光路を変えずにそ
のまま直進する。一方、第1光12は、光分合成子4内
で異常光線として+X方向に光路が曲げられて、光合成
素子4を射出する際には第2光14と同軸になる。光合
成素子4を通過して同軸になった第1光12及び第2光
14は、光合成素子4の+Z方向側に設けられた集光光
学系を介してファイバー光入射端16に入射する。この
ように、ファラデー回転子の回転角が105°である場
合には、第1光12及び第2光14が同軸になって出力
されるため、最大の光結合を得ることができる。
成素子4に入射する。光合成素子4の光学軸はX軸に平
行であり、且つ光分離素子1の光学軸と同じ方向を有し
ている。従って、図3(e)に示すように、光合成素子
4において常光線となる第2光14は光路を変えずにそ
のまま直進する。一方、第1光12は、光分合成子4内
で異常光線として+X方向に光路が曲げられて、光合成
素子4を射出する際には第2光14と同軸になる。光合
成素子4を通過して同軸になった第1光12及び第2光
14は、光合成素子4の+Z方向側に設けられた集光光
学系を介してファイバー光入射端16に入射する。この
ように、ファラデー回転子の回転角が105°である場
合には、第1光12及び第2光14が同軸になって出力
されるため、最大の光結合を得ることができる。
【0028】次に、図3(B)を用いてファラデー回転
子の回転角が15°の場合について説明する。図3
(A)のときと同様にしてファイバー光射出端10から
射出した光は図示しない整形光学系でコリメートされて
平行光となって光分離素子1に入射し、図3(a)に示
すように、常光線の第1光12は主断面に垂直な方向の
Y軸と平行な偏光方位をとり、異常光線の第2光14は
主断面の面内に含まれてX軸に平行な偏光方位をとる。
子の回転角が15°の場合について説明する。図3
(A)のときと同様にしてファイバー光射出端10から
射出した光は図示しない整形光学系でコリメートされて
平行光となって光分離素子1に入射し、図3(a)に示
すように、常光線の第1光12は主断面に垂直な方向の
Y軸と平行な偏光方位をとり、異常光線の第2光14は
主断面の面内に含まれてX軸に平行な偏光方位をとる。
【0029】次いで図3(b)に示すように、第1光1
2は光分離素子1を通過しても光路が変わらずにそのま
まファラデー回転子2に入射する。一方、第2光14
は、光分離素子1を通過する際に+X方向に光路が曲げ
られて、光分離素子1の通過後第1光12と所定間隔を
有して平行にファラデー回転子2に入射する。第1光1
2及び第2光14は図3(c)に示すように、電磁石
5、6により所定の水平磁界が印加されたファラデー回
転子2で偏光方位を共に左回りに15°回転させられ
る。
2は光分離素子1を通過しても光路が変わらずにそのま
まファラデー回転子2に入射する。一方、第2光14
は、光分離素子1を通過する際に+X方向に光路が曲げ
られて、光分離素子1の通過後第1光12と所定間隔を
有して平行にファラデー回転子2に入射する。第1光1
2及び第2光14は図3(c)に示すように、電磁石
5、6により所定の水平磁界が印加されたファラデー回
転子2で偏光方位を共に左回りに15°回転させられ
る。
【0030】次に、ファラデー回転子2を通過した第1
光12及び第2位光14は、図3(d)に示すように旋
光子3に入射し、旋光子3により偏光方位を右回りに1
5°回転させられて第1光12はY軸に平行な偏光方位
に、第2光14はX軸に平行な偏光方位に変換される。
光12及び第2位光14は、図3(d)に示すように旋
光子3に入射し、旋光子3により偏光方位を右回りに1
5°回転させられて第1光12はY軸に平行な偏光方位
に、第2光14はX軸に平行な偏光方位に変換される。
【0031】次いで、第1光12及び第2光14は光合
成素子4に入射して、図3(e)に示すように、光合成
素子4において常光線となる第1光12は光路を変えず
にそのまま直進する。一方、第2光14は、光分合成子
4内で異常光線として+X方向に光路が曲げられて、光
合成素子4を通過する際には第1光12に対してさらに
+X方向に離れた位置から射出する。光合成素子4を通
過した第1光12及び第2光14は、光合成素子4の+
Z方向側に設けられた集光光学系に入射するが、第1光
12はファイバー光入射端16より−X方向に集光し、
第2光14はファイバー光入射端16より+X方向に集
光して、両光ともファイバー光入射端16には入射しな
い。このように、ファラデー回転子の回転角が15°で
ある場合には、第1光12及び第2光14がファイバー
光入射端16には入射しないため、最小の光結合を得る
ことができる。
成素子4に入射して、図3(e)に示すように、光合成
素子4において常光線となる第1光12は光路を変えず
にそのまま直進する。一方、第2光14は、光分合成子
4内で異常光線として+X方向に光路が曲げられて、光
合成素子4を通過する際には第1光12に対してさらに
+X方向に離れた位置から射出する。光合成素子4を通
過した第1光12及び第2光14は、光合成素子4の+
Z方向側に設けられた集光光学系に入射するが、第1光
12はファイバー光入射端16より−X方向に集光し、
第2光14はファイバー光入射端16より+X方向に集
光して、両光ともファイバー光入射端16には入射しな
い。このように、ファラデー回転子の回転角が15°で
ある場合には、第1光12及び第2光14がファイバー
光入射端16には入射しないため、最小の光結合を得る
ことができる。
【0032】このように、ファラデー回転子2を15°
〜105°のファラデー回転角で制御することにより、
旋光子3を通過した後の第1光12及び第2光14のフ
ァイバー光入射端16への入射光量を連続的に最大減衰
量から最小減衰量まで変化することができるようにな
る。
〜105°のファラデー回転角で制御することにより、
旋光子3を通過した後の第1光12及び第2光14のフ
ァイバー光入射端16への入射光量を連続的に最大減衰
量から最小減衰量まで変化することができるようにな
る。
【0033】本実施の形態における減衰量の理論計算の
結果を図4に示す。図4において、横軸はファラデー回
転角(deg)を表し、縦軸は減衰量(dB)を表して
いる。減衰量の理論計算は以下の式を用いている。 減衰量(dB)=−10・Log10[SIN2(θ)] … 式(1) θ=θF−15 … 式(2) ここで、θは旋光子3を通過した後の偏光面と光合成素
子4の光学軸方向との相対角度(deg)であり、θF
はファラデー回転角(deg)であり、式(2)右辺の
−15(deg)は旋光子3による偏光方位の回転角で
ある。理論的にはθ=0°のとき減衰量は無限大に発散
するが、ここでは50dBに止めた。
結果を図4に示す。図4において、横軸はファラデー回
転角(deg)を表し、縦軸は減衰量(dB)を表して
いる。減衰量の理論計算は以下の式を用いている。 減衰量(dB)=−10・Log10[SIN2(θ)] … 式(1) θ=θF−15 … 式(2) ここで、θは旋光子3を通過した後の偏光面と光合成素
子4の光学軸方向との相対角度(deg)であり、θF
はファラデー回転角(deg)であり、式(2)右辺の
−15(deg)は旋光子3による偏光方位の回転角で
ある。理論的にはθ=0°のとき減衰量は無限大に発散
するが、ここでは50dBに止めた。
【0034】図4の実線(α)に示すように、本実施の
形態の可変光減衰器ではファラデー回転角15°で最大
減衰量50dB、同105°で最小減衰量(挿入損失)
0dBを得ることができる。一方、比較のため従来技術
の特開平9−288256号公報に記載された可変光減
衰器の特性を図中破線(β)で示す。この破線(β)の
特性を有する可変光減衰器をファラデー回転角の絶対値
15°から105°の回転角度範囲90°で使用しても
最大減衰量は12dB程度しか得ることができない。
形態の可変光減衰器ではファラデー回転角15°で最大
減衰量50dB、同105°で最小減衰量(挿入損失)
0dBを得ることができる。一方、比較のため従来技術
の特開平9−288256号公報に記載された可変光減
衰器の特性を図中破線(β)で示す。この破線(β)の
特性を有する可変光減衰器をファラデー回転角の絶対値
15°から105°の回転角度範囲90°で使用しても
最大減衰量は12dB程度しか得ることができない。
【0035】このように本実施の形態によれば、旋光子
3を導入しその旋光子3の光学軸を適切に設定すること
により、ファラデー回転角のいずれの90°範囲でも最
大性能を発揮する可変光減衰器を作製することができる
ようになる。
3を導入しその旋光子3の光学軸を適切に設定すること
により、ファラデー回転角のいずれの90°範囲でも最
大性能を発揮する可変光減衰器を作製することができる
ようになる。
【0036】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、ファラデ
ー回転子の材料特性に由来する制約を旋光子の導入によ
って克服し、小型、低コストで、高性能な可変光減衰器
を実現することができる。
ー回転子の材料特性に由来する制約を旋光子の導入によ
って克服し、小型、低コストで、高性能な可変光減衰器
を実現することができる。
【図1】本発明の一実施の形態による偏波無依存型の可
変光減衰器の概略の構成を示す図である。
変光減衰器の概略の構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施の形態による偏波無依存型の可
変光減衰器における電磁石により発生させる水平磁界と
ファラデー回転角との関係を表す図である。
変光減衰器における電磁石により発生させる水平磁界と
ファラデー回転角との関係を表す図である。
【図3】本発明の一実施の形態による偏波無依存型の可
変光減衰器の動作を示す図である。
変光減衰器の動作を示す図である。
【図4】本発明の一実施の形態による偏波無依存型の可
変光減衰器の動作特性を示す図である。
変光減衰器の動作特性を示す図である。
【図5】従来の偏波依存型の可変光減衰器を示す図であ
る。
る。
【図6】従来の偏波無依存型の可変光減衰器を示す図で
ある。
ある。
【図7】従来の偏波無依存型の可変光減衰器の動作を示
す図である。
す図である。
1 光分離素子 2 ファラデー回転子 3 旋光子 4 光合成素子 5、6 電磁石 10 ファイバー光射出端 12 第1光 14 第2光 16 ファイバー光入射端
Claims (1)
- 【請求項1】入射光を常光線の第1光と異常光線の第2
光とに分離する光分離素子と、 前記第1光と前記第2光とが入射するファラデー回転子
と、 前記ファラデー回転子に磁界を印加する磁界印加手段
と、 前記ファラデー回転子から射出した前記第1光と前記第
2光の偏光方位を回転させる旋光子と、 前記旋光子を通過した前記第1光と前記第2光を合成す
る光合成素子とを有することを特徴とする偏波無依存型
の可変光減衰器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26913099A JP2001091901A (ja) | 1999-09-22 | 1999-09-22 | 可変光減衰器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26913099A JP2001091901A (ja) | 1999-09-22 | 1999-09-22 | 可変光減衰器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001091901A true JP2001091901A (ja) | 2001-04-06 |
Family
ID=17468120
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26913099A Withdrawn JP2001091901A (ja) | 1999-09-22 | 1999-09-22 | 可変光減衰器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001091901A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109613724A (zh) * | 2019-01-30 | 2019-04-12 | 福建华科光电有限公司 | 一种磁光可调光衰减器 |
-
1999
- 1999-09-22 JP JP26913099A patent/JP2001091901A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109613724A (zh) * | 2019-01-30 | 2019-04-12 | 福建华科光电有限公司 | 一种磁光可调光衰减器 |
CN109613724B (zh) * | 2019-01-30 | 2024-02-13 | 福建华科光电有限公司 | 一种磁光可调光衰减器 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20061205 |