JP3919891B2 - 像ブレ防止カメラ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、手ブレによる像ぶれを防止した像ブレ防止カメラの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、AFやAEをはじめ、カメラの主な機能は自動化され、カメラを初めて握った人でもきれいな写真が撮れるようになってきている。そして、カメラの軽量、小型、高倍率化の進む現在、失敗写真の多くは手ブレによるものとなってきている。このため、手ブレによる像ブレの防止は、カメラの自動化にとって解決すべき大きな課題となっている。
【0003】
従来の像ブレ防止カメラとしては、ブレの大きさをカメラに加わる角速度または角加速度として検出し、この角速度または角加速度に応じ、補正レンズをカメラブレの生じた方向と反対の方向に変位させて画像ブレの発生を防止するものが知られている(特開平2−304535号公報参照)。
【0004】
この考え方を具体化したもので、市販されているコンパクトカメラとしては、圧電振動ジャイロセンサを使用したものが知られている。このカメラは、カメラの光軸をZ軸、上下方向をY軸、左右方向をX軸とすると、圧電振動ジャイロセンサによってY軸回りの回転(以下ヨーイングという)とX軸回りの回転(以下ピッチングという)の各角速度を検出し、この検出値に対しリアルタイムに撮影レンズの一部を光軸と垂直方向に移動させフィルム面での像安定を得ている。
【0005】
また、手ブレが発生したときは、その手ブレが収まるのを待ってシャッターをレリーズする像ブレ防止カメラも提案されている(特開平3−92830号公報参照)。このカメラでは、カメラに加わる角加速度を角加速度センサで検出して、この角加速度から角速度を検出し、この角速度が一定値以下のときに、シャッターが動作するようになっている。
【0006】
具体的には、図14および図15に示すように、カメラ71には、直交する2方向の角加速度を検出する角加速度センサ72a,72bが搭載されている。角加速度センサ72aは、レンズ光軸73の水平方向Hのブレ成分の角加速度を検出する。角加速度センサ72bは、レンズ光軸73の垂直方向Vの角加速度を検出する。このような角加速度センサは、振動している音叉によって生じたコリオリの力を利用したもので、2個のバイモルフをT字形に配置したジャイロ信号検出部、音叉駆動回路および信号処理回路よりなっている。
【0007】
角加速度センサ72aと72bは、それぞれ、該センサ72a,72bの出力を積分して角速度に変換する積分回路74a,74bおよび絶対値回路75a,75bを介してコンパレータ76a,76bに接続されている。コンパレータ76a,76bは、絶対値回路75a,75bの出力レベルを所定の電圧値Vrefと比較し、これらがVrefよりも小さい場合にHighレベルの電圧を出力する。
【0008】
コンパレータ76a,76bは、シャッター動作可能検知回路78と共に、論理積回路80に接続され、論理積回路80はさらにシャッター駆動回路81に接続されている。シャッター動作可能検知回路78は、例えば露出演算回路やAF駆動回路等から構成されるもので、シャッターの動作が可能な状態になるとHighレベルの電圧を出力する。論理積回路80は、コンパレータ76a,76bおよびシャッター動作可能検知回路78の出力がいずれもHighとなったときに、Highレベルの出力を生じる。そして論理積回路80の出力がHighとなると、シャッター駆動回路81が動作する。すなわちシャッターの開口動作が開始される。
【0009】
この回路構成においては、角加速度センサ72a,72bで検出された角加速度から求めた角速度の絶対値が一定値以下となったとき、すなわち手ブレの絶対値が一定値以下となったときに、コンパレータ76a,76bにHighの出力が生じるようになっている。他方、シャッター動作可能検知回路78は、AF駆動等が終了して、シャッターを切れる状態になると、Highの出力を生じる。よって、論理積回路80は、これら3者の出力がいずれもHighになったときに、シャッター駆動回路81に動作信号を与え、シャッターが動作する。
【0010】
このように、図14および図15に示すカメラ71では、手ブレの大きさが収まった状態になるまで待ってシャッターを切るものとなっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平2−304535で示される像ブレ防止機構は、補正レンズ等の駆動制御系が必要となり、カメラの小型化の要求に対応できにくい問題がある。加えて、像ブレの防止要求は、カメラの初心者が主に用いるコンパクトカメラにおいて強く、補正レンズを駆動する像ブレ防止機構をそのようなコンパクトカメラに搭載するのは、価格および大きさの両面において問題が生ずる。
【0012】
このため、この考え方を採用しているコンパクトカメラはほとんど無い状況となっている。唯一市販されている上述の圧電振動ジャイロセンサを使用したものは、ある程度小型化されているものの、高価な圧電振動ジャイロが必要となっている。しかも、リアルタイムに補正レンズを動作させるため、高速処理できるマイコンや高精度のレンズ設計等が必要となり、コスト的に非常に高価格のものになっている。また、補正レンズ等の駆動制御系が高精度を要求され、かつ複雑となるため、カメラの生産性が悪くなると共に故障し易いものとなりがちとなっている。
【0013】
一方、特開平3−92830で示される像ブレ防止カメラ(図14および図15参照)では、角加速度センサ72a,72bを使用しており、手ブレ振動と、流し撮りや外部の振動とを区別できない。このため、流し撮りのときや船の上での撮影等では、手ブレが生じていないにも拘わらず角加速度センサ72a,72bが働き、シャッターを切ることができなくなってしまう危険性を有している。
【0014】
本発明は、簡単な機構でしかも実際の手ブレのみを防止できる像ブレ防止カメラを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、請求項1記載の手ブレ防止カメラでは、カメラ本体と、このカメラ本体に可動自在に設けられるグリップ部と、その両者の相対変位速度を検出するための相対変位速度検出部と、検出された相対変位速度の情報を利用してシャッター動作を制御するシャッター制御手段とを有し、相対変位速度検出部は、カメラ本体とグリップ部の間に設けられ、その両者の相対変位量を検出する角変位検出機構と、検出された相対変位量を相対変位速度に変換して所定の信号として出力する信号処理回路部とを有し、信号処理回路部は、手ブレ成分中、ピッチング成分とヨーイング成分とを加算する加算回路と、その加算された信号を微分する微分回路とを有している。
【0018】
また、請求項記載の像ブレ防止カメラでは、カメラ本体と、このカメラ本体に可動自在に設けられるグリップ部と、この両者の間に設けられ、それらの相対変位量を検出する角変位検出機構と、検出された相対変位量を相対変位速度に変換し、その相対変位速度が零となる点でシャッターの開口動作を可能とするシャッター動作用信号生成手段とを有し、シャッター動作用信号生成手段は、手ブレ成分中、ピッチング成分とヨーイング成分とを加算する加算回路と、その加算された信号を微分する微分回路とを備える信号処理回路部を有している。
【0019】
また、請求項記載の像ブレ防止カメラでは、カメラ本体と、このカメラ本体に可動自在に設けられるグリップ部と、この両者の間に設けられ、それらの相対変位量を検出する角変位検出機構と、シャッタースピードが手ブレ周期より十分に速い撮影の時は、検出された相対変位量から変換して得られた相対変位速度が零となる点でシャッターの開口動作を開始可能とし、シャッタースピードが手ブレ周期に近い場合には、相対変位速度が零となる点の手前側にずれた点でシャッターの開口動作を開始可能としたシャッター動作用信号生成手段とを有し、シャッター動作用信号生成手段は、手ブレ成分中、ピッチング成分とヨーイング成分とを加算する加算回路と、その加算された信号を微分する微分回路とを備える信号処理回路部を有している。
【0020】
さらに、請求項記載の発明では、請求項記載の像ブレ防止カメラにおいて、シャッタースピードが手ブレ周期に近い場合とは、シャッタースピードが1/125Sおよびそれより長い場合を指し、この場合においてはシャッターの開口動作を相対変位速度が零となる点の手前側で開始すると共にその開始時期をシャッタースピードが長くなるほど早くしている。
【0021】
また、請求項記載の像ブレ防止カメラでは、カメラ本体と、このカメラ本体に可動自在に設けられるグリップ部と、この両者の間に設けられ、それらの相対変位量を検出する角変位検出機構と、検出された相対変位量を利用してシャッター動作を制御するシャッター動作用信号生成手段とを備え、シャッター動作用信号生成手段は、手ブレ成分中、ピッチング成分とヨーイング成分とを加算する加算回路と、その加算された信号を微分する微分回路とを有し、微分回路で生成された信号を利用してシャッターの開口動作を制御している。
【0022】
本発明の像ブレ防止カメラは、カメラを保持する両手の相対変位を検出している。この検出のために、カメラ本体に対し可動自在となるグリップ部を設けている。撮影者は、一方の手をカメラ本体に、他方の手をグリップ部に添えて撮影する。そして、カメラ本体とグリップの間の相対変位量を相対変位速度に変換し、その速度が零または零の近傍部分でシャッターを切るようにしている。
【0023】
このように、カメラ本体とグリップ部の相対変位量を検出しているため、流し撮りや船の上等の撮影を行っても、流し撮りの動きや船の動きは検出されず、流し撮りや船の上等での撮影をスムーズに行うことができる。
【0024】
また、カメラ本体とグリップとの間にホール素子とマグネットからなる角変位検出機構を設けると、その検出機構が極めて簡単化され好ましい。さらに、手ブレ成分中のピッチング成分とヨーイング成分を加算して、その加算した信号を利用して相対変位速度を求めるようにすると、ピッチング成分の変化とヨーイング成分の変化が共に最小の時にシャッターを切るように簡単に構成することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の例を、図1から図13に基づき説明する。
【0026】
この像ブレ防止カメラ1は、カメラ本体2と、このカメラ本体2と独立して可動可能なグリップ部3とから構成される。そして、カメラ本体2とグリップ部3との間に角変位検出機構が設置されている。
【0027】
図2に、この角変位検出機構の概略を示す。手持ち撮影においては、像ブレ防止カメラ1を通常両手で保持する。この時、二本の手はそれぞれ別々の振動をする。このことを利用し、片手をカメラ本体2に保持し、もう一方の手を本体と独立に可動可能なグリップ部3に保持することにより、両手の相対変位量をマグネット4,5による磁場の変位としてホール素子6,7で検知する。なお、像ブレ防止カメラ1をグリップ部3のみ、すなわち片手で保持した時も、カメラ本体2が慣性質量系となり、相対変位量を検出できる。
【0028】
通常、撮影において像ブレに最も影響を与える手ブレ成分は、光軸をZとした場合、X軸回転(ピッチングに相当)とY軸回転(ヨーイングに相当)である。この両回転軸に対して、マグネット4,5とホール素子6,7を特定の位置に配置することにより、各回転軸に対する像ブレ防止カメラ1の相対角変位を検出することができる。
【0029】
カメラ本体2とグリップ部3との間には、図2および図3に示すように、鉄球8が配置され、鉄球8を中心にグリップ部3はX,Y’,Z’軸回転可能となっている。また、カメラ本体2の四角には、バネ材9によりグリップ部3を可動可能なように固定している。
【0030】
図4に、この角変位検出機構の概略断面を示す。この図4および図2に示されるように、多極着磁マグネシートからなるマグネット4をグリップ部3に配置し、マグネット4と対向するカメラ本体2側にマグネット4と平行になるようにホール素子6を取り付ける。図5に、回転軸(図2のX軸)に対するホール素子6の配置とホール素子6に対するマグネット4の配置を示す。回転軸(図2のX軸)に垂直な平面内の回転軸を中心にもつ半径rの円の円周上にホール素子6を配置する。このホール素子6に対して距離a(1mm程度)の位置にホール素子6と平行にN,S極の境界がホール素子6の検出面の中心となるようにマグネット4を配置する。このように配置することにより、手ブレ程度の微小振動範囲においては、ホール素子6のホール電圧VH は、rθに比例し、ピッチング方向の相対角変位を得ることができる。
【0031】
同様に、回転軸(図2のY軸、Y’軸)に対しマグネット5とホール素子7とを配置する。そして、ヨーイング方向の角変位をrθに比例するホール電圧VH として得ることができる。以上のような機構により、両手の相対運動に伴う手ブレのヨーイングとピッチング成分の相対角変位を検出することができる。
【0032】
図6に、手ブレによるこの角変位検出機構のホール素子6,7のホール電圧の測定結果と、像ブレ防止カメラ1のカメラ本体2に取り付けた圧電振動ジャイロによって検出された角速度を積分して得られた変位振幅とを比較する。ホール電圧出力は、圧電振動ジャイロによって得られた変位振幅の周波数変化と同様の変化をしていることがわかる。これより、角変位検出機構の出力電圧は、像ブレ防止カメラ1の角変位変化として見ることができる。
【0033】
次に、像ブレ防止(=抑制)のための制御機構について述べる。まず最初に、その基本的な考え方について説明する。
【0034】
手ブレ補正の考え方において、ビデオカメラや双眼鏡とカメラの決定的な違いは、ブレ補正が必要な時間(撮影時間)にある。すなわち、ビデオカメラ等では撮影が連続的に行われるため、リアルタイムにブレを補正するという考え方を採らざるを得ない。しかし、カメラでは、ブレ補正が必要な時間は、シャッターが開いている一瞬の間だけである。故に、ビデオカメラ等とは全く異なる考え方を採ることができる。それは手ブレによる像ブレ移動量が最も少ないタイミングでシャッターを切る(以下シャッタータイミング法と呼ぶ)という考え方である。
【0035】
このシャッタータイミング法の考え方は、特開平3−92830に示される技術、すなわち角速度が一定値以下のときにシャッターを切るという考えと同種である。この方法は、手ブレの周波数よりも速いシャッタースピードで撮影する時に有効である。なお、手ブレ周波数に対してシャッタースピードが長い撮影では、常時像ブレを補正する手段が必要となる。
【0036】
一方、手ブレの周波数成分のほとんどは、図6に示されるように、10Hz〜15Hzとなっている。よって、シャッタースピード1/30(シャッター開時間33ms)位までのシャッタースピードでは、シャッタータイミング法が有効である。例えば、焦点距離125mmのレンズで撮影する時、通常手ブレしない限界シャッタースピードは、1/125sといわれるがシャッタータイミング法により2段分長く撮影できることになり十分効果があると考えられる。
【0037】
このため、本発明の実施の形態では、シャッタータイミング法を採用している。なお、このシャッタータイミング法としては、特開平3−92830で示すような回路構成によって角速度が一定値以下のときにシャッターを切る方法もあるが、この実施の形態では、次の2つの方法のいずれかを採用している。
【0038】
第1の方法は、手ブレ変位振動量が極大値となる振動ピーク点でシャッターを切る方法である。この方法は、比較的速いシャッタースピードの撮影において効果がある。すなわち、手ブレ振動は、1Hz〜15Hz位(振動周期66ms〜1000ms)までの振動周波数の重ね合わせでできており、振幅も周波数も不規則な振動である。しかし、手ブレの最小周期が66msと考えると、最悪の条件でもこの1/4周期16.5msよりも速いシャッタースピードで撮影する時には効果がある。
【0039】
以下、この第1の方法を図7の回路ブロック図に基づいて説明する。
【0040】
ピッチング成分とヨーイング成分を検出するためのホール素子6,7のホール電圧出力にはDC成分が含まれているため、まず、それぞれDCカットフィルター11,12により1Hz以下のDC成分をカットする。このDCカット後の出力が角変位量と同等になる。次に、この出力は微小なため、増幅回路13,14により信号増幅を行う。なお、この時、同時に手ブレ振動である10Hz前後の信号のみを増幅し高周波と低周波領域の信号はカットしている。次に加算回路15によりピッチング成分とヨーイング成分の各信号を加算する。
【0041】
このように、ピッチング成分とヨーイング成分を加算するのは、両方の成分の変位変化が同時に最小の時にシャッターを切る必要があるためである。加算された信号は、図8に示すように、ピッチング成分とヨーイング成分の各信号が同時に振動ピークになった時だけ振動ピークになり、ヨーイング成分が振動ピークでピッチング成分がピークでない時、またその逆の時は振動ピークにはならない。
【0042】
次に、加算信号の振動ピーク検知を行うために微分回路16によって信号を微分する。その後、その信号を増幅回路17で増幅する。この増幅された微分信号が0Vをよぎる点が加算信号の振動ピーク点になる。よって、この微分信号をゼロクロスコンパレータからなるA/D変換部18でデジタル信号に変換し、マイコン19によりHighからLowに切り換わる点を検出するHーLエッジ検出を行い、このエッジのタイミングでシャッターを切るようにすると、振動ピークでシャッターを切ることができる。すなわち、振動ピークは、相対変位量が極大値となる点であり、かつ相対変位速度が零となっているため、この時点でシャッターの開口動作を開始させれば、像ブレが軽減されるのである。
【0043】
ここで、DCカットフィルター11,12、増幅回路13,14、加算回路15、微分回路16および増幅回路17とで信号処理回路部を形成し、A/D変換部18およびマイコン19とでシャッター制御手段を形成している。また、信号処理回路部とシャッター制御手段とでシャッター動作用信号生成手段を形成している。さらに、信号処理回路部は、先に示した角変位検出機構と共に相対変位速度検出部を構成している。
【0044】
次に、第2の方法を、図9の回路ブロック図に基づいて説明する。
【0045】
先に示した第1の方法では、振動ピークを検出したが、シャッタースピードが比較的長い撮影になると、振動ピークでシャッターが開き始めるタイミングが、最小の変化量になるタイミングでなくなってくる。例えば、手ブレ振動が最小周期66msの時にシャッタースピード1/30sで切った場合、振動ピークでシャッターを切るより、ピークより少し手前で切った方が変位変化が小さくなる。よって、第2の方法では、シャッタースピードが手ブレ周期より十分に速い撮影のときは振動ピークでシャッターを切り、シャッタースピードが手ブレ周期に近づくにつれてピークより手前のタイミングでシャッターを切るようにしている。
【0046】
この第2の方法は、図9に示すように、加算処理までは第1の方法と同じである。加算信号は、次に微分回路21により微分処理され位相を進ませる。次に、この微分信号と微分される前の加算信号を差動コンパレータからなる差動A/D変換部22で差動比較しA/D変換する。つまり、加算信号とその微分信号の交点がHーLエッジタイミングになる。このH−Lエッジタイミングは、差動コンパレータからの出力信号HS(図10参照)によって求められる。そして、このH−Lエッジタイミングを基にして、マイコン23内にてシャッターを切るタイミングを決める。このタイミングは、シャッタースピード情報24に基づいて、手ブレ信号エッジ(HーLエッジタイミング)からシャッター開信号を出すまでの時間遅れを算出し、その遅れ分遅延されたタイミングとなる。
【0047】
シャッタースピードとそのシャッターが開となるタイミングとの関係を図10に示す。この図10では、手ブレ周波数の最大周波数を15Hzと考え、加算信号を15Hzの正弦波で与えているものを示している。HーLエッジタイミングと同時にシャッターが開となるのは、シャッタースピードが1/30sのときで、1/60s,1/125sと短くなるにしたがい、そのHーLエッジタイミングから遅らせてシャッターを開としている。そして、シャッタースピードが1/250s以上のときは、先の第1の方法と同じ、振動ピーク点でシャッターを開くようになる。なお、シャッタースピードが1/30sより長い場合は、後述するように手ブレ警告等を行うようにしている。
【0048】
次に、この第2の方法の処理手順を図11のフローチャートに基づいて説明する。
【0049】
まず、像ブレ防止カメラ1の電源をオンさせる(ステップS1)。レリーズスイッチ(図示省略)が半押しか否かを判断し(ステップS2)、肯定的(半押し状態)であると、AEやAFが動作し(ステップS3)、AE演算処理をする(ステップS4)。そして、シャッタースピードが1/250s以上か否かを判断し(ステップS5)、肯定的であると遅延時間として8.6msを採用し、マイコン23にその8.6msを記憶させると共にレリーズスイッチが全押しか否かを判断する(ステップS6)。
【0050】
この遅延時間の8.6msは、図10に示すように、H−Lエッジタイミングから加算信号のピーク(=振動のピーク点)までの時間となっている。この8.6msが振動ピーク点までの標準的な遅延時間に相当する。
【0051】
ステップS6で、レリーズスイッチが全押し状態であると、手ブレ信号のエッジ(=加算号と微分信号の交点)を検出し(ステップS7)、先程の時間8.6ms分の遅延処理をする(ステップS8)。そして、その遅延時間が8.6msとなるか否かを検出し(ステップS9)、8.6msとなるとマイコン23からシャッター開信号を出しシャッター動作処理をし(ステップS10)、終了する(ステップS11)。なお、ステップS6で、レリーズスイッチが全押しされていないと、ステップS1のスタートに戻る。
【0052】
ステップS5でシャッタースピードが1/250s以上でないときは、1/125sか否かを判断し(ステップS13)、肯定的であると遅延時間として4.6msを採用しマイコン23に保存する。その後の処理は先程と同様となる。ステップS13でシャッタースピードが1/125sでないときは、1/60sか否かを判断し(ステップS14)、肯定的であれば遅延時間として0.3msを採用し、否定的であればシャッタースピードが1/30sか否か判断する(ステップS15)。
【0053】
ここで4.6msは、8.6ms−(1000ms÷125÷2)から求められ、0.3msは、8.6ms−(1000ms÷60÷2)から求められる。すなわち、振動ピーク点の両側に、均等にそのシャッター開時間がくるように開口開始時刻が決められる。
【0054】
ステップS15でシャッタースピードが1/30sでないとき、すなわち、1/30sより長いシャッター時間であるときは、手ブレ軽減(=防止)は不可能となり、手ブレ警告が出され(ステップS16)、レリーズスイッチが全押し状態か否かを判断する(ステップS17)。肯定的であるとすぐにシャッター動作処理をし(ステップS18)、動作を終了する(ステップS19)。ステップS17でレリーズスイッチが全押し状態でないと、最初のステップS1のスタートに戻る。
【0055】
なお、ステップS16で手ブレ警告を行わず、シャッターの開動作を不可能にしたり、AE機構を働かせないようにしても良い。または、手ブレ警告の後に、それらの動作を行わせるようにしても良い。また、上述の15Hzより長い周波数の手ブレ振動(10Hzなど)の場合は、手ブレ信号エッジから加算信号ピークまでの時間がさらに長くなるので、この場合も常にピーク手前の振動変位が小さい所でシャッターを切ることができる。
【0056】
先に示した第1の方法による各信号の関係を図12に示す。なお、この図12では、ヨーイング方向のみについて信号処理を行った場合を示している。この図12に見られるように、具体的回路を構築して信号処理を行わせる場合、手ブレ信号エッジが振動ピーク点より時間的に遅れる現象が生じる危険性がある。この現象の原因としては大きく次の3つが考えられる。
【0057】
原因の第1は、手ブレ振動に対して、メカ的な原因によって、ホール素子6、7のホール電圧信号が一致しない時がある。これは、機構的な問題により、カメラ本体2が振動せずグリップ部3のみが振動する時に考えられる。対策としては、カメラ本体2とグリップ部3をつないでいるバネ材9の力量を調整し、ある程度両者が連動して動き、かつ感度も出るようにする必要がある。
【0058】
原因の第2は、手ブレ振動に対して、増幅回路13,14,17やDCカットフィルター11,12を通過後のホール電圧信号が時間遅れを生じている場合である。これは、オペアンプやフィルターコンデンサー等による信号遅れと考えられる。対策としては、パターン処理や高速アンプを使用するなど信号処理を速くすると共に、増幅信号をホール電圧信号に対して若干微分波形にし、位相を進ませる。これにより、実際の回路では振動ピークまたは若干ピーク手前でシャッターが切れるようにし、効果を最大限に上げられるように調整することで対応する。
【0059】
時間的に遅れる原因の第3は、ゼロクロスコンパレータからなるA/D変換部18のヒステリシスによる信号遅れである。微分波形のノイズが大きいと、大きなヒステリシスをもたせノイズ対策を施す必要が生ずるが、この対策を施すと特にこの現象が生じがちとなる。対策としては、微分波形の高周波ノイズを減らし、ヒステリシスを小さくする必要がある。
【0060】
以上のような3つの原因には、上述した各対策を施すことにより、手ブレ信号エッジが振動ピーク点と同一位置にくるようになる。なお、第2の方法による信号処理の場合も同様に遅延することがあるが、同様の原因である確率が高く、同様の対策を施すことにより改善される。
【0061】
以上のような像ブレ防止カメラ1の手ブレ軽減機構(像ブレ防止機構)の効果を図13に基づいて説明する。この図13は、図12の矢示a,bで示す部分を拡大したものである。手ブレ軽減機構がない場合、例えばa点でシャッターが切られ1/60s(=16ms)開いているとする。この時の角変位量は0.019deg.である。次に、今回の手ブレ軽減機構がある場合では、b点でシャッターが切られる。この時の角変位量は、0.007deg.となり、この場合、振れ量を1/3程度に減らすことができる。
【0062】
1/60s位までのシャッタースピードが速い撮影では、手ブレ振動が大きい場合でも、振動ピーク点でシャッターを切ることにより、確実に像ブレ量を減らすことができる。また、高望遠レンズになっても、1/60sまでのシャッタースピードまでは手ブレ軽減効果が認められるのは変わらないので、高望遠レンズになればなるほど、従来可能とされていたシャッタースピードより長いシャッタースピードで撮影ができることとなり効果が大きなものとなる。
【0063】
なお、手ブレ振動周期と同程度のシャッタースピード(例えば1/30s,1/15s)では効果が小さくなる。この領域で効果を出すには、上述した第2の方法が必要である。さらに長いシャッタースピード(1/8s,1/4s,1/2s)では、第2の方法でも手ブレ軽減効果を出すことはできない。このような長いシャッタースピードの撮影においては、ビデオカメラ等で採用されているリアルタイムな像補正手段が必要となる。
【0064】
また、上述した振動ピークでシャッターを切る方法は、例えば三脚を立てて撮影する時など振動がない場合にはエッジ検知ができないため、シャッターを切ることができない。このため、三脚撮影の場合と、手持ち撮影の場合のモード選択などの機能を設ける必要がある。
【0065】
以上のような実施の形態では、流し撮り等像振れ防止カメラ1全体が移動するような場合には、像ブレ防止が働かず、従来どおりスムーズな撮影が可能となる。すなわち、圧電振動ジャイロなどの市販の角速度センサは、手ブレ振動と流し撮りや外部の振動を区別できない。一方、この角変位検出機構は、流し撮りの時のように像ブレ防止カメラ1を保持した撮影者全体の回転運動については、両手が同一の運動をするため検出しない。このため、スムーズに流し撮りができる。また、船の上での撮影においても、船の振動は検出しないため、同じ船にいる被写体をきれいに撮影することができる。このように、この角変位検出機構自体が、手ブレと手ブレでない外部の振動を区別することができ、手ブレによる振動のみを検出することができる。
【0066】
なお、上述の各実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の例であるが、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々変形実施可能である。例えば、手ブレ振動におけるピッチング成分とヨーイング成分は全く関連性のない振動をするわけではなく、お互いに強い関係をもっている。すなわち、図8に示されるように、ピッチングとヨーイングの信号を見ると、ほとんどの場合同一位相か180deg.ずれた位相の振動になっている。よって、わざわざピッチングとヨーイング方向の変位検出をしなくても、例えばピッチング方向またはヨーイング方向のみの検出により、ピッチング振動またはヨーイング振動のピーク点でシャッターを切ったとしても、手ブレ軽減効果は十分得られる。
【0067】
また、上述の実施の形態では、角変位検出機構で相対変位量を検出してから相対変位速度を算出するようにしているが、直接相対変位速度を検出するようにしても良い。さらに、振動ピーク点でシャッターを切るようにしたり、信号の交点から遅延させて振動ピーク点を含むようにシャッターを切ったりするのではなく、相対速度が所定値以下となったときにシャッターを切れるようにしても良い。
【0068】
また、上述の実施の形態中のシャッタータイミング法の第1の方法と第2の方法とを混在させるようにしても良い。すなわち、シャッタースピードが1/250s以上のときは第1の方法でシャッター開信号を抽出し、1/250s未満のときは第2の方法でシャッター開信号を得るようにしても良い。また、第2の方法の遅延時間の種類としては、4種類以外に2種類や5種類等他の種類数としても良い。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の像ブレ防止カメラでは、カメラ本体とグリップ部にそれぞれ手を添えて撮影する際、両者間の相対変位速度を検出し、その速度情報を利用してシャッター動作を制御しているので、実際の手ブレのみに対応させることができる。すなわち、流し撮りの際の変化や船の揺れは検出されないため、それらが原因となる誤検知は生じない。このため、流し撮りや船上撮影を通常どおりスムーズに行うことが可能となる。また、相対変位速度を検出するために、相対変位量を検出する角変位検出機構をカメラ本体とグリップ部の間に設けているので、相対変位量を確実に把えることができる。さらに、手ブレ成分中のピッチング成分とヨーイング成分とを加算したものを利用して相対変位速度を検出しているので、像ブレの軽減率を大きなものとすることができる。
【0072】
また、請求項記載の像ブレ防止カメラでは、カメラ本体とグリップ部にそれぞれ手を添えて撮影する際、両者間の相対変位量を検出し、その相対変位量を相対変位速度に変換し、その相対変位速度が零となる点でシャッター動作を可能としている。このため、手ブレが生じていない時点でシャッターを切ることができるようになり、手ブレによる像ブレを防止することができる。また、相対変位量を検出する機構としては、低価格で簡易なものが多数あり、装置を簡単化かつ低価格なものに容易にすることができる。
【0073】
また、請求項記載の像ブレ防止カメラでは、カメラ本体とグリップ部にそれぞれ手を添えて撮影する際、両者間の相対変位量を検出し、シャッタースピードが手ブレ周期より十分に速い撮影の時は、検出された相対変位量から変換されて得られた相対変位速度が零となる点でシャッター動作を可能とし、シャッタースピードが手ブレ周期に近い場合は、相対変位速度が零となる点の手前側にずれた点でシャッター動作を可能としている。このため、シャッタースピードに合わせて最適な像ブレ防止を行うことができる。また、相対変位量を検出する機構としては、低価格で簡易なものが多数あり、装置を簡単化かつ低価格なものに容易にすることができる。
【0074】
さらに、請求項記載の発明では、シャッタースピードが1/125Sおよびそれより長い場合に、相対変位速度が零となる点の手前側にずれた点でシャッター動作を行わせ、しかもシャッタースピードが長くなる程手前側にずれた点でシャッター動作を開始させているので、カメラの振動特性に合わせた像ブレ防止が可能になり、像ブレ防止効果が一層向上する。
【0075】
また、請求項記載の像ブレ防止カメラでは、カメラ本体とグリップ部にそれぞれ手を添えて撮影する際、両者間の相対変位量を検出し、その相対変位量を利用してシャッター動作を制御している。しかも、手ブレ成分中の主要な成分であるピッチング成分とヨーイング成分とを加算した信号を微分して得た信号を利用しているので、像ブレの軽減率を大きなものとすることができる。また、相対変位量を検出する機構としては、低価格で簡易なものが多数あり、装置を簡単化かつ低価格なものに容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の像ブレ防止カメラの斜視図である。
【図2】図1の像ブレ防止カメラ中の角変位検出機構の概略図である。
【図3】 図1の像ブレ防止カメラのグリップ部周辺の概略図である。
【図4】図2の角変位検出機構の概略断面図である。
【図5】図2の角変位検出機構の概略断面平面図である。
【図6】図2の角変位検出機構の出力(ホール電圧)とカメラ本体に取り付けた圧電振動ジャイロに検出された手ブレ変位振幅との比較を示す図である。
【図7】図1の像ブレ防止カメラに採用されるシャッタータイミング法の第1の方法を示す回路ブロック図である。
【図8】図1の像ブレ防止カメラで検出される手ブレ成分中のピッチング成分とヨーイング成分とそれらの合成信号とを示す図である。
【図9】図1の像ブレ防止カメラに採用されるシャッタータイミング法の第2の方法を示す回路ブロック図である。
【図10】図1の像ブレ防止カメラにおけるシャッタースピードとシャッターが開となるタイミングとの関係を示すシャッター開タイミング図である。
【図11】図1の像ブレ防止カメラに採用されるシャッタータイミング法の第2の方法の処理手順を示すフローチャート図である。
【図12】図1の像ブレ防止カメラに採用されるシャッタータイミング法の第1の方法をによる各信号の関係を示す図である。
【図13】図1の像ブレ防止カメラによる像ブレの防果を説明するためのシャッタータイミング図である。
【図14】従来の像ブレ防止カメラの斜視図である。
【図15】図14の像ブレ防止カメラの回路ブロック図である。
【符号の説明】
1 像ブレ防止カメラ
2 カメラ本体
3 グリップ部
4,5 マグネット
6,7 ホール素子
8 鉄球
9 バネ材
11,12 DCカットフィルター(信号処理回路部の一部)
13,14 増幅回路(信号処理回路部の一部)
15 加算回路(信号処理回路部の一部)
16 微分回路(信号処理回路部の一部)
17 増幅回路(信号処理回路部の一部)
18 A/D変換部(シャッター制御手段の一部)
19 マイコン(シャッター制御手段の一部)
21 微分回路(信号処理回路部の一部)
22 差動A/D変換部(シャッター制御手段の一部)
23 マイコン(シャッター制御手段の一部)
24 シャッタースピード情報

Claims (5)

  1. カメラ本体と、このカメラ本体に可動自在に設けられるグリップ部と、その両者の相対変位速度を検出するための相対変位速度検出部と、検出された相対変位速度の情報を利用してシャッター動作を制御するシャッター制御手段とを有し、
    上記相対変位速度検出部は、上記カメラ本体と上記グリップ部の間に設けられ、その両者の相対変位量を検出する角変位検出機構と、検出された相対変位量を相対変位速度に変換して所定の信号として出力する信号処理回路部とを有し、
    上記信号処理回路部は、手ブレ成分中、ピッチング成分とヨーイング成分とを加算する加算回路と、その加算された信号を微分する微分回路とを有することを特徴とする像ブレ防止カメラ。
  2. カメラ本体と、このカメラ本体に可動自在に設けられるグリップ部と、この両者の間に設けられ、それらの相対変位量を検出する角変位検出機構と、検出された相対変位量を相対変位速度に変換し、その相対変位速度が零となる点でシャッターの開口動作を可能とするシャッター動作用信号生成手段とを有し、
    上記シャッター動作用信号生成手段は、手ブレ成分中、ピッチング成分とヨーイング成分とを加算する加算回路と、その加算された信号を微分する微分回路とを備える信号処理回路部を有することを特徴とする像ブレ防止カメラ。
  3. カメラ本体と、このカメラ本体に可動自在に設けられるグリップ部と、この両者の間に設けられ、それらの相対変位量を検出する角変位検出機構と、シャッタースピードが手ブレ周期より十分に速い撮影の時は、検出された相対変位量から変換して得られた相対変位速度が零となる点でシャッターの開口動作を開始可能とし、シャッタースピードが手ブレ周期に近い場合には、上記相対変位速度が零となる点の手前側にずれた点でシャッターの開口動作を開始可能としたシャッター動作用信号生成手段とを有し、
    上記シャッター動作用信号生成手段は、手ブレ成分中、ピッチング成分とヨーイング成分とを加算する加算回路と、その加算された信号を微分する微分回路とを備える信号処理回路部を有することを特徴とする像ブレ防止カメラ。
  4. 前記シャッタースピードが手ブレ周期に近い場合とは、シャッタースピードが1/125Sおよびそれより長い場合を指し、この場合においては前記シャッターの開口動作を前記相対変位速度が零となる点の手前側で開始すると共にその開始時期をシャッタースピードが長くなるほど早くしたことを特徴とする請求項3記載の像ブレ防止カメラ。
  5. カメラ本体と、このカメラ本体に可動自在に設けられるグリップ部と、この両者の間に設けられ、それらの相対変位量を検出する角変位検出機構と、検出された相対変位量を利用してシャッター動作を制御するシャッター動作用信号生成手段とを備え、上記シャッター動作用信号生成手段は、手ブレ成分中、ピッチング成分とヨーイング成分とを加算する加算回路と、その加算された信号を微分する微分回路とを有し、上記微分回路で生成された信号を利用してシャッターの開口動作を制御するようにしたことを特徴とする像ブレ防止カメラ。
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