JP2006243415A - カメラ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】手ぶれ防止機能をより低コストで実現することが可能となるカメラ装置を提供する。
【解決手段】
カメラ本体2に、撮影時に回転駆動されるとともに回転軸9が撮影光軸Oに対して固定された回転板10を有するジャイロ装置8を設ける。撮影時には、ジャイロ装置8におけるジャイロ偶力によるジャイロ効果によって、カメラ本体2が回転軸9の方向を変えようとする方向への動き(撮影光軸OをX軸としたときの、Y軸やZ軸を中心とする回転方向の動き)を防止する。制御が簡単であると同時に、精密な駆動機構を必要とすることなく、撮影時の手ぶれを防止することができる。
【選択図】 図2
【解決手段】
カメラ本体2に、撮影時に回転駆動されるとともに回転軸9が撮影光軸Oに対して固定された回転板10を有するジャイロ装置8を設ける。撮影時には、ジャイロ装置8におけるジャイロ偶力によるジャイロ効果によって、カメラ本体2が回転軸9の方向を変えようとする方向への動き(撮影光軸OをX軸としたときの、Y軸やZ軸を中心とする回転方向の動き)を防止する。制御が簡単であると同時に、精密な駆動機構を必要とすることなく、撮影時の手ぶれを防止することができる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、手ぶれ防止機能を備えたカメラ装置に関するものである。
従来、カメラ装置には手ぶれ防止機能を有するものがある。例えば下記特許文献1には、カメラ本体に加速度センサや角速度センサ(ジャイロセンサ)を搭載し、それらのセンサの検出結果に応じて光学系を駆動して撮影(又は撮像)位置を制御することにより、撮影時の手ぶれを補正する技術が記載されている。
特開平9−12586号公報
しかしながら、従来の手ぶれ補正は、手ぶれ量を検出する工程と、この検出された手ぶれ量に応じて光軸を補正する光軸補正部を駆動する工程とに分かれていたため、検出されるカメラ本体の揺れの量およびタイミングに合わせて正確に光軸補正部の駆動量および駆動タイミングを制御する必要がある。そのため、制御系の電気回路が複雑となり、また精密な駆動機構が要求されることとなり、カメラ装置全体がコスト高となるという問題があった。
本発明は、かかる従来の課題に鑑みてなされたものであり、手ぶれ防止機能をよりコストで実現することが可能となるカメラ装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため請求項1の発明にあっては、カメラ本体に、少なくとも撮影時に回転されるとともに回転軸が撮影光軸に対して固定された回転子を有するジャイロ手段を備えたものとした。
かかる構成において、撮影時には、ジャイロ手段におけるジャイロ偶力により、カメラ本体が回転子の回転軸の方向を変えようとする方向への動きを防止される。
また、請求項2の発明にあっては、前記カメラ本体に弾性保持手段を介して所定の弾性保持力により保持された光軸ブロックに、撮影光軸上に配置された光学系が支持されたものとした。
また、請求項3の発明にあっては、撮影予告用の第1の操作位置と、撮影指示用の第2の操作位置とを有する撮影操作手段と、この撮影操作手段が前記第1の操作位置に操作されたことに応答し、前記ジャイロ手段を駆動させる駆動開始手段とを備えたものとした。
また、請求項4の発明にあっては、前記回転子の回転速度を、撮影時の露光時間に応じて制御する速度制御手段を備えたものとした。
また、請求項5の発明にあっては、速度制御手段は前記回転子の回転速度の制御に際し、撮影時の露光時間に基づいて、当該露光時間でのぶれのない撮影結果の確保に許容される前記光軸ブロックの回転角速度をω、撮影時の手ぶれにより生じるカメラ本体の回転振動の予め想定された揺れ角度をθ、前記光軸ブロックをカメラ本体に対して0°〜θの範囲で傾けた時、前記弾性保持手段によって生ずる弾性保持力をT1、回転角度がθに達した時点での回転角速度がωとなるように前記光軸ブロックを回転させた場合に、回転中の前記回転子に生ずるジャイロ偶力をT2としたとき、T2>T1となる回転速度を制御値として算出するものとした。
また、請求項6の発明にあっては、撮影後に前記ジャイロ手段の駆動を停止させる駆動停止手段と、この駆動停止手段によって駆動が停止された後のジャイロ手段における回転子の慣性による回転を電気エネルギーに変換し、カメラ本体に内蔵されている充電池を充電する充電手段とを備えたものとした。
また、請求項7の発明にあっては、前記ジャイロ手段は、前記回転子としてデータ記録用のディスクを有するディスクドライブ装置であるものとした。
以上のように本発明においては、撮影時には、ジャイロ手段におけるジャイロ偶力によるジャイロ効果によって、カメラ本体が回転子の回転軸の方向を変えようとする方向への動きを防止されるようにした。よって、制御が簡単であると同時に、精密な駆動機構を必要とすることがなく、手ぶれ防止機能をより低コストで実現することが可能となる。
以下、本発明の一実施の形態を図にしたがって説明する。
(実施形態1)
図1は本発明の第1の実施の形態に係るデジタルカメラ1の外観を示した斜視図であり、このデジタルカメラ1はカメラ本体2と、その上面に配置されたシャッターキー3と、ストロボ12が設けられたカメラ本体2の正面に突出する本発明の光軸ブロックである鏡筒4を有している。鏡筒4はカメラ本体2に対して揺動可能であって、図2に示したように、鏡筒4は、その周囲に配置されたバネ部材等の1又は複数の弾性体5を介してカメラ本体2に弾性保持されている。レンズ鏡筒4の内部には、撮影光軸Oに沿ってズームレンズやフォーカスレンズを含むレンズ群6と、レンズ群6によって被写体の光学像が結像されるCCD7と、ジャイロ装置8とが順に収容されている。
(実施形態1)
図1は本発明の第1の実施の形態に係るデジタルカメラ1の外観を示した斜視図であり、このデジタルカメラ1はカメラ本体2と、その上面に配置されたシャッターキー3と、ストロボ12が設けられたカメラ本体2の正面に突出する本発明の光軸ブロックである鏡筒4を有している。鏡筒4はカメラ本体2に対して揺動可能であって、図2に示したように、鏡筒4は、その周囲に配置されたバネ部材等の1又は複数の弾性体5を介してカメラ本体2に弾性保持されている。レンズ鏡筒4の内部には、撮影光軸Oに沿ってズームレンズやフォーカスレンズを含むレンズ群6と、レンズ群6によって被写体の光学像が結像されるCCD7と、ジャイロ装置8とが順に収容されている。
ジャイロ装置8は、撮影光軸Oに一致する回転中心に回転軸9が貫通する回転板(回転子)10、及び該回転板10を回転するモータ11から構成されている。なお、モータ11は、回転軸9すなわち回転板10を電磁誘導により回転させるものである。
そして、前記弾性体5には、外部から加わった衝撃等によるレンズ鏡筒4の大きな揺れに起因する破損が防止できる最低許容保持力を超える弾性保持力が確保されている。また、ジャイロ装置8の回転板9の重量は、デジタルカメラ1の総重量を実用的な重量に抑えることができる最大許容重量以下の重量となっている。また、シャッターキー3は、半押し操作(第1の操作位置)と全押し操作(第2の操作位置)との2段の階操作が可能な所謂ハーフシャッター機能を有する本発明の撮影操作手段である。
図3は、前記デジタルカメラ1の主として電気的構成の概略を示すブロック図である。レンズブロック21は前述したレンズ群6、及びそれらを駆動するための駆動機構が含まれたブロックであり、前記レンズ群6は、その駆動機構に設けられているレンズモーター22(DCモーター)によって光軸方向に駆動される。レンズモーター22は、デジタルカメラ1全体を制御するCPU23の命令に従い、モータードライバ24により必要に応じて駆動される。なお、図示省略するが、デジタルカメラ1にはフォーカスレンズを駆動するためのフォーカスモーター及びモータードライバや、メカシャッターやメカ絞り及びそれらを駆動するための駆動機構等も設けられている。また、露光時間を制御するためにメカシャッターではなく電子シャッターを用いたり、露光量を制御するためにメカ絞りではなく電子絞りを用いる構成としてもよい。
前記ストロボ12は発光管及びその駆動回路を含み、記録モードでの静止画撮影時においてCPU23の命令に従い必要に応じて前記発光管を駆動し補助光を発光させる。
また、前記CCD7は、CPU23の命令に従いタイミング発生器28が生成するタイミング信号に基づき垂直及び水平ドライバ29により駆動され、被写体の光学像に応じたアナログの撮像信号を信号処理回路30に出力する。信号処理回路30は、CCD7の出力信号に含まれるノイズを相関二重サンプリングによって除去するCDS回路や、ノイズが除去された撮像信号をデジタル信号に変換するA/D変換器等から構成され、デジタルに変換した撮像信号を画像処理部31へ出力する。
画像処理部31は、入力した撮像信号に対しペデスタルクランプ等の処理を施し、それを輝度(Y)信号及び色差(UV)信号に変換するとともに、オートホワイトバランス、輪郭強調、画素補間などの画品質向上のためのデジタル信号処理を行う。画像処理部31で変換されたYUVデータは順次SDRAM32に格納されるとともに、記録モードでは1フレーム分のデータ(画像データ)が蓄積される毎にビデオ信号に変換され、バックライト33を備える前記液晶モニタ25へ送られてスルー画像として画面表示される。
そして、静止画撮影モードにおいては、前記シャッターキー3の全押し操作をトリガとして、画像処理部31により得られSDRAM32に一時記憶された画像データが、CPU23により圧縮され、最終的には所定のフォーマットの静止画ファイルとして外部メモリ34に記録される。また、動画撮影モードにおいては、SDRAM32に所定のフレーレートで記憶される複数の画像データがCPU23により順次圧縮され、動画ファイルとして外部メモリ34に記録される。この外部メモリ34に記録された静止画ファイル及び動画ファイルは、再生モードにおいてユーザーの選択操作に応じてCPU23に読み出されるとともに伸張され、YUVデータとしてSDRAM32に展開された後、液晶モニタ25に表示される。
フラッシュメモリ35には、CPU23に前記各部を制御させるための各種のプログラム、AE、AF、AWB制御用のプログラム等の各種のプログラム、及びCPU23が使用する各種データが格納されている。また、フラッシュメモリ35には、デジタルカメラ1の動作を規定するとともに、必要に応じてユーザーにより変更、または設定されたデータが格納されている。特に本実施の形態においては、CPU23を本発明の駆動開始手段、駆動停止手段、速度制御手段として機能させるためのプログラムが格納されている。
また、デジタルカメラ1は、前述したシャッターキー3や、図示しない電源キー、モード切替スイッチ、ズームアップ及びズームダウンボタン等を含むキー入力部36、及びニッケル水素電池等の充電可能なバッテリー37、このバッテリー37の電力を各部に供給するための電源制御回路38、及びこれらを制御するマイコン40を有している。マイコン40はキー入力部36における各種スイッチ等の操作の有無を定常的にスキャンしており、ユーザーによっていずれかの操作キーが操作されると、その操作内容に応じた操作信号をCPU23へ送る。
また、デジタルカメラ1は動画撮影モード等において周囲の音声を記録する録音機能を備えており、CPU23には音声処理ブロック41を介してスピーカ(SP)42とマイクロホン(MIC)43とが接続されている。音声処理ブロック41は、マイクロホン43から入力された音声信号を処理してCPU23に入力する一方、例えば動画ファイルと共に外部メモリ34に記録されている音声データを音声信号に変換しスピーカ42を駆動する。
さらに、CPU23には前述したジャイロ装置8を駆動するための駆動回路44と、充電回路45とが接続されている。充電回路45は、CPU23の命令に従って駆動回路44により一旦駆動されたジャイロ装置8が停止された後における、前記回転板9の慣性による回転を電気エネルギーに変換し、変換した電気エネルギーによって前記バッテリー37を充電するための回路であって、A/Dコンバータや昇圧回路等から構成される。
次に、以上の構成からなるデジタルカメラ1における本発明に係る動作を、記録モードでの静止画撮影時にCPU23が実行する撮影処理の内容を示した図4のフローチャート、及び図5のタイミングチャートに従い説明する。
撮影時においてCPU23は、シャッターキー3が半押しされると(ステップSA1でYES)、ユーザーに予め指定されていた撮影条件や、その時点のAE情報に基づき、絞り値やシャッタースピード(CCD7の露光時間)等の撮影に必要な撮影パラメータを設定する(ステップSA2)。次に、ここで設定された撮影パラメータに基づいて、前記ジャイロ装置8(回転板10)の、制御値としての回転速度を算出する(ステップSA3)。例えば先に設定した露光時間に基づいて以下のような回転速度を求める。
すなわち、
設定した露光時間でのぶれのない撮影結果の確保に許容されるレンズ鏡筒4の回転角速度をω、
撮影時の手ぶれにより生じるカメラ本体2の回転振動における予め想定された揺れ角度をθ、
レンズ鏡筒4をカメラ本体に対して0°〜θの範囲で傾けた時、弾性体5によって生ずる平均トルク(弾性保持力)をT1
として、
回転角度がθに達した時点での回転角速度がωとなるようにレンズ鏡筒4を回転させた場合に、回転中の回転板10より受けるトルク(回転軸9の傾きを変化させようとする力に逆らう回転モーメントであるジャイロ偶力)をT2としたとき、
T2 > T1
となる回転速度を算出する。
設定した露光時間でのぶれのない撮影結果の確保に許容されるレンズ鏡筒4の回転角速度をω、
撮影時の手ぶれにより生じるカメラ本体2の回転振動における予め想定された揺れ角度をθ、
レンズ鏡筒4をカメラ本体に対して0°〜θの範囲で傾けた時、弾性体5によって生ずる平均トルク(弾性保持力)をT1
として、
回転角度がθに達した時点での回転角速度がωとなるようにレンズ鏡筒4を回転させた場合に、回転中の回転板10より受けるトルク(回転軸9の傾きを変化させようとする力に逆らう回転モーメントであるジャイロ偶力)をT2としたとき、
T2 > T1
となる回転速度を算出する。
しかる後、前記駆動回路44によるジャイロ装置8の駆動を開始し(ステップSA4)、算出した回転速度に向けて実際の回転速度を調整する(ステップSA5)。引き続き、シャッターキー3の半押し状態が継続されている間には(ステップSA6でNO、ステップSA7でYES)、ジャイロ装置8の回転速度調整を継続して行う。一方、その間にシャッターキー3が全押しされたら(ステップSA6でYES)、CCD7の露光すなわち被写体を撮像し、得られた画像データを圧縮して外部メモリ34に記録する(ステップSA8)。
このとき、ジャイロ装置8が前述した回転速度で回転駆動されているため、ユーザーによってシャッターキー3が全押しされた時点でカメラ本体2が揺動するような場合にあっては、ジャイロ装置8のジャイロ効果によって、その揺動を効果的に抑制することができる。これは図6に示したように、本実施の形態において撮影光軸Oと一致する回転板10の回転中心をX軸としたとき、一般に撮影時におけるカメラ本体2の揺動(手振れ)が、Y軸およびZ軸を中心とした回転方向に生じやすく、しかもその方向が、回転軸9の傾きを変化させようとする方向であるためである。したがって、ステップSA8においては、シャッターキー3が全押しされたときカメラ本体2が仮に揺動していたとしても、手振れの少ない、又は手振れの全くない良好な画像を得ることができる。
引き続き、CCD7の露光が終了した時点で駆動回路44によるジャイロ装置8の駆動を停止させるとともに、前記充電回路45に、駆動が停止された後における、ジャイロ装置8の回転板9における慣性による回転を電気エネルギーに変換させ、その電気エネルギーによってバッテリー37を充電させる(ステップSA9)。これにより、バッテリー寿命の長期化を図る。
また、前述したようにシャッターキー3が全押しされることなく、シャッターキー3の半押し状態が解除されたときには(ステップSA7でNO)、直ちにジャイロ装置8の駆動を終了し、上記充電を開始させる(ステップSA9)。以後、ユーザーによって撮影モードが終了されるまでは前述した処理を繰り返し、撮影モードが終了された時点で(ステップSA10でYES)、全ての処理を終了する。
以上のように本実施の形態においては、撮影時には、ジャイロ装置8によるジャイロ効果によって、シャッターキー3が全押しされた時点でのカメラ本体2の揺動を効果的に抑制するものであることから、手ぶれ防止に必要な制御が簡単であると同時に、精密な駆動機構を不要とすることにより、手ぶれ防止機能をより低コストで実現することができる。
なお、前述した弾性体5における弾性特性は、非線形とすることが好ましい。すなわちレンズ鏡筒4の揺動量に応じた弾性保持力の変化の特性を、例えばある時点から急激に増大するものとすれば、通常はレンズ鏡筒4部分に前述したジャイロ効果による手ぶれ防止に適した弾性保持力を確保しつつ、過大な外力によるレンズ鏡筒4の無用な揺動を防止することができる。
また、本実施の形態では、レンズ鏡筒4を弾性体5を介してカメラ本体2に固定する例を示したが、これに限らず、カメラ本体2を持つ人間の手の動きがカメラの光学系に達するので伝達経路上であれば、どこに弾性体5を設けてもよい。例えば、カメラ本体2の外周面を厚みのある弾性材からなるカバーで覆うようにしてもよい。また、ジャイロ装置8によるトルクを十分大きなものとしておけば、人間の手の皮膚や肉の厚み、指の柔軟性自体が弾性体としての役割を果たすこととなるため、カメラ側に特別な弾性体を設けなくとも、ジャイロ装置8のみを設ければ手ぶれ防止効果を得ることができる。
(実施形態2)
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。図7は、本実施の形態におけるデジタルカメラ51の外観を示した斜視図である。このデジタルカメラ51は、第1の実施の形態で説明したものと異なり、ストロボ12が設けられたカメラ本体52に沈胴式の鏡筒53が設けられ、この鏡筒53内に図示しないズームレンズやフォーカスレンズを含むレンズ群が収容された一般的な構成である。また、カメラ本体52の上面には、第1の実施の形態とは異なり、撮影指示用の操作位置のみを有するシャッターキー3が配設されている。
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。図7は、本実施の形態におけるデジタルカメラ51の外観を示した斜視図である。このデジタルカメラ51は、第1の実施の形態で説明したものと異なり、ストロボ12が設けられたカメラ本体52に沈胴式の鏡筒53が設けられ、この鏡筒53内に図示しないズームレンズやフォーカスレンズを含むレンズ群が収容された一般的な構成である。また、カメラ本体52の上面には、第1の実施の形態とは異なり、撮影指示用の操作位置のみを有するシャッターキー3が配設されている。
また、本実施の形態においては、カメラ本体52の内部には、撮影した画像等を記録するためのハードディスクドライブ54が、収容されている。このハードディスクドライブ54は本発明のジャイロ手段として機能するものであって、データ記録用のディスク55の回転軸Pが撮影光軸Oと平行に設定された状態でカメラ本体51の内部に固定されている。
図8は、上記デジタルカメラ51の主として電気的構成の概略を示すブロック図である。本実施の形態のデジタルカメラ51は、図3に示した構成において前述したジャイロ装置8、駆動回路44、充電回路45が廃止されるとともに、前記外部メモリ34に代えて前記ハードディスクドライブ54が設けられた構成である。そして、本実施の形態のフラッシュメモリ35には、CPU23を本発明の駆動開始手段、駆動停止手段として機能させるためのプログラムが格納されている。なお、これ以外は、第1の実施の形態で説明したデジタルカメラ1と同様であるため、同一部分に同一符号を付し説明を省略する。
そして、上記デジタルカメラ51においては、記録モードでの静止画撮影時にはCPU23が図9のフローチャートに示した処理を実行する。
すなわち撮影時においてCPU23は、シャッターキー3が半押しされると(ステップSB1でYES)、ハードディスクドライブ54(データ記録用のディスク55)を回転駆動する(ステップSB2)。そして、回転が安定した後には(ステップSB3でYES)、逐次、ユーザーによるシャッターキー3の全押し(撮影指示)の有無を確認し、全押しされた時点で(ステップSB4でYES)、CCD7の露光すなわち被写体の撮像を行い(ステップSB5)、撮像により取得した画像データを圧縮してハードディスクドライブ54へ記録する(ステップSB6)。以後、ユーザーによって撮影モードが終了されるまでは前述した処理を繰り返し、撮影モードが終了された時点で(ステップSB7でYES)、全ての処理を終了する。
係るデジタルカメラ51においても、CCD7の露光時間内においては、ハードディスクドライブ54が回転状態にあり、かつデータ記録用のディスク55の回転軸Pが撮影光軸Oと一致はしていないが平行に設定されている。したがって、撮影光軸OをX軸としたとき(図7参照)、一般に撮影時においてカメラ本体2に生じるY軸およびZ軸を中心とした回転方向の揺動(手振れ)を、ハードディスクドライブ54のジャイロ効果によって効果的に抑制することができる。そして、第1の実施の形態と同様に、手ぶれ防止に必要な制御が簡単であると同時に、精密な駆動機構を不要とすることにより、手ぶれ防止機能をより低コストで実現することができる。
なお、本実施の形態においては、本発明のジャイロ手段としてハードディスクドライブ54を使用する場合について説明したが、これ以外にも、CD−ROMドライブやDVDドライブ等のデータ記録用のディスクを有する他のディスクドライブ装置をジャイロ手段として用いるようにしてもよい。
また、以上の第1及び第2の実施の形態において説明したデジタルカメラ1,51においては、ジャイロ装置8、又はそれと同様の機能を有するハードディスクドライブ54といったジャイロ手段を1つだけ設けたものについて説明したが、手ぶれ防止効果のみを考えるのであれば、以下のようにした方がよい。すなわちジャイロ手段を1又は複数追加して、それらの回転中心を、撮影光軸O(上記例ではX軸)と一致又は平行していない他の軸(上記例ではY軸とZ軸)と一致させたり、平行させたりすれば、撮影時においてカメラ本体2に生じる、撮影光軸Oを中心とした回転方向の揺動(手振れ)をも同時に防止することができるため、より大きな手ぶれ防止効果を得ることができる。
なお、以上の説明においては、本発明をデジタルカメラに適用した場合について説明したが、これ以外にも本発明は、例えば携帯電話機等の他の機器に内蔵されている他のデジタルカメラや、ビデオムービーカメラ等の他のカメラ装置にも適用することができる。また、本発明は、動画撮影機能を有するものに採用する場合には、動画撮影中の手ぶれ防止を目的として採用することもできる。
1 デジタルカメラ
2 カメラ本体
3 シャッターキー
4 鏡筒
5 弾性体
6 レンズ群
7 CCD
8 ジャイロ装置
9 回転軸
10 回転板
11 モータ
23 CPU
37 バッテリー
44 駆動回路
45 充電回路
51 カメラ本体
51 デジタルカメラ
52 カメラ本体
54 ハードディスクドライブ
55 (データ記録用の)ディスク
O 撮影光軸
P 回転軸
2 カメラ本体
3 シャッターキー
4 鏡筒
5 弾性体
6 レンズ群
7 CCD
8 ジャイロ装置
9 回転軸
10 回転板
11 モータ
23 CPU
37 バッテリー
44 駆動回路
45 充電回路
51 カメラ本体
51 デジタルカメラ
52 カメラ本体
54 ハードディスクドライブ
55 (データ記録用の)ディスク
O 撮影光軸
P 回転軸
Claims (7)
- カメラ本体に、少なくとも撮影時に回転されるとともに回転軸が撮影光軸に対して固定された回転子を有するジャイロ手段を備えたことを特徴とするカメラ装置。
- 前記カメラ本体に弾性保持手段を介して所定の弾性保持力により保持された光軸ブロックに、撮影光軸上に配置された光学系が支持されたことを特徴とする請求項1記載のカメラ装置。
- 撮影予告用の第1の操作位置と、撮影指示用の第2の操作位置とを有する撮影操作手段と、
この撮影操作手段が前記第1の操作位置に操作されたことに応答し、前記ジャイロ手段を駆動させる駆動開始手段と
を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載のカメラ装置。 - 前記回転子の回転速度を、撮影時の露光時間に応じて制御する速度制御手段を備えたことを特徴とする請求項1,2又は3記載のカメラ装置。
- 速度制御手段は前記回転子の回転速度の制御に際し、撮影時の露光時間に基づいて、
当該露光時間でのぶれのない撮影結果の確保に許容される前記光軸ブロックの回転角速度をω、
撮影時の手ぶれにより生じるカメラ本体の回転振動の予め想定された揺れ角度をθ、
前記光軸ブロックをカメラ本体に対して0°〜θの範囲で傾けた時、前記弾性保持手段によって生ずる弾性保持力をT1、
回転角度がθに達した時点での回転角速度がωとなるように前記光軸ブロックを回転させた場合に、回転中の前記回転子に生ずるジャイロ偶力をT2としたとき、
T2 > T1
となる回転速度を制御値として算出することを特徴とする請求項4記載のカメラ装置。 - 撮影後に前記ジャイロ手段の駆動を停止させる駆動停止手段と、
この駆動停止手段によって駆動が停止された後のジャイロ手段における回転子の慣性による回転を電気エネルギーに変換し、カメラ本体に内蔵されている充電池を充電する充電手段と
を備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のカメラ装置。 - 前記ジャイロ手段は、前記回転子としてデータ記録用のディスクを有するディスクドライブ装置であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のカメラ装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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---|---|---|---|
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008145888A (ja) * | 2006-12-12 | 2008-06-26 | Canon Inc | 像振れ補正装置および携帯機器 |
WO2018088028A1 (ja) * | 2016-11-09 | 2018-05-17 | 積水ポリマテック株式会社 | 防振具及び無人航空機 |
CN112954186A (zh) * | 2021-04-19 | 2021-06-11 | 维沃移动通信有限公司 | 摄像头结构及电子设备 |
JP2021167940A (ja) * | 2020-04-10 | 2021-10-21 | 新思考電機有限公司 | 撮影装置及び電子機器 |
-
2005
- 2005-03-04 JP JP2005059775A patent/JP2006243415A/ja active Pending
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