JP3919202B1 - 貨物船の燃料タンクおよびバラストタンクのバルブ制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、貨物容積の減少を必要最小限に止め船舶の航行中に船底が損傷した場合であっても燃料タンクの外殻の損傷を防止できる貨物船の構造に適用される燃料タンクおよびバラストタンクのバルブ制御システムを提供する。
【解決手段】上層を燃料タンク、下層を船底バラストタンクとする2層構造船底を縦断隔壁と複数の横断隔壁により区画し、縦断隔壁と横断隔壁の交差部に燃料タンクと船底バラストタンクとの間に跨って縦断隔壁に嵌設される配管バルブスペースを配置し、この配管バルブスペース内に燃料パイプ主管の分岐管およびバラストパイプ主管の分岐管に介挿される燃料タンク油圧式バルブおよびバラストタンク油圧式バルブを配設するとともに、この各油圧式バルブを開閉操作するユニット化した油圧ポンプ装置を配設する構成とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、貨物船の船底部に設置される燃料タンクおよびバラストタンクのバルブ制御システムに関するものである。
従来の貨物船の船底の燃料タンクおよび船底バラストタンクは、縦断隔壁と横断隔壁とで区画された船底を交互に燃料タンクおよび船底バラストタンクとし、縦断隔壁に沿って配管トンネルを形成して、この配管トンネル内に燃料タンクに連通する燃料パイプ主管や船底バラストタンクに連通するバラストパイプ主管が布設されている。
したがって、従来の貨物船は、上述した構成を採るために、船底の燃料タンクは、単板の船底外殻によって囲まれた構造となっていて、貨物船の航行中に衝突または座礁して船底外殻が損傷した場合、燃料タンク内の燃料油が海中に流出し海水を汚染するという問題がある。
そこで、事故により貨物船の航行中の燃料タンク内の燃料油が海中に流出する、という上記の問題を回避するために、船舶の燃料タンクを二重船底と二重船側壁により囲繞する技術が、たとえば、特開2004−306694号公報に開示されている。
特開2004−306694号公報に開示の技術は、「船舶の航行中に衝突または座礁して船底が損傷した場合でも燃料タンクの外殻の損傷を防止でき、燃料タンクの燃料油が海中に流出するという問題を未然に回避できる貨物船を提供すること」を課題としている。
この特開2004−306694号公報に開示の技術の概要を、図4ないし図6に基づいて説明する。なお、図4は、特開2004−306694号公報に開示された実施例の燃料タンクおよび船底バラストタンクの平面模式図、図5は、図4のV−V矢視断面詳細模式図、図6は、図5のVI−VI矢視平面詳細模式図である。また、図4においては、上層の燃料タンクおよび下層の船底バラストタンクを重ねて表示している。
貨物船10の船倉13の下部には、船底外殻11、船底内殻12および船底外殻11と船底内殻12との間に水平方向に設置された水平隔板15からなる船底が設けられていて、貨物船10の進行方向の中央部の船底内には縦断隔壁16および横断隔壁17によって区画された船底バラストタンク19が設けられている。そして、この船底バラストタンク19の上部には水平隔板15によって区画された燃料タンク18が設けられ、この燃料タンク18は縦断隔壁16、横断隔壁17および船底内殻12によって複数に区画されている。さらに、燃料タンク18の貨物船10の進行方向の中間部には船首から船尾にわたって配管トンネル26が設けられ、配管トンネル26内には燃料パイプ主管33およびバラストパイプ主管36が布設されていて、燃料パイプ主管33およびバラストパイプ主管36から分岐される燃料パイプ分岐管34およびバラストパイプ分岐管37が個々の燃料タンク18および船底バラストタンク19に連通されている。また、船底バラストタンク19および燃料タンク18の舷側には図示外の舷側バラストタンクが設けられていて、燃料タンク18は、船底バラストタンク19と図示外の舷側バラストタンクとによって囲まれた状態となっている。
つぎに、この貨物船10における燃料タンクおよびバラストタンクのバルブ制御システムについて説明する。
燃料パイプ分岐管34およびバラストパイプ分岐管36には、それぞれ遠隔操作の燃料タンク油圧式バルブ35およびバラストタンク油圧式バルブ38が介挿されていて、燃料タンク油圧式バルブ35やバラストタンク油圧式バルブ38の開閉操作により、燃料タンクの燃料油の送出入やれバラストタンクのバラスト水の送出入がおこなわれるようになっている。そして、燃料タンク油圧式バルブ35やバラストタンク油圧式バルブ38の開閉を遠隔操作するための油圧ポンプ24は機関室またはポンプ室16に配置されていて、油圧ポンプ24と各々の燃料タンク油圧式バルブ35やバラストタンク油圧式バルブ38は油圧管42で接続されている。この油圧管42は送り管と戻り管とから構成されているが、油圧管42もまた、燃料パイプ主管33およびバラストパイプ主管36と同様に、配管トンネル26内に布設されている。この貨物船10における燃料タンクおよびバラストタンクのバルブ制御システムについては、従来のバルブ制御システムと略同一である。
このような構成とすることにより、特開2004−306694号公報に開示の技術は、上述した「船舶の航行中の事故による燃料油の流出」という課題の解決を図っている。
特開2004−306694号公報
しかしながら、特開2004−306694号公報に開示された技術は、船舶の航行中における船底の損傷事故の場合でも燃料タンクの燃料油が海中に流出するという問題を未然に回避でき得るが、貨物船10の進行方向の中間部に船首から船尾にわたって燃料タンク18内に配管トンネル26という独立した区画を必要としている。この配管トンネル26は、少なくとも1.5m×1.5m〜2.0m×2.0mの矩形の断面を有していて、船首から船尾にわたって設けられているため300m〜600mの容積を必要とする。すなわち、その分、船底内殻12が嵩上げされて、貨物容積が減少していることになる。
そこで、本発明は、船舶の航行中に船底が損傷した場合であっても燃料タンクの外殻の損傷を防止できるとともに貨物容積の減少を最小限に止め燃料タンクの燃料油が海中に流出するという問題を未然に回避できる貨物船の構造、に適用される燃料タンクおよびバラストタンクのバルブ制御システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本願請求項1に係る貨物船の燃料タンクおよびバラストタンクのバルブ制御システムは、船底外殻と船底内殻との間に貨物船の進行方向に平行な貨物船の中心線に沿って垂設される縦断隔壁と該縦断隔壁に直交する複数の横断隔壁により水密に区画された複数のブロックの上層の燃料タンクと下層の船底バラストタンクと、前記上層の燃料タンクと前記下層の船底バラストタンクとの間に跨って前記縦断隔壁に嵌設される複数の配管バルブスペースと、前記配管バルブスペース内で前記燃料タンク内を貫通して布設される燃料パイプ主管から分岐され前記燃料タンク内に連通する燃料パイプ分岐管に介挿される燃料タンク油圧式バルブと、前記配管バルブスペース内で前記バラストタンク内を貫通して布設されるバラストパイプ主管から分岐され前記バラストタンク内に連通するバラストパイプ分岐管に介挿されるバラストタンク油圧式バルブと、前記配管バルブスペース毎に配設される前記燃料タンク用の油圧式バルブおよび前記バラストタンク用の油圧式バルブの開閉操作をするユニット式油圧ポンプ装置と、からなることを特徴とする。
また、本願請求項2に係る貨物船の燃料タンクおよびバラストタンクのバルブ制御システムは、本願請求項1または本願請求項2に係る貨物船の燃料タンクおよびバラストタンクのバルブ制御システムであって、前記油圧ポンプ装置の油圧ポンプ駆動力は圧縮空気であり、前記燃料タンクの上部に位置する船倉内に布設される空気管および計装管を介して前記油圧ポンプ装置の遠隔操作がおこなわれることを特徴としている。
そして、本願請求項3に係る貨物船の燃料タンクおよびバラストタンクのバルブ制御システムは、本願請求項1または本願請求項2に係る貨物船の燃料タンクおよびバラストタンクのバルブ制御システムであって、前記油圧ポンプ装置の油圧ポンプ駆動力は電気であり、前記燃料タンクの上部に位置する船倉内に布設される電線管および計装管を介して前記油圧ポンプ装置の遠隔操作がおこなわれることを特徴としている。
さらに、本願請求項4に係る貨物船の燃料タンクおよびバラストタンクのバルブ制御システムは、本願請求項1ないし本願請求項3のいずれかに係る貨物船の燃料タンクおよびバラストタンクのバルブ制御システムであって、前記配管バルブスペースは前記縦断隔壁と前記横断隔壁の交差部に配置されていることを特徴としている。
また、本願請求項5に係る貨物船の燃料タンクおよびバラストタンクのバルブ制御システムは、本願請求項1ないし本願請求項4のいずれかに係る貨物船の燃料タンクおよびバラストタンクのバルブ制御システムであって、前記配管バルブスペースはマンホールを介して前記船倉に連通し、該マンホールは少なくとも前記油圧ポンプ装置の本体が搬出入可能な大きさであることを特徴としている。
本願請求項1に係る発明によれば、燃料タンクは両舷側を舷側バラストタンク、下部を船底バラストタンクとに囲まれているので、貨物船の航行中に船底が損傷した場合であっても燃料タンクの外殻の損傷を防止でき、燃料タンク内の燃料油が海中に流出することはない。
また、燃料パイプ主管およびバラストパイプ主管がそれぞれ燃料タンク内および船底バラストタンク内を貫通して布設され、燃料タンクと船底バラストタンクとを跨って縦断隔壁に嵌設される配管バルブスペースを介して、燃料パイプ分岐管およびバラストパイプ分岐管が各燃料タンクおよび船底バラストタンクに連設されているので、燃料パイプ主管およびバラストパイプ主管を布設するための配管スペースが不要であり、貨物容積をその分大きくすることができるとともに、タンクトップ(船底内殻)が従来よりも下降することになるので、貨物船の復原性が向上する。
さらに、配管バルブスペース毎に燃料タンク油圧式バルブおよびバラストタンク油圧式バルブの開閉操作をする遠隔操作の油圧ポンプ装置が配設されていて、この油圧ポンプ装置は、油圧ポンプと、燃料タンク油圧式バルブおよびバラストタンク油圧式バルブを連結する油圧管と、から構成されている。油圧管内は1.3N/cm程度の高圧となるため、従来のように油圧ポンプを機関室またはポンプ室に配置し、たとえば油圧管を船倉内に布設した場合には、油圧管の破損に伴う積載貨物の汚染という事態も考えられるが、配管バルブスペース毎にユニット化された油圧ポンプ装置を配設することにより、このような事態を防止することができる。
また、本願請求項2に係る発明によれば、油圧ポンプ装置の油圧ポンプ駆動力を圧縮空気としていて、この圧縮空気を船倉内に布設される空気管を介して油圧ポンプ装置に送られるようになっている。圧縮空気は油圧管内を流動するオイルとは異なり、たとえ船倉内に圧縮空気が漏れても、積載貨物を汚染することはない。
そして、本願請求項3に係る発明によれば、油圧ポンプ装置の油圧ポンプ駆動力を電気としていて、この電気を船倉内に布設される電線管により油圧ポンプ装置の油圧ポンプ駆動用電気モーターに送り、この電気モーターを稼動させることにより油圧ポンプを駆動させる。この電気を送る電線は電線管内に収納されているので、積載貨物を汚染することはないことは勿論、どこにでも簡単に布設することができる。なお、配管バルブスペース内は火気厳禁であるので、前記の電気モーターは防爆型とする必要がある。
さらに、本願請求項4に係る発明によれば、配管バルブスペースは縦断隔壁と横断隔壁の交差部に配置されている。このため、隔壁交差部は4つの燃料タンクおよび4つの船底バラストタンクの隅部が集中する位置にあるので、隔壁交差部毎に配管バルブスペースを嵌設しても良く、あるいは、隔壁交差部一つ置きに配管バルブスペースを嵌設しても良い。また、たとえば、配管バルブスペースを中空の四角柱とした場合には、横断隔壁を四角柱の1面とすることもできる。したがって、いずれの場合であっても建造費用のコストダウンを図ることができる。
また、本願請求項5に係る発明によれば、配管バルブスペースはマンホールを介して船倉内に連通していて、このマンホールを少なくとも油圧ポンプ装置の本体が搬出入できる大きさとしている。このため、配管バルブスペースに収納されている燃料タンク油圧式バルブ、バラストタンク油圧式バルブおよび油圧ポンプ装置の点検・修理・交換等のメンテナンスが容易にできる。
以下、本願発明を実施するための最良の形態に係る実施例について、図1ないし図3に基づいて説明する。なお、図1は、実施例に係る貨物船の燃料タンクおよびバラストタンクのバルブ制御システムを使用する貨物船の燃料タンクおよび船底バラストタンクの平面模式図、図2は、図1のII−II矢視断面詳細模式図、図3は、図2のIII−III矢視平面詳細模式図である。なお、図1においては、図の右側を船首側とし、上層の燃料タンクおよび下層の船底バラストタンクを重ねて表示している。
図1ないし図3において、符号10は貨物船、符号11は船底外殻、符号12は船底内殻、符号13は船倉、符号14は機関室またはポンプ室、符号15は水平隔板、符号16は縦断隔壁、符号17は横断隔壁、符号18は燃料タンク、符号19は船底バラストタンク、符号21は燃料ポンプ、符号22はバラストポンプ、符号23はエアコンプレッサー、符号24は油圧ポンプ制御盤、符号31は配管バルブスペース、符号32はマンホール、符号33は燃料パイプ主管、符号34は燃料パイプ分岐管、符号35は燃料タンク油圧式バルブ、符号36はバラストパイプ主管、符号37はバラストパイプ分岐管、符号38はバラストタンク油圧式バルブ、符号40はユニット式油圧ポンプ装置、符号41は油圧ポンプユニット盤、符号42は油圧管、符号43は空気管、符号44は計装管、である。なお、従来の貨物船における要素と同一のものについては、同一の符号を付している。
まず、実施例に係る燃料タンクおよびバラストタンクのバルブ制御システムを使用する貨物船の燃料タンクおよび船底バラストタンクを含めた船底の構成について説明する。
貨物船10の船底は、最下部から順に船底外殻11、水平隔板15および船底内殻12から構成される二層構造となっていて、上層に燃料タンク18を配置し、下層に船底バラストタンク19を配置している。なお、燃料タンク18の両舷側は、従来と同様に図示外の舷側バラストタンクが配置されている。
そして、この船底の二層構造は、貨物船10の進行方向に平行な中心線(以下「船舶中心線」という。)に沿って縦断隔壁16が船底外殻11と船底内殻12との間に水平隔壁15を貫通して水密に垂設され、縦断隔壁16に直交して複数の横断隔壁17が船底外殻11と船底内殻12との間に水平隔壁15を貫通して水密に垂設されていて、船底内は燃料タンク18である上層と、船底バラストタンク19である下層の二層に区画された複数個のブロックが形成されている。
配管バルブスペース31は燃料タンク18と船底バラストタンク19を上下に貫通する中空の四角柱であって、縦断隔壁16に嵌設されているが、実施例では、各ブロックの船尾側である縦断隔壁16と横断隔壁17との交差部(以下、「隔壁交差部」という。)に配置されていて、配管バルブスペース31の平面上の中心部は縦断隔壁16の中心線と一致し、横断隔壁17の一部が配管バルブスペース31の1つの面を形成している。また、配管バルブスペース31の上部は、マンホール32を介して船倉13に連通していて、マンホール32にはマンホール蓋(図示外)が開閉自在に嵌設されている。そして、マンホール32は、少なくとも油圧ポンプユニット盤41が搬出入される大きさを有し、マンホール蓋を閉じることにより、配管バルブスペース31内は密閉された空間となる。
なお、実施例においては、配管バルブスペース31を隔壁交差部毎に配設しているが、隔壁交差部と隔壁交差部との中間域の縦断隔壁16に嵌設させても良く、あるいは、隔壁交差部1つ置きに配設しても良い。
燃料パイプ主管33は、船舶中心線の左舷側あるいは右舷側のいずれか一方の側(図1では左舷側)に沿って布設されていて、燃料タンク18、18、・・・および配管バルブスペース31、31、・・・を貫通している。同様に、バラストパイプ主管36は、船舶中心線の右舷側あるいは左舷側のいずれか一方の側(図2では右舷側)に沿って布設されていて、船底バラストタンク19、19・・・および配管バルブスペース31、31、・・・を貫通している。このように燃料パイプ主管33およびバラストパイプ主管36は、船舶中心線に対してそれぞれ反対側の位置に布設しているが、同じ側に布設しても良いことは勿論である。
配管バルブスペース31内では、燃料パイプ主管33から燃料パイプ分岐管34、34が分岐されて、左舷側および右舷側の燃料タンク18、18に連通し、その先端は燃料タンク18内に開口している。同様に、バラストパイプ主管36からバラストパイプ分岐管37、37が分岐されて、左舷側および右舷側の船底バラストタンク19、19に連通し、その先端は船底バラストタンク19内に開口している。そして、燃料パイプ分岐管34およびバラストパイプ分岐管37には、それぞれ燃料タンク油圧式バルブ35およびバラストタンク油圧式バルブ38が介挿されている。
なお、燃料パイプ主管33の基端部は、機関室またはポンプ室14内に設置された燃料ポンプ21に接続し、バラストパイプ主管36の基端部は、機関室またはポンプ室14内に設置されたバラストポンプ22に接続している。
さらに、配管バルブスペース31内には、ユニット式油圧ポンプ装置40が配設されていて、ユニット式油圧ポンプ装置40は、配管バルブスペース31の壁面に固着される油圧ポンプユニット盤41、油圧ポンプユニット盤41内の油圧ポンプとそれぞれの油圧管燃料パイプバルブ43およびバラストパイプバルブ47とを連結する送り管と戻り管が一対となった油圧管42、42、・・・とから構成されている。したがって、1つの配管バルブスペース31内には2個の燃料タンク油圧式バルブ35と2個のおよびバラストタンク油圧式バルブ38を有しているので、1つの配管バルブスペース31内には4本の油圧管42が配管され、さらに、油圧管42のそれぞれに電磁弁が介挿されている。また、油圧ポンプユニット盤41には、機関室またはポンプ室14から延伸し船倉13内を通る空気管43、計装管44が接続されている。
つぎに、実施例に係る貨物船の燃料タンクおよびバラストタンクのバルブ制御システムについて説明する。
実施例に係る貨物船の燃料タンクおよびバラストタンクのバルブ制御システムの主要な構成要素は、配管バルブスペース31、燃料タンク油圧式バルブ35、バラストタンク油圧式バルブ38、ユニット式油圧ポンプ装置40、ユニット式油圧ポンプ装置40の油圧ポンプを駆動させる圧縮空気、油圧管42に介挿される電磁弁に対し開閉信号を送信する計装管44、である。なお、配管バルブスペース31、燃料タンク油圧式バルブ35、バラストタンク油圧式バルブ38およびユニット式油圧ポンプ装置40の構成については、前述したので、その説明を省略する。
ユニット式油圧ポンプ装置40の油圧ポンプを駆動させる圧縮空気は、機関室またはポンプ室14内に設置されるエアコンプレッサー23により製造される。そして、空気管43内を通ってユニット式油圧ポンプ装置40の油圧ポンプに送られて、ユニット式油圧ポンプ装置40の油圧ポンプを稼動させる。油圧ポンプの稼動により、ユニット式油圧ポンプ装置40内のオイルが油圧管42を通って所定の燃料タンク油圧式バルブ35やバラストタンク油圧式バルブ38に送られ、燃料タンク油圧式バルブ35やバラストタンク油圧式バルブ38の開閉がおこなわれる。
ユニット式油圧ポンプ装置40には4本の油圧管42が配管されそれぞれの油圧管42には電磁弁が介挿されている、ことは前述したが、この電磁弁の開閉は、機関室またはポンプ室14内の油圧ポンプ制御盤25から計装管44を通って送られる電気信号によりおこなわれる。
つぎに、実施例に係る貨物船の燃料タンクおよびバラストタンクのバルブ制御システムの作用について、特定の燃料タンク(ここでは、図1における上部中央の燃料タンクを特定し、符号を18aとする。また、燃料タンク18aに接続する燃料パイプ分岐管34に介挿されるバラストタンク油圧式バルブの符号を38aとする。)に燃料油を送油するケースを基に説明する。
燃料タンク18(a)に燃料油を送油する手順は以下の工程を経る。すなわち、
(1)まず、機関室またはポンプ室14内の油圧ポンプ制御盤25から、ユニット式油圧ポンプ装置40とバラストタンク油圧式バルブ38aとを接続する油圧管42に介挿される電磁弁に、計装管44を通って開閉信号が送られて電磁弁が「開」となる。
(2)そして、機関室またはポンプ室14内に設置されるエアコンプレッサー23が稼動して、圧縮空気を空気管43によりユニット式油圧ポンプ装置40に送り、ユニット式油圧ポンプ装置40の油圧ポンプを駆動させると、ユニット式油圧ポンプ装置40内のオイルは、バラストタンク油圧式バルブ38aに送られて、バラストタンク油圧式バルブ38aが「開」となる。
(3)つぎに、機関室またはポンプ室14内に設置される燃料ポンプ21が稼動すると、燃料油は、燃料パイプ主管33、燃料パイプ分岐管34を通って、燃料タンク18aに送り込まれる。
(4)燃料タンク18aに送り込まれた燃料油が所定の量に達すると、前記(1)および(2)と同様の工程を経て、バラストタンク油圧式バルブ38aを「閉」とするとともに、他のバラストタンク油圧式バルブ38を「開」とすることにより、他の燃料タンク18に燃料油が送油される。
燃料タンク18(a)から燃料油を送出する場合は、前記(1)および(2)の工程により、バラストタンク油圧式バルブ38aを「開」とした後、(3)の工程において、燃料ポンプ21を逆回転させることにより、燃料油を燃料タンク18aから送出することができる。
また、船底バラストタンク19にバラスト水を送入、送出する場合も前記の燃料油と同様であるので、その説明を省略する。
実施例に係る貨物船の燃料タンクおよびバラストタンクのバルブ制御システムでは、燃料パイプ主管33は、燃料タンク18内を貫通し、バラストパイプ主管36は、船底バラストタンク19内を貫通しているので、燃料油とバラスト水とは完全に分離されていて、たとえ燃料油送出入系統やバラスト水送出入系統が何らかの事情により損傷を受けたとしても、燃料油とバラスト水が混入することはない。さらに、燃料タンク油圧式バルブ35やバラストタンク油圧式バルブ38の開閉操作に使用される油圧ポンプ系統も、ユニット化されたユニット式油圧ポンプ装置40がそれぞれの密閉された配管バルブスペース31内に設置されているので、ユニット式油圧ポンプ装置40に使用されるオイルが燃料油やバラスト水に混入することはなく、まして、船倉内13内に積載される貨物を汚染するおそれは全くない。また、空気管43や計装管44は船倉内13に布設されているが、損傷等により船倉内13内に漏出しても、船倉内13内の貨物を汚染するおそれはない。
そして、従来、配管トンネル内に布設され、あるいは設置されていた燃料パイプ主管33、燃料パイプ分岐管34、燃料タンク油圧式バルブ35、バラストパイプ主管36、バラストパイプ分岐管37、バラストタンク油圧式バルブ38、油圧管42、空気管43、計装管44等々は、燃料タンク18、船底バラストタンク19、配管バルブスペース31あるいは船倉13内に布設され、あるいは設置されているので、従来必要とされていて配管スペースを削減することができ、貨物容積をその分大きくすることができるとともに、船底内殻タンクトップ12が下降することになるので、貨物船10の復原性が向上する。
さらに、油圧ポンプ装置をユニット化してユニット式油圧ポンプ装置40としているので、装置自体が小型になるとともにメンテナンスも容易となる。
図1は、実施例に係る貨物船の燃料タンクおよびバラストタンクのバルブ制御システムを使用する貨物船の燃料タンクおよび船底バラストタンクの平面模式図である。 図2は、図1のII−II矢視断面詳細模式図である。 図3は、図2のIII−III矢視平面詳細模式図である。 図4は、特開2004−306694号公報に開示された実施例の燃料タンクおよび船底バラストタンクの平面模式図である。 図5は、図4のV−V矢視断面詳細模式図である。 図6は、図5のVI−VI 矢視平面詳細模式図である。
符号の説明
10は貨物船
11 船底外殻
12 船底内殻
13 船倉
14 機関室またはポンプ室
15 水平隔板
16 縦断隔壁
17 横断隔壁
18 燃料タンク
19 船底バラストタンク
31 配管バルブスペース
33 燃料パイプ主管
34 燃料パイプ分岐管
35 燃料タンク油圧式バルブ
36 バラストパイプ主管
37 バラストパイプ分岐管
38 バラストタンク油圧式バルブ
40 ユニット式油圧ポンプ装置
41 油圧ポンプユニット盤
42 油圧管
43 空気管

Claims (5)

  1. 船底外殻と船底内殻との間に貨物船の進行方向に平行な貨物船の中心線に沿って垂設される縦断隔壁と該縦断隔壁に直交する複数の横断隔壁により水密に区画された複数のブロックの上層の燃料タンクと下層の船底バラストタンクと、
    前記上層の燃料タンクと前記下層の船底バラストタンクとの間に跨って前記縦断隔壁に嵌設される複数の配管バルブスペースと、
    前記配管バルブスペース内で前記燃料タンク内を貫通して布設される燃料パイプ主管から分岐され前記燃料タンク内に連通する燃料パイプ分岐管に介挿される燃料タンク油圧式バルブと、
    前記配管バルブスペース内で前記バラストタンク内を貫通して布設されるバラストパイプ主管から分岐され前記バラストタンク内に連通するバラストパイプ分岐管に介挿されるバラストタンク油圧式バルブと、
    前記配管バルブスペース毎に配設される前記燃料タンク用の油圧式バルブおよび前記バラストタンク用の油圧式バルブの開閉操作をするユニット式油圧ポンプ装置と、
    からなることを特徴とする貨物船の燃料タンクおよびバラストタンクのバルブ制御システム。
  2. 前記油圧ポンプ装置の油圧ポンプ駆動力は圧縮空気であり、前記燃料タンクの上部に位置する船倉内に布設される空気管および計装管を介して前記油圧ポンプ装置の遠隔操作がおこなわれることを特徴とする請求項1に記載の貨物船の燃料タンクおよびバラストタンクのバルブ制御システム。
  3. 前記油圧ポンプ装置の油圧ポンプ駆動力は電気であり、前記燃料タンクの上部に位置する船倉内に布設される電線管および計装管を介して前記油圧ポンプ装置の遠隔操作がおこなわれることを特徴とする請求項1に記載の貨物船の燃料タンクおよびバラストタンクのバルブ制御システム。
  4. 前記配管バルブスペースは前記縦断隔壁と前記横断隔壁の交差部に配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の貨物船の燃料タンクおよびバラストタンクのバルブ制御システム。
  5. 前記配管バルブスペースはマンホールを介して前記船倉に連通し、該マンホールは少なくとも前記油圧ポンプ装置の本体が搬出入可能な大きさであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の貨物船の燃料タンクおよびバラストタンクのバルブ制御システム。
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