JP3918789B2 - 空気調和機 - Google Patents
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Description
に、前記ベルトを前記吸引ノズルの長手方向に移動させることにより、前記エアフィルターに対する前記吸引孔の相対位置を移動させ、前記ノズル開口部と前記吸引孔とが重複した位置から前記エアフィルターの塵埃を吸引するようにしたものである。こうした構成により、吸引は吸引孔に絞られるので、強い吸引力を維持しつつ吸引風量を低減し、吸引装置の出力を大幅に低減することが可能となる。この場合、吸引清掃できるのはベルト上に設けられた吸引孔の下にある熱交換器部分だけとなるが、吸引ノズルを往復させる毎にベルトを駆動し、吸引孔の位置を順次切り替えることで熱交換器全面をスイープして清掃することは可能であり、極めて小出力の吸引装置でもエアフィルター全面を充分に吸引清掃することが可能となる。
本発明の実施の形態1について、図1〜図8を用いて説明する。
9を駆動する方法も考えられる。また、本発明の実施の形態では、装置の小型化を図るためベルト9はループ状に形成しているが、リールなどを設けてベルトを巻き取らせる方法などもある。
本発明の実施の形態2について、図9を用いて説明する。本発明の実施の形態1にて用いるベルト9は極力薄い方が好ましい。薄くすることで、ベルトの折れ曲がり部(特に吸引ノズルの先端部や根元部)の柔軟性が確保でき、ベルト9の駆動動作を円滑に行うことができる。また、ベルト9を薄くすることで、吸引孔11部分以外のベルトが、ノズル開口部10に吸引力によって密着することでシールされ、吸引孔以外での吸引漏れを抑制することができ、吸引漏れによる吸引孔での吸引力の低下を防止することが可能となる。こうした面や、耐久性、強度の面から、ベルト9には薄いプラスチックフィルムを用いるのが好ましい。しかしながら、薄いベルトを用いた場合、ベルトの強度が低下して駆動時の張力に耐えれないことが懸念される。こうした場合、ベルト9の一部分を厚くすることで、駆動時の柔軟性や、ベルトのシール性を損なうことなく、強度を高めることが可能となる。図9は本発明の実施の形態2における、ベルトの断面図を示したものであるが、ベルト9には厚さ0.1mmの薄いプラスチックフィルムを用い、その両端部分を0.2mmに厚くすることで、十分な強度を確保しているものである。また、このベルトにおいては、ベルトに開けられた等間隔の駆動穴12の部分も厚くした部分に含まれており、駆動穴12への駆動力伝達も確実なものとすることができる。
本発明の実施の形態2に加え、さらにベルト9に設けられた吸引孔11の周囲をもベルト9の厚みを上げることも、ベルトの強度を向上させることに役立つ。本発明の実施の形態2で述べたように、ベルト9には薄いプラスチックフィルムを用いるのが好ましいが、薄いベルトを用いた場合、ベルトの強度が低下して駆動時の張力に耐えれないことが懸念される。特に、大きな穴である吸引孔11がある部分のベルトの強度は著しく低下する。こうした場合、吸引孔11の周囲を厚くすることで、吸引孔11のある部分のベルトの強度を高めることが可能となる。図10は本発明の実施の形態3における、ベルトの断面図を示したものであるが、吸引孔11の周囲部分を0.2mmに厚くすることで、吸引孔11がある部分のベルトにも十分な強度を確保しているものである。
次に、本発明の実施の形態4について図11〜図14を用いて説明する。図11は本発明の実施の形態4における吸引ノズル3をノズル8とベルト9を別々に示した図であり、本発明の実施の形態1において説明した横長の吸引孔11にて縦スイープ清掃を行う場合(図7、図8参照)に応用した構成となっている。また、図12は本発明の実施の形態4における吸引ノズル3の断面図である。吸引ノズル3において、ブラシ15をベルト9に沿って横に配置しており、ブラシ15は起毛布の毛足の短いもの(いわゆるエチケットブラシ)などを用いるのが良い。ブラシはエアフィルター上に強く付着してしまって吸引清掃だけでは除去しきれない塵埃も掻き取ることできるので、この効果を利用してより高性能なフィルター清掃を行うことが可能となる。ブラシを用いる吸引清掃方法においては、ベルト9の吸引孔11の形状は横長形状で縦スイープ動作で清掃する場合(図7、図8参照)のほうが好ましいので、本実施例においてはそうしている。この場合であれば、図13に示すように、ほとんどの塵埃はまず先に吸引清掃によって除去され、除去しきれない塵埃をブラシが後から掻き取る仕様となり理想的である。一方、本発明の実施の形態1における吸引孔が縦長の場合については、ブラシを配置することで、図6に示すような横スイープ動作は行いづらい(吸引孔以外の位置の塵埃はブラシのみが清掃することになるので好ましくない)こととなるが、動作を工夫することでエアフィルター清掃をおこなうことは可能である。この場合は、図14に示すようにまず、ある程度の距離だけ吸引ノズル3を動かしてブラシ15にて塵埃を掻き寄せる。その後、吸引孔11を掻き寄せた塵埃の位置付近で上下に1往復させることでブラシ15で掻き寄せた塵埃を吸引する。こうすることで、ブラシと吸引の双方の効果を発揮して、エアフィルターを清掃することが可能となる。
次に、本発明の実施の形態5について図15を用いて説明する。図15は本発明の実施の形態5における吸引ノズルの断面図を示した図である。ノズル8の周囲にベルト9が設けられている点は、本発明の実施の形態1と同様である。本発明の実施の形態5においては、さらにノズル8の裏面(吸引孔のある側)にベルト9を挟みこむような形でノズル8からベルトガイド16を伸ばす構成としている。このような構成とすることで、ベルト9の位置がずれるのを防止すると共に、吸引孔11以外の部分のベルト9がノズル8から浮き上がることを防止でき、本発明の実施の形態2において述べたノズル開口部10にベルト9が吸着してシールされるることを確実なものにすることができる。なお、図15の構成にあるように、ベルトガイド16は吸引孔11の位置まで伸ばすのが好ましい。こうすることで、吸引孔11からの吸引力が拡散するのを防止することができ、強い吸引力を持たせることが可能となる。
さらに、図16は本発明の実施の形態6における吸引ノズルの断面図を示した図である。これは、本発明の実施の形態5におけるベルトガイド16をエアフィルター表面近くに
伸ばす構成としたものである。吸引にてフィルター表面を清掃する場合、吸引力は吸引孔から離れるに従って急激に低下する。これは、吸引する空気の流れが、吸引孔11を離れるに従って拡散するためで、吸引孔はフィルター表面に近いほど良い。しかしながら、空気調和機の構成上、吸引ノズル3がエアフィルターからある程度の距離を取らざるを得ない場合、本発明の実施の形態に示すように、ベルトガイド14をフィルター表面近くまで伸ばすことによって吸引する空気の拡散を防ぎ、エアフィルター表面近くで強い吸引力を発揮することが可能となる。
さらに、図17は本発明の実施の形態7における吸引ノズルの断面図を示した図である。これは、本発明の実施の形態4において説明したブラシ15を用いた吸引ノズル3において、ベルトガイド16をエアフィルター近く、かつブラシ15の近くまで伸ばしたものである。こうした構成をとることで、本発明の実施の形態6で説明したエアフィルター表面での強い吸引力を発揮する効果を得ると共に、ブラシ15に付着した塵埃をも吸引除去する効果が得られ、吸引ノズル3を清潔な状態に保つことが可能となる。
次に、本発明の実施の形態8について、図18、図19を用いて説明する。図18、図19は本発明の実施の形態8における吸引ノズル3の構造詳細を示した図である。部品の構成としては本発明の実施の形態1における吸引ノズル3と同様であるが、ノズル8のノズル開口部10は幅は10mmとしている。また、ベルト9には吸引清掃用の吸引孔11(幅2mm長さ80mm)に対極位置に幅10mm長さ80mmの大きさの穴を換気孔17としてもう一つ持つ設けている。こうした構成において、通常、吸引清掃を行う場合は、図18に示される状態のように吸引孔11がノズル8のノズル開口部10の側にあるようにベルト9の位置を駆動する。この状態では換気孔17はノズル8の天面側にあり、なんら機能しないので本発明の実施の形態1の場合と同じように吸引孔11にて吸引清掃することができる。一方、図19に示される状態のようにベルト9を吸引孔11の対極側まで回転させて、換気孔17がノズル8のノズル開口部10の側にあるようにベルト9の位置を駆動する。この状態では、今度は吸引孔11は機能せず、換気孔17にて吸引が行われるが、換気孔17は吸引孔11に対し穴の大きさは5倍にしてあるので大きな風量を低い通風抵抗、かつ低騒音で吸引することができるので換気機能として用いることができる。もちろん、換気時には吸引ノズルはスイープ動作させる必要はなく、ノズル開口部10側のいずれか固定しておけばよい。このように、ベルト9に吸引孔11と換気孔17という2つの異なる大きさの吸引孔を持たせることで、吸引清掃と換気という2つの機能を吸引ノズルにもたせることが可能となる。上記実施例では2つの吸引孔であるが、さらに本発明の実施の形態1にて述べたように、ベルト9をループ状のものでなくリールに巻き取らせる方法をとれば、ベルト9を長くとることができるのでさらに複数の大きさの吸引孔をもたせることができ、エアフィルターに付着した塵埃の量や、付着する塵埃のタイプによって吸引孔を使い分けることも可能となる。
本発明の実施の形態9について、図1、表1を用いて説明する。空気調和機において、エアフィルターを通過する空気調和機の送風風速は均一ではなく、本実施例に示した空気調和機の場合、前面側の風速が高く、その部分のエアフィルターには付着する塵埃の量も多くなる。すなわち、図1においてエアフィルターの1)、2)の範囲に付着する塵埃の量は、3)、4)の範囲より多い。従って、本発明の実施の形態1の横スイープ清掃(図6参照)において、塵埃の付着量の多い部分のエアフィルターを吸引清掃する場合は、吸引装置6の出力を上げることで確実に清掃するのが好ましい(全領域で吸引装置6の出力を上げるのは、消費電力も多くなり、また、部品の消耗も促進してしまうので好ましくない)。表1は本実施例における、吸引清掃範囲別の吸引出力(吸引ファン回転数)と吸引風速を示
した表である。図1におけるエアフィルターの1)、2)の吸引清掃時の吸引風速を、3)、4)の部分の吸引清掃時の吸引風速に対し、1.2倍に設定することで塵埃の付着が多い部分を清掃する時の清掃能力を上昇させることができる。この機能はまた、吸引ノズル3の通風抵抗による吸引力低下を補う方法としても有効である。吸引ノズル3が空気調和機のサイズや構成上やむを得ず細長い仕様となるとき、同じ吸引装置出力で吸引してもノズル先端部での吸引時(本実施例の場合、図1の4)側)はノズルの通風抵抗が大きいため吸引力は低下する。このため場合によってはノズル先端部では十分な清掃性能が確保できないこととなるが、吸引ノズル先端部で吸引清掃時には吸引装置の出力を上昇させることで十分な清掃を行うことが可能となる。このように、吸引ノズルの通風抵抗に応じて吸引装置6の出力を細かく設定することで、必要最小限の吸引出力を用いることができ、消費電力の抑制や、部品の消耗促進を防止することが可能となる。
2 フィルター網
3 吸引ノズル
4 ガイドレール
5 吸引ダクト
6 吸引装置
7 排気ダクト
8 ノズル
9 ベルト
10 ノズル開口部
11 吸引孔
12 駆動穴
13 ステッピングモーター
14 歯車
15 ブラシ
16 ベルトガイド
17 換気孔
Claims (6)
- 熱交換器を通過する空気の塵埃を捕集するエアフィルターと、前記エアフィルターの左右方向に対して直角な方向に長手方向を持つと共に、前記エアフィルターの左右方向に移動し前記エアフィルターに捕集された塵埃を吸引する吸引ノズルと、前記吸引ノズルに連結された吸引装置とを有し、前記吸引ノズルは、前記吸引ノズルの長手方向周囲にループ状に巻き付けられ前記吸引ノズルの長手方向に対して自在に移動するベルトと、前記ベルトに形成され前記エアフィルターの塵埃を吸込む吸引孔と、前記エアフィルターに相対する面側の前記吸引ノズルの長手方向に開口するノズル開口部とを有し、前記吸引孔は前記ノズル開口部に相対して前記ノズル開口部の開口長さより短い長さを備え、前記吸引ノズルを前記エアフィルターの左右方向に移動させると共に、前記ベルトを前記吸引ノズルの長手方向に移動させることにより、前記エアフィルターに対する前記吸引孔の相対位置を移動させ、前記ノズル開口部と前記吸引孔とが重複した位置から前記エアフィルターの塵埃を吸引することを特徴とした空気調和機。
- 前記吸引ノズルにおいて、ベルト周囲の一部の厚みを厚くしたことを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
- 前記吸引ノズルにおいて、ベルトの吸引部となる開口の周囲部分の厚みを厚くしたことを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
- 前記吸引ノズルにおいて、ベルトの横にベルトに沿ってブラシを配置したことを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
- 前記吸引ノズルにおいて、ベルトには大きさの異なる複数の吸引部となる開口を設けたことを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
- 前記ノズルの吸引部の位置に応じて前記吸引装置の出力を可変することを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
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