JP3918471B2 - 対象物の性能解析をコンピュータによって支援するための方法、プログラム、そのプログラムを記録した記録媒体およびシステム - Google Patents
対象物の性能解析をコンピュータによって支援するための方法、プログラム、そのプログラムを記録した記録媒体およびシステム Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、入力装置と画面を有する表示装置とそれらに接続されたコンピュータとを用いることにより、ユーザが対象物の性能を力学的に解析することを支援する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
ユーザが対象物の性能を力学的に解析することをコンピュータにより支援する技術が既にいくつか実用化されている。例えば、対象物としての車両を開発する工程においては、車両の設計を支援することを目的として上記解析技術が利用されている。
【0003】
一般に、車両の開発においては2つの部署が主に関与する。1つは、車両の設計を行う設計部署であり、もう一つは、その設計された車両の性能を評価する評価部署である。
【0004】
車両の開発においては、図38に示すように、まず、設計部署において車両部品の概念設計および詳細設計がそれらの順に行われる。次に、評価部署において、試作車、または有限要素法FEM等の手法を用いた解析(例えば、CAE(Computer Aided Engineering ))により、その設計案に基づく車両の性能が評価される。
【0005】
この評価結果は設計部署に報告される。評価部署において、今回の設計案を採用したのでは車両において満足いく性能が得られないと評価された場合には、その評価結果を基に、設計部署において設計変更が行われる。この設計変更後に評価部署において再度、新たな設計案に基づく車両の性能が評価される。
【0006】
評価部署において、再度、今回の設計案を採用したのでは車両において満足いく性能が得られないと評価された場合には、設計部署において再度、設計変更が行われる。これに対し、評価部署において、今回の設計案を採用すれば車両において満足いく性能が得られると評価された場合には、車両の設計および評価が終了し、車両の生産に移行する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の解析技術は、解析精度の向上や解析可能な対象物に対する汎用性の向上を指向して開発されている。そのため、例えば、車両開発工程においては現在、試作車なしでも、設計案を実現した車両全体の性能をある程度定量的に予測することが可能となりつつある。
【0008】
しかしながら、その一方で、従来の解析技術は、高度化および多機能化が非常に進み、利用するに際して高度な専門的知識が要求され、専任の解析者でなければ利用できない。そのため、例えば、従来の車両開発工程においては、解析が、詳細設計が終了した後に、主に試作車を用いた実験的評価の代替的方法として、専任の解析者によって行われていた。
【0009】
しかし、このように詳細設計の終了後に解析を行っても、この段階では車両設計の基本的指針すなわち骨格はほぼ確定しており、解析結果を考慮して抜本的な設計変更を行うことは設計工数の関係上、困難であった。このように、従来の車両開発工程においては、設計支援が目的で実施されるはずの解析が実際には、実験的評価を支援するものの、設計を直接に支援することができなかった。
【0010】
以上要するに、従来の解析技術は、解析精度および汎用性に重点が置かれていて、ユーザの使い易さという点が軽視されたものであったのである。
【0011】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
このような事情を背景として、本発明は、ユーザが対象物の性能を力学的に解析することをコンピュータにより支援する技術をユーザにとってより使い易いものに改良することを課題としてなされたものであり、本発明によって下記各態様が得られる。各態様は、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、本明細書に記載の技術的特徴のいくつかおよびそれらの組合せのいくつかの理解を容易にするためであり、本明細書に記載の技術的特徴やそれらの組合せが以下の態様に限定されると解釈されるべきではない。
【0012】
(1) 入力装置と画面を有する表示装置とそれらに接続されたコンピュータとを用いることにより、ユーザが対象物の性能を力学的に解析することを支援する方法であって、
前記対象物のための数値解析モデルとしての一般化モデルであって、その対象物の形状と構造と機構とのうちの少なくとも形状に関しては一般化され、その対象物の機能に関しては特化されたものをグラフィカルに前記画面上に表示するための第1工程と、
その表示された一般化モデルをそれの少なくとも形状に関して特化することによって前記対象物のための数値解析モデルとしての特化モデルを定義するためにユーザが前記入力装置を用いてデータを入力するための項目を前記画面上に表示するための第2工程と、
前記画面上に表示されている前記項目に関してユーザにより入力されたデータにより定義された前記特化モデルと、前記対象物の機能に応じて予め選択された数値解析手法と、ユーザにより設定されるかまたは予め標準的に設定された数値解析条件とに基づき、前記対象物の性能を力学的に解析し、その解析結果を前記画面上に表示するための第3工程と
を含む性能解析支援方法。
この方法においては、対象物の性能を解析するために用いられる数値解析モデルがその対象物の機能に関して特化されるとともに、その数値解析モデルと共同して対象物の性能を解析するために利用される数値解析手法がその対象物の機能に応じて予め選択されている。このように、この方法においては、数値解析モデルと数値解析手法とがいずれも対象物の機能に関して特化されている。
したがって、この方法によれば、ユーザが数値解析モデルを定義するために入力しなければならないデータの量を容易に削減可能となるとともに、数値解析手法がその対象物の性能を無駄なく解析するように選択される。
よって、この方法によれば、数値解析手法を実現するためのプログラムをコンピュータに実行させなければならない時間も容易に削減可能となる。
さらに、この方法によれば、ユーザにとって使い易い解析技術が高速かつ大容量のコンピュータを不可欠とすることなく提供可能となる。
さらにまた、この方法によれば、数値解析モデルとしての特化モデルを定義するために基礎とされるもの、すなわち、対象物のためにそれの形状と構造と機構とのうちの少なくとも形状に関しては一般化され、その対象物の機能に関しては特化された一般化モデルがグラフィカルに画面上に表示される。
したがって、この方法によれば、ユーザは、その一般化モデルを基礎にして特化モデルを容易に定義し得る。
さらにまた、この方法を数値解析条件が予め標準的に設定された態様で実施する場合には、ユーザが数値解析条件を設定することが省略される。
したがって、この方法によれば、そのことによっても、ユーザの使い易さを向上させることが容易となる。
本項および他の各項において「性能」には例えば、対象物の静的または動的な力学特性、対象物の機構学特性、対象物の振動特性、運動性能等が含まれる。具体的には、例えば、対象物の運動(例えば、対象物自体の運動、対象物を構成する複数の構成要素相互間の運動)や、対象物の弾性変形、塑性変形、破壊特性、衝撃吸収特性等の応答特性が含まれる。
また、本項および他の各項において「機能」は例えば、対象物の作用、働き、役割、用途等を意味する。また、「機能」は、対象物の形状、構造および機構を設計する際にその対象物が発揮すべきものとしてその対象物について要求される性質であると定義することができる。
本項および他の各項において「対象物」という用語は、複数の部分対象物によって構成される全体対象物を意味するように解釈したり、複数の構成単位によって構成されるものを意味するように解釈することが可能である。ここに、「構成単位」という用語は、構成要素という用語によって置換することが可能であり、また、複数の構成単位が親として、複数の構成要素が子としてそれぞれ役割を果たすようにそれら複数の構成単位がそれら複数の構成要素に関連するように解釈することが可能であり、後者については、構成単位と構成要素との親子関係を逆にすることも可能である。
ここに、本項および他の各項における「形状」と「構造」と「機構」との定義上の関係を例を用いて説明するに、対象物が単一の部材によって構成される場合には、対象物がそれの形状(例えば、大きさを含む概念として使用される)により定義可能である。対象物が複数の部材によって構成される場合には、それら複数の部材がそれら相互間に相対運動が生じないように結合されていれば、例えば、対象物が、それの全体の形状(例えば、対象物の表面の形状)と、複数の部材相互の配列を定義する構造とにより定義可能である。一方、それら複数の部材がそれら相互間に相対運動が生じるように結合されていれば、例えば、対象物が、それの全体の形状および構造と、複数の部材の相対運動を実現する仕組みおよび条件である機構とにより定義可能である。
本項および他の各項において「少なくとも対象物の形状に関して一般化されている一般化モデル」というフレーズは、少なくとも対象物の形状に関して可変である数値解析モデルを意味する。本項および他の各項において「対象物の機能に関して特化された一般化モデル」というフレーズは、対象物の機能に関して不変である数値解析モデルを意味する。
本項および他の各項において「対象物の形状と構造と機構とのうちの少なくとも形状に関しては一般化され」とは、一般化モデルが形状と構造と機構とに関して一般化されている第1の意味と、形状に関しては一般化されているが、構造と機構とに関しては対象物の機能に関して特化されている第2の意味と、形状と、構造と機構とのうちの一方とに関しては一般化されているが、構造と機構とのうちの他方に関しては対象物の機能に関して特化されている第3の意味とを選択的に含んでいる。
そして、一般化モデルを特化モデルに転化するために、第1の意味の場合には、一般化モデルの形状と構造と機構とが特化され、第2の意味の場合には、一般化モデルの形状が特化され、第3の意味の場合には、一般化モデルの形状と、構造と機構とのうちの一方とが特化されることとなる。
【0013】
(2) 前記数値解析モデルが、前記対象物の幾何学的特徴を表現する複数のフィーチャとして、属性を有する節点と、属性を有する構造離散化要素とを備えた(1)項に記載の性能解析支援方法。
この方法によれば、概念的には、対象物のための数値解析モデルが1つの構造離散化要素または複数の構造離散化要素の結合によって構成される。対象物が少なくとも1つの構造離散化要素であってその対象物より形状が単純であるもので近似させられ、それにより、数値解析モデルが構成されるのである。
したがって、この方法によれば、ユーザは、対象物を設計するためにその対象物を数値解析モデルによって表現することを簡単な操作で短時間で行うことが容易となる。
本項および他の各項において「構造離散化要素」は、例えば、与えられた方向に延びる1次元、2次元または3次元の領域内において、その延びる方向において幾何学的特徴が一様である要素であると定義することが可能である。
【0014】
(3) 前記構造離散化要素が、
属性を有するビーム要素と、
属性を有するパネル要素と、
要求された機能を実現するための構造がトポロジーによる最適化によって設計されることを予定された設計領域であって属性を有するものと
の少なくとも1つを含む(2)項に記載の性能解析支援方法。
【0015】
(4) 前記第3工程が、前記第2工程において定義された特化モデルを直接に用いて前記対象物の性能を力学的に解析するものである(1)ないし(3)項のいずれかに記載の性能解析支援方法。
従来の数値解析においては、対象物の設計終了後、その設計された対象物を表す設計モデルが複数の要素に分割される。いわゆるメッシュ分割が行われるのである。そして、そのようにして分割された複数の要素を用いて数値解析が行われる。
そのため、この従来の数値解析においては、それの準備に時間がかかる上に、解析自体にも時間がかかってしまうという傾向があった。
これに対して、本項に係る方法によれば、上述のように、対象物について最初から、その対象物が少なくとも1つの構造離散化要素で近似させられて構成された数値解析モデルが用いられる。対象物の設計段階と解析段階との双方を通じて同じモデルが用いられるのである。
したがって、この方法によれば、対象物に関してユーザが数値解析モデルを定義することによってその対象物を設計したならば、その設計された対象物をユーザが解析するために別のモデルを生成せずに済む。このように、この方法によれば、ユーザが生成することが必要であるモデルが設計段階(数値解析モデルを作成する段階)と解析段階(その作成された数値解析モデルを用いて対象物を解析する段階)とを通して一元化されるのである。
したがって、この方法によれば、ユーザは、対象物の設計および解析を短時間で行うことが可能となる。
さらに、この方法によれば、対象物が少なくとも1つの構造離散化要素で近似させられて構成された数値解析モデルを直接に用いて数値解析が行われる。各構造離散化要素を実行の単位として数値解析が行われるのである。
したがって、この方法によれば、数値解析に先立ち、各構造離散化要素を複数の要素に分割するいわゆるメッシュ分割を行うことが不可欠ではなくなる。
よって、この方法によれば、数値解析の準備に時間がかかることも、数値解析自体に時間がかかることも抑制することが容易となり、その結果、一連の数値解析全体を簡単な操作で短時間で行うことが容易となる。
【0016】
(5) 前記第3工程が、前記第2工程において定義された特化モデルにおける各構造離散化要素を複数の要素に分割することにより、メッシュモデルを作成し、その作成されたメッシュモデルを用いて前記対象物の性能を力学的に解析するものである(1)ないし(3)項のいずれかに記載の性能解析支援方法。
【0017】
(6) 前記数値解析モデルが、ユーザが前記対象物を暫定的に設計するとともに、その暫定的に設計された対象物の性能を定性的に解析してその暫定的設計を簡易に評価するために使用されるものである(1)ないし(5)項のいずれかに記載の性能解析支援方法。
この方法によれば、ユーザは、詳細設計段階ではなくむしろ概念設計段階すなわち暫定的設計段階において、対象物の設計を行うとともに、その設計の定性的解析を簡易に行うことが可能となる。
【0018】
(7) 前記項目が、前記一般化モデルをそれの形状と構造と機構とのうち少なくとも形状に関して特化するためにユーザが前記入力装置を用いてデータを入力するための項目である(1)ないし(6)項のいずれかに記載の性能解析支援方法。
【0019】
(8) 前記第2工程が、ユーザが前記項目に関してデータをグラフィカルに入力することを支援するための図形を、前記表示されている一般化モデルに関連付けて前記画面上に表示するための第4工程を含む(1)ないし(7)項のいずれかに記載の性能解析支援方法。
この方法によれば、ユーザは、一般化モデルを特化して数値解析モデルを定義するためにデータをグラフィカルに入力可能となるため、ユーザにとっての使い易さが向上する。
【0020】
(9) 前記項目が、ユーザにより数値データが入力されるためのものであり、前記第4工程が、ユーザが前記項目に関して数値データをグラフィカルに入力することを支援するための図形を前記画面上に表示するための表示工程を含む(8)項に記載の性能解析支援方法。
この方法によれば、ユーザは、一般化モデルを特化して数値解析モデルを定義するために数値データをグラフィカルに入力可能となる。そのため、数値解析モデルを定義するためにユーザがキーボードを用いて数値データを直接に、すなわち、グラフィカルな支援なしで入力する場合に比較し、より簡単にユーザは数値解析モデルを定義可能となる。
その結果、この方法によれば、ユーザが対象物の性能を概略的に評価しようとする際に、その評価に対して求められる精度を超える正確さがデータ入力に要求されずに済む。
【0021】
(10) 前記入力装置が、ポインティング・デバイスを含み、
前記表示工程が、ユーザが前記入力装置のポインティング・デバイスを操作する量に応答して前記画面上を移動させられるバー、ポインタまたはカーソルであってその移動量に応じて数値データが前記項目に関して入力されるものを表示することにより、ユーザによる数値データの入力を支援する入力支援工程を含む(9)項に記載の性能解析支援方法。
この方法によれば、ユーザは、画面上でバー、ポインタまたはカーソルを見ながらポインティング・デバイスを操作することにより、数値解析モデルを定義可能となるため、ユーザにとっての使い易さが向上する。
【0022】
(11) 前記入力装置が、キーボードを含み、
前記第2工程が、さらに、
ユーザが前記入力装置のキーボードを操作することにより直接に数値データを前記項目に関して入力するための表示を前記画面上において行う第5工程と、
ユーザのリクエストに応じて、前記第4項工程と第5工程とを択一的に実行するための第6工程と
を含む(9)または(10)項に記載の性能解析支援方法。
一般化モデルを特化して数値解析モデルを定義する際、グラフィカルなデータ入力による場合には、キーボードによる直接的なデータ入力、すなわち、数値的なデータ入力による場合とは異なり、ユーザにとっての使い易さが向上する代償としてデータ入力の正確さ、ひいては、解析精度が犠牲にされる傾向がある。
これに対して、本項に記載の方法においては、ユーザはデータ入力の方式として、グラフィカルなデータ入力と、キーボードによる直接的なデータ入力とのいずれかを選択し得る。したがって、この方法によれば、ユーザはデータ入力方式を解析精度に対するユーザの要望に容易に適合させ得る。
【0023】
(12) 前記第3工程が、前記解析結果をグラフィカルに、前記対象物に関連付けて前記画面上に表示するための第7工程を含む(1)ないし(11)項のいずれかに記載の性能解析支援方法。
この方法によれば、解析結果がグラフィカルに画面上に表示されるため、ユーザはその解析結果を感覚的に理解することが可能となり、よって、解析結果の評価が容易になる。
さらに、この方法を同じ対象物における複数の部位についての解析結果が一緒に画面上にグラフィカルに表示される態様で実施する場合には、ユーザがそれら複数の部位を解析結果に関して互いに比較することが容易になる。
【0024】
(13) 前記解析結果が、前記対象物のある部位の力学的特性値を含むものであり、前記第7工程が、前記力学的特性値を、それの大きさに応じて大きさと形状と模様と色との少なくとも1つが変化する図形としてグラフィカルに前記画面上に表示するための表示工程を含む(12)項に記載の性能解析支援方法。
この方法によれば、各部位の解析結果としての力学的特性値がそれの大きさに応じて大きさと形状と模様と色との少なくとも1つが変化する図形としてグラフィカルに画面上に表示されるため、ユーザが解析結果を感覚的に理解することが容易になる。
本項において「力学的特性値」は例えば、対象物自体の運動中もしくは対象物を構成する複数の構成要素相互間の運動中における対象物の位置、速度または加速度、対象物の歪エネルギーの量、弾性変形もしくは塑性変形の量または変化速度、対象物の破壊特性、衝撃吸収特性、応答特性等を表す加速度、エネルギー等が含まれる。
【0025】
(14) 前記第3工程が、さらに、
前記解析結果を数値により前記画面上に表示するための第8工程と、
ユーザのリクエストに応じて、前記第7工程と第8工程とを択一的に実行するための第9工程と
を含む(12)または(13)項に記載の性能解析支援方法。
解析結果を表示する際、グラフィカルな表示による場合には、数値による直接的な表示による場合とは異なり、ユーザによる評価し易さが向上する代償として解析結果がユーザに伝達される際の正確さ、すなわち、表示精度が犠牲にされる傾向がある。
これに対して、本項に記載の方法においては、ユーザは解析結果の表示方式として、グラフィカルな表示と、数値による直接的な表示、すなわち、数値的な表示とのいずれかを選択し得る。したがって、この方法によれば、ユーザは解析結果の表示方式を表示精度に対するユーザの要望に容易に適合させ得る。
【0026】
(15) 前記対象物が、一製品を構成する複数の構成単位のうちユーザにより選択される注目構成単位であり、
前記一般化モデルが、それら複数の構成単位のための複数の数値解析モデルとしての複数の一般化モデルであって各構成単位の形状と構造と機構とのうちの少なくとも形状に関しては一般化され、各構成単位の機能に関しては特化されたもののうち前記注目構成単位に対応する注目一般化モデルであり、
前記第1工程が、前記複数の構成単位を互いに識別可能に前記画面上に表示するとともに、それら複数の構成単位のいずれかを前記注目構成単位としてユーザに選択させるための指示を前記画面上に表示し、かつ、その指示に応答してユーザにより選択された注目構成単位に対応する前記一般化モデルをグラフィカルに前記画面上に表示するための表示工程を含み、
前記第3工程が、前記注目構成単位につき、前記画面上に表示されている前記項目に関してユーザにより入力されたデータにより定義された前記特化モデルと、前記注目構成単位の機能に応じて予め選択された前記数値解析手法と、前記数値解析条件とに基づき、前記注目構成単位の性能を力学的に解析するための解析工程を含む(1)ないし(14)項のいずれかに記載の性能解析支援方法。
この方法においては、対象物が、一製品を構成する複数の構成単位のうちユーザにより任意に選択される構成単位とされている。さらに、構成単位毎に数値解析モデルが用いられるとともに、数値解析モデル毎に数値解析手法が、各数値解析モデルに対応する構成単位の機能に応じて予め選択されている。さらにまた、数値解析モデルと数値解析手法とが、各構成単位の機能に関して特化されている。
したがって、この方法によれば、ユーザが一製品中の任意の構成単位を注目構成単位として選択すれば、その注目構成単位の機能に関して特化された数値解析モデルと数値解析手法とを用いることにより、その注目構成単位に関して解析が行われる。
よって、この方法によれば、数値解析モデルも数値解析手法もすべての構成単位に利用可能な汎用性の高いものである場合に比較し、個別の構成単位に関する解析を比較的簡単な操作で比較的迅速に行い得る。
さらに、この方法によれば、注目構成単位についてのユーザによる数値解析モデルの定義すなわち特化モデルの生成に先立ち、その注目構成単位についての一般化モデルが画面上にグラフィカルに表示される。
本項および他の各項において「複数の構成単位」は、物理的に互いに独立して存在し得る複数の部品として構成したり、互いに一体的に形成されて一製品を構成する複数の部位として構成することが可能である。
【0027】
(16) 一製品を構成する複数の構成単位のうちユーザにより選択されるものの性能をユーザが力学的に解析することをコンピュータにより支援する方法であって、
前記複数の構成単位のための複数の数値解析モデルであって各構成単位の形状と構造と機構とのうちの少なくとも形状に関しては一般化され、各構成単位の機能に関しては特化されたもののうちユーザにより選択された注目数値解析モデルであって、ユーザにより入力されたデータにより定義されたものと、その注目数値解析モデルに対応する前記構成単位である注目構成単位の機能に応じて予め選択された数値解析手法と、ユーザにより設定されるかまたは予め標準的に設定された数値解析条件とに基づき、前記注目構成単位の性能を力学的に解析し、その解析結果を前記コンピュータの画面上に表示する性能解析支援方法。
この方法においては、前記(15)項に記載の方法と同様に、構成単位毎に数値解析モデルが用いられるとともに、数値解析モデル毎に数値解析手法が、各数値解析モデルに対応する構成単位の機能に応じて予め選択されている。さらに、数値解析モデルと数値解析手法とが、各構成単位の機能に関して特化されている。
したがって、この方法によれば、前記(15)項に記載の方法と同様に、ユーザが一製品中の任意の構成単位を注目構成単位として選択すれば、その注目構成単位の機能に関して特化された数値解析モデルと数値解析手法とを用いることにより、その注目構成単位に関して解析が行われる。
よって、この方法によれば、前記(15)項に記載の方法と同様に、数値解析モデルも数値解析手法もすべての構成単位に利用可能な汎用性の高いものである場合に比較し、個別の構成単位に関する解析を比較的簡単な操作で比較的迅速に行い得る。
【0028】
(17) 入力装置と画面を有する表示装置とそれらに接続されたコンピュータとを用いることにより、ユーザが対象物の性能を力学的に解析することを支援する方法であって、
前記対象物のための数値解析モデルとしての一般化モデルであって、その対象物の形状と構造と機構とのうちの少なくとも形状に関しては一般化され、その対象物の機能に関しては特化されるとともに、その対象物の幾何学的特徴を表現する複数のフィーチャとして、属性を有する節点と、属性を有する構造離散化要素とを備えた一般化モデルがそれの少なくとも形状に関してユーザにより特化されて特化モデルが定義されるのに先立ち、ユーザが前記入力装置を用いて節点と構造離散化要素とを定義することによって前記一般化モデルを生成することを支援する表示を前記画面上において行う生成支援工程を含む性能解析支援方法。
この方法によれば、前記(1)項に係る方法を実施するための一般化モデルをユーザがそれのニーズに合わせて生成することが可能となるとともに、その生成がコンピュータによって支援されるため、ユーザは、一般化モデルの生成を容易に行い得る。
この方法は、前記(1)ないし(16)項のいずれかに係る方法と共に実施することが可能である。
【0029】
(18) 前記生成支援工程が、
前記節点を定義するためにユーザが前記入力装置を用いて前記画面上に、定義すべき節点の位置を設定すると、その設定された位置に、節点を表す節点図形を表示するとともに、その表示された節点図形をユーザが指定すると、その指定された節点図形により表される節点の属性をユーザが設定することを支援する第1支援表示を前記画面上において行う節点定義支援工程と、
前記構造離散化要素を定義するためにユーザが前記入力装置を用いて前記画面上に、定義すべき構造離散化要素の位置を設定すると、その設定された位置に、構造離散化要素を表す構造離散化要素図形を表示するとともに、その表示された構造離散化要素図形をユーザが指定すると、その指定された構造離散化要素図形により表される構造離散化要素の属性をユーザが設定することを支援する第2支援表示を前記画面上において行う構造離散化要素定義支援工程と
を含む(17)項に記載の性能解析支援方法。
この方法によれば、ユーザは、コンピュータによって支援されつつ、節点の属性と構造離散化要素の属性とを設定することが可能となるため、ユーザは、それら属性の設定を簡単な操作で行うことが可能となる。
さらに、この方法が、設定することが必要な属性の内容がコンピュータによってユーザに対して事前に表示される態様で実施される場合には、ユーザは、特別な事前のトレーニングなしでも、属性を洩れなく設定することが可能となる。
本項および他の各項において「節点の属性」は、例えば、節点に関し、運動に関する条件と、変位に関する条件と、剛性に関する条件と、力に関する条件との少なくとも1つを含むように定義することが可能である。
ここに、「運動に関する条件」の一例は、節点が属する要素のその節点における運動の自由度であり、「変位に関する条件」の一例は、節点が強制的に変位させられる量であり、「剛性に関する条件」の一例は、節点の変位に抗する剛性であり、「力に関する条件」の一例は、外部から節点に作用する応力である。
【0030】
(19) 前記構造離散化要素が、属性を有するビーム要素を含み、
そのビーム要素の属性が、ビーム要素が表現する現実の部材の断面形状と、その現実の部材の板厚と、その現実の部材の材料特性との少なくとも1つを含み、
前記構造離散化要素定義支援工程が、前記ビーム要素を定義するためにユーザが前記入力装置を用いて前記画面上に、定義すべきビーム要素の位置を設定すると、その設定された位置に、ビーム要素を表すビーム要素図形を表示するとともに、その表示されたビーム要素図形をユーザが指定すると、その指定されたビーム要素図形により表されるビーム要素の属性をユーザが設定することを支援する表示を前記第2支援表示として前記画面上において行うビーム要素定義支援工程を含む(18)項に記載の性能解析支援方法。
この方法によれば、ユーザは、コンピュータによって支援されつつ、ビーム要素の属性を設定することが可能となる。
本項および他の各項において「ビーム要素」の一例は、中実の断面で延びる要素であり、別の例は、中空の断面で延びる要素である。
【0031】
(20) 前記ビーム要素の属性が、そのビーム要素が表現する現実の部材の断面形状を含み、
当該性能解析支援方法が、さらに、前記第2支援表示に応じてユーザが前記断面形状を設定すると、その設定された断面形状をグラフィカルに前記画面上に表示する断面形状表示工程を含む(19)項に記載の性能解析支援方法。
この方法によれば、ユーザは、ビーム要素が表現する現実の部材の断面形状を設定した後、その設定された断面形状を画面上でグラフィカルに確認することが可能となる。
したがって、この方法によれば、ユーザは、設定された断面形状の是非を判断することが容易となる。
【0032】
(21) 前記構造離散化要素が、属性を有するパネル要素を含み、
そのパネル要素の属性が、パネル要素が表現する現実の部材の板厚と、その現実の部材の材料特性との少なくとも1つを含み、
前記構造離散化要素定義支援工程が、前記パネル要素を定義するためにユーザが前記入力装置を用いて前記画面上に、定義すべきパネル要素の位置を設定すると、その設定された位置に、パネル要素を表すパネル要素図形を表示するとともに、その表示されたパネル要素図形をユーザが指定すると、その指定されたパネル要素図形により表されるパネル要素の属性をユーザが設定することを支援する表示を前記第2支援表示として前記画面上において行うパネル要素定義支援工程を含む(18)ないし(20)項のいずれかに記載の性能解析支援方法。
この方法によれば、ユーザは、コンピュータによって支援されつつ、パネル要素の属性を設定することが可能となる。
【0033】
(22) 前記構造離散化要素が、要求された機能を実現するための構造がトポロジーによる最適化によって設計されることを予定された設計領域であって属性を有するものを含み、
その設計領域の属性が、設計領域内において採用される構造に関する条件を含み、
前記構造離散化要素定義支援工程が、前記設計領域を定義するためにユーザが前記入力装置を用いて前記画面上に、定義すべき設計領域の位置を設定すると、その設定された位置に、設計領域を表す設計領域図形を表示するとともに、その表示された設計領域図形をユーザが指定すると、その指定された設計領域図形により表される設計領域の属性をユーザが設定することを支援する表示を前記第2支援表示として前記画面上において行う設計領域定義支援工程を含む(18)ないし(21)項のいずれかに記載の性能解析支援方法。
この方法によれば、ユーザは、コンピュータによって支援されつつ、設計領域の属性を設定することが可能となる。
本項において「設計領域内において採用される構造」は、例えば、複数のビーム要素が複数の節点において互いに結合されたものとすることが可能である。この場合、本項において「構造に関する条件」は、例えば、それら複数のビームの要素の数と、それら複数の節点の数との少なくとも一方を含むように定義することが可能である。
【0034】
(23) さらに、前記数値解析が行われる領域として前記一般化モデルにより規定される領域の境界上で与えられる境界条件をユーザが前記入力装置を用いて設定することを支援する第3支援表示を前記画面上において行う境界条件設定支援工程を含む(17)ないし(22)項のいずれかに記載の性能解析支援方法。この方法によれば、ユーザは、コンピュータによって支援されつつ、一般化モデルについての境界条件を設定することが可能となる。
本項において「境界条件」は、例えば、一般化モデルの各節点に関し、運動に関する条件と、変位に関する条件と、剛性に関する条件と、力に関する条件との少なくとも1つを含むように定義することが可能である。
【0035】
(24) 前記対象物が、複数の部品の組合せとして構成される製品であり、かつ、それら複数の部品が互いに帰属する帰属関係が階層化されており、
当該性能解析支援方法が、さらに、各部品について前記一般化モデルが部分一般化モデルとして生成された後に、前記ユーザが前記入力装置を用いて前記帰属関係を設定すると、その設定された帰属関係に従い、前記複数の部品についてそれぞれ生成された複数の部分一般化モデルを統合することにより、前記製品全体を表現する全体一般化モデルを自動的に生成する全体一般化モデル生成工程を含む(17)ないし(23)項のいずれかに記載の性能解析支援方法。
この方法によれば、対象物が、複数の部品の組合せとして構成される製品であり、かつ、それら複数の部品が互いに帰属する帰属関係が階層化されている場合に、ユーザは、製品全体を対象に1つの一般化モデルを生成するのではなく、各部品ごとに個々に一般化モデルを生成することにより、複数の一般化モデルの集合として製品全体を表現することが可能となる。
したがって、この方法によれば、複数の部品の組合せとして製品が構成される場合に、例えば、複数人のユーザが、それら複数の部品についての一般化モデルの生成を分担して互いに並行して行うことが可能となる。
よって、この方法によれば、複数の部品の組合せとして製品が構成される場合に、その製品全体についての一般化モデルの生成を効率よく行うことが容易となる。
【0036】
(25) さらに、ユーザが前記入力装置を用いて前記一般化モデルを生成した手順をテンプレートとして前記コンピュータのメモリに記憶させておき、その後、ユーザからの指令に従い、そのテンプレートをそのメモリから読み出すことにより、同じ一般化モデルを自動的に再現する再現工程を含む(17)ないし(24)項のいずれかに記載の性能解析支援方法。
この方法によれば、ある一般化モデルを生成するためにユーザがコンピュータに対して行った操作の履歴がそのコンピュータに保存される。
したがって、この方法によれば、ユーザは、同じ一般化モデルを生成するために、過去において行った操作と同じ操作を繰り返さずに済み、無駄な操作を省略することが可能となる。
【0037】
(26) 前記一般化モデルと、前記特化モデルと、前記数値解析手法と、前記数値解析条件とをそれぞれ表す複数のデータが、特別のアプリケーション・プログラムを前記コンピュータに実行させることなく、そのコンピュータに搭載されているオペレーティング・システムにより直ちに実行可能な形式を有する(1)ないし(25)項のいずれかに記載の性能解析支援方法。
この方法によれば、特別のアプリケーション・プログラムをコンピュータに実行させることなく、一般化モデルの生成と、一般化モデルの特化モデルへの転化と、その特化モデルを用いた数値解析との少なくとも1つをコンピュータ上において行うことが可能となる。
【0038】
(27) (1)ないし(26)項のいずれかに記載の方法を実行するためにコンピュータにより実行されるプログラム。
このプログラムがコンピュータにより実行されれば、前記(1)ないし(26)項のいずれかに係る方法におけると基本的に同じ原理に従い、同様な効果が実現され得る。
このプログラムは、それの機能を果たすためにコンピュータにより実行される指令の組合せのみならず、各指令に従って処理されるファイルやデータをも含むように解釈することが可能である。
【0039】
(28) (27)項に記載のプログラムをコンピュータ読取り可能に記録した記録媒体。
この記録媒体に記録されているプログラムがコンピュータにより実行されれば、前記(1)ないし(26)項のいずれかに記載の方法と同様な作用効果が得られる。
本項における「記録媒体」は種々の形式を採用可能であり、例えば、フロッピーディスク等の磁気記録媒体、CD、CD−ROM等の光記録媒体、MO等の光磁気記録媒体、ROM等のアンリムーバブル・ストレージ等の少なくとも1つを採用可能である。
【0040】
(29) 入力装置と画面を有する表示装置とそれらに接続されたコンピュータとを含み、かつ、それらにより、ユーザが対象物の性能を力学的に解析することを支援するシステムであって、
前記対象物のための数値解析モデルとしての一般化モデルであって、その対象物の形状と構造と機構とのうちの少なくとも形状に関しては一般化され、その対象物の機能に関しては特化されたものをグラフィカルに前記画面上に表示するための第1手段と、
その表示された一般化モデルをそれの少なくとも形状に関して特化することによって前記対象物のための数値解析モデルとしての特化モデルを定義するためにユーザが前記入力装置を用いてデータを入力するための項目を前記画面上に表示するための第2手段と、
前記画面上に表示されている前記項目に関してユーザにより入力されたデータにより定義された前記特化モデルと、前記対象物の機能に応じて予め選択された数値解析手法と、ユーザにより設定されるかまたは予め標準的に設定された数値解析条件とに基づき、前記対象物の性能を力学的に解析し、その解析結果を前記画面上に表示するための第3手段と
を含む性能解析支援システム。
このシステムによれば、前記(1)項に記載の方法を好適に実施し得、その結果、その方法と同様な効果が得られる。
このシステムは、前記(2)ないし(26)項のいずれかに記載の特徴的技術を採用して実施することが可能である。
【0041】
(30) 前記第2手段が、ユーザが前記項目に関してデータをグラフィカルに入力することを支援するための図形を、前記表示されている一般化モデルに関連付けて前記画面上に表示するための第4手段を含む(29)項に記載の性能解析支援システム。
この方法によれば、前記(8)項に記載の方法を好適に実施し得、その結果、その方法と同様な効果が得られる。
【0042】
(31) 前記第3手段が、前記解析結果をグラフィカルに、前記対象物に関連付けて前記画面上に表示するための第5手段を含む(29)または(30)項に記載の性能解析支援システム。
この方法によれば、前記(12)項に記載の方法を好適に実施し得、その結果、その方法と同様な効果が得られる。
【0043】
(32) 入力装置と画面を有する表示装置とそれらに接続されたコンピュータとを含み、かつ、それらにより、ユーザが対象物の性能を力学的に解析することを支援するシステムであって、
前記対象物のための数値解析モデルとしての一般化モデルであって、その対象物の形状と構造と機構とのうちの少なくとも形状に関しては一般化され、その対象物の機能に関しては特化されたものをグラフィカルに表示するための前記画面上の第1表示領域と、
その表示された一般化モデルをそれの少なくとも形状に関して特化することによって前記対象物のための数値解析モデルとしての特化モデルを定義するためにユーザが前記入力装置を用いてデータをグラフィカルに入力するための項目を、前記表示されている一般化モデルに関連付けて表示するための前記画面上の第2表示領域と、
前記画面上に表示されている前記項目に関してユーザによりデータが入力されることに応答して、前記対象物の性能の解析結果をグラフィカルに、前記対象物に関連付けて表示するための前記画面上の第3表示領域と
を含む性能解析支援システム。
このシステムによれば、数値解析モデルとしての一般化モデルがグラフィカルに画面上に表示されるため、ユーザはその一般化モデルを迅速かつ的確に把握し得る。
さらに、このシステムによれば、その一般化モデルを特化して特化モデルを定義するためのデータをユーザが入力するための項目もグラフィカルに画面上に表示されるため、ユーザはそのデータ入力を容易に行い得る。
さらにまた、このシステムによれば、対象物の性能の解析結果もグラフィカルに画面上に表示されるため、ユーザはその解析結果を感覚的に理解することが可能となり、よって、解析結果の評価が容易になる。
【0044】
(33) 入力装置と画面を有する表示装置とそれらに接続されたコンピュータとを含み、かつ、それらにより、一製品を構成する複数の構成単位のうちユーザにより選択されるものの性能をユーザが力学的に解析することを支援するシステムであって、
前記複数の構成単位を互いに識別可能に前記画面上に表示するとともに、それら複数の構成単位のいずれかを注目構成単位としてユーザに選択させるための指示を前記画面上に表示し、かつ、前記複数の構成単位のための複数の数値解析モデルとしての複数の一般化モデルであって各構成単位の形状と構造と機構とのうちの少なくとも形状に関しては一般化され、各構成単位の機能に関しては特化されたもののうち、前記指示に応答してユーザにより選択された注目構成単位に対応する注目一般化モデルをグラフィカルに前記画面上に表示するための第1手段と、
その表示された注目一般化モデルをそれの少なくとも形状に関して特化することによって前記注目構成単位のための数値解析モデルとしての特化モデルを定義するためにユーザが前記入力装置を用いてデータを入力するための項目を前記画面上に表示するための第2手段と、
前記画面上に表示されている前記項目に関してユーザにより入力されたデータにより定義された前記特化モデルと、前記注目構成単位の機能に応じて予め選択された数値解析手法と、ユーザにより設定されるかまたは予め標準的に設定された数値解析条件とに基づき、前記注目構成単位の性能を力学的に解析し、その解析結果を前記画面上に表示するための第3手段と
を含む性能解析支援システム。
このシステムによれば、前記(16)項に記載の方法を好適に実施し得、その結果、その方法と同様な効果が得られる。
【0045】
(34) 入力装置と画面を有する表示装置とそれらに接続されたコンピュータとを含み、かつ、それらにより、一製品を構成する複数の構成単位のうちユーザにより選択されるものの性能をユーザが力学的に解析することを支援するシステムであって、
前記複数の構成単位を互いに識別可能に表示するための前記画面上の第1表示領域と、
前記画面上に表示されている複数の構成単位のいずれかを注目構成単位としてユーザに選択させるための指示を表示するための前記画面上の第2表示領域と、
前記複数の構成単位のための複数の数値解析モデルとしての複数の一般化モデルであって各構成単位の形状と構造と機構とのうちの少なくとも形状に関しては一般化され、各構成単位の機能に関しては特化されたもののうち、前記指示に応答してユーザにより選択された注目構成単位に対応する注目一般化モデルをグラフィカルに表示するための前記画面上の第3表示領域と、
その表示された注目一般化モデルをそれの少なくとも形状に関して特化することによって前記注目構成単位のための数値解析モデルとしての特化モデルを定義するためにユーザが前記入力装置を用いてデータをグラフィカルに入力するための項目を表示するための前記画面上の第4表示領域と、
前記画面上に表示されている前記項目に関してユーザによりデータが入力されることに応答して、前記注目構成単位の性能の解析結果をグラフィカルに表示するための前記画面上の第5表示領域と
を含む性能解析支援システム。
このシステムによれば、注目構成単位についての一般化モデルである注目一般化モデルがグラフィカルに画面上に表示されるため、ユーザはその注目一般化モデルを迅速かつ的確に把握し得る。
さらに、このシステムによれば、一般化モデルを基礎として特化モデルを定義するためのデータをユーザが入力するための項目もグラフィカルに画面上に表示されるため、ユーザはそのデータ入力を容易に行い得る。
さらにまた、このシステムによれば、注目構成単位の性能の解析結果もグラフィカルに画面上に表示されるため、ユーザはその解析結果を感覚的に理解することが可能となり、よって、解析結果の評価が容易になる。
【0046】
(35) 入力装置と画面を有する表示装置とそれらに接続されたコンピュータとを含み、かつそれらにより、ユーザが対象物の性能を力学的に解析することを支援するシステムであって、
前記対象物のための数値解析モデルとしての一般化モデルであって、その対象物の形状と構造と機構とのうちの少なくとも形状に関しては一般化され、その対象物の機能に関しては特化されるとともに、その対象物の幾何学的特徴を表現する複数のフィーチャとして、属性を有する節点と、属性を有する構造離散化要素とを備えた一般化モデルがそれの少なくとも形状に関してユーザにより特化されて特化モデルが定義されるのに先立ち、ユーザが前記入力装置を用いて節点と構造離散化要素とを定義することによって前記一般化モデルを生成することを支援する性能解析支援システム。
この方法によれば、前記(17)項に係る方法と基本的に同じ原理に従い、同様な効果が実現され得る。
【0047】
(36) 入力装置と画面を有する表示装置とそれらに接続されたコンピュータとを含むコンピュータ関連装置が複数、連動設計コンピュータを共有する状態で互いに接続されて構成されたシステムにおいて、それら複数のコンピュータ関連装置の複数のユーザがそれらに共通の対象物であって形状に関して相互に関連する複数の部分対象物から構成されているものの性能をユーザが力学的に解析して設計することを支援する方法であって、
前記各コンピュータ関連装置において、
(a)前記複数の部分対象物を互いに識別可能に前記画面上に表示する第1工程と、
(b)前記画面上に表示されている複数の部分対象物のいずれかを注目部分対象物としてユーザに選択させるための指示を前記画面上に表示する第2工程と、
(c)前記複数の部分対象物のための複数の数値解析モデルとしての複数の部分一般化モデルであって各部分対象物の形状と構造と機構とのうちの少なくとも形状に関しては一般化され、各部分対象物の機能に関しては特化されたもののうち、前記指示に応答してユーザにより選択された注目部分対象物に対応する注目部分一般化モデルをグラフィカルに前記画面上に表示する第3工程と、
(d)その表示された注目部分一般化モデルをそれの少なくとも形状に関して特化することによって前記注目部分対象物のための数値解析モデルとしての部分特化モデルを定義するためにユーザが前記入力装置を用いてデータを入力するための項目を前記画面上に表示する第4工程と、
(e)前記画面上に表示されている前記項目に関してユーザにより入力されたデータにより定義された前記部分特化モデルと、前記注目部分対象物の機能に応じて予め選択された数値解析手法と、ユーザにより設定されるかまたは予め標準的に設定された数値解析条件とに基づき、前記注目部分対象物の性能を力学的に解析し、その解析結果を前記画面上に表示する第5工程とを含み、
前記連動設計コンピュータにおいて、
(f)前記各コンピュータ関連装置の画面上に表示されている前記注目部分対象物の設計を変更するためにユーザにより前記入力装置を用いてデータが入力されることに応答して、その入力されたデータに基づき、前記複数の部分対象物のうち前記注目部分対象物の設計変更に連動した設計変更が必要なものに対してその設計変更を行う第6工程と、
(g)前記複数の部分対象物のうち前記設計変更が行われたものを定義するためのデータを、前記複数のコンピュータ関連装置からアクセス可能な状態で格納する第7工程とを含む性能解析支援方法。
この方法においては、対象物が形状に関して相互に関連する複数の部分対象物から構成されるとともに、部分対象物毎に数値解析モデルおよび数値解析手法が、各部分対象物の機能に関して特化されている。
したがって、この方法によれば、前記(16)項に記載の方法と同様に、数値解析モデルも数値解析手法もすべての部分対象物に利用可能な汎用性の高いものである場合に比較し、個別の部分対象物に関する解析を比較的簡単な操作で比較的迅速に行い得る。
さらに、この方法においては、ある部分対象物に対して設計変更が行われたならば、その設計変更に連動した設計変更が、そのある部分対象物に形状に関して関連する別の1つまたは複数の部分対象物に対して自動的に行われる。
したがって、この方法によれば、ある部分対象物を設計しているユーザは、それに関連する別の部分対象物に対して設計変更が行われる毎にいちいち、その設計変更に付随した設計変更をそのある部分対象物に対して行うことが不要となる。
よって、この方法によれば、ユーザは、自分が担当している部分対象物を設計するのに必要な時間を容易に短縮し得る。
本項において「複数の部分対象物」は、物理的に互いに独立して存在し得る複数の部品として構成したり、互いに一体的に形成されて一製品を構成する複数の部位として構成することが可能である。
【0048】
(37) 前記各コンピュータ関連装置が、前記解析と前記設計とを別々に支援する2台のコンピュータを有する(36)項に記載の性能解析支援方法。
この方法によれば、同じ部分対象物に対する解析と設計とが別々のコンピュータにより行われるため、それら解析と設計とが同じコンピュータにより行われる場合とは異なり、それら解析と設計とを同時に進行させることが容易となる。
よって、この方法によれば、ユーザは、自分が担当している部分対象物に対して設計および解析を行うのに必要な時間を容易に短縮し得る。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のさらに具体的な実施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明する。
【0050】
図1には、本発明の第1実施形態である性能解析支援方法が概念的に示されている。この性能解析支援方法は、自動車のボデーを設計する際に設計者がその設計中のボデーの性能を数値解析することをコンピュータにより支援する方法であり、新しいCAEであるFirst Order Analysis(以下、「FOA」と略称する。)という考え方に基づいて構築されている。
【0051】
FOAは、専任の解析者ではなく通常の設計者を主なユーザとしたCAEの一種であり、設計されるべき製品、すなわち、本実施形態においては、自動車のボデーの構造幾何に初等構造力学的な要因や動力学的な要因を付加させて、その製品の機械構造の幾何形状やトポロジーに変化が生じた場合の力学特性を瞬時に、かつ簡便に計算することを目的とする解析方法である。
【0052】
FOAは、前述の概念設計の段階におけるように、通常のCAE段階におけるほどには製品の性能の解析精度が要求されることなく、先の設計案とは抜本的に異なる設計案を新たに立案可能な段階において、設計案の変更を、コンピュータとの対話形式で、瞬時に設計者が自ら行う状況を想定して構築されている。
【0053】
そのため、FOAを具体化するには、設計者が簡便に使用可能なコンピュータを使用するとともに、そのコンピュータに実行させるプログラムとしては専門的知識なしに使用できるグラフィカルなインターフェースを使用することが望ましい。
【0054】
しかし、FOAは、従来から行われているCAEに対し、それを凌駕したり代替する関係にはなく、むしろ相互に補完する関係にある。FOAは、設計者が自身の設計案の良し悪しを概略的に把握することを支援するものであって、その設計案に基づく製品の性能を定量的にかつ厳密に評価することを目的とはしない。
【0055】
その定量的な評価は依然として、前述の評価部署で従来から行われているCAEが果たすべき役割であり、よって、従来から行われているCAEが一連の製品開発の流れにおいて重要な地位を占めることに変わりはない。
【0056】
一般に、設計者は、設計すべき製品が実現すべき機能を中心に思考しつつ設計を行う。そして、設計者は、設計に対するのと同様に、新しいCAEであるFOAに対し、その製品の機能を指向する考え方を要求する傾向がある。
【0057】
そこで、本実施形態においては、FOAに、製品をオブジェクトとするオブジェクト指向的な考え方が導入されている。この考え方が導入された新しいCAEであるFOAをProduct Oriented Analysis (以下、「POA」と略称する。)と呼ぶ。
【0058】
一方、オブジェクト指向的な考え方を容易に実現可能なソフトウエアとして、Microsoft(登録商標)社により販売されているExcel(登録商標)が知られている。このExcelを使用すれば、オブジェクト指向型のCAEを実現することができる。さらに、Excelは、設計者により机上で使用されるコンピュータ、例えば、ノート型パソコンに搭載可能なソフトウエアである。さらにまた、Excelは、既に設計者の間に普及されているため、設計者が特別なトレーニングなしで使用することができるソフトウエアであると考えられる。
【0059】
したがって、ExcelによってPOAを実現することとすれば、その実現のためにソフトウエアおよびハードウエアに対して投資しなければならない費用の額を最小にすることができる。
【0060】
そこで、本実施形態においては、設計者が机上で使用するノート型パソコンに搭載されているExcelのシートが、設計者とノート型パソコンとの間におけるインターフェースとして使用される。
【0061】
さらに本実施形態においては、Excelを用いることにより、オブジェクト型プログラミングが行われている。このプログラミングは、よく知られているように、複数のオブジェクトを用いるものである。各オブジェクトは、そのオブジェクトの属性を表すデータと、そのデータに対する操作の方法を記述したプログラムであるメソッドとを一体化することにより、構成されている。それら複数のオブジェクトの全体については、同じ属性と同じメソッドとを有するオブジェクト群がクラスを構成している。
【0062】
本実施形態においては、具体的には、それら複数のオブジェクトが、各オブジェクトの属性である、数値解析モデルの種類に応じて複数のクラスに分類されている。同じ種類の数値解析モデルは、互いに機能が異なる複数の対象物に利用可能なものではなく、特定の対象物の機能に特化されていて、特定の機能を有する複数の対象物のみに利用可能となっている。
【0063】
さらに、同じ種類の数値解析モデルは、対象物の初期形状(本実施形態においては、例えば、対象物の外観形状)に関して一般化されており、機能は同じであるが最終形状は異なり得る複数の対象物に利用可能とされている。
【0064】
ただし、数値解析モデルの最終形状すなわち具体的形状は、対象物の解析に先立ち、設計者により定義される。この定義は、後述のモデルデータにより行われる。
【0065】
各オブジェクトのデータとしては、各オブジェクトに対応する数値解析モデルを定義するデータである解析データが使用される。解析データは、対応する数値解析モデルを定義するためのモデルデータと、対応する解析モジュール(後述する)が拘束される数値解析条件を表すデータとを含んでいる。モデルデータは、対象物の形状のみならず構造および機構も反映されるように作成される。
【0066】
一方、各オブジェクトのメソッドとしては、(a)対応する数値解析モデルと、対応する解析データとを用いることにより、解析を行うための解析モジュール(全体プログラムが機能単位で分割されたもの)と、(b)構造に関する最適化設計を行うための最適化モジュールとが使用される。
【0067】
解析モジュールは、設計すべき製品としての自動車のボデーの性能を解析することを目的として複数種類用意されている。外力によるボデーの変形を解析する変形解析モジュールと、衝突時におけるボデーの性能を解析する衝突解析モジュールと、ボデーの固有振動数を解析する固有値解析モジュールとを含んでいる。それら個々の解析モジュールは、互いに異なる複数の数値解析手法をそれぞれ採用している。
【0068】
一方、最適化モジュールは、自動車の設計に特化した断面特性評価・設計モジュールと、結合部評価モジュールとを含んでいる。
【0069】
本実施形態においては、図1に示すように、さらに、複数の過去の設計事例を車両構造等に関する技術ノウハウとして蓄積しているデータベースと、そのデータベースにおいて、設計すべき製品に類似した過去の設計事例を、その製品を機能に関して特化することによって検索して選び出す検索モジュールとが用意されている。
【0070】
この対策は、一連の設計のごく初期段階では、自社における従来の設計事例や競合する他社製品を参照してスケッチをおこすことがよく行われるという事実に基づいている。通常、それら従来の設計事例や他社製品は製品ごとの機能に関して特化された形で集積されている。この事実を利用することにより、上記の対策が講じられている。
【0071】
したがって、本実施形態においては、設計者は、上述の技術ノウハウのデータベースから検索により選び出された設計事例等をもとに、予め用意された数値解析手法と数値解析条件とに基づき、設計すべき製品の力学的特性の評価を、その選び出された設計事例等に改良を施して、今回設計すべき製品に適合させる操作を含めて、それぞれの解析モジュールを用いながら行うことが可能となる。このことは、従来のCAEでは網羅できないFOAの特徴の一つとなる。
【0072】
すなわち、本実施形態においては、数値解析モデルの初期形状が、形状に関しては一般化され、機能に関しては特化されるものと定められているのである。
【0073】
以上要するに、本実施形態においては、初期形状を有する数値解析モデルの一般化形状が前記(1)項における「一般化モデル」の一例を構成しているのである。
【0074】
なお付言すれば、本実施形態においては、その一般化モデルは、機能に関して特化された形で階層化されて上述の技術ノウハウのデータベースに蓄積されている。したがって、ユーザは、その階層性のもとに、必要な一般化モデルをそのデータベースにおいて検索することが可能となっている。
【0075】
本実施形態において「機能」とは、製品性能を含み、さらに、生産技術の観点からの作りやすさ(例えば、手順数、コスト)をも含んでいる。したがって、本実施形態によれば、設計者は、設計すべき製品の性能データ、生産技術的なデータを参照しながら、設計手順を進めることができることとなる。
【0076】
図2には、上述の数値解析モデルと数値解析手法と数値解析条件とが階層化されて概念的に示されている。同図には、自動車のボデーを構成する複数の構成単位にそれぞれ対応する複数の数値解析モデルの1つのみが代表的に示されている。
【0077】
本実施形態においては、各構成単位が前記対象物に該当する。また、各構成単位が前記部分対象物に該当し、ボデーが前記全体対象物に該当する。
【0078】
図2に示すように、数値解析モデルの要素には、その数値解析モデルにより表現される構成単位の機能と、その数値解析モデルの形状、構造および機構とが存在する。また、数値解析手法には、前述の説明から明らかなように、変形解析と、衝突解析と、固有値解析とが存在する。また、数値解析条件には、構成単位に作用する荷重に関する荷重条件と、構成単位を構成する複数の構成要素(例えば、ビーム要素、パネル要素)が相互に固定されている状態に関する固定条件とが存在する。
【0079】
各数値解析モデルには数値解析手法と数値解析条件とが対応させられている。数値解析手法は、対応する数値解析モデルにより表現される構成単位の機能に応じて予め選択されている。同様に、数値解析条件も、対応する数値解析モデルにより表現される構成単位の機能に応じて予め選択されている。ただし、このように数値解析モデルに対応させられているのは標準的な数値解析条件のみであって、ユーザは自由に数値解析条件を設定し得る。
【0080】
同様に、数値解析モデルの構造および機構も、構成単位の機能に応じて予め選択されている。ただし、このように予め選択されているのは、標準的な構造および機構のみであって、ユーザは自由に構造および機構を設定し得る。
【0081】
自動車のボデーは、図5に示すように、エンジン室と、キャビンと、フロアと、トランクとを構成単位として含むように構成されている。それら複数の構成単位において、例えば、キャビンが注目構成単位として選択された場合には、そのキャビンが、「乗員を乗せる」という機能と「乗員の安全を確保する」という機能とを有するため、図2に示すように、数値解析手法として例えば、「変形解析」と「衝突解析」とが予め選択されている。さらに、キャビンが注目構成単位として選択された場合には、数値解析条件として、キャビンのねじれ剛性を評価するためのものが予め選択されている。
【0082】
図3には、本実施形態である性能解析支援方法を実施するためにユーザにより用いられるツールが示されている。このツールはノート型パソコン10であり、同図に示すように、コンピュータ・ユニット12に入力装置14と表示装置16とが接続されて構成されている。このツールは、他の形式のコンピュータによって実現することが可能である。
【0083】
コンピュータ・ユニット12は、プロセッサ20とメモリ22とが互いに接続されて構成されている。コンピュータ・ユニット12は、Microsoft社のWindows 98(登録商標)をオペレーティング・システムとして搭載するとともに、Excelをアプリケーションとして搭載している。Excelは表計算ソフトの一例である。
【0084】
メモリ22は、ハード・ディスク、CD−ROM等、複数のプログラムを記録した記録媒体26を含むように構成されている。このメモリ22からそれらプログラムのいずれかが選択的に適宜読み出され、その読み出されたプログラムがプロセッサ20により実行される。前述の複数のオブジェクトの属性を表すデータおよびメソッドも、この記録媒体26に記録されている。
【0085】
入力装置14は、ポインティング・デバイスとしてのマウス30と、ユーザにより操作される複数のキーを有するキーボード32とを備えている。表示装置16は、画面上に文字、画像等を表示する液晶ディスプレイ(以下、単に「ディスプレイ」という)34を備えている。
【0086】
図4には、前記複数のプログラムの一つである性能解析プログラムがフローチャートで示されている。このプログラムは、ユ−ザの実行開始指令に応答して実行が開始され、ユーザが実行終了指令を発するまで、実行が繰り返される。
【0087】
各回の実行時には、まず、ステップS1(以下、単に「S1」で表す。他のステップについても同じとする。)において、設計されるべき自動車のボデーの全構成単位が、互いに識別可能に表現する文字(もしくは文字列)、記号(もしくは記号列)または図形としてディスプレイ34の画面上に表示される。
【0088】
図5には、その表示の一例が画面イメージで示されている。この例においては、自動車のボデーの初期形状すなわち一般化形状が、複数のビーム要素と複数のパネル要素との結合体としてモデル化されている。図5に示すボデーは、ユーザが、これから設計しようとするボデーが果たすべき機能に関してそのボデーを特化することによって前記データベースを検索した結果、そのデータベースから読み出されたものである。
【0089】
次に、図4のS2において、それら複数の構成単位のいずれかを注目構成単位としてユーザが選択することを指示する表示がディスプレイ34の画面上において行われる。具体的には、ユーザは、図5に示すように、注目構成単位の名称が表示されている枠内においてマウス30をクリックすることが指示される。その指示に応答し、ユーザは注目構成単位を選択する。
【0090】
その後、図4のS3において、選択された注目構成単位を表現する数値解析モデルである注目数値解析モデルの一般化形状(すなわち、一般化モデル)がディスプレイ34の画面上に表示される。図6には、注目構成単位として自動車のボデーのうちのキャビンが選択された場合に、そのキャビンの一般化形状がディスプレイ34の画面に表示される様子が示されている。
【0091】
続いて、図4のS4において、その注目数値解析モデルの形状を定義するためのデータがユーザにより入力される。
【0092】
このS4の詳細が形状定義データ入力ルーチンとして図9にフローチャートで表されている。このルーチンにおいては、まず、S21において、ディスプレイ34の画面上において、ユーザに対し、データ入力方式としてグラフィカル入力方式を選択するか否かが問われる。ユーザがグラフィカル入力方式を選択した場合には、S21の判定がYESとなり、S24において、ユーザによるグラフィカル入力を支援するための表示が行われる。
【0093】
図7および図8にはそれぞれ、その表示の一例が示されている。図7の表示例は、注目構成単位であるキャビンを構成する複数のビーム要素の長さを入力することを支援するためのものであり、これに対して、図8の表示例は、そのキャビンを構成する複数のパネル要素の厚さを入力することを支援するためのものである。
【0094】
いずれの表示例においても、今回の注目数値解析モデルの各構成要素に近接して、各構成要素の寸法という項目に関する数値データをユーザが入力することを支援する図形がディスプレイ34の画面上に表示される。図7および図8においてはそれぞれ、その図形が1つのみ代表的に示されている。各図形においては、数値を表示する項目と、マウス30により移動させられるかまたは互いに逆向きの2つの三角形のマークにおいてマウス30がクリックされることにより左右に移動させられるスクロール・バーとが表示されている。いずれにしても、そのスクロール・バーの移動量に連動して前記項目における数値が変化するようになっている。したがって、ユーザは、注目数値解析モデルの形状を定義するための数値データをグラフィカルに入力することができる。
【0095】
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、ユーザが注目構成単位を選択すると、その注目構成単位の数値解析モデルの一般化形状が表示され、続いて、ユ−ザがグラフィカル入力方式を選択すると、その数値解析モデルの一般化形状が再度表示されるとともに、それと一緒にグラフィカル入力のための図形が表示される。
【0096】
しかし、ユーザが注目構成単位を選択した後、続いてユーザがグラフィカル入力方式を選択するのを待って、その注目構成単位の数値解析モデルの一般化形状が表示されるとともに、それと一緒にグラフィカル入力のための図形が表示される形態で本発明を実施することが可能である。この実施形態においては、数値解析モデルの一般化形状の表示が必ず、その数値解析モデルを定義するための表示と一緒に行われることになる。
【0097】
ユーザによるグラフィカル入力が終了すれば、この形状定義データ入力ルーチンの今回の実行が終了する。
【0098】
これに対して、ユーザがグラフィカル入力方式を選択しなかった場合には、図9のS21の判定がNOとなり、S22において、ディスプレイ34の画面上において、ユーザに対し、データ入力方式として直接入力方式を選択するか否かが問われる。ユーザが直接入力方式を選択した場合には、S22の判定がYESとなり、S23において、ユーザによる直接入力を支援するための表示が行われる。
【0099】
図10には、その表示の一例が示されている。この表示例においては、今回の注目数値解析モデルにおいて複数の構成要素が互いに結合する複数のポイントの番号がディスプレイ34の画面上に表示され、さらに、各番号に関連付けて3つの座標値、すなわち、X座標値とY座標値とZ座標値とをそれぞれ入力するための項目が表示されている。各項目には数値データが、ユーザによるキーボード32の操作に応じて入力される。したがって、ユーザは、注目数値解析モデルの形状を定義するための数値データをキーボード32により直接に入力することができる。
【0100】
ユーザによる直接入力が終了すれば、この形状定義データ入力ルーチンの今回の実行が終了する。
【0101】
また、図9においてS21の判定もS22の判定もNOであった場合には、S21に戻り、再度、ユーザがグラフィカル入力方式を選択するか否かが問われる。
【0102】
この形状定義データ入力ルーチンの実行が終了したならば、図4のS5において、必要な場合に限り、ユーザにより、今回の注目数値解析モデルの構造を定義するためのデータが入力される。具体的に説明すれば、今回の注目数値解析モデルを構成する複数の構成要素の数、位置および配列は予め、前記注目構成単位の機能を考慮して標準的なものに設定されている。しかし、これとは異なる数と位置と配列との少なくとも1つをユーザが採用したい場合には、ユーザにより、希望する数と位置と配列との少なくとも1つを定義するためのデータが入力される。
【0103】
続いて、S6において、必要な場合に限り、ユーザにより、今回の注目数値解析モデルの機構を定義するためのデータが入力される。具体的に説明すれば、今回の注目数値解析モデルを構成する複数の構成要素相互の結合状態(すなわち、機構であり、例えば、許容される相対運動の方向に関する)は予め、前記注目構成単位の機能を考慮して標準的なものに設定されている。しかし、これとは異なる結合状態すなわち機構をユーザが採用したい場合には、ユーザにより、希望する機構を定義するためのデータが入力される。
【0104】
それらS4ないしS6の実行により、今回の注目数値解析モデルの定義が完了し、その結果、今回の注目構成単位につき、一般化モデルがそれの形状と構造と機構とに関して特化されて特化モデルが生成される。
【0105】
続いて、S7において、必要な場合に限り、ユーザにより、今回の注目数値解析モデルを解析する際の数値解析条件を定義するためのデータが入力される。具体的に説明すれば、今回の注目数値解析モデルに対応する数値解析条件は予め、今回の注目構成単位の機能を考慮して標準的なものに設定されている。しかし、これとは異なる数値解析条件をユーザが採用したい場合には、ユーザにより、希望する数値解析条件を定義するためのデータが入力される。
【0106】
その後、S8において、以上のようにして定義された注目数値解析モデル(すなわち、特化モデル)がディスプレイ34の画面に表示される。この表示の一例が図11に示されている。この表示例においては、今回の注目数値解析モデルが、先に定義された他の数値解析モデルと一緒に表示されている。
【0107】
続いて、S9において、形状、構造および機構に関して定義された注目数値解析モデルと、数値解析手法と、ユーザにより設定されるかまたは予め標準的に設定された数値解析条件とに基づき、今回の注目構成単位の性能が力学的に解析される。この解析は例えば、有限要素法を用いて行われる。この解析は、今回の注目構成単位のみを対象に行い得るが、隣接する他の構成単位との結合体を対象として行ったり、自動車のボデー全体を対象として行うことができる。
【0108】
本実施形態においては、その解析結果が、注目構成単位の各構成要素における力学的特性値を含んでいる。その力学的特性値は例えば、注目構成単位自体の運動もしくは注目構成単位を構成する複数の構成要素相互間の運動の位置、速度または加速度、注目構成単位の歪エネルギーの量、弾性変形もしくは塑性変形の量または変化速度、注目構成単位の破壊特性、衝撃吸収特性、応答特性等を表す加速度、エネルギー等を含んでいる。
【0109】
続いて、S10において、その解析結果がディスプレイ34の画面上に表示される。
【0110】
このS10の詳細が結果表示ルーチンとして図12にフローチャートで示されている。このルーチンにおいては、まず、S41において、ディスプレイ34の画面上において、ユーザに対し、結果表示方式としてグラフィカル表示方式を選択するか否かが問われる。ユーザがグラフィカル表示方式を選択した場合には、S41の判定がYESとなり、S44において、前記解析結果がグラフィカルに表示される。
【0111】
図13には、その表示の一例が示されている。この表示例においては、今回の注目構成単位を含む自動車のボデー全体における各構成要素の解析結果である力学的特性値(同図においては、ひずみエネルギー)が、それの大きさに応じて大きさと模様とが変化する図形としてグラフィカルにディスプレイ34の画面上に表示されている。具体的には、図13に示すように、その図形は、代表的な力学的特性値が大きいほど直径が大きくなるとともに、その代表的な力学的特性値の符号の正負によって模様が変化する円である。
【0112】
さらに、図示しないが、各構成要素の代表的な力学的特性値が設計許容範囲を逸脱しているか否かに応じて前記図形の色が変化させられる。具体的には、各構成要素の代表的な力学的特性値が設計許容範囲を逸脱していない場合には、前記図形の色が青とされるのに対し、逸脱している場合には、赤とされる。このようにすることにより、注目構成単位のうち設計者が設計変更を行うことが必要である構成要素に設計者の注意が喚起される。
【0113】
解析結果のグラフィカル表示が終了すれば、この結果表示ルーチンの今回の実行が終了する。
【0114】
これに対して、ユーザがグラフィカル表示方式を選択しなかった場合には、図12のS41の判定がNOとなり、S42において、ディスプレイ34の画面上において、ユーザに対し、結果表示方式として数値表示方式を選択するか否かが問われる。ユーザが数値表示方式を選択した場合には、S42の判定がYESとなり、S43において、解析結果が数値表示方式で表示される。
【0115】
図14には、その表示の一例が示されている。この表示例においては、今回の注目数値解析モデルにおいて複数の構成要素が互いに結合する複数のポイントの番号が表示され、さらに、各番号に関連付けて3つの座標値、すなわち、X座標値とY座標値とZ座標値とをそれぞれ表示するための項目が表示されている。各項目には、対応するポイントにおける力学的特性値が数値により表示される。
【0116】
解析結果の数値表示が終了すれば、この結果表示ルーチンの今回の実行が終了する。
【0117】
また、図12においてS41の判定もS42の判定もNOであった場合には、S41に戻り、再度、ユーザがグラフィカル表示方式を選択するか否かが問われる。
【0118】
この結果表示ルーチンの実行が終了したならば、図4のS11において、ディスプレイ34の画面上において、ユーザに対し、注目構成単位の形状等を変更することが必要であるか否かが問われる。その必要があるとユーザが判断してそのことをノート型パソコン10に入力した場合には、S11の判定がYESとなり、S3に戻る。
【0119】
S3ないしS11においては、形状、構造または機構に関して前回とは異なる数値解析モデルと、前回と同じ数値解析手法と、前回と同じであるかまたは異なる数値解析条件とに基づくか、または、形状、構造または機構に関して前回と同じであるかまたは異なる数値解析モデルと、前回と同じ数値解析手法と、前回とは異なる数値解析条件とに基づき、前回と同じ注目構成単位について性能解析が行われる。
【0120】
これらS3ないしS11の実行が繰り返されるうちに、ユーザが、今回の注目構成単位の形状等を変更することが必要ではなくなったと判断し、そのことをノート型パソコン10に入力すれば、S11の判定がNOとなり、S12に移行する。
【0121】
このS12においては、ディスプレイ34の画面上において、ユーザに対し、注目構成単位を前回とは別のものに変更することが必要であるか否かが問われる。その必要があるとユーザが判断し、そのことをノート型パソコン10に入力した場合には、S12の判定がYESとなり、S1に戻る。S1ないしS12においては、別の構成単位について性能解析が行われる。
【0122】
これらS1ないしS12の実行が繰り返されるうちに、ユーザが注目構成単位を変更することが必要ではなくなったと判断すれば、S12の判定がNOとなり、以上で、この性能解析プログラムの一回の実行が終了する。
【0123】
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、自動車のボデーの各構成単位が前記(1)項における「対象物」の一例を構成しているのである。また、ノート型パソコン10が同項における「入力装置、表示装置およびコンピュータ」の組合せの一例を構成しているのである。また、図4のS3が同項における「第1工程」の一例を構成し、S4が同項における「第2工程」の一例を構成し、S5ないしS10が互いに共同して同項における「第3工程」の一例を構成しているのである。
【0124】
また、本実施形態においては、図9のS24が、前記(8)項における「第4工程」の一例、前記(9)項における「表示工程」の一例および前記(10)項における「入力支援工程」の一例を構成しているのである。また、図9のS23が前記(11)項における「第5工程」の一例を構成し、S21とS22とが互いに共同して同項における「第6工程」の一例を構成しているのである。また、図12のS44が前記(12)項における「第7工程」の一例、および前記(13)項における「表示工程」の一例を構成しているのである。
【0125】
また、本実施形態においては、図12のS43が前記(14)項における「第8工程」の一例を構成し、S41とS42とが互いに共同して同項における「第9工程」の一例を構成しているのである。また、図4のS1ないしS3が互いに共同して前記(15)項における「表示工程」の一例を構成し、S5ないしS10が互いに共同して同項における「解析工程」の一例を構成しているのである。また、本実施形態である性能解析支援方法が前記(16)項に係る「性能解析支援方法」の一例を構成しているのである。
【0126】
また、本実施形態においては、図4の性能解析プログラムが前記(27)項における「プログラム」の一例を構成し、記録媒体26が前記(28)項における「記録媒体」の一例を構成しているのである。
【0127】
さらに、本実施形態においては、コンピュータ・ユニット12のうち図4のS3を実行する部分が前記(29)項における「第1手段」の一例を構成し、S4を実行する部分が同項における「第2手段」の一例を構成し、S5ないしS10を実行する部分が同項における「第3手段」の一例を構成しているのである。また、コンピュータ・ユニット12のうち図9のS24を実行する部分が前記(30)項における「第4手段」の一例を構成しているのである。また、コンピュータ・ユニット12のうち図12のS44を実行する部分が前記(31)項における「第5手段」の一例を構成しているのである。
【0128】
さらに、本実施形態においては、ディスプレイ34の画面上において図6に示す図像が表示される領域が前記(32)項における「第1表示領域」の一例を構成し、図7および図8に示す図像が表示される領域が同項における「第2表示領域」の一例を構成し、図13に示す図像が表示される領域が同項における「第3表示領域」の一例を構成しているのである。
【0129】
また、本実施形態においては、ディスプレイ34の画面上において図7および図8に示す図像のうちのキャビンを表す部分が表示される領域が前記(32)項における「第1表示領域」の一例を構成し、図7および図8に示す図像のうちグラフィカル入力のための図形が表示される領域が同項における「第2表示領域」の一例を構成していると考えることが可能である。
【0130】
さらに、本実施形態においては、コンピュータ・ユニット12のうち図4のS1ないしS3を実行する部分が前記(33)項における「第1手段」の一例を構成し、S4を実行する部分が同項における「第2手段」の一例を構成し、S5ないしS10を実行する部分が同項における「第3手段」の一例を構成しているのである。
【0131】
さらに、本実施形態においては、ディスプレイ34の画面上において図5に示す図像のうち自動車のボデーを表す部分が表示される領域が前記(34)項における「第1表示領域」の一例を構成し、図5に示す図像のうちそのボデーの各構成単位の名称を各枠内において表す部分が表示される領域が同項における「第2表示領域」の一例を構成し、図6に示す図像が表示される領域が同項における「第3表示領域」の一例を構成し、図7および図8に示す図像が表示される領域が同項における「第4表示領域」の一例を構成し、図13に示す図像が表示される領域が同項における「第5表示領域」の一例を構成しているのである。
【0132】
また、ディスプレイ34の画面上において図7および図8に示す図像のうちキャビンを表す部分が表示される領域が前記(34)項における「第3表示領域」の一例を構成し、図7および図8に示す図像のうちグラフィカル入力のための図形が表示される領域が同項における「第4表示領域」の一例を構成していると考えることが可能である。
【0133】
さらに、本実施形態においては、ビーム要素とパネル要素とがそれぞれ前記(2)項における「構造離散化要素」の一例を構成しているのである。
【0134】
さらにまた、本実施形態においては、一般化モデルを表すデータと、特化モデルを表すデータと、数値解析手法を表すデータと、数値解析条件を表すデータとがいずれも、特別のアプリケーション・プログラムをノート型パソコン10に実行させることなく、そのノート型パソコン10に搭載されているオペレーティング・システムであるWindows 98により直ちに実行可能な形式を有するものとされている。
【0135】
なお付言すれば、本実施形態においては、その数値解析条件は、例えば、図2に示すように、外部から自動車のボデーに作用する荷重に関する荷重条件や、そのボデー中のあるコンポーネントが別のコンポーネントまたは地面等の固定部材に固定される固定条件を含むように定義することが可能である。その固定条件は、それら2つのコンポーネント間の相対的な運動の自由度に影響を及ぼす。
【0136】
次に、本発明の第2実施形態である性能解析支援方法を説明する。
【0137】
図15には、その性能解析支援方法を実施するのに好適な性能解析支援システムが示されている。このシステムは、自動車のボデーを構成する複数の部品をそれぞれ設計する複数の設計者により使用される。
【0138】
同図に示すように、この性能解析支援システムにおいては、サーバ・コンピュータ100が通信回線102により複数のクライアント・コンピュータ・システム104に接続されている。それら複数のクライアント・コンピュータ・システム104の複数のユーザが複数の設計者に該当する。サーバ・コンピュータ100にはデータ・ストレージ108が接続されている。このデータ・ストレージ108は、前記複数の部品の形状を定義するための部品データが格納されるべきメモリである。このデータ・ストレージ108は、それら複数の設計者に共有されるメモリである。
【0139】
図16に示すように、クライアント・コンピュータ・システム104は、設計用コンピュータ110と解析用コンピュータ112とを備えている。設計用コンピュータ110と解析用コンピュータ112とはいずれも、プロセッサ114,116とメモリ118,120とを有するとともに、図示しないが、マウス、キーボード等の入力装置と、CRT、液晶ディスプレイ等の表示装置とに接続されている。
【0140】
クライアント・コンピュータ・システム(以下、「クライアント・コンピュータ」と略称する)104は、それの少なくとも設計用コンピュータ110において前記サーバ・コンピュータ100と接続されている。解析用コンピュータ112のメモリ120には、それに搭載された記録媒体122において、第1実施形態における性能解析プログラム(図4参照)と同じプログラム(図4で代用することにより図示を省略する)が記憶されており、各クライアント・コンピュータ104のユーザである設計者は、その解析用コンピュータ112による解析結果を参照しつつ、設計用コンピュータ110において自分が担当する部品の設計を行う。本実施形態においては、部品が第1実施形態における構成単位に該当する。
【0141】
図17に示すように、サーバ・コンピュータ100は、プロセッサ130とメモリ132とが互いに接続されて構成されている。メモリ132は、ハード・ディスク、CD−ROM等、複数のプログラムを記録した記録媒体134を含むように構成されている。このメモリ132からそれらプログラムのいずれかが選択的に適宜読み出され、その読み出されたプログラムがプロセッサ130により実行される。
【0142】
図18には、それらプログラムの一つである連動設計プログラムがフローチャートで示されている。このプログラムは、サーバ・コンピュータ100の電源が投入されている間、繰返し実行される。
【0143】
各回の実行時には、まず、S121において、いずれかのクライアント・コンピュータ104から、ある部品データをデータ・ストレージ108から取り込みたい旨の要求が出されたか否かが判定される。
【0144】
いずれのクライアント・コンピュータ104からもそのような取込み要求が出されなかった場合には、判定がNOとなり、直ちにこのプログラムの一回の実行が終了する。これに対して、いずれかのクライアント・コンピュータ104から取込み要求が出された場合には、判定がYESとなり、S122に移行する。
【0145】
このS122においては、取込み要求を出したクライアント・コンピュータ104のユーザが要求する部品データがデータ・ストレージ108からそのクライアント・コンピュータ104に送信される。その結果、そのクライアント・コンピュータ104を使用する設計者は、その送信された部品データを用いることにより、自分が担当する部品の設計を行い得る。
【0146】
その後、S123において、そのクライアント・コンピュータ104から、それが処理した部品データをデータ・ストレージ108に格納したい旨の要求が出されるのが待たれる。
【0147】
その格納要求が出されたならば、S124において、データ・ストレージ108に格納される予定の部品データが、現に格納されているものから変更されたか否かが判定される。上記クライアント・コンピュータ104を使用する設計者が、自分の担当する部品に対して設計変更を行ったか否かが判定されるのである。
【0148】
格納予定の部品データに変更がなかった場合には、判定がNOとなり、直ちにこのプログラムの一回の実行が終了する。これに対して、格納予定の部品データに変更があった場合には、S124の判定がYESとなり、S125に移行する。
【0149】
このS125においては、その部品データがデータ・ストレージ108に格納され、これにより、データ・ストレージ108においてその部品データが更新される。その後、S126において、その更新された部品データに関連する部品データがデータ・ストレージ108から取り込まれる。
【0150】
具体的には、設計者が担当する部品の形状が変更されると、それに伴って形状を変更することが必要である別の部品の形状を定義する部品データが、関連する部品データとされるのである。例えば、図5に示す自動車のボデーにおいては、設計者により設計変更された部品がキャビンであった場合、エンジン室とフロアとトランクとがいずれも、そのボデーに関連する部品とされる。
【0151】
続いて、図18のS127において、その関連する部品データが、設計者が担当する部品の設計変更に連動して変更される。具体的には、その関連する部品データが、例えば、それにより定義される部品と上記設計変更に係る部品とが、それらの位置的な関係または相対変位が設計変更の前後で維持されるように結合したり係合するように、変更されるのである。
【0152】
その後、S128において、そのように変更された前記関連する部品データがデータ・ストレージ108に格納され、これにより、データ・ストレージ108においてその関連する部品データが更新される。以上で、この連動設計プログラムの一回の実行が終了する。
【0153】
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、自動車のボデーが前記(36)項における「対象物」の一例を構成し、ボデーの各部品が同項における「部分対象物」の一例を構成しているのである。また、クライアント・コンピュータ104が同項における「コンピュータ関連装置」の一例を構成し、サーバ・コンピュータ100が同項における「連動設計コンピュータ」の一例を構成しているのである。
【0154】
また、本実施形態においては、図4のS1が前記(36)項における「第1工程」の一例を構成し、S2が同項における「第2工程」の一例を構成し、S3が同項における「第3工程」の一例を構成し、S4が同項における「第4工程」の一例を構成し、S5ないしS10が互いに共同して同項における「第5工程」の一例を構成し、図18のS121ないしS127が互いに共同して同項における「第6工程」の一例を構成し、S125とS128とが互いに共同して同項における「第7工程」の一例を構成しているのである。
【0155】
また、本実施形態においては、設計用コンピュータ110と解析用コンピュータ112とが互いに共同して前記(37)項における「2台のコンピュータ」の一例を構成しているのである。
【0156】
次に、本発明の第3実施形態を説明する。ただし、本実施形態は、第1実施形態と共通する要素が多く、異なるのは、一般化モデルの生成に関する要素のみであるため、異なる要素についてのみ詳細に説明し、共通する要素については、同一の符号および名称を使用することにより、詳細な説明を省略する。
【0157】
図19に示すように、本実施形態におけるコンピュータ・ユニット12はメモリ22を有するように構成されるとともに、そのメモリ22の記録媒体26には、第1実施形態におけると同じ性能解析プログラムが予め記憶されている。さらに、その記録媒体26には、Excelにおけるシートの内容が格納されるべき記憶部が形成されている。
【0158】
図19に示すように、その記録媒体26には、さらに、一般化モデル生成支援プログラムとモデル再現プログラムとが予め記憶されている。
【0159】
概略的に説明すれば、一般化モデル生成支援プログラムは、ユーザが自ら一般化モデルをコンピュータ・ユニット12上で生成することを支援するためにそのコンピュータ・ユニット12により実行されるプログラムである。
【0160】
これに対して、モデル再現プログラムは、ユーザが先に生成した一般化モデルを自動的に再現するためにコンピュータ・ユニット12により実行されるプログラムである。
【0161】
より具体的には、このモデル再現プログラムは、一般化モデル生成支援プログラムの実行に伴ってある一般化モデルを生成するためにユーザによりコンピュータ・ユニット12に対して行われた操作の履歴をテンプレートとしてメモリ22に記憶させる。その後、モデル再現プログラムは、ユーザからの再現指令に応答し、そのテンプレートをメモリ22から読み出し、その読み出されたテンプレートと共に一般化モデル生成支援プログラムをコンピュータ・ユニット12に実行させる。
【0162】
これにより、ユーザの操作に応じて生成された一般化モデルと同じモデルが自動的に再現される。
【0163】
図20には、一般化モデル生成支援プログラムの内容が概念的にフローチャートで表されている。
【0164】
この一般化モデル生成支援プログラムは、ユーザからの指令に応答してコンピュータ・ユニット12により実行される。このプログラムにおいては、まず、S201において、ユーザが、今回生成すべき一般化モデルの複数の構成要素のいずれかを今回の注目要素として選択する。その一般化モデルは、その構成要素として、いくつかの節点と、いくつかのビーム要素と、いくつかのパネル要素と、いくつかの設計領域とのうちの少なくとも1つを含むように構成されている。
【0165】
各設計領域は、本実施形態においては、複数のビーム要素の結合によって構成されるとともに、その構造がトポロジーによる最適化によって設計されることを予定された領域として定義されている。
【0166】
今回は、ユーザが作成対象として節点を選択したと仮定すると、S202において、コンピュータ・ユニット12により支援されつつ、ユーザにより節点関連情報が入力される。
【0167】
このS202の詳細が節点関連情報入力支援ルーチンとして図21にフローチャートで概念的に表されている。
【0168】
この節点関連情報入力支援ルーチンにおいては、まず、S221において、ユーザによる入力装置14の操作に応じ、設定すべき節点の位置が入力される。この位置入力は例えば、ユーザが表示装置16の画面上の任意の点においてマウス30をクリックしたり、キーボード32を介して、節点の位置を規定する座標値を数値として直接に入力することにより実現される。
【0169】
ある節点に関して位置の入力が終了すると、その位置に対応する画面上の位置に、その位置に節点が存在することをグラフィカルに示す節点図形が表示される。この節点図形は例えば、1つの円である。
【0170】
このS221は、複数の節点については、繰り返し実行することが可能である。
【0171】
次に、S222において、上記のようにして位置が入力された少なくとも1つの節点のうち任意のものがユーザにより指定される。この指定は例えば、画面上における任意の節点図形の位置においてマウス30をクリックすることにより実現される。
【0172】
続いて、S223において、その節点の指定に応答して自動的に、節点属性入力ウインドウが画面上に表示される。この節点属性入力ウインドウが前記(18)項における第1支援表示の一例である。その節点属性入力ウインドウの一例が図22に示されている。
【0173】
この例においては、指定された節点の属性がその節点についての境界条件を含んでいる。境界条件は、固定条件と荷重条件とを含んでいる。固定条件は、指定された節点の、各座標軸X,Y,Zに平行な方向における並進運動の自由度と、各座標軸X,Y,Zまわりの回転運動の自由度と、各並進運動の方向と各回転運動の方向とにおけるばね剛性とを含んでいる。荷重条件は、各座標軸X,Y,Zに平行な方向に作用する軸力と、各座標軸X,Y,Z回りのモーメントとを含んでいる。
【0174】
その後、図21のS224において、ユーザによる入力装置14を用いた操作に応じ、その表示された節点属性入力ウインドウ上において、指定された節点の属性が入力される。
【0175】
続いて、S225において、その入力された属性を表すデータが、指定された節点に関連付けてExcelのシートに出力されて保存される。
【0176】
そのシートの内容の一例が図23に示されている。Excelのシートには、各節点に関連付けて、位置座標値と属性とが保存され、それら保存されたデータにより一般化モデルが定義される。
【0177】
以上で、この節点関連情報入力支援ルーチンの一回の実行が終了する。
【0178】
以上、ユーザが作成対象として節点を選択した場合を説明したが、以下、ビーム要素を選択した場合を説明する。
【0179】
この場合には、図20のS203において、コンピュータ・ユニット12により支援されつつ、ユーザによりビーム要素関連情報が入力される。
【0180】
このS203の詳細がビーム要素関連情報入力支援ルーチンとして図24にフローチャートで概念的に表されている。
【0181】
このビーム要素関連情報入力支援ルーチンにおいては、まず、S241において、図21のS221と同様にして、ユーザによる入力装置14の操作に応じ、設定すべきビーム要素の位置が入力される。
【0182】
あるビーム要素に関して位置の入力が終了すると、その位置に対応する画面上の位置に、その位置にビーム要素が存在することをグラフィカルに示すビーム要素図形が表示される。このビーム要素図形は例えば、1本の線である。
【0183】
このS241は、複数のビーム要素については、繰り返し実行することが可能である。
【0184】
次に、S242において、上記のようにして位置が入力された少なくとも1つのビーム要素のうち任意のものがユーザにより指定される。この指定は例えば、画面上における任意のビーム要素図形の位置においてマウス30をクリックすることにより実現される。
【0185】
続いて、S243において、そのビーム要素の指定に応答して自動的に、断面設計ウインドウが画面上に表示される。この断面設計ウインドウが前記第2支援表示の一例であり、その断面設計ウインドウの一例が図25に示されている。
【0186】
その後、図24のS244において、ユーザによる入力装置14の操作に応じ、指定されたビーム要素の断面の形状が決定される。そのようにして決定された断面形状はグラフィカルに画面上に表示される。
【0187】
図25には、そのようにして決定された断面形状の一例が示されている。この例においては、板材の組合せにより形成された閉じた内部空間がビーム要素の延びる方向、すなわち、図25の紙面に直角な方向に連続的に延びている。
【0188】
このS244においては、さらに、指定されたビーム要素が板材により構成される場合には、その板材の板厚もユーザにより入力される。
【0189】
続いて、図24のS245において、その決定された断面形状を表すデータに基づき、指定されたビーム要素についてのローカル座標系である要素座標系のうちのz軸方向とy軸方向とが自動的に設定される。要素座標系は、x,y,zの直交座標系であり、x軸方向がビーム要素の中立軸と一致するように、ビーム要素に対して設定される。そのようにして設定された要素座標軸y,zも画面上に表示される。
【0190】
このS245においては、さらに、その決定された断面形状を表すデータと、板厚を表すデータとに基づき、指定されたビーム要素の断面特性が計算される。その計算される断面特性は、例えば図25に示すように、断面の図心(同図において白丸で示す。)、断面積、断面二次モーメント、断面相乗モーメント、断面の主軸角、断面の主軸方向等を含んでいる。
【0191】
このS245においては、さらに、その計算された断面特性を表す数値も画面上に表示される。さらに、その計算された断面特性を表す数値は、今回指定されたビーム要素に関連付けてExcelのシートに出力されて一般化モデルの定義のために保存される。
【0192】
その後、図24のS246において、ユーザにより、今回指定したビーム要素を含む少なくとも1つのビーム要素であって互いに連結させられたものが指定されれば、それら指定された少なくとも1つのビーム要素が3次元的に画面上に表示される。
【0193】
その3次元表示の一例が図26に示されている。この例においては、互いに直列に連結させられた3つのビーム要素が3次元的に表示されている。
【0194】
続いて、図24のS247において、ユーザが入力装置14を用いて材料特性設定要求指令を発すると、その発令に応答じて自動的に材料特性設定ウインドウが画面上に表示される。この材料特性設定ウインドウが前記(18)項における第2支援表示の一例である。その発令は例えば、図25に示すように、ユーザが断面設計ウインドウ内に表示されている材料特性設定ボタンにおいてマウス30をクリックすることにより行われる。
【0195】
その表示された材料特性設定ウインドウの一例が図27に示されている。この例においては、指定されたビーム要素の材料として鉄とアルミニウムとその他の材料とのいずれかが選択可能となっている。同図の例においては、指定されたビーム要素の材料として鉄が選択されている。
【0196】
その後、図24のS248において、ユーザにより、その表示された材料特性設定ウインドウ上に、今回指定されたビーム要素の材料がそのビーム要素の属性として入力される。
【0197】
続いて、S249において、その入力された属性を表すデータが、指定されたビーム要素に関連付けてExcelのシートに出力されて保存される。
【0198】
そのシートの内容の一例が図28に示されている。Excelのシートには、指定されたビーム要素に関連付けて、位置座標値(指定されたビーム要素に属する複数の節点の各位置を表す)と属性とが保存され、それら保存されたデータにより一般化モデルが定義される。
【0199】
その属性は、図28に示すように、ヤング率Eとポアソン比νと比重ρとを含んでおり、それら材料定数は、入力された材料に応じて決定される。
【0200】
以上で、このビーム要素関連情報入力支援ルーチンの一回の実行が終了する。
【0201】
以上、ユーザが作成対象としてビーム要素を選択した場合を説明したが、以下、パネル要素を選択した場合を説明する。
【0202】
この場合、図20のS204において、コンピュータ・ユニット12により支援されつつ、ユーザによりパネル要素関連情報が入力される。
【0203】
このS204の詳細がパネル要素関連情報入力支援ルーチンとして図29にフローチャートで概念的に表されている。
【0204】
このパネル要素関連情報入力支援ルーチンにおいては、まず、S271において、図21のS221と同様にして、ユーザによる入力装置14の操作に応じ、設定すべきパネル要素の位置と形状と板厚とが入力される。
【0205】
図30には、パネル要素が一矩形として構成されている場合において、そのパネル要素の外形寸法と板厚寸法とをユーザが入力することを支援する表示の一例が示されている。
【0206】
この例においては、パネル要素が1つの平面図形として表示されるとともに、そのパネル要素の外形寸法と板厚寸法とのそれぞれにつき、ユーザがマウス30により画面上でスライド式入力バーの中のボタンをスライドさせた距離に応じて変化する数値が入力される。各寸法をグラフィカルに入力することが可能となっているのである。
【0207】
すなわち、本実施形態においては、1つの平面図形がパネル要素図形として表示されるのである。
【0208】
図29のS271は、複数のパネル要素については、繰り返し実行することが可能である。
【0209】
次に、S272において、上記のようにして位置が入力された少なくとも1つのパネル要素のうち任意のものがユーザにより指定される。この指定は例えば、画面上における任意のパネル要素図形の位置においてマウス30をクリックすることにより実現される。
【0210】
続いて、S273において、そのパネル要素の指定に応答して自動的に、パネル要素属性入力ウインドウが画面上に表示される。このパネル要素属性入力ウインドウが前記(18)項における第2支援表示の一例である。
【0211】
そのパネル要素属性入力ウインドウの一例が図31に示されている。この例においては、指定されたパネル要素の材料として鉄とアルミニウムとその他の材料とのいずれかが選択可能となっている。同図の例においては、指定されたパネル要素の材料として鉄が選択されている。
【0212】
その後、図29のS274において、ユーザにより、その表示されたパネル要素属性入力ウインドウ上に、今回指定されたパネル要素の材料がそのパネル要素の属性として入力される。
【0213】
続いて、S275において、その入力された属性を表すデータが、指定されたパネル要素に関連付けてExcelのシートに出力されて保存される。
【0214】
そのシートの内容の一例が図32に示されている。Excelのシートには、指定されたパネル要素に関連付けて、位置座標値(指定されたパネル要素に属する複数の節点の各位置を表す)と属性とが保存され、それら保存されたデータにより一般化モデルが定義される。
【0215】
その属性は、図32に示すように、ヤング率Eとポアソン比νと板厚とを含んでおり、それらヤング率Eとポアソン比νとは、入力された材料に応じて決定される。
【0216】
以上で、このパネル要素関連情報入力支援ルーチンの一回の実行が終了する。
【0217】
以上、ユーザが作成対象としてパネル要素を選択した場合を説明したが、以下、設計領域を選択した場合を説明する。
【0218】
この場合、図20のS205において、コンピュータ・ユニット12により支援されつつ、ユーザにより設計領域関連情報が入力される。
【0219】
このS205の詳細が設計領域関連情報入力支援ルーチンとして図33にフローチャートで概念的に表されている。
【0220】
この設計領域関連情報入力支援ルーチンにおいては、まず、S301において、図21のS221と同様にして、ユーザによる入力装置14の操作に応じ、設定すべき設計領域の位置と形状とが入力される。
【0221】
図34には、その設計領域が一直方体として構成されている場合において、その設計領域が3次元的に画面上に表示される様子の一例が示されている。同図には、その設計領域にその後、複数の節点と、それら複数の節点を通過する複数のビーム要素(それら複数の節点のもとに理論的に存在し得るすべてのビーム要素とが設定されることも示されている。
【0222】
すなわち、本実施形態においては、一直方体が設計領域図形として表示されるのである。
【0223】
なお付言すれば、トポロジーによる最適化によれば、与えられた条件を満たすに不必要なビーム要素が除外され、その結果、必要なビーム要素のみが、その設計領域にとって最適な構造として選択されることとなる。トポロジーによる最適化の一例が本出願人の特願平11−310338号明細書に記載されている。
【0224】
さらに付言すれば、トポロジーによる最適化は、本実施形態においては、今回の設計領域について生成された一般化モデルが特化された後、メモリ22の記録媒体26に記憶されている最適化構造設計プログラムがコンピュータ・ユニット12により、その特化された一般化モデルである特化モデルに対して実行されることにより、実施されるようになっている。
【0225】
図33のS301は、複数の設計領域については、繰り返し実行することが可能である。
【0226】
次に、S302において、上記のようにして位置が入力された少なくとも1つの設計領域のうち任意のものがユーザにより指定される。この指定は例えば、画面上における任意の設計領域図形の位置においてマウス30をクリックすることにより実現される。
【0227】
続いて、S303において、その設計領域の指定に応答して自動的に、設計領域属性入力ウインドウが画面上に表示される。この設計領域属性入力ウインドウが前記(18)項における第2支援表示の一例である。
【0228】
その設計領域属性入力ウインドウの一例が図34に示されている。この例においては、設計領域の外形を構成する複数の辺のうち長さ方向に延びる辺Lと、高さ方向に延びる辺Hと、幅方向に延びる辺Wとのそれぞれにつき、各辺上に節点を設定することを希望する数、すなわち、各辺が複数の節点によって等分割される数である分割数がユーザにより入力される。各辺について分割数を設定することにより、今回指定された設計領域内に理論的に存在し得るすべてのビーム要素の各位置および数が特定されることになる。
【0229】
すなわち、本実施形態においては、設計領域の各辺についての分割数がその設計領域の属性の一例なのである。
【0230】
図33のS303においては、さらに、指定された設計領域につき、数値解析のための境界条件をユーザが入力することを支援する表示も画面上で行われる。その支援表示の一例が図34において「境界条件の設定」という枠として示されている。
【0231】
すなわち、本実施形態においては、設計領域についての境界条件もその設計領域の属性の一例であり、また、その境界条件をユーザが入力することを支援する表示が前記(23)項における第3支援表示の一例なのである。
【0232】
その後、図33のS304において、指定された設計領域について入力された位置と形状と、入力された分割数とに基づき、その設計領域内に複数のビーム要素を配置するために、その設計領域の複数の節点の各位置座標値と複数のビーム要素の各位置座標値とがそれぞれ計算される。
【0233】
続いて、S305において、その計算された位置座標値を表すデータが、指定された設計領域に関連付けてExcelのシートに出力されて保存される。
【0234】
以上で、この設計領域関連情報入力支援ルーチンの一回の実行が終了する。
【0235】
以上、図20におけるS202ないしS205の実行内容を説明したが、それらの実行によってある一般化モデルの生成が終了すると、S206において、次の一般化モデルの生成をユーザが希望するか否かが判定される。希望する場合には、判定がYESとなり、S201に戻る。これに対して、希望しない場合には、S206の判定がNOとなり、S207に移行する。
【0236】
S207においては、これまでに生成された複数の一般化モデルを合体させることがユーザが希望するか否かが判定される。希望しない場合には、S207の判定がNOとなり、S208がスキップされた後、この一般化モデル生成支援プログラムの一回の実行が終了する。これに対して、希望する場合には、S207の判定がYESとなり、S208が実行される。
【0237】
このS208の詳細がモデル統合ルーチンとして図35にフローチャートで概念的に表されている。
【0238】
このモデル統合ルーチンにおいては、まず、S321において、これまでに生成された複数の一般化モデルによりそれぞれ表される複数の部品相互の帰属関係がユーザにより入力される。
【0239】
図36には、一例として、自動車のボデーが複数の部品により構成されるとともに、それら複数の部品が階層化されて互いに帰属することが樹形図で表現されている。
【0240】
この例においては、自動車のボデーが前記(24)項における「全体対象物の一例を構成し、各部品が同項における「部分対象物」の一例を構成し、ボデーを表す一般化モデルが同項における「全体一般化モデル」の一例を構成し、各部品を表す一般化モデルが同項における「部分一般化モデル」の一例を構成している。
【0241】
この例から明らかなように、図35のS321においては、これまでに生成された複数の一般化モデルが複数の部分一般化モデルとして扱われるとともに、それら複数の部分一般化モデル相互の帰属関係が階層的なものとしてユーザにより入力される。
【0242】
その後、S322において、その入力された帰属関係に従い、それら複数の部分一般化モデルが統合されることにより、1つの全体一般化モデルが生成される。
【0243】
以上で、このモデル統合ルーチンの一回の実行が終了し、図20の一般化モデル生成支援プログラムの一回の実行も終了する。
【0244】
図37には、前記モデル再現プログラムの内容がフローチャートで概念的に表されている。
【0245】
ところで、前記一般化モデル生成支援プログラムの実行によって各一般化モデルが生成される過程においては、その生成のためにユーザにより行われた入力装置14の操作が逐次、各一般化モデルの識別子に関連付けてテンプレートとしてメモリ22に記憶されるように当該性能解析支援システムが設計されている。このような設計を前提として、このモデル再現プログラムが設計されている。
【0246】
このモデル再現プログラムにおいては、まず、S351において、メモリ22に記憶されている少なくとも1つのテンプレートの各識別子がそのメモリ22から読み出され、それが画面上に表示される。
【0247】
次に、S352において、その表示された少なくとも1つの識別子のいずれかがユーザにより選択され、それにより、今回のテンプレートが選択される。
【0248】
続いて、S353において、その選択されたテンプレートを表すデータがメモリ22から読み出され、そのデータに基づき、前記一般化モデル生成支援プログラムが実行される。これにより、ユーザは、同じ操作を繰り返すことなく、同じ一般化モデルを再現することができる。
【0249】
以上で、このモデル再現プログラムの一回の実行が終了する。
【0250】
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、一般化モデルが、節点と、ビーム要素と、パネル要素と、設計領域との少なくとも1つにより構成され、ここに、それらビーム要素とパネル要素と設計領域とがそれぞれ前記(2)項における「構造離散化要素」の一例を構成しているのである。
【0251】
さらに、本実施形態においては、一般化モデル生成支援プログラムが前記(17)項における「生成支援工程」の一例を構成し、節点関連情報入力支援ルーチンが前記(18)項における「節点定義支援工程」の一例を構成し、ビーム要素関連情報入力支援ルーチンとパネル要素関連情報入力支援ルーチンと設計領域関連情報支援ルーチンとがそれぞれ同項における「構造離散化要素定義支援工程」の一例を構成しているのである。
【0252】
さらに、本実施形態においては、ビーム要素関連情報入力支援ルーチンが前記(19)項における「ビーム要素定義支援工程」の一例を構成し、その支援ルーチンにおけるS243およびS246がそれぞれ前記(20)項における「断面形状表示工程」の一例を構成しているのである。
【0253】
さらに、本実施形態においては、パネル要素関連情報入力支援ルーチンが前記(21)項における「パネル要素定義支援工程」の一例を構成し、設計領域関連情報支援ルーチンが前記(22)項における「設計領域定義支援工程」の一例を構成しているのである。
【0254】
さらに、本実施形態においては、節点関連情報入力支援ルーチンにおけるS223のうち境界条件(運動自由度に関する固定条件と荷重条件とを含む。)の入力支援に関する部分と、設計領域関連情報入力支援ルーチンにおけるS303のうち境界条件の入力支援に関する部分とがそれぞれ、前記(23)項における「境界条件設定支援工程」の一例を構成しているのである。
【0255】
さらに、本実施形態においては、モデル統合ルーチンが前記(24)項における「全体一般化モデル生成工程」の一例を構成しているのである。
【0256】
さらに、本実施形態においては、モデル再現プログラムが前記(25)項における「再現工程」の一例を構成しているのである。
【0257】
以上、本発明のいくつかの実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、前記[発明が解決しようとする課題および発明の効果]の欄に記載した態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した形態で本発明を実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である性能解析支援方法が構築される際に基礎とされたFirst Order Analysisという考え方を概念的に説明するための図である。
【図2】上記第1実施形態における数値解析モデルと数値解析手法と数値解析条件とを概念的に示す図である。
【図3】上記第1実施形態を実施するためにユーザにより使用されるツールの構成を概念的に示すブロック図である。
【図4】図3におけるコンピュータ・ユニット12により実行される性能解析プログラムを示すフローチャートである。
【図5】図4におけるS1の実行内容を説明するための図である。
【図6】図4におけるS3の実行内容を説明するための図である。
【図7】図9におけるS24の実行内容を説明するための図である。
【図8】図9におけるS24の実行内容を説明するための別の図である。
【図9】図4におけるS4の詳細を示すフローチャートである。
【図10】図9におけるS23の実行内容を説明するための図である。
【図11】図4におけるS8の実行内容を説明するための図である。
【図12】図4におけるS10の詳細を示すフローチャートである。
【図13】図12におけるS44の実行内容を説明するための図である。
【図14】図12におけるS43の実行内容を説明するための図である。
【図15】本発明の第2実施形態である性能解析支援方法を実施するのに好適な性能解析支援システムを示すブロック図である。
【図16】図15におけるクライアント・コンピュータ・システム104の構成を概念的に示すブロック図である。
【図17】図15におけるサーバ・コンピュータ100の構成を概念的に示すブロック図である。
【図18】図17のサーバ・コンピュータ100により実行される連動設計プログラムを示すフローチャートである。
【図19】本発明の第3実施形態である性能解析支援方法を実施するのに好適な性能解析支援システムにおけるコンピュータのメモリの構成を概念的に示すブロック図である。
【図20】図19における一般化モデル生成支援プログラムを概念的に表すフローチャートである。
【図21】図20におけるS202の詳細を節点関連情報入力支援ルーチンとして概念的に表すフローチャートである。
【図22】図21におけるS223の節点属性入力ウインドウの一例を示す正面図である。
【図23】図21におけるS225のExcelのシートの内容の一例を示す正面図である。
【図24】図20におけるS203の詳細をビーム要素関連情報入力支援ルーチンとして概念的に表すフローチャートである。
【図25】図24におけるS243の断面設計ウインドウの一例を示す正面図である。
【図26】図24におけるS246による3次元表示の一例を示す正面図である。
【図27】図24におけるS247の材料特性設定ウインドウの一例を示す正面図である。
【図28】図24におけるS249のExcelのシートの内容の一例を示す正面図である。
【図29】図20におけるS204の詳細をパネル要素関連情報入力支援ルーチンとして概念的に表すフローチャートである。
【図30】図29におけるS271の実行内容を説明するための正面図である。
【図31】図29におけるS273のパネル要素属性入力ウインドウの一例を示す正面図である。
【図32】図29におけるS275のExcelのシートの内容の一例を示す正面図である。
【図33】図20におけるS205の詳細を設計領域関連情報入力支援ルーチンとして概念的に表すフローチャートである。
【図34】図33におけるS303の設計領域属性入力ウインドウの一例を示す正面図である。
【図35】図20におけるS208の詳細をモデル統合ルーチンとして概念的に表すフローチャートである。
【図36】図35におけるS321の実行内容を説明するための正面図である。
【図37】図20におけるモデル再現プログラムの内容を概念的に表すフローチャートである。
【図38】車両開発の一般的な流れを説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
10 ノート型パソコン
12 コンピュータ・ユニット
14 入力装置
16 表示装置
26 記録媒体
34 液晶ディスプレイ
100 サーバ・コンピュータ
104 クライアント・コンピュータ・システム
110 設計用コンピュータ
112 解析用コンピュータ
Claims (12)
- 入力装置と画面を有する表示装置とそれらに接続されたコンピュータとを用いることにより、ユーザが対象物の性能を力学的に解析することを支援する方法であって、
前記対象物のための数値解析モデルとしての一般化モデルであって、その対象物の形状と構造と機構とのうちの少なくとも形状に関しては一般化され、その対象物の機能に関しては特化されるとともに、その対象物の幾何学的特徴を表現する複数のフィーチャとして、属性を有する節点と、属性を有する構造離散化要素であって構造を離散化して表現するものとを備えた一般化モデルがそれの少なくとも形状に関してユーザにより特化されて特化モデルが定義されるのに先立ち、ユーザが前記入力装置を用いて節点と構造離散化要素とを定義することによって前記一般化モデルを生成することを支援する表示を前記画面上において行う生成支援工程を含み、
前記構造離散化要素は、要求された機能を実現するための構造がトポロジーによる最適化によって設計されることを予定された設計領域であって属性を有するものを含み、
その設計領域の属性が、前記設計領域内において採用される構造に関する条件を含み、
前記生成支援工程は、
(a)前記節点を定義するためにユーザが前記入力装置を用いて前記画面上に、定義すべき節点の位置を設定すると、その設定された位置に、節点を表す節点図形を表示するとともに、その表示された節点図形をユーザが指定すると、その指定された節点図形により表される節点の属性をユーザが設定することを支援する第1支援表示を前記画面上において行う節点定義支援工程と、
(b)前記設計領域を定義するためにユーザが前記入力装置を用いて前記画面上に、定義すべき設計領域の位置を設定すると、その設定された位置に、設計領域を表す設計領域図形を表示するとともに、その表示された設計領域図形をユーザが指定すると、その指定された設計領域図形により表される設計領域の属性をユーザが設定することを支援する第2支援表示を前記画面上において行う設計領域定義支援工程と
を含む性能解析支援方法。 - 入力装置と画面を有する表示装置とそれらに接続されたコンピュータとを用いることにより、ユーザが対象物の性能を力学的に解析することを支援する方法であって、
前記対象物のための数値解析モデルとしての一般化モデルであって、その対象物の形状と構造と機構とのうちの少なくとも形状に関しては一般化され、その対象物の機能に関しては特化されるとともに、その対象物の幾何学的特徴を表現する複数のフィーチャとして、属性を有する節点と、属性を有する構造離散化要素であって構造を離散化して表現するものとを備えた一般化モデルがそれの少なくとも形状に関してユーザにより特化されて特化モデルが定義されるのに先立ち、ユーザが前記入力装置を用いて節点と構造離散化要素とを定義することによって前記一般化モデルを生成することを支援する表示を前記画面上において行う生成支援工程と、
ユーザの指令に従い、前記節点および構造離散化要素を定義する定義工程と、
前記定義された節点および構造離散化要素に基づいて前記一般化モデルを生成し、その生成された一般化モデルを前記画面上に表示する一般化モデル表示工程と、
その表示された一般化モデルをそれの少なくとも形状に関して特化することによって前記特化モデルを定義するためにユーザが前記入力装置を用いてデータを入力するための項目を前記画面上に表示する入力項目表示工程と、
前記画面上に表示されている前記項目に関してユーザにより入力されたデータに基づいて前記特化モデルを定義する特化モデル定義工程と、
その定義された特化モデルと、前記対象物の機能の種類に応じて予め選択された数値解析手法と、ユーザにより設定されるかまたは予め標準的に設定された数値解析条件とに基づき、前記対象物の性能を力学的に解析し、その解析結果を前記画面上に表示する解析結果表示工程と
を含み、
前記機能は、前記対象物の形状、構造および機構を設計する際に前記対象物が発揮すべきものとしてその対象物について要求される性質であり、
前記一般化モデルも前記特化モデルも、前記対象物を、複数の構造離散化要素が複数の節点において互いに連結されて成る結合体としてモデル化するものであり、
前記生成支援工程は、
前記節点を定義するためにユーザが前記入力装置を用いて前記画面上に、定義すべき節点の位置を設定すると、その設定された位置に、節点を表す節点図形を表示するとともに、その表示された節点図形をユーザが指定すると、その指定された節点図形により表される節点の属性をユーザが設定することを支援する第1支援表示を前記画面上において行う節点定義支援工程と、
前記構造離散化要素を定義するためにユーザが前記入力装置を用いて前記画面上に、定義すべき構造離散化要素の位置を設定すると、その設定された位置に、構造離散化要素を表す構造離散化要素図形を表示するとともに、その表示された構造離散化要素図形をユーザが指定すると、その指定された構造離散化要素図形により表される構造離散化要素の属性をユーザが設定することを支援する第2支援表示を前記画面上において行う構造離散化要素定義支援工程と
を含み、
前記構造離散化要素は、要求された機能を実現するための構造がトポロジーによる最適化によって設計されることを予定された設計領域であって属性を有するものを含み、
その設計領域の属性は、設計領域内において採用される構造に関する条件を含み、
前記構造離散化要素定義支援工程は、前記設計領域を定義するためにユーザが前記入力装置を用いて前記画面上に、定義すべき設計領域の位置を設定すると、その設定された位置に、設計領域を表す設計領域図形を表示するとともに、その表示された設計領域図形をユーザが指定すると、その指定された設計領域図形により表される設計領域の属性をユーザが設定することを支援する表示を前記第2支援表示として前記画面上において行う設計領域定義支援工程を含む性能解析支援方法。 - 前記構造離散化要素は、属性を有するビーム要素を含み、
そのビーム要素の属性は、ビーム要素が表現する現実の部材の断面形状と、その現実の部材の板厚と、その現実の部材の材料特性との少なくとも1つを含み、
前記構造離散化要素定義支援工程は、前記ビーム要素を定義するためにユーザが前記入力装置を用いて前記画面上に、定義すべきビーム要素の位置を設定すると、その設定された位置に、ビーム要素を表すビーム要素図形を表示するとともに、その表示されたビーム要素図形をユーザが指定すると、その指定されたビーム要素図形により表されるビーム要素の属性をユーザが設定することを支援する表示を前記第2支援表示として前記画面上において行うビーム要素定義支援工程を含む請求項2に記載の性能解析支援方法。 - 前記ビーム要素の属性は、そのビーム要素が表現する現実の部材の断面形状を含み、
当該性能解析支援方法は、さらに、前記第2支援表示に応じてユーザが前記断面形状を設定すると、その設定された断面形状をグラフィカルに前記画面上に表示する断面形状表示工程を含む請求項3に記載の性能解析支援方法。 - 前記構造離散化要素は、属性を有するパネル要素を含み、
そのパネル要素の属性は、パネル要素が表現する現実の部材の板厚と、その現実の部材の材料特性との少なくとも1つを含み、
前記構造離散化要素定義支援工程は、前記パネル要素を定義するためにユーザが前記入力装置を用いて前記画面上に、定義すべきパネル要素の位置を設定すると、その設定された位置に、パネル要素を表すパネル要素図形を表示するとともに、その表示されたパネル要素図形をユーザが指定すると、その指定されたパネル要素図形により表されるパネル要素の属性をユーザが設定することを支援する表示を前記第2支援表示として前記画面上において行うパネル要素定義支援工程
を含む請求項2ないし4のいずれかに記載の性能解析支援方法。 - 入力装置と画面を有する表示装置とそれらに接続されたコンピュータとを用いることにより、ユーザが対象物の性能を力学的に解析することを支援する方法であって、
前記対象物のための数値解析モデルとしての一般化モデルであって、その対象物の形状と構造と機構とのうちの少なくとも形状に関しては一般化され、その対象物の機能に関しては特化されたものをグラフィカルに前記画面上に表示するための第1表示工程と、
その表示された一般化モデルをそれの少なくとも形状に関して特化することによって前記対象物のための数値解析モデルとしての特化モデルを定義するためにユーザが前記入力装置を用いてデータを入力するための項目を前記画面上に表示するための第2表示工程と、
前記画面上に表示されている前記項目に関してユーザにより入力されたデータに基づき、前記特化モデルを定義するための特化モデル定義工程と、
その定義された特化モデルと、前記対象物の機能の種類に応じて予め選択された数値解析手法と、ユーザにより設定されるかまたは予め標準的に設定された数値解析条件とに基づき、前記対象物の性能を力学的に解析し、その解析結果を前記画面上に表示するための第3表示工程と
を含み、
前記機能は、前記対象物の形状、構造および機構を設計する際に前記対象物が発揮すべきものとしてその対象物について要求される性質であり、
前記一般化モデルも前記特化モデルも、前記対象物を、構造を離散化して表現する複数の構造離散化要素が複数の節点において互いに連結されて成る結合体としてモデル化するものであり、
前記一般化モデルは、互いに機能が異なる複数の対象物に利用可能なものではなく、特定の対象物の機能に特化されていて、特定の機能を有する複数の対象物のみに利用可能であり、
前記構造離散化要素は、要求された機能を実現するための構造がトポロジーによる最適化によって設計されることを予定された設計領域であって属性を有するものを含む性能解析支援方法。 - 入力装置と画面を有する表示装置とそれらに接続されたコンピュータとを用いることにより、一製品を構成する複数の構成単位であって各構成単位ごとにそれが発揮すべき機能が予め特定されたものの性能をユーザが力学的に解析することをコンピュータにより支援する方法であって、
ユーザの指令に従い、前記複数の構成単位のいずれかを注目構成単位として選択する選択工程と、
その選択された注目構成単位を表現する数値解析モデルとしての一般化モデルであって、前記注目構成単位の形状と構造と機構とのうちの少なくとも形状に関しては一般化され、前記注目構成単位の機能に関しては特化されたものをグラフィカルに前記画面上に表示する一般化モデル表示工程と、
その表示された一般化モデルをそれの少なくとも形状に関して特化するために、ユーザが前記入力装置を用いてデータを入力するための項目を前記画面上に表示する入力項目表示工程と、
ユーザによって入力されたデータに基づき、前記表示された一般化モデルをそれの少なくとも形状に関して特化することにより、前記注目構成単位を表現する別の数値解析モデルとしての特化モデルを生成し、その生成された特化モデルをグラフィカルに前記画面上に表示する特化モデル表示工程と、
その表示された特化モデルと、前記注目構成単位の機能の種類に応じて予め選択された数値解析手法と、ユーザにより設定されるかまたは予め標準的に設定された数値解析条件とに基づき、前記注目構成単位の性能を力学的に解析し、その解析結果を前記画面上に表示する解析結果表示工程と
を含み、
前記機能は、前記注目構成単位の形状、構造および機構を設計する際に前記注目構成単位が発揮すべきものとしてその注目構成単位について要求される性質であり、
前記一般化モデルも前記特化モデルも、前記注目構成単位を、構造を離散化して表現する複数の構造離散化要素が複数の節点において互いに連結されて成る結合体としてモデル化するものであり、
前記複数の構成単位は、互いに帰属する帰属関係が階層化されたものであり、
当該性能解析支援方法は、さらに、各構成単位について前記一般化モデルが部分一般化モデルとして生成された後に、前記ユーザが前記入力装置を用いて前記帰属関係を設定すると、その設定された帰属関係に従い、前記複数の構成単位についてそれぞれ生成された複数の部分一般化モデルを統合することにより、前記製品全体を表現する全体一般化モデルを自動的に生成する全体一般化モデル生成工程を含む性能解析支援方法。 - 入力装置と画面を有する表示装置とそれらに接続されたコンピュータとを用いることにより、ユーザが対象物の性能を力学的に解析することを支援する方法であって、
前記対象物のための数値解析モデルとしての一般化モデルであって、その対象物の形状と構造と機構とのうちの少なくとも形状に関しては一般化され、その対象物の機能に関しては特化されるとともに、その対象物の幾何学的特徴を表現する複数のフィーチャとして、属性を有する節点と、属性を有する構造離散化要素であって構造を離散化して表現するものとを備えた一般化モデルがそれの少なくとも形状に関してユーザにより特化されて特化モデルが定義されるのに先立ち、ユーザが前記入力装置を用いて節点と構造離散化要素とを定義することによって前記一般化モデルを生成することを支援する表示を前記画面上において行う生成支援工程と、
ユーザの指令に従い、前記節点および構造離散化要素を定義する定義工程と、
前記定義された節点および構造離散化要素に基づいて前記一般化モデルを生成し、その生成された一般化モデルを前記画面上に表示する一般化モデル表示工程と、
その表示された一般化モデルをそれの少なくとも形状に関して特化することによって前記特化モデルを定義するためにユーザが前記入力装置を用いてデータを入力するための項目を前記画面上に表示する入力項目表示工程と、
前記画面上に表示されている前記項目に関してユーザにより入力されたデータに基づいて前記特化モデルを定義する特化モデル定義工程と、
その定義された特化モデルと、前記対象物の機能の種類に応じて予め選択された数値解析手法と、ユーザにより設定されるかまたは予め標準的に設定された数値解析条件とに基づき、前記対象物の性能を力学的に解析し、その解析結果を前記画面上に表示する解析結果表示工程と
を含み、
前記機能は、前記対象物の形状、構造および機構を設計する際に前記対象物が発揮すべきものとしてその対象物について要求される性質であり、
前記一般化モデルも前記特化モデルも、前記対象物を、複数の構造離散化要素が複数の節点において互いに連結されて成る結合体としてモデル化するものであり、
前記対象物は、複数の部品の組合せとして構成される製品であり、かつ、それら複数の部品が互いに帰属する帰属関係が階層化されており、
当該性能解析支援方法は、さらに、各部品について前記一般化モデルが部分一般化モデルとして生成された後に、前記ユーザが前記入力装置を用いて前記帰属関係を設定すると、その設定された帰属関係に従い、前記複数の部品についてそれぞれ生成された複数の部分一般化モデルを統合することにより、前記製品全体を表現する全体一般化モデルを自動的に生成する全体一般化モデル生成工程を含む性能解析支援方法。 - さらに、ユーザが前記入力装置を用いて前記一般化モデルを生成した手順をテンプレートとして前記コンピュータのメモリに記憶させておき、その後、ユーザからの指令に従い、そのテンプレートをそのメモリから読み出すことにより、同じ一般化モデルを自動的に再現する再現工程を含む請求項1ないし8のいずれかに記載の性能解析支援方法。
- 前記一般化モデルと、前記特化モデルと、前記数値解析手法と、前記数値解析条件とをそれぞれ表す複数のデータが、特別のアプリケーション・プログラムを前記コンピュータに実行させることなく、そのコンピュータに搭載されているオペレーティング・システムにより直ちに実行可能な形式を有する請求項2ないし9のいずれかに記載の性能解析支援方法。
- 請求項1ないし10のいずれかに記載の方法を実行するためにコンピュータにより実行されるプログラム。
- 請求項11に記載のプログラムをコンピュータ読取り可能に記録した記録媒体。
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