JP3918196B2 - 遊技装置の不正監視装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、遊技装置に対して加えられる不正を監視する遊技装置の不正監視装置に関し、特に多数の遊技装置に対して簡易に配設可能な不正監視装置に関する。
【0002】
【従来技術】
従来、遊技装置の不正を監視する不正監視装置として各種装置が提案されている。例えば、遊技装置の施錠を特定の鍵を用いることなく解除するといった不正を監視する装置、磁石の磁力などを用いてパチンコ玉などの軌道を強制的に変えるといった不正を監視する装置など、様々な不正監視装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
これらの不正監視装置は、最初から遊技装置に組み込まれているものもあるが、不正の手口は遊技装置の進歩・改変に伴い、年々新しいものが現われるから、後から簡易に設置できるものも望ましい。しかしながら、遊技装置の近傍に不正監視装置を設置すると、不正の検出をホール全体の監視ルームなどに報知するためには、新たなケーブルの引き回しなどが必要となってしまうという問題があった。パチンコ台などから監視ルームまでは通常相当隔たっているから、一台一台の監視装置から、ケーブルを監視ルームまで接続することは容易なことではない。
【0004】
かといって、不正を検出したらその場で警報などを鳴らせるといった対応を取ることは、不正の中には簡単に不正と判断できないものがあることや、他の遊技客への迷惑などを考えると、容易に採用することはできない。前者の例としては、強力な電波を照射してコンピュータの誤動作を誘起する不正などが含まれる。電波は、携帯電話やパーソナル無線などによっても発生するから、電波を検出したからといって直ちに不正として摘発することは好ましくない。不正の可能性を検出した場合には、やはり監視ルームまで報知することが必要となる。
【0005】
こうした問題に対して、単一の通信ケーブルを通信回線として引き回し、各不正監視装置が通信により不正を報知する構成も考えられはするが、1本といえどもケーブルを引き回す手間があること、複数の監視装置を接続した場合には通信回線の取り合いの問題を解決しなければならないことなどから、現実的な解決とならない。
【0006】
本発明の遊技装置の不正監視装置は、こうした問題点を解決し、遊技装置に対して簡易に配設可能でかつ不正行為の可能性を報知することを目的としてなされ、次の構成を採った。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の遊技装置の不正監視装置は、
遊技装置とは接続されない独立の装置であり、遊技装置に対して加えられる不正を監視する遊技装置の不正監視装置であって、
前記遊技装置の近傍に配置され、該遊技装置に対する不正行為の可能性を検出して不正検出信号を出力する不正検出手段と、
当該不正監視装置毎に固有の識別コードを設定可能な識別番号設定手段と、
該不正検出手段から前記不正検出信号が出力されたとき、少なくとも前記識別コードを含む信号を搬送波に乗せて無線送信する無線送信手段と
を備え、
前記無線送信手段は、前記不正信号検出信号が出力されたとき、前記少なくとも識別コードを含む信号を、複数回かつ異なるタイミングで送信する時分割送信部を備え、
前記不正検出手段は、
前記遊技装置に影響を与え得る強度の電波を検出する手段と、
該電波を検出した時、バッテリを不正監視装置の電源として接続するスイッチング素子と、
前記無線送信手段による前記識別コードの複数回の送信後に、前記スイッチング素子をターンオフして、前記バッテリを不正監視装置の電源から切り離す手段と
を備えることを特長とする。
【0008】
【作用】
以上のように構成された本発明の遊技装置の不正監視装置では、不正検出手段が不正を検出して不正検出信号を出力すると、不正監視装置毎に予め設定された固有の識別コードを含む信号が、無線送信手段により、搬送波に乗せて無線送信される。ここで、不正検出手段としては、磁石の使用や遊技装置の施錠の不正解錠、強力な電波の照射など、これまでに知られているあらゆる不正の検出が適用可能である。
【0009】
ここで、無線送信手段が、不正信号検出信号を、複数回かつ異なるタイミングで送信する時分割送信部を備えることも、複数の不正監視装置からの不正信号の送信の重複を避けて、検出を確実なものとする点で有効である。
【0010】
【実施例】
以上説明した本発明の構成、作用を一層明らかにするために、以下本発明の遊技装置の不正監視装置の好適な実施例について説明する。図1は実施例である不正監視装置20の斜視図である。図示するように本実施例の不正監視装置20は、堅牢な金属製筐体22の中に収められると共にその金属製筐体22を後述するごとく内蔵される電気回路のグランド(接地ライン)として使用し、更にはこの金属製筐体22をアースするためのアースライン24を備えている。従って、このアースライン24をインピーダンスの低い導電体(例えば遊技装置のフレームグランド)に接続するならば、不正監視装置20の電磁シールドは完全となり、その内蔵される電気回路は外部からの飛来電波に影響されず確実に動作することが可能となる。
【0011】
不正監視装置20の主要な構成要素の中で上記の金属製筐体22から突出しているのは、ボリューム26と2種のアンテナ30、32のみである。ここでボリューム26とは、受信用アンテナ32の受信感度を調節するためのものであり、そのボリューム26をスライド調節する金属製筐体22のスライド孔には概略の妨害電波の受信範囲が表示されている。
【0012】
送信用アンテナ30には伸縮自在のロッドアンテナが採用されており、送信機能を安定させることに配慮されている。また、送信用アンテナ30が伸縮自在であるため、不正監視装置20の不使用時には図示するようにコンパクトな外形となり、輸送や保管に極めて便利である。
【0013】
受信用アンテナ32は、可撓性の導電線を利用して構成されている。従って、この受信用アンテナ32は、妨害電波を受信したい遊技装置に対して柔軟に対処し、取り付けることができる。すなわち、遊技装置の電子機器が狭い隙間を利用して配置されている様な場合であっても、その電子機器の配置位置に添って受信用アンテナ32を取り付け、監視対象である電子機器周辺の妨害電波を確実に受信することができるのである。もとより、受信位置が固定的なものであれば、送信用アンテナ30と類似のロッドアンテナ形式のものや、八木アンテナなどの所定形状のアンテナを使用することも差し支えない。
【0014】
なお、不正監視装置20には、これらの部品の他に、動作確認をするためのテストスイッチ40、このテストスイッチ40が操作されている期間及び不正監視装置20が不正を感知した期間に亘り点灯するLED42が取り付けられ、外部から簡単に動作確認できるように配慮されている。
【0015】
この様な外観を呈する不正監視装置20の図示しない背面には、両面テープが予め貼付されており、これを利用して遊技装置の任意の箇所に取り付けることができる。また、その電源としては、乾電池や充電電池を利用することで他の電気装置から完全に独立して作動するものとしたり、商用電源あるいは遊技装置の電源回路から電力を供給するなど任意である。本実施例では、不正監視装置20の電源としてバッテリを利用した例について以下説明する。
【0016】
次に、不正監視装置20の詳細な回路構成及びその動作につき、図2〜図6を参照しつつ説明する。図2および図3は、不正監視装置20の電気回路図である。図示するように不正監視装置20は、受信部50、制御部60、識別コード設定部70、そして無線送信部80の4ブロックから構成されている。図2は、このうち、受信部50,制御部60およびコード設定部70の回路を示し、図3は、無線送信部80の回路を示している。図2,図3に示した回路は、電源ラインPWR,信号ラインPA1,PD5により、相互に接続されている。受信部50は、外部の電界強度が所定以上であることを検出して、装置全体を起動する回路である。また、制御部60は、装置の起動後の処理を司る回路であり、識別コード設定部70は、制御部60に対して、この装置固有の識別コードを設定する回路である。更に、無線送信部80は、基本発信周波数15Mヘルツから高調波歪みを利用した逓倍回路,三逓倍回路により送信用の90Mヘルツの搬送波を生成する回路である。これらの回路の詳細と動作については、制御部60の動作説明にあわせて後述する。
【0017】
受信部50は、前述した受信用アンテナ32に所定値以上の強度の電波が受信されたとき、その受信電波のエネルギーによりスイッチング・トランジスタ52をターンオンする簡単な回路構成であり、このスイッチング・トランジスタ52のターンオンによりバッテリBの電力がその他の構成ブロックに供給される。外部から強力な電波が発射されると、受信用アンテナ32には交流の誘導起電力が生じるから、これをダイオードにより整流することで、コンデンサの両端には、電波の電界強度に応じた電圧が生じる。この電圧は、前述したボリューム26により分圧されてスイッチング・トランジスタ52のベース電圧とされているから、ボリューム52をスライド調節することで、このスイッチング・トランジスタ52をターンオンさせるために必要となる受信用アンテナ32からの受信電波強度を調節することができる。遊技装置の電子機器を誤動作させる程度の電波の電界強度を生じさせる機器として、所定の出力のものを想定すれば、前述のごとく不正監視装置20にて不正な妨害電波を検出するための有効半径が決定されることになる。
【0018】
スイッチング・トランジスタ52がターンオンすると、制御部60,識別コード設定部70、そして無線送信部80などの電源ラインには、バッテリBからの電力が供給されるが、CPU64は直ちには立ち上がらない。充電回路62のコンデンサ62Cに抵抗62Rを介して充電が開始され、その端子電圧が所定電圧になるまでは、リセットがかかった状態となっているからである。この電圧が上昇し、所定電圧以上となると、リセットが解除されると共に、CPU64の割込み端子IRQに信号が入力され、CPU64が初期起動される。
【0019】
CPU64に内蔵される不揮発メモリには、図4のフローチャートに示す不正報知プログラムが予め記憶されており、この電源供給の開始直後に所定の初期化の処理を行なった後、CPU64は、この不正報知プログラムの処理を開始する。この処理に入るとCPU64は、後述する送信カウンタ、ループカウンタ、送信回数カウンタという3種のカウント値を「0」に設定したり、その出力ポートPA0をハイレベル、PA2をローレベルとするなどの初期設定(ステップ100)を実行する。
【0020】
CPU64の出力ポートPA0は、図2に示すように、スイッチング・トランジスタ52のベースをグランドと接続する自己保持用のトランジスタ54のベース信号として使用されるものであり、このステップ100の初期設定処理により、スイッチング・トランジスタ52はターンオンのまま保持されることとなり、CPU64への継続した電力供給が確保される。また、この自己保持用のトランジスタ54のコレクタとエミッタ間に、前記テストスイッチ40を並列に接続しているため、このテストスイッチ40を閉成すれば、同様にスイッチング・トランジスタ52をターンオンさせることができ、手動操作によりこの不正監視装置20の動作を開始させ、不正監視装置20をテストすることが可能となる。このトランジスタ52もしくはテストスイッチ40と並列に、磁石の使用を検出するセンサやパチンコ台の扉の強制解錠などを検出するスイッチを接続すれば、電波の照射以外の種々の不正も同様に報知可能となる。
【0021】
また、CPU64の出力ポートPA2は、LED42が接続されている。LED42の他端は、バッテリBからスイッチング・トランジスタ52を介して電源電力が供給される電源ラインに接続されており、CPU64の出力ポートPA2がロウレベルになると、LED42は点灯し、CPU64が正常作動していることを視認することができる。
【0022】
次に、CPU64は、識別コード設定部70の設定に基づいた識別コードを入力(ステップ120)する。ここで識別コードとは、図2の識別コード設定部70に示されるように、CPU64の入力ポートPC0〜PC7の8ポートを利用して不正監視装置20毎に任意に設定される8ビットの情報であり、本実施例では図2に示すように、はんだディップ時に所定の入力ポートPC0〜PC7の接続状態を変更して設定を行なう構成を取っている。これは、入力ポートPC0〜PC7に接続されたランドと、最終的にはバッテリBに接続された電源ラインのランドと、接地ラインに接続されたランドとを、入力ポートPC0〜PC7毎に一組ずつ設け、接続しない側との間にマスクを施して半田ディプを施すことで、マスクされていない側のランド同士を半田で接続するものである。図2では、総ての入力ポートPC0からPC7は、電源ラインの側に接続されており、設定は、「1」となっている。基板の半田工程を経るだけで設定が完了するので、ディップスイッチなどの高価な部品やジャンパ線の接続のような手間の係る工程が必要なく、極めて作業効率が高いという利点がある。しかも、ランド間を半田で接続しているに過ぎないので、後から簡単に設定を変えることも可能である。
【0023】
この識別コード入力処理(ステップ120)が完了するとCPU64は、その識別コードの送信処理(ステップ140)を実行する。この識別コードを初めとするデータの送信処理のために利用されるのが図3に示す無線送信部80である。無線送信部80は、FSK変調を行なう回路であり、最終的に搬送波の周波数は90Mヘルツである。回路の概略について説明すると、無線送信部80全体の電源を制御するためにCPU64の出力ポートPA1が用いられており、この出力ポートPA1がロウレベルとなると、無線送信部80の発振は停止し、使用電力は極め低減される。後述するように、この不正監視装置20が強力な電波を検出した場合、複数回に亘って所定のデータを送信するが、無線送信部80が発振していると大きな電力を使用するため、所定の時間をおいて行なわれる送信時以外は発振を停止してバッテリBの無用な消尽を回避しているのである。
【0024】
また、CPU64は、その出力ポートPD5を、送信するデータを出力する端子として使用している。CPU64は、この端子のレベルを、マークの場合には1KHz、スペースの場合には800Hzの信号が出力されるように制御している。CPU64の出力ポートPD5から出力されるこの信号は、2つのバリキャップダイオード82D,84Dを介して、15MHzの水晶発信器86を用いた原発振回路に入力され、原発15Mヘルツの信号を変調する。変調された信号は、第一カップリングコンデンサ88を介して、三逓倍回路に入力され、3倍に逓倍される。三逓倍回路は、共振周波数45MHzのLC共振回路90およびトランジスタ92から構成され、原発の15Mヘルツの信号に含まれる高調波を共振回路で共振させて取り出す。更にこのトランジスタ92のコレクタ信号は、第二カップリングコンデンサ94を介して、最終段の逓倍回路に入力される。逓倍回路は、共振周波数90MHzのLC共振回路96およびトランジスタ98から構成され、同様に入力信号を2倍に逓倍する。この最終段トランジスタ98のコレクタ信号を第三カップリングコンデンサ99を介して送信用アンテナ30から無線発信する。この無線送信部80は、全体として、FSK周波数変調送信機として構成されるている。
【0025】
この様に構成される無線送信部80を利用した識別コードの送信処理(ステップ140)とは、CPU64の出力ポートPA1をハイレベルに設定して無線送信部80を作動させ、かつ、その出力ポートPD5から図5に「識別コード」として示したような信号を、マーク1KHz、スペース800Hzの信号として出力する処理である。すなわち、不正監視装置20のシステムバージョン等の予め設定されたシステムナンバー1,2に引き続いて、識別コード設定部70に設定された識別コード及びこれを反転した信号を、出力ポートPD5から順次シリアル送出し、これを無線送信部80を利用して送信用アンテナ30から90MHzにて無線送信するのである。なお、本実施例では、このシリアル送信のプロトコルとして、データ転送速度300bps、キャラクタ長8ビット、パリティ無し、ストップ1ビットを採用している。なお、マークとスペースの周波数を更に数倍に上げ、データ転送速度を1200bpsあるいは更に高いレートにすることも差し支えない。
【0026】
こうしてステップ140の識別コード送信処理を終了するとCPU64は、送信カウンタの内容に識別コードを加算し(ステップ150)、ループカウンタの値と送信カウンタの値が一致するか否かを判断する(ステップ160)。これは、受信用アンテナ32により所定強度以上の妨害電波を感知した複数台の不正監視装置20が同時に送信を開始した場合に、これらの不正監視装置20から送信される識別コードが混信し、その受信が不能となることを防止するためであり、それぞれの不正監視装置20の送信タイミングを時間的にずらしながら合計6回の識別コード送信を実行するためである。以下、この時間的タイミングのずれを自動設定しながら合計6回の識別コード送信を実行する処理について、図6を参照しながら説明する。なお、図6に示す各枡目は1回の識別コード送信に要する期間を示しており、斜線を施した枡目は実際に識別コードを送信し、空白の枡目は無線送信を休止している期間を示している。
【0027】
1回目の識別コード送信(ステップ140)を完了した後の送信カウンタの内容は、ステップ150の処理により識別コードの値そのものとなり、図6に例示した識別コード「10」(なお、本実施例では識別コードの下位4ビットを有効な数値として利用している)の場合には、その送信カウンタの内容は「10」となる。この送信カウンタの内容とループカウンタとの内容が一致した場合に、CPU64の処理はステップ180へと移行して2回目の識別コード送信処理を実行する。
【0028】
すなわち、このループカウンタの値がステップ100の初期設定により「0」に設定されたままであるなどして送信カウンタの内容と不一致である場合には、CPU64はステップ200へと移行し、所定時間だけのディレイ処理を実行した後にループカウンタをインクリメントし(ステップ220)、このループカウンタの値が32を上回る値となるまで上記ステップ160〜ステップ240の処理を繰り返すのである。
【0029】
こうして不正監視装置20は、受信用アンテナ32にて強力な妨害電波を受信した直後に1回目の識別コード送信をした後には、2回目の識別コード送信のタイミングをその識別コードの下位4ビットの内容(図6では「10」)に応じたタイミングだけ遅らせて送信することになる。
【0030】
そして、ステップ240にてループカウンタの内容が32以上であると判断されると、CPU64はこのループカウンタをリセット(ステップ250)した後に、送信回数カウンタをインクリメント(ステップ260)することで識別コード送信を実行した回数をカウントし、この送信回数カウンタの値が5以上であるか否かを判定し(ステップ280)、5未満の場合には再度ステップ150〜ステップ280の処理を繰り返し実行する。
【0031】
従って、図6に示した例では、2回目の識別コード送信は10タイミング目に、3回目の識別コード送信は20タイミング目に、4回目の識別コード送信は30タイミング目に実行される。また、この様な時間的タイミングのずれを管理する送信カウンタの内容がループカウンタの上限値である32を上回る値となったときは、図6に示すように桁上げ操作が実行される。
【0032】
合計6回の識別コード送信を完了すると、CPU64はステップ300を実行し、自己保持用のトランジスタ54をターンオフするために出力ポートPA0をローレベルに変化させ、総ての処理を終了すると共に自らの電力供給をも中止する。
【0033】
以上、詳細に説明したように、本実施例の不正監視装置20は、遊技装置を構成する電子機器に対して照射される妨害電波を、その電子機器の近傍に配置された受信用アンテナ32により確実に捕獲することが可能となり、無線による新手の不正行為を確実に検出することができる。また、常時発振しているのではなく、不正行為の可能性を検出したときに初めて発振を開始してデータを送信するので、2台以上の不正監視装置20が全く同時に動作する可能性は低いから、同じ周波数で送信を行なう多数の不正監視装置20を配置していながら、混信することなく、不正の可能性を報知することができる。しかも、希に、複数の不正監視装置20が同時に作動した場合でも、無線による不正報知の実行に際し、各不正監視装置20がそれぞれ独自にタイミングをずらして複数回の報知を実行するため、混信することなく、確実に不正報知をすることができる。従って、多数の不正監視装置20を簡単に配設することができる。加えて、不正監視装置20の動作電源としてバッテリBを使用し、無線により報知する構成としているので、設置が簡単であり、既に設置された遊技装置に付加することも容易である。取付には、両面テープを用いているので、この点でも簡易に設置することができる。しかも、かかる電波を検出したとき、直ちに不正として摘発するのではなく、管理者に報知するにとどめているので、携帯電話機などの使用による電波を検出した場合などに、柔軟に対処することができる。なお、検出する不正は、実施例に示した電波の照射に限るものではなく、磁石の使用やセルの使用、施錠の不正解錠など、いかなるものでも差し支えない。
【0034】
本実施例では、受信用アンテナ32により不正な妨害電波を検出し、その事実を送信する場合にのみCPU64や無線送信部80が電力の供給を受ける省電力設計であるため、バッテリBを電源として採用しつつも長期間に亘って不正監視を実行することができる。また、テストスイッチ40やLED42の採用により、バッテリBの残存容量を簡単に確認することもできる。
【0035】
不正監視装置20を構成する電気回路は、電磁シールドを構成する金属製筐体22によって保護されており、監視対象としている妨害電波に影響されることなく安定した動作が確保される。また、ボリューム26を可変することで、受信用アンテナ32の受信感度を容易に変更することができる。このため、例えば監視対象となる遊技装置がパチンコ遊技台のように小型で隣接する電子機器が接近している場合、あるいは大型のスクリーン等からなる遊技装置のようにその電子機器が離れている場合などに容易に対処することができる。
【0036】
以上本発明の実施例について説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない種々なる態様により具現化されることは勿論である。例えば、上記実施例では、識別コード送信タイミングを識別コードの下位4ビットの情報を利用してずらしているが、更に上位4ビットの情報を用いた値だけ送信タイミングをずらすなどしてもよい。
【0037】
また、実施例では、送信タイミングを毎回識別コードずつずらす構成としたが、各回のずらし方を識別コードの上位桁やシステムナンバーなどに応じて異ならせるものとしてもよい。この場合には、各回の送信タイミング(実施例では32)が識別すべき数より少なくても、確実に混信を避けることができる。もとより、乱数発生器などをハードウェアによりあるいはソフトウェアにより構成し、送信のタイミングをランダムに決定してもよい。逆に最初から固定的に割り当てられたタイミングで送信するものとしてもよい。更に、実施例では、第1回目の送信のタイミングは、CPU64の起動後に固定しているが、第1回目の送信タイミングもランダムまたは所定のアルゴリズムにより定めるものとしても良い。なお、混信を避けるために上記実施例では送信タイミングをずらす時分割方式のみについて説明したが、送信周波数をずらすなど周波数分割方式を採用してもよい。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の遊技装置の不正監視装置は、遊技装置の近傍に、多数容易に配設することができるという優れた効果を奏する。従って、不正を確実に検出しかつこれを信号ケーブルの引き回しなどをすることなく、報知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である不正監視装置20の斜視図である。
【図2】その不正監視装置20の受信部50,制御部60およびコード設定部70を中心に示す電気回路図である。
【図3】その不正監視装置20の無線送信部80を中心に示す電気回路図である。
【図4】不正監視装置20のCPU64にて処理される不正報知プログラムのフローチャートである。
【図5】その不正報知プログラムにて実行される識別コード送信処理の説明図である。
【図6】その識別コード送信処理の時分割処理の説明図である。
【符号の説明】
20…不正監視装置
22…金属製筐体
24…アースライン
26…ボリューム
30…送信用アンテナ
32…受信用アンテナ
40…テストスイッチ
42…LED
50…受信部
52…トランジスタ
52…ボリューム
54…トランジスタ
60…制御部
62…充電回路
62C…コンデンサ
62R…抵抗
64…CPU
70…識別コード設定部
80…無線送信部
82D,84D…バリキャップダイオード
86…水晶発信器
88…第一カップリングコンデンサ
90…LC共振回路
92…トランジスタ
94…第二カップリングコンデンサ
96…LC共振回路
98…トランジスタ
99…第三カップリングコンデンサ
B…バッテリ
Claims (1)
- 遊技装置とは接続されない独立の装置であり、遊技装置に対して加えられる不正を監視する遊技装置の不正監視装置であって、
前記遊技装置の近傍に配置され、該遊技装置に対する不正行為の可能性を検出して不正検出信号を出力する不正検出手段と、
当該不正監視装置毎に固有の識別コードを設定可能な識別番号設定手段と、
該不正検出手段から前記不正検出信号が出力されたとき、少なくとも前記識別コードを含む信号を搬送波に乗せて無線送信する無線送信手段と
を備え、
前記無線送信手段は、前記不正信号検出信号が出力されたとき、前記少なくとも識別コードを含む信号を、複数回かつ異なるタイミングで送信する時分割送信部を備え、
前記不正検出手段は、
前記遊技装置に影響を与え得る強度の電波を検出する手段と、
該電波を検出した時、バッテリを不正監視装置の電源として接続するスイッチング素子と、
前記無線送信手段による前記識別コードの複数回の送信後に、前記スイッチング素子をターンオフして、前記バッテリを不正監視装置の電源から切り離す手段と
を備えた遊技装置の不正監視装置。
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1994
- 1994-05-23 JP JP13379094A patent/JP3918196B2/ja not_active Expired - Lifetime
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